JP2007137021A - 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】カラー画像、モノクロ画像とも、高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることを課題とする。
【解決手段】C、M、Y、Lc、Lmのインク(有彩色インク)、無彩色の色材を含むK3インク(第一の無彩色インク)、および、該K3インクよりも無彩色の色材が低濃度とされたK1、K2インク(第二の無彩色インク)を少なくとも使用して印刷可能なプリンタ(印刷装置)20を制御する際、プリンタ20に対してC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3のインクを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、プリンタ20に対してK3インクを使用させずにC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理と、を選択的に実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクを使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムに関する。
インクジェットプリンタでは、シャドウ領域からハイライト領域の略無彩色を、互いに色材の濃度が異なる濃墨色インク(黒色インク)K1、中間墨色インク(灰色インク)K2、淡墨色インク(淡灰色インク)K3と、シアンインクC、ライトシアンインクlc、マゼンタインクM、ライトマゼンタインクlm、イエローインクYからなるコンポジットグレーと、で表現することが行われている(特許文献1参照)。
また、カラー印刷時に、高彩度高濃度のシアン系色インク(C)とマゼンタ系色インク(M)とイエロー系色インク(Y)、ライトシアンと呼ばれる低彩度低濃度のシアン系色インク(c)、ライトマゼンタと呼ばれる低彩度低濃度のマゼンタ系色インク(m)、墨色系色インクである黒色インク(K)、の計6色の色インクを使用し、単色画像印刷時に、高濃度のシアンとマゼンタの代わりに低濃度の墨色系色インクである二種類の淡黒色インク(k1,k2)を使用することも行われている(特許文献2参照)。
特開2005−94528号公報 特許第3582649号公報
カラー画像、モノクロ画像とも、画像を表現する色空間のグレイ軸を含む低彩度領域においてメタメリズムによる色の違い(光源の違いによる色の違い)を低減させて良好な色再現精度を得る効果を維持したまま、インク消費量を少なくさせ、インクのランニングコストを低減させることが求められていた。特に、大判印刷等では、一枚印刷するために多くのインクを消費するため、インクのランニングコストを下げる要請が強かった。なお、上記特許文献2記載の技術は、低彩度低濃度のシアン系色インク(c)とマゼンタ系色インク(m)をより多く用いて色再現可能な色域内での階調性を高めるものであり、インク消費量を少なくさせるものではない。
本発明は、カラー画像、モノクロ画像とも、高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、有彩色インク、無彩色の色材を含む第一の無彩色インク、および、該第一の無彩色インクよりも無彩色の色材が低濃度とされた第二の無彩色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、前記印刷装置に対して前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクと前記第二の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記第二の無彩色インクを使用させずに前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理と、を選択的に実行することを特徴とする。
すなわち、第一の処理が選択されると印刷装置に対して有彩色インクと第一・第二(第一および第二)の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる処理が行われるが、第二の処理が選択されると印刷装置に対して第二の無彩色インクを使用させずに有彩色インクと第一の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる処理が行われる。これにより、印刷をする際に淡色側の第二の無彩色インクを使用するか否かを選択することができるので、カラー画像、モノクロ画像とも、画像の高品質維持の要求度合が低い印刷時に淡色側の無彩色インクを使用しないようにして、インク消費量を低減させることができる。例えば、大判印刷等のように粒状感を低減させる要請が少ない場合に使用すると好適である。
ここで、上記有彩色インクは、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、レッド(R)インク、バイオレット(V)インク、ライトシアン(Lc)インク、ライトマゼンタ(Lm)インク、ダークイエロー(DY)インク、等があり、これらの組み合わせでも、これらのいずれかでもよい。上記第一の無彩色インクは、1種類の無彩色インクでも、互いに色材の濃度が異なる2種類以上の無彩色インクでもよい。上記第二の無彩色インクも、1種類の無彩色インクでも、互いに色材の濃度が異なる2種類以上の無彩色インクでもよい。上記印刷装置には、有彩色インクと第一・第二の無彩色インクのみを使用して印刷する装置、有彩色インクと第一・第二の無彩色インクとさらに他のインク(例えば無着色インク)とを使用して印刷する装置、の両方が含まれる。
また、本発明は、色材を含む濃色インク、および、該濃色インクよりも色材が低濃度とされた淡色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、前記印刷装置に対して前記濃色インクと前記淡色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記淡色インクを使用させずに前記濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とを、前記印刷装置に印刷させる画像の大きさに応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする。
すなわち、濃淡インク(濃色インクと淡色インク)を少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、淡色インクを使用させずに濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とが印刷画像の大きさに応じて選択されるので、カラー画像、モノクロ画像とも、画像の高品質維持の要求度合が低い印刷時には自動的に淡色インクを使用しないようにして、インク消費量を低減させることができる。例えば、大判印刷等のように粒状感を低減させる要請が少ない場合に使用すると好適である。
さらに、本発明の印刷制御装置は、前記第一の処理と、前記第二の処理とを、前記印刷装置に画像を印刷させる印刷媒体の種類に応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする。
すなわち、第一・第二の処理が印刷画像の大きさに応じて選択されるので、画像の高品質維持の要求度合が低い印刷時には自動的に淡色インクを使用しないようにして、インク消費量を低減させることができる。
さらに、本発明の印刷制御装置は、前記第一の処理と、前記第二の処理とを、前記印刷装置に画像を印刷させる印刷媒体の種類に応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする。
すなわち、第一・第二の処理が画像を印刷させる印刷媒体の種類に応じて選択されるので、画像の高品質維持の要求度合が低い印刷時には自動的に淡色インクを使用しないようにして、インク消費量を低減させることができる。
さらに、本発明の印刷制御装置は、前記印刷装置に印刷させる画像を所定の画像解析手法で解析し、前記第一の処理と、前記第二の処理とを、前記画像解析手法による解析結果に応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする。
すなわち、第一・第二の処理が画像解析による解析結果に応じて選択されるので、画像の高品質維持の要求度合が低い印刷時には自動的に淡色インクを使用しないようにして、インク消費量を低減させることができる。
ここで、上記画像解析手法は、画像について画素毎に階調値のヒストグラムを作成して解析すること、画像について周波数解析すること、等がある。これらの場合、上記解析結果は、ヒストグラムや周波数等となる。
上述した印刷制御装置は、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもある等、各種の態様を含む。例えば、印刷装置を備える印刷システムとしても適用可能である。また、上記印刷制御装置の構成に対応した工程を有する制御方法や、上記印刷制御装置の構成に対応した機能をコンピュータに実現させるプログラムとしても適用可能であり、印刷制御方法や印刷制御プログラムの発明も、同様の作用、効果を奏する。さらに、印刷制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても適用可能である。むろん、請求項2〜16に記載した構成も、前記方法や前記システムや前記プログラムや前記記録媒体に適用可能である。
請求項1、請求項12、請求項17、請求項18に係る発明によれば、高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることが可能になる。
請求項2に係る発明では、良好な画質を維持しながら、高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができる。
請求項3に係る発明では、淡色側の無彩色インクを使用させるか否かの指示を入力することができるので、利便性を向上させることができる。
請求項4、請求項6〜請求項8に係る発明では、自動的に高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができるので、利便性を向上させることができる。
請求項5に係る発明では、より適切に高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができる。
請求項9〜請求項11に係る発明では、画像を表現する色空間のグレイ軸を含む低彩度領域において光源の違いによる色の違いを低減させて良好な色再現精度を得る効果を維持したまま、高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができる。
請求項13〜請求項16に係る発明では、自動的に高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができるとともに、利便性を向上させることが可能になる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)印刷システムの構成:
(2)印刷制御装置が行う処理:
(3)変形例:
(1)印刷システムの構成:
図1は本発明の一実施形態に係る印刷制御装置U0の構成を模式的に示すブロック図、図2は本印刷制御装置U0を含む印刷システムの構成の概略を示すブロック図、図3と図4は色変換テーブルに規定されたグレイ軸上の対応関係を模式的に示す図、図5は本印刷制御装置U0が行う環境設定処理を示すフローチャート、図6は環境設定画面の表示例を示す図、図7〜図10は本印刷制御装置U0が行う印刷制御処理を示すフローチャート、図11は選択される処理毎の印刷画像I2,I3の違いを模式的に説明する図、図12は色変換テーブルを作成する作業手順を示すフローチャートである。本印刷システムは、本発明の印刷制御装置となるパーソナルコンピュータ(PC)10、カラー印刷可能なインクジェットプリンタ(印刷装置)20等から構成されている。むろん、本発明に用いられるコンピュータは、PCに限定されない。
PC10では、CPU11がシステムバス10aを介してPC全体を制御する。同バス10aには、ROM12、データを書き換え可能な半導体メモリ(RAM13)、各種ドライブ15,16、各種インターフェイス(I/F)17a〜e、等が接続され、ハードディスクドライブを介してハードディスク(磁気ディスク)14も接続されている。本発明の印刷制御プログラム14aは、ハードディスク(HD)14に記憶され、CPU11によってRAM13に転送され、実行される。また、HD14は、複数の色変換テーブル(対応関係を規定したデータ)14b、K3インクの使用可否を表す設定情報14c、等を記憶(記録)した所定の記憶領域(データ記録領域)とされている。RAM13には、一時的に、色変換前の入力画像データ13a、色変換後の画像データ13b、等が格納される。
周辺機器I/F17a(例えばUSB I/F)には、デジタルカメラ、カラースキャナ、カラー測色機50、等が接続可能である。CRT I/F17bにはカラー画像データに基づいて当該データに対応する画像を表示するディスプレイ18aが接続され、入力I/F17cにはキーボード18bやポインティングデバイス18cが操作用入力機器として接続され、プリンタI/F17eには例えばシリアルI/Fケーブルを介してプリンタ20が接続される。
本印刷制御プログラムは、オペレーティングシステム(OS)、アプリケーションプログラム(APL)、OSとAPL、のいずれにより構成されてもよい。同プログラムを記録した媒体は、HD14以外にも、CD−ROM15a、フレキシブルディスク、半導体メモリ、等でもよい。また、通信I/F17dをインターネット網に接続し、所定のサーバから本発明のプログラムをダウンロードして実行してもよい。
本実施形態のプリンタ20は、C、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3のインクを使用して印刷可能とされている。ここで、C、M、Y、Lc、Lmのインクが有彩色インクであり、MインクはLmインクに対する濃色インク、LmインクはMインクに対する淡色インク、CインクはLcインクに対する濃色インク、LcインクはCインクに対する淡色インクである。また、K1インク(黒色インク)とK2インク(灰色インク)とK3インク(淡灰色インク)とが無彩色インクであり、本実施形態では、無彩色の色材を含む第一の無彩色インクをK1インクとK2インクとから構成し、K3インクを前記第一の無彩色インクよりも前記無彩色の色材が低濃度とされた第二の無彩色インク、K2インクを前記K3インクよりも前記無彩色の色材が高濃度とされた第三の無彩色インク、K1インクを前記K2インクよりも無彩色の色材が高濃度とされた第四の無彩色インクとしている。
プリンタ20は、C、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3の各色に対応してそれぞれ設けられた8個のインクカートリッジ28に充填された8色のインクを印刷ヘッド29a〜hから吐出して、印刷用紙等の印刷媒体にインクを付着させてドットを形成することにより、カラー画像を表現した印刷データに対応する画像を印刷する。むろん、プリンタ20には、Rインク、Vインク、DYインク、無着色インク(光沢感改善インク)、等も使用するプリンタ、C、M、Y、Lc、Lmのいずれかのインクを使用しないプリンタ、インク通路内に泡を発生させてインクを吐出するバブル方式のプリンタのような各種インク噴射式プリンタ、等も採用可能である。本実施形態の各インクは、水性の溶媒に微細な顔料からなる色材を混合したインクであるものとするが、染料からなる色剤を混合したインク、油性の溶媒を用いたインクでもよい。
C、Lcのインクには、同じシアンの色材が互いに異なる濃度で含まれている。M、Lmのインクには、同じマゼンダの色材が互いに異なる濃度で含まれている。
印刷媒体には、光沢紙(例えば写真用紙)等が含まれる塗被紙の印刷媒体、普通紙や再生紙等が含まれる非塗被紙の印刷媒体がある。
K1、K2、K3のインクには、同じ無彩色の色材が互いに異なる濃度で含まれている。該無彩色の色材としては、特開2005-96194号公報に記載されたカーボンブラック等を用いることができる。該カーボンブラックを混合する溶媒としては、特開2005-96194号公報に記載された水性の溶媒等を用いることができる。カーボンブラックの含有量は、特開2005-96194号公報に記載された含有量とすることができる。ここで、K1、K2、K3のインクのカーボンブラック含有量をRK1、RK2、RK3(重量%)とすると、0<RK3<RK2<RK1<100となる。
K3インクのカーボンブラック含有量RK3は、K2インクのカーボンブラック含有量RK2未満であって、K3インクの全重量(カーボンブラックと溶媒とを含む重量。以下同じ)に対して0.01〜1重量%が好ましく、0.05〜0.4重量%としてもよい。
K2インクのカーボンブラック含有量RK2は、K3インクのカーボンブラック含有量RK3より大、かつ、K1インクのカーボンブラック含有量RK1未満であって、K2インクの全重量に対して0.4〜1.5重量%が好ましく、0.5〜1.2重量%としてもよい。
K1インクのカーボンブラック含有量RK1は、K2インクのカーボンブラック含有量RK2未満であって、K1インクの全重量に対して1.5〜10重量%が好ましく、1.5〜8重量%としてもよい。
カーボンブラック含有量を以上の含有量にすると、K1インクを画像の暗い低明度領域(シャドー領域)に用い、K3インクを画像の明るい高明度領域(ハイライト領域)に用いることができるとともに、K2インクをシャドー領域からハイライト領域まで用いることができるので、グレイ軸を含む低彩度領域でのメタメリズムの低減、色再現精度の改善効果を維持したまま、高品質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができる。なお、色変換前の色で明度のとりうる最小値をLmin、最大値をLmaxとすると、低明度領域は明度が例えばLmin〜{(3/4)Lmin+(1/4)Lmax}の暗い領域、高明度領域は明度が例えば{(1/4)Lmin+(3/4)Lmax〜Lmaxの明るい領域と定義してもよい。
本プリンタ20では、CPU21、ROM22、RAM23、通信I/O24、コントロールIC25、ASIC26、I/F27、等がバス20aを介して接続され、CPU21がROM22に書き込まれたプログラムに従って各部を制御する。
キャリッジ機構27aにて主走査方向に往復動するキャリッジには、各インクカートリッジ28をそれぞれ所定の装着箇所にて装着可能なカートリッジホルダ32が設けられているとともに、印刷ヘッドユニット29が搭載されている。各カートリッジ28は、対応する色のインクを充填可能な所定の充填室が形成され、ホルダ32の各装着箇所に対して着脱可能に装着される。印刷ヘッドユニット29は、CMYKのインク毎に設けられた印刷ヘッド29a〜hを備えている。
プリンタ20は、PCのプリンタI/F17eと接続された通信I/O24を介して、PC10から送信される色別のラスタデータを受信したり、各種情報をPC10に対して出力したりすることが可能である。本プリンタ20は、印刷時の解像度、単方向印刷か双方向印刷か、1パス印刷か2パス印刷か、画像を印刷するドットサイズ、等を選択可能であり、PC10から解像度等の選択情報を入手し、RAM23にこれらの選択情報を記憶する。そして、プリンタ20は、選択情報に応じた主走査および副走査で画像データに対応する複数種類のインクのドットを形成し、印刷を実行する。
ASIC26は、CPU21と所定の信号を送受信しつつヘッド駆動部26aに対してラスタデータに対応する印加電圧データを出力する。同ヘッド駆動部26aは、同印加電圧データから印刷ヘッド29a〜hに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成し、印刷ヘッド29a〜hに8色のインク滴をドット単位で吐出させる。I/F27に接続されたキャリッジ機構27aや紙送り機構27bは、印刷ヘッドユニット29を主走査させたり、適宜改ページ動作を行いながらシート状の印刷媒体を順次送り出して副走査を行ったりする。
印刷ヘッド29a〜hには色毎に複数個のインクジェットノズルが設けられ、同ノズルのそれぞれに対応してピエゾ素子が配置されている。特開2003-182120号公報(特に段落0024-0025)や特開2003-291327号公報に記載されているように、ピエゾ素子に印加される電圧の駆動波形の電圧差が大きいほど、ドットは大きくなる。従って、該電圧差を調整することにより、大きさの異なるドットを印刷媒体上に形成することができる。
図1に示す印刷制御装置U0は、PC10のハードウェアと本発明の印刷制御プログラムとが協働して構築し、プリンタ20を制御する。本装置U0は、各部U1〜U6が協働して、プリンタ20に対して有彩色インクと第一の無彩色(K1、K2)インクと第二の無彩色(K3)インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、プリンタ20に対して第二の無彩色(K3)インクを使用させずに有彩色インクと第一の無彩色(K1、K2)インクとを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理と、を選択的に実行する。本実施形態の第一の処理では、複数の要素色R(赤)、G(緑)、B(青)に対応した階調データDA11と有彩色インク並びに第一・第二の無彩色(K1、K2、K3)インクを少なくとも含む8種類のインクの使用量に対応した階調データDA12との第一の対応関係を複数の参照点について規定した第一の色変換テーブル(色変換LUT1)を参照する。本実施形態の第二の処理では、複数の要素色R、G、Bに対応した階調データDA13と8種類のインクのうち第二の無彩色(K3)インクを除く7種類のインクの使用量に対応した階調データDA14との第二の対応関係を複数の参照点について規定した第二の色変換テーブル(色変換LUT2)を参照する。そして、第一の処理では、LUT1を参照することにより、前記第一の対応関係に従って、前記複数の要素色R、G、Bに対応した階調データからなるRGBデータ(入力画像データ)DA3を、前記8種類のインクの使用量に対応した階調データからなるCMYLcLmK1K2K3データ(画像データ)DA4に色変換し、プリンタ20に前記8種類のインクを使用させて前記色変換後の画像データDA4に対応する画像I1を印刷させる。第二の処理では、LUT2を参照することにより、前記第二の対応関係に従って、前記複数の要素色R、G、Bに対応した階調データからなるRGBデータ(入力画像データ)DA3を、前記8種類のインクのうちK3インクを除く7種類のインクの使用量に対応した階調データからなるCMYLcLmK1K2データ(画像データ)DA5に色変換し、プリンタ20に前記7種類のインクを使用させて前記色変換後の画像データDA5に対応する画像I1を印刷させる。
上記第一・第二の処理を選択的に実行するため、HD14に設定情報14cが記憶されている。本印刷制御装置U0は、設定情報14cがK3インクを使用する設定(K3使用モード)であるときにプリンタ20に対してK3インクを使用させて印刷させる制御を行い、設定情報14cがK3インクを使用しない設定(K3不使用モード)であるとき、プリンタ20に対してK3インクを使用させずに印刷させる制御を行う。
図4に示すように、各色変換LUTは、色変換前の色を要素色R、G、B毎の階調データで表現する入力データDA11,DA13と、印刷媒体上でインクにより色再現される色をインクの種類毎の階調データで表現する出力データDA12,DA14と、の対応関係を複数の参照点について規定した情報テーブルとされている。具体的には、各色変換LUTは、R、G、Bに例えば17段階の階調値を設定してRGB毎の各段階の階調値を組み合わせた173個の格子点を参照点として、各参照点に対応するインクの種類毎の階調値が格納されたデータ構造とされている。ここで、第一の色変換LUT1にはC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3の階調値Ci、Mi、Yi、Lci、Lmi、K1i、K2i、K3iが格納され、第二の色変換LUT2にはC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2の階調値Ci、Mi、Yi、Lci、Lmi、K1i、K2iが格納されている。ここで、要素色R、G、Bに対応した入力データDA11,DA13とインクの使用量に対応した出力データDA12,DA14とは、いずれも0〜255の256階調としているが、216階調等でもよい。なお、K1、K2、K3の出力データについては、K1、K2、K3のインクが使用される範囲、すなわち、K1、K2、K3の階調値が1以上である範囲を破線で囲んでいる。
図3と図4に示すように、K1、K2、K3のインクを使用する明度の範囲は、色変換前の色を基準として、以下のようにしている。なお、色変換前後で基本的には色が変わらないため、色変換後の色を基準として明度を規定してもよい。
まず、LUT1(第一の対応関係)およびLUT2(第二の対応関係)で、色変換前の色の最小明度をLmin、色変換前の色の最大明度をLmaxとする。ここで、
Lmin<LA1<LA2<Lmax
(LA1−Lmin)>(Lmax−LA2)
をともに満たす色変換前の色の明度LA1,LA2を用いると、LUT1でK3インク(第二の無彩色インク)を使用する色変換前の色の明度LAは、LA1≦LA≦LA2としている。本実施形態のLA2は、Lmaxと階調値1違い、すなわち、Lmaxを255としているのに対してLA1を254としている。また、
Lmin≦LB1<LA1≦LB2<LA2<Lmax
を満たす色変換前の色の明度LB1,LB2を用いると、LUT1でK1、K2インク(第一の無彩色インク)を使用する色変換前の色の明度LBは、LB1≦LB≦LB2とされる。本実施形態のLB1は、Lminと同じ階調値0としている。
一方、LUT2では、LUT1のK3インクの使用量をK2インクの使用量に代替している。そして、K1、K2インク(第一の無彩色インク)を使用する色変換前の色の明度LCは、LB1≦LC≦LA2とされる。
本実施形態ではLUT1,2でともに使用量の対応関係を規定した無彩色インクはK1インクとK2インクの2種類あり、
Lmin<LB3<LA1≦LB2<LA2<Lmax
を満たす色変換前の色の明度LB3,LB2を用いると、LUT1でK2インク(第三の無彩色インク)を使用する色変換前の色の明度LBは、LB3≦LB≦LB2とされる。本実施形態のLB3は、Lminと階調値1違い、すなわち、Lminを0としているのに対してLB3を1としている。また、
LB3<LB4<LB2
を満たす色変換前の色の明度LB4を用いると、LUT1でK1インク(第四の無彩色インク)を使用する色変換前の色の明度LBは、Lmin≦LB≦LB4とされる。
一方、LUT2で、K1インクを使用する色変換前の色の明度LBはLUT1と同じLmin≦LB≦LB4であるが、K2インクを使用する色変換前の色の明度LCは、LB3≦LC≦LA2とされる。
色変換LUT1は、例えば、特開2005-94528号公報や特開2002-331693号公報に開示された方法で作成することができる。
図12は、色変換LUT1作成のための一連の処理の一例をフローチャートにより示している。まず、S402にて所定数(例えば173個)のRGBデータをディスプレイの代表色として確定する。S404では、当該確定したRGBデータをCIE(国際照明委員会)L***色空間の座標値L*,a*,b*に変換する。ここで、L*は明度(明るさ)を表す要素色であり、a*,b*は色相および彩度を表す要素色である。以下、「*」を省略する。sRGB規格に準拠した画像データは、公知の変換式によりLab色空間の座標値に変換することができる。むろん、カラー測色器等によってLab座標を取得しても良い。以上の結果、sRGBの代表色に該当する色のLab座標値が得られ、S406では、RGBデータとLab色空間のLab値との対応関係を規定することができる。
S408では、C、M、Yインクの使用量に対応した出力階調で表現した所定数(例えば103個)のCMYデータをプリンタの代表色として設定し、当該設定したCMYデータに対して所定の分版処理を行い、C、M、YインクとK1インクの使用量に対応した出力階調で置き換える。具体的には、略無彩色の代表色を有彩色成分と無彩色成分とに分離させて、無彩色成分についてはK1インクの出力階調のみで表現する。
S410では、所定の分版処理を行うことにより、K1インクのみの出力階調で表現されたグレイの一部を、コンポジットグレイで置き換える。具体的には、K1インクのみの出力階調で表現された無彩色成分を、墨色グレイ成分とコンポジットグレイ成分とに分離させ、コンポジットグレイ成分については減方混色したC、M、Yインクの出力階調で表現する。例えば、置き換え前のC、M、Yインクの出力階調値をCb、Mb、Yb、置き換え後のC、M、Y、K1インクの出力階調値をCa、Ma、Ya、K1aとすると、Ca=Cb−K1a、Ma=Mb−K1a、Ya=Yb−K1aとなるように置き換える。
S412では、K1インクのみで表現された墨色グレイ成分をK1、K2、K3インクで表現できるように分版し、C、M、Y、K1、K2、K3インクの使用量に対応した出力階調で表現されるCMYK1K2K3データを作成する。例えば、K1インクの出力階調をK1、K2インクの出力階調に置き換え、次に、K2インクの出力階調をK2、K3インクの出力階調に置き換える。例えば、K1、K2、K3のインクのカーボンブラック含有量をRK1、RK2、RK3(重量%。0<RK3<RK2<RK1<100)とし、K1をK1、K2に置き換える際の置き換え前のK1インクの出力階調値をK1b、置き換え後のK1、K2インクの出力階調値をK1a、K2aとすると、K2a=(RK1/RK2)×(K1b−K1a)となるように置き換える。また、K2をK2、K3に置き換える際の置き換え前のK2インクの出力階調値をK2b、置き換え後のK2、K3インクの出力階調値をK2a、K3aとすると、K3a=(RK2/RK3)×(K2b−K2a)となるように置き換える。
高濃度のK1インクの出力階調を淡濃度のK2,K3インクの出力階調で代替させるため、全体のインク出力階調は増大することとなる。ここで、プリンタには固有のインク出力階調の総和量Tの上限値ULがあるため、インク出力階調の総和量Tが上限値ULを超えると印刷することができない。そこで、S412では、総和量Tが上限値ULを超えないようにK1インクの出力階調をK2,K3インクの出力階調で代替させる。
S414では、C、MインクをC、Lc、M、Lmインクにそれぞれ分版することにより、C、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3インクの使用量に対応した出力階調で表現されるCMYLcLmK1K2K3データを作成する。例えば、C、Lcのインクの色材含有量をRC1、RC2(重量%。0<RC2<RC1<100)とし、CをC、Lcに置き換える際の置き換え前のCインクの出力階調値をCb、置き換え後のC、Lcインクの出力階調値をCa、Lcaとすると、Lca=(RC1/RC2)×(Cb−Ca)となるように置き換える。MをM、Lmに置き換える場合も、同様である。
ここでも、総和量Tが上限値ULを超えないようにC、Mインクの出力階調をC、Lc、M、Lmインクの出力階調で代替させる。
S416では、S414で作成した多数のCMYLcLmK1K2K3データにて色を表現した多数のパッチ(色票)をプリンタで印刷する。S418ではこれらのパッチをカラー測色機にて測色することによって、パッチを印刷させたCMYLcLmK1K2K3データとLab値(Lab色空間の座標値)とを対応づける。
以上の結果、sRGBの代表色に該当する色のLab値と、CMYLcLmK1K2K3データに対応づけられたLab値とが得られるので、S420ではこれらのLab値を使用して複数の要素色R、G、Bに対応したRGBデータとインク使用量に対応したCMYLcLmK1K2K3データの対応関係を規定する。S406とS418で得たLab値は互いに一致しているとは限らないが、両データの対応関係は補間演算や最適値探索法等によって求めることができる。
以上により、図3上段および図4上段に示したLUT1が作成される。なお、図3では、横軸が明度の階調値、縦軸がインクの吐出量(使用量)であり、トータルのインク吐出量(インク使用量)をToで表している。
一方、色変換LUT2は、例えば、LUT1のK3インクの使用量に対応した出力階調値をK2インクの使用量に対応した出力階調値に置き換えることによって、作成することができる。例えば、K2、K3のインクのカーボンブラック含有量を上述したRK2、RK3で表し、K2、K3をK2に置き換える際の置き換え前のK2、K3インクの出力階調値をK2b、K3b、置き換え後のK2インクの出力階調値をK2aとすると、K2a=K2b+(RK3/RK2)×K3bとなるように置き換える。
以上により、図3下段および図4下段に示したLUT2が作成される。
K1インク(黒色インク)を高明度領域に使用すると黒色ドットの粒状感が目立って画質が低下するが、K2インク(灰色インク)ではK3インク(淡灰色インク)程ではないが高明度領域に使用してもドットの粒状感は目立たない。そこで、大判印刷等のようにインクの使用量を少なくさせランニングコストを低減させる要請が大きい一方で粒状感を低減させる等高品質の画像を維持する要請が少ない場合、K2インクを高明度領域に使用しても問題とはならない。従って、高画質の印刷画像が求められる場合にLUT1を参照しK3インクを使用させる対応関係で色変換して画像を印刷させ、高品質維持の要求度合が低い場合にLUT2を参照しK3インクを使用しない対応関係で色変換して画像を印刷させると、インク消費量が比較的少ないK2インクでインク消費量が比較的多いK3インクを代替する結果、トータルのインク消費量が少なくなる。従って、グレイ軸を含む低彩度領域でのメタメリズムの低減、色再現精度の改善効果を維持したまま、高品質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることができる。
なお、LUT1,2の組み合わせは、一つのみでもよいが、普通紙であるとか写真用紙(フォト用紙)であるとかいった印刷媒体の種類毎、カラープロファイルの種類毎、720×360dpiであるとか1440×720dpiであるとかいった設定可能な印刷解像度毎、単方向印刷であるか双方向印刷であるかといった印字方向の種類毎、1パス印刷であるか2パス印刷であるかといった印字のパス数毎、に設けてもよい。
(2)印刷制御装置が行う処理:
図5に示す環境設定処理は、設定部U6にて行われ、例えば、OSに備わる環境設定機能にてディスプレイ18aに表示される印刷処理選択メニューが選択入力されたときに開始される。フローを開始すると、図6に示すような環境設定画面91をディスプレイに表示する(ステップS102。以下、「ステップ」の記載を省略)。同画面91の例では、選択欄91a〜c、チェックボックス91d〜g,91k〜o、ラジオボタン91h〜j、ボタン91p,qを表示している。
次に、ポインティングデバイスによる操作入力を受け付ける(S104)。
印刷媒体選択欄91aでは、マウス等のポインティングデバイスの操作により使用する印刷媒体の種類を複数の種類の中から選択入力することが可能である。カラープロファイル選択欄91bでは、ポインティングデバイスの操作により使用するカラープロファイルの種類を複数の種類の中から選択入力することが可能である。解像度選択欄91cでは、ポインティングデバイスの操作により印刷させる解像度を複数種類の解像度の中から選択入力することが可能である。各チェックボックス91d〜gでは、ポインティングデバイスの操作により双方向印刷を行うか否か等を選択入力することが可能である。
ラジオボタン91h〜jでは、ポインティングデバイスの操作により「エコノミー自動」設定と「エコノミー手動」設定と「エコノミーオフ」設定のいずれかを強制的に選択させる。ここで、「エコノミーオフ」設定は、LUT1を参照しK3インクを使用して印刷する設定である。「エコノミー手動」設定は、LUT2を参照しK3を使用しないで印刷する設定である。「エコノミー自動」設定は、条件に応じてK3インクの使用可否を決定して印刷する設定である。該条件は、チェックボックス91j〜nでチェックされた内容に応じた条件とされる。各チェックボックス91j〜nは、「エコノミー自動」が選択されたときにのみ、選択操作を行うことが可能とされている。なお、各チェックボックス91j〜nは、いずれか一つのみ選択可能としてもよいし、複数選択可能としてもよい。
さらに、OKボタン91pがポインティングデバイスにより操作されたか否かを判断し(S106)、条件不成立時にはS102に戻り、条件成立時にはS108に進む。
S108では、S104での操作入力に応じた設定情報を生成する。フロー中に示したように、設定情報14cには、印刷媒体選択欄91aにて選択された印刷媒体の種類を表す情報など各選択欄91a〜cおよび各チェックボックス91d〜gにて選択された内容を表す情報、ラジオボタン91h〜jにて選択された設定を表す情報、チェックボックス91kにて「画像の大きさに応じて」がチェックされたか否かなど各チェックボックス91k〜oにて選択された内容を表す情報、K3インクの使用可否を表す情報、等が格納される。なお、「画像の大きさに応じて」、「印刷用紙の大きさに応じて」、「印刷用紙の種類に応じて」、ヒストグラム解析結果に応じて」、「周波数解析結果に応じて」のチェック可否を表す情報は、例えばチェックされたことを表す情報に所定コード「1」を割り当ててチェックされていないことを表す情報に所定コード「0」を割り当てるフラグ形式の情報等とすることができる。また、K3インクの使用可否を表す情報は、例えばK3インクを使用する設定の情報に所定コード「1」を割り当ててK3インクを使用しない設定の情報に所定コード「0」を割り当てるフラグ形式の情報等とすることができ、「エコノミー手動」が選択されたときにはK3インク使用を表す情報とされ、「エコノミーオフ」が選択されたときにはK3インク不使用を表す情報とされる。
そして、上記設定情報14cをHD14に記憶し(S110)、環境設定処理を終了する。
以上の処理において、「エコノミー手動」や「エコノミーオフ」の選択入力を受け付ける処理は、第二の無彩色インクを使用するか否かの指示入力を受け付ける指示入力手段を構成する。
図7に示す印刷制御処理は、APLに備わるAPL用印刷機能にてディスプレイ18aに表示される印刷実行メニューが選択入力されたときに開始される。ここで、S212〜S216,S224の処理が本発明の第一の処理に相当し、該処理を行うPC10は淡色使用印刷制御手段を構成する。また、S218〜S224の処理が本発明の第二の処理を構成し、該処理を行うPC10は淡色不使用印刷制御手段を構成する。「エコノミー手動」の選択入力を受け付けた場合、K3インクを使用しない指示入力を受け付けたことになり、K3インクの使用可否を表す設定情報はK3インクを使用しない設定を表す情報とされる。この場合、PC10は、S212〜S216,S224の処理を実行してK3インクを用いた画像をプリンタに印刷させる。「エコノミーオフ」の選択入力を受け付けた場合、K3インクを使用する指示入力を受け付けたことになり、K3インクの使用可否を表す設定情報はK3インクを使用する設定を表す情報とされる。この場合、PC10は、S218〜S224の処理を実行してK3インクを用いない画像をプリンタに印刷させる。このように、上記環境設定処理により、淡色側の無彩色インクであるK3インクを使用させるか否かの指示を入力することができるので、高品質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量の多いK3インクを使用しないようにすることができるとともに、ユーザの好み等に応じて指示を入力することができ、本印刷制御装置は便利である。
フローを開始すると、画像入力部U1により、画素別とされて複数の要素色に対応した階調データからなる画像データDA1を入力し、例えば広域RGB色空間内の画像データ(RGBデータDA2)に変換する(S202)。画像データDA1は、デジタルカメラ等のPCとは異なる機器、CD−ROM15a、等から入力することができる。画像データを入力する際には、画像データ全てをRAMに格納するのみならず、画像データを分割して分割されたデータを順次RAMに上書きしてもよいし、画像データを格納したバッファ領域を表すデータのみをRAMに格納してもよい。画像データDA1は、画像をドットマトリクス状の多数の画素で階調表現したデータであり、sRGB色空間で定義されるRGBから構成された画像データや、YUV表色系におけるYUVから構成された画像データ、等がある。画像データDA1の各成分も様々な階調数とされているので、sRGBやYUV表色系等の定義に従って、画像データDA1をR、G、B各256階調(0〜255の整数値)のRGBデータDA2に変換する。
次に、解像度変換部U2により、画像を印刷させる解像度に合わせて解像度を変換する、解像度変換処理を行う(S204)。例えば、解像度を大きくする場合には線形補間等の補間処理により隣接する画素の階調データの間に新たなデータを生成し、解像度を小さくする場合には一定の割合でデータを間引き、解像度をそのままにする場合には上記RGBデータDA2をそのまま解像度変換後のRGBデータDA3としてもよい。生成されるRGBデータDA3は、複数の要素色R、G、Bに対応した階調データからなる画像データであり、本発明にいう色変換時の入力画像データである。
その後、色変換部U3により、設定情報14cに基づいて、「エコノミー自動」のラジオボタン91hが選択されたか否か、すなわち、設定情報14cが「エコノミー自動」設定を表す情報であるか否かを判断する(S206)。条件成立時には後述する処理選択処理を行って(S208)S210に進み、条件不成立時には即座にS210に進む。なお、処理選択処理では、設定情報14cに含まれるK3インク使用可否を表す情報が処理結果に応じて「K3インク使用を表す情報」または「K3インク不使用を表す情報」に更新される。
S210では、設定情報14cに基づいて、K3インクを使用するか否か、すなわち、設定情報14cに「K3インク使用を表す情報」が格納されているか否かを判断する。
設定情報14cに「K3インク使用を表す情報」が格納されている場合、色変換部U3により、K3インクを使用する第一の対応関係を規定した色変換LUT1を参照して、RGBデータDA3を、8種類のインクの使用量に対応した階調データからなるCMYLcLmK1K2K3データ(8色画像データ)DA4に色変換する(S212)。その際、RGBデータDA3を構成する各画素の中で色変換対象の対象画素を順次移動させながら、対象画素のRGBデータを8色画像データに変換する。対象画素についてRGBデータDA3に一致する入力データDA11に対応する出力データDA12がLUT1に格納されていない場合には、該RGBデータDA3に近い複数の入力データDA11のそれぞれに対応する各出力データDA12をLUT1から取得し、体積補間等の補間演算により対象画素の8色画像データを求める。後述するS218でも、同様である。同8色画像データは、RGBデータDA2,DA3と同じくドットマトリクス状に配置された多数の画素で画像を階調表現した画像データであり、画素毎の階調データはプリンタが印刷ヘッドから吐出する各インクの使用量を表すC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3各256階調のデータであるとする。
なお、印刷媒体の種類毎、カラープロファイルの種類毎、印刷解像度毎、印字方向の種類毎、印字のパス数毎、に色変換LUTが設けられている場合には、環境設定処理で入力を受け付けた内容に対応する色変換LUTを複数の色変換LUTの中から選択し、選択した色変換LUTを参照して色変換を行えばよい。
色変換後、ハーフトーン処理部U4により、8色画像データDA4を構成する画素毎に、8色画像データに対して誤差拡散法やディザ法や濃度パターン法といった所定のハーフトーン処理を行っていき、8色画像データDA4の画素数と同じ画素数のC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3毎の8色用H/Tデータ(ハーフトーンデータ)DA6を生成する(S214)。ハーフトーンデータは、ドットの形成状況をドットの形成有無として表すデータであり、例えば階調値「1」をドット形成有り、階調値「0」をドット形成無しに対応させて二値化した2階調の二値化データとすることができる。むろん、4階調等のデータとしてもよい。後述するS220でも、同様である。
また、ラスタライズ処理部U5により、8色用H/TデータDA6に対して所定のラスタライズ処理を行ってプリンタで使用される順番に並べ替え、C、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3毎の8色用ラスタデータDA8を生成する(S216)。そして、8色用ラスタデータDA8をプリンタ20に対して出力して(S224)、印刷制御処理を終了する。すると、プリンタ20は、8色用ラスタデータDA8を入手し、当該8色用ラスタデータに基づいて、RAM23に格納された選択情報に応じた主走査および副走査で8色画像データDA4に対応するC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2、K3のインクの各ドットを形成し、印刷媒体M1上に図11上段に示すような画像I2を印刷する。
上記S212〜S216,S224により、プリンタに対してK3インクを使用させて画像を印刷媒体上に印刷させる制御を行うことができる。
一方、S210で条件不成立時、すなわち、設定情報14cに「K3インク不使用を表す情報」が格納されている場合、色変換部U3により、K3インクを使用しない第二の対応関係を規定した色変換LUT2を参照して、RGBデータDA3を、7種類のインクの使用量に対応した階調データからなるCMYLcLmK1K2データ(7色画像データ)DA5に色変換する(S218)。同7色画像データは、RGBデータDA2,DA3と同じくドットマトリクス状に配置された多数の画素で画像を階調表現した画像データであり、画素毎の階調データはプリンタが印刷ヘッドから吐出する各インクの使用量を表すC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2各256階調のデータであるとする。
なお、印刷媒体の種類毎等で各色変換LUTが設けられている場合には、環境設定処理で入力を受け付けた内容に対応する色変換LUTを複数の色変換LUTの中から選択し、選択した色変換LUTを参照して色変換を行えばよい。
色変換後、ハーフトーン処理部U4により、7色画像データDA5を構成する画素毎に、7色画像データに対して上記所定のハーフトーン処理を行っていき、7色画像データDA5の画素数と同じ画素数のC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2毎の7色用H/Tデータ(ハーフトーンデータ)DA7を生成する(S220)。
また、ラスタライズ処理部U5により、7色用H/TデータDA7に対して所定のラスタライズ処理を行ってプリンタで使用される順番に並べ替え、C、M、Y、Lc、Lm、K1、K2毎の7色用ラスタデータDA9を生成する(S222)。そして、7色用ラスタデータDA9をプリンタ20に対して出力して(S224)、印刷制御処理を終了する。すると、プリンタ20は、7色用ラスタデータDA9を入手し、当該7色用ラスタデータに基づいて、RAM23に格納された選択情報に応じた主走査および副走査で7色画像データDA5に対応するC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2のインクの各ドットを形成し、印刷媒体M1上に図11下段に示すような画像I3を印刷する。
上記S218〜S224により、プリンタに対してK3インクを使用させないで画像を印刷媒体上に印刷させる制御を行うことができる。
図11の上段に示すように、第一の処理では、印刷時、画像I2の高明度領域R1に淡色側の無彩色インクであるK3インクが使用されるので、画像を表現する色空間のグレイ軸を含む低彩度領域においてメタメリズムによる色の違い(光源の違いによる色の違い)を低減させて良好な色再現精度を得ることができる。
一方、図11の下段に示すように、第二の処理では、印刷時、画像I3の高明度領域R1にK3インクが使用されず、代わりに灰色インクであるK2インクが使用される。なお、K2インクのカーボンブラック含有量RK2がK3インクのカーボンブラック含有量RK3の2倍であるとして、印刷画像I3を示している。K2インクは、K3インク(淡灰色インク)程ではないが高明度領域に用いてもK1インク(黒色インク)のような粒状感が目立たないので、大判印刷等のように粒状感を低減させて高画質を維持する要請が少ない場合に使用すると、画像を表現する色空間のグレイ軸を含む低彩度領域において光源の違いによる色の違いを低減させて良好な色再現精度を得る効果を維持したまま、トータルのインク消費量を少なくさせ、インクのランニングコストを低減させることが可能になる。
ところで、図6の環境設定画面91で「エコノミー自動」が選択されたとき、S208で図8と図9に示す処理選択処理が行われる。なお、チェックボックス91k〜oが択一的に選択されたときに、同処理が行われる。同処理では、まず、プリンタに印刷させる画像I1の大きさに応じて上記第一・第二の処理を選択するか否か、すなわち、チェックボックス91kにて「画像の大きさに応じて」がチェックされたことを表す情報(例えば「1」)が設定情報14cに格納されているか否かを判断する(S302)。条件不成立時には、S310に進む。条件成立時、印刷画像I1が所定の大きさL1以上の画像であるか否かを判断する(S304)。条件成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用しないことを表す情報(例えば「0」)を格納し(S306)、条件不成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用することを表す情報(例えば「1」)を格納して(S308)、フローを終了する。
大きさL1は、例えば長さ(単位はmm等)の閾値とすることができ、画像I1の主走査方向(X方向)の長さをLX(L1と同じ単位)、画像I1の副走査方向(Y方向)の長さをLYとすると、(LX2+LY21/2(=LAとする)と対比することができる。なお、主走査方向はキャリッジの往復方向であり、副走査方向は印刷媒体の紙送りの方向である。この場合、S304では、解像度変換後のRGBデータDA3と印刷解像度とからLX、LYを求め、LAを算出して、LA≧L1であるか否かを判断すればよい。むろん、大きさL1は、(LX+LY)/2や、LXや、LYや、LXとLYとの大きい方、LXとLYとの小さい方、等と対比されてもよい。また、大きさL1をドット数とし、画像I1の主走査方向のドット数をDoX、画像I1の副走査方向の長さをDoYとして、L1を、(DoX2+DoY21/2や、(LX+LY)/2や、LXや、LYや、LXとLYとの大きい方、LXとLYとの小さい方、等と対比してもよい。さらに、大きさL1を面積(単位はmm2等)とし、L1をLX×LY等と対比してもよい。
閾値L1は、色変換LUT2を用いて色変換するときに実鑑賞時のドットの視認性に問題を生じさせない印刷画像の大きさとされ、使用環境等に応じて決定すればよく、A3サイズ相当、B3サイズ相当、等、様々な値とすることができる。
S304〜S308でK3インクの使用可否を決定すると、図7のS210〜S224で、印刷画像が大きさL1以上であるときにK3インクを使用させない第二の処理を実行し、印刷画像が大きさL1未満であるときにK3インクを使用させる第一の処理を実行する。
印刷画像が小さいと、ユーザなど印刷画像を見る人は、印刷媒体に近づいて見るため、印刷画像の画質に敏感になる。しかし、印刷画像が大きいと、印刷画像を見る人は、印刷媒体から離れてみるため、印刷画像の画質に敏感ではない。上記処理では、印刷画像が大きいという高画質維持が求められていない印刷時にトータルのインク消費量を自動的に低減させることができるので、利便性を向上させることができる。
なお、図10に示す印刷制御処理のように、K3インクを使用する第一の処理において所定の大きさ(所定の第二の大きさ)L0より大きいときにK3インクを使用させる第一の対応関係に従ってRGBデータ(入力画像データ)DA3を色変換した8色画像データDA4と、K3インクを使用させない第二の対応関係に従ってRGBデータ(入力画像データ)DA3を色変換した7色画像データDA5とを、予め設定された割合で混ぜ合わせた8色画像データを生成し、プリンタに8種類のインクを使用させて前記混ぜ合わせ後の8色画像データに対応する画像I1を印刷させてもよい。なお、大きさL1を所定の第一の大きさとし、L0<L1とする。
閾値L0は、色変換LUT1を用いて色変換するときに実鑑賞時のドットの視認性にほぼ問題を生じさせない印刷画像の大きさとされ、使用環境等に応じて決定すればよく、B4サイズ相当、A3サイズ相当、等、様々な値とすることができる。
「エコノミー自動」設定で「画像の大きさに応じて」が選択された場合に図7のS202〜S210が行われると、印刷画像の大きさに応じて処理を分岐する。印刷画像の大きさLAがL0<LA<L1である場合、S210で条件成立となり、K3インクを使用させる色変換LUT1が参照されて、RGBデータDA3が8色画像データDA4に色変換される。その後、PC10は、印刷画像が第二の大きさL0より大きいか否かを判断する(S230)。印刷画像の大きさLAが閾値L0以下であるときには7色画像データを混ぜ合わせることなくS214〜S216,S224の処理を行う。印刷画像の大きさLAが閾値L0より大きいときには、色変換LUT2を参照し第二の対応関係に従ってRGBデータDA3を色変換し、K3インクを使用させない7色画像データを生成する(S232)。
次に、画像データの混合比Me1:Me2を取得する(S234)。ここで、Me1はS212で得られた8色画像データの混合比(0<Me1<1)、Me2はS232で得られた7色画像データの混合比(0<Me2<1)とする。例えば、L1、L0を長さの閾値(例えばmm単位)、LA=(LX2+LY21/2(L1、L0と同じ単位)とすると、
Me1=(L1−LA)/(L1−L0)
Me2=(LA−L0)/(L1−L0)
と、割合を予め設定しておくことができる。むろん、混合比は、比例配分以外にも、比例しない配分としてもよい。
そして、8色画像データを構成する画素毎に、予め設定された混合比Me1:Me2で8色画像データと7色画像データとを混ぜ合わせる処理を行う(S236)。例えば、画素毎の8色画像データを(C1、M1、Y1、Lc1、Lm1、K11、K21、K31)、画素毎の7色画像データを(C2、M2、Y2、Lc2、Lm2、K12、K22)、混ぜ合わせ後の画素毎の8色画像データを(C0、M0、Y0、Lc0、Lm0、K10、K20、K30)で表すと(各変数は0〜255の階調値)、
C0=Me1×C1 + Me2×C2
M0=Me1×M1 + Me2×M2
・・・
K20=Me1×K21 + Me2×K22
K30=Me1×K31
とすることができる。図13は、シアンについて印刷画像の大きさに対する混ぜ合わせ後の8色画像データの関係をグラフ形式で模式的に示している。
そして、S214〜S216,S224で、プリンタに8種類のインクを使用させて前記混ぜ合わせ後の8色画像データに対応する画像を印刷させる。
以上の処理により、より適切に高画質維持の要求度合が低い印刷時にトータルのインク消費量を低減させることができる。
図8のS310では、プリンタに画像I1を印刷させる印刷媒体M1の大きさに応じて上記第一・第二の処理を選択するか否か、すなわち、チェックボックス91lにて「印刷用紙の大きさに応じて」がチェックされたことを表す情報(例えば「1」)が設定情報14cに格納されているか否かを判断する。条件不成立時には、S318に進む。条件成立時、印刷媒体M1が所定の大きさLM1以上(またはより大)の印刷媒体であるか否かを判断する(S312)。条件成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用しないことを表す情報を格納し(S314)、条件不成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用することを表す情報を格納して(S316)、フローを終了する。
大きさLM1は、例えば長さ(単位はmm等)の閾値とすることができ、印刷媒体M1の主走査方向(X方向)の長さをLMX(LM1と同じ単位)、印刷媒体M1の副走査方向(Y方向)の長さをLMYとすると、(LMX2+LMY21/2(=LMAとする)と対比することができる。この場合、印刷媒体の種類と当該印刷媒体の大きさLMAとの対応関係を表すデータを格納した印刷媒体大きさ対応データをHD等に記憶させておき、印刷対象の印刷媒体の種類に対応する大きさLMAを印刷媒体大きさ対応データから取得し、LMA≧LM1であるか否かを判断すればよい。むろん、大きさLM1は、(LMX+LMY)/2や、LMXや、LMYや、LMXとLMYとの大きい方、LMXとLMYとの小さい方、等と対比されてもよい。また、大きさLM1を面積(単位はmm2等)とし、LM1をLMX×LMY等と対比してもよい。
閾値LM1は、色変換LUT2を用いて色変換するときに実鑑賞時のドットの視認性に問題を生じさせない印刷媒体の大きさとされ、使用環境等に応じて決定すればよく、A3サイズ相当、B3サイズ相当、等、様々な値とすることができる。
S312〜S316でK3インクの使用可否を決定すると、図7のS210〜S224で、印刷媒体が大きさLM1以上であるときにK3インクを使用させない第二の処理を実行し、印刷媒体が大きさLM1未満であるときにK3インクを使用させる第一の処理を実行する。
印刷媒体が小さいと、印刷画像を見る人は、印刷媒体に近づいて見るため、印刷画像の画質に敏感になる。しかし、印刷媒体が大きいと、印刷画像を見る人は、印刷媒体から離れてみるため、印刷画像の画質に敏感ではない。上記処理では、印刷媒体が大きいという高画質維持が求められていない印刷時にトータルのインク消費量を自動的に低減させることができるので、利便性を向上させることができる。
図8のS318では、プリンタに画像I1を印刷させる印刷媒体M1の種類に応じて上記第一・第二の処理を選択するか否か、すなわち、チェックボックス91mにて「印刷用紙の種類に応じて」がチェックされたことを表す情報(例えば「1」)が設定情報14cに格納されているか否かを判断する。条件不成立時には、S326に進む。条件成立時、印刷対象の印刷媒体M1の種類が所定の高画質用印刷媒体であるか否かを判断する(S320)。条件成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用することを表す情報を格納し(S322)、条件不成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用しないことを表す情報を格納して(S324)、フローを終了する。
上記高画質用印刷媒体は、写真用紙のように表面が平滑な塗被紙の印刷媒体等とすることができる。一方、上記高画質用印刷媒体以外の標準画質用印刷媒体は、普通紙や再生紙のように表面が平滑でない非塗被紙の印刷媒体等とすることができる。画用紙のようなテクスチャーを有してファインアートに用いられる印刷媒体も、標準画質用印刷媒体とすることができる。
S320〜S324でK3インクの使用可否を決定すると、図7のS210〜S224で、印刷媒体が高画質用印刷媒体であるときにK3インクを使用する第一の処理を実行し、印刷媒体が高画質用印刷媒体でないときにK3インクを使用させない第二の処理を実行する。
高画質用印刷媒体に画像を印刷する場合、印刷画像を見る人は、非常に高画質であることを期待して見るため、印刷画像の画質に敏感になる。しかし、高画質用印刷媒体ではない印刷媒体に印刷する場合、印刷画像を見る人は、それほど高画質であることを期待してはいないため、印刷画像の画質に敏感ではない。上記処理では、印刷媒体が高画質用印刷媒体ではないという高画質維持が求められていない印刷時にトータルのインク消費量を自動的に低減させることができるので、利便性を向上させることができる。
図9のS326では、ヒストグラムを用いた所定の画像解析手法でプリンタに印刷させる画像を解析し、該解析結果に応じて上記第一・第二の処理を選択するか否か、すなわち、チェックボックス91nにて「ヒストグラム解析結果に応じて」がチェックされたことを表す情報(例えば「1」)が設定情報14cに格納されているか否かを判断する。条件不成立時には、S338に進む。条件成立時、解像度変換後のRGBデータDA3を構成する各画素の明度を求め、図14に示すような明度のヒストグラムを作成する(S328)。むろん、解像度変換前のRGBデータDA2を構成する各画素の明度のヒストグラムを作成してもよい。各画素の明度Liは、各画素のRGBデータのRGB色空間内における座標値をri,gi,bi、RGB色空間内の座標値(r,g,b)をLab色空間内の座標値(L,a,b)に変換する関数をL(r,g,b)、a(r,g,b)、b(r,g,b)として、Li=L(ri,gi,bi)により求めることができる。このとき、Liを0〜100の整数(jとする)で表すとして、Liの階調値j毎にRGBデータの画素数Njを求める。該Njが、ヒストグラムである。
次に、画素数Njに基づいて、所定の明るさ値VLを算出する(S330)。明るさ値VLは、画像の明るさを表す値とされ、例えば、VL={Σ(j×Nj)}/(ΣNj)とすることができる。ただし、j=0,1,…,100である。むろん、明るさ値は、画像の明度の平均以外にも、所定数以上の画素数Njのみを平均した値、画素数Njが最大となるj値、等とすることができる。求められた明るさ値VLが、所定の画像解析手法による解析結果である。
そして、明るさ値VLが所定の大きさLH1以上(またはより大)であるか否かを判断する(S332)。図14に示すように、条件成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用することを表す情報を格納し(S334)、条件不成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用しないことを表す情報を格納して(S336)、フローを終了する。
大きさLH1は、例えば明度の最小値と最大値の中間値(例えば50)とすることができるが、使用環境等に応じて中間値よりも小さくしたり大きくしたりしてもよい。
S328〜S336でK3インクの使用可否を決定すると、図7のS210〜S224で、明るさ値VLが大きさLH1以上であるときにK3インクを使用させる第一の処理を実行し、明るさ値VLが大きさLH1未満であるときにK3インクを使用させない第二の処理を実行する。
明るさ値VLが大きいと、印刷画像が明るく、灰色インク(K2インク)および淡灰色インク(K3インク)の発生量が多いため、印刷画像を見る人は、印刷画像の灰色インクおよび淡灰色インクのドットに敏感になる。しかし、明るさ値VLが小さいと、印刷画像が暗く、黒色インク(K1インク)の発生量が多いため、印刷画像を見る人は、印刷画像の灰色インクおよび淡灰色インクのドットに敏感ではない。上記処理では、印刷画像が暗くて淡灰色インクの高画質維持が求められていない印刷時にトータルのインク消費量を自動的に低減させることができるので、利便性を向上させることができる。
S338では、所定の周波数解析手法(画像解析手法)でプリンタに印刷させる画像を解析し、該解析結果に応じて上記第一・第二の処理を選択するか否か、すなわち、チェックボックス91oにて「周波数解析結果に応じて」がチェックされたことを表す情報(例えば「1」)が設定情報14cに格納されているか否かを判断する。条件不成立時には、S346でK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用することを表す情報を格納して、フローを終了する。条件成立時、解像度変換後のRGBデータDA3に対して2次元周波数解析を行い、周波数に対するパワースペクトルの分布を求める(S340)。むろん、解像度変換前のRGBデータDA2に対して2次元周波数解析を行ってもよい。例えば、RGBデータを構成する各画素の明度Liを求め、主走査方向(X方向)および副走査方向(Y方向)の2次元の明度値Liに対して2次元フーリエ変換を行い、周波数に対するパワースペクトルの分布を表す2次元のスペクトルFP(u,v)を求める。ここで、u,vは変換された座標であり、FPはフーリエ変換された関数を示す。解析結果であるFP(u,v)は、画素毎にスペクトルの値を格納した情報とされる。
次に、FP(u,v)に基づいて、画像の緻密さを表す緻密さ値VFを算出する(S342)。
図15は、空間周波数に対するパワースペクトルFP(u,v)を示している。FP(u,v)は、中心からの方向(角度θ。0゜≦θ<360゜)に応じたスペクトルを有しており、同図では互いに異なる角度θ1,θ2について周波数fに対するパワースペクトルPSを示している。図に示すように、各スペクトル分布の最小周波数fmin(θ)は角度θに応じた周波数になる。そこで、角度θを例えば0゜,1゜,…,359゜と階調表現し、θの各階調の最小周波数fmin(θ)を平均して、最小周波数の平均値を求め、該平均値を緻密さ値VFとする。VFは、印刷画像に形成されるドットの緻密さを表す値とされ、大きいほど緻密な画像であると言える。むろん、緻密さ値VFは、最小周波数の平均値以外にも、最小周波数fmin(θ)の最小値、等とすることができる。求められた緻密さ値VFが、所定の画像解析手法による解析結果である。
そして、緻密さ値VFが所定の大きさLF1以上(またはより大)であるか否かを判断する(S344)。条件成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用することを表す情報を格納し(S346)、条件不成立時にはK3インクの使用可否を表す設定情報14cにK3インクを使用しないことを表す情報を格納して(S348)、フローを終了する。
S340〜S348でK3インクの使用可否を決定すると、図7のS210〜S224で、緻密さ値VFが大きさLF1以上であるときにK3インクを使用させる第一の処理を実行し、緻密さ値VFが大きさLF1未満であるときにK3インクを使用させない第二の処理を実行する。
緻密さ値VFが大きいと、印刷画像が緻密であり、印刷画像を見る人は、印刷画像の細かい様子を見るため、印刷画像の灰色インクおよび淡灰色インクのドットに敏感になる。しかし、緻密さ値VFが小さいと、印刷画像は緻密ではなく、印刷画像を見る人は、印刷画像の細かい様子までは見ないため、印刷画像の灰色インクおよび淡灰色インクのドットに敏感ではない。上記処理では、印刷画像が緻密でなく高画質維持が求められていない印刷時にトータルのインク消費量を自動的に低減させることができるので、利便性を向上させることができる。
(3)変形例:
本発明の印刷制御装置を含む印刷システムは、様々な構成が可能である。例えば、印刷装置は、コンピュータと一体化されたもの、単色画像のみ印刷する印刷装置、でもよい。上述したフローについては、一部または全部を印刷装置、専用の画像処理装置、外部のサーバ、等で実行してもよい。印刷装置がハーフトーン処理とラスタライズ処理を実行可能な装置であれば、色変換後の画像データをそのまま同印刷装置に出力すればよい。
色変換前の入力画像データは、YUVデータ、CMYデータ、CMYKデータ、Lab色空間の各色成分量L,a,bからなるLabデータ、Luv色空間の各色成分量L,u,vからなるLuvデータ、等でもよい。
上記第一・第二の対応関係を規定した情報は、上記第一・第二の色変換テーブル以外にも、色変換前の複数の要素色に対応した階調データからインクの使用量に対応した階調データを求める関数を表す情報でもよい。
図1で示した画像入力部U1や解像度変換部U2を備えていない印刷制御装置でも、本発明の基本的な作用、効果が得られる。
上記第一の処理では、C、M、Y、Lc、Lmの有彩色のインクおよびK1、K2、K3の無彩色のインクのみを印刷装置に使用させて印刷させてもよいし、これらのインクと無着色インク等とを印刷装置に使用させて印刷させてもよい。上記第二の処理では、C、M、Y、Lc、Lmの有彩色のインクおよびK1、K2の無彩色のインクのみを印刷装置に使用させて印刷させてもよいし、これらのインクと無着色インク等とを印刷装置に使用させて印刷させてもよい。
上記第一の無彩色インクは、K1、K2インクの組み合わせ以外にも、K2インクのみでもよいし、互いに色材濃度の異なる4種類以上の無彩色インクを使用する場合には最も低濃度の無彩色インクを除く3種類以上の無彩色インクの組み合わせとしてもよい。上記第二の無彩色インクは、K3インクよりも色材が低濃度のK4インクを使用する場合にはK3、K4インクの組み合わせでもよいし、さらにK4インクよりも色材が低濃度のK5インクを使用する場合にはK3、K4、K5インクの組み合わせ、K4、K5インクの組み合わせ、K3、K5インクの組み合わせでもよく、3種類以上の無彩色インクの組み合わせとしてもよい。
上記処理選択処理でヒストグラムを作成する際、明度の代わりに輝度、各画素のR、G、Bの階調値の平均、等をヒストグラム化してもよい。これらの場合でも、同様にして明るさ値を算出し、閾値LH1と対比する等して該明るさ値に基づいて第二の無彩色インクの使用可否を決定することができる。
図6に示したチェックボックス91k〜oを複数選択可能とする場合、例えば選択された複数の条件が全て第二の無彩色インクを使用しない条件であるとき、あるいは、選択された複数の条件のいずれかが第二の無彩色インクを使用しない条件であるときに第二の無彩色インクを使用しない設定にしてもよい。例えば、「画像の大きさに応じて」と「印刷用紙の大きさに応じて」とがチェックされた場合、前者では、画像の大きさLAが閾値L1以上、かつ、印刷媒体の大きさLMAが閾値LM1以上であるときにK3インクを使用しない設定にし、LA<L1またはLMA<LM1のときにK3インクを使用する設定にすることになる。後者では、LA≧L1またはLMA≧LM1のときにK3インクを使用しない設定にし、LA<L1かつLMA<LM1のときにK3インクを使用する設定にすることになる。他の組み合わせについても、同様である。
むろん、「画像の大きさに応じて」が選択されている場合に「印刷用紙の大きさに応じて」など他の内容も選択されているときには、「画像の大きさに応じて」のみが選択されているときから閾値L1を変更するようにしてもよい。
なお、上述した各種変形例は、以下の変形例にも適用することができる。
また、図16に示すように、共通の色変換テーブル(色変換LUT3)を用いても第一・第二の処理を選択的に実行することが可能である。図において、色変換LUT3は、要素色R、G、Bに対応した階調データとC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2のインクの使用量に対応した階調データとの対応関係を規定した情報テーブルとされている。ただし、K3インクを使用する場合、K2インクの使用量はK2インクおよびK3インクの使用量を表していることになる。S202〜S208の処理は図7の印刷制御処理と同じであるが、S210の前に色変換LUT3を参照してRGBデータをC、M、Y、Lc、Lm、K1、K2の色に対応させた画像データに色変換する(S240)。そして、K3インクを使用するか否かを判断し、処理を分岐する(S210)。
K3インクを使用する場合、上述した対応関係でK2インクの使用量をK2インクの使用量とK3インクの使用量とに分版する(S242)。その後、図7で示したS214〜S216,S224の処理を行い、プリンタにK3インクを使用させて画像を印刷させる。
K3インクを使用しない場合、図7で示したS220〜S224の処理を行い、プリンタにK3インクを使用させないで画像を印刷させる。
以上の分版処理によっても、第一・第二の処理が選択的に行われる。そして、色変換のための用意する色変換テーブルの種類を少なくさせることができるので、色変換テーブルを記憶させるデータ容量を少なくさせることが可能になる。一方、図7の印刷制御処理を行うと、上記分版処理が不要であるので、印刷制御の処理速度を向上させることができる。
なお、ハーフトーンデータを生成した後にK2インクの使用量をK2インクの使用量とK3インクの使用量とに分版してもよいし、ラスタデータ生成した後にK2インクの使用量をK2インクの使用量とK3インクの使用量とに分版してもよい。
ところで、図17に示すように、上記処理選択処理を行う場合には、K3インク(淡色インク)とK1、K2インク(濃色インク)との置き換えのみならず、Lc、Lmインク(淡色インク)とC、Mインク(濃色インク)との置き換えに適用してもよい。同図に示す印刷制御処理では、プリンタに対してC、Mの濃色インクとLc、Lmの淡色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、プリンタに対してLc、Lmの淡色インクを使用させずにC、Mの濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とを、上記処理選択処理の処理結果に応じて選択し、選択した処理を実行する。同印刷制御処理では、図7のS206の判断処理を行わず、解像度変換後、即座に処理選択処理(S208)を行うようにしている。また、S252では複数の要素色R、G、Bに対応した階調データとC、M、Y、Lc、Lm、K1のインクの使用量に対応した階調データとの第一の対応関係を規定した色変換LUT1を用い、S258では複数の要素色R、G、Bに対応した階調データとC、M、Y、Lc、Lm、K1のインクの使用量に対応した階調データとの第一の対応関係を規定した色変換LUT1を用いることにしている。
図17の処理を行う前提して、図5で示した環境設定処理では、K3インクの使用可否を表す情報に代えて淡色インクの使用可否を表す情報を格納するようにしている。図8と図9に示した処理選択処理では、S308,S316,S322,S334,S346にて淡色インクの使用可否を表す設定情報14cに淡色インクを使用することを表す情報(例えば「1」)を格納し、S306,S314,S324,S336,S348にて淡色インクの使用可否を表す設定情報14cに淡色インクを使用しないことを表す情報(例えば「0」)を格納することにしている。
印刷制御処理を開始して解像度変換まで行うと(S202〜S204)、処理選択処理を行う(S208)。次に、設定情報14cに基づいて、淡色インクを使用するか否か、すなわち、設定情報14cに「淡色インク使用を表す情報」が格納されているか否かを判断する(S250)。
「淡色インク使用を表す情報」が格納されている場合、淡色インクを使用させる色変換LUT1を参照して、RGBデータDA3を、6種類のインクの使用量に対応した階調データからなるCMYLcLmK1データ(6色画像データ)に色変換する(S252)。次に、6色画像データに対して所定のハーフトーン処理を行って6色用ハーフトーンデータを生成し(S254)、所定のラスタライズ処理を行って6色用ラスタデータを生成する(S256)。そして、ラスタデータをプリンタに対して出力すると(S224)、プリンタは6色用ラスタデータに基づいて、RAM23に格納された選択情報に応じた主走査および副走査で6色画像データに対応するC、M、Y、Lc、Lm、K1のインクの各ドットを形成し、印刷媒体上に画像を印刷する。
一方、「淡色インク使用を表す情報」が格納されていない場合、淡色インクを使用させない色変換LUT2を参照して、RGBデータDA3を、4種類のインクの使用量に対応した階調データからなるCMYK1データ(4色画像データ)に色変換する(S258)。次に、4色画像データに対して所定のハーフトーン処理を行って4色用ハーフトーンデータを生成し(S260)、所定のラスタライズ処理を行って4色用ラスタデータを生成する(S262)。そして、ラスタデータをプリンタに対して出力すると(S224)、プリンタは4色用ラスタデータに基づいて、RAM23に格納された選択情報に応じた主走査および副走査で4色画像データに対応するC、M、Y、K1のインクの各ドットを形成し、印刷媒体上に画像を印刷する。
ここで、処理選択処理のS304〜S306と本印刷制御処理により、プリンタに印刷させる画像の大きさに応じて第一・第二の処理を選択し、選択した処理を実行する。
処理選択処理のS312〜S316と本印刷制御処理により、プリンタに画像を印刷させる印刷媒体の大きさに応じて第一・第二の処理を選択し、選択した処理を実行する。
処理選択処理のS320〜S324と本印刷制御処理により、プリンタに画像を印刷させる印刷媒体の種類に応じて第一・第二の処理を選択し、選択した処理を実行する。
処理選択処理のS328〜S336と本印刷制御処理により、ヒストグラム解析(画像解析手法)による解析結果に応じて第一・第二の処理を選択し、選択した処理を実行する。
処理選択処理のS340〜S348と本印刷制御処理により、2次元周波数解析(画像解析手法)による解析結果に応じて第一・第二の処理を選択し、選択した処理を実行する。
上述したいずれの処理を行っても、濃淡インクを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、淡色インクを使用させずに濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とが適切に選択されるので、カラー画像、モノクロ画像とも、大判印刷等のように粒状感を低減させる要請が少ない場合など高画質維持の要求度合が低い印刷時には自動的に淡色インクを使用しないようにして、インク消費量を低減させることができる。また、自動的に高画質維持の要請が低い印刷時にインク消費量が低減されるので、利便性を向上させることができる。
なお、淡色インクを使用する第一の対応関係は、C、M、Y、Lc、Lm、K1とともにK2、K3のインクを使用させる対応関係としてもよい。この場合、K1インクが濃色インク、K2、K3インクが淡色インクとなる。
同じ色材を用いて互いに色材濃度の異なる3種類以上の濃淡インクを用いる場合、濃色インクは前記濃淡インクの中から選ばれる2種類以上のインクの組み合わせでもよいし、淡色インクも前記濃淡インクの中から選ばれる2種類以上のインクの組み合わせでもよい。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、高画質維持の要求度合が低い印刷時にインク消費量を低減させることが可能になる。
印刷制御装置の構成を模式的に示すブロック図。 印刷システムの構成の概略を示すブロック図。 色変換テーブルに規定されたグレイ軸上の対応関係をグラフ形式で示す図。 色変換テーブルに規定されたグレイ軸上の対応関係を表形式で示す図。 印刷制御装置が行う環境設定処理を示すフローチャート。 環境設定画面の表示例を示す図。 印刷制御装置が行う印刷制御処理を示すフローチャート。 処理選択処理を示すフローチャート。 処理選択処理を示すフローチャート。 変形例の印刷制御処理を示すフローチャート。 選択される処理毎の印刷画像の違いを模式的に説明する図。 色変換テーブルを作成する作業手順を示すフローチャート。 印刷画像の大きさに対する混ぜ合わせ後の画像データの関係を示す図。 ヒストグラム解析結果に応じて処理を選択する様子を説明する図。 2次元周波数解析結果に応じて処理を選択する様子を説明する図。 変形例の印刷制御処理を示すフローチャート。 変形例の印刷制御処理を示すフローチャート。
符号の説明
10…パーソナルコンピュータ(PC)、14…ハードディスク(HD)、14b…色変換LUT(色変換テーブル)、14c…設定情報、20…インクジェットプリンタ(印刷装置)、DA11,DA13…入力データ、DA12,DA14…出力データ、I1〜I3…印刷画像、U0…印刷制御装置、U1…画像入力部、U2…解像度変換部、U3…色変換部、U4…ハーフトーン処理部、U5…ラスタライズ処理部、U6…設定部、

Claims (18)

  1. 有彩色インク、無彩色の色材を含む第一の無彩色インク、および、該第一の無彩色インクよりも無彩色の色材が低濃度とされた第二の無彩色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記印刷装置に対して前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクと前記第二の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記第二の無彩色インクを使用させずに前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理と、を選択的に実行することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記第一の処理は、複数の要素色に対応した階調データと前記有彩色インク並びに前記第一および第二の無彩色インクを少なくとも含む複数種類のインクの使用量に対応した階調データとの第一の対応関係に従って、前記複数の要素色に対応した階調データからなる入力画像データを、前記複数種類のインクの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換し、前記印刷装置に前記複数種類のインクを使用させて前記色変換後の画像データに対応する画像を印刷させる処理とされ、
    前記第二の処理は、前記複数の要素色に対応した階調データと前記複数種類のインクのうち前記第二の無彩色インクを除くインクの使用量に対応した階調データとの第二の対応関係に従って、前記複数の要素色に対応した階調データからなる入力画像データを、前記複数種類のインクのうち前記第二の無彩色インクを除くインクの使用量に対応した階調データからなる画像データに色変換し、前記印刷装置に前記複数種類のインクのうち前記第二の無彩色インクを除くインクを使用させて前記色変換後の画像データに対応する画像を印刷させる処理とされていることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記第二の無彩色インクを使用するか否かの指示入力を受け付け、前記第二の無彩色インクを使用する指示入力を受け付けたときに前記第一の処理を実行し、前記第二の無彩色インクを使用しない指示入力を受け付けたときに前記第二の処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記印刷装置に印刷させる画像の大きさに応じて前記第一の処理と前記第二の処理とを選択し、選択した処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
  5. 前記印刷装置に印刷させる画像が所定の第一の大きさ以上であるときに前記第二の処理を実行し、前記印刷装置に印刷させる画像が前記第一の大きさ未満であるときに前記第一の処理を実行するとともに、該第一の処理は、前記印刷装置に印刷させる画像が前記第一の大きさ未満の第二の大きさより大きいときに、前記第一の対応関係に従って前記入力画像データを色変換した画像データと、前記第二の対応関係に従って前記入力画像データを色変換した画像データとを、予め設定された割合で混ぜ合わせた画像データを生成し、前記印刷装置に前記複数種類のインクを使用させて前記混ぜ合わせ後の画像データに対応する画像を印刷させる処理とされていることを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  6. 前記印刷装置に画像を印刷させる印刷媒体の大きさに応じて前記第一の処理と前記第二の処理とを選択し、選択した処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
  7. 前記印刷装置に画像を印刷させる印刷媒体の種類に応じて前記第一の処理と前記第二の処理とを選択し、選択した処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
  8. 前記印刷装置に印刷させる画像を所定の画像解析手法で解析し、該解析結果に応じて前記第一の処理と前記第二の処理とを選択し、選択した処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
  9. 前記第一および第二の対応関係で色変換前の色の最小明度をLmin、色変換前の色の最大明度をLmaxとし、Lmin<LA1<LA2<Lmaxかつ(LA1−Lmin)>(Lmax−LA2)を満たす色変換前の色の明度LA1,LA2を用いるときに前記第一の対応関係で前記第二の無彩色インクを使用する色変換前の色の明度LAがLA1≦LA≦LA2とされ、Lmin≦LB1<LA1≦LB2<LA2<Lmaxを満たす色変換前の色の明度LB1,LB2を用いるときに前記第一の対応関係で前記第一の無彩色インクを使用する色変換前の色の明度LBがLB1≦LB≦LB2とされるとともに、前記第二の対応関係で前記第一の無彩色インクを使用する色変換前の色の明度LCがLB1≦LC≦LA2とされていることを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  10. 前記第一の無彩色インクは、前記第二の無彩色インクよりも無彩色の色材が高濃度とされた第三の無彩色インクと、該第三の無彩色インクよりも無彩色の色材が高濃度とされた第四の無彩色インクと、から少なくとも構成されていることを特徴とする請求項2または請求項9に記載の印刷制御装置。
  11. 前記無彩色の色材は、カーボンブラックとされ、
    前記第二の無彩色インクのカーボンブラック含有量は、前記第三の無彩色インクのカーボンブラック含有量未満かつ該第二の無彩色インクの全重量に対して0.01〜1重量%とされ、
    前記第三の無彩色インクのカーボンブラック含有量は、前記第二の無彩色インクのカーボンブラック含有量より大、前記第四の無彩色インクのカーボンブラック含有量未満かつ該第三の無彩色インクの全重量に対して0.4〜1.5重量%とされ、
    前記第四の無彩色インクのカーボンブラック含有量は、前記第三の無彩色インクのカーボンブラック含有量未満かつ該第四の無彩色インクの全重量に対して1.5〜10重量%とされていることを特徴とする請求項11に記載の印刷制御装置。
  12. 有彩色インク、無彩色の色材を含む第一の無彩色インク、および、該第一の無彩色インクよりも無彩色の色材が低濃度とされた第二の無彩色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記第二の無彩色インクの使用可否を表す設定情報が前記第二の無彩色インクを使用する設定を表す情報であるとき、前記印刷装置に対して前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクと前記第二の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる制御を行う淡色使用印刷制御手段と、
    前記第二の無彩色インクの使用可否を表す設定情報が前記第二の無彩色インクを使用しない設定を表す情報であるとき、前記印刷装置に対して前記第二の無彩色インクを使用させずに前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる制御を行う淡色不使用印刷制御手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
  13. 色材を含む濃色インク、および、該濃色インクよりも色材が低濃度とされた淡色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記印刷装置に対して前記濃色インクと前記淡色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記淡色インクを使用させずに前記濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とを、前記印刷装置に印刷させる画像の大きさに応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする印刷制御装置。
  14. 色材を含む濃色インク、および、該濃色インクよりも色材が低濃度とされた淡色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記印刷装置に対して前記濃色インクと前記淡色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記淡色インクを使用させずに前記濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とを、前記印刷装置に画像を印刷させる印刷媒体の大きさに応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする印刷制御装置。
  15. 色材を含む濃色インク、および、該濃色インクよりも色材が低濃度とされた淡色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記印刷装置に対して前記濃色インクと前記淡色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記淡色インクを使用させずに前記濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とを、前記印刷装置に画像を印刷させる印刷媒体の種類に応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする印刷制御装置。
  16. 色材を含む濃色インク、および、該濃色インクよりも色材が低濃度とされた淡色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記印刷装置に印刷させる画像を所定の画像解析手法で解析し、前記印刷装置に対して前記濃色インクと前記淡色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記淡色インクを使用させずに前記濃色インクを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理とを、前記画像解析手法による解析結果に応じて選択し、選択した処理を実行することを特徴とする印刷制御装置。
  17. 有彩色インク、無彩色の色材を含む第一の無彩色インク、および、該第一の無彩色インクよりも無彩色の色材が低濃度とされた第二の無彩色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
    前記印刷装置に対して前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクと前記第二の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記第二の無彩色インクを使用させずに前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理と、を選択的に実行することを特徴とする印刷制御方法。
  18. 有彩色インク、無彩色の色材を含む第一の無彩色インク、および、該第一の無彩色インクよりも無彩色の色材が低濃度とされた第二の無彩色インクを少なくとも使用して印刷可能な印刷装置を制御する機能をコンピュータに実現させる印刷制御プログラムであって、
    前記印刷装置に対して前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクと前記第二の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第一の処理と、前記印刷装置に対して前記第二の無彩色インクを使用させずに前記有彩色インクと前記第一の無彩色インクとを少なくとも使用させて印刷させる第二の処理と、を選択的に実行する機能を実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
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