JP2019061097A - 鍵ユニット及び鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】撓み変形可能な接続部によって鍵を支持する構成において、がたつきを抑えて、円滑に押鍵操作をすることのできる鍵ユニット及び鍵盤楽器を提供する。【解決手段】複数の鍵本体部31と、複数の鍵本体部31の一端側にそれぞれ設けられ、鍵本体部31の押離方向に沿って撓み変形可能な接続部32と、接続部32を介して複数の鍵本体部31を各々押離方向に沿って揺動可能に支持する支持部11とを有する鍵ブロック10を複数備え、複数の鍵ブロック10を、その支持部11において複数の鍵本体部31を支持する位置をずらした状態で、各鍵ブロック10における支持部11が鍵本体部31の厚み方向に重なるように配置し、接続部32の厚み方向の寸法は、鍵本体部31の厚み方向の寸法よりも小さく、かつ、複数の鍵ブロック10のうちの少なくとも1つの鍵ブロック10の接続部32が鍵本体部31の厚み方向における中央よりも天面側に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、鍵ユニット及び鍵盤楽器に関するものである。
従来、複数の鍵を接続部を介して揺動可能な状態で支持部に接続することにより鍵ブロックを形成し、これを複数個重ねて一体化した鍵ユニットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように、複数の鍵をセットにして鍵ユニットとした状態で鍵盤シャーシに固定し、鍵盤として用いる場合には、複数の鍵を個別に組み付ける場合と比べて組み立て効率が向上する。
鍵を支持部に接続する接続部は、撓み変形可能に構成されており、押鍵操作がされた際には、接続部が押鍵方向に沿って変位することで鍵が回動するようになっている。
そして、特許文献1等に記載の従来の構成では、接続部は、鍵における厚み方向の下側に設けられていた。
特開2016−170288号公報
こうした鍵盤楽器の場合、鍵が取り付けられる鍵盤シャーシ側に鍵をガイドして横方向のがたつきを抑制するためのガイド部が設けられており、押鍵操作がされた際には鍵がガイド部に案内されるようになっている。
しかしながら、従来の構成のように、接続部が鍵における厚み方向の下側に設けられている場合、鍵盤シャーシのガイド部も接続部もともに鍵の下側の低い位置で鍵を支持することとなる。
このため、鍵が横方向に安定せず、がたつきを十分に抑えることができないという問題がある。
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、撓み変形可能な接続部によって鍵を支持する構成において、がたつきを抑えて、円滑に押鍵操作をすることのできる鍵ユニット及び鍵盤楽器を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の鍵ユニットは、
長手方向の一端側に押離操作される作用部を有する複数の鍵本体部と、
前記複数の鍵本体部における前記長手方向の他端側にそれぞれ設けられ、前記鍵本体部の押離方向に沿って撓み変形可能である接続部と、
前記接続部を介して前記複数の鍵本体部を一体的に支持する支持部と、
を有する鍵ブロックを複数備え、
複数の前記鍵ブロックのそれぞれが、前記支持部において前記複数の鍵本体部を支持する位置が互いにずれている状態で、前記支持部が互いに前記鍵本体部の前記押離方向である厚み方向に重なるように配置されており、
前記接続部における前記厚み方向の寸法は、前記鍵本体部における前記厚み方向の寸法よりも小さく、かつ、前記複数の鍵ブロックのうちの少なくとも1つの鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の前記厚み方向における最下部より上に設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、撓み変形可能な接続部によって鍵を支持する構成において、がたつきを抑えて、円滑に押鍵操作をすることができる。
本実施形態の鍵盤楽器の外観を示す上面図である。 鍵盤楽器の内部構成の一部を示した要部斜視図である。 本実施形態の鍵ユニットと鍵ユニットを個々の鍵ブロックに分解した状態とを示した平面図である。 (a)は、接続部に突出部を設けない場合の接続部周辺を拡大した要部斜視図であり、(b)は、(a)に示す鍵ブロックの側面図である。 (a)は、接続部に突出部を設けない場合の押鍵時の鍵の動作を示す側面図であり、(b)は、(a)に示す鍵の接続部周辺の拡大側面図である。 (a)は、接続部に突出部を設けた場合の接続部周辺を拡大した要部斜視図であり、(b)は、(a)に示す鍵ユニットの側面図である。 本実施形態の鍵ユニットにおいて重なり合いを生じる部分を示した平面図である。 (a)は、接続部に突出部を設けない場合における各部の寸法を示す説明図であり、(b)は、接続部に突出部を設けた場合における各部の寸法を示す説明図である。 接続部に突出部を設けた場合の一変形例における各部の寸法を示す説明図である。
図1から図8(b)及び図8(a)を参照しつつ、本発明に係る鍵ユニット及びこれを備える鍵盤楽器の一実施形態について説明する。
本実施形態において、鍵盤楽器100は、例えば電子ピアノやキーボード等の電子鍵盤楽器である。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本実施形態における鍵盤楽器の上面図である。
図1に示すように、鍵盤楽器100は、鍵ユニット1と、鍵ユニット1が取り付けられる鍵盤シャーシ2とを備えている。
鍵ユニット1は、例えば1オクターブ分の鍵3を1セットとしており、鍵盤シャーシ2には、複数の鍵ユニット1が取り付けられ、鍵盤楽器100の鍵盤を構成するようになっている。
なお、1つの鍵ユニット1にいくつの鍵3を備えるか等は図示例に限定されず、適宜決められる。
本実施形態では、鍵ユニット1及び鍵盤シャーシ2は、楽器ケース101の内部に収容されている。
楽器ケース101内には、鍵盤楽器100における発音動作等を制御するための図示しない基板や、スピーカ等が収容されている。
また、図示は省略するが、楽器ケース101の上面等には、鍵盤楽器100の音量や音色等の各種機能を選択指定する複数のスイッチ等を有する図示しない操作スイッチ部が設けられている。
図2は、鍵盤楽器の内部構成の一部を示した要部斜視図であり、図3は、鍵ユニットを個々の鍵ブロックに分解した状態とこれを組み付けた状態とを示した平面図である。なお、図3の右側に示す図は透過図であり、実際には外観に現れない陰線も実線として示している。
また、図4(a)は、本実施形態の一態様における鍵ブロックの接続部周辺の要部拡大斜視図であり、図4(b)は、図4(a)に示す鍵ブロックの側面図である。
さらに、図5(a)は、押鍵時における鍵の変位の様子を示す側面図であり、図5(b)は、図5(a)における接続部周辺を拡大した要部側面図である。
図2に示すように、鍵盤シャーシ2において鍵盤楽器100における奥側(背面側、図2において左側)には、鍵ユニット1が取り付けられるユニット取り付け部21が設けられている。本実施形態では、鍵ユニット1の支持部11をユニット取り付け部21にねじ12により固定するようになっている。
図2では、鍵盤シャーシ2のユニット取り付け部21に1つの鍵ユニット1が取り付けられている状態を図示している。
また、鍵盤シャーシ2において鍵盤楽器100における手前側(図2において右側)の下側面には、鍵ユニット1を構成する各鍵3に対応して鍵本体部31が揺動した際にその上下動をガイドする鍵ガイド部22が立設されている。本実施形態では、この鍵ガイド部22は、後述するガイド受け部35(図5(a)参照)内に受け入れられ、鍵本体部31の上下動をガイドする。
本実施形態において、鍵ユニット1は、図3に示すように、3つの鍵ブロック10(10a,10b,10c)を備えている。
各鍵ブロック10は、それぞれ鍵本体部31と接続部32とを有する複数の鍵3と、複数の鍵3の鍵本体部31が接続部32を介して支持される支持部11とを有している。
支持部11は、接続部32を介して複数の鍵本体部31を一体的に支持するものであり、各鍵ブロック10は、支持部11において互いに重ね合わされて、ねじ止め等により一体化され、鍵ユニット1を構成する。
本実施形態において、鍵ブロック10aは、鍵3のうち白鍵3aで構成されるブロックであり、鍵盤における「B1鍵」「G1鍵」「E1鍵」「C1鍵」がそれぞれほぼ1鍵分の隙間をあけて互いにほぼ並行に設けられている。
また、鍵ブロック10bは、鍵3のうち白鍵3aで構成されるブロックであり、鍵盤における「A1鍵」「F1鍵」「D1鍵」がそれぞれほぼ1鍵分の隙間をあけて互いにほぼ並行に設けられている。
さらに、鍵ブロック10cは、鍵3のうち黒鍵3bで構成されるブロックであり、鍵ブロック10a、鍵ブロック10b同様、各鍵がそれぞれほぼ1鍵分の隙間をあけて互いにほぼ並行に設けられている。
鍵ブロック10(10a,10b,10c)は、いずれも、鍵本体部31と接続部32と支持部11とが樹脂等により一体的に成形された部材である。
本実施形態において、これら複数の鍵ブロック10は、それぞれの鍵ブロック10が支持部11において複数の鍵本体部31を支持する位置が互いにずれている状態で、それぞれの鍵ブロック10における支持部11が互いに鍵本体部31の押離方向である厚み方向に重なるように配置されている。
図2から図4等に示すように、各鍵3(3a,3b)の鍵本体部31は、天面がほぼ平面となっており、長手方向の一端側に押離操作される作用部311を有している。作用部311とは、ユーザ(演奏者)が押鍵操作をする部分である。
また、図5(a)に示すように、鍵本体部31の先端寄りの裏面側であって、鍵盤シャーシ2の鍵ガイド部22に対応する位置には、鍵ガイド部22を受けるガイド受け部35が設けられており、ガイド受け部35に鍵ガイド部22が受け入れられることで、鍵本体部31が鍵3の押離方向(すなわち、上下方向)に沿ってガイドされる。
接続部32は、各鍵3の鍵本体部31における長手方向他端側(すなわち、作用部311の設けられている側とは逆側の端部側)にそれぞれ設けられている。
接続部32における厚み方向の寸法は、鍵本体部31における厚み方向の寸法よりも小さく形成されている。具体的には、接続部32は、鍵本体部31と比べて薄肉に形成された平板状の部分であり、鍵本体部31の押離方向に沿って撓み変形可能であるヒンジ状の部分となっている。
また、複数の鍵ブロック10のうちの少なくとも1つの鍵ブロック10の接続部32は、鍵本体部31の厚み方向における最下部よりも上に設けられている。
本実施形態では、接続部32における鍵本体部31の側の厚み方向の寸法は、鍵本体部31における接続部32の側の厚み方向の寸法よりも小さく形成されており、かつ、複数の鍵ブロック10のうちの少なくとも1つの鍵ブロック10の接続部32は、鍵本体部31の厚み方向における中央よりも天面側に設けられている。
なお、本実施形態においては、全ての鍵ブロック10a〜10cに設けられる全ての接続部32が、鍵本体部31の天面側に設けられている例を示している。
このように、接続部32を鍵本体部31の天面側に設けることにより、接続部32を鍵本体部31の下面側に設けた場合と比べて、押鍵時における鍵3のがたつきを押さえることができる。
すなわち、前述のように、鍵盤シャーシの上面には鍵をガイドする鍵ガイド部22が設けられており、この鍵ガイド部22が鍵3を下側から支持している。この場合に、鍵3の基端側(取り付け側)に位置する接続部32を鍵本体部31の下側に配置すると、鍵3の長手方向の前後いずれとも低い位置で支持されることとなり、鍵本体部31の先端側が鍵ガイド部22の上に浮かぶように乗っている状態となる。このため、鍵3が安定しにくく、幅方向のがたつきが発生しやすくなる。
これに対して、接続部32を鍵本体部31の天面側に設けた場合には、鍵3の上側に配置される接続部32と下側に配置される鍵ガイド部22とで鍵3を支持することができ、軸線が多少上に上がるとともに、斜めになるため、がたつきの発生を若干軽減することが期待できる。
なお、本実施形態では、接続部32における支持部11への接続側が幅広部322となっており、接続部32の幅方向の寸法が鍵本体部31の幅方向の寸法よりも大きく形成されている。
具体的には、図2から図4等に示すように、本実施形態の接続部32における幅広部322は、支持部11への接続側が二又に分岐しており、広い範囲で支持部11と接続されている。
接続部32の幅方向の寸法を大きくすることで、押鍵時において、鍵3が幅方向に捩じれたり歪んだりすることを防止して、適切に押鍵操作を行うことができ、演奏者(ユーザ)にも違和感を与えにくくなる。
なお、本実施形態では、幅広部322の形状として、二又に分かれた形状を例示したが、幅広部322の形状・構成は図示例に限定されない。例えば、幅広部322は三又以上に分かれていてもよいし、特に二又等に分岐させずに単に幅広の部を設けてもよい。なお、後述するように、複数の鍵ブロック10を厚み方向に重畳した際に上側の鍵ブロック10の鍵3に対する押鍵操作が下側の鍵ブロック10に影響を与えるのを極力防ぐために、幅広部322を二又に分かれた形状等として、幅を確保しつつもできるだけ隙間を設ける構成とすることが好ましい。
また、本実施形態の接続部32は、支持部11の側の厚みよりも鍵本体部31の側の厚みが厚くなるように形成されている。
押鍵時には、接続部32が撓むことで鍵3の先端側(作用部の設けられている側)が下方に回動するが、例えば、接続部32における支持部11の側の厚みと鍵本体部31の側の厚みとが同じである場合には、支持部11の側に近い側において接続部32が撓み変形する場合と、鍵本体部31に近い側において接続部32が撓み変形する場合とがあり、接続部32が撓み変形する位置が安定しない。つまり、複数の鍵本体部31のそれぞれにおいて押鍵操作に応じた鍵本体部31の回転中心(仮想回転中心)の奥行き方向の位置がばらつくことになり、鍵3毎に操作感が異なってしまう。
また、鍵本体部31に近い側において接続部32が撓み変形すると、鍵本体部31の変位量が大きくなり、押鍵操作が安定しない。このため、できるだけ鍵本体部31から離れた、支持部11との接続側に近い部分で接続部32が撓み変形することが好ましい。
この点、接続部32の厚みを、支持部11に近い側よりも鍵本体部31に近い側が厚くなるようにすることで、複数の鍵本体部31の接続部32を支持部11に近い側において撓み変形させることができる。これにより、鍵本体部31の変位量が比較的小さく抑えられる位置で接続部32が撓み変形し、押鍵操作が安定するとともに、押鍵操作に応じた鍵本体部31の仮想回転中心の奥行き方向の位置のばらつきを低減することができる。
また、上記のように、接続部32における支持部11の側の横幅は鍵本体部31の横幅よりも広くなっているために、鍵本体部31の横方向の捩れに対する強度を増すことができるが、接続部32における鍵本体部31の側の横幅は鍵本体部31の横幅よりも広くすることができない。この点、接続部32における鍵本体部31の側については、その厚み方向の寸法を大きくすることで鍵本体部31の横方向の捩れに対する強度を増すことができる。
図5(a)は、鍵ユニット1の側面図であり、3つの鍵ブロック10(10a,10b,10c)を、それぞれの支持部11(11a,11b,11c)が鍵本体部31の押離方向である厚み方向に各々重なるように配置して、ねじ12によって支持部11(11a,11b,11c)をねじ止めし、一体化した状態を示している。
図5(a)では、鍵3に外力がかけられていない初期状態を実線で示し、演奏者(ユーザ)に押鍵操作が行われて鍵3が押し込まれた状態を二点鎖線で示している。
なお、実際には、鍵盤楽器100において初期状態ではわずかに鍵3の先端部が上方に傾いている状態となっているのが通例であるが、ここでは説明の簡素化のため、初期状態を水平として表現している。
図5(b)は、図5(a)における接続部32の周辺を拡大した要部側面図である。
図5(a)及び5(b)に示すように、押鍵操作時には、鍵本体部31の変位(回動)に伴い、接続部32が下方向に屈曲する。接続部32の屈曲の程度は、鍵本体部31の側に近づけば近づくほど大きくなる。
本実施形態では、複数の鍵本体部31のそれぞれにおいて押鍵操作に応じた鍵本体部31の回転中心(仮想回転中心)の高さ方向の位置のばらつきを低減して鍵3毎の操作感を同じにするため、接続部32における支持部11の側の厚み方向の寸法をなるべく小さくするとともに、複数の鍵ブロック10(10a,10b,10c)を支持部11(11a,11b,11c)が重なるように厚み方向に層状に配置する際の間隔をなるべく小さくしている。
また、このとき、接続部32を支持部11の側から鍵本体部31の側へと、鍵本体部31の天面に対して水平に伸ばすようにした場合、複数の鍵ブロック10で鍵本体部31の高さを揃えるためには、鍵本体部31の厚み方向に対して接続部32を設ける位置についても、複数の鍵ブロック10で異ならせる必要があり、本実施形態では、基本的には、より上側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32の方が、より下側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32よりも、鍵本体部31の厚み方向に対してより上側に設けるようにし、その接続部32を設ける位置の差を、支持部11が重ねられる間隔と同じにしている。
しかしながら、接続部32における支持部11の側の横幅を鍵本体部31の横幅よりも広くしているため、一番上に配置される鍵ブロック10aの鍵3が押鍵されて接続部32が下方に撓むと、その下に配置されている鍵ブロック10(10b,10c)の鍵3(鍵3b,3c)の接続部32と干渉し合うおそれがある。
また、接続部32における支持部11の側については、撓みの量が比較的に小さいのでよいが、接続部32における鍵本体部31の側は、撓みの量が比較的に大きく、その厚み方向の寸法を支持部11の側よりも大きくしているため、干渉を防ぐために、複数の鍵本体部31を支持部11で層状して配置する際の間隔をより広くとる必要がある。
そこで、本実施形態では、複数の鍵ブロック10において、鍵本体部31の厚み方向に対して接続部32を設ける位置の差を、支持部11が重ねられる間隔よりも大きくとるようにしている。
つまり、接続部32を支持部11の側から鍵本体部31の側へと、鍵本体部31の天面に対して水平に伸ばしていき、鍵本体31と接続する部分に近い位置で、接続部32の厚み方向の寸法を大きくするとともに、その伸びる方向を水平に対して上又は下に曲げてから鍵本体部31に接続するようにしている。
より具体的には、接続部32が鍵本体部31と接続する部分に近い位置で曲がる方向を、より上側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32の方が、より下側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32よりも、より上側に曲がるようにした。
別の言い方をすると、接続部32が鍵本体部31と接続する部分に近い位置において、より上側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32の下側と、より下側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32の上側との間隔がより広くなるように、それぞれの鍵ブロック10において、接続部32が鍵本体部31と接続する部分に近い位置で曲がる方向を異ならせるようにした。
さらに、図6(a)及び図6(b)に示すように、より上側に支持部11が重ねられる鍵ブロック10の接続部32のうち、少なくとも一部は、支持部11との連結部分よりも厚み方向の上側に突出するとともに、鍵本体部31の天面よりも高い位置に配置される突出部321となっている。
接続部32に突出部321を設けることで、接続部32が上に上がった分だけ、接続部32の下に配置されている構成部との間のクリアランスを稼ぐことができ、二番目、三番目に配置される鍵ブロック10(10b,10c)の鍵3(鍵3b,3c)と干渉し合うおそれを回避することができる。
なお、鍵ユニット1を構成する鍵ブロック10(10a,10b,10c)のうち、厚み方向の最も上側に配置される支持部11(11a)と接続されている接続部32の撓みが、下方に配置される鍵ブロック10の鍵3各部と干渉する可能性が最も大きいため、厚み方向の最も上側に配置される支持部11(11a)と接続されている接続部32のうちの少なくとも一部は、突出部321を備えていることが好ましい。
図7は、図3において右側に示した鍵ユニットの平面図の一部を拡大したものである。
図7において、接続部32の撓みが下方に配置される鍵ブロック10の接続部32等の鍵3各部と干渉する可能性のある領域を干渉領域323a,323bとして示している。
干渉領域323a,323bは、接続部32が配置される全範囲ではなく、図7に示すように、限定的な領域である。
すなわち、例えば図示例において、E1鍵と隣接する黒鍵(D#鍵)との間で干渉の可能性があるのは干渉領域323aの部分であり、C1鍵とD1鍵とのとの間で干渉の可能性があるのは干渉領域323bの部分である。
なお、C1鍵と隣接するC#鍵の接続部32が重なり合う可能性のある部分は一番上の鍵3(3a)と一番下の鍵3(3c)であり、その間には大きなクリアランスが存在しているため本構造においてはほとんど干渉の問題はない。
このため、図7に示す構成の場合には、干渉を避けるための突出部321は、少なくともこの干渉領域323a,323bにかかる部分に設けられていればよく、例えば厚み方向に配置される鍵ブロック10aに設けられる全ての接続部32に突出部321を設けなくてもよい。
このように、具体的に、いずれの接続部32にそのような範囲・形状の突出部321を設けるかは設計事項であり、鍵ユニット1を構成する鍵ブロック10(10a,10b,10c)の構成や形状、接続部32の形状・構成等に応じて適宜決められる。
次に、図8(b)及び図8(a)を参照しつつ、本実施形態における鍵ユニット1及びこれを備える鍵盤楽器100の作用について説明する。
図8(b)は、接続部を鍵本体部の天面側に設け、かつ接続部に突出部を設けた場合の鍵ユニットの側面図であり、図8(a)は、接続部を鍵本体部の天面側に設けた場合の鍵ユニットの側面図である。
図8(b)及び図8(a)のいずれの場合も、接続部32を鍵本体部31の天面側に設けていることにより、鍵盤シャーシ2側の鍵ガイド部22と接続部32とにより、鍵本体部31を上面側と下面側とから支持することができ、鍵3の幅方向への捩じれや歪み等を防いで安定した押鍵操作を行うことができる。
また、本実施形態では、さらに図8(b)に示すように接続部32に突出部321を設けている。これにより、突出部321を設けていない図8(a)の場合と比較してさらに優れた効果を期待することができる。
以下、図8(b)及び図8(a)について、各部の数値例を挙げながら説明する。
まず、突出部321を設けた場合と、設けていない場合とにおける、厚み方向の最も上側に配置される支持部11(11a)と接続されている接続部32(32a)と厚み方向の最も下側に配置される支持部11(11c)と接続されている接続部32(32c)との距離(高さの差)について説明する。
ここで、図示例では、接続部32における支持部11との接続部分の厚みD1=1.0mmとし、接続部32における鍵本体部31との接続部分の厚みD2=2.5mmとする。
また、押鍵時の鍵3(3a)の撓みによる接続部32の下降量D3が鍵本体部31との接続部分において0.5mm、その際、上下方向に隣接する鍵3(3b)の接続部32(32b)とのクリアランスD4を1.0mm確保すると仮定した場合についてシミュレーションを行うと、以下のようになる。
なお、図8(b)及び図8(a)において、押鍵前の接続部32の位置を実線にて示し、押鍵によって撓んだ際の接続部32の位置を二点鎖線にて示す。
この場合、図8(a)に示すように、接続部32が支持部11との連結部分とほぼ同じ高さであり、鍵本体部31の天面ともほぼ同じ高さである場合、厚み方向の最も上側に配置される支持部11(11a)と接続されている接続部32(一段目の接続部32a)については、「厚みD2=2.5mm」+「撓みによる想定下降量D3=0.5mm」+「クリアランスD4=1.0mm」としたとき、D5=4.0mmであり、鍵本体部31の天面から4.0mm下がった位置が二段目の鍵ブロック10(10b)の接続部32(32b)の上面となる。
同様にしてこの接続部32(32b)の上面から4.0mm下がったところが三段目の鍵ブロック10(10c)の接続部32(32c)の上面となる。そして、三段目の接続部32(32c)の厚みが一段目の接続部32aと同様に1.0mmであるとすると、三つの接続部32(32a,32b,32c)が専有する高さD6は9.0mmとなる。
ここで、接続部32による鍵3の回転(押鍵時における押鍵方向への回動)の中心(これを「仮想中心」又は「仮想回転中心」とする。)が接続部32の厚み方向における中央部にあると仮定すると、一段目の鍵3(3a)の回動の仮想中心から三段目の鍵3(3c)の仮想中心までは8.0mm離れていることとなる。
なお、実際には、本実施形態のようにヒンジ状の接続部32が撓み変形することで鍵3が押離方向に回動する場合には、回転中心は特定の位置には存在せず、しかも押鍵による角度変化に伴って回転中心は逐次微妙に変化していく。このため、ここにいう回転中心はあくまでも仮想点とする。
以上に対して、図8(b)に示すように、接続部32に支持部11との連結部分よりも厚み方向の上側に突出するとともに、鍵本体部31の天面よりも高い位置に配置される突出部321が設けられている場合には、以下のようになる。なお、図8(b)に示す例では、図8(a)に示した例と同様に、ヒンジ厚みD1=1.0mmとする。
例えば、接続部32(32a)の上面を鍵本体部31(31a)の天面よりも1.5mm上方向に移動(突出)させて(D7=1.5mm)、突出部321としている。
図8(b)に示すように、厚み方向の最も上側に配置される支持部11(11a)と接続されている接続部32(一段目の接続部32a)については、「D7+D8=接続部32aの厚み=2.5mm」+「撓みによる想定下降量=0.5mm」+「クリアランスD4=1.0mm」としたとき、接続部32aが下降する場合の起点となる位置が1.5mm高い位置にあるため、「4.0mm−1.5mm=2.5mm」となり、差し引き2.5mm下までしか下降しない。
このため、二段目の鍵ブロック10(10b)の接続部32(32b)の上面は、一段目の接続部32aの上面から2.5mm下がったところに配置すればよく、一段目の接続部32aの上面に突出部321を設けて高さを1.5mmだけ高くした分、上下に重なり合う接続部32の隙間を狭くすることができる。
これにより、一段目の接続部32aの突出部321の上面から一番下の三段目の接続部32(32c)の下面までの高さ(厚み)は図8(a)と同様に9.0mmであるが(D9=9.0mm)、一段目の接続部32aの上面から一番下の三段目の接続部32(32c)の下面までの高さ(厚み)は7.5mmの厚みとなる(D10=7.5mm)。
そして、図8(a)の場合と同様に仮想中心を設定した場合、一段目の鍵3(3a)の回動の仮想中心から三段目の鍵3(3c)の仮想中心までは6.5mm離れていることとなり、仮想中心の位置で比較しても突出部321を設けない場合と比較して、一段目の鍵ブロック10(10a)から三段目の鍵ブロック10(10c)までの距離を1.5mm分近づけることができる。
このように、突出部321を設けることにより、鍵ブロック10(10a〜10c)同士をより近接させて設けることができ、鍵ユニット1をよりコンパクトに構成することができる。
以上のように、本実施形態によれば、長手方向一端側に作用部311を有する複数の鍵本体部31における長手方向他端側であって鍵本体部31の天面側にそれぞれ設けられ、鍵本体部31の押離方向に沿って撓み変形可能である接続部32と、接続部32を介して複数の鍵本体部31を各々押離方向に沿って揺動可能に支持する支持部11とを備える鍵ブロック10を、支持部11が鍵本体部31の押離方向である厚み方向に各々重なるように配置して鍵ユニット1を構成している。
このように接続部32を鍵本体部31の天面側に設けることにより、鍵盤シャーシ2側の鍵ガイド部22と接続部32とにより、鍵本体部31を上面側と下面側とから支持することができ、押鍵操作が行われた際に、鍵3の幅方向への捩じれや歪み等を生じにくく、安定した押鍵操作を行うことができる。
また、本実施形態では、接続部32のうち、少なくとも一部は、支持部11との連結部分よりも厚み方向の上側に突出するとともに、鍵本体部31の天面よりも高い位置に配置される突出部321となっている。
このように、接続部32に突出部321を設けることにより、撓み変形する部分である接続部32において高さ方向のクリアランスを稼ぐことができ、できるだけコンパクトに組み込み鍵ユニット1の小型化を実現しつつ、他の鍵3等との干渉を回避することができる。
そして、高さ方向のクリアランスを確保できることにより、厚み方向に重ねられた鍵ブロック10(10a,10b,10c)の鍵3の接続部32について干渉を生じずに距離を近付けることができるようになるため、仮想点である鍵ブロック10(10a,10b,10c)の鍵3の回転中心(回動中心)についても高さ方向の距離を近づけることができる。このため、鍵3の回転中心が高さ方向にばらつくことを抑えて、鍵3の回転中心の高さ方向のばらつきに起因する違和感を抑えて、演奏者(ユーザ)がより円滑に演奏を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、厚み方向の最も上側に配置される支持部11(11a)と接続されている接続部32(32a)のうち、少なくとも一部は、突出部321を備えている。
このように、特に下の段の鍵ブロック10を構成する鍵3との干渉が問題となる接続部32である最も上側に配置される接続部32に突出部321を設けることにより、より効果的に、厚み方向のコンパクト化を実現することができる。
また、本実施形態では、接続部32は、その幅方向の寸法が鍵本体部31の幅方向の寸法よりも大きく形成されている。
このように、接続部32の幅方向の寸法を大きくすることで鍵本体部31をより安定して支持部11に連結させることができ、押鍵操作が行われた際に鍵3が捩じれたり歪んだりすることを防止することができる。これにより、薄板状の接続部32によって鍵本体部31を支持させる場合でも、演奏者(ユーザ)にとって違和感のない安定した押鍵操作を実現することができる。
また、本実施形態では、接続部32は、支持部11側の厚みよりも鍵本体部31側の厚みが厚くなるように形成されている。
押鍵操作が行われた際、鍵本体部31に近い側が屈曲するほど接続部32の変位が大きくなり、周囲に位置する他の鍵3への干渉のおそれが大きくなる。
この点、支持部11側の厚みよりも鍵本体部31側の厚みが厚くした場合には、鍵本体部31に近い側が屈曲しにくく、できるだけ支持部11との連結部分に近い位置で接続部32が屈曲するため、変位量を少なく抑えることができる。
そして、上記のような鍵ユニット1と、鍵ユニット1が取り付けられる鍵盤シャーシ2とを鍵盤楽器100に設けることにより、鍵3同士の干渉を防いで円滑な演奏を可能とするとともに、鍵盤楽器100内部に収容される構成部をできる限り小型化することができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、鍵ユニット1を構成する全ての鍵ブロック10の鍵3の接続部に突出部321を設ける場合を例示したが、突出部321は、支持部11が最も上に配置される一段目の鍵ブロック10aの鍵に設けられる接続部32のみに設けられてもよい。
また、突出部321の形状や突出の程度は特に限定されず、さらに大きく上側に突出していてもよい。
また、支持部11を接続部32や鍵本体部31の天面の高さよりも低い位置に配置されるように、接続部32において鍵3が山折に折れ曲がるような形状となっていてもよい。
また、例えば、本実施形態の構成に加えて、さらに一番下に配置される鍵ブロック10(10c)の接続部32(32c)において、一番上に配置される鍵ブロック10(10a)の接続部32(32a)とは逆に、接続部32における支持部11との連結部分よりも接続部32の鍵本体部31との接続部分の上面の高さを下げるように構成してもよい。
この場合、接続部32の上面の高さを下げた寸法分だけ、上側に配置される接続部32(32a,32b)等との干渉を回避するためのクリアランスを得ることができ、さらに効果的に干渉回避の効果を得ることができる。
本実施形態のように、ヒンジ状の接続部32にて支持部11と鍵本体部31とを連結させた鍵ユニット1においては、押鍵操作の際の鍵3の回転中心(ただし、回転中心は前述の通りあくまでも仮想点であり、押鍵の位置等に伴って若干の移動を伴う。)の高さによって鍵3の回動動作の状況が微妙に異なり、このばらつきが演奏者(ユーザ)にとって演奏の際の違和感の元となる。
この点、上記の構成とした場合には、一段目から三段目の鍵ブロック10の各鍵3における仮想の回転中心の高さ方向の位置のずれが少なくなるため、回転中心の高さ方向のばらつきに起因する演奏者の違和感を大きく緩和することができる。
なお、本実施形態で示した構成では、三段目の鍵ブロック10(10c)は黒鍵3bのブロックであり、元々押鍵時の操作位置が他の白鍵3aとは異なるため、上記のような演奏者の感じる違和感はあまり生じない。
したがって、本実施形態で示した構成では一段目及び三段目の鍵ブロック10a,10bの各白鍵3a間において仮想の回転中心の高さ方向の位置のずれ(高さ方向の差)を極力少なくすることが最も重要であると考えられる。
また、鍵ブロック10の配置について、例えば一段目に白鍵3aの鍵ブロック10、二段目に黒鍵3bの鍵ブロック10、三段目に白鍵3aの鍵ブロック10という順序で重ね合わせて鍵ユニット1を構成する場合、あるいは、一段目に黒鍵3bの鍵ブロック10、二段目に白鍵3aの鍵ブロック10、三段目に白鍵3aの鍵ブロック10という順序で重ね合わせて鍵ユニット1を構成する場合には、上記に例示する構成のみならず、三段目の鍵ブロック10を構成する鍵3の回転中心の高さもできるだけ、他の鍵3の回転中心と離れないようにすることが重要となる。
図9では、一番下の三段目の鍵ブロックの鍵3において、支持部11との連結部分の接続部32の高さを鍵本体部31との接続部分における接続部32の高さよりも0.5mm上方向に移動させた例を示している。
図9に示す例では、一番上の一段目の鍵ブロック10の鍵3の接続部32の上面(最上面)から一番下の三段目の鍵ブロック10の鍵3の接続部32の下面(最下面)までの距離D11は7.0mmとなっており、図8(b)に示した例よりも0.5mm分、厚み方向の高さが減少している。
この場合において、仮想中心を設定した場合、一段目の鍵3(3a)の回動の仮想中心から三段目の鍵3(3c)の仮想中心までの距離は6.0mmとなり、仮想中心の位置で比較しても、図8(b)に示した例より、一段目の鍵ブロック10(10a)から三段目の鍵ブロック10(10c)までの距離を1.5mm分近づけることができる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
長手方向の一端側に押離操作される作用部を有する複数の鍵本体部と、
前記複数の鍵本体部における前記長手方向の他端側にそれぞれ設けられ、前記鍵本体部の押離方向に沿って撓み変形可能である接続部と、
前記接続部を介して前記複数の鍵本体部を一体的に支持する支持部と、
を有する鍵ブロックを複数備え、
複数の前記鍵ブロックのそれぞれが、前記支持部において前記複数の鍵本体部を支持する位置が互いにずれている状態で、前記支持部が互いに前記鍵本体部の前記押離方向である厚み方向に重なるように配置されており、
前記接続部における前記厚み方向の寸法は、前記鍵本体部における前記厚み方向の寸法よりも小さく、かつ、前記複数の鍵ブロックのうちの少なくとも1つの鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の前記厚み方向における最下部より上に設けられていることを特徴とする鍵ユニット。
<請求項2>
前記接続部における前記鍵本体部の側の前記厚み方向の寸法は、前記鍵本体部における前記接続部の側の前記厚み方向の寸法よりも小さく、かつ、複数の前記鍵ブロックのうちの少なくとも1つの鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の前記厚み方向における中央よりも天面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鍵ユニット。
<請求項3>
複数の前記鍵ブロックのうち、少なくとも前記支持部が最も上側に重ねられる鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の天面と同じ高さ、または前記鍵本体部の天面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鍵ユニット。
<請求項4>
複数の前記鍵ブロックにおいて、前記鍵本体部の前記厚み方向に対して前記接続部を設ける位置の差は、複数の前記鍵ブロックにおいて、前記支持部を前記厚み方向に重ねる間隔よりも広いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
<請求項5>
前記接続部のうち、少なくとも一部は、前記支持部との連結部分よりも前記厚み方向の上側に突出するとともに、前記鍵本体部の天面よりも高い位置に配置される突出部となっていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
<請求項6>
前記厚み方向の最も上側に配置される前記支持部と接続されている前記接続部のうち、少なくとも一部は、前記突出部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の鍵ユニット。
<請求項7>
前記接続部は、その幅方向の寸法が前記鍵本体部の幅方向の寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
<請求項8>
前記接続部は、前記支持部側の厚みよりも前記鍵本体部側の厚みが厚くなるように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
<請求項9>
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の鍵ユニットと、
前記鍵ユニットが取り付けられる鍵盤シャーシと、
を備えることを特徴とする鍵盤楽器。
1 鍵ユニット
2 鍵盤シャーシ
3 鍵
10 鍵ブロック
11 支持部
31 鍵本体部
32 接続部
100 鍵盤楽器
321 突出部

Claims (9)

  1. 長手方向の一端側に押離操作される作用部を有する複数の鍵本体部と、
    前記複数の鍵本体部における前記長手方向の他端側にそれぞれ設けられ、前記鍵本体部の押離方向に沿って撓み変形可能である接続部と、
    前記接続部を介して前記複数の鍵本体部を一体的に支持する支持部と、
    を有する鍵ブロックを複数備え、
    複数の前記鍵ブロックのそれぞれが、前記支持部において前記複数の鍵本体部を支持する位置が互いにずれている状態で、前記支持部が互いに前記鍵本体部の前記押離方向である厚み方向に重なるように配置されており、
    前記接続部における前記厚み方向の寸法は、前記鍵本体部における前記厚み方向の寸法よりも小さく、かつ、前記複数の鍵ブロックのうちの少なくとも1つの鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の前記厚み方向における最下部より上に設けられていることを特徴とする鍵ユニット。
  2. 前記接続部における前記鍵本体部の側の前記厚み方向の寸法は、前記鍵本体部における前記接続部の側の前記厚み方向の寸法よりも小さく、かつ、複数の前記鍵ブロックのうちの少なくとも1つの鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の前記厚み方向における中央よりも天面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鍵ユニット。
  3. 複数の前記鍵ブロックのうち、少なくとも前記支持部が最も上側に重ねられる鍵ブロックの前記接続部は、前記鍵本体部の天面と同じ高さ、または前記鍵本体部の天面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鍵ユニット。
  4. 複数の前記鍵ブロックにおいて、前記鍵本体部の前記厚み方向に対して前記接続部を設ける位置の差は、複数の前記鍵ブロックにおいて、前記支持部を前記厚み方向に重ねる間隔よりも広いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
  5. 前記接続部のうち、少なくとも一部は、前記支持部との連結部分よりも前記厚み方向の上側に突出するとともに、前記鍵本体部の天面よりも高い位置に配置される突出部となっていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
  6. 前記厚み方向の最も上側に配置される前記支持部と接続されている前記接続部のうち、少なくとも一部は、前記突出部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の鍵ユニット。
  7. 前記接続部は、その幅方向の寸法が前記鍵本体部の幅方向の寸法よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
  8. 前記接続部は、前記支持部側の厚みよりも前記鍵本体部側の厚みが厚くなるように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の鍵ユニット。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の鍵ユニットと、
    前記鍵ユニットが取り付けられる鍵盤シャーシと、
    を備えることを特徴とする鍵盤楽器。
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