JP5834502B2 - インクセット、記録物の製造方法および記録物 - Google Patents
インクセット、記録物の製造方法および記録物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5834502B2 JP5834502B2 JP2011124551A JP2011124551A JP5834502B2 JP 5834502 B2 JP5834502 B2 JP 5834502B2 JP 2011124551 A JP2011124551 A JP 2011124551A JP 2011124551 A JP2011124551 A JP 2011124551A JP 5834502 B2 JP5834502 B2 JP 5834502B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- particles
- compound
- particle
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Description
従来、金属光沢を有する印刷物を作製する際には、アルミニウム粒子等の金属粒子を含むインキによるグラビア印刷やスクリーン印刷等の他、金属箔を用いた箔押し印刷や熱転写印刷等が知られている。
さらに、これらの方法には、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった課題もある。
本発明のインクセットは、インクジェット方式により吐出される紫外線硬化型インクジェット用インクを複数種備えるインクセットであって、
前記紫外線硬化型インクジェット用インクは、
鱗片状をなす第1の粒子であって、金属粒子の表面に対してフッ素系化合物を含有するカップリング剤、フッ素系化合物を含有するリン酸エステル系化合物またはフッ素系化合物を含有するカルボン酸系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第1の粒子を含む第1のインクと、
前記第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子であって、金属粒子の表面に対してリン酸エステル系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第2の粒子を含む第2のインクと、
を備えることを特徴とする。
これにより、精細度が高くかつ金属特有の光沢感に優れた記録物の形成に好適に用いることのできるインクセットが得られる。
また、これにより、第1の粒子の表面に十分な撥液性が付与され、第1の粒子の表面張力を第2の粒子よりも確実に小さくすることができる。したがって、第1のインクを用いて製造される印刷部において、金属材料が本来有している光沢感等の特性をより効果的に発揮させることができる。さらに、フッ素系化合物を含む被膜を備えた第1の粒子を用いることで、第1のインク中に表面張力の大きい重合性化合物が含まれている場合でも、第1のインクを用いて製造される記録物において、第1の粒子を印刷部の外表面付近に確実に配列(リーフィング)させることができる。
また、これにより、金属粒子の組成は同じであっても、表面処理の種類を変えることのみで、第1の粒子と第2の粒子とを製造することができるので、粒子の挙動を細かく制御するにあたっては有用である。
これにより、第2の粒子が吐出物の表面に配列せず、内部に分散した場合でも、これが硬化したときには十分な光沢感を呈する記録物が得られる。このため、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とを高度に両立させることができる。
アルミニウムは光輝性に優れていることから、金属光沢性の特に高い記録物を製造し得るインクセットが得られる。
本発明のインクセットでは、前記第1の粒子中の前記金属粒子および前記第2の粒子中の前記金属粒子は、互いに同じ組成の金属材料で構成されていることが好ましい。
これにより、粒径が同程度であれば、第2の粒子の質量は、第1の粒子の質量と同程度となり、表面の状態に応じて吐出物内での粒子挙動を制御し易くなる。このため、表面処理の有無や種類を適宜設定することにより、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とを両立させ易くなる。
これにより、第1のインクを用いて製造される印刷部の光沢感、高級感をさらに優れたものにしつつ、第1の粒子の表面積が最適化され、第1のインクの保存安定性、吐出安定性をさらに優れたものとすることができる。
これにより、第1のインクの保存安定性を優れたものとしつつ、インクジェット法による吐出後の第1のインクの反応性を特に優れたものとし、記録物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、形成される印刷部の耐擦性等を特に優れたものとすることができる。
これにより、第1のインクの保存安定性を特に優れたものとしつつ、インクジェット法による吐出後の第1のインクの反応性を特に優れたものとし、記録物の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、形成される印刷部の耐擦性等をさらに優れたものとすることができる。
これにより、第1のインクの保存安定性をより優れたものとしつつ、形成される印刷部の耐擦性等をさらに優れたものとすることができる。
前記記録媒体上に付与された前記第1のインクおよび前記第2のインクに紫外線を照射する工程と、
を有することを特徴とする。
これにより、精細度が高くかつ金属特有の光沢感に優れた記録物を得ることができる。
本発明の記録物の製造方法では、前記第2の粒子の含有率が前記第1の粒子の含有率より大きくなるよう、前記第1のインクおよび前記第2のインクを付与することが好ましい。
これにより、精細度を確保するために必要最小限の硬化性を有するとともに、美感を確保するために必要最小限の光反射性を有する記録物が得られる。すなわち、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とのバランスをより最適化することができる。
前記記録媒体上の同じ位置にそれぞれ設けられた、鱗片状をなす第1の粒子であって、金属粒子の表面に対してフッ素系化合物を含有するカップリング剤、フッ素系化合物を含有するリン酸エステル系化合物またはフッ素系化合物を含有するカルボン酸系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第1の粒子を含み、紫外線の照射により硬化する第1のインクの硬化物と、前記第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子であって、金属粒子の表面に対してリン酸エステル系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第2の粒子を含み、紫外線の照射により硬化する第2のインクの硬化物と、
を有することを特徴とする。
これにより、精細度が高くかつ金属特有の光沢感に優れた記録物を得ることができる。
本発明の記録物では、前記第2の粒子の含有率が前記第1の粒子の含有率より大きいことが好ましい。
これにより、精細度を確保するために必要最小限の硬化性を有するとともに、美感を確保するために必要最小限の光反射性を有する記録物が得られる。すなわち、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とのバランスをより最適化することができる。
[インクセット]
ところで、従来から、光沢感のある外観を呈する装飾品の製造方法として、金属めっきや、金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写等が用いられてきた。
しかし、これらの方法では、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった問題があった。また、箔押し印刷では、オンデマンド性が低く、多品種生産への対応が困難であるという問題があった。
このような第1のインクと第2のインクとを備えることにより、本発明のインクセットは、精細度が高くかつ金属特有の光沢感に優れた記録物を形成し得るものとなる。
本発明のインクセットを構成する紫外線硬化型インクジェット用インクとしての第1のインクは、インクジェット方式により吐出されるものであり、第1の粒子と、紫外線の照射により重合する重合性化合物とを含むものである。
<第1の粒子>
本発明のインクセットを構成する第1のインクは、上述したように、鱗片状をなし、金属粒子の表面に表面処理が施されてなる第1の粒子を多数含むものである。
また、第1の金属粉末は、粒子の表層と内部とで構成材料が異なっていてもよい。この場合、表層の構成材料が前述したような材料であればよく、内部の構成材料については特に限定されず、表層とは異なる金属材料の他、樹脂材料、セラミックス材料等であってもよい。一方、表層の形成には、例えば、各種蒸着法、各種めっき法等が用いられる。
また、前記粉砕は、液体中において、前記金属膜に超音波振動を付与することにより行われるものであるのが好ましい。これにより、各粒子間での大きさ、形状、特性のばらつきの発生を抑制することができる。
アトマイズ法は、溶融金属(溶湯)を水やガス等の冷却剤に衝突させ、微粉化して製造する方法である。このため、粒径の揃った金属粉末が得られる。したがって、アトマイズ法で製造された金属粉末を用いることにより、均一性の高い印刷部を製造可能な第1のインクが得られる。また、アトマイズ法では、粗大粒子が発生し難いので、第1のインクの吐出安定性をより高めることができる。
第1の粒子は、上述したような金属粒子の表面に表面処理が施されてなるものであり、第2の粒子より表面張力が小さいものである。このような第1の粒子は、第1のインク中の液相成分に対する撥液性が向上し、第1の粒子を印刷部の外表面付近に確実に配列(リーフィング)させることができる。その結果、記録物は金属特有の光沢感を有するものとなる。
このうち、金属粒子の表面に成膜される被膜の構成材料としては、第1の粒子の表面に撥液性を付与する材料であればよく、例えば、カップリング剤、リン酸エステル系化合物、カルボン酸系化合物等が挙げられる。以下、各材料について詳述する。
カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられるが、特に、シリル基および炭化水素基を有するシラン化合物(シランカップリング剤)が好ましく用いられる。このような化合物の具体例としては、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、1−プロペニルメチルジクロロシラン、プロピルジメチルクロロシラン、プロピルメチルジクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、テトラデシルトリクロロシラン、3−チオシアネートプロピルトリエトキシシラン、p−トリルジメチルクロロシラン、p−トリルメチルジクロロシラン、p−トリルトリクロロシラン、p−トリルトリメトキシシラン、p−トリルトリエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブチロキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブチロキシシラン、ジ−t−ブチルジ−t−ブチロキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチルクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルメトキシジクロロシラン、7−オクテニルジメチルクロロシラン、7−オクテニルトリクロロシラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルジメチルクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、10−ウンデセニルジメチルクロロシラン、ウンデシルトリクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、メチルオクタデシルジメトキシシラン、メチルドデシルジエトキシシラン、メチルオクタデシルジメトキシシラン、メチルオクタデシルジエトキシシラン、n−オクチルメチルジメトキシシラン、n−オクチルメチルジエトキシシラン、トリアコンチルジメチルクロロシラン、トリアコンチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルイソプロポキシシラン、メチル−n−ブチロキシシラン、メチルトリ−sec−ブチロキシシラン、メチルトリ−t−ブチロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルイソプロポキシシラン、エチル−n−ブチロキシシラン、エチルトリ−sec−ブチロキシシラン、エチルトリ−t−ブチロキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、2−〔2−(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、4−〔2−(トリクロロシリル)エチル〕ピリジン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1,3−(トリクロロシリルメチル)ヘプタコサン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルメチルジメトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメトキシシラン、ベンジルジエトキシシラン、ベンジルメチルジエトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、3−アセトキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、6−(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルエトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、m−アミノフェニルエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン、ω−アミノウンデシルトリメトキシシラン、アミルトリエトキシシラン、ベンゾオキサシレピンジメチルエステル、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、8−ブロモオクチルトリメトキシシラン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、2−クロロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、クロロメチルメチルジイソプロポキシラン、p−(クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(4−クロロスルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、シアノメチルフェネチルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリメトキシシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリエトキシシラン、3−シクロヘキセニルトリクロロシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリクロロシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルジメチルクロロシシラン、2−(3−シクロヘキセニル)エチルメチルジクロロシシラン、シクロヘキシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシルメチル)トリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロオクチルトリクロロシラン、(4−シクロオクテニル)トリクロロシラン、シクロペンチルトリクロロシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、1,1−ジエトキシ−1−シラシクロペンタ−3−エン、3−(2,4−ジニトロフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、(ジメチルクロロシリル)メチル−7,7−ジメチルノルピナン、(シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリエトキシプロポキシ)ジフェニルケトン、3−(p−メトキシフェニル)プロピルメチルジクロロシラン、3−(p−メトキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、p−(メチルフェネチル)メチルジクロロシラン、p−(メチルフェネチル)トリクロロシラン、p−(メチルフェネチル)ジメチルクロロシラン、3−モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、1,2,3,4,7,7,−ヘキサクロロ−6−メチルジエトキシシリル−2−ノルボルネン、1,2,3,4,7,7,−ヘキサクロロ−6−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、3−ヨードプロピルトリメトキシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、(メルカプトメチル)メチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチル{2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミノ}−3−プロピオネート、7−オクテニルトリメトキシシラン、R−N−α−フェネチル−N’−トリエトキシシリルプロピルウレア、S−N−α−フェネチル−N’−トリエトキシシリルプロピルウレア、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルメチルジメトキシシラン、フェネチルジメチルメトキシシラン、フェネチルジメトキシシラン、フェネチルジエトキシシラン、フェネチルメチルジエトキシシラン、フェネチルジメチルエトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、(3−フェニルプロピル)ジメチルクロロシラン、(3−フェニルプロピル)メチルジクロロシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(トリエトキシシリルプロピル)ダンシルアミド、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、2−(トリエトキシシリルエチル)−5−(クロロアセトキシ)ビシクロヘプタン、(S)−N−トリエトキシシリルプロピル―O―メントカルバメート、3−(トリエトキシシリルプロピル)−p−ニトロベンズアミド、3−(トリエトキシシリル)プロピルサクシニック無水物、N−〔5−(トリメトキシシリル)−2−アザ−1−オキソ−ペンチル〕カプロラクタム、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、N−(トリメトキシシリルエチル)ベンジル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド、フェニルビニルジエトキシシラン、3−チオシアナートプロピルトリエトキシシラン、N−{3−(トリエトキシシリル)プロピル}フタルアミド酸、1−トリメトキシシリル−2−(クロロメチル)フェニルエタン、2−(トリメトキシシリル)エチルフェニルスルホニルアジド、β−トリメトキシシリルエチル−2−ピリジン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロール、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリブチルアンモニウムブロマイド、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリブチルアンモニウムクロライド、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド、ビニルメチルジエトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルフェニルジクロロシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルフェニルジメチルシラン、ビニルフェニルメチルクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス−t−ブトキシシラン、アダマンチルエチルトリクロロシラン、アリルフェニルトリクロロシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、3−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルジメチルクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ベンジルメチルジクロロシラン、フェネチルジイソプロピルクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルジメチルクロロシラン、フェネチルメチルジクロロシラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリクロロシラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、2−(ビシクロヘプチル)ジメチルクロロシラン、2−(ビシクロヘプチル)トリクロロシラン、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、ブロモフェニルトリクロロシラン、3−フェノキシプロピルジメチルクロロシラン、3−フェノキシプロピルトリクロロシラン、t−ブチルフェニルクロロシラン、t−ブチルフェ
ニルメトキシシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、p−(t−ブチル)フェネチルジメチルクロロシラン、p−(t−ブチル)フェネチルトリクロロシラン、1,3−(クロロジメチルシリルメチル)ヘプタコサン、((クロロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)メチルジクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリクロロシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、2−シアノエチルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルジメチルエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン等を挙げることができる。
リン酸エステルとしては、例えば、リン酸とアルコールとが脱水縮合することにより得られるような化学構造を有するものを用いることができる。このような化合物の具体例としては、ラウリルリン酸エステル、ラウリル−2リン酸エステル、ステアレス−2リン酸、2−(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸等を挙げることができる。
カルボン酸としては、炭化水素基と、カルボキシル基とを有する化合物(脂肪酸)を用いることができる。このような化合物の具体例としては、デカン酸、テトラデカン酸、オクタデカン酸、cis−9−オクタデセン酸等を挙げることができる。
なお、第1のインクは、前述したように紫外線の照射により硬化するものであるが、このようなインクに金属粒子が含まれていると、金属粒子が硬化反応の触媒として機能するため、紫外線を照射しなくてもインクがゲル化し、粘度上昇等の問題を招くことによりインクの保存安定性、吐出安定性が阻害されることを本発明者は見出していた。これに対し、上述したような被膜が金属粒子の表面に成膜されることにより、かかる問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、表面に被膜が成膜された第1の粒子においては、この被膜により、金属粒子とインク中の重合性化合物との接触が防止され、インクの反応を抑える。その結果、保存安定性および吐出安定性に優れた第1のインクが得られる。
また、前記フッ素系化合物は、特にパーフルオロアルキル構造を有するものであるのが好ましい。これにより、第1のインクの保存安定性をさらに優れたものとし、第1のインクを用いて製造される印刷部の光沢感、耐擦性をさらに優れたものとすることができる。
R1SiX1 aR2 (3−a) (A)
(式(A)中、R1は、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された炭化水素基を表し、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、aは、1以上3以下の整数である。)
これにより、第1のインクの保存安定性を特に優れたものとし、第1のインクを用いて製造される印刷部の光沢感、耐擦性を特に優れたものとすることができる。
パーフルオロアルキル構造(CnF2n+1)を有するフッ素系シラン化合物としては、例えば、下記式(B)で表されるものが挙げられる。
CnF2n+1(CH2)mSiX1 aR2 (3−a) (B)
(式(B)中、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、nは、1以上14以下の整数であり、mは、2以上6以下の整数であり、aは、1以上3以下の整数である。)
パーフルオロアルキルエーテル構造(CnF2n+1O)を有するフッ素系シラン化合物としては、例えば、下記式(C)で表されるものが挙げられる。
(式(C)中、X1は、加水分解基、エーテル基、クロロ基または水酸基を表し、R2は、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、pは1以上4以下の整数であり、rは1以上10以下の整数であり、mは、2以上6以下の整数であり、aは、1以上3以下の整数である。)
PORn(OH)3−n (D)
(式(D)中、Rは、CF3(CF2)m−、CF3(CF2)m(CH2)l−、CF3(CF2)m(CH2O)l−、CF3(CF2)mO−、または、CF3(CF2)m(CH2)lO−であり、nは1以上3以下の整数であり、mは4以上20以下の整数であり、lは4以上20以下の整数である。)
式(D)中、mは、4以上16以下の整数であるのが好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。
また、式(D)中、lは、4以上16以下の整数であるのが好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。
第1のインクは、紫外線の照射により重合し、硬化する成分である重合性化合物を含むものである。このような成分を含むことにより、インクセットを用いて製造される記録物の耐擦性、耐水性、耐溶剤性等を優れたものとすることができる。重合性化合物は、液状をなすものであり、第1のインクにおいて、第1の粒子を分散する分散媒として機能するものであるのが好ましい。これにより、別途、記録物の製造過程において除去される(蒸発する)分散媒を用いる必要がなく、記録物の製造においても、分散媒を除去する工程を設ける必要がないため、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。また、分散媒として一般に有機溶媒として用いられているものを使用する必要がないため、揮発性有機化合物(VOC)の問題の発生を防止することができる。また、重合性化合物を含むことにより、様々な記録媒体(基材)に対する、インクセットを用いて形成される印刷部の密着性を優れたものとすることができる。すなわち、重合性化合物を含むことにより、第1のインクは、メディア対応性に優れたものとなる。
また、第1のインクは、重合性化合物として、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートおよびアミノアクリレートの少なくとも一方を含むのが好ましい。これにより、第1のインクの保存安定性をより優れたものとしつつ、形成される印刷部の耐擦性等をさらに優れたものとすることができる。
第1のインクは、上述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、光重合開始剤、スリップ剤(レベリング剤)、分散剤、重合促進剤、重合禁止剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、着色剤、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、増感剤(増感色素)等が挙げられる。
これらの中でも、重合性化合物への溶解性および硬化性の観点から、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物から選択される少なくとも1種が好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物を併用することがより好ましい。
第1のインクがスリップ剤を含むものであると、レベリング作用により記録物の表面が平滑になり、耐擦性が向上する。
第1のインクが分散剤を含むものであると、金属粉末の分散性を優れたものとすることができ、第1のインクの保存安定性、吐出安定性を特に優れたものとすることができる。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、エポキシ樹脂等が挙げられる。
第1のインクの室温(20℃)での粘度は、20mPa・s以下であるのが好ましく、3mPa・s以上15mPa・s以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット法による液滴吐出を好適に行うことができる。
本発明のインクセットを構成する紫外線硬化型インクジェット用インクとしての第2のインクは、インクジェット方式により吐出されるものであり、第2の粒子と、紫外線の照射により重合する重合性化合物とを含むものである。
<第2の粒子>
上述したように、本発明のインクセットを構成する第2のインクは、第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子を多数含むものである。
第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子を含む第2のインクが、前記第1の粒子を含む第1のインクとともに吐出されたとき、吐出物において第1の粒子が相対的に小さい表面張力に基づいて吐出物の表面側に配列する一方、第2の粒子は相対的に大きい表面張力に基づいて第1の粒子よりも吐出物の内側に分散する。
前述したように、第2の粒子の表面張力は第1の粒子の表面張力よりも大きければよいが、その差は5mN/m以上であるのが好ましく、7mN/m以上40mN/m以下であるのがより好ましく、10mN/m以上30mN/m以下であるのがさらに好ましい。表面張力の差を前記範囲内とすることにより、第2の粒子を含む第2のインクが吐出された際、第2の粒子は吐出物の表面に配列することなく内側に分散し、吐出物の内部における紫外線の透過性が確実に高くなる。なお、表面張力の差が前記下限値より小さい場合、第2の粒子も第1の粒子と同じように表面に配列し易くなり、吐出物の硬化性が低下するおそれがあり、一方、表面張力の差が前記下限値より大きい場合、第2の粒子の表面張力が相対的に大きくなり過ぎて、第2の粒子が沈降し易くなるおそれがある。この場合、記録物における光沢感が損なわれるおそれがある。
このうち、第2の粒子の形状は、特に鱗片状であるのが好ましい。これにより、第2の粒子が吐出物の表面に配列せず、内部に分散した場合でも、これが硬化したときには十分な光沢感を呈する記録物が得られる。このため、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とを高度に両立させることができる。
なお、第2の粒子の構成材料は、第1の粒子の構成材料と同じ組成であるのが好ましい。これにより、粒径が同程度であれば、第2の粒子の質量は、第1の粒子の質量と同程度となり、表面の状態に応じて吐出物内での粒子挙動を制御し易くなる。このため、表面処理の有無や種類を適宜設定することにより、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とを両立させ易くなる。
第2の粒子に施される表面処理としては、第1の粒子よりも表面張力が大きくなるようにする処理が挙げられる。具体的には、金属粒子表面を改質する表面改質処理、金属粒子の表面に被膜を成膜する成膜処理等が挙げられる。これにより、金属粒子の組成は同じであっても、表面処理の種類を変えることのみで、第1の粒子と第2の粒子とを製造することができるので、粒子の挙動を細かく制御するにあたっては有用である。
また、第2のインクは、前述したように紫外線の照射により硬化するものであるが、第1のインクと同様、インクに金属粒子が含まれていると、金属粒子が硬化反応の触媒として機能するため、紫外線を照射しなくてもインクがゲル化し、粘度上昇等の問題を招くことによりインクの保存安定性、吐出安定性が阻害される。これに対し、上述したような被膜が金属粒子の表面に成膜されることにより、かかる問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、表面に被膜が成膜された第2の粒子においては、この被膜により、金属粒子とインク中の重合性化合物との接触が防止され、インクの反応を抑える。その結果、保存安定性および吐出安定性に優れた第2のインクが得られる。
このようなリン酸エステル系化合物としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルまたはその塩、脂肪酸グリセリドリン酸エステルまたはその塩等が挙げられる。このようなリン酸エステル系化合物であれば、前述の効果がより顕著なものとなる。
このうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルのモノエステル体は、下記一般式(1)で表される。
このようなポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルとしては、例えば、NIKKOL DDP−2、DDP−4、DDP−6、DDP−10、TLP−4、TCP−5、TDP−2、TDP−6、TDP−8、TDP−10(以上、日光ケミカルズ(株)製)、プライサーフ AL、A210D、A−208B、A219B(以上、第一工業製薬(株)製)、アデカコールCS−1361E(ADEKA社製)、フォスファノール RD−720(東邦化学工業(株)製)等が挙げられる。
このようなポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルの塩としては、例えば、NIKKOL DLP−10、DOP−8NV(以上、日光ケミカルズ(株)製)、プライサーフM−208F、M−208B(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
脂肪酸グリセリドリン酸エステルのモノエステル体は、下記一般式(3)で表される。
このような脂肪族グリセリドリン酸エステルの塩は、例えば、脂肪族グリセリドリン酸エステルと過塩基性スルホネート金属塩とを反応させる方法等により製造される。一例として、脂肪族グリセリドリン酸エステルのアルカリ金属塩を製造する場合は、過塩基性スルホネートのアルカリ金属塩が用いられる。
第2のインクは、第1のインクと同様、紫外線の照射により重合し、硬化する成分である重合性化合物を含むものである。第2のインクに含まれる重合性化合物は、第1のインクに含まれる重合性化合物と同様である。
また、第2のインクに含まれる重合性化合物は、第1のインクに含まれる重合性化合物と同じ組成のものが好ましい。これにより、第1のインクと第2のインクとを記録媒体上の同じ位置に吐出したとき、第1のインクと第2のインクとが混和し易くなる。その結果、第1の粒子と第2の粒子とが異なる挙動を示すことにより、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とを両立する、という効果をより確実に奏することができる。
第2のインクは、前述した第1のインクに含まれるのと同様のその他の成分を含んでいてもよい。
≪その他のインク≫
本発明のインクセットは、上述した第1のインクおよび第2のインクを備えるものであればよいが、これらに加えて、さらに、その他のインクを備えるものであってもよい。
次に、本発明のインクセットを用いて形成される記録物について説明する。
この記録物は、第1のインクおよび第2のインクを、インクジェット方式により記録媒体上に付与し、紫外線を照射することにより製造されたものである。このような記録物は、精細度が高くかつ金属特有の光沢感を有するものとなる。
インクジェット法によるインク(インクセットを構成するインク)の吐出は、公知の液滴吐出装置を用いて行うことができる。
紫外線源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線発光ダイオード(UV−LED)、紫外線レーザダイオード(UV−LD)等を用いることができる。中でも、小型、高寿命、高効率、低コストの観点から、紫外線発光ダイオード(UV−LED)および紫外線レーザダイオード(UV−LD)が好ましい。
照射される光の波長は、200nm以上450nm以下程度であるのが好ましく、350nm以上450nm以下程度であるのがより好ましい。光の波長が前記範囲であれば、各インクの硬化時間を十分に短くしつつ、均一に硬化させることができる。
なお、第1のインクと第2のインクは、記録媒体上の同じ位置、すなわち各インクが重なるように吐出されるのが好ましい。これにより、第1の粒子と第2の粒子とが同じ位置において異なる挙動を示し、その結果、吐出物の硬化性と記録物における光沢感とを両立する、という効果をより確実に奏することができる。
具体的には、第2の粒子の含有率は、第1の粒子の含有率の1.1倍以上4倍以下程度であるのが好ましく、1.3倍以上3倍以下程度であるのがより好ましい。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[1]インクセットの製造
(実施例1)
<第1のインクの製造>
まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(三菱樹脂社製、ダイアホイルG440E)を用意した。
次に、シリコーンオイルを塗布した面側に、蒸着法により、Alで構成された膜を形成した。
次に、Alの膜が形成されたポリエチレンテレフタレート製のフィルム(基材)を、ジエチレングリコールジエチルエーテルで構成された液体中に入れ、超音波振動を付与した。これにより、鱗片状のAl製の粒子が得られた。
このようにして得られた第1の粒子の平均粒径は0.8μmであった。また、吐出された第1の粒子は、吐出物の表面に配列するような挙動を示した。
まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(表面粗さRaが0.02μm以下)を用意した。
次に、このフィルムの一方の面の全体にシリコーンオイルを塗布した。
次に、シリコーンオイルを塗布した面側に、蒸着法により、Alで構成された膜を形成した。
次に、上記のようにして得られたAl製の粒子をリン酸エステルとしてのリシノール酸トリグリセリドリン酸エステルの0.5質量%ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート溶液中に投入し、1時間攪拌することにより、リン酸エステルによる表面処理を行い、第2の粒子を得た。
このようにして得られた第2の粒子の平均粒径は0.8μmであった。また、吐出された第2の粒子は、吐出物の内部に分散するような挙動を示した。
以上のようにして、2種のインクからなるインクセットを得た。
また、リシノール酸トリグリセリドリン酸エステルで処理した第2の粒子の表面張力は、フッ素系シランカップリング剤で処理した第1の粒子の表面張力に比べて15mN/m大きかった。
第1のインクおよび第2のインクの調製に用いる原料の種類・比率を変更し、表に示すような組成にした以外は、それぞれ前記実施例1と同様にしてインクセットを製造した。
なお、実施例8では、第2の粒子のリン酸エステルとしてリノール酸トリグリセリドリン酸エステルを用いた。そして、リノール酸トリグリセリドリン酸エステルで処理した第2の粒子の表面張力は、フッ素系シランカップリング剤で処理した第1の粒子の表面張力に比べて25mN/m大きかった。
また、実施例10では、第2の粒子のリン酸エステルとしてオレイン酸トリグリセリドリン酸エステルを用いた。そして、オレイン酸トリグリセリドリン酸エステルで処理した第2の粒子の表面張力は、フッ素系シランカップリング剤で処理した第1の粒子の表面張力に比べて30mN/m大きかった。
また、実施例12では、鱗片状をなす第1の粒子と、球状をなす第2の粒子と、を用いた。
第2のインクを省略し、代わりに第1のインクを用いることで、2つの第1のインクで構成するようにした以外は、前記実施例1と同様にしてインクセットを製造した。
(比較例2)
第1のインクを省略し、代わりに第2のインクを用いることで、2つの第2のインクで構成するようにした以外は、前記実施例1と同様にしてインクセットを製造した。
(比較例3)
金属粉末以外の成分を以下のものに変更した以外は、実施例1と同様にして各インクを調製し、インクセットを得た。なお、得られた各インクは、いずれも紫外線の照射により硬化する成分を含まないものとなる。
・実施例1と同様の第1の粒子 : 2.0質量%
・グリセリン :10.0質量%
・1,2−プロパンジオール : 5.0質量%
・界面活性剤(ビックケミー製BYK348): 0.5質量%
・イオン交換水 :残部
<第2のインクの成分>
・実施例1と同様の第2の粒子 : 2.0質量%
・グリセリン :10.0質量%
・1,2−プロパンジオール : 5.0質量%
・界面活性剤(ビックケミー製BYK348): 0.5質量%
・イオン交換水 :残部
前記各実施例および各比較例のインクセットを用いて、下記に示すような試験による評価を行った。
まず、チャンバー(サーマルチャンバー)内に設置した液滴吐出装置および前記各実施例および各比較例のインクセットを用意し、ピエゾ素子の駆動波形を最適化した状態で、25℃、55%RHの環境下で、各色のインクについて、液滴吐出ヘッドの各ノズルから、2000000発(2000000滴)の液滴の連続吐出を行った。その後、液滴吐出装置の運転を停止し、液滴吐出装置の流路に各インクが充填された状態で、25℃、55%RHの環境下に、120時間放置した。
B:ズレ量dの平均値が0.09μm以上0.15μm未満。
C:ズレ量dの平均値が0.15μm以上0.18μm未満。
D:ズレ量dの平均値が0.18μm以上0.22μm未満。
E:ズレ量dの平均値が0.22μm以上。
前記各実施例および各比較例のインクセットを構成する第1のインクについて、40℃の環境下に、30日間放置した後、目視による観察を行い、以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:金属粉末の凝集・沈降が全く認められない。
B:金属粉末の凝集・沈降がほとんど認められない。
C:金属粉末の凝集・沈降がわずかに認められる。
D:金属粉末の凝集・沈降がはっきりと認められる。
E:金属粉末の凝集・沈降が顕著に認められる。
前記各実施例および各比較例のインクセットを構成する各インクについて、エプソン製インクジェットプリンター;PM800Cへ導入し、基材として三菱樹脂(株)製、ダイアホイル G440E(厚さ38μm)を用いて、インク量wet 9g/m2にて、ベタ印刷を行い、印刷後、ただちにLED−UVランプ;フォセオン社製 RX firefly(ギャップ6mm 1000mW/cm2)を用いて紫外線の照射を行い、インクが硬化したか否かを確認し、以下の5段階の基準に従い、評価した。各インクは同じ位置に吐出し、その吐出量は、第1のインクと第2のインクが体積比で1:2となるように設定した。また、硬化したか否かは、綿棒にて表面をこすって、未硬化のインクが付着しないか否かで判断した。なお、下記A〜Eの照射量に該当するかどうかは、ランプを何秒照射したかによって算出できる。
B:100mJ/cm2以上200mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
C:200mJ/cm2以上500mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
D:500mJ/cm2以上1000mJ/cm2未満の紫外線照射量にて硬化した。
E:1000mJ/cm2以上の紫外線照射量にて硬化する。もしくはまったく硬化しない。
各実施例および各比較例のインクセットを用いて、それぞれ、以下のようにして、記録物としてのインテリアパネルを製造した。
まず、製造直後のインクセットをインクジェット装置に投入した。
その後、ポリカーボネート(旭硝子社製、カーボグラス ポリッシュ 2mm厚)を用いて成形した曲面部を有する基材(記録媒体)上に、インクセットを構成する各インクを吐出した。このとき、第1のインクと第2のインクが体積比で1:2となるように設定し、各インクが同じ位置に吐出されるようにした。
上記のような方法を用いて、各実施例および各比較例のインクセットを用いて、それぞれ、10個のインテリアパネル(記録物)を製造した。
上記のようにして得られた各記録物について、以下のような評価を行った。
[6.1]記録物の外観評価
前記各実施例および比較例で製造した各記録物を目視により観察し、以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:金属特有の質感が非常に高く、美観が極めて良好である。
B:金属特有の質感がやや高く、美観がやや良好である。
C:金属特有の質感がやや低く、美観がやや不良である。
D:金属特有の質感が低く、美観が不良である。
前記各実施例および比較例で製造した各記録物の印刷部について、光沢度計(MINOLTA MULTI GLOSS 268)を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、以下の基準に従い評価した。
A:光沢度が300以上。
B:光沢度が200以上300未満。
C:光沢度が100以上200未満。
D:光沢度が60以上100未満。
E:光沢度が60未満。
前記各実施例および比較例に係る記録物について、記録物の製造から48時間経過した時点で、サウザーランドラブテスターを用い、JIS K5701に準じて耐擦性試験を行い、上記[6.2]で述べたのと同様の方法により、耐擦性試験後の記録物の印刷部について、光沢度(煽り角度60°)を測定し、耐擦性試験前後での光沢度の低下率を求め、以下の基準に従い評価した。
B:光沢度の低下率が10%以上20%未満。
C:光沢度の低下率が20%以上30%未満。
D:光沢度の低下率が30%以上。
これらの結果を表3に示す。
また、金属粒子をステンレス鋼(SUS316L)に変えた場合も、アルミニウムを用いた場合と同様の結果であった。
Claims (15)
- インクジェット方式により吐出される紫外線硬化型インクジェット用インクを複数種備えるインクセットであって、
前記紫外線硬化型インクジェット用インクは、
鱗片状をなす第1の粒子であって、金属粒子の表面に対してフッ素系化合物を含有するカップリング剤、フッ素系化合物を含有するリン酸エステル系化合物またはフッ素系化合物を含有するカルボン酸系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第1の粒子を含む第1のインクと、
前記第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子であって、金属粒子の表面に対してリン酸エステル系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第2の粒子を含む第2のインクと、
を備えることを特徴とするインクセット。 - 前記第2の粒子に成膜される前記リン酸エステル系化合物は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルもしくはその塩、または、脂肪酸グリセリドリン酸エステルもしくはその塩である請求項1に記載のインクセット。
- 前記第2の粒子は、鱗片状をなすものである請求項1または2に記載のインクセット。
- 前記第1の粒子および前記第2の粒子の少なくとも一方は、気相成膜により形成された金属膜を粉砕して製造されている請求項3に記載のインクセット。
- 投影面積が最大となる第1方向から観察された際の面積をS1とし、前記第1方向と直交する方向のうち観察した際の面積が最大となる第2方向から観察された際の面積をS0としたとき、前記第1の粒子は、S1/S0が2以上という関係を満足する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記第1の粒子中の前記金属粒子は、アルミニウムを主材料とするものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記第1の粒子中の前記金属粒子および前記第2の粒子中の前記金属粒子は、互いに同じ組成の金属材料で構成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記第1の粒子の平均粒径が500nm以上2.0μm以下である請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記第1のインクは、紫外線の照射により重合する重合性化合物としてフェノキシエチルアクリレートを含むものである請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記第1のインクは、前記重合性化合物として、前記フェノキシエチルアクリレートに加え、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、および、4−ヒドロキシブチルアクリレートよりなる群から選択される少なくとも1種を含むものである請求項9に記載のインクセット。
- 前記第1のインクは、紫外線の照射により重合する重合性化合物としてジメチロールトリシクロデカンジアクリレートおよびアミノアクリレートの少なくとも一方を含むものである請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクセット。
- 鱗片状をなす第1の粒子であって、金属粒子の表面に対してフッ素系化合物を含有するカップリング剤、フッ素系化合物を含有するリン酸エステル系化合物またはフッ素系化合物を含有するカルボン酸系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第1の粒子を含み、紫外線の照射により硬化する第1のインクと、前記第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子であって、金属粒子の表面に対してリン酸エステル系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第2の粒子を含み、紫外線の照射により硬化する第2のインクとを、インクジェット方式により記録媒体上の同じ位置に付与する工程と、
前記記録媒体上に付与された前記第1のインクおよび前記第2のインクに紫外線を照射する工程と、
を有することを特徴とする記録物の製造方法。 - 前記第2の粒子の含有率が前記第1の粒子の含有率より大きくなるよう、前記第1のインクおよび前記第2のインクを付与する請求項12に記載の記録物の製造方法。
- 記録媒体と、
前記記録媒体上の同じ位置にそれぞれ設けられた、鱗片状をなす第1の粒子であって、金属粒子の表面に対してフッ素系化合物を含有するカップリング剤、フッ素系化合物を含有するリン酸エステル系化合物またはフッ素系化合物を含有するカルボン酸系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第1の粒子を含み、紫外線の照射により硬化する第1のインクの硬化物と、前記第1の粒子よりも表面張力が大きい第2の粒子であって、金属粒子の表面に対してリン酸エステル系化合物を有する被膜を成膜する表面処理が施されてなる第2の粒子を含み、紫外線の照射により硬化する第2のインクの硬化物と、
を有することを特徴とする記録物。 - 前記第2の粒子の含有率が前記第1の粒子の含有率より大きい請求項14に記載の記録物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011124551A JP5834502B2 (ja) | 2011-06-02 | 2011-06-02 | インクセット、記録物の製造方法および記録物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011124551A JP5834502B2 (ja) | 2011-06-02 | 2011-06-02 | インクセット、記録物の製造方法および記録物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012251070A JP2012251070A (ja) | 2012-12-20 |
JP5834502B2 true JP5834502B2 (ja) | 2015-12-24 |
Family
ID=47524191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011124551A Active JP5834502B2 (ja) | 2011-06-02 | 2011-06-02 | インクセット、記録物の製造方法および記録物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5834502B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6229833B2 (ja) | 2013-10-03 | 2017-11-15 | セイコーエプソン株式会社 | 水性顔料分散液及びそれを含有する水性インク組成物 |
JP2015108110A (ja) | 2013-10-23 | 2015-06-11 | セイコーエプソン株式会社 | 顔料分散液及びそれを含有する溶剤系インク組成物 |
JP6315172B2 (ja) | 2014-01-06 | 2018-04-25 | セイコーエプソン株式会社 | 卑金属顔料水性分散液および水性インク組成物 |
JP6315174B2 (ja) | 2014-01-27 | 2018-04-25 | セイコーエプソン株式会社 | 卑金属顔料、卑金属顔料水性分散液および水性インク組成物 |
JP6417235B2 (ja) * | 2014-02-25 | 2018-10-31 | 大日本塗料株式会社 | 活性エネルギー線硬化形インクジェットインク組成物 |
EP4019597A1 (en) * | 2020-12-28 | 2022-06-29 | Seiko Epson Corporation | Ink jet ink composition, ink set, and recording method |
JP2022117052A (ja) * | 2021-01-29 | 2022-08-10 | セイコーエプソン株式会社 | 金属顔料組成物および着色方法 |
JP2022116605A (ja) * | 2021-01-29 | 2022-08-10 | セイコーエプソン株式会社 | 着色用組成物および着色方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001164150A (ja) * | 1999-12-07 | 2001-06-19 | Merck Japan Ltd | 薄片状顔料 |
JP2009221416A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Fujifilm Corp | インクセット、及び、インクジェット記録方法 |
JP2010149484A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録方法、記録物、インクセット、インクカートリッジ、およびインクジェット記録装置 |
-
2011
- 2011-06-02 JP JP2011124551A patent/JP5834502B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012251070A (ja) | 2012-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5998624B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および印刷物 | |
JP5857766B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP5821269B2 (ja) | 金属粉末、紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP5834502B2 (ja) | インクセット、記録物の製造方法および記録物 | |
JP6051532B2 (ja) | 記録物 | |
JP6094054B2 (ja) | 記録物の製造方法 | |
JP6064555B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
WO2015068376A1 (ja) | 紫外線硬化型組成物および記録物 | |
JP6299159B2 (ja) | 紫外線硬化型組成物および記録物 | |
JP5793981B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP2013023628A (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP5793982B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP2013122008A (ja) | 記録物の製造方法および記録物 | |
JP6064554B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP6035709B2 (ja) | 金属粉末の製造方法 | |
JP6268947B2 (ja) | 記録物の製造方法 | |
JP2014172956A (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP2013018920A (ja) | インクセットおよび記録物 | |
JP2016060814A (ja) | 紫外線硬化型組成物および記録物 | |
JP6268946B2 (ja) | 記録物の製造方法 | |
JP2013230660A (ja) | 記録物の製造方法および記録物 | |
JP6056933B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物の製造方法 | |
JP2017122150A (ja) | 紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 | |
JP6156477B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物 | |
JP5853416B2 (ja) | 金属粉末、紫外線硬化型インクジェット組成物および記録物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141202 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150721 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151019 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5834502 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |