JP6976596B2 - ドアハンドル構造及びこれを備えたドア構造 - Google Patents

ドアハンドル構造及びこれを備えたドア構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6976596B2
JP6976596B2 JP2019240100A JP2019240100A JP6976596B2 JP 6976596 B2 JP6976596 B2 JP 6976596B2 JP 2019240100 A JP2019240100 A JP 2019240100A JP 2019240100 A JP2019240100 A JP 2019240100A JP 6976596 B2 JP6976596 B2 JP 6976596B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
door handle
lever
pedestal
handle structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019240100A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020109250A (ja
Inventor
清幸 坂根
Original Assignee
有限会社▲今▼岡製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社▲今▼岡製作所 filed Critical 有限会社▲今▼岡製作所
Publication of JP2020109250A publication Critical patent/JP2020109250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6976596B2 publication Critical patent/JP6976596B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Patch Boards (AREA)
  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、ドアハンドルをプッシュ操作或いはプル操作したときに、操作に合わせてドア内のラッチ構造がロック解除される、プッシュプル式のドアハンドル構造、並びに、このドアハンドル構造を備えたドア構造に関する。
従来、プッシュブル錠用のドアハンドルとして、ハンドル本体1が、ドアDの開閉側近傍からドアDの幅の少なくとも半分まで延びる棒状体により構成されたものが開示される(特許文献1参照)。このドアハンドルは、ハンドル本体1におけるドアDの支点側部分は取り付け部材6を介してドアDに取り付けられており、前記取り付け部材6に対するハンドル本体1の支点側部分の取り付けは、ドアDの開閉側のハンドル本体1の動きを吸収できるようにしてある、とされる。
特開2009−264076号公報
上記従来のプッシュプルドアハンドル構造は、少ないプッシュ/プル操作の力で作動させるため、プッシュプル操作時に揺動部材を傾動させ、このモーメントによってスイッチを作動させる構造となっていた。ここで、上記プッシュプルドアハンドル構造は操作していない状態で振動や衝撃を受けた場合でも不要に作動しないよう、保持バネのバネ反力を大きく設定し、プッシュ/プル操作によって動く傾動部品を、内蔵した保持バネによって動かないように保持しておく必要があった。
しかしながら、保持バネのバネ反力を大きく設定すると、バネ反力を超えるだけのモーメントが発生するまでの予備傾動域が発生してしまい、プッシュ/プル操作の開始からわずかに遅れてスイッチ作動してしまうという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、不用作動の防止のために保持バネのバネ反力を大きく設定した場合でも、プッシュプル操作の開始から遅れてスイッチ作動することのないドアハンドル構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく本願では以下(1)〜(7)の手段を講じている。なお各部材の名称の直後に付した数字又はアルファベット列は実施形態として図面を参酌するための参照符号であり、これによって構成名称又は構成の内容を限定するものではない。
(1)本発明のドアハンドル構造は、
ラッチスイッチを含むラッチボックスを内蔵したドアに箱底の当接面を当接させて固定される箱状体からなる台座1と、
台座の箱底から離間した位置に揺動可能に組み込まれてドアハンドルと固定される揺動部材2と、
台座の箱内に回動可能に支持されると共に台座の箱底面に設けたレバー開口から揺動可能に突出するレバー3と、を少なくとも具備してなるドアハンドル構造であって、
非作動状態では台座1に対して揺動部材2が所定の距離だけ離れた所定の保持位置にて所定の保持角度で保持された状態となると共に、
揺動部材2に固定されたドアハンドルDHをプッシュ(ドア面側へ押す)操作又はプル(ドア面から離れるように引く)操作のいずれかの操作をすることで、台座1に対して揺動部材2が前記所定の保持位置よりも近接又は離間した移動位置にて保持された作動状態となり、
前記非作動状態から作動状態となる際に、台座1に対して揺動部材2が移動位置に移動することで、揺動部材2に係止されたレバー3が回動して傾倒し、傾倒したレバー3の先側の先部片31がラッチボックスLB内のラッチスイッチLSに接触することによってラッチスイッチLSを作動させるものであり、
前記作動状態では、台座1に対する揺動部材2の保持角度が非作動状態と同じであって、相対距離だけが可変した状態となることを特徴とする。
非作動状態の揺動部材の保持角度と、作動状態の保持角度とが同じまま、相対距離だけが保持位置から移動位置へ平行移動した作動状態になり、この平行移動による作動のみでレバーを倒動させることで、コンパクトでありながら確実なラッチスイッチの作動を確実に行うことができる。
ただし、後述の実施例では、プッシュ操作によってのみ保持位置から近接した移動位置に移動するプッシュ式のドアハンドル構造、或いは、プル操作によってのみ保持位置から離間した移動位置に移動するプル式のドアハンドル構造、のいずれかからなる。上記「台座1に対する揺動部材2の保持角度が非作動状態と同じであって、相対距離だけが可変した状態」とは、揺動部材2の位置(すなわち、台座1との相対距離)と姿勢(すなわち、収容空間内での保持角度)を、非作動状態と作動状態とで比較した結果を示す。非作動状態から作動状態へ移行する途中の過程は考慮しない。
つまり、プッシュ式のドアハンドル構造では揺動部材2の台座1に対する相対角度が同じまま保持位置のみ近接した移動位置に移動し、保持位置と移動位置とが平行関係にあることを示す。また、プル式のドアハンドル構造では揺動部材2の台座1に対する相対角度が同じまま保持位置のみ離間した移動位置に移動し、保持位置と移動位置とが平行関係にあることを示す。例えば後述の図12(a)に示す非作動状態では、揺動部材2が、台座1の収容空間のうち、台座1の底板と比較的離間した上方寄りの保持位置にて、箱状の台座1の底板と平行な保持角度で、揺動カバー6の裏側の突条63に支持されている。
その一方、後述の図12(b)に示す作動状態では、揺動部材2が、台座1の収容空間のうち、台座1の底板と比較的近接した下方寄りの移動位置にて、非作動状態と同じ、箱状の台座1の底板と平行な保持角度で、揺動カバー6の裏側の突条63に支持されている。これは、実施例においては、四つの弾性材5Sが、板状の揺動部材2の対角線交点を中心にした板面周縁寄りに対称配置され、かつ、弾性材5Sが揺動部材2の板面及び台座1の底板に対して両端当接したまま弾性作動することによる。
(2)揺動部材2と台座とを同じ保持角度のまま平行移動(離間又は近接)可能に保持する保持機構を備え、
前記レバー3は台座1に固定された支持軸3P周りに回動可能に支持されると共に回転軸から片側へずれた係止部で揺動部材2に係止され、
非作動状態から作動状態となることで、
前記保持機構によって保持されたまま揺動部材2が台座1に対して同じ保持角度のまま平行に離間移動又は近接移動し、
この離間移動又は近接移動に伴って、レバー3の係止部が離間移動又は近接移動することで、レバー3が台座1に固定されたまま固定軸周りに回転することを特徴とする。
(3)前記レバー3は、ドアハンドル構造内で水平に組み込まれる横長板状の基部片32と、基部片32の片辺側から先側へ突出する板状の先部片31と、から構成され、
基部片32は横長方向の中央寄りに支持孔33が設けられると共に横長方向の一端寄りに係止孔34が設けられ、
台座に固定された支持軸3Pが、前記支持孔33に挿通され、
揺動部材に固定された係止軸4Pが、前記係止孔34に挿通され、
非作動状態及び作動状態では、支持軸3Pと係止軸4Pが、互いに平行な角度を保ったまま、軸の位置関係だけを可変させることを特徴とする。
(4)前記台座1は、ドア面へ当接する当接面の中央寄りの位置に、先部片31を収容するレバー開口を有すると共に、レバー開口の上下いずれか寄りの位置に、基部片32及び支持軸3Pを収容する収容部を有して構成され、
前記レバー3は、ドアハンドル構造内で水平に組み込まれる、平面視にて横長板状の基部片32と、基部片32の横長板の一辺から片面方向へ屈曲して連なる屈曲部の先部にて再屈曲して突出する、平面視にて縦長板状の先部片31と、から構成され、
基部片32の横長板面と先部片31の突出面は、各面が高さ方向へずれた位置で互いに平行をなすと共に、基部片32の横長方向と先部片31の突出方向は垂直に又は斜めに交差し、
縦長板状の先部片31は、台座1の中央寄りの位置のレバー開口から突出し、
横長板状の基部片32は、台座1の前記レバー開口よりも上下いずれか寄りの位置の収容部に、台座の当接面に沿って収容されることを特徴とする。
(5) 揺動部材は、一又は複数の脚部DLに立脚支持された、縦方向に伸長する握り部を有するドアハンドルDHを固定するものであり、
脚部DLは取り付け状態のドア面に対して垂直に立脚すると共に、その立脚軸は、取り付け状態のドア面視において、ドアハンドルDHの握り部の握り軸上にあることを特徴とする。
(6)本発明のドア構造は、前記(1)〜(5)のいずれかに記載されたドアハンドル構造をドアに組み込んだ、ドアハンドル付きのドア構造であって、
ドア開き辺側にラッチ突出するラッチボックスを収容したドアと、
揺動部材をプッシュすることで作動状態となるプッシュ式のドアハンドル構造からなる前記(1)〜(5)のいずれかに記載の第一のドアハンドル構造と、
揺動部材をプルすることで作動状態となるプル式のドアハンドル構造からなる前記(1)〜(5)のいずれかに記載の第二のドアハンドル構造と、
第一及び第二のドアハンドル構造の各揺動部材に夫々固定された、第一及び第二のドアハンドルと、からなるドア構造であって、
ドアハンドルは、揺動部材への取付け面に対して屈曲又は湾曲することなく垂直に立脚するストレート形状の脚部を有することを特徴とする。
(7)本発明のドア構造は、前記(1)〜(5)のいずれかに記載されたドアハンドル構造をドアに組み込んだ、ドアハンドル付きのドア構造であって、
ドア開き辺側にラッチ突出するラッチボックスを収容したドアと、
前記(1)〜(5)のいずれかに記載されたプッシュ式のドアハンドル構造からなる第一のドアハンドル構造100Aと、
前記(1)〜(5)のいずれかに記載されたプル式のドアハンドル構造からなる第二のドアハンドル構造100Bとからなるドア構造であって、
前記ラッチボックスは、ラッチのロック解除を切り替えるスイッチを両側部に備えたスイッチ空間を、ドアの取付け位置に備え、
前記スイッチ空間は、第一及び第二のドアハンドル構造を取りつける前の、一方及び他方のドア面の共通する取り付け位置に設けられ、
第一のドアハンドル構造100Aと第二のドアハンドル構造100Bが、互いに離反してドア面の一方及び他方を向くと共に、一方及び他方のドア面それぞれの共通する取り付け位置に取り付けられ、
第一と第二のうち一方のレバー3Aの先部片31は、当該一方の台座に設けたレバー開口の上方寄りの位置に位置して一方のドア面からレバー孔内の前記スイッチ空間に突出し、
第一と第二のうち他方のレバー3Bの先部片31は、当該他方の台座に設けたレバー開口の下方寄りの位置に位置して他方のドア面から前記スイッチ空間と共通のスイッチ空間に突出し、
ラッチボックスのスイッチ空間において、非作動状態の一方及び他方のレバー3A,3Bがそれぞれ、共通のスイッチ空間の上方及び下方に離間して非接触状態で収容されると共に、
第一と第二のレバー3A,3Bのいずれか一方が非作動状態から作動状態になったとき、当該作動状態になった一方のレバーは、前記共通のスイッチ空間の上方又は下方であって他方のレバーに離間した位置で、他方のレバーに非接触の状態のまま作動することを特徴とする。
本発明では上記手段を講じることにより、本発明は上記解決手段を講じることで、不用作動の防止のために保持バネのバネ反力を大きくした場合でも、プッシュプル操作の開始から遅れてスイッチ作動することのないドアハンドル構造を提供するものとなった。
本発明の実施例1のドアハンドル構造(プッシュ式)及びドアハンドルDHの構成部品を示す分解斜視図。 実施例1のドアハンドル構造をドアに組み込んだ、実施例1のドア構造を示す斜視説明図。 実施例1のドア構造の動作前(実線)後(二点鎖線)の状態を示す平面説明図。 本発明の実施例2のドアハンドル構造(プル式)及びこれを組み込んだドア構造の構成部品を示す分解斜視図。 実施例2のドアハンドル構造及びこれを組み込んだドア構造の動作前後の状態を示す平面説明図。 実施例1及び実施例2のドアハンドル構造を組み合わせた、本発明の実施例3のドア構造の状態を示す平面説明図。 実施例3のドア構造を示す、図6のHA−HA縦断面図。 本発明の実施例4のドアハンドル構造(プッシュ式)及びこれを組み込んだドア構造の構成部品を示す分解斜視図。 実施例4のドアハンドル構造及びこれにドアハンドルDHを組み合わせた、実施例4のドア構造(ラッチ機構及びドアを除く)を示す斜視説明図。 実施例4のドアハンドル構造及びドアハンドルDHの構成部品を示す分解平面図。 実施例4のドアハンドル構造をドアに組み込んだ、実施例4のドア構造の動作前後の状態を示す平面説明図。 実施例4のドア構造における動作前(a)後(b)のドアハンドル構造の状態を示す、図9のA−A平面方向断面図。 本発明の実施例5のドアハンドル構造(プル式)の構成部品を示す分解斜視図。 本発明の実施例5のドアハンドル構造を示す斜視説明図。
以下、発明を実施するための形態例について実施例として示す各図とともに説明する。但し用語名称に続けて記載する数字又は数字とアルファベットの組合せ文字列は、実施例として図示する構造を参照するために便宜的に付した符号であり、それのみで構造又は形状を意味するものではない。
本発明は基本的に、ラッチスイッチを内蔵したドアに固定される台座(1)と、台座(1)に対して並行揺動可能に組み込まれてドアハンドルを固定する揺動部材(2)と、台座又は揺動部材に支持されると共に台座に設けたレバー開口から揺動可能に突出するレバー(3)とを具備する。揺動部材(2)に固定されたドアハンドル(DH)をプッシュ又はプル操作すると、台座(1)に対して揺動部材(2)が並行に揺動し、揺動部材(2)に係止されたレバー(3)が回動して傾倒し、ラッチボックス(LB)内のラッチスイッチ(LS)に接触して作動状態となる。作動状態では、台座(1)に対する揺動部材(2)の保持角度が非作動状態と同じであり、相対距離だけが可変する。
台座1は、ラッチスイッチを内蔵したドアに当接固定される箱底面側の当接面を有し、当接面の周囲四方側部が容器状に枠形成され、内部に収容空間を形成した箱状体からなる。箱状体の収容空間は、当接面側を下面側としたとき、ドアハンドルDH側へ上方開口してなり、この上方開口を塞ぐように、揺動部材2が収容空間内に組み込まれる。
台座1は、ドア面へ当接する当接面の中央寄りの位置に、先部片31を収容するレバー開口を有すると共に、レバー開口の上下いずれか寄りに偏った偏位置に、基部片32及び支持軸3Pを収容する収容部を有する。第一保持片12の当接面すなわち箱底面の面内の片側辺寄りには、支持軸3P及び係止軸4Pをガイドするガイド孔123H,124Hを有したガイド片12が、レバー開口の開口上辺に接して屈曲形成される(図1)。つまり、台座1の箱底面からガイド片12が立設するように固定され、このガイド片12には、支持軸3Pの回転軸を支持して軸回転をガイドする真円形のガイド孔123Hと、係止軸4Pの移動前後の位置をガイドする長穴形状のガイド孔124Hとが隣接形成される。
揺動部材2は、台座1の収容空間の上部に揺動可能に組み込まれる板材からなり、非作動状態において、台座1の箱状体の当接面から所定距離だけ離れた所定の保持位置に所定角度で保持される。揺動部材2はまた、中央の固定螺子孔25にて、ドアハンドルDHの脚部DLに固定される。非作動状態から作動状態となることで、台座に対して同じ角度を保ちかつ並行に近接又は離間する移動位置まで揺動する。実施例では当接面に対して板面を並行に保ったまま、台座1の当接面の法線方向と平行に近接又は離間移動する。揺動部材2の片側の板面の四隅近傍には、台座1の当接面すなわちは固定面側へ立脚する合計4本のガイド筒21が固着され、各ガイド筒21内に反力ピン51が挿入される。また、揺動部材2の板面の片側辺寄りには、係止軸4Pを上下各端近傍で支持する支持孔24Hを有した計2枚の支持片が、上下に離間してそれぞれ屈曲形成される。
レバー3は、台座又は揺動部材に支持されると共に台座に設けたレバー開口から揺動可能に突出する。レバー3は台座1に固定された支持軸3P周りに回動可能に支持されると共に回転軸から片側へずれた係止部で揺動部材2に係止される。レバー3は具体的には、ドアハンドル構造の台座1の収容空間内で水平に組み込まれる、平面視にて横長板状の基部片32と、基部片32の横長板の一辺から片面方向へ屈曲して連なる屈曲部と、屈曲部の先部にて再屈曲して突出する、平面視にて縦長板状の先部片31と、から構成される。基部片32の横長板面と先部片31の突出面は、各面が高さ方向へずれた位置で互いに平行をなすと共に、基部片32の横長方向と先部片31の突出方向は垂直に又は斜めに交差する。
縦長板状の先部片31は、台座1の中央寄りの位置のレバー開口から突出し、横長板状の基部片32は、台座1の前記レバー開口よりも上下いずれか寄りの位置の収容部に、台座の当接面に沿って収容される。
基部片32は横長方向の中央寄りに支持孔33が設けられると共に横長方向の一端寄りに係止孔34が設けられ、台座に固定された支持軸3Pが、前記支持孔33に挿通され、揺動部材に固定された係止軸4Pが、前記係止孔34に挿通される。
非作動状態では台座1に対して揺動部材2が所定の保持位置にて所定の保持角度で保持された状態となる。
揺動部材2に固定されたドアハンドルDHをプッシュ又はプル操作することで、台座1に対して揺動部材2が揺動した作動状態となる。
作動状態では、台座1に対して揺動部材2が揺動することで、揺動部材2に係止されたレバー3が回動して傾倒し、傾倒したレバー3の先側の先部片31が接触することによってラッチボックスLB内のラッチスイッチLSを作動させる。前記作動状態では、台座1に対する揺動部材2の保持角度が非作動状態と同じであって、相対距離だけが可変した状態となる。
レバー3は台座1に固定された支持軸3P周りに回動可能に支持されると共に回転軸から片側へずれた係止部で揺動部材2に係止され、
非作動状態から作動状態となることで、
前記保持機構によって保持されたまま揺動部材2が台座1に対して同じ保持角度のまま平行に離間移動又は近接移動し、
この離間移動又は近接移動に伴って、レバー3の係止部すなわち係止穴が固定軸を中心に移動することで、基部片31が台座1に固定されたまま固定軸3P周りに回転することを特徴とする。
基部片32は横長方向の中央寄りに支持孔33が設けられると共に横長方向の一端寄りに係止孔34が設けられ、
台座に固定された支持軸3Pが、前記支持孔33に挿通され、
揺動部材に固定された係止軸4Pが、前記係止孔34に挿通され、
非作動状態及び作動状態では、支持軸3Pと係止軸4Pが、互いに平行な角度を保ったまま、軸の位置関係だけが可変する。
保持機構(21,51)は、揺動部材2と台座とを同じ保持角度のまま平行移動(離間又は近接)可能に保持する機構である。
実施例のドアハンドルは、複数の脚部DLに立脚支持された、縦方向に伸長する握り部を有する構造である。脚部DLは取り付け状態のドア面に対して垂直に立脚すると共に、その立脚軸は、取り付け状態のドア面視において、ドアハンドルDHの握り部の握り軸上にある。
図6、図7に示す本発明の実施例3のドア構造は、ドア開き辺側にラッチ突出するラッチボックスを収容したドアと、
プッシュ式ドアハンドル構造からなる第一のドアハンドル構造100Aと、
プル式ドアハンドル構造からなる第二のドアハンドル構造100Bとからなる、両面に本発明のドアハンドル構造を備えたドア構造からなる。
前記ラッチボックスは、ラッチのロック解除を切り替えるスイッチを両側部に備えたスイッチ空間を、ドアの取付け位置に備え、
前記スイッチ空間は、第一及び第二のドアハンドル構造を取りつける前の、一方及び他方のドア面の共通する取り付け位置に設けられ、
第一のドアハンドル構造100Aと第二のドアハンドル構造100Bが、互いに離反してドア面の一方及び他方を向くと共に、一方及び他方のドア面それぞれの共通する取り付け位置に取り付けられ、
第一と第二のうち一方のレバー3Aの先部片31は、レバー孔の上方寄りの位置に位置して一方のドア面からレバー孔内のスイッチ空間に突出し、
第一と第二のうち他方のレバー3Bの先部片31は、レバー孔の下方寄りの位置に位置して他方のドア面からレバー孔内のスイッチ空間に突出し、
ラッチボックスのスイッチ空間において、非作動状態の一方及び他方のレバー3A,3Bがそれぞれレバー孔の上方及び下方に離間して非接触状態で収容されると共に、
レバー3A,3Bのいずれか一方が非作動状態から作動状態になったとき、当該作動状態になった一方のレバーは、レバー孔の上方又は下方であって他方のレバーに離間した位置で、他方のレバーに非接触の状態のまま作動する。
従来、小さいハンドル操作角度ではラッチ錠内のレバーが動かず、ハンドル+ドアを引いてからラッチ錠作動する(例えば、一旦引っかかってから開錠する)問題があった。
これに対して本発明では、レバーの作動タイミングを早くする構造として、横長板状の基部片の中央位置と一側部寄りの位置とに支持軸と係止軸とをそれぞれ係止した、特定の基部片のレバー形状を採用し、また、横長方向の支持軸の支持位置から交差する方向へ先部片を一体的に突設することで、小さいハンドル操作(角度)によっても、ラッチ錠内のピンが余分な動作領域を含まずに作動する構造を採用した。支持軸と係止軸が平行なまま保持されて、台座と揺動部材との距離を平行なまま変えることで、レバーが回転する。支持軸の支持孔と係止軸の係止孔との距離に対して、先部片が4倍以上の長さで突出し、しかも台座と揺動部材とが平行なまま移動するため、小さいハンドル操作の開始(角度)に対応して、ラッチ錠内のピンが瞬間作動する構造となっている。
図1〜図3に、本発明の実施例1のプッシュ式のドアハンドル構造を示す。分解図である図1に示すように、本実施例のドアハンドル構造は、ドア当接面にレバー開口が設けられると共に支持軸3Pを上部寄りの第一保持片12、第二保持片13間の保持空間に保持する台座1と、台座1のレバー開口に先部片31が突入するように組込まれるレバー3と、台座側へ突出した四隅の筒軸21を有した平板プレート20からなる揺動部材2と、揺動部材の筒軸21内に収容される反力ピン51及び弾性材5Sたるコイルばねと、揺動部材2の平板プレート20が位置決め固定される位置決め凸部62Pを内部に有した、台座1と同じ外形の搖動カバー6と、からなる。図3の二点鎖線で示すように、ドア面DF1側へドアハンドルDHが押し込まれると、搖動カバー6内の揺動部材2が台座1と近接する方向へ平行移動し、これに伴ってレバー3の基部片32の左側部寄りの係止孔に遊挿された係止ピン4Pがドア面DF1側へ近接移動し、これによりレバー3が支持軸3P周りに回転するように傾動し、先部片31´がラッチボックスLB内のラッチスイッチLS1に接触する。
図4〜図5に、本発明の実施例2のプル式のドアハンドル構造を示す。図4の分解図に示すように、実施例2では実施例1の反力ピン51に代えて、弾性連結された突出頭部52Eを備えた伸縮軸52を備える。伸縮軸52は伸長方向へ外力がかかった時に縮む方向へ弾性反力が生じる。これにより、図5のようにドアハンドルDHが第二ドア面DF2に対して離間する方向へ引かれたとき、揺動カバー6に固着された揺動部材2が台座1に対して離間する方向へ平行移動する。これにより、レバー3の基部片32の片側へ遊挿された係止ピン4Pがドア面DF2から離れる方向へ移動し、これに伴ってレバー3が支持軸3P周りに回転し、ドアの開き辺と反対側へ傾動した先部片31が奥側のラッチスイッチLS2に接触した作動状態となる。
図6〜図7に、本発明の実施例1のプッシュ式のドアハンドル構造と、実施例2のプル式のドアハンドル構造とを、ドアの両面に上下倒立方向で組み合わせた、本発明の実施例3のドア構造を示す。
実施例3のドア構造は、ドア開き辺側にラッチ突出するラッチボックスLBを収容したドアと、
プッシュ式ドアハンドル構造からなる第一のドアハンドル構造100Aと、
プル式ドアハンドル構造からなる第二のドアハンドル構造100Bとからなるドア構造であって、
前記ラッチボックスは、ラッチのロック解除を切り替えるスイッチを両側部に備えたスイッチ空間を、ドアの取付け位置に備え、
前記スイッチ空間は、第一及び第二のドアハンドル構造を取りつける前の、一方及び他方のドア面の共通する取り付け位置に設けられ、
第一のドアハンドル構造100Aと第二のドアハンドル構造100Bが、互いに離反してドア面の一方及び他方を向くと共に、一方及び他方のドア面それぞれの共通する取り付け位置に取り付けられ、
第一と第二のうち一方のレバー3Aの先部片31は、レバー孔の上方寄りの位置に位置して一方のドア面からレバー孔内のスイッチ空間LS0に突出し、
第一と第二のうち他方のレバー3Bの先部片31は、レバー孔の下方寄りの位置に位置して他方のドア面からレバー孔内のスイッチ空間に突出し、
ラッチボックスのスイッチ空間において、非作動状態の一方及び他方のレバー3A,3Bがそれぞれレバー孔の上方及び下方に離間して非接触状態で収容されると共に、
レバー3A,3Bのいずれか一方が非作動状態から作動状態になったとき、当該作動状態になった一方のレバーは、レバー孔の上方又は下方であって他方のレバーに離間した位置で、他方のレバーに非接触の状態のまま作動する。
実施例3において、プッシュ式のドアハンドル構造100Aは、ラッチボックス空間LS0の上方寄りの位置で水平支持された基部片と、基部片から下方へ段状に屈曲してラッチボックス空間LS0の中央寄りの位置に水平進入する先部片と、からなる一方のレバー31を有する(図7)。この一方のレバー31は、ラッチボックスLBの高さ方向上方寄りの位置で支持軸3Pに中心支持される。また、一方のレバー31の先部片は、ラッチボックス空間LS0の高さ方向中央かつ幅方向中央位置にて、他方のレバー32の先部片の上方に近接する。
一方、実施例3において、プル式のドアハンドル構造100Bは、ラッチボックス空間LS0の下方寄りの位置で水平支持された基部片と、基部片から上方へ段状に屈曲してラッチボックス空間LS0の中央寄りの位置に水平進入する先部片と、からなる他方のレバー32を有する。この他方のレバー32は、ラッチボックスLBの高さ方向下方寄りの位置で支持軸3Pに中心支持される。また、他方のレバー32の先部片は、ラッチボックス空間LS0の高さ方向中央かつ幅方向中央位置にて、一方のレバー31の先部片の下方に近接する。非作動状態において、一方のレバー31の先部片と他方のレバー32の先部片とは、互いに異なる先方向を向くと共に、平面視にて重なり合う位置に非接触配置され(図6)、側面視にて平行に近接して配置される(図7)。
図7にしめすように、ドアDの一方のドア面DF1側に、実施例1のプッシュ式の第1のドアハンドル構造が取り付けられるとともにその搖動カバー部材6に第一のドアハンドルDHAの脚部DLAが固定され、また、ドアDの他方のドア面DF2側に、実施例2のプル式の第2のドアハンドル構造が取り付けられるとともにその搖動カバー部材6に第二のドアハンドルDHBの脚部DLBが固定される。第一、第二のドアハンドルDHA,DHBの各脚部DLA,DLBは共通する高さに設けられ、体裁の良いコンパクトなドア構造をなす。その一方、レバー3とレバー3の支持軸と係止軸とは、第一のドアハンドル構造と第二のドアハンドル構造とで互いに上下対称関係となるように上下互い違いに配置してなり、スイッチ空間LS0の上半部と下半部とにそれぞれ第一のレバー3の先部片31と第二のレバー3の先部片32とを近接平行位置に水平配置しているため、互いに干渉することなくコンパクトにスイッチ構成される。
図8〜図12に、本発明の実施例4のプッシュ式のドアハンドル構造を示す。分解図である図8、図10に示すように、本実施例のドアハンドル構造は、箱底面を当接面として箱内の収容空間を有する箱状体の台座1と、台座1の箱上部にて近接又は離間移動可能に揺動する板状の揺動部材2と、箱内の収容空間に回動可能に収容され、その一部が箱底面のレバー開口から突出するレバー3と、弾性材5Sと、揺動部材2の上部側に固定されてドアハンドルの固定面を有する揺動カバー6と、台座1内に固定され、レバー3を回動可能に支持すると共に揺動部材2の近接ないし離間移動をガイドする揺動ガイド部材7と、からなる。
実施例4のドアハンドル構造は、実施例1と比べて反力ピン51を有さない代わりに台座1内に弾性支持ピン15を立設し、弾性材5Sの支持孔内に各弾性支持ピン15を通すことで、コイルバネからなる弾性材5Sが各弾性支持ピン15に支持される。各弾性材5Sは一端が台座1の当接面すなわち箱底板に当接し、他端が揺動部材2の板面の当接部2Fに当接するように配置される(図8)。各弾性材5Sは箱底板の板面遺体して垂直に立設し、揺動部材が当接面すなわち箱底板に近接移動したときに伸縮して、離反方向への弾性反力を発現する(図10、図12)。
また、実施例4のドアハンドル構造は、揺動部材2がガイド筒21を有さない代わりに、新たに設けた揺動ガイド部材7と前記弾性支持ピン15とによって、揺動部材2の揺動をガイドしている。揺動ガイド部材7は台座1の箱底板面に当接する板本体を有し、板本体の中央に台座1のレバー開口と同じ大きさの矩形のレバー開口を有する。このレバー開口の上下辺それぞれに接して、台座1の収容空間上方側へ支持片72がそれぞれ屈曲形成され、各支持片72には、支持軸3Pを回転可能に支持する中央の新円形状のガイド孔723Hと、係止軸4Pの移動範囲をガイドする長穴形状のガイド孔724Hとが形成される(図8、図12)。また揺動ガイド部材7は、矩形の板体からなる揺動部材2の板上辺及び板下辺を、それぞれ側面視倒立L字状、及び側面視L字状に囲う、上下のL字枠73が立設されてなり、各L字枠73の片先のL型屈曲部が、揺動部材2の板上辺及び板下辺を囲うように組み込まれ、揺動部材2と台座1の箱底板との所定距離を、それ以上離反しないように制限している(図8、図9)。L字枠73にはまた、板本体から立設した横長矩形の基部片に、支持軸3P及び係止軸4Pを挿通支持するためのガイド孔が設けられる。
具体的には、実施例4のドアハンドル構造において、台座1は、当接面を有する箱底板の四方周囲から枠側板が垂直立設し、上方開口した箱状体からなり、この箱状体の上方開口を塞ぐように、矩形の蓋板の周囲四方に蓋枠が立設された蓋状の揺動カバー6が配置される。台座1の箱底板の上下位置には、ラッチボックスLBへの隣接固定穴1FHが形成される。また、箱底板に接して固定される揺動ガイド部材7の板本体の上下位置には、隣接固定穴1FHに対応した同配置として、隣接固定穴7FHが形成される。
実施例4の揺動カバー6は、蓋板の板面中央に、ドアハンドルDHの脚部DLの固定穴DSと位置合わせされる固定穴61を有し、この固定穴61の上方及び下方に、段差付きの突条63が、板面視「ニ」状に並行に個設される。この突条63は揺動部材2の板面に形成される上下のレバー開口の孔縁に係止して揺動部材2の板材と蓋板との最小距離を規制しつつ揺動部材2を支持するものであり、突条3の突設先端の段上突起がレバー開口内に突入してレバー開口の孔辺と係止する(図10、図12)。
また実施例4の揺動部材2は、収容空間に収容される、台座1の箱底板よりも一回り小さな矩形板体からなり、板面の上部及び下部寄りに、それぞれ、レバー3の基部片32を選択式に収容可能な横長矩形のレバー開口2Hが形成される。図8に示す実施例では、上下のレバー開口2Hのうち上方のレバー開口2Hにのみレバー3の基部片32を収容する。また上下のレバー開口2Hの板面視片側寄りの偏位置には、係止軸4Pを圧入支持するための支持孔24Hを有した支持片24が、側面視同方向へ屈曲形成される。係止軸4Pは上下の支持片24によって上端及び下端が圧入支持される。この係止軸4Pがレバー3の基部片32の平面視片側寄りの偏位置の係止孔34に挿通して係止することで、揺動部材2の揺動とレバー3の回動とが連動する。
実施例4のドアハンドル構造はレバー3の向きが実施例1と逆方向、すなわちレバー3
の基部片が台座1のレバー開口11Hの上部寄りに偏移収容され、基部片から下方へカギ状に屈曲した屈曲部の先側の先部片が、レバー開口11Hの高さ方向中央寄りの上半部に水平に突入する。
図12(a)(b)に示すように、本実施例のプッシュ式のドアハンドル構造では揺動部材2の台座1に対する相対角度が同じまま保持位置のみ近接した移動位置に移動し、保持位置と移動位置とが平行関係にある。つまり図12(a)に示す非作動状態では、揺動部材2が、台座1の収容空間のうち、台座1の底板と比較的離間した上方寄りの保持位置にて、箱状の台座1の底板と平行な保持角度で、揺動カバー6の裏側の突条63に支持されている。その一方、図12(b)に示す作動状態では、揺動部材2が、台座1の収容空間のうち、台座1の底板と比較的近接した下方寄りの移動位置にて、非作動状態と同じ、箱状の台座1の底板と平行な保持角度で、揺動カバー6の裏側の突条63に支持されている。これは、本実施例においては、四つの弾性材5Sが、板状の揺動部材2の対角線交点を中心にした板面周縁寄りに対称配置され、かつ、弾性材5Sが揺動部材2の板面及び台座1の底板に対して両端当接したまま弾性作動することによる。
実施例4のレバー3の基部片32には実施例1と同様、支持軸3Pが挿通するための支持孔33と、係止軸4Pが挿通するための係止孔34とが設けられるところ、これら支持孔33及び係止孔34は、レバー3の基部片32の横長方向と平行な位置には配置されておらず、先部片31の片先方向(図10の図中の上下方向)へ互いにずれた位置に配置されている。すなわち、実施例4の支持孔33と係止孔34のうち一方である支持孔33が先部片31寄り、すなわち箱底板寄りに近接したずらし位置に形成されると共に、支持孔33と係止孔34のうち他方である係止孔34は先部片31から離れたドアハンドル寄りにずれた平面位置に形成されている。これにより、支持孔33と係止孔34の孔間距離を確保して、少ない外力であってもレスポンスよくレバー作動が行われるようにしている。他の突起しない構成及び動作は、実施例1と同様である。
図13〜図14に、本発明の実施例5のプル式のドアハンドル構造を示す。分解図である図13に示すように、本実施例のドアハンドル構造は、箱底面を当接面として箱内の収容空間を有する箱状体の台座1と、台座1の箱上部にて近接又は離間移動可能に揺動する板状の揺動部材2と、箱内の収容空間に回動可能に収容され、その一部が箱底面のレバー開口から突出するレバー3と、弾性材5Sと、揺動部材2の上部側に固定されてドアハンドルの固定面を有する揺動カバー6と、台座1内に固定され、レバー3を回動可能に支持すると共に揺動部材2の近接ないし離間移動をガイドする揺動ガイド部材7と、からなる。
実施例5のドアハンドル構造はレバー3の向きが実施例4と逆方向、すなわちレバー3の基部片が台座1のレバー開口11Hの下部寄りに偏移収容され、基部片から上方へカギ状に屈曲した屈曲部の先側の先部片が、レバー開口11Hの高さ方向中央寄りの下半部に水平に突入する。
また実施例5の揺動部材2は、板状本体の上下辺それぞれの両端の合計4箇所から、台座の底板側へ、側面視L字の屈曲片26が屈曲して延設形成され、この屈曲片26の片板中央の穴内を、台座1の弾性支持ピン15が挿通すると共に、屈曲片26の片板上に、コイルバネからなる弾性材5Sの一端が弾性圧接する。
また実施例5の揺動ガイド部材7のL字枠73の屈曲先片は弾性材5Sを当接させる、実施例4よりも大きく形成された当接面となっている。一端が揺動部材2の屈曲片26と対向して弾性圧接した各弾性材5Sは、その他端が、屈曲先片と対向して弾性圧接し、屈曲片26と屈曲先片73との間に挟設された状態で弾性支持ピン15に支持されて組み込まれる(図14)。弾性材5Sの支持位置は図13に示す、揺動カバー6の対角線上の4方向の位置6Fであり、この位置は、レバーの先部片31を中心とした、蓋板面視にて放射方向の配置となっている。
従来のプッシュプルドアハンドル構造において、傾動時のモーメントを確保するためには、プッシュプル操作の力点をスイッチ作動の作用点に対して左右いずれかにずらす必要がある。このため、曲がった脚部を有して、ドア面への脚部の固定位置が握り棒から左右にずれた、いわゆる持出し脚部型のドアハンドルにのみ対応するドアハンドル構造とならざるを得なかった。この持出し脚部型専用のドアハンドル構造は、握り部が取付け部に対して横方向へずれるためコンパクトに構成することができず、場合によってはドアデザインに美感上の影響を及ぼす、という問題があった。
これに対し、本発明は支持軸と係止軸とが平行移動する構造を採用したことで、持出し脚部型のドアハンドル以外のドアハンドルにも対応可能となった。これにより、取り付けるドアハンドルを、持出し量の小さい持出し型脚部のドアハンドルや、垂直型脚部のドアハンドルにすることで、ドアハンドル構造全体をコンパクトに構成したり、ドアデザインに美感上の影響を及ぼさないものとすることができる。
また、従来のプッシュプルドアハンドル構造は操作していない状態で外部から振動や衝撃を受けた場合でも不要に作動しないよう、プッシュプルの傾動部を、内蔵したバネのバネ反力によって動かないようにしておく必要があった。このため、バネを固くする(大きいバネ反力のバネを使用する)と、当該バネ反力を超えるだけのモーメントが発生するまでの予備作動領域が発生してしまい、プッシュプル操作の開始から遅れてスイッチ作動してしまうという問題があった。
これに対し、本発明は台座に対して揺動部材が並行するよう、レバー開口の周囲の複数箇所に配置された挿通構造からなる保持機構を採用している。つまりプッシュプル操作の力はすべて保持機構の並行動作に変換され、この並行動作によってレバーが傾動する作用力が発生する。このため、並行動作の開始部分の可動域でレバーが傾動するように設定することが可能となり、予備作動領域が不要となった。
また揺動部材が傾動ではなくドア面に対して垂直方向へ離間又は近接移動する構造のため、従来の傾動式に比べて、外部から振動や衝撃を受けたときにレバーが不要作動しにくくなった。これにより、不用動作防止のためにバネを必要以上に固くする(大きいバネ反力のバネを使用する)必要がなく、さらにコンパクトに又は軽量に構成することが可能となった。
その他、上記各実施例の構成に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施例の構成要素又は構成部品の一部抽出、各実施例間の実施形態の組合せ、周知構成への置換など、種々の変更が可能である。
1、1A 台座
11F ドア取付け面
1FH ドア取付け孔
11H レバー開口
12 第一保持片
123H ガイド孔
124H ガイド孔
13 第二保持片
15 弾性支持ピン
2 揺動部材
3 レバー
31 レバー基部片
32 レバー先部片
33 固定軸孔(固定軸)
34 係止孔(係止部)
3P 支持軸
4P 係止軸
51、52 反力ピン
5S 弾性材
6 揺動カバー
7 揺動ガイド部材

Claims (7)

  1. ラッチスイッチを含むラッチボックスを内蔵したドアに箱底の当接面を当接させて固定される箱状体からなる台座と、台座の箱底から離間した位置に揺動可能に組み込まれてドアハンドルと固定される揺動部材と、台座の箱内に回動可能に支持されると共に台座の箱底面に設けたレバー開口から揺動可能に突出するレバーと、を具備してなるドアハンドル構造であって、
    非作動状態では台座に対して揺動部材が所定の距離だけ離れた保持位置にて所定の保持角度で保持された状態となると共に、
    揺動部材に固定されたドアハンドルをプッシュ操作又はプル操作することで、台座に対して揺動部材が保持位置よりも近接又は離間した移動位置にて保持された作動状態となり、
    前記非作動状態から作動状態となる際に、台座に対して揺動部材が近接移動又は離間移動することで、揺動部材に係止されたレバーが回動して傾倒し、傾倒したレバーの先側の先部片が接触することによってラッチボックス内のラッチスイッチを作動させるものであり、
    前記作動状態では、台座に対する揺動部材の保持角度が非作動状態と同じであって、相対距離だけが可変した状態となることを特徴とするドアハンドル構造。
  2. 揺動部材と台座とを同じ保持角度のまま平行に離間移動又は近接移動させるように保持する保持機構を備え、
    前記レバーは台座に固定された支持軸周りに回動可能に支持されると共に回転軸から片側へずれた係止部で揺動部材に係止され、
    非作動状態から作動状態となることで、
    前記保持機構によって保持されたまま揺動部材が台座に対して同じ保持角度のまま平行に離間移動又は近接移動し、
    この離間移動又は近接移動に伴って、レバーの係止部が離間移動又は近接移動することで、レバーが台座に固定されたまま支持軸周りに回転することを特徴とする、請求項1に記載のドアハンドル構造。
  3. 前記レバーは、ドアハンドル構造内で水平に組み込まれる横長板状の基部片と、基部片の片辺側から先側へ突出する板状の先部片と、から構成され、
    基部片は横長方向の中央寄りに支持孔が設けられると共に横長方向の一端寄りに係止孔が設けられ、
    台座に固定された支持軸が、前記支持孔に挿通され、
    揺動部材に固定された係止軸が、前記係止孔に挿通され、
    非作動状態及び作動状態では、支持軸と係止軸が、互いに平行な角度を保ったまま、軸の位置関係だけを可変させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のドアハンドル構造。
  4. 前記台座は、ドア面へ当接する当接面の中央寄りの位置に、先部片を収容するレバー開口を有すると共に、レバー開口の上下いずれか寄りの位置に、基部片及び支持軸を収容する収容部を有して構成され、
    前記レバーは、ドアハンドル構造内で水平に組み込まれる、平面視にて横長板状の基部片と、基部片の横長板の一辺から片面方向へ屈曲して連なる屈曲部の先部にて再屈曲して突出する、平面視にて縦長板状の先部片と、から構成され、
    基部片の横長板面と先部片の突出面は、各面が高さ方向へずれた位置で互いに平行をなすと共に、基部片の横長方向と先部片の突出方向は垂直に又は斜めに交差し、
    縦長板状の先部片は、台座の中央寄りの位置のレバー開口から突出し、
    横長板状の基部片は、台座の前記レバー開口よりも上下いずれか寄りの位置の収容部に、台座の当接面に沿って収容されることを特徴とする、請求項1、2又は3のいずれかに記
    載のドアハンドル構造。
  5. 揺動部材は、一又は複数の脚部に立脚支持された、縦方向に伸長する握り部を有するドアハンドルを固定するものであり、
    脚部は取り付け状態のドア面に対して垂直に立脚すると共に、その立脚軸は、取り付け状態のドア面視において、ドアハンドルの握り部の握り軸上にあることを特徴とする、請求項1、2、3又は4のいずれかに記載のドアハンドル構造。
  6. ドア開き辺側にラッチ突出するラッチボックスを収容したドアと、
    揺動部材をプッシュすることで作動状態となるプッシュ式のドアハンドル構造からなる請求項1に記載の第一のドアハンドル構造と、
    揺動部材をプルすることで作動状態となるプル式のドアハンドル構造からなる請求項1に記載の第二のドアハンドル構造と、
    第一及び第二のドアハンドル構造の各揺動部材に夫々固定された、第一及び第二のドアハンドルと、からなるドア構造であって、
    ドアハンドルは、揺動部材への取付け面に対して屈曲又は湾曲することなく垂直に立脚するストレート形状の脚部を有することを特徴とするドア構造。
  7. ドア開き辺側にラッチ突出するラッチボックスを収容したドアと、
    プッシュ式のドアハンドル構造からなる請求項1に記載の第一のドアハンドル構造と、
    プル式のドアハンドル構造からなる請求項1に記載の第二のドアハンドル構造と、
    第一及び第二のドアハンドル構造の各揺動部材に夫々固定された、第一及び第二のドアハンドルと、からなるドア構造であって、
    前記ラッチボックスは、ラッチのロック解除を切り替えるスイッチを両側部に備えたスイッチ空間を、ドアの取付け位置に備え、
    前記スイッチ空間は、第一及び第二のドアハンドル構造を取りつける前の、一方及び他方のドア面の共通する取り付け位置に設けられ、
    第一のドアハンドル構造と第二のドアハンドル構造が、互いに離反してドア面の一方及び他方を向くと共に、一方及び他方のドア面それぞれの共通する取り付け位置に取り付けられ、
    第一と第二のうち一方のレバーの先部片は、当該一方の台座に設けたレバー開口の上方寄りの位置に位置して一方のドア面から前記スイッチ空間に突出し、
    第一と第二のうち他方のレバーの先部片は、当該他方の台座に設けたレバー開口の下方寄りの位置に位置して他方のドア面から前記スイッチ空間と共通のスイッチ空間に突出し、
    ラッチボックスのスイッチ空間において、非作動状態の一方及び他方のレバーがそれぞれ、共通のスイッチ空間の上方及び下方に離間して非接触状態で収容されると共に、
    第一と第二のレバーのいずれか一方が非作動状態から作動状態になったとき、当該作動状態になった一方のレバーは、前記共通のスイッチ空間の上方又は下方であって他方のレバーに離間した位置で、他方のレバーに非接触の状態のまま作動することを特徴とするドア構造。
JP2019240100A 2018-12-31 2019-12-31 ドアハンドル構造及びこれを備えたドア構造 Active JP6976596B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018248867 2018-12-31
JP2018248867 2018-12-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020109250A JP2020109250A (ja) 2020-07-16
JP6976596B2 true JP6976596B2 (ja) 2021-12-08

Family

ID=71569958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019240100A Active JP6976596B2 (ja) 2018-12-31 2019-12-31 ドアハンドル構造及びこれを備えたドア構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6976596B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020109250A (ja) 2020-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4224723B2 (ja) キャスター付き鞄の移動防止装置
JPH1153983A (ja) 多幅キー用のキースイッチ組立体
JP2011001088A (ja) 折り畳みコンテナー
JP2010257827A (ja) 操作ボタンスイッチ
TWI744151B (zh) 按鍵
JP6976596B2 (ja) ドアハンドル構造及びこれを備えたドア構造
CN102479632B (zh) 按钮开关
JP2004342496A (ja) スイッチ装置
TWI463956B (zh) Folding tables and table tables for folding tables
JP2005353478A (ja) 押釦スイッチ
JP6957282B2 (ja) 鍵盤装置
JP2007035461A (ja) 電気部品
US20210125794A1 (en) Miniature electric switch of the normally closed type comprising an open contact locking position
JP4962614B1 (ja) スイッチ
JP4247312B2 (ja) 電子機器
JPH0650032Y2 (ja) キースイッチにおけるキー平行動作装置
JP2001290577A (ja) キーボード装置
JP2005259587A (ja) プッシュスイッチ
JP2019056743A (ja) 鍵盤装置
JP2006241748A (ja) 引き戸の開き装置
JP2587687Y2 (ja) キースイッチ
JPH0348636Y2 (ja)
JPH11242921A (ja) プッシュスイッチ装置
JP5091818B2 (ja) レバースイッチ
JP2011187170A (ja) 揺動操作型電気部品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210510

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6976596

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150