JP6194166B2 - 銀被覆銅合金粉末の製造方法 - Google Patents

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本発明は、銀被覆銅合金粉末の製造方法に関し、特に、導電ペーストなどに使用する銀被覆銅合金粉末の製造方法に関する。
従来、印刷法などにより電子部品の電極や配線を形成するために、銀粉や銅粉などの導電性の金属粉末に溶剤、樹脂、分散剤などを配合して作製した導電ペーストが使用されている。
しかし、銀粉は、体積抵抗率が極めて小さく、良好な導電性物質であるが、貴金属の粉末であるため、コストが高くなる。一方、銅粉は、体積抵抗率が低く、良好な導電性物質であるが、酸化され易いため、銀粉に比べて保存安定性(信頼性)に劣っている。
これらの問題を解消するために、導電ペーストに使用する金属粉末として、銅粉の表面を銀で被覆した銀被覆銅粉(例えば、特許文献1〜2参照)や、銅合金の表面を銀で被覆した銀被覆銅合金粉が提案されている(例えば、特許文献3〜4参照)。
特開2010−174311号公報(段落番号0003) 特開2010−077495号公報(段落番号0006) 特開平08−311304号公報(段落番号0006) 特開平10−152630号公報(段落番号0006)
しかし、特許文献1〜2の銀被覆銅粉では、銅粉の表面に銀で被覆されていない部分が存在すると、その部分から酸化が進行してしまうため、体積抵抗率の経時変化による変化率が大きく、保存安定性(信頼性)が不十分になる。また、特許文献3〜4の銀被覆銅合金粉では、体積抵抗率が高く(導電性が低く)なり、体積抵抗率の経時変化による変化率が非常に大きく、保存安定性(信頼性)が非常に悪化するという問題がある。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、体積抵抗率が低く且つ保存安定性(信頼性)に優れた銀被覆銅合金粉末の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、0.5〜40質量%のニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種を含み、残部が銅および不可避不純物からなる組成を有する銅合金粉末をフレーク状に形成した後に7〜50質量%の銀含有層で被覆することによって、体積抵抗率が低く且つ保存安定性(信頼性)に優れた銀被覆銅合金粉末を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明による銀被覆銅合金粉末の製造方法は、0.5〜40質量%のニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種を含み、残部が銅および不可避不純物からなる組成を有する銅合金粉末をフレーク状に形成した後に7〜50質量%の銀含有層で被覆することを特徴とする。
この銀被覆銅合金粉末の製造方法において、フレーク状に形成した後の銅合金粉末のレーザー回折式粒度分布装置により測定した累積50%粒子径(D50径)が0.5〜20μmであるのが好ましい。また、銅合金粉末をアトマイズ法により製造するのが好ましく、銀含有層が銀または銀化合物からなる層であるのが好ましい。さらに、ニッケルおよび亜鉛の少なくとも一方の含有量が1〜20質量%であるのが好ましく、銀含有層の被覆量が9〜40質量%であるのが好ましい。
本発明によれば、体積抵抗率が低く且つ保存安定性(信頼性)に優れた銀被覆銅合金粉末の製造方法を提供することができる。
本発明による銀被覆銅合金粉末の製造方法の実施の形態では、0.5〜40質量%のニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種を含み、残部が銅および不可避不純物からなる組成を有する銅合金粉末をフレーク状に形成した後に(銀被覆銅合金粉末に対して)7〜50質量%の銀含有層(銀または銀化合物からなる被覆層)(シェル)により被覆する。
銅合金粉末は、湿式還元法、電解法、気相法などにより製造してもよいが、合金成分を溶解温度以上で溶解し、タンディッシュ下部から落下させながら高圧ガスまたは高圧水を衝突させて急冷凝固させることにより微粉末とする、(ガスアトマイズ法、水アトマイズ法などの)所謂アトマイズ法により製造するのが好ましい。特に、高圧水を吹き付ける、所謂水アトマイズ法により製造すると、粒子径が小さい銅合金粉末を得ることができるので、銅合金粉末を導電ペーストに使用した際に粒子間の接触点の増加による導電性の向上を図ることができる。
このようなフレーク状の銅合金粉末は、例えば、(ボールミル、アトライタ、ビーズミルなどの)湿式メディア型ミルや振動ミル、好ましくは湿式メディア型ミルをフレーク化装置として使用し、この装置に銅合金粉末と、(水、アルコール、その他の有機溶剤などの)溶媒、好ましくはアルコールを投入し、潤滑剤を添加しないで、(φ0.1〜5mm、好ましくはφ0.3〜3mmの)ステンレス、ジルコニア、ガラスなどからなるメディア、好ましくはステンレスまたはジルコニアからなるメディアで機械的に塑性変形させて偏平化することにより製造することができる。
また、被覆層を形成する方法として、銅と銀の置換反応を利用した還元法や、還元剤を用いる還元法により、銅合金粉末の表面に銀または銀化合物を析出させる方法を使用することができ、例えば、溶媒中に銅合金粉末と銀または銀化合物を含む溶液を攪拌しながら銅合金粉末の表面に銀または銀化合物を析出させる方法や、溶媒中に銅合金粉末および有機物を含む溶液と溶媒中に銀または銀化合物および有機物を含む溶液とを混合して攪拌しながら銅合金粉末の表面に銀または銀化合物を析出させる方法などを使用することができる。
溶媒としては、水、有機溶媒またはこれらを混合した溶媒を使用することができる。水と有機溶媒を混合した溶媒を使用する場合には、室温(20〜30℃)において液体になる有機溶媒を使用する必要があるが、水と有機溶媒の混合比率は、使用する有機溶媒により適宜調整することができる。また、溶媒として使用する水は、不純物が混入するおそれがなければ、蒸留水、イオン交換水、工業用水などを使用することができる。
銀含有層(銀または銀化合物からなる被覆層)の原料として、銀イオンを溶液中に存在させる必要があるため、水や多くの有機溶媒に対して高い溶解度を有する硝酸銀を使用するのが好ましい。また、銀被覆反応をできるだけ均一に行うために、固体の硝酸銀ではなく、硝酸銀を溶媒(水、有機溶媒またはこれらを混合した溶媒)に溶解した硝酸銀溶液を使用するのが好ましい。なお、使用する硝酸銀溶液の量、硝酸銀溶液中の硝酸銀の濃度および有機溶媒の量は、目的とする銀含有層(銀または銀化合物からなる被覆層)の量に応じて決定することができる。
銀含有層(銀または銀化合物からなる被覆層)をより均一に形成するために、溶液中にキレート化剤を添加してもよい。キレート化剤としては、銀イオンと金属銅との置換反応により副生成する銅イオンなどが再析出しないように、銅イオンなどに対して錯安定度定数が高いキレート化剤を使用するのが好ましい。特に、銀被覆銅合金粉末のコアとなる銅合金粉末は主構成要素として銅を含んでいるので、銅との錯安定度定数に留意してキレート化剤を選択するのが好ましい。具体的には、キレート化剤として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノジ酢酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンジアミンおよびこれらの塩からなる群から選ばれたキレート化剤を使用することができる。
銀被覆反応を安定かつ安全に行うために、溶液中にpH緩衝剤を添加してもよい。このpH緩衝剤として、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、アンモニア水、炭酸水素ナトリウムなどを使用することができる。
銀被覆反応の際には、銀塩を添加する前に溶液中に銅合金粉末を入れて攪拌し、銅合金粉末が溶液中に十分に分散している状態で、銀塩を含む溶液を添加するのが好ましい。この銀被覆反応の際の反応温度は、反応液が凝固または蒸発する温度でなければよいが、好ましくは20〜80℃、さらに好ましくは25〜75℃、最も好ましくは30〜70℃の範囲で設定する。また、反応時間は、銀または銀化合物の被覆量や反応温度によって異なるが、1分〜5時間の範囲で設定することができる。
なお、銅合金粉末中のニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種の含有量は、0.5〜40質量%であり、1〜20質量%であるのが好ましい。ニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種の含有量が0.5質量%未満では、銅合金粉末中の銅の酸化が著しく、耐酸化性に問題が生じるので好ましくない。一方、40質量%を超えると、銅合金粉末の導電性に悪影響を及ぼすので好ましくない。
また、フレーク状に形成した後の銅合金粉末の粒子径は、(ヘロス法によって)レーザー回折式粒度分布装置により測定した累積50%粒子径(D50径)が0.5〜20μmであるのが好ましく、0.5〜10μmであるのがさらに好ましく、1〜5μmであるのが最も好ましい。累積50%粒子径(D50径)が0.5μm未満では、フレーク状の銅合金粉末の導電性に悪影響を及ぼすので好ましくない。一方、20μmを超えると、微細な配線の形成が困難になるので好ましくない。
また、フレーク状の銅合金粉末のアスペクト比(累積50%粒子径D50/平均厚さ)が2〜20であるのが好ましく、3〜10であるのがさらに好ましい。アスペクト比が2未満では、フレーク状の銅合金粉末の導電性に悪影響を及ぼすので好ましくない。一方、20を超えると、導電ペーストに使用した場合に、ペーストの粘度やチキソ性が高くなり過ぎるので好ましくない。
なお、銀含有層の被覆量は、7〜50質量%であり、8〜45質量%であるのが好ましく、9〜40質量%であるのがさらに好ましい。銀含有層の被覆量が7質量%未満では、フレーク状の銅合金粉末の導電性に悪影響を及ぼすので好ましくない。一方、50質量%を超えると、銀の使用量の増加によってコストが高くなるので好ましくない。
以下、本発明による銀被覆銅合金粉末の製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
銅8.0kgとニッケル1.0kgと亜鉛1.0kgを加熱した溶湯をタンディッシュ下部から落下させながら高圧水を吹付けて急冷凝固させ、得られた合金粉末をろ過し、水洗し、乾燥し、解砕し、分級して、銅合金粉末(銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)を得た。
次に、得られた銅合金粉末(銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)353.7gと、直径1.6mmのステンレスボール2144.7gと、工業用アルコール(日本アルコール販売株式会社製のソルミックスAP7)136.3gを湿式メディア攪拌型ミル(タンク容積1リットル、棒状アーム型の攪拌羽根)に投入し、羽根の周速2.5m/秒で15分間攪拌し、得られたスラリーをろ過し、乾燥して、フレーク状銅合金粉末(フレーク状の銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)を得た。
また、EDTA−2Na二水和物157.1gと炭酸アンモニウム157.1gを純水1828.2gに溶解した溶液(溶液1)と、EDTA−2Na二水和物346.5gと炭酸アンモニウム173.2gを純水1380.1gに溶解した溶液に、硝酸銀57.7gを純水178.4gに溶解した溶液を加えて得られた溶液(溶液2)を用意した。
次に、窒素雰囲気下において、得られたフレーク状銅合金粉末(フレーク状の銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)330gを溶液1に加えて、攪拌しながら35℃まで昇温させた。このフレーク状銅合金粉末(フレーク状の銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)が分散した溶液に溶液2を加えて20分間攪拌した後、分散剤としてパルミチン酸1.0gを工業用アルコール(日本アルコール販売株式会社製のソルミックスAP7)32.0gに溶解させた溶液を添加し、さらに40分間攪拌した後、ろ過し、水洗し、乾燥し、解砕して、銀により被覆されたフレーク状銅合金粉末(銀被覆フレーク状銅合金粉末)を得た。
このようにして得られた(銀被覆前の)銅合金粉末の組成および粒度分布を求めるとともに、銀被覆フレーク状銅合金粉末の組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。
銀被覆前の銅合金粉末中の銅、ニッケルおよび亜鉛の含有量は、銅合金粉末(約2.5g)を塩化ビニル製リング(内径3.2mm×厚さ4mm)内に敷き詰めた後、錠剤型の成型圧縮機(株式会社前川試験製作所製の型番BRE−50)により100kNの荷重をかけて、銅合金粉末のペレットを作製し、このペレットをサンプルホルダー(開口径3.0cm)に入れて蛍光X線分析装置(株式会社リガク製のRIX2000)内の測定位置にセットし、測定雰囲気を減圧下(8.0Pa)とし、X線出力を50kV、50mAとした条件で測定した結果から、装置に付属のソフトウェアで自動計算することによって求め、ナトリウム未満の軽元素を除いた成分の比率を算出した。その結果、銀被覆前の銅合金粉末中の銅の含有量は80.8質量%、ニッケルの含有量は10.8質量%、亜鉛の含有量は8.4質量%であり、銅合金粉末はCu80Ni10Zn10合金の粉末であった。
銀被覆前の銅合金粉末の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布装置(SYMPATEC社製のヘロス粒度分布測定装置(HELOS&RODOS))により測定して、累積10%粒子径(D10)、累積50%粒子径(D50)、累積90%粒子径(D90)を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.9μm、累積50%粒子径(D50)は2.1μm、累積90%粒子径(D90)は3.9μmであった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末中の銅、ニッケルおよび亜鉛の含有量は、銀被覆前の銅合金粉末中の銅、ニッケルおよび亜鉛の含有量と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末のペレットを作製して求めた。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の断面を集束イオンビーム(FIB)加工観察装置(日本電子株式会社製のJEM−9310FIB)によって加工した後、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)(日本電子株式会社製のJSM−6700F)によって観察したところ、フレーク状銅合金粉末の表面が銀で被覆されていることが確認され、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量も、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の銅、ニッケルおよび亜鉛の含有量と同様の方法により求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は10.8質量%、銅の含有量は73.6質量%、ニッケルの含有量は9.7質量%、亜鉛の含有量は5.9質量%であった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末の粒度分布は、銀被覆前の銅合金粉末の粒度分布と同様の方法により求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は1.3μm、累積50%粒子径(D50)は3.0μm、累積90%粒子径(D90)は5.8μmであった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は、銀被覆フレーク状銅合金粉末を樹脂と混ぜてペースト化し、銅板に塗布して乾燥させて塗膜を作り、その塗膜の側面を電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)(株式会社日立製作所製のS−4700型)により2000倍の倍率で観察し、その観察した画面に対して垂直に立っている銀被覆フレーク状銅合金粉末の粒子100個について、画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(マウンテック社のMac−View Ver4)を用いて、粒子の最長となる長さを測定し、それらを算術平均することにより求めた平均長径Lと、同じ粒子で最短となる長さを測定し、それらを算術平均することにより求めた平均厚さTを用いて、(平均長径L/平均厚さT)をアスペクト比として求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4であった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末のBET比表面積は、BET比表面積測定装置(ユアサイオニクス株式会社製の4ソーブUS)を用いてBET法により求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末のBET比表面積は0.46m/gであった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末のタップ密度(TAP)は、特開2007−263860号公報に記載された方法に準拠して求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末のタップ密度は4.9g/cmであった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は、酸素・窒素分析装置(LECO社製のTC−436型)により測定した。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.09質量%であった。
銀被覆フレーク状銅合金粉末中の炭素含有量は、炭素・硫黄分析装置(堀場製作所製のEMIA−220V)により測定した。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の炭素含有量は0.17質量%であった。
これらの結果を表1および表2に示す。
Figure 0006194166
Figure 0006194166
次に、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末8.92gと、熱硬化型樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(株式会社ADEKA製のアデカレジンEP−4901E)0.79gと、三フッ化ホウ素モノエチルアミン0.04gと、溶媒としてブチルカルビトールアセテート0.24gと、オレイン酸0.01gとを混練脱泡機で混合した後、三本ロールを5回パスして均一に分散させることによって導電ペーストを得た。
この導電ペーストをスクリーン印刷法によってアルミナ基板上に(線幅500μm、線長37.5mmのパターンに)印刷した後、大気中において200℃で40分間焼成して硬化させることによって導電膜を形成し、得られた導電膜の体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。
導電膜の体積抵抗率は、得られた導電膜のライン抵抗を二端子型抵抗率計(日置電機株式会社製の3540ミリオームハイテスタ)により測定し、膜厚を表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製のサーフコム1500DX型)により測定して、体積抵抗率(Ω・cm)=ライン抵抗(Ω)×膜厚(cm)×線幅(cm)/線長(cm)により算出した。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は146μΩ・cmであった。
導電膜の保存安定性(信頼性)は、一定温度(150℃)に保たれた試験室内において1週間保存した導電膜の体積抵抗率(1週間保存後の体積抵抗率)を算出し、体積抵抗率の変化率(%)={(1週間保存後の体積抵抗率)−(初期の体積抵抗率)}×100/(初期の体積抵抗率)によって評価した。その結果、1週間保存後の体積抵抗率は152μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は4%であった。同様に2週間保存後の体積抵抗率を算出して、2週間の保存安定性(信頼性)を評価したところ、2週間保存後の体積抵抗率は155μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は6%であった。
これらの結果を表3に示す。
Figure 0006194166
[比較例1]
実施例1と同様の方法により銅合金粉末(銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)を得た後、得られた(銀被覆前の)銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成および粒度分布を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末中の銅の含有量は82.9質量%、ニッケルの含有量は10.2質量%、亜鉛の含有量は6.9質量%であり、銅合金粉末はCu80Ni10Zn10合金の粉末であった。また、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.7μm、累積50%粒子径(D50)は1.8μm、累積90%粒子径(D90)は3.3μmであった。
次に、窒素雰囲気下において、得られた銅合金粉末(銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)330gを実施例1と同様の溶液1に加えて、攪拌しながら35℃まで昇温させた。この銅合金粉末(銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)が分散した溶液に実施例1と同様の溶液2を加えて60分間攪拌した後、ろ過し、水洗し、乾燥し、解砕して、銀により被覆された銅合金粉末(銀被覆銅合金粉末)を得た。
次に、窒素雰囲気下において、得られた銀被覆銅合金粉末58.7gとパルミチン酸0.2gをコーヒーミルで混合し、この混合粉末を、直径1.6mmのステンレスボール552.8gが入った振動ボールミル(株式会社シー・エム・ティ製のTI−100)に投入し、60Hzで30分間振動させて、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は11.1質量%、銅の含有量は74.9質量%、ニッケルの含有量は9.2質量%、亜鉛の含有量は4.8質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.8μm、累積50%粒子径(D50)は2.0μm、累積90%粒子径(D90)は4.0μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.57m/g、タップ密度は5.7g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.14質量%、炭素含有量は0.18質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は226μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は233μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は3%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は239μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は6%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[実施例2]
銅8.0kgとニッケル1.0kgと亜鉛1.0kgの代わりに銅9.0kgと亜鉛1.0kgを使用した以外は、実施例1と同様の方法により、銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を得た。
このようにして得られた(銀被覆前の)銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成および粒度分布を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末中の銅の含有量は90.1質量%、亜鉛の含有量は9.9質量%であり、銅合金粉末はCu90Zn10合金の粉末であった。また、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.7μm、累積50%粒子径(D50)は1.9μm、累積90%粒子径(D90)は3.6μmであった。
また、得られた銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を使用して、実施例1と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は10.7質量%、銅の含有量は81.8質量%、亜鉛の含有量は7.5質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は1.5μm、累積50%粒子径(D50)は3.4μm、累積90%粒子径(D90)は7.1μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.47m/g、タップ密度は4.6g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.10質量%、炭素含有量は0.18質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は99μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は113μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は14%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は127μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は29%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[比較例2]
実施例2と同様の方法により銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を得た後、得られた(銀被覆前の)銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成および粒度分布を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末中の銅の含有量は90.2質量%、亜鉛の含有量は9.8質量%であり、銅合金粉末はCu90Zn10合金の粉末であった。また、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.6μm、累積50%粒子径(D50)は1.7μm、累積90%粒子径(D90)は3.2μmであった。
また、得られた銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を使用して、比較例1と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は10.9質量%、銅の含有量は81.6質量%、亜鉛の含有量は7.5質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.7μm、累積50%粒子径(D50)は1.9μm、累積90%粒子径(D90)は3.6μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.54m/g、タップ密度は5.5g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.16質量%、炭素含有量は0.22質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は129μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は167μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は29%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は192μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は48%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[実施例3]
実施例1と同様の方法により得られた銅合金粉末(銅−ニッケル−亜鉛合金粉末)を使用し、EDTA−2Na二水和物779.5gと炭酸アンモニウム389.8gを純水3105.1gに溶解した溶液に、硝酸銀129.9gを純水401.5gに溶解した溶液を加えて得られた溶液を溶液2として使用した以外は、実施例1と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は21.9質量%、銅の含有量は64.5質量%、ニッケルの含有量は8.4質量%、亜鉛の含有量は5.2質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は1.9μm、累積50%粒子径(D50)は4.0μm、累積90%粒子径(D90)は7.2μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.42m/g、タップ密度は4.4g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.22質量%、炭素含有量は0.20質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は106μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は103μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は−3%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は100μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は−6%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[比較例3]
実施例1と同様の方法により銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を得た後、得られた(銀被覆前の)銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成および粒度分布を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末中の銅の含有量は83.7質量%、ニッケルの含有量は10.3質量%、亜鉛の含有量は6.0質量%であり、銅合金粉末はCu80Ni10Zn10合金の粉末であった。また、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.8μm、累積50%粒子径(D50)は2.0μm、累積90%粒子径(D90)は3.7μmであった。
また、得られた銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を使用して、実施例3と同様の溶液2を使用した以外は、比較例1と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は22.8質量%、銅の含有量は65.4質量%、ニッケルの含有量は8.1質量%、亜鉛の含有量は3.7質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.9μm、累積50%粒子径(D50)は2.4μm、累積90%粒子径(D90)は4.5μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.51m/g、タップ密度は5.6g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.22質量%、炭素含有量は0.23質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は130μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は131μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は1%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は129μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は−1%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[実施例4]
実施例2と同様の方法により得られた銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を使用し、実施例3と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は21.8質量%、銅の含有量は71.7質量%、亜鉛の含有量は6.5質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は1.6μm、累積50%粒子径(D50)は3.7μm、累積90%粒子径(D90)は7.1μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.46m/g、タップ密度は4.6g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.19質量%、炭素含有量は0.20質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は73μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は79μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は8%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は87μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は18%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[比較例4]
実施例2と同様の方法により銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を得た後、得られた(銀被覆前の)銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成および粒度分布を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末中の銅の含有量は90.0質量%、亜鉛の含有量は10.0質量%であり、銅合金粉末はCu90Zn10合金の粉末であった。また、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.7μm、累積50%粒子径(D50)は2.0μm、累積90%粒子径(D90)は3.6μmであった。
また、得られた銅合金粉末(銅−亜鉛合金粉末)を使用して、比較例3と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅合金粉末の銀の被覆量は22.5質量%、銅の含有量は70.9質量%、亜鉛の含有量は6.6質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は0.9μm、累積50%粒子径(D50)は2.3μm、累積90%粒子径(D90)は4.3μmであった。また、銀被覆フレーク状銅合金粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.47m/g、タップ密度は5.5g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅合金粉末中の酸素含有量は0.18質量%、炭素含有量は0.24質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅合金粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は78μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は87μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は11%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は97μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は24%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。
[比較例5]
銅8.0kgとニッケル1.0kgと亜鉛1.0kgの代わりに銅10.0kgを使用した以外は、実施例1と同様の方法により、銅粉末を得た。
このようにして得られた(銀被覆前の)銅粉末について、実施例1と同様の方法により、粒度分布を求めた。その結果、銀被覆前の銅合金粉末の累積10%粒子径(D10)は2.3μm、累積50%粒子径(D50)は5.5μm、累積90%粒子径(D90)は11.6μmであった。
また、得られた銅粉末を使用して、比較例1と同様の方法により、銀被覆フレーク状銅合金粉末を得た。
このようにして得られた銀被覆フレーク状銅粉末について、実施例1と同様の方法により、組成、粒度分布、アスペクト比、BET比表面積、タップ密度、酸素含有量および炭素含有量を求めた。その結果、銀被覆フレーク状銅粉末の銀の被覆量は10.7質量%、銅の含有量は89.3質量%であった。また、銀被覆フレーク状銅粉末の累積10%粒子径(D10)は2.3μm、累積50%粒子径(D50)は5.9μm、累積90%粒子径(D90)は13.8μmであった。また、銀被覆フレーク状銅粉末のアスペクト比は4、BET比表面積は0.27m/g、タップ密度は5.6g/cmであった。さらに、銀被覆フレーク状銅粉末中の酸素含有量は0.28質量%、炭素含有量は0.22質量%であった。
また、得られた銀被覆フレーク状銅粉末を使用して、実施例1と同様の方法により得られた導電膜について、実施例1と同様の方法により、体積抵抗率の算出と保存安定性(信頼性)の評価を行った。その結果、導電膜の体積抵抗率(初期の体積抵抗率)は131μΩ・cmであった。また、1週間保存後の体積抵抗率は166μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は27%であった。さらに、2週間保存後の体積抵抗率は188μΩ・cmであり、体積抵抗率の変化率は43%であった。
これらの結果を表1〜表3に示す。

Claims (7)

  1. 0.5〜40質量%のニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種を含み、残部が銅および不可避不純物からなる組成を有する銅合金粉末をフレーク状に形成した後に7〜50質量%のからなる層で被覆することを特徴とする、銀被覆銅合金粉末の製造方法。
  2. 前記フレーク状に形成した後の銅合金粉末のレーザー回折式粒度分布装置により測定した累積50%粒子径(D50径)が0.5〜20μmであることを特徴とする、請求項1に記載の銀被覆銅合金粉末の製造方法。
  3. 前記銅合金粉末をアトマイズ法により製造することを特徴とする、請求項1または2に記載の銀被覆銅合金粉末の製造方法。
  4. 前記ニッケルおよび亜鉛の少なくとも一方の含有量が1〜20質量%であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末の製造方法。
  5. 前記からなる層の被覆量が9〜40質量%であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末の製造方法。
  6. 前記銅合金粉末を湿式メディア型ミルまたは振動ミルによりフレーク状に形成することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末の製造方法。
  7. 前記銅合金粉末を機械的に塑性変形させて偏平化することによりフレーク状に形成することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の銀被覆銅合金粉末の製造方法。
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