JP2002363603A - 異方性導電膜用Ni合金粒およびその製造方法 - Google Patents

異方性導電膜用Ni合金粒およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 異方性導電膜において電極に接触時の導通が
よい異方性導電膜用Ni合金粒およびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 実質的にNiと半金属で構成された結晶
質のNi合金粒であって、組織中にNiの金属間化合物
相が析出してなる異方性導電膜用Ni合金粒。その表面
に1μm以下のAuを被覆することが望ましい。半金属
としてはC,B,P,Si,As,Te,Ge,Sb等
が例示される。粉末は塩化ニッケルを無電解還元するこ
とにより非晶質の粉末を得た後、これを加熱して結晶化
させることにより行う。例としては水酸化ナトリウム水
溶液および次りん酸ナトリウム水溶液の混合溶液中で還
元する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異方性導電膜に用
いられる異方性導電膜用Ni合金粒およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】異方性導電膜は主にパーソナルコンピュ
ータ、携帯通信機器等のエレクトロニクス製品において
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示ディ
スプレイと半導体及び基板の電気的接続及び基板同士の
電気的接続に用いられている。従来、この異方性導電膜
に用いられる導通粒子には樹脂球に金属めっき処理を行
った球が用いられてきた。さらに、最近では接続時の電
気抵抗を小さくするために、導通粒子としてNi、C
u、Au、Agおよびそれぞれの合金粉末を用いるとい
う提案もされてきた。その中でも、Niおよびその合金
粉末を用いることが良いとされてきた。
【0003】上述した導通粒子について、樹脂球に金属
めっき処理を行った球を用いた場合、高価となるだけで
なく、樹脂球は硬さが低くマトリクスの樹脂を砕くだけ
の硬さが不足し、しかも樹脂球自体が絶縁体であるため
に導電部が少なく、導通が良好でないという問題点があ
った。そして、これらの欠点を解決するために導通粒子
としてNi、Cu、Au、Agおよびそれぞれの合金粉
末を用いることが例えば特開平8−273440号に提
案された。
【0004】上述の特開平8−273440号に示され
る導通粒子のAuは高価であること、Agはマイグレー
ションを発生させること、Cuは容易に酸化するために
導通が良好でなくなるという欠点を有し、更にNiは酸
化され易く、しかも硬くて変形し難いため接点が不安定
になるとして、表面の耐酸化性に優れ、且つマイグレー
ションを抑制する理由によりガスアトマイズ法にて製造
したCuとAgとの合金粉末が最良であるとしている。
しかしながら、ガスアトマイズ法で得られる合金粉末は
粒径が比較的大きいものであり、例えば10μm以下の
合金粉末を得ようとすると歩留まりが極めて低く、経済
的ではないばかりか、やはりCuやAgの欠点である、
表面酸化やマイグレーションの発生の危険がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、異方性導電
膜で確実に導通をとれるようにするには、導電粒子の硬
度を低くして導電粒子の変形により電極との接触面積を
広くする方法と、導電粒子の硬度を高め、電極表面に形
成された酸化膜を確実に破壊する方法の二通りの方法が
あり、上述の特開平8−273440号に提案されるも
のは前者の思想に基づくものである。そこで、本発明者
等は導電粒子の硬さを高める方法について鋭意検討を行
い、用いた導電粒子はマイグレーション発生の危険性が
少ないNiにて行ってみたところ、単純なNiの導電粒
子は特開平8−273440号に記載される通り、酸化
され易く、接触面積を広くするに必要な硬さでもなく、
しかも、電極表面の酸化膜を確実に突き破るに必要な硬
さが不充分で、導通が不安定になることを確認した。
【0006】そこで、本発明者等はNiの高硬度化を図
るために、種々の合金元素との合金化と、同時にアトマ
イズ法では得にくい10μm以下の導電粒子を効率良
く、しかも均一な大きさの導電粒子が得られる方法を検
討した結果、高硬度化に必要な合金元素としては、半金
属元素が有効であること、アトマイズ法では得にくい例
えば10μm以下の小さく、均一な粒径のNi合金粒は
無電解還元法を用いれば良いこと、しかも、この方法で
得られるNi合金粒は実質的に非晶質化されたNi合金
粒は高硬度とすることができ、粉末自体の粒径を小さく
することは可能となったが、電極の酸化膜を確実に突き
破るに必要な硬さに付いては更に高硬度化を図る必要が
あり、しかも、実質的に非晶質の合金では電気抵抗が高
く、異方性導電膜用粉末として使用が困難であるという
問題が発生した。本発明の目的は、異方性導電膜におい
て電極に接触時の導通がよい異方性導電膜用Ni合金粒
およびその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題に
ついて検討した結果、異方性導電膜用粉末として無電解
還元法によって微細な実質的に非晶質Ni合金粒を作製
した後に加熱処理を行うことで、組織中にNiの金属間
化合物相を析出させて高硬度化を達成すると同時に、電
気抵抗をも改善できることを見出し本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、実質的にNiと半金属
で構成され、結晶質のNi合金粒であって、組織中にN
iの金属間化合物相が析出してなることを特徴とする異
方性導電膜用Ni合金粒である。また、本発明の異方性
導電膜用Ni合金粒は粒径のd90値(積算分布曲線に
おいて全体の90vol%を示す粉末の粒径)が10μ
m以下で、球状であることが好ましく、更に好ましく
は、上述の異方性導電膜用Ni合金粒の表面がAuで被
覆されている異方性導電膜用Ni合金粒である。
【0009】また本発明は、上述の異方性導電膜用Ni
合金粒の製造方法において、前記異方性導電膜用Ni合
金粒は無電解還元法によって作製した実質的に非晶質N
i合金粒子を少なくとも加熱処理することにより作製す
る異方性導電膜用Ni合金粒の製造方法である。好まし
くは、無電解還元法によって作製した実質的に非晶質N
i合金粒子を、解砕処理した後に加熱処理を行い作製す
る異方性導電膜用Ni合金粒の製造方法であり、更に好
ましくは、加熱処理後の異方性導電膜用Ni合金粒にA
uを被覆処理する異方性導電膜用Ni合金粒の製造方法
である。
【0010】
【発明の実施の形態】上述したように本発明の重要な特
徴は、異方性導電膜用の導通粒子として実質的にNiと
半金属で構成され、結晶化したNi合金粒であって、組
織中にNiの金属間化合物相が析出した異方性導電膜用
Ni合金粒にある。以下に本発明を詳しく説明する。先
ず、本発明の異方性導電膜用Ni合金粒は、実質的にN
iと半金属とで構成され、結晶化した金属組織を有す
る。本発明の異方性導電膜用Ni合金粒は、実質的に非
晶質であるNi合金粒を結晶化したものであり、実質的
に非晶質の合金である場合には伝導電子と局在モーメン
トの変換相互作用によるkondo効果により電気抵抗
率が上昇して導通性が悪化するが、これを結晶化するこ
とにより上記が解消されて電気抵抗率が低下し、導通性
が良好となる。尚、本発明でいう実質的に非晶質とは図
2(a)に示す様にNi核のピークがブロードに検出され
る様な状態を言う。
【0011】また、本発明で言う半金属とは、C、B、
P、Si、As、Te、Ge、Sb等の元素を指し、こ
れら半金属は非晶質化と、硬さを高める効果とを有し本
発明では必須の元素であるが、この内、本発明に好適な
半金属は、Niとの金属間化合物を形成可能な、C、
B、Pである。中でもPは、合金粉末を容易に球状化す
る作用を持つだけでなく、加熱処理による結晶化にて、
微細なNiPからなる金属間化合物を析出させて非常
に硬い粒を得ることが可能となる。また、BもPと同様
な作用効果を有し、Bの場合はNiBの金属間化合物
相を析出させることができる。なお、本発明では実質的
にNiと半金属とで構成されると規定しているが、本発
明で言う実質的とは、Niと半金属以外に、製造上不可
避的に含有されるものを含むことは言うまでもない。
【0012】また、本発明の異方性導電膜用Ni合金粒
は、その粒径のd90値が10μm以下の球状であるこ
とが好ましく、粒径のd90値を10μm以下とするこ
とにより、異方性導電膜用Ni合金粒同士が接触する割
合が少なくなり、狭ピッチ接続で隣り合う電極間の絶縁
性の信頼性が向上してショートする可能性が低くなり、
更に電極間での絶縁性を上昇させることが可能となるだ
けでなく、異方性導電膜の厚さを薄くすることが可能と
なり、ファインピッチ化させた実装にも十分に対応する
ことが可能となる。この時、この異方性導電膜用Ni合
金粒の粒径のd90値を5μm以下にすると異方性導電
膜の厚さをさらに薄くし、ファインピッチ化させること
ができるためにより好ましいが、過剰に粒径が小さくな
り過ぎると、逆に異方性導電膜用Ni合金粒同士が接触
してショートして異方性導電膜用の金属粒として不適当
となるため、好ましいd90値の下限としては2μmで
あれば良い。なおd90値とは、積算分布曲線において
90vol%を示す粉末の粒径である。
【0013】また、本発明のNi合金粒が球状であれ
ば、表面積が広くなって導通の信頼性が向上するので、
この球状の異方性導電膜用Ni合金粒が、上述した粒径
のd90値を10μm以下であることを満足することに
より、多数の粉末で接触することが可能となり、確実に
良好な導通を得ることが可能となる。なお、本発明で言
う球状とは、真球状のものは当然のこと、例えば図4に
示すような楕円形状、或は1μm以下の微細球状粒が付
着しているもの、球体に多少の出っ張りや窪みがあって
も球状と定義する。
【0014】以上、説明する本発明の異方性導電膜用N
i合金粒は以下の方法で製造することができる。先ず、
本発明では無電解還元法により、異方性導電膜用Ni合
金粒となる実質的に非晶質のNi合金粒を得る。この実
質的に非晶質のNi合金粒とすることで、一旦高硬度化
することができる。この実質的に非晶質のNi合金粒
は、基相となるNiは標準電極電位が低いために無電解
還元法による粉末作製が容易であること、更に容易にN
i及びP等の半金属とを実質的に非晶質状態で得ること
ができること、及び異方性がないために球状化させたN
i合金粒を得ることができると言う三つの利点があるた
め、本発明では無電解還元法を用いる。具体的な製法と
しては、水酸化ナトリウム水溶液にりん酸系水溶液を混
合し、それにニッケル系塩を混合させる湿式無電解法に
より非晶質のNi−P合金粒子が得ることができ、りん
酸系水溶液の代わりに硼酸系水溶液を用いてNi−B合
金粒子を作製することも可能である。なお、この時、り
ん酸系水溶液の量を調整することにより、得られるNi
合金粉末の大きさを調整することも可能である。
【0015】上記したNi合金粒は湿式無電解法によっ
て作製したものをそのまま加熱処理して異方性導電膜用
Ni合金粒として使用してもよいが、異方性導電膜用粒
子として使用される時に粒子が凝集した状態では導通を
とる場合に粒子同士の接触による絶縁抵抗が高くなって
しまうために、Ni合金粒は解砕処理を行って単粒子化
されることが望ましく、解砕処理を行うことで、得られ
るNi合金粒の粒径を均一にすることも可能である。単
粒子化の処理としてはジェットミル等および風力分級機
等によっても行うことが可能であるし、更にはその双方
を用いることによって行うことも可能である。
【0016】次に本発明では上述した実質的に非晶質の
Ni合金粒を作製した後に加熱処理することで結晶化
し、微細な組織を有して、しかも、実質的に非晶質の状
態より更に高硬度化した異方性導電膜用Ni合金粒を得
ることができ、確実に電極表面の酸化膜を破壊す硬さ
と、優れた電気抵抗の両立を図ることができる。なお、
この時の加熱温度と時間は、結晶化とNiの金属間化合
物が析出可能な温度と時間を満たせば良いが、好ましく
は、350℃〜450℃の間で数十分〜数時間の加熱処
理を行うと良い。この加熱処理によって例えば、Ni
PやNi Bが析出した10μm以下の微細な粒径を有
する異方性導電膜用Ni合金粒を得ることができる。
【0017】また本発明では、上記の加熱処理したまま
の異方性導電膜用Ni合金粒をそのままでも使用するこ
とが可能であるが、得られた異方性導電膜用Ni合金粒
の表面にAuを被覆処理することにより、導通をとる場
合の接触抵抗をより低くすることができる。被覆処理の
層としては1μm以下であれば十分に接触抵抗を低くす
ることができ、具体的にはメッキ処理にてメッキ層を形
成すれば良い。
【0018】
【実施例】以下に本発明例・比較例を挙げて本発明を詳
細に説明する。本発明はその範囲を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
【0019】(実施例1)水酸化ナトリウム水溶液0.
6(mol/l)を10(l)、次りん酸ナトリウム水
溶液1.8(mol/l)を10(l)の双方を十分に
混合させた後に80℃の温度に加熱保持し、塩化ニッケ
ル0.6(mol/l)、10(l)を投入したとこ
ろ、反応が起って微細粒が生成された。この粉末を漉し
て取り出して構造をエックス線回折によって確認したと
ころ図2(a)に示す様に実質的に非晶質であることが確
認された。その後、ジェットミルにて解砕を行い、レー
ザ回折法にて粒径を測定したところd90値が4.2μ
mであり、図4に示す球状のNiP合金粒を得た。その
後に400℃にて加熱処理を行い、図2(b)に示す様に
Ni相とNiP相が微細に析出した異方性導電膜用N
i合金粒を作製した。なお、図2(a)および図2(b)に
示される合金粒の断面を電子顕微鏡によって観察したと
ころ、図3(a)では中心にNiの核を有した非晶質層が
観察され、図3(b)には微細に析出したNiPが観察
された。
【0020】次に、上記の異方性導電膜用Ni合金粒の
重量部1とし、ビスフェノール系熱硬化樹脂25重量
部、イミダゾール系硬化剤2重量部を加えて厚さ20μ
mの組成物を作製した。得られた組成物(5)には図1
(a)に示すように異方性導電膜用Ni合金粒(4)が
分散しているものである。この組成物をTCP(Tap
e Carrier Package)(1)に設けられ
た電極(3)と、樹脂基板(2)に設けられた電極
(3)との間にはさみ170℃、3MPaの条件にて2
0秒間で接続させた。この状態を図1(b)として示
す。次に、温度60℃、湿度90%に前記試作品を保持
して前記試作品の接続の良好性を調査する高温高湿耐久
試験を行ったところ、保持時間が500時間後において
接続抵抗が18Ωと十分に低い値を示した。また、絶縁
抵抗を測定したところ1×10以上と十分に高い値を
示した。
【0021】(実施例2)水酸化ナトリウム水溶液0.
6(mol/l)を10(l)、次りん酸ナトリウム水
溶液2.4(mol/l)を10(l)の双方を十分に
混合させた後に60℃の温度に加熱保持し、塩化ニッケ
ル0.6(mol/l)、10(l)を投入したとこ
ろ、反応が起って微細粒が生成された。このNi合金粒
を漉して取り出して構造をエックス線回折によって確認
したところ実質的に非晶質であることが確認された。そ
の後、ジェットミルにて解砕処理を行い、実施例1と同
じ方法で粒径を測定したところd90値が3.1μmで
あった。その後に400℃にて加熱処理を行い、Ni相
とNiP相が微細に析出した異方性導電膜用Ni合金
粒を作製した。この粉末をさらに5%塩酸で酸処理した
後に無電解Auめっきを30分行い、水洗してめっき層
を確認したところ0.5μmであることを確認した。
【0022】上記の異方性導電膜用Ni合金粒の重量部
1とし、ビスフェノール系熱硬化樹脂25重量部、イミ
ダゾール系硬化剤2重量部を加えて厚さ20μmの組成
物を作製した。得られた組成物(5)には図1(a)に
示すように異方性導電膜用Ni合金粒(4)が分散して
いるものである。この組成物をTCP(1)に設けられ
た電極(3)と、樹脂基板(2)に設けられた電極
(3)との間にはさみ170℃、3MPaの条件にて2
0秒間で接続させた。この状態を図1(b)として示
す。次に、前記と同様の温度60℃、湿度90%の高温
高湿耐久試を行い、500時間保持した後の接続抵抗を
測定したところ8Ωと十分に低い値を示した。また、絶
縁抵抗を測定したところ1×10以上と十分に高い値
を示した。
【0023】(比較例)水酸化ナトリウム水溶液0.6
(mol/l)を10(l)、次りん酸ナトリウム水溶
液2.4(mol/l)を10(l)の双方を十分に混
合させた後に70℃の温度に加熱保持し、塩化ニッケル
0.6(mol/l)、10(l)を投入したところ、
反応が起って微細粒が生成された。この粉末を漉して取
り出して構造をエックス線回折によって確認したところ
実質的に非晶質であることが確認された。その後、ジェ
ットミルにて解砕を行って実質的に非晶質Ni合金粒を
作製した。実施例1と同じ方法で粒径を測定したところ
d90値が2.9μmであった。
【0024】実質的に非晶質Ni合金粒を異方性導電膜
用Ni合金粒として重量部1とし、ビスフェノール系熱
硬化樹脂25重量部、イミダゾール系硬化剤2重量部を
加えて厚さ20μmの組成物を作製した。得られた組成
物を図1(a)、(b)に示すようにTCPおよび樹脂基板の
間にはさみ170℃、3MPaの条件にて20秒間で接
続させた。次に、前記と同様の温度60℃、湿度90%
の高温高湿耐久試を行い、500時間保持した後の接続
抵抗を測定したところ60Ωと高い値を示した。また、
絶縁抵抗を測定したところ1×10以上と十分に高い
値を示した。
【0025】上記本発明例1、2および比較例1からも
分かるように本発明におけるNi合金粒は非晶質Ni粉
末と比較して絶縁抵抗が同等であるものの接続抵抗が低
いことから粉末同士の接触によるショートについては同
程度であるもの基板および電極との導通性が良好となる
から異方性導電膜用粉末として高い性能を有す。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば異方性導電膜の接続抵抗
を低下させ、絶縁抵抗を増加させることが可能となり、
異方性導電膜の導電性を飛躍的に改善することができ、
異方性導電膜の実用化にとって欠くことのできない技術
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】異方性導電膜実装の一例を示す模式図である。
【図2】実質的に非晶質のNiP合金粒および結晶質の
NiP合金粒のエックス線回折図である。
【図3】実質的に非晶質のNiP合金粒および結晶質の
NiP合金粒の断面電子顕微鏡写真である。
【図4】実質的に非晶質のNiP合金粒および結晶質の
NiP合金粒の表面電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1.TCP(Tape Carrier Packag
e)、2.樹脂基板、3.電極、4.異方性導電膜用Ni
合金粒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にNiと半金属で構成された結晶
    質のNi合金粒であって、組織中にNiの金属間化合物
    相が析出してなることを特徴とする異方性導電膜用Ni
    合金粒。
  2. 【請求項2】 粒径のd90値(積算分布曲線において
    90vol%を示す粉末の粒径)が10μm以下で、球
    状であることを特徴とする請求項1に記載の異方性導電
    膜用Ni合金粒。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の異方性導電膜
    用Ni合金粒の表面がAuで被覆されていることを特徴
    とする異方性導電膜用Ni合金粒。
  4. 【請求項4】 異方性導電膜用Ni合金粒の製造方法に
    おいて、前記異方性導電膜用Ni合金粒は無電解還元法
    によって作製した実質的に非晶質のNi合金粒子を少な
    くとも加熱処理することにより作製することを特徴とす
    る異方性導電膜用Ni合金粒の製造方法。
  5. 【請求項5】 無電解還元法によって作製した実質的に
    非晶質のNi合金粒子を、解砕処理した後に加熱処理を
    行い作製することを特徴とする請求項4に記載の異方性
    導電膜用Ni合金粒の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の異方性導電膜
    用Ni合金粒の製造方法において、加熱処理後の異方性
    導電膜用Ni合金粒にAuを被覆処理することを特徴と
    する異方性導電膜用Ni合金粒の製造方法。
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