JP2022089198A - 鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】グランドピアノの鍵の動特性に近付けた小型の鍵盤楽器を提供することを目的とする。【解決手段】鍵盤楽器1は、第1固定支点部31を有する第1部材41と、一端側が第1固定支点部31に回転可能に固定されている第1リンク部材310と、第1固定支点部31より前側かつ下側に設けられている第2固定支点部32を有する第2部材42と、一端側が第2固定支点部32に回転可能に固定されている第2リンク部材320と、第1リンク部材310の他端側と、第2リンク部材320の他端側と、を連結するよう鍵2に固定されている連結リンク部材35と、を有する。【選択図】 図3

Description

本発明は、鍵盤楽器に関する。
従来から、鍵の動特性をグランドピアノに近付けつつ小型に構成した鍵盤楽器が提供されている。例えば、特許文献1には、鍵にリンク機構が接続された鍵盤楽器が開示される。この鍵盤楽器のリンク機構は、ベース上の前側支持部及び後側支持部と、鍵の前部、後部にそれぞれ連結された前側鍵リンクバー、後側鍵リンクバーと、前側鍵リンクバーと前側支持部に連結する前側連結リンクバーと、後側鍵リンクバー、後側支持部及び前側連結リンクバーと連結する後側連結リンクバーとを有する。前側連結リンクバー及び後側連結リンクバーは、それぞれ回動自在にかつスライド自在に連結される。
特開2020-52391号公報
上記従来の鍵盤楽器におけるリンク機構の前側及び後側の連結リンクバーは、互いにスライド自在に連結されるため、前後方向の長さがある程度必要とされる。すると、鍵盤楽器の小型化に際して、前後の連結リンクバーの長さが障害となる場合がある。
本発明は、グランドピアノの鍵の動特性に近付けた小型の鍵盤楽器を提供することを目的とする。
本発明の一実施例の鍵盤楽器は、第1固定支点部を有する第1部材と、一端側が前記第1固定支点部で軸支されている第1リンク部材と、前記第1固定支点部より前側かつ下側に設けられている第2固定支点部を有する第2部材と、一端側が前記第2固定支点部で軸支されている第2リンク部材と、鍵操作に応じて前記第1固定支点部を中心に回転する前記第1リンク部材の他端側と、前記鍵操作に応じて前記第2固定支点部を中心に回転する前記第2リンク部材の他端側と、の間の距離が変わらないように固定している連結リンク部材と、を有する。
本発明によれば、グランドピアノの鍵の動特性に近付けた小型の鍵盤楽器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る鍵盤楽器の全体斜視図である。 本発明の実施形態に係る鍵及びリンク機構等の構造を模式的に示す、定常状態における左後側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る鍵及びリンク機構等の構造を模式的に示す、定常状態における右前側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る鍵及びリンク機構等の構造を模式的に示す、定常状態における左側から見た側面図であり、鍵のみ断面で示す。 本発明の実施形態に係る鍵及びリンク機構等の構造を模式的に示す、押鍵状態における左側から見た側面図であり、鍵のみ断面で示す。 本発明の実施形態に係る第1固定支点部についての図4のVI-VI断面図である。 本発明の実施形態に係る鍵の点P、点Qの軌跡を求めるためxy座標系を用いた説明図であり、(a)は、点B、点Cをxy座標系で表す図であり、(b)は点Pをxy座標系で表す図である。 本発明の実施形態に係る鍵の点P、点Qの軌跡を求めるためxy座標系を用いた説明図であり、(a)は、点Qをxy座標系で表す図であり、(b)は点P、点Q、点B、点Cの軌跡をxy座標系で表す図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1に示す鍵盤楽器1は、鍵2と、ケース11とを備える。なお、以下の説明においては、鍵2の鍵の前後方向FBにおける前を前側F、鍵の前後方向FBの後を後側Bとし、鍵2に向かって左を左側L、右を右側Rとする。鍵2の鍵の配列方向LRは、左右方向である。また、鍵盤楽器1の上下方向ULにおいて上を上側Up、下を下側Loとする。本実施形態の鍵盤楽器1は、電子ピアノについて示しているが、奏者(ユーザ)の押鍵操作に応じて発音する楽器であればその他の鍵盤楽器であってもよい。
鍵盤楽器1は、演奏操作子として音高を指定する複数の鍵2を有し、鍵2の配列方向LR(左右方向)に長尺の平板状に形成される。鍵盤楽器1には、鍵2の後方側に各種設定の選択や決定を行う操作ボタンやダイヤルを含む操作パネル12が設けられる。鍵2は、白鍵21及び黒鍵22を有する。白鍵21及び黒鍵22は、鍵盤楽器1の左右方向に所定の順序で規則的に配列される。
図2~5は、複数の鍵2のうち、一の白鍵21について示す構造図である。図2~5における白鍵21の下側に配置されるリンク機構30や略平板状のベース部材40等の構造は、鍵盤楽器1のケース11の内部に収納される。鍵盤楽器1の複数の鍵2は、リンク機構30等を有することにより、グランドピアノの鍵に近い動特性を得ることができる。なお、図3,4は、白鍵21のみを断面で示している。リンク機構30は、第1固定支点部31、第1リンク部材310、連結リンク部材35(第1連結部351、第2連結部352)、第2リンク部材320、第2固定支点部32を有する。
図1,2に主に示すように、白鍵21は、その大部分が露出して押鍵される面を備える上面板部21aを有する。上面板部21aから下側Loには、鍵の配列方向LRの側板21b,21cと、前側Fの前板21dと、後側Bの後板21eと、が延設される。従って、白鍵21は、略シェル状に設けられる。図2~5に示す白鍵21は、鍵盤楽器1において「ド」や「ファ」に配置される。従って、右側の側板21cは、黒鍵22が配置可能なように上面視略鉤状に設けられる。なお、図2~図5の白鍵21は、鍵2(白鍵21、黒鍵22)のうちの一の鍵2の例として示すものである。
前板21d及び左右の側板21b,21cの前側Fの一部は、下側Loに向けて延び、先端部分が後側Bに突出するよう略鉤状とされる前脚部21fが設けられる。また、図4,5に示すように、白鍵21の後側Bは、側板21b,21cに亘る円柱状のカムフォロア21gが設けられる。カムフォロア21gが設けられる側板21b,21cは、後板21eと共に、若干程度、下側Lo方向に延びている。
白鍵21における前板21dと後板21eとの間には、側板21b,21cが下側Lo方向に延びてハンマー押圧部21hが設けられる。ハンマー押圧部21hにおいて延設される側板21b,21cとの間における前側Fには、ハンマー押圧部21hにおける側板21b,21cに亘る板状のハンマー押圧部前板21h1が設けられる。ハンマー押圧部前板21h1は、前後方向FBに開口される開口部21h2を有し、後述のハンマーキャップ52が挿入される。開口部21h2は、上側Up及び下側Loの縁部が後側Bに折れ曲がり、ハンマーキャップ52の上側Up、下側Loに位置される。
ハンマー押圧部21hと白鍵21の後板21eとの間には、連結リンク部材35が設けられる。連結リンク部材35は、リンク機構30を構成する部材の一つである。連結リンク部材35は、具体的には、白鍵21の上面板部21aの下面から下側Loに向けて、平面部を左右方向とした一枚の略板状に延設される。連結リンク部材35は、段部35aが設けられる。連結リンク部材35の段部35aの近傍の外側の角部には、連結部としての第1連結部351が設けられる。連結リンク部材35の先端部には、連結部としての第2連結部352が設けられる。第1連結部351は、第2連結部352よりも上側かつ前側に配置される。また、一枚の板状部材とされる連結リンク部材35の第1連結部351と第2連結部352の距離は、鍵操作において変わらない。
ベース部材40の後側Bの上面には、第1部材41が設けられる。第1部材41は、略四角柱状の柱状支持部41aと、柱状支持部41aの上面に設けられて平面側を左右方向(鍵の配列方向LR)に向けた略板状とされる支持板部41bとを有する。なお、ベース部材40は、ケース11の底板としてもよい。
柱状支持部41aの上側Upには、前側Fに向けて突出する前方突出部41a1が設けられる。前方突出部41a1は、下面が傾斜している。この傾斜する下面には、左右方向に長い略長矩形平板状の上限ストッパ41a2が設けられる。上限ストッパ41a2は、後述のハンマー部材50の錘部51の揺動動作における、錘部51の上昇限のストッパである。上限ストッパ41a2は、例えばフェルト等の弾性部材が適用される。また、柱状支持部41aには、図3に示すように、ハンマー部材50の揺動時における柱状支持部41aとの干渉を回避するための、上下方向に長い溝部41a3が前側Fの面に設けられる。溝部41a3は、図2に示すように、上側Upの一部で柱状支持部41aを前後に貫通し、後面に長孔が開口する。
第1部材41の支持板部41bは、上側Upに延設される。支持板部41bの上側Upの一部は、シェル状とされる白鍵21の内部空間に挿入される。図4,5に示すように、支持板部41bの上側Upには、上端側が開放されて、側面視において前側Fに向けて略凸円弧状のカム部41b1が設けられる。白鍵21のカムフォロア21gは、カム部41b1に摺動自在に係合する。また、支持板部41bの後側Bには、上下方向に長い鍵ガイド部41cが支持板部41bの左右の面にそれぞれ設けられる。鍵ガイド部41cは、白鍵21の後側Bにて下側Loに延設される部分の側板21b,21cの内面と摺接する。鍵ガイド部41cは、鍵操作に応じた鍵の動きをガイドして、鍵の配列方向LRにおける白鍵21の横ブレを防ぐためのものである。
支持板部41bにおける前方突出部41a1に対応する部位には、リンク機構30における第1固定支点部31が設けられる。第1固定支点部31には、第1リンク部材310の一端側が回転可能に軸支されている。具体的には、図6に示すように、第1リンク部材310の一端にピン部310aが立設し、ピン部310aの軸孔310bにはナット310cが設けられる。ピン部310aは支持板部41bに設けられた貫通孔に挿通する。十字ねじ31aとナット310cが螺合すると、ワッシャ31a1の略中央部分とピン部310aの端面部が当接し、支持板部41bが第1リンク部材310とワッシャ31a1との間に所定のクリアランスを有して挟まれる。このようにして、ピン部310aを軸部として第1リンク部材310が回転する。なお、以下に示すリンク機構30における回転軸(第1連結部351、第2連結部352、第2固定支点部32)やハンマー部材50の支点部53についても、第1固定支点部31の回転構造と同様に構成される。
図2~5に戻り、第1リンク部材310の他端側は、連結リンク部材35の第1連結部351と回転可能に連結される。一方、ベース部材40の前後方向FBの略中央である、第1部材41の前側Fには、第2部材42が略柱状にベース部材40から立設する。第2部材42のベース部材40側の下側Loには、第2固定支点部32が設けられる。換言すれば、第2固定支点部32は、第1固定支点部31より前側Fかつ下側Loに設けられている。第2固定支点部32には、第2リンク部材320の一端側が回転可能に軸支されている。第2リンク部材320の他端側は、連結リンク部材35の第2連結部352と回転可能に連結される。連結リンク部材35は、鍵操作に応じて第1固定支点部31を中心に回転する第1リンク部材310の他端側と、鍵操作に応じて第2固定支点部32を中心に回転する第2リンク部材320の他端側と、の間の距離が変わらないように固定し、連結している。
第2部材42の上端には、ハンマー部材50の支点部53が設けられる。ハンマー部材50は、支点部53に回転可能に固定される。すなわち、第2部材42は、ハンマー部材50を回転可能に軸支する支点部53を有するハンマーホルダとされ、換言すれば、ハンマーホルダは、第2部材42と一体に設けられている。ハンマー部材50は、支点部53の前側Fに接続杆50aを有し、支点部53の後側Bに接続杆50bを有する。接続杆50a,50bは、支点部53において屈曲して設けられる。前側の接続杆50aの先端部には、ハンマーキャップ52が設けられる。ハンマーキャップ52は、エラストマーやシリコン樹脂等の弾性部材が適用される。ハンマー部材50の他端側であるハンマーキャップ52は、ハンマー押圧部21hの開口部21h2の内部で折れ曲がる上下のハンマー押圧部前板21h1と摺接可能なように、開口部21h2に挿入され連結される。
一方、ハンマー部材50の後側Bの接続杆50bの先端部(ハンマー部材50の一端側)には、幅広の板状に錘部51が設けられる。なお、ベース部材40の上面には、ハンマー部材50の下限位置における錘部51との干渉を回避するための凹部40aが設けられる。
第2部材42の前側Fのベース部材40上には、略柱状の前脚ガイド部材43が設けられる。前脚ガイド部材43には、白鍵21の前脚部21fに対応する形状として、上面視において凹状の凹部43aが設けられる。凹部43aには、左右側面にそれぞれ、上下方向に長い鍵ガイド部43bが設けられる。鍵ガイド部43bは、白鍵21の前脚部21fの側板21b,21cの内面と摺接する。鍵ガイド部43bは、鍵操作に応じた鍵の動きをガイドして、鍵の配列方向LRにおける白鍵21の横ブレを防ぐためのものである。
前脚ガイド部材43の凹部43aにおける左右の上端面及び下端面には、フェルト等の弾性部材からなる上限ストッパ43c、下限ストッパ43dが設けられる。上限ストッパ43cには、前脚部21fの鉤状の側板21b,21cの上面が当接して白鍵21の上昇が規制される。同様に、下限ストッパ43dには、前脚部21fの鉤状の側板21b,21cの下面が当接して白鍵21の下降が規制される。
白鍵21は、図2~図4の定常状態では、ハンマー部材50の錘部51が自重で下方に位置し、支点部53を挟む反対側のハンマーキャップ52は上方に位置する。このとき、ハンマーキャップ52は、ハンマーキャップ52の上方に位置するハンマー押圧部21hのハンマー押圧部前板21h1と当接して押し上げており、前脚部21fの鉤状の側板21b,21cの上面は上限ストッパ43cに当接している。そして、白鍵21を押すと、ハンマー部材50の錘部51の自重に抗してハンマー押圧部21h(ハンマーキャップ52に当接するハンマー押圧部前板21h1)によりハンマーキャップ52を押し下げる。すると、ハンマー部材50は支点部53周りに回動し、錘部51は上昇する。そして、図5に示すように、錘部51は上限ストッパ41a2に当接し、前脚部21fの側板21b,21cの下面は下限ストッパ43dに当接して押鍵操作が完了する。
押鍵操作において、リンク機構30は、第1リンク部材310と第2リンク部材320とで規制された連結リンク部材35の第1連結部351と第2連結部352とを連結する仮想リンク部材が回転しながら上方及び下方に移動する。
なお、図示しないが、ハンマー押圧部21hの下方等に発音のためのスイッチ部を設けることで、白鍵21に応じて発音させることができる。
ここで、白鍵21の前側の上端面の点Pと、後側の上端面の点Qの軌跡は、図7(a)、図7(b)、図8(a)、図8(b)を参照して以下のように求めることができる。なお、図7(a)、図7(b)、図8(a)、図8(b)にて示す座標系においては、第1固定支点部31を点A、連結リンク部材35の第1連結部351を点B、第2連結部352を点C、第2固定支点部32を点Dとして説明する。また、第1リンク部材310の長さ(点A-点B間の長さ)をL、第1連結部351から第2連結部352までの長さ(点B-点C間長さ)をL、第2リンク部材320の長さ(点C-点Dの長さ)をL、として説明する。
図7(a)に示すように、固定支点である点A、点Dの座標をそれぞれA(0,a)、D(d,0)とする。第1リンク部材310のx軸に対する角度がθ、第2リンク部材320のx軸に対する角度がθ、のとき、点BはB(Lcosθ,a+Lsinθ)、点CはC(d-Lcosθ,Lsinθ)と表される。なお、点B、点Cの軌跡は、破線で示すように略円弧状となる。
図7(b)に示すように、点B、点C、点Pの3点からなる角度をθBCP、点B-点Cのx軸に対する角度をθ、点P-点Cのx軸に対する角度をθとする。このとき、θ=θ-θBCPである。また、点Cの座標をC(C、C)とし、点P-点C間の長さをpとすると、点Pは、P(C+pcosθ,C+psinθ)で表される。
図8(a)に示すように、点Q-点Cを通る直線は、点A近傍を通るよう設定される。従って、点Q、点C、点Bの3点からなる角度は、点A、点C、点Bの3点からなる角度θACB、と近似する。点Q-点Cのx軸に対する角度θとすると、θ=π-θ-θABCである。点Q-点C間の長さをqとすると、点Qは、Q(C-qcosθ,C+qsinθ)で表される。
以上のように算出される点P、点Qの軌跡は、図8(b)に示す一点鎖線のように、点Qの移動量d1、点Pの移動量d2として、略円弧状の軌跡となる。なお、点P、点Qの軌跡は、近似的な円運動の軌跡とされる。従って、点P、点Qの軌跡を、グランドピアノにおける点P、点Qに対応する位置の軌跡(移動量)に合うように、第1リンク部材310の長さ(L)、第2リンク部材320の長さ(L)、第1連結部351と第2連結部352間の長さ(L)、第1固定支点部31から第2固定支点部32までの長さ(L)を設定すれば、小型の電子ピアノ等の鍵盤楽器1の鍵2の動特性をグランドピアノの鍵の動特性に近付けることができる。
また、グランドピアノの鍵の動特性に更に近付けるため、L(第1リンク部材310の長さ(点A-点B間の長さ))、L(第1連結部351から第2連結部352までの長さ(点B-点C間長さ))、L(第2リンク部材320の長さ(点C-点Dの長さ))、L(第1固定支点部31から第2固定支点部32までの長さ(点A-点Dの長さ))は、以下の関係を有する。
>L かつ L+L>L
このように設定することで、図8(b)に示す点P及び点Qにおける水平方向(x軸方向)との角度(第2回転角度とされる、鍵2の回転角度K1)と、点Bにおける水平方向との角度(第1回転角度とされる、第1リンク部材310の回転角度K2)は、以下の関係となる。
K1<K2
上記の関係により、鍵2の回転運動における支点(仮想支点Vf)は、点P-点Q線の延長線上に位置される。
以上の本発明の実施形態によれば、鍵盤楽器1は、第1固定支点部31を有する第1部材41と、一端側が第1固定支点部31で軸支されている第1リンク部材310と、第1固定支点部31より前側Fかつ下側Loに設けられている第2固定支点部32を有する第2部材42と、一端側が第2固定支点部32で軸支されている第2リンク部材320と、鍵操作に応じて第1固定支点部31を中心に回転する第1リンク部材310の他端側と、鍵操作に応じて第2固定支点部32を中心に回転する第2リンク部材320の他端側と、の間の距離が変わらないように固定している連結リンク部材35と、を有する。
これにより、鍵2の動特性をグランドピアノの動特性、すなわち、鍵2(白鍵21)の点P-点Qの延長線上に仮想の回転中心が設定されて、鍵2の前端及び後端が略円弧状の軌跡となるように設定できるので、グランドピアノに近い動特性の鍵2を備え、リンク機構30により小型にすることができる鍵盤楽器1を提供することができる。
また、連結リンク部材35の第1リンク部材310との連結部(第1連結部351)は、連結リンク部材35の第2リンク部材320との連結部(第2連結部352)よりも上側かつ前側に配置されている。これにより、第1連結部351と第2連結部352の角度と移動量の設定により、グランドピアノに近い鍵2の移動量と回転角度を得ることができる。
また、鍵盤楽器1は、支点部53に回転可能に固定され、一端側に錘部51を有し、他端側は鍵2と連結されるハンマー部材50を有する。これにより、グランドピアノに近い動特性の鍵2について、グランドピアノと同等のアクション荷重を付与することができる。
また、第2部材42は、ハンマー部材50を回転可能に軸支する支点部53を有する。これにより、鍵2の下方にハンマー部材50を連結することができる。
また、鍵操作に応じた鍵2の動きをガイドする鍵ガイド部43b,41cが鍵2の前側及び後側のそれぞれに設けられる。これにより、前端及び後端の鍵2の上面の位置点P,点Qが略円弧状の軌跡で動いても、鍵2の横ブレを低減することができる。
また、第1リンク部材310の長さLは、第2リンク部材320の長さLよりも大きく、かつ、第1リンク部材310の長さLと第2リンク部材320の長さLの長さの和は、第1固定支点部31から第2固定支点部32までの長さLよりも大きい(L>L かつ L+L>L)。これにより、第1リンク部材310、第1連結部351と第2連結部352のリンク及び第2リンク部材320の配置は、N字形(前側Fを上側として見る)となる。ゆえに、鍵盤楽器1を小型とすることができる。
また、連結リンク部材35よりも後側Bに、カム部41b1に係合するカムフォロア21gを有する。これにより、略円弧状の軌跡で動く鍵2の後端(点Q)をスムーズに動作させることができる。
また、鍵操作に応じて第1リンク部材310が第1固定支点部31を中心に回転する第1回転角度K2は、鍵操作に応じて鍵が仮想支点Vfを中心に上下方向に回転する第2回転角度K1より大きい。これにより、仮想支点Vfをグランドピアノと略一致させた鍵操作を実現する鍵盤楽器1を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]第1固定支点部を有する第1部材と、
一端側が前記第1固定支点部で軸支されている第1リンク部材と、
前記第1固定支点部より前側かつ下側に設けられている第2固定支点部を有する第2部材と、
一端側が前記第2固定支点部で軸支されている第2リンク部材と、
鍵操作に応じて前記第1固定支点部を中心に回転する前記第1リンク部材の他端側と、前記鍵操作に応じて前記第2固定支点部を中心に回転する前記第2リンク部材の他端側と、の間の距離が変わらないように固定している連結リンク部材と、
を有する鍵盤楽器。
[2]前記連結リンク部材の前記第1リンク部材との連結部は、前記連結リンク部材の前記第2リンク部材との連結部よりも上側かつ前側に配置されている前記[1]に記載の鍵盤楽器。
[3]一端側に錘部を有し、他端側に鍵と連結されるハンマー部材を有する前記[1]又は前記[2]に記載の鍵盤楽器。
[4]前記第2部材は、前記ハンマー部材を回転可能に軸支する支点部を有する前記[3]に記載の鍵盤楽器。
[5]前記鍵操作に応じた鍵の動きをガイドする鍵ガイド部が、鍵の前側及び後側のそれぞれに設けられる前記[1]乃至前記[4]の何れかに記載の鍵盤楽器。
[6]前記第1リンク部材の長さは、前記第2リンク部材の長さよりも大きく、かつ、前記第1リンク部材の長さと前記第2リンク部材の長さの和は、前記第1固定支点部から前記第2固定支点部までの長さよりも大きい前記[1]乃至前記[5]の何れかに記載の鍵盤楽器。
[7]前記連結リンク部材よりも後側に、カム部と、前記カム部に係合するカムフォロアと、を有する前記[1]乃至前記[6]の何れかに記載の鍵盤楽器。
[8]前記鍵操作に応じて前記第1リンク部材が前記第1固定支点部を中心に回転する第1回転角度は、前記鍵操作に応じて鍵が仮想支点を中心に上下方向に回転する第2回転角度より大きい、前記[1]乃至前記[7]の何れかに記載の鍵盤楽器。
1 鍵盤楽器 2 鍵
11 ケース 12 操作パネル
21 白鍵 21a 上面板部
21b 側板 21c 側板
21d 前板 21e 後板
21f 前脚部 21g カムフォロア
21h ハンマー押圧部 21h1 ハンマー押圧部前板
21h2 開口部 22 黒鍵
30 リンク機構 31 第1固定支点部
31a 十字ねじ 31a1 ワッシャ
32 第2固定支点部 35 連結リンク部材
35a 段部 40 ベース部材
40a 凹部 41 第1部材
41a 柱状支持部 41a1 前方突出部
41a2 上限ストッパ 41a3 溝部
41b 支持板部 41b1 カム部
41c 鍵ガイド部 42 第2部材
43 前脚ガイド部材 43a 凹部
43b 鍵ガイド部 43c 上限ストッパ
43d 下限ストッパ 50 ハンマー部材
50a 接続杆 50b 接続杆
51 錘部 52 ハンマーキャップ
53 支点部 310 第1リンク部材
310a ピン部 310b 軸孔
310c ナット 320 第2リンク部材
351 第1連結部 352 第2連結部
本発明の一実施例の鍵盤楽器は、筐体の手前側から奥側に向かって延びる鍵部材を備えた鍵盤楽器であって、前記鍵部材の下方に設けられ、前記鍵部材と一体的に回転する連結部材と、一端側が前記連結部材に接続され、かつ、他端側が第1支持部材に接続される第1リンク部材であって、前記一端側が、前記他端側に設けられた第1の軸まわりに回転可能な第1リンク部材と、一端側が前記連結部材に接続され、かつ、他端側が第2支持部材に接続される第2リンク部材であって、前記一端側が、前記他端側に設けられた第2の軸まわりに回転可能な第2リンク部材と、を備え、前記第1の軸は、前記第2の軸よりも前記筐体の奥側に位置しており、前記第1リンク部材と前記連結部材との接続箇所は、前記第2リンク部材と前記連結部材との接続箇所よりも前記筐体の手前側に位置しており、ユーザによる前記鍵部材の操作に応じて、前記連結部材に接続された前記第1リンク部材が前記第1の軸まわりに回転するとともに、前記連結部材に接続された前記第2リンク部材が前記第2の軸まわりに回転する

Claims (8)

  1. 第1固定支点部を有する第1部材と、
    一端側が前記第1固定支点部で軸支されている第1リンク部材と、
    前記第1固定支点部より前側かつ下側に設けられている第2固定支点部を有する第2部材と、
    一端側が前記第2固定支点部で軸支されている第2リンク部材と、
    鍵操作に応じて前記第1固定支点部を中心に回転する前記第1リンク部材の他端側と、前記鍵操作に応じて前記第2固定支点部を中心に回転する前記第2リンク部材の他端側と、の間の距離が変わらないように固定している連結リンク部材と、
    を有する鍵盤楽器。
  2. 前記連結リンク部材の前記第1リンク部材との連結部は、前記連結リンク部材の前記第2リンク部材との連結部よりも上側かつ前側に配置されている請求項1に記載の鍵盤楽器。
  3. 一端側に錘部を有し、他端側に鍵と連結されるハンマー部材を有する請求項1又は請求項2に記載の鍵盤楽器。
  4. 前記第2部材は、前記ハンマー部材を回転可能に軸支する支点部を有する請求項3に記載の鍵盤楽器。
  5. 前記鍵操作に応じた鍵の動きをガイドする鍵ガイド部が、鍵の前側及び後側のそれぞれに設けられる請求項1乃至請求項4の何れかに記載の鍵盤楽器。
  6. 前記第1リンク部材の長さは、前記第2リンク部材の長さよりも大きく、かつ、前記第1リンク部材の長さと前記第2リンク部材の長さの和は、前記第1固定支点部から前記第2固定支点部までの長さよりも大きい請求項1乃至請求項5の何れかに記載の鍵盤楽器。
  7. 前記連結リンク部材よりも後側に、カム部と、前記カム部に係合するカムフォロアと、を有する請求項1乃至請求項6の何れかに記載の鍵盤楽器。
  8. 前記鍵操作に応じて前記第1リンク部材が前記第1固定支点部を中心に回転する第1回転角度は、前記鍵操作に応じて鍵が仮想支点を中心に上下方向に回転する第2回転角度より大きい、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の鍵盤楽器。
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