JP2022046441A - ドアラッチ装置の防水構造 - Google Patents

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達也 高山
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Abstract

【課題】入力レバーとケーブルとの接続作業及びドアラッチ装置の組み立て作業を共に容易化すること。【解決手段】一端部がケース10の外部に突出した入力レバー30に対してケーブル50の一端部が接続され、ケーブル50を介して入力レバー30に操作力を伝達することによりケース10の内部に設けられたラッチユニット20が動作されるドアラッチ装置の防水構造であって、カバー開口部610aを有した箱状を成し、ケース10に当接された場合にカバー開口部610aを介して入力レバー30の一端部及びケーブル50が内部に収容されるカバー本体610と、カバー本体610から延在したカバー支持体630とを有した防水カバー60を備え、防水カバー60は、カバー本体610がケース10に当接された閉塞位置とケース10から離隔した開放位置との間を移動可能となる状態でカバー支持体630を介してケース10に取り付けられている。【選択図】図12

Description

本発明は、車両本体に対してドアを閉じた状態に維持するドアラッチ装置を対象とした防水構造に関するものである。
車両のドアに設けられるドアラッチ装置には、雨水等の水がドアの内部に浸入した場合にも装置内部に到達することを防止するための防水構造が必要となる。ストライカに噛み合うラッチやラッチの移動を制限するラチェット等々、ドアラッチ装置を構成する主要部品についてはケースの内部に収容することで雨水等の水に晒される事態を防止することが可能である。しかしながら、ドアハンドルの操作力が入力される入力レバーについては、ドアハンドルとの間を連係するケーブルを接続する必要があるため、ケーブルが接続される端部が切欠を介してケースの外部に突出した状態とならざるを得ない。このため従来では、ケースの外部にカバー部材を設け、入力レバーの突出端部及びケーブルをカバー部材で覆い隠すことによりケースの切欠を通じて内部に水が浸入する事態を防止するようにしたドアラッチ装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-166286号公報
ところで、特許文献1に記載されたドアラッチ装置の防水構造では、底部、枠部及び蓋部の3部分によって構成されるカバー部材の内部に入力レバー及びケーブルを収容させるようにしている。底部及び枠部は、ケースに固定された状態になるものの、枠部に対して蓋部が開閉可能であるため、入力レバーとケーブルとの接続作業を容易化することが可能となる。しかしながら、この防水構造にあっては、枠部とケースとの間にシール部材が必要になるとともに、枠部と蓋部との間にもシール部材が必要となるため、部品点数が増えるばかりでなく、ドアラッチ装置の組み立て作業を煩雑化する懸念がある。
本発明は、上記実情に鑑みて、入力レバーとケーブルとの接続作業及びドアラッチ装置の組み立て作業を共に容易化することのできるドアラッチ装置の防水構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るドアラッチ装置の防水構造は、一端部がケースの外部に突出した入力レバーに対してケーブルの一端部が接続され、前記ケーブルを介して前記入力レバーに操作力を伝達することにより前記ケースの内部に設けられたラッチ機構が動作されるドアラッチ装置の防水構造であって、カバー開口部を有した箱状を成し、前記ケースに当接された場合に前記カバー開口部を介して前記入力レバーの一端部及び前記ケーブルの一端部が内部に収容されるカバー本体と、前記カバー本体から延在したカバー支持体とを有したカバー部材を備え、前記カバー部材は、前記カバー本体が前記ケースに当接された閉塞位置と前記ケースから離隔した開放位置との間を移動可能となる状態で前記カバー支持体を介して前記ケースに取り付けられていることを特徴とする。
また本発明は、上述したドアラッチ装置の防水構造において、前記カバー支持体は、係合部材によって前記ケースに取り付けられ、前記カバー本体には、前記閉塞位置に配置された場合に前記係合部材に係合することにより前記開放位置への移動を制限するカバー係合部が設けられていることを特徴とする。
また本発明は、上述したドアラッチ装置の防水構造において、前記カバー支持体と前記カバー本体との間には、前記カバー本体が前記閉塞位置に配置された場合に互いに係合することにより前記開放位置への移動を制限する相互係合部が設けられていることを特徴とする。
また本発明は、上述したドアラッチ装置の防水構造において、前記カバー支持体は、互いに折り曲げ可能に連結した複数の支持板要素を有し、前記複数の支持板要素の折り曲げ状態を変更することにより前記カバー本体が前記閉塞位置と前記開放位置との間に移動されることを特徴とする。
また本発明は、上述したドアラッチ装置の防水構造において、前記カバー支持体は、前記カバー本体が閉塞位置に配置された場合に2つの支持板要素が互いに重ね合わせた状態となるものであり、一方の支持板要素と他方の支持板要素との間には、互いに重ね合わせた場合に着脱可能に係合することにより重ね合わせた状態を解除する方向への移動を制限する支持板係合部が設けられていることを特徴とする。
また本発明は、上述したドアラッチ装置の防水構造において、前記カバー本体には、前記開放位置に配置された場合に前記ケースに対して着脱可能に係合する仮保持片が設けられていることを特徴とする。
また本発明は、上述したドアラッチ装置の防水構造において、前記ケースと前記カバー本体との当接部分には、一連のシール部材が設けられ、前記ケース及び前記カバー本体の少なくとも一方には、前記カバー本体が前記閉塞位置に配置された場合に前記シール部材を全長にわたって押圧する一連の押圧突条部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、入力レバーの一端部及びケーブルを収容する箱状を成したカバー本体を適用し、カバー支持体を介してカバー本体をケースに取り付けるようにしているため、シール部材としてはカバー本体とケースとの間にのみ設ければ良い。これにより、部品点数の増加を抑え、ドアラッチ装置の組み立て作業が煩雑化する事態を招来することなくケースの内部に水が浸入する事態を確実に防止することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1である防水構造を適用したドアラッチ装置の外観を示す斜視図である。 図2は、図1に示したドアラッチ装置の内部構成を示す斜視図である。 図3は、図1に示したドアラッチ装置のケース、入力レバー及びケーブルの配置状態を示す斜視図である。 図4は、図1に示したドアラッチ装置のケース及びカバー部材を示す分解斜視図である。 図5は、図4の状態からカバー支持体を介してドアラッチ装置のケースにカバー本体を取り付けた状態の斜視図である。 図6は、図1に示したドアラッチ装置の防水構造に適用するカバー部材を示すもので、(a)は外方側から見た斜視図、(b)は内方側から見た斜視図である。 図7は、図6に示したカバー部材のカバー支持体を折り曲げた状態を内方側から見たもので、(a)は2つの支持板要素を互いに重ね合わせた状態の斜視図、(b)は支持板要素の折り曲げ状態を変更した斜視図である。 図8は、図1に示したドアラッチ装置においてカバー部材を閉塞位置に配置した斜視図である。 図9は、図8のドアラッチ装置を前方側から見た図である。 図10は、図1に示したドアラッチ装置の要部を示すもので、(a)はケースの断面底面図、(b)はケースに対してカバー部材を閉塞位置に配置した状態の断面底面図である。 図11は、図1に示したドアラッチ装置の要部を示すもので、(a)はケースを後方側から見た断面図、(b)はケースに対してカバー部材を閉塞位置に配置した状態を後方側から見た断面図である。 図12は、図1に示したドアラッチ装置においてカバー部材を開放位置に配置した斜視図である。 図13は、図12のドアラッチ装置を前方側から見た図である。 図14は、図1に示したドアラッチ装置の要部を示すもので、(a)はカバー部材を閉塞位置に配置した状態を前方側から見た断面図、(b)はカバー部材を開放位置に配置した状態を前方側から見た断面図である。 図15は、図1に示したドアラッチ装置においてカバー部材を開放位置と閉塞位置との間の中間位置に配置した状態の斜視図である。 図16は、図15のドアラッチ装置を前方側から見た図である。 図17は、変形例を示すもので、(a)は変形例1であるドアラッチ装置の要部を前方側から見た要部断面図、(b)は変形例2であるドアラッチ装置の要部を前方側から見た要部断面図である。 図18は、本発明の実施の形態2である防水構造を適用したドアラッチ装置の外観を示す斜視図である。 図19は、図18に示したドアラッチ装置の内部構成を示す斜視図である。 図20は、図18に示したドアラッチ装置のケース及びカバー部材を示す分解斜視図である。 図21は、図20の状態からカバー支持体を介してドアラッチ装置のケースにカバー本体を取り付けた状態の斜視図である。 図22は、図18に示したドアラッチ装置の防水構造に適用するカバー部材を示すもので、(a)は外方側から見た斜視図、(b)は内方側から見た斜視図である。 図23は、図22に示したカバー部材のカバー支持体を折り曲げた状態を内方側から見たもので、(a)は2つの支持板要素を互いに重ね合わせた状態の斜視図、(b)は支持板要素の折り曲げ状態を変更した斜視図である。 図24は、図18に示したドアラッチ装置においてカバー部材を閉塞位置に配置した斜視図である。 図25は、図18に示したドアラッチ装置においてカバー部材を開放位置に配置して仮保持した状態を示すもので、(a)は前方側から見た斜視図、(b)は後方側から見た斜視図である。 図26は、図18に示したドアラッチ装置の要部を示すもので、(a)はカバー本体の取付壁部をカバー支持体の閉塞嵌合部に嵌合させた状態の断面平面図、(b)はカバー本体の取付壁部をカバー支持体の閉塞嵌合部に嵌合させる以前の状態の断面平面図である。 図27は、図18に示したドアラッチ装置においてカバー部材を開放位置に配置した状態を前方側から見た断面側面図である。 図28は、図18に示したドアラッチ装置を上方から見たもので、(a)はカバー部材が閉塞位置に配置された状態の斜視図、(b)はカバー部材が開放位置に仮保持された状態の斜視図である。 図29は、図18に示したドアラッチ装置においてカバー部材を閉塞位置に配置した状態を前方側から見た断面側面図である。 図30は、図18に示したドアラッチ装置においてカバー部材を開放位置に仮保持した状態を前方側から見た断面側面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係るドアラッチ装置の防水構造の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1~図3は、本発明の実施の形態1である防水構造を適用したドアラッチ装置を示したものである。ここで例示するドアラッチ装置は、図には明示していないが、四輪自動車の右側に配置された前方ヒンジのサイドドアに内蔵され、車両本体に対するサイドドアの開閉制御を行うものである。以下、一般的なドアラッチ装置の構成について説明を行うが、あくまでも例示を目的とするものであって本発明の防水構造を限定するためのものではない。なお、ドアラッチ装置の構成については便宜上、閉じた状態のサイドドアに搭載した姿勢でそれぞれの方向を特定することとする。左右に沿った方向については、車両本体の室内(中心)側を内方、室外側を外方という。
図1~図3に示すように、ドアラッチ装置は、ケース10の内部にラッチユニット(ラッチ機構)20及びアウトサイドハンドルレバー(入力レバー:図中においてはドットが付してある)30を備えている。ケース10は、図には明示していないが、サイドドアのインサイドパネルに沿って前後に延在する装置本体部11と、装置本体部11の後方側に位置する部分から外方に向けてほぼ直角に延在するラッチ収容部12とを有したもので、平面視が略L字状となるように構成してある。ラッチ収容部12は、主にラッチユニット20を収容する部分である。装置本体部11は、主にラッチユニット20をロック状態及びアンロック状態に切り替えるためのロック機構40やドアラッチ装置を駆動するための電動モータ41やウォーム42及びウォームホイール43から成る減速機構を収容するためのものである。図からも明らかなように、ラッチ収容部12の上下に沿った寸法は、装置本体部11のほぼ1/2であり、装置本体部11の後方側において上半部となる部分に設けてある。このラッチ収容部12は、図には明示していないが、後方に位置する一部分がサイドドアのバックパネルから外部に露出するように設けられるもので、外部に露出する部分にストライカ進入溝12aを有している。ストライカ進入溝12aは、車両本体に対してサイドドアを閉じた場合に、車両本体に設けられたストライカが進入するための切欠であり、左右方向に沿ってほぼ水平となるように形成してある。図には明示していないが、装置本体部11の外方面11aよりも外方側で、ラッチ収容部12の前面12bよりも前方側となる部分には、サイドドアに設けられたウインドウガラスが昇降可能に配設されることになる。図1に示すように、装置本体部11においてサイドドアのサイドパネルに対向する内方面11bにおいてストライカ進入溝12aよりも前方となる部分から上方となる部分までの間には、一連のケースシール部材44が配設してある。このケースシール部材44は、ラッチ収容部12においてストライカ進入溝12aよりも上方となる部分から外方に向けて延在した後、下方に延在してストライカ進入溝12aの延長上となる部分までの間に配設してある。
ラッチユニット20は、図2に示すように、ラッチ軸21を介してケース10に回転可能に配設したラッチ22と、ラチェット軸23を介してケース10に回転可能に配設したラチェット24とを備えて構成したものである。ラッチ軸21及びラチェット軸23は、それぞれ車両本体の前後に沿ってほぼ水平となるように延在している。図示の例では、ストライカ進入溝12aよりも上方となる部分にラッチ軸21が設けてあり、ストライカ進入溝12aよりも下方となる部分においてラッチ軸21よりも内方となる部分にラチェット軸23が設けてある。このストライカ進入溝12aには、車両本体に対してサイドドアを閉じた場合に図中の左方からストライカ(図示せず)が相対的に進入することになる。
図には明示していないが、ラッチ22は、ケース10との間に設けたラッチバネのバネ力によって常時噛み合い解除方向(図中の時計方向)に付勢された状態にある。ラチェット24は、ケース10との間に設けたラチェットバネのバネ力により、常時係合方向(図中の反時計方向)に付勢され、外方側の端部がラッチ22の周面に当接された状態にある。サイドドアが閉じられてストライカ進入溝12aに進入したストライカがラッチ22に当接すると、ラッチバネのバネ力に抗してラッチ22が反時計方向に回転する。ラッチ22の回転が所定の係合位置まで進行すると、ラチェット24がラッチ22に係合し、ラッチ22の解除方向への回転が阻止される(図2に示す状態)。この結果、ストライカ進入溝12aからのストライカの逸脱方向への移動が阻止されることになり、車両本体に対してサイドドアが閉じた状態に維持される。
ラチェット24には、ラチェットレバー25が一体的に回転するように設けてある。ラチェットレバー25は、ラチェット軸23においてラチェット24よりも前方に位置する部分に左右方向に沿って延在したものである。ラチェットバネのバネ力に抗してラチェットレバー25を回転させ、内方側の端部を上方に移動させると、ラチェット24が時計方向に回転するためラッチ22との係合状態が解除され、ラッチバネのバネ力によってラッチ22が時計方向に回転する。この結果、ストライカ進入溝12aからのストライカの逸脱方向への移動が許容され、車両本体に対してサイドドアを開くことが可能となる。
アウトサイドハンドルレバー30は、図3に示すように、車両本体の前後に沿うアウトサイドレバー軸31により、ラチェット軸23よりも下方側となる部分に回転可能に配設したものである。アウトサイドハンドルレバー30において外方に位置する外方端部(一端部)30aは、ケース10に設けた切欠10b(図4参照)を介して外部に突出した状態にあり、アウトサイドケーブル(ケーブル)50を介して図示せぬサイドドアのアウトサイドドアハンドルに連係してある。より詳細に説明すると、装置本体部11の後方側においてラッチ収容部12の下端部付近に設けた切欠10bを介してアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aがケース10の外部に突出している。アウトサイドハンドルレバー30において車両本体の内方に位置する内方端部30bには、図2に示すように、オープンリンク32が係合してある。オープンリンク32は、ケース10の内部においてラチェットレバー25の下方側となる部分に配設したもので、アウトサイドハンドルレバー30の動作によりケース10に対して上下に移動することが可能である。オープンリンク32が上方に移動した場合には、ラチェットレバー25の内方側の端部に当接することにより、ラチェットバネのバネ力に抗してラチェット24が非係合方向(図中の時計方向)に回転することになる。アウトサイドドアハンドルは、図には明示していないが、ハンドルブラケットに対して移動可能に支持されたもので、ハンドルブラケットを介してサイドドアに取り付けてある。
アウトサイドケーブル50は、図3~図5に示すように、アウタチューブ51の内部にインナケーブル52を配設したもので、インナケーブル52の端部にケーブルエンドを備えている。このアウトサイドケーブル50は、インナケーブル52の一方の端部がケーブルエンド52aを介してアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aに接続してあり、アウタチューブ51の一方の端部がケーブルブラケット(図中においてはドットが付してある)55を介して装置本体部11に固定してある。ケーブルブラケット55は、図2に示すように、上半部がラッチ収容部12の内部に配置され、下端部がラッチ収容部12の下面部分から下方に突出したものである。図には明示していないが、アウトサイドケーブル50の他方の端部は、インナケーブル52がケーブルエンドを介してアウトサイドドアハンドルに接続してあり、アウタチューブ51がハンドルブラケットに固定してある。つまり、サイドドアのアウトサイドドアハンドルを開き操作すると、ドアラッチ装置においてはアウタチューブ51に対してインナケーブル52が引込動作し、アウトサイドハンドルレバー30が図3において時計方向に回転することになる。従って、車両本体に対してサイドドアが閉じた状態からアウトサイドドアハンドルを開き操作すれば、オープンリンク32が上方側に向けて移動し、ラッチ22に対するラチェット24の係合状態が解除されるため、車両本体に対してサイドドアを開くことが可能となる。図示の例では、アウトサイドケーブル50及びケーブルブラケット55のケース10からの突出量が最小限となるように、アウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aから下方に向けて漸次内方となるように、アウトサイドケーブル50及びケーブルブラケット55がそれぞれ装置本体部11の外方面11aに対して傾斜するように設けてある。
上記の構成を有するドアラッチ装置には、ケース10において装置本体部11よりも外方側で、ラッチ収容部12の下方側となる部分に防水カバー(カバー部材)60が配設してある。防水カバー60は、樹脂によって一体成形したもので、カバー本体610及びカバー支持体630を有している。カバー本体610は、上述したアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50においてアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aに接続した一方の端部及びケーブルブラケット55を同時に収容することのできる大きさの箱状を成すものである。本実施の形態1では、図6及び図7に示すように、上壁部611、外側壁部612、底壁部613、前壁部614、後壁部615、前縁壁部616、取付壁部617、上縁前壁部618、上縁外壁部619を有してカバー本体610が構成してある。
上壁部611は、図8及び図9に示すように、カバー本体610を装置本体部11の外方面11aに当接させ、かつ内部にアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a等を収容した場合(以下、この状態をカバー本体610の閉塞位置という。後述するカバー本体610のその他の構成要素についても閉塞位置に配置された状態でそれぞれの姿勢を特定することとする)に、カバー本体610の上面を構成する部分であり、ラッチ収容部12の前面12bからわずかに前方に延在し、かつラッチ収容部12の外方面12cから外方に延在している。
外側壁部612は、カバー本体610の外方に位置する部分であり、上壁部611の外方縁部分から下方に向けて延在している。図示の例では、下方に向けて漸次内方に傾斜するように外側壁部612が設けてある。
底壁部613は、カバー本体610の下方に位置する部分であり、外側壁部612の下縁から内方に向けてほぼ水平に延在している。この底壁部613には、ケーブル用スリット613aが設けてある。ケーブル用スリット613aは、アウトサイドケーブル50のアウタチューブ51を挿通することのできる幅の切欠であり、底壁部613の内方に位置する縁部分に開口している。
前壁部614は、カバー本体610の前方に位置する部分であり、上壁部611及び外側壁部612の前縁部分から装置本体部11の外方面11aまでの間を覆うように設けてある。
後壁部615は、カバー本体610の後方に位置する部分であり、外側壁部612及び底壁部613の後縁部分において前壁部614に対向するように設けてある。
前縁壁部616は、前壁部614の内方縁部分から装置本体部11の外方面11aに沿って前方に延在するものである。この前縁壁部616の下端部には、係止片616aが設けてある。係止片616aは、前縁壁部616から内方に向けてほぼ水平に突出するとともに突出端部に係止突起616bを有したものである。この係止片616aは、カバー本体610を閉塞位置に配置した場合に、装置本体部11の下面に設けた係止受部11cに係止突起616bを係止させることにより、カバー本体610が装置本体部11から離隔する方向へ移動するのを制限することが可能である。
取付壁部617は、上壁部611と前壁部614とが交わる上隅部分において内方側となる部分から装置本体部11の外方面11aに沿って前方及び上方に延在する部分であり、前縁壁部616よりも大きな幅を有して構成してある。この取付壁部617には、上端部に装着孔617a及び複数のカバー係合片(カバー係合部)617bが設けてある。装着孔617aは、略円形状を成す開口であり、取付壁部617を左右方向に貫通するように設けてある。カバー係合片617bは、装着孔617aの内周面において互いに等間隔となる部分から中心部に向けて漸次外方となるように傾斜して突出したものである。図示の例では、装着孔617aの内周縁部分から中心に向けて3つのカバー係合片617bが設けてある。これらのカバー係合片617bは、弾性的に変形可能であり、突出端部の相互間に構成される隙間を拡大することが可能である。また本実施の形態1の取付壁部617には、取付壁部617において装着孔617aの周囲となる部分に、カバー係合片617bを覆うように円筒状の周壁部617cが設けてある。
上縁前壁部618は、上壁部611の後縁部分から上方に突出したものである。上縁前壁部618の内方に位置する部分は、取付壁部617を介して前縁壁部616の上端部に連続している。
上縁外壁部619は、上縁前壁部618の外方に位置する部分から後壁部615を超えて後方に突出するように設けたものである。図からも明らかなように、上縁外壁部619において後壁部615よりも後方に突出する部分には、内方に位置する表面に位置決めピン619aが設けてある。位置決めピン619aは、左右方向に沿ってほぼ水平に延在する円柱状部材であり、カバー本体610を閉塞位置に配置した場合にラッチ収容部12に設けた位置決め孔12dに嵌合することが可能である。
上記の構成を有するカバー本体610は、閉塞位置に配置した場合に、装置本体部11に対向する内方側部分、上壁部611の内方側部分及び後壁部615の上方部分にわたる部分が一連のカバー開口部610aとして開口し、このカバー開口部610aを介してアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50においてアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aに接続した一方の端部及びケーブルブラケット55を内部に収容することが可能である。
また、図10及び図11に示すように、カバー本体610には、前縁壁部616の内方に位置する表面、取付壁部617の内方に位置する表面、上縁前壁部618の後方に位置する表面、上縁外壁部619の内方に位置する表面に、それぞれ支持突条部620及び押圧突条部621が設けてある。支持突条部620は、カバー本体610を閉塞位置に配置した場合にケース10の外方面11a,12cに当接するもので、前縁壁部616の内方に位置する表面、取付壁部617の内方に位置する表面、上縁前壁部618の後方に位置する表面、上縁外壁部619の内方に位置する表面においてそれぞれカバー本体610の内部に近接した縁部に設けてある。押圧突条部621は、支持突条部620よりもカバー本体610の外表面側に設けた突出部であり、支持突条部620との間に隙間を確保した位置に設けてある。押圧突条部621の突出寸法は、支持突条部620よりも小さく設定してある。すなわち、押圧突条部621は、支持突条部620をケース10の外方面11a,12cに当接させた場合にケース10の外方面11a,12cとの間にほぼ均一となる隙間を確保するように構成してある。押圧突条部621の幅は、支持突条部620よりも大きな寸法に設定してある。これら支持突条部620及び押圧突条部621は、それぞれが全長で一連となるようにカバー本体610に形成してある。
さらに、カバー本体610には、上壁部611の上面において上縁外壁部619よりもわずかに外方に位置する部分に仮保持片622が設けてある。仮保持片622は、上方に向けて突出した薄板状を成し、上縁外壁部619よりも上方に突出したもので、ラッチ収容部12の外方面12cに設けた仮保持溝12eに対して着脱可能に装着することが可能である。
一方、図4に示すように、ケース10には、シール収容溝14が設けてあるとともに、取付ボス15が設けてある。シール収容溝14は、図4、図10、図11に示すように、ケース10の外方面11a,12cに互いに間隔を確保して内方壁部14a及び外方壁部14bを設けることによって構成したもので、カバー本体610を閉塞位置に配置した場合の支持突条部620及び押圧突条部621に対向する部分に設けてある。内方壁部14a及び外方壁部14bの相互間隔は、押圧突条部621を収容できる寸法に形成してある。図からも明らかなように、外方壁部14bの突出高さは内方壁部14aの突出高さよりも大きい。内方壁部14aの突出高さは、支持突条部620をケース10の外方面11a,12cに当接させた場合にカバー本体610に設けた支持突条部620と押圧突条部621との間の隙間に収容できる寸法に形成してある。
このシール収容溝14には、一連のシール部材16が配設してある。シール部材16は、例えばゴム等の弾性を有した樹脂によって帯状に成形したもので、支持突条部620をケース10の外方面11a,12cに当接させた場合に押圧突条部621によって押圧されるようにその板厚寸法が設定してある。
取付ボス15は、中心部にネジ孔15aを有した円柱状を成すもので、装置本体部11の外方面11aにおいて取付壁部617の装着孔617aに対応する部分に設けてある。取付ボス15の外径は、防水カバー60の装着孔617aに嵌合することのできる寸法に設定してある。
防水カバー60のカバー支持体630は、図6及び図7に示すように、互いに直線状となるように接続した第1支持板部(支持板要素)631、第2支持板部(支持板要素)632、第3支持板部(支持板要素)633を有したもので、互いにほぼ同じ幅となるように構成してある。
第1支持板部631は、取付壁部617の上縁部に折り曲げ可能に設けた長方形状の薄板状部材である。この第1支持板部631には、係合用切欠(支持板係合部)631aが設けてある。係合用切欠631aは、幅方向の中央となる部分に形成した四角形状の貫通孔である。
第2支持板部632は、第1支持板部631の延在縁部に折り曲げ可能に設けた長方形状の薄板状部材である。この第2支持板部632には、係合爪片(支持板係合部)632aが設けてある。係合爪片632aは、先端部に係合爪632bを有したもので、第1支持板部631の係合用切欠631aに対応する位置に設けてある。これら係合用切欠631a及び係合爪片632aは、第1支持板部631及び第2支持板部632を互いに折り曲げて重ね合わせた場合に係合爪片632aが係合用切欠631aを貫通することによって第1支持板部631に係合し、第1支持板部631及び第2支持板部632を互いに重ね合わせた状態に維持するように機能する。第1支持板部631に対する係合爪片632aの係合状態は、係合爪片632aを撓めることによって解除することが可能である。
第3支持板部633は、第2支持板部632の延在縁部に折り曲げ可能に設けた薄板状部材であり、延在縁部が円弧状に形成してある。この第3支持板部633には、取付孔633a及び複数の取付片633bが設けてある。取付孔633aは、ケース10の取付ボス15を嵌合することのできる大きさに形成した円形状を成すもので、第3支持板部633を貫通するように設けてある。複数の取付片633bは、それぞれ第3支持板部633の表面において取付孔633aの周囲となる部分から突出した厚板状を成すもので、互いに等間隔となる位置に設けてある。これらの取付片633bは、図7に示すように、第3支持板部633を第1支持板部631及び第2支持板部632とともに直線状に配置した場合にカバー本体610の内方側となる表面に設けてある。取付片633bの突出高さは、取付孔633aに取付ボス15を貫通させ、第3支持板部633を装置本体部11の外方面11aに当接させた場合に取付ボス15の突出端面とほぼ一致するように設定してある。
上記のように構成した防水カバー60は、図4及び図5に示すように、第3支持板部633の取付孔633aを介してワッシャ(係合部材)70を備えるネジ部材(係合部材)71を取付ボス15のネジ孔15aに螺合することにより、カバー支持体630を介してケース10に支持された状態となる。作業性を考慮した場合、取付ボス15に対してカバー支持体630の第1支持板部631及び第2支持板部632が上方に延在するように防水カバー60を配置することが好ましい。ワッシャ70としては、取付壁部617に設けたカバー係合片617bの相互間隔よりも小さく、かつカバー係合片617bの相互間隔を弾性的に拡大した場合にその内部を通過することのできる外形寸法のものを適用している。
この状態から、図12~図14に示すように、第3支持板部633に対して第2支持板部632を外方側に折り曲げるとともに、第2支持板部632に対して第1支持板部631を下方側に折り曲げ、さらに第1支持板部631に対してカバー本体610を外方側に折り曲げると、カバー開口部610aにおいて外側壁部612に対向する部分が下方に向いた姿勢でカバー本体610をラッチ収容部12の外方側に配置することができる(以下、カバー本体610の開放位置という)。さらにこの状態から仮保持片622をラッチ収容部12の仮保持溝12eに差し込めば、開放位置に配置されたカバー本体610をケース10に仮保持した状態に維持することが可能となる。従って、この仮保持状態においては、カバー本体610がケース10に対して不用意に相対移動する事態を防止することができるため取り扱い性の点で有利となる。これにより、例えばサイドドアの内部にドアラッチ装置を取り付ける場合には、カバー本体610をケース10に仮保持させることで取付作業を容易化することが可能となる。しかも、カバー本体610が開放位置に配置された場合には、アウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a及びケーブルブラケット55が外部に露出された状態に維持されるため、アウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aやケーブルブラケット55にアウトサイドケーブル50を装着する作業を容易に、かつ確実に実施することができるようになる。
アウトサイドケーブル50の装着作業が終了した後においては、ケース10から仮保持片622を引き抜いた後、カバー支持体630の折り曲げ状態を適宜変更することでケース10に対してカバー本体610を移動させることが可能となる。従って、例えば図15及び図16に示すように、カバー本体610をケース10の外方面11a,12cから離隔した位置において閉塞位置と同じ姿勢に配置することができ、この状態からカバー本体610をケース10の外方面11a,12cに当接させれば、図8及び図9に示すように、カバー本体610によってアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50の一方の端部、ケーブルブラケット55をそれぞれカバー本体610の内部に収容させることができる。
このとき、カバー本体610の位置決めピン619aをケース10の位置決め孔12dに嵌合させることでこれらカバー本体610とケース10との位置決めが行われることになり、ケース10に設けたシール部材16に対してカバー本体610の押圧突条部621を確実に当接させることができる。従って、カバー本体610の係止片616aを係止受部11cに係止させるとともに、取付壁部617のカバー係合片617bの間にワッシャ70を通過させれば、ケース10に対してカバー本体610が閉塞位置に配置された状態に維持される。なお、アウトサイドケーブル50は、底壁部613に設けたケーブル用スリット613aを介してカバー本体610の外部に導出された状態となる。
上記のようにして防水カバー60のカバー本体610が閉塞位置に配置された状態においては、シール部材16に対して押圧突条部621が押圧された状態となる。しかも、カバー本体610の上縁部分及び前方部分については、ケース10に設けた内方壁部14a及び外方壁部14bと、支持突条部620及び押圧突条部621とによって、外部からカバー本体610の内部に至る経路がラビリンス状となる。これにより、カバー本体610の前縁壁部616、取付壁部617、上縁前壁部618、上縁外壁部619がそれぞれケース10の外方面11a,12cに対して水密性を確保した状態で当接することになる。従って、サイドドアの内部に水が浸入したとしてもケース10の内部に水が到達する事態を招来するおそれがなくなる。特に、本実施の形態1では、箱状を成すカバー本体610を適用しているため、シール部材16としてはカバー本体610とケース10との間にのみ設ければ良い。これにより、部品点数の増加を抑え、ドアラッチ装置の組み立て作業が煩雑化する事態を招来することがない。さらに、カバー本体610が閉塞位置に配置された状態においては、係合爪片632aが第1支持板部631に係合することでカバー支持体630が密着して折り畳まれた状態に維持されるため、ケース10からのカバー支持体630の突出量が小さくすることができる。これにより、サイドドアの内部においてドアラッチ装置の占有スペースが増大することがなく、例えばカバー支持体630がサイドドアに設けられたウインドウガラスに干渉する等の問題を来す懸念がない。なお、取付壁部617のカバー係合片617bの間にワッシャ70を通過させる以前の状態において、第1支持板部631及び第2支持板部632を互いに折り曲げて重ね合わせ、係合用切欠631aを介して係合爪片632aを第1支持板部631に係合させた場合にも、カバー本体610を閉塞位置に近い形でケース10に仮保持させることが可能となる。従って、この使用方法を適用する場合には、必ずしもカバー本体610に仮保持片622を設けたり、ラッチ収容部12に仮保持溝12eを設ける必要はない。
なお、上述した実施の形態1では、カバー支持体630及びカバー本体610をケース10に取り付けるための共通の係合部材としてネジ部材71及びワッシャ70を適用し、ワッシャ70に対してカバー係合片617bを係合させることにより、ケース10に対してカバー本体610を閉塞位置に維持するようにしているが、必ずしも防水カバー60と別体の係合部材を適用する必要はない。
例えば、図17(a)の変形例1に示すように、カバー支持体630の第3支持板部633にフランジ(相互係合部)640aを有した円筒状のボス部640を一体に形成し、ボス部640のフランジ640aを係合部材として適用することも可能である。すなわち、ボス部640には、外径よりも大径のフランジ640aを突出端部に形成し、カバー本体610のカバー係合片(相互係合部)617bをフランジ640aに係合させれば、カバー本体610を閉塞位置に維持することが可能である。この変形例1においては、実施の形態1で設けたケース10の取付ボス15を省略し、ネジ孔15aのみを形成するようにしている。このネジ孔15aにボス部640を介してネジ部材71を螺合することで、カバー支持体630を介してカバー本体(図示せず)をケース10に取り付けるようにしている。
また、図17(b)の変形例2に示すように、ネジ部材を用いることなくカバー部材をケースに取り付けるようにしても構わない。すなわち、変形例2では、第3支持板部633の外方に位置する表面にフランジ(相互係合部)640aを有したボス部640を一体に形成するとともに、内方に位置する表面に取着ピン650を一体に成形し、取着ピン650の先端部に設けた引掛部650aをケース10の係止孔17に装着することによって防水カバー60をケース10に取り付けるようにしている。この変形例2においてもカバー本体610のカバー係合片(相互係合部)617bをフランジ640aに係合させれば、カバー本体610を閉塞位置に維持することが可能である。しかも、ネジ部材を省略することで部品点数を削減することができ、ドアラッチ装置の組み立て作業を一層容易化することが可能となる。なお、変形例1及び変形例2において実施の形態1と同様の構成については同一の符号が付してある。
(実施の形態2)
図18、図19は、本発明の実施の形態2である防水構造を適用したドアラッチ装置を示したものである。ここで例示するドアラッチ装置は、実施の形態1と同様、四輪自動車の右側に配置された前方ヒンジのサイドドアを開閉制御するためのもの、実施の形態1とは、主にカバー部材である防水カバーを閉塞位置に保持するための構成が異なっている。以下、実施の形態1と異なる構成について詳述し、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略することとする。
図20~図24に示すように、防水カバー160は、カバー本体1610及びカバー支持体1630を樹脂によって一体成形したものである。カバー本体1610は、上壁部611、外側壁部612、底壁部613、前壁部614、後壁部615、前縁壁部616、取付壁部1617、上縁前壁部618、上縁外壁部619を有した箱状を成すもので、アウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50においてアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aに接続した一方の端部及びケーブルブラケット55を同時に収容することのできる大きさに構成してある。
カバー本体1610の上壁部611、外側壁部612、底壁部613、前壁部614、後壁部615、前縁壁部616、上縁前壁部618、上縁外壁部619については、実施の形態1とほぼ同様に構成してある。
これに対して取付壁部1617は、実施の形態1とは構成が異なっている。すなわち、実施の形態2の取付壁部1617は、前縁壁部616から上方に延在した部分であり、内方側が開口した直方体状を成している。取付壁部1617の前後に沿った寸法は、前縁壁部616よりも大きな幅を有するように構成してある。この取付壁部1617には、上方に位置する上保持周壁部1617a及び下方に位置する下保持周壁部1617bにそれぞれガイドスリット162が形成してあるとともに、前方に位置する前保持周壁部1617cに係合保持片(相互係合部)163が形成してある。ガイドスリット162は、内外方向に延在し、かつ内方側が開口した切欠であり、上保持周壁部1617a及び下保持周壁部1617bのほぼ中央となる部分に設けてある。係合保持片163は、前保持周壁部1617cの上縁部及び下縁部を切り欠くことによって形成したもので、外周側となる表面に係合突起163aが設けてある。係合突起163aは、係合保持片163の先端部に向けて漸次突出量が減少する突出部分である。
また、実施の形態2のカバー本体1610には、後壁部615に係止突部615aが追加してある。係止突部615aは、球状を成す突出部であり、後壁部615において内方側の上隅となる部分に後方側に突出するように形成してある。この係止突部615aは、図25に示すように、後壁部615をケーブルブラケット55の前方側に位置する表面に当接させ、カバー本体1610の内部にアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a及びアウトサイドケーブル50の一方の端部の一部を収容した場合にケーブルブラケット55に設けた係合孔55aに係合させることが可能である。
上記の構成を有するカバー本体1610は、閉塞位置に配置した場合に、装置本体部11に対向する内方側部分、上壁部611の内方側部分及び後壁部615の上方部分にわたる部分が一連のカバー開口部610aとして開口し、このカバー開口部610aを介してアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50においてアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aに接続した一方の端部及びケーブルブラケット55を内部に収容することが可能である。
防水カバー160のカバー支持体1630は、互いに直線状となるように接続した第1支持板部(支持板要素)1631、第2支持板部(支持板要素)1632、閉塞嵌合部1633を有したものである。第1支持板部1631は、取付壁部1617の上縁部において外方側となる縁部に折り曲げ可能に設けた長方形状の薄板状部材であり、第2支持板部1632は、第1支持板部1631の延在縁部に折り曲げ可能に設けた長方形状の薄板状部材である。実施の形態2のカバー支持体1630では、第1支持板部1631及び第2支持板部1632が互いに同一で、取付壁部1617よりも小さい幅を有するように構成してある。
閉塞嵌合部1633は、外方側が開口した直方体状を成すもので、下縁部において外方側となる縁部に第2支持板部1632の延在縁部が折り曲げ可能に連結している。第1支持板部1631及び第2支持板部1632を互いに重なるように折り曲げた場合には、閉塞嵌合部1633を取付壁部1617の開口内部に嵌合することが可能である。この閉塞嵌合部1633には、ネジ挿通孔1633a、ガイドリブ164、係止壁部(相互係合部)165が設けてある。ネジ挿通孔1633aは、閉塞嵌合部1633の内方側に位置する底板部1633bを貫通するように設けたものである。ガイドリブ164は、閉塞嵌合部1633の上方に位置する上嵌合周壁部1633c及び下方に位置する下嵌合周壁部1633dにそれぞれ設けた突出部であり、閉塞嵌合部1633を取付壁部1617に嵌合させた場合に取付壁部1617のガイドスリット162に挿入されるように形成してある。係止壁部165は、閉塞嵌合部1633の前方側に位置する前嵌合周壁部1633eの外表面との間に隙間を確保した状態で前嵌合周壁部1633eの外表面を覆うように設けたものである。係止壁部165と前嵌合周壁部1633eの外表面との間の寸法は、係合保持片163の板厚よりもわずかに大きく設定してある。図26からも明らかなように、この係止壁部165は、内外方向に沿った寸法が前嵌合周壁部1633eよりも短く、かつ前嵌合周壁部1633eの内方側に片寄って設けてあり、閉塞嵌合部1633を取付壁部1617に挿入させた場合に係合保持片163の係合突起163aを係止させることが可能である。
一方、ケース10には、装置本体部11の外方面11aに取付台部18が設けてある。取付台部18は、中心部にネジ孔18aを有した直方体状を成す突出部であり、閉塞嵌合部1633を嵌合させることが可能となる寸法に形成してある。取付台部18を設ける位置は、図23(a)に示すように、第1支持板部1631及び第2支持板部1632を互いに重なるように折り曲げて閉塞嵌合部1633を取付壁部1617の開口内部に嵌合させ、この状態からアウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50の一方の端部及びケーブルブラケット55をカバー本体1610によって覆った場合に閉塞嵌合部1633の開口内部に対向する位置である。
上記のように構成した防水カバー160は、図20及び図21に示すように、閉塞嵌合部1633のネジ挿通孔1633aを介してネジ部材(係合部材)72を取付台部18のネジ孔18aに螺合することにより、カバー本体1610がカバー支持体1630を介してケース10に支持された状態となる。作業性を考慮した場合、取付台部18に対してカバー支持体1630の第1支持板部1631及び第2支持板部1632が上方に延在するように防水カバー160を配置することが好ましい。
この状態から、図27に示すように、閉塞嵌合部1633に対して第2支持板部1632及び第1支持板部1631を外方側に折り曲げ、さらに閉塞嵌合部1633に取付壁部1617を嵌合させると、図24、図28(a)、図29に示すように、係合保持片163の係合突起163aが係止壁部165に係止された状態となる。また、装置本体部11の下面に設けた係止受部11cに係止片616aが係止されることになる。これらの結果、アウトサイドハンドルレバー30の外方端部30a、アウトサイドケーブル50の一方の端部、ケーブルブラケット55がそれぞれカバー本体1610の内部に収容され、この状態が維持されることになる(カバー本体1610の閉塞位置)。このとき、カバー本体1610の位置決めピン619aをケース10の位置決め孔12dに嵌合させることでこれらカバー本体1610とケース10との位置決めが行われることになり、ケース10に設けたシール部材16に対してカバー本体1610の押圧突条部621(図22参照)を確実に当接させることができる。しかも、カバー本体1610の上縁部分及び前方部分については、ケース10に設けた内方壁部14a及び外方壁部14bと、支持突条部620及び押圧突条部621とによって、外部からカバー本体1610の内部に至る経路がラビリンス状となる。従って、サイドドアの内部に水が浸入したとしてもケース10の内部に水が到達する事態を招来するおそれがなくなる。特に、本実施の形態2では、箱状を成すカバー本体1610を適用しているため、シール部材16としてはカバー本体1610とケース10との間にのみ設ければ良い。これにより、部品点数の増加を抑え、ドアラッチ装置の組み立て作業が煩雑化する事態を招来することがない。さらに、カバー本体1610が閉塞位置に配置された状態においては、係合保持片163の係合突起163aが係止壁部165に係止されることにより、カバー支持体1630が折り畳まれた状態に維持されるため、ケース10からのカバー支持体1630の突出量が小さくすることができる。これにより、サイドドアの内部においてドアラッチ装置の占有スペースが増大することがなく、例えばカバー支持体1630がサイドドアに設けられたウインドウガラスに干渉する等の問題を来す懸念がない。
一方、図21に示す状態から、カバー本体1610を前方側に押しながら閉塞嵌合部1633に対して第2支持板部1632及び第1支持板部1631を外方側に折り曲げ、図25、図28(b)、図30に示すように、後壁部615をケーブルブラケット55の前方側に位置する表面に当接させた状態で係止突部615aを係合孔55aに係合させると、カバー支持体1630の弾性力によって係止突部615aが係合孔55aに押圧された状態となり、上述した閉塞嵌合部1633と取付壁部1617との間、係止受部11cと係止片616aとの間、位置決めピン619aと位置決め孔12dとの間が、いずれも係合したり嵌合したりすることなくケース10に対するカバー本体1610の不用意な移動を制限することができる(カバー本体1610の仮保持状態)。従って、例えばサイドドアの内部にドアラッチ装置を取り付ける場合の作業を容易化することが可能となる。しかも、この状態からは、カバー本体1610を外方側に引き抜くことで、図27に示すように、アウトサイドハンドルレバー30の外方端部30aやケーブルブラケット55を外部に露出させることができるため、アウトサイドケーブル50を装着する作業を容易に、かつ確実に実施することができるようになる。
なお、上述した実施の形態1では、カバー本体610として、上壁部611、外側壁部612、底壁部613、前壁部614、後壁部615、前縁壁部616、取付壁部617、上縁前壁部618、上縁外壁部619を有したものを例示し、実施の形態2では、カバー本体1610として、上壁部611、外側壁部612、底壁部613、前壁部614、後壁部615、前縁壁部616、取付壁部1617、上縁前壁部618、上縁外壁部619を有したものを例示しているが、カバー本体610,1610の詳細構成は実施の形態1や実施の形態2のものに限らず、カバー開口部を有した箱状のものであればその他の形状のものを適用しても良い。また、シール部材16をケース10に設けるようにしているが、カバー部材にシール部材を設けるようにしても構わない。さらに、実施の形態1では、カバー支持体630として3つの支持板要素631,632,633を有したものを例示し、実施の形態2では、カバー支持体1630として2つの支持板要素1631,1632を有したものを例示しているが、支持板要素の数は4以上からなるものであっても良い。またさらに、アウトサイドハンドルレバー30を入力レバーとしてカバー部材を設けるようにしているが、一端部がケースから外部に突出し、この突出した端部にケーブルが接続される入力レバーであってラッチ機構を動作させるものあれば、その他のものにも適用することが可能である。
10 ケース
16 シール部材
20 ラッチユニット
30 アウトサイドハンドルレバー
30a 外方端部
50 アウトサイドケーブル
60 防水カバー
70 ワッシャ
71,72 ネジ部材
163 係合保持片
165 係止壁部
610,1610 カバー本体
610a カバー開口部
616a 係止片
617b カバー係合片
621 押圧突条部
622 仮保持片
630,1630 カバー支持体
631,1631 第1支持板部
631a 係合用切欠
632,1632 第2支持板部
632a 係合爪片
633 第3支持板部
640a フランジ

Claims (7)

  1. 一端部がケースの外部に突出した入力レバーに対してケーブルの一端部が接続され、前記ケーブルを介して前記入力レバーに操作力を伝達することにより前記ケースの内部に設けられたラッチ機構が動作されるドアラッチ装置の防水構造であって、
    カバー開口部を有した箱状を成し、前記ケースに当接された場合に前記カバー開口部を介して前記入力レバーの一端部及び前記ケーブルの一端部が内部に収容されるカバー本体と、前記カバー本体から延在したカバー支持体とを有したカバー部材を備え、
    前記カバー部材は、前記カバー本体が前記ケースに当接された閉塞位置と前記ケースから離隔した開放位置との間を移動可能となる状態で前記カバー支持体を介して前記ケースに取り付けられていることを特徴とするドアラッチ装置の防水構造。
  2. 前記カバー支持体は、係合部材によって前記ケースに取り付けられ、
    前記カバー本体には、前記閉塞位置に配置された場合に前記係合部材に係合することにより前記開放位置への移動を制限するカバー係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置の防水構造。
  3. 前記カバー支持体と前記カバー本体との間には、前記カバー本体が前記閉塞位置に配置された場合に互いに係合することにより前記開放位置への移動を制限する相互係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置の防水構造。
  4. 前記カバー支持体は、互いに折り曲げ可能に連結した複数の支持板要素を有し、前記複数の支持板要素の折り曲げ状態を変更することにより前記カバー本体が前記閉塞位置と前記開放位置との間に移動されることを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置の防水構造。
  5. 前記カバー支持体は、前記カバー本体が閉塞位置に配置された場合に2つの支持板要素が互いに重ね合わせた状態となるものであり、
    一方の支持板要素と他方の支持板要素との間には、互いに重ね合わせた場合に着脱可能に係合することにより重ね合わせた状態を解除する方向への移動を制限する支持板係合部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のドアラッチ装置の防水構造。
  6. 前記カバー本体には、前記開放位置に配置された場合に前記ケースに対して着脱可能に係合する仮保持片が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置の防水構造。
  7. 前記ケースと前記カバー本体との当接部分には、一連のシール部材が設けられ、
    前記ケース及び前記カバー本体の少なくとも一方には、前記カバー本体が前記閉塞位置に配置された場合に前記シール部材を全長にわたって押圧する一連の押圧突条部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のドアラッチ装置の防水構造。
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