JP2000135801A - 印刷装置 - Google Patents

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JP2000135801A
JP2000135801A JP11304240A JP30424099A JP2000135801A JP 2000135801 A JP2000135801 A JP 2000135801A JP 11304240 A JP11304240 A JP 11304240A JP 30424099 A JP30424099 A JP 30424099A JP 2000135801 A JP2000135801 A JP 2000135801A
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JP11304240A
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Ronald A Askeland
ロナルド・エー・アスクランド
Kevin R Hudson
ケヴィン・アール・ハドソン
Thomas S Hoff
トーマス・エス・ホフ
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HP Inc
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K2215/00Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data
    • G06K2215/0082Architecture adapted for a particular function
    • G06K2215/0094Colour printing

Abstract

(57)【要約】 【課題】逐次印刷におけるバンディングを削減する装置
を提供する。 【解決手段】測色上等価なプリントマスク(228)を
定義し、それらの中から使用するマスク(225)を選
択する。不揮発性メモリ(72)が動作命令を格納す
る。印刷ステージが、選択されたマスクを適用して印刷
媒体上のマークの形成を制御する。印刷ステージは、往
復動するペンキャリッジと、印刷媒体およびペンキャリ
ッジの垂直方向の相対運動を実現する送り機構(62〜
64)と、ペンキャリッジによって各ピクセルを横切っ
て多数のパスを搬送され、インク(54)を噴射してマ
ークを形成するペン(18)とを備える。1つ又は複数
のディジタルプロセッサ(272)が動作を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は概ね、紙、スライド
用素材、又は他の光沢のある媒体などの印刷媒体上にテ
キストやグラフィクスを逐次(incremental:インクリメ
ンタル)印刷する装置及び手順に関する。更に詳しく
は、本発明は、印刷媒体上に2次元のピクセルアレイと
して形成される個々のインクスポットから画像を構成す
る走査式サーマルインクジェット装置及び方法に関す
る。本発明はまた、ホットワックス転写法のような姉妹
技術にも適用できると考えられる。画質を最適化するた
め、本発明は、プリントモード技術を採用する。このプ
リントモード技術は、実質的にランダム化されても又任
意のものであってもよいが、本発明のある側面の好適な
実施形態においては、こうしたプリントモード技術は前
段の色調レベル手法を介して実現される。
【0002】
【従来の技術】これらの手順及び機械が基本的な目標と
するのは、比較的安価なプリンタを用いて非常に高品質
の印刷画像を得ることである。現在、逐次印刷は、画像
データをある種の電子的ディジタルマイクロプロセッサ
でディジタル処理することで達成されるのが一般的であ
る。
【0003】全てのこうした処理(以下に「画像処理」
及び「プリントマスク処理」という従来の名称で説明す
るステージが含まれる)を、ホストコンピュータ内(例
えば、接続されたプリンタを操作するソフトウェア内)
で実行することも、プリンタ自体に組込むことも出来る
が、両者に配分されるのが最も一般的である。システム
によっては、処理の一部を、別個のプロダクト、例えば
いわゆる「ラスタイメージプロセッサ」(RIP:Rast
er Image Processor)等で実行することで、コンピュー
タやプリンタに能力以上の負荷が掛かるの防ぐものもあ
る。
【0004】プリンタ内やRIP内で処理を実行する場
合、周知のように、そのプロダクトは「ファームウェ
ア」と呼ばれるプログラムを実行する汎用ディジタルプ
ロセッサ、又は特定のプリンタやRIPの一定の機能だ
けを実行するよう製作された特定用途向け集積回路(A
SIC:Application-Specific Integrated Circuit)
を備えてもよい。プリンタやRIPがファームウェアサ
ブシステムとASICとを共に用いる場合もある。
【0005】画像処理:これらの装置全ての基本的なタ
スクは、所望の画像を表すデータを受信して、それらの
データから、印刷機構に対する各瞬間毎の具体的なコマ
ンドを発行することである。本明細書においては、この
タスクを「画像処理」と呼ぶ。
【0006】こうした処理では、まず、何らかの形で暗
さやコントラストの制御または調整が行われるが一般的
である。同様に、カラープリンタの場合には、この前処
理ステージで色変換、及び必要であれば色補正も行われ
る。なお、本明細書の以下の部分における一般化のため
(文脈から異なることが明らかである箇所を除いて)、
「カラー」及び「測色」という用語を、有彩色、色表示
および今述べた色の操作に関してのみならず無彩色に関
しても用いることとする。こうした前処理を行うこと
で、ユーザが所望する色の修正や、入力画像の色表示と
プリンタの動作色空間および再現域との間の既知の不整
合を処理することが出来る。
【0007】コントラスト、暗さ及びその他の色補正に
続いて、画像処理では、レンダリング又はレンディショ
ン(Rendition)技法(例えば、誤差拡散ディザ処理)
も実行される(これはテキストよりも画像の場合に特に
重要ある)。レンディションステージは2つの主要な機
能を有すると言えるが、それはいずれも特定のピクセル
にカラーのインクスポットを空間的に配置することに関
係する。
【0008】第1に、一般的な低価格プリンタが作り出
せる比較的限られた数の階調によって、写真のような画
像の比較的連続した又は非常に精細な色の階調の実現が
企てられる。コンピュータのディジタルファイルは普
通、精細な色の階調を非常に正確に表現することが可能
であって、それは、そのデータフォーマットが、ディジ
タルであるとはいえ例えばピュアホワイト(pure whit
e)からデッドブラック(dead black)までの間で少な
くとも256段階の異なる色調レベルを表現できるから
である。
【0009】第2に、レンディションは同様に、コンピ
ュータが呼び出せる比較的多数の有彩色をカラープリン
タにおいて実現しようとする。レンディションでは、一
般的な低価格プリンタが作り出せる比較的限られた数の
有彩色を用いてこれを達成する必要がある。
【0010】4段落上で示唆した「カラー」のより幅広
い定義を適用すると、この2つの機能は本質的に、より
広い1つの機能的概念を形成する。すなわち、逐次印刷
のための色彩科学の技術用語で言えば、これらの機能は
共に、直接的には非常に限られた数の「カラー」値しか
作り出せない印刷システムにおいて、複雑なマルチレベ
ルの「カラー」値を実現することであると言える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】バンディング: 最高
品質の印刷を行う際の障害の1つは、印刷機構の特定の
要素が正しい印字(ないしは他の構成要素と協調した印
字)の失敗を繰り返すことにより引き起こされる。周期
的なアーティファクトは、インクジェットの軌道、ペン
の位置合わせ及び速度、並びに印刷媒体の位置合わせ及
び速度の、定在的な又は繰返される誤りに起因する。
【0012】例えば、特定のインキングノズル等の誤動
作または位置調整不良によって、その特定の構成要素
(例えばノズル)がマーキングすべき画像領域全てに渡
って、ほぼ一貫した白色の又は淡色のピクセル列が残る
ことがある。位置調整不良の場合には、それと同時に、
その構成要素が印字してはならない近接する領域に渡っ
て、過度にインキングが行われる。
【0013】この非常に単純な例は、バンディングとい
う概念の基礎的な紹介でしかない。まもなく分かるよう
に、バンディングが含意するパターン状のアーティファ
クトは、もっともっとはるかに複雑で厄介なものであ
り、追跡や把握が難しく、従ってその除去が困難なもの
である。
【0014】全ての画像領域が、こうした欠陥によって
等しく影響を受けるというわけではない。バンディング
問題(より一般的に言えば、ドット配置誤差)の視覚的
影響および重要性は、画像内の色調レベル、すなわちド
ットの密度によって変化する。
【0015】空白の量に基づき、色調の勾配を次の3つ
の範囲に定義することが出来る。
【0016】(1)ハイライト:この領域は充分な空白
を有しており、バンディングやその他のドット配置に起
因するアーティファクトに関しては、肉眼では殆ど分か
らない。
【0017】こうしたアーティファクトは勿論存在して
いるが、見え難い。それは、ドットの位置が少し違った
としても、見えている大量の空白の中では、相対的に小
さなほんの僅かの変化しか現れない(或いは変化が全く
現れない)からである。更に、存在するドットどうし
は、遠く離れており又通常は不規則な位置にあるため、
肉眼で配置誤差を検出できるような基準を構成し得な
い。
【0018】(2)中間調:この色調範囲の部分は、少
量の空白が適度な量のドットで満たされた領域と共に存
在するため、バンディングに最も敏感である。
【0019】ドットの配置誤差は、非常に目に付きやす
い。それは、ドットの位置の小さな違いが、空白がどれ
だけ見えるかに大きく影響することがあるからであり、
また多くの場合には、その適度な量のドットで満たされ
た領域の見えそのものを不均一にするからである。更
に、ドットが互いに凝集するため、合体(Coalescenc
e)によってバンディング及び粒状性が目に付くように
なる。
【0020】(3)飽和領域:色調範囲のこれらの部分
ではほとんど空白が見えず、ハイライト部分と同様にバ
ンディング効果は分かりづらい傾向にある。
【0021】印刷媒体上の大量の着色剤が、ドット配置
の誤差を隠してしまう(印刷媒体の送りに関する問題は
除く)。但し、着色剤と印刷媒体との相互作用により、
フラッドバンディング(flood banding)及び合体が発
生することがある。
【0022】実際には、こうした色調範囲の区分におけ
る境界は、特定の印字ヘッドで発生するドット配置誤差
の特性自体とともに、印刷される画像の性質にもある程
度左右される。従って、こうした色調勾配の領域をはっ
きりと或いは一般的に定義することは出来ない。
【0023】しかし経験的に言うと、配置誤差の目立ち
やすさの目的では、中間調領域は、非常に大雑把に言っ
て4ピクセル当たり1つを越える印刷ドットをもつ。但
し、この領域の飽和領域端では、非常に大雑把に言って
4ピクセル当たり全カバレッジから1つ以上引かれる。
例えば4レベル(0を含む)のシステムにおいては、各
ピクセル内のドットの最大数は3であるため、4ピクセ
ルの最大インキング数は3×4=12であり、中間調領
域の上限は4ピクセル当たり12−1=11ドットであ
る。
【0024】換言すると、目に付きやすい範囲は、1ド
ットにおいて約25パーセントのカバレッジを越える
が、1ドットにおいて最大インキング可能レベルから2
5パーセントを引いたもの未満である。ここでも、実際
には、この範囲は数値的に厳密にではなく機能的に定義
される。
【0025】インキング及び合体。良好な色の階調と
(有彩色カラープリンタの場合は)鮮明な色を得るた
め、及びアドレス指定可能なピクセル位置の間の空白を
しっかりと満たすため、充分な量の着色剤を付着させる
必要がある。しかしその場合、例えば蒸発や(印刷媒体
によっては)吸収によって、水やその他の基材などを除
去する後処理が必要となるのが一般的であり、この乾燥
工程には過度に時間がかかることがある。
【0026】更に、画像の部分毎に、多量の着色剤を全
てほぼ同時に付着させると、大量の着色剤による悪影響
がこれに関連して発生する。こうした悪影響としては、
1つの色の別の色へのいわゆる「にじみ」(鮮明である
べき色の境界で特に目立つ)、印刷媒体の「しわ」また
は縮み、並びに「ブロッキング」すなわち印刷された画
像から次の用紙の裏面への着色剤の裏移りさえもが挙げ
られる。極端な場合には、こうしたブロッキングによっ
て2枚の用紙が貼り付いたり、用紙がプリンタ装置の構
成要素に貼り付いたりすることもある。
【0027】勿論こうした状況は全て、前節で説明した
バンディング問題と同様、比較的安価なプリンタで実用
上最高品質の画像を提供するという目標を挫くものであ
る。この分野では以前から、これらの障害を解決しよう
とする努力が払われてきた。
【0028】プリントモード: 上述の問題(すなわち
バンディング及び合体)のいずれに対しても有用なもの
の1つとして、印字ヘッドのパス毎に、画像の各部に必
要な全着色剤の一部だけを付着させる技術が知られてい
る。この場合、各パスにおいて白色または淡色のまま残
された部分は、次の又は更に後のパスで満たされること
になる。
【0029】「プリントモード」として知られるこうし
た技術は、ページ上にほぼ同時に付着させる着色剤の量
を減らすことによってブリード、ブロッキング及びしわ
の抑制に貢献するだけでなく、バンディング効果の隠蔽
にも大いに役立つ。いくつかの印刷パスを重複させ、着
色剤のそれぞれの帯(swath)によって印刷媒体送り機
構の周期的誤差に起因するバンディングが隠されるよう
にするのが好ましい。
【0030】例えば、不正確に隣接する2つの帯の縁の
間に空白があったとしても、少なくとももう1つの帯の
境界の十分内側に存在するなんらかの着色剤によってカ
バーされるのが普通である。パスの総数によっては、こ
うした空白を、例えば3つ(4パスプリントモードの場
合)もの帯でカバーすることが出来る。言い換えると、
そのような「空白」ピクセル行では、着色剤4滴のうち
の1滴が足りないだけなので、不均一性ははるかに目立
ちにくい。
【0031】各パスにおいて(また、全体として見ると
全てのパスで)採用される部分的なインキングの個々の
パターンを、「プリントマスク」と呼ぶ。(文書によっ
ては、用語「プリントマスク」を繰返す組の各パスで用
いられるパターンについてのみ使用し、全てのパスに対
する全体的なパターンのマスクについては別の用語「こ
けら板マスク(shingle mask)」を使う場合もある。本
明細書では、より単純に「プリントマスク」を両者に対
して使用することとする。)これらの異なるパターン又
はマスクを積み重ねて充分にインクで書かれた画像にす
る方法が、「プリントモード」である。
【0032】画像処理ステージがピクセルに対するカラ
ースポットの空間的な割当てを確立するのに対して、プ
リントマスク処理ステージでは、各ピクセルにアクセス
する複数の印刷パス間におけるカラースポットの時間的
な割当てを確立する。プリントマスク処理は、画像処理
の後に行われるのが一般的である。
【0033】ランダムマスク処理: プリントモード技
術は非常に強力である。しかし、この技術では、前述し
た潜在する周期的誤差の影響を完全に除去することは出
来ず、また場合によってはある種の周期的なアーティフ
ァクトの一因と成り得ることが分かっている。こうした
点に対処するために、以前から、プリントマスクの最初
の生成における規則的、系統的特性に注目した試みがな
されてきた。
【0034】プリントマスク処理を行っても偽の印字パ
ターンが持続する又は悪化するという傾向は、単にその
マスク自体の規則性によるものだと考えられていた。こ
のため、かなり最近まで、プリントマスク処理ステージ
のランダム化に注意が向けられていた。
【0035】そのような試みのいくつかは、ランダム化
されたマスク、ランダム化されたプリントモード及び位
置選定規則に関する既に列挙した特許明細書に反映され
ている。これらの明細書から分かるように、そうした試
みは、個々のマスクセル内で規則的に発生するパターン
を除去することには成功している。各セル内のこうした
パターンは不規則でランダムな小さな形状に置き換えら
れたが、こうした形状は、各セルを一度に1つずつ考慮
した場合には害にならないのが普通である。
【0036】残念ながら、ランダム化による改良は、こ
れまでのところ限られたものにとどまっている。その理
由は、プリントマスクがマスクの寸法内のドット配置誤
差を隠すことにしか効果的でないためである。言い換え
ると、今述べた不規則でランダムな形状は、画像の幅お
よび高さ全体に渡って何十回も繰り返されると目をひく
ようになり、また美観を損なう場合が多い。
【0037】従って、最も効果的な改良としては、画像
全体に比してプリントマスクパターンを適当に大きくす
ること、例えばパターン幅を画像全体の幅の1/3に等
しく、或いは1/2以上とすることが必要であると思わ
れていた。最近の研究(例えば、Garciaの同時継続出願
における報告)では、プリントマスクをおよそ2.5セ
ンチメートル(1インチ)を越えて大きくすると、目で
は視認できなくなるということが示唆されている。
【0038】しかし、このサイズ範囲でも何百ピクセル
程度になり、大きなプリントマスクを記憶し使用するプ
リンタは高価であって競争力の面で不利となる傾向があ
る。従って、16ピクセル又は32ピクセル以下の幅の
プリントマスクに大方の努力が集中した。
【0039】このような幅は、一般に、画像の全幅のご
く一部にしか相当しない。従って、これまでは、このよ
うなプリントマスクを画像の全幅に渡って複製する必要
があった。また、縦の寸法についても同様であり、当然
画面の下まで同じような複製が行われた。結果として得
られる繰返しパターン(図1)は、上述のように、中間
調においてあまりにも容易に目につくものである。
【0040】図示の例は、8×8ピクセルのマスクを用
いて、スーパーピクセルの4ピクセル当たり1ドットだ
け充填された(すなわち、各スーパーピクセル当たり合
計4ドットが充填された)領域を印刷したものである。
この「レベル4」の色調は、4ピクセル当たり2〜27
ドットの中間調領域の中程にある。
【0041】図1に見られるようなアーティファクト
は、マスクの繰返し使用と、ペンの指向性およびインク
滴の大きさの不良との相互作用に起因する。この例が示
すように、新しくより良いプリントマスクの開発それ自
体では、中間調におけるバンディングや反復アーティフ
ァクトを部分的にしか解決しないように思われる。
【0042】画像処理におけるスーパーピクセル又はデ
ィザセル: このようなプリントモード手法における見
かけの限界のために、ごく最近の試みでは、印刷工程全
体の早い段階にある画像処理ステージにおけるランダム
化の可能性に注目したものがある。「スーパーピクセ
ル」と呼ばれるピクセル構造およびそれに関連する「デ
ィザセル」と呼ばれる構造は、共に以前から画像処理ス
テージで使われているものであるが、ランダム化を導入
してバンディングを削減する手段としてこれらを用いる
ことが検討されている。
【0043】その結果は、バンディングの削減に関して
は(Askeland及びDoronによる上記出願第09/042
880号明細書の教えるところによると)好ましいもの
であった。しかし、実際の又は知覚される解像度が多少
劣化し、シャープな輪郭をもつ形状を含む画像に対して
はこの技術の受容性が制限されることが分かった。
【0044】下色除去または黒色による置換: もう1
つの革新的領域が、本発明の理解における予備知識とし
て役立つであろう。本節では、下色といわゆるその「等
価な」黒色とが、(少なくとも本明細書においては)な
ぜ測色上等価ではないのかについて説明する。
【0045】有彩色カラー画像に関して工業用語「下
色」とは、(画像内の)各有彩色における、等しい持ち
分の原色(例えば赤、緑および青)からなる部分を意味
する。それら等しい持ち分の大きさ、つまり下色の大き
さは、各有彩色を構成する3つの主構成要素のうちの最
小のものの大きさに等しい。
【0046】下色の大きさは、最も純粋な原理では、同
量の黒色に相当するということは周知である。従って、
例えばプリンタでは、画像の下色を等量の黒色で置き換
えることによってほぼ同等の色相の見えを得ることが出
来る。
【0047】正確を期するためにここで強調すべきは、
この理論的な等価性が、せいぜい色相の見えに関してし
か成り立たないということである。実際には、着色剤3
つの下色を黒色で代用すると、非常に異なった結果が得
られる場合がある。
【0048】例えば、一部では、現実の画像形成システ
ムにおいて黒色インクでそれに等しい筈の3つの着色剤
の集合体を置き換えると、色相に変化が起き、事実上劣
化すると言われている。この考えは、特に中間調や陰影
の濃い領域に当てはまる。こうした考え方(信用に値
し、また色再現のより厳密な芸術的側面に関しては確か
により洗練されている)によると、3つの着色剤で形成
された下色のほうがある意味で「より豊か」であり、従
ってより大きな美的あるいは感情的なインパクトがある
ということになる。
【0049】別の違いとしては、ハイライト領域におい
て黒色による置換を行うと、より粒状性が目につくよう
になる。その理由は、1つのデッドブラック・ドットで
3つの有彩色のカラードットを代用するからである。個
々のインクドットは、視覚的に充分に分離しないため、
それぞれの色としては認知されない。そのため、散在す
る3つの有彩色要素のインクの各ドットは、単にグレー
に見え、すなわち黒色インクの個々のドットよりも暗く
見えない傾向がある。
【0050】従って、平均すると同じグレーになるはず
の等価の黒色ドットの場合は、もっと間をあけて分散さ
せなければならない。画像の粒状性を大きくするのはこ
の幾何学的効果である。特に、3色の着色剤をそれぞれ
充分に分散できる場合(ハイライト領域)において、対
応する量の黒色インクを用いるよりも、はるかにふさわ
しく滑らかな階調を表現することが出来る。
【0051】一方、さらに別の違いは、黒色の使用にと
って有利である。黒色インクの化学的性質は有彩色イン
クとは異なり、一般的にはより単純である。そのため、
乾燥時間、インク間の相互作用、及びインクと他の種々
の印刷媒体との間の相互作用が全て、3色の別々の有彩
色インクを用いる場合よりもはるかに制御しやすい傾向
にある。こうした要因は全て、印刷画像の全体的な色の
見え(或いは本明細書に最適な用語を用いると、画像の
測色的性質)に大きな影響を及ぼす。
【0052】更に、黒色インクの量は、3つの有彩色の
着色剤の総量のおよそ1/3である。それ故、黒色の方
が(化学的な差異を無視しても)乾燥時間がはるかに短
い。従って、スループットが等しい場合、黒色インクの
方が合体を被りにくい(合体は、種々の複雑な仕方で測
色的性質をすっかり変化させることがある)。
【0053】こうした考察に基づき、ブロッキングや合
体のないスループットが最も重要視されるような場合に
は下色を黒色で代用するということは周知である。(経
済性の面からも同じことが言える。すなわち、ほぼ同等
のグレースケールを得るためには黒色インクの方が少な
い量で済むからであり、また、1滴ずつで見ても黒色イ
ンクの方がはるかに安いことが多いからである。) それとは反対に、ハイライト領域や最高の美的インパク
トを得たい領域では、このような代用を控え、場合によ
っては画像内の本来の黒色を3色のインクによる下色の
「等価物」で置き換えることが知られている。本節の説
明から、少なくとも、黒色とそのいわゆる「等価な」下
色とが「測色上の等価物」ではないことは理解されよ
う。
【0054】結論: これまでは、たとえ内部的にラン
ダム化されたプリントマスクパターンを用いたとして
も、系統的なドット配置誤差に起因する反復的なパター
ンのせいで、産業上重要な全ての印刷媒体に高いスルー
プットで均質な優れたインクジェットプリントを実現す
ることは出来なかった。従って、本発明の分野に用いら
れる技術の重要な側面には、依然として有用な改善を施
す余地がある。
【0055】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような改
善をもたらすものである。ここで、比較的厳密な説明を
行う前に、本発明の背景を成すいくつかの思想を前もっ
て非公式に紹介する。なお、この非公式の前置きが発明
自体の定義ではないことは理解されたい。
【0056】本発明の根底にある手法は、繰返し段階状
に並べられた小さなマスクに特徴的な反復的パターン
を、2つ又はそれ以上のこうしたマスクの中から異なる
マスクを1つずつ各ピクセル位置に対して独立して選択
することによって抑制するというものである。この原理
は、次の2つの理由から、使用に際して注意が必要であ
る。
【0057】(1)画像の忠実度:もし2つ又はそれ以
上のこうしたマスクが、かなり異なる色調レベル又は測
色レベルに対応している場合には、(スーパーピクセル
法について上記したように)この手法は画像を破壊する
こととなり、最良の場合でも良好な解像度を妨げること
になる。しかし、本手法ではその代わりに、色調的にま
たは測色上等価な複数のマスク(異なっているが本質的
に同じ色を発生させるマスク)を、所定の完全なペン、
完全なペン発射シーケンス及び完全な媒体とともに提供
する。
【0058】もしも実際にペン及びその発射動作が完全
であるならば、そもそも懸念すべき可視パターン状のア
ーティファクトは発生しない。それは、(上述のよう
に)こうしたアーティファクトが、マスクの反復的な使
用とペンの欠陥との相互作用に起因するからである。ペ
ン、発射機構および媒体は不完全なものである。従っ
て、物理的事実として、測色上等価なマスクは必ずしも
同じ色を発生させないが、それは、ある指定された色を
発生させる場合に異なるマスクは異なるノズルを起動さ
せるからである。
【0059】測色上等価のマスクを(適切に)用いて何
が達成できるのかというと、異なるマスクによって生み
出された測色上多様な出力の用法を混ぜ合わせる(スク
ランブルする)ということである。このピクセル単位で
の混合は、適切に用いられると、非常に強力にパターン
形成を破壊する傾向がある。その有効性は、自動システ
ムが各色調レベル又は測色値毎に用いる異なるマスクの
数を調整することによってある程度まで制御可能であ
る。
【0060】(2)パターンの破壊。もしも測色上等価
なマスクの選択がピクセル単位で画像の全幅・全長に渡
って系統立てて行われるとすると、多くのシステム(全
てではないが)では結果として、いくぶん大きいだけの
反復パターンが相変わらず発生するであろう。こうした
要領を得ない結果を避けるため、多くのシステムにおい
ては、先行するピクセルに対して既に行われた選択やこ
れから処理するピクセルに対して行われるであろう選択
から実質的に独立したやり方でピクセル毎の選択を行う
のが好ましい。
【0061】各ピクセルに対する選択は、それぞれラン
ダムになされるのが理想的であろう。しかし、現実に
は、本当にランダムな選択には比較的コストが掛かる
上、それを行うことにより、高品質印刷における他の主
要な目標に障害が生じる恐れがある。同等な又はほぼそ
れに匹敵する品質の画像は、選択を「ランダム化する」
(以下に述べるように)か、或いは「実質上ランダム化
する」ことでも得られる。
【0062】次に、こうした予備知識を踏まえて、より
公式な説明を行う。
【0063】好適な実施形態において、本発明はいくつ
かの様相または側面を有する。これらの様相または側面
はそれぞれ独立して用いることもできるが、その利点を
最も効果的にするため、一緒に用いられるのが好まし
い。
【0064】第1の側面または様相の好適な実施形態で
は、本発明は、所望の画像を印刷媒体に印刷するための
装置である。本装置は、ピクセルアレイとして形成され
る個々のマークから画像を構成することによって印刷を
行う。
【0065】本装置は、複数の選択可能な測色上等価な
プリントマスクを確立するなんらかの手段を備える。本
発明の説明における普遍性および幅のために、以下、こ
の手段を「プリントマスク確立手段」又はより単純に
「確立手段」と呼ぶ。
【0066】本装置は、複数の選択可能なプリントマス
クの中から、印刷に用いるプリントマスクを選択するな
んらかの手段を更に備える。ここでも、普遍性および幅
のために、この手段を「プリントマスク選択手段」また
は単に「選択手段」と呼ぶ。
【0067】「測色上等価」とは、(より厳しい基準で
ある)「測色上同一」を意味するものではない。測色上
等価なマスクは、例えば、合体を抑制する能力にある程
度の差がある。この差は、特に、写真のように見える画
像を印刷するのに特に適した特殊な媒体上で顕著であ
る。(一方、測色上同一なマスクは、測色上等価であ
る)。前述した通り、「測色上等価」とは、下色除去お
よび黒から下色への置換を含意するものではない。
【0068】本明細書(添付の請求項を含む)ではま
た、「実質的に測色上等価」という語句も使用する。こ
れは若干ゆるやかな基準であって、本明細書において
は、特に、ごく小さな変更を意図的に採用するためのシ
ステム設計者の裁量を包含するものとして定義される。
こうした変更としては、発射されるインク滴の数および
位置とともにその時間的な配置における修正などが挙げ
られる。
【0069】こうした意図的な変更は、次の2通りの目
的から行われる場合がある。第1には、競合者が、「測
色上等価」の字義通りの意味を回避して添付の請求項の
範囲をかわそうとする場合である。
【0070】第2の(おそらくより有益な)目的は、測
色上等価なマスクの選択により達成されたものの上に、
さらなる変更を行うためである。例えば、こうした変更
は、本発明における誤差拡散の実施形態に関して後述す
るように、色調ステージの量子化によるアーティファク
トを避けるのに非常に有用な場合がある。
【0071】以上が、最も幅広い又は一般的な形におけ
る本発明の第1の側面の説明もしくは定義である。この
一般的な形においてさえ、本発明のこの側面が、当技術
で未解決であった難点を大幅に軽減することが分かるで
あろう。
【0072】特に、我々の発明のこの様相は、バンディ
ングおよび他の反復的アーティファクトを抑制し隠すた
めの全く新しい方法をもたらすものである。以下にその
方法を説明する。
【0073】このように本発明のこの様相は、最も幅広
い形でも、当技術における重大な進歩を表すものである
が、利益全体を一層享受しうるようにする他の特徴また
は特性と共に実施されるのが好ましい。
【0074】例えば、本装置は、プリントマスク確立手
段と選択手段とを自動的動作のためのプログラム命令を
格納した不揮発性メモリを更に備えるのが好ましい。本
装置はまた、選択されたプリントマスクを印刷に適用し
て、媒体上でのマークの形成を制御する印刷ステージを
含むのが好ましい。
【0075】後者の状況では、本発明はさらに、プリン
タケースと、プリンタケース内で往復運動するように取
り付けられたペンキャリッジと、媒体をペンキャリッジ
に対してキャリッジの往復運動と実質的に直交する方向
に相対運動させるプリンタケース内の送り機構とを有す
るのが好ましい。この場合、本装置は更に、キャリッジ
により各ピクセルに渡る複数のパス上を運搬され、イン
クを噴射して媒体上にマークを形成する少なくとも1つ
のペンを備えるのが好ましい。プリントマスク確立およ
び選択手段と印刷ステージとは、全体として、キャリッ
ジと、送り機構と、ペンとを制御し調整する少なくとも
1つの関連したディジタルプロセッサを備える。
【0076】今論じている好ましさの点について更に言
うと、本装置は、ピクセル間におけるインキングの空間
的な割当てをおこなう画像処理ステージを更に含むのが
好ましい。この場合、確立されたプリントマスクの各々
が、空間的に割り当てられたインキングの印刷パス間に
おける時間的な割当てを設定するのがさらに好ましい。
又、別の好ましい方法としては、前記適用を行う手段
が、選択されたプリントマスクを実質的にランダム化さ
れたシーケンスで連続するピクセルに対して使用するな
んらかの手段を備える。
【0077】本明細書で用いられる用語「ランダム化す
る」が、本発明を真にランダムな機器または装置に限定
するものではない点は誤解さるべきではない。反対に、
その様な機器は、この「ランダム化する」という語の範
囲に含まれるものである。
【0078】従って、後述から分かるように、用語「ラ
ンダム化する」とは、知覚し得るないしは論理性の看取
されるパターンを有しないシーケンスに則って動作する
装置および方法を表すためのものである。(おそらく最
終的な判断基準は、いくぶん循環論的なものである。す
なわちその基準とは、得られた印刷画像に知覚し得る又
は顕著なパターン状アーティファクトがあるか否かとい
うことである。)よって、この定義が当然包含すること
になるシーケンスは、少なくとも主要なランダム因子を
有するが、同時に、ランダム性を不完全にする一定の制
約条件をも満たすものである。別の言い方をすると、こ
の装置および方法は、「疑似ランダム」である。
【0079】本節で既に示唆したように、測色上の等価
物を系統立てて選択することは多くのシステムにとって
は望ましくないが、それを許容するシステムもある。本
発明のある様相の好適な実施形態では、いくぶん系統立
った方法で選択を行い、画像の特性と相互作用すること
でパターン状のアーティファクトを抑制することが出来
る。例えば、このことが成り立つ本発明の一様相に、誤
差拡散がある。
【0080】この点については後ほど詳述する。このよ
うな場合には、一定のランダム化が処理中に起こる場合
があることが分かるであろう。
【0081】本発明の第1の主な側面または様相に関し
てさらに好ましくは、確立手段が、画像の幅の非常に小
さい割合を占める各プリントマスクを確立する。各マス
クは、幅および高さにおいてそれぞれ6ミリメータ(1
/4インチ)よりも充分に小さいことが更に好ましい。
【0082】また、選択手段が、連続するピクセルに対
して、確立されたプリントマスクの中から実質的にラン
ダム化された工程によってプリントマスクを選択するこ
とが好ましい。
【0083】更に、選択手段が、入力画像を印刷用の入
力測色レベルのアレイとして定義するのが好ましく、ま
た、各入力測色レベルを複数の測色上等価なプリントマ
スクのいずれか1つに対して選択的にマッピングするの
が好ましい。この場合、本装置が、複数の測色上等価な
色調レベルを確立するなんらかの手段を更に備えること
がより一層好ましい。
【0084】本明細書における、測色上等価の概念につ
いては既に上述した。ここでは色調レベル(プリントマ
スクとは異なる)への適用について説明する。
【0085】この場合、選択手段は更に、定義された入
力画像の各入力測色レベルを複数の測色上等価な色調レ
ベルの中の特定の一つに独立して割り当てるなんらかの
手段を備える。この割当ては、実質的にランダム化され
た手順により行われる。
【0086】その結果、選択手段およびマッピング手段
が協働し、定義された入力画像の各入力レベルの、複数
の測色上等価なプリントマスクのそれぞれに対する実質
的にランダム化された割当てを自動的に実行する。こう
して、他の用法のなかでもこの場合は本質的に、複数の
測色上等価なプリントマスクを用い、ランダム化された
方法でそれらを選択するが、プリントマスク処理ステー
ジには直接アクセスしないという手法を提供する。
【0087】そうした直接アクセスは、他の場合(初め
て等価マスクを定義し、それらを選択する方法体系を確
立する場合)には必要となるのが一般的である。従っ
て、この好適なアプローチは、例えば、以後の技術変更
に際してもプリントマスク処理ステージが変更されない
市販製品に本発明を組み込む場合など、そうした直接ア
クセスが不可能な場合には特に有用である。
【0088】本発明の第1の様態に関して更に好ましく
は、プリントマスク定義手段が、プリンタの利用可能な
解像度よりも粗いピクセルグリッドを用いて画像を準備
するなんらかの手段を備え、また、この粗いグリッドの
ピクセル間における印刷パスの割付けを変更することに
より複数の測色上等価のプリンタマスクを構成する手段
を備える。
【0089】後に分かるように、測色上等価(或いは実
質的に等価)なマスクは以下の方法で用意してもよい。
【0090】(1)到来する元画像のピクセルをプリン
タの解像度と同じより精細なピクセルグリッドに細分
し、元画像のピクセルデータをその精細なピクセルグリ
ッド内に別々に分配する(これが前段落で述べた好まし
い方法である)。
【0091】(2)本質的に同じ処理を、単に別の時間
的シーケンスにおいて実行する。
【0092】(3)到来するピクセルを細分し、且つ異
なる時間シーケンスを形成する。
【0093】測色上等価(或いは実質的に等価)なマス
クを形成する更に別の方法体系は、添付の請求項のいず
れかの範囲に含まれる。
【0094】第2の側面または様相の好適な形態では、
我々の発明は、ピクセルアレイとして形成される個々の
マークから画像を構成することにより、所定の画像を印
刷媒体上に印刷する方法である。本方法は、複数の選択
可能な測色上等価な色調レベルを確立するステップを含
む。
【0095】更に、本方法は、印刷に用いる色調レベル
を前記複数の選択可能な測色上等価な色調レベルの中か
ら選択するステップを含む。
【0096】以上が、最も幅広いまたは最も一般的な形
での本発明の第2の側面の説明あるいは定義である。本
発明のこの様相も、この一般的な形においても、当技術
で未解決であった問題点を軽減することが分かるであろ
う。
【0097】特に、前述のように、複数の測色上等価な
レベルをこうして確立することで、プリントマスク処理
ステージに対して直接アクセスできない場合でも、例え
ば複数のマスク間の選択を導入することで、間接的にア
クセスする方法が得られる。この本発明の第2の主な様
相の他の有益な用途は、当業者には明らかであろう。
【0098】このように本発明の第2の様相は、最も幅
広い形でも当技術における重大な進歩を表すものである
が、全体的な利益を一層享受し得るようにする他の特徴
または特性と共に実施されるのが好ましい。
【0099】例えば、本方法は、選択されたレベルを印
刷に適用して媒体上のマークの形成を制御するステップ
を更に含むのが好ましい。この場合、この適用ステップ
が、前述のような印刷機構(すなわちペンキャリッジ、
ペン、送り機構およびディジタルプロセッサ)を動作さ
せる処理を含むのが好ましい。
【0100】また、適用ステップが、選択された色調レ
ベルを連続するピクセルに対して実質的にランダム化さ
れたシーケンスで使用する処理を含むのが好ましい。更
には、色調レベルを選択するステップが、ピクセル間に
おいてインキングを空間的に割り当てるのが好ましい。
更に本方法が、空間的に割り当てられたインキングの印
刷パス間における時間的な割当てを設定するプリントマ
スク処理ステップを、選択ステップの次に備えることが
好ましい。
【0101】本発明の第2の主な様相に関して更に好ま
しくは、プリントマスク処理ステップが、画像の幅の非
常に小さい割合を占める各プリントマスクを確立する処
理を含む。また、選択ステップが、連続するピクセルに
対して、複数の選択可能な測色上等価なレベルの中から
実質上ランダム化された手順によって色調レベルを選択
する処理を含むのが好ましい。
【0102】更には、選択ステップが、画像を印刷用の
測色レベルのアレイとして定義するサブステップを含む
のが好ましい。それに伴って、もう1つのサブステッ
プ、すなわち複数の選択可能な測色上等価な色調レベル
をそれぞれ複数の測色上等価なプリントマスクにマッピ
ングするサブステップを含むのが好ましい。
【0103】第3の基本的様相または側面の好適な実施
形態では、本発明は、所望の画像を、ピクセルアレイと
して形成される個々のマークから構成することによって
印刷媒体に印刷する装置である。本装置は、その様なア
レイ内のピクセル毎に印刷用の各色調レベルを確立する
ハーフトーン処理ステージを含む。
【0104】更に、本装置はハーフトーン処理ステージ
で用いる複数の異なる選択可能な測色上等価なレベルを
確立するなんらかの手段を備える。既に概説した理由に
より、この手段を「レベル確立手段」または単に「確立
手段」と呼ぶ。
【0105】本装置はまた、プリントマスクを使用して
印刷パス間におけるインキングの時間的な割当てを確立
するプリントマスク処理ステージを備える。本装置は更
に、ハーフトーン処理ステージで用いる色調レベルを複
数の選択可能な測色上等価のレベルの中から選択するな
んらかの手段を備える。
【0106】以上が、我々の発明の第3の様相の最も一
般的または幅広い形での定義あるいは説明である。こう
した表現からでも、本発明のこの形態が、当技術を大幅
に前進させることが分かるであろう。
【0107】特に、前述のように、異なってはいるが測
色上等価の複数のレベルを確立することで、システム設
計者が後段のマスク処理ステージにアクセスしてそのス
テージのマスク処理の詳細や他の機能を操作することが
可能になる。但し、本発明はやはり、本発明の利点を最
も効果的にする他の一定の特徴または特性と共に実施す
るのが好ましい。
【0108】特に、前記ハーフトーン処理ステージが誤
差拡散ステージであるのが好ましい。この場合、当該ス
テージが、テーブルに基づく誤差拡散システムであるの
が好ましい。
【0109】このようなシステムにおいては、レベル確
立手段は、各入力色調レベルに対する基準レベルと誤差
値とを規定する参照テーブルを備える。レベル確立手段
はまた、複数の測色上等価な基準レベルを定義するなん
らかの手段を備える。
【0110】このことが有利であるのは、前段のハーフ
トーン処理ステージから後段のプリントマスク処理ステ
ージまで操作可能なことに加えて、このシステムが、誤
差拡散参照テーブルへのアクセスを通して一般的に得ら
れる柔軟性を利用できるからである。参照テーブルは一
般的に、ソフトウェアや電子回路に対する技術変更が終
了した場合でも、ソフトウェアや電子回路とは別に格納
される。テーブルが操作しやすい状態に保たれるのが普
通であるのは、様々の理由でデータテーブルが修正され
るのが、そのプロダクトの第1バージョンが発売されて
かなり経った後である場合が多いためである。
【0111】今検討している誤差拡散システムの場合、
参照テーブルは、画像をプリンタ機構に出力するための
等価プリントマスクの定義へのアクセスを可能にする。
一方、前述のように、前段の複数のレベルは、誤差拡散
アルゴリズムが例えばASIC内に固定されていて直接
操作できない場合などに、マスクの等価性を定義する手
段を提供する。従って、この手法は、一部分が前段のレ
ベル確立ステージで作動し、残りが参照テーブルでまた
は参照テーブルを介して作動する。
【0112】誤差拡散処理ステージに関して更に好まし
くは、選択手段が、異なる測色上等価な基準レベルを複
数の連続する測色上近接した入力色調レベルに割り当て
る。この場合、本装置が更に、複数の選択可能な等価レ
ベルの各々を、同じように等価な各プリントマスクにマ
ッピングする手段を備えるのが好ましい。また、選択手
段が実質的にランダム化されているのが好ましい。
【0113】本発明の以上の動作原理及び利点について
は全て、添付の図面を参照しつつ以下の詳細な説明を検
討することにより、さらに深く理解されるであろう。
【0114】
【発明の実施の形態】1.複数パスシステム 画像処理ステップで特定の画像においてプリントすべき
ドットの空間的配置を確立した後、アレイは通常、後段
のプリントマスク処理ステージに進む。ここでは、当該
ドットの時間的配置が2つ又はそれ以上のパス間で行わ
れる。最高の画質を得るためには、比較的多数のパスを
必要とするのが普通である。そうしたプリントモード
は、より適切には「マルチパス」と呼ばれる。
【0115】古典的には、パス毎に異なるプリントマス
クが作成され、各マスクはその1つのパスだけで用いら
れる(但し、マスクは、なんらかのマスク「ローテーシ
ョン」によりシフトされて他のパスで再使用される)。
従って、各パスのプリントマスクは、そのパスにおける
個々のピクセルをプリントしてよいかどうかを指示する
1ビットの2進値を格納したグリッドである。
【0116】種々のマルチパスシステムでは、その代わ
りにいわゆる「こけら板マスク」を用いる。こけら板マ
スクは、ある種の共通の又はハイブリッドな機能を果た
すパターンを有する。このパターンは、ディザマスク
(又はスーパーピクセル)及びプリントマスクとして機
能する。パス毎に異なるグリッドにおける単なる1ビッ
トの2進値とは異なり、こけら板マスクグリッドは、各
ピクセルが印刷されるパスを示す番号を格納している。
【0117】本発明は、これらの構成(2進値グリッド
およびこけら板マスク)のどちらともうまく機能する。
両者は、ランダム化してもよい。本発明は、プリントマ
スク又はマスクがランダム化された複数パスシステムに
おいて特に有利である。
【0118】その理由は、マスクをランダム化すること
で、不規則なパターン形成の要素が時間的配置に導入さ
れるからである。マスクのランダムな選択と各マスク内
部のランダム化とが相まって、反復的なドット配置誤差
に起因するアーティファクトが二重に防止される。
【0119】あるノズルがドット配置誤差を発生するよ
うになった場合でも、所定ピクセルの所定ドットはある
時はそのノズルによって形成され、別の時には異なるノ
ズルによって形成されるため、その誤差はあまり反復的
ではなくなる。従って、視認されるアーティファクトは
顕著ではなくなり、場合によっては排除される。
【0120】2.測色等価物への分割、およびランダム
化 従来のプリントマスク処理、すなわち従来のこけら板マ
スクを用いた処理では、個々のマスクはそれぞれ特定の
ハーフトーンレベルに対応する。図2に、例として、4
8×24ドット/ミリメートル(1200×600ドッ
ト/インチ)の印刷システムを用いた、4レベル印刷の
ための標準的なマスクセット(こけら板マスク)を示
す。
【0121】データは、24×24ドット/ミリメート
ルで受信されるが、48×24のグリッド(プリンタ解
像度)で印刷される。例示の各グリッド位置における数
は、その位置にインク滴がプリントされる際のパスを表
している。
【0122】得られる印刷出力は、図1及び図3に示す
ような繰返しパターンを含むのが一般的である。この2
つの図の中では、図3のパターンの方が目立ちにくい
が、それでも垂直方向に沿った繰返しが確かに見られ
る。この繰り返されるパターンが、こけら板マスクの幅
及び高さである。
【0123】次に、望まれており且つ本発明の使用によ
って達成できるものを、図4に示す。すなわち、図4で
は、小さな不規則なパターンが依然として見られるが、
それらは繰り返してはいない。この改良の背景となる原
理を、図15に示す。図15から分かるように、測色上
等価なプリントマスクの確立および選択手段96は、画
像処理ステージ73内かプリントマスク処理ステージ7
4内のいずれか、又は部分的にその両方に集中させるこ
とが出来る。
【0124】こうした「確立手段」及び「選択手段」が
ある場合、画像データ源71がプリンタケース72’内
に組み込まれたシステムにデータの供給91を行うのが
普通である。但し、多くの場合、データ処理回路72の
一部は、関係するコンピュータやラスタイメージプロセ
ッサ内に設けられる。プログラムされた画像処理回路内
では、コントラスト及び色の調整または補正76が最初
に行われるのが普通である。
【0125】調整された又は補正されたデータ92は、
その後、レンディション及びスケーリングサブステージ
78へ進む。このモジュールの一部は、従来のシステム
においても、複数の色調レベルの確立103とそれらの
選択104とを行う手段77を備える。但し、これらの
機能は普通、概念的には別々のステップであるとは見な
されず、むしろ、入力データ71,91内に複数のレベ
ルが存在することに関係していると見なされるのが最も
一般的である。
【0126】しかし、本発明の詳細を紹介する準備とし
て、確立および選択機能77を別個のタスクであると見
なすことは役に立つであろう。当然、この選択部は、何
らかの方法でデータストリームの内容92により駆動1
01される必要がある機能である。この機能により選択
されたレベル105は、入力データバイト92にふさわ
しいものとなる。
【0127】従来のシステムにおいては、複数のレベル
103は、それぞれ1つしかないものである。従来技術
では、所定の色の見えに対して2つ以上の色調レベル1
03を定義しても意味がない。後ほど分かるように、本
発明の実施形態の中にも、1つの色の表示に対して複数
の色調レベル103を定義しないものがある。
【0128】レンディションステージを出たデータ94
は、次にプリントマスク処理ステージ74に入る。ここ
では、選択された色調レベル105にふさわしいと思わ
れるプリントマスクが選択される。従来技術において
は、やはり、選択された各マスク87は1つしかないも
のであって、所定の色の見えに対して2つ以上のマスク
87を定義することは意味がない。
【0129】しかし、本発明によると、(少なくとも中
間調領域においては)色調レベル毎に少なくとも2つの
マスクが定義される。定義されたこれら複数のマスクの
中から、レンダリング済みデータ94の各ピクセルの色
を印刷する際に用いるマスク87が1つ選択される。上
述のように、複数のマスクの確立および選択は、本発明
の基本機能96である。
【0130】選択されたマスクを適用した後、データ9
5は最終段の出力ステージ75に進み、ペン18、走査
モータ56及び印刷媒体送りモータ62を駆動するのに
必要な電子信号53,57,64に変換される。それに
より、プラテン63が印刷媒体61を移動させるととも
にインク54が媒体上に噴出されて、媒体上に画像を形
成する。センサ51は、位置エンコーダストリップ24
を読取ってパルス52を制御ステージ75に返し、制御
ステージ75がペンの位置と速度とを斟酌できるように
する。
【0131】本明細書の例では、説明を簡単にするため
に2パス方式のプリントモードを示した。しかし、本発
明は、いかなるマルチパスプリントモードにも適用で
き、また、パス数が大きいほどより効果的である。
【0132】本例はまた、分割すべき各レベル又はマス
クに対するサブレベルが2つであり関連するマスクが2
つである場合に限られている。しかし、本発明では、よ
り多くのマスク(例えば、3つないしは4つのサブレベ
ルやサブマスク)を使用して、より完全にパターン形成
を防止することも考えられている。
【0133】前出の「課題を解決するための手段」の欄
で説明したように、本発明は、異なるパスにおいて共通
の処理および共通の印刷解像度で動作することも、例示
のように細分された入力ピクセルで動作することもでき
る。
【0134】本発明を使用することで、解像度を劣化さ
せたりハーフトーン処理を妨げたりすることなく、バン
ディング又はパターン形成が削減される。このことは、
ドット配置によるアーティファクトがバンディングに重
大な影響を及ぼすような特殊媒体において、特に重要で
ある。
【0135】複数の測色上等価なマスクの使用は、大き
なマスクの使用よりもはるかに安価である。
【0136】3.マスク処理ステージにおける分割およ
びランダム化 次に、本発明の最も直截な形においては、複数のプリン
トマスクの確立処理はプリントマスク処理ステージ内で
実行される。この処理は、画像処理ステージにおける全
ての色調レベルのセット203中の色調レベル208の
少なくとも1つに対して、2つ以上のプリントマスク
(例えば、マスクの対228)を実際に備えたサブモジ
ュール232内で行われる。
【0137】この対応231は、本発明が正しく機能す
る上で非常に重要である。1つの色調レベル208に対
して設けられたマスク228は、その両方(3つ以上の
場合には全て)が、(少なくとも平均すると)実質的に
同様の色の効果を生むものでなければならず、さもなけ
れば当然、画像が単に違うものになってしまう。
【0138】従って、まず第1に、データ94により駆
動221されて、そのデータポイントと組み合わされる
マスクが1つ選択される。しかし、一旦そのポイントを
越えると、システムはデータポイントに対応する複数の
マスクの存在に直面する必要もある。
【0139】従って、本発明は、レベル毎にこけら板マ
スクを1つだけ定義する代わりに、パターン形成問題を
引き起こす各レベル208に対して2つ又はそれ以上の
異なるこけら板マスク228を定義する。前述したよう
に、その主な対象となるのは中間調領域におけるレベル
であり、ハイライトや影部分をその様に扱う必要はない
のが普通である。
【0140】更に本システムは、図示のように、2つの
マスク間の選択97を直接行う能力を有する。ここで
「直接」が意味するのは、システムが、(1)1つのレ
ベルに対してマスクが2つ存在し(2)いずれのマスク
を用いるかを決定する必要があるという事実に明示的に
且つ具体的に対処するようプログラムされていなければ
ならないということである。
【0141】上述の決定は、この直接的方法の目的上、
(図中の乱数発生器222が示唆するように)ランダム
化された方法で行われるのが好ましい。しかし、既に説
明したように、純粋に本当にランダムな決定は必要では
ない。
【0142】複数のマスクが好ましくは測色上等価であ
るため、どの所定のピクセルに対してどちらのマスクを
選択してカラー(ここでも完全な構成要素を仮定)を出
力しても構わない。図5に示す例では、マスク1(すな
わち、レベル1のマスク)が2種類あり、またマスク2
(同様に、レベル2に対応)も2種類ある。
【0143】こうして、各入力(24×24)ピクセル
に対して、2つ又はそれ以上の等価なマスクの中から1
つをランダムに選択することが出来る。マスク2Aと2
Bとをこうしてランダムに選択することにより、(1)
どちらのノズルを用いて所定の48×24ドット/ミリ
メートルのピクセルを印刷するか(パス1かパス2か)
と、(2)24×24のサブピクセルの位置(第1又は
第2の48×24ドット/ミリメートルのピクセルのど
ちらか)と、をランダムに変更することが出来る。
【0144】図4は、従来の方法と、2つの等価なマス
ク間のランダム化との比較のために、ページ全体に渡っ
て実際に配置したこけら板マスクのパターンを示してい
る。図6の上のテーブル(通常の方法の場合)からは、
(図1及び図3に示すような)問題を引き起こす繰返し
パターンが明らかに見て取れるが、下のテーブル(ラン
ダム化による方法)にはその様なパターンが見られな
い。
【0145】仮想印刷装置として知られるソフトウェア
シミュレータを用いて、シミュレーションを行った。こ
のシミュレーションでは、粗いグリッドにおいて1ピク
セル当たりインク1滴という均一なフィールドで、走査
軸方向性誤差(すなわち、ノズルが左右に大きくずれて
発射されること)を用いた。
【0146】本願の図3及び図4は、このシミュレーシ
ョンに基づくものである。これらの図から(図6よりも
視覚的に)、本発明の使用によってこけら板マスクによ
るパターンを抑えることで、バンディングが減少するこ
とが分かる。
【0147】いま用いられている仮想プリント装置の限
界により、このシミュレーションでは、こけら板マスク
の時間的な様相だけを変更した。この叩き台では、24
×24のサブグリッドの位置のランダム化は不可能であ
る。総合的なランダム化を行えばより良好な出力が得ら
れるであろうことは、理解されるであろう。
【0148】4.ハーフトーンステージにおける分割お
よびランダム化 同様の結果が得られる別法は、冗長な(または測色上等
価な)ハーフトーンレベルを生成することである。これ
らハーフトーンレベルは、測色上等価なこけら板マスク
にマッピングされる。図7に示す6レベルのシステムで
は、元のハーフトーンレベル1は、ピクセル単位(24
×24の粗いグリッド)で新しい2つのハーフトーンレ
ベル(1及び2)に分割される。また、元のレベル2も
同様に分割される。
【0149】新しいハーフトーンレベル1及び2は共に
1滴用のこけら板マスクをマッピングし、新しいレベル
3及び4は共に2滴用のこけら板マスクをマッピングす
る。よって、粗いグリッドの各入力ピクセルがシステム
によって分割された前記2つの入力レベルのいずれかに
ある場合、各入力ピクセルは、その入力ピクセルのレベ
ルに対する2つのサブレベルのどちらか一方にランダム
に割り当てられる。
【0150】その原理を図17に例示する。ここで認識
すべきは、主データ経路94が、実際にはマスクユニッ
トの選択における主チャネルではないということであ
る。むしろその機能は、実際には、(前もって画像処理
ステージ373内に準備されていた)複数の測色上等価
な色調レベル308と、プリントマスク処理ステージ3
74内の対応するマスク328との間のマッピング33
0として具現化されている。
【0151】一旦等価なレベルの1つが選らばれると、
それによってその従属マスク328も選らばれる。選択
されたプリントマスク325は、単にマスクセット32
8から適切なマスクを集中329させたものである。色
調とマスクとの結合231(図16)の潜在的と思われ
た特性は、こうしてより支配的な役割を帯びることとな
る。
【0152】5.テーブルに基づく誤差拡散ステージに
おける分割 高性能アーキテクチャシステムにおいて、テーブルに基
づく高速誤差拡散は、プリンタのASICで実行され
る。周知のように、既存のASICモジュールに対する
修正は極めて高価であり、設計スケジュールに対する大
きい危険を伴う。
【0153】このような欠点を避け、しかもこのような
システムにおいて本発明の利点を達成するためには、
(ASICではないが)誤差拡散テーブルの再設計の容
易さを利用することが出来る。この方法は、上の第4節
の方法に類似している。
【0154】2つの等価なハーフトーンレベルのうちの
1つを粗いグリッドの各ピクセルに対してランダムに選
択する代わりに、等価なハーフトーンレベルが定義さ
れ、誤差拡散テーブル内で用いられる。図8に、本発明
をテーブルに基づく誤差拡散に適合させる際に用いる誤
差拡散アルゴリズムの主要部を示すが、これは、参照テ
ーブルを用いた誤差拡散のプログラムの当業者には自明
のものであろう。
【0155】図9及び図10に、それぞれ、従来の処理
および本発明による誤差拡散テーブルの一部(色調レベ
ル120〜137)を示す。例のテーブルは、基準出力
レベル閾値を“128”及び“224”として構成した
ものである。
【0156】すなわち、色調(tone)0〜127での基
準レベルは“0”であり、色調128〜223での基準
レベルは“1”であり、残りの色調224〜255での
基準レベルは“2”である。テーブルの4つの出力レベ
ル(0,1,2,3)は4つのこけら板マスク(0,
1,2,3)に対応する。
【0157】図10の新しいテーブル形式は、測色上等
価な出力レベルを含んでいる。“128”から“22
3”の間の色調レベルのうち、偶数の色調レベルは基準
出力レベル“1”にマッピングされ、奇数の色調レベル
は基準出力レベル“3”にマッピングされる。
【0158】色調レベルの基準出力レベルに対する割当
てはランダム化される必要がなく、むしろ図10に示す
ように完全に系統的である。それにもかかわらず、誤差
拡散システム自体の動作は、このランダム化されていな
いテーブルの構造と相まって、ほとんど全ての場合でパ
ターン形成を抑制する。
【0159】例外となるのは、非常に広い均一色(特に
原色や等和色)の領域である。そのした場合にはランダ
ムな変化を導入するようシステムをプログラムしてもよ
い。
【0160】出力レベル“1”及び“3”は、それぞれ
ピクセル当たりインク1滴の測色上等価なこけら板マス
クに対応する。同様に、“224”から“255”の間
の偶数の色調レベルは基準出力レベル“4”にマッピン
グされ、一方、奇数のレベルは基準出力レベル“6”に
マッピングされる。
【0161】出力レベル“4”及び“6”は、それぞれ
ピクセル当たりインク2滴の測色上等価なこけら板マス
クに対応する。出力レベル“5”及び“7”は、ピクセ
ル当たりインク4滴の測色上等価なマスクにマッピング
される。
【0162】このように修正された誤差拡散テーブル
は、基準出力レベルによって出力レベルが以下のように
増加するように構成される。
【0163】
【表1】
【0164】ここで、標準的な誤差拡散テーブルと修正
されたテーブルとを比較すると、以下のようになる。
【0165】
【表2】
【0166】図11に、修正誤差拡散テーブルを用いた
4パスプリントモードのためのこけら板マスクを示す。
こけら板マスクがページ全体に渡って変化し続けるた
め、バンディングは減少している。ピクセル当たり1滴
および4滴におけるレベルは、それぞれ2つの測色上等
価なこけら板マスクでランダム化されている。また、2
滴のレベルは、3つの測色上等価なこけら板マスクでラ
ンダム化されている。
【0167】ここでの動作原理を図18に示すが、既述
の図17のシステムに非常に似ていることが理解されよ
う。主な違いは、マッピング430が、ここでは参照テ
ーブル477からマスクセット428へと行われること
である。
【0168】非常に重要な点は、誤差拡散処理ブロック
404を変更する必要がないことである。上記したよう
に、マスクセット428の変更は必要であり、参照テー
ブル477を変えることも重要である。
【0169】6.ランダム化 我々の発明は、従来の、或いは将来導入されるかもしれ
ないランダム化技術に依存している。こうした技術とし
ては、例えば、本プロダクトを当分野に使用する際にリ
アルタイムで従来の乱数発生器を作動させることなどが
挙げられる。
【0170】従来の乱数発生器は、技術文献に記載され
ているような数列を用いた一般的なものでもよく、又、
例えば非同期クロックの動作に基づくものでもよい。こ
うしたディジタルクロックを直接読み出してもよく、ま
た、クロックにより確立される時間間隔に基づいてラン
ダム化を行ってもよい。
【0171】しかし、乱数発生器は、そのようにリアル
タイムで作動させるよりも、プロダクトの開発段階で作
動させるのが好ましい。得られた乱数の列を格納して、
当分野でプロダクトを使用する際に呼び出してもよい。
【0172】我々は、マスクセット内の複数のプリント
マスクの各々に同じ確率的重みを与えると、満足のいく
結果が得られることを発見した。この手法が、見えにお
いて最大の変化をもたらすことは明らかである。但し、
プリントマスク毎に異なる確率を割り当てることも、我
々の発明の範囲に含まれるものである。その様な割当て
を行うか否かによって、ある一定の種類の又はある一定
の条件下でのアーティファクトがより有効に削減され
る。
【0173】7.本発明を実装するためのハードウェア 我々の発明は、インクジェットプリンタ10(図12)
の動作に組み込まれるのが有利である。このプリンタ
は、印字ヘッド自身と共にキャリッジ走査軸に沿って移
動する一体型インクリザーバを有するインクジェット印
字ヘッドを用いるものであってもよく、またその代わり
として、図示のような「軸外(off axis)」型(すなわ
ち、定置式の外部供給部30にインクが入っているも
の)であってもよい。
【0174】一般にプリンタは、新しい紙その他の印刷
媒体を保持するトレイ12Aを備える。印刷処理が始ま
ると、シートフィーダ(現在は、従来型のステッパモー
タとフィードローラが用いられているが、より広い概念
のために、ここでは古典的な円筒プラテン63で表す)
が、印刷媒体の1枚の用紙61をトレイからプリンタ自
体の内部に送り込む。このとき印刷媒体はU字型の経路
を通って、反対方向すなわち出力トレイ12Bに向かっ
て移動する。
【0175】その途中で用紙は停止し、用紙の特定の部
分がプリント区域14に来る。用紙がその位置にある間
に、走査キャリッジ16(概念図では点線で表されてい
る)により1つ又はそれ以上の印字ヘッド18が用紙を
横切って搬送55されるとともに、インク滴54が噴射
されて用紙上にインクスポットの帯を印刷する。
【0176】実際には、プリンタが、円筒プラテンでは
なく平面プラテンをプリント区域14で用いて印刷媒体
を非常に正確に且つ経済的に保持するのが好ましい。い
ずれにしても、印刷媒体はステッパモータ62(電子的
駆動信号64によって制御される)によって送られる。
【0177】1回の走査または数回の走査の後、用紙6
1は次の位置へと順次送られ、それにより用紙の別の部
分がプリント区域14に来ることになる。キャリッジ1
6は再び用紙を走査55して、別のインクの帯を印刷す
る。
【0178】こうした動作を繰り返して印刷が完了する
と、用紙はトレイ12Bの上方位置へと送り出される。
この印刷されたばかりの用紙はしばらくその位置で保持
され、既にトレイ12Bに放出されていた用紙を乾燥さ
せた後に、解放される。
【0179】キャリッジ16の走査機構は従来のもので
あってよく、一般に、スライドロッド22を備える。キ
ャリッジ16は、このスライドロッド22に沿ってスラ
イドする。この機構はさらに、プリンタ内のマイクロプ
ロセッサからキャリッジ16と印字ヘッド18とに電子
信号を伝送するための可撓性のある回路(図示せず)を
備える。
【0180】キャリッジ16の光検出器51は、コード
ストリップ24を光学的に検出して、位置及び速度信号
52を生成する。この信号は、キャリッジ16を正確に
位置決めしてその走査速度をサーボ制御する際に用いら
れる。電子駆動信号57によってステッパモータ56
(従来の駆動ベルト及びプーリを用いてキャリッジ16
に結合されている)が作動して、キャリッジ16をプリ
ント区域14を横切って駆動する。
【0181】インク供給システムが、インクを軸外イン
ク供給ステーション30から印字ヘッド18へと供給
し、最終的には印字ヘッド内のインク噴射チャンバへと
供給する。このステーションは交換可能なカートリッジ
31〜34を格納しており、これらのカートリッジが
(加圧されているか又は大気圧の)インクを格納してい
る。
【0182】カラープリンタは一般に、それぞれ黒色、
黄色、マゼンダ、及びシアンのインクのための独立した
交換可能なインク供給カートリッジ31〜34を備え
る。インク供給ステーション30がこれらの「軸外」カ
ートリッジを保持し、4本のチューブ36が各カートリ
ッジ31〜34からそれぞれ対応する印字ヘッド18へ
とインクを運ぶ。
【0183】4つの印字ヘッド18の各々には、可撓性
のあるテープ80(図13及び図14)が取り付けてあ
り、それにより印字ヘッド基板88上の各電極(図示せ
ず)へと通じる接触パッド86を収容している。コンタ
クトパッド86は、キャリッジ16上の電極(図示せ
ず)に位置合わせされており、当該電極と電気的に導通
する。
【0184】各印字ヘッド18上の集積回路チップ又は
記憶素子72は、当該印字ヘッド18のノズルの軌道や
インク1滴の量などといった特定のパラメータに関し
て、プリンタにフィードバックを行う。テープ80に
は、レーザーアブレーションによって、2列のノズル8
2からなるノズルアレイ又はノズル部材79が形成され
ている。
【0185】インクチャンバ(図示せず)からのインク
は、インク充填孔81を通って、まず最初に各印字ヘッ
ド18のインクチャンバに充填される。最初の充填が終
わると、孔81はストッパ(図示せず)により永久に封
止される。
【0186】各印字ヘッド18内では、レギュレータ弁
(図示せず)が、内部のインクチャンバへの入口オリフ
ィスを開閉して圧力を安定させる。レギュレータ弁が開
くと、中空ニードル60が内部チャンバと軸外インクカ
ートリッジ31〜34の対応する1つとを流体連通させ
る。プリンタ10の動作中、ヘッド18がこうして供給
カートリッジ31〜34に連通され、インクの補充が行
われる。
【0187】我々の発明によると、画像処理ステージの
レンディション部78を、別の機能(すなわちアーティ
ファクトの削減)に役立てることが可能である。本質的
には、レンディションモジュール78の一部がアーティ
ファクト削減ブロック77に併合される。
【0188】このブロック77は、レンディションモジ
ュール78の動作にランダム性を導入する手段を備えて
もよい(前述のように)。その目的は、印刷ステージの
機械的および流体的要素24〜64の動作に内在するド
ット配置誤差を一掃することにある。
【0189】我々の発明の動作は、図19に示すような
システムフローの面から概念的に説明することもでき
る。上述の説明に照らして、このフローチャートは当業
者には自明であろう。
【0190】以上の開示は、単に説明を旨としたもので
あり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の
範囲は、特許請求の範囲を参照して判定されるべきであ
る。この発明は、例として次の実施形態を含む。
【0191】1. 所望の画像を、ピクセルアレイとし
て形成される個々のマークから構成することにより印刷
媒体(61)上に印刷する装置であって、複数の選択可
能な測色上等価なプリントマスク(228,328,4
28)を確立する手段(96,232)と、前記複数の
選択可能なプリントマスクの中から、印刷に用いるプリ
ントマスクを選択する手段(96,97,330,43
0)と、を備える印刷装置。
【0192】2. 上記1に記載の装置において、前記
選択されたプリントマスクを印刷に適用して前記媒体上
のマークの形成を制御する印刷ステージ(16,18,
24,51〜57,61〜64)であって、往復運動
(55)のために搭載されたマーキング装置キャリッジ
(16)と、前記媒体を前記マーキング装置キャリッジ
に対して、前記キャリッジの往復運動に実質的に直交す
る方向に沿って相対運動させる送り機構(62〜64)
と、前記キャリッジによって各ピクセルを横切る多重印
刷パス上を搬送され、着色剤(54)を塗布して前記媒
体上に前記マークを形成する少なくとも1つのマーキン
グ装置(18)とを備える印刷ステージと、前記印刷ス
テージを実質的に格納するプリンタケース(10)とを
更に備えるとともに、前記プリントマスク確立およびプ
リントマスク選択手段と前記印刷ステージとが、全体と
して見たときに、前記キャリッジと、前記送り機構と、
前記少なくとも1つのマーキング装置とを制御し調整す
る少なくとも1つの関連したディジタルプロセッサ(7
2,272,372,472)を備える装置。
【0193】3. 上記2に記載の装置において、ピク
セル間においてインキングを空間的に割り当てる(図1
9、第2ブロック)画像処理ステージ(73,273,
373,473)を更に備えるとともに、前記確立され
たプリントマスクの各々が、前記印刷パス間において、
前記空間的に割り当てられたインキングの時間的な割当
て設定をする(図19、第5ブロック)装置。
【0194】4. 上記3に記載の装置において、前記
確立手段が、それぞれ前記画像の非常に小さい部分、好
ましくは幅および高さがそれぞれ6ミリメートル(1/
4インチ)よりも十分小さい部分を占めるプリントマス
ク(228,328,428)を確立する手段(96,
232)を備える装置。
【0195】5. 上記1から4のいずれかに記載の装
置において、前記選択手段が、前記確立されたプリント
マスクの中から、連続するピクセルに対してプリントマ
スク(87,225,325,425)を実質的にラン
ダム化された工程(222及び225,302及び31
6)によって選択する手段(96,97,330,43
0)を備える装置。
【0196】6. 上記5に記載の装置において、前記
選択手段が、入力画像を、印刷用の入力測色レベル(9
2)のアレイとして定義する手段(71;76,27
6,376,476)と、各入力測色レベルを複数の測
色上等価なプリントマスクのいずれか1つに選択的にマ
ッピング(231,221,97;330;430)す
る手段(201,204,231;377,330;4
01,404,477)とを備える装置。
【0197】7. 上記6に記載の装置において、複数
の測色上等価な色調レベル(308,408)を確立す
る手段(377,477)を更に備えるとともに、前記
選択手段が、前記定義された入力画像の各入力測色レベ
ルを、独立して前記複数の測色上等価な色調レベルの特
定の1つに実質的にランダム化された手順によって割り
当てる手段(221,222,226,97;302,
316,304)を更に備え、それにより、前記選択手
段とマッピング手段とが協働して、前記定義された入力
画像の各入力測色レベル(92)を前記複数の測色上等
価なプリントマスク(228,328,428)の各々
に自動的に割り当てる装置。
【0198】8. 上記6に記載の装置において、プリ
ンタの利用可能な解像度よりも粗いピクセルグリッドを
用いて前記画像を準備する(図19、第2ブロック)手
段と、前記プリンタの解像度におけるピクセル間で印刷
パスの割付けを変更する(図19、第4及び第5ブロッ
ク)ことにより前記複数の測色上等価なプリントマスク
を定義する手段とを更に備える装置。
【0199】9. 所望の画像を、ピクセルアレイとし
て形成される個々のマークから構成することにより印刷
媒体上に印刷する方法であって、複数の選択可能な測色
上等価な色調レベルを確立する(図19、第1ブロッ
ク)ステップと、前記複数の選択可能な測色上等価な色
調レベルの中から、印刷に用いる色調レベルを選択する
(図19、第2〜4ブロック)ステップと、を含む方
法。
【0200】10. 上記9に記載の方法において、前
記選択ステップでは、連続するピクセルに対して、前記
複数の選択可能な測色上等価な色調レベルの中から実質
的にランダム化された手順によって色調レベルを選択す
る(図19、第3ブロック)方法。
【0201】11. 上記10に記載の方法において、
前記選択ステップが、画像を、印刷用の測色レベルのア
レイとして定義する(図19、第2ブロック)サブステ
ップと、前記複数の選択可能な測色上等価な色調レベル
を、それぞれ複数の測色上等価なプリントマスクにマッ
ピングする(図19、第4ブロック)サブステップとを
含む方法。
【0202】
【発明の効果】本発明によると、バンディングを削減し
て、産業上重要な全ての印刷媒体に高いスループットで
均質な優れたインクジェットプリントを実現することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】8×8ピクセルのランダム化されたプリントマ
スクを用いて印刷したカラーの四角形の、反復的パター
ンを示す図面に代える白黒の顕微鏡写真である。
【図2】図1の標本を印刷するために用いられるよう
な、従来のプリントマスク又は「こけら板マスク」を構
成する4つのテーブルの集まりである。
【図3】印刷シミュレータを用いて図2のような従来の
マスクパターンで作成した印刷出力を、元のサイズのお
よそ1/4に縮小したものである。
【図4】本発明の第1の好適な実施形態による新しいマ
スクパターンを用いて作成した、同様の印刷出力であ
る。
【図5】図3で用いられた従来のマスクに匹敵するが、
図4の標本を印刷するのに用いられるような本発明の好
適な同実施形態による、新しいプリントマスクを構成す
る6つのテーブルの集まりである。
【図6】図2に示す従来のレベル2のシングルプリント
マスクのテーブルと図5の第1の好適な実施形態におけ
る新しいレベル2の分割プリントマスクのテーブルとに
よるパターンの、数値による直接比較の結果を表す5つ
のテーブルの集まりである。
【図7】本発明の第2の好適な実施形態による分割ハー
フトーンレベルの新しいセットを構成する6つのテーブ
ルの集まりである。
【図8】本発明の第3の好適な実施形態と共に用いるこ
とが出来るような、テーブルに基づく誤差拡散アルゴリ
ズムの一部を示すフローチャートである。
【図9】図8のフローチャートと共に用いることが可能
な従来の誤差拡散テーブルの一部である。
【図10】同様に図8のフローチャートと共に用いるこ
とが出来る第3の好適な実施形態による新しい誤差拡散
テーブルの一部である。
【図11】図10の第3の好適な実施形態に対する、図
6に類似した直接比較の結果を表す11個のテーブルの
集まりである。
【図12】本発明の好適な実施形態が動作するプリンタ
の、内部構成が分かるようにプリンタカバーを取り外し
た状態を示す等角図である。
【図13】同プリンタに用いられるインクジェット印字
ヘッドを左前方上から見た等角図である。
【図14】同印字ヘッドを左前面下から見た等角図であ
る。
【図15】本発明の好適な実施形態をいくぶん一般化
し、極めて模式的に示すブロック図である。
【図16】図15の好適な実施形態の同様の図であっ
て、特に複数の測色上等価なプリントマスク間の直接選
択に関する図である。
【図17】複数の測色上等価な色調レベルによるプリン
トマスクのマッピングによって達成される選択に関す
る、同様の図である。
【図18】誤差拡散参照テーブル内の複数の測色上等価
なエントリによるプリントマスクのマッピングによって
達成される選択に関する、同様の図である。
【図19】ある好適な実施形態の動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 プリンタ 18 印字ヘッド 71 画像データ入力 73,273,373,473 画像処理ステー
ジ 74,274,374,474 プリントマスク
処理ステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケヴィン・アール・ハドソン アメリカ合衆国98607ワシントン州カマス、 ノースイースト・リビングストン・マウン テン・サークル 30400 (72)発明者 トーマス・エス・ホフ アメリカ合衆国92128カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、ウィンドクレスト 11541、 ナンバー 168

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の画像を、ピクセルアレイとして形
    成される個々のマークから構成することにより印刷媒体
    上に印刷する装置であって、 複数の選択可能な測色上等価なプリントマスクを確立す
    る手段と、 前記複数の選択可能なプリントマスクの中から、印刷に
    用いるプリントマスクを選択する手段と、 を備える印刷装置。
JP11304240A 1998-10-31 1999-10-26 印刷装置 Pending JP2000135801A (ja)

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