JP2022077493A - 電力変換システムおよびその制御装置 - Google Patents

電力変換システムおよびその制御装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2022077493000001
【課題】双極HVDCの第2極用の電力変換器の内部で地絡事故が発生したときに、交流電力系統の健全相でゼロミスが発生した場合に対処する。
【解決手段】
双極HVDC用の電力変換システム10は、自励式の第1の電力変換器11Aと、自励式または他励式の第2の電力変換器12Aまたは15Aと、制御装置31Aとを備える。制御装置31Aは、第2の電力変換器12Aまたは15Aの内部で地絡事故発生を検知し、かつ、交流電力系統9Aの健全相でゼロミスが発生していることを検知した場合に、第1の電力変換器11Aによって交流電力系統9Aにゼロミスを解消するための直流成分を出力させ、その後、第2の電力変換器12Aまたは15Aを第1の交流電力系統11Aから切り離すための交流遮断器27Aを開放させる。
【選択図】図13

Description

この開示は、電力変換システムおよびその制御装置に関する。
直流送電(HVDC:High Voltage Direct Current)システムは、送電容量を増やすために2つのHVDCを共通の直流帰線で接続することにより構成された双極HVDCで運用される場合がある。
また、双極HVDCでは、第1極HVDCに用いられる設備と第2極HVDCに用いられる設備が必ずしも一致しない場合がある。たとえば、設備の導入時期が異なるために、最初に導入されたHVDCが他励式HVDCによって構成され、次に導入されたHVDCが自励式HVDCによって構成されることがある(たとえば、特許文献1(特開2018-078733号公報を参照)。
特開2018-078733号公報
上記のようなハイブリッド型の双極HVDCの場合、第1極HVDCと第2極HVDCとでは機能および特性が異なるので、その相違に応じた運用を行うことが望ましい。この課題はHVDCに限らずBTB(Back to Back)など他の双極型の電力変換システムにも当てはまる。
本開示は、上記の点を考慮してなされたものであり、その目的は、第1極と第2極とで機能および特性が異なる双極型の電力変換システムにおいて、その相違に応じてより適切に電力変換システムを運用することである。なお、自励式と他励式との違いによって第1極と第2極とで機能および特性に違いが生じる場合が典型的な例であるが、本開示は、必ずしもこの場合に限定されるものではない。
一実施形態の電力変換システムは、第1の交流電力系統と第1の直流本線および直流帰線との間に接続された第1の自励式変換器と、上記第1の交流電力系統と上記直流帰線および第2の直流本線との間に接続された第1の他励式変換器と、制御装置とを備える。制御装置は、第1の自励式変換器および第1の他励式変換器を起動する場合に、第1の自励式変換器を起動し、第1の自励式変換器の起動完了後に第1の他励式変換器を起動する。
上記の実施の形態によれば、自励式変換器を先に起動させることによって他励式変換器にない自励式変換器の機能を利用できるので、双極型の電力変換システムをより適切に運用できる。
双極型の電力変換システムの構成例を示す回路図である。 図1の制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 図1の自励式変換器のハードウェアの概略構成の一例を示す図である。 図3に示す自励式の電力変換器を構成する変換器セルの構成例を示す回路図である。 他励式変換器のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。 図2の共通制御装置、第1極制御装置、および第2極制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 ブラックスタートの手順を説明するタイミング図である。 実施の形態2の双極型電力変換システムにおいて、電力変換器の起動手順を示すフローチャートである。 実施の形態3の双極型電力変換システムにおいて、電力変換器の停止手順を示すフローチャートである。 実施の形態4の双極型電力変換システムにおいて、電力変換器の停止手順を示すフローチャートである。 実施の形態5の双極型電力変換システムにおいて、交流電力系統で事故が発生した場合の他励式変換器の停止手順を示すフローチャートである。 図1の電力変換システムの変形例を示す回路図である。 実施の形態6の双極型電力変換システムにおいて、第2極の電力変換器の内部で地絡事故が発生した場合の第2極の電力変換器の停止手順を示すフローチャートである。
以下、各実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
実施の形態1.
[双極型電力変換システムの全体構成]
図1は、双極型電力変換システムの構成例を示す回路図である。図1を参照して、双極型電力変換システム10は、第1極の電力変換器11A,11Bと、第2極の電力変換器12A,12Bと、制御装置31A,31Bとを備える。
図1では、第1極の電力変換器11A,11Bは自励式変換器によって構成され、第2極の電力変換器12A,12Bは他励式変換器によって構成される。本開示において、第1極の電力変換器11Aを第1の自励式変換器とも称し、第1極の電力変換器11Bを第2の自励式変換器とも称する。第2極の電力変換器12Aを第1の他励式変換器とも称し、第2極の電力変換器12Bを第2の他励式変換器とも称する。
ここで、自励式変換器は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)など自己消弧能力のある半導体スイッチング素子によって構成された電力変換器である。他励式変換器は、サイリスタなど自己消弧能力を持たない半導体スイッチング素子によって構成された電力変換器である。
第1極の電力変換器11Aは、交流電力系統9Aと直流本線13Aおよび直流帰線13Bから構成される直流線路との間に接続される。第1極の電力変換器11Bは、上記の直流線路(直流本線13A、直流帰線13B)と交流電力系統9Bとの間に接続される。本開示において、交流電力系統9Aを第1の交流電力系統とも称し、交流電力系統9Bを第2の交流電力系統とも称する。
第2極の電力変換器12Aは、交流電力系統9Aと直流本線13Cおよび直流帰線13Bから構成される直流線路との間に接続される。第2極の電力変換器12Bは、上記の直流線路(直流本線13C、直流帰線13B)と交流電力系統9Bとの間に接続される。このように、第1極と第2極とでは直流帰線13Bが共通化されることにより、直流帰線13Bに流れる電流を減らすことができる。
具体的に、電力変換器11A,12Aが順変換器として機能し、電力変換器11B,12Bが逆変換器として機能する場合について説明する。この場合、図1に示すように、電力変換器11Aから出力された直流電圧V1Aと電力変換器11Bから出力された直流電圧V1Bとの電位差によって直流電流I1が流れる。さらに、電力変換器12Aから出力された直流電圧V2Aと電力変換器12Bから出力された直流電圧V2Bとの電位差によって直流電流I2が流れる。直流帰線13Bに流れる直流電流I1と直流電流I2とは逆方向の電流になる。
図1に示すように、双極型電力変換システム10は、さらに、交流遮断器30A,26A,27A,40Aと、電圧変成器29A,24A,25Aと、電流変成器28A,22A,23Aと、変圧器20A,21Aとを含む。
交流遮断器30Aは、交流電力系統9Aを構成する三相線路に設けられる。交流遮断器26Aは、三相線路の分岐点14Aと第1極の電力変換器11Aとの間に接続される。交流遮断器27Aは、分岐点14Aと第2極の電力変換器12Aとの間に接続される。交流遮断器40Aは、後述する調相設備39Aを交流電力系統9Aから分離するためのものである。電圧変成器29Aおよび電流変成器28Aは、交流遮断器30Aと分岐点14Aとの間に接続される。電圧変成器24Aおよび電流変成器22Aは、分岐点14Aと第1極の電力変換器11Aとの間に接続される。電圧変成器25Aおよび電流変成器23Aは、分岐点14Aと第2極の電力変換器12Aとの間に接続される。
変圧器20Aは、電圧変成器24Aおよび電流変成器22Aと第1極の電力変換器11Aとの間に接続される。変圧器21Aは、電圧変成器25Aおよび電流変成器23Aと第2極の電力変換器12Aとの間に接続される。変圧器20A,21Aに代えて連系リアクトルを用いてもよい。
上記と同様に、双極型電力変換システム10は、さらに、交流遮断器30B,26B,27B,40Bと、電圧変成器29B,24B,25Bと、電流変成器28B,22B,23Bと、変圧器20B,21Bとを含む。交流電力系統9B側のこれらの配置は、上記で説明した交流電力系統9A側の配置と同様であり、参照符号の末尾のAをBに置き換えればそのまま成り立つので説明を繰り返さない。なお、以下の説明において、交流電力系統9A側の機器と交流電力系統9B側の機器とで共通する事項については、参照符号の末尾のA,Bを付さずに記載する。
双極型電力変換システム10は、さらに、制御装置31A,31Bと、調相設備39A,39Bとを含む。
制御装置31Aは、電流変成器22A,23A,28Aから出力された電流信号および電圧変成器24A,25A,29Aから出力された電圧信号に基づいて、第1極の電力変換器11Aおよび第2極の電力変換器12Aの動作を制御する。同様に、制御装置31Bは、電流変成器22B,23B,28Bから出力された電流信号および電圧変成器24B,25B,29Bから出力された電圧信号に基づいて、第1極の電力変換器11Bおよび第2極の電力変換器12Bの動作を制御する。さらに、制御装置31Aは、遮断器30A,26A,27A,40Aの開閉を制御し、制御装置31Bは、遮断器30B,26B,27B,40Bの開閉を制御する。
調相設備39Aは、他励式の電力変換器12Aの交流電力系統9A側に接続され、調相設備39Bは、他励式の電力変換器12Bの交流電力系統9B側に接続される。図1の場合には、調相設備39Aは、交流電力系統9Aの分岐点14Aに交流遮断器40Aを介して接続される。同様に、調相設備39Bは、交流電力系統9Bの分岐点14Aに交流遮断器40Bを介して接続される。
他励式変換器は、点弧位相を遅らせて所望の電圧を得るように制御されるので、電圧位相に対して電流位相が遅れる。その位相の遅れを補償するために、調相設備39A,39Bは、スタティックコンデンサ(シャントキャパシタとも称する)を含む。すなわち、調相設備39A,39Bの各々は、容量性の無効電力を出力することにより、対応する他励式変換器から出力される誘導性の無効電力を補償する。
[制御装置の機能的構成]
図2は、図1の制御装置の機能的構成を示すブロック図である。図2では、双極型電力変換システム10が、HVDCシステムである場合の例が示されている。
図2を参照して、制御装置31Aは、共通制御装置32Aと、第1極制御装置33Aと、第2極制御装置34Aとを含む。共通制御装置32Aは、運転指令部35Aと、出力電力指令部36Aと、出力電力分配部37Aとを含む。
同様に、制御装置31Bは、共通制御装置32Bと、第1極制御装置33Bと、第2極制御装置34Bとを含む。共通制御装置32Bは、運転指令部35Bと、出力電力指令部36Bと、出力電力分配部37Bとを含む。共通制御装置32Aと共通制御装置32Bとは、通信回線38を介して相互に情報のやり取りを行う。
具体的に、運転指令部35Aは、第1極制御装置33Aに対して第1極の電力変換器11Aの運転開始および運転停止を指令し、第2極制御装置34Aに対して第2極の電力変換器12Aの運転開始および運転停止を指令する。さらに、運転指令部35Aは、交流遮断器30Aの開閉を制御する。
出力電力指令部36Aは、電流変成器28Aおよび電圧変成器29Aの検出値に基づいて、有効電力指令値PrefAおよび無効電力指令値QrefAを生成する。出力電力分配部37Aは、有効電力指令値PrefAおよび無効電力指令値QrefAの各々を第1極と第2極とに分配する。第1極と第2極との機能および特性の違いがあるので、有効電力指令値PrefAと無効電力指令値QrefBとは、第1極と第2極とに等しく分配されるのが適切とは限らない。
第1極制御装置33Aは、共通制御装置32Aから受けた有効電力指令値PrefA1および無効電力指令値QrefA1と、電流変成器22Aおよび電圧変成器24Aの検出値とに基づいて、第1極の電力変換器11Aの動作を制御する。第2極制御装置34Aは、共通制御装置32Aから受けた有効電力指令値PrefA2および無効電力指令値QrefA2と、電流変成器23Aおよび電圧変成器25Aの検出値とに基づいて、第2極の電力変換器12Aの動作を制御する。さらに、第1極制御装置33Aは、交流遮断器26Aの開閉動作を制御し、第2極制御装置34Aは、交流遮断器27A,40Aの開閉動作を制御する。
第1極の電力変換器11Bおよび第2極の電力変換器12Bを制御するための制御装置31Bの機能は上記と同様であり、上記の説明において参照符号の末尾のAをBに置き換えればよいので説明を繰り返さない。以下では、第1極の電力変換器11Aと11Bとで共通する機能について説明する場合には、単に第1極の電力変換器11と記載する。同様に、第2極の電力変換器12Aと12Bとで共通する機能について説明する場合には、単に第2極の電力変換器12と記載する。
なお、双極型電力変換システム10がBTBシステムである場合、共通制御装置32Aと共通制御装置32Bとは共通化されていてもよい。
[自励式変換器のハードウェア構成例]
図3は、図1の自励式変換器のハードウェアの概略構成の一例を示す図である。図3では、電力変換器11Aの構成例が示されているが、電力変換器11Bの構成も同様である。
図3を参照して、電力変換器11Aは、互いに直列接続された複数の変換器セル47を含むモジュラーマルチレベル変換器によって構成される。なお、「変換器セル」は、「サブモジュール」または「単位変換器」とも呼ばれる。電力変換器11Aは、直流線路(直流本線13A、直流帰線13B)と交流電力系統9Aとの間で電力変換を行なう。
電力変換器11Aは、正極直流端子(すなわち、高電位側直流端子)Npと、負極直流端子(すなわち、低電位側直流端子)Nnとの間に互いに並列に接続された複数のレグ回路44u,44v,44w(総称する場合または任意のものを示す場合、レグ回路44と記載する)を含む。
レグ回路44は、交流を構成する複数相の各々に設けられる。レグ回路44は、交流電力系統9Aと直流線路13A,13Bとの間に接続され、両回路間で電力変換を行なう。図3には、U相、V相、W相にそれぞれ対応して3個のレグ回路44u,44v,44wが設けられている。
レグ回路44u,44v,44wにそれぞれ設けられた交流入力端子Nu,Nv,Nwは、変圧器20Aを介して交流電力系統9Aに接続される。図3では、図解を容易にするために、交流入力端子Nv,Nwと変圧器20Aとの接続は図示していない。
各レグ回路44に共通に接続された高電位側直流端子Npおよび低電位側直流端子Nnは、直流本線13Aおよび直流帰線13Bにそれぞれ接続される。
図3の交流入力端子Nu,Nv,Nwに代えてレグ回路44u,44v,44wにそれぞれ一次巻線を設け、この一次巻線と磁気結合する二次巻線を介してレグ回路44u,44v,44wが変圧器20Aまたは連系リアクトルに交流的に接続するようにしてもよい。この場合、一次巻線を下記のリアクトル48A,48Bとしてもよい。
レグ回路44uは、高電位側直流端子Npから交流入力端子Nuまでの上アーム45と、低電位側直流端子Nnから交流入力端子Nuまでの下アーム46とを含む。上アーム45および下アーム46の接続点である交流入力端子Nuは、変圧器20Aと接続される。レグ回路44v,44wについても同様の構成を有するので、以下、レグ回路44uの構成について代表的に説明する。
上アーム45は、カスケード接続された複数の変換器セル47と、リアクトル48とを含む。複数の変換器セル47およびリアクトル48は、直列に接続されている。同様に、下アーム46は、カスケード接続された複数の変換器セル47と、リアクトル49とを含む。複数の変換器セル47およびリアクトル49は、直列に接続されている。リアクトル48,49を設けることにより、電力変換器11Aの内部を循環する電流を抑制することができ、さらに、交流電力系統9Aまたは直流線路13A,13B等の事故時における事故電流の急激な増大を抑制することができる。
電力変換器11Aは、さらに、制御に使用される電気量(電流、電圧など)を計測する各検出器として、電圧変成器24Aと、電流変成器22Aと、直流電圧検出器52A,52Bと、各レグ回路44に設けられた電流変成器50,51と、直流電流検出器53とを含む。これらの検出器によって検出された信号は、第1極制御装置33Aに入力される。
なお、図3では図解を容易にするために、各検出器から第1極制御装置33Aに入力される信号の信号線と、第1極制御装置33Aおよび各変換器セル47間で入出力される信号の信号線とは、一部まとめて記載されているが、実際には検出器ごとおよび変換器セル47ごとに設けられている。各変換器セル47と第1極制御装置33Aとの間の信号線は、送信用と受信用とが別個に設けられていてもよい。信号線は、たとえば光ファイバによって構成される。
次に、各検出器について具体的に説明する。
電圧変成器24Aは、交流電力系統9AのU相の交流電圧Vacu、V相の交流電圧Vacv、および、W相の交流電圧Vacwを検出する。電流変成器22Aは、交流電力系統9AのU相の交流電流Iacu、V相の交流電流Iacv、および、W相の交流電流Iacwを検出する。
直流電圧検出器52Aは、直流本線13Aに接続された高電位側直流端子Npの直流電圧Vdcpを検出する。直流電圧検出器52Bは、直流帰線13Bに接続された低電位側直流端子Nnの直流電圧Vdcnを検出する。直流電圧Vdcpと直流電圧Vdcnとの差を直流電圧Vdcとする。直流電流検出器53は、高電位側直流端子Npまたは低電位側直流端子Nnを流れる直流電流Idc(図1の直流電流I1に等しい)を検出する。
U相用のレグ回路44uに設けられた電流変成器50および51は、上アーム45に流れる上アーム電流Ipu、および、下アーム46に流れる下アーム電流Inuをそれぞれ検出する。V相用のレグ回路44vに設けられた電流変成器50および51は、上アーム電流Ipvおよび下アーム電流Invをそれぞれ検出する。W相用のレグ回路44wに設けられた電流変成器50および51は、上アーム電流Ipwおよび下アーム電流Inwをそれぞれ検出する。
[変換器セルの構成例]
図4は、図3に示す自励式の電力変換器を構成する変換器セル47の構成例を示す回路図である。
図4(A)に示す変換器セル47は、ハーフブリッジ構成と呼ばれる回路構成を有する。この変換器セル47は、2つのスイッチング素子61pおよび61nを直列接続して形成した直列体と、蓄電素子62と、電圧検出器63と、入出力端子P1,P2とを備える。スイッチング素子61pおよび61nの直列体と蓄電素子62とは並列接続される。電圧検出器63は、蓄電素子62の両端間の電圧Vcを検出する。
スイッチング素子61nの両端子は、入出力端子P1,P2とそれぞれ接続される。変換器セル47は、スイッチング素子61p,61nのスイッチング動作により、蓄電素子62の電圧Vcまたは零電圧を、入出力端子P1およびP2の間に出力する。スイッチング素子61pがオン、かつスイッチング素子61nがオフとなったときに、変換器セル47からは、蓄電素子62の電圧Vcが出力される。スイッチング素子61pがオフ、かつスイッチング素子61nがオンとなったときに、変換器セル47は、零電圧を出力する。
図4(B)に示す変換器セル47は、フルブリッジ構成と呼ばれる回路構成を有する。この変換器セル47は、2つのスイッチング素子61p1および61n1を直列接続して形成された第1の直列体と、2つスイッチング素子61p2および61n2を直列接続して形成された第2の直列体と、蓄電素子62と、電圧検出器63と、入出力端子P1,P2とを備える。第1の直列体と、第2の直列体と、蓄電素子62とが並列接続される。電圧検出器63は、蓄電素子62の両端間の電圧Vcを検出する。
スイッチング素子61p1およびスイッチング素子61n1の中点は、入出力端子P1と接続される。同様に、スイッチング素子61p2およびスイッチング素子61n2の中点は、入出力端子P2と接続される。変換器セル47は、スイッチング素子61p1,61n1,61p2,61n2のスイッチング動作により、蓄電素子62の電圧Vc、-Vc、または零電圧を、入出力端子P1およびP2の間に出力する。
図4(A)および図4(B)において、スイッチング素子61p,61n,61p1,61n1,61p2,61n2は、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、GCT(Gate Commutated Turn-off)サイリスタなどの自己消弧型の半導体スイッチング素子にFWD(Freewheeling Diode)が逆並列に接続されて構成される。以下、スイッチング素子61p,61n,61p1,61n1,61p2,61n2を総称する場合またはいずれか1つを示す場合に、スイッチング素子61と記載する。
図4(A)および図4(B)において、蓄電素子62には、フィルムコンデンサなどのキャパシタが主に用いられる。蓄電素子62は、以降の説明では、キャパシタと呼称することもある。以下では、蓄電素子62の電圧Vcをキャパシタ電圧Vcとも称する。
図3に示されるように、変換器セル47はカスケード接続されている。図4(A)および図4(B)の各々において、上アーム45に配置された変換器セル47では、入出力端子P1は、隣の変換器セル47の入出力端子P2または高電位側直流端子Npと接続され、入出力端子P2は、隣の変換器セル47の入出力端子P1または交流入力端子Nuと接続される。同様に、下アーム46に配置された変換器セル47では、入出力端子P1は、隣の変換器セル47の入出力端子P2または交流入力端子Nuと接続され、入出力端子P2は、隣の変換器セル47の入出力端子P1または低電位側直流端子Nnと接続される。
上記で例示した構成以外の変換器セル、たとえば、クランプトダブルセルと呼ばれる回路構成などを適用した変換器セルを用いてもよく、スイッチング素子および蓄電素子も上記の例示に限定されるものではない。
[他励式変換器のハードウェア構成例]
図5は、他励式変換器のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。図5(A)は、順変換器として用いられる図1の電力変換器12Aの構成例を示し、図5(B)は、逆変換器として用いられる図1の電力変換器12Bの構成例を示す。さらに、図5(A)および図5(B)では、変圧器21A,21Bの構成例も示される。
図5(A)を参照して、他励式の電力変換器12Aは、直流帰線13Bと接続点74の間に互いに並列に接続されたサイリスタユニット71P,72P,73Pを含む。各サイリスタユニット71P,72P,73Pは、それぞれ、サイリスタ71P1と71P2の直列回路、サイリスタ72P1と72P2の直列回路、サイリスタ73P1と73P2の直列回路で構成されている。
電力変換器12Aは、さらに、接続点74と直流本線13Cの間に互いに並列に接続されたサイリスタユニット71N,72N,73Nを並列に接続している。各サイリスタユニット71N,72N,73Nは、それぞれ、サイリスタ71N1と71N2の直列回路、サイリスタ72N1と72N2の直列回路、サイリスタ73N1と73N2の直列回路で構成されている。
ここで、各サイリスタは、いずれも、直流帰線13B側がカソードに直流本線13C側がアノードに接続されている。第2極制御装置34Aは、各サイリスタを制御するためのゲートパルス信号を各サイリスタに与える。
変圧器21Aは、デルタ巻線21A1、Y巻線21A2、およびデルタ巻線21A3を含む。デルタ巻線21A1、Y巻線21A2、およびデルタ巻線21A3は互いに磁気結合されている。交流電力系統9Aのu相、v相、w相の各々はデルタ巻線21A1に接続されている。また、サイリスタ71P1と71P2との接続点、サイリスタ72P1と72P2との接続点、サイリスタ73P1と73P2との接続点の各々はY巻線21A2に接続されている。サイリスタ71N1と71N2との接続点、サイリスタ72N1と72N2との接続点、サイリスタ73N1と73N2との接続点の各々はデルタ巻線21A3に接続されている。
逆変換器として用いられる他励式の電力変換器12Bの回路構成は、図5(B)に示される。図5(B)の電力変換器12Bは、各サイリスタのアノードが直流帰線13B側にカソードが直流本線13C側に接続されている点で、図5(A)の電力変換器12Aと異なる。図5(B)の電力変換器12Bのその他の点は、図5(A)の場合と同様であるので、対応する構成要素には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
また、変圧器21Bは、デルタ巻線21B1、Y巻線21B2、およびデルタ巻線21B3を含む。図5(B)のデルタ巻線21B1、Y巻線21B2、およびデルタ巻線21B3は、図5(A)のデルタ巻線21A1、Y巻線21A2、およびデルタ巻線21A3にそれぞれ対応する。デルタ巻線21B1と交流電力系統9Bとの接続、ならびにY巻線21B2およびデルタ巻線21B3と各サイリスタとの接続は、図5(B)の場合と同様であるので説明を繰り返さない。
[自励式変換器と他励式変換器の機能上の違い]
以下、自励式変換器と他励式変換器の機能上の違いについて説明する。
自励式変換器は、出力する有効電力と無効電力とを独立して制御できる点に特徴がある。自励式変換器では、出力電圧の大きさと位相を自由に制御できるからである。具体的に、第1極制御装置33Aおよび第2極制御装置34Aの各々は、共通制御装置32Aから受けた有効電力指令値および無効電力指令値に従って対応する電力変換装置を制御する。
たとえば、図3および図4で説明したMMCの場合、第1極制御装置33Aおよび第2極制御装置34Aの各々は、各相の交流電圧実測値と各相の交流電流実測値とから有効電流値および無効電流値を計算する。第1極制御装置33Aおよび第2極制御装置34Aの各々は、有効電力指令値から計算した有効電流指令値と上記の有効電流値との偏差に基づいて(たとえば、偏差に対して比例積分演算を施すことにより)有効電圧指令値を算出する。同様に、第1極制御装置33Aおよび第2極制御装置34Aの各々は、無効電力指令値から計算した無効電流指令値と上記の無効電流値との偏差に基づいて(たとえば、偏差に対して比例積分演算を施すことにより)無効電圧指令値を算出する。次に、第1極制御装置33Aおよび第2極制御装置34Aの各々は、算出された有効電圧指令値および無効電圧指令値に対して2相/3相変換を施すことにより、各相のアーム電圧指令値を算出する。2相/3相変換は、たとえば、逆パーク(Park)変換と逆クラーク(Clarke)変換とによって実現できる。もしくは、2相/3相変換は、逆パーク変換と空間ベクトル変換とによっても実現できる。第1極制御装置33Aおよび第2極制御装置34Aの各々は、算出した各相のアーム電圧指令値に基づいて各相アームに設けられた変換器セル47の出力を制御する。
一方、他励式変換器は、有効電力の制御は可能であるが、出力される無効電力の値は有効電力に応じて決まる。前述のように、他励式変換器は、点弧位相を遅らせて所望の電圧を得るように制御されるので、出力電圧の大きさは自由に制御できるが、出力電圧の位相は自由に制御できない。具体的に、電圧位相に対して電流位相が遅れる。したがって、他励式変換器は、有効電力の出力に応じた大きさの誘導性の無効電力を出力する。
[共通制御装置、第1極制御装置、および第2極制御装置のハードウェア構成例]
図6は、図2の共通制御装置、第1極制御装置、および第2極制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図6には、コンピュータによって各制御装置を構成する例が示される。
図6を参照して、各制御装置は、1つ以上の入力変換器80と、1つ以上のサンプルホールド(S/H)回路81と、マルチプレクサ(MUX)82と、A/D(Analog to Digital)変換器83とを含む。さらに、各制御装置は、1つ以上のCPU(Central Processing Unit)84と、RAM(Random Access Memory)85と、ROM(Read Only Memory)86とを含む。さらに、各制御装置は、1つ以上の入出力インターフェイス87と、補助記憶装置89とを含む。特に、共通制御装置32は、図2の通信回線38を介して通信(すなわち、情報の送受信)を行うための通信装置88を含む。各制御装置は、さらに、上記の構成要素間を相互に接続するバス90を含む。
入力変換器80は、入力チャンネルごとに補助変成器(図示せず)を有する。各補助変成器は、図1の各電流変成器および電圧変成器などによる検出信号を、後続する信号処理に適した電圧レベルの信号に変換する。
サンプルホールド回路81は、入力変換器80ごとに設けられる。サンプルホールド回路81は、対応の入力変換器80から受けた電気量を表す信号を規定のサンプリング周波数でサンプリングして保持する。
マルチプレクサ82は、複数のサンプルホールド回路81に保持された信号を順次選択する。A/D変換器83は、マルチプレクサ82によって選択された信号をデジタル値に変換する。なお、複数のA/D変換器83を設けることによって、複数の入力チャンネルの検出信号に対して並列的にA/D変換を実行するようにしてもよい。
CPU84は、制御装置全体を制御し、プログラムに従って演算処理を実行する。揮発性メモリとしてのRAM85および不揮発性メモリとしてのROM86は、CPU84の主記憶として用いられる。ROM86は、プログラムおよび信号処理用の設定値などを収納する。補助記憶装置89は、ROM86に比べて大容量の不揮発性メモリであり、プログラムおよび電気量検出値のデータなどを格納する。
入出力インターフェイス87は、CPU84および外部装置の間で通信する際のインターフェイス回路である。
なお、図6の例とは異なり、各制御装置の少なくとも一部をFPGA(Field Programmable Gate Array)および、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の回路を用いて構成することも可能である。すなわち、図3に記載された各機能ブロックの機能は、図6に例示されたコンピュータをベースに構成することもできるし、その少なくとも一部をFPGAおよびASICなどの回路を用いて構成することができる。また、各機能ブロックの機能の少なくとも一部は、アナログ回路によって構成することも可能である。
[双極型電力変換システムの動作]
次に、双極型電力変換システム10の特徴的な動作について説明する。実施の形態1では、交流電力系統9Aが停電した場合のブラックスタートの手順について説明する。ブラックスタートとは、ブラックアウトの状態から停電解消のための電力供給を行うことである。
図7は、ブラックスタートの手順を説明するためのタイミング図である。図7では、上から順に交流電力系統9Bの電圧実効値、自励式の電力変換器11Bの運転状態、他励式の電力変換器12Bの運転状態、交流電力系統9Aの電圧実効値、自励式の電力変換器11Aの運転状態、他励式の電力変換器12Aの運転状態を示す。
時刻t1において、交流電力系統9Aにおいて停電(ブラックアウト)が生じたとする。このため、交流電力系統9Aに接続された自励式の電力変換器11Aおよび他励式の電力変換器12A,12Bは停止する。このとき、交流電力系統9Bでは停電が生じていないので、電圧実効値は定格電圧Vrに等しい(または定格範囲内にある)。交流電力系統9Bに接続された自励式の電力変換器11Bは運転状態のままである。
より詳細には、第1極制御装置33Aは、電圧変成器24Aの検出値に基づいて交流電力系統9Aの電圧が0電圧(または閾値以下)であることを検知すると、交流遮断器26Aを開放させるとともに、自励式の電力変換器11Aを構成する各変換器セル47の各スイッチング素子をオフ状態に制御する。これによって、自励式の電力変換器11Aは停止する。なお、自励式の電力変換器11Aを構成する各変換器セル47の蓄電素子62の電圧は、直流線路13A,13Bを介した自励式の電力変換器11Bからの電圧供給によって維持される。
第2極制御装置34Aは、電圧変成器25Aの検出値に基づいて交流電力系統9Aの電圧が0電圧(または閾値以下)であることを検知すると、交流遮断器27Aを開放させるとともに、他励式の電力変換器12Aを構成する各サイリスタに供給するゲート電圧を0にする。これによって、他励式の電力変換器12Aは停止する。第2極制御装置34Aは、他励式の電力変換器12Aを停止させたことを、共通制御装置32Aに通知する。
交流電力系統9B側の共通制御装置32Bは、通信回線38を介して交流電力系統9A側の共通制御装置32Aから他励式の電力変換器12Aが停止したという情報を受信すると、第2極制御装置34Bに対して、他励式の電力変換器12Bの停止指令を発行する。第2極制御装置34Bは、他励式の電力変換器12Bの停止指令を受けると、交流遮断器27Bを開放させるとともに、他励式の電力変換器12Bを構成する各サイリスタに供給するゲート電圧を0にする。これによって、他励式の電力変換器12Bは停止する。
次の時刻t2において、共通制御装置32Aは、自励式の電力変換器11Aの運転を開始する。自励式の電力変換器11Aは、自励式の電力変換器11Bから直流線路13A,13Bを介して受けた有効電力によって起動可能である。一方、他励式の電力変換器12Aは、交流電力系統9Aが停電中の場合には起動できない。
より詳細には、第1極制御装置33Aは、共通制御装置32Aからの運転開始指令に従って、交流遮断器26Aを閉路するともに、自励式の電力変換器11Aを構成する各変換器セル47のスイッチング素子61をスイッチングさせることにより、交流電力系統9Aに対して交流電力の供給を開始する。第1極制御装置33Aは、電圧変成器24Aによって検出された交流電圧が定格電圧Vr(または定格範囲内)に達すると、第1極の電力変換器11Aの起動が完了したと判定する。
その次の時刻t3において、共通制御装置32Aは、自励式の電力変換器11Aの起動が完了すると、他励式の電力変換器12A,12Bの起動を開始する。自励式の電力変換器11Aの起動が完了した時刻t3では、交流電力系統9Aの電圧実効値が定格電圧Vr(または定格範囲内)に戻っているので、他励式の電力変換器12Aを起動できる。
より詳細には、交流電力系統9Aの交流電圧が定格電圧Vr(または定格範囲内)に達すると、共通制御装置32Aは第2極制御装置34Aに対して他励式の電力変換器12Aの起動指令を発行し、共通制御装置32Bは第2極制御装置34Bに対して他励式の電力変換器12Bの起動指令を発行する。第2極制御装置34Aは、他励式の電力変換器12Aの起動指令を受けると、交流遮断器27Aを閉路するとともに、他励式の電力変換器12Aを構成する各サイリスタにゲートパルスを供給することにより各サイリスタを動作させる。同様に、第2極制御装置34Bは、他励式の電力変換器12Bの起動指令を受けると、交流遮断器27Bを閉路するとともに、他励式の電力変換器12Bを構成する各サイリスタにゲートパルスを供給することにより各サイリスタを動作させる。
[実施の形態1の効果]
上記の実施の形態1の双極型電力変換システム10では、自励式の電力変換装置によってブラックスタートを実行することによって、その後に他励式の電力変換装置を起動できる。他励式の電力変換器のみから構成される双極型電力変換システムでは、ブラックスタートができないが、ハイブリッドの双極型電力変換システム10では、ブラックスタートが可能である。
実施の形態2.
実施の形態2では、双極型電力変換システム10において、電力変換器11A,11B,12A,12Bの通常時の起動手順について説明する。この起動手順によれば、調相設備39A,39Bを設けなくてもよいというメリットがある。なお、図1~図6を参照して説明した双極型電力変換システム10の構成は、調相設備39A,39B以外の点では実施の形態2の場合も同様であるので、説明を繰り返さない。
図8は、実施の形態2の双極型電力変換システムにおいて、電力変換器の起動手順を示すフローチャートである。
ステップS10において、自励式の電力変換器11A,11Bおよび他励式の電力変換器12A,12Bは停止状態であるとする。電力変換器11A,11B,12A,12Bの起動を開始する場合、共通制御装置32A,32Bは、ステップS30に処理を進める。
ステップS30において、共通制御装置32Aは自励式の電力変換器11Aの起動を開始させ、共通制御装置32Bは自励式の電力変換器11Bの起動を開始させる。より詳細には、第1極制御装置33Aは、共通制御装置32Aからの運転開始指令に従って、交流遮断器26Aを閉路し、第1極制御装置33Bは、共通制御装置32Bからの運転開始指令に従って、交流遮断器26Bを閉路する。これにより、自励式の電力変換器11Aを構成する各変換器セル47の蓄電素子62の充電が開始され、自励式の電力変換器11Bを構成する各変換器セル47の蓄電素子62の充電が開始される。第1極制御装置33Aは、各蓄電素子62の電圧値が規定値に達すると、各変換器セル47のスイッチング素子61をスイッチングさせることにより、電力変換器11Aに電力変換動作を開始させる。同様に、第1極制御装置33Bは、各蓄電素子62の電圧値が規定値に達すると、各変換器セル47のスイッチング素子61をスイッチングさせることにより、電力変換器11Bに電力変換動作を開始させる。これにより、自励式の電力変換器11A,11Bの起動が完了する。
自励式の電力変換器11A,11Bの起動が完了すると(ステップS40でYES)、共通制御装置32A,32Bは処理をステップS50に進める。
ステップS50において、共通制御装置32Aは他励式の電力変換器12Aを起動させ、共通制御装置32Bは他励式の電力変換器12Bを起動させる。より詳細には、第2極制御装置34Aは、共通制御装置32Aからの運転開始指令に従って、交流遮断器27Aを閉路するとともに、他励式の電力変換器12Aを構成する各サイリスタにゲートパルスを供給することにより各サイリスタを動作させる。同様に、第2極制御装置34Bは、共通制御装置32Bからの運転開始指令に従って、交流遮断器27Bを閉路するとともに、他励式の電力変換器12Bを構成する各サイリスタにゲートパルスを供給することにより各サイリスタを動作させる。
次のステップS60において、共通制御装置32Aは、自励式の電力変換器11Aによって容量性の無効電電力を交流電力系統9Aに出力させる。また、共通制御装置32Bは、自励式の電力変換器11Bによって容量性の無効電力を交流電力系統9Bに出力させる。この場合の容量性の無効電力は、他励式の電力変換器12A,12Bが起動したときの出力電圧の位相に対する出力電流の位相の遅れを補償するものである。
より詳細には、共通制御装置32Aは、電圧変成器29Aおよび電流変成器28Aによって検出された交流電力系統9Aの電圧値および電流値に基づいて、他励式の電力変換器12Aから交流電力系統9Aに出力されている誘導性の無効電力を計算する。共通制御装置32Aは、この誘導性の無効電力を打ち消すのに必要な容量性の無効電力を無効電力指令値として第1極制御装置33Aに与える。第1極制御装置33Aは、与えられた無効電力指令値に従って、自励式の電力変換器11Aを制御する。
同様に、共通制御装置32Bは、電圧変成器29Bおよび電流変成器28Bによって検出された交流電力系統9Bの電圧値および電流値に基づいて、他励式の電力変換器12Bから交流電力系統9Bに出力されている誘導性の無効電力を計算する。共通制御装置32Bは、この誘導性の無効電力を打ち消すのに必要な容量性の無効電力を無効電力指令値として第1極制御装置33Bに与える。第1極制御装置33Bは、与えられた無効電力指令値に従って、自励式の電力変換器11Bを制御する。
他励式の電力変換器12A,12Bの起動が完了すると(ステップS70でYES)、共通制御装置32A,32Bは双極型電力変換システム10の起動処理を終了する。
実施の形態2によれば、自励式の電力変換器11A,11Bを先に起動させ、自励式の電力変換器11A,11Bによって交流電力系統9A,9Bに容量性の無効電力を出力させる。これによって、他励式の電力変換器12A,12Bの起動および運転に必要な調相設備39A,39B(スタティックコンデンサおよびシャントリアクトルなど)が必要でなくなるので、双極型電力変換システム10の低コスト化が可能になる。
実施の形態3.
実施の形態3では、双極型電力変換システム10において、電力変換器11A,11B,12A,12Bの通常時の停止手順について説明する。この停止手順によれば、他励式変換器の停止時に調相設備(特に、スタティックコンデンサ)の影響で系統電圧が上昇したとしても、双極型電力変換システム10を安定的に停止できる。なお、図1~図6を参照して説明した双極型電力変換システム10の構成は、実施の形態3の場合も同様であるので説明を繰り返さない。
図9は、実施の形態3の双極型電力変換システムにおいて、電力変換器の停止手順を示すフローチャートである。
ステップS110において、自励式の電力変換器11A,11Bおよび他励式の電力変換器12A,12Bは運転状態であるとする。電力変換器11A,11B,12A,12Bの停止を開始する場合(ステップS120でYES)、共通制御装置32A,32Bは処理をステップS130に進める。
ステップS130において、共通制御装置32Aは自励式の電力変換器11Aを停止し、共通制御装置32Bは自励式の電力変換器11Bを停止する。より詳細には、第1極制御装置33Aは、共通制御装置32Aからの停止指令に従って、交流遮断器26Aを開放させるとともに、自励式の電力変換器11Aを構成する各変換器セル47の各スイッチング素子をオフ状態に制御する。これによって、自励式の電力変換器11Aは停止する。同様に、第1極制御装置33Bは、共通制御装置32Bからの停止指令に従って、交流遮断器26Bを開放させるとともに、自励式の電力変換器11Bを構成する各変換器セル47の各スイッチング素子をオフ状態に制御する。これによって、自励式の電力変換器11Bは停止する。
自励式の電力変換器11A,11Bの停止が完了すると(ステップS140でYES)、共通制御装置32A,32Bは処理をステップS150に進める。
ステップS150において、共通制御装置32Aは他励式の電力変換器12Aを停止し、共通制御装置32Bは他励式の電力変換器12Bを停止する。より詳細には、第2極制御装置34Aは、共通制御装置32からの停止指令に従って、交流遮断器27Aを開放させるとともに、他励式の電力変換器12Aを構成する各サイリスタに供給するゲート電圧を0にする。これによって、他励式の電力変換器12Aは停止する。同様に、第2極制御装置34Bは、共通制御装置32からの停止指令に従って、交流遮断器27Bを開放させるとともに、他励式の電力変換器12Bを構成する各サイリスタに供給するゲート電圧を0にする。これによって、他励式の電力変換器12Bは停止する。
実施の形態3の双極型電力変換システム10によれば、他励式変換器の停止時に調相設備(特に、スタティックコンデンサ)の影響で系統電圧が上昇したとしても、自励式の電力変換器11A,11Bは既に停止しているので、系統電圧の上昇の影響を受けない。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態3の変形例を示す。なお、図1~図6を参照して説明した双極型電力変換システム10の構成は、実施の形態4の場合も同様であるので説明を繰り返さない。
図10は、実施の形態4の双極型電力変換システムにおいて、電力変換器の停止手順を示すフローチャートである。
ステップS210において、自励式の電力変換器11A,11Bおよび他励式の電力変換器12A,12Bは運転状態であるとする。電力変換器11A,11B,12A,12Bの停止を開始する場合(ステップS220でYES)、共通制御装置32A,32Bは処理をステップS230に進める。
ステップS230において、共通制御装置32Aは他励式の電力変換器12Aの停止を開始し、共通制御装置32Bは他励式の電力変換器12Bの停止を開始する。より詳細には、図9のステップS150と同様であるので、説明を繰り返さない。
次のステップS240において、共通制御装置32Aは自励式の電力変換器11Aに誘導性の無効電力を出力させ、共通制御装置32Bは自励式の電力変換器11Bに誘導性の無効電力を出力させる。上記の誘導性の無効電力の出力は、他励式変換器の停止時に調相設備(特に、スタティックコンデンサ)の影響で系統電圧が上昇することを抑制するためである。
より詳細には、共通制御装置32Aは、電圧変成器29Aおよび電流変成器28Aによって検出された交流電力系統9Aの電圧値および電流値に基づいて、調相設備39Aから交流電力系統9Aに出力されている容量性の無効電力を計算する。共通制御装置32Aは、この容量性の無効電力を打ち消すのに必要な誘導性の無効電力を無効電力指令値として第1極制御装置33Aに与える。第1極制御装置33Aは、与えられた無効電力指令値に従って、自励式の電力変換器11Aを制御する。
同様に、共通制御装置32Bは、電圧変成器29Bおよび電流変成器28Bによって検出された交流電力系統9Bの電圧値および電流値に基づいて、調相設備39Bから交流電力系統9Bに出力されている容量性の無効電力を計算する。共通制御装置32Bは、この容量性の無効電力を打ち消すのに必要な誘導性の無効電力を無効電力指令値として第1極制御装置33Bに与える。第1極制御装置33Bは、与えられた無効電力指令値に従って、自励式の電力変換器11Bを制御する。
共通制御装置32A,32Bは、他励式の電力変換器12A,12Bの停止が完了すると(ステップS250でYES)、処理をステップS260に進める。
ステップS260において、共通制御装置32Aは自励式の電力変換器11Aを停止し、共通制御装置32Bは自励式の電力変換器11Bを停止する。より詳細には、図9のステップS130と同様であるので、説明を繰り返さない。
実施の形態4の双極型電力変換システム10によれば、他励式変換器の停止時に調相設備(特に、スタティックコンデンサ)の影響で系統電圧が上昇したとしても、自励式の電力変換器11A,11から誘導性の無効電力を出力しているので、系統電圧の上昇の影響を抑制できる。
実施の形態5.
実施の形態5の双極型電力変換システム10では、交流電力系統9Aで事故が発生した場合について説明する。
図11は、実施の形態5の双極型電力変換システムにおいて、交流電力系統9Aで事故が発生した場合の他励式変換器の停止手順を示すフローチャートである。
ステップS310において、自励式の電力変換器11A,11Bおよび他励式の電力変換器12A,12Bは運転状態である。
次のステップS320において、交流電力系統9Aで事故が発生したとする(ステップS320でYES)。具体的には、第2極制御装置34Aは、電圧変成器25Aによって検出された電圧値の異常(閾値以下の低下または電圧振幅の急変など)もしくは電流変成器23Aによって検出された電流値の異常(過電流など)を検出する。この場合、第2極制御装置34Aは、以下のステップS330およびS340を実行する。これらのステップS330およびS340は同時並行的に実行してもよい。
具体的に、S330において、第2極制御装置34Aは、他励式の電力変換器12Aを停止する。より詳細には、第2極制御装置34Aは、交流遮断器27Aを開放させるとともに、他励式の電力変換器12Aを構成する各サイリスタに供給するゲート電圧を0にする。これによって、他励式の電力変換器12Aは停止する。
ステップS340において、第2極制御装置34Aは、交流遮断器40Aを開放することにより、調相設備39Aを交流電力系統9Aから切り離す。もしくは、第2極制御装置34Aは、調相設備39Aを停止させてもよい。
次のステップS350において、交流電力系統9Aの事故が除去される。予め調相設備39Aを交流電力系統9Aから切り離しておくことによって、系統事故復帰時に系統電圧が上昇するために、一時的な過電圧が自励式の電力変換器11Aに生じることを防止できる。この結果、自励式の電力変換器11Aの故障を防止できる。
実施の形態6.
実施の形態6では、他励式の電力変換器12Aの内部で地絡事故が発生した場合について説明する。特に、実施の形態6では、交流電力系統9Aの健全相においてゼロミスが発生した場合について説明する。
なお、実施の形態6における他励式変換器の停止手順は、ハイブリッドの双極型電力変換システム10に限らず、第1極および第2極ともに自励式変換器の場合にも用いることができる。
図12は、図1の電力変換システムの変形例を示す回路図である。図12の双極型電力変換システム10は、第2極の電力変換器15A,15Bが自励式変換器で構成されている点で図1の双極型電力変換システム10と異なる。さらに、図12の双極型電力変換システム10では、第1極および第2極ともに自励式変換器によって構成されるので、調相設備39A,39Bと、調相設備39A,39Bを交流電力系統9A,9Bからそれぞれ切り離すための交流遮断器40A,40Bとは設けられていない。図12のその他の点は図1と同様であるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
以下の説明において、第1極の電力変換器11A,11Bは自励式変換器であるとし、第2極の電力変換器12A,12B(15A,15B)は自励式でも他励式でもいずれでもよい。
図13は、実施の形態6の双極型電力変換システムにおいて、第2極の電力変換器の内部で地絡事故が発生した場合の第2極の電力変換器の停止手順を示すフローチャートである。
ステップS410において、第1極の電力変換器11A,11Bおよび第2局の電力変換器12A,12B(15A,15B)は運転状態である。
次のステップS420において、第2局の電力変換器12A(15A)の内部で地絡事故が発生したとする(ステップS420でYES)。具体的には、第2極制御装置34Aは、電圧変成器25Aによって検出された電圧値の異常(閾値以下の低下または電圧振幅の急変など)もしくは電流変成器23Aによって検出された電流値の異常(過電流など)を検出する。
その次のステップS430で、第2極制御装置34Aは、第2極の電力変換器12A(15A)を停止する。具体的には、第2極制御装置34Aは、他励式の電力変換器12Aを構成する各サイリスタに供給するゲート電圧を0にする。
その次のステップS440において、共通制御装置32Aは、電流変成器28Aの検出結果に基づいて、交流電力系統9Aの健全相でゼロミスが発生したことを検知する。ゼロミスとは電流が零点を有さないことをいう。ゼロミスが発止したために、交流遮断器27Aを開放することができない。
その次のステップS450において、共通制御装置32Aは、第1極制御装置33Aに対して指令することにより、第1極の電力変換器11Aから交流電力系統9Aに直流成分を出力させる。直流成分の出力は、たとえば、上アームの電圧指令値と下アームの電圧指令値とを異ならせることによって実現できる。共通制御装置32Aは、この直流成分の出力によってゼロミスを解消させる。
その次のステップS460において、第2極制御装置34Aは、共通制御装置32Aからの指令に基づいて、交流遮断器27Aを開放する。
その次のステップS470において、共通制御装置32Aは、第1極制御装置33Aに対して指令することにより、第1極の電力変換器11Aから交流電力系統9Aへの直流成分の出力を停止させる。
実施の形態6の双極型電力変換システム10によれば、第1極の電力変換器11Aから直流成分を出力することによって、交流電力系統9Aにおける健全相のゼロミスを解消させることができる。これによって、第2極の電力変換器12A(15A)の交流系統側に設けられた交流遮断器27Aを開放させることができるので、地絡故障が生じた第2極の電力変換器12A(15A)を停止するまでの時間を短縮できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この出願の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
9 交流電力系統 、10 双極型電力変換システム 、11,15 自励式の電力変換器 、12 他励式の電力変換器 、13A,13C 直流本線 、13B 直流帰線 、14 分岐点 、20,21 変圧器 、21A1,21A3,21B1,21B3 デルタ巻線 、21A2,21B2 Y巻線 、22,23,28,50,51 電流変成器 、24,25,29 電圧変成器 、26,27,30,40 交流遮断器 、31 制御装置 、33 第1極制御装置(第1の制御装置) 、34 第2極制御装置(第2の制御装置) 、32 共通制御装置 、35 運転指令部 、36 出力電力指令部 、37 出力電力分配部 、38 通信回線 、39 調相設備 、44 レグ回路 、45 上アーム 、46 下アーム 、47 変換器セル 、48,49 リアクトル 、52 直流電圧検出器 、53 直流電流検出器 、61 スイッチング素子 、62 蓄電素子 、63 電圧検出器 、71N,71P,72N,72P,73N,73P サイリスタユニット 、71N1,71P1,72N1,72P1,73N1,73P1 サイリスタ 、74 接続点 、80 入力変換器 、81 サンプルホールド回路 、82 マルチプレクサ 、83 A/D変換器 、84 CPU 、85 RAM 、86 ROM 、87 入出力インターフェイス 、88 通信装置 、89 補助記憶装置 、90 バス 、I1,I2,Idc 直流電流 、Iacu,Iacv,Iacw 交流電流 、Inu,Inv,Inw 下アーム電流 、Ipu,Ipv,Ipw 上アーム電流 、Nn 低電位側直流端子 、Np 高電位側直流端子 、Nu,Nv,Nw 交流入力端子 、P1,P2 入出力端子 、PrefA,PrefA1,PrefA2 有効電力指令値 、QrefA,QrefA1,QrefA2,QrefB 無効電力指令値 、V1B,V1A,V2A,V2B,Vdc 直流電圧 、Vacu,Vacv,Vacw 交流電圧 、Vc キャパシタ電圧 、Vr 定格電圧。

Claims (2)

  1. 第1の交流電力系統と第1の直流本線および直流帰線との間に接続された自励式の第1の電力変換器と、
    前記第1の交流電力系統と前記直流帰線および第2の直流本線との間に接続された自励式または他励式の第2の電力変換器と、
    制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記第2の電力変換器の内部で地絡事故発生を検知し、かつ、前記第1の交流電力系統の健全相でゼロミスが発生していることを検知した場合に、前記第1の電力変換器によって前記第1の交流電力系統に前記ゼロミスを解消するための直流成分を出力させ、その後、前記第2の電力変換器を前記第1の交流電力系統から切り離すための交流遮断器を開放させる、電力変換システム。
  2. 電力変換システムの制御装置であって、
    前記電力変換システムは、
    第1の交流電力系統と第1の直流本線および直流帰線との間に接続された自励式の第1の電力変換器と、
    前記第1の交流電力系統と前記直流帰線および第2の直流本線との間に接続された自励式または他励式の第2の電力変換器と、
    前記第2の電力変換器と前記第1の交流電力系統との間に接続された交流遮断器とを備え、
    前記制御装置は、
    前記第1の電力変換器を制御する第1の制御装置と、
    前記第2の電力変換器を制御する第2の制御装置と、
    共通制御装置とを備え、
    前記共通制御装置は、前記第2の電力変換器の内部で地絡事故発生を検知し、かつ、前記第1の交流電力系統の健全相でゼロミスが発生していることを検知した場合に、前記第1の電力変換器によって前記第1の交流電力系統に前記ゼロミスを解消するための直流成分を出力させるように前記第1の制御装置に指令し、その後、前記交流遮断器を開放させる、電力変換システムの制御装置。
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