JP2022144064A - 磁気メモリ - Google Patents

磁気メモリ Download PDF

Info

Publication number
JP2022144064A
JP2022144064A JP2021044906A JP2021044906A JP2022144064A JP 2022144064 A JP2022144064 A JP 2022144064A JP 2021044906 A JP2021044906 A JP 2021044906A JP 2021044906 A JP2021044906 A JP 2021044906A JP 2022144064 A JP2022144064 A JP 2022144064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
magnetic
length
magnetic member
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021044906A
Other languages
English (en)
Inventor
信之 梅津
Nobuyuki Umezu
泰章 大寺
Yasuaki Otera
昌輝 門
Masateru Kado
ミカエル アルノー カンサ
Arnaud Quinsat Michael
尚治 下村
Naoharu Shimomura
務 中西
Tsutomu Nakanishi
志保 中村
Shiho Nakamura
進 橋本
Susumu Hashimoto
剛 近藤
Takeshi Kondo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kioxia Corp
Original Assignee
Kioxia Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kioxia Corp filed Critical Kioxia Corp
Priority to JP2021044906A priority Critical patent/JP2022144064A/ja
Priority to US17/447,360 priority patent/US20220302370A1/en
Publication of JP2022144064A publication Critical patent/JP2022144064A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/80Constructional details
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/161Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect details concerning the memory cell structure, e.g. the layers of the ferromagnetic memory cell
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/165Auxiliary circuits
    • G11C11/1675Writing or programming circuits or methods
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C19/00Digital stores in which the information is moved stepwise, e.g. shift registers
    • G11C19/02Digital stores in which the information is moved stepwise, e.g. shift registers using magnetic elements
    • G11C19/08Digital stores in which the information is moved stepwise, e.g. shift registers using magnetic elements using thin films in plane structure
    • G11C19/0808Digital stores in which the information is moved stepwise, e.g. shift registers using magnetic elements using thin films in plane structure using magnetic domain propagation
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • H10B61/10Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having two electrodes, e.g. diodes or MIM elements
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • H10B61/20Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/01Manufacture or treatment

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)

Abstract

【課題】磁壁の停止位置を精度良く制御することを可能にする。【解決手段】本実施形態による磁気メモリは、第1配線および第2配線と、絶縁体部と、前記第1配線に電気的に接続された第1部分と、前記第2配線に電気的に接続された第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に配置された第3部分と、を含み、前記第1部分から前記第2部分に向かう第1方向に沿って延びかつ前記絶縁体部を取り囲む磁性部材であって、前記第1方向に沿い前記磁性部材の一部および前記絶縁体部の一部を含む断面において、前記第1部分の断面における曲率が前記第3部分の断面における曲率よりも小さく、前記第1部分の前記第1方向の長さが前記第3部分の前記第1方向の長さの半分の値よりも長い前記磁性部材と、前記第1配線および前記第2配線に電気的に接続された制御回路と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気メモリに関する。
磁性部材に電流を流すことにより磁性部材の磁壁を移動(シフト)させる磁気メモリが知られている。この磁気メモリは、磁壁位置の制御のために筒形状の磁性部材に縊れ部が設けられる。この磁気メモリにおいて、磁壁の停止位置を精度良く制御することが望まれる。
特開2019-003989号公報 特開2019-160372号公報
本実施形態は、磁壁の停止位置を精度良く制御することのできる磁気メモリを提供する。
本実施形態による磁気メモリは、第1配線および第2配線と、絶縁体部と、前記第1配線に電気的に接続された第1部分と、前記第2配線に電気的に接続された第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に配置された第3部分と、を含み、前記第1部分から前記第2部分に向かう第1方向に沿って延びかつ前記絶縁体部を取り囲む磁性部材であって、前記第1方向に沿い前記磁性部材の一部および前記絶縁体部の一部を含む断面において、前記第1部分の断面における曲率が前記第3部分の断面における曲率よりも小さく、前記第1部分の前記第1方向の長さが前記第3部分の前記第1方向の長さの半分の値よりも長い前記磁性部材と、前記第1配線および前記第2配線に電気的に接続された制御回路と、を備えている。
第1実施形態による磁気メモリの構成を示す断面図。 第1実施形態における磁性部材の形状を説明する断面図。 第1実施形態における磁性部材の形状を説明する断面図。 図4A乃至4Dは、第1実施形態の磁気メモリのシフト動作を説明する図。 第1実施形態の第1変形例による磁気メモリの構成を示す断面図。 第1実施形態の第2変形例による磁気メモリの構成を示す断面図。 第2実施形態による磁気メモリの構成を示す断面図。 図8A乃至8Dは第2実施形態の磁気メモリのシフト動作を説明する図。 第2実施形態の磁気メモリのシフト動作に用いられる電流波形図。 第3実施形態による磁気メモリの構成を示す斜視図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態による磁気メモリを図1に示す。この第1実施形態の磁気メモリは、メモリセル10を備えている。このメモリセル10は、磁性部材(磁気メモリライン)12と、絶縁体部35と、非磁性導電層13と、磁気抵抗素子14と、非磁性導電層16と,スイッチング部18と、ヨーク40と、ビット線BLと、ソース線SLと、フィールドラインFL,FLと、制御回路100と、を備えている。
磁性部材12は、第1端部12aおよび第2端部12bを有し、第1端部12aから第2端部12bに沿った第1方向(z方向)に沿って延びた垂直磁性部材から構成され、筒状形状を有している。例えば、磁性部材12は、z方向に垂直な平面で切断した場合の断面における外側の形状が円、楕円、または多角形のいずれかとなるようにすることができる。なお、磁性部材12は、垂直磁性部材から構成されているので、磁化容易軸はz方向に垂直な方向である。したがって、磁性部材12は磁化方向が径方向になり、外向きの磁化方向または内向きの磁化方向を有する。磁性部材12の中には絶縁体部35が配置されている。すなわち、磁性部材12は絶縁体部35の外周を取り囲むように設けられている。
また、磁性部材12は、z方向に沿って配列された複数の領域12cを備え、これらの領域12cの間には、磁性部材12の外表面に配列された縊れ部12dが位置する。また、これらの領域12cは、少なくとも1つの磁区を有する。磁性部材12は、第1端部12aと第2端部12bとの間に駆動電流(シフト電流)が供給されると、磁性部材12の磁壁がz方向に沿って移動する。磁性部材12は、第1端部12aが磁気抵抗素子14に電気的に接続され、第2端部12bがビット線BLに電気的に接続される。ここで、本明細書では、「AがBに電気的に接続される」とは、AとBが直接に接続されてもよいし、導電体、抵抗変化部(磁気抵抗素子等を含む。)、スイッチング部(例えば、セレクタ、トランジスタ等。)等を介して間接的に接続されてもよいことを意味する。なお、図1では、第1端部12aと磁気抵抗素子14との間に非磁性導電層13が設けられている。
次に、磁性部材の最大長さおよび最小長さについて説明する。z方向と垂直な磁性部材の所定の断面において、磁性部材の外周部分における2つの位置の間の距離を考える。この距離は、例えば、磁性部材の断面形状が円の場合には円の直径に相当し、楕円の場合には楕円の長径に相当し、多角形の場合には一つの対角線の長さに相当する。この距離が最大となる上記2つの位置を含みz方向に平行な断面に基づいて、z方向に直交する方向における磁性部材の最大長さおよび最小長さが決定される。図2は、磁性部材12の、上記のようにして決定したz方向に平行な断面を示す。この断面においては、領域12c1、縊れ部12d1、領域12c2、縊れ部12d2がz方向に沿って配置されている。領域12c1のz方向に平行な断面におけるx方向における領域12c1の端部12c1aと端部12c1bとの間の長さが領域12c1における最大長さd1となり、縊れ部12d1のz方向に平行な断面におけるx方向における縊れ部12d1の端部12d1aと端部12d1bとの間の長さが領域12c1または領域12c2の最小長さd2となり、領域12c2のz方向に平行な断面におけるx方向における領域12c2の端部12c2aと端部12c2bとの間の長さが領域12c1における最大長さd3となり、縊れ部12d2のz方向に平行な断面におけるx方向における縊れ部12d2の端部12d2aと端部12d2bとの間の長さが領域12c2の最小長さd4となり、以下の条件
d1>d2,d4、
d3>d2,d4、
を満たしている。
本願発明者達の知見によれば、第1端部12aおよび第2端部12bにおいて磁気特性の劣化等により磁性部材12の磁壁を移動させる駆動電流の閾値が高くなる。また、第1端部12aのz方向の長さが小さい場合は磁区領域を十分に確保することができず読み出し効率が低下する。
図3は、磁性部材12の中心軸20を含みz方向に平行な平面で磁性部材12を切断した断面図である。この断面は上記のようにして決定したz方向に平行な断面に相当する。本実施形態では、磁性部材12の第1端部12aの曲率を領域12cの曲率よりも小さくするとともに第1端部12aのz方向の長さを大きくする。このため、第1端部12aのz方向の長さ、すなわち第1端部12aに最近接する縊れ部12dから非磁性導電層13までの長さをledgeとし、第1端部12aの膨らみの大きさ、すなわち第1端部12aの直径から第1端部12aに最近接する縊れ部12dの直径を減算した値の半分をdedgeとし、領域12cのz方向の長さの半分をlinとし、領域12cの膨らみの大きさ、すなわち領域12cの直径からこの領域12cに最近接する縊れ部12dの直径を減算した値の半分をdinとしたとき、以下の条件を満たす。
edge >lin
edge /ledge <din / lin
第1端部12aの外形を円弧に例えると、dedgeは弦の円弧までの長さに対応し、ledgeは、弦の長さに対応する。したがって、比dedge /ledgeは第1端部12aの曲率に対応する。最初の不等式は、第1端部12aの長さが領域12cの長さの半分よりも長いことを示す。2番目の不等式は、第1端部12aの断面における第1端部12aの曲率が領域12cの断面における領域12cの曲率よりも小さいことを示す。また、dedgeは第1端部12aの最大直径と最小直径の差の半分の値を意味し、dinは領域12cの最大直径と最小直径の差の半分の値を意味する。ここで、第1端部12aの最大直径および最小直径はそれぞれz方向に直交する方向における第1端部12aの最大長さおよび最小長さに相当し、領域12cの最大直径および最小直径はそれぞれz方向に直交する方向における領域12cの最大長さおよび最小長さに相当する。なお、磁性部材12の中心軸はz方向に沿って延びかつ磁性部材12の筒内に配置された図1に示す絶縁体部35を貫通する。
なお、磁性体部12の材料としては、コバルト、ニッケル以外にも、鉄、コバルト、白金、パラジウム、マグネシウム、および希土類元素から選択された元素を含む合金を用いることができる。
磁気抵抗素子14は、磁性部材12に書き込まれた情報を読み出すものであって、例えばMTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子が用いられる。以下、磁気抵抗素子14がMTJ素子であるとして説明する。MTJ素子14は、磁化方向が可変のフリー層(磁化自由層)14aと、磁化方向が固定された固定層(磁化固定層)14cと、フリー層14aと固定層14cとの間に配置された非磁性絶縁層(トンネルバリア層)14bと、を備えている。MTJ素子14においては、フリー層14aは、非磁性導電層13を介して磁性部材12の第1端部12aに電気的に接続され、固定層14cはソース線SLに電気的に接続される。ソース線SLはビット線であっても良い。ここで、「磁化方向が可変である」とは、後述する読み出し動作において、磁性部材12からの漏れ磁場によって磁化方向が変化可能であることを意味し、「磁化方向が固定である」とは、磁性部材12からの漏れ磁場によって磁化方向が変化しないことを意味する。
スイッチング部18は、非磁性導電層16とソース線SLとの間に配置され、ソース線SLに電気的に接続される。ソース線SLは、図1においては、紙面に交差する方向に沿って延びている。ソース線SLは、制御回路100に接続され、制御される。
スイッチング部18は例えば2端子スイッチ素子であってもよい。2端子間に印加する電圧が閾値以下の場合、スイッチング部18は“高抵抗”状態、例えば電気的に非導通である。2端子間に印加する電圧が閾値を超える場合、スイッチング部18は、“低抵抗”状態、例えば電気的に導通状態に変わる。スイッチング部18は、オン状態において、保持電流値以上の電流が流れ続ける場合にオン状態を維持する。スイッチ素子は、電圧がどちらの極性でも、この機能を有していてもよい。スイッチング部には、例えば、Te、SeおよびSからなる群より選択された少なくとも1種以上のカルコゲン元素を含む。または、上記カルコゲン元素を含む化合物であるカルコゲナイドを含んでいてもよい。このスイッチ素子は他にも、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、As、P、Sbからなる群より選択された少なくとも1種以上の元素を含んでもよい。
また、ビット線BLはx方向に沿って延び、磁性部材12の第2端部12bに電気的に接続される。本実施形態においては、ビット線BLは、ヨーク40の後述する第4部分40d、40dの直上に第4部分40d、40dと接するように配置されている。なお、ビット線BLは、ヨーク40の第4部分40d、40dの上方に設けられ第4部分40d、40dと接しなくてもよい。この場合も磁性部材12の第2端部12bに電気的に接続される。
ビット線BLの下方、すなわち第4部分40d、40dの下方にフィールドラインFL,FLが設けられている。これらのフィールドラインFL,FLは、y方向に沿って延びている。なお、フィールドラインFL,FLは共有化されて1本のフィールドラインであってもよい。
ヨーク40は、磁性体(例えば軟磁性体)で構成され、フィールドラインFL、FLのそれぞれの一部分を囲むように設けられる。また、ヨーク40は、第1部分40a,40aと、第2部分40bと、第3部分40c,40cと、第4部分40d,40dと、第5部分40eと、を備えている。第1部分40aおよび第1部分40aは、磁性部材12を挟んで第2端部12bの近傍に配置され、それぞれx方向に延び、更にビット線BLの下面側に配置されている。すなわち、第1部分40aおよび第1部分40aは、それぞれの一端が磁性部材12の第2端部12bを挟んで対向するように配置される。
第2部分40bは、第2端部12b近傍の磁性部材12の筒上に設けられるとともに第5部分40eに接続する。第5部分40eは、第1部分40a1と第1部分40a2との間でかつ磁性部材12の第2端部12bの筒内に配置される。
第3部分40cはz方向に沿って延び一端が第1部分40aの他端に接続する。第3部分40cはz方向に沿って延び一端が第1部分40aの他端に接続する。第4部分40dはx方向に沿って延び一端が第3部分40cの他端に接続する。第4部分40dはx方向に沿って延び一端が第3部分40cの他端に接続する。第2部分40bは、z方向に沿って延び第4部分40d,40dのそれぞれの他端に接続する。
第1部分40a、第3部分40c、第4部分40d、第2部分40b、および第5部分40eの一部分は、フィールドラインFLの一部分を取り囲み、第1部分40a、第3部分40c、第4部分40d、第2部分40b、および第5部分40eの一部分はフィールドラインFLの一部分を取り囲む。すなわち、第1部分40a、第3部分40c、第4部分40d、第2部分40b、および第5部分40eの一部分は、第1磁気回路を構成し、図1に示す制御回路100からフィールドラインFLに供給される書き込み電流による誘導磁場を強めて磁性部材12の第2端部12bに伝える。また、第1部分40a、第3部分40c、第4部分40d、第2部分40b、第5部分40eの一部分は、第2磁気回路を構成し、上記制御回路100からフィールドラインFLに供給される書き込み電流による誘導磁場を強めて磁性部材12の第2端部12bに伝える。
(書き込み動作)
次に、本実施形態の磁気メモリの書き込み動作について説明する。
メモリセル10への書き込みは、制御回路100を用いて、2つのフィールドラインFLとフィールドラインFLに互いに逆方向の書き込み電流を流す。例えば、メモリセル10に書き込みを行う場合は、まず、フィールドラインFLと、フィールドラインFLに互いに逆向きの書き込み電流を流す。このとき、フィールドラインFLに図1において、手前から奥行き方向に書き込み電流を流し、フィールドラインFLに図1において、奥から手前方向に書き込み電流を流すと、フィールドラインFLの周りには時計方向の電流磁場が発生するとともにフィールドラインFLの周りには反時計方向の電流磁場が発生し、これらの電流磁場により、それぞれのフィールドラインを取り囲んでいるヨーク40にも磁場が誘導される。この書き込み電流により、隣り合うフィールドライン、例えばフィールドラインFLとフィールドラインFLとの間の下方に位置するメモリセル10の磁性部材12の上部(第2端部12b)にはそれぞれ書き込み電流に対応した情報(磁化方向)が書き込まれる。このときの書き込まれる情報(磁化方向)は、x-y平面に沿った方向でかつ磁性部材12の内周から外周に向かう方向の磁化方向となる。
これに対して、フィールドラインFLとフィールドラインFLに流す書き込み電流の向きを上述の説明とは逆方向にすると、メモリセル10の磁性部材12に書き込まれる情報(磁化方向)は、x-y平面に沿った方向でかつ磁性部材12の外周から内周に向かう方向の磁化方向となる。
このような書き込み動作を行うことにより、磁性部材12の上部(第2端部12b)に情報が書き込まれる。続いて、ビット線BLと、ソース線SLとの間に磁性部材12の磁壁を移動させるシフト電流を制御回路100によって流し、書き込まれた情報を下方に移動させて記憶領域に格納する(シフト動作)。なお、シフト電流の極性は、磁性部材12の材料等に応じて決まる。
(読み出し動作)
次に読み出し動作について説明する。メモリセル10から情報を読み出す場合、読み出したい情報がメモリセル10の磁性部材12の最下部、すなわちMTJ素子14に近い領域に位置しているときは、磁性部材12の最下部に記憶された情報に対応してMTJ素子14のフリー層14aの磁化方向も変化しているので、制御回路100を用いて、ビット線BLとソース線SLとの間に読み出し電流を流して、MTJ素子14からの情報を読み出す。この読み出し情報は、MTJ素子14の抵抗状態に対応する。MTJ素子14の抵抗状態が高い場合は、例えば、MTJ素子14のフリー層14aと固定層14cの磁化方向が互いに異なっている状態(例えば、反平行状態)に対応し、MTJ素子14の抵抗状態が低い場合はMTJ素子14のフリー層14aと固定層14cの磁化方向が同じ状態(平行状態)に対応する。
読み出したい情報がメモリセル10の磁性部材12の最下部に存在しない場合は、制御回路100を用いてビット線BLとソース線SLとの間にシフト電流を流し、読み出したい情報を磁性部材12の最下部に位置するように移動させる。その後、上述した読み出し動作を行うことにより情報を読み出すことができる。
本実施形態においては、第1端部12aのz方向の長さが領域12cのz方向の長さの半分に比べて長いので、図4(A)、4(B)、4(C)に示すようにシフト電流J1を磁性部材12に流して磁壁を第1端部12aにシフトさせた場合に、第1端部12a内で磁壁12eが停止する場合も生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、図4(D)に示すように、シフト電流J1よりも小さい電流J2をビット線BLとソース線SLとの間に流し、磁性部材12の最下部に磁壁12eを到達させることが可能になる、なお、このとき、第1端部12a以外の磁壁は停止した状態となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、磁性部材12の第1端部12aのz方向の長さを領域12cのz方向の長さの半分よりも長くし、更に磁性部材12をその中心軸を含みz方向に平行な面で切断した場合における第1端部12aの曲率が領域12cの曲率よりも小さくなるように磁性部材12が構成されているので、シフト電流の閾値が増加するのを抑制することが可能となり、シフトエラーの発生を抑制することができる。これにより、磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。
また、本実施形態においては、第2端部12bのz方向の長さを第1端部12aと同様に領域12cのz方向の長さの半分よりも長くしているので、更にシフト電流の閾値が増加するのを抑制することができるとともに磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。
なお、本実施形態における磁性部材12の製造は周知のように、例えば陽極酸化処理法を用いて行われる。以下のように行われる。まず、シリコン基板上にソース線SLを形成し、このソース線SL上にスイッチング部18を形成し、このスイッチング部18上に非磁性導電層16を形成し、この非磁性導電層16上に磁気抵抗素子14を形成し、この磁気抵抗素子14上に非磁性導電層13を形成する(図1参照)。このとき、磁気抵抗素子14、スイッチング部18、およびソース線SLは、例えば酸化シリコンからなる第1絶縁膜で覆われている。この第1絶縁膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)を用いて平坦化し、非磁性導電層13の上面を露出させる。続いて、非磁性導電層13の上面および絶縁膜の上面を覆うように、例えばアルミニウムからなる金属層(図示せず)を成膜する。
次に、金属層に陽極酸化処理を施す。この陽極酸化処理は、上記金属層または基板を陽極とし、電解質溶液(例えば、硫酸、シュウ酸、リン酸のいずれか若しくはこれらの混合物)の中で通電することにより行う。このとき、金属層(アルミニウム)が酸化されて金属イオンとなり、溶解する。この金属イオンは液中の酸素と結合して金属酸化物(酸化アルミニウム)となり、金属層の表面に残って成長していくことになる。この際、溶解と成長が同時に進むことで、金属層のアルミニウムの表面に酸化アルミニウムで囲まれた微細なホールが作製される。このホールの底面に磁気抵抗素子14の上面が露出する。このホールの作製時においては、磁性部材12の第1端部12aに対応する部分の形成には第1電圧を印加し、縊れ部12dに対応する部分の形成には第1電圧よりも低い第2電圧を印加し、領域12cに対応する部分の形成には第1電圧以上の第3電圧を印加する。この第2電圧が印加されている間は、図1に示すx方向、y方向における寸法(径)が小さい部分(図示せず)が形成される。この小さい部分が図1に示す縊れ部12dに対応する。また、第1電圧を印加する時間は第3電圧を印加する時間よりも長くする。これにより、第1端部12aに対応する部分のz方向の長さが領域12cに対応する部分のz方向の長さよりも長くすることができる。なお、ホールが形成された領域近傍はアルミニウムから酸化アルミニウムに変化する。続いて、ホールの側面に磁性材料膜を形成することにより、磁性部材12が形成される。
(第1変形例)
次に、第1実施形態の第1変形例による磁気メモリについて図5を参照して説明する。図5は、第1変形例の磁気メモリの書き込み部付近の断面図である。この第1変形例の磁気メモリは、図1に示す第1実施形態の磁気メモリの磁性部材12の外側の表面に非磁性金属層30を配置した構成を備えている。この非磁性金属層30は、磁性部材12にスピン軌道トルク(スピン軌道トルク(SOT(Spin-Orbit-Torque))が発生可能な材料から構成される。非磁性金属層30は、例えば、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、または金等が用いられる。
この第1変形例の磁気メモリにおいて、ソース線SLとビット線BLとの間に磁壁をシフトさせるシフト電流を流すと、磁性体部12および非磁性金属層30にシフト電流が流れる。このため、磁性体部12にはスピントランスファートルクによるシフト電流が流れる。更に、非磁性金属層30にスピン流が生成され、スピン流により磁性体部12のスピンにSOTが作用し、磁壁をシフトさせる駆動電流を得ることができる。このため、非磁性金属層30に発生するスピン流のアシストを受けるとともに、磁壁が磁性体部12の第2端部12bで渋滞することもなく磁壁が磁性体部12の第2端部12bを滑らかに通過する。したがって、シフト電流が増加するのを抑制することができる。なお、非磁性金属層30は、第2端部12bから第1端部12aまで磁性部材12の側面に配置されている必要はなく、少なくとも第2端部12bの側面に配置されていればよい。図5では非磁性金属層30が磁性体部12の外側に配置されているが、内側に配置されていてもよい。
また、この第1変形例においては、ヨーク40の第5部分40eに接続する第2端部12bの直径は、第2端部12bに最近接した縊れ部12d近傍以外の第2端部12bの直径よりも大きくなっている。すなわち、第5部分40eに向かうにつれて第2端部12bの直径が増大する。
一般に磁壁は曲率の大きい箇所に移動する性質を有している。しかし、曲率がそれほど大きくない箇所では、磁性部材12の断面積の小さい場所に移動する。この第1変形例においては、第2端部12bの断面積は第1端部12aから第2端部12bに向かう方向に沿って緩やかに増大しているので、書き込み電流をオフした場合に磁壁が第2端部12bから外部に出ていくことを抑制することが可能になる。
この第1変形例の磁気メモリも第1実施形態と同様に、シフト電流の閾値が増加するのを抑制することが可能となり、シフトエラーが生じる抑制することができる。これにより、磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。また、第1実施形態と同様に、第2端部12bのz方向の長さは領域12cのz方向の長さの半分よりも長い。このため、更にシフト電流の閾値が増加するのを抑制することができるとともに磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。
(第2変形例)
次に、第1実施形態の第2変形例による磁気メモリについて図6を参照して説明する。図6は、第2変形例の磁気メモリの書き込み部付近の断面図である。この第2変形例の磁気メモリは、図5に示す第1変形例の磁気メモリにおいて、磁性部材12の第2端部12bの形状が異なっている。この第2変形例においては、ヨーク40の第5部分40eに接続する第2端部12bの直径は、第2端部12bに最近接した縊れ部12d近傍以外の第2端部12bの直径よりも小さくなっている。すなわち、第5部分40eに向かうにつれて第2端部12bの直径が緩やかに減少する。言い換えると、最近接した縊れ部12d側における第2端部12bの曲率は、第5部分40e側における第2端部12bの曲率よりも大きくなっている。
この第2変形例においては、第1変形例に比べて、書き込み電流をオフした場合に磁壁が第2端部12bから外部に出ていくことを抑制することが弱くなる。しかし、第2変形例のように第2端部12bの断面積の変化が緩やかである場合は第2端部12bの湾曲部に向かって磁壁が移動するため、磁壁が外部に出ることを抑制することができる。
この第2変形例の磁気メモリも第1実施形態と同様に、シフト電流の閾値が増加するのを抑制することが可能となり、シフトエラーが生じる抑制することができる。これにより、磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。また、第1実施形態と同様に、第2端部12bのz方向の長さは領域12cのz方向の長さの半分よりも長い。このため、更にシフト電流の閾値が増加するのを抑制することができるとともに磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による磁気メモリについて図7乃至図9を参照して説明する。この第2実施形態の磁気メモリは、図7に示すように、図1に示す第1実施形態の磁気メモリにおいて、磁性部材12を磁性部材12Aに置き換えた構成を有している。
この磁性部材12Aは、第1端部12Aaおよび第2端部12Abを有し、第1端部12Aaから第2端部12Abに沿った第1方向(z方向)に沿って延びた垂直磁性部材から構成され、筒状形状を有している。例えば、磁性部材12は、z方向に垂直な平面で切断した場合の断面における外側の形状が円、楕円、または多角形のいずれかとなるようにすることができる。なお、磁性部材12は、垂直磁性部材から構成されているので、磁化容易軸はz方向に垂直な方向である。したがって、磁性部材12Aは磁化方向が径方向になり、外向きの磁化方向または内向きの磁化方向を有する。磁性部材12Aは図1に示す第1実施形態の磁性部材と同様に、筒内に図示しない絶縁体部が設けられている。
また、磁性部材12Aは、z方向に沿って配列された複数の領域12Acを備え、これらの領域12Acの間には、磁性部材12Aの外表面に配列された縊れ部12Adが位置する。また、これらの領域12Acは、少なくとも1つの磁区を有する。磁性部材12Aは、第1端部12Aaと第2端部12Abとの間に駆動電流(シフト電流)が供給されると、磁性部材12Aの磁壁がz方向(矢印に示す方向)に沿って移動する。磁性部材12Aは、第1端部12Aaが磁気抵抗素子14に電気的に接続され、第2端部12Abがヨーク40を介してビット線BLに電気的に接続される。なお、図7では、第1端部12aと磁気抵抗素子14との間に非磁性導電層13が設けられている。
また、磁性部材12Aにおける領域12Acは、z軸に垂直な平面で切断した断面の面積が第1端部12Aaから第2端部12Abに向かう方向に沿って緩やかに減少する構造を有している。領域12Adは、z軸に垂直な平面で切断した断面の面積が第1端部12Aaから第2端部12Abに向かう方向に沿って急峻に増大する構造を有している。そして、領域12Acと領域12Adが接合する部では、互いの断面積が実質的に等しい構造を磁性部材12Aは有している。すなわち、本実施形態においては、領域12Adと第2端部12Ab側の領域12Acとの接合部の直径をd1とし、領域12Adと第1端部12Aa側の領域12Acとの接合部(縊れ部)の直径をd2とすると、d1>d2である。また、領域12Acのz方向の長さは領域12Adのz方向の長さよりも長い。
なお、一般的に第1実施形態と同様に、z方向と垂直な磁性部材の所定の断面において、磁性部材の外周部分における2つの位置の間の距離を考えてもよい。この距離は、例えば、磁性部材の断面形状が円の場合には円の直径に相当し、楕円の場合には楕円の長径に相当し、多角形の場合には一つの対角線の長さに相当する。この距離が最大となる上記2つの位置を含みz方向に平行な断面に基づいて、z方向に直交する方向における磁性部材の長さを定義することができる。直径d1および直径d2はそれぞれz方向に直交する方向における12Acの最大長さおよび最小長さに相当するとともに、領域12Adの最大長さおよび最小長さに相当する。
このように、本実施形態の磁気メモリにおいては、領域12Acは、z軸に垂直な平面で切断した断面の面積が第1端部12Aaから第2端部12Abに向かう方向に沿って緩やかに減少する構造を有しているので、領域12Acの断面積の変化が急峻の場合に比べてシフト電流を低下させることができる。また、領域12Adは、z軸に垂直な平面で切断した断面の面積が第1端部12Aaから第2端部12Abに向かう方向に沿って急峻に増大する構造を有しているので、領域12Adの断面積の変化が緩やかに変化する場合に比べて磁壁が断面積の小さい部分に留まりやすくなり、磁壁が誤ってシフトするのを抑制することができる。
本実施形態の磁気メモリにおいては、磁性部材12Aが上述の構造を有しているため、磁壁を移動させるシフト電流が増大するのを抑制することができるとともに、磁壁の位置制御を良好に行うことができる。すなわち、磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。
次に、本実施形態の磁気メモリにおいける磁壁のシフト動作について図8A乃至図8Dを参照して説明する。まず、図8Aに示すように、シフト電流Ic1を磁性部材12Aに流す。このシフト電流Ic1は負の値を有する電流であり、磁壁12Aeが領域12Adの傾斜を超えない電流である。ここで、正のシフト電流は、磁壁12Aeを第2端部12Abから第1端部12Aaに向かう方向に移動させる電流である。この負のシフト電流Ic1を、図1に示す制御回路100を用いて磁性部材12Aに供給することにより、図8Bに示すように、磁壁12Aeが領域12Adの断面積が小さい箇所に位置するように揃えることができる。なお、図8Bに示す矢印は、シフト電流Ic1を磁性部材12Aに供給した場合の磁壁12Aeの移動方向を示す。
続いて、図1に示す制御回路100を用いて正のシフト電流Ic2を磁性部材12Aに供給する。このシフト電流Ic2を磁性部材12Aに供給する時間は、1ビットのデータ(情報)をシフトさせる時間である。すなわち、領域12Adから、この領域12Adに第1端部12Aa方向に最も近い領域12Adに向かって移動させることが可能な時間である。正のシフト電流Ic2を磁性部材12Aに供給することにより、図8Cに示すように磁壁12Aeは領域12Adから、この領域12Adに第1端部12Aa方向に最も近い領域12Adに向かって移動するが、磁壁12Aeの停止位置はばらついている状態となる場合もある。
このため、図8Aに示すように磁性部材12Aに負の電流Ic1を供給し、磁壁12Aeの停止位置を揃える。これにより、磁壁12Aeは、図8Dに示すように、領域12Adに停止した状態となる。なお、図8Dに示す矢印は、シフト電流Ic1を磁性部材12Aに供給した場合の磁壁12Aeの移動方向を示す。以上説明した動作を繰り返すことにより、データを第1端部12Aaの方向にシフトさせることができる。なお、電流Ic1の絶対値は電流Ic2の絶対値よりも小さいことが望ましいが、必ずしもこれに限られず、例えば同じであっても良い。
本実施形態においては、図8Aに示す波形のシフト電流を用いてシフト動作を行ったが、図9に示す波形のシフト電流を用いてシフト動作を行ってもよい。この図9に示す波形のシフト電流は、シフト動作を行う前は、図1に示す制御回路100を用いて磁性部材12Aに電流を供給せず、シフト動作開始とともに制御回路100から磁性部材12Aに負のシフト電流Ic1を供給して磁壁12Aeの位置を揃える。続いて、正のシフト電流Ic2を磁性部材12Aに供給し、磁壁を移動させた後、磁性部材12Aに供給する電流をゼロにする。
以上説明したように、第2実施形態によれば、磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態による磁気メモリについて図10を参照して説明する。図10は、第3実施形態の磁気メモリを示す斜視図である。この第3実施形態の磁気メモリは4行4列のマトリクス状に配置されたメモリセル101j~1044を備えている。各メモリセル10ij(i,j=1,・・・,4)は、第1実施形態のメモリセルと同じ構造を有している。すなわち、各メモリセル10ij(i,j=1,・・・,4)は、磁性部材12ijと、磁気抵抗素子14ijと、スイッチング部18ijと、を備えている。各磁性部材12ij(i,j=1,・・・,4)は、第1実施形態の磁性部材12と同じ構造を有し、各磁気抵抗素子14ij(i,j=1,・・・,4)は、第1実施形態の磁気抵抗素子14と同じ構造を有し、各スイッチング部18ij(i,j=1,・・・,4)は、第1実施形態のスイッチング部18と同じ構造を有している。
各磁性部材12ij(i,j=1,・・・,4)は、図1に示す第2端部12bがビット線BLに電気的に接続され、図1に示す第1端部12aが磁気抵抗素子14ij、スイッチング部18ijを介してソース線SLに電気的に接続される。ビット線BL(j=1.2)はx方向に沿って延び、ソース線SL(i=1,2)はy方向に沿って延びている。
また、メモリセル1011、1021のそれぞれの磁性部材1211、1221の第2端部の近傍にはフィールドラインFLが配置され、メモリセル1012、1022のそれぞれの磁性部材1212、1222の第2端部の近傍にはフィールドラインFLが配置されている。これらのソースSL(i=1,2)、ビット線BL(j=1,2)、およびフィールドラインFL(i=1,2)は、制御回路100に電気的に接続される。
このように構成された第3実施形態の磁気メモリも第1実施形態の磁気メモリと同様に、磁壁の停止位置を精度良く制御することができる。なお、第3実施形態においては、メモリセルは4行4列のマトリクス状に配列されたが、m、nを自然数とするとき、m行n列のマトリクス状に配置してもよい。また、第3実施形態においては、メモリセルとして第1実施形態のメモリセルを用いてが、第1実施形態の第1変形例、第2変形例、第2実施形態のメモリセルを用いてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10,10A・・・メモリセル、12,12A・・・磁性部材(磁気メモリライン)、12a,12Aa・・・第1端部、12b,12Ab・・・第2端部、13・・・非磁性導電層、12c,12c,12c・・・領域、12c1a,12c2a・・・端部、12c1b,12c2b・・・端部、12d,12d,12d・・・縊れ部、12d1a、12d2a・・・端部、12d1b、12d2b・・・端部、12e・・・磁壁、14・・・磁気抵抗素子(MTJ素子)、14a・・・フリー層(磁化自由層)、14b・・・非磁性層、14c・・・固定層(磁化固定層)、16・・・非磁性導電層、18・・・スイッチング部、30・・・非磁性金属層、35・・・絶縁体部、40・・・ヨーク、40a,40a・・・第1部分、40b・・・第2部分、40c,40c・・・第3部分、40d,40d・・・第4部分、40e・・・第5部分、SL,SL,SL・・・ソース線、BL,BL,BL・・・ビット線、FL,FL・・・フィールドライン

Claims (17)

  1. 第1配線および第2配線と、
    絶縁体部と、
    前記第1配線に電気的に接続された第1部分と、前記第2配線に電気的に接続された第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に配置された第3部分と、を含み、前記第1部分から前記第2部分に向かう第1方向に沿って延びかつ前記絶縁体部を取り囲む磁性部材であって、前記第1方向に沿い前記磁性部材の一部および前記絶縁体部の一部を含む断面において、前記第1部分の断面における曲率が前記第3部分の断面における曲率よりも小さく、前記第1部分の前記第1方向の長さが前記第3部分の前記第1方向の長さの半分の値よりも長い前記磁性部材と、
    前記第1配線および前記第2配線に電気的に接続された制御回路と、
    を備えた磁気メモリ。
  2. 前記第1方向に直交する第2方向における前記第1部分の最大長さと最小長さとの差の半分をdedgeaとし、前記第2方向における前記第3部分の最大長さと最小長さとの差の半分をdinaとし、前記第1部分の前記第1方向の長さをledgeaとし、前記第3部分の前記第1方向の長さの半分をlinaとしたとき、下記の条件
    edgea /ledgea <dina / lina
    を満たす請求項1記載の磁気メモリ。
  3. 前記第2部分の前記第1方向における長さは前記第3部分の前記第1方向における長さの半分の値よりも長く、前記第2方向における前記第2部分の最大長さと最小長さとの差の半分をdedgebとし、前記第2部分の前記第1方向の長さをledgebとしたとき、下記の条件
    edgeb /ledgeb <dina / lina
    を満たす請求項2記載の磁気メモリ。
  4. 前記磁性部材は、前記第1部分と前記第3部分との間に配置された第4部分と、前記第3部分と前記第2部分との間に配置された第5部分とを更に備え、前記第4部分および前記第5部分の前記第2方向におけるそれぞれの最小長さおよび最大長さが前記第3部分の最小長さおよび最大長さにそれぞれ実質的に等しい請求項3記載の磁気メモリ。
  5. 前記磁性部材の前記第2部分は、第6部分と、前記第6部分よりも前記第1部分から遠い位置に配置された第7部分と、を有し、前記第7部分の前記第2方向における最大長さは前記第6部分の前記第2方向における最大長さよりも大きい請求項4記載の磁気メモリ。
  6. 前記磁性部材において少なくとも前記第2部分の前記絶縁体部と反対側の面に非磁性金属層が更に配置された請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気メモリ。
  7. 前記第1配線と前記第1部分との間に配置された磁気抵抗素子を更に備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気メモリ。
  8. 第3配線であって、前記第3配線に電流を流すことにより前記磁性部材に磁場を印加する前記第3配線を更に備え、
    前記制御回路は前記第3配線に電気的に接続されている請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気メモリ。
  9. 前記第3配線を取り囲む磁性体部を更に備えた請求項8記載の磁気メモリ。
  10. 前記制御回路は、前記第1配線および前記第2配線を用いて前記磁性部材に第1電流を供給し、続いて前記第1電流よりも小さな第2電流を供給する請求項1乃至9のいずれかに記載の磁気メモリ。
  11. 第1配線および第2配線と、
    絶縁体部と、
    前記第1配線に電気的に接続された第1部分と、前記第2配線に電気的に接続された第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に配置された第3部分と、前記第3部分と前記第2部分との間に配置され前記第3部分に接続する第4部分とを含み、前記第1部分から前記第2部分に向かう第1方向に沿って延びかつ前記絶縁体部を取り囲む磁性部材であって、前記第3部分は前記第1部分側に位置する第1端部および前記第4部分側に位置する第2端部を含み、前記第1方向に直交する第2方向における前記第1端部の第1長さが前記第2方向における前記第2端部の第2長さよりも大きく、前記第4部分は前記第3部分側に位置する第3端部および前記第2部分側に位置する第4端部を含み、前記第2方向における前記第3端部の第3長さは前記第2方向における前記第4端部の前記第2方向における第4長さよりも小さく、前記第3部分の前記第1方向における長さは前記第4部分の前記第1方向における長さよりも大きい前記磁性部材と、
    前記第1配線および前記第2配線に電気的に接続された制御回路と、
    を備えた磁気メモリ。
  12. 前記第1配線と前記第1部分との間に配置された磁気抵抗素子を更に備えた請求項11記載の磁気メモリ。
  13. 第3配線であって、前記第3配線に電流を流すことにより前記磁性部材に磁場を印加する前記第3配線を更に備え、
    前記制御回路は前記第3配線に電気的に接続されている請求項11または12に記載の磁気メモリ。
  14. 前記第3配線を取り囲む磁性体部を更に備えた請求項13記載の磁気メモリ。
  15. 前記制御回路は、前記第1配線および前記第2配線を用いて前記磁性部材に第1電流を供給した後、前記第1電流よりも絶対値が大きく前記第1電流と逆方向の第2電流を供給する請求項11乃至14のいずれかに記載の磁気メモリ。
  16. 前記制御回路は、前記第1配線および前記第2配線を用いて前記磁性部材に第1電流を供給した後、前記第1電流よりも絶対値が大きく前記第1電流と逆方向の第2電流を供給し、前記第2電流の供給が終わった後所定時間後に前記第1電流を供給する請求項11乃至14のいずれかに記載の磁気メモリ。
  17. 前記第1配線は前記第1方向に交差する第2方向に沿って延び、前記第2配線は前記第1および第2方向に交差する第3方向に沿って延びた請求項1乃至16のいずれかに記載の磁気メモリ。

JP2021044906A 2021-03-18 2021-03-18 磁気メモリ Pending JP2022144064A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021044906A JP2022144064A (ja) 2021-03-18 2021-03-18 磁気メモリ
US17/447,360 US20220302370A1 (en) 2021-03-18 2021-09-10 Magnetic memory

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021044906A JP2022144064A (ja) 2021-03-18 2021-03-18 磁気メモリ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022144064A true JP2022144064A (ja) 2022-10-03

Family

ID=83285109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021044906A Pending JP2022144064A (ja) 2021-03-18 2021-03-18 磁気メモリ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20220302370A1 (ja)
JP (1) JP2022144064A (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021048190A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 キオクシア株式会社 磁気メモリ
JP2022044399A (ja) * 2020-09-07 2022-03-17 キオクシア株式会社 磁気メモリ
JP2022059442A (ja) * 2020-10-01 2022-04-13 三星電子株式会社 磁気メモリ素子及び磁気メモリ装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20220302370A1 (en) 2022-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5100935B2 (ja) Mramの性能を向上させるための最適な書込導体レイアウト
JP2017143175A (ja) 磁気記憶装置
KR20030069055A (ko) 자기저항 효과 소자 및 자기 메모리 장치
CN110911547A (zh) 磁存储装置及其制造方法
KR20040073278A (ko) 비직교 mram 디바이스
US11120858B2 (en) Magnetic memory
JP5723311B2 (ja) 磁気トンネル接合素子および磁気メモリ
JP2009176383A (ja) 磁気型不揮発性半導体記憶装置
JP2022144064A (ja) 磁気メモリ
JP2021145075A (ja) 磁気記憶装置
CN116709785A (zh) 存储器件以及存储器件的制造方法
JP2020047728A (ja) 磁気メモリ
JP7186115B2 (ja) 磁気メモリ
US6930915B2 (en) Cross-point MRAM array with reduced voltage drop across MTJ's
TWI811638B (zh) 磁性記憶體
JP2022138916A (ja) 磁気メモリ
JP2020155630A (ja) 不揮発性記憶装置
JP2023088587A (ja) スイッチング素子及び記憶装置
US12029136B2 (en) Magnetic memory device including magnetoresistance effect element
TWI844208B (zh) 記憶裝置及記憶裝置之製造方法
US20220085277A1 (en) Magnetic memory device
TWI804225B (zh) 磁性記憶裝置及磁性記憶裝置之製造方法
US20230180484A1 (en) Magnetic memory
EP4191591A1 (en) Storage unit and related device
JP2023132683A (ja) 磁気記憶装置