JP5758057B1 - 結晶性シリコチタネートの製造方法 - Google Patents
結晶性シリコチタネートの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5758057B1 JP5758057B1 JP2015022800A JP2015022800A JP5758057B1 JP 5758057 B1 JP5758057 B1 JP 5758057B1 JP 2015022800 A JP2015022800 A JP 2015022800A JP 2015022800 A JP2015022800 A JP 2015022800A JP 5758057 B1 JP5758057 B1 JP 5758057B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crystalline silicotitanate
- sodium
- adsorbent
- mixed gel
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Abstract
Description
更に、本発明者らは、ケイ酸源と、ナトリウム化合物及び/又はカリウム化合物と、四塩化チタンと、水とを添加して、Ti:Siの比が特定比である混合ゲルを得た後、得られた混合ゲルを水熱反応させることで、海水からのセシウム及びストロンチウムの吸着材として有用な結晶性シリコチタネート、特に、前記の特定のチタン酸塩を含む結晶性シリコチタネートが効率よく得られること、を見いだした。
ケイ酸源と、ナトリウム化合物及び/又はカリウム化合物と、四塩化チタンと、水とを混合して混合ゲルを得る第一工程と、
第一工程により得られた混合ゲルを水熱反応させる第二工程とを有し、
第一工程において、混合ゲルに含まれるTiとSiとのモル比がTi/Si=0.5以上3.0以下となるように、ケイ酸源及び四塩化チタンとを添加する、結晶性シリコチタネートの製造方法を提供するものである。
本発明の吸着材を、X線源にCu−Kαを用いて回折角(2θ)が5〜80°の範囲でX線回折測定すると、前記結晶性シリコチタネートのピークが1以上観察されると共に前記チタン酸塩のピークが1以上観察される。
(a)吸着材を、適当な容器(アルミリング等)に入れ、ダイスで挟みこんでからプレス機で10MPaの圧力をかけてペレット化することにより測定用試料を得る。この試料を蛍光X線装置(装置名:ZSX100e、管球:Rh(4kW)、雰囲気:真空、分析窓:Be(30μm)、測定モード:SQX分析(EZスキャン)、測定径:30mmφ、(株)リガク製)で全元素測定する。吸着材中のSiO2及びTiO2の含有量(質量%)を、半定量分析法であるSQX法で計算することで算出する。
(b)求めたSiO2及びTiO2の含有量(質量%)をそれぞれの分子量で割り、吸着材100g中のSiO2及びTiO2のモル数を得る。
(c)前記で求めた吸着材中のSiO2のモル数の3分の1を吸着材中の前記結晶性シリコチタネート(Na4Ti4Si3O16・nH2O、(NaxK(1-x))4Ti4Si3O16・nH2O及びK4Ti4Si3O16・nH2Oから選ばれる少なくとも1種)のモル数と仮定する。また、前記結晶性シリコチタネート1モル中のTi原子のモル数が4であることから、下記式(1)により吸着材中の前記チタン酸塩のモル数を求める。
前記チタン酸塩は、これらのチタン酸塩のうち1種のみからなるものであってもよいし、2種以上の混合物であってもよい。また、これらのうち(NayK(1-y))4Ti9O20・mH2Oで表されるチタン酸塩は、yが、一つの値をとる単一の化合物であってもよいし、yが2つの値をとるものの混合物であってもよい。また前記チタン酸塩は、mは1つの値のみをとっていてもよいし、mが2つ以上の値をとるものが混合していてもよい。
本発明の結晶性シリコチタネートの製造方法における第一工程は、ケイ酸源と、ナトリウム化合物及び/又はカリウム化合物と、四塩化チタンと、水とを混合し混合ゲルを製造する工程である。
また、例えば第一工程においてナトリウム化合物及びカリウム化合物を用いると、結晶性シリコチタネートとして、Na4Ti4Si3O16・nH2O及びK4Ti4Si3O16・nH2Oを含むか、或いは(NaxK(1-x))4Ti4Si3O16・nH2Oを含むものを得ることができる。またこの場合、副産物のチタン酸塩として、Na4Ti9O20・mH2O及びK4Ti9O20・mH2Oを含むか、(NayK(1-y))4Ti9O20・mH2Oを含むものが得られうる。
第一工程においてナトリウム化合物及びカリウム化合物を用いる場合は、ナトリウム化合物とカリウム化合物との合計モル数に対し、カリウム化合物のモル数の割合が3〜50%であることが好ましく、5〜30%であることがより好ましい。第一工程において用いられるカリウム化合物としては、水酸化カリウムや炭酸カリウムが挙げられ、ナトリウム化合物と同様の理由から水酸化カリウムが好ましい。
また、これらの範囲は、前記チタン酸塩を副生させる観点からも好ましい。
混合ゲル中におけるナトリウム及びカリウムの合計のNa2O換算質量(g)=ケイ酸ソーダ由来のナトリウムイオンのモル数+水酸化ナトリウム等のナトリウム化合物由来のナトリウムイオンのモル数+水酸化カリウム等のカリウム化合物由来のカリウムイオンのモル数−四塩化チタン由来の塩化物イオンのモル数)×0.5×Na2O分子量
混合ゲル中におけるナトリウム及びカリウムの合計のNa2O換算の濃度(質量%)=混合ゲル中におけるナトリウム及びカリウムの合計のNa2O換算質量/(混合ゲル中の水分量+混合ゲル中におけるナトリウム及びカリウムの合計のNa2O換算質量)×100
この場合、含水状態の結晶性シリコチタネートを造粒加工して得られる顆粒状のものの形状や大きさは、吸着容器や充填塔に充填して、セシウム及び/又はストロンチウムを含む処理水を通水するのに適応するようにその形状及び大きさを適宜調整することが好ましい。
含水状態の結晶性シリコチタネートを造粒加工した顆粒状のものに磁性粒子を含有させる方法としては、例えば、前述した造粒加工操作を磁性粒子を含有させた状態で行えばよい。
X線回折:Bruker社 D8 AdvanceSを用いた。線源としてCu−Kαを用いた。測定条件は、管電圧40kV、管電流40mA、走査速度0.1°/secとした。
ICP−AES:Varian社720−ESを用いた。Csの測定波長は697.327nm、Srの測定波長は216.596nmとしてCs及びSrの吸着試験を行った。標準試料はNaClを0.3%含有したCs:100ppm、50ppm及び10ppmの水溶液、並びにNaClを0.3%含有したSr:100ppm、10ppm及び1ppmの水溶液を使用した。
・3号ケイ酸ソーダ:日本化学工業株式会社製(SiO2:28.96%、Na2O:9.37%、H2O:61.67%、SiO2/Na2O=3.1)。
・苛性ソーダ水溶液:工業用25%水酸化ナトリウム(NaOH:25%、H2O:75%)。
・苛性カリ:固体試薬 水酸化カリウム(KOH:85%)。
・四塩化チタン水溶液:株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ社製36.48%水溶液(実施例4〜6では、濃度を15.3%としたものを用いた。)
・二酸化チタン:石原産業ST−01
・模擬海水:Cs及びSrをそれぞれ100ppm含有した0.3%NaCl水溶液を模擬海水とした。模擬海水はNaCl(99.5%):3.0151g、SrCl・6H2O(99%):0.3074g、CsNO3(99%):0.1481g、H2O:996.5294gを混合して得た。
<吸着材(結晶性シリコチタネート)の合成>
(1)第一工程
3号ケイ酸ソーダ90g、苛性ソーダ水溶液667.49g及び純水84.38gを混合し撹拌して混合水溶液を得た。この混合水溶液に、四塩化チタン水溶液443.90gをペリスタポンプで1時間20分にわたって連続的に添加して混合ゲルを製造した。当該混合ゲルは、四塩化チタン水溶液の添加後、1時間にわたり室温で静置熟成した。このとき混合ゲル中のTiとSiとのモル比はTi:Si=2:1であった。また混合ゲル中のSiO2の濃度は2%、TiO2の濃度は5.3%、Na2O換算したナトリウム濃度は3
.22%であった。
第一工程で得られた混合ゲルをオートクレーブに入れ、1時間かけて170℃に昇温したのち、この温度を維持しながら撹拌下に24時間反応を行った。反応後のスラリーをろ過、洗浄、乾燥して吸着材(結晶性シリコチタネート)を得た。得られた吸着材のX線回折構造から判断される組成を以下の表1に示す。また、得られた吸着材のX線回折チャートを図1に示す。また、得られた吸着材のX線回折チャートを前記の方法によりベースライン補正して得られた補正後のX線回折チャートを図2に示す。図1及び図2に示すように、これらのX線回折チャートにおいては、2θ=10〜13°の範囲に、前記結晶性シリコチタネートのメーンピーク(M.P.)(Na4Ti4Si3O16・6H2Oに由来、以下実施例2及び3も同様)が検出されるとともに、2θ=8〜10°に前記チタン酸塩であるチタン酸ナトリウムのメーンピーク(Na4Ti9O20・5〜7H2Oに由来、以下実施例2及び3も同様)が検出された。図2に示す補正後のX線回折チャートに基づき、結晶性シリコチタネートのメーンピークの高さに対してチタン酸ナトリウムのメーンピークの高さの比(%)を求めた。その結果を表2に示す。また得られた吸着材について、上述した方法で組成分析を行い、上述した方法で結晶性シリコチタネートとチタン酸ナトリウムとのモル比を求めた。これらの結果を表2に示す。
得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)を100mlのポリ容器に2.00g取り、模擬海水100.00gを添加し、蓋をした後、よく振り混ぜた。その後、静置して1時間経過した後、再び振り混ぜて、約50mlを5Cのろ紙でろ過し、ろ過によって得られたろ液を採取した。また、残りの50mlはそのまま静置し、更に23時間後(最初に振り混ぜてから24時間後)に再び振り混ぜた。そして、5Cのろ紙でろ過し、ろ過によって得られたろ液を採取した。採取されたろ液を対象として、ICP−AESを用い、ろ液中のCs及びSrの含有量を測定した。その結果を以下の表3に示す。
3号ケイ酸ソーダ146gを、カチオン交換により脱ナトリウム処理を行うことで、4.16%活性ケイ酸水溶液1000gを得た。カチオン交換には、弱酸性陽イオン交換樹脂であるアンバーライトIR−120Bを用いた。その活性ケイ酸水溶液に、四塩化チタン水溶液720.18gを4時間かけて添加し撹拌して混合水溶液を得た。この混合水溶液に、苛性ソーダ水溶液1107.85gを添加し、60分撹拌することで、混合ゲルを製造した。当該混合ゲルは、苛性ソーダ水溶液の添加後、1時間にわたり室温で静置熟成した。このとき混合ゲル中のTiとSiとのモル比はTi:Si=2:1であった。混合ゲル中のSiO2の濃度は1.47%、TiO2の濃度は3.91%、Na2O換算したナトリウム濃度は1.82%であった。この後は実施例1と同様にして吸着材(結晶性シリコチタネート)を得た。得られた吸着材のベースライン補正後のX線回折チャートを図3に示す。図3に示すように、このX線回折チャートにおいては、実施例1で得られた吸着材と同様の回折角範囲に、結晶性シリコチタネートのメーンピーク及びチタン酸ナトリウムのメーンピークが検出された。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)について実施例1と同様の分析及び吸着試験を行った。得られた吸着材のX線回折構造から判断される組成を以下の表1に示す。また図3から得られたメーンピークの高さ比、及び組成分析で得られたモル比を表2に示す。またCs及びSrの吸着試験の結果を以下の表3に示す。
混合ゲルにおける純水の添加量を361.30gとしたこと以外は実施例1と同様にして混合ゲルを製造し、その混合ゲルから吸着材(結晶性シリコチタネート)を製造した。混合ゲル中のTiとSiとのモル比はTi:Si=2:1であった。混合ゲル中のSiO2の濃度は1.67%、TiO2の濃度は4.36%、Na2O換算したナトリウム濃度は2.51%であった。得られた吸着材のベースライン補正後のX線回折チャートを図4に示す。図4に示すように、このX線回折チャートにおいては、実施例1で得られた吸着材と同様の回折角範囲に結晶性シリコチタネートのメーンピーク及びチタン酸塩のメーンピークが検出された。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)について実施例1と同様の分析及び吸着試験を行った。得られた吸着材のX線回折構造から判断される組成を以下の表1に示す。また図4から得られたメーンピークの高さ比、及び組成分析により得られたモル比を表2に示す。またCs及びSrの吸着試験の結果を以下の表3に示す。
本比較例は、チタン源として四塩化チタンに代えて二酸化チタンを用いた例である。3号ケイ酸ソーダ90g、苛性ソーダ水溶液121.2g及び純水776.1gを混合し撹拌して混合水溶液を得た。この混合水溶液に、四塩化チタン水溶液に代えて二酸化チタン68.2gを添加した。これ以外は実施例1と同様にして混合ゲルを製造し、その混合ゲルから吸着材(結晶性シリコチタネート)を製造した。混合ゲル中のTiとSiとのモル比はTi:Si=2:1であった。混合ゲル中のSiO2の濃度は2.47%、TiO2の濃度は6.46%、Na2O換算したナトリウム濃度は3.32%であった。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)について実施例1と同様の分析及び吸着試験を行った。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)のベースライン補正後のX線回折チャートを図5に示す。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)のX線回折構造から判断される組成を以下の表1に示す。結果として、不純物として酸化チタンの存在が確認された。またCs及びSrの吸着試験の結果を以下の表3に示す。
これに対し、チタン源として二酸化チタンを用いた比較例1によれば、Ti:Siのモル比が4:3以外の結晶性シリコチタネートや、酸化チタンが副生し、またNa4Ti9O20・mH2Oが生成されないことが判る。そして、この比較例1で得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)は、Srは高吸着率で吸着除去できても、Csの吸着効率に劣ることが判る。
(1)第一工程
3号ケイ酸ソーダ120g、苛性ソーダ水溶液674g及び苛性カリ103g、純水247.4gを混合し撹拌して混合水溶液を得た。この混合水溶液に、四塩化チタン水溶液(濃度15.3%)610gをペリスタポンプで1時間にわたって連続的に添加して混合ゲルを製造した。当該混合ゲルは、四塩化チタン水溶液の添加後、1時間にわたり室温で撹拌して熟成した。このとき混合ゲル中のTiとSiとのモル比はTi:Si=2:1であった。また混合ゲル中のSiO2の濃度は2.8%、TiO2の濃度は7.4%、Na2O換算したナトリウム及びカリウムの合計濃度は3.5%であった。
第一工程で得られた混合ゲルをオートクレーブに入れ、3時間かけて140℃に昇温したのち、この温度を維持しながら撹拌下に表4に示す時間にわたり反応を行った。反応後のスラリーをろ過、洗浄、乾燥して吸着材(結晶性シリコチタネート)を得た。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)について実施例1と同様の分析を行った。得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)についてX線回折構造から判断される組成を以下の表4に示す。また実施例6で得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)のベースライン補正後のX線回折チャートを図6に示す。このX線回折チャートにおいては、実施例1で得られた吸着材と同様の回折角範囲に結晶性シリコチタネートのメーンピーク(Na4Ti4Si3O16・5〜7H2O、(NaxK(1-x))4Ti4Si3O16・5〜7H2O又はK4Ti4Si3O16・5〜7H2Oに由来)及びチタン酸塩のメーンピーク(Na4Ti9O20・5〜7H2O、(NayK(1-y))4Ti9O20・5〜7H2O又はK4Ti9O20・5〜7H2Oに由来)が検出された。図6から得られたピーク高さの比及び組成分析により得られたモル比を表5に示す。また実施例6で得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)について以下のCs及びSrの吸着試験を行った。
吸着材(結晶性シリコチタネート)0.3gを模擬海水300mlに分散し、スターラーで撹拌した。この模擬海水から、分散後1、2、4及び6時間の各時間の経過後に、約50mlずつを採取した。採取した模擬海水はNo.5Cろ紙でろ過し、得られたろ液を採取した。採取されたろ液を対象にICP−AESを行い、ろ液中のCs及びSrの含有量を測定した。その結果を、表6に示す。また、実施例1で得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)について実施例6で得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)と同様な条件でCs及びSrの吸着試験を行い、その結果を表6に併記した。
また、これら実施例の吸着材(結晶性シリコチタネート)はNaの一部をKで置換した結晶性シリコチタネートを主成分として含むことにより更にCsの吸着率が向上することが分かる。
実施例1の第二工程の水熱反応により得られたスラリーを洗浄し、含水率69.5%(固形分30.5%)に調整した。この含水結晶性シリコチタネートを、真円換算径0.5mmのスクリーンを先端部に備えた筒型の手押し押出成形器に投入して押出成形した。スクリーンから押し出された含水成形体を、下記表7に記載の温度で1日、常圧で乾燥させた。得られた乾燥物をメノウ乳鉢にて軽く粉砕した。得られた粉砕物を目開き710μmの篩にかけた。このとき篩上は再度粉砕し、粉砕物を全て目開き710μmの篩に通した。篩下を回収して目開き300μmの篩にかけた。この篩上を回収しサンプルとした。
含水成形体から得られた乾燥物を粉砕せず、PP(ポリプロピレン)袋に入れてゴムハンマーで軽く叩いてほぐして解砕した以外は、実施例9と同様にして、サンプルを得た。但し解砕物を目開き710μmの篩にかけた後、篩上を更に粉砕することは行わず、解砕によって目開き710μmの篩を通ったもののみを目開き300μmの篩にかけた。この篩上を回収しサンプルとした。
孔径0.5mmのスクリーンに代えて、真円換算径1.5mmのスクリーンを備えた押出成形器を用いた以外、実施例9と同様にしてサンプルを得た。
実施例7〜12で得られた吸着材(結晶性シリコチタネート)を100mlのポリ容器にサンプルを0.5g取り、模擬海水100.00gを添加し、蓋をした後、よく振り混ぜた。その後、静置して1時間経過した後、再び振り混ぜて、約50mlを5Cのろ紙でろ過し、ろ過によって得られたろ液を採取した。また、残りの50mlはそのまま静置し、更に23時間後(最初に振り混ぜてから24時間後)に再び振り混ぜた。そして、5Cのろ紙でろ過し、ろ過によって得られたろ液を採取した。2回目に採取されたろ液(吸着時間が24時間のもの)を対象として、ICP−AESを用い、ろ液中のCs及びSrの含有量を測定して、吸着率を求めた。その結果を以下の表7に示す。
Claims (14)
- 一般式;Na4Ti4Si3O16・nH2O、(NaxK(1-x))4Ti4Si3O16・nH2O及びK4Ti4Si3O16・nH2O(これらの式中、xは0超1未満の数を示し、nは0〜8の数を示す。)で表される結晶性シリコチタネートから選ばれる少なくとも一種の製造方法であって、
ケイ酸源と、ナトリウム化合物及び/又はカリウム化合物と、四塩化チタンと、水とを混合して、混合ゲルを得る第一工程と、
第一工程により得られた混合ゲルを水熱反応させる第二工程とを有し、
第一工程において、混合ゲルに含まれるTiとSiとのモル比がTi/Si=0.5以上3.0以下となるように、ケイ酸源及び四塩化チタンとを添加する、結晶性シリコチタネートの製造方法。 - 一般式;Na4Ti9O20・mH2O、(NayK(1-y))4Ti9O20・mH2O及びK4Ti9O20・mH2O(これらの式中、yは0超1未満の数を示し、mは0〜10の数を示す。)で表されるチタン酸塩から選ばれる少なくとも一種を副生する、請求項1に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程においてナトリウム化合物及びカリウム化合物を用い、Na4Ti4Si3O16・nH2O及びK4Ti4Si3O16・nH2Oを含むか、或いは(NaxK(1-x))4Ti4Si3O16・nH2Oを含む結晶性シリコチタネートを得る、請求項1又は2に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程において、ケイ酸源が、ケイ酸ソーダであるか、又はケイ酸アルカリをカチオン交換することにより得られる活性ケイ酸である請求項1ないし3の何れか1項に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程において、ケイ酸源がケイ酸ソーダであり、該ケイ酸ソーダ並びにナトリウム化合物及び/又はカリウム化合物を混合したものと、四塩化チタンとを混合して前記混合ゲルを得る請求項4に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程において、ケイ酸源がケイ酸アルカリをカチオン交換することにより得られる活性ケイ酸であり、該活性ケイ酸と四塩化チタンを混合したものと、ナトリウム化合物及び/又はカリウム化合物を混合して前記混合ゲルを得る請求項4に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程において、混合ゲルに占めるナトリウム及びカリウムの合計濃度がNa2O換算で0.5質量%以上15質量%以下となるように前記ナトリウム化合物及び/又は前記カリウム化合物を添加する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 第一工程において、ケイ酸源がケイ酸ソーダであり、混合ゲルに占めるナトリウム及びカリウムの合計濃度がA’ 2O換算(前記A’は、Na及びKを示す。)で2.8質量%以上4.5質量%以下となるように前記ナトリウム化合物及び/又は前記カリウム化合物を添加する請求項7に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 第一工程において、ケイ酸源がケイ酸アルカリをカチオン交換することにより得られる活性ケイ酸であり、混合ゲルに占めるナトリウム及びカリウムの合計濃度がA’ 2O換算(前記A’は、Na及びKを示す。)換算で1質量%以上6質量%以下となるように前記ナトリウム化合物及び/又は前記カリウム化合物を添加する請求項7に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程において、混合ゲルに占めるSiO2換算のケイ酸源濃度とTiO2換算の四塩化チタン濃度の総量が2.0質量%以上40質量%以下であり、かつ混合ゲルに占めるA’2OとSiO2のモル比がA’2O/SiO2=0.5以上3.0以下となるように(前記式中A’は、Na及びKを示す。)、ケイ酸源及び四塩化チタンを添加する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第一工程において、ナトリウム化合物及びカリウム化合物が水酸化物である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第二工程における水熱反応により得た含水状態の結晶性シリコチタネートを乾燥させ、得られた乾燥物を解砕又は粉砕する、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記第二工程における水熱反応により得た含水状態の結晶性シリコチタネートを、複数の開孔が形成された開孔部材を通じて押出成形して棒状成形体を得、得られた該棒状成形体を乾燥させる、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
- 前記棒状成形体を乾燥させることにより乾燥成形体を得、該乾燥成形体を解砕又は粉砕する、請求項13に記載の結晶性シリコチタネートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015022800A JP5758057B1 (ja) | 2015-02-09 | 2015-02-09 | 結晶性シリコチタネートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015022800A JP5758057B1 (ja) | 2015-02-09 | 2015-02-09 | 結晶性シリコチタネートの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014066149A Division JP5696244B1 (ja) | 2014-03-27 | 2014-03-27 | 吸着材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5758057B1 true JP5758057B1 (ja) | 2015-08-05 |
JP2015189665A JP2015189665A (ja) | 2015-11-02 |
Family
ID=53887554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015022800A Active JP5758057B1 (ja) | 2015-02-09 | 2015-02-09 | 結晶性シリコチタネートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5758057B1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6025795B2 (ja) * | 2014-10-02 | 2016-11-16 | 日本化学工業株式会社 | 結晶性シリコチタネートの製造方法 |
KR102035801B1 (ko) * | 2017-10-19 | 2019-10-24 | 한국과학기술원 | 세슘과 스트론튬의 동시 흡착을 위한 나트륨과 칼륨을 포함하는 티타늄실리케이트 흡착제 및 그 제조방법 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014029269A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 放射性廃液の処理方法及び放射性廃液処理装置 |
-
2015
- 2015-02-09 JP JP2015022800A patent/JP5758057B1/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014029269A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 放射性廃液の処理方法及び放射性廃液処理装置 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6015015286; 藤原惠子: 'ヒートポンプ吸着材としてのマイクロポーラスクリスタルの改質と評価' 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書 , 2014 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015189665A (ja) | 2015-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5696244B1 (ja) | 吸着材 | |
JP6309699B2 (ja) | 結晶性シリコチタネートを含む吸着剤の製造方法 | |
JP2016195981A (ja) | 吸着剤及び吸着剤の製造方法 | |
JP6025795B2 (ja) | 結晶性シリコチタネートの製造方法 | |
JP2016003151A (ja) | 結晶性シリコチタネートの製造方法 | |
JP5758057B1 (ja) | 結晶性シリコチタネートの製造方法 | |
JP6356567B2 (ja) | 結晶性シリコチタネートの製造方法 | |
WO2017141931A1 (ja) | セシウム又は/及びストロンチウム吸着剤 | |
JP5992646B2 (ja) | アルカリ金属の9チタン酸塩の製造方法 | |
JP6812415B2 (ja) | 金属イオン吸着剤 | |
JP6673841B2 (ja) | 吸着材 | |
JP6898744B2 (ja) | 重金属イオン吸着剤 | |
JP6808443B2 (ja) | 結晶性シリコチタネートの製造方法 | |
JP2017087172A (ja) | ストロンチウム吸着剤及びセシウム吸着剤 | |
JP2017136521A (ja) | ストロンチウム吸着剤 | |
JP2017185432A (ja) | セシウム及び/又はストロンチウム吸着剤の製造方法 | |
TW201634394A (zh) | 鹼金屬的9鈦酸鹽的製備方法及吸附劑 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150508 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150526 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150602 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5758057 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |