JP2022094764A - ブラケットおよび什器 - Google Patents
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Abstract
Description
上記態様のブラケットは、板状部と抜け止め部が第2方向に離間していて、その距離が、ブラケット本体と被取付面との前後方向の離間距離、すなわち抜け止め部へアクセスするための隙間よりも大きいことで、外部から抜け止め部に対して、よりアクセスしにくくなる。
上記態様のブラケットによれば、ブラケット本体の補強部材に対して、抜け止め部がより強固に固定され、ブラケットの係合状態をより確実に維持することができる。
上記態様のブラケットによれば、固定部材により、抜け止め部を補強部材により強固に固定することができる。
上記態様に什器によれば、抜け止め部は上記のとおり第2方向他方側からアクセスしにくい位置であるとともに、さらに第2方向一方側からも収納部によってアクセスしにくい位置であることで、抜け止め部をより取り外しにくい構造とすることができる。
図1は、什器1の斜視図である。図2は、什器1から、後述する収納部60を取り外した部分拡大図である。
本実施形態に係る什器1は、例えば薬品保存庫であって、薬品を収納するために用いられる。
什器1は、床面F上に設置されている。什器1は、床面Fから上方に延びている。
以下、什器1の高さ方向を上下方向D1(例えば、請求項の「第1方向」に相当)といい、上下方向に直交する2方向をそれぞれ左右方向D2(例えば、請求項「第2方向」に相当)、前後方向D3(例えば、請求項の「前後方向」に相当)という。この場合、左右方向D2とは、後述する支柱22が並ぶ方向である(什器1の幅方向)。前後方向D3とは、左右方向D2に直交する方向であって、什器1の奥行方向である。以下の説明に用いる図中において、矢印UPは上方、矢印FRは前方、矢印LHは左方をそれぞれ示している。
什器1は、床面F上に設けられた支持体2と、支持体2に支持された什器本体3とを備える。
本実施形態において、支持体2は、脚部21と、支柱22と、下部連結部材23と、上部連結部材24と、を備えている。
支柱22の前壁22aが有する側面うち、前方を向く被取付面22bには、係合穴25が複数設けられている。複数の係合穴25は、上下方向D1で等間隔に設けられている。上下方向D1に並ぶ係合穴25の列は、左右方向D2に2列設けられている。係合穴25は、前壁22aを前後方向D3に貫通している。係合穴25は、上下方向D1に延びる矩形状に形成されている。
第1下部ビーム23aは、左右方向D2に延びている。第1下部ビーム23aは、左右方向D2断面視で、下方に開口するC字状に形成されている。第1下部ビーム23aの左右方向D2両端部は、支柱22の下端部に固定されている。第1下部ビーム23aの左右方向D2両端部は、支柱22における左右方向D2内側を向く部分(内側壁22c)に固定されている。
第2下部ビーム23bは、第1下部ビーム23aより上方に設けられている。第2下部ビーム23bは、左右方向D2に延びている。第2下部ビーム23bは、左右方向D2断面視で、下方に開口するC字状に形成されている。第2下部ビーム23bの左右方向D2両端部は、支柱22に固定されている。第2下部ビーム23bの左右方向D2両端部は、支柱22の内側壁22cに固定されている。
上部ビーム24aは、左右方向D2に延びている。上部ビーム24aは、左右方向D2断面視で、下方に開口するU字状に形成されている。
L字ブラケット24bは、上部ビーム24aの左右方向D2両端部に1個ずつ設けられている。L字ブラケット24bは、対応する支柱22の内側壁22cに取り付けられている。一対のL字ブラケット24bは、不図示のフックにより、上部ビーム24aを支持している。
什器本体3は、支持体2に支持されている。具体的に、什器本体3は、左右方向D2に離間している一対の支柱22の前方に位置し、支柱22の前壁22aで支持されている。
什器本体3は、取付ベース30と、収納部60と、を備えている。
図3は、取付ベース30の斜視図である。図4は、図3に示す取付ベース30のIV-IV断面図である。図5は、図4に示す取付ベース30のV-V断面図である。図6は、取付ベース30の分解斜視図である。
取付ベース30は、前後方向D3に開口する角筒状に形成されている。取付ベース30は、左右方向D2の両端部が支柱22に前方から取り付けられている。取付ベース30は、上板31と、下板32と、側板を構成するブラケット33とを備えている。
ブラケット33は、取付部34と、抜け止め部40とを備えている。
取付部34は、係合穴25に係止されることで、前壁22aに着脱可能に取り付けられる。取付部34は、係合穴25で前壁22aに支持され、前壁22aから前方に延びる部材である。
ブラケット本体35は、正面視で什器1の右側に位置する側板部(請求項の「板状部」に相当)35aと、補強部材38とを備えている。
側板部35aの前端部80(図2参照)は、正面視で左方向に向かって垂直に屈曲し、さらに後方に向かって垂直に屈曲している。前端部80の下端には、下板32が挿入される下板挿入部81が設けられている。側板部35aの下端部82は、正面視で左方向に向かって垂直に屈曲している。下端部82は、下板32が挿入されたときに、下板32を保持することができる。正面視において、前端部80の下端は、下端部82よりも上方に設けられており、前端部80の下端と、下端部82とで形成する隙間に下板32を挿入することができる。
第1係合爪35cおよび第2係合爪35dは、正面視において、側板部35aよりも左右方向D2左側に位置をずらして配されている。
第1鉤部36は、上端部36aと、係止部36bと、凹部36cとを備えている。第1鉤部36の上端部36aは、側板部35aの上端部よりも上方に位置している。係止部36bは、上端部36aよりも下方に設けられ、前壁22aの内部側面22d(図4および図5参照)に当接している。凹部36cは、係止部36bの下端部と接続部35bの内側端部との間に設けられた凹部である。凹部36cは、係止部36bよりも什器1の後方に向かって凹んでいる。前壁22aの内部側面22dと、凹部36cの間には空間が形成されている。
図7に示すように、第1係合爪35cおよび第2係合爪35dが、前後方向D3に移動可能な状態を解除状態P1という。具体的に、第1係合爪35cおよび第2係合爪35dが、係合穴25から取り外しできる状態を解除状態P1という。解除状態P1において、第2鉤部37および第3鉤部71と、前壁22aとが正面視で重なり合っていない。
第1係合爪35cおよび第2係合爪35dが、係合穴25に係合された状態において、係合穴25の開口部下端に配され、上方に移動可能な隙間Sを有している状態を係合状態P2という。具体的には、図3~図6に示すように、第1係合爪35cおよび第2係合爪35dが、前後方向D3に移動することができない状態を係合状態P2という。係合状態P2においては、抜け止め部40が第2係合爪35dとともに係合穴25内に挿入可能になっている。係合状態P2には、抜け止め部40が第2係合爪35dとともに係合穴25内に挿入され、取付部34の上下方向D1への移動が規制されている状態(ロック状態)も含まれる。
具体的に、補強部材38は、前後方向D3に沿う第1壁38aと、第1壁38aから断面視で左方向に垂直に屈曲する第2壁38bと、第2壁38bから断面視で後方に垂直に屈曲する第3壁38cと、第3壁38cから断面視で右方向に垂直に屈曲する第4壁38dと、第4壁38dから断面視で後方に垂直に屈曲する第5壁38eとを備えている。第5壁38eは、第1壁38aよりも接続部35bに近い位置に配され、接続部35bに対して平行に配置される。
補強部材38を構成する面のうち、第1壁38aおよび第5壁38eは、側板部35aに対して溶接等により固定されている。
なお、本実施形態において、側板部35aと、第1補強部材381および第2補強部材382とは、異なる部材で形成されているが、一体形成されていてもよい。
抜け止め部40は、被固定部41と、貫通部42と、嵌合部43と、固定部材50とを備えている。
貫通部42は、被固定部41から後方に向かって垂直に屈曲し、第2壁38bおよび第4壁38dに設けられた貫通孔39を貫通する。貫通部42は、第2壁38bの貫通孔39bから第4壁38dの貫通孔39dを貫通する部分までは、上下方向D1に同じ幅で形成されている。貫通部42は、係合穴25に接近するに従って、上下方向D1の幅が漸次小さくなっている。
嵌合部43は、貫通部42の後方先端部から突出する。嵌合部43は、上から2番目の第2係合爪35dが係合している係合穴25の上側の隙間Sに挿入されている。この係合穴25の上下方向D1の隙間の長さ(係合穴25の上端部から、上から2番目の第2係合爪35dの上端部までの長さ)と、嵌合部43の上下方向D1の長さは、同等に設けられている。本実施形態において、各係合爪(第1係合爪35cおよび第2係合爪35d)が、係合穴25の開口部の縁を乗り越えないように、嵌合部43によって規制していればよい。
具体的に、本実施形態において、第2係合爪35dの下端部と、嵌合部43の上端部との距離が、係合穴25の開口部の上下方向D1の距離よりも大きければよい。
収納部60は、取付ベース30の内側に嵌めこまれており、収納部本体61と、仕切板62と、扉63と、を備えている。本実施形態において、収納部60は、左右方向D2における幅が等しい三連のロッカーが嵌めこまれている。
収納部本体61は、図4に示すように、周壁部64と、後壁部66と、を備えている。
仕切板62は、収納部本体61を左右方向D2に仕切っている。収納部本体61内において、仕切板62で囲まれた空間は、それぞれ薬品等の収納空間を構成する。
扉63は、仕切板62又は側壁65に対して上下方向D1に延びる軸線回りに回動可能に設けられている。扉63は、対応する収納空間を開閉する。扉63は、扉63を収納部本体61に施錠するための鍵が設けられている。鍵は、ダイヤル式のであってもよく、シリンダ錠や非接触錠等であってもよい。
以下、支持体2に対する什器本体3の取付方法について説明する。
図6は、支持体2に対する什器本体3の取付方法を示す図である。
そして、第2係合爪35dが、対応する係合穴25に全て挿入されるように操作する。
抜け止め部40の被固定部41を把持する。そして、図5に示すように、抜け止め部40の嵌合部43の先端部を支柱22に接近させつつ、抜け止め部40の被固定部41を、貫通孔39に対して左側に配置させる。その配置を維持しつつ、抜け止め部40を後方に移動させながら、補強部材38の第2壁38bに形成されている貫通孔39bから、補強部材38の第4壁38dに形成されている貫通孔39dまで挿入させる。さらに、被固定部41を後方に押し込むことで、嵌合部43を係合穴25に挿入させる。その後、補強部材38の第2壁38bに当接した被固定部41を、固定部材50で固定させる。これにより、ブラケット33は、抜け止め部40によって解除状態P1へ移動することを規制され、係合状態P2のロック状態にできる。
上述の方法で、ブラケット33を支持体2に対して取り付けることができる。
まず、側板部35aに設けられている前端部80の下端と、下端部82とで形成する隙間に、下板32を挿入する。下板32を挿入した後、左右の側板部35aの下端部82と、下板32とをビス等で固定する。このとき、側板部35aの左右の下端部82の外側面から上方に向けて、下板32までビス等を打ち込む。これにより、下板32を取付部34に取り付けることができる。
さらに、収納部60の底面の上側面から、下板32に向けてビス等を打ち込むことにより、収納部60の底面と、下板32の上側面とを固定させる。これにより、収納部60と、下板32とを固定することができる。
上述の実施形態によれば、以下の作用及び効果が得られる。
本実施形態に係るブラケット33は、係合穴25に対して第2係合爪35dとともに、抜け止め部40が挿入されることで、係合穴25に係合させたブラケット本体35が解除状態に移動するのを規制できる。そのため、第2係合爪35dが係合穴25から引き抜き不可能な状態、つまり係合状態に維持することができる。また、本実施形態に係るブラケット33は、第2係合爪35dが側板部35aに対して左右方向D2にずれて配置される。
当該構成を有することにより、抜け止め部40は、ブラケット33の外部から視認することができない位置に設けることができる。そのため、意匠性を確保することができる。
当該構成を有することにより、嵌合部43が、第2係合爪35dが係合されている係合穴25の隙間に挿入されると、取付部34の上下方向D1の動きが規制され、係合状態を維持することができる。
当該構成を有することにより、抜け止め部40が、側板部35aよりも収納部60に近い位置(取付ベース30の内側)に配されるため、什器1の外側(第2方向他方側)から抜け止め部40にアクセスしにくくすることができる。
当該構成を有することにより、ブラケット本体35の後端と、前壁22aとが接近するため、什器1の外側から抜け止め部40に対して、よりアクセスしにくくなる。
当該構成を有することにより、側板部35aの後端と、前壁22aとが接近するため、什器1の外側から抜け止め部40に対して、よりアクセスしにくくなる。
当該構成を有することにより、抜け止め部40が、取付部34に対して強固に固定されるため、取付部34の係合状態P2のロック状態をより確実に維持することができる。また、補強部材38によって、各係合爪(第1係合爪35cおよび第2係合爪35d)が係合されている係合穴25の左右方向D2の隙間による左右方向D2の遊びを規制することができる。
当該構成を有することにより、固定部材50により、振動等によって抜け止め部40が係合穴25または貫通孔39から抜けることを防止することができる。
当該構成を有することにより、取付ベース30の外側面には、収納部60を固定するビス等を視認することができなくなるため、意匠性を確保することができる。また、取付ベース30の外側面には、収納部60を固定するビス等を視認することができなくなるため、防盗性を高めることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
一例として、貫通孔39が、第1補強部材381および第2補強部材382に設けられていてもよい。この場合、第2補強部材382に設けられている貫通孔39から、第1補強部材381に設けられている貫通孔39に向けて抜け止め部40が貫通する。
その他の例として、貫通孔39が、一対のブラケット33が備える左右対象の第1補強部材381に設けられていてもよい。この場合、抜け止め部40は、左右の第1補強部材381に挿入してもよい。
2 支持体
3 什器本体
21 脚部
21a 脚部本体
21b アジャスタ
22 支柱
22a 前壁
22b 被取付面
22c 内側壁
22d 内部側面
25 係合穴
30 取付ベース
33 ブラケット
34 取付部
35 ブラケット本体
35a 側板部(板状部)
35b 接続部
35c 第1係合爪
35d 第2係合爪
38 補強部材
39 貫通孔
40 抜け止め部
50 固定部材
60 収納部
Claims (5)
- 被取付面に形成された係合穴に係合されるブラケットであって、
前記係合穴に挿入されるとともに、前記係合穴に係合された係合状態と前記係合穴から引き抜き可能な解除状態との間で、前記被取付面に沿う第1方向に移動可能な係合爪と、
前記被取付面の前方に配され、前記被取付面に沿い前記第1方向に交差する第2方向を厚さ方向とした板状部を有するブラケット本体と、
前記係合爪と前記ブラケット本体を接続する接続部と、
前記係合状態の前記係合爪と共に前記係合穴に挿入され、前記係合爪が前記係合状態から前記解除状態へ移動することを規制する抜け止め部とを有し、
前記係合爪は、前記板状部に対して前記第2方向一方側に位置をずらして配されているブラケット。 - 前記係合穴に前記係合爪が係合された状態で前記ブラケット本体と前記被取付面との前後方向の離間距離は、前記板状部の前記第2方向他方側の面から前記係合爪までの第2方向の距離よりも小さい請求項1に記載のブラケット。
- 前記ブラケット本体は、前記板状部の前記第2方向一方側に設けられ、前後方向に貫通する貫通孔が形成された補強部材を有し、
前記抜け止め部は、前記貫通孔に貫通する貫通部と、貫通部から延びて前記係合穴に挿入される嵌合部とを有する、請求項1又は2に記載のブラケット。 - 前記抜け止め部を前記補強部材に固定する固定部材を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のブラケット。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載のブラケットと、
上下方向に沿って延び、上下方向を前記第1方向として前記係合穴が形成された前記被取付面を有する支柱と、
前記ブラケットに対して前記第2方向一方側に配され、前記ブラケットに保持される収納部と、
を備え、
前記抜け止め部は前記ブラケットと前記収納部との間に配されている什器。
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