JP2022126852A5 - - Google Patents

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本弾性表面波素子は、圧電基板と、
前記圧電基板上に形成された一対のバスバーと、これらバスバーの各々から対向するバスバーに向かって互いに櫛歯状に伸び出す複数の電極指と、を備え、これら複数の電極指の並び方向に沿って見たとき、一方のバスバーに接続された電極指と、他方のバスバーに接続された電極指とが交差する領域である交差領域が形成された一対のIDT電極と、を備え、
前記交差領域の端部側の領域であって、前記複数の電極指の先端部を含む領域をエッジ領域と呼ぶとき、前記エッジ領域での弾性表面波の伝播速度が、前記交差領域での弾性表面波の伝播速度より低速であることと、
前記交差領域における弾性表面波の伝播速度よりも、前記バスバーが設けられた領域であるバスバー領域における弾性表面波の伝播速度が高速であることと、
前記エッジ領域と前記バスバー領域とに挟まれたギャップ領域における弾性表面波の伝播速度が、前記エッジ領域での弾性表面波の伝播速度よりも高速、且つ、前記バスバー領域での弾性表面波の伝播速度よりも低速であることと、
前記エッジ領域では、前記交差領域よりも弾性表面波の伝播速度を低下させると共に、前記エッジ領域と前記バスバー領域とに挟まれたギャップ領域では、弾性表面波の伝播速度が、前記エッジ領域での弾性表面波の伝播速度よりも高速、且つ、前記バスバー領域での弾性表面波の伝播速度よりも低速である状態とするため、前記エッジ領域から前記ギャップ領域に亘る領域に、弾性表面波の伝播速度を低下させるための伝播速度調節膜が形成されていることを特徴とする。
上述の弾性表面波素子は、以下の構成を備えていてもよい。
(a)前記エッジ領域内に位置する電極指には、前記交差領域よりも弾性表面波の伝播速度を低下させるための拡幅部が形成されていること。
(b)前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、前記電極指を構成する金属膜の厚さよりも、前記バスバーを構成する金属膜の厚さが薄いこと。
(c)前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、前記電極指を構成する金属膜の密度よりも、前記バスバーを構成する金属膜の密度が小さいこと。
(d)前記IDT電極よりも上層側には、前記圧電基板の温度-周波数特性とは反対の方向に周波数が変化する温度-周波数特性を有する誘電体膜が形成されていること。
(e)前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、電極指が配置された電極指領域に形成された誘電体膜の厚さよりも、前記バスバー領域に形成された誘電体膜の厚さが薄いこと。または、前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、電極指が配置された電極指領域には誘電体膜が形成され、前記バスバー領域には誘電体膜が形成されていないこと。
(f)前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、電極指が配置された電極指領域に形成された誘電体膜よりも、前記バスバー領域に形成された誘電体膜の方が、弾性表面波の伝播速度が速い誘電体により構成されていること。
(g)(d)~(f)において、前記圧電基板は、LiNbOまたはLiTaOであり、前記誘電体膜は酸化ケイ素、酸窒化ケイ素またはフッ素ドープ酸化ケイ素であること。
(h)隣り合って配置された電極指の中心線間の距離dに対し、当該電極指の延伸方向に沿って見た前記交差領域の端部とバスバーとの間幅が0.1d~2dの範囲内であること。
)弾性表面波素子に耐候性を持たせるため、あるいは周波数調整を行うために、当該弾性表面波素子の最上層に形成された上層膜を備えたこと。前記上層膜は窒化ケイ素であること。

Claims (12)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された一対のバスバーと、これらバスバーの各々から対向するバスバーに向かって互いに櫛歯状に伸び出す複数の電極指と、を備え、これら複数の電極指の並び方向に沿って見たとき、一方のバスバーに接続された電極指と、他方のバスバーに接続された電極指とが交差する領域である交差領域が形成された一対のIDT電極と、を備え、
    前記交差領域の端部側の領域であって、前記複数の電極指の先端部を含む領域をエッジ領域と呼ぶとき、前記エッジ領域での弾性表面波の伝播速度が、前記交差領域での弾性表面波の伝播速度より低速であることと、
    前記交差領域における弾性表面波の伝播速度よりも、前記バスバーが設けられた領域であるバスバー領域における弾性表面波の伝播速度が高速であることと、
    前記エッジ領域と前記バスバー領域とに挟まれたギャップ領域における弾性表面波の伝播速度が、前記エッジ領域での弾性表面波の伝播速度よりも高速、且つ、前記バスバー領域での弾性表面波の伝播速度よりも低速であることと、
    前記エッジ領域では、前記交差領域よりも弾性表面波の伝播速度を低下させると共に、前記エッジ領域と前記バスバー領域とに挟まれたギャップ領域では、弾性表面波の伝播速度が、前記エッジ領域での弾性表面波の伝播速度よりも高速、且つ、前記バスバー領域での弾性表面波の伝播速度よりも低速である状態とするため、前記エッジ領域から前記ギャップ領域に亘る領域に、弾性表面波の伝播速度を低下させるための伝播速度調節膜が形成されていることを特徴とする弾性表面波素子。
  2. 前記エッジ領域内に位置する電極指には、前記交差領域よりも弾性表面波の伝播速度を低下させるための拡幅部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波素子。
  3. 前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、前記電極指を構成する金属膜の厚さよりも、前記バスバーを構成する金属膜の厚さが薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の弾性表面波素子。
  4. 前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、前記電極指を構成する金属膜の密度よりも、前記バスバーを構成する金属膜の密度が小さいことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の弾性表面波素子。
  5. 前記IDT電極よりも上層側には、前記圧電基板の温度-周波数特性とは反対の方向に周波数が変化する温度-周波数特性を有する誘電体膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の弾性表面波素子。
  6. 前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、電極指が配置された電極指領域に形成された誘電体膜の厚さよりも、前記バスバー領域に形成された誘電体膜の厚さが薄いことを特徴とする請求項に記載の弾性表面波素子。
  7. 前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、電極指が配置された電極指領域に形成された誘電体膜よりも、前記バスバー領域に形成された誘電体膜の方が、弾性表面波の伝播速度が速い誘電体により構成されていることを特徴とする請求項またはに記載の弾性表面波素子。
  8. 前記交差領域よりもバスバー領域における弾性表面波の伝播速度を高速にするため、電極指が配置された電極指領域には誘電体膜が形成され、前記バスバー領域には誘電体膜が形成されていないことを特徴とする請求項ないしのいずれか一つに記載の弾性表面波素子。
  9. 前記圧電基板は、LiNbOまたはLiTaOであり、前記誘電体膜は酸化ケイ素、酸窒化ケイ素またはフッ素ドープ酸化ケイ素であることを特徴とする請求項ないしのいずれか一つに記載の弾性表面波素子。
  10. 隣り合って配置された電極指の中心線間の距離dに対し、当該電極指の延伸方向に沿って見た前記交差領域の端部とバスバーとの間幅が0.1d~2dの範囲内であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の弾性表面波素子。
  11. 弾性表面波素子に耐候性を持たせるため、あるいは周波数調整を行うために、当該弾性表面波素子の最上層に形成された上層膜を備えたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一つに記載の弾性表面波素子。
  12. 前記上層膜は窒化ケイ素であることを特徴とする請求項11に記載の弾性表面波素子。
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