JP5757759B2 - アルミニウムインク組成物及びそれを用いた印刷物 - Google Patents

アルミニウムインク組成物及びそれを用いた印刷物 Download PDF

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Description

本発明は、発色性(微細な文字、記号、描画等の印刷精度)が良好であり、印刷物にメタリック感及び/又は導電性を付与するのに適したアルミニウムインク組成物及びそれを用いた印刷物に関する。
アルミニウムインクは高い反射率を有するため、印刷物にメタリック感を付与する目的で広範に用いられている。しかしながら、従来のアルミニウムインクに用いられるアルミニウム顔料は平均粒子径が3〜30μmと大きいため、例えば、直径20μmのインクジェットノズルを有するインクジェットプリンタではノズルに顔料粒子が詰まるという問題がある。また、インクジェットプリンタを用いない場合でも、例えば、線幅50μm以下のような細線パターンをシルクスクリーン等で印刷する場合において、明瞭な線の輪郭が得られないという問題がある。
上記問題を改善するために、例えば、特許文献1には、体積平均粒度分布曲線におけるd50値が1〜15μm、平均厚みが15〜150nmであるアルミニウム顔料を用いたインクジェット印刷用インキが開示されている。
また、特許文献2には、平均厚みが30〜100nm、平均粒子径が1.0〜4.0μm、粒度分布における最大粒子径が12μm以下であるメタリック顔料を含有するインク組成物が開示されている。
特許文献1、2に記載のインクによれば、インクジェットノズルへの詰まりが生じないアルミニウムインク組成物を提供することはできるが、アルミニウム顔料がフレーク状であるため、アルミニウムインク組成物中に配合できるアルミニウム顔料の量が制限され、その結果、印刷物中のアルミニウム顔料の充填密度が低くなるため、良好な発色性(微細な文字、記号、描画等の印刷精度)が得られ難いという問題がある。
他方、近年、金属超微粒子を用いたメタリックインキが開発されており、印刷後に焼成することによりメタリック感に優れた印刷物が得られるようになっている。これに関して、下記の特許文献3〜6が例示される。
特許文献3には、1nm〜3μmの限定された粒子サイズを有し、5000ppm以下の酸素含有量を有する、金属微粒子粉末が開示されている。そして、金属種の一例としてアルミニウムが例示されている。但し、アルミニウムは酸化され易いため、例えば、1nm〜500nmの粒子サイズを有するアルミニウム微粒子粉末の酸素含有量を5000ppm以下にすることは現実的には極めて困難である。
特許文献4には、平均粒子径1〜100nmの金属ナノ粒子を分散溶液中に均一に分散した、インクジェット法やデポジション法による積層塗布に適した、金属ナノ粒子分散液が開示されている。そして、金属種の一例としてアルミニウムが例示されている。
特許文献5には、粒子径30nm以下の金属粒子を分散してなるインクジェットプリンタ用の導電性インクが開示されている。そして、金属種の一例としてアルミニウムが例示されている。
特許文献6には、水溶性分散剤で覆われた、一次粒子の平均粒径が1〜150nmである金属等の微粒子を分散させた微粒子分散液の製造方法が開示されている。そして、金属種の一例としてアルミニウムが例示されている。
しかしながら、現在、金属超微粒子として実用化されているのは、銀、金等の高価な金属のみである。他に銅の超微粒子を用いたメタリックインクも開発されているが、腐食し易い、銀白色の外観が得られない等の問題がある。この点、アルミニウム超微粒子が実現できれば、価格、反射特性等で有利であるが、特許文献3〜6には金属の例示としてアルミニウムが記載されているだけであり、アルミニウム超微粒子に関する具体的な製造方法、実施例等は一切記載されていない。
アルミニウムは還元し難いため、液相からの還元析出による超微粒子の作製は難しく、またプラズマ法等による気相析出法で超微粒子を作製しても、すぐに酸化されて金属光沢が失われてしまう。また、酸化皮膜がアルミニウム超微粒子の焼結を阻害するため、焼成しても良好なメタリック感は得られないとされている。
WO2009−010288号公報 特開2007−46034号公報 特許第3356325号公報 特許第4284550号公報 特開2004−256757号公報 特開2009−197320号公報
本発明は、インクジェット印刷又は細線パターン印刷に有利な、発色性(微細な文字、記号、描画等の印刷精度)が良好であり、印刷物にメタリック感及び/又は導電性を付与するのに適したアルミニウムインク組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、上記アルミニウムインク組成物を用いた、発色性が良好であり、メタリック感及び/又は導電性に優れた印刷物を提供する。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の個数平均一次粒子径、平均アスペクト比及び酸素含有量を有するアルミニウム超微粒子を採用する場合には上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記のアルミニウムインク組成物及びそれを用いた印刷物に関する。
1.有機質媒体及びアルミニウム超微粒子を含有する組成物であって、
前記アルミニウム超微粒子は、1)個数平均一次粒子径が20〜500nmであり、2)平均厚みに対する個数平均一次粒子径の比率である平均アスペクト比が1〜5であり、3)酸素含有量が1〜15mg/mであることを特徴とするアルミニウムインク組成物。
2.印刷物にメタリック感を付与するためのアルミニウムインク組成物であって、前記アルミニウム超微粒子の酸素含有量が5〜15mg/mである、上記項1に記載のアルミニウムインク組成物。
3.印刷物に導電性を付与するためのアルミニウムインク組成物であって、前記アルミニウム超微粒子の酸素含有量が1〜10mg/mである、上記項1に記載のアルミニウムインク組成物。
4.前記有機質媒体の水分量が0.5質量%以下である、上記項1〜3のいずれかに記載のアルミニウムインク組成物。
5.前記アルミニウム超微粒子の最大粒子径が1000nm以下である、上記項1〜4のいずれかに記載のアルミニウムインク組成物。
6.上記項1〜5のいずれかに記載のアルミニウムインク組成物を用いた印刷物。
7.インクジェット方式により印刷された、上記項6に記載の印刷物。
以下、本発明のアルミニウムインク組成物及び印刷物について詳細に説明する。
本発明のアルミニウムインク組成物は、有機質媒体及びアルミニウム超微粒子を含有する組成物であって、前記アルミニウム超微粒子は、1)個数平均一次粒子径が20〜500nmであり、2)平均厚みに対する個数平均一次粒子径の比率である平均アスペクト比が1〜5であり、3)酸素含有量が1〜15mg/mであることを特徴とする。
上記特徴を有する本発明のアルミニウムインク組成物は、アルミニウム超微粒子が特定の個数平均一次粒子径、平均アスペクト比及び酸素含有量を有することにより、発色性(微細な文字、記号、描画等の印刷精度)が良好であり、印刷物にメタリック感及び/又は導電性を付与するのに適している。特にインクジェット印刷を用いた場合には、インクジェットノズルの詰まりがなく、明瞭な細線パターンを印刷することができる。また、本発明のアルミニウムインク組成物は、従来のフレーク状のアルミニウム顔料を用いたアルミニウムインクと比べて、印刷物中のアルミニウム超微粒子の充填密度を高く確保することができるため、メタリック感及び発色性に優れている。更に、従来の金属超微粒子を用いたメタリックインクと比べて、低コストで明度の高いメタリック印刷物が得られる。
本発明で用いる有機質媒体としては限定的ではなく、公知のインク組成物に用いられるバインダー樹脂、有機溶媒、分散剤等が挙げられる。
バインダー樹脂としては、例えば、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等が挙げられる。
有機溶媒としては、例えば、流動パラフィン、グリコールエーテル系溶剤、アルコール、エステル系溶剤等が挙げられる。
分散剤としては、例えば、高分子分散剤、界面活性剤、脂肪酸、脂肪族アミン、高級アルコール等が挙げられる。
本発明のアルミニウムインク組成物中の有機質媒体の含有量は限定的ではないが、バインダー樹脂は、アルミニウム超微粒子100質量部に対して5〜500質量部が好ましく、10〜200質量部がより好ましい。有機溶媒は、アルミニウム超微粒子100質量部に対して0〜1000質量部が好ましく、20〜500質量部がより好ましい。また、分散剤は、アルミニウム超微粒子100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.5〜3質量部がより好ましい。
なお、上記有機質媒体の水分量は、0.5質量%以下が好ましく、0.2質量%以下がより好ましい。有機質媒体中の水分量が多くなると、アルミニウム超微粒子が水と反応して酸素含有量が増加するおそれがある。
本発明のアルミニウムインク組成物は、有機質媒体に加えて後記する添加剤が含まれていてもよいが、その場合でも、アルミニウムインク組成物の液相成分の水分量は、0.5質量%以下が好ましく、0.2質量%以下がより好ましい。液相成分の水分量が多くなると、アルミニウム超微粒子の酸素含有量が増加して、所望の発色性や導電性が得られ難くなるおそれがある。
本発明で用いるアルミニウム超微粒子は、1)個数平均一次粒子径が20〜500nmであり、2)平均厚みに対する個数平均一次粒子径の比率である平均アスペクト比が1〜5であり、3)酸素含有量が1〜15mg/mである。
上記個数平均一次粒子径は20〜500nmであればよく、その中でも50〜200nmが好ましい。また、最大粒子径は1000nm以下が好ましく、500nmがより好ましい。かかる範囲よりも粒子径が大きくなると、アルミニウム超微粒子からの乱反射が大きくなり、十分なメタリック感が得られ難くなるおそれがある。また、かかる範囲よりも粒子径が細かすぎると、アルミニウム超微粒子が酸化され易くなり、金属光沢が失われ易くなるおそれがある。
アルミニウム超微粒子の粒子径の測定は、レーザー回折法や沈降法では精度よく測定できないため、本明細書ではSEM観察による一次粒子径の個数平均値を用いた。
具体的には、個数平均一次粒子径の測定方法は次の通りである。
(1)アルミニウム超微粒子のサンプルを乾燥し、SEM観察用ブロックに乗せる。
(2)SEMにより、サンプルの30000倍の像を撮影する。
(3)撮影された写真から、一次粒子と判別できる粒子1000個について、投影像の長軸径及び短軸径を測定し、それらの平均値を計算する。
(4)各一次粒子について得られた長軸径及び短軸径の平均値の個数平均を計算し、個数平均一次粒子径とする。
(5)上記(3)で得られた一次粒子の平均値の中で最大値を最大粒子径とする。
アルミニウム超微粒子の平均厚みt(nm)に対する個数平均一次粒子径d(nm)の比率である平均アスペクト比(d/t)は1〜5であればよく、特に1〜3が好ましい。
なお、アルミニウム超微粒子の平均厚みは、アルミニウム超微粒子のSEMによる断面観察により測定される個数平均厚みを意味する。
アルミニウム超微粒子の平均アスペクト比が5を超える場合には、アルミニウムインク組成物及び印刷物のアルミニウム超微粒子の充填密度が低くなるため、良好な発色が得られ難くなる。また、平均アスペクト比が1というのは、アルミニウム超微粒子の形状が球又は正多面体に近い形状であることを意味し、理論的には1未満にはなり得ない。
アルミニウム超微粒子の酸素含有量は、本発明では1〜15mg/mである。酸素含有量はアルミニウム超微粒子のメタリック感及び超微粒子どうしの焼結性に影響するため、好適な酸素含有量は用途に応じて異なる。例えば、印刷物にメタリック感を付与する用途であれば、酸素含有量は特に5〜15mg/mが好ましい。他方、印刷塗膜を焼成して印刷物に導電性を付与する用途であれば、酸素含有量は1〜10mg/mが好ましい。
本発明では、上記酸素含有量を実現するために、アルミニウム超微粒子をできる限り、空気、水蒸気及び水分に触れないように取扱い、製造することが好ましい。
なお、上記単位面積当たりの酸素含有量[mg/m]は、不活性ガス中溶解−赤外線吸収法により測定されたアルミニウム超微粒子中の酸素含有量[mg/g]と、窒素ガス吸着法(BET法)により測定された比表面積の比(酸素含有量[mg/g]/比表面積[m/g])から算出される。酸素含有量が15mg/mよりも多くなると、印刷物の良好なメタリック感が得られ難くなり、酸素含有量が1mg/m未満になると、アルミニウム超微粒子の表面が非常に活性になるため取扱いが困難となるおそれがある。
本発明のアルミニウムインク組成物中のアルミニウム超微粒子の含有量は限定的ではないが、1〜90質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
本発明では、所定の酸素含有量が確保できる限り、アルミニウム超微粒子の製造方法に関して特に限定はないが、ビーズミル等による粉砕法、高周波熱プラズマ装置等による気相析出法、電気化学的手法による液相析出法等が例示できる。なお、アルミニウム超微粒子の酸素含有量を制御する方法として、粉砕法では全てのプロセスをアルミニウム超微粒子が有機溶剤に浸漬された状態で行なう方法、気相析出法では生成したアルミニウム超微粒子を有機溶剤中に回収する方法、液相析出法ではグローブボックス中で雰囲気の水分を排除し水分を含まないイオン液体中でアルミニウムを電解析出させる方法が好適である。
アルミニウムインク組成物には、本発明の効果に影響しない範囲で適宜、粘度調整剤、チキソ剤、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、ガラスフリット、着色顔料、体質顔料、帯電防止剤、沈降防止剤、腐食抑制剤等の添加剤が含まれていてもよい。
本発明の印刷物は上記本発明のアルミニウムインク組成物を用いて印刷することにより得られる。印刷対象の基材としては限定されず、例えば、ガラス、金属、セラミックス、プラスチックフィルム、プラスチック成形体等が挙げられる。
印刷方法も限定されず、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スピンコート、インクジェット印刷等があげられる。これらの印刷方法の中でも、インクジェット印刷が、利便性、パターンの精密さ、コスト等の点で最も好ましい。
インクジェット印刷の方式としては、コンティニュアス型、オンデマンド型が例示され、オンデマンド型でも、ピエゾ方式、サーマル方式が好適に使用できる。
印刷の膜厚としては1〜50μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。
印刷物にメタリック感を付与する場合には、印刷後に50〜300℃で5秒〜1時間程度乾燥することにより得られる。
他方、印刷物に導電性を付与する場合には、バインダー樹脂を分解・除去して導電性を確保するために印刷後に焼成する必要がある。焼成条件は限定的ではないが、不活性ガス雰囲気において、好ましくは100〜1000℃、より好ましくは150〜800℃で、5秒〜1時間程度焼成する。焼成時間は焼成温度に応じて調整すればよいが、焼成温度を高温にして焼成時間を短くすることが好ましい。
本発明の印刷物の用途は限定されないが、例えば、包装材、文書、容器、回路製品、太陽電池・蓄電池等の電極、部品等に好適に用いることができる。
本発明のアルミニウムインク組成物は、アルミニウム超微粒子が特定の個数平均一次粒子径、平均アスペクト比及び酸素含有量を有することにより、発色性(微細な文字、記号、描画等の印刷精度)が良好であり、印刷物にメタリック感及び/又は導電性を付与するのに適している。特にインクジェット印刷を用いた場合には、インクジェットノズルの詰まりがなく、明瞭な細線パターンを印刷することができる。また、本発明のアルミニウムインク組成物は、従来のフレーク状のアルミニウム顔料を用いたアルミニウムインクと比べて、印刷物中のアルミニウム超微粒子の充填密度を高く確保することができるため、メタリック感及び発色性に優れている。更に、従来の金属超微粒子を用いたメタリックインクと比べて、低コストで明度の高いメタリック印刷物が得られる。
実施例1
高周波熱プラズマ方式による気相析出法によりアルミニウム超微粒子を作製した。この方法で生成したアルミニウム超微粒子は、装置より取り出した後、1分以内に炭化水素系溶剤(ミネラルスピリット、水分量0.03質量%)に浸漬し、安定化するまで放置した。
その後、アルミニウム超微粒子を乾燥し、比表面積と酸素含有量を測定した。その結果、アルミニウム超微粒子の比表面積径は150nm、酸素含有量は9mg/mであった。また、アルミニウム超微粒子の平均厚みを、アルミニウム超微粒子をアクリル樹脂に混合して塗工した塗膜のFE−SEMによる断面観察により測定した結果は100nmであり、平均アスペクト比は1.5であった。アルミニウム超微粒子の分析値を表1に示す。
前記アルミニウム超微粒子を遠心分離機で濃縮し固形分50質量%とした分散体を用い、下記の組成でアルミニウムインク組成物を作製した。
・アルミニウム超微粒子分散体:6質量部
・アクリル樹脂(共栄社化学(株)製 オリコックスKC−1100(固形分100%、水分量0.02質量%)):20質量部(バインダー)
・トルエン(水分量0.02質量%):40質量部(有機溶剤)
・アクリル系高分子分散剤(BASF社製 EFKA4570、水分量0.2質量%):0.3質量部(分散剤)
得られたアルミニウムインク組成物を用いて、インクジェットプリンタによりPETフィルム(12μm)に線幅100μmの細線パターンを印刷した結果、メタリック感及び発色性に優れた印刷物が得られた。印刷した結果(色調)を表1に示す。
実施例2
実施例1で用いたアルミニウム超微粒子分散体30gを10gのオレイン酸を含有する150gのミネラルスピリットに分散したスラリーを、直径1mmのジルコニアビーズ800gを挿入したビーズミルにより、回転数800rpmで1時間粉砕した。得られたアルミニウム超微粒子の分析値を表1に示す。
また、得られたアルミニウム超微粒子を用いて、実施例1と同様にアルミニウムインク組成物を作製し、インクジェット印刷した結果(色調)を表1に示す。
実施例3〜7
高周波熱プラズマ方式による気相析出法において、アルミニウム粉の供給速度、プラズマの温度及び冷却条件を調節することにより、表1の実施例3〜7に示すように、特性の異なるアルミニウム超微粉末を作製した。(上記以外の条件は、実施例1と同様である。)
得られたアルミニウム超微粉末分散体(固形分50%)を用いて、実施例1と同様の方法でアルミニウムインク組成物を作製し、インクジェット印刷した結果(色調)を表1に示す。
比較例1
実施例1において、アルミニウム超微粒子に替えて、フレーク状のアルミニウム顔料(体積平均粒子径:3μm、個数平均厚み:30nm、固形分10質量%(残部酢酸エチル))を用いた以外は、実施例1と同様にして、アルミニウムインク組成物を得た。
得られたアルミニウムインク組成物を、実施例1と同様に、インクジェットプリンタにより印刷した結果、メタリック感に乏しく発色性の悪い印刷物となった。印刷した結果(色調)を表1に示す。
比較例2
実施例1において、高周波熱プラズマ方式による気相析出法で得られたアルミニウム超微粒子を、空気中に1時間放置した。得られたアルミニウム超微粒子の酸素含有量を測定した結果、25mg/mであった。
得られたアルミニウム超微粒子を用いて、実施例1と同様にアルミニウムインク組成物を作製し、インクジェットプリンタにより印刷した結果、メタリック感の無い、白っぽい印刷物となった。印刷した結果(色調)を表1に示す。
比較例3
実施例1において、アルミニウム超微粒子としてアトマイズ法によって得られたアルミニウム粉末を分級して得られた個数平均一次粒子径800nmのアルミニウム超微粒子を用いて、実施例1と同様にアルミニウムインク組成物を作製し、インクジェットプリンタにより印刷した。その結果、メタリックが無く、発色の乏しい印刷物となった。印刷した結果(色調)を表1に示す。
比較例4
高周波熱プラズマ方式による気相析出法において、アルミニウム粉の供給速度、プラズマの温度及び冷却条件を調節することにより、表1の比較例に示すような、個数平均一次粒子径が15nmと非常に細かいアルミニウム超微粉末を作製した。(上記以外の条件は、実施例1と同様である。)
得られた粉末は白っぽく、殆どメタリック感を呈していなかった。
このアルミニウム超微粉末を用いて、実施例1と同様の方法でアルミニウムインク組成物を作製し、インクジェット印刷した結果(色調)を表1に示す。
Figure 0005757759
試験例1(導電性の評価)
実施例1〜7及び比較例1〜4で得られたアルミニウムインク組成物を、シリカガラス基板に厚み15μm、縦×横=5cm×5cmでスクリーン印刷した印刷物を、雰囲気焼成炉に挿入し、窒素ガス中で昇温速度10℃/分で400℃まで加熱し、そのまま1時間脱脂した。その後、雰囲気焼成炉の温度を昇温速度20℃/分で600℃まで加熱し、そのまま1時間焼成した。
焼成後、雰囲気焼成炉の加熱を停止し、そのまま室温まで放冷した後、印刷物を取り出しその抵抗率を測定した。抵抗率は、三菱アナリテック社製4探針式表面抵抗測定器「ロレスタGP」にて任意の5点を測定しその平均値を抵抗率とした。具体的には、導電性塗膜の寸法、平均塗膜厚み、測定点の座標を前記4探針式表面抵抗測定器にデータ入力し、自動的に計算された抵抗率を得た。得られた抵抗率を表2に示す。
Figure 0005757759

Claims (7)

  1. 有機質媒体及びアルミニウム超微粒子を含有する組成物であって、
    前記アルミニウム超微粒子は、1)個数平均一次粒子径が20〜500nmであり、2)平均厚みに対する個数平均一次粒子径の比率である平均アスペクト比が1〜5であり、3)酸素含有量が1〜15mg/mであることを特徴とするアルミニウムインク組成物。
  2. 印刷物にメタリック感を付与するためのアルミニウムインク組成物であって、前記アルミニウム超微粒子の酸素含有量が5〜15mg/mである、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
  3. 印刷物に導電性を付与するためのアルミニウムインク組成物であって、前記アルミニウム超微粒子の酸素含有量が1〜10mg/mである、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
  4. 前記有機質媒体の水分量が0.5質量%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウムインク組成物。
  5. 前記アルミニウム超微粒子の最大粒子径が1000nm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウムインク組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウムインク組成物を用いた印刷物。
  7. インクジェット方式により印刷された、請求項6に記載の印刷物。
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