JP2022116605A - 着色用組成物および着色方法 - Google Patents

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浩明 木田
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智幸 牛山
Tomoyuki Ushiyama
光伸 中谷
Mitsunobu Nakatani
健太 塚田
Kenta Tsukada
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Abstract

【課題】光沢感に優れ、かつ、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性にも優れる着色体の製造に好適に適用することができる着色用組成物を提供すること、また、光沢感および着色部の密着性に優れる着色体の製造に適用することができる着色方法を提供すること。【解決手段】本発明の着色用組成物は、金属顔料と、酸価が200mgKOH/g以下のアクリル系樹脂と、液媒体成分と、を含有し、前記金属顔料は、複数個の金属粒子からなり、前記金属粒子は、表面処理剤により表面修飾されており、前記表面処理剤が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。(RO)aP(O)(OH)3-a(1)(R)aP(O)(OH)3-a(2)【選択図】なし

Description

本発明は、着色用組成物および着色方法に関するものである。
従来から、光沢感のある外観を呈する装飾品の製造方法として、金属めっきや、金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写等が用いられてきた。
しかし、これらの方法では、例えば、曲面部への適用が困難であるといった性質があった。
他方、顔料または染料を含む組成物を、インクジェット法により記録媒体に付与するインクジェットインクとして用いたり、塗料として用いたりすることが行われている。このような方法では、曲面部にも好適に適用できるという点で優れている。
しかしながら、単に、顔料や染料の代わりに、金属粒子を適用しようとした場合、金属が本来有している光沢感等の特性を十分に発揮させることができないという問題点があった。
上記のような問題を解決する目的で、フッ素系化合物で表面処理された金属粒子を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-189775号公報
組成物を付着した着色部の光沢はある程度向上するものの、当該組成物が付与される被処理体と、当該組成物を用いて形成される着色部との密着性を十分に優れたものとすることができないという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することができる。
本発明の適用例に係る着色用組成物は、金属顔料と、酸価が200mgKOH/g以下のアクリル系樹脂と、液媒体成分と、を含有し、
前記金属顔料は、複数個の金属粒子からなり、
前記金属粒子は、表面処理剤により表面修飾されており、
前記表面処理剤が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。
(RO)P(O)(OH)3-a (1)
(R)P(O)(OH)3-a (2)
(式中、Rは、炭素数1以上の炭化水素基であり、aは1または2である。)
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記Rが、炭素数10以上30以下の炭化水素基である
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記アクリル系樹脂の酸価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記アクリル系樹脂の重量平均分子量が5000以上20000以下である。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記アクリル系樹脂中に占めるアクリル系モノマーの割合が90質量%以上である。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物は、前記液媒体成分として有機溶剤を含有する溶剤系組成物である。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記金属粒子は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されたものである。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記金属粒子が鱗片状をなすものである。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記表面処理剤の含有量が、前記金属粒子:100質量部に対して、1.0質量部以上50質量部以下である。
また、本発明の他の適用例に係る着色用組成物では、前記着色用組成物は、インクジェットインク組成物である。
また、本発明の適用例に係る着色方法は、本発明の適用例に係る着色用組成物を被着体に付着させる工程を備える。特に、インクジェットインク組成物である着色用組成物をインクジェット法により吐出し、記録媒体である被着書体に付着させる工程を備える。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[1]着色用組成物
まず、本発明の着色用組成物について説明する。
ところで、従来から、光沢感のある外観を呈する装飾品の製造方法として、金属めっきや、金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写等が用いられてきた。
しかし、これらの方法では、例えば、曲面部への適用が困難であるといった性質があった。
他方、顔料または染料を含む組成物を、インクジェット法により記録媒体に付与するインクジェットインクとして用いたり、塗料として用いたりすることが行われている。このような方法では、曲面部にも好適に適用できるという点で優れている。
しかしながら、単に、顔料や染料の代わりに、金属粒子を適用しようとした場合、金属が本来有している光沢感等の特性を十分に発揮させることができないという問題点があった。
上記のような問題を解決する目的で、フッ素系化合物で表面処理された金属粒子を用いることが提案されている。これにより、組成物中における金属粒子の分散性はある程度向上するものの、当該組成物が付与される被処理体と、当該組成物を用いて形成される着色部との密着性を十分に優れたものとすることができないという課題があった。
そこで、発明者は、上記のような問題を解決する目的で鋭意研究を行った結果、本発明に至った。すなわち、本発明の着色用組成物は、金属顔料と、酸価が200mgKOH/g以下のアクリル系樹脂と、液媒体成分と、を含有し、前記金属顔料は、複数個の金属粒子からなり、前記金属粒子は、表面処理剤により表面修飾されており、前記表面処理剤が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む。
(RO)P(O)(OH)3-a (1)
(R)P(O)(OH)3-a (2)
(式中、Rは、炭素数1以上の炭化水素基であり、aは1または2である。)
これにより、金属粒子の分散安定性に優れるとともに、光沢感に優れ、かつ、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性に優れる着色体の製造に好適に適用することができる着色用組成物を提供することができる。また、フッ素系の表面処理剤を用いる必要がないため、環境対応の観点からも有利である。
また、着色用組成物の塗膜の乾燥性を優れたものとすることができ、例えば、着色用組成物を用いて製造された着色体を重ね合わせた場合でも、裏移りの発生を効果的に防止することができる。
また、着色用組成物がインクジェット法による吐出に適用されるインクジェットインク組成物である場合、上記のような効果に加えて、微細なパターンをより好適に形成することができる、オンデマンド性に優れる等のインクジェット法を適用することによる利益を享受することができる。また、インクジェットインク組成物の製造後比較的短期間での液滴の吐出安定性等を優れたものとすることができるとともに、インクジェットインク組成物を、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合であっても、液滴の吐出安定性等を優れたものとすることができる。
これに対して、上記の条件を満たさない場合には、満足のいく結果が得られない。
例えば、着色用組成物が、アクリル系樹脂を含まない場合や、アクリル系樹脂の代わりに他の樹脂を用いた場合には、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性を十分に優れたものとすることができない。また、アクリル系樹脂の代わりに用いる樹脂の種類によっては、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性が著しく低下したり、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感が著しく低下する等の問題を生じる。
また、着色用組成物がアクリル系樹脂を含んでいたとしても、当該アクリル系樹脂の酸価が大きすぎると、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性が低下するとともに、着色用組成物を用いて製造される着色物の光沢感が不十分となる。
また、着色用組成物が所定の酸価のアクリル系樹脂を含んでいたとしても、金属粒子が表面処理剤により表面修飾されていない場合や、金属粒子が上記式(1)で示される化合物、上記式(2)で示される化合物の代わりに、これら以外の表面修飾剤により表面修飾されている場合には、以下のような問題を生じる。すなわち、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性のうちの少なくとも1つが劣ったものとなる。特に、金属粒子が上記式(1)で示される化合物、上記式(2)で示される化合物の代わりに、フッ素系表面処理剤を用いた場合、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性が特に低いものとなる。
なお、以下の説明では、上記式(1)で示される化合物、上記式(2)で示される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種である前記表面処理剤を「特定表面処理剤」ともいう。
以下、本発明の着色用組成物の構成成分について説明する。
[1-1]金属顔料
本発明の着色用組成物は、複数個の金属粒子からなる金属顔料を含んでいる。
金属顔料を構成する金属粒子は、後に詳述する特定表面処理剤により表面修飾されている。より具体的には、金属粒子の表面のOH基が特定表面処理剤のリン含有酸基の部分と反応することにより、金属粒子と特定表面処理剤とが共有結合または水素結合により結合しているものと考えられる。
金属粒子は、外観上視認される部位の少なくとも一部が金属材料で構成されたものであり、通常、外表面付近が金属材料で構成されたものである。
金属粒子は、着色用組成物を用いて製造される着色体において、その外観に大きな影響を与える成分である。
金属粒子は、少なくとも、表面付近を含む領域が金属材料で構成されたものであればよく、例えば、全体が金属材料で構成されたものであってもよいし、非金属材料で構成された基部と、当該基部を被覆する金属材料で構成された被膜とを有するものであってもよい。また、金属粒子は、その表面に不働態膜のような酸化被膜等が形成されていてもよい。このような金属粒子であっても、従来においては、前述したような問題が発生しており、また、本発明を適用することにより、前述したような優れた効果が得られる。
金属粒子を構成する金属材料としては、単体としての金属や各種合金等を用いることができる。例えば、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、鉄、銅等が挙げられる。これらのうち金属粒子は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されたものであるのが好ましい。アルミニウム、アルミニウム合金が好ましい理由として、鉄等と比べて低い比重であることが挙げられる。これにより、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成された粒子を着色用組成物中に分散させた場合の沈降が非常にゆっくり進行するため、濃度むらの発生等を効果的に防止しつつ、より長期間にわたって着色用組成物を保管することができる。
加えて、着色用組成物を用いて製造される着色体の生産コストの上昇を抑制しつつ、着色体の光沢感、高級感を特に優れたものとすることができる。アルミニウムおよびアルミニウム合金は、本来、各種金属材料の中でも特に優れた光沢感を呈するものであるが、着色用組成物に、これらの材料で構成された粒子を適用しようとした場合に、以下のような問題を生じることを本発明者は見出した。すなわち、着色用組成物の保存安定性は特に低いものとなること、また、特に、このような着色用組成物をインクジェットインク組成物として用いようとした場合に、ゲル化による粘度上昇による吐出安定性の低下等の問題が特に発生し易いことを本発明者は見出した。これに対し、金属顔料と特定表面処理剤とを併用することにより、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成された粒子を用いた場合であっても、上記のような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、金属粒子が、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されたものであることにより、本発明による効果がより顕著に発揮される。
金属粒子は、球状、紡錘形状、針状等、いかなる形状のものであってもよいが、鱗片状をなすものであるのが好ましい。
これにより、着色用組成物が付与される被処理体上で、当該金属粒子の主面が被処理体の表面形状に沿うように配置することができる。その結果、金属粒子を構成する金属材料が本来有している光沢感等を、得られる着色体においても、より効果的に発揮させることができ、着色体の光沢感、高級感を特に優れたものとすることができるとともに、着色体における着色部の密着性を特に優れたものとすることができる。
本発明において、鱗片状とは、平板状、湾曲板状等のように、所定の角度から観察した際、例えば、平面視した際の面積が、当該観察方向と直交する角度から観察した際の面積よりも大きい形状のことをいう。特に、投影面積が最大となる方向から観察した際、すなわち、平面視した際の面積S[μm]と、当該観察方向と直交する方向のうち観察した際の面積が最大となる方向から観察した際の面積S[μm]に対する比率S/Sが、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上であり、さらに好ましくは8以上である。さらには10以上が好ましく、20以上がより好ましい。S/Sの上限は、特に限定されないが、1000であるのが好ましく、500であるのがより好ましく、100であるのがさらに好ましい。この値としては、例えば、任意の50個の粒子について観察を行い、これらの粒子についての算出される値の平均値を採用することができる。観察は、例えば電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等を用いて行うことができる。
または、後述する体積平均粒子径(D50)と、平均厚さを用い、単位をあわせたうえで、体積平均粒子径(D50)/平均厚みとし、これを上記範囲としてもよい。
金属粒子が鱗片状をなすものである場合、金属粒子の平均厚さの下限は、特に限定されないが、5nmであるのが好ましく、10nmであるのがより好ましく、15nmであるのがさらに好ましい。また、金属粒子が鱗片状をなすものである場合、金属粒子の平均厚さの上限は、特に限定されないが、90nmであるのが好ましく、70nmであるのがより好ましく、50nmであるのがさらに好ましく、30nmであるのが特に好ましい。さらに25nm以下が好ましい。
平均厚さは、原子間力顕微鏡を用いて測定することができる。限るものではないが例えば、NanoNavi E-Sweep(SIIナノテクノロジー社製)を用いた原子間力顕微鏡法により測定することができる。例えば任意の50個の金属粒子で測定を行い平均値とする。
これにより、上述したような粒子が鱗片状であることによる効果がより顕著に発揮される。
金属粒子の体積平均粒子径の下限は、特に限定されないが、0.20μmであるのが好ましく、0.25μmであるのがより好ましく、0.30μmであるのがさらに好ましい。また、金属粒子の体積平均粒子径の上限は、特に限定されないが、1.00μmであるのが好ましく、0.90μmであるのがより好ましく、0.80μmであるのがさらに好ましい。さらには0.50μm以下が好ましい。
これにより、着色用組成物の保存安定性、耐水性等をより優れたものとしつつ、着色用組成物を用いて製造される着色体における不本意な色むらの発生等をより効果的に防止し、着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をより優れたものとすることができる。
なお、本発明において、体積平均粒子径とは、粒子分散液をレーザー回折・散乱法を用いて測定された体積分布のメジアン径のことを指し、多数個の測定結果を大きさ毎の存在比率の累積として表した場合に、累積でちょうど中央値の50%を示す粒子のサイズである。金属粒子が鱗片状をなすものである場合、体積平均粒子径は、金属粒子を球状換算した際の形状、大きさに基づいて求められるものとする。
また、着色用組成物に含まれる金属粒子の微粒子側からの体積累積分布率90%での粒子径D90の上限は、1.50μmであるのが好ましく、1.20μmであるのがより好ましく、0.95μmであるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物の保存安定性、耐水性等をより優れたものとしつつ、着色用組成物を用いて製造される着色体における不本意な色むらの発生等をより効果的に防止し、着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をより優れたものとすることができる。
着色用組成物中における金属粒子の含有率の下限は、特に限定されないが、0.1質量%であるのが好ましく、0.2質量%であるのがより好ましく、0.3質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物中における金属粒子の含有率の上限は、特に限定されないが、30質量%であるのが好ましく、20質量%であるのがより好ましく、15質量%であるのがさらに好ましく、10質量%であるのが特に好ましい。さらには5質量%以下が好ましい。
これにより、着色用組成物の保存安定性、耐水性等をより優れたものとしつつ、着色用組成物を用いて形成される着色部の光沢感、着色体における着色部の密着性を特に優れたものとすることができる。
特に、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中における金属粒子の含有率の下限は、特に限定されないが、0.1質量%であるのが好ましく、0.2質量%であるのがより好ましく、0.3質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中における金属粒子の含有率の上限は、特に限定されないが、2.4質量%であるのが好ましく、2.2質量%であるのがより好ましく、1.8質量%であるのがさらに好ましい。
また、着色用組成物がインクや塗料等の調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中における金属粒子の含有率の下限は、特に限定されないが、2.0質量%であるのが好ましく、2.5質量%であるのがより好ましく、3.0質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクの調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中における金属粒子の含有率の上限は、特に限定されないが、30質量%であるのが好ましく、20質量%であるのがより好ましく、15質量%であるのがさらに好ましく、10質量%であるのがもっとも好ましい。
金属粒子は、いかなる方法で製造されたものであってもよいが、Alで構成されたものである場合には、気相成膜法によりAlで構成された膜を形成し、その後、当該膜を粉砕することにより得られたものであるのが好ましい。これにより、本発明の着色用組成物を用いて形成される着色部において、Alが本来有している光沢感等をより効果的に表現させることができる。また、各粒子間での特性のばらつきを抑制することができる。また、当該方法を用いることにより、比較的薄い金属粒子であっても好適に製造することができる。
このような方法を用いて金属粒子を製造する場合、例えば、基材上に、Alで構成された膜の形成を行うことにより、金属粒子を好適に製造することができる。前記基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルム等を用いることができる。また、基材は、成膜面に離型剤層を有するものであってもよい。
また、前記粉砕は、液体中において、前記膜に超音波振動を付与することにより行われるものであるのが好ましい。これにより、後述するような粒子径の金属粒子を容易かつ確実に得ることができるとともに、各金属粒子間での大きさ、形状、特性のばらつきの発生を抑制することができる。
また、上記のような方法で、粉砕を行う場合、前記液体としては、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物や、プロピレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン、アセトニトリル等の極性化合物を好適に用いることができる。このような液体を用いることにより、金属粒子の不本意な酸化等を防止しつつ、金属粒子の生産性を特に優れたものとし、また、各粒子間での大きさ、形状、特性のばらつきを特に小さいものとすることができる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。また、炭化水素系化合物としては、例えば、n-ヘプタン、n-オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼン等が挙げられる。また、エーテル系化合物としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ビス(2-メトキシエチル)エーテル、p-ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
[1-2]アクリル系樹脂
本発明の着色用組成物は、酸価が200mgKOH/g以下のアクリル系樹脂を含有している。
当該アクリル系樹脂は、主に、着色用組成物を用いて製造される着色体において、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性に向上させる機能を有するとともに、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感を向上させる機能を有する。
アクリル系樹脂は、主に、アクリル系モノマーで構成された重合体であればよいが、アクリル系樹脂を構成する全構成モノマー中におけるアクリル系モノマーの比率は、50質量%以上であるのが好ましく、80質量%以上であるのがより好ましく、90質量%以上であるのがさらに好ましい。上限は100質量%以下である。なお、樹脂に占める構成モノマーの比率は、樹脂を重合して調製する際に用いたモノマー組成における質量%である。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体における着色部の密着性、着色体の光沢感をより優れたものとすることができる。
アクリル系樹脂を構成するアクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸や、これらのエステル化合物等が挙げられる。
より具体的には、アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル等が挙げられる。
アクリル系樹脂は、構成モノマーとして、前述したアクリル系モノマー以外のモノマーを含んでいてもよい。このようなモノマーとしては、例えば、ビニル系モノマー等が挙げられる。ビニル系モノマーとしては、例えば、スチレン等が挙げられる。
ただし、アクリル系樹脂を構成する全構成モノマー中におけるアクリル系モノマー以外のモノマーの比率は、50質量%以下であるのが好ましく、20質量%以下であるのがより好ましく、10質量%以下であるのがさらに好ましい。下限は0質量%以上である。例えば、ビニル系モノマーの比率を上記範囲としてもよい。
アクリル系樹脂の酸価は、200mgKOH/g以下であればよい。下限は0mgKOH/g以上である。1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であるのが好ましく、2mgKOH/g以上80mgKOH/g以下であるのが好ましく、3mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であるのがより好ましく、4mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であるのがさらに好ましく、5mgKOH/g以上15mgKOH/g以下であるのが特に好ましい。さらには、5mgKOH/g以上10mgKOH/g以下が好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体における着色部の密着性、着色体の光沢感をより優れたものとすることができる。
酸価は、電位差滴定法により測定することができる。滴定装置として、例えば、京都電子工業社製の「AT610」を用いる。例えば、JIS K0070に従い測定することができる。
酸価は、例えば、アクリル系樹脂を構成するモノマー組成中における酸価を有するモノマーの比率を増減させることで調整することができる。酸価を有するモノマーの比率を増やすことで酸価を高く調整したり、酸価を有するモノマーの比率を減らすことで酸価を低く調整することができる。酸価を有するモノマーとしては、酸性基を有するモノマーが挙げられる。酸性基としては、カルボキシル基、スルホ基等が挙げられる。酸性基を有するモノマーとして、例えば(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
アクリル系樹脂の重量平均分子量の下限は、特に限定されないが、5000であるのが好ましく、6000であるのがより好ましく、7000であるのがさらに好ましい。また、アクリル系樹脂の重量平均分子量の上限は、特に限定されないが、20000であるのが好ましく、19000であるのがより好ましく、18000であるのがさらに好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定することができる。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体における着色部の密着性、着色体の光沢感をより優れたものとすることができる。
着色用組成物中におけるアクリル系樹脂の含有率の下限は、特に限定されないが、0.01質量%であるのが好ましく、0.03質量%であるのがより好ましく、0.07質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物中におけるアクリル系樹脂の含有率の上限は、特に限定されないが、15質量%であるのが好ましく、10質量%であるのがより好ましく、7.0質量%であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体における着色部の密着性、着色体の光沢感をより優れたものとすることができる。
特に、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中におけるアクリル系樹脂の含有率の下限は、特に限定されないが、0.01質量%であるのが好ましく、0.03質量%であるのがより好ましく、0.07質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中におけるアクリル系樹脂の含有率の上限は、特に限定されないが、5.0質量%であるのが好ましく、2.0質量%であるのがより好ましく、0.7質量%であるのがさらに好ましい。
また、着色用組成物がインクや塗料等の調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中におけるアクリル系樹脂の含有率の下限は、特に限定されないが、0.1質量%であるのが好ましく、0.3質量%であるのがより好ましく、0.7質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクの調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中におけるアクリル系樹脂の含有率の上限は、特に限定されないが、15質量%であるのが好ましく、10質量%であるのがより好ましく、7.0質量%であるのがさらに好ましい。
着色用組成物中におけるアクリル系樹脂の含有量は、金属粒子:100質量部に対して、1.0質量部以上50質量部以下であるのが好ましく、1.5質量部以上40質量部以下であるのがより好ましく、2.0質量部以上30質量部以下であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体における着色部の密着性、着色体の光沢感をより優れたものとすることができる。
[1-3]特定表面処理剤
前述した金属粒子は、特定表面処理剤により表面修飾されている。
特定表面処理剤は、上記式(1)で示される化合物、上記式(2)で示される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種である。
上記式(1)、上記式(2)中のRは、炭素数1以上の炭化水素基であればよいが、炭素数5以上30以下の炭化水素基であるのが好ましく、炭素数10以上30以下の炭化水素基であるのがさらに好ましく、炭素数12以上26以下の炭化水素基であるのがより好ましく、炭素数12以上25以下の炭化水素基であるのがさらに好ましい。さらには、炭素数13以上24以下であるのが好ましく、炭素数14以上22以下であるのがより好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性をより優れたものとすることができ、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性をより優れたものとすることができる。
前記炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
本発明の着色用組成物は、特定表面処理剤として、複数種の化合物を含んでいてもよい。このような場合、同一の金属粒子に複数種の表面処理剤による表面処理が施されていてもよい。また、本発明の着色用組成物は、金属粒子として、互いに異なる特定表面処理剤で表面処理されたものを含んでいてもよい。
特定表面処理剤による金属粒子への表面処理は、例えば、前述したように、気相成膜法により形成した金属製の膜を液体中で粉砕して金属粒子を形成する際に、当該液体中に特定表面処理剤を含ませておくことにより行うものであってもよい。
同一の金属粒子に対し、複数種の特定表面処理剤による表面処理を施す場合、各特定表面処理剤に対応する複数の工程に分けて表面処理を行ってもよいし、同一工程で、複数種の特定表面処理剤による表面処理を行ってもよい。
着色用組成物中における特定表面処理剤の含有率の下限は、特に限定されないが、0.01質量%であるのが好ましく、0.03質量%であるのがより好ましく、0.05質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物中における特定表面処理剤の含有率の上限は、特に限定されないが、10質量%であるのが好ましく、7.0質量%であるのがより好ましく、5.0質量%であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。
特に、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中における特定表面処理剤の含有率の下限は、特に限定されないが、0.01質量%であるのが好ましく、0.03質量%であるのがより好ましく、0.05質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中における特定表面処理剤の含有率の上限は、特に限定されないが、1.5質量%であるのが好ましく、1.0質量%であるのがより好ましく、0.8質量%であるのがさらに好ましい。
また、着色用組成物がインクや塗料等の調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中における特定表面処理剤の含有率の下限は、特に限定されないが、0.50質量%であるのが好ましく、0.70質量%であるのがより好ましく、1.0質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクの調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中における特定表面処理剤の含有率の上限は、特に限定されないが、10質量%であるのが好ましく、7.0質量%であるのがより好ましく、5.0質量%であるのがさらに好ましい。
着色用組成物中における特定表面処理剤の含有量は、特に限定されないが、金属粒子:100質量部に対して、1.0質量部以上50質量部以下であるのが好ましく、1.5質量部以上40質量部以下であるのがより好ましく、2.0質量部以上30質量部以下であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。また、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合における当該インクジェットインク組成物の吐出安定性、特に、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合における吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
[1-4]液媒体成分
本発明の着色用組成物は、液媒体成分を含有している。
液媒体成分は、それ単独で、液状をなす成分であり、本発明の着色用組成物においては、主に、金属粒子を分散させる分散媒としての機能を有している。また、着色用組成物を被着色体に付着させやすくする機能を有している。
また、着色用組成物が液媒体成分を含むことにより、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、インクジェットによる当該インクの吐出が可能となる。
液媒体成分としては、例えば、水や、各種有機溶剤を挙げることができる。
本発明の着色用組成物が液媒体成分として有機溶剤を含有する溶剤系組成物である場合、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。
本発明の着色用組成物中に含まれる有機溶剤としては、例えば、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物、ケトン類、エステル類や、プロピレンカーボネート、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン、アセトニトリル等の極性化合物を好適に用いることができる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール等が挙げられる。また、炭化水素系化合物としては、例えば、n-ヘプタン、n-オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼン等が挙げられる。また、エーテル系化合物としては、例えば、グリコールエーテル類等が挙げられ、好ましい。グリコールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ビス(2-メトキシエチル)エーテル等が挙げられる。エーテル系化合物としては他にも、p-ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。また、ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等が挙げられる。また、エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。エステル類としては、環状エステル類も挙げられる。環状エステル類としては、例えば、γ-ブチロラクトン等のラクトン類が挙げられ、好ましい。
本発明の着色用組成物として、主要な液媒体成分として有機溶剤を含有する溶剤系組成物が好ましい。
着色用組成物が、溶剤系組成物である場合、前記有機溶剤は、エーテル類、エステル類、ケトン類およびアルコール類よりなる群から選択される1種または2種以上を含むのが好ましい。特に、エーテル類およびエステル類よりなる群から選択される1種または2種以上を含むのが好ましい。特にグリコールエーテル類、環状エステル類が好ましく、グリコールエーテル類がより好ましい。
特に、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルおよびγ-ブチロラクトンよりなる群から選択される1種または2種以上を含むのがより好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をより優れたものとすることができる。また、着色用組成物の保湿性を向上させることができ、例えば、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合に、インクジェットヘッド等での乾燥等により、着色用組成物の固形分が不本意に析出してしまうこと等をより効果的に防止することができる。また、着色用組成物の粘度をより好適に調整することができる。
特に、本発明の着色用組成物が溶剤系組成物である場合、本発明の着色用組成物を構成する全液媒体成分中に占める有機溶剤の割合は、50質量%以上であるのが好ましく、60質量%以上であるのがより好ましく、70質量%以上であるのがさらに好ましい。上限は100質量%以下である。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
本発明の着色用組成物が溶剤系組成物である場合、全液媒体成分中に占める水の含有率は30質量%未満が好ましい。さらには、本発明の着色用組成物を構成する全液媒体成分中に占める水の含有率は十分に低いものであることが好ましく、より具体的には、5.0質量%以下であるのが好ましく、1.0質量%以下であるのがより好ましく、0.1質量%以下であるのがさらに好ましい。
本発明の着色用組成物は、主要な液媒体成分として水を含有する水系組成物であってもよい。
本発明の着色用組成物が水系組成物である場合、本発明の着色用組成物を構成する全液媒体成分中に占める水の占める割合は、30質量%以上であるのが好ましく、40質量%以上であるのがより好ましく、55質量%以上であるのがさらに好ましい。本発明の着色用組成物が水系組成物である場合、本発明の着色用組成物を構成する全液媒体成分中に占める水の占める割合の上限は、100質量%である。
本発明の着色用組成物が液媒体成分として水を含有する水系組成物である場合、液媒体成分として、水とともに、有機溶剤を含んでいてもよい。水系組成物の液媒体成分における有機溶剤の含有量は、50質量%未満が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。下限は0質量%以上である。
本発明の着色用組成物が水系組成物である場合、水とともに含まれる有機溶剤としては、水に対し溶解性を示す液体成分、すなわち、水溶性有機溶剤であるのが好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感や着色体における着色部の密着性をより優れたものとすることができる。また、着色用組成物の保湿性を向上させることができ、例えば、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合に、インクジェットヘッド等での乾燥等により、着色用組成物の固形分が不本意に析出してしまうこと等をより効果的に防止することができる。また、着色用組成物の粘度をより好適に調整することができる。
水溶性有機溶剤は、水溶性の液体成分であればよいが、例えば、25℃における水への溶解度が2g/100g水以上の液体成分を好適に用いることができる。
水溶性有機溶剤の1気圧下での沸点は、110℃以上300℃以下であるのが好ましい。
これにより、着色用組成物の保湿性をさらに向上させることができ、例えば、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合に、インクジェットヘッド等での乾燥等により、着色用組成物の固形分が不本意に析出してしまうこと等をさらに効果的に防止することができる。このようなことから、インクジェット法による着色用組成物の吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。また、着色用組成物を吐出した後、必要時においては、比較的容易に揮発させることができ、着色用組成物を用いて製造される着色体中に、液媒体成分が不本意に残存することをより効果的に防止することができる。
本発明の着色用組成物が水系組成物である場合、水とともに含まれる水溶性有機溶剤としては、例えば、アルキルモノアルコール類;グリセリン;グリコール類;グリコールモノエーテル類;ラクタム類;1価アルコール類等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
グリコール類としては、例えば、トリエタノールアミン;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2-ヘキサンジオール等が挙げられる。また、グリコールモノエーテル類としては、例えば、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。また、ラクタム類としては、例えば、2-ピロリドン等が挙げられる。また、1価アルコール類としては、例えば、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の着色用組成物中における液媒体成分の含有率の下限は、特に限定されないが、60.0質量%であるのが好ましく、70.0質量%であるのがより好ましく、75.0質量%であるのがさらに好ましい。また、本発明の着色用組成物中における液媒体成分の含有率の上限は、特に限定されないが、99.7質量%であるのが好ましく、99.5質量%であるのがより好ましく、99.0質量%であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物の粘度をより好適なものとすることができる。
[1-5]ポリオキシアルキレンアミン化合物
本発明の着色用組成物は、分子内にポリオキシアルキレン構造を有するアミン化合物であるポリオキシアルキレンアミン化合物を含有していてもよい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体における着色部の密着性、着色体の光沢感をより優れたものとすることができる。また、着色用組成物を用いて製造される着色体の耐擦過性を優れたものとすることができる。また、着色用組成物をインクジェットインク組成物として用いる場合に、当該インクジェットインク組成物の吐出安定性をより優れたものとすることができる。
ポリオキシアルキレンアミン化合物は、分子内にポリオキシアルキレン構造を有するアミン化合物であれば、いかなるものであってもよいが、下記式(3)で示される化合物またはその塩であるのが好ましい。
-(O-R-NH (3)
(式中、Rは、水素原子または炭素数4以下のアルキル基であり、Rは、炭素数5以下のアルキレン基であり、Xは、5以上の整数であり、ポリオキシアルキレンアミン化合物は、分子内に、Rの条件が異なる複数種のアルキレン基を含んでもよい。)
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をより優れたものとすることができる。また、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合における当該インクジェットインク組成物の吐出安定性、特に、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合における吐出安定性をより優れたものとすることができる。
上記のように、ポリオキシアルキレンアミン化合物は、上記式(3)で示される化合物またはその塩であるのが好ましい。
式(3)中、Rは、炭素数が4以下のアルキル基が好ましく、炭素数1または2のアルキル基がより好ましい。Rは、炭素数1以上3以下のアルキレン基であるのが好ましく、直鎖型のアルキレン基でもよいし、分枝型のアルキレン基でもよい。
ポリオキシアルキレンアミン化合物は、上記式(3)で示される化合物またはその塩の中でも、下記式(4)で示される化合物またはその塩であるのが特に好ましい。
-(OCHCH-(OCHCH(CH))-NH (4)
(式中、Rは、水素原子または炭素数4以下のアルキル基であり、n、mは、それぞれ独立に、0または1以上の整数であり、m+nは、10以上の整数である。ポリオキシアルキレンアミン化合物の分子内における、オキシエチレンユニットとオキシプロピレンユニットとの並び順は、問わない。)
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
また、上記式(4)におけるnに対するmの比率であるm/nの値、すなわち、ポリオキシアルキレンアミン化合物の分子内におけるオキシプロピレンユニットの物質量に対するオキシエチレンユニットの物質量の比率の下限は、0.05であるのが好ましく、0.15であるのがより好ましく、0.70であるのがさらに好ましい。また、m/nの値の上限は、10.0であるのが好ましく、9.5であるのがより好ましく、9.0であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。また、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合における当該インクジェットインク組成物の吐出安定性、特に、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合における吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
上記のように、上記式(4)中におけるオキシエチレンユニットとオキシプロピレンユニットの順番は問わない。より具体的には、上記式(4)では、連続するオキシエチレンユニットの末端にアミノ基が結合しており、連続するオキシプロピレンユニットの末端にメチル基が結合しているが、連続するオキシプロピレンユニットの末端にアミノ基が結合しており、連続するオキシエチレンユニットの末端にメチル基が結合していてもよい。また、上記式(4)で示される化合物は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。
ポリオキシアルキレンアミン化合物の重量平均分子量の下限は、特に限定されないが、400であるのが好ましく、500であるのがより好ましく、600であるのがさらに好ましく、1000であるのがもっとも好ましい。また、ポリオキシアルキレンアミン化合物の重量平均分子量の上限は、特に限定されないが、8000であるのが好ましく、5000であるのがより好ましく、3000であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。また、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合における当該インクジェットインク組成物の吐出安定性、特に、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合における吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
本発明の着色用組成物は、ポリオキシアルキレンアミン化合物として、複数種の化合物を含んでいてもよい。
着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率の下限は、特に限定されないが、0.005質量%が好ましく、0.007質量%がより好ましい。さらには、0.01質量%であるのが好ましく、0.02質量%であるのがより好ましく、0.03質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率の上限は、特に限定されないが、5.0質量%が好ましく、特に、3.0質量%であるのが好ましく、2.0質量%であるのがより好ましく、1.5質量%であるのがさらに好ましい。上限や下限を後述する範囲とすることも好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。また、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合における当該インクジェットインク組成物の吐出安定性、特に、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合における吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
特に、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率の下限は、特に限定されないが、0.005質量%が好ましく、0.007質量%がより好ましい。さらには、0.01質量%であるのが好ましく、0.02質量%であるのがより好ましく、0.03質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクそのものである場合、当該インク中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率の上限は、特に限定されないが、1.0質量%であるのが好ましく、0.70質量%であるのがより好ましく、0.50質量%であるのがさらに好ましい。さらには0.40質量%が特に好ましい。
また、着色用組成物がインクや塗料等の調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率の下限は、特に限定されないが、0.025質量%が好ましく、0.035質量%がより好ましい。さらには、0.05質量%であるのが好ましく、0.10質量%であるのがより好ましく、0.20質量%であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクの調製に用いられる原液である場合や塗料である場合、当該着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率の上限は、特に限定されないが、5.0質量%が好ましく、3.5質量%が好ましい。さらには、3.0質量%であるのが好ましく、2.0質量%であるのがより好ましく、1.5質量%であるのがさらに好ましい。
着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有量の下限は、金属粒子:100質量部に対して、0.5質量部が好ましく、0.7質量部がより好ましい。さらには、1.0質量部であるのが好ましく、1.5質量部であるのがより好ましく、2.0質量部であるのがさらに好ましい。また、着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有量の上限は、金属粒子:100質量部に対して、100質量部が好ましく、70質量部がより好ましい。さらには、50質量部であるのが好ましく、40質量部がさらに好ましく、30質量部であるのがより好ましく、20質量部であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性をさらに優れたものとすることができる。また、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合における当該インクジェットインク組成物の吐出安定性、特に、長期間保存した場合や過酷条件下で保存した場合における吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
着色用組成物中におけるポリオキシアルキレンアミン化合物の含有率をXA[質量%]、着色用組成物中における特定表面処理剤の含有率をXP[質量%]としたとき、XA/XPの値の下限は、0.02であるのが好ましく、0.05であるのがより好ましく、0.07であるのがさらに好ましい。また、XA/XPの値の上限は、10.0が好ましく、7.0がより好ましく、5.0がさらに好ましい。さらには、3.0であるのが好ましく、2.0であるのがより好ましく、1.5であるのがさらに好ましい。
これにより、着色用組成物中における金属粒子の分散安定性、着色用組成物を用いて製造される着色体の光沢感、着色体における着色部の密着性、耐擦過性をより優れたものとすることができる。
[1-6]その他の成分
本発明の着色用組成物は、上述した以外の成分を含むものであってもよい。以下、これらの成分を、その他の成分ともいう。このような成分としては、例えば、特定表面処理剤以外の表面処理剤、アクリル系樹脂以外の樹脂、レベリング剤、重合促進剤、重合禁止剤、光重合開始剤、分散剤、界面活性剤、浸透促進剤、保湿剤、着色剤、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、増感剤等が挙げられる。
アクリル系樹脂以外の樹脂としては、例えば、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤等が好ましく挙げられる。
ただし、本発明の着色用組成物中におけるその他の成分の含有率は、2.0質量%以下であるのが好ましく、1.0質量%以下であるのがより好ましく、0.1質量%以下であるのがさらに好ましい。
[1-7]その他
本発明の着色用組成物は、例えば、そのまま着色部の形成に用いるものであってもよい。つまり、着色用組成物が、被処理体に付着させて被処理体(被着色体)を着色させる組成物である。つまり、後述する着色方法において、付着工程に用いる組成物である。
この場合、当該着色用組成物としては、例えば、インク、塗料等が挙げられる。インクとしては、特に限定されないが、インクジェットインク等が挙げられる。
または、着色用組成物は、上述の被処理体に付着させて被処理体を着色させる組成物の調製に用いる組成物であってもよい。この場合、着色用組成物を後述の着色方法において付着工程に用いるのではなく、付着工程に用いる着色用組成物の調製に用いる組成物である。つまり、着色用組成物を他の成分と混合して濃度調整等を行う等して、着色方法に用いる組成物の調製を行い、得られた組成物を、着色部の形成に用いる。この場合、着色用組成物としては、例えば、被処理体に付着させて被処理体を着色させる組成物の調製に用いる顔料分散液や原液等が挙げられる。
特に、着色用組成物は、インクジェットインク組成物であるのが好ましい。
従来においては、着色用組成物をインクジェット法に適用しようとした場合に、インクジェット法による吐出安定性や、製造される着色体の光沢感や着色体における着色部の密着性が低下しやすいという問題があったが、本発明によれば、このような問題の発生を効果的に防止することができる。すなわち、着色用組成物がインクジェットインク組成物である場合に、本発明による効果がより顕著に発揮される。
インクジェットインクはインクジェット法によりインクジェットヘッドから吐出して記録に用いるインクである。
被処理体は、着色用組成物を付着させて、着色される物体、すなわち、被着色体である。着色用組成物がインクである場合、被処理体は、通常、記録媒体である。
被処理体としては、特に限定されないが、例えば、記録媒体の他に、板、壁、床、塀、柵、自動車、その他の物品等が挙げられる。
記録媒体としては、吸収性または非吸収性のいずれを用いてもよく、例えば、普通紙、インクジェット用専用紙等の紙、プラスチック材料、金属、セラミックス、木材、貝殻、綿、ポリエステル、ウール等の天然繊維・合成繊維、不織布等を用いることができるが、非着色体であるのが好ましい。また、記録媒体の形状は、特に限定されず、シート状等、いかなるものであってもよい。
プラスチック材料からなる記録媒体として、プラスチックフィルム、プラスチックシート等が挙げられる。プラスチックとしては、限るものではないが、例えば、塩化ビニル、ポリエステル、ポリレフィン等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
回転式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定される、本発明の着色用組成物の25℃での粘度の上限は、特に限定されないが、25mPa・sであるのが好ましく、15mPa・sであるのがより好ましい。また、回転式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定される、本発明の着色用組成物の25℃での粘度の下限は、特に限定されないが、1.5mPa・sであるのが好ましい。
これにより、例えば、着色用組成物がインクジェット法により吐出されるインクである場合、当該インクのインクジェット法による液滴吐出をより好適に行うことができる。
[2]着色方法
次に、着色方法について説明する。
本発明の着色用組成物を用いた着色方法は、被着色体である被処理体に付着させる工程(付着工程)を備える。
これにより、光沢感および着色部の密着性に優れる着色体の製造に適用することができる着色方法を提供することができる。
本発明の着色用組成物を被処理体に付着させる工程は、例えば、インクジェット法等の各種印刷方法、バーコーター、スプレー、ロールコーター、ハケ等を用いた各種塗布法により、行うことができる。
着色用組成物がインクの場合は、着色方法は記録方法でもある。
特に、本発明の着色用組成物を用いた着色方法は、前述した本発明の着色用組成物をインクジェット法により吐出し、記録媒体に付着させる工程を備えるのが好ましい。
これにより、微細なパターンをより好適に形成することができる、オンデマンド性に優れる等のインクジェット法を適用することによる利益を享受しつつ、光沢感および着色部の密着性に優れる着色体の製造に適用することができる着色方法を提供することができる。
着色用組成物をインクジェット法により吐出する場合、インクジェット法の方式としては、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡によりインクを吐出させる方式等を用いることができるが、着色用組成物の変質のし難さ等の観点から、ピエゾ方式が好ましい。
インクジェット法による着色用組成物の吐出は、公知の液滴吐出装置を用いて行うことができる。
着色用組成物により形成される着色部は、例えば、所定のパターンを有するものであってもよいし、被処理体の全面に形成されるものであってもよい。
[3]着色体
次に、本発明に係る着色体について説明する。
本発明に係る着色体は、上述したような着色用組成物を、被着色体である被処理体に付与することにより製造されたものである。
このような着色体は、光沢感、着色用組成物を用いて形成された着色部の密着性に優れ、欠陥の発生が防止された着色部を有するものである。
本発明に係る着色体は、いかなる用途のものであってもよく、例えば、記録物や、装飾品やそれ以外に適用されるものであってもよい。本発明に係る着色体の具体例としては、コンソールリッド、スイッチベース、センタークラスター、インテリアパネル、エンブレム、センターコンソール、メーター銘板等の車両用内装品、各種電子機器の操作部、装飾性を発揮する装飾部、指標、ロゴ等の表示物等が挙げられる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[4]アクリル系樹脂の合成
まず、着色用組成物の製造に先立ち、アクリル系樹脂の合成を行った。
(合成例1)
撹拌モーター、撹拌翼、温度センサー、還流冷却管を備えた反応容器に窒素置換後、500質量部のメチルエチルケトンを仕込み、撹拌しながら内温77℃まで昇温した。
そこに、ブチルメタクリレート:60質量部、メタクリル酸-2-エチルヘキシル:315質量部、エチルアクリレート:125質量部、ジt-ブチルパーオキサイド:8質量部を4時間かけて滴下した。滴下終了後、内温77℃で1時間保温し、還流冷却管を蒸留管に換えて常圧下および適宜減圧下で内温が100℃になるまで系内の残存モノマーおよび溶媒を除去した。その後、室温まで冷却して、アクリル系樹脂であるアクリル系樹脂Aを得た。アクリル系樹脂Aは、重量平均分子量が17,000であり、酸価が0mgKOH/gであった。酸価は前述の方法で測定した。
(合成例2)
モノマーとしてメタクリル酸を用いるとともに、各モノマーの使用量を表1に示すようにした以外は、前記合成例1と同様にして、アクリル系樹脂であるアクリル系樹脂Bを合成した。酸価が10mgKOH/gであった。
(合成例3~6)
メタクリル酸の使用量が多い方が酸価が高くなることを利用して、メタクリル酸の使用量を合成例2よりも段階的に増やし、メタクリル酸を増やした分、メタクリル酸以外のモノマーを、合成例2よりも、均等な比率で減らしてモノマー組成を調整した。酸価を測定して酸価から、所望の酸価になるようモノマー組成を微調整して再度重合して、酸価を微調整した。こうして、アクリル系樹脂であるアクリル系樹脂C~Fを合成した。アクリル系樹脂Cは酸価が50mgKOH/gであった。アクリル系樹脂Dは酸価が80mgKOH/gであった。アクリル系樹脂Eは酸価が150mgKOH/gであった。アクリル系樹脂Fは酸価が300mgKOH/gであった。重量平均分子量はいずれも約17000であった。
前記各合成例で得られたアクリル系樹脂の条件を表1にまとめて示す。表1中、ブチルメタクリレートを「BMA」、メタクリル酸-2-エチルヘキシルを「2-EHMA」、エチルアクリレートを「EA」、メタクリル酸を「MA」で示した。
Figure 2022116605000001
[5]着色用組成物の製造
(実施例1)
まず、表面粗さRaが0.02μm以下で表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルムを用意した。
次に、このフィルムの一方の面の全体に、アセトンにより可溶化させた離型樹脂をロールコーターによりコーティングすることで離型層を形成した。
離型層が形成されたポリエチレンテレフタレート製のフィルムを5m/sの速度で真空蒸着装置内に搬送し、減圧下において、Alで構成された厚さ12nmの膜を形成した。
次に、Alの膜が形成されたポリエチレンテレフタレート製のフィルムを、テトラヒドロフラン中に浸漬し、40kHzの超音波振動を付与することにより、Al製の金属粒子の集合体である金属粉末の分散液が得られた。
次に、遠心分離機にてテトラヒドロフランを除去し、ジエチレングリコールジエチルエーテルを添加して金属粉末の含有率が5質量%の懸濁液を得た。
次に、この懸濁液について、循環型の高出力超音波粉砕機で処理を施すことにより、所定の大きさになるまで金属粒子を粉砕した。当該処理では、20kHzの超音波を付与した。
次に、前記懸濁液に、上記式(4)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物を、金属粒子に対する質量比が表2中の値になる割合で加えて、40kHzの超音波照射のもと55℃で1時間の熱処理を施すことにより、金属粒子の凝集を解して一次粒子の状態で、金属粒子を分散させた。ここで、ポリオキシアルキレンアミン化合物としては、連続するオキシエチレンユニットの末端にアミノ基が結合しており、連続するオキシプロピレンユニットの末端にメチル基が結合しているブロック共重合体であり、上記式(4)中のmとnとの間でm/nが3.1の条件を満足し、重量平均分子量が2000のものを用いた。
さらに、そこに、上記式(1)で示される化合物である特定表面処理剤を、金属粒子に対する質量比が表2中の値になる割合で加えた。本実施例では、特定表面処理剤としては、上記式(1)中のRがn-デシル基である、aが1の化合物と、aが2の化合物との混合物を用いた。
そして、28kHz超音波照射下にて55℃で3時間の熱処理を施すことにより、金属粒子の表面において特定表面処理剤を反応させ、特定表面処理剤で表面修飾された金属粒子の分散液を得た。
その後、得られた金属粒子の分散液に、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、γ-ブチロラクトンを加え、さらに、アクリル系樹脂Aを加え、表2に示す組成の着色用組成物である着色用組成物を得た。
このようにして得られた着色用組成物中に含まれる金属粒子の体積平均粒子径は0.25μmであり、平均厚さは12nmであった。
(実施例2~21)
金属顔料を表2、表3に示すような構成にするとともに、含有する原料の種類・比率を変更することにより、表2、表3に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして着色用組成物を製造した。金属粒子の平均厚さはAlの蒸着時に調整した。金属粒子の平均粒径は、超音波粉砕の際に、粉砕量を調節し調整した。
(比較例1~8)
着色用組成物の調製に用いる原料の種類・比率を変更することにより、表3に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして着色用組成物を製造した。
前記各実施例および各比較例について、着色用組成物である着色用組成物に含まれる金属顔料の構成、着色用組成物の組成を表2、表3にまとめて示した。なお、表中の各成分は下記である。
(1)-1: 上記式(1)で示される表面処理剤であって、式(1)中のRがn-デシル基である、aが1の化合物と、aが2の化合物との混合物。
(1)-2: 上記式(1)で示される表面処理剤であって、式(1)中のRがn-ドデシル基である、aが1の化合物と、aが2の化合物との混合物。
(1)-3: 上記式(1)で示される表面処理剤であって、式(1)中のRがオレイル基である、aが1の化合物と、aが2の化合物との混合物。
(1)-4: 上記式(1)で示される表面処理剤であって、式(1)中のRがステアリル基である、aが1の化合物と、aが2の化合物との混合物。
(2)-1: 上記式(2)で示される表面処理剤であって、式(2)中のRがn-ドデシル基であるaが1の化合物。
(2)-2: 上記式(2)で示される表面処理剤であって、式(2)中のRがn-オクタデシル基であるaが1の化合物。
AR-A: アクリル系樹脂A
AR-B: アクリル系樹脂B
AR-C: アクリル系樹脂C
AR-D: アクリル系樹脂D
AR-E: アクリル系樹脂E
AR-F: アクリル系樹脂F
POAA1: 上記式(4)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物であって、mとnとの間でm/nが6.3の条件を満足し、重量平均分子量が1000のもの。
POAA2: 上記式(4)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物であって、mとnとの間でm/nが3.7の条件を満足し、重量平均分子量が2000のもの。
POAA3: 上記式(4)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物であって、mとnとの間でm/nが3.1の条件を満足し、重量平均分子量が2000のもの。
DEDG: ジエチレングリコールジエチルエーテル
BTGH:テトラエチレングリコールモノブチルエーテル
γBL: γ-ブチロラクトン
ODTES: 表面処理剤としてのオクタデシルトリエトキシシラン
ODCA: 表面処理剤としてのオクタデシルカルボン酸
FHP: 表面処理剤としてのCF(CF(CHP(O)-(OH)
PEs:酸価が40のポリエステル
表2、表3中、各成分の含有量の単位は、質量%である。なお、POAA1~POAA3は、いずれも、連続するオキシエチレンユニットの末端にアミノ基が結合しており、連続するオキシプロピレンユニットの末端にメチル基が結合しているブロック共重合体であった。
また、前記各実施例の着色用組成物を構成する金属顔料に関して、それぞれ任意の50個の金属粒子について観察を行った。その結果、投影面積が最大となる方向から観察した際、すなわち、平面視した際の面積S[μm]と、当該観察方向と直交する方向のうち観察した際の面積が最大となる方向から観察した際の面積S[μm]に対する比率であるS/Sを求め、これらの平均値を求めたところ、S/Sの平均値は、いずれも、19以上であった。
表中の体積平均粒子径D50は、マイクロトラックMT-3300(マイクロトラック・ベル社製、レーザー回析・散乱式粒子径分布測定装置)を用いて測定した。また、回転式粘度計を用いて、JIS Z8809に準拠して測定された前記実施例1~21の着色用組成物の25℃における粘度は、いずれも、1.5mPa・s以上15mPa・s以下の範囲内の値であった。
金属顔料の平均厚さは、前述の原子間力顕微鏡で測定した。
Figure 2022116605000002
Figure 2022116605000003
[5]評価
[5-1]金属粒子の分散安定性
前記各実施例および各比較例の着色用組成物を、それぞれ、所定のインクパック中に充填し、50℃の恒温槽で7日間放置し、その後、室温まで徐冷した。
その後、これらの着色用組成物について、粒度分布計(Microtrac社製、MT3300EXII)を用いた測定を行い、金属粒子の体積平均粒子径D50を求め、恒温槽に入れる前の着色用組成物中に含まれる金属粒子の体積平均粒子径D50からの増加率を求め、以下の基準に従い評価した。体積平均粒子径D50の増加率が小さいほど、金属粒子の分散安定性に優れていると言える。
A:体積平均粒子径D50の増加率が3%未満である。
B:体積平均粒子径D50の増加率が3%以上5%未満である。
C:体積平均粒子径D50の増加率が5%以上10%未満である。
D:体積平均粒子径D50の増加率が10%以上である。
[5-2]着色体の光沢
まず、前記各実施例および各比較例の着色用組成物を用いて、それぞれ、以下のようにして、着色体を製造した。
すなわち、まず、着色用組成物をインクジェット装置に投入し、当該インクジェット装置を用いて、記録媒体としてのポリ塩化ビニル製のフィルム(Mactac社製、Mactac5829R)上に、5mg/inch、記録解像度1440×1440dpiで、着色用組成物を吐出して着色部を形成することにより、着色体を得た。インクジェット装置としては、セイコーエプソン社製のSC-S606850の改造機を用いた。当該インクジェット装置は、ノズル列のノズル密度が360npi、360ノズルである。また、着色用組成物付着中のプラテンの記録媒体温度は45℃、アフターヒーターの記録媒体温度は60℃とした。
上記のようにして得られた前記各実施例および各比較例に係る着色体の着色部について、光沢度計であるMINOLTA MULTI GLOSS 268を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、以下の基準に従い評価した。この値が大きいほど光沢性に優れていると言える。C以上を良好なレベルとした。
A:光沢度が450以上である。
B:光沢度が430以上450未満である。
C:光沢度が400以上430未満である。
D:光沢度が400未満である。
[5-3]着色部の密着性
上記[5-2]で製造した各実施例および各比較例に係る着色体について、それぞれ、着色部が設けられた面に、セロテープ(登録商標)No.405(ニチバン社製)を貼着し、その後、剥離角度180°、剥離速度1m/分で剥離し、着色部が形成された部位について、光沢度計であるMINOLTA MULTI GLOSS 268を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、上記[5-2]で求められた光沢度からの光沢度の低下率を求め、以下の基準に従い評価した。この値が小さいほど着色部の密着性に優れていると言える。C以上を良好なレベルとした。
A:光沢度低下が5%未満である。
B:光沢度低下が5%以上10%未満である。
C:光沢度低下が10%以上20%未満である。
D:光沢度低下が20%以上である。
また、記録媒体としてのポリ塩化ビニル製のフィルム(Mactac社製、Mactac5829R)の代わりに、ポリエチレンテレフタレート製フィルム(リンテック社製、E1000ZC)を用いた以外は、上記[5-2]と同様にして着色体を製造し、当該着色体についても、上記と同様の方法、基準により着色部の密着性を評価した。
[5-4]塗膜乾燥性
まず、前記各実施例および各比較例の着色用組成物を用いて、それぞれ、以下のようにして、着色体を製造した。
すなわち、まず、バーコーター♯7で、記録媒体としてのポリ塩化ビニル製のフィルム(Mactac社製、Mactac5829R)上に、膜厚18μmで着色用組成物を塗布した。その後、23℃で5分間静置した。
その後、上記のようにして製造された着色体の着色用組成物が付与された面に、着色用組成物が付与されていないポリ塩化ビニル製のフィルム(Mactac社製、Mactac5829R)を裏向きに重ね、2cmの範囲に100gの荷重をかけ、15分間再び静置した。
その後、重ねた着色用組成物が付与されていないポリ塩化ビニル製のフィルムを外し、着色体の着色用組成物が塗布された面を目視で観察し、以下の基準に従い評価した。裏移りが少ないほど、塗膜乾燥性に優れていると言える。
A:全く裏移りが見られない。
B:わずかに裏移りが見られる。
C:一部に裏移りが見られる。
D:全面的に大きく裏移りが見られる。
[5-5]吐出安定性
サーマルチャンバー内に設置した液滴吐出装置を用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、25℃、50%RHの環境下で、前記各実施例および各比較例の着色用組成物について、ノズル穴のサイズが直径22μmの液滴吐出ヘッドの全ノズルから、液滴の連続吐出を行った。吐出開始から40秒後の液滴の飛翔画像について、液滴が映っていないもの、初期に吐出した液滴の軌跡から25%以上曲がっているものを数え上げ、まとめてこれを不良ノズル数として、全ノズル数に対する割合を求め、以下の基準に従い評価した。この値が小さいほど吐出安定性に優れていると言える。
A:不良ノズル数の割合が5%未満である。
B:不良ノズル数の割合が5%以上10%未満である。
C:不良ノズル数の割合が10%以上20%未満である。
D:不良ノズル数の割合が20%以上である。
これらの結果を表4に示す。
Figure 2022116605000004
表4から明らかなように、本発明の着色用組成物を用いた実施例は、いずれも、光沢感に優れ、かつ、着色用組成物が付与される被処理体と着色用組成物により形成される着色部との密着性にも優れる着色体の製造に好適に適用することができた。さらには、金属粒子の分散安定性、塗膜乾燥性および吐出安定性等にも優れていた。
これに対して、本発明の着色用組成物を用いていない比較例は、いずれも、光沢と密着性のいずれかが劣っていた。
また、記録媒体としてターポリンを用いた以外は、上記[5-2]、上記[5-3]および上記[5-4]と同様の評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。

Claims (12)

  1. 金属顔料と、酸価が200mgKOH/g以下のアクリル系樹脂と、液媒体成分と、を含有し、
    前記金属顔料は、複数個の金属粒子からなり、
    前記金属粒子は、表面処理剤により表面修飾されており、
    前記表面処理剤が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、着色用組成物。
    (RO)P(O)(OH)3-a (1)
    (R)P(O)(OH)3-a (2)
    (式中、Rは、炭素数1以上の炭化水素基であり、aは1または2である。)
  2. 前記Rが、炭素数10以上30以下の炭化水素基である、請求項1に記載の着色用組成物。
  3. 前記アクリル系樹脂の酸価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である、請求項1または2に記載の着色用組成物。
  4. 前記アクリル系樹脂の重量平均分子量が5000以上20000以下である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  5. 前記アクリル系樹脂中に占めるアクリル系モノマーの割合が90質量%以上である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  6. 前記着色用組成物は、前記液媒体成分として有機溶剤を含有する溶剤系組成物である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  7. 前記金属粒子は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されたものである、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  8. 前記金属粒子が鱗片状をなすものである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  9. 前記表面処理剤の含有量が、前記金属粒子:100質量部に対して、1.0質量部以上50質量部以下である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  10. 前記着色用組成物は、インクジェットインク組成物である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の着色用組成物。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の着色用組成物を被着色体に付着させる工程を備える、着色方法。
  12. 前記付着させる工程が、インクジェットインク組成物である前記着色用組成物をインクジェット法により吐出し、記録媒体である前記被着色体に付着させる工程である、請求項11に記載の着色方法。
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