JP2022092921A - ライナーレス粘着ラベルおよびその製造方法 - Google Patents

ライナーレス粘着ラベルおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接着面と記録面との剥離特性を維持しつつ、粘着ラベルの記録面におけるインクの定着性を向上させる技術を提供する【解決手段】基材の一方の面に粘着部により接着面が形成され、前記基材の他方の面にインク受容部および前記インク受容部上に離散的に形成された剥離部により記録面が形成され、前記剥離部により前記接着面と前記記録面とが重ねられても、前記接着面と前記記録面とを容易に離間可能なライナーレス粘着ラベルにおいて、前記剥離部は、その表面に露出するように空隙が形成されるようにした。【選択図】図2

Description

本発明は、インクを付与して記録可能であり、かつ、剥離紙(ライナー)が不要なライナーレス粘着ラベルおよびその製造方法に関する。
特許文献1には、基材の一方の面に粘着層、他方の面にインク受容層が形成された長尺の粘着ラベルにおいて、インク受容層上に粘着層が重ねられても、両層が容易に離間可能とする剥離部をインク受容層上に形成する技術が開示されている。これにより、特許文献1に開示の技術では、当該粘着ラベルをロール状に巻き回してロール形状とすることで、剥離紙を用いることなく、粘着ラベルを容易に巻き解くことができるようになっている。
特開2019-199504号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、例えば、低揮発性材料を含むインクにより、インク受容層および剥離部が形成される記録面に、鮮やかな高濃度画像を記録した場合、剥離部上に付与されたインクは、記録後数時間放置しても定着しない虞がある。このため、記録後の記録面に、手などの接触物が接触すると、剥離部上の未定着のインクによって接触物を汚染するとともに、記録品位を低下させる虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、粘着層による接着面と記録面との剥離性能を維持しつつ、粘着ラベルの記録面におけるインクの定着性を向上させる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、対象物に対して接着可能な接着面を形成し、基材の一方の面に形成される粘着部と、前記接着面と対向する、インクを付与して記録可能な記録面を形成し、前記基材の他方の面に形成されて、インクを受容可能なインク受容部と、前記インク受容部上に離散的に設けられて前記インク受容部とともに前記記録面を形成し、前記接着面と前記記録面とが重ねられた際に、前記接着面と前記記録面とを容易に離間可能とする剥離部と、を有するライナーレス粘着ラベルであって、前記剥離部は、その表面に露出した空隙を備えることを特徴とする。
本発明によれば、接着面と記録面との剥離特性を維持しつつ、インク受容部および剥離部が形成された粘着ラベルの記録面におけるインクの定着性を向上させることができる。
実施形態によるライナーレス粘着ラベルを示す図。 ライナーレス粘着ラベルの構成を示す断面図。 ライナーレス粘着ラベルの記録面を示す図。 ライナーレス粘着ラベルの製造工程を説明する図。 ライナーレス粘着ラベルの記録面と接着面とを重ねた状態を示す図。 ライナーレス粘着ラベルに記録する記録装置の概略説明図。 図6の記録装置の制御系のブロック構成図。 インクが着弾したときのインク受容部を説明する図。 インクが着弾したときのインク受容部を説明する図。 公知技術による剥離部にインクが着弾したときと、実施形態による剥離部とにインクが着弾したときを比較して説明する図。 比較実験の結果を示すテーブル。
以下、添付の図面を参照しながら、ライナーレス粘着ラベルおよびその製造方法の一例を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。また、実施形態に記載されている構成要件の相対位置および形状などは、あくまで例示であり、特に断りのない限り、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1(a)は、実施形態による、ロール形状に成形したライナーレス粘着ラベルを示す図である。図1(b)は、図1(a)のIb枠内の拡大図である。以下の説明では、「ライナーレス粘着ラベル」を、単に「粘着ラベル」とも称する。本実施形態による粘着ラベル10は、長尺のシート形状の粘着ラベルが、例えば、内径1~3インチの紙管11に、接着面10aを内側にして、ロール状に巻き回されてロール形状に成形されている。このロール形状では、コバ面を上側にして、紙管11のみを上方へ持ち上げた際に、当該紙管11および紙管11側の一部の粘着ラベル10のみが抜けて筒状にならないように必要な巻き圧で巻き回されている。
粘着ラベル10において接着面10aと対向する記録面10bには、接着面10aが重ねられた際に、互いを容易に離間可能とする剥離部18(後述する)を備えている。これにより、ロール形状に成形された粘着ラベル10では、剥離紙(ライナー)が不要となっている。なお、粘着ラベル10の接着面10aとは、粘着部14(後述する)により粘着ラベル10を対象物に接着させる機能を備えた面である。また、粘着ラベル10の記録面10bとは、インク受容部16(後述する)により、付与されたインクを受容可能な機能を備えた面である。
(粘着ラベルの構成)
まず、粘着ラベル10の構成について説明する。図2は、実施形態によるライナーレス粘着ラベルの概略構成図であり、後述する図3におけるII-II線断面図に相当する。
粘着ラベル10は、基材12の一方の面12aに粘着部14が形成され、基材12の他方の面12bにインク受容部16が形成されている。インク受容部16には、その表面16aに剥離部18が形成されている。粘着ラベル10は、粘着部14が形成される面が、対象物に接着可能な接着面10aとなり、インク受容部16および剥離部18が形成される面が、インクが付与されて記録可能な記録面10bとなっている。
<基材>
基材12は、各種の紙、フィルムである。基材12としては、例えば、インクジェット記録紙として用いられる用紙、樹脂フィルムを用いることができる。
用紙は、通常、木材パルプが主原料の繊維を用いて抄紙加工により得られた紙を用いる。また、樹脂フィルムは、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルなどの合成樹脂を主原料として、2軸延伸加工でシート状に成形した樹脂シートを用いることができる。なお、上記主原料とは、基材を構成する原料のうち、最も含有割合の高い、つまり、固形分含有量中の含有割合の高い原料を意味する。
木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、および針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)などを用いることができる。また、木材パルプとしては、例えば、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、および、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などを用いることができる。木材パルプは、必要に応じて、上記した複数種類のパルプ用いることもできる。
なお、木材パルプとしては、紙の地合いの観点から、短繊維成分の多い、LBKP、NBSP、LBSP、NDP、およびLDPのうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。また、パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(例えば、硫酸塩パルプおよび亜硫酸塩パルプ)が好ましい。さらに、パルプとしては、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも好ましい。さらにまた、用紙は、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、分散材、および柔軟化剤などの配合剤が適宜に添加されていてもよい。用紙におけるJIS P 8118で規定される紙密度は、記録装置における記録時の搬送適性の観点から、0.6g/cm3以上、1.2g/cm3以下であることが好ましく、0.7g/cm3以上、1.0g/cm3以下であることがより好ましい。
基材12の厚みは、記録装置における記録時の搬送適性の観点から、50μm以上、150μm以下であることが好ましく、70μm以上、130μm以下であることがより好ましい。基材12の厚みは、例えば、下記の方法で算出することができる。まず、記録媒体(粘着ラベル10)の断面をマイクロトームで切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察する。そして、基材12における任意の100点以上の厚さを測定し、その平均値を基材12の厚みとする。こうした厚みの算出方法については、粘着部14やインク受容部16などの本実施形態における各部の厚さの算出方法に適用することができる。
<粘着部>
粘着部14は、基材12の一方の面12aの、例えば、全面に形成される。粘着部14は、その厚みd1が所定範囲内となるように設定されている。所定範囲としては、具体的には、有効厚みとして1~25μmであることが好ましく、5~15μmであることがより好ましい。有効厚みが1μm未満では、粘着力が不十分となり粘着ラベル10が対象物に接着することができない虞がある。一方、25μmを超えると、粘着部14が基材12からはみ出す虞があり、コストの観点からも好ましくない。粘着部14は、そのヤング率が、剥離部18のヤング率よりも小さくなっている。
<インク受容部>
インク受容部16は、基材12の他方の面12bの、例えば、全面に形成される。インク受容部16は、記録装置(後述する)における記録ヘッドの吐出口から吐出されたインク滴を受容し、それによって形成された画像を維持するものである。
インク受容部16は、水溶性樹脂もしくは水溶性樹脂に無機顔料粒子を含有したものである。水溶性樹脂としては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類、澱粉、酸化澱粉などの澱粉類、一般に塗被紙用として用いられる公知の粘着剤が、単独で、あるいは複数が併用して用いられる。途被紙用として用いられる粘着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン-ブタジエン共重合体などである。また、途被紙用として用いられる粘着剤としては、例えば、メチルメタクリレート-ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックスなどである。こうした粘着剤の配合量は、例えば、顔料に対して、5~50重量%が好ましく、10~30重量%がより好ましい。インク受容部16は、水溶性樹脂中に、顔料粒子のほかに、炭酸カルシウム、シリカゾル、アルミナ化合物などの各種の粒子を含有させてもよい。
インク受容部16は、上記水溶性樹脂などのうち1種類もしくは複数種類を用いて水分散液を作製し、基材12の他方の面12b上に塗布後、乾燥して形成することができる。なお、インク受容部16は、記録ヘッドから吐出されたインクを受容して、形成された画像を維持する、つまり、吐出されたインク滴に対して吸収性を有する、という、インク受容部16としての性能を十分に保持していれば、どのような材料で構成されてもよい。例えば、インク受容部16は、単純に多孔質なものであってもよい。また、記録ヘッドから吐出されるインクが、油性インクである場合には、有機溶剤に膨潤性能を持つ樹脂や、当該樹脂に各種の粒子を含有したものを用いてもよい。
インク受容部16を形成する際には、例えば、カチオン性樹脂を水溶性樹脂に添加してもよく、これにより、形成されるインク受容部16の耐水性や記録発色濃度を向上させることができる。こうしたカチオン性樹脂としては、例えば、ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類、またはその誘導体、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアクリルアミンなどを適宜併用される。カチオン性樹脂の添加量については、例えば、顔料に対し、1~30重量%程度、好ましくは5~20重量%の範囲で調整される。
なお、カチオン性樹脂の添加量については、これに限定されるものではなく、用いる水溶性樹脂、カチオン性樹脂に応じて適宜に調整され、例えば、実験的に算出される。インク受容部16を形成するには、水溶性樹脂に、一般に途被紙の製造に用いられる分散材、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤などの各種助剤を適宜に添加してもよい。
<剥離部>
剥離部18は、粘着ラベル10の記録面10b(インク受容部16側)に、粘着ラベル10の接着面10a(粘着部14側)が重なり、互いに接着しても、容易に離間することを可能とする構成である。剥離部18には、その表面に露出するように、細孔や亀裂などを含む空隙18aが形成されている。
剥離部18の空隙18aについては、後述するように、剥離部18を形成する際に、剥離部18の材料となる剥離剤412(後述する)に含有される含有物によって発生されるガスにより形成される。本実施形態では、含有物として炭酸水素ナトリウムを用いるようにした。そして、空隙18aは、炭酸水素ナトリウムの熱分解によって生じる炭酸ガスにより形成されることとなる。本実施形態では、剥離部18の形成時にガスを発生する含有物として、炭酸水素ナトリウムを用いるようにしたが、これに限定されるものではない。剥離部18を形成する際に、ガスを発生して剥離部18の表面に露出するように空隙18aを形成する物質であればどのようなものでもよい。また、剥離部18における空隙18aの形成については、形成される空隙18aに、後述するようにインクが侵入可能であれば、ガスの発生によらない方法を用いてもよい。
剥離部18は、厚さd2は、粘着部14の厚さd1よりも十分に厚くなるように形成されている。本実施形態では、厚さd1が5~15μmの粘着部14に対して、厚さd1よりも大きくなるように、厚さd2が、5~30μmの範囲内、より好ましくは10~20μmの範囲内に設定されている。厚みd2が5μm未満では、粘着ラベル10の記録面10bに接着面10aを重ねて接着させたときに、互いに容易に離間することができなくなる虞がある。一方、30μmを超えると、剥離部18を形成する際に、適切にパターンを形成することができなくなり、インク受容部16に対する剥離部18の面積比率が変化して、インク受容部16におけるインクの受容状態が変化し、記録品位が低下する虞がある。
剥離部18は、粘着ラベル10の記録面10bにおいて、インク受容部16上にドット形状で離散的に形成されるようにして配列されている。つまり、粘着ラベル10の記録面10bは、インク受容部16に剥離部18が点在している構成となっている。図3は、粘着ラベル10の記録面10bを、その直上から見た図である。なお、図3では、剥離部18を簡易的に示しているため、空隙18aは示されていない。本実施形態では、図3のように、剥離部18は、インク受容部上において、千鳥状に配列されている。なお、剥離部18の配列については、千鳥状の配列に限定されるものではない。即ち、粘着ラベル10の記録面10bに、粘着ラベル10の接着面10aが接着したときに、互いを容易に離間することができれば、どのような配列としてもよい。あるいは、配列せずに、剥離部18はランダムに形成されるようにしてもよい。また、剥離部18は、隣接する剥離部同士が等間隔で配置されることが好ましい。
剥離部18は、例えば、不連続で、30~320線の格子状の記録文様となるように、インク受容部16上に配列される。即ち、剥離部18は、インク受容部16上に離散して配置されるようにし、インク受容部16上の全域または所定箇所に密集して設けられるものではない。インク受容部16に対する剥離部18の面積比率は、例えば、30~80%が好ましい。当該面積比率が30%より低いと、粘着ラベル10の記録面10bに、粘着ラベル10の接着面10aを重ねたときに、互いに離間し難くなる虞がある。一方、当該面積比率が80%よりも高いと、インク受容部16におけるインクの吸収が不十分になる虞がある。
なお、上記「不連続」とは、連続した記録文様を含まないことを意味する。不連続の中でも、千鳥格子状、ドット状とされる文様とした場合に、粘着ラベル10の記録面10bと接着面10aとの剥離性、および記録面10bのインク吸収性を両立できる。なお、ドット状とは、円形、四角形などの任意の形状で独立している状態を意味する。
また、上記「30~320線の記録文様」とは、1インチあたりの線の数、もしくは1インチあたりの網点の個数を示している。一般的に、線数が少ないほど大きな文様の記録パターンとなり、線数が多いほど細かい文様の記録パターンとなる。記録文様の線数が30線よりも少ないと、記録される文様が大きくなるため、インク受容部16の露出が大きく、インク吸収性を有する領域が大きくなる。この領域が大きいと、粘着ラベル10の記録面10bと接着面10aとを重ねたときに、粘着部14とインク受容部16とが接着する、あるいは、当該接着する面積が大きくなり、互いに離間し難くなる。一方、記録文様の線数が320線よりも多いと、記録される文様が細かくなるため、インク受容部16の露出が少なく、インク吸収性を有する領域が小さくなる。この領域が小さいと、記録面10bにおけるインクの定着が不十分になる虞がある。
剥離部18の直径φ(面方向)は、記録ヘッドから吐出されるインク滴の直径よりも小さくことが好ましく、当該インク滴の半径よりも小さいことがより好ましい。剥離部18を形成するために用いる材料(剥離剤)としては、記録に使用するインクに親和性のある材料とする。材料としては、例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、アクリレート系剥離剤を用いることができる。記録に使用するインクが親水性の場合には、親水性を備える調査アルキル系剥離剤を用いることが好ましい。また、剥離部18は、インク受容部16上に形成されるため、インク受容部16と親和性のある材料を用いることで、インク受容部16との密着性を向上することができる。本実施形態では、インク受容部16が水溶性樹脂を主成分とするため、剥離部18を形成する材料についても親水性であることが好ましい。
具体的には、剥離部18は、炭酸水素ナトリウムを混合した樹脂材料によって剥離剤(上記材料に相当する)を作成し、当該剥離剤を基材12上に塗布して形成することとなる。この剥離剤は、後述する剥離剤412である。樹脂材料は、記録に使用するインクに親和性を示すように、親水性または疎水性の樹脂材料が選択される。親水性の樹脂材料としては、例えば、親水性ウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、親水性アクリル樹脂を用いることができる。一方、疎水性の樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂を用いることができる。
親水性の樹脂材料を用いる場合、剥離部18の直径φ(面方向)は、30μm以下となることが好ましい。剥離部18の直径が30μmを超えると、接着面10aと記録面10bとを重ねたときに、剥離部18と粘着部14との接着面が大きくなり、接着面10aと記録面10bとを容易に離間することができなくなり虞がある。また。疎水性の樹脂材料を用いる場合、剥離部18の直径φ(面方向)は、50μm以下となることが好ましい。剥離部18の直径が50μmを超えると、画像を形成するために記録ヘッドから吐出されて記録面に着弾したインク滴が弾かれて、当該画像の精細性が低下する虞がある。なお、剥離部18の直径φは、例えば、10μm以上とする必要がある。剥離部18の直径φが10μmより小さいと、例えば、接着面10aと記録面10bとを重ねた際に、剥離部18がその機能を生じなくなり、接着面10aと記録面10bとを容易に離間することができなくなる。
また、樹脂材料に混合する炭酸水素ナトリウムについては、炭酸水素ナトリウム単体であってもよいし、炭酸水素ナトリウム混合物であってもよい。炭酸水素ナトリウム混合物としては、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、および炭酸ナトリウムの混合物であってもよいし、炭酸水素ナトリウムと、クエン酸または炭酸ナトリウムとの混合物であってもよい。炭酸水素ナトリウムと他の物質の混合割合は適宜に調整される。
炭酸水素ナトリウムの粒径は、50~200μmが好ましい。例えば、粒径10μmを下回る炭酸水素ナトリウムを用いた場合、剥離部18に形成される空隙18aが浅くなり、インクが侵入可能な空間が小さくなってしまう。また、粒径300μmを超える炭酸水素ナトリウムを用いた場合、空隙18aが大きく形成され、インクが空隙18aに侵入するための毛管力(後述する。)が低下してしまう。
(粘着ラベルの製造方法)
次に、粘着ラベル10の製造方法について説明する。図4は、粘着ラベル10の主な製造工程を説明する図である。図4(a)は、粘着部14を形成する工程を説明する図である。図4(b)は、インク受容部16を形成する工程を説明する図である。図4(c)(d)(e)は、剥離部18を形成する工程を説明する図である。図4(f)は、粘着ラベル10をロール状に成形する工程を説明する図である。また、図5は、図4(f)に示すロール形状に成形された粘着ラベル10の、接着面10aと記録面10bとの接着部分の部分拡大図である。
粘着ラベル10の製造では、まず、離型層を備えるシート402上に、専用のダイコータヘッド404を用いて、粘着部14を形成するための粘着剤406を塗布する(図4(a)参照)。その後、粘着剤406を乾燥させ、硬化させて、シート402上に粘着部14を形成する。
粘着剤406については、主要材料として種々の粘着剤を用いることができる。例えば、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、およびアクリル系粘着剤などを用いることができる。なお、粘着剤406としての性能や耐候性などの観点から、アクリル系粘着剤を用いることが好ましい。また、こうした粘着剤は、溶剤型、エマルション型のいずれであってもよいが、環境面からエマルション型が好ましい。溶剤型の粘着剤には、必要に応じて架橋剤を含有させてもよい。
粘着剤406としては、例えば、下記に示す材料および配合からなる組成物が挙げられる。(a-1)カルボキシル基含有ビニル系単量体:20~100重量%、(a-2)一般式CH2=CR2COOR3(但し、R2はHまたはCH3、R3は炭素数1~12の直鎖または分岐アルキル基を表す)で示される(メタ)アクリル酸エステル系単量体:0~50重量%、(a-3)官能基を有する不飽和単量体:0~5重量%、(a-4)(a-2)以外で上記一般式のR2またはR3がグリコールである(メタ)アクリル酸エステル系単量体:0~20重量%、の上記(a-1)~(a-4)からなる単量体を、有機性媒体中で共重合して得られる重合体溶液100重量部に対して、(b-1)界面活性剤:0.1~50重量部、(b-2)(a-1)に中和(ケン化)可能な1価の陽イオンを含む水酸化物:1~100重量部、(b-3)架橋剤もしくは硬化剤:0.1~30重量部、(b-4)タッキファイヤーおよび可塑剤:0~50重量部、の上記(b-1)~(b-4)からなる添加剤を混合して得られる組成物。
上記(a-1)のカルボキシル基含有重合性ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸、イタコン酸、クロトン酸などが挙げられる。これらの中でアクリル酸、メタクリル酸が好適である。特に、アクリル酸の単独重合体かアクリル酸とメタクリル酸との共重合体が温水やアルカリ水の洗浄性に対して優れた性能を発揮する。
上記(a-2)の単量体は、一般式CH2=CR2COOR3で表される(メタ)アクリル酸エステルであり、そのR2は水素またはメチル基であり、そのR3は炭素数1~12の直鎖もしくは分岐アルキル基を示し、そのような基R3の例としては、メチル基、エチル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、n-オクチル基、i-オクチル基、n-ノニル基、i-ノニル基、n-デシル基、n-ドデシル基などを挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、i-オクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、i-ノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレートなどを例示できる。
一方、上記(a-3)の官能基を含有する単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、i-プロピルアクリレート等のアルキル基の炭素数が1~3のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、i-ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、ジメチルマレート、ジ-n-ブチルマレート、ジ-2-エチルヘキシルマレート、ジ-n-オクチルマレート、ジメチルフマレート、ジ-n-ブチルフマレート、ジ-2-エチルヘキシルフマレート、ジ-n-オクチルフマレート等のマレイン酸エステルもしくはフマル酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の飽和脂肪酸ビニルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリルより選ばれた単量体もしくは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N-メチルアクリルアミド、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、アミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビニルメルカプタン、アリルメルカプタン、(ポリ)エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、アリルアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、アリルメタクリレート等のアミド基もしくは置換アミド基、アミノ基もしくは置換アミノ基、水酸基、エポキシ基、メルカプト基、ラジカル重合性不飽和基などの官能性基を1分子中に少なくとも1個含有する不飽和単量体(以下、官能性単量体と称すことがある)で前記単量体(a-1)や(a-2)以外の官能性単量体も必要に応じて使用できる。この他、単量体(a-3)としては、特に制限されたものではなく、種々の不飽和単量体を、本実施形態の効果が損なわれない範囲において適宜使用できる。
さらに、(a-2)以外で上記一般式のR2またはR3がグリコールである(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート(NPGDMA)、ジエチレングリコールジメタクリレート(DEGDMA)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)等のグリコールを含有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体で上記以外の単量体も必要に応じて使用できる。
上記(b-1)の界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤をそれぞれ単独あるいは併用して使用できる。得られたラベルの耐水性の向上、かつ、高温の洗浄液では溶解しやすい、という相反する性質や、粘着物性(粘着力、タック、保持力)低下の観点からは、ノニオン系界面活性剤を多く用いる方が好ましい。
上記(b-2)の(a-1)に中和(ケン化)可能な1価の陽イオンを含む水酸化物としては、1価の陽イオン(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属イオンやアンモニウムイオン)を含む水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムやアンモニアなど)を例示できる。
粘着剤中に含まれるカルボキシル基を1価の陽イオン(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属イオンやアンモニウムイオン)を含む水酸化物で中和することにより、粘着剤中に含まれる疎水性のカルボキシル基含有ポリマがケン化し親水性も発現する。また、粘着剤中のカルボキシル基を一部残存させることにより、残存するカルボキシル基が洗浄時のアルカリ水(水酸化ナトリウム水溶液など)とケン化反応し、洗浄液になじみやすくなる。
上記(b-3)架橋剤もしくは硬化剤としては、例えばイソシアネート系架橋剤、キレート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、エポキシ基を有するポリグリシジル化合物または多価アルコールのグリシジルエーテルやヒドラジド系架橋剤やポリカルボジイミド系架橋剤、金属キレート化合物などを含むイオン性架橋剤などが挙げられる。これらの架橋剤は、粘着剤の分子量調整の他、粘着部14の被記録媒体への密着性を向上せしめる目的、即ち、粘着剤の凝集力、粘着剤と被記録媒体の投錨力を高めるなどの目的で使用される。
上述した架橋剤は、前述したような粘着剤中に含まれる官能性基と反応する基を一分子中に2個以上有するものであれば特に限定されるものではない。しかしながら、粘着剤組成物中に硬化剤を添加してしばらくすると粘着剤と反応してゲル化、増粘したり、凝集物が発生したりするものは好ましくない。即ち、架橋剤は、粘着部14を形成する前(塗布前)に化学的に安定であり、粘着剤塗工時に分散媒が揮発、もしくは粘着剤組成物を乾燥したのちに不可逆的に架橋反応が進行することが望ましい。このような架橋剤と官能基の組み合わせは、前述の公知のものでかまわない。
上記(b-4)タッキファイヤーおよび可塑剤は、例えば、ガラス転移温度Tgが-70℃~10℃である可塑剤またはタッキファイヤーとなる。例えば、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系オイル等のオイル、ジオクチルフタル酸などの可塑剤、安定化ロジングリセリンエステル、β-ピネン樹脂、α-ピネン樹脂を重合したテルペン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂なども含まれる。
上記アクリル系樹脂の重合に使用する重合開始剤として、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシビバレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2’-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2’-アゾビスメチルイソブチレート等の油溶性重合開始剤、または、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩類、前述の如き有機過酸化物類、過酸化水素などの水溶性重合開始剤、還元剤、例えば、n-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、n-ブチルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、2-エチルヘキシルチオグリコレート、トリクロロブロモメタン等の連鎖移動剤などを挙げることができる。
上記アクリル系樹脂は、例えば、以上に詳しく述べた如き単量体混合物を塊状重合法、溶液重合法などの任意の方法で得られる。得られた保護シートを水中に浸せきした際に粘着部14が白濁しないためには、前記アクリル系単量体混合物は、溶剤重合することがより好ましい。具体的には、アクリル酸などの単量体混合物をメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、t-ブタノール、アセトン、トルエン、酢酸エチルなどに代表される有機溶剤から選択される1種または複数種の溶媒中で重合反応を行い、ベースポリマーを得ることができる。
分子量のコントロールは、触媒量や重合調整剤の使用、重合時の昇温速度、反応温度の調節などの公知の方法により行う。そして、保護シートのタックや保持力などの諸物性のバランスから、得られた粘着剤組成物の分子量はポリスチレン換算で20万~150万となることが好ましい。
粘着部14を形成すると、次に、この粘着部上に基材12を貼り合わせて、この基材上に、専用のダイコータヘッド408を用いて、インク受容部16を形成するための液剤410を塗布する(図4(b)参照)。液剤410は、例えば、水溶性樹脂に各種の粒子を添加し、それを水に分散させたものである。その後、液剤410を乾燥させ、硬化させて、基材12上にインク受容部16を形成する。形成されたインク受容部16については、必要に応じて、例えば、スーパーカレンダー、グロスカレンダーなどによって、ロールニップ間を通しながら、加熱、加圧して平滑化するようにしてもよい。
液剤410は、公知の各種塗布方式を利用して、基材12上に塗布される。塗布方式としては、バーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、キャストコーター、スプレーコーターなどが挙げられる。液剤410の塗布量は、形成するインク受容部16におけるインクの受容性および保存性など、記録特性を満足させる塗布量となる。液剤410の塗布量は、一般的には、1~30g/m2であり、2~8g/m2であることが好ましい。
その後、インク受容部16上に、剥離部18を形成するための剥離剤412を、例えば、シルク印刷機によって印刷する(図4(c)参照)。シルク印刷機では、剥離剤412がスキージ414により、印刷版416のドット状のパターン部分416aに押し込まれる。印刷後に印刷版416を取り除くと、インク受容部16上にドット状のパターン418が形成される(図4(d)参照)。形成されるドット状のパターン418の径や厚さは、パターン部分416aの径や厚さによって決定される。従って、パターン部分416aの径や厚さについては、形成される剥離部18の形状や配置位置に基づいて決定される。
剥離剤412は、本実施形態では、親水性の樹脂材料に、炭酸水素ナトリウムを混合して、シルク印刷に適した粘度に調整したものを用いた。剥離剤412の塗布方法としては、ラベル印刷に用いられる各種の方式を用いることができる。具体的には、凸版印刷、凸版オフセット印刷、孔版印刷、平版印刷、彫刻凹版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、シルク印刷などが挙げられる。これらの中でシルク印刷が特に好適である。
そして、ドット状のパターン418を、温風ヒータなどにより加熱することで、乾燥し、硬化して、剥離部18を形成する。ところで、剥離剤412には、炭酸水素ナトリウムが含有されている。このため、パターン418の乾燥および硬化時に付与される熱によって、炭酸水素ナトリウムが熱分解し、パターン418から炭酸ガス(二酸化炭素ガス)が発生する。従って、剥離部18が形成される際には、発生した炭酸ガスによって、空隙18aが、剥離部18の表面に露出するように形成されることとなる(図4(e)参照)。こうして剥離部18が形成されると、シート402を剥がし、その後、粘着部14が位置する接着面10aを内側にして紙管11に巻き回して、粘着ラベル10をロール形状に成形する(図4(f)参照)。
粘着ラベル10は、ロール形状に成形されると、インク受容部16および剥離部18が設けられた記録面10bの上に、粘着部14が設けられた接着面10aが重なった状態となる(図5参照)。ここで、剥離部18の厚さd2は、粘着部14の厚さd1よりも十分に厚く形成されている。このため、紙管11に粘着ラベル10を巻き回す際に、接着面10aが記録面10bに押し付けられる方向(図5中の矢印参照)に圧力が生じても、剥離部18によって粘着部14がインク受容部16にほぼ接することはない。従って、接着面10aと記録面10bとが、容易に離間できなくなる程度に接着することが生じ難い。
(粘着ラベルへの記録)
次に、粘着ラベル10への記録について説明する。粘着ラベル10は、ロール形状に成形された状態から巻き解かれてシート状にされ、シート状となった記録面10bに対して、インクを付与して画像を記録する記録装置により記録される。この記録装置は、例えば、インクジェット記録装置である。
図6は、粘着ラベル10に記録するための記録装置の概略構成図である。図6に示す記録装置600は、ロール形状に成形された粘着ラベル10を、巻き解いてシート状にし、その後、ローラ602、604に記録面10bを当てて、テンションがかかった状態で、搬送部(不図示)によって搬送する。ローラ602、604の間では、テンションがかかった状態の粘着ラベル10の記録面10bに対して、記録ヘッド606からインクが付与されて記録が実行される。記録された粘着ラベル10は、搬送されてリワインダ608でロール状に巻き取られる。巻き取られた粘着ラベル10は、使用時に任意の長さで引き出されて、ハサミやカッターなどで切断されて対象物に接着される。
本実施形態では、記録ヘッド606は、黒(Bk)インクを吐出する記録ヘッドBk、シアン(C)インクを吐出する記録ヘッドC,マゼンタ(M)インクを吐出する記録ヘッドM、およびイエロー(Y)インクを吐出する記録ヘッドYから構成されている。各色の記録ヘッドは、搬送方向の上流から下流に向かって、記録ヘッドBk、記録ヘッドC、記録ヘッドM、記録ヘッドYの順に配置されている。また、各色の記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口が、粘着ラベル10の搬送方向と交差する幅方向の長さに対応した長さで配列された吐出口列を備えている、所謂、フルラインタイプの記録ヘッドである。
次に、記録装置600の制御系の構成について説明する。図7は、記録装置600の制御系のブロック構成図である。記録装置600は、ホストPC(パーソナルコンピュータ)などのホスト装置702から送信された記録情報やコマンドを、インターフェースコントローラ704を介して、CPU706で受信する。CPU706は、種々の演算、判定、比較などの処理を行うとともに、記録装置600の記録情報の受信、記録動作、記録媒体のハンドリングなどの記録装置600の全体的な制御を行う中央演算処理装置である。
CPU706では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ708にビットマップ展開して描画する。記録前に行う動作処理では、出力ポート710およびモータ駆動部712を介して、キャッピングモータ714、ヘッドアップダウンモータ716を駆動して、記録ヘッド606をキャップ(不図示)から離間させて、記録動作位置に移動させる。キャッピングモータ714は、記録ヘッド606の吐出口が形成された吐出口面を保護するためのキャップを移動可能なモータである。また、ヘッドアップダウンモータ716は、記録ヘッド606を、昇降可能であるとともに、記録動作位置まで移動可能なモータである。なお、記録ヘッド606は、キャリッジ(不図示)に搭載されており、ヘッドアップダウンモータ716は、このキャリッジを介して記録ヘッド606を移動することとなる。また、CPU706は、出力ポート710およびモータ駆動部712を介して、記録媒体を搬送する搬送部を駆動する搬送モータ718などを駆動して記録媒体、つまり、粘着ラベル10を搬送位置まで搬送する。
記録を行う際には、一定速度で搬送される記録媒体に対して、インクを吐出するタイミング(記録タイミング)を決定するため、CPU706は、記録領域検出回路720を介して先端検知センサ722で記録媒体の先端位置を検出する。その後、記録媒体の搬送に同期して、CPU706は、イメージメモリ708から記録情報を順次読み出し、読み出した記録情報を、記録ヘッド制御回路724を介して各色の記録ヘッドに転送する。
CPU706の動作は、プログラムROM726に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM726には、制御フローに対応する処理プログラムおよびテーブルなどが記憶されている。また、CPU706は、作業用のメモリとしてワークRAM728を使用する。さらに、CPU706は、記録ヘッド606における各吐出口の吐出性能を良好に維持・回復するための回復動作を行う際に、出力ポート710およびモータ駆動部712を介してポンプモータ730を駆動し、インクの加圧および吸引などを行う。
記録ヘッド606は、搬送機構の搬送ベルトに対し垂直に上下動するキャリッジ(不図示)に搭載されている。各色の記録ヘッド606は、本体に搭載されたコントロール基板とフレキシブルケーブルによって接続されており、インク吐出に関する信号を受信する。また、記録ヘッド606は、本体に搭載されている電源ユニットに電源ケーブルを介して接続されており、電源ユニットから電源が供給される。
記録ヘッド606から吐出されるインクは、インクが貯留されているインクタンク(不図示)からインク供給チューブ(不図示)によって、インク吐出に伴って随時各色の記録ヘッドに供給される。フレキシブルケーブル、電源ケーブル、インク供給チューブは、キャリッジに搭載されているレバーを解放することで記録ヘッド606から解放される。さらに、キャリッジに搭載されているレバーを解除することで記録ヘッド606を取り外すことができ、必要に応じて交換可能となっている。
こうした構成の記録装置600において、記録動作を開始するに際し、スプールにセットした記録媒体の先端をガイド部(不図示)に通して搬送機構に導く。この際、先端検知センサ722が記録媒体の先端を検知し、その検知信号に基づいてCPU706がモータ駆動部712を制御し、搬送モータ718を駆動する。これにより、記録媒体は搬送部により搬送方向に搬送される。
その後、記録を行う信号を受信すると、CPU706はヘッドアップダウンモータ716を制御してキャリッジを下降させ、キャリッジに搭載された記録ヘッド606の位置を記録動作位置に定める。この記録動作位置とは、記録ヘッド606の吐出口面と、当該吐出口面と対向する位置に搬送された記録媒体、つまり、粘着ラベル10の記録面10bとの間隔が、記録動作を行うのに適した間隔となる位置である。記録動作を行うのに適した間隔とは、即ち、記録媒体に対して、つまり、粘着ラベル10の記録面10bに対して適正にインクを着弾させるために適した間隔である。
記録媒体の搬送が開始された後、マーク検知センサ(不図示)から検出信号が出力されると、その検出信号を受けたCPU706は、搬送中の記録媒体が記録ヘッドBkの下に到達したと判断する。ここで、CPU706は記録ヘッド制御回路724を制御してホスト装置702から送られた記録情報に基づき、記録ヘッドBkからBkインクを吐出させる。同様に、CPU706は、記録ヘッドC、記録ヘッドM、記録ヘッドYの順に、各色のインクを記録情報に基づいて吐出させる。なお、この記録動作において、CPU706はエンコーダ検知センサ(不図示)の信号に基づき、搬送部の搬送スピードを制御すると共に、インクの吐出タイミングを制御する。記録が終了した記録媒体は、排出側へと搬送され排出される。排出された記録媒体は、外部に設置したリワインダ608によって巻き取られる。尚、必要に応じてカッターにより切断される構成でもよい。
次に、記録面10bに付与されたインクについて説明する。図8は、記録ヘッド606から吐出されたインクのインク受容部16への着弾および定着を説明する図である。図9は、インク受容部16に着弾したインク滴により形成される着弾画像を示す図である。図10は、記録ヘッド606から吐出されたインクの剥離部18への着弾および定着を説明する図である。図10(a)は、公知技術による剥離部18でのインクの定着を説明する図であり、図10(b)は、本実施形態による剥離部18でのインクの定着を説明する図である。なお、図9では、剥離部18の空隙18aを省略して示している。
記録ヘッド606の吐出口から吐出されたインク滴802は、記録面10bにあるインク受容部16および剥離部18上に着弾する。なお、記録面10bでは、インク受容部16の面積の方が、剥離部18の面積よりも大きくなっているため、着弾したインクの大部分は、インク受容部16に吸収されて、定着することとなる(図8参照)。インク受容部16に吸収されたインク滴802は、インク受容部16において着弾画像902を形成する。この着弾画像902は、剥離部18の直径よりも大きくにじんだ画像を形成し、インク受容部16の内側では、剥離部18影響を受けずに広がり画像を形成する(図9参照)。
また、記録面10bでは、剥離部18上にインク滴802が着弾することもある。この場合、剥離部18の直径は、インク滴802の直径よりも小さい径であるため、着弾したインク滴802は、着弾した剥離部18の周りに位置するインク受容部16にも着弾する(図10(a)(b)参照)。インク受容部16では、インクは、上述のようにインク受容部16に定着する。一方、剥離部18では、剥離部18を形成する材料は、インクに親和性のある樹脂材料で形成されているが、インクを吸収する特性を備えていない。
このため、公知技術(上記特許文献1)のように、剥離部18に空隙18aが形成されていない場合には、剥離部18上のインクは、そこに留まったままとなる(図10(a)参照)。この状態では、インクの定着に時間を要することとなり、インク定着前に記録面10bに手などが接触することで、当該手を汚染するとともに、記録品位の低下が生じることとなる。
一方、本実施形態の剥離部18では、その表面に露出して所定の深さを備えた空隙18aが形成されている。このため、剥離部18上のインクは、毛管力によって空隙18a内に侵入することとなる(図10(b)参照)。これにより、空隙18aが形成されていない剥離部18と比較して、空隙18aを有する剥離部18では、その表面にインクが残存し難くなり、記録面10bへの接触による接触物の汚染および記録品位の低下を抑制することができるようになる。
仮に、空隙18aの体積以上のインク滴が剥離部18上に着弾したとしても、空隙18aの体積分だけ、剥離部18上に残るインク量が少なり、公知技術よりも剥離部18上でインクが定着(乾燥)する時間が短くなる。また、剥離部18上でのインクの定着時間が短くなることにより、記録面10bへの接触物の汚染、記録品位の低下を抑制することができる。
ところで、上記したように、剥離部18の形成では、記録に使用するインクに親和性のある樹脂材料を用いている。従って、「記録に使用するインクに親和性のある」とは、形成された剥離部18において、空隙18a内に毛管力によってインクが侵入することが可能な程度の濡れ性を有することを意味する。
(比較実験)
次に、本願発明者が行った比較実験について説明する。比較実験では、実施例1、実施例2、実施例3、および比較例として、それぞれ異なる条件で作成した粘着ラベルに対して、記録面にインクを付与して記録を行った際の、インク定着性、剥離性、および記録品位について評価した。インク定着性については、記録後の記録面に触れた手の汚染の有無について評価した。剥離性については、粘着ラベルの記録面と接着面とを重ね合わせた後の、互いの離間のし易さを「良い」、「悪い」の2段階で評価した。記録品位については、記録後の記録品位を「良い」、「悪い」の2段階で評価した。なお、比較実験では、実施例1、実施例2、実施例3、および比較例は、剥離部18のみが異なっており、他の構成や記録の条件などについては、すべて同じである。
・実施例1
<粘着部>
粘着部14を形成するための塗布液、つまり、粘着剤406として、アクリル樹脂(アクリル系感圧性粘着剤PK(リンテック(株)製))を、溶剤に対し樹脂の質量が20%となるように溶剤に溶解させ、混合撹拌して調整したものを用いる。そして、この粘着剤406を、凸版輪転印刷機(コーバックインターナショナル(株)製)によって、粘着部14の有効厚さが8μmとなるようにシート402上に塗布した。塗布後、温風ヒータにより乾燥、硬化させて粘着部14を形成した。
<インク受容部>
水39重量部とイソプロピルアルコール25重量部との混合液に、硝酸アルミニウム九水塩1重量部を加え、さらに。δ-アルミナ(デグサ社製、商品名:Al2O3C、平均一次粒子径13nm)35重量部を加える。この混合液に、超音波分散機および高圧分散機などの分散装置を使用して分散させてアルミナ分散液とする。このアルミナ分散液の粘度は60cPであった。なお、アルミナ分散液は、pHを弱酸性の範囲、具体的には、pH2~6の範囲に調整することで、効果的にアルミナを分散させることができる。
次に、ポリビニルアセタール樹脂の水/イソプロピルアルコール溶液40重量部と、ポリビニルアルコール樹脂の水溶液20重量部とを混合撹拌して混合液とした。ポリビニルアセタール樹脂の水/イソプロピルアルコール溶液は、積水化学(株)製、商品名:エスレックKX-1、分子量:18×104、アセタール化度:8モル%、樹脂分:8重量%を用いた。また、ポリビニルアルコール樹脂の水溶液は、(株)クラレ製、商品名:クラレポバールPVA420、鹸化度:78.0~81.0、樹脂分:10重量%を用いた。
得られた混合液:60重量部を、得られたアルミナ分散液:100重量部に加え、混合して、インク受容部16を形成するための塗布液、つまり、液剤410を作製した。なお、得られた液剤410の粘度は、600cPであった。そして、液剤410を、ダイコータヘッド408によって、インク受容部16の有効厚さが10μmとなるように基材12上に塗布した。塗布後、温風ヒータにより乾燥、硬化させてインク受容部16を形成した。
<剥離部>
剥離剤412として、使用するインクと親和性のある樹脂材料に、炭酸水素ナトリウムを加え、さらに、樹脂材料と親和性のある液体により、シルク印刷に適した粘度に調整したものを用いた。炭酸水素ナトリウムは、林純薬工業株式会社製、特級一級炭酸水素ナトリウムを用い、その含有量は3~5重量部とした。
得られた剥離剤412を、孔版印刷機(シルクスクリーン)によって、T-300メッシュの印刷版を用いて、有効厚さが20μmとなるようにインク受容部16上に塗布した。塗布後、温風ヒータで乾燥、硬化させて剥離部18を形成した。なお、形成された剥離部18において、その表面に空隙18aの形成が確認された。
・実施例2
実施例1とは、剥離剤412における炭酸水素ナトリウムが8~10重量部である点のみ異なっている。即ち、実施例2では、炭酸水素ナトリウムが8~10重量部となる剥離剤412で剥離部18を形成しており、他の構成および記録条件などについては、実施例1と同じである。なお、形成された剥離部18において、その表面に空隙18aの形成が確認された。
・実施例3
実施例1とは、剥離剤412における炭酸水素ナトリウムが1~3重量部である点のみ異なっている。即ち、実施例3では、炭酸水素ナトリウムが1~3重量部となる剥離剤412で剥離部18を形成しており、他の構成および記録条件などについては、実施例1と同じである。なお、形成された剥離部18において、その表面に空隙18aの形成が確認された。
・比較例
実施例1とは、剥離剤412において炭酸水素ナトリウムが含有されていない点のみ異なっている。即ち、比較例では、炭酸水素ナトリウムが含まれてない剥離剤412で剥離部18を形成しており、他の構成および記録条件などについては、実施例1と同じである。なお、形成された剥離部18において、その表面に空隙18aの形成は確認されなかった。
・実験結果
図11は、比較実験による実験結果を示している。図11に示すように、インク定着性、剥離性、および記録品位のすべてで良好な結果を示したのは、実施例1であった。従って、この実験結果からは、一定量以上の炭酸水素ナトリウムを含有することで、剥離部18により、粘着ラベルにおいて、接着面と記録面との剥離特性を維持しつつ、インクの定着性が向上することが示された。
なお、インク定着性について、炭酸水素ナトリウムが低含有量であるときには、炭酸水素ナトリウムを含有しない場合と同様に、良好な結果を得ることができなかった(図11の実施例3と比較例1とを参照)。従って、炭酸水素ナトリウムの含有量については、剥離剤412に含まれる材料、記録装置で使用するインクの種類などの種々の条件に応じて、インク定着性などが良好な含有量の上限値および下限値を、実験的に求めるようにするとよい。
10 ライナーレス粘着ラベル
18 剥離部
18a 空隙

Claims (19)

  1. 対象物に対して接着可能な接着面を形成し、基材の一方の面に形成される粘着部と、
    前記接着面と対向する、インクを付与して記録可能な記録面を形成し、前記基材の他方の面に形成されて、インクを受容可能なインク受容部と、
    前記インク受容部上に離散的に設けられて前記インク受容部とともに前記記録面を形成し、前記接着面と前記記録面とが重ねられた際に、前記接着面と前記記録面とを容易に離間可能とする剥離部と、
    を有するライナーレス粘着ラベルであって、
    前記剥離部は、その表面に露出した空隙を備えることを特徴とするライナーレス粘着ラベル。
  2. 前記空隙は、細孔および亀裂を含むことを特徴とする請求項1に記載のライナーレス粘着ラベル。
  3. 前記剥離部は、前記記録面に付与されるインクと親和性を有する樹脂材料により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のライナーレス粘着ラベル。
  4. 前記樹脂材料は、親水性であることを特徴とする請求項3に記載のライナーレス粘着ラベル。
  5. 前記樹脂材料は、親水性ウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、または親水性アクリル樹脂であることを特徴とする請求項4に記載のライナーレス粘着ラベル。
  6. 前記剥離部は、その直径が、10μm以上、30μm以下であることを特徴とする請求項4または5に記載のライナーレス粘着ラベル。
  7. 前記樹脂材料は、疎水性であることを特徴とする請求項3に記載のライナーレス粘着ラベル。
  8. 前記樹脂材料は、ポリオレフィン系樹脂またはシリコーン系樹脂であることを特徴とする請求項7に記載のライナーレス粘着ラベル。
  9. 前記剥離部は、その直径が、10μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項7または8に記載のライナーレス粘着ラベル。
  10. 前記剥離部は、その直径が、付与されるインク滴の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベル。
  11. 前記剥離部は、その直径は、付与されるインク滴の半径よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベル。
  12. 前記剥離部は、その厚さが、前記粘着部の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベル。
  13. 前記接着面を内側にして巻き回されてロール形状に形成される請求項1から12のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベル。
  14. 対象物に対して接着可能な接着面と、前記接着面と対向し、インクを付与して記録可能な記録面とを備えたライナーレス粘着ラベルの製造方法であって、
    前記接着面として、対象物に接着するための粘着部を形成する第1工程と、
    前記粘着部上に基材を貼り合わせ、該基材上に前記記録面として、付与されたインクを受容可能なインク受容部を形成する第2工程と、
    前記インク受容部上に、前記接着面と前記記録面とが重ねられた際に、前記接着面と前記記録面とを容易に離間可能とするための剥離部を離散的に形成する第3工程と、
    を有し、
    前記第3工程では、樹脂材料と、炭酸水素ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウム混合物とを含む塗布液を前記インク受容部上に塗布して加熱することで、表面に空隙が形成された前記剥離部を形成する
    ことを特徴とするライナーレス粘着ラベルの製造方法。
  15. 前記接着面を内側にして巻き回してロール形状に成形する第4工程をさらに有することを特徴とする請求項14に記載のライナーレス粘着ラベルの製造方法。
  16. 前記炭酸水素ナトリウム混合物は、炭酸水素ナトリウムと、クエン酸および炭酸ナトリウムの少なくとも一方との混合物であることを特徴とする請求項14または15に記載のライナーレス粘着ラベルの製造方法。
  17. 前記炭酸水素ナトリウムの粒径は、50~200μmであることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベルの製造方法。
  18. 前記塗布液は、凸版印刷、凸版オフセット印刷、孔版印刷、平版印刷、彫刻凹版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、あるいはシルク印刷によって塗布されることを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベルの製造方法。
  19. 前記空隙は、細孔および亀裂を含むことを特徴とすることを特徴とする請求項14から18のいずれか1項に記載のライナーレス粘着ラベルの製造方法。
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