JP2004262230A - コンピュータ・トゥ・プレートインクジェットシステムのための制約相関 - Google Patents

コンピュータ・トゥ・プレートインクジェットシステムのための制約相関 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒトの視覚系の輝度チャネルにおける粒状性が低減された画像を生じる印刷用原版を作成すること。
【解決手段】印刷用原版はインクジェット印刷システムの使用により作成される。インクジェット印刷システムにより印刷されることのできる最小網点サイズは、印刷装置のアドレス指定能力によって画定される記録グリッドの画素のサイズより大きい。このシステムにおける標準誤差拡散アルゴリズムによりもたらされる劣った画像品質および粒状性は、制約相関誤差拡散システムを使用することにより打ち消されることができる。画素を再生するための全ての可能な強度レベル組合せの完全なセットから、対応する色構成画素の入力画素値の少なくとも1つの関数である量子化スカラ値のマルチレベルハーフトーニングプロセスに基づいて一つのサブセットが選択される。好ましくは、スカラ値は明度またはインク割当の量を表す
【選択図】 図13

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、コンピュータ・トゥ・プレートシステム(computer to plate system)で印刷用原版を作成する方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、インクジェット印刷システムを使用することによるカラー印刷用の印刷版の作成に関する。
発明の背景
印刷製品は、次のような様々な印刷技術を用いて作動することのできる印刷版または印刷用原版を使用して印刷機で生産される。
−印刷用原版のインク反発領域およびインク吸着領域を使用するオフセット印刷
−圧縮可能な凸版を使用するフレキソ印刷
−グラビア印刷
−シルクスクリーン印刷など
単色(例えば黒と白)印刷の場合、必要な印刷用原版は1枚だけである。
2つ以上のインクを使用するカラー印刷の場合、各色のインク毎に別個の印刷用原版が必要である。受容層は印刷機上の異なる印刷用原版を順次通過する。しばしば使用されるカラー印刷システムは、紙上に黄、マゼンタ、シアン、および黒インクの重ね刷りを作成するものである。4色の重なり合った画像が結合してカラー画像の表現を形成する。
現今では、印刷用原版はコンピュータ・トゥ・プレートシステム(CtP)システムを用いて作成することが好ましい。すなわち、再生しようとする画像をデジタル形式で電子的に提供し、ハーフトーニングを行い、印刷版前駆体上に直接画像化し、必要ならば処理後に、印刷機で用いられる印刷用原版が得られる。
CtPシステムは、次のデジタルハーフトーニングモジュールおよび記録装置を備えている。
デジタルハーフトーニングモジュール
ハーフトーニングモジュールに電子形式で送られる入力画像は連続階調画像、すなわち、それに対する知覚可能な色または階調の量子化の無い多数のグレーレベルおよび/または色レベルを有する、最小画像要素である画素を含むデジタル画像である。通常、各色の要素は256の異なるレベルを表現することのできる8ビット値によって表現される。
しかし、標準印刷プロセスでは、インクが存在するかまたは無インクかのいずれかに対応する2つのレベルだけが可能である。いわゆる「マルチレベル印刷システム」では、3つ以上の印刷グレーレベルが可能である(例えば5つまたは17)が、通常、この数でも画像の連続階調レンダリングを可能にするにはまだ充分でない。
ハーフトーニングモジュールでは、白から中間調を経て最大階調まで全範囲の階調を有する連続階調入力画像が、それらの印刷可能なグレーレベルだけが存在する出力画素を有する出力画像に変換される。
黒および白の画像の2値ハーフトーニングでは、出力値は黒または白に対応し、同様に、カラー印刷における2値ハーフトーニングの結果は、フルカラーまたは無色のいずれかである。
マルチレベルハーフトーニングでは、連続階調画像は少なくとも3種類のレベルからの1つの値を有する画素による画像に変換される。画素は白または黒とすることができ、あるいは中間階調値を有することができる。印刷中にインクが全く付着しないことに加えて、マルチレベルのインクを画素に配置することができる。
デジタルハーフトーニング技術は、連続階調入力画像の入力画素の複数の濃度値を、再生装置によって印刷することのできる2値またはマルチレベル網点の幾何学的分布に変換する。
各網点は微小ドットとして、または微小ドットのクラスタセットとして再生される。微小ドットは再生装置が書くことのできる最小要素である。
網点が充分に小さい場合、目は個々の網点を見ることができず、対応する空間的に統合された濃度値の幾何学的分布を見るだけである。
使用される2種類の主要なハーフトーニング技術は、「振幅変調スクリーニング」(AMスクリーニングと略される)および「周波数変調スクリーニング」(FMスクリーニングと略される)として知られる。
振幅変調スクリーニングでは、まとまって特定の階調の印象を与える網点は固定された幾何学的グリッド上に配置される。網点のサイズを変化させることによって、異なる階調の画像をシミュレートすることができる。図1は、AMスクリーニングによってもたらされる劣化を示す。
周波数変調スクリーニングでは、固定サイズの網点間の距離を調節して異なる階調値をもたらす。図2は、FMスクリーニングによってもたらされる、図1と同様の劣化を示す。ほとんどのFMスクリーニングアルゴリズムは本質的に確率論的(非決定論的)である網点パターンを生じるので、周波数変調は時折「確率論的スクリーニング」と呼ばれる。
FMスクリーンを生成するために3つの方法が広く使用されている。
−第1の方法は、画像を画素毎にしきい関数と比較することに依存して、FMスクリーニングされた画像を得る。そのようなしきい関数を得る方法は、Robert Ulichneyによる米国特許第5535020号、第5745259号、第5912745号、および第6172773号、ならびにTheophano MitsaおよびKevin Parkerによる米国特許第5543941号、第5708518号および第5726772号に記載されている。
−Lawrence RayおよびJames Sullivanは、WO91/12686で第2の方法を説明している。この方法では、メモリに格納された予め算出されたビットマップを階調に依存する方法でアドレス指定することによって、連続階調画像が周波数変調ハーフトーンに直接変換される。
−周波数変調のための第3の方法は、元来FloydおよびSteinbergによって発明されたものであり、誤差拡散と呼ばれる。図3は、それがどのように働くかを説明する。
連続階調画素値Pは0.0(全黒)から1.0(全白)までの範囲を有する。未スクリーニング処理画像の修正画素値Piは、固定しきい値Tと比較される。PiがTより小さければ、Hiは0.0にセットされ、黒画素が印刷される。そうでなければ、Hiは1.0に等しいとされ、白画素が定義される。Piの2値化は、Pi−Hiに等しい量子化誤差Eiを導入する。誤差拡散方式では、この量子化誤差値が、未スクリーニング処理画素Pi+x,j+yの1つまたはそれ以上に加算され、それによってPi+x,j+yの修正画素値が生成される。異なる画素は元の誤差の異なる端数を受け取り、これは「拡散加重」c1ないしcnによって制御される。拡散加重の総和は常に1になる。この方式はフィードバックループのように働くので、平均量子化誤差値は定常状態で零に収束する。
Robert Ulichneyは、米国特許第4955065号で、元の誤差拡散アルゴリズムに対する多数の改善を記載している。この特許は、千鳥状走査を使用して入力画素値を処理し、しきい値に雑音を加え、誤差拡散加重を摂動してより均一かつ等方性の網点分布を得ることを記載している。
当初の誤差拡散方式の顕著な改善は、どちらもReiner Eschbachによる米国特許第5045952号および第5535019号にも記載されている。これらの特許の開示では、しきい値を変調してエッジ強調効果を得る(最初の特許)か、または高および低強度画像領域の網点分布の均一性を改善する(第2の特許)かのいずれかである。米国特許第5070413号でJames Sullivanは、各々の色料に対して個々にスカラー誤差拡散を行うのではなく、色料ベクトル空間における誤差拡散を実行することによって、カラー画像のスクリーニングの改善を説明している。Koen Vande Veldeは、「ディジタル印刷技術に関する国際会議」でこの概念のさらなる改善を発表した(会報NIP17、IS&T2001)。これはEP1239662にも見ることができる。彼のアルゴリズムはベクトル誤差拡散方式で構成され、そこでは、輝度の変動および対応するハーフトーニング粒状性が最終出力で最小化されるような仕方で、1組のインクへの色の量子化が追加の前処理ステップからの出力によって制約される。米国特許第5565994号で、Eschbachは、同様の目的を目指しているが異なる働き方をする方法を提唱している。
我々の発明に対して関連のある改善は、Yee Ngによる米国特許第5087981号にも見られる。この特許で、Yee Ngは、網点の重なりを考慮に入れて、プリンタのグラデーションの非線形性を補償するプリンタモデルの使用を記載している。Shenge Wangによる米国特許第5854882号に、プリンタの網点の重なりを特徴付ける実用的な方法が記載されている。プリンタモデルおよびヒトの視覚系のモデルの導入に関する同様の概念が、Journal of Electronic Imaging,1993年7月号 Vol.2(3),pp193−204に発表されたThrasyvoulos N.Pappas、Chen−Koung Dong、およびDavid L.Neuhoffによる論文「Measurement of printer parameters for model based halftoning」に記載されている。David Neuhoffは、この論文で提唱した概念の幾つかについて米国特許第5463472号で特許を取得している。米国特許第6266157号でZhigang Fanもまた、網点の重なり効果を誤差拡散方式にモデル化して校正する実用的かつ効率的な方法を説明している。
Victor Ostromoukhovは、SIGGRAPH2001会議の会報で発表された彼の論文「A Simple and Efficient Error−Diffusion Algorithm」で、拡散加重を階調の関数として調整することによって、様々な階調値でより均一な網点分布が得られることを指摘している。
図4に示す通り、標準FMハーフトーニングアルゴリズムでは、印刷される微小ドット1のサイズがプリンタのアドレス指定可能なグリッドの画素2のサイズと同程度であり、原画像の画素のサイズにも一致することを暗黙に想定している。この想定は、印刷プロセスで1画素のサイズの網点が小さすぎて適切に描画できない場合に、問題を発生し得る。そのような印刷プロセスの一例として電子写真印刷プロセスがある。この問題の可能な解決策は、Reiner Eschbachによる米国特許第5374997号に開示されており、そこで彼は、網点をプリンタのアドレス指定可能な画素のサイズよりn×m倍大きくする誤差拡散方法の使用を提唱している。
実施形態の1つで、彼は、カウンタによって誤差拡散プロセスの予備出力画素を水平方向にN回、垂直方向にM回複製して、より大きい網点3を得ることができると説明した。N=M=2である場合のこの方式の出力を図5に示す。
印刷に単色を使用する場合、単色に誤差拡散アルゴリズムを適用しなければならない。
多色印刷を使用する場合、各色成分をハーフトーニングアルゴリズムによって処理する必要がある。
記録装置
グラフィックの世界で最も幅広く使用されているCtPシステムは、印刷用原版を作成するためにレーザ記録装置を利用するシステムである。
通常、赤外レーザシステムは画素に対応する微小ドットを印刷版前駆体に露光する。版上の小スポットに照射され、そこで放射線が印刷版前駆体内で化学的または構造的変化を誘発し、画像化および処理(印刷版の種類によって異なる)後に、使用可能な印刷用原版が得られる。
米国特許第6071369号では、外部ドラムレコーダが使用される。スポットサイズ等に関しては、以下の例が挙げられる。
− 17m/sの走査速度、10μmのスポットサイズ、および248mJ/cmの面内エネルギで1.06μmで放出する赤外レーザ。レーザスポットの滞留時間は0.7μsに決定することができる。
− 2.2m/sの走査速度、10μmのスポットサイズ、および248mJ/cmの面内エネルギで1.06μmで放出する赤外レーザ。レーザスポットの滞留時間は4.8μsに決定することができる。
各レーザ記録システムで、以下の特徴が重要である。
ドットサイズ
印刷版前駆体に画像化されるドットは、様々なサイズを持つことができる。CtPシステムは、定サイズを有する微小ドットを書くことが好ましい。ドットサイズは通常、用途に応じて7μmから20μmの範囲である。
アドレス指定能力
CtPシステムの別の特性はアドレス指定能力である。これは、版上に微小ドットが配置されることができる正確さを示し、通常、画素数/mmまたは画素数/インチで表される。網点を配置できる全ての可能な位置は正方形の(または時には長方形の)グリッドを形成する。
レーザ記録装置では、小さいドットをグリッド内に配置して、再生すべき画像を形成する。グリッドは最高2400dpiまでの解像度(例えばAGFA Xcaliburサーマルプレートセッタで)を持つことができる。これは約10μmの画素サイズに相当する。
記録システムのレーザスポットの形状およびサイズは通常、微小ドットによりアドレス指定可能なグリッドを最小限の重なりで完全に埋めることができるように設計される。したがって微小ドットのサイズおよびアドレス指定可能な画素のサイズは、相互に密接に関連する。
最近、インクジェット記録システムを使用するCtPシステムを印刷版の作成に使用することも提案されるようになっている。そのようなシステムおよび要素の一例を図6に示す。
この例における印刷版前駆体4は回転可能ドラム5上に装着され、ドラム5の脇に装着されたインクジェットプリントヘッド6が、ドラム5の回転中に、インクまたは反応液を印刷版前駆体4に噴射する。ドラム5が回転すると、インクジェットプリントヘッド6はドラム5の長さをゆっくりと横断し、完成した画像が画素毎に1行づつ記録される。通常、インクジェットプリントヘッド6はインクを噴射するノズル7を幾つか持つので、1回の回転中に複数の行8を記録することができる。
インクジェットプリントヘッド6は、インク供給部に結合され端にノズル7を有する、インクを含んだ複数の別個の小さいチャンバから成る。
サーマルインクジェット技術では、小さい抵抗器がインク液の薄層を急速に加熱する。加熱されたインクは蒸気気泡を発生させ、ノズル7からインク滴を排出または噴出し、それらを表面上に正確に配置して、テキストまたは画像を形成する。気泡が潰れると、真空が生じ、それが新しいインクを引き込む。このプロセスが毎秒数千回繰り返される。サーマルインクジェット技術では、水性インクが使用される。
圧電インクジェット技術は、噴射ガンのように圧力を利用してノズル7からインクを噴射する。圧電結晶は、インクを印刷媒体上に噴射する非常に精密なポンプを駆動するために使用される。溶剤ならびに水性およびUV硬化剤を含む幅広い範囲のインク配合が、圧電インクジェットプロセスに適合する。
液滴を噴射することによって、版の特性が化学反応によって局所的に影響を受け、あるいは画像全体に塗布されるインク自体の特性によって印刷用原版が形成される。
幾つかの例を米国特許第5275689号に見ることができ、また版前駆体上に直接凸版を形成することもできる。
米国特許出願第2003/007052号に、インクジェット印刷システムを用いて平版を作成するための方法および装置が記載されている。液滴量またはドットサイズに関しては何も示されていない。
印刷用原版を作成するためのインクジェット印刷システムの最も重要な特徴は以下の通りである。
液滴量およびドットサイズ
印刷版前駆体に噴射される液滴は、版の限定された領域に対してのみ効果を有する。公知の印刷システムの場合、3ピコリットルの液量がアルミニウムの受容層に印刷され、結果的に20〜30μmの直径を有するドットが通常得られることが測定された。結果的に得られる版上のドットのサイズは主に、液体とアルミニウム支持体との間の表面張力によって影響される。
アドレス指定能力
最新のインクジェット印刷システムのアドレス指定能力は高い。正確な位置決めシステムおよびプリントヘッドは、115ドット/mm(2875dpi)およびそれ以上の解像度を有するグリッドの使用を可能にする。
インクジェット印刷における記録グリッドおよび印字されたドットの一例を図7に示す。この特定の場合には、網点のサイズはアドレス指定可能な画素のサイズよりもかなり大きいことは明らかである。この状況はレーザベースシステムとは異なる。
インクジェットを使用するCtPシステムは明瞭な利点を与える。
− 画像を版に噴射した後で、特別な現像剤で印刷版を処理する必要が無い。必要なものは湿式現像剤だけである。画像を現像するために余分な化学薬品は不要であり、結果的により環境保護的な生産方法となる。これは、印刷版の容易かつ安価な製作を可能にする。
− 特別な暗室状態を必要としない。これは結果としてより短縮された製作時間を生じ、またオンプレス(on−press)画像形成の可能性を開く。
主題のデジタルハーフトーニングおよび特に誤差拡散に戻って、当該技術分野の現状のアルゴリズムは、本発明に関連して重要な多数の特定の欠点を有する。
「合理的階調値」(1/4、2/4、3/4、1/9、2/9、3/9等)付近のアーチファクト
FloydおよびSteinbergによって発表された当初の誤差拡散の第1の問題は、それが1/2の階調値ならびに1/4および1/3の倍数である階調値の付近でうまく機能しないことである。これらの階調値およびその付近では、標準誤差拡散アルゴリズムは、位相相関の高い網点分布を生成する。すなわち、網点分布は局所的に規則的な自己複製パターンに編成される傾向がある。
なぜこの問題が発生するかを説明するために、最初にFloydおよびSteinbergのアルゴリズムの50%付近の挙動に集中しよう。FloydおよびSteibergの誤差拡散をちょうど50%の階調値の色調に実行すると、網点は全てチェッカー盤の形状に配列される。このパターンは実際、網点間の平均距離を最小にし、したがって網点パターンの可視性をも最小にするので、この色調の場合の網点の最も最適な分布である。しかし50%の階調値より少し上の階調値の場合、該アルゴリズムは、正しい平均階調値を生成するために、所々に余分の白画素を導入する。この余分の白画素は、チェッカー盤パターンの位相の分布を必然的に攪乱する。図8は、128/255の階調値が標準的FloydおよびSteinberg誤差拡散によって描画された例を示す。これらの局所的位相ずれは、それが無ければ規則的なパターンを攪乱し、目によって攪乱アーチファクトとして知覚される。同様の状況は、50%より少し下の階調値の場合にも発生する。
同様の問題は、75%階調値付近にも存在する。厳密に75%では、FloydおよびSteinberg誤差拡散は、4個の画素のうちの1個が黒で、4個の画素のうち3個が白のパターンを生成し、全ての画素が2×2の反復するマトリックスパターンに配列される。この階調値の少し上および下では、この規則的パターンは余分な白または黒画素の導入によって攪乱される。FloydおよびSteinbergで描画された192/255階調値の一例を図9に示す。25%の階調値付近、および1/9または1/16の倍数である階調値付近で、同様の挙動が見られる。
Robert Ulichneyは上記の問題をすでに認識している。米国特許第4955065号で彼が提唱する方法は、上記の望ましくないアーチファクトを低減するのに効果的である。しかし、彼のアルゴリズムにおけるランダム要素の使用は、画像に粒状性をも導入する。さらに、彼の方法は、アーチファクトを基本的に抑制するのではなく、むしろそれを拡散する。
この見解は、標準FloydおよびSteinberg誤差拡散で描画された、図8に示すハーフトーンを、Ulichneyによる改善された方法を使用して描画された、図10に示すハーフトーンと比較することによって理解される。
本発明の目的は、ハーフトーン画像に粒状性を導入することなく、FMスクリーニングにおける好ましくないアーチファクトの導入を回避することである。
位相相関網点位置は低周波の粒状性またはパターンをカラー印刷に導入することがある
単一分解内の相関網点位置の結果は、カラー印刷の場合、それが異なるインク分解における網点位置の位相相関を間接的に導くことである。これは、パターンおよび雑音などの低周波アーチファクトを導入することがある。さらに、これらのアーチファクトは、分解間に見当外れが存在する場合に予測不可能にずれたり変化する。
これを例で説明する。どちらも128/255の値を持つシアンおよびマゼンタのインク分解で印刷される色を想像されたい。FloydおよびSteinbergアルゴリズムは、これらの色調値に対して、図11Aおよび図11Bのように見える網点分布を生じる。
これらの2つの分解を図11Cのようにほぼ完全な見当合せ状態で相互に重ね合わせて印刷すると、それらは4つの可能なインクの重なりの組合せ、すなわち無インク、シアンインクのみ、マゼンタインクのみ、またはシアンおよびマゼンタインクの重ね刷りを生じる。原画の分解における網点の位相相関のため、重なりの組合せ自体も相関される。図11Cでは、これが2種類の領域を導く。第1の種類の領域では、シアンおよびマゼンタ網点の大半が相互に重なり合い、シアンおよびマゼンタの重ね刷り網点および白スペースのマトリックスが生じる。第2の種類の領域では、シアンおよびマゼンタ網点の大部分が相互の間に位置し、白の空間が全くまたはほとんど存在しないマゼンタ網点とシアン網点のマトリックスが生じる。マゼンタ網点に白およびシアンを加色した場合、シアンおよびマゼンタ網点を加色した場合と全く同じ色にはならないので、両種の領域は異なる色になる。最終結果は、印刷再現全体のカラーバランスが安定せず、かつ印刷がしみだらけに見えることである。
2つの分解間の見当が、例えばプリンタまたは支持体の何らかの機械的不安定性のために、図11Dのように変化すると、第1の種類の領域が第2の種類の領域に変化したり、その逆に変化することがある。したがって、カラーバランスは刷り全体で不安定であるだけでなく、それはプリンタの見当により変化し、見当外れが存在すると予測不可能になる。図11Cおよび図11Dの両方に示すように、個々の分解の相関アーチファクトは、原画の分解のいずれにも存在しなかった、原画の分解間の見当の関数として変化する低周波パターンを発生させることがあり得る。
上記の説明が示すものは、網点位置の相関が結果的に低周波の粒状性およびパターン形成を招き、見当外れが存在するときに局所的に不安定なカラーバランスを生じることがあり得るということである。
既存の技術は、誤差拡散における重みの摂動またはしきい値に対する雑音の追加などのランダム要素の導入を利用して、位相相関網点位置を分割するが、前に触れた通り、これはハーフトーニング処理画像に粒状性をも導入する。
本発明の目的は、粒状性を導くことなく、異なる印刷版の網点分布間の相関を制御することである。
周波数変調ハーフトーニング技術により描画される画像の目に見える粒状性は、2次元フーリエスペクトルのパワー分布に非常に関連する。ヒトの視覚系は低域フィルタとして働くので、粒状性の最も大きい原因は、スペクトルの低周波部におけるエネルギの存在である。ヒトの視覚系の「コントラスト感度関数」によるデジタルハーフトーンのパワースペクトルをフィルタリングすることにより、可視粒状性の量に対する一つの基準が得られる。カラー印刷の場合、1つではなく、ヒトの視覚系の3つのセンサの1つにそれぞれ対応する3つの感度関数を考慮しなければならないので、より複雑になる。それに関連して、2つの論文が触れるに値する。最初の1つは、Huw C. OwensおよびStephen Westland(英国ダービー大学Color and Imaging Institute)による「The visibility of patterns in halftone images」であり、第2のものはHuw C.OwensおよびStephen Westland(英国ダービー大学Color and Imaging Institute)、Koen Vande Velde、Paul Delabastita、Juergen Jung(全員Agfa−Gevaert N.V.)による「Contrast sensitivity for lime−cyan and purple orange gratings」と呼ばれる。両方の論文は、スコッツデールでIS&Tによって組織されたカラー画像化会議に関する第10回会議で発表された。この論文に提示されている定量的データは、ヒトの視覚系の輝度チャネルのコントラスト感度関数(CSF)が、赤−緑コントラストを検知するチャネルおよび黄−青コントラストを検知するチャネルの2つのチャネルのそれより著しく高いことを示している。カラー印刷用にデジタルハーフトーニング技術を設計するときに、ヒトの視覚系のこの特徴を組み込むことが有利であろう。
本発明の主たる目的は、ヒトの視覚系の輝度チャネルにおける粒状性が低減された画像を生じる印刷用原版を作成することである。
誤差拡散またはマスキングをベースにする(masked based)周波数変調の標準アルゴリズムは往々にして、結果的に劣った画像品質を生じる。それらは、最新のインクジェット印刷システムの特別な特性を考慮していない。
これまで、最適結果を得るために特別に適応されたハーフトーニングアルゴリズムを用いるインクジェット印刷システムを使用するCtPのためのシステムは存在していない。
これまでに、以下の関連文書が公知である。
特許公報1:米国特許第4051536号「Electronic halftone imaging system」
特許公報2:米国特許第4185304号「Electronic halftone screening」
特許公報3:米国特許第4955065号「System for producing dithered images from continuous−tone image data」
特許公報4:米国特許第5045952号「Method for edge enhanced error diffusion」
特許公報5:米国特許第5070413号「Color digital halftoning with vector error diffusion」
特許公報6:米国特許第5087981号「Error diffusion of overlapping dots」
特許公報7:米国特許第5155599号「Screening system and method for color reproduction in offset printing」
特許公報8:米国特許第5275689号「Method and compositions for diffusion patterning」
特許公報9:米国特許第5374997号「High addressability error diffusion with minimum mark size」
特許公報10:米国特許第5463472号「Model−based halftoning」
特許公報11:米国特許第5535019号「Error diffusion halftoning with homogeneous response in high/low intensity image regions」
特許公報12:米国特許第5535020号「Void and cluster apparatus and method for generating dither templates」
特許公報13:米国特許第5543941号「Method and apparatus for halftone rendering of a gray image using a blue noise mask」
特許公報14:米国特許第5565994号「Multiple separation error diffusion,with cross separation correlation control for color images」
特許公報15:米国特許第5708518号「Method and apparatus for halftone rendering of a gray scale image using a blue noise mask」
特許公報16:米国特許第5726772号「Method and apparatus for halftone rendering of a gray scale image using a blue noise mask」
特許公報17:米国特許第5745259号「Void and cluster appratus and method for generating dither templates」
特許公報18:米国特許第5766807号「Halftone screen and methods for making and using the same」
特許公報19:米国特許第5774229号「Halftone screen generator and halftone screen and method for generating same」
特許公報20:米国特許第5828463号「Printing plate for a halftone image having toner dependent rosette structures BV phase modulation」
特許公報21:米国特許第5854882号「Halftone correction systems」
特許公報22:米国特許第5912745号「Void and cluster apparatus and method for generating dither templates」
特許公報23:米国特許第6071369号「Method for making an lithographic printing plate with improved ink−uptake」
特許公報24:米国特許第6172773号「Void and cluster apparatus and method for generating dithertemplates」
特許公報25:欧州特許第1239662号「Improved colour halftoning for printing with multiple inks」
特許公報26:WO91/12686「Digital halftoning with correlated minimum visual modulation patterns」
特許公報以外の文献:
−Roetling、「Halftone Method with Edge Enhancement and Moire Suppression」、JOSA、vol.66、pp.985−989,1976年
−T.N.Pappas、C.−K.DongおよびD.L.Neuhoff、「Measurement of printer parameters for model−based halftoning」、Journal of Electronic Imaging、vol.2、p.193−204、1993年7月
−Victor Ostromoukhov、「A Simple and Efficient Error−Diffusion Algorithm. In Proceedings of SIGGRAPH 2001」、ACM Computer Graphics、Annual Conference Series、pp.567−572、2001年
発明の概要
上述の有利な効果は、請求項1に記載した特定の特徴を有する方法によって実現される。本発明の好適な実施形態の特定の特徴を従属請求項に記載する。
本発明のさらなる利点および実施形態は、以下の説明および図面から明らかになるであろう。
図面の簡単な説明
図1は、AMスクリーニングを使用するハーフトーニングによって表現されるデグラデーションを示す。
図2は、FMスクリーニングを使用するハーフトーニングによって表現されるデグラデーションを示す。
図3は、誤差拡散ハーフトーニングの基本的作業図である。
図4は、標準FMハーフトーニングにおけるドットサイズとグリッド分解能の一致を示す。
図5は、より大きいドットを得るために画素の複製を利用した結果を示す。
図6は、様々な構成部品を備えたインクジェット記録装置を示す。
図7は、インクジェット記録における記録グリッドと印字されるドットとの関係を示す。
図8は、FloydおよびSteinberg誤差拡散により得られる128/255の階調値の一例を示す。
図9は、FloydおよびSteinbergプロセスを使用した192/255の階調値のレンダリングを示す。
図10は、Ulichneyに係る改善された方法を使用した128/256の階調値のレンダリングを示す。
図11Aは、シアンインクの128/256の値のレンダリングを示す。
図11Bは、マゼンタインクの128/256の値のレンダリングを示す。
図11Cは、完全な見当合せ状態での図11Aおよび図11Bの重ね刷りの結果を示す。
図11Dは、見当不良状態での図11Aおよび図11Bの重ね刷りの結果を示す。
図12は、印刷用原版を作成するためのインクジェット印刷システムを用いる4色コンピュータ・トゥ・プレートシステムにおける作業の流れを示す。
図13は、2個の点を含む3色表色系のサブハイパーキューブを示す。
図14Aは、標準誤差拡散プロセスのあまり従来型ではない説明を示す。
図14Bは、本発明に係る誤差拡散プロセスのあまり従来型ではない説明を示す。
発明の詳細な説明
以下では、本発明をその好適な実施形態に関連して説明するが、本発明をこれらの実施形態に限定するつもりは無いことを理解されたい。
上述した問題は、以下で述べる制約相関誤差拡散アルゴリズムを組み合せながら、インクジェット印刷システムを使用して印刷用原版を生成するシステムおよび方法によって部分的に解決することができる。
図12は、カラー印刷システムの可能な作業の流れを示す。
− 入力カラー画像の情報が4つの連続階調色分解によって与えられる。これらは異なる色分解の空間的に対応する構成画素の入力画素値を含み、入力色画像の入力色画素を表す。
− 各印刷色にラスタイメージプロセッサ(RIP)におけるハーフトーニングアルゴリズムを使用して、ハーフトーン画像を得る。
− 各ハーフトーン分解は、インクジェットプリンタによって印刷版前駆体に転送され、一組の4つの印刷用原版が得られる。
− 4つの印刷用原版を用いて、印刷機で最終画像が再生される。
各入力色画素はこうして、出力色画素の組合せによって表される。上述の通り、ハーフトーニングプロセスのため、色と明度の正確な一致が常に可能であるわけではない。誤差拡散プロセスのため、誤差拡散プロセスの欠点のため、偏差が周囲の画素に分散される。
しかし、出力色画素の特定の組合せは画像入力画素の不安定な再生を導くことがあり、全体的な明度および/または色の相違を生じ得る。
白黒格子から測定したコントラスト感度曲線を彩色格子のものと比較すると、輝度チャネルの高周波誤差がクロミナンスチャネルのものより目立つことがすぐに明らかであることが観察された。これは、分離されたドットはその地と輝度が異なるときに、クロミナンスは異なるが輝度は似ている場合より、ずっと目立つことを暗示する。
ハーフトーニングアルゴリズムにさらなる規則を含めて、異なる出力色分解における異なる網点の可能な相関に制約を加えることにより、これらの効果は回避することができ、より優れた画像再生さえ達成することができる。
異なる色分解間の相互作用は、制御状態に維持される。
以下の例では、全体的な明度が特に保護される。特定の出力色画素の組合せが回避される。
k個の異なるインクまたは原色を使用し、インクIがN個の可能な濃度レベルを有する色画像形成プロセスを考察する。したがって、IはN個の可能なレベルを有し、IはN個の可能なレベルを有し、以下同様である。
,...,N個の強度レベルをそれぞれ有するk個の原色I,...,Iによるこの印刷プロセスの場合、本発明に係る実施形態は、次のように記述することができる。
− 入力画像が入力色成分値によって決定される。
− スカラ値が決定される。スカラ値は前記空間的に対応する構成画素の前記入力画素値のうちの少なくとも1つの関数である。
最初にスカラ値、この場合は明度レベルが決定される。
明度B=(N−1−I)+(N−1−I)+...+(N−1−I
− スカラ値Bは、マルチレベルハーフトーニングプロセスを用いて量子化される。Bの量子化レベルの数はM=1+(N−1)+(N−1)+...+(N−1)であることが好ましいが、一般的にk−N1+N2+...+Nkの範囲内に位置する。さらにいっそう好ましくは、出力画素の許容量子化B値は、入力画素の元のB値またはその少し上または下に制限される。
B値に適用される別個の誤差拡散プロセスは、色誤差拡散とは独立して働くMレベル誤差拡散プロセスである。明度誤差拡散の結果は、色誤差拡散を誘導するために使用される。
− この誘導は、全ての可能な強度レベル組合せの完全なセットの部分集合である1組の強度レベル組合せを選択することによって行われる。
0≦i≦(N−1)+(N−1)+...+(N−1)としてB=iに対し、レベルセットBiは、B=iを生じる全ての可能な組合せを含む。
− 計算の回数を低減すると共に、ハーフトーニングの質を改善するために、出力画素の量子化色は、余分の出力色制約によって、入力画素の元の色が位置するサブハイパーキューブの隅に位置する色の1つに制限される。各k次元のサブハイパーキューブは2個の点を含む。3色表色系のそのようなサブハイパーキューブの表現を図13に示す。
− このセットの2個の点と、B誤差拡散プロセスで得られる量子化Bレベルに等しいBレベルを有する点のセットとの交差は非ボイドである。量子化色はこの交差で、k次元の色空間の変形画素色に最も近い点と決定されることが好ましい。変形画素色は、元の入力画素色+前の処理画素から受け取る色誤差に等しい。拡散する誤差は、変形画素色と量子化画素色との間の差である。この差は色チャネルの各々で別個に算出される。
この例では、制約相関法のため、妨害輝度偏差は回避される。
より一般的には、インクジェットシステムを使用するコンピュータトウプレートシステムのための制約相関法は、次のように記載することができる。
色画素を有する電子画像を再生するためにK個の印刷用原版を作成するための方法であって、各色画素はK個の空間的に対応する構成画素によって表現され(K>1)、各構成画素が入力画素値を有し、出力装置が構成画素j(1≦j≦K)に対してNj個の強度レベルを描画することができ、それによってN1*N2*...*NK個の強度レベル組合せが定義されて成る方法において、
− いずれかの色画素に対して、前記空間的に対応する構成画素の前記入力画素値の少なくとも1つの関数であるスカラ値を算出するステップと、
− マルチレベルハーフトーニングプロセスによって前記スカラ値を量子化して、前記色画素の量子化スカラ値を得るステップと、
− 前記量子化スカラ値を使用して、全ての前記強度レベル組合せから強度レベル組合せの部分集合を選択するステップと、
− 前記部分集合から1つの組合せを選択するステップと、
− 前記選択組合せを使用して、
− K個の印刷用原版前駆体を提供するサブステップと、
− 印刷用原版前駆体にインクジェット網点を印字するインクジェット印刷システム によって、選択された組合せに従って前記印刷用原版前駆体にインク担持および非
インク担持領域を選択的に作成するサブステップと
によって、K個の印刷用原版を作成するステップと
を含む方法。
上記の制約相関の記載を用いて、異なるカラー印刷用原版のインクドットの重なりを結果的に生じ得る、例えば明度(インク被覆)、色安定性等に関して望ましくない、またはあまり望ましくない結果を導く出力インク値の特定の組合せを回避することができる。
また印刷機の特性の可変性も、制約色ドット相関の規則の設定に含めることが好ましい。
最新の印刷システムでは、印刷用原版は平版印刷用原版であることが好ましい。これらはインクジェット印刷システムを用いて作成することができ、印刷されるインクジェット網点は、印刷用原版前駆体に疎水性および親水性の領域を生成する。平版印刷システムは通常、2つの可能な強度レベルだけを有する印刷システムであるが、例えばライトシアンおよび/またはライトマゼンタインクを使用する場合、マゼンタおよび/またはシアンの強度レベルNの数は3つ以上、すなわち無インク、ライトマゼンタ、フルマゼンタになると考えることができる。同じ考察は、画像を再生する際にライトシアンまたはグレーインクを使用するときに行うことができる。
しかし、別の態様では、印刷されるインクジェット網点のサイズが画素サイズより大きいため、ハーフトーニングに問題が残る。これもまた考慮することが好ましい。これは、強度レベル組合せの部分集合から1つの組合せが選択されるステップで行うことができる。
これは制約相関法をサブドット位相変調誤差アルゴリズムと組み合わせることによって実行されることが好ましく、サブドット位相変調誤差アルゴリズムは、無限ではないが、インクジェット印刷システムの網点のサイズより実質的に高い、記録システムの高いアドレス指定能力を利用することによって、理想的な周波数変調技術の特徴に近づくという利点を有する。
網点間の距離を網点自体のサイズよりずっと小さい増分で変調することを可能することにより、合理的階調値付近のアーチファクトを抑制するのに有利な周波数変調ハーフトーニングシステムが得られる。我々はこの原理を「サブドット位相変調」と呼ぶ。サブドット位相変調により、網点の位置は網点のサイズを超える精度で制御されるので、網点間の相対距離も、標準周波数変調よりずっと高い精度で制御することができる。
特定の特徴を持つ印刷方法は、大きいインクドットの配置によって出力画像のある領域に生じる濃度値の変化の効果を考慮することによって、網点間の距離を変調することができる。
インクジェット印刷におけるサブドット位相変調法と制約相関法との組合せは、誤差拡散アルゴリズムを記録システムの特性に応じて調整できるという利点を有する。
サブドット位相変調法の説明は以下に続く。
我々は誤差拡散プロセスを次のように、すなわち、光学的濃度を表すn1個の可能な値を持つ未処理入力画素から成る画像を、光学的濃度を表すn2個の可能な値を持つ処理済み画素によって表される出力画像に変換するための方法と定義し、ここで1<n2<n1である。画素の処理は、次のステップを含む。
− 処理済み画素の値を変形画素の値から決定する量子化ステップ
− 変形画素と処理済み画素との間の差を決定する誤差値算出ステップ
− 少なくとも1つの未処理画素を量子化誤差値の少なくとも一部分によって変形する誤差拡散ステップ
標準誤差拡散
本発明に係る方法を詳しく説明する前に、参考文献によって多少従来とは異なる角度から標準誤差拡散プロセスを提示することから始める。例示を図14Aに示す。
以下では、次の規則を取り入れる。
− 画像の原点(0,0)は上左隅に対応する。
− 値0.0は「黒」を表し、1.0は「白」を表す。
− 網点を配置することは、白地に黒のスポットを印刷することを意味する。
我々は、
− P(x,y)を原画像の入力画素または入力画素値、
− P’(x,y)を変形画素値を得た前の処理済み画素に対して行われる誤差の寄与により変形された原画像の変形画素、
− H(x,y)をハーフトーニング処理された出力画像の画素
と定義する。誤差拡散プロセスは全ての入力画素P(x,y)をハーフトーン出力画素H(x,y)に変換する。
処理を開始する前に、ハーフトーン処理された画像の出力画素値は全て0.5に事前設定される。この手法では、誤差拡散プロセスは、H(x,y)の事前設定された値を、原画像の最適ハーフトーンレンダリングが得られるように0.0または1.0のいずれかに置換することから成る。
画像の処理は通常、画像の最上部から1行づつ実行される。1行内で、処理は左から右へ、または右から左へ、または好ましくは、米国特許第4955065号でRobert Ulichneyによって示唆されているように、これらの2つの方向を交互に繰り返しながら行われる。後者の手法は「千鳥状走査」と呼ばれる。
位置(i,j)における画素P’(i,j)の処理は、図19にも示されている以下のステップから成る。
1)次の通り利用可能な異なるケースに対応する2つの可能な量子化値Q(i,j)およびQ(i,j)から成る量子化セットを決定する。
a.事前設定された中間調値H(i,j)を0.5から0.0に低減することによって、グレー画素H(i,j)を黒画素に変換する。この場合、量子化値Q(i,j)は0.0である。
b.その値を0.5から1.0に増加することによって、グレー画素H(i,j)を白画素に変換する。この場合、量子化値Q(i,j)は1.0である。
2)Q(i,j)がP’(i,j)により近い場合、H(i,j)は0.0にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となり、そうでない場合、H(i,j)は1.0にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。この基準を使用して、変形画素値に基づき、量子化セットから量子化値の選択が行われる。
3)P’(i,j)−Q(i,j)間の差として誤差値E(i,j)を算出する。
4)原画像の未処理入力画素P(i,j)の1つまたはそれ以上を、例えば「FloydおよびSteinberg」誤差拡散加重を用いて、端数が合計して1.0になるようにそれらの値に誤差E(i,j)の端数を加算することによって変形する。
我々の発明に係るサブセットの組合せのうちの1つを選択するための誤差拡散方式の変形は、次のステップから成る。
− インクジェットドットによってカバーされるクラスタを形成する画素の値を変形画素の値から決定する量子化ステップ
− 変形画素と処理済み画素との間の差を決定する誤差算出ステップ
− 少なくとも1つの未処理画素を量子化誤差値の少なくとも一部分によって変形する誤差拡散ステップ
量子化ステップ中に、インクジェット網点に対応する1群のn×m個の処理済み画素の群はすぐに決定される。しかし、誤差拡散は依然として記録装置の全解像度で実行されるので、網点の位相(または位置)は記録装置の全解像度で制御される。
インクジェット印刷システムのためのサブドット位相変調による誤差拡散
一般的実施形態
標準誤差拡散の前の説明を基礎として使用して、本発明の第1の可能な実施形態を今から説明する。
標準誤差拡散の場合と全く同様に、画像の処理は、画像を1行づつ、かつ1画素づつ処理することから成る。1行内の画素の処理の順序は、左から右、右から左、または好ましくは千鳥状走査に従うことができる。
新しい方法の1つの際立った特徴は、位置(i,j)での「量子化ステップ」中に、単に画素H(i,j)の値だけでなく、位置(i,j)の周囲の隣接画素H(x,y)のクラスタの値を変化させることができることである。そのようなクラスタは、配置されたインクジェットドットによって影響される画素から構成することができる。
本発明に係る方法では、出力画像の2個以上の画素に対応するインクジェットドットの領域の濃度値の変化、および以前の画像処理ステップでドットを印字することによって配置された画素のクラスタとドットとの重なりを考慮に入れて、2つの選択肢(すなわち暗画素または明画素のクラスタのどちらを配置するか)の量子化値を含む量子化セットを評価する。変形画素値P’(i,j)に最も密接に近似する1つの選択肢の量子化を選択し、インクジェットドットの重なりを考慮して適切な量子化誤差を算出し、この誤差値を少なくとも1つの他の入力画素に分配する。
2つの選択肢(すなわちドットを印字するか、それとも明画素のクラスタを画定するか)の一方を選択する決定プロセスでは、処理済み画素と一致する領域の出力画像の濃度値の変化だけでなく、インクジェットドットの印字によって影響される周囲の領域も考慮されることに特に触れておく。
黒画素のクラスタは、網点の配置によって決定される。代替的選択肢は通常、単一白画素の画定である。すなわち、クラスタは単一の画素を持つだけであるが、アルゴリズムは複数の白画素の画定を含むことができる。
標準誤差拡散の先の説明における表記法、記号、および規則を使用して、本発明は今、図12Bにも要約した以下の作業順序によって一般的に説明することができる。
入力画素位置P’(i,j)のハーフトーニングのプロセスは以下のステップから成る。
1)次の通り区別できる利用可能なケースに対応する量子化セットの2つの可能な量子化値Q(i,j)およびQ(i,j)を決定する。
a.黒画素のクラスタ(インクジェットドットによって決定される)を配置する。その場合の量子化値Q(i,j)は0.5−r*0.5−s*1.0に対応し、ここで「r」は0.5から0.0に変換される位置の個数に対応し、「s」は、黒画素のこのクラスタを配置することによって白(1.0)から0.0に変化する画素の個数に対応する。前のステップで黒になった画素を再び黒にすることができるが、そのような画素は、グレーから黒への画素の変換の「二重計数」を回避するために「r」の決定には計数されない。
b.白画素、おそらくは単一の白画素を配置する。その場合の量子化値Q(i,j)は0.5+t*0.5に対応し、ここで「t」は0.5から1.0に変換される位置の個数に対応する。前のステップで黒になった画素を再び白にすることはできない。
2つの区別できるケースの出力画像の領域の濃度値の変化が考慮される。
2)量子化値を選択する。Q(i,j)がP’(i,j)により近い場合、位置(i,j)を中心とする出力画素H(i+x,j+y)のクラスタは0.0(黒)にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。そうでない場合、出力画素H(i+x,j+y)のクラスタは1.0(白)にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。
3)P’(i,j)−Q(i,j)間の差として誤差値E(i,j)を算出する。
4)原画像の未処理入力画素P(i,j)の1つまたはそれ以上を、端数が合計して1.0になるようにそれらの値に誤差値E(i,j)の端数を加算することによって変形する。
最初の観察は、誤差拡散の新しい方法が、記録装置のアドレス指定可能なグリッドの1画素より実質的に大きいインクジェット網点の生成に適応するということである。
また、新しい方法におけるインクジェット網点の位置が、インクジェット網点のサイズより実質的に小さい増分により制御されることも明らかであり、それは網点を画素グリッドの任意の位置に配置することを可能にする。網点の位相に対する改善された制御は、それがなければ合理的階調値付近の邪魔なアーチファクトの原因である空間丸め効果を抑制する我々の目的の達成を、アルゴリズムへの雑音の導入無しに、可能にする。
サブドット位相変調により単一分解内でもっと多くの位置が網点に利用可能になるので、カラー印刷における異なる分解の網点の相対位置に関連する問題を回避するために、より多くの制御も利用可能になる。
網点位置が位相相関する傾向がある場合でも、サブドット位相変調無しの場合より小さい量のランダム性をアルゴリズムに導入することにより、この相関性を解消することができる。
これらの観察は、周波数変調ハーフトーニングによるカラー印刷用途の場合、新しい方法がカラーバランスの安定性および予測可能性を改善し、不快な量の粒状性を画像に導入することなく低周波アーチファクトの発生を回避するという表明を支持する。
しかし、白および黒クラスタの配置は、おそらく記録装置によって定められる、さらなる規則によって制約される。これは、クラスタを配置する全ての区別できるケースが可能または利用可能とは限らないことを意味する。全ての量子化値が算出されるわけではない。

特定的実施形態:1画素のサイズを有する「白」クラスタおよび「黒」インクジェット網点は3×3画素のクラスタをカバーする
典型的かつ代表的な特定的実施形態では、黒の画素クラスタは最小限のインクジェット網点によって画定される3×3クラスタとなると想定され、それらは相互に、または白スペースと重ね刷りができるが、白の「クラスタ」は1画素だけで構成され、黒画素とは決して重ね刷りができない。
ハーフトーン色分解画像を印刷用原版に転送するインクジェット印刷システムは、特定の特徴を有する。
− 網点を配置できるグリッドの解像度が110画素/mm(2750画素/インチ)である。
− 印刷版前駆体に付着する小滴の量は約4plであり、その結果、直径30μmのドットサイズが得られる。
図13Aに示す通り、これは、記録グリッドに最小ドットを配置したときに、約9画素の領域がインクによってカバーされることを意味する。これは、左側に示される位置p1にドットD1を配置した場合である。したがって、このシステム内の位置に単一ドットを配置すると、より大きい領域にわたって濃度の変化を生じる。通常、9画素の領域がカバーされる。しかし、右側に示すように、位置p2のドットD2は前から存在しているドットDpと重ね刷りされ、グレーから黒に変化するドットがより小さいので、周囲に対する影響は小さくなる。
図13Bは、ドットを配置しない場合は周囲に影響が無く、関係するグリッド位置にとって重要なだけである。
インクジェット印刷では、網点は中心の画素(i,j)によって参照され、位置(i,j)に網点を配置すると、−1<=x<1および−1<=y<で画素値H(i+x,j+y)は0.0(黒)になる。これは、処理が左から右に行われる場合でもある。
次に変形画素P’(i,j)の処理は以下のステップから成る。
1)次のような区別できるケースに対応する2つの可能な(利用可能な)量子化値Q(i,j)およびQ(i,j)の量子化セットを決定する。
a.黒網点を配置する。その場合の量子化値Q(i,j)は0.5−f*0.5に対応し、ここでfは網点を配置することによって0.5から0.0に変換される位置(最大9)に対応する。前の処理ステップの結果、すでに0.0の値であった位置は、グレーから黒への画素の変換の「二重計数」を回避するために、Q(i,j)の決定には計数されない。
b.白画素を配置する。H(i,j)の値によって、2つの場合が区別される。
i.H(i,j)がまだ0.5の事前設定値であった場合。この場合、H(i,j)は0.5から1.0に変換されて、白(1.0)画素になり、Q(i,j)はその画素のグレーから白への変換を反映して1.0(白)になる。
ii.あるいは、H(i,j)が、前の処理ステップにおける黒網点の配置の結果、すでに0.0に設定されていた場合。黒画素は二度と白画素に変わることができないので、H(i,j)の値は0.0のままであり、Q(i,j)は、位置(i,j)におけるH(i,j)の値が位置(i,j)の画素の処理で変化しなかったことを反映して、0.5にセットされる。
2)Q(i,j)がP’(i,j)により近い場合、位置(i,j)の網点の画素H(i+x,j+y)は全て0.0にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。そうでない場合、Q(i,j)=Q(i,j)となり、H(i,j)は、ケース1bの場合に説明したケース(i)または(ii)に対応する2つの値を取ることができる。
3)P’(i,j)−Q(i,j)間の差として誤差値E(i,j)を算出する。
4)原画像の未処理画素P’(i,j)の1つまたはそれ以上を、端数が合計して1.0になるようにそれらに誤差値E(i,j)の端数を加算することによって変形する。
この方法が、画素グリッド上の複数の画素から成る網点の位置の厳密な制御を可能にすることは明らかである。網点は、変換される入力画像を最適に表現するように、画素グリッドの任意の位置に配置することができる。出力画像の領域の濃度値の変化が考慮される。
マルチレベルの実施形態
上で説明した標準サブドット位相変調アルゴリズムは、マルチレベルアルゴリズムに拡張することができる。
印刷では、インク被覆および非インク付着を持つ可能性があるだけであるが、マルチレベルシステムを使用する可能性がある。受容層(印刷用紙)に3つ以上のレベルを持つ可能性を導く黒およびグレーインクを使用する印刷システムを想像することができる。マゼンタおよびシアンに対し複数の濃度のインクを使用する印刷システムは存在する。各画像は例えばイエロー、ライトマゼンタ、ダークマゼンタ、ライトシアン、ダークシアン、および黒インクを用いて印刷される。
淡および濃インクは異なる印刷版を用いて印刷されるが、淡または濃網点を印刷する決定は同時に考慮される。処理される各画素について、3つの可能性がある。
中間レベルが0.5の濃度レベルを持つと想定しよう。
入力画素位置P’(i,j)におけるハーフトーニングの処理は次のステップから成る。
1)次の通り区別できる利用可能なケースに対応する量子化セットの3つの可能な量子化値Q(i,j)、Q(i,j)およびQ(i,j)を決定する。
a.インクジェットハーフトーンドットによって決定された黒(可能なダークシアンまたはダークマゼンタ)画素のクラスタを配置する。その場合の量子化値Q(i,j)は0.5−r*0.5−s*1.0に対応し、ここで「r」は0.5から0.0に変換される位置の個数に対応し、「s」は、黒画素のこのクラスタを配置することによって白(1.0)から0.0に変化する画素の個数に対応する。前のステップで黒になった画素を再び黒にすることができるが、そのような画素は、グレーから黒への画素の変換の「二重計数」を回避するために「r」の決定には計数されない。
b.グレーのインクジェットハーフトーンドットによって決定されたグレーブラック(可能なライトシアンまたはライトマゼンタ)画素のクラスタを配置する。その場合の量子化値Q(i,j)は0.5−s*0.5に対応し、ここで「s」は、グレー画素のこのクラスタを配置することによって白(1.0)から0.5に変化した画素の数に対応する。
c.白画素のクラスタ、おそらく単一白画素を配置する。その場合の量子化値Q(i,j)は0.5+t*0.5に対応し、ここで「t」は、0.5から1.0に変換される位置の個数に対応する。しかし、前のステップで黒またはグレーになった画素を再び白にすることはできない。3つの異なるケースの出力画像の領域の濃度値の変化を考慮する。
2)量子化値を選択する。Q(i,j)がP’(i,j)により近い場合、位置(i,j)を中心とする出力画素H(i+x,j+y)のクラスタは、黒網点を印字することによって0.0(黒)にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。Q(i,j)がP’(i,j)により近い場合、位置(i,j)を中心とする出力画素H(i+x,j+y)のクラスタは0.5(グレー)にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。それ以外の場合、出力画素H(i+x,j+y)のクラスタは1.0(白)にセットされ、Q(i,j)=Q(i,j)となる。
3)P’(i,j)−Q(i,j)間の差として誤差値E(i,j)を算出する。
4)原画像の未処理入力画素P’(i,j)の1つまたはそれ以上を、端数が合計して1.0になるようにそれらの値に誤差E(i,j)の端数を加算することによって変形する。
単一のインクを使用して色を再現する場合でも、マルチレベルシステムを使用することが可能である。インクジェットシステムは通常、2ドットサイズ以上を印字することができる。したがって、各処理入力画素に対し、次の決定を下すことができる。
− 大きいインクジェット網点を印字する。
− 小さいインクジェット網点を印字する。
− 網点を印字しない。
一例として、3×3画素の小さい網点を印刷し、5×5画素の領域を被覆する大きい網点を使用することが可能である。ここでもまた、決定を下すために、3つの量子化値を算出しなければならない。
可変網点サイズ方法の例
既存の技術の考察で、適切な網点サイズの選択は妥協を表すことをすでに述べた。ハイライトおよびシャドー領域の粒状性は、より小さい網点で印刷することによって低減するが、中間調のコントラストおよびカラーバランスの安定性は、より大きい網点を使用する方が有利である。また、べたテキストおよびグラフィックスの輪郭がちょうど1画素の網点サイズにより描かれることも示した。
以下では、第2境界階調値(SecondBorderToneValue)および第1境界階調値(FirstBorderToneValue)によって分離される3つの異なる階調範囲すなわち範囲1、範囲2、および範囲3に可変網点サイズを使用することを可能にする、サブドット位相変調方式の変形を提示する。したがって、3つの階調範囲は次の通りである。
− 範囲1:[0.0,第1境界階調値]
− 範囲2:[第1境界階調値,第2境界階調値]
− 範囲3:[第2境界階調値,1.0]
階調範囲の境界値の位置に応じて、境界階調値(BorderToneValue)に用語「シャドー境界」(Shadowborder)および「ハイライト境界」(HighlightBorder)を使用することができる。より一般的に言うと、インクジェット網点によって被覆されるクラスタサイズは、入力画素値に応じて調整することができる。可能な量子化レベルは入力画素値に基づいて制限される。
網点のサイズは、q>nおよびp>mとして、n×m画素またはq×pの2つのサイズの間で変化させることができると想定する。以下では、n<=h<=qおよびm<=w<=pとして、h×w画素のサイズの網点サイズをh×wと表す。
処理が左から右に行われる場合、網点は左最上部の画素(i,j)によって参照されると想定する。これが意味することは、位置(i,j)に網点を配置すると、0<=x<wおよび0<=y<hとして画素値H(i+x,j+y)に影響するということである。処理が右から左に行われる場合、網点は右最上部の画素(i,j)によって参照される。位置(i,j)に網点を配置すると、−w<x<=0および0<=y<hとして画素値H(i+x,j+y)に影響する。
プリンタを駆動するために、重心として働く画素がドット位置マップに記入される。
先の説明における表記法、記号、および規則を使用して、本発明の第3の実施形態を今、以下の作業順序として記載することができる。
画素位置(i,j)の網点の処理は以下のステップから成る。
1.未変形画素値P(i,j)の関数として網点サイズを決定する。
a.(P(i,j)<第1境界階調値)ならば、(網点サイズ(h,w)はh=qおよびw=pとなる)
b.(第2境界階調値>=P(i,j)>=第1境界階調値)ならば、(網点サイズは、第1境界階調値におけるh=q、w=pから第2境界階調値におけるh=n、w=mまで比例して変化する)
c.(P(i,j)>第2境界階調値)ならば、(網点サイズ(h,w)はh=nおよびw=mとなる)
2.網点を配置するか否かの区別できるケースに対応する2つの可能な量子化値Q(i,j)およびQ(i,j)を決定し、誤差を算出し、未処理画素を誤差の量により変形するステップは、可変網点サイズ無しの場合に上述したのと全く同じである。
上の例は3つの部分範囲に分割された階調範囲の場合について挙げたが、同原理は、階調範囲を任意の数の部分範囲に分割するのに使用できることが、当業者には明白であろう。さらに別の実施形態では、1つの網点サイズから別のサイズへの遷移は固定階調値では発生せず、むしろ1範囲の階調値全体にわたって拡散する。この効果は例えば、P(i,j)および小さい乱数の和に基づいて網点サイズを決定することによって得られる。乱数の加算により、1つの網点サイズから別のサイズへの遷移は、わずかに高いかまたは低い階調値で無作為に発生し、1つの網点サイズから別のサイズへの遷移を1範囲の階調値全体に拡散する所望の効果が得られる。
また、低または高強度画像領域に網点分布変更ステップを含めることも可能である。上の実施形態は、1画素のクラスタサイズでべたテキストおよび線画を描画して、それらの輪郭が全解像度で描画されるようにするために使用することもできる。これは、入力画素値が最小または最大可能な入力値である場合に、画素の出力値を対応する最小または最大出力値に設定することによって行うことができる。
上の実施形態のさらに別の変形は、テクスチャまたは被写体の境界など高度の局所的コントラストを含む画像領域のレンダリングのために、低度の局所的コントラストを含む画像領域の場合より少数の画素から成る網点を使用する。
これを発生させるために、未変形画素は、低い局所的コントラスト、中間の局所的コントラスト、または高い局所的コントラストを含む領域に属すると分類される。画素がどのカテゴリに属するかによって、大きい、中間の、または小さい網点サイズが生成される。局所的コントラストの量の分類は、未変形画素P(i,j)の周囲の領域の未変形画素値の変化量の測定に基づく。簡素化された方法は単に、未変形画素P(i,j)の周囲の領域の最小と最大の未変形画素値間の差を使用するだけである。局所的近傍のヒストグラムの分析に依存する、より洗練された方法は、局所的コントラストの程度を量子化し、局所的網点サイズを制御することが可能である。
このように制約相関法を様々なサブドット位相変調法と組み合わせて、最小限の粒状性および輝度変化を持つ最適ハーフトーン再生を得ることができる。
本発明の好適な実施形態を詳細に説明したが、添付の請求の範囲に記載する発明の範囲から逸脱することなく、多くの変形を施すことができることは、今や当業者には明らかであろう。
AMスクリーニングを使用するハーフトーニングによって表現されるデグラデーションを示す。 FMスクリーニングを使用するハーフトーニングによって表現されるデグラデーションを示す。 誤差拡散ハーフトーニングの基本的作業図である。 標準FMハーフトーニングにおけるドットサイズとグリッド分解能の一致を示す。 より大きいドットを得るために画素の複製を利用した結果を示す。 様々な構成部品を備えたインクジェット記録装置を示す。 インクジェット記録における記録グリッドと印字されるドットとの関係を示す。 FloydおよびSteinberg誤差拡散により得られる128/255の階調値の一例を示す。 FloydおよびSteinbergプロセスを使用した192/255の階調値のレンダリングを示す。 Ulichneyに係る改善された方法を使用した128/256の階調値のレンダリングを示す。 シアンインクの128/256の値のレンダリングを示す。 マゼンタインクの128/256の値のレンダリングを示す。 完全な見当合せ状態での図11Aおよび図11Bの重ね刷りの結果を示す。 見当不良状態での図11Aおよび図11Bの重ね刷りの結果を示す。 印刷用原版を作成するためのインクジェット印刷システムを用いる4色コンピュータ・トゥ・プレートシステムにおける作業の流れを示す。 個の点を含む3色表色系のサブハイパーキューブを示す。 標準誤差拡散プロセスのあまり従来型ではない説明を示す。 本発明に係る誤差拡散プロセスのあまり従来型ではない説明を示す。

Claims (4)

  1. 色画素を有する電子画像を再生するためにK個の印刷用原版を作成するための方法であって、各色画素はK個の空間的に対応する構成画素によって表現され(K>1)、各構成画素が入力画素値を有し、印刷用原版が構成画素j(1≦j≦K)に対してNj個の強度レベルを描画することができ、それによってN1*N2*...*NK個の強度レベル組合せが定義されて成る方法において、
    − いずれかの色画素に対して、前記空間的に対応する構成画素の前記入力画素値の少なくとも1つの関数であるスカラ値を算出するステップと、
    − マルチレベルハーフトーニングプロセスによって前記スカラ値を量子化して、前記色画素の量子化スカラ値を得るステップと、
    − 前記量子化スカラ値を使用して、全ての前記強度レベル組合せから強度レベル組合せの部分集合を選択するステップと、
    − 前記部分集合から1つの組合せを選択するステップと、
    − 前記選択組合せを使用して、
    − K個の印刷用原版前駆体を提供するサブステップと、
    − 印刷用原版前駆体に網点を印字するインクジェット印刷システムによって、選択 された組合せに従って前記印刷用原版前駆体にインク担持および非インク担持領域
    を選択的に作成するサブステップと
    によって、K個の印刷用原版を作成するステップと
    を含む方法。
  2. 前記印刷用原版が平版印刷版であり、印刷インクジェット網点が疎水性および親水性の領域を生成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記スカラ値が明度またはインク割当の量を表す、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記スカラ値が前記K個の色成分のうち少なくとも2つの前記入力画素値の線形組合せである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
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