JP2022030804A - 歯科用硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

歯科用硬化性組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 重合性単量体(A)中に無機フィラーと有機無機複合フィラーを含むフィラー(B)が高充填されたペーストから成り、長期間保管後もペースト性状変化に伴う操作性変化が起こり難い保存安定性の良好な歯科用硬化性組成物を効率的且つ安定して製造する方法を提供する。【解決手段】 製造工程を、目的組成より(A)の配合量を減らした(B)含有量の多い原料組成物を混練して希釈用混練母材を得る第一工程と、希釈用混練母材を(A)で希釈混練して目的物を得る第二工程とに分け、ペーストの混練状態を、回転粘度計を用いて測定されるずり速度-ずり応力曲線におけるヒステリシスループ面積:Hの減少率で管理し、第一工程における混練を上記Hが、混練開始のHの85%以下となるまで行うようにする。【選択図】なし

Description

本発明は、歯科医療の分野において、天然歯の一部分又は全体を代替しうる歯科用硬化性組成物、特に歯科用コンポジットレジンとして好適に用いることにできる歯科用硬化性組成物の製造方法に関する。
歯科用硬化性組成物は、一般に、重合性単量体(モノマー)、フィラー、及び重合開始剤を主成分とするペースト状組成物であり、液状のモノマーと粉末状のフィラーを混練して調製される。このとき使用されるフィラーの種類、形状、粒子径、及び充填量等は、歯科用硬化性組成物の操作性だけでなく、その硬化体の審美性及び機械的強度等にも影響を与える。
例えば、歯科用硬化性組成物に、粒子径が大きな無機フィラーを配合した場合には、硬化体の機械的強度が高くなる反面、硬化体の表面滑沢性や耐摩耗性が低下し、天然歯と同様の艶のある硬化体の仕上がり面が得難くなる。他方、平均粒子径が1μm以下の微細な無機フィラーを配合した場合には、硬化体の表面滑沢性や耐摩耗性を優れたものとすることができるが、微細無機フィラーは、比表面積が大きいので、粘度を大きく増加させる。この場合、粘度の増加に伴うペーストのべたつきや糸引きにより、口腔内での操作が困難となる場合がある。
上記の研磨性及び操作性の両立のため、有機無機複合フィラーの使用が提案されている(特許文献1および2参照)。たとえば、特許文献2には、“平均粒子径10~1000nmの無機一次粒子が凝集されてなる無機凝集粒子と、各無機一次粒子の表面を覆うと共に各無機一次粒子を相互に結合する有機樹脂層と、各無機一次粒子の表面を覆う有機樹脂層の間に形成され、水銀圧入法で測定した細孔容積(ここで、細孔とは細孔径が1~500nmの範囲の孔をいう)が0.01~0.30cm/gの凝集間隙と、を含む有機無機複合フィラー”と、“重合性単量体”と、“重合開始剤“とを含んでなる歯科用硬化性組成物が記載されている。そして、特許文献2には、重合性単量体に上記有機無機複合フィラー及び微細な無機フィラー(具体的には、一次粒子径200nmの球状シリカ-ジルコニア等)を配合した歯科用硬化性組成物は、微細な無機フィラーを用いる場合の優れた表面滑沢性や耐摩耗性を維持しつつ、組成物の粘度の増加を抑えることができるばかりでなく、得られる硬化体は、強度に優れたものであることが記載されている。
ところで、このような歯科用硬化性組成物を工業的に製造する場合には、効率性の観点から、粉末状フィラーが高含量の希釈用混練母材として先に製造し、これを複数に分配し、各分配物に、所望の微量成分と低粘度化に必要な液状モノマーを追加混合して混練して、目的とする歯科用硬化性組成物を得る、という2段階法で製造することが多い。たとえば特許文献3には、「液状のモノマーと粉末状のフィラーを第1の攪拌容器に投入する第1の投入工程と、第1の撹拌容器の撹拌羽根を自転させて、モノマーとフィラーとを混練して気泡を含有する希釈用混練母材を得る第1の混練工程と、上記第1の混練工程により得られた希釈用混練母材を前記第1の撹拌容器から回収して、第2の撹拌容器に前記希釈用混練母材と必要量の液状のモノマーを投入する第2の投入工程と、前記第2の撹拌容器を自転、公転させて混練して、所望のフィラー濃度の混練材を得る第2の混練工程とを含み、前記第1の混練工程により得られる希釈用混練母材が、内部に気泡を0.01~0.2cm/gの含有量で含んでなる、重合性組成物の製造方法」が記載されている。
特開2000-80013号公報 国際公開第2011/115007号パンフレット 特許第5722139号
前記特許文献3の方法は、第1の混練工程で大量の希釈用混練母材を調製し、それを小分けして適宜希釈率や顔料等の配合を変えて第2の混練工程を行うことを前提としたものである。そのため、通常、第1の混練工程は、混練中の撹拌容器の中にフィラーの追加を繰り返しながら行なわれている。しかし、製造の規模によっては、混練中におけるフィラーの追加を行わず、予め所定の組成に調製された組成物を混練することが効率的な場合もある。本発明者等が、特許文献2に開示されている前記歯科用硬化性組成物について、このような(1段目において混練中にフィラーの追加を要さない)2段階法での製造を試みたところ、容器(例えばシリンジ型の容器)内に充填して長期間保管した場合に、稀に、容器内の部位によって部分的にフィラーと液状モノマーとが分離してペーストの不均一化が起こり、それによって操作性も変化するという現象が起こることが明らかとなった。
そこで、本発明は、容器内で長期間保管してもペーストが不均一化せず、ペースト性状延いては操作性が長期間安定した歯科用硬化性組成物を、確実に製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するものであり、本発明の形態は、液状モノマー(A)と、平均粒子径が10nm~1000nmである無機一次粒子が凝集した凝集粒子から成る1種又は複数種の無機フィラー(B1)及び無機粒子と樹脂とが複合化した有機無機複合フィラー(B2)を含むフィラー(B)と、を少なくとも含み、前記(A)と前記(B)の合計質量に対する前記(B)質量の比:B/(A+B)が0.65~0.90である、チクソトロピー性を有するペースト状の歯科用硬化性組成物を製造する方法であって、
前記液状モノマー(A)及び前記フィラー(B)を含み前記B/(A+B)が前記歯科用硬化性組成物よりも大きい原料組成物を混練して、チクソトロピー性を有するペースト状の希釈用混練母材を得る第一工程;及び前記第一工程で得られた前記希釈用混練母材と所定量の液状モノマー(A)とを混練して、前記歯科用硬化性組成物を得る第二工程;を含み、
回転粘度計を用いてチクソトロピー性を有するペースト状組成物について断速度(ずり速度):D(1/sec)を増大させた後に減少させながら剪断応力(ずり応力):S(Pa)を測定することによって得られるD-S曲線におけるヒステリシスループ面積をH(Pa/sec)とし、前記第一工程における混練開始前の前記原料組成物である非混合状態原料組成物(a)の前記ヒステリシスループ面積をHaとし、混練後に得られる前記希釈用混練母材(b)の前記ヒステリシスループ面積をHbとしたときに、前記第一工程における前記混練を、前記Haに対する前記Hbの比であるHb/Haが0.85以下になるまで行う、ことを特徴とする前記方法である。
上記形態の方法(以下、「本発明の方法」又は「本発明の製造方法」ともいう。)においては、前記原料組成物及び前記歯科用硬化性組成物に含まれる前記(B)において、前記(B1)と前記(B2)の総質量に対する前記(B1)の質量の比:B1/(B1+B2)が0.4~0.5であることが好ましい。
また、本発明の製造方法では、前記第一工程において、非混合状態原料組成物(a)及び混練後に得られる前記希釈用混練母材(b)から採取した試料を用いて回転粘度計を用いた前記測定を行い、前記Haに対するHbを測定し、Hb/Haが0.85以下であることを確認する、ことが好ましい。
また、原料組成物となり得る組成が明らかな模擬原料組成物であって、当該模擬原料組成物について、回転粘度計を用いた前記測定を行ってヒステリシスループ面積Hを求めるために必要な試料を経時的に採取しながら前記第一工程と同一の混練条件で混練を行い、採取された試料について前記測定を行って各試料を採取した混練時間:T(分)におけるヒステリシスループ面積:Hを求めることによってTとHとの関係が明らかとなっている模擬原料組成物と同一組成の原料組成物を前記第一工程で用い、前記TとHとの関係に基づき、T=0(分)におけるヒステリシスループ面積:Hを求めると共に、H/H=0.85となる混練時間:Tとして定義される混練終了目安時間:T(分)を決定し、当該T(分)が経過するまで、前記第一工程の混練を行う、ことが好ましい。更に当該態様においては、前記第一工程における混練を前記T(分)経過後30分以内に終了させることが、より好ましい。
本発明によれば、有機無機複合フィラーと無機フィラーの併用による研磨性及び耐摩耗性に優れた歯科用硬化性組成物であって、かつ長期にわたってペースト性状や操作性が維持される歯科用硬化性組成物を安定して製造することが可能となる。
本図は、実施例1の第一工程において経時的にサンプリングした各試料について回転粘度計による測定を行って得たヒステリシスループ面積(H)を試料の混練時間(T)を横軸としてプロットした図(T-H曲線)である。 本図は、実施例1の第一工程と同様にして経時的にサンプリングした各試料について測定条件を変えた回転粘度計による測定を行って得たヒステリシスループ面積(H)を試料の混練時間(T)を横軸としてプロットした図(T-H曲線)である。
本発明の製造方法目的物である歯科用硬化性組成物のように、有機無機複合フィラーと無機フィラーとを含むフィラーを、60質量%を越えるような高濃度で含むペースト状の歯科用硬化性組成物は、チクソトロピー性を示すことが多い。また、このようなチクソトロピー性は、フィラー同士が親和性や水素結合等によって交互に連結すると共に、剪断応力が加わったときに一時的に破壊されるが応力が解除されると再構築されるという疑似架橋点を有する(超分子ネットワーク構造に似たような)可逆的架橋構造を形成することにより発現すると考えられる。
そこで、本発明者等は、上記可逆的架橋構造が長期保存後のペーストの不均一化という前記問題に何らかの関係があるのではないかと考え、前記2段階法における1段目(第一工程)の混練過程における粘弾性特性の経時的変化を、回転粘度計を用いて調べてみた。その結果、前記歯科用硬化性組成物はチクソトロピー性を有し、その程度は前記希釈用混練母材を得る過程で徐々に低下し、ある時点からほぼ一定となることが明らかとなった(図1参照。)。
原料組成物において凝集粒子の状態で配合された各フィラーが混練中に徐々に解砕されて前記構造が変化し、小さい剪断応力で破壊されるような可逆的架橋構造に変化することによってチクソトロピー性が減少したものと考えられる。このようなチクソトロピー性の変化は、ペーストの安定性にも影響を与えると考えられることから、本発明者等は、更に、チクソトロピー性の程度がペースト安定性及ぼす影響についても検討を行った。具体的には、チクソトロピー性を有するペースト状組成物については、回転粘度計を用いて断速度(ずり速度):D(1/sec)を増大させた後に減少させながら剪断応力(ずり応力):S(Pa)を測定して得られるD-S曲線(横軸をD、縦軸をSとして測定結果をプロットしたチャートにおける各プロットを結ぶ曲線)がヒステリシスループを描くことが知られていることから、そのヒステリシスループ面積:H、を混練状態の指標として、混練時間を変えて上記ヒステリシスループ面積:Hが異なる希釈用混練母材を複数調製し、夫々の希釈用混練母材について同一条件で第二工程を行って得られた目的組成物のペースト性状の安定性を評価した。その結果、混練開始前のヒステリシスループ面積:Hに対して一定レベル減少したヒステリシスループ面積を有する希釈用混練母材を用いた場合には、長期間保存してもペースト性状が安定していることが明らかとなった。
本発明は、このような知見に基づいて成されたものであり、本発明の方法は、チクソトロピー性を発現するようなペースト状組成物を扱うことを前提に、前記特許文献3に記載されたような2段階法、具体的には第一工程で原料組成物を混練してフィラー含有量の高い希釈用混練母材を得てから、第二工程でモノマー希釈して目的とする歯科用硬化性組成物を得るに際して、前記非混合状態原料組成物(a)及び前記希釈用混練母材(b)の前記ヒステリシスループの面積:Hを、夫々Ha及びHbとしたときに、前記第一工程における前記混練を、前記Haに対するHbの比:Hb/Haが0.85以下になるまで行う、ことを特徴としている。
本発明の方法を採用することによりペースト性状の安定性が向上する原因は必ずしも明らかではないが、本発明者等は次のようなものであると推定している。すなわち、ペースト中のモノマーについては、自由に移動可能なもの(フリーモノマー)と、上記フィラーの可逆的架橋構造の隙間(網目の間)に保持されるもの(網目保持モノマー)と、凝集粒子内部(凝集粒子を構成する一次粒子間の間隙内)に浸透して保持されるもの(凝集粒子内保持モノマー)と、の3種が存在すると考えられる。そして、混練開始時にはモノマーの殆どがフリーモノマーとして存在し、混練が進行するにつれて網目保持モノマー量が増え、凝集粒子内保持モノマー量については、一旦は増えるものの凝集粒子の解砕に伴い次第に減少すると考えられる。凝集粒子の解砕の程度が低い(すなわちチクソトロピー性が強くHが大きい)場合には、フリーモノマーが相対的に多く、しかも網目保持モノマーに対する網目の保持力が弱いため、時間が経つとこれが網目から浸出してフリーモノマー化して相分離が起こり易いのに対し、解砕がある程度以上進行するとフリーモノマーが相対的に減少してモノマーが均質化するだけでなく、網目が小さくなって網目保持モノマーに対する網目の保持力が強まって上記浸出が起こり難くなって、ペースト性状が安定すると考えられる。
第一工程の混練と第二工程の混練を比較すると、凝集粒子を解砕する力は、ペースト中におけるフィラー含有率が高い第一工程の方が強いこと、第二工程の混練でも解砕は起こること、第一工程でチクソトロピー性が一定となるまで混練を行わなくても効果が得られることから、第一工程の混練で粗大凝集粒子が、粒子径のバラツキがなく且つ或る一定の粒子径以下となるように解砕されることにより、解砕力の弱い第二工程の混練で安定してチクソトロピー性が一定となるまで混練されるようになり、目的組成物のペースト性状が安定したものと考えられる。
以下、本発明の製造方法の目的物である歯科用硬化性組成物及びその成分、本発明で使用する原料組成物、本発明の方法の各工程等について詳しく説明する。なお、本明細書においては特に断らない限り、数値x及びyを用いた「x~y」という表記は「x以上y以下」を意味するものとする。かかる表記において数値yのみに単位を付した場合には、当該単位が数値xにも適用されるものとする。また、本明細書において、「(メタ)アクリル系」との用語は「アクリル系」及び「メタクリル系」の両者を意味する。同様に、「(メタ)アクリレート」との用語は「アクリレート」及び「メタクリレート」の両者を意味し、「(メタ)アクリロイル」との用語は「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両者を意味する。
1.製造目的物である歯科用硬化性組成物
本発明の製造方法の目的物である歯科用硬化性組成物は、液状モノマー(A)と、平均粒子径が10nm~1000nmである無機一次粒子が凝集した凝集粒子から成る1種又は複数種の無機フィラー(B1)及び無機粒子と樹脂とが複合化した有機無機複合フィラー(B2)を含むフィラー(B)と、を少なくとも含み、前記(A)と前記(B)の合計質量に対する前記(B)質量の比:B/(A+B)が0.65~0.90である、チクソトロピー性を有するペースト状の組成物である。このようなフィラー充填率が高い歯科用硬化性組成物は、歯科用コンポジットレジンとして好適に用いることにできる。
効果の観点及び混練開始時においてフィラー全体の表面がモノマーで濡れ易く混練もし易いという理由から上記B/(A+B)は0.70~0.90であることが好ましい。また、本製造方法によって製造した歯科用硬化性組成物が好適な操作性を有するという理由から、前記フィラー(B)において、前記(B1)と前記(B2)の総質量に対する前記(B1)の質量の比:B1/(B1+B2)は、0.4~0.5であることが好ましい。
(1)液状モノマー(A)
本発明の方法で使用する液状モノマー(A)としては、従来の歯科用硬化性組成物において使用されるラジカル重合性単量体、カチオン重合性単量体などの重合性単量体が特に制限なく使用できる。中でも汎用されている(メタ)アクリレート系重合性単量体、具体的には酸性基含有(メタ)アクリレート系重合性単量体、水酸基含有(メタ)アクリレート系重合性単量体、これら置換基を有さない単官能及び多官能の(メタ)アクリレート系重合性単量体等を使用することが好ましい。好適に使用できる(メタ)アクリレート系重合性単量体を例示すれば次のようなものを挙げることができる。
酸性基含有(メタ)アクリレート系重合性単量体:(メタ)アクリル酸、N-(メタ)アクリロイル-p-アミノ安息香酸、2-(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンフォスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸等。
水酸基含有(メタ)アクリレート系重合性単量体:2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、2,2-ビス[(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス〔4-(4-メタクリロイルオキシ)-3-ヒドロキシブトキシフェニル〕プロパン2,2-ビス〔4-(4-メタクリロイルオキシ)-3-ヒドロキシブトキシフェニル〕プロパン2,2-ビス〔4-(4-メタクリロイルオキシ)-3-ヒドロキシブトキシフェニル〕プロパン等。
上記置換基を有さない単官能及び多官能の(メタ)アクリレート系重合性単量体:メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9-ノナンジオールジメタクリレート、1,6-ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)トリメチルヘキサン、等。
(2)フィラー(B)
本発明の方法で使用するフィラー(B)は、平均粒子径が10nm~1000nmである無機一次粒子径が凝集した凝集粒子から成る1種又は複数種の無機フィラー(B1)及び無機粒子と樹脂とが複合化した有機無機複合フィラー(B2)を含む。
(2-1)平均粒子径が10nm~1000nmである無機一次粒子径が凝集した凝集粒子から成る1種又は複数種の無機フィラー(B1)
本発明の歯科用硬化性組成物においては、混練により解砕して高濃度のペースト中で網目構造を形成し、モノマーを保持するという観点から、平均一次粒子径が10~1000nmである無機一次粒子径が凝集した凝集粒子から成る1種又は複数種の無機フィラー(B1)を配合する。ここで、平均粒子径が小さくなりすぎると歯科用硬化性組成物の硬化前のペーストの操作性が低下する傾向があり、また、硬化物の機械的強度が低下する傾向がある。平均粒子径が大きくなりすぎると、歯科用硬化性組成物の硬化物の研磨後の光沢が得られ難くなる傾向がある。上記の平均粒子径が150~500nmである無機一次粒子径が凝集した凝集粒子は、前述した操作性の観点からも好ましい。
無機一次粒子の形状は、特に限定されず、球形状、略球形状あるいは不定形粒子を用いることができるが、上記硬化物の耐摩耗性、表面滑沢性等の観点から、球形または略球形が好ましい。なお、略球形とは、平均均斉度が0.6以上のものをいう。平均均斉度は0.7以上であることがより好ましく、0.8以上であることが特に好ましい。
なお、本発明において、無機粒子の一次粒子径は、走査型又は透過型の電子顕微鏡を用いて測定される。具体的には、無機フィラーの撮影像を画像解析することにより、無機一次粒子の円相当径(対象粒子の面積と同じ面積を持つ円の直径)を求める。電子顕微鏡による撮影像としては、明暗が明瞭で、粒子の輪郭を判別できるものを使用する。
無機フィラー(B1)の材質は特に限定されず、歯科用修復材料の充填材用の無機フィラーとして使用されているものが何ら制限なく用いられるが、代表的な無機フィラーを例示すれば、石英、シリカ、アルミナ、シリカチタニア、シリカジルコニア、ランタンガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラス等の金属酸化物類、ケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノシリケートガラス等を挙げることができる。これらの中でも屈折率が1.4~1.7の範囲のものを使用することが好ましい。また、硬化体の表面滑沢性の観点から、球状の無機フィラーを用いることが好ましい。さらに、重合性単量体とのなじみを良くし、機械的強度や耐水性を向上させることができると言う理由から、無機フィラー(B1)は、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等のシランカップリング剤で表面処することが好ましい。
(2-2)無機粒子と樹脂とが複合化した有機無機複合フィラー(B2)
本発明において、有機無機複合フィラー(B2)は、平均一次粒子径が10~1000nmである無機フィラー(B1)、重合性単量体、及び重合開始剤の各成分の所定量を混合し、加熱あるいは光照射等の方法で重合させた後、粉砕する、有機無機複合フィラーの一般的製造方法や、国際公開第2011/115007号パンフレットや国際公開第2013/039169号パンフレット記載の、無機フィラーが凝集してなる無機凝集粒子を、重合性単量体、重合開始剤及び有機溶媒を含む重合性単量体溶媒に浸漬した後、有機溶媒を除去し、重合性単量体を加熱あるいは光照射等の方法で重合硬化させる、無機一次粒子が凝集した無機凝集粒子の各無機一次粒子の表面を覆うと共に、各無機一次粒子を相互に結合する有機樹脂相を有し、各無機一次粒子の表面を覆う有機樹脂相の間に凝集間隙が形成されている微多孔性有機無機複合フィラーの製造方法に従って製造すれば良い。重合開始剤は、公知の重合開始剤が特に制限なく用いられるが、より黄色度の低い硬化体を得ることができることから、熱重合開始剤を用いるのが好適であり、さらにその構造中に芳香族環を有していない化合物からなるものを用いるのがより好ましい。
硬化体強度等の観点からは、後者の方法により製造される微多孔性有機無機複合フィラーを使用することが好ましい。
本発明において有機無機複合フィラー(B2)の平均粒子径は、歯科用硬化性組成物の硬化体の機械的強度や該組成物の未硬化ペーストの操作性を良好にする観点、及び第一の混練工程においてペーストをシェアがかかりやすい性状とする観点から、1~200μmが好ましく、さらには4~100μmがより好ましく、5~50μmであるのが特に好ましい。また、形状については、特に制限されるものではなく、無機フィラー、重合性単量体、及び重合開始剤の各成分の所定量を混合し、加熱あるいは光照射等の方法で重合させた後、粉砕して得られる不定形のものや、国際公開第2011/115007号パンフレットや国際公開第2013/039169号パンフレット記載の方法に従って製造される、球状または、略球状のものが挙げられる。
有機無機複合フィラーには、その効果を阻害しない範囲で、公知の添加剤を含有していても良い。添加剤として具体的には、顔料、重合禁止剤、蛍光増白剤等が挙げられる。これらの添加剤はそれぞれ、通常、有機無機複合フィラー100質量部に対して、通常0.0001~5質量部の割合で使用できる。
また、有機無機複合フィラーは、洗浄やシランカップリング剤等による表面処理がなされていてもよい。
(3)その他の成分
本発明の製造方法の目的物である歯科用硬化性組成物は重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤は前記液状モノマーを重合させる機能を有するものであれば特に限定されないが、口腔内で硬化させる場合が多い歯科の直接充填修復用途で使用される光重合開始剤又は化学重合開始剤を使用することが好ましく、混合操作の必要が無く簡便な点から、光重合開始剤(組成)を使用することが更に好ましい。
化学重合開始剤としては、2成分以上からなり、これらの成分が接触せしめられた場合に、重合開始種(ラジカル)を生じる公知のものが制限なく使用できる。例えば、有機過酸化物/アミン類、有機過酸化物/アミン類/有機スルフィン酸類、有機過酸化物/アミン類/アリールボレート類、アリールボレート類/酸性化合物、及びバルビツール酸誘導体/銅化合物/ハロゲン化合物等の各種組み合わせからなるものが挙げられる。この内、取扱いが容易な理由から、有機過酸化物/アミン類からなるものが特に好適である。
前記有機過酸化物としては、公知のハイドロパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ケトンパーオキサイド類、アルキルシリルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等が使用できる。
この有機過酸化物と該アミン化合物とからなる化学重合開始剤には、さらに、ベンゼンスルフィン酸や、p-トルエンスルフィン酸及びその塩などのスルフィン酸や、5-ブチルバルビツール酸などのバルビツール酸類を配合するのも好適な態様である。
また、光重合開始剤としては、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルケタール類、ベンゾフェノン類、α-ジケトン類、チオキサンソン化合物、ビスアシルホスフィンオキサイド類等が使用できる。これら光重合開始剤には、第3級アミン類、アルデヒド類、含イオウ化合物などの還元剤を添加してもよい。更に、ジアリールヨードニウム塩系化合物、スルホニウム塩系化合物、スルホン酸エステル化合物、およびハロメチル置換-S-トリアジン誘導体、ピリジニウム塩系化合物等の光酸発生剤を配合してもよい。
これら重合開始剤は単独で用いることもあるが、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の歯科用硬化性組成物には、その効果を阻害しない範囲で、前記成分の他に、他の添加剤を配合することができる。具体的には、重合禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
2.原料組成物
本発明の方法における第一工程では、原料組成物として、前記液状モノマー(A)及び前記(B)を少なくとも含み、前記(A)と前記(B)の合計質量に対する前記(B)質量の比:B/(A+B)が製造目的物である歯科用硬化性組成物におけるB/(A+B)よりも大きい組成物を使用する。原料組成物は、汎用的な混練方法、例えば、乳鉢と乳棒を用いて手動で混練する場合や、汎用的な混練機であるプロペラ式の撹拌機を用いて混練する場合に、賦形性を有するペースト性状となるため、ペーストに剪断力をかけて混練することが可能であり、また、前記ヒステリシスループ面積:Hを指標として、所望のペースト状態を与える混練時間を決定することが可能である。
効果の観点及び混練開始時においてフィラー全体の表面がモノマーで濡れ易く混練もし易いという観点から、原料組成物のB/(A+B)は、歯科用硬化性組成物におけるB/(A+B)よりも0.5以上大きく且つ0.70~0.90、特に0.75~0.85の範囲であることが好ましい。
なお、原料組成物は、製造目的物である歯科用硬化性組成物に含まれるフィラー(B)の全量を含むことが好ましい。また、歯科用硬化性組成物が重合開始剤等のその他成分を含有する場合、当該その他成分の一部又は全部は原料組成物に配向されていても良く、第二工程で(原料組成物に一部が配合された場合は)残部又は(原料組成物に配合されない場合は)全部を希釈用混練母材に配合しても良い。
3.本発明の製造方法
本発明の製造方法は、前記原料組成物を混練して、チクソトロピー性を有するペースト状の希釈用混練母材を得る第一工程;及び前記第一工程で得られた前記希釈用混練母材と所定量の液状モノマー(A)とを混練して、前記歯科用硬化性組成物を得る第二工程を含む。混練方法は特に限定されないが、第一工程では、高粘度のペーストの混練適した混練方法を採用することが好ましい。例えば機械式の混練装置を用いる場合には、プロペラ式の混練装置やプラネタリーミキサーを好適に用いることができる。また、手動で行う場合は、乳鉢と乳棒など、高粘度のペーストに剪断力をかけて混練することができる混練方法を採用することが好ましい。一方、第二工程では第一工程と同様の混練方法を採用してもよく、異なる方法を採用してもよい。高粘度から低粘度まで幅広いペーストの混練に適しているプロペラ式の混練装置、特に、混練用のプロペラが自転と公転を行うため大スケールでも均一な混練が可能なプラネタリーミキサーを用いて混練を行うことが好ましい。
本発明の製造方法は、ヒステリシスループ面積Hを用いて第一工程における混練の状態を管理することを最大の特徴としている。この点以外は、各工程で各成分を混練して歯科用コンポジットレジン等の歯科用硬化性組成物を製造する方法と特に変わる点はないので、以下に上記特徴点について詳しく説明する。
(1)ヒステリシスループ面積比:Hb/Haによる混練の状態の管理について
本発明の方法では、第一工程における混練開始前の原料組成物である非混合状態原料組成物(a)のヒステリシスループ面積をHaとし、混練後に得られる希釈用混練母材(b)のヒステリシスループ面積をHbとしたときに、第一工程における前記混練を、前記Haに対する前記Hbの比であるHb/Haが0.85以下、好ましくは0.80以下になるまで行う必要がある。ここで、非混合状態原料組成物(a)とは、例えば、夫々所定量(使用する量)の(B1)及び(B2)が良く混合されて均一状態となった(B)と、所定量の(A)とをヘラなどを用いて軽く混ぜて液が粉に滲み込んだ状態の組成物を意味する。
Hb/Haが0.85未満となるような状態で希釈用混練母材(b)を得た場合には、それを用いて第二工程を行うことによって得られる歯科用硬化性組成物は、長期間保管後に部分的にフィラーと液状モノマーとが分離するペーストの不均一化を十分に防止することが困難となる。第一工程における混練は、Hb/Haが0.85以下となった以降は、いつ停止しても良い。効率性の観点からはHb/Ha=0.85なった時点が最も好ましいが、確実に効果を得ることができるという観点からはHb/Ha=0.85なった時点から30分以内、特に15分以内に混練を停止することが好ましい。
チクソトロピー性を有するペースト状組成物について、回転粘度計を用いて断速度:D(1/sec)を増大させた後に減少させながら剪断応力:S(Pa)を測定することによって得られるD-S曲線がヒステリシスループを描くこと及び原料組成物の混練を行った場合に混練の進行に伴いヒステリシスループ面積が減少し、所定の値に収束することは前記した通りである。一方、ヒステリシスループ面積:Hは、剪断速度Dの影響を受け、剪断速度Dが大きくなると剪断応力Sが大きくなるため、測定時の剪断速度の可変域によってHの絶対値は変化する。本発明では、Hの絶対値では無く、Hの相対比によって混練の停止時を規定しているので測定条件の影響を受けない。この点について、本発明者等は、後述する実施例1の第一工程と同様にして経時的にサンプリングした試料について異なる条件で回転粘度計による測定を行ったときに、Hの相対比は測定条件による影響をほとんど受けないことを確認している。
図2に、混練時間(T)の異なる各記試料(0.7g)について、異なる測定条件で測定を行って得られたD-S曲線から求められたヒステリシスループ面積(H)を試料の混練時間(T)を横軸としてプロットした図(T-H曲線)を示す。なお、このときの測定は、レオメーターMCR302(アントン・パール社製)を用いて試料0.7gを試料台に乗せ、直径20mmのパラレルプレートを用いて、試料厚みが1mmとなるようにペーストを圧接し、断速度:D(1/sec)を増大させた後に減少させて行い、D-S曲線は上記測定において剪断速度Dに対する剪断応力Sを記録することにより作成している。また、図中の測定条件1では、試料にかかる剪断速度Dを1分かけて毎秒0.01回転から毎秒3回転まで増加させた後、再度1分かけて毎秒3回転から毎秒0.01回転まで減少させ、条件2では、剪断速度Dを1分かけて毎秒0.01回転から毎秒2.5回転まで増加させた後、再度1分かけて毎秒2.5回転から毎秒0.01回転まで減少させている。
図2に示されるように、測定条件によってHの絶対値は異なるが、曲線形状自体は類似していることが分かる。また、T-H曲線から外挿して決定されるT=0におけるヒステリシスループ面積H(切片に該当する)は、Haとみなすことができるので、図2に示される各T-H曲線に基づいてH/H=0.85となる混練時間(T)を求めてみると、何れの場合も15分となり、よく一致している。
なお、本来、Haの測定は、非混合状態原料組成物(a)を用いて行うべきであるが、単に液が粉に滲み込んだ状態の組成物は、ペースト状を呈さないことが多く、このような状態の組成物を試料としてHを求めた場合には、誤差が大きくなるので、Haとして、上記したようにT-H曲線から外挿して決定されるHを用いることが好ましい。
更に、Hb/Haによる混練の状態の管理の妥当性に関して、本発明者等は、混練方法によっても上記比:Hb/Haの値は殆ど影響を受けないことを確認している。
なお、本発明の方法では、第一工程において混練において混練対象物となる原料組成物の組成は、原則的に変わらない、少なくともチクソトロピー性に影響を与えるような、成分の(混練中における)追加は行わないことを前提としている。
(2)第一工程における混練停止時の決定方法
本発明の方法では、第一工程における前記混練を、Hb/Haが0.85以下になるまで行う。そのため、混練開始前の原料組成物である非混合状態原料組成物(a)のヒステリシスループ面積:Haを把握した上で、混練後に得られる希釈用混練母材(b)のヒステリシスループ面積:Hbが、Hb/Ha≦0.85という条件を満足することを確認する必要がある。別言すれば、Hb/Ha≦0.85という条件を満足するように混練停止時を決定する必要がある。
混練停止時の決定方法としては、以下に示す2つの方法が好適に採用できる。すなわち、第一の方法として、第一工程において、非混合状態原料組成物(a)及び混練後に得られる前記希釈用混練母材(b)から採取した試料を用いて回転粘度計を用いた前記測定を行い、前記Haに対するHbを測定し、Hb/Haが0.85以下であることが確認できた時点で混練を停止する方法が好適に採用できる。
第二の方法として、原料組成物となり得る組成が明らかな模擬原料組成物であって、当該模擬原料組成物について、混練開始前の状態で採取した試料について回転粘度計を用いた前記測定を行って、或いは上記した外挿法によってヒステリシスループ面積Ha又はHを求めると共に、前記測定に必要な試料を経時的に採取しながら前記第一工程と同一の混練条件で混練を行い、採取された試料について前記測定を行って各試料を採取した混練時間:T(分)におけるヒステリシスループ面積:Hを求めることによってTとHとの関係が明らかとなっている模擬原料組成物と同一組成の原料組成物を前記第一工程で用い、前記TとHとの関係に基づきH/H=0.85となる混練時間:Tとして決定される混練終了目安時間:T(分)が経過するまで混練を行う方法が好適に採用できる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
[各種原材料の略称・略号]
まず、実施例及び比較例で使用した各種原材料の略称又は略号を以下に示す。
(1)重合性単量体(モノマー)
・3G:トリエチレングリコールジメタクリレート
・GMA:2,2-ビス[(3-メタクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]プロパン
・UDMA:1,6-ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)-2,2-4-トリメチルヘキサン
・M1及びM2:表1に示す組成を有するモノマー組成物
Figure 2022030804000001
(2)無機フィラー
・F1:一次粒子の平均粒子径200nmの、ゾルゲル法で製造した球状(平均均斉度0.95)のシリカ-ジルコニアのγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
・F2:一次粒子の平均粒子径400nmの、ゾルゲル法で製造した球状(平均均斉度0.95)のシリカ-ジルコニアのγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物
・F3:レオロシールMT-10(株式会社トクヤマ製、平均一次粒子径15nm)
なお、無機フィラーの一次粒子の平均粒子径及び平均斉度は、特許文献2の実施例に記載された方法に従い、走査型電子顕微鏡観察により決定した。
(3)有機無機複合フィラー
・CF1及びCF2:表2に示す無機フィラー及び重合性単量体を表2に示す量比で用い、特許文献2の実施例1に記載された方法に準じて調製した有機無機複合フィラー。
なお、表2における平均粒子径は、特許文献2の実施例に記載された方法に従って測定した値である。
Figure 2022030804000002
(4)重合開始剤
・AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
・CQ:カンファーキノン
・DMBE:N,N-ジメチル-p-安息香酸エチル。
(5)重合禁止剤
・HQME:p-メトキシフェノール。
実施例1
(1)模擬原料組成物を用いた第一工程混練停止時の決定
赤色光下にて、100質量部の液状モノマーM1に対して、0.3質量部のCQ、1.0質量部のDMBE、及び0.15質量部のHQMEを加えて混合し、均一な液状組成物を調製した。次に所定量の上記液状組成物を乳鉢に投入し、続けて当該液状組成物中の液状モノマーM1:100質量部に対して、無機フィラーF1と有機無機複合フィラーCF1をそれぞれ140質量部と260質量部投入し、非混合状態の模擬原料組成物{B/(A+B)=0.80}を得た。
次いで、乳棒を用いて、乳棒の回転速度が毎分10回転となるようにして前記模擬原料組成物を5分間すり合わせて混ぜることでペースト状としてから回転粘度計測定用試料を採取(サンプリング)した。その後、同様に毎分10回転で乳棒による混練を30分間行った後に試料採取するという操作を繰り返して計180分間(最初の5分を加えると計185分間)混練を行った。この混練操作と並行して、採取した試料については直ちにヒステリシスループ測定を実施すると共に、その結果を、横軸をサンプルの(通算)混練時間:Tとし縦軸をHとする座標軸上に逐次プロットし、T-H曲線を作成した。作成されたT-H曲線を図1に示す。
なお、ヒステリシスループ測定は、採取した試料0.7gを、レオメーターMCR302(アントン・パール社製)の試料台に乗せ、直径20mmのパラレルプレートを用いて、試料厚みが1mmとなるようにペーストを圧接し、次いで試料にかかる剪断速度Dを1分かけて毎秒0.01回転から毎秒3回転まで増加させた後、再度1分かけて毎秒3回転から毎秒0.01回転まで減少させ、剪断速度Dに対する剪断応力Sを記録することにより行い、これにより得られたD-S曲線からヒステリシスループ面積Hを求めた。このようにして決定されたHは、測定試料の(通算)混練時間T(分)に対応させてHと表記する。
このようにして作成されたT-H曲線(図1)において、Hが単調に減少している領域を線形近似して外挿することにより、前記線形近似の切片、即ちT=0(分)におけるヒステリシスループ面積Hを求め、H=0.85×HとなるHに体対応するTをT-T曲線から求めたところ、15分であった。したがって、前記模擬原料組成物と同一組成の原料組成物について上記と同じ混練条件で混練を行った場合、15分経過後におけるHb/Haは0.85以下となることが分かる。
(2)第一工程
前記模擬原料組成物と同一組成の原料組成物を用いて、同一の混練条件で30分間混練を行って、釈用混練母材を得た。
(3)第二工程
第一工程で得られた希釈用混練母材(M1:100質量部に対して、F1:140質量部、CF1:260質量部を含む)に、前記液状組成物(M1:100質量部に対して、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部を含む)を、希釈用混練母材に含まれるM1:100質量部対して前記液状組成物に含まれるM1の量が80質量部となる量を加え、第一工程と同様の混練条件で10分混練して、B/(A+B)が0.69である、チクソトロピー性を有するペースト状の歯科用硬化性組成物を得た。
(4)歯科用硬化性組成物の評価
第二工程で得られた歯科用硬化性組成物について、調製直後及び50℃3ヶ月間保管後にペーストフロー性の評価を行い、その安定性を調べた。なお、ペーストフロー性の評価は、歯科用硬化性組成物0.1gをスライドガラス上に直径5mmの半球状となるように取り、37℃のインキュベーター中で2分間静置し、静置後にペーストの垂れ広がった直径を2か所測定し、その平均値(単位:mm)を小数点第一位まで求めることにより行った。
その結果、調製直後における上記値は10.7mmであり保管後における上記値は10.2mmであり、後者の値から前者の値を引いた差(直径差)は0.5mmであった。
なお、上記直径差が2mmを超える場合には、ペースト操作性が有意に変化することから、上記直径差が2mm以下の場合は、保存安定性は良であり、上記直径差が2mmを越える場合は、保存安定性は不良と判定される。
原料組成物の組成及びB/(A+B)、第一工程の混練終了時におけるHb/Ha、第二工程で追加したモノマーの量(原料組成物中のモノマー100質量部に対する質量部)、得られた歯科用硬化性組成物のB/(A+B)を表3に、得られた歯科用硬化性組成物の評価結果を表4にまとめる。なお、表3の第一工程の混練終了時におけるHb/Haは、前記T-H曲線において第一第工程における混練時間Tに対応するHを求め、H/Hとして求められた値を記している。また、表中の「↑」は「同上」を意味する。
Figure 2022030804000003
Figure 2022030804000004
実施例2
実施例1において、第一工程における混練時間を60分とする他は実施例1と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、実施例1と同様にして評価を行った。その結果前記直径差は0.3mmであり、良好な保存安定性を示すことが確認された。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例3
上記実施例1において、第一工程の混練時間を16分とし、第二工程における混練を、乳棒の回転速度を毎分20回転となるように操作して10分間混練するように変更する以外は実施例1と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例4
本実施例は、実施例1と同一組成の原料組成物を用い、混練方法を乳鉢及び乳棒を用いた方方法からプロペラ式の混練装置であるプラネタリーミキサーを用いた混練に変更して歯科用硬化性組成物を調製した例である。
(1)模擬原料組成物を用いた第一工程混練停止時の決定
実施例1と同様にして調製した非混合状態の模擬原料組成物をプラネタリーミキサーPLM-2(井上製作所製)の混練釜に投入し、撹拌速度10rpmで5分間混練してペースト状としてから回転粘度計測定用試料を採取(サンプリング)した。その後、同様に撹拌速度10rpmで混練を30分間行った後に試料採取するという操作を繰り返して計180分間(最初の5分を加えると計185分間)混練を行った。採取された試料について実施例1と同様にしてヒステリシスループHを測定すると共にT-H曲線を作成し、混練時間5、30分、60分の3点で線形近似を行って求めたHに基づき、H/H=0.85となる混練終了目安時間Tを求めたところ、15分であった。
(2)歯科用硬化性組成物の調製及び評価
実施例1の第一工程における混練を、上記プラネタリーミキサーPLM-2を用いて撹拌速度10rpmで30分混練するように変更すると共に、第二工程における混練を、上記プラネタリーミキサーPLM-2を用いて撹拌速度10rpmで5分混練した後に撹拌速度を20rpmに上げて更に30分混練するように変更した以外は実施例1と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例5
実施例4において第一工程の混練を、撹拌速度10rpmで60分混練するようにした他は実施例4と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例6
実施例4において第一工程に混練時間を16分とした他は実施例4と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例7
実施例1の(1)において模擬原料組成物の組成を、M2:100質量部、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部、F2:130質量部及びCF2:160質量部に変更する他は同様にして混練終了目安時間Tを求めたところ、32分であった。そこで、第一工程で上記模擬原料組成物{B/(A+B)=0.74}と同一組成の原料組成物を用い、乳棒の回転速度を毎分10回で60分間混練する以外は実施例1の第一工程と同様にして希釈用混練母材を調製した。次いで、得られた希釈用混練母材に、M2:100質量部に対して、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部を配合した液状組成物を、希釈用混練母材に含まれるM2:100質量部対して当該記液状組成物に含まれるM2の量が28質量部となる量を加え、乳棒の回転速度を毎分20回で10分間混練することで第二工程を行い、B/(A+B)が0.69である、チクソトロピー性を有するペースト状の歯科用硬化性組成物を得た。その後、得られた歯科用硬化性組成物について実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例8
実施例1の(1)において配合するF1及びCF1の量を変更して模擬原料組成物の組成を、M1:100質量部、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部、F1:110質量部及びCF1:110質量部とした他は同様にして混練終了目安時間Tを求めたところ、18分であった。そこで、第一工程で上記模擬原料組成物{B/(A+B)=0.69}と同一組成の原料組成物を用いた他は実施例1の第一工程と同様にして希釈用混練母材を調製した(混練時間:30分)。次いで、得られた希釈用混練母材に、M1:100質量部に対して、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部を含む液状組成物を、希釈用混練母材に含まれるM1:100質量部対して前記液状組成物に含まれるM1の量が20質量部となる量を加え、第一工程と同様の混練条件で10分混練して、B/(A+B)が0.65である、チクソトロピー性を有するペースト状の歯科用硬化性組成物を得た。その後、得られた歯科用硬化性組成物について実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例9
実施例7において配合するフィラーの種類及び量を変更して模擬原料組成物の組成を、M2:100質量部、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部、F1:140質量部、F3:10質量部及びCF2:250質量部に変更する他は同様にして混練終了目安時間Tを求めたところ、45分であった。そこで、第一工程で上記模擬原料組成物{B/(A+B)=0.80}と同一組成の原料組成物を用いる以外は実施例7の第一工程と同様にして希釈用混練母材を調製した(混練時間60分)。次いで、得られた希釈用混練母材に、M2:100質量部に対して、CQ:0.3質量部、DMBE:1.0質量部、HQME:0.15質量部を配合した液状組成物を、希釈用混練母材に含まれるM2:100質量部対して当該記液状組成物に含まれるM2の量が70質量部となる量を加え、乳棒の回転速度を毎分20回で10分間混練することで第二工程を行い、B/(A+B)が0.70である、チクソトロピー性を有するペースト状の歯科用硬化性組成物を得た。その後、得られた歯科用硬化性組成物について実施例1と同様にして評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
比較例1
実施例3において、第一工程における混練時間を5分とする他は、実施例3と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、その評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
比較例2
実施例3において、第一工程における混練時間を10分とする他は、実施例3と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、その評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
比較例3
実施例6において、第一工程における混練時間を5分とする他は、実施例6と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、その評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
比較例4
実施例7において、第一工程における混練時間を23分とする他は、実施例7と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、その評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
比較例5
実施例8において、第一工程における混練時間を12分とする他は、実施例8と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、その評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
比較例6
実施例9において、第一工程における混練時間を27分とする他は、実施例3と同様にして歯科用硬化性組成物を調製し、その評価を行った。製造条件等及び評価結果を表3及び表4に示す。
実施例1~9の結果から理解されるように、本発明で規定する製造条件を満たした歯科用硬化性組成物は、良好な操作性を示し、かつ、長期保存による操作性の経時変化が小さい。
実施例1~3、及び実施例4~6の結果から理解されるように、本発明で規定する製造条件を満たした歯科用硬化性組成物は、混練装置によらず、良好な操作性を示し、かつ、長期保存による操作性の経時変化が小さい。
比較例1~6の結果から理解されるように、本発明で規定する製造条件を満たさない歯科用硬化性組成物は、調製直後は良好な操作性を示すものの、長期保存後の操作性の経時変化が大きく、フロー性が低下する。

Claims (5)

  1. 液状モノマー(A)と、平均粒子径が10nm~1000nmである無機一次粒子が凝集した凝集粒子から成る1種又は複数種の無機フィラー(B1)及び無機粒子と樹脂とが複合化した有機無機複合フィラー(B2)を含むフィラー(B)と、を少なくとも含み、前記(A)と前記(B)の合計質量に対する前記(B)質量の比:B/(A+B)が0.65~0.90である、チクソトロピー性を有するペースト状の歯科用硬化性組成物を製造する方法であって、
    前記液状モノマー(A)及び前記フィラー(B)を含み前記B/(A+B)が前記歯科用硬化性組成物よりも大きい原料組成物を混練して、チクソトロピー性を有するペースト状の希釈用混練母材を得る第一工程;及び
    前記第一工程で得られた前記希釈用混練母材と所定量の液状モノマー(A)とを混練して、前記歯科用硬化性組成物を得る第二工程;
    を含み、
    回転粘度計を用いてチクソトロピー性を有するペースト状組成物について断速度(ずり速度):D(1/sec)を増大させた後に減少させながら剪断応力(ずり応力):S(Pa)を測定することによって得られるD-S曲線におけるヒステリシスループ面積をH(Pa/sec)とし、前記第一工程における混練開始前の前記原料組成物である非混合状態原料組成物(a)の前記ヒステリシスループ面積をHaとし、混練後に得られる前記希釈用混練母材(b)の前記ヒステリシスループ面積をHbとしたときに、
    前記第一工程における前記混練を、前記Haに対する前記Hbの比であるHb/Haが0.85以下になるまで行う、ことを特徴とする前記方法。
  2. 前記原料組成物及び前記歯科用硬化性組成物に含まれる前記(B)において、前記(B1)と前記(B2)の総質量に対する前記(B1)の質量の比:B1/(B1+B2)が0.4~0.5である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第一工程において、非混合状態原料組成物(a)及び混練後に得られる前記希釈用混練母材(b)から採取した試料を用いて回転粘度計を用いた前記測定を行い、前記Haに対するHbを測定し、Hb/Haが0.85以下であることを確認する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 原料組成物となり得る組成が明らかな模擬原料組成物であって、当該模擬原料組成物について、回転粘度計を用いた前記測定を行ってヒステリシスループ面積Hを求めるために必要な試料を経時的に採取しながら前記第一工程と同一の混練条件で混練を行い、採取された試料について前記測定を行って各試料を採取した混練時間:T(分)におけるヒステリシスループ面積:Hを求めることによってTとHとの関係が明らかとなっている模擬原料組成物と同一組成の原料組成物を前記第一工程で用い、
    前記TとHとの関係に基づき、T=0(分)におけるヒステリシスループ面積:Hを求めると共に、H/H=0.85となる混練時間:Tとして定義される混練終了目安時間:T(分)を決定し、当該T(分)が経過するまで、前記第一工程の混練を行う、
    ことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記第一工程における混練を前記T(分)経過後30分以内に終了させる、請求項4に記載の方法。
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