JP7433054B2 - 制御装置、制御装置を備えた給湯システムおよび制御方法 - Google Patents

制御装置、制御装置を備えた給湯システムおよび制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、複数の給湯器を制御する制御装置、制御装置を備えた給湯システム、および制御方法に関する。
従来、複数の給湯機の合計電力のピーク値を抑制するために、複数の給湯機の運転計画を策定する管理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された管理装置は、複数の給湯機の運転実績を取得し、複数の給湯機の運転時間の長さに関連する指標値を特定し、指標値に対応して複数の給湯機を複数のグループに分類し、各グループの給湯機の運転時期を決定する。特許文献1の管理装置は、運転計画を策定する際、給湯機の運転時間の長さの予測結果に加えて、早朝5時~7時などの特定時間帯における給湯需要の有無の予測を用いてグループ分けする。これにより、複数の給湯機の全体の消費電力を抑制しながら、特定時間帯に湯を利用する需要家において湯切れの発生が抑制される。
特開2017-198374号公報
特許文献1に開示された管理システムは、特定時間帯に湯を利用するグループに属しないグループの需要家が急な早朝の入浴などといった予測されていない湯の利用を行うと、湯切れが発生してしまうおそれがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、予測されていない湯の利用があっても湯切れの発生を抑制する制御装置、制御装置を備えた給湯システム、および制御方法を得るものである。
本開示に係る制御装置は、複数の給湯機を制御する制御装置であって、前記複数の給湯機が2以上のグループに分類されたグループ編成の情報と、1日のうち、決められた時間帯である第1時間帯と、前記1日のうち、前記第1時間帯を除く時間の一部である第2時間帯とを記憶する記憶手段と、前記第1時間帯に、前記1日に前記複数の給湯機によって沸き上げられる全湯量のうち予め決められた部分湯量を沸き上げる部分沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させる第1沸き上げ手段と、前記第1時間帯から前記部分沸き上げが実行される時間を除いた時間帯と、前記第2時間帯とにおいて、前記全湯量から前記部分湯量を除いた残り湯量を沸き上げる残量沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させる第2沸き上げ手段と、を有するものである。
本開示に係る給湯システムは、上記の制御装置と、前記制御装置と通信接続される前記複数の給湯機と、を有するものである。
本開示に係る制御方法は、複数の給湯機を制御する制御方法であって、前記複数の給湯機が2以上のグループに分類されたグループ編成の情報と、1日のうち、決められた時間帯である第1時間帯と、前記1日のうち、前記第1時間帯を除く時間の一部である第2時間帯とを記憶するステップと、前記第1時間帯に、前記1日に前記複数の給湯機によって沸き上げられる全湯量のうち予め決められた部分湯量を沸き上げる部分沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させるステップと、前記第1時間帯のうち、前記部分沸き上げが実行される時間を除いた時間帯と、前記第2時間帯とにおいて、前記全湯量から前記部分湯量を除いた残り湯量を沸き上げる残量沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させるステップと、を有するものである。
本開示によれば、1日のうち、湯の沸き上げの時間帯として第1時間帯および第2時間帯が設けられ、全湯量のうち、部分湯量が第1時間帯にグループ毎に沸き上げられ、残り湯量が第2時間帯にグループ毎に沸き上げられる。全湯量が複数の時間帯に分散してグループ毎に沸き上げられることで、複数の給湯機の消費電力を抑えつつ、各グループの部分湯量の貯湯が第1時間帯に終了する。その結果、各給湯機において部分湯量が貯湯された後、どのグループのユーザも給湯機に溜められた湯を利用することができ、湯切れの発生を抑制することができる。
実施の形態1に係る給湯システムの一構成例を示すブロック図である。 図1に示した制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 図2に示した制御装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。 図2に示した制御装置の別の構成例を示すハードウェア構成図である。 図1に示した各給湯機の一構成例を示すブロック図である。 図5に示した給湯機制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 実施の形態1に係る制御装置の動作手順を示すフローチャートである。 比較例における、複数の給湯機の制御の一例を示す図である。 実施の形態1に係る制御装置による制御の一例を示す図である。 図8に示した比較例の場合において、建物の電力消費量と時間との関係の一例を示すグラフである。 実施の形態1の制御装置による制御の場合において、建物の電力消費量と時間との関係の一例を示すグラフである。 実施の形態2に係る制御装置の制御の一例を示す図である。 実施の形態2に係る制御装置の動作手順を示すフローチャートである。
実施の形態1.
本実施の形態1の給湯システムの構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る給湯システムの一構成例を示すブロック図である。図1に示すように、給湯システム1は、複数の給湯機3-1~3-nと、給湯機3-1~3-nの湯沸かしのタイミングを制御する制御装置2とを有する。nは2以上の整数とする。複数の給湯機3-1~3-nは、集合住宅の建物に設置されている。集合住宅の複数の住宅のそれぞれに給湯機3-m(mは1~nの任意の整数)が設置されている。
図1は、複数の給湯機3-1~3-nが、制御装置2によってグループA~Cの3つのグループに分類されていることを模式的に示している。給湯機3-1~3-iがグループAに属し、給湯機3-(i+1)~3-jがグループBに属し、給湯機3-(j+1)~3-nがグループCに属している。iおよびjは正の整数であり、例えば、1<i<j+1、2<j<n-1の関係を満たす。
制御装置2と各給湯機3-mとは、信号線20を介して通信接続される。制御装置2と各給湯機3-mとの通信接続手段は、有線の場合に限らず、無線であってもよい。複数の給湯機3-1~3-nの各給湯機3-mには、互いに異なる固有の識別子が予め割り当てられている。また、各給湯機3-mは制御装置2の識別子を記憶していてもよい。制御装置2と各給湯機3-mとは、データを送信する際、自機の識別子をデータに添付してデータを相手先に送信する。制御装置2と各給湯機3-mとは、図に示さないネットワークを介して通信を行ってもよい。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)である。
また、建物内の各住宅に、給湯機3-mを含む電気機器の稼働状況および電力使用量等を監視および記憶するHEMS(Home Energy Management System)コントローラ(図示せず)が設けられていてよい。この場合、制御装置2は各住宅のHEMSコントローラと通信接続されてもよい。制御装置2がHEMSコントローラの機能を備えていてもよい。
次に、図1に示した制御装置2の構成を説明する。図2は、図1に示した制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。制御装置2は、受信手段21、記憶手段22、分類手段23、スケジュール決定手段24、沸き上げ指示手段25およびタイマー26を有する。沸き上げ指示手段25は、第1沸き上げ手段25aおよび第2沸き上げ手段25bを有する。制御装置2は、マイクロコンピュータなどの演算装置がソフトウェアを実行することにより各種機能が実現される。また、制御装置2は、各種機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアで構成されてもよい。
記憶手段22は、受信手段21から受信する情報を記憶する。タイマー26は、時間を計測し、計測する時間の情報を記憶手段22、分類手段23、スケジュール決定手段24および沸き上げ指示手段25の各手段に提供する。タイマー26は、計測する時間を複数の給湯機3-1~3-nにも提供してもよい。タイマー26が計測する時間は、1日を24時間としたときの時刻を意味する。時間は、例えば、17時30分のように表わされる。
受信手段21は、複数の給湯機3-1~3-nから各種データを受信し、受信したデータを記憶手段22に記憶させる。受信手段21は、例えば、複数の給湯機3-1~3-nから給湯機3-m毎に1日に沸き上げられる必要湯量の情報を時系列で受信する。必要湯量は、過去に発生した熱負荷の履歴の学習によって算出される予測湯量であってもよく、実際に使用された湯量の値である実績湯量であってもよい。必要湯量が実績湯量の場合、必要湯量は、例えば、1週間などの一定期間の実績湯量の平均値である。受信手段21は、各給湯機3-mから受信する必要湯量の情報を記憶手段22に記憶させる。また、受信手段21は、建物内の各住宅に設置された、給湯機3-mを含む電気機器の消費電力をHEMSコントローラから時系列で受信してもよい。受信手段21は、各住宅から受信する消費電力の情報を記憶手段22に記憶させる。
スケジュール決定手段24は、1日に複数の給湯機3-1~3-nによって沸き上げられる全湯量を記憶手段22から読み出し、全湯量のうち、使用量が最大となる時間帯の後の時間帯である第1時間帯を決定する。1日のうち、湯の使用量が最大となる時間帯は、夕方から夜にかけて、各住宅において、夕食の準備および夕食の片付けと、入浴とが行われる時間帯である。例えば、湯の使用量が最大となる時間帯は17時~23時である。第1時間帯は、例えば、始期が22時~23時の間であり、終期が翌日の6時~7時の間である夜間時間帯である。電力会社の中には、この夜間時間帯の電力料金の単価を他の時間帯に比べて安い料金に設定している会社がある。この場合、夜間時間帯に複数の給湯機3-1~3-nが沸き上げ動作を行えば、沸き上げ動作にかかる電力料金が安い料金で計算されるという利点がある。
本実施の形態1においては、スケジュール決定手段24が、複数の給湯機3-1~3-nによって沸き上げられる全湯量の情報を基に第1時間帯を決定する場合で説明するが、記憶手段22が第1時間帯を記憶していてもよい。例えば、第1時間帯は、制御装置2を操作する管理者によって決められてもよい。複数の給湯機3-1~3-mが設置される建物の立地環境および各住宅の住民の生活スタイルなどによって、建物全体として給湯負荷が最大になる時間帯が異なるからである。例えば、複数の給湯機3-1~3-mを使用する住民の多くが深夜に働く夜勤者である場合、給湯負荷が最大になる時間帯は午前中になる。そのため、第1時間帯は、夜間時間帯に限定されない。
また、スケジュール決定手段24は、1日のうち、第1時間帯を除く時間の一部である第2時間帯を決定する。スケジュール決定手段24は、建物の消費電力が時系列に記録された情報を記憶手段22から読み出し、読み出した情報に基づいて、1日のうち、建物の電力消費量Wbが平均値Wavよりも小さい時間帯を第2時間帯に決定する。第2時間帯は、例えば、12時~17時の時間帯である。このように電力消費量が平均値よりも小さい時間帯は、1日のうちで電力が最大となる電力ピークが発生しないオフピーク時間と呼ばれている。
分類手段23は、複数の給湯機3-1~3-nを2以上のグループに分類する。分類手段23は、複数の給湯機3-1~3-nが2以上のグループに分類されたグループ編成の情報を記憶手段22に記憶させる。本実施の形態1においては、給湯機3-1~3-nが3つのグループに分類される場合で説明する。3つのグループをグループA~Cとする。
また、分類手段23は、第2時間帯の後であって、第1時間帯の開始前に、複数の給湯機3-1~3-nを3つのグループに再編成する。例えば、分類手段23は、記憶手段22が記憶する給湯機3-m毎の1日に沸き上げられる湯量の情報に基づいて、複数の給湯機3-1~3-nを3つのグループに再編成する。
第1沸き上げ手段25aは、第1時間帯に、全湯量のうち予め決められた部分湯量を沸き上げる部分沸き上げを3つのグループのグループ毎に順に実行させる。全湯量は1つの住宅において、例えば、500リットルである。部分湯量は、夕方以降の集中的な熱負荷の熱負荷に必要な湯量である。部分湯量は、例えば、1つの住宅において、家族が少なくとも1回の入浴に必要な湯量である。部分湯量は、例えば、浴槽に溜められる分の200リットルとシャワーで使用される100リットルとを合わせた300リットルである。
第2沸き上げ手段25bは、第1時間帯のうち、部分沸き上げが実行される時間を除いた時間帯と、前記第2時間帯とにおいて、全湯量から部分湯量を除いた残り湯量を沸き上げる残量沸き上げを3つのグループのグループ毎に順に実行させる。第1沸き上げ手段25aおよび第2沸き上げ手段25bは、複数の給湯機3-1~3-nのうち、沸き上げ指示の対象となるグループに属する給湯機3-mに対して、沸き上げの開始を指示する旨の動作開始信号を送信する。
ここで、図2に示した制御装置2のハードウェアの一例を説明する。図3は、図2に示した制御装置の一構成例を示すハードウェア構成図である。制御装置2の各種機能がハードウェアで実行される場合、図2に示した受信手段21、記憶手段22、分類手段23、スケジュール決定手段24、沸き上げ指示手段25およびタイマー26の各手段の機能は、図3に示す処理回路70により実現される。
各機能がハードウェアで実行される場合、処理回路70は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものに該当する。受信手段21、記憶手段22、分類手段23、スケジュール決定手段24、沸き上げ指示手段25およびタイマー26の各手段の機能を個別の処理回路70で実現してもよく、これらの手段の機能を1つの処理回路70で実現してもよい。
また、図2に示した制御装置2の別のハードウェアの一例を説明する。図4は、図2に示した制御装置の別の構成例を示すハードウェア構成図である。制御装置2の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図2に示した制御装置2は、図4に示すように、プロセッサ71およびメモリ72で構成される。受信手段21、記憶手段22、分類手段23、スケジュール決定手段24、沸き上げ指示手段25およびタイマー26の各手段の機能は、プロセッサ71およびメモリ72により実現される。図4は、プロセッサ71およびメモリ72が互いに通信可能に接続されることを示している。記憶手段22はメモリ72に相当する。
各機能がソフトウェアで実行される場合、図2に示した制御装置2の各手段の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ72に格納される。プロセッサ71は、メモリ72に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各手段の機能を実現する。
メモリ72として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable ROM)およびEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリが用いられる。また、メモリ72として、RAM(Random Access Memory)の揮発性の半導体メモリが用いられてもよい。さらに、メモリ72として、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の着脱可能な記録媒体が用いられてもよい。
次に、図1に示した給湯機3-1~3-nの構成を説明する。給湯機3-1~3-nは同一の構成であるため、ここでは、任意の給湯機3-mの構成を説明する。図5は、図1に示した各給湯機の一構成例を示すブロック図である。
給湯機3-mは、沸かした湯を貯めるタンク10を有する貯湯式給湯機である。給湯機3-mは、タンク10と、タンク10内の湯水を加熱する沸き上げ手段30と、沸き上げ手段30を制御する給湯機制御装置100と、タンク10内の湯水を給湯または追焚きなどの熱負荷に供給する需要端末(図示せず)とを有する。また、需要端末(図示せず)に至る回路に温度センサおよび流量センサを設けられている。給湯機制御装置100は、これらのセンサの検出値に基づいて各給湯機3-mのユーザが必要とする熱負荷を学習し、学習結果に対応してタンク10内に維持する蓄熱量を演算する。学習される熱負荷としては、1日における合計の熱負荷である合計熱負荷、および入浴などの集中的な熱負荷がある。以下に、給湯機3-mの構成を詳しく説明する。
給湯機3-mは、タンク10、沸き上げ手段30および給湯機制御装置100の他に、沸き上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、中高温混合弁42、熱交換回路切替弁43および追焚き熱交換器5を有する。また、給湯機3-mは、沸き上げ往き配管301a、沸き上げ戻り配管301b、給水配管302、高温導出配管303a、中間導出配管303b、温調配管304および湯栓配管305を有する。さらに、給湯機3-mは、浴槽往き配管306a、浴槽戻り配管306b、追焚き往き配管307a、追焚き戻り配管307bおよび排熱回収用配管307cを有する。
タンク10には、湯水が溜められる縦長のタンクである。沸き上げ手段30は、タンク10内の水を沸き上げる。沸き上げ手段30は、例えば、ヒートポンプを用いて構成される。また、沸き上げ手段30は、例えば、容量を変えることができるインバータ圧縮機(図示せず)を備え、沸き上げ能力を可変に設定できるように構成される。また、ヒートポンプに用いられる冷媒は、高温出湯に適したCOでもよいが、運転効率を高めるために、冷媒の超臨界状態を用いない冷媒、例えば、一般的なフロン系冷媒、プロパンまたはイソブタン等の冷媒でもよい。
湯栓温調弁41は、タンク10内の温水と、市水等の冷水とを混合し、シャワー等の湯栓から直接放出する給湯負荷に供給する湯の温度を調節する。中高温混合弁42は、タンク上部および中間部の一方からの水、または、湯と冷水とを混合した水を、湯栓温調弁41の高温側ポートに送る。追焚き熱交換器5は、浴槽6内の浴槽水を加熱する追焚きのときにタンク上部の高温水と浴槽6の湯とを熱交換する。浴槽6には、入浴用の、例えば、約40℃の湯が溜められる。熱交換回路切替弁43は、タンク10から追焚き熱交換器5に送る水のタンク10からの出口をタンク10の上部または下部に切り替える。
沸き上げ往き配管301aは、タンク下部の水を沸き上げ手段30に導く。沸き上げ戻り配管301bは、沸き上げ手段30で沸き上げられた湯をタンク上部に導く。沸き上げ往き配管301aおよび沸き上げ戻り配管301bは、沸き上げ手段30および沸き上げポンプ31と共に、水を沸き上げ温度まで加熱して湯にし、湯をタンク10内に貯留する沸き上げ回路200を構成する。
給水配管302は、タンク下部に市水等の冷水を導く。高温導出配管303aは、タンク上部から高温水を導出して中高温混合弁42に導く。中間導出配管303bは、タンク10の中間部から温水を導出して中高温混合弁42に導く。温調配管304は、給水配管302から分岐して湯栓温調弁41に低温水を導く。湯栓配管305は、湯栓温調弁41にて温調された湯を、使用される湯栓に導く。
浴槽戻り配管306bは、浴槽6内の水を追焚き熱交換器5に導く。浴槽往き配管306aは、追焚き熱交換器5で昇温された湯を浴槽6に導く。追焚き往き配管307aは、タンク上部の高温水を追焚き熱交換器5に導く。追焚き戻り配管307bは、追焚き熱交換器5で浴槽6からの水と熱交換して冷めた湯をタンク10の中間導出配管303bより高い位置に導く。
排熱回収用配管307cは、浴槽6の排熱をタンク10に回収する際に、タンク下部から低温水を導出して熱交換回路切替弁43に導く。排熱回収用配管307cは、熱交換回路切替弁43と共に、浴槽6の排熱をタンク10内に回収する排熱回収回路300を構成している。沸き上げポンプ31は、比較的低温な湯が流通する沸き上げ往き配管301aの途中に接続される。追焚きポンプ32は、比較的低温な湯が流通する追焚き戻り配管307bの途中に接続される。浴槽ポンプ33は、比較的低温な湯が流通する浴槽戻り配管306bの途中に接続される。
沸き上げ手段30、沸き上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41および中高温混合弁42は、給湯機制御装置100によって制御される。また、タンク10には、タンク10の高さ方向に等間隔に、貯湯温度センサ501a~貯湯温度センサ501fが設けられている。貯湯温度センサ501a~貯湯温度センサ501fの間隔は等間隔でなくてもよい。
沸き上げ戻り配管301bには、沸き上げ手段30によって沸き上げられた水の温度を検出する沸き上げ温度センサ502が設けられている。給水配管302には、給水温度を検出する給水温度センサ504が設けられている。タンク上部には、タンク上部から導出される高温水の温度を検出する上部導出温度センサ503aが設けられている。
給湯用中間導出部には、タンク中間部から給湯用に導出される温水の温度を検出する中間導出温度センサ503bが設けられている。湯栓配管305には、湯栓に供給される湯温を検出する湯栓温度センサ505が設けられている。浴槽往き配管306aは、追焚き熱交換器5から浴槽6に流れ込む浴槽往き温度を検出する浴槽往き温度センサ506aが設けられている。浴槽戻り配管306bには、浴槽6から追焚き熱交換器5に流れ込む浴槽戻り温度を検出する浴槽戻り温度センサ506bが設けられている。
追焚き戻り配管307bには、追焚き熱交換器5からタンク10に戻る湯の温度を検出する追焚き戻り温度センサ507が設けられている。湯栓配管305には、負荷側で使用される湯量を検出する湯栓流量センサ601が設けられている。
なお、図5は、貯湯温度センサの個数が6個の場合を示しているが、貯湯温度センサの数は6個に限らない。タンク10の内部の温度分布を測るのに充分な数の温度センサを設ければよい。また、浴槽戻り温度センサ506bは、定期的に浴槽ポンプ33を運転させることにより、浴槽6内の浴槽水を浴槽戻り配管306bに通過させて浴槽温度を検出する手段として利用してもよい。
図6は、図5に示した給湯機制御装置の一構成例を示す機能ブロック図である。給湯機制御装置100は、給湯機3-m全体を統括制御するものである。図6に示すように、給湯機制御装置100は、目標温度設定手段101、ポンプ制御手段102、弁制御手段103、沸き上げ制御手段104、蓄熱量算出手段105および必要熱量予測手段106を有する。
給湯機制御装置100には、図2に示したタイマー26から時間の情報が入力される。また、給湯機制御装置100は、貯湯温度センサ501a~貯湯温度センサ501f、沸き上げ温度センサ502、上部導出温度センサ503aおよび中間導出温度センサ503bの各センサと信号線(図示せず)を介して接続される。給湯機制御装置100は、給水温度センサ504、湯栓温度センサ505、浴槽戻り温度センサ506b、追焚き戻り温度センサ507および湯栓流量センサ601の各センサと信号線(図示せず)を介して接続される。
給湯機制御装置100には、これらの各センサから信号線(図示せず)を介して検出値が入力される。給湯機制御装置100は、各センサから入力される検出値に基づいて、沸き上げ手段30、沸き上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、中高温混合弁42および熱交換回路切替弁43を制御する。給湯機制御装置100と各センサとの通信手段は、有線に限らず、無線であってもよい。
給湯機制御装置100は、マイクロコンピュータなどの演算装置がソフトウェアを実行することにより各種機能が実現される。給湯機制御装置100は、例えば、マイクロプロセッサユニットを有する構成である。給湯機制御装置100の構成は、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を有する構成に限定されない。給湯機制御装置100は、図3および図4を参照して説明した構成であってもよい。また、給湯機制御装置100の各種手段はファームウェアなど更新できる構成であってもよい。さらに、給湯機制御装置100は、プログラムモジュールであり、図示しないCPU等など他の制御装置の指令にしたがって、各種機能を実行する構成であってもよい。
目標温度設定手段101は、主にユーザによるマニュアル操作によって入力される設定温度に対応して、湯栓からの給湯にてシャワーの湯の温度、浴槽6に供給する湯の温度および浴槽6を温調する際の目標浴槽温度を設定する。ポンプ制御手段102は、沸き上げポンプ31、追焚きポンプ32および浴槽ポンプ33の回転数を制御し、ポンプ循環量を調節する。ポンプ制御手段102は、制御装置2から動作開始信号を受信すると、沸き上げポンプ31を起動する。また、ポンプ制御手段102は、貯湯温度センサ501a~501fの検出値によってタンク10に溜まる湯が目標湯量に到達すると、沸き上げポンプ31を停止し、終了信号を制御装置2に送信する。部分沸き上げの場合の目標湯量は、必要熱量予測手段106によって算出される。部分沸き上げの場合の目標湯量は、例えば、タンク10の全容量の約6割の湯量である。残量沸き上げの場合の目標湯量は、例えば、タンク10の全容量である。
弁制御手段103は、目標温度設定手段101で設定された目標温度に基づいて、湯栓温調弁41から流出する湯が目標温度に近づくように湯栓温調弁41の動作を制御する。また弁制御手段103は、中高温混合弁42から湯栓温調弁41の高温側ポートに送る水温が給湯用目標温度以上となるように、中高温混合弁42の動作を制御する。沸き上げ制御手段104は、予測される追焚き用必要熱量に対してタンク10内の蓄熱量が不足しないように沸き上げ手段30の運転を制御する。蓄熱量算出手段105は、給湯に有効な蓄熱量の算出と、追焚きに有効な蓄熱量の算出とを行う。以下に、各値の算出方法について順に説明する。
[給湯に有効な蓄熱量の算出]
蓄熱量算出手段105は、貯湯温度センサ501a~501fの情報に基づいてタンク10内の湯の有する蓄熱量の内で、給湯に有効な蓄熱量を算出する。給湯においては、タンク10内の湯の有する熱エネルギーを、混合によって市水に与える。このため、給湯に有効な熱エネルギーのゼロ点は、市水の給水温度である。ここで、ゼロ点とは、給湯エネルギー基準温度である。したがって、給水温度を熱エネルギーのゼロ点としてタンク容積に関して積分することにより、給湯に有効な蓄熱量が算出される。また、給湯に有効な所定の温度、例えば、45℃以上の湯の領域に関してのみ積分して、給湯に有効な蓄熱量を算出してもよい。また、給湯に用いる湯を、給湯用中間導出部より下の領域から主に導出する場合、給湯用中間導出部より下の領域にて給湯に有効な蓄熱量を算出してもよい。
[追焚きに有効な蓄熱量の算出]
蓄熱量算出手段105は、貯湯温度センサ501a~501fの情報、および、目標温度設定手段101で設定された目標温度に基づいて、タンク10内の湯の有する蓄熱量の内で、追焚きに有効な蓄熱量を算出する。追焚きにおいて追焚き熱交換器5に送られた高温水は、追焚き熱交換器5にて浴槽系統に熱を供給して温度が低下し、追焚き戻り配管307bからタンク10に戻される。したがって、タンク10内の湯の有する熱エネルギーの内、追焚きにおいて有効に利用される熱エネルギーは、貯湯温度から追焚き戻り温度を減算した部分である。つまり、追焚き戻り温度センサ507で検出された追焚き戻り温度を、熱エネルギーの基準温度としてタンク容積に関して積分することにより、追焚きに有効な蓄熱量が求められる。
なお、ここでは、タンク容積に関して積分するとしたが、給湯用中間導出部より上の領域の容積に関して積分するようにしてもよい。また、追焚き戻り温度は、追焚き戻り温度センサ507で検出するとしたが、追焚き戻り温度センサ507を設けずに、導出温度、浴槽戻り温度、追焚きポンプ回転数、または、浴槽ポンプ回転数等から推定してもよい。例えば、目標温度設定手段101からの情報と、浴槽戻り温度センサ506bの情報とに基づいて追焚き戻り温度を予測してもよい。さらに、浴槽温度を目標浴槽温度で一定と仮定し、その浴槽温度に、追焚き熱交換器5の性能に依存した設定値を加えた温度を追焚き戻り温度としてもよい。また、浴槽温度を、現在の浴槽温度と目標浴槽温度との平均値で一定と仮定し、その浴槽温度に、追焚き熱交換器5の性能に依存した設定値を加えた温度を追焚き戻り温度としてもよい。
必要熱量予測手段106は、給湯負荷に対して湯切れを回避するために必要な蓄熱量である湯切れ回避用必要熱量の予測と、追焚きに必要な蓄熱量である追焚き用必要熱量の予測とを行う。以下に、それぞれの予測方法について順に説明する。
[湯切れ回避用必要熱量の予測]
必要熱量予測手段106は、(a-1)ユーザの過去の給湯負荷の実績に基づいて湯切れ回避用必要熱量を予測する、または(b-1)予め決められた設計値に湯切れ回避用必要熱量を設定する。
(a-1)ユーザの過去の給湯負荷実績から湯切れ回避用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測手段106は、タイマー26、湯栓温度センサ505、および湯栓流量センサ601から受信する情報に基づいて、一定の時間間隔で給湯負荷実績を日々学習する。一定の時間間隔とは、例えば、6分である。必要熱量予測手段106は、6分ごとの負荷を、1日分である240区間分、学習する。そして、必要熱量予測手段106は、学習した給湯負荷実績を用いて、給湯機3-mの沸き上げ能力による、後述の同時運転を考慮して、湯切れ回避用必要熱量を予測する。同時運転とは、沸き上げ手段30による「沸き上げ」を行っている最中に、給湯または追焚き等のユーザによる「熱負荷」が発生する状況である。
具体的には、湯切れ回避用必要熱量は、「240区間のうちのX区間からY区間までの間における合計給湯負荷」から「X区間からY区間までの間において沸き上げ手段30により沸き上げ可能な熱量」を減算することによって求められる。例えば、ユーザによる集中的な湯の使用、具体的には湯張りとシャワー2回とが、第1区間から第10区間の1時間で行われたという学習結果があったとする。この場合、湯切れ回避用必要熱量は、「湯張り+シャワー2回」分の熱量Q1から、「沸き上げ手段30が1時間で沸き上げ可能な熱量Q2」を減算した値Q3である。つまり、湯切れを回避するためにタンク10に蓄えておく必要のある熱量は、熱量Q3である。タンク10内の熱量がQ3を下回った瞬間に、沸き上げ手段30にて沸き上げを開始することで、湯切れを回避できる。
また、「湯張り+シャワー2回」分の熱量Q1そのものをタンク10内に蓄えておくことでも、湯切れを回避できるため、必要熱量予測手段106は、熱量Q1そのものを湯切れ回避用必要熱量として求めてもよい。また、240区間のうち、熱量Q1が最大となる区間帯を特定し、特定された区間帯において湯切れを回避できる湯切れ回避用必要熱量として予測することで、信頼性の高いシステムを構築できる。
(b-1)所定の設計値に基づいて湯切れ回避用必要熱量を設定する場合
必要熱量予測手段106は、湯切れ回避用必要熱量について、多量の給湯負荷が予測される時間帯、例えば、17時~23時の時間帯で大きくなるように設計し、それ以外の時間帯で小さくなるように設計する。大きく設計される場合の湯切れ回避用必要熱量は、例えば、300リットルを42℃にするための熱量である。小さく設計される場合の湯切れ回避用必要熱量は、例えば、50リットルを42℃にするための熱量である。
必要熱量予測手段106は、(a-1)および(b-1)の予測熱量を基にユーザが必要とする湯量である必要湯量を算出する。必要熱量予測手段106は、必要湯量の情報を含む給湯負荷学習値を制御装置2に送信する。
[追焚き用必要熱量の予測]
必要熱量予測手段106は、(a-2)現在の浴槽6の温度および湯量のうちの一方もしくは両方と、または(b-2)ユーザの過去の追焚き実績とに基づいて追焚き用必要熱量を予測する。
(a-2)現在の浴槽6の温度および湯量のうちの一方または両方の情報に基づいて追焚き用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測手段106は、現在の浴槽6の温度および湯量のうちの一方または両方の情報に基づいて追焚き負荷を算出し、追焚き負荷そのものを追焚き用必要熱量とする。追焚き負荷は、浴槽6の温度を現時点の温度から目標浴槽温度まで上昇させるのに必要な熱量である。よって、追焚き負荷は、浴槽6の湯量に、目標浴槽温度と現時点の浴槽温度との差と、密度と、比熱とを積算することで算出される。例えば、目標浴槽温度を40℃とし、浴槽温度を30℃とすると、密度を1kg/Lとし、比熱を1kcal/g℃とすれば、追い焚き負荷が算出される。
追焚き負荷を算出する際の浴槽6の湯量は、例えば、200リットル等の予め決められた値であってもよく、ユーザによってリモートコントローラ(図示せず)を介して設定された値であってもよい。また、湯栓配管305に流量計を設置し、流量の積算値を浴槽6の湯量としてもよい。また、給湯機3-mにおいて、例えば、浴槽戻り配管306b内に圧力センサ等の水位検出手段が設けられ、水位から浴槽6の湯量を求めてもよい。すなわち、必要熱量予測手段106は、タンク10から浴槽6への積算流量と水位との相関を初期学習し、水位検出手段で検出された水位と学習結果とから浴槽6の湯量を求めてもよい。
(b-2)ユーザの過去の追焚き実績から追焚き用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測手段106は、追焚き負荷実績を、日々学習する。必要熱量予測手段106は、学習結果の過去の一定期間内の追焚き負荷の最大値または平均値を用いて、当日予測される追焚き負荷を予測し、予測した追焚き負荷そのものを追焚き用必要熱量とする。追焚き負荷の学習では、必要熱量予測手段106は、具体的には、浴槽6の湯量と、追焚きの開始時と終了時との温度差とを学習する。また、必要熱量予測手段106は、浴槽戻り配管306bまたは浴槽往き配管306aを循環する流量と、追焚き熱交換器5の浴槽6側の系統の出入り口の温度差と、を学習してもよい。必要熱量予測手段106は、浴槽戻り配管306bまたは浴槽往き配管306aを循環する流量について、流量計で直接的に算出してもよく、追焚きポンプ32への制御信号から間接的に算出してもよい。また、必要熱量予測手段106は、予測した追焚き負荷から、追焚き中に沸き上げ手段30が沸き上げ可能な熱量を減算した値を、追焚き用必要熱量としてもよい。
次に、給湯機3-mの動作を、図5および図6を参照して説明する。ここでは、沸き上げ動作、湯張り動作および追い焚き動作の3つの動作に分けて説明する。
[沸き上げ動作]
タンク10に、タンク下部から給水配管302を通じて冷水が注入され、冷水が溜められる。タンク下部の水が沸き上げポンプ31によって沸き上げ往き配管301aを通して沸き上げ手段30に送られる。沸き上げ手段30は水を沸き上げて湯を生成する。湯は沸き上げ戻り配管301bを通じてタンク上部に戻される。
[給湯動作]
タンク10に溜められた湯水は、湯が使用される負荷側の要求に応じて、高温導出配管303aおよび中間導出配管303bから流出し、湯栓温調弁41の高温側ポートに送られる。湯栓温調弁41は、給水配管302から分岐させた温調配管304を通じて水を導き、タンク10から導いた湯と混合させて適温とし、湯栓配管305を通じて蛇口、シャワー、または浴槽6等の負荷側へ供給する。本実施の形態1では、給湯時に、タンク中間部からの給湯を優先的に行うため、湯栓温調弁41の高温側ポートには、タンク中間部の湯が優先して送られる。これは、タンク上部領域に、追焚き用の高温水を優先的に残すためである。ここで、タンク上部領域とは、タンク10の中間導出配管303bから上方の領域を指す。
[湯張り動作]
浴槽6に湯を張る湯張り動作は、基本的には湯栓出湯動作と同様である。ユーザから湯張り指示が給湯機制御装置100に入力されると、タンク10内に溜められた湯水は、高温導出配管303aおよび中間導出配管303bから流出し、湯栓温調弁41の高温側ポートに送られる。湯栓温調弁41は、浴槽往き温度センサ506aで検出される温度が、ユーザが設定した目標浴槽温度となるように、温調配管304から導いた水とタンク10から導いた湯とを混合させる。湯栓温調弁41で温度調整された湯は、湯栓配管305を通じて浴槽6に供給される。そして、浴槽6に溜まった湯量が、ユーザが設定した湯張り量に達した場合、ふろ給湯用電磁弁(図示せず)が閉じられて湯張り動作が終了する。
[追焚き動作]
追焚きでは、浴槽6に残る浴槽水を目標浴槽温度まで上昇させる。追焚きは、ユーザの操作により強制的に、または自動的に開始される。自動的に追焚きを開始する場合とは、例えば、浴槽戻り温度センサ506bによって定期的に検出される浴槽温度が、目標浴槽温度よりも所定量以上、低くなったときが該当する。
追焚きが開始されると、タンク10に溜められた湯が、追焚き往き配管307aを通って、追焚き熱交換器5に送られる。ここで、本実施の形態1では、追焚き時に、タンク上部の高温水を優先して使用する。このため、熱交換回路切替弁43がタンク上部側に切り替えられ、タンク上部の高温水が追焚き熱交換器5に送られる。またこのタイミングと概ね同時に、浴槽6に溜められた湯が、浴槽戻り配管306bを通って追焚き熱交換器5に導かれる。
追焚き熱交換器5で浴槽系統へ熱を与えて温度の低下したタンク系統の湯は、追焚き戻り配管307bを通ってタンク10に戻る。また、追焚き熱交換器5で熱を受け取って温度の上昇した浴槽系統の湯は、浴槽往き配管306aを通って浴槽6に戻る。追焚きの終了は、ユーザの操作により強制的にあるいは自動的に行われる。自動的に追焚きを終了する場合とは、浴槽戻り温度センサ506bによって検出される浴槽温度が、目標浴槽温度よりも所定量以上大きくなったときが該当する。
次に、図2に示した制御装置2の動作を説明する。図7は、実施の形態1に係る制御装置の動作手順を示すフローチャートである。制御装置2は図7に示すフローを一定の周期で実行する。ここでは、第1時間帯は、23時から翌日の7時までの夜間時間帯の場合で説明する。第2時間帯は、12時から17時までのオフピーク時間帯の場合で説明する。
分類手段23は、現在の時間tがグループ再編の時間であるか否かを判定する(ステップS101)。グループ再編の時間である場合、分類手段23は、複数の給湯機3-1~3-nを3つのグループに再編成する(ステップS102)。例えば、分類手段23は、夕方以降の入浴などに発生する集中的な熱負荷の学習結果による給湯負荷学習値に基づいて、集中的な熱負荷に必要な沸き上げが全住宅で夜間時間帯に完了するように、給湯機3-1~3-nをグループA~Cの3つに分類する。この場合、どのグループに急に朝に入浴を行うユーザがいても、集中的な熱負荷に必要な沸き上げが3つのグループにおいて夜間時間帯に行われているので、湯切れが発生しない。
ステップS102において、分類手段23は、例えば、夜間に他の電気機器で使用される消費電力を考慮して沸き上げに使用できる電力制限値を決める。続いて、分類手段23は、電力制限値を超えないように1つのグループに属する給湯機の制限数を決める。そして、分類手段23は、部分沸き上げに要する時間が近似する給湯機を優先的に同じグループに分類し、部分沸き上げに要する時間が長いグループから順に部分沸き上げを実行させるように順番を設定する。このようにして、部分沸き上げを実行するグループの給湯機の数とグループの順番が決まることで、各グループに割り当てられる沸き上げ時間が概ね決まり、各グループの沸き上げ開始時刻も決まる。
分類手段23は、再編成した3つのグループの編成の情報を記憶手段22に記憶させる。続いて、スケジュール決定手段24は、夜間時間帯における各グループに対する部分沸き上げの開始時刻を決定する(ステップS103)。スケジュール決定手段24は、各グループの部分沸き上げ開始時刻の情報を記憶手段22に記憶させる。例えば、スケジュール決定手段24は、グループAの部分沸き上げ開始時刻を決定し、グループBの部分沸き上げ開始時刻をグループAの部分沸き上げ終了時刻に決定し、グループCの部分沸き上げ開始時刻をグループBの部分沸き上げ終了時刻に決定する。ここでは、部分沸き上げおよび残量沸き上げのそれぞれの動作に関して、記憶手段22が、沸き上げの順番として、グループA、グループBおよびグループCの順番を記憶している。この沸き上げの順番は更新されてもよい。
この段階においては、スケジュール決定手段24は、グループAおよびBのそれぞれの部分沸き上げ終了時刻の正確な時刻を知ることができない。そのため、スケジュール決定手段24は、過去の履歴データに基づいて、グループAおよびBのそれぞれの部分沸き上げ終了時刻を予測し、予測した時刻を記憶手段22に記憶させる。
一方、ステップS101の判定の結果、現在の時間tがグループ再編の時間でない場合、制御装置2はステップS104の処理に進む。第1沸き上げ手段25aは、記憶手段22が記憶する情報を参照し、現在の時間tがいずれかのグループの部分沸き上げの開始時間以降になっているか否かを判定する(ステップS104)。現在の時間tがいずれかのグループの部分沸き上げの開始時間以降になっている場合、第1沸き上げ手段25aは、グループA~Cの全てのグループの部分沸き上げが終了しているか否かを判定する(ステップS105)。グループA~Cの全てのグループの部分沸き上げが終了しておらず、現在の時間tがグループAの部分沸き上げの開示時間に到達していると、第1沸き上げ手段25aは、グループAに属する給湯機に部分沸き上げを指示する旨の動作開始信号を送信する。このようにして、グループAに属する給湯機に部分沸き上げを実行させる(ステップS106)。
グループAに属する給湯機が部分沸き上げを実行し、部分沸き上げが終了する。グループAに属する各給湯機は、部分沸き上げを終了すると、沸き上げ終了を示す終了信号を制御装置2に送信する。制御装置2がグループAに属する給湯機から終了信号を受信すると、第1沸き上げ手段25aはステップS105の判定に戻り、グループBおよびグループCのグループ毎に順に各グループに属する給湯機に部分沸き上げを実行させる(ステップS106)。
ステップS105の判定の結果、グループA~Cの全てのグループの部分沸き上げが終了している場合、第2沸き上げ手段25bは、現在の時間tが夜間時間帯に属するか否かを判定する(ステップS107)。現在の時間tが夜間時間帯に属している場合、第2沸き上げ手段25bは、決められた順番でグループ毎に残量沸き上げを実行させる(ステップS108)。例えば、グループA~Cのいずれのグループも残量沸き上げを行っていない場合、第2沸き上げ手段25bは、グループAに残量沸き上げの動作を指示する動作開始信号を送信する。
ステップS107の判定の結果、現在の時間tが夜間時間帯に属していない場合、第2沸き上げ手段25bは、現在の時間tがオフピーク時間帯に属しているか否かを判定する(ステップS109)。現在の時間tがオフピーク時間帯に属している場合、第2沸き上げ手段25bは、決められた順番でグループ毎に残量沸き上げを実行させる(ステップS110)。一方、ステップS109において、現在の時間tがオフピーク時間帯に属していない場合、制御装置2は処理を終了する。
例えば、ステップS108の処理において、グループAの残量沸き上げが途中までしか終わっていない場合、第2沸き上げ手段25bは、グループAに残量沸き上げの再開を指示する動作開始信号を送信する。また、ステップS108の処理において、グループAの残量沸き上げが終了している場合、第2沸き上げ手段25bは、ステップS110において、グループBに残量沸き上げを指示する動作開始信号を送信する。このようにして、グループA~Cの各グループに属する給湯機は、オフピーク時間帯の終了までに、残量沸き上げを行う。夜間時間帯の部分沸き上げの後、夕方以降の集中的な熱負荷による湯の利用が行われる前に、湯が利用されても、残量沸き上げによって、利用された分の湯量が補われる。
なお、ステップS104の判定の結果、第1沸き上げ手段25aは、現在の時間tがいずれかのグループの部分沸き上げの開始時間以降になっていなければ、現在の時間tが部分沸き上げ開始時間に到達していないと判定し、処理を終了する。
また、図7を参照して、夜間時間帯が23時から翌日の7時までの時間帯の場合で説明したが、スケジュール決定手段24は、記憶手段22が記憶する給湯機3-1~3-nの給湯負荷学習値に基づいて、第1時間帯の始期および終期を決めてもよい。また、スケジュール決定手段24は、記憶手段22が記憶する給湯機3-1~3-nの給湯負荷学習値に基づいて第2時間帯の始期および終期を決めてもよい。この場合、第1時間帯および第2時間帯が、給湯機3-1~3-nの各給湯機のユーザの湯の使用状況に対応した時間に決定される。
また、グループの再編は、全世帯において当日の沸き上げの大半が終了したと判断できる、日中のオフピーク時間帯が終了した後であって、翌日の夜間沸き上げが開始するより前の時間帯であることが望ましい。
本実施の形態1の制御装置2による制御を、比較例と対比して説明する。図8は、比較例における、複数の給湯機の制御の一例を示す図である。図8に示す比較例は、平均的な一日分の熱負荷の大部分を供給するための湯水を23時から翌日の7時までの夜間時間帯に沸き上げる場合である。これは、例えば、電力会社が夜間に設定する電力単価が低い、または他の電気機器の電力消費量が低いという理由によるものである。夜間時間帯の後、朝の入浴を含む、朝から昼間までの日中に生じた熱負荷に対して湯が利用されても、予測される全湯量が夜間時間帯に沸き上げられていれば、夕方の入浴時間帯の集中的な給湯負荷に対して、湯が不足することはない。
しかし、図8に示す比較例において、昼間の給湯負荷が予測以上に大きい場合、夕方の入浴時間帯の集中的な給湯負荷が生じる際、夜間時間帯に沸き上げた湯では足りなくなり、追加の沸き上げを行う必要がある。
図9は、実施の形態1に係る制御装置による制御の一例を示す図である。図9に示すGA~GCのそれぞれはグループA~Cのそれぞれに対応する。図9に示すように、集中的な熱負荷に必要な部分沸き上げが全給湯機において、夜間時間帯に完了する。そのため、どのグループのユーザが急に朝に入浴が行われても湯切れが発生しない。
グループA~Cの部分沸き上げが完了した後、他の電気機器の電力消費が小さいと予想される夜間時間帯であれば、制御装置2は、いずれかのグループの残量沸き上げが行われる。図9は、夜間時間帯の残りの時間に、制御装置2がグループAの給湯機に残量沸き上げを実行させる場合を示す。夜間時間帯が終了すると、制御装置2が残量沸き上げ動作を中断させる。
他の電気機器の電力ピークが大きくなる時間帯の後、日中のオフピーク時間帯が始まると、制御装置2は、グループA~Cの残量沸き上げを再開させる。図9は、オフピーク時間帯が始まると、制御装置2は、グループBおよびCの給湯機に順に残量沸き上げを実行さえる場合を示す。この場合、朝に入浴が行われたり、昼間に湯が予想以上に利用されたりしても、残量沸き上げによって、減った分の湯が補われる。オフピーク時間帯が終了すると、制御装置2は、残量沸き上げ動作を終了させる。
図10は、図8に示した比較例の場合において、建物の電力消費量と時間との関係の一例を示すグラフである。図11は、実施の形態1の制御装置による制御の場合において、建物の電力消費量と時間との関係の一例を示すグラフである。図10および図11の縦軸は建物全体の電力消費量Wb[kWh]であり、横軸は時間[/24]である。電力消費量Wbは、建物全体に生じる消費電力[kW]の時系列変化を測定し、1時間の値に換算した積分値である。
図10および図11は、s日の12時から(s+1)日の23時までの電力消費量の変化を棒グラフで示している。図10および図11の横軸の閾値Wthは、電力会社との電力契約において、電力消費量Wbが閾値Wthを一度でも超えてしまうと、契約する年間の費用が高くなってしまうことを意味する。図10および図11の横軸の平均値Wavは、建物における1日の電力消費量の平均値Wav[kWh/d]である。図10および図11に示す矢印は、朝の入浴を含む昼間の時間帯に湯が利用されたことを示す。
図10に示す比較例の場合、夜間時間帯に全ての給湯機において、予測される1日に必要な全湯量がタンク10に溜まっているので、朝、予測されていない入浴があっても湯切れを発生しない。しかし、予測されていない入浴がある場合、昼間に利用される湯の量が予測される量よりも多い場合、夜、入浴などで集中的に負荷が大きくなる時間帯にタンク10に貯めた湯が足りなくなる。この場合、図8を参照して説明したように、給湯機3-mは追加で沸き上げ動作を行う。この追加の沸き上げ動作が、最も電力消費量Wbが大きくなる時間帯と重なると、電力消費量Wbが大きくなってしまう。その結果、電力消費量Wbが一時的に閾値Wthを超えてしまうことになる。
一方、図11に示すように、本実施の形態1の制御装置2は、夜間時間帯にグループA~Cのグループ毎に部分沸き上げを実行させる。そのため、グループA~Cのいずれのグループの属する給湯機3-mのユーザが朝に入浴を行っても、給湯機3-mは、部分沸き上げによる湯を供給することができる。また、図11に示すように、オフピーク時間帯にグループBおよびCにおいて残量沸き上げが行われても、電力消費量Wbが閾値Wthを超えてしまうことが抑制される。
本実施の形態1の制御装置2は、記憶手段22と、沸き上げ指示手段25とを有する。記憶手段22は、複数の給湯機3-1~3-nが2以上のグループに分類されたグループ編成の情報と、1日のうち、決められた時間帯である第1時間帯と、第1時間帯を除く時間の一部である第2時間帯とを記憶する。沸き上げ指示手段25は、第1沸き上げ手段25aと、第2沸き上げ手段25bとを有する。第1沸き上げ手段25aは、第1時間帯に、全湯量のうち予め決められた部分湯量を沸き上げる部分沸き上げを2以上のグループのグループ毎に順に実行させる。第2沸き上げ手段25bは、第1時間帯から部分沸き上げが実行される時間を除いた時間帯と、第2時間帯とにおいて、全湯量から部分湯量を除いた残り湯量を沸き上げる残量沸き上げを2以上のグループのグループ毎に順に実行させる。
本実施の形態1によれば、1日のうち、湯の沸き上げの時間帯として第1時間帯および第2時間帯が設けられ、全湯量のうち、部分湯量が第1時間帯にグループ毎に沸き上げられ、残り湯量が第2時間帯にグループ毎に沸き上げられる。全湯量が複数の時間帯に分散してグループ毎に沸き上げられることで、複数の給湯機の消費電力を抑えつつ、各グループの部分湯量の貯湯が第1時間帯に終了する。その結果、各給湯機において部分湯量が貯湯された後、どのグループのユーザも給湯機に溜められた湯を利用することができ、湯切れの発生を抑制することができる。
また、本実施の形態1では、第1時間帯が、1日において、全湯量のうち、使用量が最大となる時間帯の後の時間帯であってもよい。この場合、湯の使用量が最大となる時間帯の後の第1時間帯に部分湯量がグループ毎に沸き上げられる。そのため、湯の使用量が最大となる時間帯の後、複数の給湯機の消費電力を抑えつつ、各グループの部分湯量の貯湯が早期に終了する。第1時間帯は、例えば、夜間時間帯である。
また、本実施の形態1において、記憶手段22は、建物における消費電力を時系列で記憶してもよい。この場合、スケジュール決定手段24は、記憶手段22が記憶する時系列の消費電力の情報に基づいて、1日のうち、建物の電力消費量Wbが全体の電力消費量の平均値Wavよりも小さい時間帯を第1時間帯に決定してもよい。また、スケジュール決定手段24は、1日のうち、建物の電力消費量Wbが平均値Wavよりも大きい時間帯の前の時間帯を第2時間帯に決定してもよい。
第1時間帯に部分沸き上げを行い、第2時間帯に残量沸き上げを行うことで、建物全体の電気機器の合計の電力ピークを抑制することができる。また、17時以降に電力ピークが発生する時間帯は点灯時ピークと呼ばれており、点灯時ピークは、高い確率でユーザが帰宅する時間帯を意味する。そのため、点灯時ピークの時間帯に、帰宅後の入浴などの集中的な熱負荷が発生することを意味する。点灯時ピークより前に残量沸き上げを完了させることにより、湯切れと、建物の合計電力ピークが大きくなることとの両方を回避できる。
さらに、本実施の形態1において、分類手段23は、第2時間帯の後であって、第1時間帯の開始前に、複数の給湯機3-1~3-nを2以上のグループに再編成してもよい。グループ再編を不適切なタイミングで行うと、湯切れか、または、点灯時ピーク中の沸き上げが発生する。例えば、第2時間帯の最後に残量沸き上げを予定しているグループの給湯機が残量沸き上げを行う前に、グループ再編が行われることを考える。この場合、第2時間帯に最初に残量沸き上げを行うグループに振り分けられた給湯機は、次の日にならないと、残量沸き上げを行わないため、湯切れが発生する、または点灯時ピーク中に沸き上げを行うことになる。そのため、全ての給湯機3-1~3-nが1日の給湯負荷に必要な全湯量を溜めた後であると予想される第2時間帯の後であって、第1時間帯の開始前にグループ再編を行うことで、湯切れと、建物の合計電力ピークが大きくなることとの両方を回避できる。
実施の形態2.
本実施の形態2は、実施の形態1で説明した制御において、残量沸き上げを実行するグループの順序を、部分沸き上げを実行するときのグループの順序と反対にするものである。本実施の形態2については、実施の形態1で説明した構成と同一の構成に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態2の制御装置2の構成を、図2を参照して説明する。スケジュール決定手段24は、グループA~Cの3つのグループに対して、第1沸き上げ手段25aが部分沸き上げを実行させる順序と反対の順序を、残量沸き上げ順序して決定する。第2沸き上げ手段25bは、スケジュール決定手段24によって決定された残量沸き上げ順序にしたがって、3つのグループに対してグループ毎に残量沸き上げを実行させる。
本実施の形態2の制御装置2の動作を説明する。図12は、実施の形態2に係る制御装置の制御の一例を示す図である。図13は、実施の形態2に係る制御装置の動作手順を示すフローチャートである。図13に示すステップS201~S203は図7を参照して説明したステップS101~S103と同様な処理であるため、その詳細な説明を省略する。また、図13に示すステップS205~S211は図7を参照して説明したステップS104~S110と同様な処理であるため、その詳細な説明を省略する。
ステップS203の後、スケジュール決定手段24は、第2沸き上げ手段25bは、第1沸き上げ手段25aが部分沸き上げを実行させる順序と反対の順序を残量沸き上げ順序して決定する(ステップS204)。スケジュール決定手段24は、残量沸き上げ順序の情報を記憶手段22に記憶させる。ステップS209およびS211において、第2沸き上げ手段25bは、記憶手段22が記憶する残量沸き上げ順序にしたがって、3つのグループに対してグループ毎に残量沸き上げを実行させる。
本実施の形態2によれば、夜間時間帯の部分沸き上げを、例えば、グループA、グループBおよびグループCの順で行う場合、グループCのよりも先に行われるグループAおよびBの放熱が大きく、省エネルギー性および電気代が不利になる。そのため、日中のオフピーク時間帯に行われる残量沸き上げの順序を部分沸き上げの順序の反対にすることで、建物全体の省エネルギー性が向上する。また、グループ間の電気代の差異を減少させることができ、グループ間の不公平感が軽減する。
1 給湯システム、2 制御装置、3-1~3-n 給湯機、5 追焚き熱交換器、6 浴槽、10 タンク、20 信号線、21 受信手段、22 記憶手段、23 分類手段、24 スケジュール決定手段、25 沸き上げ指示手段、25a 第1沸き上げ手段、25b 第2沸き上げ手段、26 タイマー、30 沸き上げ手段、31 沸き上げポンプ、32 追焚きポンプ、33 浴槽ポンプ、41 湯栓温調弁、42 中高温混合弁、43 熱交換回路切替弁、70 処理回路、71 プロセッサ、72 メモリ、100 給湯機制御装置、101 目標温度設定手段、102 ポンプ制御手段、103 弁制御手段、104 沸き上げ制御手段、105 蓄熱量算出手段、106 必要熱量予測手段、200 沸き上げ回路、300 排熱回収回路、301a 沸き上げ往き配管、301b 沸き上げ戻り配管、302 給水配管、303a 高温導出配管、303b 中間導出配管、304 温調配管、305 湯栓配管、306a 浴槽往き配管、306b 浴槽戻り配管、307a 追焚き往き配管、307b 追焚き戻り配管、307c 排熱回収用配管、501a~501f 貯湯温度センサ、502 沸き上げ温度センサ、503a 上部導出温度センサ、503b 中間導出温度センサ、504 給水温度センサ、505 湯栓温度センサ、506a 浴槽往き温度センサ、506b 浴槽戻り温度センサ、507 追焚き戻り温度センサ、601 湯栓流量センサ。

Claims (10)

  1. 複数の給湯機を制御する制御装置であって、
    前記複数の給湯機が2以上のグループに分類されたグループ編成の情報と、1日のうち、決められた時間帯である第1時間帯と、前記1日のうち、前記第1時間帯を除く時間の一部である第2時間帯とを記憶する記憶手段と、
    前記第1時間帯に、前記1日に前記複数の給湯機によって沸き上げられる全湯量のうち予め決められた部分湯量を沸き上げる部分沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させる第1沸き上げ手段と、
    前記第1時間帯から前記部分沸き上げが実行される時間を除いた時間帯と、前記第2時間帯とにおいて、前記全湯量から前記部分湯量を除いた残り湯量を沸き上げる残量沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させる第2沸き上げ手段と、
    を有する制御装置。
  2. 前記第2沸き上げ手段は、
    前記2以上のグループに対して前記第1沸き上げ手段が前記部分沸き上げを実行させる順序と反対の順序で、前記2以上のグループに対してグループ毎に前記残量沸き上げを実行させる、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記記憶手段は、前記複数の給湯機が設置された建物における消費電力を時系列で記憶し、
    前記記憶手段が記憶する時系列の前記消費電力の情報に基づいて、前記1日のうち、前記建物の電力消費量が全体の電力消費量の平均値よりも小さい時間帯を前記第1時間帯に決定し、前記1日のうち、前記建物の電力消費量が前記平均値よりも大きい時間帯の前の時間帯を前記第2時間帯に決定するスケジュール決定手段をさらに有する、
    請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記スケジュール決定手段は、
    前記記憶手段が記憶する時系列の前記消費電力の情報に基づいて、前記第1時間帯および前記第2時間帯の各時間帯の始期および終期を決定する、
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記第1時間帯は、前記1日において、前記全湯量のうち、使用量が最大となる時間帯の後の時間帯である、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記第1時間帯は、始期が22時~23時の間であり、終期が6時~7時の間である夜間時間帯である、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 前記記憶手段は、前記複数の給湯機毎に前記1日に沸き上げられる必要湯量の情報を時系列で記憶し、
    前記記憶手段が記憶する前記複数の給湯機毎の前記必要湯量の情報に基づいて、前記複数の給湯機を前記2以上のグループに再編成する分類手段をさらに有する、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の制御装置。
  8. 前記分類手段は、
    前記第2時間帯の後であって、前記第1時間帯の開始前に、前記複数の給湯機を前記2以上のグループに再編成する、
    請求項7に記載の制御装置。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の制御装置と、
    前記制御装置と通信接続される前記複数の給湯機と、
    を有する給湯システム。
  10. 複数の給湯機を制御する制御方法であって、
    前記複数の給湯機が2以上のグループに分類されたグループ編成の情報と、1日のうち、決められた時間帯である第1時間帯と、前記1日のうち、前記第1時間帯を除く時間の一部である第2時間帯とを記憶するステップと、
    前記第1時間帯に、前記1日に前記複数の給湯機によって沸き上げられる全湯量のうち予め決められた部分湯量を沸き上げる部分沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させるステップと、
    前記第1時間帯のうち、前記部分沸き上げが実行される時間を除いた時間帯と、前記第2時間帯とにおいて、前記全湯量から前記部分湯量を除いた残り湯量を沸き上げる残量沸き上げを前記2以上のグループのグループ毎に順に実行させるステップと、
    を有する制御方法。
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