JP2022007223A - 液体注出具および紙容器 - Google Patents

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広史 岸田
Koji Kishida
崇義 鶴田
Takayoshi Tsuruta
幸伸 山口
Yukinobu Yamaguchi
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Abstract

Figure 2022007223000001
【課題】 容器に収容された液体を注出し易くするとともに、容器に簡単に装着することが可能な液体注出具および紙容器を提供する。
【解決手段】 第1縁1aと第1縁1aに対向する第2縁1bを有する平面形状を有する基板部1と、第1縁1aに連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分2Aと、第1部分2Aに連接され、基板部1の面方向に沿う方向に伸びる第2部分2Bと、を備える第1係合部2と、第2縁1bに連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分3Aと、第1部分3Aに連接され、基板部1の面方向に沿う方向に伸びる第2部分3Bと、を備える第2係合部3と、基板部1と交差する方向に延びる筒状の注出部6と、紙容器KGの注出口に挿入する筒状の挿入部7と、を備え、第1係合部2の第2部分2Bの第1縁1aに沿う方向の長さは、第2係合部3の第2部分3Bの第2縁1bに沿う方向の長さより長い、液体注出具10。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容器に装着して、内容物をより注出し易くするための液体注出具に関する。
従来、紙製や樹脂製の様々な容器に、内容物である液体が収容されて流通されている。特に、経済性、環境配慮の点から紙容器が液体用容器として広く利用されている。このような紙容器には、樹脂製の部材を装着する等して、付属物を収容するスペースを設けるなど、液体入りの紙容器をより快適に利用するための工夫がなされている(特許文献1参照)。
特許第4319871号公報
しかしながら、上記従来の技術では、紙容器等の容器に収容された液体を効率的に注出する工夫が十分になされているとは言い難いという問題がある。
そこで、本発明は、容器に収容された液体を注出し易くするとともに、容器に簡単に装着することが可能な液体注出具および紙容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
第1縁と当該第1縁に対向する第2縁を有する平面形状を有する基板部と、
前記第1縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第1係合部と、
前記第2縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第2係合部と、
前記基板部と交差する方向に延びる筒状の注出部と、
紙容器の注出口に挿入する筒状の挿入部と、を備え、
前記第1係合部の前記第2部分の前記第1縁に沿う方向の長さは、前記第2係合部の前記第2部分の前記第2縁に沿う方向の長さより長い、液体注出具を提供する。
また、本発明の液体注出具は、
前記第1係合部、前記第2係合部は、それぞれ前記基板部との間に形成された開口を挟む複数個所の連接部により連接されていてもよい。
また、本発明の液体注出具は、
前記基板部は、前記第1縁と前記第2縁の間に延びる第3縁と、当該第3縁と対向する第4縁を有し、
前記注出部の注出面が、当該注出部の延伸方向に対して、第3縁側から前記第4縁側に傾いていてもよい。
また、本発明の液体注出具は、
前記基板部を第1基板部とし、
第5縁と当該第5縁に対向する第6縁を有する平面形状を有する第2基板部と、
前記第5縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第3係合部と、
前記第5縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第4係合部と、
前記第2基板部に接続された把持部と、
前記第1基板部に延設された第1延設部と、
前記第2基板部に延設された第2延設部と、
前記第1延設部と前記第2延設部を接続する接続部と、を有していてもよい
また、本発明の液体注出具は、
前記第3係合部の前記第5縁に沿う方向の長さは、前記第4係合部の前記第6縁に沿う方向の長さより短くてもよい。
また、本発明では、
前記液体注出具を備えたことを特徴とする紙容器を提供する。
また、本発明では、
前記液体注出具を備えたことを特徴とする液体入り紙容器を提供する。
本発明によれば、容器に収容された液体を注出し易くするとともに、容器に簡単に装着することが可能な液体注出具および紙容器を提供することが可能となる。
本発明第1の実施形態に係る液体注出具の斜視図である。 本発明第1の実施形態に係る液体注出具の上面図および下面図である。 本発明第1の実施形態に係る液体注出具の側面図および断面図である。 本発明第1の実施形態に係る液体注出具を装着した状態の斜視図である。 本発明第1の実施形態に係る液体注出具を装着した状態の側面図である。 基板部1に形成される開口HA、HBの形成位置が異なる場合の変形例を示す図である。 本発明第2の実施形態に係る液体注出具の斜視図である。 本発明第2の実施形態に係る液体注出具の他の方向から見た斜視図である。 本発明第2の実施形態に係る液体注出具の側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
本発明第1の実施形態に係る液体注出具について説明する。本実施形態に係る液体注出具は、斜めに配置された2枚の上面を備えた、いわゆるゲーベルトップ型(切妻屋根型)の紙容器に特に好適に利用可能なものである。図1は本発明第1の実施形態に係る液体注出具の容器装着前の斜視図である。図2は、本発明第1の実施形態に係る液体注出具の上面図および下面図である。図3は、本発明第1の実施形態に係る液体注出具の側面図および断面図である。図3(a)は、図2(a)の矢印Aの方向から見た側面図となっている。なお、図3においては、図示の都合上、基板部1、第1係合部2、第2係合部3の厚みが、実際より相対的に厚く図示されている。図4は本発明第1の実施形態に係る液体注出具の容器装着後の斜視図である。図5は本発明第1の実施形態に係る液体注出具を装着した状態の側面図である。本実施形態に係る液体注出具は、図4、図5に示したように、ゲーベルトップ型の紙容器に装着された状態で使用される。
本実施形態で用いるゲーベルトップ型の紙容器KGは、市販されている飲料容器等(図1(b)参照)に使用されるタイプのものである。通常、ゲーベルトップ型の紙容器KGは、1枚のブランクを折加工することにより箱状に形成される。これにより図1(b)に示すようなゲーベルトップ型の紙容器KGが得られる。ゲーベルトップ型のトップである2つの上面KGa、KGbのうちの一方の上面KGaには、プラスチック製の容器注出口(図示省略)が形成されている。他方の上面KGbには、容器注出口は形成されておらず、平坦な面となっている。
2つの上面KGa、KGbより上方には、2つの上面KGa、KGbそれぞれから延設された部分が貼り合わされることにより上端部KGcが形成されている。紙容器KGの容器注出口は筒状であり、筒状の容器注出口の外面側に螺子山、螺子溝等の螺子構造が形成されており、内面側に螺子溝、螺子山等の対応する螺子構造が形成されたキャップCPと螺合可能になっている。製造時には、容器注出口とキャップCPは各々成型した後、セット加工され、紙容器KGに装着される。紙容器KGにおける容器注出口は、一般的な紙容器に用いられる公知の形状であるので、図示は省略している。
そのような状態において、内容物である液体の充填後、図1(b)に示すような形態で販売が行われる。そして、購入後、消費者は、キャップCPを容器注出口から分離することにより開封する。これにより、容器注出口から紙容器KGの内容物である液体を注出することが可能な状態となる。このような紙容器KGの内容物としては、飲料類、調味料類、油脂類、液体洗剤類等の様々な液体が収容される。
図1~図5に示すように本実施形態の液体注出具は、ゲーベルトップ型の紙容器KGに装着されて紙容器KGから液体を注出する液体注出具10であり、第1縁1aと第1縁1aに対向する第2縁1bを有する平面形状を有する基板部1と、第1縁1aに連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分2Aと、第1部分2Aに連接され、基板部1の面方向に沿う方向に伸びる第2部分2Bと、を備える第1係合部2と、第2縁1bに連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分3Aと、第1部分3Aに連接され、基板部1の面方向に沿う方向に伸びる第2部分3Bと、を備える第2係合部3と、基板部1と交差する方向に延びる注出部6と、紙容器KGの容器注出口に挿入する筒状の挿入部7と、を備えている。また、第1係合部2の第2部分2Bの第1縁1aに沿う方向の長さ(図2(b)のL1)は、第2係合部3の第2部分3Bの第2縁1bに沿う方向の長さ(図2(b)のL2)より長い。
図1(a)に示すように、本実施形態の液体注出具10は、平板状の基板部1を有している。本実施形態では、基板部1の外形は、平面視で矩形状であり、第1縁1aと第1縁1aに対向する第2縁1bを有する。さらに、第1縁1aと第2縁1bの間に延びる第3縁1cと第3縁1cに対向する第4縁1dを有する。基板部1の第1縁1a側には第1係合部2が連接され、基板部1の第2縁1b側には第2係合部3が連接されている。したがって、第1係合部2、第2係合部3は基板部1を挟んだ位置に設けられており、基板部1の対向する側にそれぞれ連接されている。第1係合部2は、基板部1との間に形成された開口HAを挟む複数個所の連接部RA、RAにより連接されている。第2係合部3は、基板部1との間に形成された開口HBを挟む複数個所の連接部RB、RBにより連接されている。
図2(a)の上面図および図3(a)の側面図に示すように、基板部1の上面側には、注出部6を支持するための支持部が形成されている。本実施形態では、支持部として第1支持部4、第2支持部5の2つの支持部を有する。第1支持部4、第2支持部5ともに円筒状である。第1支持部4は、基板部1に連接されている。第1支持部4は、支持壁を外周とし、その上面は、第2支持部5以外は平板状の支持面であり、下方は空洞になっている。紙容器KGへの装着の際には、この空洞内に紙容器KGの容器注出口が収まるようになっている。第2支持部5は支持壁を外周とし、その上面である支持面には、中央付近に注出部6が形成されている。注出部6は内部が空洞の筒状となっている。第1支持部4、第2支持部5の支持面には注出部6の空洞に対応する貫通孔が形成されている。第2支持部5の外周側には、1箇所に外方に向かう僅かな凹部である係合凹部5aが形成されている。この係合凹部5aはキャップ9内側の凸部である係合凸部(図示省略)と係合し、キャップ9を保持する。
図2(b)の下面図に示すように、第1支持部4の支持面4Bより下方は空洞になっており、支持面4Bから下方に向けて挿入部7が形成されている。挿入部7は円筒状であり、内側の空洞は第1支持部4の支持面4Bを抜けて注出部6の空洞まで連続している。挿入部7の支持面4B付近における外周にはゴム等の弾性を備えた樹脂製のパッキン8が形成されており、紙容器KGの容器注出口の内壁に密着することにより、紙容器KG内の液体が注出部6以外に漏れ出ることを防いでいる。
図2(a)(b)に示すように、平板状の基板部1の第1縁1a側に第1係合部2が連接されている。基板部1の第1縁1a側は、矩形状の部分が一部切除された形状となっている。この矩形状の部分が、基板部1と第1係合部2の間に形成される開口HAとなっている。基板部1の第1縁1aにおいては、基板部1と第1係合部2は、開口HAの両側に位置する連接部RA、RAにおいて連接されている。また、平板状の基板部1の第2縁1b側に第2係合部3が連接されている。基板部1の第2縁1b側も、矩形状の部分が切除された形状となっている。この矩形状の部分が、基板部1と第2係合部3の間に形成される開口HBとなっている。基板部1の第2縁1bにおいては、基板部1と第2係合部3は、開口HBの両側に位置する連接部RB、RBにおいて連接されている。実際には、基板部1と第1係合部2、第2係合部3は、他の部分も含めて一体成形され、開口HA、HBを形成することにより、残った部分が連接部RA、RBとなる。
第1係合部2は、第1縁1aに連接され、基板部1の面方向(図2の紙面方向、図3の左右方向)と交差する方向(図2の奥行き方向、図3の上下方向)に伸びる第1部分2Aと、第1部分2Aに連接され、基板部1の面方向に沿う方向(図3の左右方向)に伸びる第2部分2Bと、を備える。また、第2係合部3は、第2縁1bに連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分3Aと、第1部分3Aに連接され、基板部1の面方向に沿う方向(図3の左右方向)に伸びる第2部分3Bと、を備える。
すなわち、第1係合部2、第2係合部3は、基板部1の縁に連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、第1部分に連接され、基板部1の面方向に沿う方向に伸びる第2部分を備える点で同一である。第1係合部2、第2係合部3は、ともに第1部分と第2部分を備える構成であるため、基板部1と、基板部1と対向する第2部分で、紙容器KGの上面KGaを両面から挟み、第1部分で紙容器KGの上面KGaの縁を外方から抑える。基板部1の第1縁1aと第2縁1bの距離は、紙容器KGの上面KGaの対応する方向の長さとほぼ同じであるので、基板部1の第1縁1aに連接された第1係合部2と、第2縁1bに連接された第2係合部3により、紙容器KGの上面KGaに液体注出具10を固定することができる。
本実施形態では、基板部1と対向する第2部分の、第1縁1a、第2縁1bに沿った方向における長さが、第1係合部2と第2係合部3で異なっている。具体的には、図2(b)に示すように、第1係合部2の第2部分2Bの第1縁1aに沿った方向における長さをL1、第2係合部3の第2部分3Bの第2縁1bに沿った方向における長さをL2とすると、L1の方がL2より長い。基板部1と対向して、紙容器KGの上面KGaを挟む役割を果たす第2部分の一方が長く、他方が短いことにより、長い方を先に紙容器KGの上面KGaに係合させておき、短い方で紙容器KGの上面KGaを挟んで固定作業を完了することができる。逆に、紙容器KGの上面KGaから液体注出具10を外す際には、短い方の第2部分を紙容器KGの上面KGaを先に外す。短い方の第2部分が外れたら、基板部1を長い方向の第2部分を有する側に移動させることにより、液体注出具10を紙容器KGから外すことができる。
本実施形態では、基板部1と対向する第2部分の、第1縁1a、第2縁1bに沿った方向における長さは、どちらが長く、どちらが短くてもよいが、本実施形態では、第1係合部2の方が第2係合部3よりも長くなっている。なお、第1係合部2、第2係合部3における第1、第2は2つの係合部を区別するために便宜上定めたものであるので、どちらを第1、第2としてもよい。
図1、図4、5に示すように、本実施形態の液体注出具は、図2、図3に示した本体部以外に、さらに注出部6の注出口を覆って装着可能なキャップ9を備えている。本実施形態の液体注出具10における本体部、キャップ9としては、樹脂成形加工により加工された合成樹脂を用いることができるが、本実施形態では、いずれもポリプロピレン製である。キャップ9は透明であることが好ましい。キャップ9が透明であることにより、キャップ9を貯留具として用いた場合に、貯留された液体が側面から視認可能となるためである。また、本実施形態では、キャップ9の側面に目盛が形成されており、キャップ9内に貯留した液体の計量を行うことが可能となっている。すなわち、キャップ9は、液体の貯留具および計量器としても機能する。本明細書において、液体とは、粘性の程度に関わらず、気体、固体以外の状態の物質を意味する。
上記のような液体注出具10を紙容器KGに装着する際には、まず、キャップCPを紙容器KGから外す。そして、紙容器KGを下方に位置させた状態で、上方から、液体注出具10の挿入部7を下方に向けて移動させる。そして、第2部分の長さが長い方の第1係合部2と基板部1の間に紙容器KGの上面KGaを入れる一方、挿入部7の外面が紙容器KGの容器注出口の内面より内側に収まるようにして、挿入部7を容器注出口の内側に挿入する。さらに、パッキン8の外面も容器注出口の内面より内側に収まるようにして、挿入部7を容器注出口の内側に挿入する。そして、第2部分の長さが短い方の第2係合部3を紙容器KGの上面KGaの端部に係合させる。この際、第2係合部3と基板部1の間に紙容器KGの上面KGaを入れるため、上面KGaを撓ませるとともに、基板部1を撓ませる。
さらに、液体注出具10本体が装着された紙容器KGを下方に位置させて、上方からキャップ9の開口を下方に向けた状態で移動させ、キャップ9を注出部6に被せる。そして、第2支持部5の係合凹部5aとキャップ9の係合凸部を係合させることにより、キャップ9を液体注出具10本体に装着する。これにより、図4に示すように、キャップ9を含めて液体注出具10全体が紙容器KGに装着される。なお、先にキャップ9を液体注出具10本体に装着しておき、液体注出具10の挿入部7を容器注出口の内側に挿入して、液体注出具10を紙容器KGに装着して、図4に示すような状態としてもよい。液体注出具10を事前に液体入り紙容器に装着しておき、液体注出具10が装着された状態の液体入り紙容器を、販売等することも可能である。また、液体が入っていない空の紙容器に液体注出具10が装着された状態の紙容器を、販売等することも可能である。
図5は、キャップ9を含めて液体注出具10全体を紙容器KGに装着した状態の側面図である。紙容器KGの上面KGaは、図5に示すように、フラットトップ型の場合の水平面と平行な上面に比べて所定の角度だけ傾いている。紙容器KGの上面KGaが水平面となす角をDAとする。この場合、図5に示すように、紙容器KGの上面KGaに装着された液体注出具10も傾き、基板部1の面方向に交差して上方に延びる注出部6もその延伸方向が紙容器KGの側面側に傾く。上記のように、液体注出具10が装着された状態の液体入り紙容器を、販売等することもあり、その場合、多数の紙容器が並べて流通される。また、家庭等において冷蔵庫で保管する際にも、狭いスペースで保管されることが多い。この際、傾いた注出部6が紙容器KGの側面KGdよりも外方に出ると、1つの紙容器について占有するスペースが大きくなり、上記のような流通時や保管時における効率がよくない。
本実施形態に係る液体注出具10では、スペースを有効に活用するため、傾いた注出部6が紙容器KGの側面KGdよりも外方に出ないように工夫している。具体的には、図5に示すように、基板部1の面方向に対して注出部6の延伸方向(軸方向)がなす角度が直角(90°)である場合、紙容器KGの上面KGaの水平面S(一点鎖線で示す)に対する角DAに対応して、注出部6の所定の側における周縁を傾斜させる。これにより、液体注出具10の装着時に注出部6が紙容器KGの側面KGdよりも内方に収まり、省スペース化を実現できる。
具体的には、本実施形態では、注出部6の延伸方向の長さが、基板部1の第3縁1c側で最も短く、基板部1の第4縁1d側で最も長くなっている。第4縁1d側が最も長いのは、上面KGaが傾いた側の紙容器KGの側面KGdから最も遠く、第3縁1c側より長くても、紙容器KGの側面KGdより外方に出る可能性が低いためである。そして、円筒状の注出部6の空洞を含む注出面6aは、注出部6の延伸方向に対して所定の角度だけ傾いている。注出部6の注出面6aが、注出部6の延伸方向となす角をDBとすると、角DBは、紙容器KGの上面KGaの水平面に対する角DAと同じ角度であることが好ましい。これにより、上面KGaが傾いた側の紙容器KGの側面KGdから遠い側における延伸方向の長さを長くしても、注出部6が紙容器KGの側面KGdよりも内方に収まる。一方向における延伸方向の長さを長くできることにより、液体を紙容器KGから注出する際、安定した流路を確保することができる。
円筒状の注出部6の空洞を含む注出面6aが、注出部6の延伸方向に対してなす角DBの角度は、本実施形態のように、紙容器KGの上面KGaの水平面に対する角DAの角度と同じであることが好ましい。この場合、注出面6aが鉛直方向と平行となり、最も効率的にスペースを利用できるためである。ただし、実際には、円筒状の注出部6の空洞を含む注出面6aが、注出部6の延伸方向に対してなす角度は、紙容器KGの上面KGaの水平面に対する角度以上であればよい。紙容器KGの製品仕様により角DAの角度は異なるが、円筒状の注出部6の空洞を含む注出面6aが、注出部6の延伸方向に対して傾いており、そのなす角DBが0度より大きければ、液体注出具10が紙容器KGの側面KGdより外方に出る可能性が低くなり、省スペース化を実現することができる。本実施形態では、注出部6の注出面6aが、注出部6の延伸方向に対して、第3縁1c側から第4縁1d側に傾いている。
本実施形態では、キャップ9の形状についても、注出部6と同様の工夫がなされている。すなわち、キャップ9の周壁部9aと上面部9bのうち、周壁部9aの延伸方向(注出部6の延伸方向と同じ)の長さが、基板部1の第3縁1c側で最も短く、基板部1の第4縁1d側で最も長くなっている。また、キャップ9の上面部9bが、周壁部9aの延伸方向に対してなす角度は、紙容器KGの上面KGaの水平面に対する角度と同じであることが好ましい。ただし、実際には、キャップ9の上面部9bが、周壁部9aの延伸方向に対してなす角度は、紙容器KGの上面KGaの水平面に対する角度以上であればよい。
紙容器KG内部の液体を注出する際には、キャップ9を外して注出部6を表出させた状態で、注出部6を下方に傾けて液体を注出する。この際、液体をキャップ9に注出することもできる。本実施形態では、キャップ9の側面に目盛が形成されており、計量器としても機能するので、計量を行い、所望の量だけ注出することもできる。
上記のように、本実施形態に係る液体注出具10では、基板部1の互いに対向する縁である第1縁1a、第2縁1bに連接され、基板部1の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、基板部1の面方向に沿う方向に伸びる第2部分を備えた、第1係合部2、第2係合部3を有し、第1係合部2の第2部分2Bの第1縁1aに沿う方向の長さが、第2係合部3の第2部分3Bの第2縁1bに沿う方向の長さより長いため、液体注出具10の紙容器KGの上面KGaへの装着が容易となる。
上記実施形態では、第1係合部2付近の基板部1に形成された開口HA、第2係合部3付近の基板部1に形成された開口HBは、それぞれ基板部1の矩形状の外形である第1縁1a、第2縁1bに接して形成されていた。しかし、開口HA、HBの形成位置や形状は、これに限定されない。図6は、基板部1に形成される開口HA、HBの形成位置が異なる場合の変形例を示す図である。図6は、図2(a)における上面図に対応しており、破線の楕円形で囲んだ部分C、C´だけが図2(a)と異なっている。図6の変形例では、開口HA、HBが、ともに第1縁1a、第2縁1bにまで達していない。したがって、基板部1の第1縁1a、第2縁1bにおいて、基板部1の端部が存在している。なお、変形例においては、開口HA、HBの位置が異なるだけであり、第1係合部2の第2部分2B、第2係合部3の第2部分3Bの、第1縁1a、第2縁1bに沿った方向の長さが異なる点は、上記実施形態と同様である。
<第2の実施形態>
本発明第2の実施形態に係る液体注出具について説明する。第2の実施形態に係る液体注出具も、斜めに配置された2枚の上面を備えた、いわゆるゲーベルトップ型(切妻屋根型)の紙容器に特に好適に利用可能なものである。図7は本発明第2の実施形態に係る液体注出具の容器装着前の斜視図である。図8は、本発明第2の実施形態に係る液体注出具の図7と異なる方向から見た斜視図である。図9は本発明第2の実施形態に係る液体注出具の容器装着後の側面図である。本実施形態に係る液体注出具も第1の実施形態と同様、図7~図9に示したように、ゲーベルトップ型の紙容器KGに装着された状態で使用される。
図7~図9に示すように本実施形態の液体注出具は、ゲーベルトップ型の紙容器KGに装着されて紙容器KGから液体を注出する液体注出具100である。第2の実施形態では、紙容器KGの2つの上面KGa、KGbの双方において紙容器KGと固定される。第2の実施形態に係る液体注出具100は、第1の実施形態に係る液体注出具10の構成に加えて、第5縁21aと第5縁21aに対向する第6縁21bを有する平面形状を有する第2基板部21と、第5縁21aに連接され、第2基板部21の面方向と交差する方向に伸びる第1部分22Aと、第1部分22Aに連接され、第2基板部21の面方向に沿う方向に伸びる第2部分22Bと、を備える第3係合部22と、第6縁21bに連接され、第2基板部21の面方向と交差する方向に伸びる第1部分23Aと、第1部分23Aに連接され、第2基板部21の面方向に沿う方向に伸びる第2部分23Bと、を備える第4係合部23と、第2基板部21に接続された把持部24と、第1基板部1に延設された第1延設部15と、第2基板部21に延設された第2延設部25と、第1延設部15と第2延設部25を接続する接続部30と、を有する。第2の実施形態で用いるゲーベルトップ型の紙容器KGは、第1の実施形態と同様、図1(b)に示すように、市販されている飲料容器等に使用されるタイプのものである。
図7~図9に示すように、本実施形態の液体注出具は、紙容器KGの一方の上面KGaに固定された第1の実施形態と同様の液体注出具に加えて、他方の上面KGbに、上面KGaに固定された第1基板部1と同様の第2基板部21、2つの係合部を備えた構造を固定し、さらに把持部24を設けたものである。さらに、一方の上面KGaに固定された第1基板部1と、他方の上面KGbに固定された第2基板部21が連続するように接続されている。
図7に示すように、紙容器KGの一方の上面KGaには、第1の実施形態と同様にして、紙容器KGの容器注出口に、挿入部7(図示省略)が挿入され、第1係合部2と第2係合部3により基板部1が固定されている。第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して詳細な説明を省略するが、第2の実施形態において追加される他の基板部と区別するため、第1の実施形態における基板部1と同様の構成である基板部1を第1基板部1と表現し、もう1つの基板部を第2基板部21と表現する。なお、図7~図9においては、第1係合部2と第2係合部3付近の構造は、図6に示した変形例の態様としている。第2の実施形態では、紙容器KGの他方の上面KGbにおいて、第3係合部22と第4係合部23により第2基板部21が固定されている。容器注出口が形成されているのは、一方の上面KGaだけである。
さらに、他方の上面KGbには、容器注出口がないため、第2基板部21には、注出部や挿入部は接続されていない。第2基板部21の面方向と交差する方向には、把持部24が延設されており、把持部24を掴むことにより、第2基板部21に固定された紙容器KGを持ち上げられるようになっている。第2の実施形態では、さらに、第1基板部1、第2基板部21にそれぞれ第1延設部15、第2延設部25が延設されており、第1延設部15と第2延設部25が接続部30において接続されることにより、2つの上面を固定する液体注出具が一体化されている。第2基板部21、第3係合部22、第4係合部23の構造は、第1の実施形態における基板部1、第2係合部3、第1係合部2の関係と同様となっている。本実施形態では、第3係合部22の第5縁21aに沿う方向の第2部分22Bの長さが、第4係合部23の第6縁21bに沿う方向の第2部分23Bの長さより短いため、第2基板部21の紙容器KGの上面KGbへの固定が容易となる。
第1基板部1における第1係合部2と第2係合部3の関係と同様、第3係合部22と第4係合部23における第2部分の長さが異なっている。第3係合部22と第4係合部23における第2部分の長さが異なっていることにより、第1の実施形態において説明したように、第2部分の長い方の係合部を紙容器KGの上面の一方の端に嵌めた後、短い方の係合部で上面の他方の端を抑えることができる。このため、第2基板部21を紙容器KGの上面KGbに固定し易くなる。第3係合部22と第4係合部23のどちらが長くても第2基板部21の固定のし易さ、固定の安定性に関しては同じである。しかし、本実施形態では、第1基板部1における第1係合部2と第2係合部3の関係から、第3係合部22における第2部分22Bの長さを第4係合部23の長さより短くしている。
具体的には、第1係合部2の第2部分2Bの第1縁1aに沿う方向の長さが相対的に長い場合、その第1縁1aに近い第5縁21a側の第3係合部22の第2部分22Bの長さを相対的に短くする。これにより、紙容器KGを上方から見た場合に、相対的に長い第2部分が第1係合部2、第4係合部23に存在し、相対的に短い第2部分が第2係合部3、第3係合部22に存在する。すなわち、上方から見た際に、紙容器の中央を挟んだ位置に、対角上に、相対的に長い第2部分が存在することになり、液体注出具100の固定状態を安定化することができる。
第1基板部1には、第4縁1dの方向に第1延設部15が延設されている。第1延設部15は、第4縁1dの全範囲に亘って延設されているわけではなく、第4縁1dの中央部分を含む半分程度の幅について延設されている。同様に、第2基板部21には、第8縁21dの方向に第2延設部25が延設されている。第2延設部25も、第1延設部15と同様、第8縁21dの全範囲に亘って延設されているわけではなく、第8縁21dの中央部分を含む半分程度の幅について延設されている。第1延設部15と第2延設部25は接続部30により接続されている。すなわち、接続部30により、第1基板部1、第2基板部21を含む液体注出具が1つに繋がる。本実施形態では、液体注出具100は、キャップ9以外は、一体で成形されている。したがって、接続部30は、第1延設部15、第2延設部25からさらに延設された部分となっている。
実際には、接続部30、第1延設部15、第2延設部25によりヒンジ部を構成しており、接続部30を中心軸として、第1延設部15と第2延設部25が互いに回動可能に形成されている。接続部30において回動可能とするため、本実施形態では、接続部30を第1基板部1、第2基板部21、第1延設部15、第2延設部25より薄くしている。より回動し易くするため、接続部30の厚みは1mm以下とすることが好ましい。装着状態においては、第1延設部15と第2延設部25は、接続部30を介し、上端部KGcを介して互いに対向する位置に配置される。
第1基板部1は、紙容器KGに安定して固定されるように、上面KGaと平坦な平板状となっている。第1延設部15は、一方の端部が第1基板部1に延設され、装着時には上面KGa上に位置し、他方の端部が接続部30に延設され、装着時には上端部KGcの上端に位置する。そのため、第1延設15部は、上面KGaと上端部KGcのなす角度に合わせて、その断面が滑らかに湾曲している。同様に、第2基板部21は、紙容器KGに安定して固定されるように、上面KGbと平坦な平板状となっている。第2延設部25は、一方の端部が第2基板部21に延設され、装着時には上面KGb上に位置し、他方の端部が接続部30に延設され、装着時には上端部KGcの上端に位置する。そのため、第2延設部25は、上面KGbと上端部KGcのなす角度に合わせて、その断面が滑らかに湾曲している。
図7~図9に示すように、第2の実施形態では、第2基板部21に延設されて把持部24が形成されている。把持部24は、第2基板部21の面方向と交差する方向および面方向に沿った方向に延びる平板状であり、接続部30から離れた側において屈曲しており、人の手で把持し易い形状となっている。
第2の実施形態の液体注出具においても、第1の実施形態と同様、本体部以外に、さらに注出部6の注出口を覆って装着可能なキャップ9を備えている。第2の実施形態の液体注出具100における本体部、キャップ9としては、樹脂成形加工により加工された合成樹脂を用いることができるが、第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様、いずれもポリプロピレン製である。キャップ9は透明であることが好ましい。キャップ9が透明であることにより、キャップ9を貯留具として用いた場合に、貯留された液体が側面から視認可能となるためである。また、第2の実施形態の液体注出具においても、第1の実施形態と同様、キャップ9の側面に目盛が形成されており、キャップ9内に貯留した液体の計量を行うことが可能となっている。すなわち、キャップ9は、液体の貯留具および計量器としても機能する。
図9は、キャップ9を含めて液体注出具100全体を紙容器KGに装着した状態の側面図である。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、特に、液体注出具100が、紙容器KGの側面KGdよりも外方に出ないような工夫はなされていない。そのため、図示は省略しているが、注出部6は筒状の円筒形状であり、断面が円形状である注出部6の延伸方向の長さは、第1基板部1の第3縁1c側でも、第1基板部1の第4縁1d側でも同じである。第2の実施形態においては、キャップ9の形状は、円筒状の注出部6を覆う形状となっており、平面視において円形状となっている。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、第1基板部1の上面側には、注出部6を支持するための支持部として第1支持部4、第2支持部5の2つの支持部を有する。ただし、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、第2支持部5の外周側には、螺子山または螺子溝となる螺子構造(図示省略)が形成されている。この螺子構造はキャップ9の内面側に形成された螺子構造(図示省略)と螺合し、キャップ9を保持する。なお、第2支持部5とキャップ9は互いに係合可能な係合構造を有していればよく、第1の実施形態に示したように、螺子構造以外の係合構造であってもよい。
上記のような液体注出具100を紙容器KGに装着する際には、まず、キャップCPを紙容器KGから外す。そして、紙容器KGを下方に位置させた状態で、上方から、液体注出具100の挿入部7を下方に向けて移動させる。そして、第2部分の長さが長い方の第1係合部2と第1基板部1の間に紙容器KGの上面KGaを入れる一方、挿入部7の外面が紙容器KGの容器注出口の内面より内側に収まるようにして、挿入部7を容器注出口の内側に挿入する。さらに、パッキン8の外面も容器注出口の内面より内側に収まるようにして、挿入部7を容器注出口の内側に挿入する。これにより、第1基板部1が紙容器KGの上面KGaに接触した状態となる。そして、第2部分の長さが短い方の第2係合部3を紙容器KGの上面KGaの端部に係合させる。この際、第2係合部3と第1基板部1の間に紙容器KGの上面KGaを入れるため、上面KGaを撓ませるとともに、第1基板部1を撓ませる。
そして、把持部24を下方に移動させることにより、接続部30を曲げて第2基板部21を紙容器KGの上面KGbに接触させる。続いて、そして、第2基板部21に連設された2つの係合部のうち、第2部分の長さが長い方の第4係合部23と第2基板部21の間に紙容器KGの上面KGbを入れる。そして、第2部分の長さが短い方の第3係合部22を紙容器KGの上面KGbの端部に係合させる。この際、第3係合部22と第2基板部21の間に紙容器KGの上面KGbを入れるため、上面KGbを撓ませるとともに、第2基板部21を撓ませる。
さらに、液体注出具100本体が装着された紙容器KGを下方に位置させて、上方からキャップ9の開口を下方に向けた状態で移動させ、キャップ9を注出部6に被せる。そして、第2支持部5の螺子構造とキャップ9の螺子構造を螺号させることにより、キャップ9を液体注出具100本体に装着する。これにより、図7~図9に示すように、キャップ9を含めて液体注出具100全体が紙容器KGに装着される。なお、先にキャップ9を液体注出具100本体に装着しておき、液体注出具100の挿入部7を容器注出口の内側に挿入して、液体注出具100を紙容器KGに装着して、図7~図9に示すような状態としてもよい。液体注出具100を事前に液体入り紙容器に装着しておき、液体注出具100が装着された状態の液体入り紙容器を、販売等することも可能である。また、液体が入っていない空の紙容器に液体注出具100が装着された状態の紙容器を、販売等することも可能である。
上記第1、第2の実施形態に係るキャップ9の側面には、液体の量を示すための目盛が形成されている(図示省略)。この目盛を参照することにより、例えば、注出部6から注出されて貯留された液体が何ml(ミリリットル)であるかを計量することができる。この場合、キャップ9は、いわゆる計量カップとして用いられる計量具としても機能する。単に注出部6を保護するキャップとして用いる場合や、単に貯留することを目的とする場合には、目盛を形成しておかなくてもよい。
上記実施形態に係る液体注出具の材料としては、各構成要素のいずれも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS樹脂などが使用でき、その成型法としては、真空成形や圧空成形などのシートフォーミング法、射出成形法などが使用できる。上記実施形態では、キャップを含め、液体注出具の各構成要素を、ポリプロピレンを材料として射出成形法により形成している。
また、ゲーベルトップ型の紙容器KGに使用する材料は、紙を主体とする積層体からなり、その紙の一方の面に最内層が熱接着性樹脂層である内層を、他方の面に最外層が熱接着性樹脂層である外層を備えていることを基本としている。そして、紙と熱接着樹脂層との間にバリアー層を積層することもできる。
また、積層体の最内層および最外層に使用する熱可塑性樹脂は、内容物の保護、特に液状の物質を入れても洩れない機能、また、熱シールにより貼り合わせて液体用紙容器の組み立てを可能にする機能を持っている必要がある。具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン-α ・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂などの樹脂を使用することができる。なかでも、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体は、伸縮性があり、ひび割れ、ピンホールが発生しにくく、好適に使用することができる。
上記の熱接着性樹脂を用いて、例えば、押し出し機を使用し、紙とバリアー層との層間に、上記のような樹脂の1種又は2種以上を単層又は多層に押し出して溶融押し出し樹脂層を形成し、その溶融押し出し樹脂層を介して、上記の紙とバリアー層とを積層することができるものである。
なお、ゲーベルトップ型の紙容器KGにおいて、熱接着性樹脂層の膜厚としては、20~200μmの範囲が好ましく、25~100μmの範囲がより好ましい。膜厚が、25μm未満であると、炙りピンホールが発生し易い傾向にあることから好ましくなく、200μmを越えると、紙容器の底面や上面の成形性が非常に悪くなることから好ましくないものである。
また、ゲーベルトップ型の紙容器KGを構成するバリアー層として、機械的、物理的、化学的、その他において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ、耐熱性を有する樹脂のフィルム又はシートを使用することができる。具体的には、例えば、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂) 、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルム又はシートを使用することができる。さらに、これらのフィルムに金属蒸着膜あるいは無機酸化膜を設けたフィルム、金属箔などを使用することもできる。
具体的な材料の構成としては、表面側からポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層、発泡ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層、ポリプロピレン樹脂層/紙層/ポリプロピレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエステル樹脂層、ポリエステル樹脂層/紙層/ポリエステル樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/エチレン-アクリル酸共重合体層/アルミニウム箔/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層(フィルム)、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層/アルミニウム箔/二軸延伸ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層/蒸着アルミ層/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層/シリカ蒸着層/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層(フィルム)などがあげられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、支持部として第1支持部と第2支持部を備える構成としたが、特に2つに区分されず、1つの支持部であってもよい。
また、上記実施形態では、キャップを備え、注出口を覆うようにして、液体注出具に装着するようにしたが、必ずしもキャップを備える必要はなく、キャップがない構成とすることも可能である。
1・・・基板部(第1基板部)
2・・・第1係合部
2A、22A・・・第1部分
2B、22B・・・第2部分
3・・・第2係合部
3A、23A・・・第1部分
3B、23B・・・第2部分
4・・・第1支持部
5・・・第2支持部
6・・・注出部
7・・・挿入部
8・・・パッキン
9・・・キャップ
10、100・・・液体注出具
15・・・第1延設部
21・・・第2基板部
22・・・第3係合部
23・・・第4係合部
24・・・把持部
25・・・第2延設部
30・・・接続部
CP・・・キャップ
KG・・・紙容器
KGa、KGb・・・(紙容器の)上面
KGb・・・(紙容器の)突出部
KGc・・・(紙容器の)上端部
KGd・・・(紙容器の)側面

Claims (7)

  1. 第1縁と当該第1縁に対向する第2縁を有する平面形状を有する基板部と、
    前記第1縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第1係合部と、
    前記第2縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第2係合部と、
    前記基板部と交差する方向に延びる筒状の注出部と、
    紙容器の注出口に挿入する筒状の挿入部と、を備え、
    前記第1係合部の前記第2部分の前記第1縁に沿う方向の長さは、前記第2係合部の前記第2部分の前記第2縁に沿う方向の長さより長い、液体注出具。
  2. 前記第1係合部、前記第2係合部は、それぞれ前記基板部との間に形成された開口を挟む複数個所の連接部により連接されてなる、請求項1に記載の液体注出具。
  3. 前記基板部は、前記第1縁と前記第2縁の間に延びる第3縁と、当該第3縁と対向する第4縁を有し、
    前記注出部の注出面が、当該注出部の延伸方向に対して、第3縁側から前記第4縁側に傾いている、請求項2に記載の液体注出具。
  4. 前記基板部を第1基板部とし、
    第5縁と当該第5縁に対向する第6縁を有する平面形状を有する第2基板部と、
    前記第5縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第3係合部と、
    前記第5縁に連接され、前記基板部の面方向と交差する方向に伸びる第1部分と、当該第1部分に連接され、前記基板部の面方向に沿う方向に伸びる第2部分と、を備える第4係合部と、
    前記第2基板部に接続された把持部と、
    前記第1基板部に延設された第1延設部と、
    前記第2基板部に延設された第2延設部と、
    前記第1延設部と前記第2延設部を接続する接続部と、を有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体注出具。
  5. 前記第3係合部の前記第5縁に沿う方向の長さは、前記第4係合部の前記第6縁に沿う方向の長さより短い、請求項4に記載の液体注出具。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体注出具を備えたことを特徴とする紙容器。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体注出具を備えたことを特徴とする液体入り紙容器。
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