JP2022065315A - 重合性化合物及びそれを含有する液晶組成物 - Google Patents

重合性化合物及びそれを含有する液晶組成物 Download PDF

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Noriyuki Sugiyama
正直 林
Masanao Hayashi
豊 門本
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Abstract

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、未反応の重合物残存量の低減が可能であり、また、焼き付き(IS)が十分に抑制された、又は発生しない液晶表示素子を提供することであり、速い重合速度、適切なチルト形成、高いチルト安定性、高い電圧保持率(VHR)を同時に達成できる重合性化合物含有液晶組成物およびこれを用いたPSA型またはPSVA型の液晶表示素子、ならびに上記重合性化合物含有液晶組成物の調製に好適な化合物を提供することにある。【解決手段】 本願発明は特定の構造を有する重合性化合物、例えば一般式(I)【化1】TIFF2022065315000220.tif23116で表される化合物を提供し、併せて当該化合物を含有する液晶組成物及び当該液晶組成物を用いて製造されるPSA型またはPSVA型の液晶表示素子を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、重合性化合物、及び当該化合物を含有する液晶組成物、更に当該液晶組成物の硬化物である光学異方体又は該液晶分子の配向を制御する硬化物を含有する液晶表示素子に関する。
液晶表示素子はテレビ用を初めとして広く使用されるに至っているが、有機EL、プラズマなどとの比較では応答速度に課題を有している。一方、液晶表示素子は視覚特性の改善のため画素をマルチドメインとすることが通常行われており、そのため画素中に突起構造物を設けて画素分割が行われる。
しかし突起物を設けた場合に突起の近傍と離れた部位のプレチルトに差があることから、離れた部位の応答速度が低下する問題がある。この問題を解消するために、構造物を使用せず、配向方法を改良して表示素子を構成することが一般化している。この方式としてPSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置、PSVA(Polymer Stabilised Vertical Alignment)型液晶表示装置が開発されている。PSAやPSVA型液晶表示素子は、非重合性液晶性組成物及び重合性化合物からなる重合性液晶組成物を基板間に配した状態で、場合により基板間に電圧を印加して液晶分子を配向させ、配向した状態で紫外線等を照射することにより、重合性化合物を重合させて液晶の配向状態を硬化物に記憶させている。
このような液晶表示素子の課題として、同一の表示を長時間継続した場合に発生する「焼き付き」などの信頼性の問題や保存安定性、及び製造プロセスに起因する生産性等の課題も残されている。信頼性の問題は、単純なものではなく、幾つかの複合的な要因によって引き起こされるものであるが、特に(1)残存した重合性化合物に起因するもの、(2)液晶分子の傾斜の変化(プレチルト角の変化)に起因するもの、及び(3)紫外線照射による液晶分子等の劣化に起因するものが挙げられる。
信頼性に関しては、重合開始剤を使用する場合は、重合性開始剤及びその分解物が、液晶表示素子の電圧保持率が低下や、焼き付けの原因となってしまう。従って、光重合開始剤を用いることなく、低紫外線量で重合が完結するような重合性化合物含有液晶組成物が求められる。また、焼き付きの発生には、重合性化合物を含有する液晶組成物における、液晶分子のプレチルト角の変化に起因するものも知られている。すなわち、残存した重合性化合物が、環境中の紫外線またはバックライトによって、重合することにより、表示素子を構成するポリマーの構造が変化し、その結果としてプレチルト角が変化してしまう。プレチルト角の変化は、応答速度に大きく影響を与えるため焼き付きの原因となる。さらに、環境中の紫外線またはバックライトは、液晶分子等の好ましくない分解反応を引き起こし、イオン性またはラジカル性の不純物を生成する可能性がある。これらは、特に、基板近傍に蓄積する可能性があり、比抵抗及びVHRの低下を招く。以上のことから(1)~(3)を解決するためには、未反応の重合性化合物量を低減可能であり、液晶媒体中の不純物を捕集可能な重合性化合物含有液晶組成物の開発が求められている。
PSAやPSVA型液晶表示素子に用いられる重合性液晶化合物として、例えばビフェニル骨格のアクリレートが知られている(特許文献1参照)。また、重合速度を高めるために、フルオレン骨格を有する重合性液晶化合物が知られている(特許文献2参照)。しかしながら、これらの従来の重合性液晶化合物は焼き付きなどの問題があり、改善が求められていた。
特開2003-307720号公報 特表2012-527495号公報
本発明が解決しようとする課題は、未反応の重合物残存量の低減が可能であり、また、焼き付き(IS)が十分に抑制された、又は発生しない液晶表示素子を提供することであり、速い重合速度、適切なチルト形成、高いチルト安定性、高い電圧保持率(VHR)を同時に達成できる重合性化合物含有液晶組成物およびこれを用いたPSA型またはPSVA型の液晶表示素子、ならびに上記重合性化合物含有液晶組成物の調製に好適な化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する重合性化合物が前述の課題を解決できることを見出して本願発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、一般式(I)
Figure 2022065315000001
(式中、Wは-S-又は-S(=O)2-を表し、
は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、P-Sp-で表される基又は炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は各々独立して-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-によって置換されても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
及びAはそれぞれ独立して1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、LはP-Sp-で表される基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-が各々独立して-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-によって置換されても良い炭素原子数1から10の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
、P及びPは各々独立して重合性基を表し、
Sp、Sp及びSpは各々独立して単結合又は炭素原子数1~12のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は各々独立して-O-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-CO-、-OCOO-又は-S-に置き換えられても良く、
及びZはそれぞれ独立して単結合、-O-、-S-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-SCH-、-CHS-、-CFO-、-OCF-、-CFS-、-SCF-、-OCO-OCH-、-CHOCO-O-、-(C(Rna-、-CH=CR-COO-、-CH=CR-OCO-、-COO-CR=CH-、-OCO-CR=CH-、-COO-CHCH-、-OCO-CHCH-、-CHCH-COO-、-CHCH-OCO-、-COO-CH-、-OCO-CH-、-CH-COO-、-CH-OCO-、-CR=CR-又は-C≡C-を表し(式中、Rは水素原子、炭素原子数1から12のアルキル基、フッ素原子、塩素原子又はシアノ基を表し、naは1から6の整数を表すが、Rが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていてもよい。)、
及びXはそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子または塩素原子を表し、
及びnはそれぞれ独立して0~2の整数を表すが、ただしn+nは0~2の整数を表す。)
で表される重合性化合物である。
本発明の液晶組成物は、未反応の重合物残存量の低減が可能であり、また、焼き付き(IS)を十分に抑制できる前記特定の化学構造を有する化合物を1種または2種以上含有することで、速い重合速度、適切なチルト形成、高いチルト安定性、高VHRを同時に達成できる。また、本発明の液晶組成物を用いることで、焼き付き(IS)が十分に抑制されるか又は発生せず、優れた表示品位を示し、高精細の画素が形成された、PSA型又はPSVA型の液晶表示素子を提供することができる。
更に、本発明の重合性組成物及び重合性液晶組成物は保存時の結晶の析出や分離等によって評価される保存安定性も良好である。
まず、本発明の液晶組成物について説明する。なお以下の説明において、「総量」とは「総質量」を意味し、各化合物の含有量の単位「%」とは「質量%」を意味する。
(極性化合物)
本発明の液晶組成物は、液晶組成物中に存在する、イオン性化合物、ラジカル性化合物等の極性不純物を吸着し捕集する機能を備えた極性化合物を含有する。また前記極性化合物は構造中に極性基を有しているため、極性基は液晶組成物(液晶層)を挟持する基板表面に吸着し基板表面付近に偏在している。とりわけ、前記極性化合物が構造中に同時に重合性基を有する重合性極性化合物であることで、前記重合性極性化合物の重合によって得られた重合体の効果により、液晶組成物及び液晶層の比抵抗やVHRを向上させることができる。
焼き付き(IS)の要因は、長時間経過後のプレチルト角変化によるものと考えられている。このプレチルト角変化は、液晶層内に残存した重合性化合物の重合により、表示素子を構成するポリマー構造を変化させるためと推察される。本発明においては、前記重合性極性化合物は液晶表示素子の基板表面とも相互作用し、液晶組成物中から基板表面へと移動、局在化しやすい。したがって、UV照射時には基板表面上にモノマーが集積した状態で効率的に重合が進行し、液晶層中に残存する重合性化合物を効果的に低減できることから、液晶組成物及び液晶層の焼き付き(IS)を低減する効果を示すものと考えられる。
また、比抵抗及びVHRの低下の要因は、液晶層内に不純物が分散(拡散)していることによるものと考えられている。本発明においては、前記重合性極性化合物の重合によって得られる重合体が有する極性基が、不純物と結合あるいはこれに相当する極性引力を形成することで、上記不純物が上記重合性極性化合物の重合によって得られる重合体に固定されると推測される。このように、不純物が重合性極性化合物から得られる重合体に吸着されて捕集されることで、液晶層内全体に不純物が拡散されず、かつ基板表面付近に固定化できるため、不純物による比抵抗やVHRの低下を抑制することができる。上記極性基は、例えば水素結合を介在するプロトンのドナーあるいはアクセプターといった役割を果たすことのできる構造が考えられ、ドナー及びアクセプターのどちらかの役割を果たすか、または両方の役割を果たしてもよい。
本発明によれば、式(I)で表される構造を有する極性化合物は液晶組成物への溶解性に優れるため析出が少なく、該極性化合物を重合性化合物含有液晶組成物に添加した場合、重合速度が十分に速く且つ十分に重合反応が進むため、重合後の未反応の重合性化合物の残留量が少ない重合性化合物含有液晶組成物とすることができる。
<一般式(I)で表される化合物>
一般式(I)において、Rは、P-Sp-で表される基、又は基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-がそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよい炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基を表することが好ましく、P-Sp-で表される基、又は基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-がそれぞれ独立して-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよい炭素原子数1~8の直鎖又は分岐のアルキル基を表することがより好ましく、P-Sp-表される基又はアルコキシル基がさらに好ましく、P-Sp-で表される基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、n-ブトキシ基又はn-ペントキシ基であることが特に好ましい。とりわけ、RがP-Sp-で表される基である場合、一般式(I)中には少なくとも2個の重合基を有することから、得られる重合体が架橋構造となるためプレチルト角変化を低減することが出来、ひいてはISを改善できることから好ましい。
、P及びPは各々独立して重合性基を表す。ここで、P、P及びPはそれぞれ独立して式(P-1)から式(P-18)から選ばれる基を表すことが好ましい。
Figure 2022065315000002
これらの重合性基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合、及びアニオン重合により硬化する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(R-1)、式(R-2)、式(R-4)、式(R-5)、式(R-7)、式(R-11)、式(R-14)又は式(R-15)が好ましく、式(R-1)、式(R-2)、式(R-7)、式(R-11)又は式(R-14)がより好ましく、式(R-1)、式(R-2)が特に好ましい。
Sp、Sp及びSpは各々独立して単結合又は炭素原子数1~12のアルキレン基であることが好ましく、該アルキレン基中の1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は各々独立して-O-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-CO-、-OCOO-又は-S-に置き換えられても良く、単結合又は炭素原子数1~6のアルキレン基がより好ましく、単結合が特に好ましい。このような重合性化合物から形成されたポリマーは、構造が変化しない剛直な構造を持つポリマーを形成するためプレチルトの変化が抑制されPSA,PSVA液晶表示素子に最適である。
及びAはそれぞれ独立して1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基を表すことが好ましく、1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又はデカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことがさらに好ましく、1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又はデカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことが特に好ましい。これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、LはP-Sp-で表される基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-が各々独立して-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-によって置換されても良い炭素原子数1から10の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。
本発明に係る一般式(I)で表される化合物における環構造が全て芳香族であると、UV反応性に優れるという効果を示す。
はP-Sp-で表される基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、又は、1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-が各々独立して-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-CO-O-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-によって置換されても良い炭素原子数1から10の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、P-Sp-で表される基、フッ素原子、塩素原子、ニトロ基、シアノ基、又は、1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-が各々独立して-O-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-CO-、-OCOO-によって置換されても良い炭素原子数1から5の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、P-Sp-で表される基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基がより好ましく、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。
及びZはそれぞれ独立して単結合、-O-、-S-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-SCH-、-CHS-、-CFO-、-OCF-、-CFS-、-SCF-、-OCO-OCH-、-CHOCO-O-、-(C(Rna-、-CH=CR-COO-、-CH=CR-OCO-、-COO-CR=CH-、-OCO-CR=CH-、-COO-CHCH-、-OCO-CHCH-、-CHCH-COO-、-CHCH-OCO-、-COO-CH-、-OCO-CH-、-CH-COO-、-CH-OCO-、-CR=CR-又は-C≡C-を表し(式中、Rは水素原子、炭素原子数1から12のアルキル基、フッ素原子、塩素原子又はシアノ基を表し、naは1から6の整数を表すが、Rが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていてもよい。)を表すが、単結合、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-COO-、-OCO-、-OCHCHO-、-CH=CR-COO-、-CH=CR-OCO-、-COO-CR=CH-、-OCO-CR=CH-、-COO-CHCH-、-OCO-CHCH-、-CHCH-OCO-が好ましく、単結合、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-CFO-、-OCF-又は-C≡C-であることがより好ましい。Z及びZが、単結合、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-CFO-、-OCF-又は-C≡C-である化合物を使用すると、当該化合物を含む重合性液晶組成物(光学異方体に使用する組成物)を用いて製膜した膜が剛直な性質を示すというメリットがある。
及びXはそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子または塩素原子を表すが、液晶との相溶性を向上させる観点からX及びXの少なくともいずれか1つがフッ素原子を表すことが好ましく、X及びXが共にフッ素原子を表すことがより好ましい。
及びnはそれぞれ独立して0~2の整数を表すが、0又は1を表すことが好ましい。n+nは0~2の整数を表すが、0又は1を表すことが好ましい。
一般式(I)で表される化合物としては、好ましくは一般式(I-A)又は(I-B)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2022065315000003
(式中、P、P、Sp、Sp、A、A、Z、Z、X、X、n及びnは、一般式(I)中におけるP、P、Sp、Sp、A、A、Z、Z、X、X、n及びnと同じ意味を表す。)
また、一般式(I)で表される化合物としては、下記の式(I-1)~式(I-12)で表される化合物を好ましい例として挙げることもできる。
Figure 2022065315000004
Figure 2022065315000005
(式中、R、P、P、Sp、Sp、A、A、Z、Z、X、X、n及びnは、一般式(I)中におけるR、P、P、Sp、Sp、A、A、Z、Z、X、X、n及びnと同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(I)で表される重合性化合物として、具体的には、式(I-1-1)から式(I-100-22)で表される化合物が好ましい。
Figure 2022065315000006
Figure 2022065315000007
Figure 2022065315000008
Figure 2022065315000009
Figure 2022065315000010
Figure 2022065315000011
Figure 2022065315000012
Figure 2022065315000013
Figure 2022065315000014
Figure 2022065315000015
Figure 2022065315000016
Figure 2022065315000017
Figure 2022065315000018
Figure 2022065315000019
Figure 2022065315000020
Figure 2022065315000021
Figure 2022065315000022
Figure 2022065315000023
Figure 2022065315000024
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Figure 2022065315000035
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Figure 2022065315000045
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Figure 2022065315000052
Figure 2022065315000053
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Figure 2022065315000066
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Figure 2022065315000070
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Figure 2022065315000145
Figure 2022065315000146
本発明の化合物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば以下の手順によって製造することができる。
(化合物の製造方法-1)
ジベンゾチオフェン環の合成法は広く知られており、特開2015-205879号公報に記載の方法などを参考にして合成できる。
Figure 2022065315000147
(式中、R、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表す。)
化合物(a)、イミダゾール等の塩基、ジクロロメタン等の溶媒を混合し、トリエチルシリルクロリドと反応させた後、適宜分液洗浄、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製を経て化合物(b)を得ることができる。
Figure 2022065315000148
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、Pgは水酸基の保護基、Xi1はハロゲン原子を表す。)
上記化合物(b)を、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)等の触媒存在下、炭酸カリウム等の塩基、水、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)等の溶媒と混合し、化合物(c)とのカップリング反応を行った後、適宜分液洗浄、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製を経て化合物(d)を得ることができる。
Figure 2022065315000149
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、Pgは水酸基の保護基、Xi1はハロゲン原子を表す。)
上記化合物(d)を、ピリジン等の塩基、ジクロロメタン等の溶媒と混合し、無水トリフルオロメタンスルホン酸等と反応させた後、適宜分液洗浄、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製を経て化合物(e)を得ることができる。
Figure 2022065315000150
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、、Xi1はハロゲン原子を表す。)
上記化合物(e)を、ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル等の配位子、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)等の触媒、炭酸カリウム等の塩基、トルエン等の溶媒と混合し、3-メルカプトプロピオン酸エチルと反応させた後、適宜分液洗浄、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製を経て化合物(f)を得ることができる。
Figure 2022065315000151
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、Pgは水酸基の保護基、Xi1はハロゲン原子を表す。)
上記化合物(f)を、t-ブトキシカリウム等の塩基及びTHF等の溶媒と混合し反応させた後、適宜分液洗浄、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製を経て化合物(g)を得ることができる。
Figure 2022065315000152
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、Pgは水酸基の保護基を表す。)
上記化合物(g)に対し、Pgの脱保護を行ったのち、得られた水酸基含有化合物に適切な重合基を付加することにより、目的である一般式(I-1)で表される化合物を得ることができる。例えば、Pgがベンジル基の場合、5%パラジウムカーボン等の触媒存在下で接触水素還元を行うことで水酸基含有化合物を得ることができる。なお、上述した化合物の製造方法-1と同様の手法により、式(I-2)~式(I-6)で表される化合物を得ることができる。
(化合物の製造方法-2)
Figure 2022065315000153
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、Pgは水酸基の保護基を表す。)
上記化合物(g)を、過酸化水素水等の酸化剤と混合し反応させた後、適宜分液洗浄、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製を経て化合物(i)を得ることができる。この時、酢酸等の酸を共存させることが好ましい。
Figure 2022065315000154
(式中、R、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnは一般式(I)中のR、A、Z、X、n、P、Sp、A、Z、X及びnとそれぞれ同じ意味を表し、Pgは水酸基の保護基を表す。)
上記化合物(i)に対し、Pgの脱保護を行ったのち、得られた水酸基含有化合物に適切な重合基を付加することにより、目的である一般式(I-7)で表される化合物を得ることができる。例えば、Pgがベンジル基の場合、5%パラジウムカーボン等の触媒存在下で接触水素還元を行うことで水酸基含有化合物を得ることができる。なお、上述した化合物の製造方法-2と同様の手法により、式(I-8)~式(I-12)で表される化合物を得ることができる。
前記各工程において記載した以外の反応条件として、例えば実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社発行)、Organic Syntheses(A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)、Beilstein Handbook of Organic Chemistry(Beilstein-Institut fuer Literatur der Organischen Chemie、Springer-Verlag Berlin and Heidelberg GmbH & Co.K)、Fiesers’ Reagents for Organic Synthesis(John Wiley & Sons,Inc.)等の文献に記載のもの又はSciFinder(Chemical Abstracts Service,American Chemical Society)、Reaxys(Elsevier Ltd.)等のデータベースに収載のものが挙げられる。
また、各工程において適宜反応溶媒を用いることができる。溶媒の具体例としてはエタノール、テトラヒドロフラン、トルエン、ジクロロメタン、水等が挙げられる。有機溶媒及び水の二相系で反応を行う場合、相間移動触媒を添加することも可能である。相間移動触媒の具体例としてはベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
また、各工程において必要に応じて精製を行うことができる。精製方法としてはクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華、再沈殿、吸着、分液処理等が挙げられる。精製剤の具体例としてはシリカゲル、NHシリカゲル、アルミナ、活性炭等が挙げられる。
(液晶組成物)
本実施形態の液晶組成物は、上記一般式(I)で表される部分構造を有する化合物を1種又は2種以上含有する。この液晶組成物は、負の誘電率異方性(Δε)を有することが好ましい。
一般式(I)で表される化合物の含有量は、好ましくは0.01~50質量%であるが、その下限値は、液晶分子を更に好適に配向させられる観点から、液晶組成物全量を基準として、好ましくは、0.01質量%以上、0.1質量%以上、0.5質量%以上、0.7質量%以上、又は1質量%以上である。化合物(i)の含有量の上限値は、応答特性に優れる観点から、液晶組成物全量を基準として、好ましくは、50質量%以下、30質量%以下、10質量%以下であり、7質量%以下、5質量%以下、4質量%以下、又は3質量%以下である。
液晶組成物は、非重合性液晶化合物として一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3):
Figure 2022065315000155
のいずれかで表される化合物群から選ばれる化合物を更に含有してもよい。
式(N-1)、(N-2)及び(N-3)中、
N11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32は、それぞれ独立して炭素原子数1~8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は隣接していない2個以上の-CH-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32は、それぞれ独立して、
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置換されてもよい。)、
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置換されてもよい。)、
(c) ナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又はデカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基(ナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置換されてもよい。)、及び
(d) 1,4-シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、前記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよく、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32は、それぞれ独立して、単結合、-CHCH-、-(CH-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCF-、-CFO-、-CH=N-N=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-を表し、
N21は、水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は、-CH-又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32は、それぞれ独立して0~3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は、それぞれ独立して1、2又は3であり、
N11~AN32、ZN11~ZN32がそれぞれ複数存在する場合は、それぞれは互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)のいずれかで表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数1~5のアルコキシ基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数2~5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2~5のアルキル基又は炭素原子数2~3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び炭素原子数4~5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい(各式中の黒点は結合手を表す。)。
Figure 2022065315000156
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基、2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,4-ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造:
Figure 2022065315000157
を表すことがより好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-シクロヘキセニレン基又は1,4-フェニレン基を表すことがより好ましい。
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して-CHO-、-CFO-、-CHCH-、-CFCF-又は単結合を表すことが好ましく、-CHO-、-CHCH-又は単結合が更に好ましく、-CHO-又は単結合が特に好ましい。
N21はフッ素原子が好ましい。
N31は酸素原子が好ましい。
N11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は1又は2が好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせ、nN21が1でありnN22が0である組み合わせ、nN21が2でありnN22が0である組み合わせ、nN31が1でありnN32が0である組み合わせ、nN31が2でありnN32が0である組み合わせ、が好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N-1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N-2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N-3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下である。
本実施形態の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本実施形態の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
一般式(N-1)で表される化合物として、下記の一般式(N-1a)~(N-1g)で表される化合物群を挙げることができる。
Figure 2022065315000158
(式中、RN11及びRN12は一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表し、nNa11は0又は1を表し、nNb11は0又は1を表し、nNc11は0又は1を表し、nNd11は0又は1を表し、nNe11は1又は2を表し、nNf11は1又は2を表し、nNg11は1又は2を表し、ANe11はトランス-1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基を表し、ANg11はトランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-シクロヘキセニレン基又は1,4-フェニレン基を表すが少なくとも1つは1,4-シクロヘキセニレン基を表し、ZNe 11は単結合又はエチレンを表すが少なくとも1つはエチレンを表す。)
より具体的には、一般式(N-1)で表される化合物は、一般式(N-1-1)~(N-1-21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(N-1-1)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2022065315000159
(式中、RN111及びRN112はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N111は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。RN112は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
Figure 2022065315000160
(式中、RN121及びRN122はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000161
(式中、RN131及びRN132はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000162
(式中、RN141及びRN142はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000163
(式中、RN151及びRN152はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
一般式(N-1-10)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 2022065315000164
(式中、RN1101及びRN1102はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000165
(式中、RN1111及びRN1112はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000166
(式中、RN1121及びRN1122はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000167
(式中、RN1131及びRN1132はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000168
(式中、RN1141及びRN1142はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000169
(式中、RN1151及びRN1152はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000170
(式中、RN1161及びRN1162はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000171
(式中、RN1171及びRN1172はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000172
(式中、RN1181及びRN1182はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000173
(式中、RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
Figure 2022065315000174
(式中、RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
一般式(N-1)~一般式(N-3)で表される化合物は、それぞれ単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての一般式(N-1)~一般式(N-3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
さらに、一般式(N-1-1)で表される化合物は、式(N-1-1.1)から式(N-1-1.23)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-1.1)~(N-1-1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-1.1)及び式(N-1-1.3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2022065315000175
式(N-1-1.1)~(N-1-1.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下である。
また、液晶組成物は、非重合性液晶化合物として誘電率異方性が0程度である、いわゆる非極性液晶化合物を含有してもよい。非極性液晶化合物としては以下の一般式(LC6)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2022065315000176
(式中、RLC61及びRLC62はそれぞれ独立して炭素原子数1~15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、-O-、-CH=CH-、-CO-、-OCO-、-COO-又は-C≡C-で置換されてよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン置換されていてもよく、ALC61~ALC63はそれぞれ独立して下記
Figure 2022065315000177
(該構造中シクロヘキシレン基中の1つ又は2つ以上の-CHCH-は-CH=CH-、-CFO-、-OCF-で置換されていてもよく、1,4-フェニレン基中1つ又は2つ以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよい。)のいずれかを表し、ZLC61及びZLC62はそれぞれ独立して単結合、-CH=CH-、-C≡C-、-CHCH-、-(CH-、-COO-、-OCH-、-CHO-、-OCF-又は-CFO-を表し、mLc6は0~3を表す。ただし、一般式(LC1)~一般式(LC5)で表される化合物、及び一般式(i)を除く。)
LC61及びRLC62は、それぞれ独立して、炭素原子数1~7のアルキル基、炭素原子数1~7のアルコキシ基、炭素原子数2~7のアルケニル基が好ましく、アルケニル基としては下記構造を表すことが最も好ましく、
Figure 2022065315000178
(式中、環構造へは右端で結合するものとする。)
LC61~ALC63はそれぞれ独立して下記の構造が好ましく、
Figure 2022065315000179
LC61及びZLC62はそれぞれ独立して単結合、-CHCH-、-COO-、-OCH-、-CHO-、-OCF-又は-CFO-が好ましい。
一般式(LC6)は、一般式(LC6-a)から一般式(LC6-m)
Figure 2022065315000180
(式中、RLC61及びRLC62はそれぞれ独立して炭素原子数1~7のアルキル基、炭素原子数1~7のアルコキシ基、炭素原子数2~7のアルケニル基又は炭素原子数2~7のアルケニルオキシ基を表す。)で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であるのがより好ましい。
本発明では、本発明の重合性開始剤化合物のみでも良いが、液晶の配向安定性を向上させるにはさらにメソゲン構造を有する重合性化合物を併用することが好ましい。重合性化合物は、液晶組成物に用いられる公知の重合性化合物であってよい。重合性化合物の例としては、一般式(P)で表される化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。
Figure 2022065315000181
(上記一般式(P)中、Rp1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1~15のアルキル基又は-Spp2-Pp2を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、該アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
p1及びPp2はそれぞれ独立して、一般式(Pp1-1)から式(Pp1-9):
Figure 2022065315000182
(式中、Rp11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基を表し、Wp11は単結合、-O-、-COO-、炭素原子数1~5のアルキレン基を表し、tp11は、0、1又は2を表すが、分子内にRp11、Rp12、Wp11及び/又はtp11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)のいずれかを表し、
Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサ基を表し、
p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、-O-、-S-、-CH-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CO-NRZP1-、-NRZP1-CO-、-SCH-、-CHS-、-CH=CRZP1-COO-、-CH=CRZP1-OCO-、-COO-CRZP1=CH-、-OCO-CRZP1=CH-、-COO-CRZP1=CH-COO-、-COO-CRZP1=CH-OCO-、-OCO-CRZP1=CH-COO-、-OCO-CRZP1=CH-OCO-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-(C=O)-O-(CH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、zはそれぞれ独立して1~4の整数を表し、RZP1はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表すが、分子内にRZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。なお、式中の*はSpp1又はSpp2への結合点を表す。)
を表し、
p1及びAp2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレンジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基又はアントラセン-2,6-ジイル基(これら基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、
p3は上記の基(a)、基(b)及び基(c)、ならびに単結合からなる群より選ばれる基を表し、
上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、この基中に存在する水素原子は、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、炭素原子数1~8のアルケニル基又は-Spp2-Pp2で置換されていても良く、
p1は、0、1、2又は3を表し、分子内にZp1、Ap2、Spp2及び/又はPp2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良いが、
p1が0であり且つAp1がナフタレンジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基又はアントラセン-2,6-ジイル基以外の基である場合は、Ap3は単結合以外の基を表す。)
一般式(P)で表される重合性液晶化合物の具体的な例として(P-2-1)~(P-2-25)に表す。ここでa、bは、2~10の整数を表す。
Figure 2022065315000183
Figure 2022065315000184
Figure 2022065315000185
また本願発明の重合性化合物を含有する液晶組成物は、光重合開始剤が存在しない場合でも重合は進行するが、重合を促進するために光重合開始剤を含有しても良い。光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。特にアセトフェノン類、ベンジルケタール類が好ましく、例えば1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン「オムニラッド184」、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン「オムニラッド1173」、2-メチル-1-[(メチルチオ)フェニル]-2-モリホリノプロパン-1「オムニラッド907」、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン「オムニラッド369」)、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチルベンジル)-1-(4-モルフォリノ-フェニル)ブタン-1-オン「オムニラッド379」、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-ジフェニルフォスフィンオキサイド「オムニラッドTPO」、2,4,6-トリメチルベンゾイル-フェニル-フォスフィンオキサイド「オムニラッド819」(IGM Resins株式会社製)、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)],2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン「イルガキュア651」、エタノン「イルガキュアOXE01」)、1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)「イルガキュアOXE02」、「イルガキュアOXE04」(BASF株式会社製)、「アデカアークルズNCI-831」、「アデカアークルズNCI-930」、「アデカアークルズN-1919」(ADEKA社製)、2,4-ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp-ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワ-ドプレキンソップ社製「カンタキュア-ITX」)とp-ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物、「エサキュア ONE」、「エサキュアKIP150」、「エサキュアKIP160」、「エサキュア1001M」、「エサキュアA198」、「エサキュアKIP IT」、「エサキュアKTO46」、「エサキュアTZT」(lamberti株式会社製)、「スピードキュアBMS」、「スピードキュアPBZ」、「ベンゾフェノン」(LAMBSON社製)等が挙げられる。さらに、光カチオン開始剤としては、光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としてはジアゾジスルホン系化合物、トリフェニルスルホニウム系化合物、フェニルスルホン系化合物、スルフォニルピリジン系化合物、トリアジン系化合物及びジフェニルヨードニウム化合物などが挙げられる。
本願発明の重合性化合物を含む液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、さらに他の安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β-ナフチルアミン類、β-ナフトール類、ニトロソ化合物等や下記(AD-1)~(AD-11)等のヒンダードフェノール類、本発明以外のヒンダードアミン類が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して0.005~1質量%の範囲が好ましく、0.02~0.5質量%が更に好ましく、0.03~0.1質量%が特に好ましい。安定剤の具体的構造を下記の(AD-1)~(AD-11)に示す。
Figure 2022065315000186
Figure 2022065315000187
(液晶表示素子)
本実施形態の液晶組成物は、液晶表示素子に適用される。液晶表示素子は、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子であってよい。液晶表示素子は、PSAモード、PSVAモード、PS-IPSモード又はPS-FFSモード用液晶表示素子であってよく、好ましくはPSAモードの液晶表示素子である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は特段の指定のない限り『質量%』を意味する。また、実施例中の収率は、常法のGC分析により確認することができる。
以下、下記の略語を使用する。
Me:メチル基
Et:エチル基
Bu:ブチル基
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
NMP:N-メチルピロリドン
amphos:ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン
DMAP:N,N-ジメチル-4-アミノピリジン
DIC:N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド
Cr:結晶
Iso:等方性液体
実施例1(RM-1の合成)
Figure 2022065315000188
2-クロロ-6-フルオロフェノール(44.1g、300mmol)、イミダゾール(24.6g、360mmol)、ジクロロメタン(300mL)を混合し、氷冷下、トリエチルシリルクロリド(54.3g、360mmol)を滴下した。反応溶液を室温にて1時間撹拌後、水及びジクロロメタンを加えて分液し、水層をジクロロメタンで抽出し、あわせた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル75g、移動相:ヘキサン)により精製することにより、(S-2)に示す化合物(81.3g)を得た。
窒素雰囲気下、(S-2)(40.0g、153mmol)、(4-エトキシ2,3-ジフルオロフェニル)ボロン酸(33.9g、168mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(5.2g、7.6mmol)及びTHF(200mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(126mL、336mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-4)に示す化合物(33.7g、収率82%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-4)(30.0g、112mmol)、ピリジン(21.8、280mmol)、ジクロロメタン(120mL)を混合し、氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(34.7g、123mmol)を滴下した。反応液を室温にて2時間攪拌後、水及びジクロロメタンを加えて分液し、水層をジクロロメタンで抽出し、あわせた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル30g、移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S-5)に示す化合物(35.9g)を得た。
窒素雰囲気下、(S-5)(20g、50mmol)、3-メルカプトプロピオン酸エチル(7.4g、55mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2.3g、2.5mmol)、ビス[2-(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル(2.7g、5mmol)、炭酸カリウム(17.3g、125mmol)及びトルエン(mL)を混合し、110℃に加熱した。加熱下、15時間撹拌後、水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル15g、移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することにより、(S-6)に示す化合物(6.3g、収率33%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-6)(6.3g、16.5mmol)、カリウムt-ブトキシド(2.8g、24.9mmol)及びTHF(31.5mL)を混合し、50℃に加熱した。加熱下、8時間撹拌後、室温下にて水を注ぎ、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル15g、移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、続いてヘキサン/エタノール混合溶媒から再結晶することにより、(S-7)に示す化合物(3.1g、収率71%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-7)(5.0g、19mmol)のTHF(50mL)溶液に、1.6mol/Lノルマルブチルリチウムヘキサン溶液(14mL、23mmol)を-60℃で滴下し、1時間攪拌した後、ほう酸トリメチル(2.6g、25mmol)を-60℃で滴下し、0.5時間攪拌した。室温まで昇温させ、水及び飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、水層をトルエン/THF混合溶媒で抽出後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、得られた固体をトルエンで3回懸濁洗浄することにより、(S-8)(4.4g、収率75%)を得た。
大気下、(S-8)(4.4g、14.4mmol)及びTHF(20mL)の混合物に、室温にて過酸化水素水(30%水溶液、2.1g、18mmol)を滴下し、炭酸水素ナトリウム(36mg、0.4mmol)を加え、40℃にて5時間加熱撹拌した。氷冷下、亜硫酸ナトリウム10%水溶液、飽和食塩水を加え、水層を酢酸エチルで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:トルエン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-9)(3.9g、収率97%)を得た。
大気下、(S-9)(3.4g、12mmol)、メタクリル酸(1.2g、14mmol)、DMAP(37mg、0.3mmol)及びジクロロメタン(40mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.6g、13mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを3g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(50mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-1(3.8g、収率91%)を得た。
H NMR:(CDCl、TMS内部標準)δ(ppm)=1.34(t,3H),2.01(s,3H)、4.07(q,2H)、6.18(s,1H),6.46(s,1H),7.17-7.30(m,2H),7.79-7.82(m,2H)
[M]:348
実施例2(RM-2の合成)
Figure 2022065315000189
(S-8)と同様の製造方法により得た(S-10)(5.2g、14mmol)及びTHF(20mL)の混合物に、室温にて過酸化水素水(30%水溶液、2.1g、18mmol)を滴下し、炭酸水素ナトリウム(36mg、0.4mmol)を加え、40℃にて5時間加熱撹拌した。氷冷下、亜硫酸ナトリウム10%水溶液、飽和食塩水を加え、水層を酢酸エチルで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:トルエン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-11)(4.5g、収率94%)を得た。
耐圧反応容器に(S-11)(4.5g、13.1mmol)、パラジウム炭素1.1g及びTHF(68.4mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-15)で表される化合物(3.2g、収率96%)を得た。
大気下、(S-12)(2.7g、10.7mmol)、メタクリル酸(2.6g、30mmol)、DMAP(90mg、0.7mmol)及びジクロロメタン(40mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.7g、29mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを3g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(50mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-2(3.9g、収率94%)を得た。
H NMR:(CDCl、TMS内部標準)δ(ppm)=2.01(s,6H),6.18(s,2H),6.46(s,2H),7.30(dd,2H),7.79(d,2H)
[M]:388
実施例3(RM-3)
Figure 2022065315000190
窒素雰囲気下、(S-10)(15.0g、41mmol)、2-(4-ブロモフェノキシ)テトラヒドロー2H―ピラン(11.5g、45mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(1.4g、2.0mmol)及びTHF(90mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(50.5mL、101mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-14)に示す化合物(17.3g、収率85%)を得た。
耐圧反応容器に(S-14)(11.5g、23mmol)、パラジウム炭素1.1g及びTHF(68.4mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-15)で表される化合物(8.2g、収率87%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-15)(6.0g、14.6mmol)テトラヒドロフラン30mlに溶解させ、室温で2Nの塩酸12mlを加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル60ml加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-16)で表される化合物(4.6g、収率96%)を得た。
大気下、(S-16)(3.3g、10.0mmol)、メタクリル酸(2.3g、26mmol)、DMAP(49mg、0.5mmol)及びジクロロメタン(15mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.0g、24mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを3g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(18mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-3(4.2g、収率90%)を得た。
[M]:464
実施例4(RM-4の合成)
Figure 2022065315000191
窒素雰囲気下、(S-8)(20.0g、65mmol)、4-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(16.5g、71.4mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(2.3g、3.3mmol)及びTHF(120mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(81mL、162mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-17)に示す化合物(23.7g、収率88%)を得た。
大気下、(S-17)(4.9g、11.8mmol)、メタクリル酸(2.9g、34mmol)、DMAP(72mg、0.6mmol)及びジクロロメタン(20mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.6g、28.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを4g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル6g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(20mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-4(5.7g、収率88%)を得た。
[M]:550
実施例5(RM-5の合成)
Figure 2022065315000192
窒素雰囲気下、(S-10)(16.0g、43mmol)、2-((4’-ブロモ[1、1’-ビフェニル]-4-イル)オキシ)テトラヒドロー2H―ピラン(15.8g、47.5mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(1.5g、2.2mmol)及びTHF(96mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(54mL、108mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル20g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-19)に示す化合物(20.5g、収率82%)を得た。
耐圧反応容器に(S-19)(12g、21mmol)、パラジウム炭素1.2g及びTHF(72mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-20)で表される化合物(9.2g、収率91%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-20)(7.0g、14.3mmol)テトラヒドロフラン35mlに溶解させ、室温で2Nの塩酸14mlを加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル70ml加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-21)で表される化合物(5.4g、収率93%)を得た。
大気下、(S-21)(5.0g、10.2mmol)、メタクリル酸(3.0g、34.6mmol)、DMAP(76mg、0.6mmol)及びジクロロメタン(25mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.4g、26.7mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを4g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル6g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(20mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-5(6.2g、収率93%)を得た。
[M]:540
実施例6(RM-6の合成)
Figure 2022065315000193
窒素雰囲気下、(S-12)(10.1g、40mmol)、ピリジン(7.8、100mmol)、ジクロロメタン(40.4mL)を混合し、氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(12.4g、44.1mmol)を滴下した。反応液を室温にて2時間攪拌後、水及びジクロロメタンを加えて分液し、水層をジクロロメタンで抽出し、あわせた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g、移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S-22)に示す化合物(18.4g)を得た。
窒素雰囲気下、(S-22)(16.0g、31mmol)、(4-ヒドロキシフェニル)ホウ酸(9.0g、65mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(1.1g、1.6mmol)及びTHF(96mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(39mL、78mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル24g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-24)に示す化合物(10.9g、収率87%)を得た。
大気下、(S-24)(3.7g、9.2mmol)、メタクリル酸(2.2g、25.6mmol)、DMAP(56mg、0.46mmol)及びジクロロメタン(19mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.0g、23.8mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを3g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(17mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-6(4.2g、収率84%)を得た。
[M]:540
実施例7(RM-7の合成)
Figure 2022065315000194
窒素雰囲気下、(S-15)(8.0g、19.4mmol)、ピリジン(3.8、48.5mmol)、ジクロロメタン(32mL)を混合し、氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(6.0g、21.3mmol)を滴下した。反応液を室温にて2時間攪拌後、水及びジクロロメタンを加えて分液し、水層をジクロロメタンで抽出し、あわせた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル8g、移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S-25)に示す化合物(9.4g、収率89%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-25)(7.2g、13.2mmol)、(4-ヒドロキシフェニル-3-(3-ヒドロキシプロピル)フェニル)ホウ酸(2.9g、14.6mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(0.5g、0.7mmol)、及びTHF(44mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(16.5mL、33mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-26)に示す化合物(6.4g、収率88%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-26)(5.0g、9.2mmol)テトラヒドロフラン25mlに溶解させ、室温で2Nの塩酸10mlを加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル50ml加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-27)で表される化合物(3.9g、収率92%)を得た。
大気下、(S-27)(2.5g、5.4mmol)、メタクリル酸(1.8g、20.5mmol)、DMAP(53mg、0.43mmol)及びジクロロメタン(10mL)の混合物に、氷冷下DIC(2.3g、18.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(17mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-7(3.3g、収率92%)を得た。
[M]:666
実施例8(RM-8の合成)
Figure 2022065315000195
窒素雰囲気下、(S-11)(14.0g、40.9mmol)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(4.1g、49mmol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.5g、2.0mmol)及びジクロロメタン(56mL)を混合し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-28)で表される化合物(15.0g、収率86%)を得た。
耐圧反応容器に(S-28)(10g、23.5mmol)、パラジウム炭素1.0g及びTHF(60mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-29)で表される化合物(7.3g、収率93%)を得た。
大気下、(S-29)(4.1g、12.2mmol)、メタクリル酸(1.4g、15.9mmol)、DMAP(74mg、0.61mmol)及びジクロロメタン(21mL)の混合物に、氷冷下DIC(4.0g、31.7mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを3g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(15mL)を加えることで再沈殿させ、(S-30)で表される化合物(4.4g、収率89%)を得た。
大気下、(S-30)(4.0g、10.1mmol)テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(8mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(40mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-31)で表される化合物(2.7g、収率84%)を得た。
大気下、(S-31)(1.8g、5.6mmol)、トリエチルアミン(0.63g、6.2mmol)及びジクロロメタン(9mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.61g、6.7mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-8(1.7g、収率81%)を得た。
[M]:374
実施例9(RM-9の合成)
Figure 2022065315000196
大気下、(S-15)(7.0g、17.0mmol)、メタクリル酸(1.9g、22.1mmol)、DMAP(41mg、0.34mmol)及びジクロロメタン(28mL)の混合物に、氷冷下DIC(2.6g、20.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル6g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(20mL)を加えることで再沈殿させ、(S-32)で表される化合物(6.4g、収率78%)を得た。
大気下、(S-32)(4.3g、9.0mmol)テトラヒドロフラン(26mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(8.6mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(35mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-33)で表される化合物(3.4g、収率96%)を得た。
大気下、(S-33)(2.1g、5.3mmol)、トリエチルアミン(0.59g、5.8mmol)及びジクロロメタン(10.5mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.58g、6.4mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-9(2.2g、収率92%)を得た。
[M]:450
実施例10(RM-10の合成)
Figure 2022065315000197
窒素雰囲気下、(S-25)(16.0g、29mmol)、(4-ヒドロキシフェニル)ホウ酸(4.5g、32mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(1.0g、1.5mmol)及びTHF(96mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(37mL、74mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル24g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-34)に示す化合物(13.2g、収率92%)を得た。
大気下、(S-34)(10.0g、20.5mmol)、メタクリル酸(2.3g、26.6mmol)、DMAP(50mg、0.41mmol)及びジクロロメタン(40mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.1g、24.6mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを7g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル8g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(30mL)を加えることで再沈殿させ、(S-35)で表される化合物(9.4g、収率81%)を得た。
大気下、(S-35)(6.7g、9.0mmol)テトラヒドロフラン(33mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(13.4mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(48mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-36)で表される化合物(5.2g、収率93%)を得た。
大気下、(S-36)(3.2g、6.8mmol)、トリエチルアミン(0.75g、7.5mmol)及びジクロロメタン(16.0mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.74g、8.1mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-10(3.0g、収率84%)を得た。
[M]:526
実施例11(RM-11の合成)
Figure 2022065315000198
大気下、(S-20)(8.3g、17.0mmol)、メタクリル酸(1.9g、22.1mmol)、DMAP(42mg、0.34mmol)及びジクロロメタン(40mL)の混合物に、氷冷下DIC(2.6g、20.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル7g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(24mL)を加えることで再沈殿させ、(S-37)で表される化合物(8.2g、収率87%)を得た。
大気下、(S-37)(4.2g、7.6mmol)テトラヒドロフラン(21mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(8.4mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(30mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-38)で表される化合物(3.2g、収率91%)を得た。
大気下、(S-38)(2.1g、4.4mmol)、トリエチルアミン(0.49g、4.9mmol)及びジクロロメタン(10.5mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.48g、5.3mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(7mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-11(1.8g、収率78%)を得た。
[M]:526
実施例12(RM-12の合成)
Figure 2022065315000199
大気下、(S-26)(11.5g、21.0mmol)、メタクリル酸(2.4g、27.4mmol)、DMAP(51mg、0.42mmol)及びジクロロメタン(48mL)の混合物に、氷冷下DIC(3.2g、25.3mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを7g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(36mL)を加えることで再沈殿させ、(S-39)で表される化合物(12.6g、収率88%)を得た。
大気下、(S-39)(6.6g、9.7mmol)テトラヒドロフラン(33mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(13.2mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(47mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-40)で表される化合物(5.3g、収率92%)を得た。
大気下、(S-40)(3.7g、6.2mmol)、トリエチルアミン(0.69g、6.8mmol)及びジクロロメタン(18.5mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.67g、7.4mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-12(3.5g、収率86%)を得た。
[M]:652
実施例13(RM-13の合成)
Figure 2022065315000200
(S-8)(3.7g、14.4mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、14.4mL)、ジクロロメタン(7.2mL)及び酢酸(14.4mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-41)(3.3g、収率89%)を得た。
大気下、(S-41)(2.4g、7.7mmol)、メタクリル酸(0.9g、10.2mmol)、DMAP(19mg、0.15mmol)及びジクロロメタン(12mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.2g、9.2mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-13(2.1g、収率89%)を得た。
H NMR:(CDCl、TMS内部標準)δ(ppm)=1.34(t,3H),2.01(s,3H)、4.07(q,2H)、6.18(s,1H),6.46(s,1H),7.27-7.32(m,2H),7.69-7.71(m,2H)
[M]:312
実施例14(RM-14の合成)
Figure 2022065315000201
(S-10)(8.7g、23.5mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、23.5mL)、ジクロロメタン(13.8mL)及び酢酸(23.5mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-42)(7.8g、収率89%)を得た。
耐圧反応容器に(S-42)(4.4g、11.8mmol)、パラジウム炭素0.4g及びTHF(26.4mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-43)で表される化合物(3.2g、収率95%)を得た。
大気下、(S-41)(1.6g、5.6mmol)、メタクリル酸(1.3g、14.6mmol)、DMAP(34mg、0.28mmol)及びジクロロメタン(8mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.7g、13.5mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(12mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-14(2.2g、収率92%)を得た。
H NMR:(CDCl、TMS内部標準)δ(ppm)=2.01(s,6H)、6.18(s,2H),6.46(s,2H),7.32(dd,2H),7.68(d,2H)
[M]:420
実施例15(RM-15の合成)
Figure 2022065315000202
(S-16)(11.4g、34.7mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、34.7mL)、ジクロロメタン(17.6mL)及び酢酸(34.7mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-44)(9.6g、収率77%)を得た。
大気下、(S-41)(5.7g、15.8mmol)、メタクリル酸(3.5g、41.1mmol)、DMAP(97mg、0.79mmol)及びジクロロメタン(28.5mL)の混合物に、氷冷下DIC(4.8g、38.0mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを3g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(18mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-15(6.4g、収率82%)を得た。
[M]:496
実施例16(RM-16の合成)
Figure 2022065315000203
(S-17)(4.9g、11.8mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、11.8mL)、ジクロロメタン(5.9mL)及び酢酸(11.8mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-45)(4.3g、収率82%)を得た。
大気下、(S-45)(2.1g、4.7mmol)、メタクリル酸(1.1g、12.3mmol)、DMAP(29mg、0.24mmol)及びジクロロメタン(11.5mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.4g、11.3mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2.5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(16mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-16(2.3g、収率84%)を得た。
[M]:446
実施例17(RM-17の合成)
Figure 2022065315000204
(S-21)(7.4g、18.3mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、18.3mL)、ジクロロメタン(9.4mL)及び酢酸(18.3mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-46)(6.1g、収率76%)を得た。
大気下、(S-46)(3.7g、8.5mmol)、メタクリル酸(1.9g、22.0mmol)、DMAP(52mg、0.42mmol)及びジクロロメタン(18.5mL)の混合物に、氷冷下DIC(2.6g、20.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2.5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(15mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-17(4.3g、収率88%)を得た。
[M]:572
実施例18(RM-18の合成)
Figure 2022065315000205
(S-24)(6.4g、15.8mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、16.3mL)、ジクロロメタン(8.2mL)及び酢酸(17.1mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル7g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-47)(5.7g、収率82%)を得た。
大気下、(S-47)(2.2g、5.0mmol)、メタクリル酸(1.1g、13.1mmol)、DMAP(31mg、0.25mmol)及びジクロロメタン(11.4mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.5g、12.1mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.7g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(15mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-18(2.6g、収率91%)を得た。
[M]:572
実施例19(RM-19の合成)
Figure 2022065315000206
(S-27)(3.8g、8.2mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、8.3mL)、ジクロロメタン(4.2mL)及び酢酸(9.1mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-48)(3.1g、収率76%)を得た。
大気下、(S-48)(1.2g、2.4mmol)、メタクリル酸(0.75g、8.7mmol)、DMAP(21mg、0.17mmol)及びジクロロメタン(6.1mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.0g、8.3mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(7mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-19(1.4g、収率85%)を得た。
[M]:698
実施例20(RM-20の合成)
Figure 2022065315000207
(S-11)(9.6g、28.0mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、28.3mL)、ジクロロメタン(14.2mL)及び酢酸(29.1mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル11g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-49)(8.9g、収率85%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-49)(7.0g、18.7mmol)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(1.9g、22.4mmol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.23g、0.9mmol)及びジクロロメタン(35mL)を混合し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-50)で表される化合物(7.3g、収率85%)を得た。
耐圧反応容器に(S-50)(3.4g、7.4mmol)、パラジウム炭素0.4g及びTHF(20.4mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-51)で表される化合物(2.6g、収率96%)を得た。
大気下、(S-51)(1.8g、4.9mmol)、メタクリル酸(0.6g、6.4mmol)、DMAP(12mg、0.1mmol)及びジクロロメタン(9mL)の混合物に、氷冷下DIC(0.7g、5.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル2g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、(S-52)で表される化合物(2.0g、収率93%)を得た。
大気下、(S-52)(2.0g、4.6mmol)テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(4mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(14mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-53)で表される化合物(1.6g、収率98%)を得た。
大気下、(S-53)(1.6g、4.5mmol)、トリエチルアミン(0.51g、5mmol)及びジクロロメタン(8.1mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.49g、5.5mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(7mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-20(1.6g、収率86%)を得た。
[M]:406
実施例21(RM-21の合成)
Figure 2022065315000208
窒素雰囲気下、(S-10)(9.0g、24.3mmol)、4-ブロモフェノール(4.6g、27mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(0.86g、1.2mmol)及びTHF(54mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(30mL、61mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル18g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-54)に示す化合物(8.7g、収率86%)を得た。
(S-54)(7.6g、18.2mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、18.4mL)、ジクロロメタン(9.2mL)及び酢酸(19.1mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-55)(7.7g、収率94%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-55)(6.0g、13.3mmol)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(1.2g、14.6mmol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.17g、0.67mmol)及びジクロロメタン(30mL)を混合し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-56)で表される化合物(6.2g、収率87%)を得た。
耐圧反応容器に(S-56)(5.4g、10.1mmol)、パラジウム炭素0.5g及びTHF(32.4mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-57)で表される化合物(4.1g、収率91%)を得た。
大気下、(S-57)(4.1g、12.2mmol)、メタクリル酸(1.4g、15.8mmol)、DMAP(30mg、0.24mmol)及びジクロロメタン(21mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.7g、13.4mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを2.8g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(11mL)を加えることで再沈殿させ、(S-58)で表される化合物(5.5g、収率89%)を得た。
大気下、(S-58)(4.0g、7.8mmol)テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(8mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(28mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-59)で表される化合物(3.2g、収率96%)を得た。
大気下、(S-59)(2.1g、4.9mmol)、トリエチルアミン(0.55g、5.4mmol)及びジクロロメタン(10.5mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.53g、5.9mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.5g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル2.5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-21(2.0g、収率83%)を得た。
[M]:482
実施例22(RM-22の合成)
Figure 2022065315000209
窒素雰囲気下、(S-57)(9.1g、20.5mmol)、ピリジン(4.0、51mmol)、ジクロロメタン(36.4mL)を混合し、氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(6.9g、24.6mmol)を滴下した。反応液を室温にて2時間攪拌後、水及びジクロロメタンを加えて分液し、水層をジクロロメタンで抽出し、あわせた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g、移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、(S-60)に示す化合物(9.8g)を得た。
窒素雰囲気下、(S-60)(8.0g、13.9mmol)、(4-ヒドロキシフェニル)ホウ酸(2.1g、15.3mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(0.5g、0.7mmol)及びTHF(48mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(18mL、36mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル15g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-61)に示す化合物(6.0g、収率83%)を得た。
大気下、(S-61)(3.7g、7.1mmol)、メタクリル酸(0.8g、9.2mmol)、DMAP(17mg、0.14mmol)及びジクロロメタン(16mL)の混合物に、氷冷下DIC(1.0g、7.8mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.8g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(17mL)を加えることで再沈殿させ、(S-62)で表される化合物(3.7g、収率89%)を得た。
大気下、(S-62)(3.0g、5.1mmol)テトラヒドロフラン(15mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(6mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(21mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-63)で表される化合物(2.4g、収率94%)を得た。
大気下、(S-63)(1.8g、3.6mmol)、トリエチルアミン(0.4g、3.9mmol)及びジクロロメタン(9mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.39g、4.3mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.5g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル2.5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-22(1.8g、収率90%)を得た。
[M]:558
実施例23(RM-23の合成)
Figure 2022065315000210
窒素雰囲気下、(S-10)(12.0g、32.4mmol)、4’-ブロモ-[1,1’-ビフェニル]-4-オール(8.9g、35.7mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(1.2g、1.6mmol)及びTHF(72mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(41mL、82mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル18g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-65)に示す化合物(14.4g、収率90%)を得た。
(S-65)(10.5g、21.2mmol)、過酸化水素水(30%水溶液、21.2mL)、ジクロロメタン(10.2mL)及び酢酸(22.1mL)を混合し、60℃にて10時間加熱撹拌した。冷却後、水を加え、水層をジクロロメタンで3回抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別し、溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9g、移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/1)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-66)(8.7g、収率78%)を得た。
窒素雰囲気下、(S-66)(7.0g、13.3mmol)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(1.2g、14.6mmol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(0.17g、0.67mmol)及びジクロロメタン(30mL)を混合し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-67)で表される化合物(6.7g、収率82%)を得た。
耐圧反応容器に(S-67)(4.9g、8.0mmol)、パラジウム炭素0.5g及びTHF(32.4mL)を加え、水素圧0.5MPaで、10時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン/ヘキサン混合溶媒より懸濁洗浄することにより、(S-68)で表される化合物(3.8g、収率92%)を得た。
大気下、(S-68)(2.8g、5.4mmol)、メタクリル酸(0.6g、7.0mmol)、DMAP(13mg、0.11mmol)及びジクロロメタン(14mL)の混合物に、氷冷下DIC(0.75g、5.9mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.8g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル3g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(13mL)を加えることで再沈殿させ、(S-69)で表される化合物(2.9g、収率92%)を得た。
大気下、(S-69)(2.1g、3.6mmol)テトラヒドロフラン(11mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(5mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(16mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-70)で表される化合物(1.7g、収率96%)を得た。
大気下、(S-70)(1.3g、2.6mmol)、トリエチルアミン(0.29g、2.8mmol)及びジクロロメタン(6.5mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.28g、3.1mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.5g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル2.5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-23(1.2g、収率83%)を得た。
[M]:558
実施例24(RM-24の合成)
Figure 2022065315000211
窒素雰囲気下、(S-60)(11.0g、19mmol)、4-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール(5.3g、22.9mmol)、ジクロロビス[ジ-t-ブチル(p-ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)(0.7g、1.0mmol)及びTHF(66mL)を混合し、60℃に加熱した。加熱下、2mol/L炭酸カリウム水溶液(24mL、48mmol)を滴下し、60℃にて1.5時間撹拌した。氷冷した反応液を、濃塩酸と氷の混合物に加え、1時間撹拌した。水層を分離後、トルエンで2回抽出し、有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25g、移動相:トルエン)により精製し、続いてトルエン/ヘキサン混合溶媒から再結晶することにより、(S-71)に示す化合物(9.8g、収率89%)を得た。
大気下、(S-71)(8.1g、14.0mmol)、メタクリル酸(3.1g、36.4mmol)、DMAP(86mg、0.7mmol)及びジクロロメタン(41mL)の混合物に、氷冷下DIC(4.2g、33.6mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。析出物をろ別し、得られた液体を10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを5g加えた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル6g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(30mL)を加えることで再沈殿させ、(S-72)で表される化合物(8.9g、収率89%)を得た。
大気下、(S-72)(6.0g、8.4mmol)テトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、室温で2Nの塩酸(10mL)を加え6時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチル(40mL)加え、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエン中で分散洗浄を行った後、シリカゲルカラムで精製を行い、(S-73)で表される化合物(5.0g、収率95%)を得た。
大気下、(S-73)(2.8g、4.4mmol)、トリエチルアミン(0.49g、4.9mmol)及びジクロロメタン(14mL)を混合し、氷冷下、アクリル酸クロリド(0.48g、5.3mmol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応終了後、10%塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。無水硫酸ナトリウムをろ別後、得られたジクロロメタン溶液にシリカゲルを1.5g加えた。これをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル2.5g、移動相:ジクロロメタン)により精製し、MEHQを加えて、遮光下で溶媒を減圧留去した。そこにメタノール(8mL)を加えることで再沈殿させ、目的の化合物RM-24(2.6g、収率86%)を得た。
[M]:684
実施例1~24と同様の方法で、式(I-1-1)から式(I-100-22)で表される化合物の合成を行った。
<液晶組成物の調整・評価>
以下の実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
(側鎖)
-n -C2n+1 炭素数nの直鎖状のアルキル基
n- C2n+1- 炭素数nの直鎖状のアルキル基
-On -OC2n+1 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
nO- C2n+1O- 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
-V -CH=CH
V- CH=CH-
-V1 -CH=CH-CH
1V- CH-CH=CH-
-F -F
-OCF3 -OCF
(連結基)
-1O- -CH-O-
-O1- -O-CH
-2- -CH-CH
-COO- -COO-
-OCO- -OCO-
- 単結合
(環構造)
Figure 2022065315000212
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
ni :ネマチック相-等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
η :20℃における粘度(mPa・s)
γ :20℃における回転粘性(mPa・s)
Δε :20℃における誘電率異方性
33 :20℃における弾性定数K33(pN)
(液晶表示素子の製造方法)
まず、垂直配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布しラビング処理したITO付き基板を含むセルギャップ3.5μmの液晶セルに、後述する重合性化合物含有液晶組成物を真空注入法で注入した。
その後、重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、蛍光UVランプを用いて、90分間紫外線を照射し液晶表示素子を得た。このとき、中心波長313nmの条件で測定した照度が3mW/cmになるように蛍光UVランプを調整した。
(重合性化合物残留量RMの評価方法)
上述の照射条件で、紫外線を60分照射した後の液晶表示素子中の重合性化合物の残留量[ppm]を測定した。この重合性化合物の残留量の測定方法を説明する。まず試験管に分解した液晶表示素子とアセトニトリルを入れ、振とうしてろ過し、液晶組成物、重合物、未反応の重合性化合物を含む溶出成分のアセトニトリル溶液を得た。これを高速液体クロマトグラフで分析し、各成分のピーク面積を算出した。指標とする液晶化合物のピーク面積と未反応の重合性化合物のピーク面積比及び当初添加した重合性化合物の量から重合性化合物の残留量を決定した。その値が50ppm未満のものをA、100ppm未満50ppm以上のものをB、150ppm未満~100ppm以上のものをC、150ppm以上のものをDとした。
(焼き付きISの評価方法)
重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、上述の照射条件で紫外線を60分照射後、プレチルト角の変化による表示不良(焼き付き)評価を行った。まず、液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(初期)とした。この液晶表示素子に周波数100Hzで電圧を30V印加しながらバックライトを24時間照射した。その後、プレチルト角を測定し、プレチルト角(試験後)とした。測定したプレチルト角(初期)からプレチルト角(試験後)を引いた値をプレチルト角変化量(=プレチルト角変化の絶対値)[°]とした。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。プレチルト角変化量[°]の値が0.2[°]以下のものをA、0.5[°]未満0.2[°]以上のものをB、1.0[°]未満~0.5[°]以上のものをC、1.0[°]以上のものをDとした。
(電圧保持率VHRの評価方法)
重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、上述の照射条件で紫外線を60分照射し、1V、0.6Hz、60℃の条件でVHRを測定した。その値が95%以上のものをA、95%未満90%以上のものをB、90%未満~80%以上のものをC、80%未満のものをDとした。
(液晶組成物の調製と評価結果)
LC-001~LC-008の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果は表1のとおりであった。
Figure 2022065315000213
(比較例1~10)
比較例1及び2として、液晶組成物(LC-001)及び(LC-002)に対し、重合性化合物(RM-R1)をそれぞれ3000ppm添加し液晶組成物を作成した。また、比較例3~10として、液晶組成物(LC-001)~(LC-008)のそれぞれに対し、重合性化合物(RM-R1)2700ppm及び重合性化合物(RM-R2)300ppmを添加し液晶組成物を作成した。これら液晶組成物を各々液晶セルに注入し、上記の各種評価を行った。比較例1~10の評価結果を表2に示す。
Figure 2022065315000214
(実施例25~84)
実施例25~48として、液晶組成物(LC-001)に対し上記重合性化合物(RM-R1)2700ppmを加え、さらに実施例1~24で得られた重合性極性化合物(RM-1)~(RM-24)を各々300ppm添加して液晶組成物を作成した。また、実施例49~72として、液晶組成物(LC-002)に対し上記重合性化合物(RM-R1)2700ppmを加え、さらに上記重合性極性化合物(RM-1)~(RM-24)を各々300ppm添加して液晶組成物を作成した。また、実施例73~78として、液晶組成物(LC-003)~(LC-008)に対し、上記重合性化合物(RM-R1)2700ppm及び上記重合性極性化合物(RM-14)を300ppm添加して液晶組成物を作成した。また、実施例79~84として、液晶組成物(LC-001)及び(LC-002)に対し、上記重合性化合物(RM-R2)~(RM-R4)2700ppm、及び、上記重合性極性化合物(RM-14)を300ppm添加し、液晶組成物を作成した。これら液晶組成物を各々液晶セルに注入し、上記の各種評価を行った。実施例25~84の評価結果を表2に示す。
Figure 2022065315000215
実施例25から実施例84は、重合性化合物残留量が十分に低く、焼き付きが小さく、電圧保持率も十分に高いことを確認した。これは、本願発明の重合性極性化合物がその極性基で基板表面と相互作用するため表面上に局在化するため、重合反応が効率的に開始進行し、結果として重合性化合物の残留量が少なくなったものと考えられる。また、十分に重合が進行したことから、形成されるポリマーネットワーク構造が安定化したため焼き付きが小さくなると共に、液晶セル中の極性不純物をポリマーが吸着し液晶組成物中を移動しにくくするため、電圧保持率が向上したと考えられる。以上のことから、これらの実施例は本発明の課題を解決していることを確認した。
これに対して、比較例1及び3は同じベース液晶(LC-001)を用いた実施例25~48に比べて重合性化合物残留量が高く、焼き付きISが大きく、また電圧保持率も低くなっていた。これは、比較例1及び3に含まれる重合性化合物が、本願発明の重合性極性化合物に比べ基板表面上に局在化しにくいため、重合が不十分となり、重合性化合物残留量及び焼き付きが大きくなると共に、液晶セル中の極性不純物の影響を受けて電圧保持率が低くなるためと考えられる。
また、比較例2及び4は同じベース液晶(LC-002)を用いた実施例49~72に比べて重合性化合物残留量が高く、焼き付きISが大きく、また電圧保持率も低くなっていた。これは、比較例2及び4は極性不純物の生じやすい傾向のあるベース液晶(LC-002)であるため、液晶セル中に存在する極性不純物の影響を受けて電圧保持率が低くなったものと考えられる。さらに、比較例2及び4の重合性化合物は本願発明の極性化合物に比べ基板表面上に局在しにくいため、重合が不十分となり、重合性化合物残留量及び焼き付きが大きくなると共に、液晶セル中の極性不純物の影響を受けて電圧保持率が低くなるためと考えられる。
以上のことから、これらの比較例は本発明の課題を解決できないことが確認された。
更に、比較例5から比較例10の液晶組成物も、重合性化合物残留量が高く、焼き付きISが大きく、電圧保持率も十分ではなく、本発明の課題を解決できないことが確認された。

Claims (9)

  1. 一般式(I)
    Figure 2022065315000216
    (式中、Wは-S-又は-S(=O)2-を表し、
    は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、P-Sp-で表される基又は炭素原子数1~12の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は各々独立して-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-によって置換されても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
    及びAはそれぞれ独立して1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、ナフタレン-1,4-ジイル基、テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、LはP-Sp-で表される基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-が各々独立して-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-によって置換されても良い炭素原子数1から10の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、Lが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
    、P及びPは各々独立して重合性基を表し、
    Sp、Sp及びSpは各々独立して単結合又は炭素原子数1~12のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は各々独立して-O-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-CO-、-OCOO-又は-S-に置き換えられても良く、
    及びZはそれぞれ独立して単結合、-O-、-S-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-SCH-、-CHS-、-CFO-、-OCF-、-CFS-、-SCF-、-OCO-OCH-、-CHOCO-O-、-(C(Rna-、-CH=CR-COO-、-CH=CR-OCO-、-COO-CR=CH-、-OCO-CR=CH-、-COO-CHCH-、-OCO-CHCH-、-CHCH-COO-、-CHCH-OCO-、-COO-CH-、-OCO-CH-、-CH-COO-、-CH-OCO-、-CR=CR-又は-C≡C-を表し(式中、Rは水素原子、炭素原子数1から12のアルキル基、フッ素原子、塩素原子又はシアノ基を表し、naは1から6の整数を表すが、Rが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていてもよい。)、
    及びXはそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子または塩素原子を表し、
    及びnはそれぞれ独立して0~2の整数を表すが、ただしn+nは0~2の整数を表す。)
    で表される重合性化合物。
  2. 一般式(I)において、P、P及びPがそれぞれ独立して式(P-1)から式(P-18)
    Figure 2022065315000217
    から選ばれる基を表す、請求項1記載の重合性化合物。
  3. 一般式(I)においてRがP-Sp-で表される基を表す、請求項1又は2に記載の重合性化合物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の重合性化合物を含有する液晶組成物。
  5. 前記重合性化合物に加えて、さらに一般式(P):
    Figure 2022065315000218
    (上記一般式(P)中、Rp1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1~15のアルキル基又は-Spp2-Pp2を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、該アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
    p1及びPp2はそれぞれ独立して、一般式(Pp1-1)から式(Pp1-9):
    Figure 2022065315000219
    (式中、Rp11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基を表し、Wp11は単結合、-O-、-COO-、炭素原子数1~5のアルキレン基を表し、tp11は、0、1又は2を表すが、分子内にRp11、Rp12、Wp11及び/又はtp11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)のいずれかを表し、
    Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサ基を表し、
    p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、-O-、-S-、-CH-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CO-NRZP1-、-NRZP1-CO-、-SCH-、-CHS-、-CH=CRZP1-COO-、-CH=CRZP1-OCO-、-COO-CRZP1=CH-、-OCO-CRZP1=CH-、-COO-CRZP1=CH-COO-、-COO-CRZP1=CH-OCO-、-OCO-CRZP1=CH-COO-、-OCO-CRZP1=CH-OCO-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-(C=O)-O-(CH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、zはそれぞれ独立して1~4の整数を表し、RZP1はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表すが、分子内にRZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。なお、式中の*はSpp1又はSpp2への結合点を表す。)
    を表し、
    p1及びAp2はそれぞれ独立して、
    (a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)
    (b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)及び
    (c) ナフタレンジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基又はアントラセン-2,6-ジイル基(これら基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良い。)
    からなる群より選ばれる基を表し、
    p3は上記の基(a)、基(b)及び基(c)、ならびに単結合からなる群より選ばれる基を表し、
    上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、この基中に存在する水素原子は、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、炭素原子数1~8のアルケニル基又は-Spp2-Pp2で置換されていても良く、
    p1は、0、1、2又は3を表し、分子内にZp1、Ap2、Spp2及び/又はPp2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良いが、
    p1が0であり且つAp1がナフタレンジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基又はアントラセン-2,6-ジイル基以外の基である場合は、Ap3は単結合以外の基を表す。)
    で表される重合性化合物Aを1種又は2種以上含有する、請求項4記載の液晶組成物。
  6. 請求項4又は5記載の液晶組成物の重合体により構成される光学異方体。
  7. 請求項4又は5のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子。
  8. 請求項4又は5のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いたアクティブマトリックス駆動用液晶表示素子。
  9. 請求項4又は5のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いたPSAモード、PSVAモード、PS-IPSモード又はPS-FFSモード用液晶表示素子。
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