JP2022092167A - 画像処理方法、画像処理装置 - Google Patents

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Takuo Shimomukai
克幸 田中
Katsuyuki Tanaka
拓也 大野
Takuya Ono
崇廣 鎌田
Takahiro Kamata
真 藤野
Makoto Fujino
直樹 萩原
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Abstract

【課題】入力プロファイルが定義する機器非依存色空間の色域を越えた範囲の彩度の表色を簡便に行うことができるようにする画像処理方法を提供する。【解決手段】画像処理方法は、入力画像色空間の座標値としての入力値を機器非依存色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得工程S1と、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定工程S2と、設定された彩度補正度合いに基づき出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正工程S3と、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、画像処理方法、画像処理装置に関する。
特許文献1には、複数の基準光源のそれぞれに対応する基準色変換テーブルを予め備えた画像処理装置であって、特定の色温度を有する特定光源を設定する設定手段と、前記複数の基準光源の色温度と前記特定光源の色温度との差分に基づいて、前記複数の基準色変換テーブルのそれぞれに対する補間比率を算出する補間比率算出手段と、前記補間比率に従って前記複数の基準色変換テーブルの値を補間して、前記特定光源に対応する特定色変換テーブルを生成するテーブル補間手段と、を有することを特徴とする画像処理装置が記載されている。この画像処理装置によれば、特定光源に対応する色変換LUTを高速に生成することが可能となるとしている。
特開2009-188948号公報
上記のように、特許文献1には、複数の基準色変換テーブルの値を補間して、新たな特定色変換テーブルを生成する技術が記載されているが、補間計算が、複数の基準光源の色温度と特定光源の色温度との差分に基づくものであるため、彩度を所望の値にすることが可能な色変換テーブルを得ることができない場合があるという課題があった。例えば、彩度の高い蛍光インクなどの特色インクを使うプリンターでは、入力プロファイルが定義する基準の色空間よりも、出力プロファイルが定義する出力の色空間の方が大きい場合がある。従来の色変換テーブルでは、画像データの彩度補正を行っても、入力プロファイルが定義する基準の色空間を越える彩度に補正することはできず、このようなプリンターの色空間を充分活用できる色変換を行うことができないなど、印刷する際の彩度が、入力画像データの色空間に対応する入力プロファイルによって決まる色域の彩度の範囲に限られてしまうという課題があった。
本発明の画像処理方法は、入力画像色空間の座標値としての入力値を機器非依存色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得工程と、取得した前記入力プロファイルによって対応付けられる前記出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定工程と、設定された前記彩度補正度合いに基づき前記出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正工程と、を含む。
本発明の画像処理装置は、入力画像色空間の座標値としての入力値を機器非依存色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得部と、取得した前記入力プロファイルによって対応付けられる前記出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定部と、設定された前記彩度補正度合いに基づき前記出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正部と、を備える。
実施形態に係る画像処理装置を含む印刷システムの基本構成を示す模式図である。 実施形態に係る画像処理装置を含む印刷システムの基本構成を示すブロック図である。 従来技術における印刷データの生成処理の基本的な流れを示すフローチャートである。 色変換処理における各色空間の関係を示す概念図である。 実施形態における画像処理方法の基本的な流れを示すフローチャートである。 ソースガマットとプリンターガマットのそれぞれが示す色域の関係を示す概念図である。
1.実施形態
図1、図2を参照し、実施形態に係る画像処理装置110を含む印刷システム1の基本構成について説明する。
印刷システム1は、印刷装置100と、画像処理装置110から構成されている。
印刷装置100は、画像処理装置110から受信する印刷データに基づいて、ロール状に巻かれた状態でセットされる長尺状の印刷媒体5に、インクを付与することにより所望の画像を印刷するインクジェットプリンターである。つまり、印刷装置100は、RGBなどの様々な入力画像色空間の色をカラー印刷により表色可能な表色機器である。
画像処理装置110は、画像制御部111、入力部112、表示部113、記憶部114などを備えるコンピューターであり、印刷装置100に印刷を行わせる印刷ジョブの制御を行う。また、画像処理装置110は、入力画像色空間の画像データに基づく所望の画像の印刷を印刷装置100に実行させるための印刷データを生成する。
画像処理装置110が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェアや、印刷装置100の制御や印刷装置100に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェアが含まれる。以下の説明では、画像処理アプリケーションソフトウェアを単に画像処理アプリケーションと言い、プリンタードライバーソフトウェアを単にプリンタードライバーと言う。
ここで、画像データとは、例えば、テキストデータやフルカラーのイメージデータなども含む入力画像色空間におけるデジタル画像情報である。以下、RGB色空間が入力画像色空間である場合を例に説明する。
画像制御部111は、CPU115や、ASIC116、DSP117、メモリー118、インターフェイス119などを備えている。CPUは、Central Processing Unit、ASICは、Application Specific Integrated Circuit、DSPは、Digital Signal Processorを意味する。
入力部112は、ユーザーインターフェイスとしての情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードやマウスポインターなどである。
表示部113は、ユーザーインターフェイスとしての情報表示手段であり、画像制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、印刷装置100に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部114は、ハードディスクドライブやメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、画像処理装置110が動作するソフトウェアとしての画像制御部111で動作するプログラムや、印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。RAMは、Random access memory、EEPROMは、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memoryを意味する。
インターフェイス119は、印刷装置100との双方向通信が可能なインターフェイスであり、例えば、LANインターフェイスやUSBインターフェイスなどの汎用インターフェイスで構成される。LANは、Local Area Networkを、USBは、Universal Serial Busを意味する。
印刷装置100は、インク付与部10、移動部20、印刷制御部30などから構成されている。画像処理装置110から印刷データを受信した印刷装置100は、印刷データに基づき、印刷制御部30によってインク付与部10、移動部20を制御し、印刷媒体5に画像を印刷する。
印刷データは、画像データを、画像処理装置110が備える画像処理アプリケーションおよびプリンタードライバーによって印刷装置100で印刷できるように変換処理した画像形成用のデータであり、印刷装置100を制御するコマンドを含んでいる。
インク付与部10は、ヘッドユニット11、インク供給部12などから構成されている。
移動部20は、走査部40、搬送部50などから構成されている。
走査部40は、キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーターなどから構成されている。キャリッジモーターは、図示を省略している。
搬送部50は、供給部51、収納部52、搬送ローラー53、プラテン55などから構成されている。
ヘッドユニット11は、印刷用のインクをインク滴として吐出する複数のノズルを備えるヘッド13およびヘッド制御部14を備えている。ヘッドユニット11は、キャリッジ41に搭載され、すなわちヘッド13は、キャリッジ41に搭載され、走査方向としてのX軸方向に移動するキャリッジ41に伴ってX軸方向に往復移動する。
インクには、印刷装置100の種類により、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクセットにブラックのインクを加えた4色のインクセットや、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトイエロー、ライトブラックなどのインクセットを加えた8色のインクセット、また、蛍光インクを加えたインクセットなどが用いられる。
インク供給部12は、インクタンクおよびインクタンクからヘッド13にインクを供給するインク供給路などを備えている。インクタンクおよびインク供給路については、図示を省略する。
インクタンク、インク供給路、および同一インクを吐出するノズルまでのインク供給経路は、インクごとに独立して設けられている。
移動部20、つまり走査部40および搬送部50は、印刷制御部30の制御の下に、印刷媒体5をヘッド13に対し相対移動させる。
ガイド軸42は、X軸方向に延在してキャリッジ41を摺接可能な状態で支持する。また、キャリッジモーターは、キャリッジ41をガイド軸42に沿って往復移動させる際の駆動源となる。つまり、走査部40は、印刷制御部30の制御の下にキャリッジ41を、つまりは、ヘッド13をガイド軸42に沿ってX軸方向に移動させる。キャリッジ41に搭載されたヘッドユニット11に備えられたヘッド13が、X軸方向に移動しながら印刷制御部30の制御の下に、プラテン55に支持される印刷媒体5にインク滴を吐出することによって、X軸方向に沿った複数のドット列が印刷媒体5に形成される。
供給部51は、印刷媒体5がロール状に巻かれたリールを回転可能に支持し、印刷媒体5を搬送経路に送り出す。収納部52は、印刷媒体5を巻き取るリールを回転可能に支持し、印刷が完了した印刷媒体5を搬送経路から巻き取る。
搬送ローラー53は、印刷媒体5を移動させる駆動ローラーや印刷媒体5の移動に伴って回転する従動ローラーなどから成り、プラテン55の上面において印刷媒体5を走査方向と交差する搬送方向としてのY軸方向に移動させる。搬送ローラー53は、印刷媒体5を供給部51からインク付与部10の印刷領域を経由し、収納部52に搬送する搬送経路を構成する。印刷領域は、プラテン55の上面でヘッド13がX軸方向に移動する領域である。
プラテン55は、X-Y平面方向に延在し、印刷領域において印刷媒体5を下方から支持する平板である。
印刷制御部30は、インターフェイス31、CPU32、メモリー33、駆動制御部34などを備え、印刷装置100の制御を行う。
インターフェイス31は、画像処理装置110のインターフェイス119に接続され、画像処理装置110と印刷装置100との間でデータの送受信を行う。
CPU32は、印刷装置100全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー33は、CPU32が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU32は、メモリー33に格納されているプログラム、および画像処理装置110から受信した印刷データに従って、駆動制御部34を介してインク付与部10、移動部20を制御する。
駆動制御部34は、CPU32の制御に基づいて動作するファームウェアを含み、インク付与部10のヘッドユニット11、インク供給部12や、移動部20の走査部40、搬送部50の駆動を制御する。駆動制御部34は、移動制御信号生成回路35、吐出制御信号生成回路36、駆動信号生成回路37などを含む駆動制御回路、これら駆動制御回路を制御するファームウェアを内蔵するROMやフラッシュメモリーなどから構成されている。駆動制御回路を制御するファームウェアを内蔵するROMやフラッシュメモリーについては、図示を省略している。ここで、ROMは、Read-Only Memoryを意味する。
移動制御信号生成回路35は、印刷データに基づき、CPU32からの指示に従って、移動部20の走査部40や搬送部50を制御する信号を生成する回路である。
吐出制御信号生成回路36は、印刷データに基づき、CPU32からの指示に従って、インクを吐出するノズルの選択、吐出する量の選択、吐出するタイミングの制御などをするためのヘッド制御信号を生成する回路である。
駆動信号生成回路37は、ヘッド13が備える圧力発生室を駆動する駆動信号を生成する回路である。
以上の構成により、印刷制御部30は、供給部51、搬送ローラー53によって印刷領域に供給された印刷媒体5に対し、ガイド軸42に沿ってヘッド13を支持するキャリッジ41をX軸方向移動させながらヘッド13からインク滴を吐出する動作と、搬送ローラー53によりX軸方向と交差する+Y方向に印刷媒体5を移動させる動作とを繰り返すことにより、印刷媒体5に所望の画像を印刷する。
印刷媒体5への印刷は、画像処理装置110から印刷装置100に印刷データが送信されることにより開始される。印刷データは、プリンタードライバーによって生成される。
以下、プリンタードライバーが行う印刷データの生成処理について、その従来技術における基本的な流れを、図3を参照しながら説明する。
プリンタードライバーは、画像処理アプリケーションから画像データを受け取り、印刷装置100が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データを印刷装置100に出力する。画像処理アプリケーションからの画像データを印刷データに変換する際に、プリンタードライバーは、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスターライズ処理、コマンド付加処理などを行う。
解像度変換処理は、画像処理アプリケーションから出力された画像データを、印刷媒体5に印刷する際の解像度に変換する処理である。例えば、印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、画像処理アプリケーションから受け取ったベクター形式の画像データを720×720dpiの解像度のビットマップ形式の画像データに変換する。解像度変換処理後の画像データの各画素データは、マトリクス状に配置された画素から構成されている。各画素はRGB色空間の例えば256階調の階調値を有している。つまり、解像度変換後の画素データは、対応する画素の階調値を示すものである。以下、RGB色空間の階調値データをRGBデータと言う。
マトリクス状に配置された画素の内の、所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データをラスターデータと言う。なお、ラスターデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を印刷するときのヘッド13の移動方向、具体的にはX軸方向と対応している。ヘッド13の移動方向は、すなわち、ヘッド13と印刷媒体5とが相対的に移動する相対移動方向である。
色変換処理は、画像データのRGBデータをCMYK色空間の階調値データに変換する処理である。CMYK色とは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックであり、CMYK色空間の画像データは、印刷装置100が有するインクの色に対応したデータである。従って、例えば、印刷装置100がCMYK色系のn種類のインクを使用する場合には、プリンタードライバーは、RGBデータに基づいて、CMYK色系のn次元空間の画像データを生成する。CMYK色空間の階調値データは、すなわちインク量データである。以下、CMYK色空間の階調値データをCMYKデータと言う。
この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけた色変換ルックアップテーブルに基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色空間により表される例えば256階調のCMYKデータである。色変換処理の詳細については、後述する。
ハーフトーン処理は、高階調数のデータ、例えば256階調のデータを、印刷装置100が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。このハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、例えば、ドット有り、無しの2階調を示す1ビットのハーフトーンデータや、ドット無し、小ドット、中ドット、大ドットの4階調を示す2ビットのハーフトーンデータに変換される。具体的には、0~255の階調値とドット生成率とが対応したドット生成率テーブルから、階調値に対応するドットの生成率を求める。階調値に対応して求められるドットの生成率は、例えば、4階調の場合は、ドット無し、小ドット、中ドット、大ドットのそれぞれの生成率が求められる。得られたそれぞれの生成率において、ディザ法・誤差拡散法などを利用して、ドットが分散して形成されるように画素データが作成される。
ラスターライズ処理は、マトリクス状に並ぶ上述の1ビットや2ビットの画素データを、印刷時のドット形成順序に従って並べ替える処理である。ラスターライズ処理には、ハーフトーン処理後の画素データによって構成される画像データを、ヘッド13が移動しながらインク滴を吐出する各パスに割り付けるパス割り付け処理が含まれる。パス割り付けが完了すると、印刷画像を構成する各ラスターラインを形成する実際のノズルが割り付けられる。ここで、印刷画像とは、印刷媒体5に印刷された画像、あるいは、印刷媒体5に印刷されたイメージの画像を意味している。
コマンド付加処理は、ラスターライズ処理されたデータに、印刷方式に応じたコマンドデータを付加する処理である。コマンドデータとしては、例えば印刷媒体5の搬送仕様に関わる搬送データなどがある。搬送仕様とは、例えば、プラテン55の上面における印刷媒体5の搬送方向への移動量や速度などである。
プリンタードライバーによる前記一連の処理は、CPU115の制御の元にASIC116およびDSP117によって行われ、印刷データ送信処理では、前記一連の処理で生成された印刷データが、インターフェイス119を介して印刷装置100に送信される。
次に、図4を参照し、従来技術における色変換処理について更に詳しく説明する。
ここでは、入力画像色空間における画像データであるRGBデータを、印刷を行うためのCMYKデータに変換する処理の例として、標準的なRGB規格の1つであるsRGBデータを、プロファイル接続空間としてのCIELAB色空間を介してインク量データの空間であるCMYK色空間のCMYKデータに変換する処理を例に説明する。CIELAB色空間は、CIE1976(L***) 色空間であり、本実施形態における機器非依存色空間である。CIEは、国際照明委員会Commission internationale de l'eclairageを意味する。
色変換ルックアップテーブルは、sRGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけるルックアップテーブルであり、sRGB色空間に対応する入力プロファイル、および印刷装置100に対応する出力プロファイルに基づき予め作成される。
入力プロファイルは、入力画像色空間の属性によって、つまりsRGB色空間に対応するプロファイルとして予め作成されており、sRGB色空間の座標値とCIELAB色空間における座標値であるL***値との対応関係を規定したA2Bルックアップテーブルを含んでいる。sRGB色空間に対応する色域、つまりsRGB色空間が再現可能な色域が、入力プロファイルのA2Bルックアップテーブルによって、L***値で示されるソースガマットGMSに対応付けられる。なお、本実施形態では、AtoBをA2B、BtoAをB2Aと記している。
sRGB色空間の座標は、例えば、0~255の整数の階調値で表される。入力プロファイルのA2Bルックアップテーブルは、sRGB色空間の座標とCIELAB色空間のL***値との対応関係を規定することができればよく、変換式で与えられてもよい。
出力プロファイルは、印刷装置100の仕様に合わせて予め作成されており、印刷装置100のCMYK色空間の座標値とCIELAB色空間におけるL***値との対応関係を規定したA2Bルックアップテーブルと、ソースガマットGMSの座標値と、印刷装置100のCMYK色空間の座標値との対応関係を規定したB2Aルックアップテーブルとを含んでいる。CMYK色空間は、印刷装置100が使用するインクによって表色し再現することが可能な色空間であり、CMYK色空間の座標はCMYK色系のインク量の組み合わせを表す。CMYK色空間の座標は、例えば、0~255の整数の階調値で表される。CMYK色空間の座標を印刷装置100に指定することにより、印刷装置100は座標に応じたインク量に対応するインク被覆率を印刷媒体5上に再現する。実際には、前述したように、CMYK色空間の座標データは、ハーフトーン処理以降の処理によって印刷データが生成され、印刷データによって印刷装置100が駆動される。印刷装置100がCMYK色空間の座標に基づくインク被覆率を印刷媒体5上に再現することにより、CMYK色空間の座標に対応するL***値の色が再現される。
印刷装置100が表色可能な色域は、印刷装置100や印刷装置100が使用するインクの仕様によって制限されるため、印刷装置100が再現できる色域と、入力画像色空間において画像データが有することができる色域との間に差異が発生する場合がある。印刷装置100が表色可能な色域は、出力プロファイルのA2Bルックアップテーブルによって対応付けられ、L***値で示されるプリンターガマットGMPで表される。つまり、図4に示すように、CIELAB色空間において、ソースガマットGMSとプリンターガマットGMPの形状や大きさが異なる場合がある。そこで、出力プロファイルのB2Aルックアップテーブルは、入力画像色空間における画像の色合い、カラーバランスなどを可能な範囲で確保しつつ、ソースガマットGMSの座標値がCMYK色空間の座標値に納まるように対応付けるテーブルとして作成される。
色変換処理では、色変換ルックアップテーブルによって、画像データのRGBデータを、CMYK色空間の階調値データに変換する。つまり、図4に示す例では、sRGB色空間の座標値とCIELAB色空間における座標値であるL***値との対応関係を規定した入力プロファイルのA2Bルックアップテーブルと、ソースガマットGMSの座標値が、印刷装置100のCMYK色空間の座標値に変換される出力プロファイルのB2Aルックアップテーブルとで求められる色変換ルックアップテーブルによって、sRGB色空間の座標値を、CMYK色空間の階調値データに変換する。
このような従来技術における色変換処理では、印刷装置100で表色する際の最大彩度が、入力画像データの色空間の最大彩度の範囲に制限されてしまうという課題があった。
これに対して、本実施形態の画像処理方法は、入力プロファイルのA2Bルックアップテーブルによって対応付けられる出力値、つまり、CIELAB色空間におけるL***値の彩度を補正することで、印刷装置100が表色する際の彩度を、入力画像データの色空間の最大彩度の範囲を超えた彩度にできるようにしている。
図5のフローチャートを参照し、本実施形態の画像処理方法について以下に具体的に説明する。以下に説明する画像処理方法は、入力プロファイルに基づき、入力プロファイルが定義する機器非依存色空間の色域を越えた範囲の彩度の表色を行うことができる補正入力プロファイルを生成する画像処理の方法である。この画像処理、つまり、補正入力プロファイルの生成処理は、画像処理装置110で動作する補正入力プロファイル生成プログラムの機能として実行される。
なお、入力画像色空間をRGB色空間、機器非依存色空間をCIELAB色空間、表色機器としての印刷装置100に依存する出力色空間をCMYK色空間として説明する。
まず、ステップS1として、RGB色空間の座標値としての入力値をCIELAB色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する。ステップS1は、本実施形態における入力プロファイル取得工程であり、ここで取得する入力プロファイルは、補正入力プロファイルを生成するための基となる入力プロファイルである。
また、画像処理装置110で動作する補正入力プロファイル生成プログラムにおける機能部として、入力プロファイル取得部が構成され、入力プロファイル取得部の機能として、入力プロファイル取得工程が実行される。
入力プロファイルは、予め入手しておくことが可能であり、例えば、印刷システム1で対応可能な全ての入力画像色空間に対応する入力プロファイルを、画像処理装置110が備える記憶部114に記憶しておく。ステップS1では、記憶部114に記憶された入力プロファイルを読み出す。
次にステップS2として、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する。ステップS2は、本実施形態における彩度補正度合い設定工程である。また、画像処理装置110で動作する補正入力プロファイル生成プログラムにおける機能部として、彩度補正度合い設定部が構成され、彩度補正度合い設定部の機能として、彩度補正度合い設定工程が実行される。
彩度補正度合いとして設定される内容には、取得した入力プロファイルに基づき、その出力値の彩度を補正する方法、およびその方法における補正係数などの情報が含まれる。出力値の彩度を補正する方法としては、予め複数の方法が設定されており、画像処理装置110が備える入力部112、表示部113によって構成されるユーザーインターフェイスを介し、例えば、表示部113に表示されるメニューから選択することができる。
次にステップS3として、設定された彩度補正度合いに基づき出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する。ステップS3は、本実施形態における彩度補正工程である。また、画像処理装置110で動作する補正入力プロファイル生成プログラムにおける機能部として、彩度補正部が構成され、彩度補正部の機能として、彩度補正工程が実行される。
次にステップS4として、RGB色空間の座標値としての入力値を、導出された補正出力値に対応付ける新たなA2Bルックアップテーブルを含んだ補正入力プロファイルを生成する。ステップS4は、本実施形態における補正入力プロファイル生成工程である。
印刷を実行するに当たり、生成された補正入力プロファイルと印刷装置100に対応する出力プロファイルとに基づき、新たな色変換ルックアップテーブルを生成し、この色変換ルックアップテーブルを用いて色変換することにより印刷データを生成する。
なお、新たな色変換ルックアップテーブルを生成せずに、導出された補正出力値に対応付ける新たなA2Bルックアップテーブルと、印刷装置100に対応する出力プロファイルとに基づき、色変換する方法であってもよい。
以下、出力値の彩度を補正する具体的な方法について、いくつかの実施例を説明する。なお、以下の実施例において行われる選択や設定などは、画像処理装置110で動作する補正入力プロファイル生成プログラムの制御の下に、画像処理装置110が備える入力部112、表示部113によって構成されるユーザーインターフェイスを介して行われる。
1.1.実施例1
本実施例は、印刷システム1で対応可能な全ての入力画像色空間に対応する入力プロファイルの内、2つの入力プロファイルに注目して、それぞれの出力値の補間計算により補正出力値を求める方法である。
実施例1において、彩度補正度合い設定工程では、例えば、表示部113に表示されるメニューから、本実施例に対応する補正方法、つまり、2つの入力プロファイルに注目して、それぞれの出力値の補間計算により補正出力値を求める方法を選択し、また、補間計算における係数を設定する。
次に、入力プロファイル取得工程では、注目する2つの入力プロファイルを指定し、それぞれを取得する。また、彩度補正工程では、設定された補間計算における係数に基づき、2つの入力プロファイルのそれぞれの出力値の補間計算を行う。
例えば、sRGB色空間の入力プロファイルとAdobe(登録商標)RGB色空間の入力プロファイルとから、新たな入力プロファイルを生成する場合の補間計算の例を説明する。
任意のRGBデータ=RGB(r、g、b)において、sRGB色空間の座標値RGB(r、g、b)に対応するsRGB色空間の入力プロファイルの出力値をL***(l1、a1、b1)とし、AdobeRGB色空間の同じ座標値RGB(r、g、b)に対応するAdobeRGB色空間の入力プロファイルの出力値をL***(l2、a2、b2)とする。この2点において、sRGB色空間の入力プロファイルの出力値L***(l1、a1、b1)を基準に、設定された補間計算における係数としての補間係数αに基づき線形補間し、補正出力値L***(lr、ar、br)を導出する。但し、0<α<1である。
この場合、
lr=l1+(l2-l1)α
ar=a1+(a2-a1)α
br=b1+(b2-b1)α
として、補正出力値L***(lr、ar、br)が求められる。
なお、実施形態の説明において、入力プロファイルが有するB2Aテーブルについては、言及していない。従って、上記のように、入力プロファイルの出力値、と記述している部分は、入力プロファイルのA2Bテーブルの出力値を意味している。
1.2.実施例2
本実施例は、印刷システム1で対応可能な全ての入力画像色空間に対応する入力プロファイルの内、2つの入力プロファイルに注目して、それぞれの出力値の補外計算により補正出力値を求める方法である。
実施例2において、彩度補正度合い設定工程では、例えば、表示部113に表示されるメニューから、本実施例に対応する補正方法、つまり、2つの入力プロファイルに注目して、それぞれの出力値の補外計算により補正出力値を求める方法を選択し、また、補外計算における係数を設定する。
次に、入力プロファイル取得工程では、注目する2つの入力プロファイルを指定し、それぞれを取得する。また、彩度補正工程では、設定された補外計算における係数に基づき、2つの入力プロファイルのそれぞれの出力値の補外計算を行う。
例えば、sRGB色空間の入力プロファイルとAdobeRGB色空間の入力プロファイルとから、新たな入力プロファイルを生成する場合の補外計算の例を説明する。
実施例1と同様に、任意のRGBデータ=RGB(r、g、b)において、sRGB色空間の座標値RGB(r、g、b)に対応するsRGB色空間の入力プロファイルの出力値をL***(l1、a1、b1)とし、AdobeRGB色空間の同じ座標値RGB(r、g、b)に対応するAdobeRGB色空間の入力プロファイルの出力値をL***(l2、a2、b2)とする。この2点において、sRGB色空間の入力プロファイルの出力値L***(l1、a1、b1)を基準に、設定された補外計算における係数としての補外係数βに基づき線形補外し、補正出力値L***(lr、ar、br)を導出する。但し、1<βである。
この場合、
lr=l1+(l2-l1)β
ar=a1+(a2-a1)β
br=b1+(b2-b1)β
として、補正出力値L***(lr、ar、br)が求められる。
ここで、a2>a1、b2>b1の場合には、明らかに、補正出力値L***(lr、ar、br)の彩度は、sRGB色空間の入力プロファイルの出力値L***(l1、a1、b1)の彩度、およびAdobeRGB色空間の入力プロファイルの出力値L***(l2、a2、b2)の彩度より高い彩度となることが分かる。
1.3.実施例3
本実施例は、印刷システム1で対応可能な全ての入力画像色空間に対応する入力プロファイルの内、3つ以上の入力プロファイルに注目して、それぞれの出力値に基づき、新たな出力値としての補正出力値を求める方法である。
実施例3において、彩度補正度合い設定工程では、例えば、表示部113に表示されるメニューから、本実施例に対応する補正方法、つまり、3つ以上の入力プロファイルに注目して、それぞれの出力値に基づき、新たな出力値としての補正出力値を求める方法を選択し、また、新たな出力値を導出するための計算方法を設定する。
次に、入力プロファイル取得工程では、注目する3つ以上の入力プロファイルを指定し、それぞれを取得する。また、彩度補正工程では、設定された計算方法に基づき、取得した3つ以上の入力プロファイルのそれぞれの出力値から、新たな出力値としての補正出力値を導出する計算を行う。
例えば、3つ以上の入力プロファイルとして、sRGB色空間の入力プロファイルとAdobeRGB色空間の入力プロファイルの他に、PrоPhоtоRGBなど、他の1つ以上のRGB色空間の入力プロファイルを指定し、任意のRGBデータ=RGB(r、g、b)に対するそれぞれの入力プロファイルの出力値に基づいて、新たな出力値を導出する。
新たな出力値を導出するための計算方法としては、例えば、それぞれの入力プロファイルの出力値の単純平均を算出する方法や、それぞれの入力プロファイルの出力値に重み付けをした上での加重平均を算出する方法、それぞれの入力プロファイルの出力値に基づく補間曲線や補外曲線を導出し、それらの曲線上の値を選択する方法などを採用することができる。
1.4.実施例4
本実施例は、印刷システム1で対応可能な全ての入力画像色空間に対応する入力プロファイルの内、1つの入力プロファイルに注目して、その出力値に基づき補正出力値を求める方法である。
実施例4において、彩度補正度合い設定工程では、例えば、表示部113に表示されるメニューから、本実施例に対応する補正方法、つまり、1つの入力プロファイルに注目して、その出力値に基づき補正出力値を求める方法を選択し、また、新たな出力値を導出するための計算方法を設定する。
次に、入力プロファイル取得工程では、注目する1つの入力プロファイルを指定し、取得する。また、彩度補正工程では、設定された計算方法に基づき、取得した入力プロファイルの出力値から、新たな出力値としての補正出力値を導出する計算を行う。
例えば、注目する入力プロファイルとして、sRGB色空間の入力プロファイルを指定し、計算方法としては、明度は変えずに、係数kを乗じて彩度だけを高める計算を行う。
具体的には、任意のRGBデータ=RGB(r、g、b)に対応するsRGB色空間の入力プロファイルの出力値をL***(l1、a1、b1)としたとき、以下の計算により補正出力値L***(lr、ar、br)を導出する。但し、1<kである。
lr=l1
ar=a1×k
br=b1×k
1.5.実施例5
本実施例は、上述した実施例と異なり、印刷システム1で対応可能な全ての入力画像色空間に対応する入力プロファイルの内の1つの入力プロファイルと、印刷装置100に対応する出力プロファイルとに基づき自動的に補正出力値を求める方法である。例えば、図6に示すように、入力プロファイルがsRGB色空間の入力プロファイルの場合で、また、その入力プロファイルに対応するソースガマットGMSが、印刷装置100に対応するプリンターガマットGMPに内包される場合の例として説明する。
本実施例の場合、図5に示すフローとは異なり、まず、彩度補正度合い設定工程として、例えば、表示部113に表示されるメニューから、本実施例に対応する補正方法、つまり、1つの入力プロファイルと、印刷装置100に対応する出力プロファイルとに基づき自動的に補正出力値を求める方法を選択する。
次に、入力プロファイル取得工程として、注目する1つの入力プロファイルを指定して取得する。
次に、出力プロファイル取得工程として、印刷を行う印刷装置100に対応する出力プロファイルを取得する。
次に、彩度補正工程として、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の最大彩度が、取得した出力プロファイルによって対応付けられるCIELAB色空間の座標値の最大彩度に補正されるように補正出力値を導出する。
具体的には、彩度補正工程では、取得した入力プロファイルによってCIELAB色空間におけるソースガマットGMSの最外郭に位置する座標を認識し、取得した出力プロファイルによってCIELAB色空間におけるプリンターガマットGMPの最外郭に位置する座標を認識する。次に、ソースガマットGMSの最外郭に位置する各座標値をL***(lx、ax、bx)としたとき、以下の計算によって求められるL***(ly、ay、by)が、プリンターガマットGMPの最外郭を超えて外に出ない最大のkの値を求める。
ly=lx
ay=ax×k
by=bx×k
次に、求められた最大のkによって以下の計算により入力プロファイルの出力値L***(l1、a1、b1)を補正し、補正出力値L***(lr、ar、br)を導出する。
lr=l1
ar=a1×k
br=b1×k
その結果、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の最大彩度が、取得した出力プロファイルによって対応付けられるCIELAB色空間の座標値の最大彩度に補正された補正出力値が導出される。
なお、印刷する際のカラーバランスの維持が不要な場合であって、印刷装置100が再現可能な色域における最大彩度をフル活用したい場合においては、ソースガマットGMSの最外郭を、プリンターガマットGMPの最外郭に補正する方法であってもよい。この場合、具体的には、例えば、ソースガマットGMSの各頂点をプリンターガマットGMPの各頂点に対応付けし、ソースガマットGMSの内部の各格子点の座標値を、プリンターガマットGMPの内部の格子点の座標値に按分して対応させることなどにより実施することができる。
2.作用効果
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の画像処理方法は、RGB色空間の座標値としての入力値をCIELAB色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得工程と、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定工程と、設定された彩度補正度合いに基づき出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正工程と、を含んでいる。
本実施形態の画像処理方法によれば、入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度が、設定された彩度補正度合いに基づき補正出力値として補正される。そのため、印刷などにより表色する際の彩度が、RGB色空間に対応する入力プロファイルによって決まる色域の彩度の範囲に限られてしまうことが無くなる。例えば、入力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域よりも、出力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域の方が大きい場合に、入力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域を越えた範囲の彩度の表色を行うことができるようになる。
また、実施例1から実施例3における画像処理方法は、入力プロファイル取得工程において、複数の入力プロファイルを取得し、彩度補正工程では、設定された彩度補正度合いに基づき、複数の入力プロファイルのそれぞれの出力値の補間計算あるいは補外計算により補正出力値を導出する。そのため、RGB色空間に対応する既存の入力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域に限定されず、その色域を越えた範囲の彩度の表色を行うことができるようになる。また、彩度の補正が、複数の入力プロファイルのそれぞれの出力値の補間計算あるいは補外計算により行われるため、複数の入力プロファイルの特性の傾向を反映させることができる。
また、本実施形態の画像処理方法は、入力値を、導出された補正出力値に対応付ける補正入力プロファイルを生成する補正入力プロファイル生成工程を含んでいる。そのため、生成された補正入力プロファイルを用いることにより、改めて彩度補正工程による補正処理を行う必要がなくなる。
また、実施例5の画像処理方法は、印刷装置100に依存するCMYK色空間の座標値とCIELAB色空間の座標値との対応関係を表す出力プロファイルを取得する出力プロファイル取得工程を含み、彩度補正工程では、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の最大彩度が、取得した出力プロファイルによって対応付けられるCIELAB色空間の座標値の最大彩度に補正されるように補正出力値を導出する。そのため、印刷などにより表色する際の彩度が、RGB色空間に対応する入力プロファイルによって決まる色域の彩度の範囲に限られてしまうことが無くなり、印刷装置100が再現できる最大彩度までの表色を行うことができるようになる。
また、本実施形態の画像処理装置110は、RGB色空間の座標値としての入力値をCIELAB色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得部と、取得した入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定部と、設定された彩度補正度合いに基づき出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正部と、を備えている。
本実施形態の画像処理装置110によれば、入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度が、設定された彩度補正度合いに基づき補正出力値として補正される。そのため、印刷などにより表色する際の彩度が、RGB色空間に対応する入力プロファイルによって決まる色域の彩度の範囲に限られてしまうことが無くなる。例えば、入力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域よりも、出力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域の方が大きい場合に、入力プロファイルが定義するCIELAB色空間の色域を越えた範囲の彩度の表色を行うことができるようになる。
なお、本実施形態では、印刷装置100が、ロール状に巻かれた状態で供給される長尺状の印刷媒体5を印刷の対象とするインクジェットプリンターであるとして説明したが、印刷媒体としては、ロール状の印刷媒体5に限定するものではなく、枚葉式の単票紙などであっても良い。枚葉式の用紙の場合には、供給部51に換わり、例えば、用紙を1枚ずつ供給するためのセパレーターを含む供給機構が備えられる構成となり、また収納部52に換わり、例えば、印刷後に排出される用紙を収納する収納トレーなどが備えられる構成となる。
また、表色機器として、インクジェットプリンターを例に説明したが、表色機器としては、このような印刷装置に限定するものではなく、プロジェクターや、モニターなどであってもよい。
また、本実施形態では、入力プロファイルによって対応付けられる出力値の彩度を、設定された彩度補正度合いに基づき補正出力値として補正する例を記載したが、入力プロファイルによって対応付けられる出力値の明度を、設定された明度補正度合いに基づき補正出力値として補正するようにしてもよい。このようにすることで、入力プロファイルが定義するCIELAB色空間の明度を越えた範囲の明度の表色を行うことができるようになる。
1…印刷システム、5…印刷媒体、10…インク付与部、11…ヘッドユニット、12…インク供給部、13…ヘッド、14…ヘッド制御部、20…移動部、30…印刷制御部、31…インターフェイス、32…CPU、33…メモリー、34…駆動制御部、35…移動制御信号生成回路、36…吐出制御信号生成回路、37…駆動信号生成回路、40…走査部、41…キャリッジ、42…ガイド軸、50…搬送部、51…供給部、52…収納部、53…搬送ローラー、55…プラテン、100…印刷装置、110…画像処理装置、111…画像制御部、112…入力部、113…表示部、114…記憶部、115…CPU、116…ASIC、117…DSP、118…メモリー、119…インターフェイス。

Claims (5)

  1. 入力画像色空間の座標値としての入力値を機器非依存色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得工程と、
    取得した前記入力プロファイルによって対応付けられる前記出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定工程と、
    設定された前記彩度補正度合いに基づき前記出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正工程と、を含む画像処理方法。
  2. 前記入力プロファイル取得工程では、複数の前記入力プロファイルを取得し、
    前記彩度補正工程では、設定された前記彩度補正度合いに基づき、前記複数の入力プロファイルのそれぞれの前記出力値の補間計算あるいは補外計算により前記補正出力値を導出する請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記入力値を、導出された前記補正出力値に対応付ける補正入力プロファイルを生成する補正入力プロファイル生成工程を含む請求項1または請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 表色機器に依存する出力色空間の座標値と機器非依存色空間の座標値との対応関係を表す出力プロファイルを取得する出力プロファイル取得工程を含み、
    前記彩度補正工程では、取得した前記入力プロファイルによって対応付けられる前記出力値の最大彩度が、取得した前記出力プロファイルによって対応付けられる機器非依存色空間の座標値の最大彩度に補正されるように前記補正出力値を導出する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  5. 入力画像色空間の座標値としての入力値を機器非依存色空間の座標値としての出力値に対応付ける入力プロファイルを取得する入力プロファイル取得部と、
    取得した前記入力プロファイルによって対応付けられる前記出力値の彩度を補正する彩度補正度合いを設定する彩度補正度合い設定部と、
    設定された前記彩度補正度合いに基づき前記出力値の彩度を補正して補正出力値を導出する彩度補正部と、を備える画像処理装置。
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