JP2000328232A - 導電性粉末およびその製造方法並びにそれを使用した塗料 - Google Patents

導電性粉末およびその製造方法並びにそれを使用した塗料

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Eiki Takeshima
鋭機 竹島
Yasushi Shirai
安 白井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な導電性を示す微細な扁平状銀めっき
銅粉末を提供する。 【解決手段】 平均粒径が2〜10ミクロンの扁平状銅
粉末の表面に、スパッタリング法で5〜25重量%の銀
がめっきされている優れた導電性を有する微細な粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種積層電子部品の内
部電極や内部導体などの形成に使用されるペーストおよ
びプリント基板配線用などの印刷インキなどに使用され
る導電性粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化に伴って、内部の電子
部品が必然的に小型化、高集積化される傾向にあり、積
層型の電子部品が主流となりつつある。この種の部品と
して使用されている積層型コンデンサーやインダクター
などは、導電性粉末でできた導電体層に磁性体層を積層
し、一体焼結することにより製造されている。なかで
も、導電体層を形成する導電性ペーストの性能は、積層
型電子部品の性能を決定する最も重要なファクターとな
る。この導電性ペーストの主成分である導電性粉末につ
いては、優れた導電性を保持したままでさらに微細な粉
末の開発が現在要望されている。
【0003】すなわち、このような用途における導電性
粉末としては、従来から平均粒径が10〜30ミクロン
の扁平状銀粉末が多く使用されている。しかし、平均粒
径が10ミクロン以下の微細な扁平状銀粉末は、微粉砕
が難しく、製品歩留まりも悪いことから極めて高価であ
る。したがって、幅広く使用される状態にはなっていな
い。一方、平均粒径が10ミクロン以下の微細な扁平状
銅粉末が一部に使用されているが、銀に比べると導電性
や耐食性が劣るといわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】比較的安価で、導電性
に優れた粉末を得る方法として、扁平加工された銅粉末
の表面に銀をめっきした導電塗料用の銀めっき複合粉末
(特開平1−201486号公報)が知られている。し
かし、この方法では耐マイグレーション性は改善される
もののせいぜい体積抵抗率で10マイナス2乗(オーム
・cm)程度の導電性しか示さない。この値は、扁平状
銀粉末が有する10マイナス5乗(オーム・cm)の導
電性に比べるとかなり劣る。この理由としては、扁平加
工時に付着したオレイン酸などの油分が完全に除去でき
ないために銀めっき皮膜が不均一および密着不良になり
やすいこと、めっき皮膜はめっきの核の発生と成長の原
理によって形成されるので、一般にめっき表面の凹凸は
大きくなる。このような原因によって、粉末同士の接触
状態が悪くなり、電気抵抗が高くなるためと考えられ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点を解決するべく発明されたものであり、平均粒径が
1〜5ミクロン(レーザー回折法による測定)の粒状銅
粉末の表面に、スパッタリング法によって5〜25重量
%の銀めっき層を形成した後、この銀めっき銅粉末を塑
性(延伸)加工することで、銀めっき皮膜の凹凸を平滑
にしつつ、平均粒径が2〜10ミクロンの扁平状にする
ことで良好な導電性を示す粉末を開発した。
【0006】本発明に用いる原料の銅粉末としては、市
販の粉末をそのまま使用できる。例えば、アトマイズ
法、電析法、回転円盤法、回転電極法、キャビテーショ
ン法、メルトスピニング法などによって得られる粉末を
使用することができる。これらの中でも、価格や性状の
点でアトマイズ法で作成した粒状粉あるいは球状粉が好
ましい。これらは、不活性ガス(Ar、He)噴霧法あ
るいは窒素ガス噴霧法によって容易に得ることができ
る。
【0007】粉末製造後、酸化防止のためにベンゾトリ
アゾール処理、トリアジンチオール処理、シランカップ
リング処理またはチタネートカップリング処理などの有
機化合物を用いた表面処理が一般に行われている。本発
明では、これらの有機皮膜を除去する必要がなく、この
皮膜の上に直接銀めっきを行うことができる。
【0008】原料銅粉末の粒度は、平均粒径が5ミクロ
ン以下に分級されたものが好ましく、特に平均粒径が1
〜5ミクロンのものが好ましい。平均粒径が5ミクロン
を越える場合には、その後の塑性加工(扁平化処理)に
よって、扁平加工粒子の平均粒径が10ミクロンを越え
るので、10ミクロン以下の微細な粉末を作成するとい
う初期の目的を達成することができない。一方、1ミク
ロン未満の場合には、価格が極めて高く、表面が酸化し
やすく、二次凝集が著しいといったような多くの問題が
あり、実用に適さない。
【0009】純度については、特に限定されることはな
く、不可避的な不純物を含んでいても良い。また、Z
n、Ni、P、BeまたはSiなどの1種以上を含む合
金であっても良い。しかし、高濃度の固溶型合金は電気
伝導度が低下する傾向があるので好ましくない。その
他、展延性に劣る合金も塑性加工(扁平化)によって粉
末が破砕されるので好ましくない。
【0010】本発明に用いる銅粉末にめっきする金属と
しては、理論的にはアルカリ金属(1A族)を除くすべ
ての金属が使用可能であるが、優れた展延性と優れた導
電性の両方を有していなければならないので、貴金属、
すなわち金、銀、白金、パラジウム、ロジウムおよびこ
れらの合金から選ばれる少なくとも1種以上が使用でき
る。実用的には、比較的価格の安い純銀が好ましい。め
っきの方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、
メカニカルアロイング法、メカノフュージョン(ホソカ
ワミクロン株式会社製)およびハイブリダイザー(株式
会社奈良機械製作所製)による複合化処理などの機械的
な方法が採用できる。しかし、無電解銀めっき法などの
化学的な方法の場合は、めっき液への銅粉末の溶解や銅
粉末の凝集などのために、平均粒径が1〜5ミクロンの
微細な粒状銅粉末の表面に、均一で平滑な銀めっきを行
うことは技術的には極めて難しいと言われている。
【0011】平均粒径が1〜5ミクロンの微細な粒状銅
粉末の表面に、均一で平滑な銀めっきを行うには、本発
明者らの開発したスパッタリング法が最適である。二極
スパッタリング方式、マグネトロンスパッタリング方
式、高周波スパッタリング方式などが採用できる。スパ
ッタリング時の雰囲気は、減圧下でプラズマ源となるア
ルゴンガスを導入するので、無電解銀めっき法時に発生
するめっき液への銅粉末の溶解や銅粉末の凝集などの現
象は全く起こらない。
【0012】銀めっきの厚さは、100オングストロー
ム以上が必要で、厚さが100オングストローム未満の
場合には、次工程の塑性加工時にめっき皮膜が破れる恐
れが大きい。すなわち、銀めっき量としては5〜25重
量%であることが好ましく、より好ましくは10〜20
重量%である。5重量%未満の場合には、めっき厚さが
100オングストローム以上にならない。一方、25重
量%を越えてもさらなる導電性の向上は期待できず、単
に重量増加や価格アップを招くだけである。
【0013】本発明で実施する塑性加工(扁平化処理)
は、公知のボールミル、スタンプミル、アトライター、
振動ミルおよびその他の公知の粉砕機が使用できる。ま
た、扁平化に際しては、湿式および乾式のいずれであっ
ても構わないが、安全上は湿式で行うのが好ましい。
【0014】塑性加工としては、下式で示される扁平化
率が2以上となる加工を行う。(加工後の粉末粒子の最
長径)/(加工前の粉末粒子の最長径)≧2例えば、加
工前の粉末粒子の最長径が3ミクロンの場合には、加工
後の粉末粒子の最長径は6ミクロン以上とする。
【0015】最長径は、SEM観察などにより100個
程度の粉末粒子を観察し、実測あるいは市販の画像処理
装置を用いて求めれば良い。扁平化率が2未満ではほと
んど扁平状になっていないので、塗膜中や樹脂中に混合
して使用する場合、粉末同士の重なりが不十分となって
接触抵抗が高くなる。扁平化率の上限は、原料粉末の粒
径や用途ごとの要求内容によって変わるため、特に規定
されるものではないが、一般には3程度までである。扁
平化率が3を越える場合には、塑性加工の工程中や塗料
・樹脂に分散する工程中において扁平状粉末の折損の危
険性があり、また形成した塗膜表面から突き出す危険性
もある。扁平化処理によりコアである銅粉末と銀めっき
層の両方が同時に延伸されるが、この時銀めっき層が剥
離しないように十分注意する必要がある。以上に示す条
件設定がすべてうまく調整できた場合にはじめて表面が
極めて平滑な扁平状の銀めっき銅粉末を得ることができ
る。
【0016】スパッタリングなどによる銀めっきは、必
ずしも銅粉末の表面に均一に付着するとは限らず、縞状
や斑点状に付着する場合もあるが、この場合でも後の塑
性加工によって延伸され、その部分によって導電性が確
保される。すなわち、最終的に銅粉末粒子の30%以
上、好ましくは50%以上に銀が付着していれば、一応
の導電性を発揮することができる。また、本発明の扁平
状導電粉末の平均粒径は、用途や要求性能にもよるが、
通常2〜10ミクロンの範囲内が好ましく、さらに好ま
しくは3〜5ミクロンの範囲内である。平均粒径が2ミ
クロン未満の場合には、粉末が凝集しやすいので一粒づ
つきちんと扁平状に塑性加工することが難しい。平均粒
径が10ミクロンを越える場合には、塑性加工の工程中
や塗料・樹脂に分散する工程中において扁平状粉末の折
損の危険性があり、また形成した塗膜表面から突き出す
危険性もある。
【0017】本発明の導電性粉末を、塗料組成物や印刷
インキなどに使用する場合には、所定の溶剤やワニスの
中に本発明の導電性粉末を適当量配合して得られる。そ
の他、紫外線吸収剤、増粘剤、静電気除去剤、分散剤、
酸化防止剤、艶だし剤、界面活性剤、合成保存剤、潤滑
剤、可塑剤、硬化剤または各種フィラーを必要に応じて
添加しても良い。塗料を塗膜にする方法としては、刷毛
塗り法、スプレー法、ドクターブレード法、ロールコー
ター法またはバーコーター法などで塗布する方法や印刷
による方法など公知の方法が採用できる。塗料や印刷イ
ンキ中に配合する本発明の導電性粉末の配合量は、用途
や構成材料によって適宜選択されるが、通常は塗膜中に
20〜50体積%程度配合された状態で使用できる。導
電性を重視する場合には、30体積%以上が好ましい。
【0018】
【作用・効果】本発明は、扁平化処理後の銅粉末に銀を
めっきするのではなく、アトマイズ銅粉末などに銀をめ
っきした後に扁平化処理を行うので、銅と銀との密着性
が良くなるとともに銀めっき表面の凹凸がつぶされて平
滑になるので、粉末同士の接触抵抗が低下し、体積抵抗
率で10マイナス5乗(オーム・cm)という優れた導
電性を示すようになる。
【0019】本発明の導電性粉末は、塗料や印刷インキ
以外の樹脂、接着剤などのコンパウンド、ゴム、高分子
材料に顔料あるいはフィラーとしても配合することがで
き、導電性および熱放散性を付与できるとともに銀の持
つ光輝性によって優れた意匠を醸し出すことができる。
【0020】本発明の導電性粉末を適用できる製品とし
ては、EMIシールド・帯電防止性能を有する樹脂成形
品(OA機器、携帯電話、電子手帳、AV機器、その他
の通信・測定機器や電子機器など)、ゴム、コンパウン
ド(接着剤)および塗料・塗膜、ならびにプリント基板
配線用印刷インキなどが挙げられる。
【0021】以下に本発明の実施例を記載する。
【0022】[実施例1] (銀めっき工程)特開平2−153068号公報に開示
されている粉末スパッタリング装置を用いて、平均粒径
1ミクロンのアトマイズ銅粉末(日本アトマイズ加工株
式会社製)の表面に次のように25重量%の銀をめっき
した。
【0023】内径200mm、軸方向長さ200mmの
回転ドラム内にアトマイズ銅粉末100gを充填し、3
×10マイナス3乗Paに減圧した後、Arガスを15
ml/分の流量で導入しながら、回転ドラム内の雰囲気
を一定に保った。その後、投入電力1.5kw、周波数
13.56MHzの条件で銀ターゲットをスパッタリン
グ源としてマグネトロン型スパッタを行い、アトマイズ
銅粉末の表面に銀をめっきした。スパッタリングを4時
間継続した後、回転ドラム内の銀めっきアトマイズ銅粉
末を回収した。回収された銀めっきアトマイズ銅粉末に
は、25重量%の銀がめっきされていた。
【0024】(扁平化処理工程)直径500mm、容積
30リットルのボールミル内に3/8インチのスチール
ボール50kgと共に以下の材料をチャージし、回転数
60rpm、粉砕時間4時間の条件で扁平化処理を行っ
た。
【0025】 上記で作成した銀めっきアトマイズ銅粉末 : 1kg オレイン酸 : 100g ミネラルスピリット : 2リットル
【0026】次いで、ミネラルスピリット16リットル
を用いてボールミルより銀めっき扁平状銅粉末を洗い出
して、湿式分級機で400メッシュのスクリーンを通過
させた後、固液分離して銀めっき扁平状銅粉末を主成分
とするケーキを得た。このケーキをミキサー投入後、撹
拌しながらミネラルスピリットを加え、不揮発分が65
重量%の銀めっき扁平状銅粉末を含む顔料組成物を製造
した。
【0027】(平均粒径の測定法)上記顔料組成物の一
部をサンプリングし、レーザー回折式粒度分布測定装置
(株式会社島津製作所製SALD−1100)により銀
めっき扁平状銅粉末の平均粒径を測定した結果、3ミク
ロンであった。
【0028】(塗板の作成)次の配合により、上記実施
例の顔料を塗料化した。
【0029】 アクリディックA−165 : 100g (大日本インキ化学工業株式会社製。固形分:55重量%) 実施例の顔料組成物(固形分:65重量%) : 57g シンナー(主成分:トルエン) : 150g
【0030】この塗料をABS樹脂基板上にエアスプレ
ーで塗装し、80℃で20分間乾燥して上記実施例の顔
料を40体積%含む、膜厚が約40ミクロンの塗装板を
作成した。
【0031】(導電性の測定法)この塗膜の導電性を
「三菱化学製・Loresta MP」にて測定した。
また、この塗膜の表面と断面を観察した結果、銀めっき
扁平状銅粉末の扁平化率は3であった(ただし、100
個の粒子の平均値である)。これらの測定結果を表1に
示す。表1から、本開発品は体積抵抗率が4.6×10
マイナス5乗という極めて優れた導電性を示した。
【0032】
【表1】
【0033】[実施例2]実施例1と同様のプロセス
で、平均粒径2ミクロンのアトマイズ銅粉末の表面に2
0重量%の銀をめっきした後、平均粒径が5ミクロンに
なるまで扁平化処理を行った。不揮発分が65重量%の
銀めっき扁平状銅粉末を含む顔料組成物を製造した後、
本実施例の顔料を40体積%含む、膜厚が約40ミクロ
ンの塗装板を作成した。その後、実施例1と同様の評価
方法で導電性を測定した。その結果を表1に示した。
【0034】[実施例3]実施例1と同様のプロセス
で、平均粒径3ミクロンのアトマイズ銅粉末の表面に1
5重量%の銀をめっきした後、平均粒径が9ミクロンに
なるまで扁平化処理を行った。不揮発分が65重量%の
銀めっき扁平状銅粉末を含む顔料組成物を製造した後、
本実施例の顔料を40体積%含む、膜厚が約40ミクロ
ンの塗装板を作成した。その後、実施例1と同様の評価
方法で導電性を測定した。その結果を表1に示した。
【0035】[実施例4]実施例1と同様のプロセス
で、平均粒径4ミクロンのアトマイズ銅粉末の表面に1
0重量%の銀をめっきした後、平均粒径が8ミクロンに
なるまで扁平化処理を行った。不揮発分が65重量%の
銀めっき扁平状銅粉末を含む顔料組成物を製造した後、
本実施例の顔料を40体積%含む、膜厚が約40ミクロ
ンの塗装板を作成した。その後、実施例1と同様の評価
方法で導電性を測定した。その結果を表1に示した。
【0036】[実施例5]実施例1と同様のプロセス
で、平均粒径5ミクロンのアトマイズ銅粉末の表面に5
重量%の銀をめっきした後、平均粒径が10ミクロンに
なるまで扁平化処理を行った。不揮発分が65重量%の
銀めっき扁平状銅粉末を含む顔料組成物を製造した後、
本実施例の顔料を40体積%含む、膜厚が約40ミクロ
ンの塗装板を作成した。その後、実施例1と同様の評価
方法で導電性を測定した。その結果を表1に示した。
【0037】[比較例1]平均粒径が1ミクロンのアト
マイズ銅粉末の表面に銀をめっきせずに、実施例1と同
様のプロセスで、平均粒径が3ミクロンになるまで扁平
化処理を行った。不揮発分が65重量%の扁平状銅粉末
を含む顔料組成物を製造した後、本比較例の顔料を40
体積%含む、膜厚が約40ミクロンの塗装板を作成し
た。その後、実施例1と同様の評価方法で導電性を測定
した。その結果を表1に示す。表1から、本比較品は体
積抵抗率が6.8×10マイナス1乗であり、極めて導
電性に劣ることがわかった。
【0038】[比較例2]平均粒径が5ミクロンのアト
マイズ銅粉末の表面に銀をめっきせずに、実施例1と同
様のプロセスで、平均粒径が10ミクロンになるまで扁
平化処理を行った。不揮発分が65重量%の扁平状銅粉
末を含む顔料組成物を製造した後、本比較例の顔料を4
0体積%含む、膜厚が約40ミクロンの塗装板を作成し
た。その後、実施例1と同様の評価方法で導電性を測定
した。その結果を表1に示す。
【0039】[比較例3]実施例1と同様のプロセス
で、平均粒径が0.5ミクロンのアトマイズ銅粉末の表
面に30重量%の銀をめっきした後、実施例1と同様の
プロセスで、平均粒径が2ミクロンになるまで扁平化処
理を行った。不揮発分が65重量%の扁平状銅粉末を含
む顔料組成物を製造した後、本比較例の顔料を40体積
%含む、膜厚が約40ミクロンの塗装板を作成した。そ
の後、実施例1と同様の評価方法で導電性を測定した。
その結果を表1に示す。表1から、本比較品は体積抵抗
率が6.0×10マイナス2乗であり、極めて導電性に
劣ることがわかった。
【0040】[比較例4]実施例1と同様のプロセス
で、平均粒径が10ミクロンのアトマイズ銅粉末の表面
に3重量%の銀をめっきした後、実施例1と同様のプロ
セスで、平均粒径が15ミクロンになるまで扁平化処理
を行った。不揮発分が65重量%の扁平状銅粉末を含む
顔料組成物を製造した後、本比較例の顔料を40体積%
含む、膜厚が約40ミクロンの塗装板を作成した。その
後、実施例1と同様の評価方法で導電性を測定した。そ
の結果を表1に示した。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の導電性
粉末は、平均粒径が2〜10ミクロンの微細な扁平状銅
粉末の表面に、スパッタリング法で5〜25重量%の銀
がめっきされているので、銀粉とほぼ同等の優れた導電
性を示す。銀粉に比べると価格が安いので、小型化が強
く要求されている各種積層電子部品の内部電極や内部導
体などを形成するのに適した高品質導電ペーストの主成
分として使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 C23C 14/00 C23C 14/00 A H01B 1/00 H01B 1/00 C 1/22 1/22 A // B05D 5/12 B05D 5/12 B Fターム(参考) 4D075 BB83Z CA22 DA11 DB06 DC22 EA02 EC10 EC23 EC53 4J038 EA011 HA066 KA12 KA17 KA20 NA20 PB09 4K018 BA02 BB01 BB04 BC16 BC25 BD04 4K029 AA02 AA22 BA04 BC03 BD02 CA05 5G301 DA03 DA06 DD02 DE03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が2〜10ミクロンの扁平状
    銅粉末の表面に、5〜25重量%の銀めっき層が形成さ
    れている導電性粉末。
  2. 【請求項2】 平均粒径が1〜5ミクロンの粒状銅粉
    末の表面に、スパッタリング法によって5〜25重量%
    の銀めっき層を形成した後、扁平状に塑性加工すること
    を特徴とする導電性粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の導電性粉末を顔料とし
    て配合した塗料。
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