JP2021196127A - 貯湯式給湯システム - Google Patents

貯湯式給湯システム Download PDF

Info

Publication number
JP2021196127A
JP2021196127A JP2020103919A JP2020103919A JP2021196127A JP 2021196127 A JP2021196127 A JP 2021196127A JP 2020103919 A JP2020103919 A JP 2020103919A JP 2020103919 A JP2020103919 A JP 2020103919A JP 2021196127 A JP2021196127 A JP 2021196127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
hot water
boiling
tank
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020103919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7466387B2 (ja
Inventor
智 赤木
Satoshi Akagi
正樹 豊島
Masaki Toyoshima
杏奈 大森
Anna Omori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2020103919A priority Critical patent/JP7466387B2/ja
Publication of JP2021196127A publication Critical patent/JP2021196127A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7466387B2 publication Critical patent/JP7466387B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】殺菌運転における消費電力量の低減を図ることが可能な貯湯式給湯システムを提供する。【解決手段】貯湯式給湯システムは、タンクの下部から導出した低温水を沸上げ手段で沸上げ、タンクの上部に戻す全部沸上げ回路と、タンクの高さ方向の中間部に接続された中間部導出配管から導出した水を沸上げ手段で沸上げ、タンクの上部に戻す上部沸上げ回路とを有する。貯湯式給湯システムは、タンク内における中温層の容量に応じて全部沸上げ回路と上部沸上げ回路とを切り替えて殺菌運転を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、タンク内の湯を殺菌する殺菌運転を有する貯湯式給湯システムに関する。
貯湯式給湯システムは、負荷の発生に対して湯切れの生じることのないように、事前に沸上げ手段により生成された湯水をタンクに溜めておき、当該タンクの湯を用いて負荷を賄うシステムである。この種の貯湯式給湯システムでは、従来、タンク内の湯を殺菌する機能を有している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、タンク内の全ての湯の温度がレジオネラ菌を殺菌可能な殺菌温度以上となるようにタンク内の湯を沸上げる殺菌運転を行っており、この殺菌運転を、週一回、定時に行うようにしている。
特開2014−214958号公報
特許文献1では、定時に行う殺菌運転において、毎回、タンク内の全ての湯を対象に沸上げを行っている。このため、タンク内において殺菌能力が残存しており殺菌が不要な湯に対しても沸上げが行われる場合があり、消費電力の無駄があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、殺菌運転における消費電力量の低減を図ることが可能な貯湯式給湯システムを提供することを目的とする。
本開示に係る貯湯式給湯システムは、タンク内に貯めた湯を負荷側へ給湯する貯湯式給湯システムであって、水を沸上げて湯にする沸上げ手段と、沸上げ手段で沸上げられた湯を上部から貯留し、殺菌済の低温水を下部から貯留するタンクと、タンクの下部から導出した低温水を沸上げ手段で沸上げ、タンクの上部に戻す全部沸上げ回路と、タンクの高さ方向の中間部に接続された中間部導出配管から導出した水を沸上げ手段で沸上げ、タンクの上部に戻す上部沸上げ回路と、沸上げ手段の沸上げ運転を制御する制御手段とを備え、沸上げ運転は、タンク内の低温水を低温よりも高い中温に沸上げ、中温水をタンク内へ貯留する中温沸上げ運転と、タンク内の水を中温よりも高い殺菌温度以上の高温で沸上げ、高温水をタンク内へ貯留する殺菌運転とを有し、制御手段は、予め設定された殺菌運転の実施日、以外の日は中温沸上げ運転を行い、殺菌運転の実施日には殺菌運転を行うようにしており、殺菌運転の際、タンク内に貯留された中温水による中温層の容量に応じて、全部沸上げ回路と上部沸上げ回路とを切り替えて殺菌運転を行うものである。
本開示によれば、タンク内における中温層の容量に応じて全部沸上げ回路と上部沸上げ回路とを切り替えて殺菌運転を行うようにしたので、殺菌運転における消費電力量の低減を図ることができる。
実施の形態1に係る貯湯式給湯システムの構成図である。 実施の形態1に係る各貯湯式給湯システム内の信号の流れを表すブロック図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯システムにおける、殺菌沸上げ実施日以外の沸上げ動作の説明図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯システムの殺菌沸上げ実施日における沸上げ動作の説明図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯システムの殺菌沸上げ実施日における沸上げ動作の説明図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯システムにおける沸上げ運転の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2に係る貯湯式給湯システムにおける沸上げ運転の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3に係る貯湯式給湯システムの構成図である。 実施の形態3に係る各貯湯式給湯システム内の信号の流れを表すブロック図である。 実施の形態4に係る貯湯式給湯システムにおける、全量高温による夜間沸上げ実施日の翌日の沸上げ動作の説明図である。
本実施の形態に係る構成、動作及び効果について図1〜図9を用いて説明する。
実施の形態1.
≪機器構成≫
図1は、実施の形態1に係る貯湯式給湯システムの構成図である。
本実施の形態1における貯湯式給湯システムは、縦長のタンク1、沸上げ手段2、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、沸上げ回路切替弁42a、湯張り開閉弁43及び追焚き熱交換器5を備えている。貯湯式給湯システムは更に、沸上げ往き配管301a、沸上げ戻り配管301b、給水配管302、高温導出配管303、中間部導出配管301c、温調配管304及び湯栓配管305を備えている。貯湯式給湯システムは更に、浴槽往き配管306a、浴槽戻り配管306b、追焚き往き配管307a、追焚き戻り配管307b及び制御手段100等を備えている。
タンク1には、湯水が溜められる。沸上げ手段2は、タンク1内の水を沸上げる。この沸上げ手段2は、例えばヒートポンプを用いて構成される。また沸上げ手段2は例えばインバータ制御等を用いて沸上げ能力を可変に設定できるように構成される。またヒートポンプに用いられる冷媒は、高温出湯に適したCOでもよいが、本実施の形態1に特徴的な運転において運転効率を高めるために、冷媒の超臨界状態を用いない冷媒、例えば一般的なフロン系冷媒、プロパン又はイソブタン等の冷媒でもよい。
湯栓温調弁41は、タンク1内の温水と、例えば市水等の冷水とを混合し、シャワー等の湯栓から直接給湯負荷に供給する湯の温度を調節する。沸上げ回路切替弁42aは、後述の全部沸上げ回路60と上部沸上げ回路70とを切り替える。沸上げ回路切替弁42aは、入口となるaポート及びbポートと、出口となるcポートとを有する3方弁で構成されている。沸上げ回路切替弁42aは、a−c、b−cの2つの経路の間で流路切替可能に構成されている。湯張り開閉弁43は、浴槽6の湯張りをする際の流路を開閉するものである。
追焚き熱交換器5は、浴槽6内の浴槽水を加熱する追焚きのときにタンク上部の高温水と浴槽6の湯を熱交換する。浴槽6には、入浴用の例えば約40℃の湯が溜められる。
沸上げ往き配管301aは、タンク下部の水を沸上げ手段2に導く。沸上げ戻り配管301bは、沸上げ手段2で沸上げた湯をタンク上部に導く。沸上げ往き配管301a及び沸上げ戻り配管301bは、水を沸上げ温度まで加熱して湯にし、湯をタンク1内へ貯留する沸上げ回路20を沸上げ手段2及び沸上げポンプ31と共に構成している。沸上げ回路20は、全部沸上げ回路60及び上部沸上げ回路70を有している。全部沸上げ回路60及び上部沸上げ回路70については改めて説明する。
給水配管302は、タンク下部に市水等の冷水を導く。タンク1内には、タンク1から温水が流出した分、市水等の冷水が自動的に給水配管302を介して流入するようになっている。高温導出配管303は、タンク上部から高温水を導出して湯栓温調弁41に導く。中間部導出配管301cは、タンク1の中間部から温水を導出して沸上げ回路切替弁42aに導く。温調配管304は、給水配管302から分岐して湯栓温調弁41に低温水を導く。湯栓配管305は、湯栓温調弁41にて温調された湯を、使用される湯栓に導く。
浴槽戻り配管306bは、浴槽6内の水を追焚き熱交換器5に導く。浴槽往き配管306aは、追焚き熱交換器5で昇温された湯を浴槽6に導く。追焚き往き配管307aは、タンク上部の高温水を追焚き熱交換器5に導く。追焚き戻り配管307bは、追焚き熱交換器5で浴槽6からの水と熱交換して冷めた湯を、タンク1に導く。
沸上げポンプ31は、比較的低温な沸上げ往き配管301aの途中に接続される。追焚きポンプ32は、比較的低温な追焚き戻り配管307bの途中に接続される。浴槽ポンプ33は、比較的低温な浴槽戻り配管306bの途中に接続される。
制御手段100は、沸上げ手段2、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、沸上げ回路切替弁42a及び湯張り開閉弁43の動作を制御する。
また、タンク1には、高さ方向に間隔をおいて、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51fが設けられる。なお、ここでは、貯湯温度センサの個数が6個の場合を説明するが、これに限るものではなく、タンク1の内部の温度分布を測るのに充分な数の温度センサを設けるようにしてもよい。沸上げ戻り配管301bには、沸上げ手段2にて沸上げた水の温度を検出する沸上げ温度センサ501bが設けられる。給水配管302には、給水温度を検出するための給水温度センサ504が設けられる。タンク上部には、タンク上部から導出される高温水の温度を検出する上部導出温度センサ503が設けられる。
中間部導出配管301cには、タンク中間部から導出される温水の温度を検出する中間部温度センサ501cが設けられる。湯栓配管305には、湯栓に供給される湯温を検出する湯栓温度センサ505が設けられる。浴槽往き配管306aには、追焚き熱交換器5から浴槽6に流れ込む浴槽往き温度を検出する浴槽往き温度センサ506aが設けられる。浴槽戻り配管306bには、浴槽6から追焚き熱交換器5に流れ込む浴槽戻り温度を検出する浴槽戻り温度センサ506bが設けられる。なお、浴槽戻り温度センサ506bは、定期的に浴槽ポンプ33を運転させることにより、浴槽6内の浴槽水を浴槽戻り配管306bに通過させて浴槽温度を検出する手段として利用してもよい。
追焚き戻り配管307bには、追焚き熱交換器5からタンク1に戻る湯の温度を検出する追焚き戻り温度センサ507が設けられる。湯栓配管305には、負荷側で使用される湯量を検出する湯栓流量センサ601が設けられる。
図2は、実施の形態1に係る各貯湯式給湯システム内の信号の流れを表すブロック図である。
図2に示すように、制御手段100は、目標温度設定手段101、ポンプ制御手段102、弁制御手段103、沸上げ制御手段104、蓄熱量算出手段105、及び、必要熱量予測手段106等を有する。
制御手段100には、時刻検出手段であるタイマー、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51f、沸上げ温度センサ501b、上部導出温度センサ503、中間部温度センサ501c、給水温度センサ504、湯栓温度センサ505、浴槽往き温度センサ506a、浴槽戻り温度センサ506b、追焚き戻り温度センサ507、及び、湯栓流量センサ601からの情報が入力される。この制御手段100は、入力されたこれらの情報に基づいて、沸上げ手段2、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、沸上げ回路切替弁42a、湯張り開閉弁43を制御する。
制御手段100は、貯湯式給湯システム全体を統括制御するものであり、例えば、マイクロプロセッサユニット等で構成される。なお、制御手段100の構成については、これに限定するものではない。例えば、制御手段100は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されていてもよい。また、制御手段100は、プログラムモジュールであって、図示しないCPU等からの指令により、実行されるものでもよい。
目標温度設定手段101は、主にユーザーによるマニュアル操作にて、湯栓からの給湯にてシャワー又は浴槽6に供給する湯の温度及び浴槽6を温調する際の目標浴槽温度を設定する。
ポンプ制御手段102は、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32及び浴槽ポンプ33の回転数を制御し、ポンプ循環量を調節する。
弁制御手段103は、湯栓温調弁41から流出する湯が、目標温度設定手段101で設定された目標温度に近づくように湯栓温調弁41の動作を制御する。
沸上げ制御手段104は、予測される追焚き用必要熱量に対してタンク1内の蓄熱量が不足しないように沸上げ手段2の運転を制御する。
蓄熱量算出手段105は、給湯に有効な蓄熱量の算出と、追焚きに有効な蓄熱量の算出とを行う。以下、それぞれの蓄熱量算出について順に説明する。
[給湯に有効な蓄熱量の算出]
蓄熱量算出手段105は、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51fの情報に基づいてタンク1内の湯の有する蓄熱量の内で、給湯に有効な蓄熱量を算出する。給湯においては、タンク1内の湯の有する熱エネルギーを、湯と市水との混合によって市水に与える。このため、給湯に有効な熱エネルギーのゼロ点は、市水の給水温度である。ここで、ゼロ点とは、給湯エネルギー基準温度である。したがって、市水の給水温度を熱エネルギーのゼロ点としてタンク容積に関して積分することにより、給湯に有効な蓄熱量が算出される。また、給湯に有効な所定の温度である例えば45℃以上の湯の領域に関してのみ積分して、給湯に有効な蓄熱量を算出してもよい。
[追焚きに有効な蓄熱量の算出]
蓄熱量算出手段105は、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51fの情報、及び、目標温度設定手段101で設定された目標温度に基づいて、タンク1内の湯の有する蓄熱量の内で、追焚きに有効な蓄熱量を算出する。
追焚きにおいて追焚き熱交換器5に送られた高温水は、追焚き熱交換器5にて浴槽系統に熱を供給して温度が低下し、追焚き戻り配管307bからタンク1に戻される。したがって、タンク1内の湯の有する熱エネルギーの内、追焚きにおいて有効に利用される熱エネルギーは、貯湯温度から追焚き戻り温度を減算した部分である。つまり、追焚き戻り温度センサ507で検出された追焚き戻り温度を熱エネルギーの基準温度として、タンク容積に関して積分することにより、追焚きに有効な蓄熱量が求められる。
また、追焚き戻り温度は、追焚き戻り温度センサ507で検出するとしたが、追焚き戻り温度センサ507を設けずに、導出温度、浴槽戻り温度、追焚きポンプ回転数、又は、浴槽ポンプ回転数等から推定してもよい。例えば、目標温度設定手段101からの情報と、浴槽戻り温度センサ506bの情報とに基づいて追焚き戻り温度を予測してもよい。他に例えば、浴槽温度を目標浴槽温度で一定と仮定し、その浴槽温度に、追焚き熱交換器5の性能に依存した設定値を加えた温度を追焚き戻り温度としてもよい。また、浴槽温度を、現在の浴槽温度と目標浴槽温度との平均値で一定と仮定し、その浴槽温度に、追焚き熱交換器5の性能に依存した設定値を加えた温度を追焚き戻り温度としてもよい。
必要熱量予測手段106は、給湯負荷に対して湯切れを回避するために必要な蓄熱量(以下、湯切れ回避用必要熱量という)の予測と、追焚きに必要な蓄熱量(以下、追焚き用必要熱量という)の予測とを行う。以下、それぞれの蓄熱量の予測方法について順に説明する。
[湯切れ回避用必要熱量の予測]
必要熱量予測手段106は、(a)ユーザーの過去の給湯負荷の実績に基づいて湯切れ回避用必要熱量を予測するか、又は、(b)所定の設計値に基づいて湯切れ回避用必要熱量を設定する。
(a)ユーザーの過去の給湯負荷実績から湯切れ回避用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測手段106は、タイマー、湯栓温度センサ505、及び、湯栓流量センサ601からの情報に基づいて、所定の時間幅ごとの給湯負荷実績を日々学習する。所定の時間幅とは例えば6分であり、6分ごとの負荷を、1日分である240区間分、学習する。そして、必要熱量予測手段106は、学習した給湯負荷実績を用いて、本システムの沸上げ能力による同時運転を考慮して、湯切れ回避用必要熱量を予測する。ここで、同時運転とは、沸上げ手段2による「沸上げ」を行っている最中に、給湯又は追焚き等のユーザーによる「熱負荷」が発生する状況を指す。
具体的には、湯切れ回避用必要熱量は、「240区間のうちのX区間からY区間までの間における合計給湯負荷」から「X区間からY区間までの間において沸上げ手段2により沸上げ可能な熱量」を減算することによって求められる。例えば、ユーザーによる集中的な湯の使用、具体的には湯張りとシャワー2回とが、第1区間から第10区間の1時間で行われたという学習結果があったとする。この場合、湯切れ回避用必要熱量は、「湯張り+シャワー2回」分の熱量Q1から、「沸上げ手段2が1時間で沸上げ可能な熱量Q2」を減算した値Q3である。つまり、湯切れを回避するためにタンク1に蓄えておく必要のある熱量は、熱量Q3である。タンク1内の熱量がQ3を下回った瞬間に、沸上げ手段2にて沸上げを開始することで、湯切れを回避できる。
また、「湯張り+シャワー2回」分の熱量Q1そのものをタンク1内に蓄えておくことでも、湯切れを回避できるため、必要熱量予測手段106は、熱量Q1そのものを湯切れ回避用必要熱量として求めてもよい。また、240区間のうち、熱量Q1が最大となる区間帯を特定し、特定された区間帯において湯切れを回避できる湯切れ回避用必要熱量として予測することで、信頼性の高いシステムを構築できる。
(b)所定の設計値に基づいて湯切れ回避用必要熱量を設定する場合
必要熱量予測手段106は、多量の給湯負荷が予測される例えば17:00〜23:00の時間帯は、湯切れ回避用必要熱量を大きく設計し、それ以外の時間帯は小さく設計する。大きく設計する場合の湯切れ回避用必要熱量は、例えば、300Lを42℃にするための熱量とし、小さく設計する場合の湯切れ回避用必要熱量は、例えば50Lを42℃にするための熱量等とする。
[追焚き用必要熱量の予測]
必要熱量予測手段106は、(a)現在の浴槽6の温度及び湯量のうちの一方又は両方、又は、(b)ユーザーの過去の追焚き実績、に基づいて追焚き用必要熱量を予測する。
(a)現在の浴槽6の温度及び湯量のうちの一方又は両方の情報に基づいて追焚き用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測手段106は、現在の浴槽6の温度及び湯量のうちの一方又は両方の情報に基づいて追焚き負荷を算出し、追焚き負荷そのものを追焚き用必要熱量とする。追焚き負荷は、浴槽6の温度を現時点の温度から目標浴槽温度まで上昇させるのに必要な熱量である。よって、追焚き負荷は、浴槽6の湯量に、目標浴槽温度(例えば40℃)と現時点の浴槽温度(例えば30℃)との差と、密度(例えば1kg/L)と、比熱(例えば1kcal/g℃)とを積算することで算出される。
追焚き負荷を算出する際の浴槽6の湯量には、例えば200L等の一般的な値を使用してもよいし、ユーザーによってリモコンで設定された値を使用してもよい。また、湯栓配管305に流量計を設置し、流量の積算値を浴槽6の湯量としてもよい。また本システムにおいて、例えば浴槽戻り配管306b内に圧力センサ等の水位検出手段を設け、水位から浴槽6の湯量を求めてもよい。すなわち、タンク1から浴槽6への積算流量と水位との相関を初期学習しておき、水位検出手段で検出した水位と学習結果とから浴槽6の湯量を求めてもよい。
(b)ユーザーの過去の追焚き実績から追焚き用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測手段106は、追焚き負荷実績を日々学習する。必要熱量予測手段106は、当該学習結果の過去所定期間内の追焚き負荷の最大値又は平均値を用いて、当日予測される追焚き負荷を予測し、予測した追焚き負荷そのものを追焚き用必要熱量とする。追焚き負荷の学習では、具体的には浴槽6の湯量と、追焚きの開始時と終了時との温度差とを学習する。また、浴槽戻り配管306b或いは浴槽往き配管306aを循環する流量と、追焚き熱交換器5の浴槽6側の系統の出入り口の温度差と、を学習してもよい。浴槽戻り配管306b或いは浴槽往き配管306aを循環する流量は、流量計で直接的に算出してもよいし、追焚きポンプ32への制御信号から間接的に算出してもよい。
また、必要熱量予測手段106は、予測した追焚き負荷から、追焚き中に沸上げ手段2が沸上げ可能な熱量を減算した値を、追焚き用必要熱量としてもよい。
以上、本実施の形態における貯湯式給湯システムの機器構成を説明した。
以下、本実施の形態における貯湯式給湯システムの動作について説明する。
≪基本的な運転動作≫
まず、貯湯式給湯システムの基本的な運転動作を図1を参照して説明する。
[沸上げ動作]
沸上げ動作には、全部沸上げ回路60を用いた沸上げ動作と、上部沸上げ回路70を用いた沸上げ動作とがある。全部沸上げ回路60は、沸上げ回路切替弁42aをa−c方向に開くことで形成される。全部沸上げ回路60を用いた沸上げ動作は、タンク下部の水を、沸上げポンプ31によって沸上げ往き配管301aを通して沸上げ手段2に送り、沸上げ手段2によって沸上げて湯を生成する。生成された湯は、沸上げ戻り配管301bを通じてタンク上部に戻される。これによりタンク内の湯が全部沸き上げられる。上部沸上げ回路70は、沸上げ回路切替弁42aをb−c方向に開くことで形成される。上部沸上げ回路70を用いた沸上げ動作は、タンク中間部の水を、沸上げポンプ31によって中間部導出配管301cを通して沸上げ手段2に送り、沸上げ手段2によって沸上げて湯を生成する。生成された湯は、沸上げ戻り配管301bを通じてタンク上部に戻される。これによりタンク内の中間部導出配管301cより上部の湯が沸き上げられる。
[給湯動作]
タンク1に溜められた湯水は、湯が使用される負荷側の要求に応じて、高温導出配管303から流出し、湯栓温調弁41の高温側ポートに送られる。湯栓温調弁41は、給水配管302から分岐させた温調配管304を通じて水を導き、タンク1から導いた湯と混合させて適温とし、湯栓配管305を通じて蛇口、シャワー、或いは浴槽6等の負荷側へ供給する。
[湯張り動作]
浴槽6に湯を張る湯張り動作は、基本的には湯栓出湯動作と同様である。湯張り指示があると、タンク1内に溜められた湯水が、高温導出配管303から流出し、湯栓温調弁41の高温側ポートに送られる。湯栓温調弁41は、浴槽往き温度センサ506aで検出される温度が、ユーザーが設定した目標浴槽温度となるように、温調配管304から導いた水とタンク1から導いた湯とを混合させる。湯栓温調弁41で温度調整された湯は、湯栓配管305を通じて浴槽6に供給される。そして、浴槽6に溜まった湯量が、ユーザーが設定した湯張り量に達した場合、湯張り開閉弁43が閉じられて湯張り動作が終了する。
[追焚き動作]
追焚きでは、浴槽6に残る浴槽水を目標浴槽温度まで上昇させる。追焚きは、ユーザーの操作により強制的に或いは自動的に開始される。自動的に追焚きを開始する場合とは、例えば、浴槽戻り温度センサ506bによって定期的に検出される浴槽温度が、目標浴槽温度よりも所定量以上、低くなったときが該当する。
追焚きが開始されると、タンク1に溜められた湯が、追焚き往き配管307aを通って、追焚き熱交換器5に送られる。このタイミングと概ね同時に、浴槽6に溜められた湯が、浴槽戻り配管306bを通って追焚き熱交換器5に導かれる。
追焚き熱交換器5で浴槽系統へ熱を与えて温度の低下したタンク系統の湯は、追焚き戻り配管307bを通ってタンク1に戻る。また、追焚き熱交換器5で熱を受け取って温度の上昇した浴槽系統の湯は、浴槽往き配管306aを通って浴槽6に戻る。
追焚きの終了は、ユーザーの操作により強制的にあるいは自動的に行われる。自動的に追焚きを終了する場合とは、浴槽戻り温度センサ506bによって検出される浴槽温度が、目標浴槽温度よりも所定量以上大きくなったときが該当する。
ここで、本明細書における、高温、中温、中低温及び低温について定義する。「高温」とは、後述の殺菌運転における沸上げ温度であって、レジオネラ菌を殺菌可能な殺菌温度以上の温度であり、例えば65℃である。「中温」とは、ユーザーの設定する給湯温度に基づいて設定される給湯設定温度であり、例えば、給湯温度に、タンク1における放熱を考慮した裕度を加えた温度である。具体的には例えば、給湯温度が40℃、裕度が5℃の場合、「中温」は45℃である。「中低温」とは、「中温」と「低温」との間の温度である。「低温」とは、給水配管302を通る市水等の冷水の温度であって、例えば9℃〜10℃である。
≪沸上げ運転≫
本実施の形態1において、沸上げ動作が行われる沸上げ運転は、中温沸上げ運転と、中低温沸上げ運転と、殺菌運転と、を有する。中温沸上げ運転は、水を中温に沸上げ、中温水をタンク1内へ貯留する運転である。中温沸上げ運転により、タンク1内に中温層が形成される。中温沸上げ運転は、全部沸上げ回路60を用いて行われる。中低温沸上げ運転は、水を中低温に沸上げ、中低温水をタンク1内へ貯留する運転である。中低温沸上げ運転は、全部沸上げ回路60を用いて行われる。
殺菌運転は、タンク1内に貯留された湯水を、タンク1から導出して沸上げ手段2に送り、高温に沸上げて殺菌し、殺菌済の高温水をタンク1内へ貯留する運転である。殺菌運転は、全部沸上げ回路60又は上部沸上げ回路70を用いて行われる。給水配管302からタンク1内に供給される低温水は塩素殺菌された状態にあるが、中温沸上げ運転にて低温から中温まで沸き上げられることで、その塩素殺菌の能力は失われる。このため、中温沸上げ運転で沸上げられてタンク1内に残存している湯を定期的に殺菌する必要があり、殺菌運転を行うようにしている。殺菌運転は、例えば4日毎に行われ、以下、殺菌運転を行う日を、「殺菌沸上げ実施日」という。殺菌運転により、タンク1内に殺菌済の高温層が形成される。
ここで、タンク1内において、タンク下部が低温層、低温層の上が中温層の2層であるとき、低温層は塩素殺菌済の低温水で構成されているため殺菌不要であり、殺菌が必要なのは中温層である。このような層状態において、低温層も含めたタンク内の全体を殺菌するのは、消費電力の無駄である。このため、タンク内における中温層の容量が予め設定された設定量以下であるときは、上部沸上げ回路70を用いてタンク内の上部、つまり中温層を対象に殺菌運転を行う。中温層の容量が設定量超であるときは、全部沸上げ回路60を用いてタンク内の全体を対象に殺菌運転を行う。このように、本実施の形態1では、タンク内における中温層の容量に応じて全部沸上げ回路60と上部沸上げ回路70とを切り替えることで、殺菌運転における消費電力量の低減を図る。
タンク内における中温層の容量が予め設定された設定量以下であるかの判断は、ここでは中間部温度センサ501cの検出温度が予め設定された低温範囲内にあるか否かで判断する。低温範囲には、給水温度センサ504にて検出された給水温度に基づいて動的に設定してもよいし、予め決められた温度範囲に設定してもよい。給水温度センサ504にて検出された給水温度に基づいて動的に設定する場合には、たとえば給水温度に1〜2℃加算した温度以下を低温範囲とすればよい。要するに、低温範囲は、タンク内の中間部温度センサ501cの高さ位置に低温層が位置しているのか、中温層が位置しているのかを判別できる温度範囲に設定されればよい。
中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内であれば、中間部導出配管301cの高さ位置よりも上部に中温層が位置しており、タンク内における中温層の容量が予め設定された設定量以下であると判断できる。一方、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲外であれば、中間部導出配管301cの高さ位置に中温層が位置しており、タンク内における中温層の容量が予め設定された設定量超であると判断できる。
なお、タンク内における中温層の容量が予め設定された設定量以下であるかの判断は、この方法に限られたものではなく、給湯の使用状況に基づいて計算により求める等としてもよい。
貯湯式給湯システムは、ユーザーの起床後、湯張りまでの負荷発生に対応するため、夜間に沸上げ動作を行う。夜間とは、本例では昼間よりも電気代の安い時間帯を指し、具体的には例えば23:00〜7:00の間の所謂深夜時間帯を指す。このように夜間に行う沸上げを、以下では夜間沸上げという。夜間沸上げには、大きく分けて、殺菌沸上げ実施日以外の日の夜間沸上げと、殺菌沸上げ実施日の夜間沸上げとがある。以下、殺菌沸上げ実施日以外の日の夜間沸上げと、殺菌沸上げ実施日の夜間沸上げとについて順に説明する。
殺菌沸上げ実施日以外の日の夜間沸上げでは、タンク内の全体が中温45℃になるように沸上げ動作が行われる。殺菌沸上げ実施日の夜間沸上げでは、タンク内の全体が殺菌済の状態となるように、沸上げ温度を高温にした沸上げ動作(以下、高温殺菌沸上げということがある)である殺菌運転を行った後、タンク内の全体を高温65℃又は中温45℃にする沸上げ運転が行われる。
図3は、実施の形態1に係る貯湯式給湯システムにおける、殺菌沸上げ実施日以外の沸上げ動作の説明図である。図3の白抜き矢印は、給湯動作又は湯張り動作によってタンク1内から湯が導出されたことを示している。後述の図4及び図5においても同様である。
図3において、左端の7:00の時点では、前日の夜間沸上げによってタンク1内の全部が中温層である状態となっている。そして、昼間の給湯負荷により、タンク1内から湯が導出され、また、17:00〜23:00の間において湯張り及びシャワーによりタンク1内から湯が導出されている。タンク内には、タンク1から湯が導出された分、給水配管302から低温水が供給される。このため、23:00の時点において、タンク内には中温層と低温層とが形成された状態となっており、タンク1内の中温層の残湯量は7:00の時点よりも少なくなっている。そして、予め設定された夜間沸上げタイミングとなると、夜間沸上げが行われる。殺菌沸上げ実施日以外の夜間沸上げでは、沸上げ温度を中温にして行われる。これにより、7:00の時点で、タンク1内の全部が中温層となっている。
図4は、実施の形態1に係る貯湯式給湯システムの殺菌沸上げ実施日における沸上げ動作の説明図であって、全部沸上げ回路60を用いた殺菌運転を行う場合の説明図である。図5は、実施の形態1に係る貯湯式給湯システムの殺菌沸上げ実施日における沸上げ動作の説明図であって、上部沸上げ回路70を用いた殺菌運転を行う場合の説明図である。
まず図4において、7:00〜17:00までの給湯の使用状況は図3と同様である。そして、17:00〜23:00の間において、この例ではシャワーのみが使用され、図3に比べて中温層の湯の使用が少なく、23:00の時点で中温層の残湯量が図3よりも多くなっている。したがって、中間部温度センサ501cの高さ位置に中温層が位置しており、タンク内における中温層の容量が予め設定された設定量超である。このため、予め設定された夜間沸上げタイミングにおいて、全部沸上げ回路60を用いた殺菌運転が行われる。つまり、タンク内の全体を高温で沸き上げる。これにより、7:00において、タンク内の全部が殺菌されて高温層となっており、タンク内全体が殺菌された状態となる。
次に、図5において7:00〜23:00までの給湯の使用状況は図3と同様である。そして、23:00の時点において、タンク内は中温層と低温層とが形成された状態となっており、タンク1内の中温層の残湯量が少なく、つまり中温層の容量が予め設定された設定量以下となっている。このため、図5では、予め設定された夜間沸上げタイミングにおいて、上部沸上げ回路70を用いた殺菌運転を行う。つまり、タンク内の上部の中温層を対象に高温殺菌沸上げを行う。これにより、タンク内の上部の中温層が高温層となって殺菌された状態となり、また、タンク内の下部が殺菌済の低温層となり、タンク内全体が殺菌された状態となる。
以上の殺菌運転後は、翌日の給湯負荷の発生に対して湯切れの生じることのないように、タンク内の全体が中温となるように沸上げ動作を行う。ここで、沸上げ動作は、沸上げ温度が低い程、COP(Coefficient of Performance)が高くなり、エネルギー効率を向上させることができる。このため、ここでの沸上げ動作では、沸上げ温度を中温ではなく中低温にした中低温沸上げ運転を行う。中低温沸上げ運転を行うことによって、中低温水がタンク上部からタンク内に供給され、タンク上部の高温層に混合して最終的にタンク内全体が中温層となる。
なお、「中低温」には、7:00の夜間沸上げ終了タイミングまでにタンク内の全体を中温45℃にすることができる必要最低限の温度が設定され、例えば25℃に設定される。このように、殺菌運転後の沸上げ運転を、中温沸上げ運転に比べて高COPの中低温沸上げ運転で行うことで、全ての沸上げを併せたトータルCOPを高くすることができる。なお、殺菌運転後の沸上げ運転は、中低温沸上げ運転に限定するものではなく、中温沸上げ運転としてもよい。
図6は、実施の形態1に係る貯湯式給湯システムにおける沸上げ運転の流れを示すフローチャートである。以下、図3〜図5のタイムチャートの例で、貯湯式給湯システムにおける沸上げ運転の制御について図6を参照して説明する。
制御手段100は、夜間沸上げタイミングとなると(ステップS1)、今日が殺菌沸上げ実施日であるか否かを判断する(ステップS2)。制御手段100は、今日が殺菌沸上げ実施日でなければ、沸上げ温度を中温に設定し、全部回路沸上げ回路を用いて中温沸上げ運転を行う(ステップS3)。この中温沸上げ運転は、タンク内の全体が中温45℃になるまで行われる。
制御手段100は、今日が殺菌沸上げ実施日であれば、続いて、中間部温度センサ501cで検出された温度が低温範囲内であるかを判断する(ステップS4)。制御手段100は、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内ではないと判断した場合、つまり、中間部温度センサ501cの高さ位置に中温層が位置しており、タンク内における中温層の残湯量が多い場合、以下の運転を行う。すなわち、制御手段100は、全部沸上げ回路60を用いて殺菌運転を行い、タンク全体を殺菌する(ステップS5)。つまり、タンク内全体を対象に高温殺菌沸上げする。この高温殺菌沸上げは、タンク内の全体が高温になるまで行われる。以上により、タンク内は殺菌済の状態となる。
一方、制御手段100は、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内であると判断した場合、つまり、中間部温度センサ501cの高さ位置に低温層が位置しており、タンク内における中温水の残湯量が少ない場合、以下の運転を行う。すなわち、制御手段100は、上部沸上げ回路70を用いて殺菌運転を行い、タンク上部を殺菌する(ステップS6)。つまり、タンク上部を対象に高温殺菌沸上げする。これにより、タンク内は、下部が殺菌済の低温水、上部が高温殺菌沸上げにより殺菌された高温層となり、殺菌済の状態となる。なお、タンク上部の殺菌が終了したかの判断は、例えば、中間部温度センサ501cの高さ位置よりも上方で中間部温度センサ501cに最も近い貯湯温度センサ51cの検出温度が中温となったことで判断すればよい。
そして、制御手段100は、タンク上部の殺菌が終了すると、沸上げ温度を中低温にして中低温沸上げ運転を行う(ステップS7)。中低温沸上げ運転は、例えばタンク内の全体が中温45℃になるまで行われる。最終的にタンク内の全体が中温45℃になったところで、制御手段100は沸上げ運転を終了する。このように、中低温沸上げ運転を行うことで、中温沸上げ運転を行う場合に比べて高COPを達成できる。
≪作用効果≫
以上に示した本実施の形態1の貯湯式給湯システムは、水を沸上げて湯にする沸上げ手段2と、沸上げ手段2で沸上げられた湯を上部から貯留し、殺菌済の低温水を下部から貯留するタンク1とを備える。貯湯式給湯システムは更に、タンク1の下部から導出した低温水を沸上げ手段2で沸上げ、タンク1の上部に戻す全部沸上げ回路60と、タンク1の高さ方向の中間部に接続された中間部導出配管301cから導出した水を沸上げ手段2で沸上げ、タンク1の上部に戻す上部沸上げ回路70と、沸上げ手段2の沸上げ運転を制御する制御手段100とを備える。沸上げ運転は、タンク1内の低温水を低温よりも高い中温に沸上げ、中温水をタンク1内へ貯留する中温沸上げ運転と、タンク1内の水を中温よりも高い殺菌温度以上の高温で沸上げ、高温水をタンク1内へ貯留する殺菌運転とを有する。制御手段100は、予め設定された殺菌運転の実施日、以外の日は中温沸上げ運転を行い、殺菌運転の実施日には殺菌運転を行うようにしている。制御手段100は、殺菌運転の際、タンク1内に貯留された中温水による中温層の容量に応じて、全部沸上げ回路60と上部沸上げ回路70とを切り替えて殺菌運転を行う。
このように、タンク内における中温層の容量に応じて全部沸上げ回路60と上部沸上げ回路70とを切り替えて殺菌運転を行うようにしたので、殺菌運転における消費電力量の低減を図ることができる。
制御手段100は、殺菌運転後、タンク1内の全体が、ユーザーの設定する給湯温度に基づいて設定される給湯設定温度となるように沸上げ運転を制御する。
このように、殺菌運転後に沸上げ運転を行うことで、湯切れを抑制できる。
沸上げ運転は、タンク1内の低温水を低温と中温との間の中低温に沸上げ、中低温水をタンク1内へ貯留する中低温沸上げ運転を有する。制御手段100は、殺菌運転の実施日における殺菌運転後、タンク1内の全体が給湯設定温度となるように中低温沸上げ運転を行う。
このように、殺菌運転後の沸上げ運転を中低温沸上げ運転で行うことで、中温沸上げ運転で行う場合に比べて高COPを達成できる。
制御手段100は、タンク1内における中温層の容量が予め設定した設定量以下である場合、上部沸上げ回路70を用いて殺菌運転を行い、タンク1内における中温層の容量が設定量超である場合、全部沸上げ回路60を用いて殺菌運転を行う。
このように、タンク内における中温層の容量が設定量以下であれば上部沸上げ回路70を用いて殺菌運転を行うので、全部沸上げ回路60を用いて殺菌運転を行う場合に比べて、殺菌運転における消費電力量を低減できる。
貯湯式給湯システムは、中間部導出配管301cから導出した水の温度を検出する中間部温度センサ501cを備える。制御手段100は、中間部温度センサ501cの検出温度が予め設定された低温範囲内の場合、タンク1内における中温層の容量が設定量以下であると判断する。制御手段100は、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲外の場合、タンク1内における中温層の容量が設定量超であると判断する。
このように、タンク1内における中温層の容量が設定量以下であるかどうかの判断は、中間部温度センサ501の検出温度に基づいて行える。
なお、本実施の形態1では、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51fとは別に中間部温度センサを設けているが、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51fのうち中間部に配置された例えば貯湯温度センサ51dを中間部温度センサとして兼用してもよい。
また、本実施の形態1における各温度、時間及びタンク1の容量等の具体的数値は一例を示したに過ぎず、それらは実使用条件等に応じて適宜設定すればよい。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、タンク内の中温層の容量が設定量超であれば、タンク内の全体を対象に高温殺菌沸上げを行うようにしていた。これに対し、本実施の形態2では、タンク内の中温層の容量が設定量超であっても、設定量を超える分の中温層の容量が特定の条件を満たす場合には、設定量を超える分の中温水を排出し、設定量まで容量の減った中温層を対象に高温殺菌沸上げを行う。これにより、タンク内の全体を対象に高温殺菌沸上げを行う場合に比べてトータル的なCOPを向上するようにしている。以下、本実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、本実施の形態2で説明されていない構成は実施の形態1と同様である。
なお、特定の条件とは、COPの向上が見込める条件であり、具体的には以下の通りである。タンク1から中温層の中温水を排出することは、折角生成した中温水を無駄に排出することになるため、エネルギーロスとなる。しかし、このように中温水の排出を行う場合と行わない場合とでは、中温水の排出を行う場合の方が、夜間沸上げ時の消費電力量を低減できる。具体的には、中間部温度センサ501cより下方の湯水を高温殺菌沸上げするために必要な消費電力量と、中間部温度センサ501cより下方の湯水を中低温沸上げするために必要な消費電力量との差ΔJの分、夜間沸上げ時の消費電力量を低減できる。
このため、中温水を排出することによるエネルギーロスが、この差ΔJよりも小さい場合、COPの向上が見込めることになる。よって、設定量を超える分の中温層の容量が、差ΔJの電力量で中温沸上げ運転を行って得られる中温層の容量よりも小さいことが、特定の条件となる。なお、ここでは、差ΔJが、中間部温度センサ501cより下方の湯水を高温殺菌沸上げするために必要な消費電力量と、中間部温度センサ501cより下方の湯水を中低温沸上げするために必要な消費電力量との差としたが、次の差でもよい。すなわち、実施の形態1で説明したように殺菌運転後の沸上げ運転は中低温沸上げ運転に限定されず中温沸上げ運転でもよい。このため、差ΔJを、中間部温度センサ501cより下方の湯水を高温殺菌沸上げするために必要な消費電力量と、中間部温度センサ501cより下方の湯水を中温沸上げするために必要な消費電力量との差としてもよい。
このようなエネルギー計算を必要とする特定の条件を満たしているかを運転中に判断することは難しいため、具体的な制御としては、貯湯温度センサの検出温度を用いて特定の条件を満たしているかを判断する。貯湯温度センサの検出温度を用いた判断を行う場合の考え方について以下に説明する。
上記差ΔJの電力量で中温沸上げ運転を行って得られる中温層の容量は、排出してもCOPの低下にならない最大排出容量に相当する。この排出可能容量とタンク1の直径とから求まるタンク1の高さ分だけ、中間部温度センサ501cの高さよりも下方の位置(以下、排出可能高さ)より上方に中温層が位置している状態であれば、タンク内の中温層が設定量となるまで排出しても、その排出量は排出可能容量内に収まる。具体的には中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内となるまで中温水を排出しても、その排出量は排出可能容量内に収まる。つまり、COPの低下にはならない。したがって、貯湯温度センサ51a〜貯湯温度センサ51fのうち、排出可能高さより上方の貯湯温度センサのなかで最も下の貯湯温度センサを予め特定しておき、その特定した貯湯温度センサの検出温度が低温範囲内であれば、排出を行うと判断すればよい。
図7は、実施の形態2に係る貯湯式給湯システムにおける沸上げ運転の流れを示すフローチャートである。ステップS1〜ステップS7は図6に示した実施の形態1と同様であり、以下、本実施の形態2特有のステップを中心に説明する。
制御手段100は、ステップS4において、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内ではないと判断した場合、つまり、中間部温度センサ501cの高さ位置に中温層が位置している場合、タンク内の中温水の排水を行うかを判断する(ステップS11)。この判断方法は上述した通りである。
制御手段100は、タンク内の中温水の排水を行うと判断した場合、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内になるまでタンク内の中温水の排出を行う(ステップS12)。具体的には、制御手段100は、湯栓温調弁41を開き、タンク1の上部から浴槽6に中温水を排出する。なお、中温水の排出は、他に例えばタンク1に設けられた圧力逃し弁(図示せず)を開いて排出するようにしてもよい。タンク内の中温水を排出することで、その排出量分、自動的に給水配管302を介してタンク下部からタンク1内に市水の給水が行われる。これにより、タンク内は、中間部導出配管301cよりも下方が殺菌済の低温層となる。そして、制御手段100は、上部沸上げ回路70を用いてタンク上部の殺菌を行う(ステップS6)。これにより、タンク内の全体が殺菌済の状態となる。
制御手段100は、ステップS11においてタンク内の中温水の排水を行わないと判断した場合、全部沸上げ回路60を用いてタンク内の全体を殺菌する(ステップS5)。
以上説明したように本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、以下の構成による効果が得られる。制御手段100は、タンク1内の中温層の容量が設定量超であり、且つ、設定量を超える分の中温層の容量が特定の条件を満たす場合には、設定量を超える分の中温層の中温水を排出し、その後、上部沸上げ回路70を用いて殺菌運転を行う。これにより、トータルCOPを向上できる。
設定量を超える分の中温層の中温水を排出するにあたっての具体的な制御としては、中間部温度センサ501cの検出温度が低温範囲内の温度を検出するまで中温層の中温水を排出すればよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1−2では、中間部導出配管301cが1本であるため、上部沸上げ回路70を用いて殺菌される中温層の容量が、中間部導出配管301cの高さ位置よりも上方のタンク容量に固定であった。これに対し、本実施の形態3では、中間部導出配管を複数設け、タンク1からの湯水の導出位置を選択できるようにすることで、上部沸上げ回路70を用いて殺菌される中温層の容量を選択できるようにしたものである。以下、本実施の形態3が実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、本実施の形態3で説明されていない構成は実施の形態1と同様である。
図8は、実施の形態3に係る貯湯式給湯システムの構成図である。図9は、実施の形態3に係る各貯湯式給湯システム内の信号の流れを表すブロック図である。
本実施の形態3の貯湯式給湯システムは、図1に示した実施の形態1の貯湯式給湯システムに加えて更に、中間部導出配管301dと、中間部導出配管301eと、沸上げ回路切替弁42cと、沸上げ回路切替弁42dとを備えている。これにより、タンク1には、下から順に、中間部導出配管301d、中間部導出配管301c及び中間部導出配管301eの3本の中間部導出配管301c〜301eが接続されている。これら3本の中間部導出配管301c〜301eは、タンク1の上下方向の中間部に上下方向に間隔を空けて接続されている。なお、ここでは、中間部導出配管を3本とした例を示しているが、本数は任意である。
中間部導出配管301cには、タンク中間部のうちの中部から導出される温水の温度を検出する中間部温度センサ501cが設けられている。中間部導出配管301dには、タンク中間部のうちの下部から導出される温水の温度を検出する中間部温度センサ501dが設けられている。中間部導出配管301eには、タンク中間部のうちの上部から導出される温水の温度を検出する中間部温度センサ501eが設けられる。
沸上げ回路切替弁42c及び沸上げ回路切替弁42dは3方弁で構成されている。沸上げ回路切替弁42c及び沸上げ回路切替弁42dの切り替えにより、上部沸上げ回路70を構成する配管が、中間部導出配管301c、中間部導出配管301d及び中間部導出配管301eの何れかに切り替えられるようになっている。
本実施の形態3では、タンク1に3本の中間部導出配管301c〜301eが接続されているため、何れかを選択して上部沸上げ回路70を用いた殺菌運転を行う。具体的には、複数の中間部温度センサ501c〜501eの検出温度のうち、低温範囲内の温度を検出している1又は複数の中間部温度センサの中で、最も高い位置の中間部温度センサが配置されている中間部導出配管を選択する。例えば、中間部温度センサ501c〜501eのうち、中間部温度センサ501cと中間部温度センサ501dが低温範囲内の温度を検出している場合、これらのうち最も設置位置の高い中間部温度センサ501cが設置された中間部導出配管301cを上部沸上げ回路70を構成する中間部導出配管に選択する。そして、上部沸上げ回路70を用いた殺菌運転では、中間部導出配管301cから導出した水を沸上げ手段で沸上げ、中間部導出配管301cの高さ位置よりも上部を殺菌する。
以上説明したように本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、以下の構成による効果が得られる。中間部導出配管は、タンク1の中間部に高さ方向に間隔を空けて複数接続されており、複数の中間部導出配管301c〜301eに対応して複数の中間部温度センサ501c〜501eが配置されている。複数の中間部温度センサ501c〜501eは、複数の中間部導出配管301c〜301eから導出した水の温度を検出する。上部沸上げ回路70を用いた殺菌運転では、複数の中間部温度センサ501c〜501eの検出温度のうち、低温範囲内の温度を検出している1又は複数の中間部温度センサのうちで最も設置位置の高い中間部温度センサに対応する中間部導出配管から導出した水を、沸上げ手段2で沸上げる。
これにより、夜間沸上げタイミングにおけるタンク内の中温層の容量に応じて殺菌運転を行うことができ、必要以上の容量の殺菌を行わずに済むため、消費電力量を低減できる。
実施の形態4.
本実施の形態4は、殺菌運転を含めたトータルCOPを高くすることを課題としている。上記実施の形態1−3では、夜間沸上げの他に日中の蓄熱量低下に応じて湯切れを回避するための追加沸上げが行われない場合の実施例を記載している。これに対し、本実施の形態4では、上記図4に示したように夜間沸上げにてタンク内を全量高温とした日の翌日において、昼間の給湯負荷にてタンク内の湯量が減少した際に、夜間時間帯でなくとも湯切れを回避するために追加の沸上げを行う。そして、本実施の形態4では、この追加沸上げの際の沸上げ温度を、消費電力量の低減を図ることができるように設定する。以下、本実施の形態4が実施の形態1と異なる部分を中心に説明し、本実施の形態4で説明されていない構成は実施の形態1と同様である。
図10は、実施の形態4に係る貯湯式給湯システムにおける、全量高温による夜間沸上げ実施日の翌日の沸上げ動作の説明図である。
図10では、全量高温による夜間沸上げ実施日の翌日の17:00の湯張りの後に、シャワーに備えて追加沸上げを行う。ここで、沸上げ動作は、沸上げ温度が低い程、COPが高くなり、エネルギー効率を向上させることができる。このため、ここでの沸上げ動作では、沸上げ温度を中温ではなく中低温にした中低温沸上げ運転を行う。中低温沸上げ運転を行うことによって、中低温水がタンク上部からタンク内に供給され、タンク上部の高温層に混合して最終的にタンク内の湯温が中温層となる。
なお、「中低温」には、追加の沸上げ終了タイミングまでにタンク内の湯温を中温45℃にすることができる必要最低限の温度が設定され、例えば25℃に設定される。このように、夜間沸上げにてタンク内を全量高温とした後、言い換えれば全量の殺菌運転を行った後、に追加沸上げを行うにあたり、中低温沸上げ運転で行うことで、中温沸上げ運転で行う場合に比べて、全ての沸上げを併せたトータルCOPを高くすることができる。
1 タンク、2 沸上げ手段、5 追焚き熱交換器、6 浴槽、20 沸上げ回路、31 沸上げポンプ、32 追焚きポンプ、33 浴槽ポンプ、41 湯栓温調弁、42a 沸上げ回路切替弁、42c 沸上げ回路切替弁、42d 沸上げ回路切替弁、43 湯張り開閉弁、51a 貯湯温度センサ、51b 貯湯温度センサ、51c 貯湯温度センサ、51d 貯湯温度センサ、51e 貯湯温度センサ、51f 貯湯温度センサ、60 全部沸上げ回路、70 上部沸上げ回路、100 制御手段、101 目標温度設定手段、102 ポンプ制御手段、103 弁制御手段、104 沸上げ制御手段、105 蓄熱量算出手段、106 必要熱量予測手段、301a 沸上げ往き配管、301b 沸上げ戻り配管、301c 中間部導出配管、301d 中間部導出配管、301e 中間部導出配管、302 給水配管、303 高温導出配管、304 温調配管、305 湯栓配管、306a 浴槽往き配管、306b 浴槽戻り配管、307a 追焚き往き配管、307b 追焚き戻り配管、501 中間部温度センサ、501b 沸上げ温度センサ、501c 中間部温度センサ、501d 中間部温度センサ、501e 中間部温度センサ、503 上部導出温度センサ、504 給水温度センサ、505 湯栓温度センサ、506a 浴槽往き温度センサ、506b 浴槽戻り温度センサ、507 追焚き戻り温度センサ、601 湯栓流量センサ。

Claims (8)

  1. タンク内に貯めた湯を負荷側へ給湯する貯湯式給湯システムであって、
    水を沸上げて湯にする沸上げ手段と、
    前記沸上げ手段で沸上げられた湯を上部から貯留し、殺菌済の低温水を下部から貯留する前記タンクと、
    前記タンクの下部から導出した前記低温水を前記沸上げ手段で沸上げ、前記タンクの上部に戻す全部沸上げ回路と、
    前記タンクの高さ方向の中間部に接続された中間部導出配管から導出した水を前記沸上げ手段で沸上げ、前記タンクの上部に戻す上部沸上げ回路と、
    前記沸上げ手段の沸上げ運転を制御する制御手段とを備え、
    前記沸上げ運転は、
    前記タンク内の前記低温水を前記低温よりも高い中温に沸上げ、中温水を前記タンク内へ貯留する中温沸上げ運転と、
    前記タンク内の水を前記中温よりも高い殺菌温度以上の高温で沸上げ、高温水を前記タンク内へ貯留する殺菌運転とを有し、
    前記制御手段は、予め設定された前記殺菌運転の実施日、以外の日は前記中温沸上げ運転を行い、前記殺菌運転の実施日には前記殺菌運転を行うようにしており、前記殺菌運転の際、前記タンク内に貯留された前記中温水による中温層の容量に応じて、前記全部沸上げ回路と前記上部沸上げ回路とを切り替えて前記殺菌運転を行う貯湯式給湯システム。
  2. 前記制御手段は、前記殺菌運転後、前記タンク内の全体が、ユーザーの設定する給湯温度に基づいて設定される給湯設定温度となるように前記沸上げ運転を制御する請求項1記載の貯湯式給湯システム。
  3. 前記沸上げ運転は、
    前記タンク内の前記低温水を前記低温と前記中温との間の中低温に沸上げ、中低温水を前記タンク内へ貯留する中低温沸上げ運転を有し、
    前記制御手段は、前記殺菌運転の実施日における前記殺菌運転後の前記沸上げ運転では、前記タンク内の全体が前記給湯設定温度となるように前記中低温沸上げ運転を行う請求項2記載の貯湯式給湯システム。
  4. 前記制御手段は、前記タンク内における前記中温層の容量が予め設定した設定量以下である場合、前記上部沸上げ回路を用いて前記殺菌運転を行い、前記タンク内における前記中温層の容量が前記設定量超である場合、前記全部沸上げ回路を用いて前記殺菌運転を行う請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  5. 前記制御手段は、前記タンク内の前記中温層の容量が前記設定量超であり、且つ、前記設定量を超える分の前記中温層の容量が特定の条件を満たす場合には、前記設定量を超える分の前記中温層の中温水を排出し、その後、前記上部沸上げ回路を用いて前記殺菌運転を行う請求項4記載の貯湯式給湯システム。
  6. 前記中間部導出配管から導出した水の温度を検出する中間部温度センサを備え、
    前記制御手段は、前記中間部温度センサの検出温度が予め設定された低温範囲内の場合、前記タンク内における前記中温層の容量が前記設定量以下であると判断し、前記中間部温度センサの検出温度が前記低温範囲外の場合、前記タンク内における前記中温層の容量が前記設定量超であると判断する請求項4又は請求項5記載の貯湯式給湯システム。
  7. 前記制御手段は、前記設定量を超える分の前記中温層の中温水を排出するにあたり、前記中間部温度センサの検出温度が前記低温範囲内の温度を検出するまで前記中温層の中温水を排出する請求項5に従属する請求項6記載の貯湯式給湯システム。
  8. 前記中間部導出配管は、前記タンクの前記中間部に前記高さ方向に間隔を空けて複数接続されており、前記複数の中間部導出配管に対応して複数の前記中間部温度センサが配置され、前記複数の中間部導出配管から導出した水の温度が前記複数の中間部温度センサで検出されるようになっており、
    前記上部沸上げ回路を用いた前記殺菌運転では、前記複数の中間部温度センサの検出温度のうち、前記低温範囲内の温度を検出している1又は複数の中間部温度センサのうちで最も設置位置の高い前記中間部温度センサに対応する前記中間部導出配管から導出した水を、前記沸上げ手段で沸上げる請求項6記載の貯湯式給湯システム。
JP2020103919A 2020-06-16 2020-06-16 貯湯式給湯システム Active JP7466387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020103919A JP7466387B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 貯湯式給湯システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020103919A JP7466387B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 貯湯式給湯システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021196127A true JP2021196127A (ja) 2021-12-27
JP7466387B2 JP7466387B2 (ja) 2024-04-12

Family

ID=79197763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020103919A Active JP7466387B2 (ja) 2020-06-16 2020-06-16 貯湯式給湯システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7466387B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4155140B2 (ja) 2003-08-07 2008-09-24 株式会社デンソー 貯湯式給湯装置
WO2015033435A1 (ja) 2013-09-06 2015-03-12 三菱電機株式会社 蓄熱システム
JP7011540B2 (ja) 2018-06-20 2022-01-26 株式会社コロナ 貯湯式給湯装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7466387B2 (ja) 2024-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5812043B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP4605008B2 (ja) 給湯装置および給湯装置用制御装置
JP2009150635A (ja) 給湯装置
JP6107958B2 (ja) 蓄熱システム
JP6015926B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP2009150639A (ja) 給湯装置
JP6052342B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP6020362B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP6152683B2 (ja) 貯湯装置
JP2021021506A (ja) 貯湯式給湯システム
JP2021196127A (ja) 貯湯式給湯システム
JP2018204819A (ja) 貯湯式給湯機
JP7292084B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP5965731B2 (ja) 貯湯タンクの沸き上げ方法及び貯湯式給湯機
JP5106567B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP2022052915A (ja) 貯湯式給湯機
JPWO2018066037A1 (ja) 貯湯式給湯機、給湯方法及びプログラム
JP6672978B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP4887881B2 (ja) 給湯装置
JP2009186070A (ja) 貯湯式給湯装置
JP5252021B2 (ja) 貯湯式給湯システム
JP7433054B2 (ja) 制御装置、制御装置を備えた給湯システムおよび制御方法
JP6747424B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP2023094130A (ja) 貯湯給湯システム
KR20240003575A (ko) 난방 및 온수 겸용 전기보일러 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7466387

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150