JP2022038105A - 印刷装置、印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】黒色インクが継時的に退色してしまっても、カラー印刷画像の明度が逆転する領域が発生してしまうことのない印刷ができる印刷装置を提供する。【解決手段】印刷装置は、Kインクを含むCMYKインクを吐出可能なヘッドと、印刷対象の画像データに基づいて、ヘッドが吐出するCMYKインクのそれぞれのインク量を制御するためのインク量データを生成し、インク量データに基づいて、ヘッドを制御する制御部と、を備え、制御部は、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成する。【選択図】図7
Description
本発明は、複数のインクを用いてカラー印刷を行う印刷装置および印刷方法に関する。
シアン、マゼンタ、イエローなどの有彩色インクを組み合わせて無彩色のコンポジットブラックを生成する技術が知られている。特許文献1には、有彩色の各色インクの階調値の中で、無彩色を表現していることに相当する各有彩色インクの階調値が、カラー画像データの表す色相に応じて各々に定められた所定階調値以上の場合に、カラー画像データが表す色相に応じて無彩色を表現する階調値の少なくとも一部を該黒色インクの階調値に置き換えて、各色インクの階調値の組み合わせとして確定し、各色インクの階調値の組み合わせに基づいて印刷する印刷方法が記載されている。
この印刷方法によれば、黒色インクのドットの目立ち易さが、ドットが形成される画像の色相に応じて異なる中で、カラー画像の色相に応じた割り合いで黒色インクのドットが形成されるため、黒色インクドットの形成量がより適切となり、黒色インクドットを形成することによる粒状性の悪化が抑制された高画質の画像を印刷することが可能となる。
この印刷方法によれば、黒色インクのドットの目立ち易さが、ドットが形成される画像の色相に応じて異なる中で、カラー画像の色相に応じた割り合いで黒色インクのドットが形成されるため、黒色インクドットの形成量がより適切となり、黒色インクドットを形成することによる粒状性の悪化が抑制された高画質の画像を印刷することが可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の印刷方法で印刷を行った印刷物において、黒色インクが継時的に退色してしまった場合、つまり黒インクの明度が継時的に高く変化してしまった場合に、印刷画像の最暗部が最暗部ではなくなってしまうなど、カラー画像の明度が逆転する領域が発生してしまう場合があるという課題があった。
本発明の印刷装置は、ブラック系インクを含む複数のインクを吐出可能なヘッドと、印刷対象の画像データに基づいて、前記ヘッドが吐出する前記複数のインクのそれぞれのインク量を制御するためのインク量データを生成し、前記インク量データに基づいて、前記ヘッドを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する。
本発明の印刷装置は、ブラック系インクを含む複数のインクを吐出可能なヘッドと、印刷対象の画像データに基づいて、前記ヘッドが吐出する前記複数のインクのそれぞれのインク量を制御するためのインク量データを生成し、前記インク量データに基づいて、前記ヘッドを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクと、前記ブラック系インクのインク量データに基づく前記ブラック系インクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクと、によるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する。
本発明の印刷方法は、印刷対象の画像データに基づき、ブラック系インクを含む複数のインクを用いて印刷を行う印刷方法であって、前記画像データに基づいて、前記複数のインクのそれぞれのインク量データを生成するインク量データ生成工程と、生成された前記インク量データに基づいて、前記印刷を行う印刷工程と、を含み、前記インク量データ生成工程は、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する。
1.実施形態1
本実施形態に係る印刷装置1の構成について、図1、図2を参照して説明する。
なお、図面に付記する座標においては、Z軸方向が上下方向、+Z方向が上方向、X軸方向が前後方向、-X方向が前方向、Y軸方向が左右方向、+Y方向が左方向、X-Y平面が水平面としている。
本実施形態に係る印刷装置1の構成について、図1、図2を参照して説明する。
なお、図面に付記する座標においては、Z軸方向が上下方向、+Z方向が上方向、X軸方向が前後方向、-X方向が前方向、Y軸方向が左右方向、+Y方向が左方向、X-Y平面が水平面としている。
印刷装置1は、印刷部100、および、印刷部100に接続される画像処理部110によって構成されている。
印刷部100は、画像処理部110から受信する印刷データに基づいて、ロール状に巻かれた状態でセットされる長尺状の印刷媒体5に所望の画像を印刷するインクジェットプリンターである。
印刷部100は、画像処理部110から受信する印刷データに基づいて、ロール状に巻かれた状態でセットされる長尺状の印刷媒体5に所望の画像を印刷するインクジェットプリンターである。
画像処理部110は、画像制御部111、入力部112、表示部113、記憶部114などを備え、印刷部100に印刷を行わせる印刷ジョブの制御を行う。また、画像処理部110は、画像データに基づく所望の画像の印刷を印刷部100に実行させるための印刷データを生成する。
画像処理部110が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェアや、印刷部100の制御や印刷部100に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェア、印刷データの生成に必要な色変換ルックアップテーブルを作成する色変換ルックアップテーブル作成プログラムが含まれる。以下の説明では、画像処理アプリケーションソフトウェアを単に画像処理アプリケーションと言い、プリンタードライバーソフトウェアを単にプリンタードライバーと言う。
ここで、画像データとは、テキストデータやフルカラーのイメージデータなども含むRGBのデジタル画像情報である。
画像処理部110が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェアや、印刷部100の制御や印刷部100に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェア、印刷データの生成に必要な色変換ルックアップテーブルを作成する色変換ルックアップテーブル作成プログラムが含まれる。以下の説明では、画像処理アプリケーションソフトウェアを単に画像処理アプリケーションと言い、プリンタードライバーソフトウェアを単にプリンタードライバーと言う。
ここで、画像データとは、テキストデータやフルカラーのイメージデータなども含むRGBのデジタル画像情報である。
画像制御部111は、CPU115や、ASIC116、DSP117、メモリー118、装置内インターフェイス119、汎用インターフェイス120などを備え、印刷装置1全体の集中管理を行う。CPUは、Central Processing Unit、ASICは、Application Specific Integrated Circuit、DSPは、Digital Signal Processorを意味する。
入力部112は、ユーザーインターフェイスとしての情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードやマウスポインターなどである。
表示部113は、ユーザーインターフェイスとしての情報表示手段であり、画像制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、印刷部100に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
入力部112は、ユーザーインターフェイスとしての情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードやマウスポインターなどである。
表示部113は、ユーザーインターフェイスとしての情報表示手段であり、画像制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、印刷部100に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部114は、ハードディスクドライブやメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、画像処理部110が動作するソフトウェアとしての画像制御部111で動作するプログラムや、印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。RAMは、Random access memory、EEPROMは、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memoryを意味する。
汎用インターフェイス120は、例えば、LANインターフェイスやUSBインターフェイスなど、外部電子機器を接続できるインターフェイスである。LANは、Local Area Network、USBは、Universal Serial Busを意味する。
本実施形態において、汎用インターフェイス120は、CPU115の制御の下に外部電子機器から画像データを取得するデータ取得部である。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。RAMは、Random access memory、EEPROMは、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memoryを意味する。
汎用インターフェイス120は、例えば、LANインターフェイスやUSBインターフェイスなど、外部電子機器を接続できるインターフェイスである。LANは、Local Area Network、USBは、Universal Serial Busを意味する。
本実施形態において、汎用インターフェイス120は、CPU115の制御の下に外部電子機器から画像データを取得するデータ取得部である。
印刷部100は、インク付与部10、移動部20、印刷制御部30などから構成されている。画像処理部110から印刷データを受信した印刷部100は、印刷データに基づき、印刷制御部30によってインク付与部10、移動部20を制御し、印刷媒体5に画像を印刷する。
印刷データは、画像データを、画像処理部110が備える画像処理アプリケーションおよびプリンタードライバーによって印刷部100で印刷できるように変換処理した画像形成用のデータであり、印刷部100を制御するコマンドを含んでいる。
印刷データは、画像データを、画像処理部110が備える画像処理アプリケーションおよびプリンタードライバーによって印刷部100で印刷できるように変換処理した画像形成用のデータであり、印刷部100を制御するコマンドを含んでいる。
インク付与部10は、ヘッドユニット11、インク供給部12などから構成されている。
移動部20は、走査部40、搬送部50などから構成されている。
走査部40は、キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーターなどから構成されている。キャリッジモーターは、図示を省略している。
搬送部50は、供給部51、収納部52、搬送ローラー53、プラテン55などから構成されている。
移動部20は、走査部40、搬送部50などから構成されている。
走査部40は、キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーターなどから構成されている。キャリッジモーターは、図示を省略している。
搬送部50は、供給部51、収納部52、搬送ローラー53、プラテン55などから構成されている。
ヘッドユニット11は、印刷用のインクをインク滴として吐出する複数のノズルを列設したノズル列を複数備えるヘッド13およびヘッド制御部14を備えている。ヘッドユニット11は、キャリッジ41に搭載され、走査方向としてのX軸方向に移動するキャリッジ41に伴ってX軸方向に往復移動する。
インク供給部12は、インクタンクおよびインクタンクからヘッド13にインクを供給するインク供給路などを備えている。インクタンクおよびインク供給路については、図示を省略する。
インクには、複数のインクとして、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクセットにブラック系インクとしてのブラックのインクを加えた4色のインクセットを用いている。すなわち、ヘッド13は、ブラック系インクを含む複数のインクを吐出可能である。以下、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクをCMYインク、ブラックのインクをKインクと言う。
インクタンク、インク供給路、および同一インクを吐出するノズルまでのインク供給経路は、インクごとに独立して設けられている。
インクには、複数のインクとして、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクセットにブラック系インクとしてのブラックのインクを加えた4色のインクセットを用いている。すなわち、ヘッド13は、ブラック系インクを含む複数のインクを吐出可能である。以下、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクをCMYインク、ブラックのインクをKインクと言う。
インクタンク、インク供給路、および同一インクを吐出するノズルまでのインク供給経路は、インクごとに独立して設けられている。
なお、複数のインクとしては、上記の4色のインクに限定するものではない。例えば、それぞれの色材の濃度を淡くしたライトシアン、ライトマゼンタ、ライトイエロー、ライトブラックなどのインクセットを加えた8色のインクセットなどを用いてもよい。また、ブラック系インクとは、純粋のブラック色を呈するインクに限定されないブラックインクという意味であり、印刷装置1として、単色で最暗点である黒点を印刷することができるインクであればよい。
移動部20、つまり走査部40および搬送部50は、印刷制御部30の制御の下に、印刷媒体5をヘッド13に対し相対移動させる。
ガイド軸42は、X軸方向に延在してキャリッジ41を摺接可能な状態で支持する。また、キャリッジモーターは、キャリッジ41をガイド軸42に沿って往復移動させる際の駆動源となる。つまり、走査部40は、印刷制御部30の制御の下にキャリッジ41を、つまりは、ヘッド13をガイド軸42に沿ってX軸方向に移動させる。キャリッジ41に搭載されたヘッドユニット11に備えられたヘッド13が、X軸方向に移動しながら印刷制御部30の制御の下に、プラテン55に支持される印刷媒体5にインク滴を吐出することによって、X軸方向に沿った複数のドット列が印刷媒体5に形成される。
なお、本実施形態においては、画像制御部111と印刷制御部30とによって、画像データに基づきヘッド13と移動部20とを制御し印刷を行う制御部60を構成している。
ガイド軸42は、X軸方向に延在してキャリッジ41を摺接可能な状態で支持する。また、キャリッジモーターは、キャリッジ41をガイド軸42に沿って往復移動させる際の駆動源となる。つまり、走査部40は、印刷制御部30の制御の下にキャリッジ41を、つまりは、ヘッド13をガイド軸42に沿ってX軸方向に移動させる。キャリッジ41に搭載されたヘッドユニット11に備えられたヘッド13が、X軸方向に移動しながら印刷制御部30の制御の下に、プラテン55に支持される印刷媒体5にインク滴を吐出することによって、X軸方向に沿った複数のドット列が印刷媒体5に形成される。
なお、本実施形態においては、画像制御部111と印刷制御部30とによって、画像データに基づきヘッド13と移動部20とを制御し印刷を行う制御部60を構成している。
供給部51は、印刷媒体5がロール状に巻かれたリールを回転可能に支持し、印刷媒体5を搬送経路に送り出す。収納部52は、印刷媒体5を巻き取るリールを回転可能に支持し、印刷が完了した印刷媒体5を搬送経路から巻き取る。
搬送ローラー53は、プラテン55の上面において印刷媒体5を搬送方向としてのY軸方向に移動させる駆動ローラーや印刷媒体5の移動に伴って回転する従動ローラーなどから成り、印刷媒体5を供給部51からインク付与部10の印刷領域を経由し、収納部52に搬送する搬送経路を構成する。印刷領域は、プラテン55の上面でヘッド13がX軸方向に移動する領域である。
搬送ローラー53は、プラテン55の上面において印刷媒体5を搬送方向としてのY軸方向に移動させる駆動ローラーや印刷媒体5の移動に伴って回転する従動ローラーなどから成り、印刷媒体5を供給部51からインク付与部10の印刷領域を経由し、収納部52に搬送する搬送経路を構成する。印刷領域は、プラテン55の上面でヘッド13がX軸方向に移動する領域である。
印刷制御部30は、装置内インターフェイス31、CPU32、メモリー33、駆動制御部34などを備え、印刷部100の制御を行う。
装置内インターフェイス31は、画像処理部110の装置内インターフェイス119に接続され、画像処理部110と印刷部100との間でデータの送受信を行う。
CPU32は、印刷部100全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー33は、CPU32が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU32は、メモリー33に格納されているプログラム、および画像処理部110から受信した印刷データに従って、駆動制御部34を介してインク付与部10、移動部20を制御する。
装置内インターフェイス31は、画像処理部110の装置内インターフェイス119に接続され、画像処理部110と印刷部100との間でデータの送受信を行う。
CPU32は、印刷部100全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー33は、CPU32が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU32は、メモリー33に格納されているプログラム、および画像処理部110から受信した印刷データに従って、駆動制御部34を介してインク付与部10、移動部20を制御する。
駆動制御部34は、CPU32の制御に基づいて動作するファームウェアを含み、インク付与部10のヘッドユニット11、インク供給部12や、移動部20の走査部40、搬送部50の駆動を制御する。駆動制御部34は、移動制御信号生成回路35、吐出制御信号生成回路36、駆動信号生成回路37などを含む駆動制御回路、これら駆動制御回路を制御するファームウェアを内蔵するROMやフラッシュメモリーなどから構成されている。駆動制御回路を制御するファームウェアを内蔵するROMやフラッシュメモリーについては、図示を省略している。ここで、ROMは、Read-Only Memoryを意味する。
移動制御信号生成回路35は、印刷データに基づき、CPU32からの指示に従って、移動部20の走査部40や搬送部50を制御する信号を生成する回路である。
吐出制御信号生成回路36は、印刷データに基づき、CPU32からの指示に従って、インクを吐出するノズルの選択、吐出する量の選択、吐出するタイミングの制御などをするためのヘッド制御信号を生成する回路である。
駆動信号生成回路37は、ヘッド13が備える圧力発生室を駆動する駆動信号を生成する回路である。
吐出制御信号生成回路36は、印刷データに基づき、CPU32からの指示に従って、インクを吐出するノズルの選択、吐出する量の選択、吐出するタイミングの制御などをするためのヘッド制御信号を生成する回路である。
駆動信号生成回路37は、ヘッド13が備える圧力発生室を駆動する駆動信号を生成する回路である。
以上の構成により、印刷制御部30は、供給部51、搬送ローラー53によって印刷領域に供給された印刷媒体5に対し、ガイド軸42に沿ってヘッド13を支持するキャリッジ41をX軸方向移動させながらヘッド13からインク滴を吐出する動作と、搬送ローラー53によりX軸方向と交差する+Y方向に印刷媒体5を移動させる動作とを繰り返すことにより、印刷媒体5に所望の画像を印刷する。
印刷媒体5への印刷は、画像処理部110から印刷部100に印刷データが送信されることにより開始される。印刷データは、プリンタードライバーによって生成される。
以下、プリンタードライバーが行う印刷データの生成処理について、図3を参照しながら説明する。
以下、プリンタードライバーが行う印刷データの生成処理について、図3を参照しながら説明する。
プリンタードライバーは、画像処理アプリケーションから画像データを受け取り、印刷部100が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データを印刷部100に出力する。画像処理アプリケーションからの画像データを印刷データに変換する際に、プリンタードライバーは、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスターライズ処理、コマンド付加処理などを行う。
なお、プリンタードライバーが印刷データの生成処理を行うにあたり、画像処理アプリケーションから画像データを受け取る工程は、本実施形態における画像データを取得する工程である。
なお、プリンタードライバーが印刷データの生成処理を行うにあたり、画像処理アプリケーションから画像データを受け取る工程は、本実施形態における画像データを取得する工程である。
解像度変換処理は、画像処理アプリケーションから出力された画像データを、印刷媒体5に印刷する際の解像度に変換する処理である。例えば、印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、画像処理アプリケーションから受け取ったベクター形式の画像データを720×720dpiの解像度のビットマップ形式の画像データに変換する。解像度変換処理後の画像データの各画素データは、マトリクス状に配置された画素から構成されている。各画素はRGB色空間の例えば256階調の階調値を有している。つまり、解像度変換後の画素データは、対応する画素の階調値を示すものである。以下、RGB色空間の階調値データをRGBデータと言う。
マトリクス状に配置された画素の内の、所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データをラスターデータと言う。なお、ラスターデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を印刷するときのヘッド13の移動方向、具体的にはX軸方向と対応している。ヘッド13の移動方向は、すなわち、ヘッド13と印刷媒体5とが相対的に移動する相対移動方向である。
マトリクス状に配置された画素の内の、所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データをラスターデータと言う。なお、ラスターデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を印刷するときのヘッド13の移動方向、具体的にはX軸方向と対応している。ヘッド13の移動方向は、すなわち、ヘッド13と印刷媒体5とが相対的に移動する相対移動方向である。
色変換処理は、画像データのRGBデータをCMYK色空間の階調値データに変換する処理である。CMYK色とは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックであり、CMYK色空間の画像データは、印刷部100が有するインクの色に対応したデータである。従って、例えば、印刷部100がCMYK色系の4種類のインクを使用する場合には、プリンタードライバーは、RGBデータに基づいて、CMYK色系の4次元空間の画像データを生成する。CMYK色空間の階調値データは、すなわちインク量データである。以下、CMYK色空間の階調値データをCMYKデータと言う。
この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけた色変換ルックアップテーブルに基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色空間により表される例えば256階調のCMYKデータである。本実施形態において、この色変換処理を行う工程は、取得した画像データに基づいて、インク量データを生成するインク量データ生成工程である。
この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけた色変換ルックアップテーブルに基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色空間により表される例えば256階調のCMYKデータである。本実施形態において、この色変換処理を行う工程は、取得した画像データに基づいて、インク量データを生成するインク量データ生成工程である。
ハーフトーン処理は、高階調数のデータ、例えば256階調のデータを、印刷部100が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。このハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、例えば、ドット有り、無しの2階調を示す1ビットのハーフトーンデータや、ドット無し、小ドット、中ドット、大ドットの4階調を示す2ビットのハーフトーンデータに変換される。具体的には、0~255の階調値とドット生成率とが対応したドット生成率テーブルから、階調値に対応するドットの生成率を求める。階調値に対応して求められるドットの生成率は、例えば、4階調の場合は、ドット無し、小ドット、中ドット、大ドットのそれぞれの生成率が求められる。得られたそれぞれの生成率において、ディザ法・誤差拡散法などを利用して、ドットが分散して形成されるように画素データが作成される。
ラスターライズ処理は、マトリクス状に並ぶ上述の1ビットや2ビットの画素データを、印刷時のドット形成順序に従って並べ替える処理である。ラスターライズ処理には、ハーフトーン処理後の画素データによって構成される画像データを、ヘッド13が移動しながらインク滴を吐出する各パスに割り付けるパス割り付け処理が含まれる。パス割り付けが完了すると、印刷画像を構成する各ラスターラインを形成する実際のノズルが割り付けられる。
コマンド付加処理は、ラスターライズ処理されたデータに、印刷方式に応じたコマンドデータを付加する処理である。コマンドデータとしては、例えば印刷媒体5の搬送仕様に関わる搬送データなどがある。搬送仕様とは、例えば、プラテン55の上面における印刷媒体5の搬送方向への移動量や速度などである。
プリンタードライバーによる前記一連の処理は、CPU115の制御の元にASIC116およびDSP117によって行われ、印刷データ送信処理では、前記一連の処理で生成された印刷データが、装置内インターフェイス119を介して印刷部100に送信される。
プリンタードライバーによる前記一連の処理は、CPU115の制御の元にASIC116およびDSP117によって行われ、印刷データ送信処理では、前記一連の処理で生成された印刷データが、装置内インターフェイス119を介して印刷部100に送信される。
次に、図4、図5を参照し、色変換ルックアップテーブル作成プログラムが行う色変換ルックアップテーブルの作成処理について、その基本的な流れの一例を説明する。
ここでは、図4に示すように、画像データのRGBデータを、印刷を行うためのCMYKデータに変換する処理の例として、標準的なRGB規格の一つであるsRGBデータを、プロファイル接続空間としてのCIELAB色空間を介してインク量データの空間であるCMYK色空間に変換する処理を例に説明する。CIELAB色空間は、CIE1976(L*a*b*) 色空間である。CIEは、国際照明委員会Commission internationale de l'eclairageを意味する。
色変換ルックアップテーブルは、sRGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけるルックアップテーブルであり、ソースプロファイルSP、マッピングテーブルMP、インク量プロファイルIPによって作成される。
ここでは、図4に示すように、画像データのRGBデータを、印刷を行うためのCMYKデータに変換する処理の例として、標準的なRGB規格の一つであるsRGBデータを、プロファイル接続空間としてのCIELAB色空間を介してインク量データの空間であるCMYK色空間に変換する処理を例に説明する。CIELAB色空間は、CIE1976(L*a*b*) 色空間である。CIEは、国際照明委員会Commission internationale de l'eclairageを意味する。
色変換ルックアップテーブルは、sRGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけるルックアップテーブルであり、ソースプロファイルSP、マッピングテーブルMP、インク量プロファイルIPによって作成される。
ソースプロファイルは、画像データの属性によって予め作成されているルックアップテーブルであり、ソースプロファイルSPは、sRGB色空間の座標値とCIELAB色空間における座標値であるL*a*b*値との対応関係を規定したルックアップテーブルである。sRGB色空間が再現可能な色域が、ソースプロファイルSPによって、L*a*b*値で示されるソースガマットGMSに対応付けられる。本実施形態において、ソースガマットGMSは、画像データの色空間のカラーガマットである。
なお、本実施形態では、sRGB色空間の座標は0~255の整数の階調値で表されることとする。ソースプロファイルSPは、sRGB色空間の座標とCIELAB色空間のL*a*b*値との対応関係を規定することができればよく、変換式で与えられてもよい。
なお、本実施形態では、sRGB色空間の座標は0~255の整数の階調値で表されることとする。ソースプロファイルSPは、sRGB色空間の座標とCIELAB色空間のL*a*b*値との対応関係を規定することができればよく、変換式で与えられてもよい。
インク量プロファイルは、印刷装置1の仕様に合わせて予め作成されているルックアップテーブルであり、インク量プロファイルIPは、印刷部100のCMYK色空間の座標値とCIELAB色空間におけるL*a*b*値との対応関係を規定したルックアップテーブルである。CMYK色空間は、印刷部100が使用するインクによって再現可能な色空間であり、CMYK色空間の座標はCMYKのインク量の組み合わせを表す。CMYK色空間の座標は0~255の整数の階調値で表されることとする。CMYK色空間の座標を印刷部100に指定することにより、印刷部100は座標に応じたインク量の比に対応するインク被覆率を印刷媒体5上に再現する。実際には、前述したように、CMYK色空間の座標データは、ハーフトーン処理以降の処理によって印刷データが生成され、印刷データによって印刷部100が駆動される。印刷部100がCMYK色空間の座標に基づくインク被覆率を印刷媒体5上に再現することにより、CMYK色空間の座標に対応するL*a*b*値の色が再現される。
印刷部100が再現可能な色域は、印刷部100や印刷部100が使用するインクの仕様によって制限され、インク量プロファイルIPによって、L*a*b*値で示されるプリンターガマットGMPに対応付けられる。
印刷部100が再現可能な色域は、印刷部100や印刷部100が使用するインクの仕様によって制限され、インク量プロファイルIPによって、L*a*b*値で示されるプリンターガマットGMPに対応付けられる。
本実施形態の印刷部100の例では、図4に示すように、CIELAB色空間において、ソースガマットGMSとプリンターガマットGMPの大きさが異なっており、ソースガマットGMSよりもプリンターガマットGMPの方が小さくなっている。つまり、印刷部100が再現できる色域は、画像データが有する色域より狭い色域になる。そのため、ソースガマットGMSの各格子点の座標をプリンターガマットGMPの各格子点の座標に対応させるマッピングを行う。この各格子点の座標を対応付けするテーブルがマッピングテーブルMPである。
ソースガマットGMSとプリンターガマットGMPは、共に6個の表面によって囲まれた色域で構成される。各表面を接続する線が稜線を構成し、稜線同士が交差する点が頂点を構成する。
ソースガマットGMSにおける8頂点は、sRGB色空間の8頂点をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値を有する。sRGB色空間の8頂点とは、K頂点(R,G,B)=(0,0,0)、R頂点(255,0,0)、G頂点(0,255,0)、B頂点(0,0,255)、Y頂点(255,255,0)、M頂点(255,0,255)、C頂点(0,255,255)、W頂点(255,255,255)である。
ソースガマットGMSにおける稜線は、sRGB色空間の各稜線をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値の軌跡に対応する。
ソースガマットGMSにおける8頂点は、sRGB色空間の8頂点をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値を有する。sRGB色空間の8頂点とは、K頂点(R,G,B)=(0,0,0)、R頂点(255,0,0)、G頂点(0,255,0)、B頂点(0,0,255)、Y頂点(255,255,0)、M頂点(255,0,255)、C頂点(0,255,255)、W頂点(255,255,255)である。
ソースガマットGMSにおける稜線は、sRGB色空間の各稜線をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値の軌跡に対応する。
以下、ソースガマットGMSにおける8頂点を、ソース頂点QWS,QRS,QGS,QBS,QCS,QMS,QYS,QKSとし、これらのうちソース頂点QRS,QGS,QBS,QCS,QMS,QYSをソース有彩色頂点とする。また、ソース頂点QWSは、最高明度点に相当し、ソース頂点QKSは、最低明度点に相当する。すなわち、本実施形態において、ソース頂点QWSは白点であり、ソース頂点QKSは黒点である。
sRGB色空間における(R,G,B)=(255,255,x)、(255,x,255)、(x,255,255)の稜線をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値の軌跡に対応するソースガマットGMSの稜線を、それぞれソース稜線WYS,WMS,WCSとする。なお、xは、0~255の整数を表す。また、sRGB色空間における(R,G,B)=(0,0,x)、(0,x,0)、(x,0,0)の稜線をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値の軌跡に対応するソースガマットGMSの稜線をそれぞれソース稜線KRS,KGS,KBSとする。更に、ソース頂点QWS,QKSを含まないソースガマットGMSの稜線をそれぞれソース稜線MRS,MBS,YRS,YGS,CBS,CGSとする。
sRGB色空間における(R,G,B)=(255,255,x)、(255,x,255)、(x,255,255)の稜線をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値の軌跡に対応するソースガマットGMSの稜線を、それぞれソース稜線WYS,WMS,WCSとする。なお、xは、0~255の整数を表す。また、sRGB色空間における(R,G,B)=(0,0,x)、(0,x,0)、(x,0,0)の稜線をソースプロファイルSPによって変換したL*a*b*値の軌跡に対応するソースガマットGMSの稜線をそれぞれソース稜線KRS,KGS,KBSとする。更に、ソース頂点QWS,QKSを含まないソースガマットGMSの稜線をそれぞれソース稜線MRS,MBS,YRS,YGS,CBS,CGSとする。
プリンターガマットGMPも8頂点を有している。それぞれを、プリンター頂点QWP,QRP,QGP,QBP,QCP,QMP,QYP,QKPとし、これらのうちプリンター頂点QRP,QGP,QBP,QCP,QMP,QYPをプリンター有彩色頂点とも言う。プリンター頂点QWP,QRP,QGP,QBP,QCP,QMP,QYP,QKPは、それぞれ印刷部100が、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)、(0,255,255,0)、(255,0,255,0)、(255,255,0,0)、(255,0,0,0)、(0,255,0,0)、(0,0,255,0)、(255,255,255,0)のインク量で印刷を行った場合に再現される色のL*a*b*値に対応する。なお、プリンター頂点QKPは、印刷部100のインク打ち込み量制限を考慮し、CMYインクのインク量がKインクのインク量に代替される。
プリンターガマットGMPは、プリンター頂点QCP,QMP,QYPそれぞれとプリンター頂点QWPとを結ぶプリンター稜線WCP,WMP,WYPを有している。
プリンター稜線WCPは、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)から(255,0,0,0)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線WMPは、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)から(0,255,0,0)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線WYPは、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)から(0,0,255,0)へ漸近的に変化するインク量で、それぞれ印刷したときのL*a*b*値の軌跡に対応する。すなわち、単色インクのみで再現される色をCIELAB色空間でプロットすると、プリンター稜線WYP,WMP,WCPが形成されることとなる。CMYインクは、それぞれ対応する色相において高彩度の色を再現する能力を有しており、単色インクでの再現色はプリンターガマットGMPにおいて最外の稜線を構成する。
プリンター稜線WCPは、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)から(255,0,0,0)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線WMPは、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)から(0,255,0,0)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線WYPは、(C,M,Y,K)=(0,0,0,0)から(0,0,255,0)へ漸近的に変化するインク量で、それぞれ印刷したときのL*a*b*値の軌跡に対応する。すなわち、単色インクのみで再現される色をCIELAB色空間でプロットすると、プリンター稜線WYP,WMP,WCPが形成されることとなる。CMYインクは、それぞれ対応する色相において高彩度の色を再現する能力を有しており、単色インクでの再現色はプリンターガマットGMPにおいて最外の稜線を構成する。
プリンターガマットGMPは、プリンター頂点QRP,QGP,QBPそれぞれとプリンター頂点QKPとを結ぶプリンター稜線KRP,KGP,KBPを有している。
プリンター稜線KRPは、(C,M,Y,K)=(0,255,255,0)から(0,0,0,255)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線KGPは、(C,M,Y,K)=(255,0, 255,0)から(0,0,0,255)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線KBPは、(C,M,Y,K)=(255,255,0,0)から(0,0,0,255)へ漸近的に変化するインク量で、それぞれ印刷したときのL*a*b*値の軌跡に対応する。このとき、Kのインク量はCMYインクの一部を適宜Kインクに置き換えるが、その手法としては、例えば、UCR法などが知られている。UCRは、under color removalを意味する。
なお、本実施形態では、CMYインクの一部をKインクに置き換える際の仕様に特徴を有しており、プリンター頂点QKPにおけるインク量は、(C,M,Y,K)=(0,0,0,255)とならない。具体的な説明は後述する。
更に、プリンター頂点QWP,QKPを含まないプリンターガマットGMPの稜線をそれぞれプリンター稜線MRP,MBP,YRP,YGP,CBP,CGPとする。
プリンター稜線KRPは、(C,M,Y,K)=(0,255,255,0)から(0,0,0,255)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線KGPは、(C,M,Y,K)=(255,0, 255,0)から(0,0,0,255)へ漸近的に変化するインク量で、プリンター稜線KBPは、(C,M,Y,K)=(255,255,0,0)から(0,0,0,255)へ漸近的に変化するインク量で、それぞれ印刷したときのL*a*b*値の軌跡に対応する。このとき、Kのインク量はCMYインクの一部を適宜Kインクに置き換えるが、その手法としては、例えば、UCR法などが知られている。UCRは、under color removalを意味する。
なお、本実施形態では、CMYインクの一部をKインクに置き換える際の仕様に特徴を有しており、プリンター頂点QKPにおけるインク量は、(C,M,Y,K)=(0,0,0,255)とならない。具体的な説明は後述する。
更に、プリンター頂点QWP,QKPを含まないプリンターガマットGMPの稜線をそれぞれプリンター稜線MRP,MBP,YRP,YGP,CBP,CGPとする。
次に、図5に示すフローチャートに沿って、基本的なマッピングテーブルMPの作成方法、および基本的な色変換ルックアップテーブル作成方法の一例について説明する。
まず、ステップS1において、ソースプロファイルSPとインク量プロファイルIPとを取得する。
次に、ステップS2では、ソースプロファイルSPに基づき、CIELAB色空間にソースガマットGMSを構成する全格子点の座標情報を生成する。また、インク量プロファイルIPに基づき、プリンターガマットGMPを構成する全格子点の座標情報を生成する。
次に、ステップS2では、ソースプロファイルSPに基づき、CIELAB色空間にソースガマットGMSを構成する全格子点の座標情報を生成する。また、インク量プロファイルIPに基づき、プリンターガマットGMPを構成する全格子点の座標情報を生成する。
次に、ステップS3では、それぞれのガマットの8頂点の座標を対応付けする。
具体的には、ソース頂点QKSの座標をプリンター頂点QKPの座標に、ソース頂点QWSの座標をプリンター頂点QWPの座標に、また6個のソース有彩色頂点の座標を対応する色相の6個のプリンター有彩色頂点の座標に対応付けする。
具体的には、ソース頂点QKSの座標をプリンター頂点QKPの座標に、ソース頂点QWSの座標をプリンター頂点QWPの座標に、また6個のソース有彩色頂点の座標を対応する色相の6個のプリンター有彩色頂点の座標に対応付けする。
次に、ステップS4では、必要に応じ、対応付けした6個のプリンター有彩色頂点の座標の補正を行う。プリンター有彩色頂点の色相は、各インクの色材の種類や印刷媒体等に依存するため、ソース有彩色頂点とプリンター有彩色頂点の色相角、およびそれぞれの相対色相角の関係が一致しない場合がある。また、プリンターガマットGMPにおける最大彩度点は、必ずしもプリンター頂点と一致するとは限らず、最大彩度点とプリンター頂点とが相違している場合がある。そこで、ステップS4では、必要に応じ、つまり、有彩色頂点の色相および最大彩度点の座標の相違状況に応じ、対応付けした6個のプリンター有彩色頂点の座標を、それぞれに対応するソース有彩色頂点の色相角に最も近い色相角における最大彩度点の座標に補正する。
次に、ステップS5では、ソースガマットGMSの8頂点以外の格子点の座標をプリンターガマットGMPの格子点の座標に対応付けする。具体的には、ソースガマットGMSにおける8頂点、およびこれらに対応付けされたプリンターガマットGMPにおける8頂点の各座標のデータに基づき、ソースガマットGMS内の各格子点間の距離の比、つまり色差の比を保持するように、ソースガマットGMS内の各格子点の座標をプリンターガマットGMPの格子点の座標に対応付けする。
ステップS2からステップS5により、ソースガマットGMSの各格子点の座標をプリンターガマットGMPの各格子点の座標に対応させるマッピングテーブルMPが完成する。
次に、ステップS6では、ソースプロファイルSP、インク量プロファイルIP、および、完成したマッピングテーブルMPによって色変換ルックアップテーブルを作成する。
具体的には、sRGBデータの階調値と、そのsRGBデータの階調値を入力し、ソースプロファイルSP、マッピングテーブルMP、および、インク量プロファイルIPを介して導出されるCMYKデータの階調値とを対応付けるルックアップテーブルを作成し、色変換ルックアップテーブルとして、記憶部114に記憶させる。
次に、ステップS6では、ソースプロファイルSP、インク量プロファイルIP、および、完成したマッピングテーブルMPによって色変換ルックアップテーブルを作成する。
具体的には、sRGBデータの階調値と、そのsRGBデータの階調値を入力し、ソースプロファイルSP、マッピングテーブルMP、および、インク量プロファイルIPを介して導出されるCMYKデータの階調値とを対応付けるルックアップテーブルを作成し、色変換ルックアップテーブルとして、記憶部114に記憶させる。
以上に説明した基本的な色変換ルックアップテーブルの作成方法に対して、本実施形態では、黒点付近において、CMYインクの一部をKインクに置き換える仕様が反映されたインク量プロファイルIPの仕様に特徴を有している。具体的には、CMYインクの一部をKインクに置き換える際に、ソースガマットGMSの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除く複数のインク、つまりCMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるCMYKインクのそれぞれのインク量に変換されるようにしている。
本実施形態の色変換ルックアップテーブルは、色変換ルックアップテーブルを生成する際に、インク量プロファイルIPの仕様に上記の特性、つまり、CMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるCMYKインクのそれぞれのインク量となる特性を反映させておき、このインク量プロファイルIPを用いて予め生成しておく。
本実施形態の色変換ルックアップテーブルは、色変換ルックアップテーブルを生成する際に、インク量プロファイルIPの仕様に上記の特性、つまり、CMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるCMYKインクのそれぞれのインク量となる特性を反映させておき、このインク量プロファイルIPを用いて予め生成しておく。
換言すると、制御部60は、印刷対象の画像データに基づいてインク量データを生成する際に、上記のインク量プロファイルIPを用いて作成された色変換ルックアップテーブルにより、ソースガマットGMSの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除く複数のインク、つまりCMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるCMYKインクのそれぞれのインク量データとして、インク量データを生成する。
ここで、所定の色相範囲とは、本実施形態の効果を発揮させる対象の色相範囲であり、インク量プロファイルIPを準備する際に、任意に決定することができる。決定した対象の色相範囲において、上記の特性を反映させながら、充分な評価の下にインク量プロファイルIPを決定する。所定の色相範囲として、対象の色相範囲を設定しない場合においては、全色相範囲において、上記の特性が反映されたインク量プロファイルIPを作成して色変換ルックアップテーブルを生成しておくことになる。
上述の特長は、印刷対象の画像データに基づき、ブラック系インクを含む複数のインクを用いて印刷を行う印刷方法であって、画像データに基づいて、複数のインクのそれぞれのインク量データを生成するインク量データ生成工程と、生成されたインク量データに基づいて、印刷を行う印刷工程と、を含む印刷方法の特長としてとらえることができる。
すなわち、本実施形態の印刷方法は、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する複数のインクのそれぞれのインク量データに基づくブラック系インクを除く複数のインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成するインク量データ生成工程を含むことを特徴としている。
すなわち、本実施形態の印刷方法は、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する複数のインクのそれぞれのインク量データに基づくブラック系インクを除く複数のインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成するインク量データ生成工程を含むことを特徴としている。
図6から図9を参照して、具体的な実施例について説明する。各図において、Cはシアンインクを、Mはマゼンタインクを、Yはイエローインクを意味している。
図6、図7は、黒点から白点に向かう画像データの階調値、つまりソースガマットGMSの無彩色軸におけるsRGBデータの階調値と、この階調値に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量の割り合いの例を示している。図6は、従来技術における例を、図7は、本実施形態における例を示している。ここで、白点は、所定の色相範囲における任意の座標点の内の1つの座標点である。
なお、図6から図9に示す各インク量の割り合いの値は、所定のインク量に対する割り合いの値を示すものであり、つまり、相対的割り合いを示す値であり、CMYKインクの総量における各インクの割り合いを示すものではない。
図6、図7は、黒点から白点に向かう画像データの階調値、つまりソースガマットGMSの無彩色軸におけるsRGBデータの階調値と、この階調値に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量の割り合いの例を示している。図6は、従来技術における例を、図7は、本実施形態における例を示している。ここで、白点は、所定の色相範囲における任意の座標点の内の1つの座標点である。
なお、図6から図9に示す各インク量の割り合いの値は、所定のインク量に対する割り合いの値を示すものであり、つまり、相対的割り合いを示す値であり、CMYKインクの総量における各インクの割り合いを示すものではない。
従来技術では、図6に示すように、黒点に近い範囲において、略同量のCMYインクで表現するコンポジットブラックをKインクによるブラックに順次置き換え、つまり、CMYインクのそれぞれのインク量を順次減らし、黒点においては、Kインクのみを吐出するようにしている。白点から黒点に向かう方向において、CMYインクのインク量が揃って減少する方向は、Kインクを除いたCMYインクで表現されるコンポジットブラックの明度が上がる方向となる。逆に言うと、黒点に近い範囲においては、黒点から離れるに従い、コンポジットブラックの明度が下がるようになる。従って、Kインクが継時変化により退色して明度が上がるようになってしまった場合には、コンポジットブラックの明度の影響が現われるため、印刷画像の最暗部が最暗部ではなくなってしまうなど、明度が逆転する領域が発生してしまう場合がある。
これに対して、図7に示す本実施形態の例では、CMYインクによるコンポジットブラックをKインクに置き換える領域を含め、全階調値の領域において、CMYインクの各インク量が、白点から黒点に向かう方向において少なくとも減少しないようになっている。つまり、白点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除いたCMYインクによるコンポジット色の明度が、白点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データになっている。その結果、従来技術に比較して、Kインクの使用比率は低くなるが、Kインクが継時変化により退色して明度が上がるようになってしまった場合においても、明度が逆転する領域が発生してしまうことが無くなる。
図8、図9は、黒点からマゼンタの最大彩度点に向かう画像データのsRGBデータの階調値と、この階調値に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量の割り合いの例を示している。図8は、従来技術における例を、図9は、本実施形態における例を示している。ここで、マゼンタの最大彩度点は、所定の色相範囲における任意の座標点の内の1つの座標点である。
従来技術では、図8に示すように、黒点に近い範囲において、CMYインクで表現するコンポジットブラックをKインクによるブラックに順次置き換え、つまり、CMYインクのそれぞれのインク量を順次減らし、黒点においては、Kインクのみを吐出するようにしている。マゼンタの最大彩度点から黒点に向かう方向において、CMYインクのインク量が揃って減少する方向は、Kインクを除いたCMYインクで表現されるコンポジット色の明度が上がる方向となる。逆に言うと、黒点に近い範囲においては、黒点から離れるに従い、コンンポジット色の明度が下がるようになる。従って、Kインクが継時変化により退色して明度が上がるようになってしまった場合には、コンポジット色の明度の影響が現われるため、印刷画像の最暗部が最暗部ではなくなってしまうなど、明度が逆転する領域が発生してしまう場合がある。
これに対して、図9に示す本実施形態の例では、コンポジットブラックに寄与するCMYインクをKインクに置き換える割り合いを減らし、マゼンタの最大彩度点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除いたCMYインクによるコンポジット色の明度が、マゼンタの最大彩度点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量としている。その結果、従来技術に比較して、Kインクの使用比率は低くなるが、Kインクが継時変化により退色して明度が上がるようになってしまった場合においても、明度が逆転する領域が発生してしまうことが無くなる。
ここでは、具体的な実施例として、所定の色相範囲における任意の座標点が、白点の場合とマゼンタの最大彩度点の場合について説明したが、他の座標点についても同様に実施することができる。
本実施形態の印刷装置、印刷方法によれば、CMYKインクを用いて印刷を行う印刷において、以下の効果を得ることができる。
CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。そのため、Kインクが退色し、その明度が上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、Kインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、画像データの明度分布に対応した序列の変わらない明度分布になっているため、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。所定の色相範囲として全色相を設定した場合においては、全色相において、同効果が得られる。
CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。そのため、Kインクが退色し、その明度が上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、Kインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、画像データの明度分布に対応した序列の変わらない明度分布になっているため、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。所定の色相範囲として全色相を設定した場合においては、全色相において、同効果が得られる。
2.実施形態2
実施形態1の印刷装置、印刷方法では、Kインクが継時変化により完全に退色してしまった場合においても、明度が逆転する領域が発生してしまうことが無くなる例について説明したが、本実施形態では、Kインクが継時変化により退色してしまった場合においても、ある程度グレー色として明度を下げる階調が残される場合を想定した例を説明する。なお、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施形態1の印刷装置、印刷方法では、Kインクが継時変化により完全に退色してしまった場合においても、明度が逆転する領域が発生してしまうことが無くなる例について説明したが、本実施形態では、Kインクが継時変化により退色してしまった場合においても、ある程度グレー色として明度を下げる階調が残される場合を想定した例を説明する。なお、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施形態1の説明の中で示したインク量プロファイルIPの仕様に対して、本実施形態のインク量プロファイルIPでは、CMYインクの一部をKインクに置き換える際に、ソースガマットGMSの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除く複数のインクと、つまりCMYインクと、Kインクのインク量データに基づくKインクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクと、によるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるCMYKインクのそれぞれのインク量に変換されるようにしている。
換言すると、制御部60は、印刷対象の画像データに基づいてインク量データを生成する際に、上記のインク量プロファイルIPを用いて作成された色変換ルックアップテーブルにより、ソースガマットGMSの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除く複数のインクと、つまりCMYインクと、Kインクのインク量データに基づくKインクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクと、によるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるCMYKインクのそれぞれのインク量データとして、インク量データを生成する。
ここで、Kインクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクとは、Kインクが継時変化により退色してしまった場合においても、ある程度グレー色として明度を下げる階調が残されている場合を想定した、つまり、想定する程度に退色したKインクの明度と同等の明度を呈する無彩色のインクである。仮想のグレー系インクは、CMYKインクのインク量を導出するための仮想のインクであり、インク量プロファイルIPを求める際の評価において用いても良いが、実際の印刷には使用しない。
ここで、Kインクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクとは、Kインクが継時変化により退色してしまった場合においても、ある程度グレー色として明度を下げる階調が残されている場合を想定した、つまり、想定する程度に退色したKインクの明度と同等の明度を呈する無彩色のインクである。仮想のグレー系インクは、CMYKインクのインク量を導出するための仮想のインクであり、インク量プロファイルIPを求める際の評価において用いても良いが、実際の印刷には使用しない。
図10を参照して、具体的な実施例について説明する。図10において、Cはシアンインクを、Mはマゼンタインクを、Yはイエローインクを、GLは仮想のグレー系インクとしてのグレーインクを意味している。以下、グレーインクをGLインクと言う。
図10は、本実施例を適用した際の、黒点から白点に向かう画像データの階調値、つまりソースガマットGMSの無彩色軸におけるsRGBデータの階調値と、この階調値に対応するCMYKインク、およびGLインクのそれぞれのインク量の割り合いを示すグラフである。
図10は、本実施例を適用した際の、黒点から白点に向かう画像データの階調値、つまりソースガマットGMSの無彩色軸におけるsRGBデータの階調値と、この階調値に対応するCMYKインク、およびGLインクのそれぞれのインク量の割り合いを示すグラフである。
黒点に近い範囲において、略同量のCMYインクで表現するコンポジットブラックをKインクによるブラックに順次置き換え、つまり、CMYインクのそれぞれのインク量を順次減らし、Kインクに置き換えている。白点から黒点に向かう方向において、CMYインクのインク量が揃って減少する方向は、Kインクを除いたCMYインクで表現されるコンポジットブラックの明度が上がる方向となる。しかし、CMYインクとGLインクとで表現されるコンポジット色の明度は、少なくとも上がらない明度となるインク量データにしている。Kインクの使用比率は、従来技術に比較して低くなるが、実施形態1の場合と比較して多い使用比率とすることができる。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクと、Kインクのインク量データに基づくKインクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクとしてのGLインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。つまり、Kインクより明度が所定量高いGLインクと、Kインクを除くCMYインクとによるコンポジット色の明度は、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない。そのため、Kインクが退色し、その明度が所定量上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。所定の色相範囲として全色相を設定した場合においては、全色相において、同効果が得られる。
CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクと、Kインクのインク量データに基づくKインクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクとしてのGLインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。つまり、Kインクより明度が所定量高いGLインクと、Kインクを除くCMYインクとによるコンポジット色の明度は、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない。そのため、Kインクが退色し、その明度が所定量上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。所定の色相範囲として全色相を設定した場合においては、全色相において、同効果が得られる。
3.実施形態3
本実施形態では、実施形態1で説明した印刷方法によって印刷を行うか、それとも、従来技術による印刷を行うか、を選択できるように構成した印刷装置について説明する。なお、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本実施形態では、実施形態1で説明した印刷方法によって印刷を行うか、それとも、従来技術による印刷を行うか、を選択できるように構成した印刷装置について説明する。なお、実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施形態1で説明した制御部60の制御の内、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する複数のインクのそれぞれのインク量データに基づくブラック系インクを除く複数のインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成する制御を第1インク量データ生成制御とする。具体的には、制御部60は、第1インク量データ生成制御として、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成する。
また、制御部60は、従来技術の一例としての第2インク量データ生成制御として、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する複数のインクのそれぞれのインク量データに基づくブラック系インクを除く複数のインクによるコンポジット色の明度が、ブラック系インクのインク量が発生する範囲において、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成する制御を行う。具体的には、制御部60は、第2インク量データ生成制御として、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、Kインクのインク量が発生する範囲において、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成する。より具体的には、第2インク量データ生成制御により、黒点に近い範囲において、CMYインクのそれぞれのインク量をKインクによるブラックに順次置き換えて減らし、黒点においては、Kインクのみを吐出するようにしている。
すなわち、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷では、Kインクが継時変化により退色して明度が上がるようになってしまった場合には、コンポジットブラックの明度の影響が現われるため、印刷画像の最暗部が最暗部ではなくなってしまうなど、明度が逆転する領域が発生してしまう場合がある。
すなわち、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷では、Kインクが継時変化により退色して明度が上がるようになってしまった場合には、コンポジットブラックの明度の影響が現われるため、印刷画像の最暗部が最暗部ではなくなってしまうなど、明度が逆転する領域が発生してしまう場合がある。
第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷は、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷に比較して、黒点および黒点に近い階調領域において、CMYインクの使用量が増加し、Kインクの使用量が少なくなる。換言すると、黒点および黒点に近い階調領域の印刷では、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷の方が、Kインクをより多く使うことができる。従って、Kインクの退色による影響を考慮する必要の無い印刷においては、特に、黒点および黒点に近い階調領域において、Kインクをより多く、あるいは、CMYインクの使用量をより少なくした方が印刷品質の向上が見込めるような場合においては、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行った方が良い。
そこで、印刷装置1は、プリンタードライバーにより制御される機能として、入力部112から制御部60に対して、第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行うか、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行うか、の指示の入力ができるように構成している。
印刷装置1は、予め、第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データに変換される第1色変換ルックアップテーブルと、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データに変換される第2色変換ルックアップテーブルと、を準備しておく。制御部60は、入力された指示に基づき、第1色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成するか、つまり、第1インク量データ生成制御に基づくか、あるいは、第2色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成するか、つまり、第2インク量データ生成制御に基づくか、のいずれかの制御を行う。
印刷装置1は、予め、第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データに変換される第1色変換ルックアップテーブルと、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データに変換される第2色変換ルックアップテーブルと、を準備しておく。制御部60は、入力された指示に基づき、第1色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成するか、つまり、第1インク量データ生成制御に基づくか、あるいは、第2色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成するか、つまり、第2インク量データ生成制御に基づくか、のいずれかの制御を行う。
本実施形態によれば、第1インク量データ生成制御を実行した場合には、CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。そのため、Kインクが退色し、その明度が上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、Kインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、画像データの明度分布に対応した序列の変わらない明度分布になっているため、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。
また、第2インク量データ生成制御を実行した場合には、CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、Kインクのインク量が発生する範囲において、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。つまり、黒点に近づく方向において、Kインクの量を増やすことによって明度を下げる度合いが高くなる。例えば、印刷の初期品質を高めるために、黒点に近い領域の印刷を、よりKインクの量を多くして印刷することができる。
このように、本実施形態によれば、継時変化によるKインクの退色を考慮した印刷を行うか否かの選択を行うことができるため、ユーザーにとっての利便性が高くなる。
また、第2インク量データ生成制御を実行した場合には、CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、Kインクのインク量が発生する範囲において、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。つまり、黒点に近づく方向において、Kインクの量を増やすことによって明度を下げる度合いが高くなる。例えば、印刷の初期品質を高めるために、黒点に近い領域の印刷を、よりKインクの量を多くして印刷することができる。
このように、本実施形態によれば、継時変化によるKインクの退色を考慮した印刷を行うか否かの選択を行うことができるため、ユーザーにとっての利便性が高くなる。
4.実施形態4
実施形態3では、Kインクの退色による影響を考慮する必要の無い印刷においては、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行った方が良い場合があると述べたが、本実施形態では、制御部60において、Kインクの退色による影響の度合いを、Kインクが吐出される領域の面積率により判定し、判定結果に応じて、実施形態3に示した第1インク量データ生成制御と第2インク量データ生成制御とのいずれかの制御を選択するように構成している。具体的には、制御部60は、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率より大きい場合に、第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行い、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率以下の場合に、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行う。
ここで、所定の面積率は、第1インク量データ生成制御と第2インク量データ生成制御のいずれの制御を行うかを判定する閾値であるため、予め、印刷装置1が対象とする印刷画像の種類や目的に応じて、充分な評価を行い決定しておくことが望ましい。
実施形態3では、Kインクの退色による影響を考慮する必要の無い印刷においては、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行った方が良い場合があると述べたが、本実施形態では、制御部60において、Kインクの退色による影響の度合いを、Kインクが吐出される領域の面積率により判定し、判定結果に応じて、実施形態3に示した第1インク量データ生成制御と第2インク量データ生成制御とのいずれかの制御を選択するように構成している。具体的には、制御部60は、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率より大きい場合に、第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行い、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率以下の場合に、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データによる印刷を行う。
ここで、所定の面積率は、第1インク量データ生成制御と第2インク量データ生成制御のいずれの制御を行うかを判定する閾値であるため、予め、印刷装置1が対象とする印刷画像の種類や目的に応じて、充分な評価を行い決定しておくことが望ましい。
すなわち、制御部60は、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率より大きい場合に、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成し、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率以下の場合に、画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応するCMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、Kインクのインク量が発生する範囲において、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、インク量データを生成する。
具体的に説明すると、印刷装置1は、予め、第1インク量データ生成制御により生成されたインク量データに変換される第1色変換ルックアップテーブルと、第2インク量データ生成制御により生成されたインク量データに変換される第2色変換ルックアップテーブルと、を準備しておく。制御部60は、印刷対象の画像データに基づいて、一旦、第2色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成する。
次に、制御部60は、生成された印刷データを解析し、Kインクが吐出される領域の面積率を算出する。Kインクが吐出される領域の面積率は、例えば、Kインクが所定の吐出密度以上吐出される領域の面積の、印刷画像の全体の面積に占める割合として算出できる。
次に、算出されたKインクが吐出される領域の面積率が、予め設定しておいた所定の面積率より大きい場合に、第1色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成しなおして印刷を実行する。また、算出されたKインクが吐出される領域の面積率が、予め設定しておいた所定の面積率以下の場合には、第2色変換ルックアップテーブルに基づいて生成された印刷データにより印刷を実行する。
次に、制御部60は、生成された印刷データを解析し、Kインクが吐出される領域の面積率を算出する。Kインクが吐出される領域の面積率は、例えば、Kインクが所定の吐出密度以上吐出される領域の面積の、印刷画像の全体の面積に占める割合として算出できる。
次に、算出されたKインクが吐出される領域の面積率が、予め設定しておいた所定の面積率より大きい場合に、第1色変換ルックアップテーブルに基づいて印刷データを生成しなおして印刷を実行する。また、算出されたKインクが吐出される領域の面積率が、予め設定しておいた所定の面積率以下の場合には、第2色変換ルックアップテーブルに基づいて生成された印刷データにより印刷を実行する。
本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
Kインクが吐出される領域の面積率が大きい場合には、Kインクの退色によって印刷品質が劣化してしまう度合いが大きくなる。これに対し、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率より大きい場合に、CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。そのため、Kインクが退色し、その明度が上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、Kインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、画像データの明度分布に対応した序列の変わらない明度分布になっているため、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。
Kインクが吐出される領域の面積率が大きい場合には、Kインクの退色によって印刷品質が劣化してしまう度合いが大きくなる。これに対し、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率より大きい場合に、CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。そのため、Kインクが退色し、その明度が上がってしまった場合であっても、所定の色相範囲において、Kインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、画像データの明度分布に対応した序列の変わらない明度分布になっているため、明度が逆転する領域が発生することが無くなる。
また、Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率以下の場合には、CMYKインクのそれぞれのインク量データに基づくKインクを除くCMYインクによるコンポジット色の明度が、Kインクのインク量が発生する範囲において、任意の座標点から黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、CMYKインクのそれぞれのインク量データが生成される。つまり、黒点に近づく方向において、Kインクの量を増やすことによって明度を下げる度合いが高くなる。Kインクが吐出される領域の面積率が所定の面積率以下の場合には、継時変化によるKインクの退色によって印刷品質が劣化してしまう度合いが小さくなるため、例えば、印刷の明度レンジを高めるために、黒点に近い領域の印刷を、よりKインクの量を多くして印刷することができる。
1…印刷装置、5…印刷媒体、10…インク付与部、11…ヘッドユニット、12…インク供給部、13…ヘッド、14…ヘッド制御部、20…移動部、30…印刷制御部、32…CPU、33…メモリー、34…駆動制御部、35…移動制御信号生成回路、36…吐出制御信号生成回路、37…駆動信号生成回路、40…走査部、41…キャリッジ、42…ガイド軸、50…搬送部、51…供給部、52…収納部、53…搬送ローラー、55…プラテン、60…制御部、100…印刷部、110…画像処理部、111…画像制御部、112…入力部、113…表示部、114…記憶部、115…CPU、116…ASIC、117…DSP、118…メモリー、120…汎用インターフェイス。
Claims (5)
- ブラック系インクを含む複数のインクを吐出可能なヘッドと、
印刷対象の画像データに基づいて、前記ヘッドが吐出する前記複数のインクのそれぞれのインク量を制御するためのインク量データを生成し、前記インク量データに基づいて、前記ヘッドを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する印刷装置。 - ブラック系インクを含む複数のインクを吐出可能なヘッドと、
印刷対象の画像データに基づいて、前記ヘッドが吐出する前記複数のインクのそれぞれのインク量を制御するためのインク量データを生成し、前記インク量データに基づいて、前記ヘッドを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクと、前記ブラック系インクのインク量データに基づく前記ブラック系インクより明度が所定量高い仮想のグレー系インクと、によるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する印刷装置。 - 前記制御部は、
前記ブラック系インクが吐出される領域の面積率が所定の面積率より大きい場合に、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成し、
前記ブラック系インクが吐出される領域の面積率が所定の面積率以下の場合に、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記ブラック系インクのインク量が発生する範囲において、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する請求項1に記載の印刷装置。 - 前記制御部に対する指示の入力が可能な入力部を備え、
前記制御部は、入力された前記指示に基づき、
前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する第1インク量データ生成制御と、
前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記ブラック系インクのインク量が発生する範囲において、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも下がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する第2インク量データ生成制御と、のいずれかの制御を行う請求項1に記載の印刷装置。 - 印刷対象の画像データに基づき、ブラック系インクを含む複数のインクを用いて印刷を行う印刷方法であって、
前記画像データに基づいて、前記複数のインクのそれぞれのインク量データを生成するインク量データ生成工程と、
生成された前記インク量データに基づいて、前記印刷を行う印刷工程と、を含み、
前記インク量データ生成工程は、前記画像データの色空間のカラーガマットの所定の色相範囲における任意の座標点から黒点に向かう直線上の座標に対応する前記複数のインクのそれぞれのインク量データに基づく前記ブラック系インクを除く前記複数のインクによるコンポジット色の明度が、前記任意の座標点から前記黒点に向かう方向において、少なくとも上がらない明度となるインク量データとして、前記インク量データを生成する印刷方法。
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