JP6274422B2 - 溶剤系インク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、溶剤系インク組成物に関する。
従来、印刷物上に金属光沢を有する塗膜を形成する手法として、真鍮、アルミニウム微粒子等から作製された金粉、銀粉を顔料に用いた印刷インキや金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写方式等が用いられてきた。しかしながら、これらの方法では、微細なパターンを形成することや、曲面部への適用が困難であるといった問題があった。また、箔押し印刷では、オンデマンド性が低く、多品種生産への対応が困難であり、グラデーションのある金属調の印刷ができないという問題があった。
このような問題に対して、印刷におけるインクジェットへの応用例が数多く見受けられ、その中の一つの応用例としてメタリック印刷があり、金属光沢を有するインクの開発が進められている。インクジェット法では、微細なパターンの形成や曲面部への記録にも好適に適用できるという点で優れている。例えば、特許文献1および特許文献2には、特定の粒子径やアスペクト比を備えたアルミニウム超微粒子(鱗片状薄膜微粉末)を含有するインクジェット用のインクが開示されている。しかしながら、このようなアルミニウム顔料は、空気中やインク中の水分と反応してしまって、金属光沢性を失することがある。そのため、アルミニウム顔料の表面をシリカ等で被覆するという試みが広く行われている。
一方、インクジェット用のインクには、使用する記録媒体の種類や、要求される特性に応じて、顔料を分散させる媒体として水や有機溶剤が含まれている。この中でも、溶剤系インク組成物は、有機溶剤を主要な媒体として含有している。
特開2012−207069号公報 特開2011−246718号公報
表面処理を施した金属顔料は、表面処理の効果によって、耐水性に優れるだけでなく、インク中での分散性も良好となる。一方、従来の溶剤系インク組成物は、インク組成物が記録媒体に濡れやすい傾向にあり、高精細な画像が得られない場合がある。特に、金属顔料を含むインク組成物は濡れ広がりすぎると顔料の配列が疎になり、配向が乱れやすくなるため、高精細な画像が一層得られにくくなるという問題がある。
本発明に係る幾つかの態様は、上記課題を解決することで、分散性に優れると共に、高精細な画像を記録することができる溶剤インク組成物を提供することにある。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る溶剤系インク組成物の一態様は、
卑金属顔料と、有機溶剤と、水と、を含む溶剤系インク組成物であって、
前記卑金属顔料は、フッ素系化合物によって表面処理されたものであり、
前記水の含有量は、前記溶剤系インクの全質量(100質量%)に対して、0.02質量%以上10質量%以下である。
適用例1の溶剤系インク組成物によれば、分散性に優れると共に、高精細な画像を記録することができる。
[適用例2]
適用例1において、
前記水の含有量は、前記卑金属顔料100質量部に対して、2質量部以上350質量部以下であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2において、
前記フッ素系化合物が、フッ素と、リン、硫黄、窒素から選ばれる1種以上と、を構成元素として含むことができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記フッ素系化合物が、パーフルオロアルキル基を有することができる。
[適用例5]
適用例4において、
前記パーフルオロアルキル基の炭素数が1〜6であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記卑金属顔料が、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、クロムから選ばれる少なくとも1種、もしくは他金属との合金を含むことができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれか1例において、
前記卑金属顔料の形状が平板状であることができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか1例において、
前記フッ素系化合物の分子量が1000以下であることができる。
[適用例9]
本発明に係る液滴吐出装置の一態様は、
適用例1ないし適用例8のいずれか1例に記載の溶剤系インク組成物と、前記溶剤系インク組成物を吐出する吐出ヘッドと、を備える。
本実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略断面図。
以下に本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
本発明の一実施形態に係る溶剤系インク組成物は、卑金属顔料と、有機溶剤と、水と、を含む溶剤系インク組成物であって、前記卑金属顔料は、フッ素系化合物によって表面処理されたものであり、前記水の含有量は、前記溶剤系インクの全質量(100質量%)に対して、0.02質量%以上10質量%以下であることを特徴とする。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、例えば、以下に示す顔料分散液を用いて得ることができる。以下、顔料分散液、溶剤系インク組成物の順に説明する。
1.顔料分散液
本実施形態に係る顔料分散液は、卑金属顔料と、有機溶剤と、を含む溶剤系インク用の顔料分散液であって、前記卑金属顔料は、フッ素系化合物によって表面処理されたものである。
本発明における「溶剤系インク」とは、インクを構成する液状媒体の主成分が有機溶剤であるインクのことをいう。「主成分が有機溶剤である」とは、インクを構成する液状媒体中の有機溶剤の含有割合が60質量%以上、好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上であることをいう。
本発明における「卑金属」とは、イオン化傾向が水素よりも大きい金属であればよく、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、鉛、銅、ニッケル、コバルト、クロム等の金属の単体の他、これらの合金も含まれる概念である。
本実施形態に係る顔料分散液に含まれる卑金属顔料は、卑金属を含む材料で構成された顔料粒子(以下、表面処理される前の卑金属を含む材料で構成された顔料粒子を「母粒子」ともいう。)がフッ素系化合物によって表面処理されたものである。
1.1.母粒子
まず、卑金属を含む材料で構成された顔料粒子(母粒子)について説明する。母粒子は、少なくとも表面付近を含む領域が卑金属で構成されたものであればよく、全体が卑金属で構成されたものであってもよい。また、母粒子は、非金属材料で構成された基部と、該基部を被覆する卑金属で構成された被膜と、を有するものであってもよい。
母粒子を構成する卑金属としては、上述の卑金属の定義に当て嵌まるものであれば特に制限されないが、光沢性を確保する観点及びコストの観点から、アルミニウム又はアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム又はアルミニウム合金は、有機溶剤中に分散させるとアルミニウムの酸化が進行することで、光沢性が低下すると共に、アルミニウム同士が凝集しやすくなるという問題があった。これに対して、本発明では、フッ素系化合物によって表面処理された卑金属顔料を用いることで、卑金属顔料の酸化を効果的に抑制できるため、有機溶媒中での光沢性の低下を抑制でき、また分散性が格段に向上する。
また、母粒子は、いかなる方法で製造されたものであってもよいが、例えばシート状基材の一方の面に蒸着法を用いて卑金属で形成された膜を形成し、その後シート状基材から卑金属で形成された膜を剥離及び粉砕することにより得られたものであることが好ましい。前記蒸着法に代えて、イオンプレーティング又はスパッタリング法を用いてもよい。この方法によれば、平板状の母粒子が得られるため、母粒子が本来有する光沢性等をより効果的に発現させることができる。
シート状基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィル
ムを用いることができる。また、シート状基材の成膜面には、あらかじめ剥離性を良くするためにシリコーンオイル等の離型剤を塗布しておいてもよく、剥離用樹脂層を形成しておいてもよい。剥離用樹脂層に用いられる樹脂としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、変性ナイロン樹脂等が挙げられる。前記剥離及び粉砕は、例えば、非水系媒体中において前記膜に超音波を照射したり、ホモジナイザー等で撹拌して外力を加えることにより行われる。
上記のような方法で、剥離及び粉砕を行う場合の非水系媒体としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼン等の炭化水素系化合物;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン等のエーテル系化合物;プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン、アセトニトリル等の極性有機溶媒を好適に用いることができる。このような非水系媒体を用いることにより、母粒子の不本意な酸化等を防止しつつ、各粒子間での大きさ、形状、特性のばらつきを小さくすることができる。
なお、母粒子の好ましい平均粒子径及び平均厚みは、後述する卑金属顔料の平均粒子径及び平均厚みとほぼ同様であるため、ここでの説明は省略する。
1.2.フッ素系化合物
次に、母粒子の表面処理に用いられるフッ素系化合物について説明する。上述したように、本実施形態に係る顔料分散液に含まれる卑金属顔料は、上記母粒子がフッ素系化合物によって表面処理されたものである。このようなフッ素系化合物としては、フッ素と、リン、硫黄、窒素から選ばれる1種以上と、を構成元素として含む化合物を好ましく用いることができ、具体的にはフッ素系ホスホン酸、フッ素系カルボン酸、フッ素系スルホン酸、及びこれらの塩等が挙げられる。これらのフッ素系化合物であれば、リン酸基、カルボキシ基、スルホン酸基等が母粒子の表面に結合することにより被膜を形成することができる。本発明では、フッ素系化合物を含有する単層もしくは複数層で被覆された卑金属顔料を用いることで、卑金属顔料の酸化を効果的に抑制できるため、有機溶媒中での光沢性を確保でき、また分散性が格段に向上する。これらの中でも、リン酸基が母粒子表面への結合能力に特に優れていることから、フッ素系ホスホン酸及びその塩がより好ましい。
フッ素系ホスホン酸及びその塩としては、下記一般式(1)で表される構造を有するものであることが好ましい。
Figure 0006274422
上記式(1)中、R1はそれぞれ独立に下記構造式の中から選択される1種の基であり、Mはそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、1価の金属イオン、アンモニウムイオン又は−NR234である。R2、R3、R4は、それぞれ水素原子又はC24OH基であるが、R2、R3、R4がともに水素原子である場合は除く。nは1以上3以下の整数であり、mは1以上12以下の整数であり、lは1以上12以下の整数である。
Figure 0006274422
上記式(1)中、mは1以上12以下の整数であるが、1以上8以下の整数であることがより好ましく、1以上5以下の整数であることが好ましい。また、lは1以上12以下の整数であるが、1以上10以下の整数であることが好ましく、1以上6以下の整数であることがより好ましい。m及びlが上記好ましい範囲にあると、上述したような効果がより顕著に発揮される。
上記フッ素系ホスホン酸としては、母粒子表面への吸着能と耐候性向上とのバランスに優れている観点から、下記一般式(2)で表される化合物であることが特に好ましい。
Figure 0006274422
上記式(2)中、mは1以上12以下の整数であるが、1以上8以下の整数であることがより好ましく、1以上5以下の整数であることが好ましい。また、lは1以上12以下の整数であるが、1以上10以下の整数であることが好ましく、1以上6以下の整数であることがより好ましい。m及びlが上記好ましい範囲にあると、上述したような効果がより顕著に発揮される。
フッ素系カルボン酸及びその塩としては、下記一般式(3)で表される構造を有するものであることが好ましい。
Figure 0006274422
上記式(3)中、R5は下記構造式の中から選択される1種の基であり、Mは水素原子、1価の金属イオン又はアンモニウムイオンである。mは1以上12以下の整数であるが、1以上8以下の整数であることが好ましく、1以上5以下の整数であることがより好ま
しい。また、lは1以上12以下の整数であるが、1以上10以下の整数であることが好ましく、1以上6以下の整数であることがより好ましい。
Figure 0006274422
フッ素系スルホン酸及びその塩としては、下記一般式(4)で表される構造を有するものであることが好ましい。
Figure 0006274422
上記式(4)中、R6は下記構造式の中から選択される1種の基であり、Mは水素原子、1価の金属イオン又はアンモニウムイオンである。mは5以上17以下の整数であり、lは1以上12以下の整数である。
Figure 0006274422
また、フッ素系化合物は、その構造の少なくとも一部にパーフルオロアルキル基(Cn2n+1)を有するものであることが好ましく、該パーフルオロアルキル基の炭素数が1〜6であることがより好ましい。フッ素系化合物がこのような構造を有することにより、光沢性及び分散性に優れた卑金属顔料が得られやすく、画像を記録した際に耐候性がより良好となる傾向がある。
なお、フッ素系化合物の分子量は、1000以下であることが好ましい。母粒子の表面に吸着させるフッ素系化合物が、例えば特開2003−213157号公報、特開2006−169393号公報、特開2009−215411号公報等に記載されているフッ素系重合体である場合、被膜が厚くなりすぎて光沢性が損なわれるだけでなく、被膜が形成された卑金属顔料同士のインタラクションが強くなるため、分散性が著しく低下する場合がある。そのため、母粒子の表面に形成される膜は、分子量1000以下のフッ素系化合物により形成された単分子膜とすることが好ましい。
1.1.3.顔料分散液の製造方法
本実施の形態に係る顔料分散液は、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、上述した母粒子を非水系媒体中に分散させた分散液を準備する。この分散液を必
要に応じて同種又は異種の非水系媒体で希釈した後、母粒子の平均粒子径が1μm以下となるまで超音波を照射して母粒子を粉砕処理する。粉砕処理の時間は、特に制限されないが、通常3〜24時間である。また、希釈に用いられる非水系媒体の具体例としては、上記で例示した剥離及び粉砕を行う場合の非水系媒体と同様の非水系媒体が挙げられる。
次いで、粉砕処理済みの母粒子が非水系媒体中に分散された分散液にフッ素系化合物を添加して、超音波を照射することにより母粒子の表面にフッ素系化合物の被膜を形成させる。このようにして、母粒子の表面がフッ素系化合物により処理された卑金属顔料が得られる。フッ素系化合物の添加量は、母粒子100質量部に対して1〜50質量部、好ましくは2〜40質量部、より好ましくは4.5〜30質量部である。また、超音波照射して表面処理する際には加熱してもよい。加熱温度としては、40℃以上であることが好ましい。加熱処理することで、母粒子の表面とフッ素系化合物とが共有結合を形成し、結合力が強化されると考えられる。
母粒子のフッ素系化合物による表面処理は、母粒子の表面に直接処理するものであってもよいが、あらかじめ酸又は塩基を処理させた母粒子に対してフッ素系化合物による処理を行ってもよい。これにより、母粒子表面に、フッ素系化合物による化学的な修飾をより確実に行うことができ、上述したような本発明による効果をより効果的に発現させることができる。また、フッ素系化合物による表面処理を行う前に母粒子となるべき粒子の表面に酸化被膜が形成されている場合であっても、該酸化被膜を除去することができ、酸化被膜が除去された状態でフッ素系化合物による表面処理を行うことができるため、製造される卑金属顔料の光沢性を優れたものとすることができる。このような酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、ホウ酸、酢酸、炭酸、蟻酸、安息香酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、亜硫酸、次亜硫酸、亜硝酸、次亜硝酸、亜リン酸、次亜リン酸等のプロトン酸を用いることができる。一方、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を用いることができる。
ここまでの工程で得られたものを顔料分散液としてそのまま用いてもよいが、この後さらに溶媒置換を行うことが好ましい。溶媒置換することにより、顔料分散液中に含まれていた余分なフッ素系化合物を除去することができる。顔料分散液中に余分なフッ素系化合物が存在する場合、卑金属顔料の分散性が損なわれる場合がある。溶媒置換の具体的方法としては、上記で得られたフッ素処理された卑金属顔料を含有する分散液を遠心分離して上澄み液を除去し、そこに置換する非水系媒体を適量加えて、超音波照射することにより置換された非水系媒体中に卑金属顔料を分散させる。このようにして、卑金属顔料が分散された顔料分散液が得られる。また、このようにして得られた顔料分散液をさらに加熱処理することも好ましい。母粒子の表面にイオン結合していたフッ素系化合物は、加熱することにより脱水して共有結合を形成するものと推定され、母粒子とフッ素系化合物とがより強固に結合することができ、上述したような本発明による効果をより効果的に発揮させることができる。加熱温度としては、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上である。加熱処理時間は、1日〜10日であることが好ましい。
また、置換に用いられる非水系媒体としては、極性有機溶媒であることが好ましく、この具体例としては、上記で例示した剥離及び粉砕を行う場合の非水系媒体と同様の非水系媒体が挙げられる。
また、置換に用いられる非水系媒体には、界面活性剤をさらに添加してもよい。非水系媒体に添加し得る界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤であることが好ましい。非水系媒体中の界面活性剤の含有割合は、好ましくは3質量%以下、より好ましくは0.01〜2質量%以下、特に好ましくは0.1〜1質量%以下である。界面活性剤の含有割合が上記範囲内であると、卑金属顔料の分散性がより向上
する傾向がある。また、画像を記録した際にスリップ剤としての機能が発現し、画像の耐擦性が向上する効果が得られる場合がある。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF−430、メガファックF−444、メガファックF−472SF、メガファックF−475、メガファックF−477、メガファックF−552、メガファックF−553、メガファックF−554、メガファックF−555、メガファックF−556、メガファックF−558、メガファックR−94、メガファックRS−75、メガファックRS−72−K(以上いずれも商品名、DIC株式会社製);EFTOP EF−351、EFTOP EF−352、EFTOP EF−601、EFTOP EF−801、EFTOP EF−802(以上いずれも商品名、三菱マテリアル株式会社製);フタージェント222F、フタージェント251、FTX−218(以上いずれも商品名、株式会社ネオス製);サーフロンSC−101、サーフロンKH−40(以上いずれも商品名、AGCセイミケミカル株式会社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、BYK−300、BYK−306、BYK−310、BYK−320、BYK−330、BYK−344、BYK−346、BYK−UV3500、BYK−UV3570(以上いずれも商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製);KP−341、KP−358、KP−368、KF−96−50CS、KF−50−100CS(以上いずれも商品名、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
本実施形態に係る顔料分散液中の卑金属顔料の含有割合は、特に制限されないが、1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。顔料分散液中の卑金属顔料の含有割合が前記範囲にあると、顔料分散液中での卑金属顔料の分散性が良好となりやすく、長期間貯蔵することが可能となる。
1.1.4.卑金属顔料の物性
1.1.4.1.形状
本実施形態に係る顔料分散液に含まれる卑金属顔料の形状は、球状、紡錘形状、針状等、いかなる形状のものであってもよいが、平板状であることが好ましい。卑金属顔料の形状が平板状である場合、光反射性が良好となるため、光沢性に優れた画像を記録することができる。
本発明において、平板状とは、所定の角度から観察した際(平面視した際)の面積が、当該観察方向と直交する角度から観察した際の面積よりも大きい形状のことをいい、特に、投影面積が最大となる方向から観察した際(平面視した際)の面積S1[μm2]と、当該観察方向と直交する方向のうち観察した際の面積が最大となる方向から観察した際の面積S0[μm2]に対する比率(S1/S0)が、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上であり、特に好ましくは8以上である。この値としては、例えば、任意の10個の粒子について観察を行い、これらの粒子について算出される値の平均値を採用することができる。
1.1.4.2.平均粒子径及び平均厚み
本実施形態に係る顔料分散液に含まれる卑金属顔料では、平均粒子径が0.25〜3μmであることが好ましく、0.5〜1.5μmであることがより好ましい。また、本実施形態に係る顔料分散液に含まれる卑金属顔料では、平均厚みが1〜100nmであることが好ましく、5〜50nmであることがより好ましい。卑金属顔料の平均粒子径及び平均厚みが上記範囲にあることで、溶剤系インク組成物に適用した場合において、塗膜の平滑性に優れ、光沢性に優れた画像を記録することができる。また、生産性良く顔料分散液を
製造できると共に、溶剤系インク組成物製造時における卑金属顔料の不本意な変形を防止することもできる。
平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて回折散乱光の光強度分布パターンを検出し、その光強度分布パターンを光散乱理論に基づいて計算することにより体積基準の粒度分布を求め、その粒度分布から算出された体積平均粒子径のことをいう。このようなレーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えば、ナノトラックUPA、マイクロトラックUPA(どちらも、日機装株式会社製)が挙げられる。
なお、平均厚みとは、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて卑金属顔料の側面画像を撮影し、10個の卑金属顔料の厚みをそれぞれ求め、それらを平均したものである。透過型電子顕微鏡(TEM)としては、日本電子株式会社製の型式「JEM−2000EX」等が、走査型電子顕微鏡としては、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の型式「S−4700」等がそれぞれ挙げられる。
2.溶剤系インク組成物
本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、卑金属顔料と、有機溶剤と、水と、を含む溶剤系インク組成物であって、前記卑金属顔料は、フッ素系化合物によって表面処理されたものであり、前記水の含有量は、前記溶剤系インクの全質量(100質量%)に対して、0.02質量%以上10質量%以下であることを特徴とする。すなわち、本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、上述した顔料分散液と、有機溶剤と、水と、を含む。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物中の卑金属顔料の含有量は、溶剤系インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.1〜5.0質量%、より好ましくは0.25〜3.0質量%、特に好ましくは0.5〜2.5質量%である。
本実施の形態に係る溶剤系インク組成物は、上記で定義したように液状媒体として有機溶剤を主成分とするものである。このような有機溶剤としては、極性有機溶媒であることが好ましく、例えばアルコール類(例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル類(例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等)、エーテル類(例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)を用いることができる。これらの有機溶剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
これらの有機溶剤の中でも、常温常圧下で液体であるアルキレングリコールエーテルを1種類以上含有することが好ましい。
アルキレングリコールエーテルは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、ヘキシル、そして2−エチルヘキシルの脂肪族、二重結合を有するアリル並びにフェニルの各基をベースとするエチレングリコール系エーテルとプロピレングリコール系エーテルがあり、無色で臭いも少なく、分子内にエーテル基と水酸基を有しているので、アルコール類とエーテル類の両方の特性を備えた、常温で液体のものである。また、片方の水酸基だけを置換したモノエーテル型と両方の水酸基を置換したジエーテル型があり、これらを複数種組み合わせて用いることができる。
本実施の形態に係る溶剤系インク組成物に含有される有機溶剤の最も好ましい態様は、アルキレングリコールモノエーテル、アルキレングリコールジエーテル及びラクトンの混
合物である。有機溶剤の組合せをこのようにすることで、本発明の効果をより一層高めることができる。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
ラクトンとしては、α−エチルラクトン、α−アセトラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ζ−エナンチオラクトン、η−カプリロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−ノナラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、2−ブチル−2−エチルプロピオラクトン、α,α−ジエチルプロピオラクトン等が挙げられる。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、特定量の水を含有する。溶剤系インク組成物を用いて記録媒体に画像を記録した後、インク組成物は記録媒体上で乾燥する。この場合、溶剤系インク組成物に乾燥しやすい「水」を加えることで、記録時にいち早くインクの流動性を低下させることができる。その結果、インクの過度な濡れ拡がりを抑制できるので、高精細な画像を記録することができる。さらに、溶剤系インク組成物に含まれる有機溶剤は、水と比較して揮発性が低い傾向にあり、溶剤系インク組成物を搭載した液滴吐出装置には、加熱機構が設けられていることが多い。このような加熱機構があれば、インクの乾燥性が促進され、より「水」の乾燥速度が向上し、インクの流動を早期に低下させることができる。
特に、金属顔料を含むインク組成物は、記録媒体上で濡れ拡がりすぎると顔料の配列が疎になり、配向が乱れやすくなる。その結果、高精細な画像を形成しにくいという問題がある。しかしながら、特定量の「水」を含有することで、インクの過度な濡れ拡がりを抑制できるので、高精細な画像を記録することができる。さらには、上述したフッ素系化合物により表面処理を施した卑金属顔料の場合、「水」がインク中に過剰に存在するフッ素系化合物を溶解したり、卑金属顔料が腐食したり、被覆膜に起因して顔料が凝集することを抑制できるので、卑金属顔料の分散安定性が一層向上するという効果も得られる。
水の含有量は、溶剤系インクの全質量(100質量%)に対して、0.02質量%以上10質量%以下である必要があるが、0.02質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上2.5質量%以下であることがより好ましい。水の含有量が上記範囲内にあることで、卑金属顔料の分散安定性に優れつつ、高精細な画像を記録することができる。一方、水の含有量が0.02質量%未満であると、卑金属顔料の分散安定性が低下したり、画像の精細さが失われたりする傾向にある。また、水の含有量が10質量%を超えると、卑金属顔料の分散性が破壊されたり、インク中の溶剤同士の分離が生じることがある。
水の含有量は、卑金属顔料100質量部に対して、2質量部以上350質量部以下であることが好ましく、10質量部以上150質量部以下であることがより好ましい。2質量部以上であることで、精細な画像を記録することができる。また、350質量部以下であることで、卑金属顔料の分散安定性を確保することができる。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、例えばアクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、繊維素系樹脂(例えばセルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリビニルブチラール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等が挙げられる。
また、非水系のエマルジョン型ポリマー微粒子(NAD=Non Aqueous Dispersion)も樹脂として用いることができる。これはポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂等の微粒子が有機溶剤中に安定に分散している分散液のことである。具体的な製品名としては、ポリウレタン樹脂では三洋化成工業株式会社製のサンプレンIB−501、サンプレンIB−F370等が挙げられ、アクリルポリオール樹脂ではハリマ化成株式会社製のN−2043−60MEX、N−2043−AF−1等が挙げられる。
これらの樹脂は、1種単独で用いることもできるし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
樹脂を含有する場合の含有量(固形分)は、溶剤系インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.15〜2質量%である。樹脂の含有量が前記範囲内にあると、卑金属顔料の記録媒体への定着性をより一層向上できる。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物には、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤よりなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤をさらに添加してもよい。本実施の形態に係る溶剤系インク組成物中の界面活性剤の含有量は、溶剤系インク組成物の全質量に対して、好ましくは3質量%以下、より好ましくは0.01〜2質量%以下、さらに好ましくは0.1〜1.5質量%以下、特に好ましくは0.1〜1.0質量%以下である。界面活性剤の含有量が前記範囲内にあると、溶剤系インク組成物の記録媒体への濡れ性が改善され、卑金属顔料の記録媒体への定着性をより一層向上できる。また、記録された画像にスリップ剤としての機能が発現し、画像の耐擦性が向上する効果が得られる。
フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤としては、顔料分散液を調製する際に添加し得る上記で例示したものを使用することができる。これらの界面活性剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、公知の慣用方法によって調製することができる。例えば、まず水、有機溶剤、樹脂及び添加剤を混合・溶解し、インク溶媒とした後に、前述した卑金属顔料を含有する顔料分散液をそのインク溶媒中に添加して、さらに常温常圧下で混合・撹拌することにより得ることができる。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物は、その用途は特に限定されず、例えば、筆記具、スタンプ、記録計、ペンプロッター、液滴吐出装置等に適用することができる。
本実施形態に係る溶剤系インク組成物の20℃における粘度は、好ましくは2mPa・s以上10mPa・s以下であり、より好ましくは3mPa・s以上5mPa・s以下である。溶剤系インク組成物の20℃における粘度が前記範囲内にあると、液滴吐出ノズルから溶剤系インク組成物が適量吐出され、溶剤系インク組成物の飛行曲がりや飛散を一層低減することができるため、液滴吐出装置に好適に使用することができる。
また、本実施形態に係る溶剤系インク組成物の20℃における表面張力は、好ましくは20〜50mN/mである。表面張力が20mN/m未満になると、溶剤系インク組成物が液滴吐出ヘッドの表面に濡れ広がるか又は滲み出してしまい、インク滴の吐出が困難になることがあり、表面張力が50mN/mを越えると、記録媒体の表面において濡れ広がらず、良好な印刷ができないことがある。
3.液滴吐出装置
3.1.装置構成
本実施形態に係る液滴吐出装置は、上記インク組成物を、記録媒体に対して吐出する吐出ヘッドを備えている。また、好ましい形態としては、記録媒体を加熱する加熱手段と、前記記録媒体に付着した前記インクジェット用インク組成物を、乾燥する乾燥手段と、を有する。
図1に、本実施形態に係る液滴吐出装置の概略断面図を示す。図1に示すように、液滴吐出装置1は、吐出ヘッド2と、IRヒーター3と、プラテンヒーター4と、硬化ヒーター5と、冷却ファン6と、プレヒーター7と、通気ファン8と、を備えている。
吐出ヘッド2は、記録媒体に対しインク組成物を吐出するものである。吐出ヘッド2としては、従来公知の方式を使用できる。公知の方式の一例としては、例えば、圧電素子の振動を利用して液滴を吐出するもの、即ち電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するヘッドが挙げられる。
記録媒体加熱手段は、吐出ヘッド2からのインク組成物の吐出時において、記録媒体を加熱しているものである。記録媒体加熱手段としては、特に限定されないが、例えば、温風やIRヒーター3により吐出ヘッド2を直接加熱する手段や、プラテンヒーター4により加熱した記録媒体を介して吐出ヘッド2を加熱する手段が挙げられる。
なお、IRヒーター3を用いると、吐出ヘッド2側から記録媒体を加熱することができる。これにより、吐出ヘッド2も同時に加熱されやすいが、プラテンヒーター4など記録媒体の裏面から加熱される場合と比べて、記録媒体の厚みの影響を受けずに昇温することができる。また、プラテンヒーター4を用いると、吐出ヘッド2側と反対側から記録媒体を加熱することができる。これにより、吐出ヘッド2が比較的加熱されにくくなる。
液滴吐出装置1は、記録媒体に対しインク組成物が吐出される際に、記録媒体の表面温度が35℃以上となるように加熱する記録媒体加熱手段をさらに備えることが好ましい。より好ましい温度は30℃以上60℃以下である。記録媒体加熱手段としては、特に限定
されないが、例えば、IRヒーター3、プラテンヒーター4が挙げられる。記録媒体加熱手段を有することにより、記録媒体に付着したインク組成物をより速やかに乾燥し、ブリードを一層抑制することができる。
乾燥手段は、インクジェット用インク組成物が付着した記録媒体を、加熱して乾燥するものである。乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、硬化ヒーター5、温風機構(不図示)、及び恒温槽(不図示)などの手段が挙げられる。乾燥手段が画像の記録された記録媒体を加熱することにより、インク組成物中に含まれる水分などがより速やかに蒸発飛散して、インク組成物中に含まれるポリマー粒子によって皮膜が形成される。このようにして、記録媒体上においてインク乾燥物が強固に定着(接着)して、耐擦性に優れた高画質な画像を短時間で得ることができる。乾燥手段は、記録媒体加熱手段よりも高い温度であることが好ましく、より好ましくは70℃以上であり、さらに好ましくは70℃以上110℃以下である。
なお、上記の「記録媒体を加熱」するとは、記録媒体の温度を所望の温度まで上昇させることをいい、記録媒体を直接加熱することに限られない。
液滴吐出装置1は、冷却ファン6を有していてもよい。乾燥後、冷却ファン6により記録媒体上のインク組成物を冷却することにより、記録媒体上に密着性よく皮膜を形成することができる傾向にある。
また、液滴吐出装置1は、記録媒体に対しインク組成物が吐出される前に、記録媒体を予め加熱する(プレ加熱する)プレヒーター7を備えていてもよい。さらに、液滴吐出装置1は、記録媒体に付着したインク組成物がより効率的に乾燥するように通気ファン8を備えていてもよい。
3.2.記録媒体
記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、吸収性記録媒体、低吸収性記録媒体、又は非吸収性記録媒体が挙げられる。
吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク組成物の浸透性が高い電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙、インク組成物の浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、キャスト紙等が挙げられる。インクジェット用紙としては、特に限定されないが、具体的には、シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えた用紙が挙げられる。
低吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に油性インク組成物を受容するための塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。
非吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチック類のフィルムやプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、又はそれら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステンレスや真鋳等の合金のプレート等が挙げられる。
ここで、「低吸収性記録媒体」及び「非吸収性記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m2以下である
記録媒体をいう。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
また、非吸収性記録媒体又は低吸収性記録媒体は、記録面の水に対する濡れ性によっても分類することができる。例えば、記録媒体の記録面に0.5μLの水滴を滴下し、接触角の低下率(着弾後0.5ミリ秒における接触角と5秒における接触角の比較)を測定することによって記録媒体を特徴付けることができる。より具体的には、記録媒体の性質として、「非吸収性記録媒体」の非吸収性は上記の低下率が1%未満のことを指し、「低吸収性記録媒体」の低吸収性は上記の低下率が1%以上5%未満のことを指す。また、吸収性とは上記の低下率が5%以上のことを指す。なお、接触角はポータブル接触角計 PCA−1(協和界面科学株式会社製)等を用いて測定することができる。
4.実施例
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例、比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
4.1.溶剤系インク用顔料分散液の製造
4.1.1.フッ素処理顔料分散液
溶剤系インク組成物の調製にあたって、溶剤系インク用顔料分散液を製造した。製造方法としては、まず、表面が平滑なポリエチレンテレフタレート製のフィルム(算術平均表面粗さRaが0.02μm以下)を用意した。
次に、このフィルムの一方の面の全体にセルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%)を塗布した。次に、このセルロースアセテートブチレートを塗布した面側に、蒸着法を用いてアルミニウムで構成された膜(以下、単に「アルミニウム膜」ともいう。)を形成した。
次に、アルミニウム膜が形成されたフィルムを、ジエチレングリコールジエチルエーテル中に入れ、超音波を照射した。これにより、平板状のアルミニウム製の粒子(母粒子となるべき粒子)の分散液が得られた。この分散液中におけるアルミニウム製の粒子の含有率は、3.7質量%であった。
次に、上記のようにして得られたアルミニウム製の粒子を含む分散液について、アルミニウム製の粒子100質量部に対して、2−(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸を20質量部加え、液温55℃で、3時間超音波を照射しながら、アルミニウム製の粒子の表面処理を行った。反応終了後、遠心分離機(6000rpm×30分)にて、表面処理されたアルミニウム製の粒子を遠心沈降させ、その上澄み部分を廃棄し、ジエチレングリコールジエチルエーテルを加えて、さらに超音波照射することによりアルミニウム製の粒子を再分散させ、アルミニウム製の粒子の含有率が3.7質量%の分散液(再分散液)を得た。この再分散液をエバポレーターにて濃縮し、アルミニウム製の粒子の含有率が10質量%のペースト状の分散液(分散媒:ジエチレングリコールジエチルエーテル)を得た。このようにして得られたアルミニウム製の粒子の体積平均粒子径は0.8μm、平均厚みは20nmであった。
4.1.2.フッ素未処理顔料分散液
フッ素未処理顔料分散液は、2−(パーフルオロヘキシル)エチルホスホン酸を添加しなかったこと以外は上記「フッ素処理顔料分散液」と同様に調製した。
4.2.溶剤系インク組成物の調製
表1に示す組成にて、実施例および比較例に係る各溶剤系インク組成物を調製した。具体的には、水、有機溶剤及び添加剤を混合・溶解し、インク溶媒とした後に、上記のようにして得られた顔料分散液をインク溶媒中に添加して、さらに常温・常圧下30分間マグネティックスターラーにて混合・撹拌して、溶剤系インク組成物を得た。得られた溶剤系インク組成物をろ過精度5μmのカプセルフィルター(ヤマシンフィルタ株式会社製)に通液した後、インクパックに充填して、実施例および比較例に係る溶剤系インク組成物を得た。
表1に記載の各成分は、それぞれ以下のものを用いた。
・フッ素処理顔料分散液:上記「4.1.1.フッ素処理顔料分散液」で調製したもの
・フッ素未処理顔料分散液:上記「4.1.2.フッ素未処理顔料分散液」で調製したもの
・γ−ブチロラクトン:溶剤、関東化学株式会社製
・ジエチレングリコールメチルエチルエーテル:溶剤、日本乳化剤株式会社製
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル:溶剤、日本乳化剤株式会社製
・BYK−UV3500:ビックケミー・ジャパン株式会社製、製品名、シリコーン系界面活性剤
・水:イオン交換水
4.3.評価試験
4.3.1.分散安定性評価
上記のようにして得られたインクパックに充填された溶剤系インク組成物について、40℃恒温下にて30日間貯蔵した後、さらに室温(25℃)の環境下で1日静置した。その後、インクパックを100回振とう、攪拌してから、ろ過精度10μmのPP製メンブレンフィルターを用いて、減圧下で10ml通液した。その後、フィルター上に存在するインク由来の凝集物(糸くず等の環境異物を除く)の個数をカウントして、以下の基準にしたがって評価を行った。
A:フィルター上に凝集物が認められない
B:フィルター上に存在する凝集物が1個以上10個以下である
C:フィルター上に存在する凝集物が10個以上29個以下である
D:フィルター上に存在する凝集物が30個以上である
4.3.2.着弾ドット径の評価
インクジェットプリンターSP−300V(商品名、ローランドDG社製)の専用カートリッジに、評価用インクを充填したインクカートリッジを作製した。次に、得られたインクカートリッジをインクジェットプリンターSP−300Vのシアン列に装着し、これ以外のノズル列には市販のインクカートリッジを装着した。なお、ブラック列以外に装着した市販のインクカートリッジは、ダミーとして用いるものであり、本実施例の評価では使用しないので、本発明の効果に関与するものではない。
次に、Photoshop CS3にて、C=10%、それ以外を0%に設定したデータを作製し、上記のプリンターを用いて、シアン列に装着された上記の評価用インクを塩化ビメディアJT5829R(商品名、MACtac社製)上に吐出することにより、5cm角のベタパターン画像が印刷された記録物を得た。ベタパターン画像の印刷された記録物を得た。この記録物を40℃で30分間乾燥した後、レーザー顕微鏡VK−9500(キーエンス社製)にて単一ドットを10点選出し、ドットの直径を着弾径として測長し
た。得られた着弾径の平均値を求め、以下の基準に従い、評価した。
A:着弾径の平均値が45μm以上55μm未満
B:着弾径の平均値が55μm以上65μm未満
C:着弾径の平均値が65μm以上75μm未満
D:着弾径の平均値が75μm以上
4.3.3.評価結果
以上の評価試験の結果を表1に示す。
Figure 0006274422
表1に示すように、特定量の水を含有する溶剤系インク組成物によれば、分散安定性に優れ、着弾ドット径の小さい高精細な画像を記録できることが判明した。
一方、比較例1では、水を含有しない溶剤系インク組成物を用いたため、分散安定性に優れず、精細な画像を得ることができなかった。比較例2では、水を含有するものの、フッ素系化合物で処理していない卑金属顔料を含有する溶剤系インク組成物を用いたため、分散安定性が著しく低下することが示された。比較例3では、水を含有せず、フッ素系化合物で処理していない卑金属顔料を含有する溶剤系インク組成物を用いたため、分散安定性が著しく低下する上に、精細な画像を記録できないことが示された。比較例4では、水を含有するものの、その量が特定量未満である溶剤系インク組成物を用いたため、分散安定性に優れず、精細な画像を得ることができなかった。比較例5では、水を含有するものの、その量が特定量を超えている溶剤系インク組成物を用いたため、分散安定性が低下することが示された。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液滴吐出装置、2…吐出ヘッド、3…IRヒーター、4…プラテンヒーター、5…硬化ヒーター、6…冷却ファン、7…プレヒーター、8…通気ファン

Claims (9)

  1. 卑金属顔料と、有機溶剤と、水と、を含む溶剤系インク組成物であって、
    前記卑金属顔料は、フッ素系化合物によって表面処理されたものであり、
    前記水の含有量は、前記溶剤系インクの全質量(100質量%)に対して、0.02質量%以上質量%以下である、溶剤系インク組成物。
  2. 請求項1において、
    前記水の含有量は、前記卑金属顔料100質量部に対して、2質量部以上350質量部以下である、溶剤系インク組成物。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記フッ素系化合物が、フッ素と、リン、硫黄、窒素から選ばれる1種以上と、を構成元素として含む、溶剤系インク組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記フッ素系化合物が、パーフルオロアルキル基を有する、溶剤系インク組成物。
  5. 請求項4において、
    前記パーフルオロアルキル基の炭素数が1〜6である、溶剤系インク組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記卑金属顔料が、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、クロムから選ばれる少なくとも1種、もしくは他金属との合金を含む、溶剤系インク組成物。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記卑金属顔料の形状が平板状である、溶剤系インク組成物。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記フッ素系化合物の分子量が1000以下である、溶剤系インク組成物。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の溶剤系インク組成物と、前記溶剤系インク組成物を吐出する吐出ヘッドと、を備えた、液滴吐出装置。
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