JP7472607B2 - 液晶組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は液晶組成物及びこれを使用した液晶表示素子、ならびに重合性化合物に関する。
誘電率異方性Δεが負の値を示す液晶組成物を用いた液晶表示素子は、PSAやPSVA型の液晶TVや液晶モニター等が普及しており、これに好適な液晶組成物として、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4または特許文献5等で様々な重合性化合物とこれを含有する液晶組成物が開示されている。
しかしながら、これまで常用されていた重合性化合物含有液晶組成物の特性では、4Kや8Kといった高精細な液晶TVには不十分である。具体的には、4Kや8Kの液晶表示素子は、高精細の画素が必要になり、配線や遮光部の領域が増えることでかなりのUV光がカットされる。このため、PSA型やPSVA型の液晶表示素子の製造におけるUV照射工程で、重合性化合物が十分に重合せず多くの重合性化合物が残存してしまう。これによりチルト形成が不十分となり応答速度の悪化や配向性悪化による残像、また、残存した重合性化合物が、駆動時に徐々に重合してチルトが変化することで焼き付き(IS)という表示不良が確認されている。
以上のことから、高精細の液晶テレビや液晶モニター等のPSAまたはPSVA型の液晶表示素子には、従来の技術とは一線を画す極めて高い特性が要求されており、従来よりも弱いまたは少ないUV光で安定的に製造できるような液晶組成物が求められている。
特開2016-216747 特許第4803320号 特許第6008065号 特許第6233550号 特許第5743132号
液晶組成物は、バックライトから放射される光や液晶表示素子の製造過程において照射される紫外線等の活性エネルギー線によって劣化しやすく、液晶組成物の光劣化により生じた不純物が液晶パネルの電圧保持率(VHR)の低下を引き起こすという問題がある。そのため、高速応答と高VHRとの両方の特性を達成可能な液晶表示素子が求められる。
本発明が解決しようとする課題は、高速応答性と高い電圧保持率(VHR)とを達成可能な液晶表示素子を提供することを目的とする。速い重合速度、適切なチルト形成、高いチルト安定性、高い電圧保持率(VHR)を同時に達成できる重合性化合物含有液晶組成物およびこれを用いた焼き付き(IS)が十分に抑制された、又は、発生しないPSA型またはPSVA型の液晶表示素子、ならびに上記重合性化合物含有液晶組成物の調製に好適な化合物を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の化学構造を有する化合物を1種または2種以上含有する液晶組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
本発明の液晶組成物は、液晶組成物中での溶解性と低温保存性に優れる前記特定の化学構造を有する化合物を1種または2種以上含有することで、速い重合速度、適切なチルト形成、高いチルト安定性、高VHRを同時に達成できる。また、本発明の液晶組成物を用いることで、焼き付き(IS)が十分に抑制されるか又は発生せず、優れた表示品位を示し、高精細の画素が形成された、PSA型又はPSVA型の液晶表示素子を提供することができる。
まず、本発明の液晶組成物について説明する。なお以下の説明において、「総量」とは「総質量」を意味し、各化合物の含有量の単位「%」とは「質量%」を意味する。
(極性化合物)
本発明の液晶組成物は、液晶組成物中に存在する、イオン性化合物、ラジカル性化合物等の極性不純物を吸着し捕集する機能を備えた極性化合物を含有する。また前記極性化合物は構造中に極性基を有しているため、極性基は液晶組成物(液晶層)を挟持する基板表面に吸着し基板表面付近に偏在している。とりわけ、前記極性化合物が構造中に同時に重合性基を有する重合性極性化合物であることで、前記重合性極性化合物の重合によって得られた重合体の効果により、液晶組成物及び液晶層の比抵抗やVHRを向上させることができる。
比抵抗及びVHRの低下の要因は、液晶層内に不純物が分散(拡散)していることによるものと考えられている。本発明においては、前記重合性極性化合物の重合によって得られる重合体が有する極性基が、不純物と結合あるいはこれに相当する極性引力を形成することで、上記不純物が上記重合性極性化合物の重合によって得られる重合体に固定されると推測される。このように、不純物が重合性極性化合物から得られる重合体に吸着されて捕集されることで、液晶層内全体に不純物が拡散されず、かつ基板表面付近に固定化できるため、不純物による比抵抗やVHRの低下を抑制することができる。上記極性基は、例えば水素結合を介在するプロトンのドナーあるいはアクセプターといった役割を果たすことのできる構造が考えられ、ドナー及びアクセプターのどちらかの役割を果たすか、または両方の役割を果たしてもよい。
また、前記重合性極性化合物は液晶表示素子の基板表面とも相互作用し、液晶組成物中から基板表面へと移動、局在化しやすい。したがって、UV照射時には基板表面上にモノマーが集積した状態で効率的に重合が進行し、液晶層中に残存する重合性化合物を効果的に低減できることからも、液晶組成物及び液晶層の比抵抗やVHRを向上させる効果を示すものと考えられる。
本発明によれば、一般式(Y)で表される構造を有する極性化合物は液晶組成物への溶解性に優れるため析出が少なく、該極性化合物を重合性化合物含有液晶組成物に添加した場合、重合速度が十分に速く且つ十分に重合反応が進むため、重合後の未反応の重合性化合物の残留量が少ない重合性化合物含有液晶組成物とすることができる。
本発明の極性化合物は、一般式(Y)
Figure 0007472607000001
(式中、黒点は結合手を表し、
Xy1はCRy3又は窒素原子を表し、Ry3は水素原子、Py1-Sy1-又は炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-O-、-S-、-NH-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-で置換されてもよいが-O-は連続にはならなく、Py1は重合性基を表し、Sy1は単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y2及びXy3はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1~6個のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない。)
で表される構造を含む化合物であることが好ましい。
Xy1は窒素原子である場合、一般式(Y)で表される構造の極性をより高めることができるため、液晶組成物の信頼性を高める観点から特に好ましい。
また、Xy1はCRy3で表される構造であることも好ましい。Ry3は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Py1-Sy1-又は炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-で置換されてもよく(-O-は連続にはならない)、より好ましくは水素原子、Py1-Sy1-又は炭素原子数1~12の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-で置換されてもよく(-O-は連続にはならない)、さらに好ましくは水素原子、Py1-Sy1-又は炭素原子数1~6の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-で置換されてもよいが-O-は連続にはならない基を表す。
y1は重合性基を表す。
y1は好ましくは単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、より好ましくは単結合又は炭素原子数1~6個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない基を表す。
y2及びXy3はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1~6個のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、より好ましくは単結合又は炭素原子数1~3個のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、さらに好ましくは単結合又は炭素原子数1~2個のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない基を表す。
前記一般式(Y)で表される構造を有する極性化合物は、重合性極性化合物であることが好ましい。上記重合性極性化合物としては、下記一般式(Y-1)
Figure 0007472607000002
(式中、Xy1、Xy2及びXy3は一般式(Y)におけるXy1、Xy2及びXy3と同じ意味を表し、
y1及びRy2は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Py2-Sy2-、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y3は、単結合又は炭素原子数1~30個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y2は重合性基を表し、
y2は、単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
Zy1及びZy2は、それぞれ独立して単結合、-C-、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COO-CRa=CH-COO-、-COO-CRa=CH-OCO-、-OCO-CRa=CH-COO-、-OCO-CRa=CH-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CHOCO-、-COOCH-、-OCOCH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)を表し、
y2は、それぞれ独立して3価の芳香族基、3価の環脂肪族基、3価の複素環式化合物基、3価の縮合環又は3価の縮合多環を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1で置換されてもよく、
y1及びMy3は、それぞれ独立して2価の芳香族基、2価の環脂肪族基、2価の複素環式化合物基、2価の縮合環又は2価の縮合多環を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1で置換されてもよく、Ly1はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、Ly1が複数存在する場合それらは同じでも異なっていてもよく、
m及びnはそれぞれ独立して0~4の整数を表すが、ここでm+nの合計の数は0~6であり、
ここで一般式(Y-1)で表される構造中に含まれるPy1及びPy2の数の合計が少なくとも1以上である。)
で表される化合物であることが好ましい。
y1及びRy2は、好ましくはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Py2-Sy2-、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造からなる群から選ばれる基であり、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、より好ましくはそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、Py2-Sy2-又は炭素原子数1~12の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基であり、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、Py2-Sy2-又はシアノ基で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、さらに好ましくはそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、Py2-Sy2-又は炭素原子数1~12の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基であり、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子又はPy2-Sy2-で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよい(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)。特に、Ry1及びRy2の両方がそれぞれ独立してPy2-Sy2-で表される構造であることは、プレチルト角安定性の観点からとりわけ好ましい。
y3は、好ましくは単結合又は炭素原子数1~30個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、より好ましくは単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない、さらに好ましくは単結合又は炭素原子数1~6個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2-Sy2-、フッ素原子、塩素原子又はシアノ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない。
y2は、好ましくは単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、より好ましくは単結合又は炭素原子数1~6個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、さらに好ましくは単結合又は炭素原子数1~6個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子又はシアノ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよい(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)。
y1及びZy2は、それぞれ独立して好ましくは単結合、-C-、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COO-CRa=CH-COO-、-COO-CRa=CH-OCO-、-OCO-CRa=CH-COO-、-OCO-CRa=CH-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CHOCO-、-COOCH-、-OCOCH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)であり、より好ましくは単結合、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COO-CRa=CH-COO-、-COO-CRa=CH-OCO-、-OCO-CRa=CH-COO-、-OCO-CRa=CH-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)であり、さらに好ましくは単結合、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)である。
y1、My2及びMy3は、それぞれ独立して下記の式(T-1)から式(T-21)
Figure 0007472607000003
(式中、任意の位置に結合手を有して良く、任意の-CH=は各々独立して-N=に置き換えられても良く、-CH-は各々独立して-O-、-S-、-NR-(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、-CS-又は-CO-に置き換えられても良いが、-O-O-結合を含まない。)からなる群より選ばれる基を表すことが好ましい。また、これらの基はLy1で置換されていることも好ましい。
液晶組成物への溶解性を重要視する場合は、(T-1)、(T-2)、(T-3)、(T-4)、及び(T-7)、が好ましく、高反応性を重要視する場合は(T-4)、(T-11)、(T-16)、及び(T-20) が好ましく、良好なプレチルト角形成を重要視する場合は、(T-2)、(T-4)、(T-7)、(T-8)、(T-10)、及び(T-11)が好ましく、VHRの改善効果を重要視する場合は、(T-2)、(T-4)及び(T-11)が好ましく、これらのバランスを重要視する場合は、(T-2)、(T-4)、(T-10)、及び(T-11)がより好ましい。
y2は、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、下記の式(T-4-1)又は式(T-4-2)
Figure 0007472607000004
(式中、結合手はそれぞれSy3、Zy1及びZy2のいずれかに結合する)で表される基であることが特に好ましい。
また、My1及びMy3は、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換又は1つ以上のLy1によって置換されても良い1,4-フェニレン基、1,4-シクロへキシレン基又はナフタレン-2,6-ジイルを表すことが好ましく、各々独立して下記の式(A-1)から式(A-11)
Figure 0007472607000005
から選ばれる基を表すことがより好ましく、各々独立して式(A-1)から式(A-8)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、各々独立して式(A-1)から式(A-4)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
y1は、好ましくはPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、より好ましくはPy2-Sy2-、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原子数1~12の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子、シアノ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよく(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)、さらに好ましくはPy2-Sy2-、フッ素原子、塩素原子、炭素原子数1~6の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-COO-、-OCO-又は-O-で置換されてもよい(2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない)。
m及びnはそれぞれ独立して0~4の整数を表すことが好ましく、0~3の整数を表すことがより好ましく、0~2の整数を表すことがさらに好ましい。ここで、m+nの合計の数は組成物中に添加した際の溶解性及び液晶表示素子作成時の揮発性の観点から、0~6であることが好ましく、0~4であることがより好ましく、1~3であることがさらに好ましい。
y1及びPy2は、好ましくはそれぞれ独立して式(P-1)~式(P-14)
Figure 0007472607000006
(式中、黒点はSy1又はSy2への結合手を表す。)で表される群より選ばれる置換基を表す)を表すが、より好ましくは、(P-1)、(P-2)、(P-4)、(P-5)、(P-7)、(P-9)、(P-11)、(P-12)、及び(P-13)を表し、さらに好ましくは、(P-1)、(P-2)、(P-7)、(P-12)、及び(P-13)を表す。
ここで一般式(Y-1)で表される構造中に含まれるPy1及びPy2の数の合計が少なくとも1以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましい。また、一般式(Y-1)で表される構造中に含まれるPy1及びPy2の数の合計が1~4であることが好ましく、2~4であることがより好ましく、2~3であることがさらに好ましい。特に、Py1及びPy2の数の合計が2~3である場合、重合によって得られるポリマーが架橋ポリマーであるため、ポリマーの立体構造が安定となりチルト安定性が高まることから好ましい。
一般式(Y-1)で表される構造としては、好ましくは下記の式(Y-1-A1)が挙げられる。
Figure 0007472607000007
(式中、Xy1aはCRy3a又は窒素原子を表し、Ry3aは水素原子、Py1a-Sy1a-又は炭素原子数1~12の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-O-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-で置換されてもよいが-O-は連続にはならなく、
y2a及びXy3aはそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1~6個のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子又はシアノ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y1a及びRy2aは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Py2a-Sy2a-、炭素原子数1~12の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子、シアノ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y3aは、単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2a-Sy2a-、フッ素原子、塩素原子又はシアノ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y1a及びPy2aはそれぞれ独立して式(P-1)~式(P-14)
Figure 0007472607000008
(式中、黒点はSy1a又はSy2aへの結合手を表す。)で表される群より選ばれる置換基を表す)を表すが、
y1a及びSy2aは、単結合又は炭素原子数1~8個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子又はシアノ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y1a及びZy2aは、それぞれ独立して単結合、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COO-CRa=CH-COO-、-COO-CRa=CH-OCO-、-OCO-CRa=CH-COO-、-OCO-CRa=CH-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)を表し、
y1a、My2a及びMy3aは、それぞれ独立して下記の式(T-1)から式(T-21)
Figure 0007472607000009
(式中、任意の位置に結合手を有して良く、任意の-CH=は各々独立して-N=に置き換えられても良く、-CH-は各々独立して-O-、-S-、-NR-(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、-CS-又は-CO-に置き換えられても良いが、-O-O-結合を含まない。)からなる群より選ばれる基を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1aで置換されてもよく、Ly1aはPy2a-Sy2a-、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はフッ素原子、塩素原子、Py2-Sy2-又はシアノ基に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-CO-、-COO-、-OCO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、Ly1aが複数存在する場合それらは同じでも異なっていてもよく、
及びnはそれぞれ独立して0~3の整数を表すが、ここでm+nの合計の数は0~4であり、
ここで一般式(Y-1)で表される構造中に含まれるPy1a及びPy2aの数の合計が少なくとも1以上である。)
一般式(Y-1)で表される構造としては、より好ましくは下記の式(Y-1-A2)及び式(Y-1-A3)が挙げられる。
Figure 0007472607000010
Figure 0007472607000011
(式中、Xy1a、Xy2a、Xy3a、Ry2a、Sy2a、Sy3a、Py2a、Zy1a、Zy2a、My1a、My2a、My3a、m及びnは式(Y-1-A1)中におけるXy1a、Xy2a、Xy3a、Ry2a、Sy2a、Sy3a、Py2a、Zy1a、Zy2a、My1a、My2a、My3a、m及びnと同じ意味を表す。)
特に、式(Y-1-A3)で表される構造は、環構造の両端に重合基が位置するため、重合によって得られる架橋ポリマーの剛直性が増し、チルト安定性が向上することから好ましい。
一般式(Y-1)で表される構造としては、より好ましくは下記の式(Y-1-B1)及び式(Y-1-B2)が挙げられる。
Figure 0007472607000012
Figure 0007472607000013
(式中、Xy1bはCRy3b又は窒素原子を表し、Ry3bは水素原子、Py1b-Sy1b-又は炭素原子数1~6の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の-CH-は-O-、-COO-又は-OCO-で置換されてもよいが-O-は連続にはならなく、
y2bは炭素原子数1~3個の直鎖アルキレン基であり、
y2bは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又は炭素原子数1~6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の-CH-は-COO-、-OCO-又は-O-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y3bは、単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2b-Sy2b-又はフッ素原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-COO-、-OCO-又は-O-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y1b及びPy2bはそれぞれ独立して式(P-1)又は式(P-2)
Figure 0007472607000014
(式中、黒点はSy1b又はSy2bへの結合手を表す。)を表し、
y1b及びSy2bは、単結合又は炭素原子数1~6個の直鎖アルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はフッ素原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-COO-、-OCO-又は-O-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
y1b及びZy2bは、それぞれ独立して単結合、-C-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CH=CH-、-CFO-、-OCF-、又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~2のアルキル基を表す)を表し、
y2bは式(T-4-1)又は式(T-4-2)
Figure 0007472607000015
(式中、結合手はそれぞれSy3b、Zy1b及びZy2bのいずれかに結合する)で表される基であり、
y1b及びMy3bは、各々独立して下記の式(A-1)から式(A-8)
Figure 0007472607000016
から選ばれる基を表し、Ly1bはPy2b-Sy2b-、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原子数1~6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の-CH-は-COO-、-OCO-又は-O-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
及びnはそれぞれ独立して0~2の整数を表すが、ここでm+nの合計の数は0~2であり、
ここで式(Y-1-B1)又は式(Y-1-B2)で表される構造中に含まれるPy1b及びPy2bの数の合計が1以上3以下である。)
一般式(Y-1)で表される構造としては、より好ましくは下記の式(Y-1-B3)~式(Y-1-B6)が挙げられる。
Figure 0007472607000017
(式中、Sy3b、Sy2b、Zy1b、Zy2b、My1b、My3b、m及びnは各々式(Y-1-B1)又は式(Y-1-B2)におけるSy3b、Sy2b、Zy1b、Zy2b、My1b、My3b、m及びnと同じ意味を表す。)
また、一般式(Y-1)で表される重合性化合物は、Sy3b上に重合基を有することも好ましい。これは、一般式(Y)で表される構造と重合基が近い位置にあることで、基板表面に近い位置で架橋ポリマーが形成され、VHRを向上させる効果をより高めるためである。
本発明に係る一般式(Y-1)で表される重合性化合物として、具体的には、一般式(Y-1-1)から一般式(Y-12-10)で表される化合物が好ましい。一般式(Y-1-1)から一般式(Y-12-10)で表される化合物の中でも、一般式(Y-1-1)から一般式(Y-9-10)が好ましい。
Figure 0007472607000018
Figure 0007472607000019
Figure 0007472607000020
Figure 0007472607000021
Figure 0007472607000022
Figure 0007472607000023
Figure 0007472607000024
Figure 0007472607000025
Figure 0007472607000026
Figure 0007472607000027
Figure 0007472607000028
Figure 0007472607000029
Figure 0007472607000030
Figure 0007472607000031
以下、本発明の液晶組成物における含有量を「%」で表記した場合、特段の注釈の無い場合は重量%を意味する。
本発明の液晶組成物における、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物の含有量の下限は、0.01質量%が好ましく、0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.12質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.17質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.22質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.27質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.32質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.37質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.42質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。
また、本発明の液晶組成物における、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物の含有量の上限は、5質量%が好ましく、4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.4質量%が好ましい。
更に詳述すると、十分なプレチルト角又は重合性化合物の少ない残留量又は高い電圧保持率(VHR)を得るには、その含有量は0.2から1.5質量%が好ましいが、低温における析出の抑制を重視する場合にはその含有量は0.01から1.0質量%が好ましい。また、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物を複数含有する場合は、それぞれの含有量が0.01から0.6質量%であることが好ましい。従って、これら全ての課題を解決するためには、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物を0.1から1.0質量%の範囲で調整することが特に望ましく、0.1から0.5質量%の範囲で調製することが低温保存性の観点からとりわけ好ましい。
本発明の液晶組成物は、一般式(L)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。一般式(L)で表される化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が-2~2)に該当する。このため、分子内に有する、ハロゲン等の極性基の個数を2個以下とした方が好ましく、1個以下とした方が好ましく、有さない方が好ましい。
Figure 0007472607000032
(式中、RL1及びRL2はそれぞれ独立して炭素原子数1~8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、
L1は0、1、2又は3を表し、
L1、AL2及びAL3はそれぞれ独立して
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又はデカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基(ナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
L1及びZL2はそれぞれ独立して単結合、-CHCH-、-(CH-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCF-、-CFO-、-CH=N-N=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-を表し、
L1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nL1が2又は3であってZL3が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)で表される化合物を除く。)
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
信頼性を重視する場合にはRL1及びRL2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
L1及びRL2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び炭素原子数4~5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
Figure 0007472607000033
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
L1、AL2及びAL3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基、2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,4-ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 0007472607000034
トランス-1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基を表すことがより好ましい。
L1及びZL2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は一般式(L-1)~(L-8)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(L-1)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000035
(式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L11及びRL12は、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましい。
一般式(L-1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、30%であり、35%であり、40%であり、45%であり、50%であり、55%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、95%であり、90%であり、85%であり、80%であり、75%であり、70%であり、65%であり、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
一般式(L-1)で表される化合物は一般式(L-1-1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000036
(式中RL12は一般式(L-1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L-1-1)で表される化合物は、式(L-1-1.1)から式(L-1-1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L-1-1.2)又は式(L-1-1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L-1-1.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000037
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
一般式(L-1)で表される化合物は一般式(L-1-2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000038
(式中RL12は一般式(L-1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
さらに、一般式(L-1-2)で表される化合物は、式(L-1-2.1)から式(L-1-2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L-1-2.2)から式(L-1-2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L-1-2.2)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L-1-2.3)又は式(L-1-2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L-1-2.3)及び式(L-1-2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30%以上にすることは好ましくない。
Figure 0007472607000039
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-1.3)で表される化合物及び式(L-1-2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
一般式(L-1)で表される化合物は一般式(L-1-3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000040
(式中RL13及びRL14はそれぞれ独立して炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数1~8のアルコキシ基を表す。)
L13及びRL14は、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基又は直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
さらに、一般式(L-1-3)で表される化合物は、式(L-1-3.1)から式(L-1-3.13)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L-1-3.1)、式(L-1-3.3)又は式(L-1-3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L-1-3.1)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L-1-3.3)、式(L-1-3.4)、式(L-1-3.11)及び式(L-1-3.13)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L-1-3.3)、式(L-1-3.4)、式(L-1-3.11)及び式(L-1-3.13)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
Figure 0007472607000041
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
一般式(L-1)で表される化合物は一般式(L-1-4)及び/又は(L-1-5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000042
(式中RL15及びRL16はそれぞれ独立して炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数1~8のアルコキシ基を表す。)
L15及びRL16は、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基又は直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
さらに、一般式(L-1-4)及び(L-1-5)で表される化合物は、式(L-1-4.1)から式(L-1-5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L-1-4.2)又は式(L-1-5.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000043
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
式(L-1-1.3)、式(L-1-2.2)、式(L-1-3.1)、式(L-1-3.3)、式(L-1-3.4)、式(L-1-3.11)及び式(L-1-3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L-1-1.3)、式(L-1-2.2)、式(L-1-3.1)、式(L-1-3.3)、式(L-1-3.4)及び式(L-1-4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、上限値は、本発明の組成物の総量に対して、80%であり、70%であり、60%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%である。組成物の信頼性を重視する場合には、式(L-1-3.1)、式(L-1-3.3)及び式(L-1-3.4)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L-1-1.3)、式(L-1-2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L-1)で表される化合物は一般式(L-1-6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000044
(式中RL17及びRL18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L-1-6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
さらに、一般式(L-1-6)で表される化合物は、式(L-1-6.1)から式(L-1-6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000045
一般式(L-2)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000046
(式中、RL21及びRL22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L21は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、RL22は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L-2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
さらに、一般式(L-2)で表される化合物は、式(L-2.1)から式(L-2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L-2.1)、式(L-2.3)、式(L-2.4)及び式(L-2.6)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000047
一般式(L-3)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000048
(式中、RL31及びRL32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L31及びRL32はそれぞれ独立して炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L-3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
高い複屈折率を得る場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
さらに、一般式(L-3)で表される化合物は、式(L-3.1)から式(L-3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L-3.2)から式(L-3.5)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000049
一般式(L-4)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000050
(式中、RL41及びRL42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L41は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、RL42は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L-4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(L-4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L-4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
一般式(L-4)で表される化合物は、例えば式(L-4.1)から式(L-4.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000051
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L-4.1)で表される化合物を含有していても、式(L-4.2)で表される化合物を含有していても、式(L-4.1)で表される化合物と式(L-4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L-4.1)から式(L-4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。本発明の組成物の総量に対しての式(L-4.1)又は式(L-4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
式(L-4.1)で表される化合物と式(L-4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(L-4)で表される化合物は、例えば式(L-4.4)から式(L-4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L-4.4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000052
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L-4.4)で表される化合物を含有していても、式(L-4.5)で表される化合物を含有していても、式(L-4.4)で表される化合物と式(L-4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-4.4)又は式(L-4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%である。好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
式(L-4.4)で表される化合物と式(L-4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(L-4)で表される化合物は、式(L-4.7)から式(L-4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L-4.9)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000053
一般式(L-5)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000054
(式中、RL51及びRL52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
L51は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、RL52は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L-5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(L-5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L-5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である
一般式(L-5)で表される化合物は、式(L-5.1)又は式(L-5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L-5.1)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
Figure 0007472607000055
一般式(L-5)で表される化合物は、式(L-5.3)又は式(L-5.4)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
Figure 0007472607000056
一般式(L-5)で表される化合物は、式(L-5.5)から式(L-5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L-5.7)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
Figure 0007472607000057
一般式(L-6)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000058
(式中、RL61及びRL62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、XL61及びXL62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
L61及びRL62はそれぞれ独立して炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、XL61及びXL62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
一般式(L-6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L-6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
一般式(L-6)で表される化合物は、式(L-6.1)から式(L-6.9)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000059
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種~3種類含有することが好ましく、1種~4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L-6.1)又は(L-6.2)で表される化合物から1種類、式(L-6.4)又は(L-6.5)で表される化合物から1種類、式(L-6.6)又は式(L-6.7)で表される化合物から1種類、式(L-6.8)又は(L-6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L-6.1)、式(L-6.3)式(L-6.4)、式(L-6.6)及び式(L-6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
さらに、一般式(L-6)で表される化合物は、例えば式(L-6.10)から式(L-6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L-6.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000060
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
一般式(L-7)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000061
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又は-COO-が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
本発明の組成物において、一般式(L-7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L-7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L-7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.1)から式(L-7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000062
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.11)から式(L-7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000063
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.21)から式(L-7.23)で表される化合物である。式(L-7.21)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000064
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.31)から式(L-7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.31)又は/及び式(L-7.32)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000065
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.41)から式(L-7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.41)又は/及び式(L-7.42)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000066
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.51)から式(L-7.53)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000067
一般式(L-8)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000068
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又は-COO-が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
本発明の組成物において、一般式(L-7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(L-7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L-7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L-7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.1)から式(L-7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000069
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.11)から式(L-7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.11)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000070
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.21)から式(L-7.23)で表される化合物である。式(L-7.21)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000071
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.31)から式(L-7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.31)又は/及び式(L-7.32)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000072
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.41)から式(L-7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L-7.41)又は/及び式(L-7.42)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000073
さらに、一般式(L-7)で表される化合物は、式(L-7.51)から式(L-7.53)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000074
本発明の組成物は、一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に負の化合物(Δεの符号が負で、その絶対値が2より大きい。)に該当する。
Figure 0007472607000075
(式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して炭素原子数1~8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立して
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)、
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)、
(c) ナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又はデカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基(ナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良い。)及び
(d) 1,4-シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して単結合、-CHCH-、-(CH-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCF-、-CFO-、-CH=N-N=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-を表し、
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
N31は-CH-又は酸素原子を表し、
N11、nN12、nN21、nN22、nN31及びnN32はそれぞれ独立して0~3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、AN11~AN32、ZN11~ZN32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)で表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数1~5のアルコキシ基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数2~5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2~5のアルキル基又は炭素原子数2~3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び炭素原子数4~5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
Figure 0007472607000076
N11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基、2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,4-ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 0007472607000077
トランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-シクロヘキセニレン基又は1,4-フェニレン基を表すことがより好ましい。
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して-CHO-、-CFO-、-CHCH-、-CFCF-又は単結合を表すことが好ましく、-CHO-、-CHCH-又は単結合が更に好ましく、-CHO-又は単結合が特に好ましい。
N21はフッ素原子が好ましい。
N31は酸素原子が好ましい。
N11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は1又は2が好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせ、nN21が1でありnN22が0である組み合わせ、nN21が2でありnN22が0である組み合わせ、nN31が1でありnN32が0である組み合わせ、nN31が2でありnN32が0である組み合わせ、が好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
一般式(N-1)で表される化合物として、下記の一般式(N-1a)~(N-1g)で表される化合物群を挙げることができる。
Figure 0007472607000078
(式中、RN11及びRN12は一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表し、nNa11は0又は1を表し、nNb11は1又は2を表し、nNc11は0又は1を表し、nNd11は1又は2を表し、nNe11は1又は2を表し、nNf12は1又は2を表し、nNg11は1又は2を表し、ANe11はトランス-1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基を表し、ANg11はトランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-シクロヘキセニレン基又は1,4-フェニレン基を表すが少なくとも1つは1,4-シクロヘキセニレン基を表し、ZNe11は単結合又はエチレンを表すが分子内に存在する少なくとも1つはエチレンを表し、分子内に複数存在するANe11、ZNe11、及び/又はANg11は同一であっても異なっていても良い。)
より具体的には、一般式(N-1)で表される化合物は一般式(N-1-1)~(N-1-22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(N-1-1)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000079
(式中、RN111及びRN112はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N111は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。RN112は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
さらに、一般式(N-1-1)で表される化合物は、式(N-1-1.1)から式(N-1-1.25)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-1.1)~(N-1-1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-1.1)及び式(N-1-1.3)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000080
式(N-1-1.1)~(N-1-1.25)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
一般式(N-1-2)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000081
(式中、RN121及びRN122はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N121は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。RN122は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
一般式(N-1-2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、37%であり、40%であり、42%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、48%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
さらに、一般式(N-1-2)で表される化合物は、式(N-1-2.1)から式(N-1-2.25)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-2.3)から式(N-1-2.7)、式(N-1-2.10)、式(N-1-2.11)、式(N-1-2.13)及び式(N-1-2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N-1-2.3)から式(N-1-2.7)で表される化合物が好ましく、TNIの改良を重視する場合には式(N-1-2.10)、式(N-1-2.11)及び式(N-1-2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N-1-2.20)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000082
式(N-1-2.1)から式(N-1-2.25)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
一般式(N-1-3)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000083
(式中、RN131及びRN132はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N131は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN132は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数3~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、1-プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
さらに、一般式(N-1-3)で表される化合物は、式(N-1-3.1)から式(N-1-3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-3.1)~(N-1-3.7)及び式(N-1-3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-3.1)、式(N-1-3.2)、式(N-1-3.3)、式(N-1-3.4)及び式(N-1-3.6)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000084
式(N-1-3.1)~式(N-1-3.4)、式(N-1-3.6)及び式(N-1-3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N-1-3.1)及び式(N-1-3.2)の組み合わせ、式(N-1-3.3)、式(N-1-3.4)及び式(N-1-3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-4)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000085
(式中、RN141及びRN142はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N141及びRN142はそれぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
さらに、一般式(N-1-4)で表される化合物は、式(N-1-4.1)から式(N-1-4.24)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-4.1)~(N-1-4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-4.1)、式(N-1-4.2)及び式(N-1-4.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000086
式(N-1-4.1)~(N-1-4.24)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
一般式(N-1-5)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000087
(式中、RN151及びRN152はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N151及びRN152はそれぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N-1-5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
さらに、一般式(N-1-5)で表される化合物は、式(N-1-5.1)から式(N-1-5.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-5.1)、式(N-1-5.2)及び式(N-1-5.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000088
式(N-1-5.1)、式(N-1-5.2)及び式(N-1-5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-10)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000089
(式中、RN1101及びRN1102はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1101は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1-プロペニル基が好ましい。RN1102は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
さらに、一般式(N-1-10)で表される化合物は、式(N-1-10.1)から式(N-1-10.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-10.1)~(N-1-10.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-10.1)及び式(N-1-10.2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000090
式(N-1-10.1)及び式(N-1-10.2)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-11)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000091
(式中、RN1111及びRN1112はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1111は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1-プロペニル基が好ましい。RN1112は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
さらに、一般式(N-1-11)で表される化合物は、式(N-1-11.1)から式(N-1-11.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-11.1)~(N-1-11.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-11.2)及び式(N-1-11.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000092
式(N-1-11.2)及び式(N-1-11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-12)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000093
(式中、RN1121及びRN1122はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1121は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1122は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-13)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000094
(式中、RN1131及びRN1132はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1131は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1132は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-14)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000095
(式中、RN1141及びRN1142はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1141は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1142は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-15)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000096
(式中、RN1151及びRN1152はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1151は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1152は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-16)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000097
(式中、RN1161及びRN1162はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1161は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1162は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-17)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000098
(式中、RN1171及びRN1172はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1171は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1172は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-18)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000099
(式中、RN1181及びRN1182はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1181は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1182は炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数4~5のアルケニル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N-1-18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
さらに、一般式(N-1-18)で表される化合物は、式(N-1-18.1)から式(N-1-18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-18.1)~(N-1-11.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-18.2及び式(N-1-18.3)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000100
一般式(N-1-20)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000101
(式中、RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1201及びRN1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N-1-20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-20)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-21)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000102
(式中、RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1211及びRN1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N-1-21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
一般式(N-1-22)で表される化合物は下記の化合物である。
Figure 0007472607000103
(式中、RN1221及びRN1222はそれぞれ独立して、一般式(N-1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N1221及びRN1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N-1-22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-1-21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、5%である。
さらに、一般式(N-1-22)で表される化合物は、式(N-1-22.1)から式(N-1-22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N-1-22.1)~(N-1-22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N-1-22.1)~(N-1-22.4)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000104
一般式(N-3)で表される化合物は一般式(N-3-2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000105
(式中、RN321及びRN322はそれぞれ独立して、一般式(N-3)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
N321及びRN322は炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
一般式(N-3-2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本発明の組成物の総量に対しての式(N-3-2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
さらに、一般式(N-3-2)で表される化合物は、式(N-3-2.1)から式(N-3-2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 0007472607000106
本発明の組成物は、一般式(J)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
Figure 0007472607000107
(式中、RJ1は炭素原子数1~8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、
J1は、0、1、2、3又は4を表し、
J1、AJ2及びAJ3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又はデカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基(ナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基で置換されていても良く、
J1及びZJ2はそれぞれ独立して単結合、-CHCH-、-(CH-、-OCH-、-CHO-、-OCF-、-CFO-、-COO-、-OCO-又は-C≡C-を表し、
J1が2、3又は4であってAJ2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nJ1が2、3又は4であってZJ1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
J1は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2-トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(J)中、RJ1は、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数1~5のアルコキシ基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数2~5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2~5のアルキル基又は炭素原子数2~3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
信頼性を重視する場合にはRJ1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び炭素原子数4~5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
Figure 0007472607000108
J1、AJ2及びAJ3はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,4-ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことが好ましく、それらはフッ素原子により置換されていてもよく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 0007472607000109
下記の構造を表すことがより好ましい。
Figure 0007472607000110
J1及びZJ2はそれぞれ独立して-CHO-、-OCH-、-CFO-、-CHCH-、-CFCF-又は単結合を表すことが好ましく、-OCH-、-CFO-、-CHCH-又は単結合が更に好ましく、-OCH-、-CFO-又は単結合が特に好ましい。
J1はフッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子が好ましい。
J1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、TNIを重視する場合には1又は2が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(J)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての一般式(J)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTNIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
信頼性を重視する場合にはRJ1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
一般式(J)で表される化合物としては一般式(M)で表される化合物が好ましい。
本発明の組成物は、一般式(M)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
Figure 0007472607000111
(式中、RM1は炭素原子数1~8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、
M1は、0、1、2、3又は4を表し、
M1及びAM2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-又は-S-に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
M1及びZM2はそれぞれ独立して単結合、-CHCH-、-(CH-、-OCH-、-CHO-、-OCF-、-CFO-、-COO-、-OCO-又は-C≡C-を表し、
M1が2、3又は4であってAM2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nM1が2、3又は4であってZM1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
M1及びXM3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
M2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2-トリフルオロエチル基を表す。
一般式(M)中、RM1は、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数1~5のアルコキシ基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数2~5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2~5のアルキル基又は炭素原子数2~3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
信頼性を重視する場合にはRM1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び炭素原子数4~5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
Figure 0007472607000112
M1及びAM2はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基、2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,4-ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基又は1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
Figure 0007472607000113
下記の構造を表すことがより好ましい。
Figure 0007472607000114
M1及びZM2はそれぞれ独立して-CHO-、-CFO-、-CHCH-、-CFCF-又は単結合を表すことが好ましく、-CFO-、-CHCH-又は単結合が更に好ましく、-CFO-又は単結合が特に好ましい。
M1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、TNIを重視する場合には1又は2が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
本発明の組成物において、一般式(M)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本発明の組成物の総量に対しての式(M)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のTNIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物は、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物を含有するが、その他の重合性化合物を併用しても良い。他の重合性化合物を併用することによって、重合性化合物の重合速度とプレチルト角の形成をよりいっそう速められる。また、プレチルト角が十分に得られ、重合性化合物の残留量が少なく、高い電圧保持率(VHR)を得られ、更に液晶表示素子の焼き付きを抑制することができる。当該その他の重合性化合物としては、以下の一般式(P)
Figure 0007472607000115
(上記一般式(P)中、Rp1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1~15のアルキル基又は-Spp2-Pp2を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、該アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
p1及びPp2はそれぞれ独立して、一般式(Pp1-1)~式(Pp1-9)
Figure 0007472607000116
(式中、Rp11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基を表し、Wp11は単結合、-O-、-COO-又はメチレン基を表し、tp11は、0、1又は2を表すが、分子内にRp11、Rp12、Wp11及び/又はtp11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
のいずれかを表し、
Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表し、
p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、-O-、-S-、-CH-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CO-NRZP1-、-NRZP1-CO-、-SCH-、-CHS-、-CH=CRZP1-COO-、-CH=CRZP1-OCO-、-COO-CRZP1=CH-、-OCO-CRZP1=CH-、-COO-CRZP1=CH-COO-、-COO-CRZP1=CH-OCO-、-OCO-CRZP1=CH-COO-、-OCO-CRZP1=CH-OCO-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-(C=O)-O-(CH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、zはそれぞれ独立して1~4の整数を表し、RZP1はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表すが、分子内にRZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
を表し、
p1、Ap2及びAp3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基又はアントラセン-2,6-ジイル基(これら基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良く、この基中に存在する水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数1~8のアルケニル基で置換されていてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、この基中に存在する水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基又は炭素原子数1~8のアルケニル基で置換されていてもよい。シアノ基、フッ素原子、塩素原子又は-Spp2-Pp2で置換されていても良く、
p1は、0、1、2又は3を表し、分子内にZp1、Ap2、Spp2及び/又はPp2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
で表される化合物が好ましい。また、当該重合性化合物は1種又は2種以上含有することが好ましい。
本発明に係る一般式(P)において、Rp1は-Spp2-Pp2であることが好ましい。
p1及びPp2はそれぞれ独立して式(Pp1-1)~式(Pp1-3)のいずれかであることが好ましく、(Pp1-1)であることが好ましい。
p11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
p11は、0又は1が好ましい。
p11は、単結合、メチレン基又はエチレン基が好ましい。
p1は0、1又は2であることが好ましく、0又は1が好ましい。
p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-COO-、-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CCOO-、-CH=CH-、-CF-、-CFO-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-CH=CH-COO-、-COO-CH=CH-、-OCOCH=CH-、-COO-(CH-、-OCF-又は-C≡C-が好ましく、単結合、-OCH-、-CHO-、-C-、-COO-、-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CCOO-、-CH=CH-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-CH=CH-COO-、-COO-CH=CH-、-OCOCH=CH-、-COO-(CH-又は-C≡C-が好ましく、分子内に存在する1つのみが-OCH-、-CHO-、-C-、-COO-、-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CCOO-、-CH=CH-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-CH=CH-COO-、-COO-CH=CH-、-OCOCH=CH-、-COO-(CH-又は-C≡C-であり、他がすべて単結合であることが好ましく、分子内に存在する1つのみが、-OCH-、-CHO-、-C-、-COO-又は-OCO-であり、他がすべて単結合であることが好ましく、すべてが単結合であることが好ましい。
また、分子内に存在するZp1及びZp2の1つのみが、-CH=CH-COO-、-COO-CH=CH-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-O-CO-(CH-、-COO-(CH-からなる群から選択される連結基であり、他は単結合であることが好ましい。
Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表すが、スペーサー基は、炭素原子数1~30のアルキレン基が好ましく、該アルキレン基中の-CH-は酸素原子同士が直接連結しない限りにおいて-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CH=CH-又は-C≡C-で置換されていてもよく、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子で置換されていても良いが、直鎖の炭素原子数1~10のアルキレン基又は単結合が好ましい。
p1、Ap2及びAp3はそれぞれ独立して、1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、1,4-フェニレン基が好ましい。1,4-フェニレン基は液晶化合物との相溶性を改善するために、1個のフッ素原子、1個のメチル基又は1個のメトキシ基で置換されていることが好ましい。
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量は、本願の一般式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、0.05~10%含んでいることが好ましく、0.1~8%含んでいることが好ましく、0.1~5%含んでいることが好ましく、0.1~3%含んでいることが好ましく、0.2~2%含んでいることが好ましく、0.2~1.3%含んでいることが好ましく、0.2~1%含んでいることが好ましく、0.2~0.56%含んでいることが好ましい。
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、本願の一般式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、0.01%であり、0.03%であり、0.05%であり、0.08%であり、0.1%であり、0.15%であり、0.2%であり、0.25%であり、0.3%である。
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、本願の一般式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、10%であり、8%であり、5%であり、3%であり、1.5%であり、1.2%であり、1%であり、0.8%であり、0.5%である。
含有量が少ないと一般式(P)で表される化合物を加える効果が現れにくく、液晶組成物の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまうなどの問題が発生し、多すぎると硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶の信頼性が低下する等の問題が生じる。このため、これらのバランスを考慮し含有量を設定する。
一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物の合計の含有量は、それら化合物を含む組成物に対して、0.05~10%含んでいることが好ましく、0.1~8%含んでいることが好ましく、0.1~5%含んでいることが好ましく、0.1~3%含んでいることが好ましく、0.2~2%含んでいることが好ましく、0.2~1.3%含んでいることが好ましく、0.2~1%含んでいることが好ましく、0.2~0.56%含んでいることが好ましい。
一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、それら化合物を含む組成物に対して、0.01%であり、0.03%であり、0.05%であり、0.08%であり、0.1%であり、0.15%であり、0.2%であり、0.25%であり、0.3%である。
一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、それら化合物を含む組成物に対して、10%であり、8%であり、5%であり、3%であり、1.5%であり、1.2%であり、1%であり、0.8%であり、0.5%である。
含有量が少ないと、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物及び一般式(P)で表される化合物を加える効果が現れにくく、液晶組成物の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまうなどの問題が発生し、多すぎると硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶の信頼性が低下する等の問題が生じる。このため、これらのバランスを考慮し含有量を設定する。
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P-1-1)~式(P-1-46)で表される重合性化合物が挙げられる。
Figure 0007472607000117
Figure 0007472607000118
Figure 0007472607000119
Figure 0007472607000120
Figure 0007472607000121
(式中、Pp11、Pp12、Spp11及びSpp12はそれぞれ、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P-2-1)~式(P-2-14)で表される重合性化合物が挙げられる。
Figure 0007472607000122
(式中、Pp21、Pp22、Spp21及びSpp22はそれぞれ、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P-3-1)~式(P-3-15)で表される重合性化合物が挙げられる。
Figure 0007472607000123
Figure 0007472607000124
(式中、Pp31、Pp32、Spp31及びSpp32は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P-4-1)~式(P-4-21)で表される重合性化合物が挙げられる。
Figure 0007472607000125
Figure 0007472607000126
Figure 0007472607000127
Figure 0007472607000128
(式中、Pp41、Pp42、Spp41及びSpp42は、一般式(P)におけるPp1、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。式中の複数のPp41、Pp42、Spp41及びSpp42はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の組成物に重合性化合物を添加する場合において、重合開始剤が存在しない場合でも重合は進行するが、重合を促進するために重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
本発明における組成物は、さらに、一般式(Q)で表される化合物を含有することができる。
Figure 0007472607000129
(式中、Rは炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、-O-、-CH=CH-、-CO-、-OCO-、-COO-、-C≡C-、-CFO-、-OCF-で置換されてよく、Mはトランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基又は単結合を表す。)
は炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、-O-、-CH=CH-、-CO-、-OCO-、-COO-、-C≡C-、-CFO-、-OCF-で置換されてよいが、炭素原子数1から10の直鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基、1つのCH基が-OCO-又は-COO-に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH基が-OCO-又は-COO-に置換された分岐鎖アルキル基が好ましく、炭素原子数1から20の直鎖アルキル基、1つのCH基が-OCO-又は-COO-に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH基が-OCO-又は-COO-に置換された分岐鎖アルキル基が更に好ましい。Mはトランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基又は単結合を表すが、トランス-1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましい。
一般式(Q)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(Q-a)から一般式(Q-d)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000130
式中、RQ1は炭素原子数1から10の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、RQ2は炭素原子数1から20の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、RQ3は炭素原子数1から8の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基又は分岐鎖アルコキシ基が好ましく、Lは炭素原子数1から8の直鎖アルキレン基又は分岐鎖アルキレン基が好ましい。一般式(Q-a)から一般式(Q-d)で表される化合物中、一般式(Q-c)及び一般式(Q-d)で表される化合物が更に好ましい。
本願発明の組成物において、一般式(Q)で表される化合物を1種又は2種を含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001%から1%であることが好ましく、0.001%から0.1%が更に好ましく、0.001%から0.05%が特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、上述の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤又は赤外線吸収剤等を含有しても良い。
また、本発明に使用できる酸化防止剤又は光安定剤としてより具体的には以下の(III-1)~(III-40)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007472607000131
Figure 0007472607000132
Figure 0007472607000133
Figure 0007472607000134
Figure 0007472607000135
Figure 0007472607000136
Figure 0007472607000137
Figure 0007472607000138
Figure 0007472607000139
(式中、nは0から20の整数を表す。)
本願発明の組成物において、一般式(Q)で表される化合物又は一般式(III-1)~(III-40)から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001%から1%であることが好ましく、0.001%から0.1%が更に好ましく、0.001%から0.05%が特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、20℃における誘電率異方性(Δε)は-2.0から-8.0が好ましく、-2.0から-5.0がより好ましく、-2.5から-5.0が特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、20℃における屈折率異方性(Δn)は0.08から0.14が好ましく、0.09から0.13がより好ましく、0.09から0.12が特に好ましい。更に詳述すると、薄いセルギャップに対応する場合は0.10から0.13であることが好ましく、厚いセルギャップに対応する場合は0.08から0.10であることが好ましい。
本発明の液晶組成物は、20℃における粘度(η)は10から50mPa・sであることが好ましく、10から40mPa・sであることが好ましく、10から35mPa・sであることが好ましく、10から30mPa・sであることが好ましく、10から25mPa・sであることが更に好ましく、10から22mPa・sであることが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、20℃における回転粘性(γ)は50から160mPa・sであることが好ましく、60から160mPa・sであることが好ましく、60から150mPa・sであることが好ましく、60から140mPa・sであることが好ましく、60から130mPa・sであることが好ましく、60から125mPa・sであることが好ましく、60から120mPa・sであることがより好ましく、60から115mPa・sであることがより好ましく、60から110mPa・sであることがより好ましく、60から100mPa・sであることが特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、ネマチック相-等方性液体相転移温度(Tni)は60℃から120℃が好ましく、70℃から100℃がより好ましく、70℃から85℃が特に好ましい。
本発明に係る液晶組成物の好適な実施形態は、液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合と、液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合と、に分けることが好ましい。
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物と、一般式(J)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(J)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(J)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(P)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(P)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物と、一般式(N-1)、(N-2)及び(N-3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1)、一般式(N-2)、一般式(N-3)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1)、一般式(N-2)、一般式(N-3)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1a)、一般式(N-1b)、一般式(N-1c)、一般式(N-1d)、一般式(N-1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1a)、一般式(N-1b)、一般式(N-1c)、一般式(N-1d)、一般式(N-1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1-4)、一般式(N-1b)、一般式(N-1c)、一般式(N-1d)、一般式(N-1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1-4)、一般式(N-1b)、一般式(N-1c)、一般式(N-1d)、一般式(N-1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1a)、一般式(N-1b)、一般式(N-1c)、一般式(N-1d)、一般式(N-1e)、一般式(L-1)、一般式(L-3)、一般式(L-4)、一般式(L-5)及び一般式(L-6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1a)、一般式(N-1b)、一般式(N-1c)、一般式(N-1d)、一般式(N-1e)及び一般式(L-1)、一般式(L-3)、一般式(L-4)、一般式(L-5)及び一般式(L-6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、68質量%、70質量%、71質量%、73質量%、75質量%、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1a)、一般式(L-1)、一般式(L-3)、一般式(L-4)、一般式(L-5)及び一般式(L-6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1a)、一般式(L-1)、一般式(L-3)、一般式(L-4)、一般式(L-5)及び一般式(L-6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1d)、一般式(L-1)、一般式(L-3)、一般式(L-4)、一般式(L-5)及び一般式(L-6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物、一般式(N-1d)、一般式(L-1)、一般式(L-3)、一般式(L-4)、一般式(L-5)及び一般式(L-6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
本願発明の組成物は、分子内に過酸(-CO-OO-)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
組成物の信頼性及び長期安定性を重視する場合にはカルボニル基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して5%以下とすることが好ましく、3%以下とすることがより好ましく、1%以下とすることが更に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
UV照射による安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して15%以下とすることが好ましく、10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を多くすることが好ましく、分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して80%以上とすることが好ましく、90%以上とすることがより好ましく、95%以上とすることが更に好ましく、実質的に分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみで組成物を構成することが最も好ましい。
組成物の酸化による劣化を抑えるためには、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を少なくすることが好ましく、シクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
粘度の改善及びTNIの改善を重視する場合には、水素原子がハロゲンに置換されていてもよい2-メチルベンゼン-1,4-ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を少なくすることが好ましく、前記2-メチルベンゼン-1,4-ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
本願において実質的に含有しないとは、意図せずに含有する物を除いて含有しないという意味である。
(液晶表示素子)
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、高速応答という顕著な特徴を有しており、加えて、チルト形成が十分になされ、未反応の重合性化合物がないか、問題にならないほど少なく、電圧保持率(VHR)が高いため、配向不良や表示不良といった不具合がないか、十分に抑制されている。また、チルト角及び重合性化合物の残留量を容易に制御できるため、製造のためのエネルギーコストの最適化及び削減が容易であるため、生産効率の向上と安定した量産に最適である。
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、PSAモード、PSVAモード、VAモード、PS-IPSモード、PS-FFSモード、IPSモード、FFSモード用液晶表示素子に用いることができる。
本発明に係る液晶表示素子の一例としては、対向に配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板又は前記第2の基板に設けられる共通電極と、前記第1の基板又は前記第2の基板に設けられ、薄膜トランジスタを有する画素電極と、前記第1の基板と第2の基板間に設けられる液晶組成物を含有する液晶層と、を有することが好ましい。必要により前記液晶層と当接するように第1の基板及び/又は第2の基板の少なくとも一つの基板の対向面側に、液晶分子の配向方向を制御する配向膜を設けてもよい。該配向膜としては、液晶表示素子の駆動モードに併せて、垂直配向膜や水平配向膜など適宜選択することができ、ラビング配向膜(例えば、ポリイミド)又は光配向膜(分解型ポリイミドなど)などの公知の配向膜を使用することができる。さらに、カラーフィルターを、第1の基板又は第2の基板上に適宜設けてもよく、また前記画素電極や共通電極上にカラーフィルターを設けることができる。
本発明に係る液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
前記第1の基板及び前記第2の基板を、共通電極や画素電極層が内側となるように対向させることが好ましい。
第1の基板と第2の基板との間隔はスペーサーを介して、調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1~100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
2枚の基板間に液晶組成物を狭持させる方法は、通常の真空注入法又はODF法などを用いることができる。
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる方法としては、液晶の良好な配向性能を得るためには、適度な重合速度が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を単一又は併用又は順番に照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させた状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、液晶組成物に交流電界を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流電界は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。PSVAモードの液晶表示素子のような、電圧無印加時の液晶分子の配向、すなわち液晶の初期配向が、基板に対して略垂直である液晶表示素子においては、配向安定性及びコントラストの観点からプレチルト角を80度から89.9度に制御することが好ましい。なお、略垂直とは、前記のようにプレチルト角を有する角度を含むものであり、好ましくは液晶分子の長軸方向と基板との角度が70度以上、より好ましくは75度以上、更に好ましくは80度以上である。
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる際に使用する紫外線又は電子線等の活性エネルギー線の照射時の温度は特に制限されることはない。例えば、配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、前記液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15~35℃で重合させることが好ましい。
一方、例えば、配向膜を有していない基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、上記の配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に適用する照射時の温度範囲より広い温度範囲でもよい。
紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm~100W/cmが好ましく、2mW/cm~50W/cmが更に好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cmから500J/cmが好ましく、100mJ/cmから200J/cmが更に好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒が更に好ましい。
以上、本発明の液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法の一例について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の液晶表示素子は、その一部の構成を同様の機能を発揮する他の構成と置換してもよく、任意の構成を追加してもよい。また、本発明の液晶表示素子の製造方法は、任意の目的を有する追加の工程を有してもよく、同様の作用・効果が得られる任意の工程と置換されてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
各物性値は、特別の記載がない限り、電子情報技術産業協会規格 JEITA ED-2521B 2009年3月改正 社団法人 電子情報技術産業協会発行 に記載の方法に基づき測定した。
(側鎖)
-n -C2n+1 炭素数nの直鎖状のアルキル基
n- C2n+1- 炭素数nの直鎖状のアルキル基
-On -OC2n+1 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
nO- C2n+1O- 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
-V -CH=CH
V- CH=CH-
-V1 -CH=CH-CH
1V- CH-CH=CH-
-F -F
-OCF3 -OCF
(連結基)
-1O- -CH-O-
-O1- -O-CH
-2- -CH-CH
-COO- -COO-
-OCO- -OCO-
- 単結合
(環構造)
Figure 0007472607000140
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
Tni :ネマチック相-等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
Δε :20℃における誘電率異方性
γ :20℃における回転粘性(mPa・s)
(分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物の合成)
(RM-1の合成)
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、4-(4-ヒドロキシフェニル)チオモルホリン1,1-ジオキシド 2.2g(9.7ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン 2g(15.5ミリモル)、塩化メチレン 11mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下で塩化メタクリロイル 1.6g(15.3ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液に塩化メチレン 60mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、続けて水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、(RM-1)に示す化合物1.3gを得た。
Figure 0007472607000141
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.07(s,3H),3.63(dd,4H),3.93(dd,4H),6.25-6.17(m,1H),6.41-6.45(m,1H),6.65-6.92(m,4H)
(RM-2の合成)
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、4-ヒドロキシフェニルホウ酸6.9g(50.0ミリモル)、4-ブロモ―2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール 11.5g(49.7ミリモル)、ジクロロビス[ジ‐TERT‐ブチル(4‐ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]パラジウム(II) 176ミリグラム(0.24ミリモル)、テトラヒドロフラン46mlを加え、65℃で加熱しながら2M炭酸カリウム水溶液(37.5ml、75ミリモル)を滴下した後、5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 100mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、ヘキサン/酢酸エチルによる再結晶により(1)に示す化合物13.5gを得た。
Figure 0007472607000142
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器中、N-ブロモこはく酸イミド8.3g(46.6ミリモル)をジクロロメタンに溶解させ、-78℃で冷却撹拌しながらトリフェニルホスフィン12.5g(47.7ミリモル)のジクロロメタン溶液(25ml)を滴下した。得られた溶液を-78℃で冷却撹拌している中に、(1)に示す化合物10.0g(40.9ミリモル)のジクロロメタン溶液(25ml)を滴下した後、室温まで反応温度を上げ、5時間反応させた。反応液にトルエン 100mlを加え、水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、ヘキサン/酢酸エチルによる再結晶により(2)に示す化合物8.2gを得た。
Figure 0007472607000143
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、(2)に示す化合物5.0g(16.3ミリモル)、チオモルホリン1,1-ジオキシド 11g(81.4ミリモル)、炭酸セシウム8.0g(24.6ミリモル)、テトラヒドロフラン100mlを加え、65℃で加熱し、5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 100mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、ヘキサン/酢酸エチルによる再結晶により(3)に示す化合物4.1gを得た。
Figure 0007472607000144
(3)に示す化合物に対して(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-2)に示す化合物0.5gを得た。
Figure 0007472607000145
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 1.89(t,2H),2.02(s,6H),2.42(t,2H),2.62(t,2H),2.89(dd,4H),3.50(dd,4H),6.25-6.17(m,2H),6.41-6.45(m,2H),7.15-7.82(m,7H)
(RM-3の合成)
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、2―(4―アミノフェニル)エタノール1.37g(10.0ミリモル)、ジビニルスルホン2.0g(16.9ミリモル)、ホウ酸62mg(1.0ミリモル)、水 15ml、グリセロール数滴を加え、窒素ガスの雰囲気下で加熱還流を行い、5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 50mlを加え、水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、(4)に示す化合物1.7gを得た。
Figure 0007472607000146
(4)に示す化合物に対して、(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-3)に示す化合物1.8gを得た。
Figure 0007472607000147
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.03(s,3H),2.82(dd,2H),3.64(dd,4H),3.92(dd,4H),4.49(dd,2H),6.25-6.17(m,1H),6.41-6.45(m,1H),6.67-6.91(m,4H)
(RM-4の合成)
3-アミノ―4,4-ジヒドロキシビフェニルに対して、(1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(5)に示す化合物2.1gを得た。
Figure 0007472607000148
(5)に示す化合物に対して(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-4)に示す化合物0.9gを得た。
Figure 0007472607000149
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.03(s,6H),3.62(dd,4H),3.89(dd,4H),6.25-6.17(m,2H),6.41-6.45(m,2H),6.67-7.15(m,5H),7.67-7.71(m,2H)
(RM-5の合成)
2-アミノ-1,3-プロパンジオールに対して、(4)を合成した際と同様な方法を用いることで、(6)に示す化合物5.2gを得た。
Figure 0007472607000150
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、(6)に示す化合物5.0g(23.9ミリモル)、トリフェニルホスフィン6.6g(25.2ミリモル)、4-ヒドロキシ-4’-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)ビフェニル6.8g(25.1ミリモル)、トルエン50mlを加え、窒素ガスの雰囲気下で90℃で加熱している中に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル7.3g(36.1ミリモル)を滴下した後、90℃で5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 50mlを加え、水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、(7)に示す化合物8.3gを得た。
Figure 0007472607000151
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、(7)に示す化合物8.0g(ミリモル)、テトラヒドロフラン40ml、10%塩酸10mlを加え、窒素ガスの雰囲気下40℃で5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 50mlを加え、水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、(8)に示す化合物6.5gを得た。
Figure 0007472607000152
(8)に示す化合物に対して(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-5)に示す化合物0.9gを得た。
Figure 0007472607000153
(RM-6の合成)
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールに対して、(RM-5)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-6)に示す化合物1.2gを得た。
Figure 0007472607000154
(RM-7の合成)
(7)に示す化合物に対して、(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(9)に示す化合物2.1gを得た。
Figure 0007472607000155
(9)に示す化合物に対して、(8)を合成した際と同様な方法を用いることで、(10)に示す化合物1.1gを得た。
Figure 0007472607000156
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、(10)に示す化合物1.0g(2.2ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン0.85g(6.6ミリモル)、塩化メチレン 5mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ちながら、窒素ガスの雰囲気下で塩化アクリロイル 0.3g(3.3ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液に塩化メチレン 5mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、続けて水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、(RM-7)に示す化合物0.9gを得た。
Figure 0007472607000157
(RM-8の合成)
4-(4-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシドに示す化合物に対して、(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-8)に示す化合物1.1gを得た。
Figure 0007472607000158
(RM-9の合成)
撹拌装置、加熱装置を備えた反応容器に、4,4‘-ジヒドロキシ-3-フルオロ-3’-ニトロビフェニル1.1g、エヌ・イーケムキャット(株)製20%Pdカーボン粉未(含水品)NXタイプを110mg(触媒)、テトラヒドロフラン20mlを加え、水素ガスの加圧雰囲気(0.5MPa)、50℃で5時間反応させた。ろ過により、触媒を除去後、溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、(11)に示す化合物1.1gを得た。
Figure 0007472607000159
(11)に示す化合物に対して、(4)を合成した際と同様な方法を用いることで、(12)に示す化合物1.2gを得た。
Figure 0007472607000160
(12)に示す化合物に対して(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-9)に示す化合物0.7gを得た。
Figure 0007472607000161
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.02(s,6H),3.60(dd,4H),3.89(dd,4H),6.17-6.24(m,2H),6.41-6.44(m,2H),6.67-7.14(m,4H),7.67-7.70(m,2H)
(RM-10の合成)
4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニルホウ酸と、2-アミノ-4-ブロモフェノールに対して(1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(13)に示す化合物5.1gを得た。
Figure 0007472607000162
(13)に示す化合物に対して、(4)を合成した際と同様な方法を用いることで、(14)に示す化合物1.0gを得た。
Figure 0007472607000163
(14)に示す化合物に対して(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-10)に示す化合物0.7gを得た。
Figure 0007472607000164
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.01(s,6H),3.83(s,3H),3.60(dd,4H),3.89(dd,4H),6.16-6.24(m,2H),6.41-6.43(m,2H),6.68-7.14(m,3H),7.68-7.70(m,2H)
(3)に示す化合物に対して(RM-1)を合成した際と同様な方法を用いることで、(RM-11)に示す化合物0.6gを得た。
Figure 0007472607000165
GC-MS:m/z= 658.24
(液晶組成物の調製と評価結果)
(液晶表示素子の製造方法)
まず、垂直配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布しラビング処理したITO付き基板を含むセルギャップ3.5μmの液晶セルに、後述する重合性化合物含有液晶組成物を真空注入法で注入した。その後、重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、蛍光UVランプを用いて、90分間紫外線を照射し液晶表示素子を得た。このとき、中心波長313nmの条件で測定した照度が3.0mW/cmになるように蛍光UVランプを調整した。
(電圧保持率の評価方法)
重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、上述の照射条件でUVを90分照射し、1V、0.6Hz、60℃の条件で電圧保持率(VHR)を測定した。その値が95%以上のものをA、95%未満90%以上のものをB、90%未満~80%以上のものをC、80%未満のものをDとした。
(チルト形成の評価方法(プレチルト角変化量))
上述の照射条件で紫外線を200秒照射した前後での、液晶表示素子のプレチルト角変化量[°]を下記の方法により測定した。まず、液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(初期)とした。この液晶表示素子に周波数100Hzで電圧を10V印加しながら紫外線を200秒照射した。その後、プレチルト角を測定し、プレチルト角(UV後)とした。測定したプレチルト角(初期)からプレチルト角(UV後)を引いた値をプレチルト角変化量[°]とした。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。プレチルト角変化量[°]の値が2.0°以上のものをA、2.0°未満1.5°以上のものをB、1.5°未満~1.0°以上のものをC、1.0°未満のものをDとした。
(低温保存性の評価方法)
重合性化合物含有液晶組成物を試験管に0.5g測り取り、15分間脱気を行い、窒素パージすることより低温保存性のサンプルを得た。これを-20℃の冷凍庫のなかで保管し、10日間析出しないものは〇、5日~9日以内に析出してくるものは△、5日以内に析出してくるものは×とした。
(液晶組成物の調製と評価結果)
ベース組成物(LC-001)から(LC-008)を調製し、その物性値を測定した。これらのベース組成物の成分比とその物性値は表1のとおりであった。
Figure 0007472607000166
これらのベース組成物(LC-001)から(LC-008)と、下記式(RM-1)~式(RM-11)、式(RM-12)~式(RM-13)で表される化合物を混合し、液晶組成物とした。
Figure 0007472607000167
Figure 0007472607000168
(実施例1~27)
ベース組成物LC-001を100質量部に対し、重合性化合物として式(RM-1)を0.4質量部、式(RM-12)を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を作成し、電圧保持率、プレチルト角変化量、低温保存性を評価し、実施例1とした。同様の方法にて実施例2~27を行った。結果は以下の表2のとおりであった。
(比較例1~9)
ベース組成物LC-001を100質量部に対し、重合性化合物として式(RM-13)を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を作成し、電圧保持率、プレチルト角変化量、低温保存性を評価し、比較例1とした。同様の方法にて比較例2~9を作成した。結果は以下の表2のとおりであった。
Figure 0007472607000169
実施例1から実施例27は、電圧保持率が十分に高く、プレチルト角変化量が大きく、低温保存性も十分であることを確認した。以上のことから、これらの実施例は本発明の課題を解決していることを確認した。
これに対して、比較例1は同じベース液晶(LC-001)を用いた実施例1に比べて電圧保持率が低く、またプレチルト角変化量が小さくなっていた。これは、比較例1は本発明の極性化合物を含有しないために、液晶セル中に存在する極性不純物の影響を受けて電圧保持率が低くなると共に、第二成分の重合性化合物は本願発明の極性化合物に比べ基板表面上に局在しにくいため、結果として重合が不十分となりチルト形成能力が低下しているためであると考えられる。
また、比較例2は同じベース液晶(LC-002)を用いた実施例2に比べて電圧保持率、プレチルト角変化量共に大幅に劣る結果となった。これは、比較例2は極性不純物の生じやすい傾向のあるベース液晶(LC-002)であるため、液晶セル中に存在する極性不純物の影響を受けて電圧保持率が低くなると共に、第二成分の重合性化合物は本願発明の極性化合物に比べ基板表面上に局在しにくいため、結果として重合が不十分となりチルト形成能力が低下しているためであると考えられる。
以上のことから、これらの比較例は本発明の課題を解決できないことが確認された。
更に、比較例3から比較例8の液晶組成物も、電圧保持率は十分でなく、プレチルト角変化量も適正なものではなかった。また、比較例9のように、添加量を増やしたところ、未反応のモノマーが増えたために電圧保持率が低く、さらには低温保存性が低下する結果となった。以上の結果から、比較例1~9では本発明の課題を解決できないことを確認した。

Claims (12)

  1. 分子中に一般式(Y)
    Figure 0007472607000170
    (式中、黒点は結合手を表し、
    Xy1はCRy3又は窒素原子を表し、Ry3は水素原子、Py1-Sy1-又は炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-O-、-S-、-NH-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-で置換されてもよいが-O-は連続にはならなく、Py1は重合性基を表し、Sy1は単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    Xy2及びXy3はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1~6個のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはない。)
    で表される構造を含む化合物を含有する、液晶組成物。
  2. 前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物が、下記一般式(Y-1)
    Figure 0007472607000171
    (式中、Xy1、Xy2及びXy3は一般式(Y)におけるXy1、Xy2及びXy3と同じ意味を表し、
    y1及びRy2は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Py2-Sy2-、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    y3は、単結合又は炭素原子数1~30個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    y2は重合性基を表し、
    y2は、単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    Zy1及びZy2は、それぞれ独立して単結合、-C-、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COO-CRa=CH-COO-、-COO-CRa=CH-OCO-、-OCO-CRa=CH-COO-、-OCO-CRa=CH-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CHOCO-、-COOCH-、-OCOCH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)を表し、
    y2は、それぞれ独立して3価の芳香族基、3価の環脂肪族基、3価の複素環式化合物基、3価の縮合環又は3価の縮合多環を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1で置換されてもよく、
    y1及びMy3は、それぞれ独立して2価の芳香族基、2価の環脂肪族基、2価の複素環式化合物基、2価の縮合環又は2価の縮合多環を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1で置換されてもよく、Ly1はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-、-NH-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、Ly1が複数存在する場合それらは同じでも異なっていてもよく、
    m及びnはそれぞれ独立して0~4の整数を表すが、ここでm+nの合計の数は0~6であり、
    ここで一般式(Y-1)で表される構造中に含まれるPy1及びPy2の数の合計が少なくとも1以上である。)
    で表される、請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 前記一般式(Y-1)中のMy1、My2及びMy3が、それぞれ独立して下記の式(T-1)から式(T-21)
    Figure 0007472607000172
    (式中、任意の位置に結合手を有して良く、任意の-CH=は各々独立して-N=に置き換えられても良く、-CH-は各々独立して-O-、-S-、-NR-(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表す。)、-CS-又は-CO-に置き換えられても良いが、-O-O-結合を含まない。)からなる群より選ばれる基を表し、これらの基はLy1で置換されても良い、請求項2記載の液晶組成物。
  4. 前記一般式(Y-1)中のPy1及びPy2が、それぞれ独立して以下の式(P-1)~式(P-14)
    Figure 0007472607000173
    (式中、黒点はSy1又はSy2への結合手を表す。)で表される群より選ばれる置換基を表す、請求項2又は3に記載の液晶組成物。
  5. 前記一般式(Y-1)において、構造中に含まれるPy1及びPy2の数の合計が少なくとも2以上である、請求項2から4のいずれか一項に記載の液晶組成物。
  6. 前記一般式(Y-1)において、Ry1及びRy2が、それぞれ独立してPy2-Sy2-で表される構造からなる、請求項2から5のいずれか一項に記載の液晶組成物。
  7. 前記分子中に一般式(Y)で表される構造を含む化合物とは構造の異なる重合性化合物Aを1種又は2種以上含有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の液晶組成物。
  8. 前記重合性化合物Aが、一般式(P)
    Figure 0007472607000174
    (式中、Rp1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1~15のアルキル基又は-Spp2-Pp2を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-はそれぞれ独立して-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていてもよく、該アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
    p1及びPp2はそれぞれ独立して、一般式(Pp1-1)から式(Pp1-9):
    Figure 0007472607000175
    (式中、Rp11及びRp12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のハロゲン化アルキル基を表し、Wp11は単結合、-O-、-COO-、炭素原子数1~5のアルキレン基を表し、tp11は、0、1又は2を表すが、分子内にRp11、Rp12、Wp11及び/又はtp11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)のいずれかを表し、
    Spp1及びSpp2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表し、
    p1及びZp2はそれぞれ独立して、単結合、-O-、-S-、-CH-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-C-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CO-NRZP1-、-NRZP1-CO-、-SCH-、-CHS-、-CH=CRZP1-COO-、-CH=CRZP1-OCO-、-COO-CRZP1=CH-、-OCO-CRZP1=CH-、-COO-CRZP1=CH-COO-、-COO-CRZP1=CH-OCO-、-OCO-CRZP1=CH-COO-、-OCO-CRZP1=CH-OCO-、-(CH-COO-、-(CH-OCO-、-OCO-(CH-、-(C=O)-O-(CH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、zはそれぞれ独立して1~4の整数を表し、RZP1はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表すが、分子内にRZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。なお、式中の*はSpp1又はSpp2への結合点を表す。)
    を表し、
    p1及びAp2はそれぞれ独立して、
    (a) 1,4-シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の-CH-又は隣接していない2個以上の-CH-は-O-に置き換えられてもよい。)
    (b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられてもよい。)及び
    (c) ナフタレン-1,4-ジイル基、ナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基又はアントラセン-2,6-ジイル基(これら基中に存在する1個の-CH=又は隣接していない2個以上の-CH=は-N=に置き換えられても良い。)
    からなる群より選ばれる基を表し、
    p3は上記の基(a)、基(b)及び基(c)、ならびに単結合からなる群より選ばれる基を表し、
    上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、基中に存在する水素原子がシアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、炭素原子数1~8のアルケニル基又は-Spp2-Pp2で置換されていても良く、
    p1は、0、1、2又は3を表し、分子内にZp1、Ap2、Spp2及び/又はPp2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
    で表される化合物である、請求項7に記載の液晶組成物。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いたアクティブマトリックス駆動用液晶表示素子。
  11. 請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いたPSAモード、PSVAモード、PS-IPSモード又はPS-FFSモード用液晶表示素子。
  12. 一般式(Y-1)
    Figure 0007472607000176
    (式中、Xy1、Xy2及びXy3は一般式(Y)におけるXy1、Xy2及びXy3と同じ意味を表し、
    y1及びRy2は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、Py2-Sy2-、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造からなる群から選ばれる基を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造で置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    y3は、単結合又は炭素原子数1~30個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    y2は重合性基を表し、
    y2は、単結合又は炭素原子数1~12個の直鎖若しくは分岐のアルキレン基であり、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、該アルキレン基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、
    Zy1及びZy2は、それぞれ独立して単結合、-C-、-C-、-C-、-OCH-、-CHO-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOOCH-、-CHOCOO-、-OCHCHO-、-CH=CRa-COO-、-CH=CRa-OCO-、-COO-CRa=CH-、-OCO-CRa=CH-、-COO-CRa=CH-COO-、-COO-CRa=CH-OCO-、-OCO-CRa=CH-COO-、-OCO-CRa=CH-OCO-、-COOC-、-OCOC-、-COCO-、-CHOCO-、-COOCH-、-OCOCH-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CF=CH-、-CH=CF-、-CFO-、-OCF-、-CFCH-、-CHCF-、-CFCF-又は-C≡C-(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す)を表し、
    y2は、それぞれ独立して3価の芳香族基、3価の環脂肪族基、3価の複素環式化合物基、3価の縮合環又は3価の縮合多環を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1で置換されてもよく、
    y1及びMy3は、それぞれ独立して2価の芳香族基、2価の環脂肪族基、2価の複素環式化合物基、2価の縮合環又は2価の縮合多環を表し、これらの環構造中の水素原子はLy1で置換されてもよく、Ly1はPy2-Sy2-、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~30の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は一般式(Y)で表される構造を表し、該アルキル基中の水素原子はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Py2-Sy2-又は一般式(Y)で表される構造に置換されていても良く、該アルキル基中の-CH-は-CH=CH-、-C≡C-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-O-又は-S-で置換されてもよいが2個以上の-O-が連続して隣り合うことはなく、Ly1が複数存在する場合それらは同じでも異なっていてもよく、
    m及びnはそれぞれ独立して0~4の整数を表すが、ここでm+nの合計の数は0~6であり、
    ここで一般式(Y-1)で表される構造中に含まれるPy1及びPy2の数の合計が少なくとも1以上である。)
    で表される化合物。
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