JP2022029353A - エンジン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気管内での凝縮水の蓄積を抑制する。【解決手段】制御装置は、吸気管内の空気がインタークーラで冷却されることにより発生する凝縮水の蓄積量としての蓄積凝縮水量が、エンジンで失火が発生する吸気管内の水分量の下限値としての失火限界量以上であるときには、エアバイパスバルブを開弁する第1制御を実行し、第1制御を実行した後において、吸気管内の空気がインタークーラで冷却されることにより吸気管内で発生する凝縮水量としての発生凝縮水量が、吸気管内の空気の流れにより吸気管におけるインタークーラより下流側に吹き飛ばされる水分量としての持ち去り水量を超えているときには、点火時期が所定の基準時期より遅くなり且つスロットル開度が大きくなるようにエンジンを制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジン装置に関し、詳しくは、エンジンと、過給機と、インタークーラと、を備えるエンジン装置に関する。
従来、この種のエンジン装置としては、エンジン(エンジン本体)と、過給機(ターボチャージャ)と、インタークーラと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。過給機は、タービンと、コンプレッサと、を備える。タービンは、エンジンの排気管に配置されている。コンプレッサは、エンジンの吸気管に配置されると共にタービンにより駆動される。インタークーラは、吸気管のコンプレッサより下流側に配置され、冷却媒体を用いて吸気管内の空気を冷却する。この装置では、EGR管と、EGR弁と、EGRクーラと、を備える。EGR管は、排気管におけるタービンより上流側から分岐し、吸気管におけるコンプレッサの下流側に接続している。EGR弁は、EGR管を開閉する。EGRクーラは、EGR管におけるEGR弁より上流側に配置され、冷却媒体を用いてEGR管内の空気を冷却する。この装置では、吸気管におけるコンプレッサの下流側から分岐してEGR管におけるEGRクーラとEGR弁との間に接続するバイパス管と、バイパス管を開閉するバイパス弁と、を備える。そして、EGR弁を閉じてバイパス弁を開くことにより、コンプレッサにより過給された過給空気の一部をバイパス管を介してEGR管に供給し、EGR管におけるEGRクーラの位置に堆積している煤等の付着物を吹き飛ばす。これにより、EGR管におけるEGRクーラの位置に付着物が堆積することを抑制している。
特開2007-92618号公報
上述のエンジン装置では、EGR管内の付着物の堆積を抑制できるものの、吸気管内の空気がインタークーラで冷却されることにより発生した凝縮水の蓄積を抑制できない。こうして蓄積された凝縮水がエンジンの筒内に入ると、失火等の不都合が生じてしまう。そのため、吸気管内での凝縮水の蓄積は抑制されることが望まれている。
本発明のエンジン装置は、吸気管内での凝縮水の蓄積を抑制することを主目的とする。
本発明のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置は、
エンジンと、
前記エンジンの排気管に配置されるタービンと、前記エンジンの吸気管に配置されると共に前記タービンにより駆動されるコンプレッサと、前記吸気管における前記コンプレッサの上流側と下流側とを連絡するバイパス管に設けられるエアバイパスバルブと、を有する過給機と、
前記吸気管における前記コンプレッサおよび前記エアバイパスバルブより下流側に配置され、冷却媒体を用いて前記吸気管内の空気を冷却するインタークーラと
前記エンジンと前記エアバイパスバルブを制御する制御装置と、
を備えるエンジン装置であって、
前記制御装置は、前記吸気管内の空気が前記インタークーラで冷却されることにより前記吸気管内で発生する凝縮水の蓄積量としての蓄積凝縮水量が、前記エンジンで失火が発生する前記吸気管内の水分量の下限値としての失火限界量以上であるときには、前記エアバイパスバルブを開弁する第1制御を実行し、
前記第1制御を実行した後において、前記吸気管内の空気が前記インタークーラで冷却されることにより前記吸気管内で発生する凝縮水量としての発生凝縮水量が、前記吸気管内の空気の流れにより前記吸気管における前記インタークーラより下流側に吹き飛ばされる水分量としての持ち去り水量を超えているときには、点火時期が所定の基準時期より遅くなり且つスロットル開度が大きくなるように前記エンジンを制御する
ことを要旨とする。
この本発明のエンジン装置では、吸気管内の空気がインタークーラで冷却されることにより吸気管内で発生する凝縮水のインタークーラでの蓄積量としての蓄積凝縮水量が、エンジンで失火が発生する吸気管内の水分量の下限値としての失火限界量以上であるときには、エアバイパスバルブを開弁する第1制御を実行する。エアバイパスバルブを開弁することにより、吸気管におけるコンプレッサより下流側の空気圧を低下させる。これにより、吸気管におけるコンプレッサより下流側の空気の単位体積あたりの保有水分量が低下するから、インタークーラの冷却により凝縮水が発生することを抑制できる。そして、第1制御を実行した後において、吸気管内の空気がインタークーラで冷却されることにより吸気管内で発生する凝縮水量としての発生凝縮水量が、吸気管内の空気の流れにより吸気管におけるインタークーラより下流側に吹き飛ばされる水分量としての持ち去り水量を超えているときには、点火時期が所定の基準時期より遅くなり且つスロットル開度が大きくなるようにエンジンを制御してもよい。スロットル開度を大きくして吸気管内を通過する空気量を大きくするから、持ち去り水量をより大きくすることができる。この結果、吸気管におけるインタークーラの位置で水分が蓄積されることを抑制できる。
本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット70の入出力信号の一例を示す説明図である。 電子制御ユニット70により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。図2は、電子制御ユニット70の入出力信号の一例を示す説明図である。実施例のエンジン装置10は、一般的な自動車や各種のハイブリッド自動車に搭載され、図1、図2に示すように、エンジン12と、過給機40と、インタークーラ25と、電子制御ユニット70とを備える。
エンジン12は、ガソリンや軽油などの燃料を用いて動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン12は、エアクリーナ22により清浄された空気を吸気管23に吸入してインタークーラ25、スロットルバルブ26、サージタンク27の順に通過させると共に吸気管23のサージタンク27よりも下流側で燃料噴射弁28から燃料を噴射し、空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ29を介して燃焼室30に吸入し、点火プラグ31による電気火花によって爆発燃焼させる。そして、爆発燃焼によるエネルギにより押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト14の回転運動に変換する。燃焼室30から排気バルブ34を介して排気管35に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する触媒(三元触媒)を有する浄化装置37,38を介して外気に排出される。
過給機40は、ターボチャージャとして構成されており、コンプレッサ41と、タービン42と、回転軸43と、ウェイストゲートバルブ44と、エアバイパスバルブ45と、を備える。コンプレッサ41は、吸気管23のインタークーラ25よりも上流側に配置されている。タービン42は、排気管35の浄化装置37よりも上流側に配置されている。回転軸43は、コンプレッサ41とタービン42とを連結する。ウェイストゲートバルブ44は、排気管35におけるタービン42よりも上流側と下流側とを連絡するバイパス管36に設けられており、電子制御ユニット70により制御される。エアバイパスバルブ45は、吸気管23におけるコンプレッサ41よりも上流側と下流側とを連絡するバイパス管24に設けられており、電子制御ユニット70により制御される。
この過給機40では、ウェイストゲートバルブ44の開度の調節により、バイパス管36を流通する排気量とタービン42を流通する排気量との分配比が調節され、タービン42の回転駆動力が調節され、コンプレッサ41による圧縮空気量が調節され、エンジン12の過給圧(吸気圧)が調節される。ここで、分配比は、詳細には、ウェイストゲートバルブ44の開度が小さいほど、バイパス管36を流通する排気量が少なくなると共にタービン42を流通する排気量が多くなるように調節される。なお、エンジン12は、ウェイストゲートバルブ44が全開のときには、過給機40を備えない自然吸気タイプのエンジンと同様に動作可能になっている。
また、過給機40では、吸気管23におけるコンプレッサ41よりも下流側の圧力が上流側の圧力よりもある程度高いときに、エアバイパスバルブ45を開弁させることにより、コンプレッサ41よりも下流側の余剰圧力を解放することができる。なお、エアバイパスバルブ45は、電子制御ユニット70により制御されるバルブに代えて、吸気管23におけるコンプレッサ41よりも下流側の圧力が上流側の圧力よりもある程度高くなると開弁する逆止弁として構成されるものとしてもよい。
インタークーラ25は、吸気管23におけるコンプレッサ41よりも下流側に配置されている。インタークーラ25には、冷却媒体(例えば、ロングライフクーラント(LLC)など)が循環している。インタークーラ25は、吸気管23内の空気(吸気)と冷却媒体とを熱交換させて、吸気管23内の空気(吸気)を冷却している。
電子制御ユニット70は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUに加えて、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。電子制御ユニット70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。
電子制御ユニット70に入力される信号としては、例えば、エンジン12のクランクシャフト14の回転位置を検出するクランクポジションセンサ14aからのクランク角θcrや、エンジン12の冷却媒体の温度を検出する図示しない水温センサからの冷却媒体の温度Tw、スロットルバルブ26の開度を検出するスロットルポジションセンサ26aからのスロットル開度THを挙げることができる。吸気バルブ29を開閉するインテークカムシャフトや排気バルブ34を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出する図示しないカムポジションセンサからのカムポジションθcaも挙げることができる。吸気管23におけるコンプレッサ41よりも上流側に取り付けられたエアフローメータ23aからの吸入空気量Qaや、吸気管23におけるコンプレッサ41よりも上流側に取り付けられた圧力センサ23bからの吸気圧Pin、吸気管23におけるコンプレッサ41とインタークーラ25との間に取り付けられた圧力センサ23cからの過給圧Pc、吸気管23におけるコンプレッサ41よりも上流側に取り付けられた温度センサ23dからの吸気温Tinも挙げることができる。サージタンク27に取り付けられた圧力センサ27aからのサージ圧Psや、サージタンク27に取り付けられた温度センサ27bからのサージ温度Tsも挙げることができる。排気管35における浄化装置37よりも上流側に取り付けられたフロント空燃比センサ35aからのフロント空燃比AF1や、排気管35の浄化装置37と浄化装置38との間に取り付けられたリヤ空燃比センサ35bからのリヤ空燃比AF2も挙げることができる。外気温を検出する温度センサ60からの外気温Tatmや、車外の湿度を検出する湿度センサ62からの湿度Hatmも挙げることができる。
電子制御ユニット70からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。電子制御ユニット70から出力される信号としては、例えば、スロットルバルブ26への制御信号や、燃料噴射弁28への制御信号、点火プラグ31への制御信号を挙げることができる。ウェイストゲートバルブ44への制御信号、エアバイパスバルブ45への制御信号も挙げることができる。
電子制御ユニット70は、クランクポジションセンサ14aからのクランク角θcrに基づいてエンジン12の回転数Neを演算している。また、電子制御ユニット70は、エアフローメータ23aからの吸入空気量Qaとエンジン12の回転数Neとに基づいて負荷率(エンジン12の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の割合)KLを演算している。さらに、電子制御ユニット70は、圧力センサ23bからの吸気圧Pinと圧力センサ23cからの過給圧Pcと温度センサ23dからの吸気温Tinとに基づいてインタークーラ25の上流側での吸気温Tinc(インタークーラ25に流入する吸気の温度)を演算している。
こうして構成された実施例のエンジン装置10では、電子制御ユニット70は、エンジン12の要求負荷率KL*に基づいて、スロットルバルブ26の開度を制御する吸入空気量制御や、燃料噴射弁28からの燃料噴射量を制御する燃料噴射制御、点火プラグ31の点火時期を制御する点火制御、ウェイストゲートバルブ44の開度を制御する過給制御などを行なう。
吸入空気量制御は、例えば、要求負荷率KL*に基づいて燃費が良好なるように定められる燃費用吸入空気量QFeを目標吸入空気量Qa*に設定し、吸入空気量Qaが目標吸入空気量Qa*となるようにスロットルバルブ26の目標開度TH*を設定し、スロットル開度THが目標開度TH*となるようにスロットルバルブ26を制御する。
燃料噴射制御は、例えば、吸入空気量Qaに基づいてフロント空燃比AF1が目標空燃比AF*(例えば、理論空燃比)となるように燃料噴射弁28の目標燃料噴射量Qf*を設定し、設定した目標燃料噴射量Qf*を用いて燃料噴射弁28を制御することにより行なわれる。
点火制御は、例えば、エンジン12の回転数Neおよび要求負荷率KL*に基づいて燃費が良好なるように定められる燃費用点火時期TFeを基準時期TFbとし、基準時期TFbを点火プラグ31の目標点火時期Tf*に設定し、設定した目標点火時期Tf*を用いて点火プラグ31を制御することにより行なわれる。
次に、こうして構成された実施例のエンジン装置10の動作、特に、吸気管23内での凝縮水の蓄積を抑制する際の動作について説明する。図3は、電子制御ユニット70により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。本ルーチンは、エンジン12の運転中に繰り返し実行される。
本ルーチンが実行されると、電子制御ユニット70のCPUは、吸入空気量Qaや過給圧Pc、サージ温度Ts、外気温Tatm、湿度Hatmを入力する処理を実行する(ステップS100)。吸入空気量Qaは、エアフローメータ23aにより検出されたものを入力している。過給圧Pcは、圧力センサ23cにより検出されたものを入力している。サージ温度Tsは、サージタンク27に取り付けられた温度センサ27bにより検出されたものを入力している。外気温Tatmは、温度センサ60により検出されたものを入力している。湿度Hatmは、湿度センサ62により検出されたものを入力している。
こうして処理に必要なデータを入力すると、続いて、吸入空気量Qaや過給圧Pc、サージ温度Ts、外気温Tatm、湿度Hatmに基づいて、吸気管23内の空気がインタークーラ25で冷却されることにより発生する凝縮水量としての発生凝縮水量Vgcwを設定する(ステップS110)。発生凝縮水量Vgcwの設定方法は、以下の通りである。最初に、外気温Tatmと標準気圧(101.33kPa)とを用いて、エアクリーナ22を介して導入した空気の空気密度Daacと水分量Vwacとを導出する。次に、サージ温度Tsと過給圧Pcとを用いて、インタークーラ25を通過した後の空気密度Daicを算出する。そして、算出した空気密度Daacと水分量Vwacと空気密度Daicとを用いて、インタークーラ25を通過した後の空気に含まれる水分量Vwicを算出する。こうして算出した水分量Vwicから、飽和蒸気量曲線と外気温Tatmとを用いて導出する外気温Tatmでの飽和水蒸気量Vssを減じたものと値0とのうちの大きいほうの値を、発生凝縮水量Vgcwに設定する。
次に、持ち去り水量Vtaと失火限界量Vlimとを設定する(ステップS120)。持ち去り水量Vtaは、吸気管23内の空気の流れにより吸気管23におけるインタークーラ25より下流側に吹き飛ばされる水分量である。失火限界量Vlimは、吸気管23におけるインタークーラ25の位置に蓄積された凝縮水がインタークーラ25より下流側に流れてエンジン12の筒内に侵入したときに、エンジン12で失火が発生するか否かを判定するための閾値であり、エンジン12で失火が発生する吸気管23におけるインタークーラ25の位置での水分量の下限値である。持ち去り水量Vta、失火限界量Vlimの設定は、吸入空気量Qaと設定用マップとを用いて行なう。設定用マップは、実験や解析などに基づいて吸入空気量Qaと持ち去り水量Vta、失火限界量Vlimとの関係を示したマップである。図4は、設定用マップの一例を示す説明図である。図中、一点鎖線は、持ち去り水量Vtaと吸入空気量Qaとの関係の一例を示している。破線は、失火限界量Vlimと吸入空気量Qaとの関係の一例を示している。実線は、ステップS110で演算した発生凝縮水量Vgcwと吸入空気量Qaとの関係の一例を示している。持ち去り水量Vta、失火限界量Vlimは、設定用マップから吸入空気量Qaに対応する値を導出することにより設定される。
こうして発生凝縮水量Vgcwと持ち去り水量Vtaを設定すると、発生凝縮水量Vgcwから持ち去り水量Vtaを減じて、吸気管23内の空気がインタークーラ25を通過する際に発生する凝縮水のインタークーラ25での蓄積量としての蓄積凝縮水量Vcw(=Vgcw-Vcta)を算出する(ステップS130)。
続いて、蓄積凝縮水量Vcwが失火限界量Vlim以上であるか否かを判定する(ステップS140)。蓄積凝縮水量Vcwが失火限界量Vlim未満のときには、吸気管23のインタークーラ25の位置に蓄積された凝縮水がインタークーラ25より下流側に流れても失火が発生する可能性が低いと判断して、本ルーチンを終了する。
ステップS140で蓄積凝縮水量Vcwが失火限界量Vlim以上であるときには、吸気管23のインタークーラ25の位置に蓄積された凝縮水がインタークーラ25より下流側に流れたときに失火が発生する可能性が高いと判断して、エアバイパスバルブ45を開弁する(ステップS150)。エアバイパスバルブ45を開弁すると、吸気管23におけるインタークーラ25より上流側の空気圧、即ち、過給圧Pcが低下するから、インタークーラ25で発生する凝縮水量(発生凝縮水量Vgcw)を低下させることができる。これにより、吸気管23のインタークーラ25での凝縮水の蓄積を抑制できる。
続いて、ステップS100、S110と同一の処理で、吸入空気量Qaや過給圧Pc、サージ温度Ts、外気温Tatm、湿度Hatmを入力し(ステップS160)、発生凝縮水量Vgcwを設定する(ステップS170)。そして、ステップS120の持ち去り水量Vtaの設定と同一の処理で、持ち去り水量Vtaを設定する(ステップS180)。
そして、発生凝縮水量Vgcwが持ち去り水量Vtaを超えている否かを判定する(ステップS190)。発生凝縮水量Vgcwが持ち去り水量Vtaを超えているときには(例えば、図4のハッチングを施した領域では)、凝縮水が吸気管23におけるインタークーラ25の位置で蓄積される。今、ステップS150でエアバイパスバルブ45を開弁していることから、発生凝縮水量Vgcwが持ち去り水量Vtaを超えているときは、エアバイパスバルブ45を開弁しても吸気管23のインタークーラ25での凝縮水の蓄積を十分に抑制できていないと考えられる。したがって、ステップS190の処理は、エアバイパスバルブ45を開弁することにより、吸気管23のインタークーラ25での凝縮水の蓄積が十分に抑制できているか否かを判定する処理となっている。
ステップS190で発生凝縮水量Vgcwが持ち去り水量Vta以下であるときには、ステップS150でエアバイパスバルブ45を開弁することにより吸気管23のインタークーラ25での凝縮水の蓄積が十分に抑制されていると判断して、本ルーチンを終了する。
ステップS190で発生凝縮水量Vgcwが持ち去り水量Vtaを超えているときには、ステップS150でエアバイパスバルブ45を開弁したが、吸気管23のインタークーラ25での凝縮水の蓄積を十分に抑制できていないと判断して、点火遅角制御とスロットルバルブ開制御とを実行して(ステップS200)、本ルーチンを終了する。
点火遅角制御では、上述の基準時期TFb(燃費用点火時期TFe)より遅い(遅角させた)時期を点火プラグ31の目標点火時期Tf*に設定し、設定した目標点火時期Tf*を用いて点火プラグ31を制御することにより行なわれる。スロットルバルブ開制御は、燃費用吸入空気量QFeを所定量Qadd増加させた空気量を目標吸入空気量Qa*を設定し、吸入空気量Qaが目標吸入空気量Qa*となるようにスロットルバルブ26の目標開度TH*を設定し、スロットル開度THが目標開度TH*となるようにスロットルバルブ26を制御することにより行なわれる。
点火遅角制御とスロットルバルブ開制御とを実行することにより、吸入空気量Qaを増加させて持ち去り水量Vtaを大きくする。これにより、吸気管23のインタークーラ25での凝縮水の蓄積を抑制できる。
以上説明した実施例のエンジン装置10によれば、吸気管23内の空気がインタークーラ25で冷却されることにより発生する凝縮水の蓄積量としての蓄積凝縮水量Vcwが、エンジン12で失火が発生する吸気管23内の水分量の下限値としての失火限界量Vlim以上であるときには、エアバイパスバルブ45を開弁し(第1制御を実行し)、その後(第1制御を実行した後)において、吸気管23内の空気がインタークーラ25で冷却されることにより発生する凝縮水量としての発生凝縮水量Vgcwが、吸気管23内の空気の流れにより吸気管23におけるインタークーラ25より下流側に吹き飛ばされる凝縮水量としての持ち去り水量を超えているときには、点火時期が基準時期TFb(燃費用点火時期TFe)より遅くなり且つスロットル開度THが大きくなるようにエンジン12を制御することにより、吸気管23内での凝縮水の蓄積を抑制できる。
実施例のエンジン装置10では、点火時期の基準時期TFbを燃費用点火時期TFeとしている。しかしながら、基準時期TFbは、燃費用点火時期TFeに限定されるものではなく、エンジン12から大きなトルクを出力するための点火時期など、エンジン装置10の仕様に応じた適正な時期に定めればよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン12が「エンジン」に相当し、タービン42が「タービン」に相当し、コンプレッサ41が「コンプレッサ」に相当し、エアバイパスバルブ45が「エアバイパスバルブ」に相当し、過給機40が「過給機」に相当し、インタークーラ25が「インタークーラ」に相当し、電子制御ユニット70が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の製造産業などに利用可能である。
10 エンジン装置、12 エンジン、14 クランクシャフト、14a クランクポジションセンサ、22 エアクリーナ、23 吸気管、23a エアフローメータ、23b,23c,27a 圧力センサ、24,36 バイパス管、25 インタークーラ、26 スロットルバルブ、26a スロットルポジションセンサ、27 サージタンク、23d、27b 温度センサ、28 燃料噴射弁、29 吸気バルブ、30 燃焼室、31 点火プラグ、32 ピストン、34 排気バルブ、35 排気管、35a フロント空燃比センサ、35b リヤ空燃比センサ、37,38 浄化装置、40 過給機、41 コンプレッサ、42 タービン、43 回転軸、44 ウェイストゲートバルブ、45 エアバイパスバルブ、60 温度センサ、62 湿度センサ、70 電子制御ユニット。

Claims (1)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの排気管に配置されるタービンと、前記エンジンの吸気管に配置されると共に前記タービンにより駆動されるコンプレッサと、前記吸気管における前記コンプレッサの上流側と下流側とを連絡するバイパス管に設けられるエアバイパスバルブと、を有する過給機と、
    前記吸気管における前記コンプレッサおよび前記エアバイパスバルブより下流側に配置され、冷却媒体を用いて前記吸気管内の空気を冷却するインタークーラと
    前記エンジンと前記エアバイパスバルブを制御する制御装置と、
    を備えるエンジン装置であって、
    前記制御装置は、前記吸気管内の空気が前記インタークーラで冷却されることにより前記吸気管内で発生する凝縮水の蓄積量としての蓄積凝縮水量が、前記エンジンで失火が発生する前記吸気管内の水分量の下限値としての失火限界量以上であるときには、前記エアバイパスバルブを開弁する第1制御を実行し、
    前記第1制御を実行した後において、前記吸気管内の空気が前記インタークーラで冷却されることにより前記吸気管内で発生する凝縮水量としての発生凝縮水量が、前記吸気管内の空気の流れにより前記吸気管における前記インタークーラより下流側に吹き飛ばされる水分量としての持ち去り水量を超えているときには、点火時期が所定の基準時期より遅くなり且つスロットル開度が大きくなるように前記エンジンを制御する
    エンジン装置。
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