JP3409813B2 - 遊星歯車減速装置 - Google Patents

遊星歯車減速装置

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JP3409813B2
JP3409813B2 JP26811393A JP26811393A JP3409813B2 JP 3409813 B2 JP3409813 B2 JP 3409813B2 JP 26811393 A JP26811393 A JP 26811393A JP 26811393 A JP26811393 A JP 26811393A JP 3409813 B2 JP3409813 B2 JP 3409813B2
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cage
bearing
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notch
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達生 前野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • F16H57/00General details of gearing
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
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    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/4617Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages
    • F16C33/4623Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages
    • F16C33/4635Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages made from plastic, e.g. injection moulded window cages

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の減速段からなる
遊星歯車減速装置に関し、特に、油圧ショベル、油圧ク
レーン等の履帯駆動装置に好適に用いられる遊星歯車減
速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6および図7に従来技術による遊星歯
車減速装置として、3段の減速段を備えた油圧ショベル
等の履帯駆動装置を例に挙げて示す。
【0003】図中、1は車体の機枠等に固着される円筒
状の支持部材を示し、該支持部材1の一端側には回転源
としての油圧モータ2が取付けられ、その他端側には後
述するハブ13に噛合する歯部1Aが形成されると共
に、後述のキャリア35を軸方向に位置決めする筒状の
ストッパ部1Bが形成されている。
【0004】3は回転体となる有蓋筒状のハウジングを
示し、該ハウジング3は支持部材1の外周側に位置する
ドラム4と、内周側に内歯車5Aが設けられたリングギ
ア5と、該リングギア5を施蓋する底蓋6とから大略構
成される。そして、ドラム4はスラストラジアル軸受か
らなる主軸受7を介して支持部材1に回転自在に支持さ
れると共に、その外周側には履帯駆動用のスプロケット
8がボルト9を介して取付けられ、リングギア5はボル
ト10を介してドラム4に固着され、底蓋6はボルト1
1を介してリングギア5に固着されている。なお、前記
底蓋6の内側には軸中心に位置して後述する太陽歯車1
7の先端面と摺接するライナ12が嵌合されている。
【0005】さらに、前記主軸受7は支持部材1のスト
ッパ部1Bの外周側にハブ13およびナット14により
軸方向に位置決めされている。ここで、ハブ13は内,
外周に歯部13A,13Bが形成され、内側の歯部13
Aは支持部材1の歯部1Aに噛合され、外側の歯部13
Bはキャリア35の歯部35Aに噛合することにより、
該キャリア35を支持部材1に対し、回転規制して固定
する(図7参照)。
【0006】15は油圧モータ2の回転出力を導出する
回転軸を示し、該回転軸15の一端側は油圧モータ2と
連結され、その他端側は底蓋6に向けて延在し、後述す
る1段目の太陽歯車17になると共に、先端面はライナ
12に摺接している。
【0007】16は1段目の減速歯車機構を示し、該減
速歯車機構16は回転軸15の先端側に該回転軸15と
一体に形成された太陽歯車17と、該太陽歯車17とリ
ングギア5の内歯車5Aとに噛合するように配設され、
該太陽歯車17の周囲を自転しつつ公転する遊星歯車1
8と、該遊星歯車18を軸受19を介して回転自在に支
持するピン20と、該ピン20が固着され、遊星歯車1
8の公転を後述する次段の太陽歯車24に伝達するキャ
リア21と、該キャリア21,前記遊星歯車18と軸受
19との両端面に接するように設けられた一対のスラス
トプレート22,22(図7参照)とから構成されてい
る。なお、太陽歯車17は回転軸15と別部材で形成
し、これに取付けてもよい。
【0008】一方、23は中間段の減速段となる2段目
の減速歯車機構を示し、該減速歯車機構23は回転軸1
5に遊嵌され、1段目のキャリア21の歯部21Aに噛
合してキャリア21の公転のみが伝達される太陽歯車2
4と、該太陽歯車24とリングギア5の内歯車5Aとに
噛合し、該太陽歯車24の周囲を自転しつつ公転する遊
星歯車25と、該遊星歯車25を軸受26を介して回転
自在に支持するピン27と、該ピン27が固着され、遊
星歯車25の公転を後述の最終段の太陽歯車31に伝達
するキャリア28と、該キャリア28と前記遊星歯車2
5と軸受26との両端面に接するように設けられた一対
のスラストプレート29,29(図7参照)とから構成
されている。
【0009】また、30は最終段の減速段となる3段目
の減速歯車機構を示し、該減速歯車機構30は回転軸1
5に遊嵌され、2段目のキャリア28の歯部28Aに噛
合してキャリア28の公転のみが伝達される太陽歯車3
1と、該太陽歯車31とリングギア5の内歯車5Aとに
噛合し、該太陽歯車31の周囲を自転する遊星歯車32
と、該遊星歯車32を軸受33を介して回転自在に支持
するピン34と、該ピン34が固着されると共に、一端
側内周に前記ハブ13の外側の歯部13Bと噛合する歯
部35Aが形成され、該ハブ13の内側の歯部13Aを
支持部材1の歯部1Aに噛合することによって回転方向
に位置決めされたキャリア35と、該キャリア35と前
記遊星歯車32と軸受33との両端面に接するように設
けられた一対のスラストプレート36,36(図7参
照)とから構成され、該キャリア35は支持部材1のス
トッパ部1Bに当接し、軸方向一側への位置決めがなさ
れている。
【0010】さらに、37は1段目のキャリア21を軸
方向に位置決めするためのスペーサを示し、該スペーサ
37の内径側は太陽歯車17,24間に挟まれ、外径側
はキャリア21に係合し、該スペーサ37の脱落防止と
キャリア21の軸方向への位置決めを図っている。38
は2段目のキャリア28を軸方向に位置決めするための
他のスペーサを示し、該スペーサ38の内径側は太陽歯
車24,31間に挟まれ、外径側はキャリア28に係合
し、該スペーサ38の脱落防止とキャリア28の軸方向
への位置決めを図っている。
【0011】このように構成された遊星歯車減速装置で
は、油圧モータ2により回転軸15を回転させると、そ
の回転は太陽歯車17,遊星歯車18,キャリア21等
からなる1段目の減速歯車機構16によって所定の減速
比をもって減速され、遊星歯車18の公転のみがキャリ
ア21から2段目の太陽歯車24へと出力される。そし
て、該太陽歯車24,遊星歯車25,キャリア28等か
らなる2段目の減速歯車機構23は前記キャリア21か
らの回転をさらに所定の減速比で減速し、遊星歯車25
の公転のみをキャリア28から最終段の太陽歯車31へ
と出力する。さらに、該太陽歯車31,遊星歯車32,
キャリア35等からなる最終段の減速歯車機構30で
は、キャリア35が歯部35A,ハブ13および支持部
材1の歯部1Aを介して支持部材1に回転方向に対して
位置決めされているから、前記キャリア28からの回転
出力を所定の減速比で減速しつつ、太陽歯車31から遊
星歯車32を介してリングギア5へと伝達し、該リング
ギア5およびドラム4等からなるハウジング3に大きな
回転トルクを発生させる。
【0012】かくして、油圧モータ2の回転出力は各減
速歯車機構16,23,30によって順次減速され、大
トルクとなってハウジング3に伝達され、スプロケット
8に巻回される履帯(図示せず)を低速回転で駆動する
ことによって、油圧ショベル等を走行させるようになっ
ている。また、ハウジング3内には潤滑油となる油液が
収容され、各減速歯車機構16,23,30等を潤滑す
る。
【0013】さらに、油圧ショベル等に使用される遊星
歯車減速装置においては、低速大トルクを出力するた
め、各段の遊星歯車18,25,32をキャリア21,
28,35に軸支する軸受19,26,33において
は、大きな負荷容量と高潤滑性を有する軸受が必要であ
った。このため、一般に鋼製の保持器を有する針状ころ
軸受が使用されている。
【0014】ここで、図8ないし図12に基づいて、針
状ころ軸受を使用している多減速段の軸受19,26,
33のうち、第2段の遊星歯車25を軸支する軸受26
を例に挙げて説明するが、他の軸受19,33において
も同様である。
【0015】まず、前記軸受26のピン27には、軸受
26への潤滑油の給脂のために、軸方向に貫通穴27A
と、軸方向中心に位置した径方向には該貫通穴27Aと
連通する複数の給脂穴27B(1個のみ図示)とが形成
されている。
【0016】図中、41は軸受26を構成する保持器を
示し、該保持器41は鋼製パイプ材を削出しすることに
よって断面略「M」字状の筒状体42として形成され、
該筒状体42の周方向には所定寸法を離間すると共に内
径側から外径側に貫通する複数のポケット43,43,
…が形成されている。また、該各ポケット43の軸方向
両端部に位置した径方向外側の開口縁には、それぞれ周
方向に対向する一対のころ落ち防止部44,44,…が
形成されると共に、軸方向中間部に位置した径方向内側
の開口縁には、周方向に対向する一対のころ落ち防止部
45,45が形成されている。そして、上側に位置した
各防止部44と下側に位置した各防止部45によって当
該各ポケット43内にそれぞれ針状ころ46を規則正し
く等間隔で摺動保持するようになっている。従って、前
記保持器41はピン27の外周側に配設され、前記各針
状ころ46はピン27と遊星歯車25との間で転動する
ようになっている。
【0017】そして、前記保持器41は、その筒状体4
2外周面の寸法を前記遊星歯車25の内径寸法に近い寸
法に設定することにより、当該軸受26の径方向の位置
決めを行うようになる。このため、図8および図10,
11,12に示すように、保持器41の外周面と遊星歯
車25の内周面との間には隙間はなく、これに対して、
保持器41内周面とピン27の外周面との間には隙間が
形成されるようになっている。
【0018】一方、軸受26の軸方向における位置決め
は、スラストプレート29,29によって行うことがで
き、これにより、遊星歯車25をピン27を介してキャ
リア28に確実に軸支するものである。
【0019】次に、軸受26の潤滑においては、ハウジ
ング3内の潤滑油が、ピン27の貫通穴27Aおよび給
脂穴27Bを介して図8に示す矢示のように軸受26内
に浸入し、遊星歯車25が回転する時に生じる遠心力に
よって、ハウジング3内に潤滑油を放出する。これによ
り、軸受26の潤滑性を高めるようになっている。
【0020】なお、軸受19,33についても、前述し
た軸受26の構成、即ち保持器41,針状ころ46等か
ら構成されているので、その説明は省略する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、各段の減速歯車機構16,23,30の軸
受19,26,33は低速大トルクを受承しなければな
らない。
【0022】そのため、軸受19,26,33の各保持
器41は鋼製の金属材により形成されており、鋼製パイ
プ材の削出し加工等の製造工程に時間を費やすと共に、
生産コストが高くなってしまうという問題がある。
【0023】また、軸受19,26,33においては、
内輪となるピン20,27,34はキャリア21,2
8,35に対して固定で、外輪となる遊星歯車18,2
5,32が回転荷重となるから、各針状ころ46には摩
耗が発生し易い。さらに、軸受の位置決めを図るため
に、例えば図10ないし図12に示す如く、保持器41
の外周面を遊星歯車25の内周側に近接して配設してい
る。しかし、該保持器41と遊星歯車25には公差寸法
等の誤差があると共に、該遊星歯車25は振動荷重とな
るため、保持器41の筒状体42外周面と遊星歯車25
とが摺動して発熱や騒音を発生するという問題がある。
【0024】さらに、各軸受19,26,33の保持器
41両端面とキャリア21,28,35の端面との間に
は、軸方向の位置決めと摩耗防止のために、各スラスト
プレート22,29,36がそれぞれ設けられている。
しかし、保持器41と各スラストプレート22,29,
36、該各スラストプレート22,29,36とキャリ
ア21,28,35との間で、遊星歯車18,25,3
2が摺動するときに直接的な金属接触により、熱が発生
するという問題がある。
【0025】このように、従来技術による遊星歯車減速
装置では、軸受19,26,33の近傍に関し、次の部
分が発熱源となっている。
【0026】.軸受19,26,33における保持器
41と各針状ころ46との金属接触による発熱源。
【0027】.保持器41の外周面側と遊星歯車1
8,25,32との金属接触による発熱源。
【0028】.保持器41の端面とスラストプレート
22,29,36との間、および該スラストプレート2
2,29,36とキャリア21,28,35との間の金
属接触による発熱源。
【0029】而して、前記軸受19,26,33には、
ピン20,27,34の給脂穴を介して潤滑油が供給さ
れているが、前述した〜の各発熱源によって局部的
に温度が上昇し、油膜切れを起し、潤滑性を著しく低下
させるという問題がある。この結果、保持器41または
針状ころ46の損傷を引き起こし、軸受19,26,3
3の寿命を極端に短くするという問題がある。
【0030】さらに、軸受19,26,33の損傷は、
遊星歯車減速装置の運転効率を大幅に低下させるばかり
でなく、最悪の場合には、遊星歯車減速装置の駆動を停
止しなければならないという致命的な問題がある。
【0031】ここで、本発明者達は、上述した種々の問
題を解決するために、潤滑性を有すると共に熱の発生を
防止すべく、保持器を樹脂材料により形成することを考
えた。しかし、樹脂材料製の保持器を使用すれば、コス
ト低減、金属接触の低下を図ることができるものの、金
属製の軸受に比較して樹脂材料製の軸受は強度低下が問
題となる。即ち、樹脂材料製の保持器は、外力に耐え得
るように断面積の大きなものが要求される。このため、
ポケットの大きさも制約され、必然的に保持器内を流れ
る潤滑油量が減少し、油膜切れ、熱変換不足等が原因と
なって、強度が低下することが分かった。
【0032】本発明者達は、これらの問題を踏まえた上
で、鋭利実験研究の結果、遊星歯車減速装置のように低
速大トルクの部分に適用しても、使用に耐え得る樹脂材
料製の保持器の構造を知見することができた。
【0033】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は潤滑を効率良く行うことによ
り、樹脂材料製の軸受を使用可能とした遊星歯車減速装
置を提供することを目的としている。
【0034】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、キャリアのピン
に対し遊星歯車を軸支する軸受を、前記ピンの外周に配
設される保持器と、前記ピンと遊星歯車との間で転動す
るように該保持器内に保持された複数個の針状ころとか
ら構成し、前記保持器は、円筒状に形成された筒状体
と、該筒状体の周方向に離間すると共に内径側から外径
側に貫通するように形成された複数のポケットと、該各
ポケットの内壁面の軸方向中間部と両端部とに位置して
周方向に向けて切欠かれた切欠部と、前記各ポケットの
軸方向中間部と両端部に形成した該各切欠部の間に位置
し各ポケットの内径側と外径側の開口縁でそれぞれ周方
向に対向するころ落ち防止用突起部とを樹脂材料を用い
て射出成形により一体に成形し、前記筒状体の外周面に
は、前記各ポケットの軸方向中間部と両端部とに形成し
た各切欠部のうち軸方向中間部の切欠部の位置に該切欠
部の軸方向寸法とほぼ等しい大きさの溝幅をもった環状
溝部を設けたことにある。
【0035】
【0036】
【0037】さらに、前記各ポケットに形成されたころ
落ち防止用突起部のうち、外径側のころ落ち防止用突起
部を、内径側のころ落ち防止用突起部よりも軸方向寸法
および周方向の突出寸法を短くすることが望ましい。
【0038】一方、前記各ポケットに形成された切欠部
のうち、軸方向中間部に位置した切欠部を、両端部に位
置した切欠部よりも周方向に幅広に形成することが望ま
しい。
【0039】また、前記軸受は、保持器外周面と遊星歯
車との間の径方向寸法、保持器内周面とピンとの間の径
方向寸法を、それぞれほぼ同一の離間寸法を持つように
構成することが望ましい。
【0040】さらに、前記軸受は、保持器の軸方向端面
を、キャリアと直接的に接触摺動させることができる。
【0041】
【作用】キャリアに対して遊星歯車を支持するためピン
と遊星歯車との間に軸受を設け、低速大トルクの荷重を
受承する。この時、軸受の保持器を樹脂材料を用いて射
出成形によって形成し、この保持器で、針状ころを保持
すべく、筒状体の内径側から外径側に貫通した複数のポ
ケットを形成すると共に、該各ポケットに複数の切欠部
を形成することにより、該各切欠部を介して大量の潤滑
油が各ポケット内に流入可能とし、針状ころの潤滑性を
向上させる。また、前記筒状体の外周面には前記各ポケ
ットの軸方向中間部と両端部とに形成した各切欠部のう
ち軸方向中間部の切欠部の位置に該切欠部の軸方向寸法
とほぼ等しい大きさの溝幅をもった環状溝部を設けてい
るので、この環状溝部によりピンから遊星歯車側への潤
滑油の流出をより一層容易にすることができる。また、
ころ落ち防止用突起部をポケットに形成することによ
り、軸受装着時の取付性を向上できる。また、保持器の
材質が樹脂材料であるから、金属同士の摺動接触を少な
くして発熱や騒音の発生を防止する。また、保持器に供
給される潤滑油の量を多くすることが可能となったか
ら、油膜切れおよび熱変換不足等を防止し、保持器の強
度を確保することができ、樹脂材料製の保持器を使用す
ることができる。
【0042】
【0043】さらに、保持器を構成する筒状体の外周面
に形成た環状溝部の溝幅を、中央に位置した切欠部の
軸方向寸法とほぼ同じ大きさとすることにより、ピンか
ら遊星歯車側への潤滑油の流出をより一層容易にする。
【0044】さらに、径方向外側のころ落ち防止用突起
部を径方向内側のころ落ち防止用突起部よりも軸方向寸
法と周方向の突出寸法を短くしたから、径方向外側に形
成されたころ落ち防止用突起部によって針状ころの転動
によって供給された潤滑油が掻き取られるのを防止し
て、潤滑油の流れを良好な流れとする。
【0045】一方、切欠部のうち、軸方向中央に位置し
た切欠部を両端に位置した切欠部よりも深く形成するこ
とにより、遊星歯車に向けての潤滑油の流出をより良好
にする。
【0046】また、保持器と遊星歯車の径方向寸法、保
持器とピンとの径方向寸法が、ほぼ同一の離間寸法とす
ることにより、これらの間に十分な間隔を確保し、保持
器の偏摩耗を防止すると共に潤滑油の流れを良好にす
る。
【0047】さらに、保持器の両端面とキャリアの端面
とを直接的に接触摺動させることにより、部品点数を削
減する。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図5に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0049】図中、51は1段目の減速歯車機構を示
し、該減速歯車機構51は従来技術の減速歯車機構16
とほぼ同様に、太陽歯車17と、該太陽歯車17の周囲
を自転しつつ公転する遊星歯車18と、該遊星歯車18
をキャリア21にピン20と共に回転可能に支持する本
実施例の軸受52とから構成されている。
【0050】53は中間段の減速段となる2段目の減速
歯車機構を示し、該減速歯車機構53は従来技術の減速
歯車機構23とほぼ同様に回転軸15に遊嵌され、1段
目のキャリア21の公転のみが伝達される太陽歯車24
と、該太陽歯車24の周囲を自転しつつ公転する遊星歯
車25と、該遊星歯車25をキャリア28にピン27と
共に回転可能に支持する本実施例の軸受54とから構成
されている。
【0051】55は最終段の減速段となる3段目の減速
歯車機構を示し、該減速歯車機構55は回転軸15に遊
嵌され、2段目のキャリア28の公転のみが伝達される
太陽歯車31と、該太陽歯車31の周囲を自転する遊星
歯車32と、該遊星歯車32をキャリア35にピン34
と共に回転可能に支持する本実施例の軸受56とから構
成されている。そして、該軸受56は前記減速歯車機構
53の軸受54を3個並べたものである。
【0052】次に、図2ないし図4に基づいて、針状こ
ろ軸受を使用している軸受52,54,56のうち、遊
星歯車25を軸支する軸受54を例に挙げて説明する
が、他の軸受52,56においても同様の構成である。
【0053】図中、61は各針状ころ64と共に軸受5
4を構成する保持器を示し、該保持器61は樹脂材料に
より筒状体62として射出成形等の手段により円筒状に
成形されている。そして、この筒状体62には周方向
に所定寸法を離間して内径側から外径側に貫通する複数
のポケット63,63,…が形成されている。また、該
保持器61の筒状体62はキャリア28の各端面間に
挟持して設けられている。
【0054】64,64,…は針状ころを示し、該各針
状ころ64は前記保持器61の各ポケット63内にそれ
ぞれ規則正しく保持されている。
【0055】65と65は前記各ポケット63の内壁面
の軸方向中間部に位置し、66と66,67と67は同
じく軸方向左,右両端部に位置し、それぞれ周方向に向
けて切欠かれた切欠部を示し、該各切欠部65,66,
67は図3に示すように、中央に位置した切欠部65と
左,右に位置した切欠部66,67とに分かれる。そし
て、該切欠部65,66,67の軸方向の長さ寸法の和
は、針状ころ64の長さ寸法の約60〜80%となるよ
うに設定されている。
【0056】68,68,…はころ落ち防止用突起部と
しての下側突起部、69,69,…は上側突起部をそれ
ぞれ示し、該各突起部68,69は前記各ポケット63
の内壁面のうち、軸方向の切欠部65,66,67の形
成されていない部分で、かつ内径側および外径側の開口
縁に位置し、それぞれ周方向に対向して互いに近接する
ように形成されている。そして、該各突起部68,69
によって軸受54を取付けるときの作業性を向上させる
ようになっている。
【0057】そして、該下側突起部68の軸方向寸法を
L1 ,突出寸法をM1 、各上側突起部69の軸方向寸法
をL2 ,突出寸法をM2 とすると、突起部68,69の
寸法関係は次の数1のようになる。
【0058】
【数1】L1 ≧L2 , M1 >M2
【0059】一方、図4に示すように、保持器61を構
成する筒状体62の厚さ寸法はDであるから、この筒状
体62の外周面と遊星歯車25までの径方向寸法をS
1、保持器61の筒状体62の内周面とピン27までの
径方向寸法をS2とすると、径方向寸法の関係は、次の
数2のようになる。
【0060】
【数2】S1 ≒S2
【0061】さらに、70は保持器61を形成する筒状
体62の外周面の軸方向中間部に形成された環状溝部を
示し、該環状溝部70の溝幅の寸法は中央に位置した前
記切欠部65の軸方向の長さ寸法とほぼ同一に形成され
ている。
【0062】このように構成される軸受54において
は、保持器61の各ポケット63内にそれぞれ配設され
た各針状ころ64は摺動保持されるようになっている。
また、他の各段の減速歯車機構51,55の軸受52,
56のうち、軸受56は前述した軸受54を3個並べた
ものであり、他の軸受52に関してもその構成はほぼ同
様である。
【0063】本実施例による遊星歯車減速装置は、上述
の如き構成を有するもので、その基本的作動については
従来技術によるものと格別差異はない。
【0064】然るに、油圧モータ2によって各段の減速
歯車機構51,53,55を減速回転し、ハウジング3
からスプロケット8に低速大トルクの回転を伝達する。
【0065】このとき、ケーシング3内の潤滑油は、ピ
ン27の貫通穴27Aおよび給脂穴27Bから供給さ
れ、遊星歯車25の遠心力の作用により、保持器61の
内径側から各ポケット63内に流入して外径側に流出す
る。このとき、各ポケット63の軸方向中央に切欠部6
5が、また両端には各切欠部66,67が形成され、各
突起部68,69は該各切欠部65と66との間,切欠
部66と67の間に形成されているから、該各切欠部6
5,66,67によって潤滑油の流入および流出を円滑
に行うことができ、各ポケット63に十分な量の潤滑油
を供給することができる。
【0066】また、保持器61の外周面に環状溝部70
が形成され、該環状溝部70の溝幅が軸方向中央に位置
した各切欠部65の軸方向寸法とほぼ等しい大きさにし
ているから、各切欠部65を介して径方向外側に流出し
た潤滑油は、保持器61の環状溝部70に沿って該保持
器61の外周面に広がり、各針状ころ64と遊星歯車2
5の内周面との間の潤滑を図るようになっている。
【0067】さらに、下側突起部68の軸方向寸法L1
および突出寸法M1 と、上側突起部69の軸方向寸法L
2 および突出寸法M2 との寸法関係を、前述した数1を
満足するように設定したから、各突起部68,69が形
成されている位置においても、針状ころ64の回転に伴
って保持器61の外径側に流出する潤滑油が上側突起部
69によって掻き落とす量を少なくでき、針状ころ64
の潤滑性を一層向上させることができる。なお、上側突
起部69の軸方向寸法L2 および突出寸法M2は針状こ
ろ64が抜け落ちるのを防止できる最小限の寸法として
もよい。
【0068】また、保持器61と遊星歯車25までの径
方向寸法S1 と、保持器61とピン27までの径方向寸
法S2 とを、ほぼ同一の寸法とすることにより、保持器
61の内周面とピン27との間および保持器61の外周
面と遊星歯車25との間に潤滑油が容易に浸入でき、潤
滑性を向上できる。
【0069】このように、本実施例による保持器61に
おいては、上述したような構成によって、潤滑油の軸受
54へ供給される量を積極的に多くすることにより潤滑
性を向上させるようにしている。
【0070】この結果、保持器61を樹脂材料で形成し
た針状ころ軸受であっても、筒状体62内に十分な潤滑
油が流通しているため、該筒状体62と各針状ころ64
との潤滑が十分に行われ、また各軸受52,54,56
および各針状ころ64とピン20,27,34および遊
星歯車18,25,32との潤滑も十分に行われ、油膜
切れ、潤滑油温の上昇等を確実に防止できるから、樹脂
材料による保持器61を有する軸受が使用可能となる。
そして、低速大トルクを出力する遊星歯車減速装置に用
いることができるようになる。
【0071】一方、各軸受52,54,56内に摩耗粉
が発生しても潤滑油の流れによって強制的に流すことが
でき、摩耗粉による不具合を確実に防止できる。
【0072】かくして、本実施例の保持器61は樹脂材
料で成形できるから、従来発熱源となっていた各針状こ
ろ64と保持器61との接触部分を、金属と樹脂との接
触にすることにより、熱および騒音の発生を防止でき
る。
【0073】また、本実施例の保持器61は潤滑性をも
った樹脂材料からなり、その筒状体62端面は、キャリ
ア21,28,35との端面と直接接触可能としている
から、従来保持器41とキャリア21,28,35との
端面との間に必要であったスラストプレート22,2
9,36を廃止して部品点数を削減することができると
共に、熱および騒音の発生を効果的に防止できる。
【0074】さらに、図4に示すように、保持器61と
遊星歯車25までの径方向寸法をS1 と、保持器61と
ピン27までの径方向寸法をS2 とを、ほぼ同一の寸法
とすることにより、該保持器61と遊星歯車18,2
5,32との接触部分がなくなり、熱および騒音の発生
を防止できる。
【0075】このように、保持器61を樹脂材料によっ
て形成したから、従来発生した金属同士の接触による熱
および騒音を効果的に低減でき、この熱が原因で発生し
ていた潤滑油温の上昇,油膜切れ等による軸受の焼き付
きを確実に防止することができる。
【0076】従って、前述した如く、保持器61に供給
される潤滑油の油量を多くするのみならず、軸受52,
54,56近傍の熱の発生を減少させることにより、該
軸受52,54,56の潤滑性をより向上させ、軸受5
2,54,56の寿命を効果的に延ばすことができ、最
終的に遊星歯車減速装置の装置寿命を延ばすことができ
る。
【0077】さらに、保持器61は樹脂材料の射出成形
によって製造することができ、大量生産が可能となり、
大幅にコスト低減を図ることができる。
【0078】一方、本実施例の遊星歯車減速装置のよう
に、同一形状をした軸受を3段目の遊星歯車機構55の
軸受56に3個使用し、2段目の軸受54として1個利
用するというように、共通の軸受からなる各段の減速歯
車機構を設計することが可能となる。これより、大幅な
コスト低減を図ることができると共に、遊星歯車減速装
置の多量生産効率を倍増することができる。
【0079】なお、前記実施例では、減速歯車機構を3
段の減速機によって構成する場合を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限るものではなく、1段,2段また
は4段以上の減速歯車機構を有するものに用いてもよ
い。
【0080】また、ドラム4とリングギア5とを一体形
成した構成のもの、またはリングギア5と底蓋6とを一
体形成したものに用いてもよい。
【0081】一方、前記実施例では、各ポケット63に
形成された切欠部65,66,67の深さを同一にした
が、本発明はこれに限らず、図5に示すように、軸方向
中央に位置した各切欠部65′の幅寸法を、両端に位置
した切欠部66,67の幅寸法よりも深く形成してもよ
い。この場合には、中央に位置したポケット幅W1 は
左,右に位置したポケット幅W2 よりも広くなり、保持
器61の外周面に形成した環状溝部70への潤滑油の供
給量をより多くすることができ、軸受54の潤滑性をよ
り向上させることができる。
【0082】さらに、前記実施例では、最終段のキャリ
ア35を支持部材1に固定する最終段キャリア固定型の
遊星歯車減速装置を例示したが、内歯車を支持部材1側
に設け、最終段のキャリアをハウジング3に固定してな
る最終段キャリア回転型の遊星歯車減速装置に適用して
もよい。
【0083】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
る遊星歯車減速装置においては、遊星歯車をピンを介し
てキャリアに軸支するための軸受を、樹脂材料により円
筒状に成形された筒状体に複数のポケットを有する保持
器と、該保持器の各ポケット内にそれぞれ保持された針
状ころとからなる保持器付針状ころ軸受として構成し、
該保持器の各ポケットには軸方向中間部と両端部とに位
置して周方向に向けて切欠かれた切欠部を形成すると共
に、各ポケットの内径側と外径側の開口縁にはそれぞれ
ころ落ち防止用突起部を形成しているので、これらのこ
ろ落ち防止用突起部によって、軸受装着時の取付性を向
上できると共に、各切欠部によってピン側から遊星歯車
に供給される潤滑油の油量を多くできる。そして、前記
筒状体の外周面には各ポケットの軸方向中間部と両端部
とに形成した各切欠部のうち軸方向中間部の切欠部の位
置に該切欠部の軸方向寸法とほぼ等しい大きさの溝幅を
もった環状溝部を設けているので、この環状溝部により
ピンから遊星歯車側への潤滑油の流出をより一層容易に
することができる。これによって、潤滑油の油温が上昇
するのを低減できると共に、油膜切れを防止し、樹脂材
料製の保持器からなる軸受であっても低速大トルクの減
速歯車機構に用いることができる。さらに、保持器を樹
脂材料により成形することにより、遊星歯車,ピン,キ
ャリア間の軸受近傍の摩擦による熱の発生を低減して軸
受の寿命を延ばし、ひいては遊星歯車減速装置の寿命を
確実に延ばすことができる。しかも、保持器は樹脂材料
による射出成形によって製造し得るから、保持器の多量
生産を可能にし、コスト低減を大幅に図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による遊星歯車減速装置の要部
を示す拡大縦断面図である。
【図2】図1中の要部をさらに拡大して示す拡大断面図
である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向からみた拡大断面
図である。
【図4】図2中の矢示IV−IV方向からみた断面図であ
る。
【図5】本発明の変形例を示す図3と同様の断面図であ
る。
【図6】従来技術による遊星歯車減速装置の縦断面図で
ある。
【図7】図6中の要部を拡大して示す拡大断面図であ
る。
【図8】図7中の要部をさらに拡大して示す拡大断面図
である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向からみた断面図であ
る。
【図10】図8中の矢示X−X方向からみた断面図であ
る。
【図11】図8中の矢示XI−XI方向からみた断面図であ
る。
【図12】図8中の矢示XII −XII 方向からみた断面図
である。
【符号の説明】
1 支持部材 2 油圧モータ(回転源) 3 ハウジング 5A 内歯車 6 底蓋 13 ハブ 15 回転軸 17,24,31 太陽歯車 18,25,32 遊星歯車 20,27,34 ピン 21,28,35 キャリア 51,53,55 減速歯車機構 52,54,56 軸受 61 保持器 62 筒状体 63 ポケット 64 針状ころ 65,65′,66,67 切欠部 68 下側突起部(ころ落ち防止用突起部) 69 上側突起部(ころ落ち防止用突起部) 70 環状溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜沢 信夫 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 山本 忍 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 前野 達生 静岡県磐田郡浅羽町松原1095番地 (72)発明者 佐藤 隆幸 静岡県浜松市幸1丁目10番16−304号 (72)発明者 吉田 益久 静岡県磐田市西貝塚1706−1 (56)参考文献 実開 昭58−108622(JP,U) 実開 昭57−145821(JP,U) 実開 昭49−105742(JP,U) 実開 平5−10826(JP,U) 実開 平5−3643(JP,U) 特公 平5−36647(JP,B2) 実公 昭39−33007(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/04 F16H 1/28 F16C 33/46 F16C 33/56 F16C 33/66

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転源が設けられた支持部材と、該支持
    部材に回転自在に支持されたハウジングと、該ハウジン
    グ内に設けられ、回転源の回転を減速して該ハウジング
    に伝達するため、太陽歯車、該太陽歯車と内歯車とに噛
    合する遊星歯車、該遊星歯車を軸受およびピンを介して
    支持するキャリアからなる一段または複数段の減速歯車
    機構とを備えてなる遊星歯車減速装置において、 前記遊星歯車を軸支する軸受を、前記ピンの外周に配設
    される保持器と、前記ピンと遊星歯車との間で転動する
    ように該保持器内に保持された複数個の針状ころとから
    構成し、 前記保持器は、円筒状に形成された筒状体と、該筒状体
    の周方向に離間すると共に内径側から外径側に貫通する
    ように形成された複数のポケットと、該各ポケットの内
    壁面の軸方向中間部と両端部とに位置して周方向に向け
    て切欠かれた切欠部と、前記各ポケットの軸方向中間部
    と両端部に形成した該各切欠部の間に位置し各ポケット
    の内径側と外径側の開口縁でそれぞれ周方向に対向する
    ころ落ち防止用突起部とを樹脂材料を用いて射出成形に
    より一体に成形し、 前記筒状体の外周面には、前記各ポケットの軸方向中間
    と両端部とに形成した各切欠部のうち軸方向中間部の
    切欠部の位置に該切欠部の軸方向寸法とほぼ等しい大き
    さの溝幅をもった環状溝部を設けたことを特徴とする遊
    星歯車減速装置。
  2. 【請求項2】 前記各ポケットに形成されたころ落ち防
    止用突起部のうち、外径側のころ落ち防止用突起部を、
    内径側のころ落ち防止用突起よりも軸方向寸法および周
    方向の突出寸法を短くしてなる請求項記載の遊星歯車
    減速装置。
  3. 【請求項3】 前記各ポケットに形成された切欠部のう
    ち、軸方向中間部に位置した切欠部を、両端部に位置し
    た切欠部よりも周方向に幅広に形成してなる請求項1記
    載の遊星歯車減速装置。
  4. 【請求項4】 前記軸受は、保持器外周面と遊星歯車と
    の間の径方向寸法、保持器内周面とピンとの間の径方向
    寸法を、それぞれほぼ同一の離間寸法を持つように構成
    してなる請求項1記載の遊星歯車減速装置。
  5. 【請求項5】 前記軸受は、保持器の軸方向端面を、キ
    ャリアと直接的に接触摺動させてなる請求項1記載の遊
    星歯車減速装置。
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