JP2022029655A - シャーシダイナモメータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】精度良く車両シミュレーションが行えるシャーシダイナモメータシステムを得る。【解決手段】ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77は、回転パルス信号S71、ステアリング検出信号S60及び外界センス情報S74に基づき、ターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12を制御して車両シミュレーションを実行する。この際、車両シミュレーションの一部として、ダイナモ制御装置75の制御下でステアリング検出信号S60に基づくローラ旋回機構21をローラ旋回方向R2に沿って旋回させる処理が実行される。車両60を固定する4つの車両把持機構3の大部分は、車両60のアンダボディの下方に配置される。【選択図】図10

Description

本開示は、車両シミュレーションを実行するシャーシダイナモメータシステムに関する。
シャーシダイナモメータは、従来、車両(自動車)の走行に関する試験を行う際に用いられており、主要構成要素としてローラ装置を含んでいる。また、シャーシダイナモメータは、当該試験を行う際に、ローラ装置上に配置した車両を固定する車両固定機構(車両固定手段)をさらに有している。従来のシャーシダイナモメータとして、例えば、特許文献1に開示されたシャーシダイナモメータがある。
特許文献1では、車両固定手段として、車両に対する試験の際に、車両の前後方向から車両固縛ロープを用いて、ローラ装置上に配置された車両を固定するロープ固縛構造が開示されている。
また、ロープ固縛構造に代わる車両固定手段として、例えば、特許文献2に専用の車両固定構造が開示されている。
図12及び図13は特許文献1で代表される従来のシャーシダイナモメータ101を模式的に示す斜視図である。図12は車両60の固定前の構造を示し、図13は車両60の固定後の構造を示している。図12及び図13それぞれにXYZ直交座標系を示している。
床面80に設けられた4つの開口部85に対応して4つのローラ装置102が設けられる。4つのローラ装置102はそれぞれローラ対120及びローラ支持機構122を有している。ローラ支持機構122は、ローラ対120における2つのローラが回転動作可能になるように、ローラ対120を支持している。なお、ローラ対120に代えて単体のローラを用いても良い。
また、後方(-Y方向)側のローラ装置102はさらに支持基台124及び支持基台124上に設けられ、Y方向に延在する移動用レール123を有している。支持基台124は、ローラ支持機構122が移動用レール123に沿ってY方向に移動可能にローラ支持機構122を支持する。
4つのローラ装置102それぞれにおいて、対応する開口部85からローラ対120の頂部が部分的に床面80上に露出している。また、4組のローラ対120は車両60の前輪及び後輪に対応する位置に配置されている。
床面80上において、4つのローラ装置102の前方(+Y方向)及び後方(-Y方向)に、総計4本の車両固定用ポール103が設置されている。
さらに、床面80上において、4つのローラ装置102の中央部前方に、エンジン冷却ファン106が設置されている。
図13に示すように、4つのローラ装置102それぞれのローラ対120上に車両60の4つのタイヤ62が載置される。4つのタイヤ62はそれぞれ対応するローラ対120を構成する2つのローラ上に載置される。
そして、車両固縛ロープ104を用いて車両60の前方が2つの車両固定用ポール103に対し固定される。同様に、車両固縛ロープ104を用いて車両60の後方が2つの車両固定用ポール103(図13では図示せず)に対し固定される。
また、図13に示すように、一端が車両60の後方部に連結される排ガスホース107がさらに設けられる。排ガスホース107は、一端が入力口となり他端が出力口となり、車両60から排出される排気ガスを入力口(一端)で受け、出力口(他端)から排気ガスを外部に出力している。
なお、図13では、説明の都合上、床面80下の構造、後方の2つの車両固定用ポール103、前方のエンジン冷却ファン106の図示を省略している。
特開2019-203869号公報 特開2011-33517号公報
従来のシャーシダイナモメータ101は以上のように構成されており、車両固定用ポール103及び車両固縛ロープ104を用いて車両60を固定するロープ固縛法を採用していた。
しかしながら、従来のロープ固縛法では、車両固縛ロープ104を車両60に連結する際、バンパ等を取り外す必要があった。一般的にバンパには外界センサが搭載されているため、外界センサを利用した車両60の走行試験を困難にしていた。なお、外界センサとしては、コーナーセンサ等に利用されるレーダや、ライダー(LiDAR)等が考えられる。
また、図13で示すように、ロープ固縛法により車両60を固定した後、車両60の操作に関するセンシング情報や外界センサからの検出情報を利用して、画像シミュレータやターゲットシミュレータを利用した車両シミュレーションを行う場合を考える。
この場合、従来のシャーシダイナモメータ101では、車両固定用ポール103、車両固縛ロープ104、エンジン冷却ファン106、及び排ガスホース107等が、外界センサの検出範囲に存在してしまう。このため、従来のシャーシダイナモメータ101を含むシステムでは、精度良く車両シミュレーションを行うことができないという問題点があった。
さらに、従来のロープ固縛法では、車両60の加減速試験を行う際、車両60と画像シミュレータあるいはターゲットシミュレータとの位置関係がズレてしまうため、精度良く車両シミュレーションを行うことができないという問題点があった。
本開示は上記問題点を解決するためになされたもので、精度良く車両シミュレーションが行えるシャーシダイナモメータシステムを得ることを目的とする。
本開示のシャーシダイナモメータシステムは、床面上で車両シミュレーションが実行可能なシャーシダイナモメータシステムであって、車両のタイヤを載置するローラを有するローラ装置と、前記床面上に設けられ、前記車両を固定する車両把持機構と、前記ローラの回転状態を検出して回転検出信号を得る回転検出部と、前記車両のステアリング状態を検出してステアリング検出信号を得るステアリング用検出器と、前記床面上において、前記車両の前方に配置されるシミュレーション補助部材と、前記回転検出信号及び前記ステアリング検出信号に基づき、前記シミュレーション補助部材を制御して前記車両シミュレーションを実行する制御装置とを備え、前記ローラ装置は、前記床面下に設けられ、前記ローラを旋回動作可能に支持するローラ旋回機構を含み、前記車両把持機構は前記車両のアンダボディの下方に配置され、前記車両シミュレーションは、前記ステアリング検出信号に基づく前記ローラ旋回機構の制御処理を含む。
本開示のシャーシダイナモメータシステムは、制御装置によって、ステアリング検出信号に基づくローラ旋回機構の制御処理を含む車両シミュレーションを実行している。
このため、本開示のシャーシダイナモメータシステムは、直進以外のステアリング操作を含む車両シミュレーションを実行することができる。
加えて、本開示のシャーシダイナモメータシステムにおける車両把持機構は、車両のアンダボディの下方に配置されるため、車両把持機構の存在がシミュレーション補助部材の視界認識を妨げることはない。
その結果、本開示のシャーシダイナモメータシステムは、車両把持機構によって車両を固定し、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
本開示の実施の形態であるシャーシダイナモメータシステムを模式的に示す斜視図である。 実施の形態のシャーシダイナモメータシステムの平面構成を模式的に示す説明図(車両固定前)である。 実施の形態のシャーシダイナモメータシステムの平面構成を模式的に示す説明図(車両固定後)である。 実施の形態の車両把持機構の詳細構造(平面構造)を模式的示す説明図である。 実施の形態の車両把持機構の詳細構造(断面構造)を模式的示す説明図である。 図4及び図5で示したアームにおけるアーム軸部の断面構造を示す説明図である。 図4及び図5で示したクランプ部及びその周辺構造(平面構造)の詳細を示す説明図ある。 図4及び図5で示したクランプ部及びその周辺構造(断面構造)の詳細を示す説明図ある。 本実施の形態の車両把持機構を用いた車両の固定方法を示すフローチャートである。 車両の固定後における実施の形態のシャーシダイナモメータシステムの構造を模式的に示す斜視図である。 実施の形態のシャーシダイナモメータシステムによって車両が固定された状態で実行される車両シミュレーションの制御系の構成を示すフロック図である。 従来のシャーシダイナモメータを模式的に示す斜視図(車両固定前)である。 従来のシャーシダイナモメータを模式的に示す斜視図(車両固定後)である。
<実施の形態>
図1は本開示の実施の形態であるシャーシダイナモメータシステム1を模式的に示す斜視図である。図1は車両60の固定前の構造を示している。本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は床面80上で後に詳述する車両シミュレーションが実行可能である。図1にXYZ直交座標系を示している。
図1に示すように、床面10に設けられた4つのローラ用開口部15に対応して4つのローラ装置2が設けられる。4つのローラ装置2はそれぞれローラ対20、ローラ旋回機構21及びローラ支持機構22を有している。
ローラ旋回機構21は、ローラ対20における2つのローラが回転動作可能になるように、ローラ対20を支持している。ローラ支持機構22はローラ旋回機構21がローラ旋回方向R2に沿って旋回動作可能に支持している。
また、後方(-Y方向)側のローラ装置2はさらに移動用レール23及び支持基台24を有している。移動用レール23は支持基台24上に設けられ、Y方向に延在している。支持基台24はローラ支持機構22が移動用レール23に沿ってY方向に移動可能に、ローラ支持機構22及びローラ支持機構22上のローラ対20を支持する。なお、ローラ対20に代えて単体のローラを用いても良い。
4つのローラ装置2それぞれにおいて、対応するローラ用開口部15からローラ対20の頂部が部分的に床面10上に露出している。また、4組のローラ対20は車両60の前輪及び後輪に対応する位置に配置されている。車両シミュレーションの実行時にローラ対20を構成する2つのローラ上にタイヤ62が載置される。
なお、各ローラ装置2のうち、ローラ対20の一部(床面10から露出した頂部)を除く、ローラ旋回機構21、ローラ支持機構22、移動用レール23及び支持基台24は、全て床面10下に配置される。
床面10上において、前方の2つのローラ装置2と後方の2つのローラ装置2との間に、総計4個の車両把持機構3が設置されている。4つの車両把持機構3はそれぞれ床面10上に設けられ、車両60を固定する。なお、図1では車両把持機構3を模式的に示しており、車両把持機構3の実際の構造とは異なる。
さらに、4つのローラ装置2の中央部前方に、エンジン冷却ファン6が床面10の下方に配置される態様で設置されている。エンジン冷却ファン6は床面10に設けられた冷却用開口部16を介して、4組のローラ対20上に4つのタイヤ62が載置された車両60に向けて気流を形成する送風動作を行う。
図2及び図3はシャーシダイナモメータシステム1の平面構成を模式的に示す説明図である。図2は車両60の固定前の平面構造を示し、図3は車両60の固定後の平面構造を示している。なお、図2及び図3それぞれにXYZ直交座標系を示している。また、図2及び図3ではエンジン冷却ファン6及び冷却用開口部16の図示を省略している。
図2に示すように、4つの車両把持機構3は4つのローラ装置2に対応して配置される。図2及び図3において、4つの車両把持機構3は、その配置箇所によって、車両把持機構3FL、車両把持機構3FR、車両把持機構3BL及び車両把持機構3BRに分類表記されている。
2つの車両把持機構3FL及び3BLは車両60の左側(-X側;一方側面側)に対応して設けられる一方車両把持機構に分類され、2つの車両把持機構3FR及び3BRは車両60の右側(+X側;他方側面側)に対応して設けられる他方車両把持機構に分類される。すなわち、4(=2n(n=2))個の車両把持機構3は、2個の一方車両把持機構と2個の他方車両把持機構に分類される。
図2に示すように、前方(+Y方向)かつ左(-X側)のローラ装置2の後方(-Y方向)に近接して車両把持機構3FLが配置され、前方かつ右(+X側)のローラ装置2の後方に近接して車両把持機構3FRが配置される。さらに、後方かつ左のローラ装置2の前方に近接して車両把持機構3BLが配置され、後方かつ右のローラ装置2の前方に近接して車両把持機構3BRが配置される。
図2及び図3に示すように、各車両把持機構3は構成要素として基台となる鉄板30を含んでいる。鉄板30上に車両把持機構3の把持本体部が位置決め配置される。
図3に示すように、車両60は両側にロッカー61を有している。ロッカー61は、車両60の車体裾(ドア下)に存在する車体の外枠部分であり、板状を呈しており、「サイドシル」とも呼ばれる。
図3において、2つのロッカー61に関し、左側のロッカー61はロッカー61Lに、右側のロッカー61はロッカー61Rに、それぞれ分類表記されている。
図3に示すように、ロッカー61Lの前方の下方端部が車両把持機構3FLによって把持され、ロッカー61Lの後方の下方端部が車両把持機構3BLによって把持される。同様に、ロッカー61Rの前方の下方端部が車両把持機構3FRによって把持され、ロッカー61Lの後方の下方端部が車両把持機構3BRによって把持される。
図4及び図5は車両把持機構3の詳細構造を模式的示す説明図である。図4は車両把持機構3の平面構造を示し、図5は図4のA-A断面構造を示している。なお、図4及び図5それぞれにXYZ直交座標系を示している。また、XYZ直交座標系は車両把持機構3FLを対象として示している。なお。4つの車両把持機構3それぞれの内部構造は同一である。
これらの図に示すように、車両把持機構3は、鉄板30、ベース32、アーム33、クランプ部34及び押さえ板35を主要構成要素として含んでいる。ベース32、アーム33、及びクランプ部34の組合せ構造が車両把持機構3の把持本体部となる。
鉄板30は把持本体構造を配置するため基台として機能し、図5に示すように、表面30aは平面構造を呈している。
ベース32は、図4の破線で示すベース設置領域30r内において、鉄板30内の表面30a上に配置される。
アーム33は棒状を呈している。
ベース32はアーム33の一方端部側を回転可能に支持する。アーム33の一方端部側にアーム軸部33gが設けられる。
図6はアーム33のアーム軸部33gの断面構造を示す説明図である。
図6に示すように、アーム軸部33gにおいて、鉄管331の内周面に沿って中央にピン挿入空間333が設けられる。
ベース32のアーム軸部33gのピン挿入空間333内にアーム固定用ピン43が挿入されることにより、ベース32とアーム33とが連結される。
以下、本明細書において、互いに連結された状態のベース32とアーム33との組合せ構造を「ベース・アーム結合体」と呼ぶ。
2つの押さえ板35は、ベース32を鉄板30上に固定するため、ベース32の両側(ベース32に対し±X方向側)上を跨がってY方向に延びて設けられる。2つの押さえ板35それぞれにおいて、Y方向の両端部がボルト46によって鉄板30に固定されている。
2つの押さえ板35を鉄板30上に設けることにより、ベース32は鉄板30に固定される。
その結果、ベース・アーム結合体において、アーム33はベース32のアーム固定用ピン43を回転軸として回転動作が可能となる。
鉄板30の-Y方向側の端部領域にX方向に沿って複数のねじ止め用開口部41が設けられる。複数のねじ止め用開口部41のうち一のねじ止め用開口部41にボルト46の一端(-Y方向側)がねじ止めされる。同様に、鉄板30の+Y方向側の領域にX方向に沿って複数のねじ止め用開口部(図示せず)が設けられる。複数のねじ止め用開口部のうち一のねじ止め用開口部にボルト46の他端(+Y方向側)がねじ止めされる。
アーム33の他方端部側の先端領域において、クランプ部34とアーム33とが連結される。
図7及び図8はクランプ部34及びその周辺構造の詳細を示す説明図ある。図7は図4の拡大図に相当し、図8は図5の拡大図に相当する。
図7及び図8に示すように、クランプ部34は、互いに一体化したクランプ本体部34mと連結部34eとを含んでいる、クランプ本体部34mの中央領域の下方に連結部34eが設けられる。
図7に示すように、クランプ部34のクランプ本体部34mは、把持用空間53を挟んで互いに対向する一対の弾性板材52A及び52Bと、把持用空間53、弾性板材52A及び52Bを挟んで互いに対向する一対の鉄製板材51A及び51Bとを有している。
クランプ本体部34mにおいて、鉄製板材51Aと弾性板材52Aとは互いのYZ平面が密着する態様で連結され、鉄製板材51Bと弾性板材52Bとは互いのYZ平面が密着する態様で連結される。弾性板材52A及び52Bそれぞれの構成材料として例えば、弾性力を有し比較的柔らかく摩擦係数が比較的高い特性を有するゴムが考えられる。
クランプ本体部34mの下方(-Z方向)において、X方向に沿って弾性板材52A及び52Bを貫通して、弾性板材52A及び52B間を締め付けて固定する2つのボルト44が取り付けられる。2つのボルト44は、把持用空間53を狭める方向に押圧力が付与される固定部材として機能する。
クランプ部34の連結部34eはクランプ固定用ボルト45によってアーム33に固定される。具体的には、X方向に沿って、連結部34eを貫通してクランプ固定用ボルト45を取り付ける。クランプ固定用ボルト45によって、クランプ部34とアーム33とが固定した状態で連結される。
さらに、必要に応じて、アーム33として、Y方向の長さがことなる複数種のアーム33を予め準備することが望ましい。例えば、図4及び図5の破線で示すように、Y方向の長さがより長い長尺アーム33Xを用いることにより、車両60のホイールベースに適した車両把持機構3を比較的簡単に得ることができる。
図9は本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1において、車両把持機構3を用いた車両60の固定方法の処理手順を示すフローチャートである。以下、同図を参照して、車両60の固定手順を説明する。
なお、ステップS1以前の準備状態は、4つのローラ装置2に対応して、床面10上に4つの鉄板30のみが配置された状態である。
まず、ステップS1において、車両60のロッカー61に対し、単体のクランプ部34を取り付ける。
車両60のロッカー61はYZ平面を有する板状を呈しており、少なくとも下方端部が突出した状態となっている。一方、クランプ部34はアーム33に連結される前の単体状態でありボルト44も取り付けられていない。
したがって、単体のクランプ部34の把持用空間53にロッカー61の下方端部を挿入することにより、弾性板材52A及び52Bとロッカー61の下方端部との間の摩擦力によって、ロッカー61に単体のクランプ部34を仮に取り付けることができる。なお、クランプ部34の把持用空間53の厚みは、上記摩擦力によってロッカー61にクランプ部34を取り付けが可能な厚みに設定されている。
この際、左側のロッカー61Lの前方の下方端部に対し車両把持機構3FL用のクランプ部34が仮取付けられ、ロッカー61Lの後方の下方端部に車両把持機構3BL用のクランプ部34が仮取付けられる。同様に、右側のロッカー61Rの前方の下方端部に対し車両把持機構3FR用のクランプ部34が仮取付けられ、ロッカー61Rの後方の下方端部に車両把持機構3BR用のクランプ部34が仮取付けられる。
続いて、各クランプ部34をロッカー61の下方端部に固定する。具体的には、クランプ本体部34mの弾性板材52A及び52Bを貫通して、弾性板材52A及び52B間を締め付ける2つのボルト44を取り付ける。固定部材である2つのボルト44による締め付けにより、弾性板材52A及び52B間の把持用空間53が狭くなる押圧力が働く。
その結果、ロッカー61の下方端部は、弾性板材52A及び52Bとの間に生じる摩擦力と、把持用空間53を狭める方向に働く上述した押圧力とより、ロッカー61に悪影響を与えることなく、4つのクランプ部34は車両60のロッカー61に強固に固定される。
すなわち、左側のロッカー61Lの前方の下方端部に対し車両把持機構3FL用のクランプ部34が固定され、ロッカー61Lの後方の下方端部に車両把持機構3BL用のクランプ部34が固定される。同様に、右側のロッカー61Rの前方の下方端部に対し車両把持機構3FR用のクランプ部34が固定され、ロッカー61Rの後方の下方端部に車両把持機構3BR用のクランプ部34が固定される。
このように、車両60にロッカー61(61L及び61R)の4つのクランプ部34のみの取り付けが行われる。
続いて、ステップS2に示すように、4つのローラ装置2のローラ対20上に4つのタイヤ62が位置するように車両60を配置する。
なお、ステップS1とステップS2とは実行順序を逆にしても良い。ただし、図9で示すステップS1,S2の順で行う方が、比較的簡単に4つのクランプ部34を車両60のロッカー61に取り付けることができる。
続いて、ステップS3において、ベース・アーム結合体をクランプ部34に対応して配置する。
ステップS3では、アーム33の先端領域でクランプ部34の連結部34eとのクランプ固定用ボルト45による連結が可能になるように、ベース32を鉄板30のベース設置領域30r内に位置決め配置する。
その結果、クランプ部34とアーム33の先端領域とがXY平面で平面視して重複するように、ベース・アーム結合体が鉄板30上に配置される。
その後、ステップS4において、ベース32の両端部を跨がって2つの押さえ板35を設け、2つの押さえ板35それぞれの両端をボルト46によって鉄板30に固定する。
その結果、ベース・アーム結合体が鉄板30に固定される。この際、アーム33は、ベース32が鉄板30に固定された状態で、アーム固定用ピン43を回転軸とした回転動作が可能となる。したがって、ベース32は、アーム33の一方端部側に存在するアーム固定用ピン43を回転軸としてアーム33を支持することになる。
最後に、ステップS5において、クランプ部34をベース・アーム結合体に固定する。
すなわち、X方向に沿って連結部34eを貫通するクランプ固定用ボルト45を取り付ける。
その結果、クランプ固定用ボルト45によって、クランプ部34はベース・アーム結合体のアーム33に連結され、各々がロッカー61に固定された状態で4つの車両把持機構3が完成する。
なお、クランプ部34はクランプ固定用ボルト45によってアーム33に固定した状態で連結される。
加えて、4つの車両把持機構3において、ロッカー61の下方端部を挟みこむクランプ本体部34mの上部を除く全ては、車両60のアンダボディの下方に存在することになる。
このように、ステップS1~S5を実行することにより、ローラ装置2の4つのローラ対20上に4つのタイヤ62が載置された状態で、4つの車両把持機構3によって車両60を固定したシャーシダイナモメータシステム1を完成することができる。
図10は車両60の固定後におけるシャーシダイナモメータシステム1の構造を模式的に示す斜視図である。なお、図10にXYZ直交座標系を示している。また、図10では、説明の都合上、エンジン冷却ファン6、及び4つの車両把持機構3の図示を省略している。
図10に示すように、4つのローラ装置2それぞれのローラ対20における2つのローラ上に車両60の4つのタイヤ62が載置される。そして、前述したように、車両60は、図10では図示しない4つの車両把持機構3によって固定されている。
また、図10に示すように、一端が車両60の後方部に連結される排ガスホース7がさらに設けられる。排ガスホース7は、一端が入力口となり他端が出力口となり、車両60から排出される排気ガスを入力口(一端)で受け、出力口(他端)から排気ガスを外部に出力している。
シャーシダイナモメータシステム1では、排ガスホース7の他端は床面10下に配置される。床面10は、排ガスホース7を床面10下に導くホース用穴の位置を調整する位置調整機能を有している。したがって、車両60の大きさ、排気ガス出力部の位置等に対応してホース用穴の位置を調整することができる。
なお、上述した位置調整機能に代えて、床面10に複数種のホース用穴を予め設け、複数種のホース用穴のうち、試験対象の車両60に適した穴を適宜選択するようにしても良い。
また、床面10上において、車両60の前方(+Y方向)にX方向を長手方向、Z方向を短手方向とした矩形状の画像シミュレータ12が設けられる。シミュレーション補助部材である画像シミュレータ12は、車両60から視覚認識可能な全景色を表示する表示機能を有している。
さらに、床面10上において、車両60の中央部前方にターゲットシミュレータ11が設けられる。ターゲットシミュレータ11は車両60に対し、画像シミュレータ12よりさらに前方(+Y方向側)に配置される。シミュレーション補助部材であるターゲットシミュレータ11は、ターゲットが移動する動作を模擬する装置である。
図11はシャーシダイナモメータシステム1によって車両60が固定された状態で実行される車両シミュレーションの制御系の構成を示すフロック図である。
同図に示すように、車両シミュレーションを実行する制御装置として、ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77が存在する。
なお、「ADAS(Advanced Driver Assistance System)」は、「先進運転システム」を意味し、事故などの可能性を事前に検知し回避するシステムである。
回転検出部であるダイナモメータ用検出器71は各ローラ装置2に搭載され、ローラ対20における2つのローラの回転状態を検出して、回転検出信号となる回転パルス信号S71を出力する。ダイナモメータ用検出器71として例えばパルス発生器(PLG(Pulse Generator))が用いられる。
車両60にはステアリング用検出器72が搭載され、ステアリング用検出器72は車両60の運転者によるステアリング状態(ステアリング舵角A60)を検出してステアリング検出信号S60を出力する。ステアリング用検出器72として例えばパルス発生器が用いられる。
なお、ステアリング用検出器72に代えて車両ECU(Electronic Control Unit)73を用いてステアリング検出信号S60を出力するようにしても良い。なお、車両ECU73を用いる場合はCAN(Control Area Network)通信を用いてステアリング検出信号S60が出力される。
車両60はさらに外界センサ74を有している。外界センサ74は、コーナーセンサ等に利用されるレーダ及びライダー(LiDAR)やサイドカメラ(サイド電子ミラー)が含まれる。
外界センサ74は外界情報を検知し、検知した外界情報を指示する外界センス情報S74を出力する。外界情報として、例えば、ターゲットシミュレータ11の検知情報、ターゲットシミュレータ11までの距離情報、及びサイドカメラで認識された車両側面情報等が含まれる。
ダイナモ制御装置75は回転パルス信号S71及びステアリング検出信号S60を受ける。ダイナモ制御装置75は回転パルス信号S71に基づき、車両60の速度(km/s)や加速度(m/s)を算出し、車両速度や車両加速度を指示する速度信号SVをADAS試験制御装置77に出力する。
さらに、ダイナモ制御装置75は、ステアリング検出信号S60に基づき、4つのタイヤ62の操舵角を指示する操舵角信号SGをADAS試験制御装置77及びモータドライブ装置78に出力する。なお、操舵角信号SGは、ステアリング検出信号S60が指示するステアリング情報に基づき、ローラ旋回機構21の旋回精度、旋回応答精度等を考慮して求められる。
なお、回転パルス信号S71、ステアリング検出信号S60、外界センス情報S74、速度信号SV、操舵角信号SG等の伝達は有線または無線の通信機能を利用して行われる。
ADAS試験制御装置77は、速度信号SV、操舵角信号SG及び外界センス情報S74に基づき、画像シミュレータ12及びターゲットシミュレータ11を制御して車両シミュレーションを実行する。具体的には画像シミュレータ12上に、車両60から視覚認識可能な全景色の表示内容を制御したり、ターゲットシミュレータ11の表示内容を制御したりする。なお、車両シミュレーションの実行時において、ターゲットシミュレータ11は画像シミュレータ12を透過して車両60から視覚認識可能になる。
このように、ターゲットシミュレータ11及び画像シミュレータ12は、ADAS試験制御装置77の制御下で実行される車両シミュレーションにおけるシミュレーション補助部材として機能し、床面10上において、車両60の前方に配置される。
一方、モータドライブ装置78は操舵角信号SGに基づき、駆動制御信号S78をローラ旋回用モータ21mに出力する。ローラ旋回用モータ21mは駆動制御信号S78に基づきローラ旋回機構21をローラ旋回方向R2に沿って旋回動作させる。その結果、車両60のステアリング状態(ステアリング舵角A60)に合致するように、ローラ旋回機構21上のローラ対20がローラ旋回方向R2に沿って旋回される。
したがって、シャーシダイナモメータシステム1における車両シミュレーションは、ステアリング検出信号S60基づくローラ旋回機構21の制御処理を含んでいる。
このように、ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77の制御下で、車両60に対する車両シミュレーションを実行することができる。したがって、ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77は車両シミュレーション用の制御装置として機能する。
車両シミュレーションの実行時に、車両60は4つの車両把持機構3によって固定されている。
この際、アーム33はアーム固定用ピン43を回転軸とした回転動作が可能である。したがって、アーム33の回転動作によって、4つの車両把持機構3は車両60の姿勢に追従して安定性良く車両60を固定することができる。
具体的には、車両シミュレーションの実行期間における車両60の運転時(特に加減速時)に、車両60の姿勢が上下に傾く動作傾向がある。この際、アーム33の回転動作によって、車両60の動作傾向に追従することができる。
(効果)
実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は主として以下の構成要素(a)~(c) を含んでいる。
(a) ローラ旋回機構21を有するローラ装置2を含み床面10下に設けられる車両60の支持機構
(b) 車両把持機構3を含む車両60の固定機構
(c) ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77の制御下で、ターゲットシミュレータ11、画像シミュレータ12及びローラ旋回機構21を制御して車両シミュレーションを実行するシミュレーション実行部
そして、上述したように実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は主として以下の特徴(1)~(6)を有している。
(1) 回転検出部となるダイナモメータ用検出器71は、ローラ対20の回転状態を検出して回転検出信号である回転パルス信号S71を得る。
(2) ステアリング用検出器72は、車両60のステアリング状態を検出してステアリング検出信号S60を得る。
(3) ダイナモ制御装置75及びADAS試験制御装置77は、回転パルス信号S71、ステアリング検出信号S60及び外界センス情報S74に基づき、シミュレーション補助部材であるターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12を制御して車両シミュレーションを実行する。
(4) 各ローラ装置2は、ローラ対20を旋回動作可能に支持するローラ旋回機構21を有する。
(5) 車両60を固定する4つの車両把持機構3の大部分は、車両60のアンダボディの下方に配置される。
(6) 車両シミュレーションの一部として、ダイナモ制御装置75の制御下でステアリング検出信号S60に基づき、ローラ旋回方向R2に沿ってローラ旋回機構21を旋回させるための制御処理が実行される。
本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、制御装置となるダイナモ制御装置75の操舵角信号SGによる制御下で、ステアリング検出信号S60に基づきローラ旋回機構21を旋回させる処理を含む車両シミュレーションを実行している(上記特徴(6))。
このため、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、直進以外のステアリング操作を含む多様な車両シミュレーションを実行することができる。
したがって、ローラ対20に対するタイヤ62の角度を検出する方式の車両シミュレーションと比較して、応答速度が高い車両シミュレーションを実行することができる。
加えて、シャーシダイナモメータシステム1における4つの車両把持機構3の大部分は、車両60のアンダボディの下方に配置される(上記特徴(5))ため、4つの車両把持機構3が外界センサ74の検出範囲に存在したり、4つの車両把持機構3がターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12の視界認識を妨げたりすることはない。
その結果、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、4つの車両把持機構3によって車両60を安定性良く固定し、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1において、2個の一方車両把持機構(車両把持機構3FL及び3BL)それぞれのクランプ部34、及び2個の他方車両把持機構(車両把持機構3FR及び3BR)それぞれのクランプ部34によって、車両60の両側面のロッカー61(61L,61R)の下方端部が互いにバランス良く把持される。
その結果、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、4個の車両把持機構3の把持動作によって、車両60をバランス良く固定することができる。
4個の車両把持機構3それぞれのクランプ部34によって、把持用空間53内に位置するロッカー61の下方端部は、一対の弾性板材52A及び52Bによって挟み込む態様で把持され、固定部材である2本のボルト44によって把持用空間53を狭める方向に押圧力が付与される。
したがって、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、弾性板材52A及び52Bによる摩擦力と、2本のボルト44による押圧力とによって、総計4箇所で車両60のロッカー61の下方端部をクランプ部34により把持して、車両60を安定性良く固定することができる。
その結果、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1の排ガスホース7の他端は床面10下に配置される。このため、床面10上に存在する排ガスホース7を必要最小限に抑え、外界センサ74の死角に配置することができる。
その結果、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、排ガスホース7によって車両60の排気ガスを外部に出力させ、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、エンジン冷却ファン6を床面10下に配置している。このため、エンジン冷却ファン6が外界センサ74の検出範囲に存在したり、エンジン冷却ファン6の存在がターゲットシミュレータ11や画像シミュレータ12の視界認識を妨げたりすることはない。
その結果、本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1は、エンジン冷却ファン6によって車両60を冷却し、かつ、精度良く車両シミュレーションを実行することができる。
(その他)
本実施の形態のシャーシダイナモメータシステム1では、2個の一方車両把持機構と2個の他方車両把持機構とからなる4個の車両把持機構3を用いたがこれに限定されない。すなわち、n(≧1)個の一方車両把持機構とn個の他方車両把持機構とからなる2n個の車両把持機構3を有するシャーシダイナモメータシステムであれば良い。
なお、本開示は、その開示の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 シャーシダイナモメータシステム
2 ローラ装置
3 車両把持機構
6 エンジン冷却ファン
7 排ガスホース
10 床面
11 ターゲットシミュレータ
12 画像シミュレータ
20 ローラ対
21 ローラ旋回機構
32 ベース
33 アーム
34 クランプ部
44 ボルト
45 クランプ固定用ピン
60 車両
61 ロッカー
71 ダイナモメータ用検出器
72 ステアリング用検出器
74 外界センサ
75 ダイナモ制御装置
77 ADAS試験制御装置

Claims (5)

  1. 床面上で車両シミュレーションが実行可能なシャーシダイナモメータシステムであって、
    車両のタイヤを載置するローラを有するローラ装置と、
    前記床面上に設けられ、前記車両を固定する車両把持機構と、
    前記ローラの回転状態を検出して回転検出信号を得る回転検出部と、
    前記車両のステアリング状態を検出してステアリング検出信号を得るステアリング用検出器と、
    前記床面上において、前記車両の前方に配置されるシミュレーション補助部材と、
    前記回転検出信号及び前記ステアリング検出信号に基づき、前記シミュレーション補助部材を制御して前記車両シミュレーションを実行する制御装置とを備え、
    前記ローラ装置は、
    前記床面下に設けられ、前記ローラを旋回動作可能に支持するローラ旋回機構を含み、
    前記車両把持機構は前記車両のアンダボディの下方に配置され、
    前記車両シミュレーションは、前記ステアリング検出信号に基づく前記ローラ旋回機構の制御処理を含む、
    シャーシダイナモメータシステム。
  2. 請求項1記載のシャーシダイナモメータシステムであって、
    前記車両把持機構は2n(n≧1)個の車両把持機構を含み、
    前記2n個の車両把持機構は、n個の一方車両把持機構とn個の他方車両把持機構に分類され、
    前記n個の一方車両把持機構はそれぞれ、前記車両の一方側面におけるロッカーの下方端部を挟み込んで把持するクランプ部を有し、
    前記n個の他方車両把持機構はそれぞれ、前記車両の一方側面に対向する他方側面におけるロッカーの下方端部を挟み込んで把持するクランプ部を有する、
    シャーシダイナモメータシステム。
  3. 請求項2記載のシャーシダイナモメータシステムであって、
    前記2n個の車両把持機構は、それぞれ
    前記クランプ部と、
    前記クランプ部に連結されるアームと、
    前記アームの一方端部側を回転軸として前記アームを回転可能に支持するベースとを含み、
    前記クランプ部は、
    把持用空間を挟んで互いに対向する一対の弾性板材と、
    前記一対の弾性板材間を固定する固定部材とを含み、
    前記把持用空間内に位置する前記ロッカーの下方端部は、前記一対の弾性板材によって挟み込む態様で把持され、前記固定部材によって前記把持用空間を狭める方向に押圧力が付与される、
    シャーシダイナモメータシステム。
  4. 請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載のシャーシダイナモメータシステムであって、
    一端が前記車両の後方部に連結される排ガスホースをさらに備え、
    前記排ガスホースは、一端が入力口となり他端が出力口となり、前記車両から排出される排気ガスを前記入力口で受け、前記出力口から排気ガスを外部に出力し、
    前記排ガスホースの他端は前記床面下に配置される、
    シャーシダイナモメータシステム。
  5. 請求項1から請求項4のうち、いずれか1項に記載のシャーシダイナモメータシステムであって、
    前記床面下に配置された冷却ファンをさらに備え、
    前記冷却ファンは、前記床面に設けられた冷却用開口部を介して、前記車両に向けて気流を形成する送風動作を行う、
    シャーシダイナモメータシステム。
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