JP2022052915A - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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【課題】省エネルギー性能に優れた貯湯式給湯機を提供する。【解決手段】貯湯式給湯機は、タンクと、タンクの高さ方向の中間部からタンクに貯水された湯水を取り出して沸上げ、沸上げられた湯水をタンクの上部に戻す部分沸上げ回路と、タンクの高さ方向の中間部に設けられ、タンクに貯水された湯水の温度を測定する温度センサと、温度センサにより測定された湯水の温度が、給水温度範囲内の場合に、部分沸上げ回路を使用して、タンクの上部の湯水の殺菌沸上げを行なう制御装置とを具備する。【選択図】図1

Description

本開示は、タンク内に存在する湯水を高温殺菌沸上げする貯湯式給湯機に関する。
従来の貯湯式給湯機は、タンクの湯水をレジオネラの殺菌のために高温で沸上げを行なう場合、全域沸上げ回路を使用して沸上げを行なう。全域沸上げ回路は、タンク下部からの湯水を沸上げ、沸上げられた湯水をタンク上部に戻す沸上げ回路である(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-214958号公報
例えば、殺菌対象である中低温度の残湯がタンク上部に集中し、タンク下部が水道水で満たされている場合、タンク全域の殺菌は不要である。従来の貯湯式給湯機では、このようなタンク全域の殺菌が不要な場合であっても、タンク全域の湯水を全域沸上げ回路を使用して高温殺菌沸上げする。従って、省エネルギー性能が低下するという問題がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、省エネルギー性能に優れた貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
本開示に係る貯湯式給湯機は、タンクと、前記タンクの高さ方向の中間部から前記タンクに貯水された湯水を取り出して沸上げ、前記沸上げられた湯水を前記タンクの上部に戻す部分沸上げ回路と、前記タンクの高さ方向の中間部に設けられ、前記タンクに貯水された湯水の温度を測定する温度センサと、前記温度センサにより測定された湯水の温度が、給水温度範囲内の場合に、前記部分沸上げ回路を使用して、前記タンクの上部の湯水の殺菌沸上げを行なう制御装置とを具備する。
本開示によれば、制御装置は、タンクの高さ方向の中間部に設けられた温度センサにより測定された湯水の温度が給水温度範囲内の場合に、部分沸上げ回路を使用して、タンクの上部の湯水の殺菌沸上げを行なう。これにより、全域沸上げ回路を使用して高温殺菌沸上げを行なう場合に比して、省エネルギー性能に優れた貯湯式給湯機を提供することができる。
実施の形態1に係る貯湯式給湯機の構成を示す図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯機の機能ブロック図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯機の高温殺菌沸上げを実施しない日の沸上げ動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯機の高温殺菌沸上げを実施する日における沸上げ動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る貯湯式給湯機の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2に係る貯湯式給湯機の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3に係る貯湯式給湯機の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して、実施の形態に係る貯湯式給湯機について説明する。なお、図面において、同一の構成要素には同一符号を付して説明し、重複説明は必要な場合にのみ行なう。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含み得る。
[概要]
まず、実施の形態に係る貯湯式給湯機の概要について説明する。
貯湯式給湯機は、加熱後に長期間タンクに残留した湯水におけるレジオネラの増殖を抑制するために、周期的に高温殺菌沸上げを行ない殺菌する必要がある。例えば、高温殺菌沸上げは、4日毎に行なわれる。高温殺菌沸上げは、ユーザーが必要とする給湯温度に比べて非常に高い温度まで沸上げなければならないため、低効率な運転なため最小限に抑制することが望まれる。
実施の形態の貯湯式給湯機は、タンクの下部から湯水を取り出して沸上げ、タンクの上部に戻し、タンクの全域を沸上げる全域沸上げ回路の他に、部分沸上げ回路を設ける。部分沸上げ回路は、タンクの中間部から湯水を取り出して沸上げ、タンクの上部に戻し、タンクの上部を沸上げる部分沸上げを行なう。
実施の形態においては、部分沸上げ回路が、残湯がタンク上部のみに存在するタイミングで高温殺菌沸上げを行なうことにより、タンク全域からレジオネラを一掃する。
なお、高温殺菌沸上げの間に給湯負荷が発生すると大きな消費電力のロスとなる。具体的には、高温殺菌沸上げは、タンクの設定範囲をすべて高温で満たして完了となるが、その間に給湯が行われると、高温の湯がタンクの上部から使われて減ってしまうので、減った分だけ余計に高温殺菌沸上げを行なうことになる。従って、高温殺菌沸上げは、給湯負荷の少ない時間帯に行なうのが効果的である。しかしながら、給湯負荷が高いと予想される時間帯において、高温殺菌沸上げより前に湯切れを回避するための湯切れ予防沸上げが必要となる場合がある。実施の形態の貯湯式給湯機は、この湯切れ予防沸上げによって加熱された湯水が、タンクの上部から中間温度センサの高さより上までに収まるように制御し、その後、部分沸上げ回路が高温殺菌沸上げを行なう。
貯湯式給湯機は、湯水を溜めるタンク、タンク内の湯水を加熱する沸上げ回路及びタンク内の湯水を給湯及び追焚きなどの熱負荷に供給する需要端末、などを備えている。
また、貯湯式給湯機は、需要端末に至る回路に温度センサ及び流量センサを設け、ユーザーの熱負荷を学習し、学習結果に応じてタンク内に必要な蓄熱量を演算する機能を有している。
代表的な沸上げ動作パターンとして、例えば電力単価が低い、或いは、ユーザーの給湯パターンの1日の区切りである可能性が高いという理由で、夜間に、1日分の熱負荷の大部分を供給するための湯水を沸上げる。
また、湯張り後などにより、タンクの湯水が減少して湯切れの危険性が高まると、湯切れを回避する湯切れ予防沸上げが行なわれる。
実施の形態1.
実施の形態の貯湯式給湯機は、沸上げなどにより塩素殺菌の機能を失った湯水が、殺菌可能な高温で再沸上げされずにタンク内に残存する期間に応じて、例えば4日ごとに殺菌可能な高温で再沸上げを行なう。タンクの下部に塩素殺菌の機能を保持している水道水がある場合、その範囲まで低COP(エネルギー消費効率:Coefficient Of Performance)の高温殺菌沸上げを実施すると省エネルギー性能が低下する。実施の形態の貯湯式給湯機は、タンクの上方の必要最小限の領域でのみ、高温殺菌沸上げを実施し、省エネルギー性能を向上する。
[機器構成]
図1は、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの構成を示す図である。
図1に示すように、実施の形態1における貯湯式給湯機Aは、縦長のタンク1、熱源機2、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、熱交換回路切替弁43及び追焚き熱交換器5を備えている。貯湯式給湯機Aは、更に、沸上げ往き配管301aと、沸上げ戻り配管301bと、給水配管302と、高温導出配管303と、温調配管304及び湯栓配管305を備えている。貯湯式給湯機Aは更に、浴槽往き配管306a、浴槽戻り配管306b、追焚き往き配管307a、追焚き戻り配管307b及び制御装置100等を備えている。
タンク1には、湯水が貯められる。タンク1は、縦長であり、貯湯温度センサ51a、51b、51c、51d、51e、51fが、高さ方向に間隔をおいて設けられている。実施の形態1においては、6個の貯湯温度センサ51a、51b、51c、51d、51e、51fが設けられた場合について説明するが、貯湯温度センサの数はこれに限るものではない。タンク1の内部の温度分布を測るのに充分な数の温度センサを設けるようにしてもよい。タンク1の高さ方向の中間部には、中間温度センサ501cが設けられる。中間温度センサ501cは、中間沸上げ配管301cのタンク1の接続部分近傍に設けられ、部分沸上げ回路C_2のタンク1の中間部から導出される湯水の湯温を計測する。中間沸上げ配管301cは、タンク1の中間部に接続される。1日の最後には、急なシャワーなどを想定して最低限の湯水をタンク1に残すことが一般的であり、その湯水がちょうど収まる位置が、「中間部」の位置として最適である。例えば、最低限の湯水としてシャワー1回分(例えば100L)を残す場合は、中間部として100Lが最適であり、湯はり1回分(例えば180L)を残す場合、中間部として180Lが最適である。或いは中間部は、湯と水との境界層を考慮してそれぞれ数十Lの余分を設けても良い。
タンク1の下部には、沸上げ往き配管301aが接続される。沸上げ往き配管301aを流れる水の温度は、タンク1の下部と、熱源機2とを接続する。沸上げ往き配管301aは、比較的低温である。沸上げ往き配管301aの途中には、沸上げ回路切替弁42a及び沸上げポンプ31が設けられる。
沸上げ回路切替弁42aは、制御装置100に制御されて、全域沸上げ回路C_1と、部分沸上げ回路C_2とを切り替える。全域沸上げ回路C_1は、タンク1の下部に接続された沸上げ往き配管301aと、沸上げ往き配管301aに接続された熱源機2と、熱源機2に接続された沸上げ戻り配管301bとを含む。沸上げ戻り配管301bは、熱源機2とタンク1の上部とを接続する。全域沸上げ回路C_1は、タンク1の下部からの湯水を熱源機2により加熱し、湯をタンク1の上部に導く。
部分沸上げ回路C_2は、中間沸上げ配管301c、沸上げ往き配管301a、熱源機2及び沸上げ戻り配管301bを含む。部分沸上げ回路C_2は、タンク1の中間部から湯水を中間沸上げ配管301c及び沸上げ往き配管301aを介して沸上げ手段である熱源機2に導き、熱源機2により沸上げられた湯水を沸上げ戻り配管301bを介してタンク1の上部に循環させる。中間沸上げ配管301cは、タンク1の中間部と沸上げ回路切替弁42aとを接続する。沸上げ回路切替弁42aは、制御装置100からの制御に基づいて、中間沸上げ配管301cを沸上げ往き配管301aに接続する。熱源機2は、タンク1の中間部からの湯水を加熱する。部分沸上げ回路C_2は、タンク1の中間部からの湯水を熱源機2により加熱し、湯をタンク1の上部に導く。
沸上げポンプ31は、タンク1の下部の湯水を沸上げ往き配管301aを通して、熱源機2に送る。また沸上げポンプ31は、タンク1の中間部の湯水を中間沸上げ配管301cを通して、熱源機2に送る。
タンク1の底部には、給水配管302が接続される。給水配管302は、タンク1の底部に市水等の冷水を導く。給水配管302には、給水温度を検出するための給水温度センサ504が設けられる。
熱源機2は、沸上げ往き配管301a又は中間沸上げ配管301cを介して供給されるタンク1内の湯水を沸上げる。この熱源機2は、例えば外気の空気温度を熱源としたヒートポンプを用いて構成される。熱源機2は、例えばインバータ制御等を用いて沸上げ能力を可変に設定できるように構成される。ヒートポンプに用いられる冷媒は、高温出湯に適したCOでもよい。また、実施の形態1に特徴的な運転において運転効率を高めるために、冷媒の超臨界状態を用いない冷媒、例えば一般的なフロン系冷媒、プロパン又はイソブタン等の冷媒でもよい。熱源機2は、沸上げ戻り配管301bに接続される。また、沸上げ戻り配管301bは、タンク1の上部に接続され、熱源機2で沸上げた湯をタンク1の上部に導く。また、沸上げ戻り配管301bには、熱源機2にて沸上げた湯水の温度を検出する沸上げ温度センサ501bが設けられる。
タンク1の上部には、上部導出温度センサ503が設けられるとともに、高温導出配管303及び追焚き往き配管307aが接続されている。上部導出温度センサ503は、タンク1の上部から導出される高温水の温度を検出する。高温導出配管303は、タンク1の上部と、湯栓温調弁41の高温側ポートとを接続する。高温導出配管303は、タンク1の上部から高温水を導出して湯栓温調弁41に導く。また、湯栓温調弁41は、温調配管304及び湯栓配管305に接続される。湯栓温調弁41は、タンク1内の温水と、例えば市水等の冷水とを混合し、給湯負荷に供給する混合した湯水の温度を制御装置100からの指示に基づいて調節する。ここで、給湯負荷は、例えば、シャワーである。温調配管304は、湯栓温調弁41と給水配管302とを接続する。温調配管304は、給水配管302から分岐して湯栓温調弁41に低温水を導く。湯栓配管305は、湯栓温調弁41と、蛇口、シャワー、浴槽等の負荷側とを接続する。湯栓配管305は、湯栓温調弁41にて温調された湯を、使用される湯栓に導く。湯栓配管305の途中には、湯栓流量センサ601、湯栓温度センサ505及び熱交換回路切替弁43が設けられる。湯栓流量センサ601は、負荷側で使用される湯量を検出する。湯栓温度センサ505は、湯栓に供給される湯温を検出する。熱交換回路切替弁43は、ふろ給湯用の電磁弁であり、制御装置100により制御される。追焚き往き配管307aは、タンク1の上部と、追焚き熱交換器5とを接続する。追焚き往き配管307aは、タンク1の上部の高温水を追焚き熱交換器5に導く。追焚き戻り配管307bは、比較的低温であり、追焚き熱交換器5で浴槽6からの湯水と熱交換して冷めた湯をタンク1の上部に導く。追焚き戻り配管307bの途中には、追焚きポンプ32が設けられる。追焚き戻り配管307bには、追焚き熱交換器5からタンク1に戻る湯の温度を検出する追焚き戻り温度センサ507が設けられる。
浴槽6には、入浴用の例えば約40℃の湯が溜められる。浴槽6には、湯栓配管305に接続された熱交換回路切替弁43、浴槽往き配管306a及び浴槽戻り配管306bが接続されている。浴槽往き配管306aは、追焚き熱交換器5で昇温された湯を浴槽6に導く。浴槽往き配管306aには、追焚き熱交換器5から浴槽6に流れ込む湯水の浴槽往き温度を検出する浴槽往き温度センサ506aが設けられる。浴槽戻り配管306bは、浴槽6内の湯水を追焚き熱交換器5に導く。浴槽戻り配管306bには、浴槽6から追焚き熱交換器5に流れ込む浴槽戻り温度を検出する浴槽戻り温度センサ506bが設けられる。追焚き熱交換器5は、浴槽6内の浴槽水を加熱する追焚きのときにタンク1上部の高温水と浴槽6の湯を熱交換する。また、比較的低温な浴槽戻り配管306bの途中には、浴槽ポンプ33が設けられている。なお、浴槽戻り温度センサ506bは、浴槽温度を検出する手段としても利用されうる。この場合、制御装置100が定期的に浴槽ポンプ33を運転し、浴槽6内の浴槽水を浴槽戻り配管306bに通過させる。
制御装置100は、熱源機2、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、沸上げ回路切替弁42a及び熱交換回路切替弁43の動作を制御する。
制御装置100は、高温殺菌沸上げを行なう時点で、中間温度センサ501cにより検出された温度が給水温度範囲内の場合、部分沸上げ回路C_2により、タンク1の中間部より高い領域のみを、例えば65℃の高温で高温殺菌沸上げを行なう。ここで、給水温度範囲とは、水道水と同等の温度範囲をいう。中間温度センサ501cにより検出された温度が水温水と同等である場合には、タンク1の中間部より低い領域は塩素殺菌がなされていると推定されるため、タンク1の中間部より高い領域の湯水のみを高温殺菌沸上げの対象とするのである。
ここで、夜間の高温殺菌沸上げにおいて、中間温度センサ501cにより検出された温度が水道水と同等の温度になるように、それ以前の湯切れ予防沸上げの温度を調整する。湯切れ予防沸上げは、部分沸上げ回路C_2を使用しても良いが、全域沸上げ回路C_1を使用した方がヒートポンプユニット(HPU)への入水温度が上がりにくく省エネルギー性能が高い。
また、制御装置100は、部分沸上げ回路C_2を使用して高温殺菌沸上げを行った場合、その時点でタンク全域が殺菌されているため、タンクの貯湯温度を下げて良いと判定する。図4に示すように、最終的に貯湯温度が、例えば45℃のような必要な温度となるように、全域沸上げ回路C_1を使用して、例えば25℃のような低温で沸上げを行う。
図2は、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの機能ブロック図である。
図2に示すように、制御装置100は、目標温度設定部101、ポンプ制御部102、弁制御部103、沸上げ制御部104、蓄熱量算出部105、及び、必要熱量予測部106を有する。
制御装置100には、時刻検出手段であるタイマー50、貯湯温度センサ51a、貯湯温度センサ51b、貯湯温度センサ51c、貯湯温度センサ51d、貯湯温度センサ51e及び貯湯温度センサ51f、沸上げ温度センサ501b、中間温度センサ501c、上部導出温度センサ503、給水温度センサ504、湯栓温度センサ505、浴槽戻り温度センサ506b、追焚き戻り温度センサ507、及び、湯栓流量センサ601からの情報が入力される。制御装置100は、入力されたこれらの情報に基づいて、熱源機2、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32、浴槽ポンプ33、湯栓温調弁41、沸上げ回路切替弁42a及び熱交換回路切替弁43を制御する。
制御装置100は、貯湯式給湯機A全体を統括制御するものであり、専用のハードウェア、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)で構成される。制御装置100が専用のハードウェアである場合、制御装置100は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置19が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。制御装置100がCPUの場合、制御装置100が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置100の各機能を実現する。ここで、メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。なお、制御装置100の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
目標温度設定部101には、シャワー又は浴槽6に供給する湯の温度及び浴槽6を温調する際の目標浴槽温度が設定される。
ポンプ制御部102は、沸上げポンプ31、追焚きポンプ32及び浴槽ポンプ33の回転数を制御し、ポンプ循環量を調節する。
弁制御部103は、目標温度設定部101に設定された目標温度に基づいて、湯栓温調弁41から流出する湯が目標温度に近づくように湯栓温調弁41の開度を制御する。
沸上げ制御部104は、予測される必要熱量に対してタンク1内の蓄熱量が不足しないように熱源機2の運転を制御する。また、沸上げ制御部104は、中間温度センサ501cにより測定された湯水の温度が、給水温度範囲内である低温範囲内の場合、部分沸上げ回路C_2を使用して、タンク1の上部の湯水の殺菌沸上げを行なう。更に、沸上げ制御部104は、湯切れ予防沸上げの温度を決定する。湯切れ予防沸上げの温度は、必要熱量予測部106によって算出されたユーザーの過去の給湯負荷に基づくタンク1に貯める蓄熱量が、タンク1の上部から中間温度センサ501の高さより上までに、殺菌対象の湯水が収まるように決定される。例えば、ユーザーの過去の給湯負荷に基づいて、40℃の湯切れ回避用必要熱量が260Lの場合について考える。この場合、湯切れ回避用必要熱量量をタンク1上部から例えば150Lの位置の中間温度センサ501cまでの範囲に収める場合、湯切れ予防沸上げの温度は、以下のようになる。例えば、給水温度が9℃場合、湯切れ予防沸上げの温度=260L(40℃)×(40℃-9℃)÷150L+9℃≒63℃である。
蓄熱量算出部105は、給湯に有効な蓄熱量の算出と、追焚きに有効な蓄熱量の算出とを行なう。以下、それぞれの算出について順に説明する。
[給湯に有効な蓄熱量の算出]
蓄熱量算出部105は、貯湯温度センサ51a、貯湯温度センサ51b、貯湯温度センサ51c、貯湯温度センサ51d、貯湯温度センサ51e及び貯湯温度センサ51fの情報に基づいて、タンク1内の湯の有する蓄熱量の内、給湯に有効な蓄熱量を算出する。給湯においては、タンク1内の湯の有する熱エネルギーを、混合によって市水に与える。このため、給湯に有効な熱エネルギーのゼロ点は、市水の給水温度である。ここで、ゼロ点とは、給湯エネルギー基準温度である。従って、給水温度を熱エネルギーのゼロ点としてタンク容積に関して積分することにより、給湯に有効な蓄熱量が算出される。また、給湯に有効な蓄熱量は、給湯に有効な温度である例えば45℃以上の湯の領域を積分して算出してもよい。
[追焚きに有効な蓄熱量の算出]
蓄熱量算出部105は、貯湯温度センサ51a、貯湯温度センサ51b、貯湯温度センサ51c、貯湯温度センサ51d、貯湯温度センサ51e及び貯湯温度センサ51fの情報、及び、目標温度設定部101で設定された目標温度に基づいて、タンク1内の湯の有する蓄熱量の内、追焚きに有効な蓄熱量を算出する。
追焚きにおいて、追焚き熱交換器5に送られた高温水は、追焚き熱交換器5にて浴槽系統に熱を供給して温度が低下し、追焚き戻り配管307bからタンク1に戻される。従って、タンク1内の湯の有する熱エネルギーの内、追焚きにおいて有効に利用される熱エネルギーは、貯湯温度から追焚き戻り温度を減算した部分である。つまり、追焚き戻り温度センサ507で検出された追焚き戻り温度を、熱エネルギーの基準温度としてタンク容積に関して積分することにより、追焚きに有効な蓄熱量が求められる。
また、追焚き戻り温度は、追焚き戻り温度センサ507で検出するとしたが、追焚き戻り温度センサ507を設けずに、導出温度、浴槽戻り温度、追焚きポンプ回転数、又は、浴槽ポンプ回転数等から推定してもよい。例えば、目標温度設定部101からの情報と、浴槽戻り温度センサ506bの情報とに基づいて追焚き戻り温度を予測してもよい。他に例えば、浴槽温度を目標浴槽温度で一定と仮定し、その浴槽温度に、追焚き熱交換器5の性能に依存した設定値を加えた温度を追焚き戻り温度としてもよい。また、浴槽温度を、現在の浴槽温度と目標浴槽温度との平均値で一定と仮定し、その浴槽温度に、追焚き熱交換器5の性能に依存した設定値を加えた温度を追焚き戻り温度としてもよい。
必要熱量予測部106は、給湯負荷に対して湯切れを回避するために必要な蓄熱量(以下、湯切れ回避用必要熱量という)の予測と、追焚きに必要な蓄熱量(以下、追焚き用必要熱量という)の予測とを行なう。以下、それぞれの予測方法について順に説明する。
[湯切れ回避用必要熱量の予測]
必要熱量予測部106は、(a)ユーザーの過去の給湯負荷の実績に基づいて湯切れ回避用必要熱量を予測する、又は、(b)設定値に湯切れ回避用必要熱量を設定する。
(a)ユーザーの過去の給湯負荷実績から湯切れ回避用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測部106は、タイマー50、湯栓温度センサ505、及び、湯栓流量センサ601からの情報に基づいて、設定された時間幅ごとの給湯負荷実績を日々学習する。設定された時間幅とは例えば6分であり、6分ごとの負荷を、1日分である240区間分、学習する。そして、必要熱量予測部106は、学習した給湯負荷実績を用いて、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの沸上げ能力による後述の同時運転を考慮して、湯切れ回避用必要熱量を予測する。ここで、同時運転とは、熱源機2による「沸上げ」を行っている最中に、給湯又は追焚き等のユーザーによる「熱負荷」が発生する状況を指す。
具体的には、湯切れ回避用必要熱量は、「240区間のうちのX区間からY区間までの間における合計給湯負荷」から「X区間からY区間までの間において熱源機2により沸上げ可能な熱量」を減算することによって求められる。例えば、ユーザーによる集中的な湯の使用、具体的には湯張りとシャワー2回とが、第1区間から第10区間の1時間で行われたという学習結果があったとする。この場合、湯切れ回避用必要熱量は、「湯張り+シャワー2回」分の熱量Q1から、「熱源機2が1時間で沸上げ可能な熱量Q2」を減算した値Q3である。つまり、湯切れを回避するためにタンク1に蓄えておく必要のある熱量は、熱量Q3である。タンク1内の熱量がQ3を下回った瞬間に、熱源機2にて沸上げを開始することで、湯切れを回避できる。
また、「湯張り+シャワー2回」分の熱量Q1をタンク1内に蓄えておくことでも、湯切れを回避できるため、必要熱量予測部106は、熱量Q1を湯切れ回避用必要熱量として求めてもよい。また、240区間のうち、熱量Q1が最大となる区間帯を特定し、特定された区間帯において湯切れを回避できる湯切れ回避用必要熱量として予測することで、信頼性の高いシステムを構築できる。
(b)設定値に基づいて湯切れ回避用必要熱量を設定する場合
必要熱量予測部106は、多量の給湯負荷が予測される例えば17時~23時の時間帯は、湯切れ回避用必要熱量を大きく設計し、それ以外の時間帯は小さく設計する。大きく設計する場合の湯切れ回避用必要熱量は、例えば、300Lを42℃にするための熱量とし、小さく設計する場合の湯切れ回避用必要熱量は、例えば50Lを42℃にするための熱量等とする。
[追焚き用必要熱量の予測]
必要熱量予測部106は、(a’)現在の浴槽6の温度及び湯量のうちの一方又は両方、若しくは、(b’)ユーザーの過去の追焚き実績、に基づいて追焚き用必要熱量を予測する。
(a’)現在の浴槽6の温度及び湯量のうちの一方又は両方の情報に基づいて追焚き用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測部106は、現在の浴槽6の温度及び湯量のうちの一方又は両方の情報に基づいて追焚き負荷を算出し、追焚き負荷を追焚き用必要熱量とする。追焚き負荷は、浴槽6の温度を現時点の温度から目標浴槽温度まで上昇させるのに必要な熱量である。よって、追焚き負荷は、浴槽6の湯量に、目標浴槽温度(例えば40℃)と現時点の浴槽温度(例えば30℃)との差と、密度(例えば1kg/L)と、比熱(例えば1kcal/g℃)とを積算することで算出される。
追焚き負荷を算出する際の浴槽6の湯量には、例えば200L等の一般的な値を使用してもよいし、ユーザーによってリモコンで設定された値を使用してもよい。また、湯栓配管305に流量計を設置し、流量の積算値を浴槽6の湯量としてもよい。また、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aにおいて、例えば浴槽戻り配管306b内に圧力センサ等の水位検出部を設け、水位から浴槽6の湯量を求めてもよい。すなわち、タンク1から浴槽6への積算流量と水位との相関を初期学習しておき、水位検出部で検出した水位と学習結果とから浴槽6の湯量を求めてもよい。
(b’)ユーザーの過去の追焚き実績から追焚き用必要熱量を予測する場合
必要熱量予測部106は、追焚き負荷実績を日々学習する。必要熱量予測部106は、当該学習結果の過去の期間内の追焚き負荷の最大値又は平均値を用いて、当日予測される追焚き負荷を予測し、予測した追焚き負荷そのものを追焚き用必要熱量とする。追焚き負荷の学習では、具体的には浴槽6の湯量と、追焚きの開始時と終了時との温度差とを学習する。また、浴槽戻り配管306b或いは浴槽往き配管306aを循環する流量と、追焚き熱交換器5の浴槽6側の系統の出入り口の温度差と、を学習してもよい。浴槽戻り配管306b或いは浴槽往き配管306aを循環する流量は、流量計で直接的に算出してもよいし、追焚きポンプ32への制御信号から間接的に算出してもよい。
また、必要熱量予測部106は、予測した追焚き負荷から、追焚き中に熱源機2が沸上げ可能な熱量を減算した値を、追焚き用必要熱量としてもよい。
以上、実施の形態1における貯湯式給湯機Aの機器構成を説明した。
以下、実施の形態1における貯湯式給湯機Aの動作について説明する。
[基本的な運転動作]
まず、貯湯式給湯機Aの基本的な運転動作を図1を参照して説明する。
[沸上げ動作]
タンク1にはタンク1の下部から給水配管302を通じて冷水が注入されて溜められる。タンク1の下部の湯水は、沸上げポンプ31によって沸上げ往き配管301aを通して熱源機2に送られる。熱源機2は湯水を沸上げて、高温水を生成する。高温水は、沸上げ戻り配管301bを通じてタンク上部に戻される。
[給湯動作]
タンク1に溜められた湯水は、湯が使用される負荷側の要求に応じて、高温導出配管303から流出し、湯栓温調弁41の高温側ポートに送られる。また、給水配管302から分岐した温調配管304を通じて導かれた市水は、湯栓温調弁41の低温側ポートに送られる。湯栓温調弁41は、温調配管304を通じて導かれた湯水と、タンク1から導かれた湯とを混合して適温の湯として流出ポートから流出させ、この適温の湯を湯栓配管305を通じて蛇口、シャワー、或いは浴槽6等の負荷側へ供給する。
[湯張り動作]
浴槽6に湯を張る湯張り動作は、基本的には給湯動作と同様である。湯張り指示があると、タンク1内に溜められた湯水が、高温導出配管303から流出し、湯栓温調弁41の高温側ポートに送られる。湯栓温調弁41は、浴槽往き温度センサ506aで検出される温度が、ユーザーが設定した目標浴槽温度となるように、温調配管304から導いた市水とタンク1から導いた湯とを混合させる。湯栓温調弁41で温度調整された湯は、湯栓配管305を通じて浴槽6に供給される。そして、浴槽6に溜まった湯量が、ユーザーが設定した湯張り量に達した場合、ふろ給湯用電磁弁である熱交換回路切替弁43が閉じられて湯張り動作が終了する。
[追焚き動作]
追焚きでは、浴槽6に残る浴槽水を目標浴槽温度まで上昇させる。追焚きは、ユーザーの操作により強制的に或いは自動的に開始される。自動的に追焚きを開始する場合とは、例えば、浴槽戻り温度センサ506bによって定期的に検出される浴槽温度が、目標浴槽温度よりも設定量以上、低くなったときが該当する。
追焚きが開始されると、タンク1に溜められた湯が、追焚き往き配管307aを通って、追焚き熱交換器5に送られる。またこのタイミングと概ね同時に、浴槽6に溜められた湯が、浴槽戻り配管306bを通って追焚き熱交換器5に導かれる。
追焚き熱交換器5で浴槽系統へ熱を与えて温度の低下したタンク系統の湯は、追焚き戻り配管307bを通ってタンク1に戻る。また、追焚き熱交換器5で熱を受け取って温度の上昇した浴槽系統の湯は、浴槽往き配管306aを通って浴槽6に戻る。
追焚きの終了は、ユーザーの操作により強制的にあるいは自動的に行われる。自動的に追焚きを終了する場合とは、浴槽戻り温度センサ506bによって検出される浴槽温度が、目標浴槽温度よりも閾値以上大きくなったときが該当する。
次に、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの沸上げ動作について更に詳しく説明する。
図3は、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの高温殺菌沸上げを実施しない日の沸上げ動作を説明するための図である。
高温殺菌沸上げを行わない日は、給湯負荷に必要とされる最小限の温度となるようにタンク1の湯水の沸上げを行う。例えば、制御装置100は、給湯温度(例40℃)に対して1日分の放熱温度低下を想定した45℃になるようにタンク1の湯水を沸上げる。
図3に示すように、例えば、7:00には、タンク1の湯水は、前日の夜間沸上げにより、45℃で貯湯されている。7:00―19:00の時間帯には、タンク1に貯湯された湯量は、7:00―19:00の時間帯の給湯負荷に相当する湯量が消費される。例えば、19:00に湯張りが行なわれ、タンク1の湯量が不足した場合、制御装置100は、全域沸上げ回路C_1を使用して、給湯の負荷量に応じた45℃でタンク1の湯量の沸き増しを行なう。その後、例えば、シャワーが使用されると、タンク1の湯量が減っていく。23:00-7:00の夜間の時間帯には、タンク1の湯水の夜間沸上げが行なわれる。この夜間沸上げは、例えば、タンク1の湯水が45℃で沸上げられて貯湯される。
図4は、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの高温殺菌沸上げを実施する日における沸上げ動作を説明するための図である。
高温殺菌沸上げを実施する日には、給湯負荷が少ない例えば、23:00-7:00の夜間の時間帯になるまでは、例えば、45℃の湯が、タンク1の上部から中間温度センサ501cの高さより上の領域に収まるように、湯切れ予防沸上げを行う。なお、制御装置100は、その日に残る給湯負荷を想定し、その給湯負荷の完了後に、水道水より設定以上高温の湯が部分沸上げ回路C_2の範囲内に収まるように、湯切れ予防沸上げを行っても良い。
図4に示すように、例えば、7:00には、タンク1の湯水は、23:00-7:00の夜間に行なわれる前日の夜間沸上げにより、45℃で貯湯されている。7:00-17:00の昼間には、昼間の給湯負荷に相当する湯量がタンク1から消費される。例えば、17:00に湯張りが行なわれ、タンク1の湯量が不足した場合、制御装置100は、全域沸上げ回路C_1を使用して、給湯の負荷量に応じた50℃でタンク1の湯量の沸き増しを行なう。その後、例えば、シャワーが使用されると、タンク1の湯量が減っていく。23:00-7:00の深夜電力が適用される夜間の時間帯には、タンク1の湯水の高温殺菌沸上げが行なわれる。この高温殺菌沸上げは、部分沸上げ回路C_2を使用して行なわれ、タンク1の上部の湯水を65℃で沸上げる。残りのタンク1の湯水は、25℃で沸上げられる。
図5は、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aの動作を説明するためのフローチャートである。
制御装置100は、夜間沸上げのタイミングであるか否かを判断する(ステップS1)。制御装置100は、ステップS1において、夜間沸上げのタイミングでないと判断した場合(ステップS1のNO)、湯切れ予防沸上げを実施するか否かを判断する(ステップS8)。制御装置100は、ステップS8において、湯切れ予防沸上げを実施しないと判断した場合(ステップS8のNO)、ステップS1の処理に戻る。
制御装置100は、ステップS1において、夜間沸上げタイミングであると判断した場合(ステップS1のYES)、高温殺菌沸上げの実施日か否かを判断する(ステップS2)。高温殺菌沸上げの実施日か否かは、制御装置100に内蔵されたメモリに記憶されたカレンダーの情報に基づいて判断される。制御装置100は、ステップS2において、高温殺菌沸上げの実施日でないと判断した場合(ステップS2のNO)、沸上げ温度を中温にして、全域沸上げ回路C_1を使用して、タンク1の湯水の夜間沸上げを実施し(ステップS3)、処理を終了する。ここで、中温とは、例えば、40℃の給湯設定温度に、放熱裕度を設けた温度(例えば45℃)を下限温度とした温度である。下限温度より高温で貯めるか否かは、他の制約によって決まる。例えば、夜間の電力料金が安ければ45℃より高温で湯をタンク1に貯める場合もある。また、早朝に予想される給湯負荷が45℃の湯で不足するレベルであれば、45℃よりも高温で湯をタンク1に貯めても良い。
制御装置100は、ステップS2において、高温殺菌沸上げの実施日であると判断した場合(ステップS2のYES)、中間温度センサ501cの検出温度が、給水温度範囲内である低温範囲内かを判断する(ステップS4)。
給水温度は、例えば給湯中の給水温度センサ504の値の過去3日の最低値を使うことも考えられるし、或いは、貯湯温度センサ51a~51fのうち下方に設置された貯湯温度センサ51d~51fがほぼ同値となった際に、その値を以って水道水の給水温度と推定する方法も考えられる。このように、複数の特定の貯湯温度センサ51d~51fを使用して給水温度を推定することにより、実施の形態1の貯湯式給湯機Aは、給水温度センサ504を省略することができる。また、低温範囲とは、水道水と同等の設定温度範囲であり、塩素の機能が活きていると推定される温度の範囲である。設定温度範囲は、例えば、水道水の給水温度の±3℃の温度範囲である。制御装置100は、ステップS4において、中間温度センサ501cの検出温度が、低温範囲内でないと判断した場合(ステップS4のNO)、全域沸上げ回路C_1を使用して、タンク1の全体を高温殺菌沸上げし(ステップS6)、処理を終了する。
制御装置100は、ステップS4において、中間温度センサ501cの検出温度が、低温範囲内であると判断した場合(ステップS4のYES)、部分沸上げ回路C_2を使用してタンク1の上部を高温殺菌沸上げする(ステップS5)。この高温殺菌沸上げは、深夜電力料金が適用される夜間に行われる。次に、制御装置100は、沸上げ温度を中低温にして、全域沸上げ回路C_1を使用して、中低温沸上げを行ない(ステップS7)、処理を終了する。ここで、中低温とは、中温よりも低い温度であって、殺菌沸上げを終えた状態から追加の中低温の沸上げにより最終的に中温での貯湯状態になる温度であり、追加の中低温の沸上げに許容される沸上げ温度である。例えば、給湯温度である45℃ではなく25℃で中低温沸上げを行なっても、タンク1の上部は、例えば65℃で高温殺菌沸上げが行なわれているので、朝の7:00には、給湯温度である45℃の湯水がタンク1に貯留される。従って、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aによれば、省エネルギー化を図ることができる。
制御装置100は、ステップS8において、湯切れ予防沸上げを実施すると判断した場合(ステップS8のYES)、制御装置100は、高温殺菌沸上げ実施日か否かの判断を行なう(ステップS9)。
制御装置100は、ステップS9において、高温殺菌沸上げ実施日であると判断した場合(ステップS9のYES)、ユーザーの過去の給湯負荷に基づいて、タンク1に貯める日中に必要な蓄熱量を算出する。そして、部分沸上げ回路C_2のタンク1の上部から中間温度センサ501cの高さより上の殺菌対象の湯水に算出された蓄熱量が収まるように湯切れ予防沸上げの温度を決定する(ステップS10)。制御装置100は、決定された湯切れ予防沸上げの温度で、全域沸上げ回路C_1を用いて湯切れ予防沸上げ実施し(ステップS10)、処理を終了する。
制御装置100は、ステップS9において、高温殺菌沸上げ実施日でないと判断した場合(ステップS9のNO)、沸上げ温度を中温にして、全域沸上げ回路C_1を使用して、湯切れ予防沸上げを実施し(ステップS11)、処理を終了する。
従って、実施の形態1に係る貯湯式給湯機Aによれば、以下の効果がある。
(1) 制御装置100は、中間温度センサ501cにより測定された湯水の温度が給水温度範囲の場合に、部分沸上げ回路C_2を使用して、タンク1の上部の湯水の高温殺菌沸上げを行なう。すなわち、中間温度センサ501cにより測定された湯水の温度が給水温度範囲の場合、タンク1内の湯水すべてを高温に沸上げるのではなく、タンク1の上部の湯水のみを高温に沸上げて殺菌する。これにより、全域沸上げ回路C_1を使用して高温殺菌沸上げを行なう場合に比して、省エネルギー性能に優れた貯湯式給湯機Aを提供することができる。従来技術では、全域沸上げ回路で殺菌沸上げが行なわれる。従って、従来の貯湯式給湯機によれば、タンク1内の水をすべて高温化して殺菌していたため、省エネルギー性能を損なっていた。実施の形態1の貯湯式給湯機Aによれば、省エネルギー性能を向上することができる。
(2) 制御装置100は、高温殺菌沸上げを行う日の前夜において、翌日の給湯負荷で中間温度センサ501cの高さまで水道水が至るように、ユーザーの過去の給湯負荷に基づいて、夜間にタンク1に貯める湯量を決定する。
夜間の沸上げの湯量が多いと、日中の給湯負荷によっては、水道水と同等の温度の水が中間温度センサ501cの高さまで至らないため、中間温度センサ501cでは設定温度範囲よりも高温、すなわち、水道水よりも高温を検出することになる。そうすると、全域沸上げ回路C_1で高温殺菌沸上げを行うことになり、省エネルギー性能を損なう。実施の形態1の貯湯式給湯機Aによれば、高温殺菌沸上げの開始時に、中間温度センサ501cが低温範囲内の水温を検出し易いので、部分沸上げ回路C_2を使用して高温雑菌沸上げを行なうことができる。これにより、実施の形態1の貯湯式給湯機Aによれば、省エネルギー性能を向上することができる。
(3) 制御装置100は、湯切れ予防沸上げの温度を中間温度センサ501cの高さより上の領域に殺菌対象の湯水が収まるように決定する。これにより、制御装置100は、部分沸上げ回路C_2を使用して高温殺菌沸上げを行なうことができる。なお、中間温度センサ501cの代わりに、貯湯温度センサ51a~51fのいずれかを特定してその役割を持たせても良い。
なお、湯切れ予防沸上げは、一時的にならば部分沸上げ回路C_2の中間温度センサ501cの高さより低い位置まで高温の温水をためても良い。その日の深夜時間帯の高温殺菌沸上げの前に、設定温度範囲内の湯水が部分沸上げ回路C_2の中間温度センサ501cの高さ以下に収まっていれば良いからである。湯切れ予防沸上げは、全域沸上げ回路C_1により行われるので、部分沸上げ回路C_2を使用する場合よりも、貯湯式給湯機Aの省エネルギー性能を向上させることができる。
(4) 制御装置100は、高温殺菌沸上げを給湯負荷が小さいと想定される夜間に実施することで、昼間に実施するよりも貯湯式給湯機Aの省エネルギー性能が実現される。
実施の形態2.
実施の形態2では、制御装置100の沸上げ制御部104は、高温殺菌沸上げを行う前夜は、ユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づき、日中に中間温度センサ501cの高さまで水道水と同等の温度となるように夜間沸上げの温度又は湯量を決定する。そして、決定された温度又は湯量で深夜電力料金が適用される夜間に夜間湯上げを行なう。
図6は、実施の形態2に係る貯湯式給湯機Aの動作を説明するためのフローチャートである。なお。図5と同一部分については、説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
図6に示すように、制御装置100は、ステップS2において、高温殺菌沸上げの実施日でないと判断した場合(ステップS2のNO)、日中に中間温度センサ501cの高さまで水が至るように沸上げ温度をユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて決定する(ステップS3_1)。制御装置100は、全域沸上げ回路C_1を使用して、決定された沸上げ温度で、タンク1の湯水の夜間沸上げを実施し(ステップS3_1)、処理を終了する。この夜間沸上げを行なう日は、高温殺菌沸上げを行なう日の前夜を含む。
なお、実施の形態2においては、制御装置100は、沸上げ温度をユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて決定する場合について説明したが、ユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて湯量を決定しても良い。
実施の形態2に係る貯湯式給湯機Aによれば、制御装置100は、沸上げ温度をユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて決定する。従って、より正確に沸上げ温度を決定することができ、貯湯式給湯機Aの省エネルギー性能を向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、制御装置100は、図5で説明したステップS5及びステップS6の高温殺菌沸上げを給湯負荷学習値に基づいて、給湯負荷が小さい時間帯に実施する。
図7は、実施の形態3に係る貯湯式給湯機Aの動作を説明するためのフローチャートである。なお。図5と同一部分については、説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
図7に示すように、制御装置100は、ステップS4において、中間温度センサ501cの検出温度が低温範囲内であると判断した場合(ステップS4のYES)、給湯負荷学習値に基づいて、給湯負荷が小さい時間帯を決定する(ステップS5_1)。そして、制御装置100は、決定された時間帯に部分沸上げ回路C_2を使用してタンク1の上部を高温殺菌沸上げする(ステップS5_1)。
また、制御装置100は、ステップS4において、中間温度センサ501cの検出温度が低温範囲内でないと判断した場合(ステップS4のNO)、給湯負荷学習値に基づいて、給湯負荷が小さい時間帯を決定する(ステップS6_1)。そして、制御装置100は、決定された時間帯に全域沸上げ回路C_1を使用して、タンク1の全体を高温殺菌沸上げし(ステップS6_1)、処理を終了する。
実施の形態3に係る貯湯式給湯機Aによれば、制御装置100は、ユーザーの給湯負荷の学習値に基づいて給湯負荷が小さい時間を判定することにより、より確実に給湯負荷の小さい時間帯に殺菌沸上げを行うことができる。これにより、貯湯式給湯機Aの省エネルギー性能を向上させることができる。
また、実施の形態の中間温度センサ501cは温度センサとも称する。
実施の形態は、例として提示したものであり、請求の範囲を限定することは意図していない。実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施の形態及びその変形は、実施の形態の範囲及び要旨に含まれる。
A 貯湯式給湯機、C_1 全域沸上げ回路、C_2 部分沸上げ回路、1 タンク、2 熱源機、5 追焚き熱交換器、6 浴槽、31 沸上げポンプ、32 追焚きポンプ、33 浴槽ポンプ、41 湯栓温調弁、42a 沸上げ回路切替弁、43 熱交換回路切替弁、50 タイマー、51a、51b、51c、51d、51e、51f 貯湯温度センサ、100 制御装置、101 目標温度設定部、102 ポンプ制御部、103 弁制御部、104 沸上げ制御部、105 蓄熱量算出部、106 必要熱量予測部、301a 沸上げ往き配管、301b 沸上げ戻り配管、301c 中間沸上げ配管、302 給水配管、303 高温導出配管、304 温調配管、305 湯栓配管、306a 浴槽往き配管、306b 浴槽戻り配管、307a 追焚き往き配管、307b 追焚き戻り配管、501b 沸上げ温度センサ、501c 中間温度センサ、503 上部導出温度センサ、504 給水温度センサ、505 湯栓温度センサ、506a 浴槽往き温度センサ、506b 浴槽戻り温度センサ、507 追焚き戻り温度センサ、601 湯栓流量センサ。

Claims (6)

  1. タンクと、
    前記タンクの高さ方向の中間部から前記タンクに貯水された湯水を取り出して沸上げ、前記沸上げられた湯水を前記タンクの上部に戻す部分沸上げ回路と、
    前記タンクの高さ方向の中間部に設けられ、前記タンクに貯水された湯水の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサにより測定された湯水の温度が、給水温度範囲内の場合に、前記部分沸上げ回路を使用して、前記タンクの上部の湯水の殺菌沸上げを行なう制御装置と
    を具備する貯湯式給湯機。
  2. 前記タンクの高さ方向の下部から前記タンクに貯水された湯水を取り出して沸上げ、前記沸上げられた湯水を前記タンクの上部に戻す全域沸上げ回路を具備し、
    前記制御装置は、
    ユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて、前記全域沸上げ回路を使用して、日中に前記温度センサの高さまで湯水が至るように深夜電力料金が適用される夜間に夜間沸上げを行なう
    請求項1に記載の貯湯式給湯機。
  3. 前記制御装置は、
    前記ユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて、前記タンクに貯める蓄熱量を算出し、前記タンクの上部から前記温度センサの高さより上の殺菌対象の湯水に、前記算出された蓄熱量が収まるように、前記殺菌沸上げの前に行なわれる湯切れ予防沸上げの温度を決定する
    請求項2に記載の貯湯式給湯機。
  4. 前記制御装置は、
    前記湯切れ予防沸上げを前記全域沸上げ回路を使用して行なう
    請求項3に記載の貯湯式給湯機。
  5. 前記制御装置は、
    前記殺菌沸上げを深夜電力料金が適用される夜間に行なう
    請求項1~4のいずれか1項に記載の貯湯式給湯機。
  6. 前記制御装置は、
    ユーザーの過去の給湯負荷の学習値に基づいて、前記殺菌沸上げの時間帯を決定する
    請求項1~5のいずれか1項に記載の貯湯式給湯機。
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