JP2022170795A

JP2022170795A - 梱包体

Info

Publication number: JP2022170795A
Application number: JP2021076999A
Authority: JP
Inventors: 美咲駿河; Misaki Suruga; 直人千葉; Naoto Chiba; 悠介加部; Yusuke Kabe; 誠也今井; Seiya Imai
Original assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 2021-04-30
Filing date: 2021-04-30
Publication date: 2022-11-11
Also published as: CN115258412A; US20220348378A1; US11801969B2

Abstract

【課題】搬送時の被梱包体への衝撃を抑制する。【解決手段】被梱包体が載置される底板と、被梱包体を覆う箱体と、シートが折り曲げられて重なり合う重なり部が形成される面が、被梱包体が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面になるように箱体に被さる蓋体と、を備え、蓋体の重なり部が形成されない面と、底板の端面とは、面一である。蓋体は箱体よりも柔らかい材料で形成され、蓋体及び箱体は、ライナーとフルートが厚み方向に積層された段ボールシートを主体として構成され、蓋体を構成する段ボールシートは箱体を構成する段ボールシートよりも積層数が少ない。【選択図】図７

Description

本発明は、梱包体に関する。

パレットと、このパレットの上に載せた庫内に貯蔵室を有する重量物と、この重量物を覆うダンボール外箱と、この外箱とパレットとを結合するバンドとを備えた重量物の梱包装置において、パレットと重量物とを連結金具で連結し、重量物と外箱とを重量物に固定された取付金具とこの取付金具にネジ込まれる締結用のボルトとで固定し、ボルトと外箱との間にこの外箱側に突出した突起を有するワッシャを介在させた重量物の梱包装置が知られている（特許文献１）。

底面を形成する底板部材、該底板部材上に設けられて桁を構成する複数の桁部材、および該桁部材上に設けられて天面を形成する天板部材を備え、桁部材の一部が天板部材の縁部から露出するように構成された底板と、被包装物の側部に接触して当該被包装物の横滑りを防止する枠型をした横滑り防止部材と、を含み、横滑り防止部材の底側の端部が、天板部材の縁部から露出する桁部材のみに載るようにした包装形態も知られている（特許文献２）。

特開平７－１４９３４８号公報特開２０１２－１１６５３４号公報

本発明は、搬送時の被梱包体への衝撃を抑制する。

前記課題を解決するために、請求項１に記載の梱包体は、
被梱包体が載置される底板と、
前記被梱包体を覆う箱体と、
シートが折り曲げられて重なり合う重なり部が形成される面が、前記被梱包体が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面になるように前記箱体に被さる蓋体と、を備えた、
ことを特徴とする。

請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の梱包体において、
前記蓋体の前記重なり部が形成されない面と、前記底板の端面とは、面一である、
ことを特徴とする。

請求項３に記載の発明は、請求項１又は２に記載の梱包体において、
前記蓋体は前記箱体よりも柔らかい材料で形成されている、
ことを特徴とする。

請求項４に記載の発明は、請求項３に記載の梱包体において、
前記蓋体及び前記箱体は、ライナーとフルートが厚み方向に積層された段ボールシートを主体として構成され、前記蓋体を構成する段ボールシートは前記箱体を構成する段ボールシートよりも積層数が少ない、
ことを特徴とする。

前記課題を解決するために、請求項５に記載の梱包体は、
被梱包体が載置される底板と、
シートが折り曲げられて重なり合う重なり部が形成される面が、前記被梱包体が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面になるように前記被梱包体を覆う箱体と、を備えた、
ことを特徴とする。

請求項６に記載の発明は、請求項５に記載の梱包体において、
前記箱体の前記重なり部が形成されない面と、前記底板の端面とは、面一である、
ことを特徴とする。

請求項７に記載の発明は、請求項１ないし６のいずれか１項に記載の梱包体において、
前記被梱包体の前記耐衝撃強度が強い面には、前記被梱包体を動作させる電装品が配置されていない、
ことを特徴とする。

請求項８に記載の発明は、請求項７に記載の梱包体において、
前記被梱包体の前記耐衝撃強度が強い面は、他の面に比べて平坦である、
ことを特徴とする。

請求項１に記載の発明によれば、搬送時の被梱包体への衝撃を抑制することができる。

請求項２に記載の発明によれば、搬送時の被梱包体への衝撃を分散することができる。

請求項３に記載の発明によれば、搬送時に衝撃を受けた場合に蓋体を潰れやすくすることができる。

請求項４に記載の発明によれば、搬送時に衝撃を受けた場合に蓋体を潰れやすくすることができる。

請求項５に記載の発明によれば、搬送時の被梱包体への衝撃を抑制することができる。

請求項６に記載の発明によれば、搬送時の被梱包体への衝撃を分散することができる。

請求項７に記載の発明によれば、搬送時に衝撃を受けた場合に被梱包体のダメージを少なくすることができる。

請求項８に記載の発明によれば、搬送時に衝撃を受けた場合に被梱包体のダメージを少なくすることができる。

第１実施形態に係る梱包体を用いた梱包態様の概略を示す全体斜視図である。第１実施形態に係る梱包体のパレットの概略を示す斜視図である。箱体と蓋体を分離して示す斜視図である（ａ）は蓋体の展開図、（ｂ）は蓋体の構成を示す底面図である。（ａ）は箱体に用いられる段ボールシートの構成を示す一部の拡大断面図、（ｂ）は蓋体に用いられる段ボールシートの構成を示す一部の拡大断面図である。被梱包体の梱包態様の一例を示す縦断面模式図である。被梱包体の梱包態様の一例を示す平面模式図である。被梱包体を梱包した梱包体が壁等に衝突して水平方向の衝撃を受けた場合の梱包体による衝撃吸収を説明する縦断面模式図であり、（ａ）は被梱包体の右側面カバー側が壁面に衝突した場合、（ｂ）は被梱包体の奥面カバー側が壁面に衝突した場合を示している。（ａ）は第２実施形態に係る梱包体の箱体を示す斜視図、（ｂ）は箱体の平面図である。被梱包体の梱包態様の一例を示す縦断面模式図である。被梱包体の梱包態様の一例を示す平面模式図である。被梱包体を梱包した梱包体が、壁等に衝突して水平方向の衝撃を受けた場合の梱包体による衝撃吸収を説明する縦断面模式図であり、（ａ）は被梱包体の右側面カバー側が壁面Ｘに衝突した場合、（ｂ）は被梱包体の奥面カバー側が壁面Ｘに衝突した場合を示している。

次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。

「第１実施形態」
（１）梱包体の構成
図１は本実施形態に係る梱包体１０を用いた梱包態様の概略を示す全体斜視図、図２は本実施形態に係る梱包体１０のパレット２０の概略を示す斜視図、図３は箱体３０と蓋体４０を分離して示す斜視図である。以下、図面を参照しながら、梱包体１０の全体構成と梱包態様を説明する。

梱包体１０は、パレット２０と、箱体３０と、蓋体４０とからなり、図１に示すように、パレット２０上に被梱包体１００を規制部材２５で横移動を規制して載置した状態で、箱体３０及び蓋体４０を被せて被梱包体１００を梱包している。尚、図１においては、被梱包体１００を示すために、被梱包体１００に被せる箱体３０及び蓋体４０は破線で示している。

本実施形態におけるパレット２０は、底板の一例であり、例えば、図２に示すように、底面を形成する木製の底板部材２１と、底板部材２１上に設けられる複数本の縦桁及び横桁から構成される木製の桁部材２２と、桁部材２２上に設けられて天面を形成する木製の天板部材２３とから構成されている。

天板部材２３の四隅には、箱体３０の下端部を位置決めする位置決め部材２４が設けられている。また、天板部材２３上には、天板部材２３上に載置される被梱包体１００の横移動を規制する規制部材２５が配置されている。
各桁部材２２間には、フォークリフトなどの荷役機械のフォークを挿入可能な空間が各桁部材２２に沿って形成されている。

箱体３０は、段ボールシートからなる、平面視において四角の筒体であり、下端部と上端部は開口し、パレット２０上に被梱包体１００を載置した状態で、下部の開口３１ａから被梱包体１００を包み込むように通してパレット２０の天板部材２３上に位置決め部材２４で位置決めされる。

蓋体４０は、被梱包体１００に通して被せた箱体３０の上端部の開口３１ｂを塞ぐ蓋であり、段ボールシートで形成されている。

（２）被梱包体の梱包態様
図４（ａ）は蓋体４０の展開図、（ｂ）は蓋体４０の構成を示す底面図、図５（ａ）は箱体３０に用いられる段ボールシート５０の構成を示す一部の拡大断面図、（ｂ）は蓋体４０に用いられる段ボールシート６０の構成を示す一部の拡大断面図、図６は被梱包体１００の梱包態様の一例を示す縦断面模式図、図７は被梱包体１００の梱包態様の一例を示す平面模式図である。

（２．１）梱包体の構成
本実施形態に係る蓋体４０は、図４（ａ）の展開図に示すように、箱体３０の上部の開口３１ｂを塞ぐ天蓋部４１と、折り曲げ線ｃ１で折り曲げられて各側面となる第１側面部４２、第２側面部４３、第３側面部４４、第４側面部４５と、第２側面部４３、第３側面部４４に連なり、折り曲げ線ｃ２で折り曲げられて第３側面部４４、第４側面部４５と重なり合う重なり部４６とを有する。

展開図で示した蓋体４０は、図４（ｂ）に示すように、天蓋部４１に対して、第１側面部４２、第２側面部４３、第３側面部４４、第４側面部４５が折り曲げ線ｃ１で折り曲げられ、重なり部４６が折り曲げ線ｃ２で折り曲げられて第３側面部４４、第４側面部４５と接合されることで、箱体３０の上端部の開口３１ｂを塞ぐ蓋となる。

重なり部４６が第３側面部４４、第４側面部４５と接合されて形成された蓋体４０は、図４（ｂ）に示すように、第１側面部４２、第２側面部４３は、外に向かって平坦な面となり、重なり部４６と接合された第３側面部４４、第４側面部４５は、重なり部４６が外に向かって突出（図４（ｂ）中ｔで示す）して、段差を有する面となる。

本実施形態に係る箱体３０、蓋体４０は、主として段ボールシートで形成されている。
箱体３０は、図５（ａ）に示すように、面状の第１ライナシート５１、面状の第２ライナシート５２、面状の第３ライナシート５３、面状の第４ライナシート５４、第１ライナシート５１と第２ライナシート５２との間に介在される波板状のフルート５５と、第２ライナシート５２と第３ライナシート５３との間に介在される波板状のフルート５６と、第３ライナシート５３と第４ライナシート５４との間に介在される波板状のフルート５７と、を有する、３層強化段ボールによって形成されている。このような３層強化段ボールの厚みは、例えば約１５ｍｍであり、３０ｋｇ以上から１５００ｋｇ程度までの重量物の梱包に適している。

蓋体４０は、図５（ｂ）に示すように、面状の第１ライナシート６１、面状の第２ライナシート６２、面状の第３ライナシート６３、第１ライナシート６１と第２ライナシート６２との間に介在される波板状の第１フルート６４と、第２ライナシート６２と第３ライナシート６３との間に介在される波板状の第２フルート６５と、を有する、２層強化段ボールによって形成されている。このような２層強化段ボールの厚みは、例えば約１０ｍｍであり、蓋体４０は箱体３０よりも柔らかい段ボールシートで形成されている。

（２．２）被梱包体の梱包態様
本実施形態に係る被梱包体１００としては、例えば、内部に電源１２０及び電子基板１３０が配置された電子機器が挙げられ、図７に模式的に示すように、電子機器は前面カバー１００Ａ、背面カバー１００Ｂ、右側面カバー１００Ｃ、左側面カバー１００Ｄで覆われている。
電子機器においては、安全重要部品である電源１２０及び電子基板１３０は、装置の背面カバー１００Ｂ側に配置されるのが通常であり、また、図７（ｂ）に模式的に示すように、装置の前面カバー１００Ａ側には、操作表示部１４０が配置されることがある。一方、装置の右側面カバー１００Ｃ側及び左側面カバー１００Ｄ側は、カバーの平らなな部分が広い面で、また、電源１２０及び電子基板１３０等の電装部品が配置されていない面であり、耐衝撃強度が強い面となっている。

本実施形態に係る梱包体１０は、図６に示すように、被梱包体１００をパレット２０上に載置して規制部材２５で横移動を規制した状態で箱体３０を被せて、蓋体４０が、重なり部４６が形成される第３側面部４４、第４側面部４５が被梱包体１００が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面である右側面カバー１００Ｃ及び左側面カバー１００Ｄになるように箱体３０に被さっている。

具体的には、図６（ａ）及び図７に示すように、被梱包体１００の右側面カバー１００Ｃ及び左側面カバー１００Ｄが蓋体４０の重なり部４６が外側に突出する第３側面部４４、第４側面部４５になり、図６（ｂ）及び図７に示すように、被梱包体１００の前面カバー１００Ａ及び背面カバー１００Ｂが蓋体４０の重なり部４６が形成されず平坦な第１側面部４２、第２側面部４３になるように配置している。これにより、蓋体４０の重なり部４６が形成されない面である第１側面部４２及び第２側面部４３と、パレット２０の端面２０ａとは、面一、すなわち、梱包体１０の水平移動に対して同一高さとなる。

上述の本実施形態に係る梱包体１０によれば、底面側にパレット２０を備えているために、フォークリフトによる運搬が可能になっている。そして、流通段階で、例えば倉庫等において、フォークリフトで梱包体１０を水平に保持した状態で運搬して壁面に突き当てて整列させて段積みすることが行われる。このとき、パレット２０の端面２０ａ及び箱体３０に被さった蓋体４０の側面が水平方向の衝撃を受けて、被梱包体１００が部分的に大きな衝撃を受ける虞があった。

（２．３）梱包体の衝撃吸収
図８は被梱包体１００を梱包した梱包体１０が、壁等に衝突して水平方向の衝撃を受けた場合の梱包体１０による衝撃吸収を説明する縦断面模式図であり、（ａ）は被梱包体１００の右側面カバー１００Ｃ側が壁面Ｘに衝突した場合、（ｂ）は被梱包体１００の背面カバー１００Ｂ側が壁面Ｘに衝突した場合を示している。

被梱包体１００の右側面カバー１００Ｃ又は左側面カバー１００Ｄ側が壁面Ｘに衝突した場合、図８（ａ）に示すように、蓋体４０の重なり部４６が形成された第３側面部４４が最も外側に突出しているために、まず、蓋体４０の第３側面部４４が壁面Ｘに当たり、厚み方向に変形するが、パレット２０の端面２０ａが壁面Ｘと接触するまでは、蓋体４０の第３側面部４４及び箱体３０が衝撃を吸収することになる（図中矢印Ｆ１参照）。
その後、パレット２０の端面２０ａが当たり、パレット２０が衝撃を吸収する（図中矢印Ｆ２参照）。蓋体４０は、箱体３０に比べて、柔らかい材料、例えば２層強化段ボールで形成されているために、変形しやすく、一定程度の衝撃は蓋体４０で吸収される。そして、被梱包体１００は、耐衝撃強度が相対的に強い面である右側面カバー１００Ｃ側が衝突面となり、衝撃の影響を受けにくくなっている。

被梱包体１００の前面カバー１００Ａ又は背面カバー１００Ｂ側が壁面Ｘに衝突した場合、図８（ｂ）に示すように、蓋体４０の重なり部４６が形成されていない第１側面部４２又は第２側面部４３がパレット２０の端面２０ａと面一になっているために、蓋体４０の第２側面部４３とパレット２０の端面２０ａとが壁面Ｘに略同時に当たり、蓋体４０と箱体３０が受ける衝撃は分散される（図中矢印Ｆ３参照）。また、この場合も、蓋体４０は、箱体３０に比べて、柔らかい２層強化段ボールで形成されているために、変形しやすく、一定程度の衝撃は蓋体４０で吸収される。そして、被梱包体１００は、耐衝撃強度が比較的小さい面であっても、衝撃が分散され影響を受けにくくなっている。

「第２実施形態」
図９（ａ）は本実施形態に係る梱包体１０Ａの箱体３０Ａを示す斜視図、（ｂ）は箱体３０Ａの平面図である。本実施形態に係る梱包体１０Ａは、パレット２０と、箱体３０Ａとからなり、箱体３０Ａの上端部の開口３０Ａｂを塞ぐ蓋体を備えていない点で、第１実施形態に係る梱包体１０と異なっている。そのために、第１実施形態と共通する要素には、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。

（１）梱包体の構成
箱体３０Ａは、段ボールシートからなる平面視において四角の筒体であり、下端部と上端部は開口し、パレット２０上に被梱包体１００を載置した状態で、下部の開口３０Ａａから被梱包体１００を包み込むように通してパレット２０の天板部材２３上に位置決め部材２４で位置決めされる。

箱体３０Ａは，図９に示すように、第１側面部３１、第２側面部３２、第３側面部３３、第４側面部３４からなり、第１側面部３１と第４側面部３４及び第２側面部３２と第３側面部３３とがそれぞれ重なり部３５で接合されて筒体として構成されている。
重なり部３５で互いに接合されて形成された箱体３０Ａは、図９（ｂ）に示すように、第１側面部３１、第２側面部３２は、外に向かって平坦な面となり、重なり部３５と接合された第３側面部３３、第４側面部３４は、重なり部３５が外に向かって突出（図９（ｂ）中ｔで示す）して、段差を有する面となる。

本実施形態に係る箱体３０Ａは、第１実施形態に係る箱体３０と同様に、主として３層強化段ボールによって形成され、厚みは、例えば約１５ｍｍであり、３０ｋｇ以上から１５００ｋｇ程度までの重量物の梱包に適している。

（２）被梱包体の梱包態様
図１０は被梱包体１００の梱包態様の一例を示す縦断面模式図、図１１は被梱包体１００の梱包態様の一例を示す平面模式図である。
本実施形態に係る被梱包体１００としては、第１実施形態において説明した電子装置と同様であり、内部に電源１２０及び電子基板１３０が配置されている。図１１に模式的に示すように、電子機器は前面カバー１００Ａ、背面カバー１００Ｂ、右側面カバー１００Ｃ、左側面カバー１００Ｄで覆われている。また、図１１（ｂ）に示すように、装置の前面カバー１００Ａ側には、操作表示部１４０が配置されることがある。そして、装置の右側面カバー１００Ｃ側及び左側面カバー１００Ｄ側は、カバーの平らな部分が広い面で、また、電源１２０及び電子基板１３０等の電装部品が配置されていない面であり、耐衝撃強度が強い面となっている。

本実施形態に係る梱包体１０Ａは、図１０に示すように、被梱包体１００をパレット２０上に載置して規制部材２５で横移動を規制した状態で、箱体３０Ａが、重なり部３５が形成される第３側面部３３及び第４側面部３４が被梱包体１００が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面である右側面カバー１００Ｃ及び左側面カバー１００Ｄになるように被梱包体１００に被さっている。

具体的には、図１０（ａ）及び図１１に示すように、被梱包体１００の右側面カバー１００Ｃ及び左側面カバー１００Ｄが箱体３０Ａの重なり部３５が外側に突出する第３側面部３３及び第４側面部３４になり、図１０（ｂ）及び図１１に示すように、被梱包体１００の前面カバー１００Ａ及び背面カバー１００Ｂが箱体３０Ａの重なり部３５が形成されず平坦な第１側面部３１及び第２側面部３２になるように配置している。これにより、箱体３０Ａの重なり部３５が形成されない面である第１側面部３１及び第２側面部３２と、パレット２０の端面２０ａとは、梱包体１０の水平移動に対して同一高さとなる。

（３）梱包体の衝撃吸収
図１２は被梱包体１００を梱包した梱包体１０Ａが、壁等に衝突して水平方向の衝撃を受けた場合の梱包体１０Ａによる衝撃吸収を説明する縦断面模式図であり、（ａ）は被梱包体１００の右側面カバー１００Ｃ側が壁面Ｘに衝突した場合、（ｂ）は被梱包体１００の背面カバー１００Ｂ側が壁面Ｘに衝突した場合を示している。

被梱包体１００の右側面カバー１００Ｃ又は左側面カバー１００Ｄ側が壁面Ｘに衝突した場合、図１２（ａ）に示すように、箱体３０Ａの重なり部３５が形成された第３側面部３３が最も外側に突出しているために、まず、箱体３０Ａの重なり部３５が壁面Ｘに当たり、厚み方向に変形するが、パレット２０の端面２０ａが壁面Ｘと接触するまでは、箱体３０Ａの重なり部３５及び第３側面部３３が衝撃を吸収することになる（図中矢印Ｆ１参照）。その後、パレット２０の端面２０ａが当たり、パレット２０が衝撃を吸収する（図中矢印Ｆ２参照）。そして、被梱包体１００は、耐衝撃強度が相対的に強い面である右側面カバー１００Ｃ側が衝突面となり、衝撃の影響を受けにくくなっている。

被梱包体１００の前面カバー１００Ａ又は背面カバー１００Ｂ側が壁面Ｘに衝突した場合、図１２（ｂ）に示すように、箱体３０Ａの重なり部３５が形成されていない第１側面部３１又は第２側面部３２がパレット２０の端面２０ａと面一になっているために、箱体３０Ａの第２側面部３２とパレット２０の端面２０ａとが壁面Ｘに略同時に当たり、箱体３０Ａが受ける衝撃は分散される（図中矢印Ｆ３参照）。そして、被梱包体１００は、耐衝撃強度が比較的小さい面であっても、衝撃が分散され影響を受けにくくなっている。

第１実施形態及び第２実施形態においては、梱包体１０、１０Ａを構成する段ボールシートが折り曲げられて重なり合う重なり部が形成される面が被梱包体１００が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面になるように配置することで、搬送時の被梱包体１００への衝撃を抑制することができる。
このとき、被梱包体１００としての電子機器は、装置の右側面カバー１００Ｃ側及び左側面カバー１００Ｄ側は、比較的平坦な面で、外部衝撃を面全体で分散させて受けることができるようになっているものとして説明したが、電子機器によっては、少なくとも右側面カバー１００Ｃ側には、例えば機器の機能を発揮させる構成が配置されている場合がある。このような被梱包体１００に対しては、本発明の搬送時の被梱包体への衝撃を抑制することができるという効果は得られない。

１０、１０Ａ・・・梱包体
２０・・・パレット
２１・・・底板部材
２２・・・桁部材
２３・・・天板部材
２４・・・位置決め部材
２５・・・規制部材
３０、３０Ａ・・・箱体
３１・・・第１側面部、３２・・・第２側面部、３３・・・第３側面部、３４・・・第４側面部、３５・・・重なり部
４０・・・蓋体
４１・・・天蓋部、４２・・・第１側面部、４３・・・第２側面部、４４・・・第３側面部、４５・・・第４側面部、４６・・・重なり部
５０、６０・・・段ボールシート
１００・・・被梱包体
１２０・・・電源、１３０・・・電子基板、１４０・・・操作表示部

Claims

被梱包体が載置される底板と、
前記被梱包体を覆う箱体と、
シートが折り曲げられて重なり合う重なり部が形成される面が、前記被梱包体が、衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面になるように前記箱体に被さる蓋体と、を備えた、
ことを特徴とする梱包体。
前記蓋体の前記重なり部が形成されない面と、前記底板の端面とは、面一である、
ことを特徴とする請求項１に記載の梱包体。
前記蓋体は前記箱体よりも柔らかい材料で形成されている、
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の梱包体。
前記蓋体及び前記箱体は、ライナーとフルートが厚み方向に積層された段ボールシートを主体として構成され、前記蓋体を構成する段ボールシートは前記箱体を構成する段ボールシートよりも積層数が少ない、
ことを特徴とする請求項３に記載の梱包体。
被梱包体が載置される底板と、
シートが折り曲げられて重なり合う重なり部が形成される面が、前記被梱包体が衝撃を受けた場合の耐衝撃強度が強い面になるように前記被梱包体を覆う箱体と、を備えた、
ことを特徴とする梱包体。
前記箱体の前記重なり部が形成されない面と、前記底板の端面とは、面一である、
ことを特徴とする請求項５に記載の梱包体。
前記被梱包体の前記耐衝撃強度が強い面には、前記被梱包体を動作させる電装品が配置されていない、
ことを特徴とする請求項１ないし６のいずれか１項に記載の梱包体。
前記被梱包体の前記耐衝撃強度が強い面は、他の面に比べて平坦である、
ことを特徴とする請求項７に記載の梱包体。