JP2022149706A - 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造 - Google Patents

樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2022149706A
JP2022149706A JP2021051974A JP2021051974A JP2022149706A JP 2022149706 A JP2022149706 A JP 2022149706A JP 2021051974 A JP2021051974 A JP 2021051974A JP 2021051974 A JP2021051974 A JP 2021051974A JP 2022149706 A JP2022149706 A JP 2022149706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diameter side
roller
inner diameter
outer diameter
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021051974A
Other languages
English (en)
Inventor
いず美 大橋
Izumi Ohashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2021051974A priority Critical patent/JP2022149706A/ja
Priority to PCT/JP2022/011875 priority patent/WO2022202526A1/ja
Priority to CN202280007303.9A priority patent/CN116568939A/zh
Publication of JP2022149706A publication Critical patent/JP2022149706A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

【課題】柱部の耐久性を向上させることが可能な樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造を提供すること。【解決手段】樹脂製保持器(3)の柱部(31)は、ころを案内するころ案内面(40)と、ころ案内面より周方向に凹んでおり、外径から内径に向かって径方向途中位置まで延びる外径側凹み部(32)と、ころ案内面より周方向に凹んでおり、外径側凹み部から連続して内径側まで延びる内径側凹み部(35)とを有する。周方向に隣り合う柱部の間に区画されるポケット部(50)を挟んで向かい合う柱部の外径側凹み部の間の距離をW1、ポケット部を挟んで向かい合う柱部の内径側凹み部の間の距離をW2とした場合に、W1>W2の関係が成立する。【選択図】図5

Description

本発明は、樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造に関する。
保持器のころ案内面の潤滑性を確保するための構造として、特許文献1(特開平7-103320号公報)が知られている。
特許文献1に記載の樹脂製の保持器付き針状ころには、柱部のポケット部に面する側に切欠が設けられている。この切欠によって、保持器に供給される潤滑油の油量を多くすることができ、軸受の寿命を向上させている。
特開平7-103320号公報
特許文献1の保持器では、柱部に切欠が形成されているため、柱部の強度が低下するおそれがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、柱部の耐久性を向上させることが可能な樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造を提供することである。
本発明の一態様に係る樹脂製保持器は、一対の環状部と、軸方向に延びて一対の環状部を連結する複数の柱部とを備え、柱部は、ころを案内するころ案内面と、ころ案内面より周方向に凹んでおり、外径から内径に向かって径方向途中位置まで延びる外径側凹み部と、ころ案内面より周方向に凹んでおり、外径側凹み部から連続して内径側まで延びる内径側凹み部とを含み、周方向に隣り合う柱部の間に区画されるポケット部を挟んで向かい合う柱部の外径側凹み部の間の距離をW1、ポケット部を挟んで向かい合う柱部の内径側凹み部の間の距離をW2とした場合に、W1>W2の関係が成立する。
好ましくは、樹脂製保持器の軸線に対して直角な断面において、外径側凹み部は、半径方向に延びるポケット部の径方向中心線に沿って平行に延びており、内径側凹み部は、半径方向に延びる柱部の径方向中心線に沿って平行に延びている。
好ましくは、樹脂製保持器の軸線に対して直角な断面において、外径側凹み部は、半径方向に延びるポケット部の径方向中心線と平行に延びており、内径側凹み部は、内径側に向かうにつれて、ポケット部側に向かって傾斜している。
好ましくは、ポケット部側に突出し、ころの径方向外側の移動を規制する外径側ころ止め部と、ポケット部側に突出し、ころの径方向内側の移動を規制する内径側ころ止め部とをさらに備え、外径側凹み部と内径側凹み部との境界部分は、内径側ころ止め部の径方向位置と重なっている。
本発明の一態様に係る樹脂製保持器付き針状ころは、上述した樹脂製保持器と、ポケット部に保持される針状ころとを備える。
本発明の一態様に係る樹脂製保持器付き針状ころは、遊星歯車支持構造の遊星歯車の中心に設けられる。本発明の一態様に係る遊星歯車支持構造は、内歯歯車と、内歯歯車の中心に配置された太陽歯車と、内歯歯車と太陽歯車に噛合する複数の遊星歯車と、遊星歯車を支持するキャリアとを備え、遊星歯車がキャリアに設けられたピニオン軸に転がり軸受を介して回転自在に支持された遊星歯車機構の遊星歯車支持構造において、転がり軸受は、上述の樹脂製保持器付きころである。
本発明によれば、柱部の耐久性を向上させることが可能な樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る樹脂製保持器付きころを遊星歯車支持構造に用いた状態を示す図であって、(A)は遊星歯車支持構造の概略図であり、(B)は遊星歯車支持軸の断面図である。 本発明の実施の形態1における樹脂製保持器を示す斜視図である。 図1に示す樹脂製保持器の一部分を拡大して示す斜視図である。 図3に示す樹脂製保持器のポケット部を示す図であって、(A)は径方向断面図であり、(B)は平面図である。 図4(A)の矢印Vから見た断面図である。 本発明の実施の形態2における樹脂製保持器を示す図であって、図5に対応する断面図である。 従来の樹脂製保持器の一部分を示す斜視図である。 図7に示す樹脂製保持器のポケット部を示す図であって、(A)は径方向断面図であり、(B)は平面図である。 図8(A)の矢印IXから見た断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
(遊星歯車支持構造の概要)
はじめに、図1(A)および図1(B)を参照して、本実施の形態に係る樹脂製の保持器付きころ2が用いられる遊星歯車機構(プラネタリギア)1の概要について説明する。
遊星歯車機構1は、たとえば、自動車の変速機などに用いられ、その遊星歯車機構1におけるピニオンギア(遊星歯車)13を回転可能に支持するために、保持器付きころ2が使用されている。すなわち、本実施の形態に係る保持器付きころ2は、自動車用保持器付きころである。
遊星歯車機構1は、内歯を有し外周を取り囲むリングギア(内歯歯車)11と、外歯を有しリングギア11の中心に配置されるサンギア(太陽歯車)12と、外歯を有しリングギア11とサンギア12の間に配置される複数のピニオンギア(遊星歯車)13とを備える。ピニオンギア13は、リングギア11およびサンギア12と噛合し、係合穴に設置されるピニオン軸15に保持器付きころ2によって回転可能に支持される。各々のピニオン軸15は、キャリア14に設けられ(連結され)、キャリア14からピニオンギア13の公転に相当する回転が入出力される。
図1(B)を参照して、各ピニオンギア13は、本実施の形態に係る保持器付きころ2を介して、ピニオン軸15上に回転自在に支持されている。つまり、保持器付きころ2は、ピニオンギア13とピニオン軸15を回転可能に支持するものであり、遊星歯車機構1は、ピニオンギア13と、ピニオン軸15と、保持器付きころ2とを備える。具体的には、保持器付きころ2は、たとえば、複数のころ20と保持器3とで構成され、ピニオン軸15の外周面を内側軌道面とし、ピニオンギア13の内周面を外側軌道面としている。本実施の形態の保持器3は、外輪案内で用いられている。本実施の形態のころ20は、針状ころである。
ピニオン軸15の内部には、潤滑油を供給するための通油孔16が形成されている。このように、ピニオン軸15の内部に形成した通油孔16を通じて潤滑油をピニオン軸15の外周面に導くことにより、ころ20の潤滑を行っている。具体的には、通油孔16は、図1の紙面上の右方から軸方向に延在する第1通油孔16aと、ピニオン軸15の軸方向中央付近で外周面と連通する第2通油孔16bとを含む。ピニオン軸15の通油孔16a,16bから供給された潤滑油は、柱部31ところ20の隙間を抜けて、ころ20の外周面を潤滑する。
なお、多段化が進む自動車の変速機に遊星歯車機構1が使用された場合、自動車の更なる燃費向上のために保持器付きころ2へと供給される潤滑油量が少量化したり、低粘度の潤滑油が供給されることがある。このような自動車の燃費向上のために用いられる潤滑油の動粘度は、たとえば、100℃で2センチストークス(cSt)~8センチストークス(cSt)である。
(実施の形態1)
次に、図2~図5を参照して、本実施の形態における保持器3について説明する。
保持器3は、一対の環状部30と、軸方向に延びて一対の環状部30を互いに連結する複数の柱部31とを有する。隣り合う柱部31の間には、ころ20(図1(B))を収容するためのポケット部50が設けられている。ポケット部50は、周方向に隣り合う柱部31の間に区画され、周方向に間隔をあけて複数設けられる。柱部31は、たとえばストレート型保持器であり、その軸方向中央部の上方が内径側に向かって凹んでいる。なお、以下の説明では、保持器付きころ2において、軸線(中心軸)に沿った方向を「軸方向」、軸線に対して直交する方向を「径方向」、軸線を中心とする円弧に沿った円周方向を「周方向」と呼ぶ。
保持器3は、樹脂製とされる。これにより、射出成形によって突出部および凹部を容易に製造することができる。保持器材料としては、十分な機械的強度を有するものであれば、任意のものを使用してもよい。機械的強度を向上させるために、強化繊維を混合してもよい。保持器材料としては例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド6(PA6)樹脂、ポリアミド4-6(PA46)樹脂、ポリアミド6-6(PA66)、ポリアミド9T(PA9T)などの樹脂が挙げられる。樹脂製の保持器3は、比重が小さく重量を軽くでき、ころ20と小さな接触面積で接触する場合でも接触面圧が過大にならず、摩耗は発生しにくい。
柱部31は、軸線に沿って軸方向に略平行に延び、周方向に間隔を空けて複数配置される。各柱部31は、一端部で一方の環状部30と一体結合し、他端部で他方の環状部30と一体結合する。
図3,図4を参照して、柱部31は、ポケット部50に面する壁面(柱部31とが向かい合う面)において、ころ20を案内するころ案内面40と、第1,2外径側凹み部32,33と、第1~3内径側凹み部34,35,36と、外径側ころ止め部41と、内径側ころ止め部42とを含む。
ころ案内面40は、ころ20の転動面と接触し、ころ20を転動可能に案内する面である。図3および図4に示すように、ころ案内面40は、軸方向において第1外径側凹み部32を挟んで一対設けられる。図5に示すように、ころ案内面40は、ころ20のピッチ円PCDと交差するポケット壁面である。ポケット部50を介して対向するころ案内面40は、ポケット部50のポケット中心線L1と略平行である。
ころ案内面40の外径側には、外径側ころ止め部41がそれぞれ設けられる。外径側ころ止め部41は、ころ案内面40よりもポケット部50側に突出している。図5に示すように、外径側ころ止め部41は、ポケット部50の周方向両側に設けられて対をなしている。ポケット部50を挟んで向かい合う外径側ころ止め部41の間隔は、ころ20の直径よりも小さい。これにより、外径側ころ止め部41は、ころ20が径方向外側へ移動することを規制する。外径側ころ止め部41は、いわゆる外爪である。
ころ案内面40の内径側には、内径側ころ止め部42が一対設けられる。内径側ころ止め部42は、ころ案内面40よりもポケット部50側に突出している。図3および図4に示すように、内径側ころ止め部42は、上述したころ案内面40および外径側ころ止め部41の間に設けられる。図5に示すように、内径側ころ止め部42は、ポケット部50の周方向両側に設けられて対をなしている。ポケット部50を挟んで向かい合う内径側ころ止め部42の間隔は、ころ20の直径よりも小さい。これにより、内径側ころ止め部42は、ころ20が径方向内側へ移動することを規制する。内径側ころ止め部42は、いわゆる内爪である。
第1,第2外径側凹み部32,33は、ころ案内面40より周方向に凹んでおり、外径から内径に向かって径方向途中位置まで延びている。図4(B)に示すように、第1,第2外径側凹み部32,33の周方向への凹み寸法は、略同一であり、径方向の寸法も略同一であることが好ましい。第1外径側凹み部32は、柱部31の軸方向中央に位置する。具体的には、第1外径側凹み部32は、軸方向において一対のころ案内面40により挟まれている。第2外径側凹み部33は一対設けられ、軸方向においてころ案内面40とそれに隣接する環状部30の内壁の間にそれぞれ設けられる。第1,第2外径側凹み部32,33は、平坦な平面である。
第1~3内径側凹み部34,35,36は、ころ案内面40より周方向に凹んでおり、第1,2外径側凹み部32,33から連続して内径側まで延びている。図4(B)に示すように、第1~3内径側凹み部34,35,36の周方向への凹み寸法は、略同一であり、径方向の寸法も略同一であることが好ましい。第1内径側凹み部34は、柱部31の軸方向中央に位置する。具体的には、第1内径側凹み部34は軸方向において一対の内径側ころ止め部42により挟まれている。第2内径側凹み部35は、一対設けられ、軸方向において内径側ころ止め部42ところ案内面40との間にそれぞれ設けられる。第3内径側凹み部36は一対設けられ、ころ案内面40とそれに隣接する環状部30の内壁の間にそれぞれ設けられる。第1~3内径側凹み部34,35,36は、平坦な平面である。
図3に示すように、第1外径側凹み部32は、柱部31の軸方向中央部において、第1内径側凹み部34と連続している。同様に、第1外径側凹み部32は、ころ案内面40と内径側ころ止め部42の間で、第2内径側凹み部35と連続しており、第2外径側凹み部33は、軸方向両端において、第3内径側凹み部36と連続している。これらの境界部は、内径側ころ止め部42およびころ案内面40において分断されながら軸方向に一直線に延びていることが好ましい。
これらの境界部は、図5に示すように、軸線に対して直角な断面形状において、角度(エッジ)が設けられていてもよいが、円弧状になっていてもよい。さらに、これらの境界部は、内径側ころ止め部42の径方向位置と重なっている。これらの境界部は、ピッチ円PCDより内径側に位置することが好ましい。
上述のように、ピニオン軸15(図1(B))の内部には、潤滑油を保持器3の内径側に供給するための第2通油孔16bが設けられているため、第1内径側凹み部34が軸方向中央部付近に位置することで、第2通油孔16bからの潤滑油を効率よく外径側に供給することができる。これにより、第1,2外径側凹み部32,33および第1~3内径側凹み部34,35,36は、内径側から外径側、または、外径側から内径側に潤滑油を案内する油案内面となる。また、第1,2外径側凹み部32,33および第1~3内径側凹み部34,35,36は、潤滑油を逃がす油逃がし部としても機能する。
図5を参照して、第1外径側凹み部32は、保持器3の軸線に対して直角な断面において、半径方向に延びるポケット部50の径方向中心線L2に沿って平行に延びている。第2内径側凹み部35は、その断面において、半径方向に延びる柱部31の径方向中心線L2に沿って平行に延びている。これは、第1外径側凹み部32と第1内径側凹み部34との関係、第2外径側凹み部33と第3内径側凹み部36との関係も同様である。
同図を参照して、周方向に隣り合う柱部31の間に区画されるポケット部50を挟んで向かい合う柱部31の第1外径側凹み部32の間の距離をW1、ポケット部50を挟んで向かい合う柱部31の第1内径側凹み部35の間の距離をW2とした場合に、W1>W2の関係が成立する。なお、W1は、第1外径側凹み部32の外径側端縁の距離であり、W2は、第2内径側凹み部35の内径側端縁の距離である。また、一本の柱部31に着目して、第1外径側凹み部32の厚さをD1、第1外径側凹み部32の厚さをD2とする。なお、D1は、外径側端縁における厚みであり、D2は、内径側端縁における厚みである。本実施の形態では、D1とD2の厚さを異ならせており、D1>D2の関係が成立する。
本実施の形態に係る保持器3の効果の説明のために、従来の樹脂製の保持器103の構成についてについて説明する。本実施の形態1と同様の構成については、本実施の形態1と同様の符号を付して、説明を省略する。
(従来の保持器について)
図7~図9を参照して、従来の保持器103は、柱部131のポケット部50を構成する壁部の構成において、本実施の形態1と異なる。柱部131には、その軸方向中央部に中央凹み部132が設けられている。中央凹み部132は、一対のころ案内面40および外径側ころ止め部41の間に位置する。一対のころ案内面40および外径側ころ止め部41と環状部30との間には、軸方向外側凹み部133が設けられている。図8(B)に示すように、これらの凹み部132,133は、柱部131において同じ寸法だけ周方向に凹んでいる。図9に示すように、これらの凹み部132,133は、径方向外方から内方に向かって、柱部131の中心軸線L2に向かうように同じ角度で傾斜している。
図9を参照して、周方向に隣り合う柱部131の間に区画されるポケット部50を挟んで向かい合う柱部131の第1外径側凹み部132の間の距離をW1、ポケット部50を挟んで向かい合う柱部131の内径側凹み部132の間の距離をW4とした場合に、W1=W4の関係が成立する。なお、W1は、第1外径側凹み部132の外径側端縁の距離であり、W4は、内径側凹み部132の内径側端縁の距離である。さらに、一本の柱部131に着目して、外径側端縁における中央凹み部132の厚さをD1、内径側端縁における中央凹み部132の厚さをD4とする。従来の保持器103では、D1>D4の関係が成立する。
(実施の形態1の効果)
上述のように、従来の保持器103では、W1=W4としており、一本の柱部131の中央凹み部132における周方向厚さがD1>D4である。これにより、柱部131の中央凹み部132の周方向厚さが外径側から内径側に向かって小さくなっており、特に柱部131の内径側の耐久性に問題があった。
これに対し、本実施の形態では、W1>W2にしているため、中央凹み部132の周方向の厚さD2(図5)を従来の樹脂製の保持器103の第1内径側凹み部35の周方向の厚さD4(図9)よりも大きくすることができる(D2>D4)。これにより、従来の保持器103と比較して、柱部131の耐久性を向上させることが可能となる。
さらに、凹み部32,33,34,35,36が設けられることで、潤滑環境の厳しいころ止め部41,42へ潤滑油を効率よく供給することができ、ころ止め部41,42ところの摩耗を抑制することで、ころ20にピーリングが発生することを抑制することができ、保持器付きころ2の長寿命化を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、凹み部32,33,34,35,36が設けられるため、潤滑油を供給し易くなり保持器付きころ2の長寿命化を図ることができ、省燃費化に伴い軸受の潤滑環境が厳しくなっている自動車の変速機における遊星歯車支持構造に適用した場合の効果は大きい。
(実施の形態2)
図6を参照して、実施の形態2に係る保持器3Aについて説明する。実施の形態2に係る保持器3Aは、実施の形態1の保持器3と基本的には同様の構成を備えているが、柱中央部の形状において主に異なっている。そのため、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を繰り返さない。
保持器3の軸線に対して直角な断面において、第1外径側凹み部32は、半径方向に延びるポケット部50の径方向中心線L2と平行に延びており、第2内径側凹み部35Aは、半径方向に延びるポケット部50の径方向中心線L2と平行に延びず、内径側に向かうにつれて、ポケット部50側に向かって傾斜している。
同図を参照して、本実施の形態においても、周方向に隣り合う柱部31の間に区画されるポケット部50を挟んで向かい合う柱部31の第1外径側凹み部32の間の距離をW1、ポケット部50を挟んで向かい合う柱部31の第1内径側凹み部35の間の距離をW3とした場合に、W1>W3の関係が成立する。なお、W1は、第1外径側凹み部32の外径側端縁の距離であり、W2は、第2内径側凹み部35の内径側端縁の距離である。さらに、一本の柱部31に着目して、第1外径側凹み部32の厚さをD1、第1内径側凹み部35Aの厚さをD3とする。本実施の形態の第1内径側凹み部35Aの厚さD3は、実施の形態1の第1内径側凹み部35の厚さD2よりも大きい。
本実施の形態においても、W1>W3にしているため、第1内径側凹み部35Aの周方向の厚さD3(図6)を従来の樹脂製保持器103の内径側の中央凹み部132の周方向の厚さD4(図9)よりも大きくすることができる。さらに、本実施の形態では、第1内径側凹み部35Aの周方向の厚さD3を、第1の実施の形態の第1内径側凹み部35の厚さD2よりも大きくすることができるため、第1の実施形態の保持器3よりも、耐久性を向上させることが可能となる。
なお、上記実施の形態において、ポケット部50に収容するころ20は、針状ころを用いたが、これに限らず、たとえば、円筒ころ、棒状ころなどを用いても構わない。
また、上記実施の形態において、保持器3,3Aは、一対の環状部を有し、柱部31が屈曲しないストレート型保持器であったが、これに限らず、柱部31が屈曲するM型保持器、一対の環状部30を有しない、いわゆるV型保持器などであってもよい。
また、上記実施の形態において、一対の外径側ころ止め部41は、一対の内径側ころ止め部42を挟んでいる形状としたが、外径側ころ止め部41と内径側ころ止め部42が径方向に整列しているなど、それらの配置関係に限定されない。
実施の形態1,2の第1,第2外径側凹み部32,33および第1~3内径側凹み部34,35,36は、平坦な平面に限定されず、たとえば凹部曲面、凸部曲面、その他種々の形状を組み合わせた面であってもよい。また、説明の便宜上、第1,第2外径側凹み部32,33および第1~3内径側凹み部34,35,36として分けて説明したが、ころ止め部41,42の形状によっては、それらが軸方向に連なって設けられることもあり、少なくとも、外径側凹み部と内径側凹み部がそれぞれ1つずつ設けられていればよい。この場合において、外径側凹み部と内径側凹み部とは、柱部3,3Aの中心線L2に対するる傾斜角度が異なっていればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 遊星歯車機構、2 保持器付きころ、3,3A 保持器、11 リングギア、12 サンギア、13 ピニオンギア、14 キャリア、15 ピニオン軸、20 ころ、30 環状部、31 柱部、32 第1外径側凹み部、33 第2外径側凹み部、33 第2外径側凹み部、34 第1内径側凹み部、34 第1内径側凹み部、35 第2内径側凹み部、36 第3内径側凹み部、40 ころ案内面、41 外径側ころ止め部、42 内径側ころ止め部、50 ポケット部、103 保持器、103 保持器、131 柱部、132 中央凹み部。

Claims (6)

  1. 一対の環状部と、軸方向に延びて前記一対の環状部を連結する複数の柱部とを備え、
    前記柱部は、ころを案内するころ案内面と、前記ころ案内面より周方向に凹んでおり、外径から内径に向かって径方向途中位置まで延びる外径側凹み部と、前記ころ案内面より周方向に凹んでおり、前記外径側凹み部から連続して内径側まで延びる内径側凹み部とを含み、
    周方向に隣り合う前記柱部の間に区画されるポケット部を挟んで向かい合う前記柱部の前記外径側凹み部の間の距離をW1、前記ポケット部を挟んで向かい合う前記柱部の前記内径側凹み部の間の距離をW2とした場合に、W1>W2の関係が成立する、樹脂製保持器。
  2. 当該樹脂製保持器の軸線に対して直角な断面において、
    前記外径側凹み部は、半径方向に延びる前記ポケット部の径方向中心線に沿って平行に延びており、
    前記内径側凹み部は、半径方向に延びる前記柱部の径方向中心線に沿って平行に延びている、請求項1に記載の樹脂製保持器。
  3. 当該樹脂製保持器の軸線に対して直角な断面において、
    前記外径側凹み部は、半径方向に延びる前記ポケット部の径方向中心線と平行に延びており、
    前記内径側凹み部は、内径側に向かうにつれて、前記ポケット部側に向かって傾斜している、請求項1に記載の樹脂製保持器。
  4. 前記ポケット部側に突出し、前記ころの径方向外側の移動を規制する外径側ころ止め部と、前記ポケット部側に突出し、前記ころの径方向内側の移動を規制する内径側ころ止め部とをさらに備え、
    前記外径側凹み部と前記内径側凹み部との境界部分は、前記内径側ころ止め部の径方向位置と重なっている、請求項2または3に記載の樹脂製保持器。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の樹脂製保持器と、
    前記ポケット部に保持される針状ころとを備える、樹脂製保持器付き針状ころ。
  6. 内歯歯車と、前記内歯歯車の中心に配置された太陽歯車と、前記内歯歯車と前記太陽歯車に噛合する複数の遊星歯車と、前記遊星歯車を支持するキャリアとを備え、前記遊星歯車が前記キャリアに設けられたピニオン軸に転がり軸受を介して回転自在に支持された遊星歯車機構の遊星歯車支持構造において、
    前記転がり軸受は、請求項1~5のいずれかに記載の樹脂製保持器付き針状ころである、遊星歯車支持構造。
JP2021051974A 2021-03-25 2021-03-25 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造 Pending JP2022149706A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021051974A JP2022149706A (ja) 2021-03-25 2021-03-25 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造
PCT/JP2022/011875 WO2022202526A1 (ja) 2021-03-25 2022-03-16 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造
CN202280007303.9A CN116568939A (zh) 2021-03-25 2022-03-16 树脂制保持架、带有树脂制保持架的滚子及行星齿轮支承结构

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021051974A JP2022149706A (ja) 2021-03-25 2021-03-25 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022149706A true JP2022149706A (ja) 2022-10-07

Family

ID=83397186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021051974A Pending JP2022149706A (ja) 2021-03-25 2021-03-25 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2022149706A (ja)
CN (1) CN116568939A (ja)
WO (1) WO2022202526A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4343397A1 (en) 2022-09-21 2024-03-27 NEC Corporation Optical control apparatus and optical transmission path monitoring method

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3409813B2 (ja) * 1993-09-30 2003-05-26 日立建機株式会社 遊星歯車減速装置
JP2004340266A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Ntn Corp ころ軸受用保持器およびその製造方法
JP2018080719A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 日本精工株式会社 円筒ころ軸受用樹脂製保持器及び円筒ころ軸受

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4343397A1 (en) 2022-09-21 2024-03-27 NEC Corporation Optical control apparatus and optical transmission path monitoring method

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022202526A1 (ja) 2022-09-29
CN116568939A (zh) 2023-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107559309B (zh) 用于曲轴轴承组件的保持架
WO2022202526A1 (ja) 樹脂製保持器、樹脂製保持器付きころおよび遊星歯車支持構造
JP5109721B2 (ja) 円すいころ軸受
JP6599108B2 (ja) 円すいころ軸受
JP5400648B2 (ja) 歯車伝動装置
WO2019163809A1 (ja) 円すいころ軸受用保持器および円すいころ軸受
KR20210080531A (ko) 파동기어장치
JP7195112B2 (ja) 円すいころ軸受用保持器および円すいころ軸受
CN110307250B (zh) 滚子保持架式轴承
JP7315305B2 (ja) ケージアンドローラ
CN111566367B (zh) 带有保持架的滚子及行星齿轮支承结构
JP2020003053A (ja) 保持器付きころおよび遊星歯車支持構造
WO2018088515A1 (ja) 円筒ころ軸受用樹脂製保持器及び円筒ころ軸受
WO2021005948A1 (ja) ころ軸受用保持器、保持器付きころおよびころ軸受
WO2024111513A1 (ja) 保持器、その保持器を用いた保持器付き針状ころ及び軸受装置
JP7075324B2 (ja) ころ軸受用保持器および保持器付き針状ころ
JP7193976B2 (ja) 偏心揺動型減速装置
JP2006077801A (ja) ころ軸受用保持器およびこれを備えた遊星歯車機構
JP6804341B2 (ja) 保持器付き針状ころおよびそれを備えた遊星歯車機構支持構造
US20210301874A1 (en) Roller and cage assembly and planetary gear support structure
JP2024076053A (ja) 保持器、その保持器を用いた保持器付き針状ころ及び軸受装置
JP2021134850A (ja) 円すいころ軸受
JP2024002107A (ja) 玉軸受
JP2013011316A (ja) ラジアルニードル軸受
CN114645901A (zh) 内圈分离型角接触滚珠轴承

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240226