JP2022027982A - エレベータシステム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の一実施形態について、図1~6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
始めに、本実施形態におけるエレベータシステムの全体像について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態におけるエレベータシステム1Aの概要について説明するための模式図である。なお、図中、破線にて情報伝達の流れを模式的に示しているが、図示の簡略化のために、情報ネットワークに含まれる各種の機器の一部について破線を付し、各種の機器の一部については図示を省略している。
上記(1)について、管理装置30は、概して、顧客P1がエレベータ群EvG1のエレベータを利用して商談スペースR1を来訪しようとしていることを、特定条件の成立に基づいて検知する。管理装置30は、例えば、乗場カメラ及び/又はかご内カメラにて撮像して得られた画像データ、階床F11の乗場F11sに設置された乗場呼び装置の操作、かご内に設置されたかご操作盤の操作、等の情報を用いて、特定条件(具体的には後述)が成立したか否かを判定する。
上記(2)について、管理装置30は、概して、通常の運行制御を行う場合に比べて顧客P1が商談スペースR1に到着する時刻が遅くなるように、制御システム10に対して延着運行制御の指令を送信する。この延着運行制御は、例えば、エレベータ群EvG1のエレベータの運行を調整すること、及び/又は、エレベータ群EvG1に含まれるエレベータの顧客P1への割当を調整することにより行われる。制御システム10は、管理装置30からの指令に基づいて、例えば、エレベータの上昇速度を低減するように制御を行う、及び/又は、乗場F11sでの待ち時間が比較的長くなるように顧客P1へのエレベータの割当を調整する。さらに、制御システム10は、顧客P1の乗車したかごに対して商談スペースR1に到着するまでの各階床の乗場呼びに応答するように、エレベータの割当を調整する。
上記(3)について、管理装置30は、概して、顧客P1が商談スペースR1に到着するよりも前に担当者P2が執務室R2から商談スペースR1へと移動を開始することを可能とするように、上記特定条件の成立を検知した旨を担当者P2に報知する。担当者P2に情報を報知する手段は特に限定されるものではなく、例えば、担当者P2の情報端末Tへのメール送信若しくはアプリ通知、又は、執務室R2に設置された装置による音声発信(例えば担当者P2への自動音声電話若しくは室内放送であってもよい)、等の手段を例示することができる。
上記(4)について、管理装置30は、概して、通常の運行制御を行う場合に比べて担当者P2が商談スペースR1に到着する時刻が早くなるように、少なくとも建物B2の制御システム20に対して早着運行制御の指令を送信する。この早着運行制御は、例えば、担当者P2に対してエレベータ群EvG2のエレベータの運行を調整する、及び/又は、エレベータ群EvG1に含まれるエレベータの割当を調整することにより行われる。例えば、制御システム20は、執務室R2を有する階床F2mの乗場での待ち時間が比較的短くなるように担当者P2へのエレベータの割当を調整する。また、制御システム20は、担当者P2が乗場にてかごの到着を待つ時間を低減させるように、階床F2mの乗場に、階床F21へ向かう状態にてかごを待機させるように制御を行ってもよい。
ここで、本発明の一態様におけるエレベータシステムにおいて、上記(1)~(4)の機能を実現するために、具体的には様々な手段が適用可能である。本発明の一態様におけるエレベータシステムでは、以下に例示する一実施形態のエレベータシステム1Aが有する具体的手段に特に限定されず、公知の手段を適宜応用して上記(1)~(4)の機能を実現してもよい。
以上に概要を説明した本実施形態におけるエレベータシステム1Aについて、図1~6を用いて詳細に説明すれば以下のとおりである。図1は、エレベータシステム1Aの要部構成の一例を示すブロック図である。
図3を参照して、本実施形態におけるエレベータシステム1Aが実行する処理の流れの一例について説明する。図3は、エレベータシステム1Aにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャート図である。ここでは、顧客P1として、顧客データ33Aに予め情報が登録されている既存の顧客(特定顧客)であって、かつ、商談スペースR1に来訪する日時が予約済の顧客を例示して説明する。
図3に示すように、エレベータシステム1Aは、先ず、管理装置30における画像解析部31が、乗場カメラ3にて乗場F11sを撮像して得られた画像データについて、所定の時間間隔で画像解析(画像データ分析)を行う(S1)。画像解析部31は、例えば、乗場F11sに存在する人物の顔の特徴を抽出する処理を行う。このような処理としては公知の処理を用いることができるので、詳細な説明は省略する。なお、検知部32が画像解析処理を実行してもよく、この場合、管理装置30は画像解析部31を備えていなくてもよい。
報知部34は、検知部32から受信した信号に基づいて、情報ネットワーク2を介して、例えば担当者P2の所持するスマートフォン4にメールを送信することにより、特定条件の成立が検知された旨の情報(以下、検知情報と称する)を担当者P2に報知する(S13)。
S13の後又はS13と並行して、制御システム20における調整部21は、検知部32からの早着運行制御の指令に基づいて、エレベータ群EvG2に対して早着運行制御を実行する(S14)。具体的には、調整部21は、速度制御部22を用いてエレベータ群EvG2に含まれるエレベータの何れかの運行を調整する、並びに/又は、割当部23を用いてエレベータ群EvG2に含まれる複数台のエレベータに対する担当者P2の割当を調整する。
エレベータ群EvG2に含まれるエレベータについて、例えば、予め運行速度を増速させることを想定して設計されている場合、又は、加変速式エレベータのような種類である場合、速度制御部22は、以下のような制御を行う。すなわち、速度制御部22は、調整部21からの指令に基づいて、担当者P2の搭乗したかごの移動速度を、通常運行時における移動速度よりも速くなるように制御する。
割当部23は、担当者P2が階床F2mの乗場にて待機している時間が通常運行時よりも短くなるように、かごの割当を行う。このようなかごの割当制御については、公知の技術を適用することができるので、詳細な説明は省略する。
なお、エレベータシステム1Aは、上述のS15の処理に限定されず、早着運行制御を開始してから所定の時間が経過すると早着運行制御を終了するようになっていてもよい。
エレベータシステム1Aにおいては、担当者P2の移動に関して上記S13~15の処理を実行する一方で、顧客P1の移動に関して以下の処理を実行する。
速度制御部12は、調整部11からの指令に基づいて、顧客P1の搭乗したかごの移動速度を、通常運行時における移動速度(定格速度)よりも遅くなるように制御する。
割当部13は、顧客P1が階床F11の乗場F11sにて待機している時間が通常運行時よりも長くなるように、かごの割当を行う。このようなかごの割当制御については、公知の技術を応用することができる。一般に、利用者がかごを待つ時間が短くなるように、かごの割当制御が行われていることから、制御システム10は、エレベータ群EvG1に含まれる各エレベータのかごについて、乗場F11sにかごを移動させるために要する時間を把握可能である。
なお、検知部32は、顧客P1がエレベータを利用しようとしていることを検知することにより、特定条件の成立を検知すればよく、上述した特定条件は一例である。以下、本明細書において、検知部32によって検知される上記のような顔認証処理に基づく特定条件を、説明の便宜上、検知条件X(第1の検知条件)と称する。
エレベータシステム1Aにおいて、上記S1及びS2に限定されず、検知部32は、他の条件が成立したことに基づいて特定条件の成立を検知してもよい。このことについて、図4~6を用いて以下に説明する。図4は、検知部32が検知する特定条件の一例について説明するためのフローチャートである。
なお、検知部32における特定条件の成立の検知は、時間的に制限されていてもよい。
なお、顧客P1は、建物B1に来訪した後、一旦、別の階床(F12等)に移動した後、目的階床である階床F1nに移動するような場合もある。そのような場合においても、エレベータシステム1Aにおける検知部32は、特定条件の成立を検知するようになっていることが好ましい。この場合、本明細書の説明における「乗場F11s」の記載を、他の階床(F12等)における乗場に読み替えることで容易に理解することができる。
顧客P1は、顧客データ33Aに予め情報が登録されている既存の顧客(特定顧客)であって、商談スペースR1に来訪する日時を予約していない顧客であってもよい。従来、予約の無い顧客P1が商談スペースR1に来客した場合に、顧客P1が商談スペースR1に来客してから担当者P2が接客するまでの、顧客P1の待ち時間が長時間となり易い。エレベータシステム1Aは、このような場合に好適に用いることができる。エレベータシステム1Aは、予約時間に基づく処理の制限を除いて、上記のように処理を行うことができ、予約の無い顧客P1が来客した場合においても、顧客P1の待ち時間を効果的に低減することができる。
上記の例では、予約済の顧客P1に対する処理について説明したが、以下では、顧客P1が顧客データ33Aに予め情報が登録されていない新規の顧客である場合について説明する。この場合においても、商談スペースR1が設けられている階床F1nは、顧客P1及び担当者P2が向かう目的階床であると言える。
(1a)建物B1及び建物B2には、それぞれエレベータが1台のみ設けられていてもよく、この場合においても、上述したことと同様に延着運行制御及び早着運行制御を実行することができる。
以上のように、エレベータシステム1Aは、エレベータ群EvG1(1台又は複数台のエレベータ)と、エレベータ群EvG1の利用に関する特定条件の成立を検知する検知部32と、前記特定条件が成立した場合に、前記特定条件が成立していない場合と比較して、顧客P1(第1利用者)が階床F1n(目的階床)へ到着するのを遅らせるように、(i)エレベータ群EvG1の運行を調整する、及び/又は、(ii)エレベータ群EvG1の複数台のエレベータ111~1P1に対する顧客P1の割当を調整する、調整部11と、を備えている。
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて以下に説明する。なお、本実施形態において説明すること以外の構成は、前記実施形態1と同じである。また、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本発明は以下のようにも表現できる。
前記第1利用者がエレベータを利用しようとしていることを検知すると、その旨を前記1台又は複数台のエレベータの何れかを利用して前記目的階床へ向かう第2利用者に報知するための情報を発信する報知部をさらに備えていてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
エレベータシステム1A・1Bの制御ブロック(特に画像解析部31、検知部32、報知部34、制御システム10・10Bの各部、制御システム20の各部)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
11、21 調整部
32 検知部
34 報知部
P1 顧客(第1利用者)
P2 担当者(第2利用者)
F1n 目的階床
Claims (6)
- 所定の目的階床を含む第1の建物に設置された、複数台のエレベータを有する第1のエレベータ群と、
第2の建物に設置された、複数台のエレベータを有する第2のエレベータ群と、
前記第1のエレベータ群の利用に関する特定条件の成立を検知する検知部と、
前記第1のエレベータ群における複数台のエレベータの何れかを利用して前記目的階床を来訪しようとする来訪客を第1利用者とし、当該第1利用者に接客するために前記第2の建物から前記目的階床に向かう利用者を第2利用者とし、前記特定条件が成立した場合に、前記特定条件が成立していない場合と比較して、前記第1利用者が前記目的階床にて前記第2利用者を待つ時間が短くなるように、(i)前記第1利用者および前記第2利用者が利用する前記第1のエレベータ群の運行を調整する、並びに/又は、(ii)前記第1のエレベータ群に含まれるエレベータに対する前記第1利用者及び/若しくは前記第2利用者の割当を調整する、調整部と、
を備え、
前記検知部は、前記第1利用者が前記第1のエレベータ群のエレベータを利用しようとしていることを検知することにより、前記特定条件の成立を検知する、エレベータシステム。 - 前記調整部は、さらに、前記第1利用者が前記目的階床にて前記第2利用者を待つ時間が短くなるように、前記第2利用者が利用する前記第2のエレベータ群の運行を調整する、並びに/又は、前記第2のエレベータ群に含まれるエレベータに対する前記第2利用者の割当を調整する、請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記検知部は、予め定められた領域を撮像した画像の画像データ分析に基づき、前記画像内に前記第1利用者が含まれていることを検知することにより、前記特定条件の成立を検知する、
請求項1又は2に記載のエレベータシステム。 - 前記検知部は、前記第1利用者が前記目的階床に対する行先階登録を行ったことを検知することにより、前記特定条件の成立を検知する、
請求項1から3の何れか1項に記載のエレベータシステム。 - 前記検知部は、前記第1利用者に対応して予め定められた時間帯に限り、前記特定条件の成立を検知するようになっている、
請求項1から4の何れか1項に記載のエレベータシステム。 - 前記特定条件の成立が検知されると、その旨を前記第2利用者に報知するための情報を発信する報知部をさらに備える、
請求項1から5の何れか1項に記載のエレベータシステム。
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