JP2021190546A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】熱応力を緩和し、積層体のクラックの発生を抑制しつつ、外部からの水分の浸入による積層体の絶縁劣化を抑制することが可能な積層セラミックコンデンサを提供すること。【解決手段】積層セラミックコンデンサ1であって、積層体10の第1の端面LS1には、少なくとも第1の領域LS1Eの周囲を囲うように第1のガラス層80Aが配置され、積層体10の第2の端面LS2には、少なくとも第2の領域LS2Eの周囲を囲うように第2のガラス層80Bが配置され、第1の下地電極層50Aは、第1の端面側下地電極層51Aと、第1の端面側下地電極層51Aとは第1の分断領域90Aにより分断された、第1の側面側下地電極層52Aとを有し、第2の下地電極層50Bは、第2の端面側下地電極層51Bと、第2の端面側下地電極層51Bとは第2の分断領域90Bにより分断された、第2の側面側下地電極層52Bと、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
従来、積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極層とを含む積層体と、下地電極層を含む外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサが知られている。このような積層セラミックコンデンサは、実装時などにおいて熱応力が加わり、積層体にクラックが生じるおそれがある。特許文献1には、熱応力を緩和するために、積層体の稜線部が露出するように下地電極層が形成されている積層セラミックコンデンサが開示されている。
特開2008−300769号公報
しかしながら、特許文献1の構成の場合、外部からの水分が前述の稜線部付近の積層体の露出部分から浸入することで、積層体の絶縁劣化が引き起こされるおそれがあった。例えば、めっきをする際に、積層体と下地電極層との間に存在する微小な隙間からめっき液などの水分が浸入し、積層体の絶縁劣化が引き起こされるおそれがあった。
本発明の目的は、熱応力を緩和し、積層体のクラックの発生を抑制しつつ、外部からの水分の浸入による積層体の絶縁劣化を抑制することが可能な積層セラミックコンデンサを提供することである。
本発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極層とを含み、積層方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第3の側面および第4の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、前記第1の端面側に配置される第1の外部電極と、前記第2の端面側に配置される第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサであって、前記複数の内部電極層は、前記第1の端面に引き出される複数の第1の内部電極層と、前記第2の端面に引き出される複数の第2の内部電極層とを有し、前記第1の外部電極は、第1の下地電極層と、前記第1の下地電極層上に配置される第1のめっき層とを有し、前記第2の外部電極は、第2の下地電極層と、前記第2の下地電極層上に配置される第2のめっき層とを有し、前記第1の端面における、前記複数の第1の内部電極層のうち最も第1の側面側に位置する第1の内部電極層と前記複数の第1の内部電極層のうち最も第2の側面側に位置する前記第1の内部電極層とに挟まれる領域を第1の領域とし、前記第2の端面における、前記複数の第2の内部電極層のうち最も第1の側面側に位置する第2の内部電極層と前記複数の第2の内部電極層のうち最も第2の側面側に位置する前記第2の内部電極層とに挟まれる領域を第2の領域としたとき、前記第1の端面には、少なくとも第1の領域の周囲を囲うように第1のガラス層が配置され、前記第2の端面には、少なくとも第2の領域の周囲を囲うように第2のガラス層が配置され、前記第1の下地電極層は、前記第1の端面に露出している第1の内部電極層および前記第1のガラス層の少なくとも一部を覆う第1の端面側下地電極層と、当該第1の端面側下地電極層とは第1の分断領域により分断されて配置され、4つの前記側面のうちの少なくとも1つの側面の前記第1の端面側の一部を覆う第1の側面側下地電極層とを有し、前記第2の下地電極層は、前記第2の端面に露出している第2の内部電極層および前記第2のガラス層の少なくとも一部を覆う第2の端面側下地電極層と、当該第2の端面側下地電極層とは第2の分断領域により分断されて配置され、4つの前記側面のうちの少なくとも1つの側面の前記第2の端面側の一部を覆う第2の側面側下地電極層と、を有する。
本発明によれば、熱応力を緩和し、積層体のクラックの発生を抑制しつつ、外部からの水分の浸入による積層体の絶縁劣化を抑制することが可能な積層セラミックコンデンサを提供することができる。
第1実施形態の積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサのII−II線に沿った断面図である。 図2に示す積層セラミックコンデンサのIII−III線に沿った断面図である。 図2に示す積層セラミックコンデンサのIV−IV線に沿った断面図である。 積層セラミックコンデンサから外部電極を除外した場合における、図2に示す積層セラミックコンデンサの仮想的なVA−VA線矢視図である。 積層セラミックコンデンサから外部電極を除外した場合における、図2に示す積層セラミックコンデンサの仮想的なVB−VB線矢視図である。 第2実施形態の積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。 図6に示す積層セラミックコンデンサのVII−VII線に沿った断面図である。 図7に示す積層セラミックコンデンサのVIII−VIII線に沿った断面図である。 積層セラミックコンデンサから外部電極を除外した場合における、図7に示す積層セラミックコンデンサの仮想的なIXA−IXA線矢視図である。 積層セラミックコンデンサから外部電極を除外した場合における、図7に示す積層セラミックコンデンサの仮想的なIXB−IXB線矢視図である。 第3実施形態の積層セラミックコンデンサの断面図であって、第2実施形態の図7に対応する断面図である。 図10に示す積層セラミックコンデンサのXI−XI線に沿った断面図である。 図10に示す積層セラミックコンデンサのXII−XII線に沿った断面図である。 第1のめっき層および第2のめっき層を形成する前の第3実施形態の積層セラミックコンデンサを示す外観斜視図である。 第1のめっき層および第2のめっき層を形成する前の第3実施形態の積層セラミックコンデンサの変形例を示す外観斜視図である。 2連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 3連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。 4連構造の積層セラミックコンデンサを示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について説明する。図1は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の外観斜視図である。図2は、図1の積層セラミックコンデンサ1のII−II線に沿った断面図である。図3は、図2の積層セラミックコンデンサ1のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図2の積層セラミックコンデンサ1のIV−IV線に沿った断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、積層体10と外部電極40を有する。
図1〜図4には、XYZ直交座標系が示されている。積層セラミックコンデンサ1および積層体10の長さ方向Lは、X方向と対応している。積層セラミックコンデンサ1および積層体10の幅方向Wは、Y方向と対応している。積層セラミックコンデンサ1および積層体10の積層方向Tは、Z方向と対応している。ここで、図2に示す断面はLT断面とも称される。図3に示す断面はWT断面とも称される。図4に示す断面はLW断面とも称される。
図1〜4に示すように、積層体10は、積層方向Tに相対する第1の側面TS1および第2の側面TS2と、積層方向Tに直交する幅方向Wに相対する第3の側面WS1および第4の側面WS2と、積層方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む。
図1に示すように、積層体10は、略直方体形状を有している。なお、積層体10の長さ方向Lの寸法は、幅方向Wの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。積層体10の角部および稜線部E1、E2、E3には、丸みがつけられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部E2、E2、E3は、積層体の2面が交わる部分である。なお、積層体10を構成する表面の一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。
図2および図3に示すように、積層体10は、内層部11と、積層方向Tにおいて内層部11を挟み込むように配置された第1の側面側外層部12および第2の側面側外層部13と、を有する。
内層部11は、複数の誘電体層20と複数の内部電極層30とを含む。内層部11は、積層方向Tにおいて、最も第1の側面TS1側に位置する内部電極層30から最も第2の側面TS2側に位置する内部電極層30までを含む。内層部11では、複数の内部電極層30が誘電体層20を介して対向して配置されている。内層部11は、静電容量を発生させ実質的にコンデンサとして機能する部分である。
複数の誘電体層20は、誘電体材料により構成される。誘電体材料は、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、またはCaZrOなどの成分を含む誘電体セラミックであってもよい。また、誘電体材料は、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものであってもよい。
誘電体層20の厚みは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。積層される誘電体層20の枚数は、15枚以上700枚以下であることが好ましい。なお、この誘電体層20の枚数は、内層部11の誘電体層の枚数と第1の側面側外層部12および第2の側面側外層部13の誘電体層の枚数との総数である。
複数の内部電極層30は、複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32を有する。複数の第1の内部電極層31および複数の第2の内部電極層32は、積層体10の積層方向Tに交互に配置されるように埋設されている。
第1の内部電極層31は、第2の内部電極層32に対向する第1の対向部31Aと、第1の対向部31Aから第1の端面LS1に引き出される第1の引き出し部31Bとを有している。第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1に露出している。図2および図4に示すように、本実施形態においては、第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1から僅かに突出している。
第2の内部電極層32は、第1の内部電極層31に対向する第2の対向部32Aと、第2の対向部32Aから第2の端面LS2に引き出される第2の引き出し部32Bとを有している。第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2に露出している。図2に示すように、本実施形態においては、第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2から僅かに突出している。
本実施形態では、第1の対向部31Aと第2の対向部32Aが誘電体層20を介して対向することにより容量が形成され、コンデンサの特性が発現する。
第1の対向部31Aおよび第2の対向部32Aの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもよいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。第1の引出き出し部31Bおよび第2の引き出し部32Bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、矩形形状のコーナー部が丸められていてもいし、矩形形状のコーナー部が斜めに形成されていてもよい。
第1の対向部31Aの幅方向Wの寸法と第1の引き出し部31Bの幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が小さく形成されていてもよい。第2の対向部32Aの幅方向Wの寸法と第2の引き出し部32Bの幅方向Wの寸法は、同じ寸法で形成されていてもよく、どちらか一方の寸法が狭く形成されていてもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成される。合金を用いる場合、第1の内部電極層31および第2の内部電極層32は、例えばAg−Pd合金等により構成されてもよい。
第1の内部電極層31および第2の内部電極層32のそれぞれの厚みは、例えば、0.2μm以上2.0μm以下程度であることが好ましい。第1の内部電極層31および第2の内部電極層32の枚数は、合わせて15枚以上200枚以下であることが好ましい。
第1の側面側外層部12は、積層体10の第1の側面TS1側に位置する。第1の側面側外層部12は、第1の側面TS1と、最も第1の側面TS1に近い内部電極層30との間に位置する複数の誘電体層20の集合体である。第1の側面側外層部12で用いられる誘電体層20は、内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
第2の側面側外層部13は、積層体10の第2の側面TS2側に位置する。第2の側面側外層部13は、第2の側面TS2と、最も第2の側面TS2に近い内部電極層30との間に位置する複数の誘電体層20の集合体である。第2の側面側外層部13で用いられる誘電体層20は、内層部11で用いられる誘電体層20と同じものであってもよい。
なお、積層体10は、対向電極部11Eを有する。対向電極部11Eは、第1の内部電極層31の第1の対向部31Aと第2の内部電極層32の第2の対向部32Aが対向する部分である。対向電極部11Eは、内層部11の一部として構成されている。図4には、対向電極部11Eの幅方向Wおよび長さ方向Lの範囲が示されている。なお、対向電極部11Eは、コンデンサ有効部ともいう。
なお、積層体10は、第3の側面側外層部WG1と、第4の側面側外層部WG2を有する。第3の側面側外層部WG1は、対向電極部11Eと第3の側面WS1との間に位置する誘電体層20を含む部分である。第4の側面側外層部WG2は、対向電極部11Eと第4の側面WS2との間に位置する誘電体層20を含む部分である。図3および図4には、第3の側面側外層部WG1および第4の側面側外層部WG2の幅方向Wの範囲が示されている。なお、第3の側面側外層部WG1と、第4の側面側外層部WG2は、Wギャップまたはサイドギャップともいう。
なお、積層体10は、端面側外層部LGを有する。端面側外層部LGは、第1の端面側外層部LG1と、第2の端面側外層部LG2を有する。第1の端面側外層部LG1は、対向電極部11Eと第1の端面LS1との間に位置する誘電体層20を含む部分である。第2の端面側外層部LG2は、対向電極部11Eと第2の端面LS2との間に位置する誘電体層20を含む部分である。図2および図4には、第1の端面側外層部LG1および第2の端面側外層部LG2の長さ方向Lの範囲が示されている。なお、端面側外層部LGは、Lギャップまたはエンドギャップともいう。
外部電極40は、第1の端面LS1側に配置された第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2側に配置された第2の外部電極40Bと、を有する。
第1の外部電極40Aは、第1の内部電極層31に接続され、第1の端面LS1上に配置されている。また、第1の外部電極40Aは、4つの側面、すなわち、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2のうち、少なくとも1つの側面の第1の端面LS1側の部分にも配置されている。本実施形態においては、第1の外部電極40Aは、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2の4つの側面全てに配置されている。
第2の外部電極40Bは、第2の内部電極層32に接続され、第2の端面LS2上に配置されている。また、第2の外部電極40Bは、4つの側面、すなわち、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2のうち、少なくとも1つの側面の第2の端面LS2側の部分にも配置されている。本実施形態においては、第2の外部電極40Bは、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2の4つの側面全てに配置されている。
前述のとおり、積層体10内においては、第1の内部電極層31の第1の対向部31Aと第2の内部電極層32の第2の対向部32Aとが誘電体層20を介して対向することにより容量が形成されている。そのため、第1の内部電極層31が接続された第1の外部電極40Aと第2の内部電極層32が接続された第2の外部電極40Bとの間でコンデンサの特性が発現する。
第1の外部電極40Aは、第1の下地電極層50Aと、第1の下地電極層50A上に配置される第1のめっき層70Aと、を有する。
第2の外部電極40Bは、第2の下地電極層50Bと、第2の下地電極層50B上に配置される第2のめっき層70Bと、を有する。
なお、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bを構成する各層の基本的な構成は同じである。また、第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bは、積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの中央のWT断面に対して概ね面対称である。よって、第1の外部電極40Aと第2の外部電極40Bとを特に区別して説明する必要のない場合は、これらをまとめて外部電極40という場合がある。
第1の下地電極層50Aは、第1の端面側下地電極層51Aと、第1の端面側下地電極層51Aとは第1の分断領域90Aにより分断された、第1の側面側下地電極層52Aと、を有する。第1の端面側下地電極層51Aは、第1の内部電極層31に接続され、第1の端面LS1上に配置されている。第1の端面側下地電極層51Aは、第1の端面LS1に露出している第1の内部電極層31の全てを覆っている。第1の分断領域90Aは、第1の端面LS1と各側面との間に位置する4つの稜線部E1に沿って設けられている。本実施形態においては、第1の分断領域90Aに位置する積層体10の4つの稜線部E1は外表面に露出している。第1の側面側下地電極層52Aは、4つの側面、すなわち、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2のうち、少なくとも1つの側面の第1の端面LS1側の一部を覆っている。本実施形態においては、第1の側面側下地電極層52Aは、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2の4つの側面全てに配置されており、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆うように配置されている。
第2の下地電極層50Bは、第2の端面側下地電極層51Bと、第2の端面側下地電極層51Bとは第2の分断領域90Bにより分断された、第2の側面側下地電極層52Bと、を有する。第2の端面側下地電極層51Bは、第2の内部電極層32に接続され、第2の端面LS2上に配置されている。第2の端面側下地電極層51Bは、第2の端面LS2に露出している第2の内部電極層32の全てを覆っている。第2の分断領域90Bは、第2の端面LS2と各側面との間に位置する4つの稜線部E2に沿って設けられている。本実施形態においては、第2の分断領域90Bに位置する積層体10の4つの稜線部E2は外表面に露出している。第2の側面側下地電極層52Bは、4つの側面、すなわち、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2のうち、少なくとも1つの側面の第2の端面LS2側の一部を覆っている。本実施形態においては、第2の側面側下地電極層52Bは、第1の側面TS1、第2の側面TS2、第3の側面WS1、および第4の側面WS2の4つの側面全てに配置されており、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆うように配置されている。
第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bは、所定の大きさ以上であることが好ましい。例えば、図2に示されるLT断面視における第1の側面TS1側の第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さは、第1の側面側外層部12の積層方向Tの厚みの0.001倍以上であることが好ましい。また、LT断面視における第2の側面TS2側の第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さは、積層体10の第2の側面側外層部13の積層方向Tの厚みの0.001倍以上であることが好ましい。また、図4に示されるLW断面視における第3の側面WS1側の第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さは、第3の側面側外層部WG1の幅方向Wの厚みの0.001倍以上であることが好ましい。またLW断面視における第4の側面WS2側の第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さは、積層体10の第4の側面側外層部WG2の幅方向Wの厚みの0.001倍以上であることが好ましい。これにより、積層体10のクラックの発生を効果的に抑制することができる。
なお、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さは、以下の方法により測定される。まず、積層セラミックコンデンサ1の幅方向Wの中心位置のLT断面が露出するように、積層セラミックコンデンサ1を幅方向Wに研磨を行う。あるいは、積層セラミックコンデンサ1の積層方向Tの中心位置のLW断面が露出するように、積層セラミックコンデンサ1を積層方向Tに研磨を行う。その後、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察を行い、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さを測定する。例えば、図2に示されるLT断面視における第1の側面TS1側の第1の分断領域90Aの長さは、図2において符号90Aが指す破線で示される長さであり、第1の端面LS1における第1の端面側下地電極層51Aが途切れている箇所から、第1の側面TS1における第1の側面側下地電極層52Aが途切れている箇所までの、積層体10の外表面に沿った距離である。他の位置における第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さも、同様の方法により測定される。
第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bは、本実施形態においては、焼き付け層である。焼き付け層は、ガラス成分と金属とを含む。焼き付け層のガラス成分は、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼き付け層の金属は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼き付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体に塗布して焼き付けたものである。焼き付け層は、内部電極層および誘電体層を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時焼成したものでもよく、内部電極層および誘電体層を有する積層チップを焼成して積層体を得た後に積層体に導電性ペーストを塗布して焼き付けたものでもよい。なお、内部電極層30および誘電体層20を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼付け層は、ガラス成分の代わりに誘電体材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。焼き付け層は、複数層であってもよい。
第1の端面LS1に位置する第1の端面側下地電極層51Aの長さ方向Lの厚みは、第1の端面側下地電極層51Aの積層方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上160μm以下程度であることが好ましい。
第2の端面LS2に位置する第2の端面側下地電極層51Bの長さ方向Lの厚みは、第2の端面側下地電極層51Bの積層方向Tおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上160μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面TS1の一部および/または第2の側面TS2の一部にも第1の側面側下地電極層52Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の側面側下地電極層52Aの積層方向Tの厚みは、この部分に設けられた第1の側面側下地電極層52Aの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第3の側面WS1の一部および/または第4の側面WS2の一部にも第1の側面側下地電極層52Aを設ける場合には、この部分に設けられた第1の側面側下地電極層52Aの幅方向Wの厚みは、この部分に設けられた第1の側面側下地電極層52Aの長さ方向Lおよび積層方向Tの中央部において、例えば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第1の側面TS1の一部および/または第2の側面TS2の一部にも第2の側面側下地電極層52Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の側面側下地電極層52Bの積層方向Tの厚みは、この部分に設けられた第2の側面側下地電極層52Bの長さ方向Lおよび幅方向Wの中央部において、例えば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
第3の側面WS1の一部および/または第4の側面WS2の一部にも第2の側面側下地電極層52Bを設ける場合には、この部分に設けられた第2の側面側下地電極層52Bの幅方向Wの厚みは、この部分に設けられた第2の側面側下地電極層52Bの長さ方向Lおよび積層方向Tの中央部において、例えば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
なお、下地電極層50は、焼き付け層に限らず、薄膜層であってもよい。薄膜層は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積された1μm以下の層である。
第1のめっき層70Aは、第1の下地電極層50Aを覆うように配置されている。より詳細には、第1のめっき層70Aは、第1の端面側めっき層71Aと、第1の側面側めっき層72Aと、を有する。第1の端面側めっき層71Aは、第1の端面側下地電極層51Aを覆うように配置されている。第1の側面側めっき層72Aは、第1の側面側下地電極層52Aを覆うように配置されている。本実施形態においては、第1の分断領域90Aに位置する積層体10の4つの稜線部E1にはめっきが設けられていない。よって、積層体10の4つの稜線部E1は外表面に露出している。なお、第1のめっき層70Aと、内部電極層30とが直接接触している箇所は存在しない。
第2のめっき層70Bは、第2の下地電極層50Bを覆うように配置されている。より詳細には、第2のめっき層70Bは、第2の端面側めっき層71Bと、第2の側面側めっき層72Bと、を有する。第2の端面側めっき層71Bは、第2の端面側下地電極層51Bを覆うように配置されている。第2の側面側めっき層72Bは、第2の側面側下地電極層52Bを覆うように配置されている。本実施形態においては、第2の分断領域90Bに位置する積層体10の4つの稜線部E2にはめっきが設けられていない。よって、積層体10の4つの稜線部E2は外表面に露出している。なお、第2のめっき層70Bと、内部電極層30とが直接接触している箇所は存在しない。
第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bは、例えば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよい。第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bは、それぞれ複数層により形成されていてもよい。
第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bは、Niめっき層の上にSnめっき層が形成された2層構造が好ましい。その場合、Niめっき層は、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bが、積層セラミックコンデンサ1を実装する際のはんだによって侵食されることを防止する。また、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ1を実装する際のはんだの濡れ性を向上させる。これにより、積層セラミックコンデンサ1の実装を容易にする。第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70BのそれぞれをNiめっき層とSnめっき層との2層構造とする場合、Niめっき層とSnめっき層それぞれの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、本実施形態の第1の外部電極40Aおよび第2の外部電極40Bは、例えば導電性粒子と熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層を有していてもよい。そのような導電性樹脂層は、第1の外部電極40Aでは、第1の下地電極層50Aと第1のめっき層70Aとの間に配置され、第2の外部電極40Bでは、第2の下地電極層50Bと第2のめっき層70Bとの間に配置されることが好ましい。熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂層は、例えばめっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる導電層よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサ1に物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層が緩衝層として機能し、積層セラミックコンデンサ1のクラック発生が抑制される。
次に、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bについて説明する。本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bを所定の位置に配置することにより、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bと、積層体10との間に存在する微小な隙間からめっき液などの水分が内部電極層30まで浸入することを防止している。
図5Aは、仮想的な矢視図であって、積層セラミックコンデンサ1から外部電極40を除外した場合における、図2に示す積層セラミックコンデンサ1の仮想的なVA−VA線矢視図である。本実施形態においては、複数の第1の内部電極層31として、第1の側面TS1側から順に、第1の内部電極層311、312、313、314、315が配置されている。複数の第1の内部電極層31の端部は、積層体10の第1の端面LS1に露出するように配置されている。ここで、図5Aに示すように、第1の端面LS1における、複数の第1の内部電極層31のうち最も第1の側面TS1側に位置する第1の内部電極層311と、複数の第1の内部電極層31のうち最も第2の側面TS2側に位置する前記第1の内部電極層315とに挟まれる領域を、第1の領域LS1Eと呼ぶ。図5Aに示すように、第1の領域LS1Eの幅方向Wの寸法は、対向電極部11Eの幅方向Wの寸法と同じである。第1の領域LS1Eの積層方向Tの寸法は、図5Aにおいて11Fで示されるように、対向電極部11Eの積層方向Tの寸法、すなわち内層部11の積層方向Tの寸法よりも小さい。第1の領域LS1Eは、矩形形状となっている。
図5Bは、仮想的な矢視図であって、積層セラミックコンデンサ1から外部電極40を除外した場合における、図2に示す積層セラミックコンデンサ1の仮想的なVB−VB線矢視図である。本実施形態においては、複数の第2の内部電極層32として、第2の側面TS2側から順に、第2の内部電極層321、322、323、324、325が配置されている。複数の第2の内部電極層32の端部は、積層体10の第2の端面LS2に露出するように配置されている。ここで、図5Bに示すように、第2の端面LS2における、複数の第2の内部電極層32のうち最も第1の側面TS1側に位置する第2の内部電極層321と、複数の第2の内部電極層32のうち最も第2の側面TS2側に位置する前記第2の内部電極層325とに挟まれる領域を、第2の領域LS2Eと呼ぶ。図5Bに示すように、第2の領域LS2Eの幅方向Wの寸法は、対向電極部11Eの幅方向Wの寸法と同じである。第2の領域LS2Eの積層方向Tの寸法は、図5Bにおいて11Gで示されるように、対向電極部11Eの積層方向Tの寸法、すなわち内層部11の積層方向Tの寸法よりも小さい。第2の領域LS2Eは、矩形形状となっている。
第1のガラス層80Aは、図5Aに示されるように、第1の端面LS1において、第1の領域LS1Eの周囲を囲うように配置さている。本実施形態においては、第1のガラス層80Aは、第1の領域LS1Eの周囲を囲む額縁形状である。第1の端面LS1に位置する第1のガラス層80Aの長さ方向Lの厚みは、0.1μm以上であることが好ましい。例えば、第1のガラス層80Aの内周側の部分の厚みは、0.1μm以上1μm以下である。例えば、額縁形状の第1のガラス層80Aの内周側の部分の厚みが、0.1μm以上であることが好ましい。図2および図4に示されるように、第1の端面LS1から突出している第1の内部電極層31の突出量と、第1のガラス層80Aの内周側の部分の厚みを略一致させてもよい。本実施形態においては、第1の端面側下地電極層51Aは、第1の端面LS1に露出している第1の内部電極層31の全てと第1のガラス層80Aの全てを覆っている。
第2のガラス層80Bは、図5Bに示されるように、第2の端面LS2において、第2の領域LS2Eの周囲を囲うように配置さている。本実施形態においては、第2のガラス層80Bは、第2の領域LS2Eの周囲を囲む額縁形状である。第2の端面LS2に位置する第2のガラス層80Bの長さ方向Lの厚みは、0.1μm以上であることが好ましい。例えば、第2のガラス層80Bの内周側の部分の厚みは、0.1μm以上1μm以下である。例えば、額縁形状の第2のガラス層80Bの内周側の部分の厚みが、0.1μm以上であることが好ましい。図2に示されるように、第2の端面LS2から突出している第2の内部電極層32の突出量と、第2のガラス層80Bの内周側の部分の厚みを略一致させてもよい。本実施形態においては、第2の端面側下地電極層51Bは、第2の端面LS2に露出している第2の内部電極層32の全てと第2のガラス層80Bの全てを覆っている。なお、本実施形態においては、第2のガラス層80Bの形状は、第1のガラス層80Aの形状と略同じであるが、積層方向Tにおいて、内部電極層30の積層ピッチ1ピッチ分、ずれた位置に配置されている。
積層体10の誘電体層20とガラス成分は密着性が高い。よって、誘電体層20と金属成分の界面よりも、誘電体層20とガラス成分の界面の方が、隙間が生じにくい。よって、第1のガラス層80Aを、少なくとも第1の領域LS1Eの周囲を囲うように配置し、かつ、第2のガラス層80Bを、少なくとも第2の領域LS2Eの周囲を囲うように配置することにより、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bと、積層体10との間に存在する微小な隙間からめっき液などの水分が内部電極層30まで浸入することを防止することができる。さらに、本実施形態にあるように、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bの厚みを0.1μm以上とすることにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果を高めることができる。
なお、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bの厚みは、以下の方法により測定される。まず、積層セラミックコンデンサ1の幅方向Wの中心位置のLT断面が露出するように、積層セラミックコンデンサ1を幅方向Wに研磨を行う。その後、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察を行い、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bの厚みを測定する。第1のガラス層80Aの厚みは、積層体10の第1の端面LS1から、第1のガラス層80Aと第1の端面側下地電極層51Aの界面までの、長さ方向Lの距離である。断面の中で、最も距離が長い部分を、第1のガラス層80Aの厚みとする。第2のガラス層80Bの厚みは、積層体10の第2の端面LS2から、第2のガラス層80Bと第2の端面側下地電極層51Bの界面までの、長さ方向Lの距離である。断面の中で、最も距離が長い部分を、第2のガラス層80Bの厚みとする。
第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、酸化ケイ素を主成分とするものであることが好ましい。第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bの形成方法は、特に限定されない。例えば、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、ガラスコーティング溶液が塗布またはディッピングされた後、熱処理が加えられることにより形成されてもよい。あるいは、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、スパッタリング法により形成されてもよい。
なお、積層体10と外部電極40を含む積層セラミックコンデンサ1の長さ方向Lの寸法をL寸法とすると、L寸法は、0.2mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の積層方向Tの寸法をT寸法とすると、T寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、積層セラミックコンデンサ1の幅方向Wの寸法をW寸法とする。W寸法は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
次に、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
誘電体層20用の誘電体シートおよび内部電極層30用の導電性ペーストが準備される。誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストは、バインダおよび溶剤を含む。バインダおよび溶剤は、公知のものであってもよい。
誘電体シート上に、内部電極層30用の導電性ペーストが、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで印刷される。これにより、第1の内部電極層31のパターンが形成された誘電体シートおよび、第2の内部電極層32のパターンが形成された誘電体シートが準備される。
内部電極層のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第1の側面TS1側の第1の側面側外層部12となる部分が形成される。その上に、第1の内部電極層31のパターンが印刷された誘電体シートおよび第2の内部電極層32のパターンが印刷された誘電体シートが順次積層されることにより、内層部11となる部分が形成される。この内層部11となる部分の上に、内部電極層のパターンが印刷されていない誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の側面TS2側の第2の側面側外層部13となる部分が形成される。これにより、積層シートが作製される。
積層シートが静水圧プレスなどの手段により積層方向Tにプレスされることにより、積層ブロックが作製される。
積層ブロックが所定のサイズにカットされることにより、積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みがつけられてもよい。
積層チップが焼成されることにより、積層体10が作製される。焼成温度は、誘電体層20積層チップや内部電極層30の材料にもよるが、900℃以上1400℃以下であることが好ましい。
なお、本実施形態においては、第1の内部電極層31の第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1から突出している。また、第2の内部電極層32の第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2から突出している。この突出部は、積層チップまたは積層体10の第1の端面LS1および第2の端面LS2に対して選択的エッチングを行うことにより、形成されてもよい。あるいは、後述の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとなる導電性ペーストに、焼き付け処理時に内部電極層30に析出する金属を配合してもよい。この場合、導電性ペーストを焼き付ける際に、内部電極層30の体積が増大し、内部電極層30の突出部が形成される。
積層体10に、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bが形成される。本実施形態においては、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、ガラスコーティング溶液が塗布された後、熱処理が加えられることにより形成されている。ガラスコーティング溶液としては、パーヒドロポリシラザンを主成分としたガラスコーティング溶液を用いてもよい。第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bを設けない部分には、予めマスキング処理を行うことが好ましい。これにより、所望の位置にガラス層を形成することができる。なお、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、厚めに形成したあと、研磨等によって所望の厚みに調整してもよい。これにより、第1の端面LS1から突出している第1の内部電極層31の突出量と、第1のガラス層80Aの厚みを略一致させてもよい。また、第2の端面LS2から突出している第2の内部電極層32の突出量と、第2のガラス層80Bの厚みを略一致させてもよい。
積層体10に、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとなる導電性ペーストが塗布される。本実施形態においては、下地電極層50は、焼き付け層である。ガラス成分と金属とを含む導電性ペーストが、例えばディッピングなどの方法により、積層体10に塗布される。導電性ペーストは、積層体10の第1の端面LS1を覆い、かつ4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2の第1の端面LS1側の部分を覆うように塗布される。また、導電性ペーストは、積層体10の第2の端面LS2を覆い、かつ4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2の第2の端面LS2側の部分を覆うように塗布される。
このとき、4つの稜線部E1および4つの稜線部E2には導電性ペーストが塗布されないように、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにマスキング処理を行ってもよい。あるいは、4つの稜線部E1および4つの稜線部E2にも導電性ペーストを塗布した上で、導電性ペーストの乾燥後、バレル研磨処理により4つの稜線部E1および4つの稜線部E2に塗布されている導電性ペーストを除去してもよい。これにより、積層体10の4つの稜線部E1および4つの稜線部E2が露出し、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bが形成される。第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの大きさについては、マスキングの大きさまたはバレル研磨処理の処理時間等のバレル研磨条件を調整することによって、調整することができる。なお、バレル研磨処理を行う場合、導電性ペーストを除去すると同時に、積層体10の4つの稜線部E1および4つの稜線部E2に丸みが与えることもできる。またこのバレル研磨処理によって、積層体10の角部についても露出させて、角部に丸みを与えることもできる。
その後、焼き付け処理が行われ、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bが形成される。この時の焼き付け処理の温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
その後、第1の下地電極層50Aの表面に、第1のめっき層70Aが形成される。また、第2の下地電極層50Bの表面に、第2のめっき層70Bが形成される。本実施形態では、めっき層として、Niめっき層およびSnめっき層が形成される。Niめっき層およびSnめっき層は、例えばバレルめっき法により、順次形成される。
本実施形態においては、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bの表面のみにめっきが形成されるように、めっき処理の条件を調整する。すなわち、第1の分断領域90Aに位置する積層体10の4つの稜線部E1および第2の分断領域90Bに位置する積層体10の4つの稜線部E2にはめっきが形成されないように、めっき処理の条件を調整する。
なお、前述の第1のガラス層80Aが存在することにより、このめっき処理時において、めっき液が、積層体10の稜線部E1付近の積層体の露出部から第1の領域LS1Eに浸入することを抑制することができる。また、前述の第2のガラス層80Bが存在することにより、めっき液が、積層体10の稜線部E2付近の積層体の露出部から第2の領域LS2Eに浸入することを抑制することができる。よって、めっき液の浸入による積層体の絶縁劣化を抑制することができる。
以上の製造方法により、積層セラミックコンデンサ1が製造される。
以上のように、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の製造方法は、積層体10の少なくとも第1の領域LS1Eの周囲を囲うように第1のガラス層80Aを形成し、かつ積層体10の少なくとも第2の領域LS2Eの周囲を囲うように第2のガラス層80Bを形成するガラス層形成工程と、下地電極層として、第1の端面側下地電極層51A、第1の側面側下地電極層52A、第2の端面側下地電極層51B、および第2の側面側下地電極層52Bを形成する下地電極層形成工程と、下地電極層の表面にめっき層を形成するめっき層形成工程と、を含んでいる。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1は、積層された複数の誘電体層20と積層された複数の内部電極層30とを含み、積層方向Tに相対する第1の側面TS1および第2の側面TS2と、積層方向Tに直交する幅方向Wに相対する第3の側面WS1および第4の側面WS2と、積層方向Tおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1の端面LS1および第2の端面LS2と、を含む積層体10と、第1の端面LS1側に配置される第1の外部電極40Aと、第2の端面LS2側に配置される第2の外部電極40Bと、を有する積層セラミックコンデンサ1であって、複数の内部電極層30は、第1の端面LS1に引き出される複数の第1の内部電極層31と、第2の端面LS2に引き出される複数の第2の内部電極層32とを有し、第1の外部電極40Aは、第1の下地電極層50Aと、第1の下地電極層50A上に配置される第1のめっき層70Aとを有し、第2の外部電極40Bは、第2の下地電極層50Bと、第2の下地電極層50B上に配置される第2のめっき層70Bとを有し、第1の端面LS1における、複数の第1の内部電極層31のうち最も第1の側面TS1側に位置する第1の内部電極層311と複数の第1の内部電極層31のうち最も第2の側面TS2側に位置する第1の内部電極層315とに挟まれる領域を第1の領域LS1Eとし、第2の端面LS2における、複数の第2の内部電極層32のうち最も第1の側面TS1側に位置する第2の内部電極層321と複数の第2の内部電極層32のうち最も第2の側面TS2側に位置する第2の内部電極層325とに挟まれる領域を第2の領域LS2Eとしたとき、第1の端面LS1には、少なくとも第1の領域LS1Eの周囲を囲うように第1のガラス層80Aが配置され、第2の端面LS2には、少なくとも第2の領域LS2Eの周囲を囲うように第2のガラス層80Bが配置され、第1の下地電極層50Aは、第1の端面LS1に露出している第1の内部電極層31および第1のガラス層80Aの少なくとも一部を覆う第1の端面側下地電極層51Aと、第1の端面側下地電極層51Aとは第1の分断領域90Aにより分断されて配置され、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2のうちの少なくとも1つの側面の第1の端面LS1側の一部を覆う第1の側面側下地電極層52Aとを有し、第2の下地電極層50Bは、第2の端面LS2に露出している第2の内部電極層32および第2のガラス層80Bの少なくとも一部を覆う第2の端面側下地電極層51Bと、第2の端面側下地電極層51Bとは第2の分断領域90Bにより分断されて配置され、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2のうちの少なくとも1つの側面の第2の端面LS2側の一部を覆う第2の側面側下地電極層52Bと、を有する。これにより、熱応力を緩和し、積層体10のクラックの発生を抑制しつつ、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制することが可能となる。
なお、第1の下地電極層50Aが、上述の第1の端面側下地電極層51Aと、第1の端面側下地電極層51Aとは第1の分断領域90Aにより分断されて配置され、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2のうちの少なくとも1つの側面の第1の端面LS1側の一部を覆う第1の側面側下地電極層52Aとを有し、第2の下地電極層50Bが、上述の第2の端面側下地電極層51Bと、第2の端面側下地電極層51Bとは第2の分断領域90Bにより分断されて配置され、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2のうちの少なくとも1つの側面の第2の端面LS2側の一部を覆う第2の側面側下地電極層52Bと、を有する。これにより、第1の端面側下地電極層51Aおよび第2の端面側下地電極層51Bのみしか存在しない場合にくらべて、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性が高まる。さらに、本実施形態のように、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに下地電極層を設ける構成であれば、より基板実装性が高まる。また、下地電極層となる導電性ペーストをディッピングする工程等が容易となる。
なお、本実施形態においては、第1のガラス層80Aが、第1の領域LS1Eの周囲のみに配置されている。また、第2のガラス層80Bが、第2の領域LS2Eの周囲のみに配置されている。これにより、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bとなる原料を付着させる範囲および量を最小化することができる。
なお、第1の内部電極層31の第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1から突出していることが好ましいが、第1の内部電極層31の第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1から突出していなくてもよい。また、第2の内部電極層32の第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2から突出していることが好ましいが、第2の内部電極層32の第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2から突出していなくてもよい。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図6は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の外観斜視図である。図7は、図6に示す積層セラミックコンデンサ1のVII−VII線に沿った断面図である。図8は、図7に示す積層セラミックコンデンサ1のVIII−VIII線に沿った断面図である。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bが設けられている領域が、第1実施形態と異なる。また、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bが設けられている領域が、第1実施形態と異なる。
第1実施形態においては、第1の分断領域90Aに位置する積層体10の4つの稜線部E1には第1のめっき層70Aが設けられていなかった。また、第2の分断領域90Bに位置する積層体10の4つの稜線部E2には第2のめっき層70Bが設けられていなかった。本実施形態においては、図6〜8に示すように、第1のめっき層70Aは、第1の端面側下地電極層51Aおよび第1の側面側下地電極層52Aに加えて、第1の分断領域90Aを覆うように配置されている。また、第2のめっき層70Bは、第2の端面側下地電極層51Bおよび第2の側面側下地電極層52Bに加えて、第2の分断領域90Bを覆うように配置されている。
より具体的には、第1のめっき層70Aは、第1の端面側めっき層71Aおよび第1の側面側めっき層72Aに加えて、第1の連結めっき層73Aを備える。第1の連結めっき層73Aは、第1の分断領域90Aに位置する積層体10の4つの稜線部E1を覆うように設けられている。第1の連結めっき層73Aは、第1の端面側めっき層71Aと第1の側面側めっき層72Aを連結している。
第2のめっき層70Bは、第2の端面側めっき層71Bおよび第2の側面側めっき層72Bに加えて、第2の連結めっき層73Bを備える。第2の連結めっき層73Bは、第2の分断領域90Bに位置する積層体10の4つの稜線部E2を覆うように設けられている。第2のめっき層70Bは、第2の端面側めっき層71Bと第2の側面側めっき層72Bを連結している。
次に、本実施形態の第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bについて説明する。
図9Aは、仮想的な矢視図であって、積層セラミックコンデンサ1から外部電極40を除外した場合における、図7に示す積層セラミックコンデンサ1の仮想的なIXA−IXA線矢視図である。
図9Bは、仮想的な矢視図であって、積層セラミックコンデンサ1から外部電極40を除外した場合における、図7に示す積層セラミックコンデンサ1の仮想的なIXB−IXB線矢視図である。
本実施形態においては、第1のガラス層80Aは、図7、図9Aに示すように、第1の領域LS1Eの周囲に加えて、第1の領域LS1E内の誘電体層20上にも配置されている。そして、本実施形態においても、第1の内部電極層31の第1の引き出し部31Bは、第1の端面LS1から突出している。よって、第1の内部電極層31は、第1のガラス層80Aを貫通して第1の下地電極層50Aと接合している。ここで、本実施形態においても、第1の端面LS1に位置する第1のガラス層80Aの長さ方向Lの厚みは、0.1μm以上であることが好ましい。図7および図8に示されるように、第1の端面LS1から突出している第1の内部電極層31の突出量と、第1のガラス層80Aの厚みを略一致させてもよい。
本実施形態においては、第2のガラス層80Bは、図7、図8、図9Bに示すように、第2の領域LS2Eの周囲に加えて、第2の領域LS2E内の誘電体層20上にも配置されている。そして、第2の内部電極層32の第2の引き出し部32Bは、第2の端面LS2から突出している。よって、第2の内部電極層32は、第2のガラス層80Bを貫通して第2の下地電極層50Bと接合している。ここで、本実施形態においても、第2の端面LS2に位置する第2のガラス層80Bの長さ方向Lの厚みは、0.1μm以上であることが好ましい。図7に示されるように、第2の端面LS2から突出している第2の内部電極層32の突出量と、第2のガラス層80Bの内周側の部分の厚みを略一致させてもよい。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、第1実施形態における製造方法に準じた方法により製造することができる。ただし、本実施形態においては、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにもめっきが形成されるように、めっき処理の条件を調整する。第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにおいては、積層体10の誘電体層20が露出しているが、この露出している領域は大きくないため、めっき処理の条件を調整することにより、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにもめっきを形成することができる。
第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、第1実施形態と同様、ガラスコーティング溶液が塗布またはディッピングされた後、熱処理が加えられることにより形成されてもよい。あるいは、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、スパッタリング法により形成されてもよい。あるいは、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとなる導電性ペーストに含まれるガラス成分によって形成されてもよい。ガラス成分が軟化しやすくするために、導電性ペーストに、リチウムを含む溶液を添加してもよい。第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bの焼き付け処理時に、ガラス成分が軟化して積層体10の表面側に流動し、積層体10の第1の端面LS1および第2の端面LS2に、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bが形成される。
なお、焼き付け処理後の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bに含まれるガラス量は、18%以下であることが好ましい。
第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bに含まれるガラスの量は、以下の方法により測定される。まず、積層セラミックコンデンサ1の幅方向Wの中心位置のLT断面が露出するように、積層セラミックコンデンサ1を幅方向Wに研磨を行う。その後、走査型電子顕微鏡(SEM)により、第1の端面LS1に配置されている第1の下地電極層50Aおよび第2の端面LS2に配置されている第2の下地電極層50Bの断面観察を行い、画像の2値化処理を行う。この処理においては、画像を2値化できるソフトウェアを用いて、ガラス部分とガラス以外の部分が明確に分かれるように2値化範囲を調整し、2値化処理の結果を取得する。このとき、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bを対象として、30μm×30μm以上の範囲において2値化処理を行うことが好ましい。2値化処理を行った後、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50B以外の部分は範囲指定外とし、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bの部分のみを対象とした2値化処理の結果を読み取る。この2値化処理の結果により得られた、指定範囲全体に対するガラス部分の面積率の結果を、ガラス量として規定する。
なお、焼き付け処理後の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50B中のガラスドメインのサイズは60μm以下であることが好ましい。これにより、耐湿信頼性を確保しやすくなる。
第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50B中のガラスドメインのサイズは、以下の方法により測定される。まず、積層セラミックコンデンサ1の幅方向Wの中心位置のLT断面が露出するように、積層セラミックコンデンサ1を幅方向Wに研磨を行う。その後、走査型電子顕微鏡(SEM)により、第1の端面LS1に配置されている第1の下地電極層50Aおよび第2の端面LS2に配置されている第2の下地電極層50Bの断面観察を行い、画像の2値化処理を行う。この処理においては、画像を2値化できるソフトウェアを用いて、ガラス部分とガラス以外の部分が明確に分かれるように2値化範囲を調整し、2値化処理の結果を取得する。このとき、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bを対象として、30μm×30μm以上の範囲において2値化処理を行うことが好ましい。2値化処理を行った後、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50B以外の部分は範囲指定外とし、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bの部分のみを対象とした2値化処理の結果を読み取る。この2値化処理の結果により、各ガラス部分の面積を算出する。このガラス部分の面積の最大値を、ガラスドメインのサイズとして規定する。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1によれば、上記(1)に加えて、以下の効果を奏する。
(2)本実施形態の第1のガラス層80Aは、第1の領域LS1Eの周囲に加えて、第1の領域LS1E内の誘電体層20上にも配置されており、第2のガラス層80Bは、第2の領域LS2Eの周囲に加えて、第2の領域LS2E内の誘電体層20上にも配置されている。これにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果が高まる。
(3)本実施形態の第1の内部電極層31は、第1のガラス層80Aを貫通して第1の下地電極層50Aと接合しており、第2の内部電極層32は、第2のガラス層80Bを貫通して第2の下地電極層50Bと接合している。これにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制しつつ、内部電極層30と外部電極40の電気的導通を高めることができる。
(4)本実施形態の第1のめっき層70Aは、第1の端面側下地電極層51Aおよび第1の側面側下地電極層52Aに加えて、第1の分断領域90Aを覆うように配置されており、第2のめっき層70Bは、第2の端面側下地電極層51Bおよび第2の側面側下地電極層52Bに加えて、第2の分断領域90Bを覆うように配置されている。これにより、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性がさらに高まる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1について説明する。なお、以下の説明において、第2実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、また詳細な説明を省略する。図10は、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1の断面図であって、第2実施形態の図7に対応する断面図である。図11は、図10に示す積層セラミックコンデンサ1のXI−XI線に沿った断面図である。図12は、図10に示す積層セラミックコンデンサ1のXII−XII線に沿った断面図である。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bが設けられている領域が、第1実施形態および第2実施形態と異なる。
第2実施形態においては、第1のガラス層80Aは、第1の領域LS1Eの周囲に加えて、第1の領域LS1E内の誘電体層20上にも配置されていた。本実施形態においては、さらに、第1のガラス層80Aは、第1の領域LS1Eの周囲から、第1の分断領域90Aの少なくとも一部までを連続的に覆っている。より詳細には、第1のガラス層80Aは、積層体10の第1の領域LS1Eの周囲から、積層体10における、第1の側面側下地電極層52Aが設けられている部分までを連続的に覆っている。そして、第1のめっき層70Aは、第1の端面側下地電極層51Aおよび第1の側面側下地電極層52Aに加えて、第1の分断領域90Aに形成された第1のガラス層80Aを覆うように配置されている。また、第2実施形態においては、第2のガラス層80Bは、第2の領域LS2Eの周囲に加えて、第2の領域LS2E内の誘電体層20上にも配置されていた。本実施形態においては、さらに、第2のガラス層80Bは、第2の領域LS2Eの周囲から、第2の分断領域90Bの少なくとも一部までを連続的に覆っている。より詳細には、第2のガラス層80Bは、積層体10の第2の領域LS2Eの周囲から、積層体10における、第2の側面側下地電極層52Bが設けられている部分までを連続的に覆っている。そして、第2のめっき層70Bは、第2の端面側下地電極層51Bおよび第2の側面側下地電極層52Bに加えて、第2の分断領域90Bに形成された第2のガラス層80Bを覆うように配置されている。
第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、ガラスコーティング溶液が塗布またはディッピングされた後、熱処理が加えられることにより形成されてもよい。あるいは、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、スパッタリング法により形成されてもよい。あるいは、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bとなる導電性ペーストに含まれるガラス成分によって形成されてもよい。さらには、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、これらの手法を組み合わせて形成されてもよい。例えば、第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bと、積層体10との間に配置される第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、導電性ペーストに含まれるガラス成分によって形成されてもよく、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bに配置される第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bは、ガラスコーティング溶液による方法またはスパッタリング法により形成されてもよい。
なお、焼き付け処理後の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50Bに含まれるガラス量は、18%以下であることが好ましい。
なお、焼き付け処理後の第1の下地電極層50Aおよび第2の下地電極層50B中のガラスドメインのサイズは60μm以下であることが好ましい。これにより、耐湿信頼性を確保しやすくなる。
なお、本実施形態における第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さは、第1実施形態と同様、SEMによる断面観察により測定される。例えば、図10に示されるLT断面視における第1の側面TS1側の第1の分断領域90Aの長さは、図10において符号90Aが指す破線で示される長さであり、第1の端面LS1側における下地電極層が途切れている箇所から、第1の側面TS1側における下地電極層が途切れている箇所までの、第1のガラス層80Aと第1のめっき層70Aの界面に沿った距離である。他の位置における第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bの長さも、同様の方法により測定される。
なお、本実施形態においては、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにもめっきが形成されるように、めっき処理の条件を調整する。第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにおいては、第1のガラス層80Aおよび第2のガラス層80Bが露出しているが、この露出している領域は大きくないため、めっき処理の条件を調整することにより、第1の分断領域90Aおよび第2の分断領域90Bにもめっきを形成することができる。
なお、図10〜図12に示すように、本実施形態の第1のガラス層80Aは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されている。そして、第1のガラス層80Aは、隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆うように配置されている。また、第2のガラス層80Bは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されている。そして、第2のガラス層80Bは、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆うように配置されている。
図13は、第1のめっき層70Aおよび第2のめっき層70Bを形成する前の第3実施形態の積層セラミックコンデンサ1を示す外観斜視図である。
本実施形態の第1の側面側下地電極層52Aは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されている。さらに、第1の側面側下地電極層52Aは、隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆う第1のガラス層80Aを覆うように配置されている。また、第2の側面側下地電極層52Bは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されている。さらに、第2の側面側下地電極層52Bは、隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆う第2のガラス層80Bを覆うように配置されている。
これにより、外部電極40が形成される範囲が広がり、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性をさらに高めることができる。
図14は、第1のめっき層および第2のめっき層を形成する前の第3実施形態の積層セラミックコンデンサの変形例を示す外観斜視図である。
本変形例においては、第1の側面側下地電極層52Aは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されている。但し、第1の側面側下地電極層52Aは、隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3には配置されていない。また、第2の側面側下地電極層52Bは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されている。但し、第2の側面側下地電極層52Bは、隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3には配置されていない。
このような変形例の構成の場合、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性を高めつつ、積層体10のクラックの発生を抑制する効果を高めることができる。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1によれば、上記(1)〜(4)に加えて、以下の効果を奏する。
(5)本実施形態の第1のガラス層80Aは、第1の領域LS1Eの周囲から、第1の分断領域90Aの少なくとも一部までを連続的に覆い、第2のガラス層80Bは、第2の領域LS2Eの周囲から、第2の分断領域90Bの少なくとも一部までを連続的に覆う。これにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果が高まる。なお、下記(6)の構成とすることにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果はさらに高まるが、例えば第1のガラス層80Aが第1の分断領域90Aの途中まで延び、第2のガラス層80Bが第2の分断領域90Bの途中まで延びている構成であっても、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果は高まる。
(6)本実施形態の第1のガラス層80Aは、積層体10の第1の領域LS1Eの周囲から、積層体10における、第1の側面側下地電極層52Aが設けられている部分までを連続的に覆い、第2のガラス層80Bは、積層体10の第2の領域LS2Eの周囲から、積層体10における、第2の側面側下地電極層52Bが設けられている部分までを連続的に覆う。これにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果がさらに高まる。
(7)本実施形態の第1のめっき層70Aは、第1の端面側下地電極層51Aおよび第1の側面側下地電極層52Aに加えて、第1の分断領域90Aに形成された第1のガラス層80Aを覆うように配置されており、第2のめっき層70Bは、第2の端面側下地電極層51Bおよび第2の側面側下地電極層52Bに加えて、第2の分断領域90Bに形成された第2のガラス層80Bを覆うように配置されている。これにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果をさらに高めつつ、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性をさらに高めることができる。
(8)本実施形態の第1のガラス層80Aは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されており、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆うように配置されており、第2のガラス層80Bは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されており、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部E3を覆うように配置されている。これにより、外部からの水分の浸入による積層体10の絶縁劣化を抑制する効果がさらに高まる。
(9)本実施形態の第1の側面側下地電極層52Aは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されており、かつ、4つの稜線部E3を覆う第1のガラス層80Aを覆うように配置され、第2の側面側下地電極層52Bは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されており、かつ、4つの稜線部E3を覆う第2のガラス層80Bを覆うように配置されている。これにより、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性をさらに高めることができる。
(10)本実施形態の第1の側面側下地電極層52Aは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されており、かつ、4つの稜線部E3には配置されておらず、第2の側面側下地電極層52Bは、4つの側面TS1、TS2、WS1、WS2全てに配置されており、かつ、4つの稜線部E3には配置されていない。これにより、積層セラミックコンデンサ1の基板実装性を高めつつ、積層体10のクラックの発生を抑制する効果を高めることができる。
なお、積層セラミックコンデンサ1の構成は、図1〜14に示す構成に限定されない。例えば、積層セラミックコンデンサ1は、図15A、図15B、図15Cに示すような、2連構造、3連構造、4連構造の積層セラミックコンデンサであってもよい。
図15Aに示す積層セラミックコンデンサ1は、2連構造の積層セラミックコンデンサ1であり、内部電極層30として、第1の内部電極層33および第2の内部電極層34に加えて、第1の端面LS1および第2の端面LS2のどちらにも引き出されない浮き内部電極層35を備える。図15Bに示す積層セラミックコンデンサ1は、浮き内部電極層35として、第1の浮き内部電極層35Aおよび第2の浮き内部電極層35Bを備えた、3連構造の積層セラミックコンデンサ1である。図15Cに示す積層セラミックコンデンサ1は、浮き内部電極層35として、第1の浮き内部電極層35A、第2の浮き内部電極層35Bおよび第3の浮き内部電極層35Cを備えた、4連構造の積層セラミックコンデンサ1である。このように、内部電極層30として、浮き内部電極層35を設けることにより、積層セラミックコンデンサ1は、対向電極部が複数に分割された構造となる。これにより、対向する内部電極層30間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。よって、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサ1の高耐圧化を図ることができる。なお、本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、4連以上の多連構造であってもよいことはいうまでもない。
なお、積層セラミックコンデンサ1は、2個の外部電極を備える2端子型のものであってもよいし、多数の外部電極を備える多端子型のものであってもよい。
本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明している。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態前には逐次言及していない。
1 積層セラミックコンデンサ
10 積層体
11 内層部
11E 対向電極部(コンデンサ有効部)
12 第1の側面側外層部
13 第2の側面側外層部
LS1 第1の端面
LS1E 第1の領域
LS2 第2の端面
LS2E 第2の領域
TS1 第1の側面
TS2 第2の側面
WS1 第3の側面
WS2 第4の側面
20 誘電体層
30 内部電極層
31(311、312、313、314、314) 第1の内部電極層
31A 第1の対向部
31B 第1の引き出し部
32(321、322、323、324、325) 第2の内部電極層
32A 第2の対向部
32B 第2の引き出し部
40 外部電極
40A 第1の外部電極
40B 第2の外部電極
50A 第1の下地電極層
51A 第1の端面側下地電極層
52A 第1の側面側下地電極層
50B 第2の下地電極層
51B 第2の端面側下地電極層
52B 第2の側面側下地電極層
70A 第1のめっき層
71A 第1の端面側めっき層
72A 第1の側面側めっき層
73A 第1の連結めっき層
70B 第2のめっき層
71B 第2の端面側めっき層
72B 第2の側面側めっき層
73B 第2の連結めっき層
80A 第1のガラス層
80B 第2のガラス層
90A 第1の分断領域
90B 第2の分断領域
E1、E2、E3 稜線部
L 長さ方向
W 幅方向
T 積層方向

Claims (10)

  1. 積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極層とを含み、積層方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第3の側面および第4の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、
    前記第1の端面側に配置される第1の外部電極と、
    前記第2の端面側に配置される第2の外部電極と、
    を有する積層セラミックコンデンサであって、
    前記複数の内部電極層は、前記第1の端面に引き出される複数の第1の内部電極層と、前記第2の端面に引き出される複数の第2の内部電極層とを有し、
    前記第1の外部電極は、第1の下地電極層と、前記第1の下地電極層上に配置される第1のめっき層とを有し、
    前記第2の外部電極は、第2の下地電極層と、前記第2の下地電極層上に配置される第2のめっき層とを有し、
    前記第1の端面における、前記複数の第1の内部電極層のうち最も第1の側面側に位置する第1の内部電極層と前記複数の第1の内部電極層のうち最も第2の側面側に位置する前記第1の内部電極層とに挟まれる領域を第1の領域とし、
    前記第2の端面における、前記複数の第2の内部電極層のうち最も第1の側面側に位置する第2の内部電極層と前記複数の第2の内部電極層のうち最も第2の側面側に位置する前記第2の内部電極層とに挟まれる領域を第2の領域としたとき、
    前記第1の端面には、少なくとも第1の領域の周囲を囲うように第1のガラス層が配置され、
    前記第2の端面には、少なくとも第2の領域の周囲を囲うように第2のガラス層が配置され、
    前記第1の下地電極層は、前記第1の端面に露出している第1の内部電極層および前記第1のガラス層の少なくとも一部を覆う第1の端面側下地電極層と、当該第1の端面側下地電極層とは第1の分断領域により分断されて配置され、4つの前記側面のうちの少なくとも1つの側面の前記第1の端面側の一部を覆う第1の側面側下地電極層とを有し、
    前記第2の下地電極層は、前記第2の端面に露出している第2の内部電極層および前記第2のガラス層の少なくとも一部を覆う第2の端面側下地電極層と、当該第2の端面側下地電極層とは第2の分断領域により分断されて配置され、4つの前記側面のうちの少なくとも1つの側面の前記第2の端面側の一部を覆う第2の側面側下地電極層と、を有する積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第1のガラス層は、前記第1の領域の周囲に加えて、前記第1の領域内の誘電体層上にも配置されており、
    前記第2のガラス層は、前記第2の領域の周囲に加えて、前記第2の領域内の誘電体層上にも配置されている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記第1の内部電極層は、前記第1のガラス層を貫通して前記第1の下地電極層と接合しており、
    前記第2の内部電極層は、前記第2のガラス層を貫通して前記第2の下地電極層と接合している、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第1のめっき層は、前記第1の端面側下地電極層および前記第1の側面側下地電極層に加えて、前記第1の分断領域を覆うように配置されており、
    前記第2のめっき層は、前記第2の端面側下地電極層および前記第2の側面側下地電極層に加えて、前記第2の分断領域を覆うように配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記第1のガラス層は、前記第1の領域の周囲から、前記第1の分断領域の少なくとも一部までを連続的に覆い、
    前記第2のガラス層は、前記第2の領域の周囲から、前記第2の分断領域の少なくとも一部までを連続的に覆う、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記第1のガラス層は、前記積層体の前記第1の領域の周囲から、前記積層体における、前記第1の側面側下地電極層が設けられている部分までを連続的に覆い、
    前記第2のガラス層は、前記積層体の前記第2の領域の周囲から、前記積層体における、前記第2の側面側下地電極層が設けられている部分までを連続的に覆う、請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記第1のめっき層は、前記第1の端面側下地電極層および前記第1の側面側下地電極層に加えて、前記第1の分断領域に形成された前記第1のガラス層を覆うように配置されており、
    前記第2のめっき層は、前記第2の端面側下地電極層および前記第2の側面側下地電極層に加えて、前記第2の分断領域に形成された前記第2のガラス層を覆うように配置されている、請求項6に記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記第1のガラス層は、前記4つの側面全てに配置されており、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部を覆うように配置されており、
    前記第2のガラス層は、前記4つの側面全てに配置されており、かつ隣接する各側面の間に位置する4つの稜線部を覆うように配置されている、請求項6または請求項7に記載の積層セラミックコンデンサ。
  9. 前記第1の側面側下地電極層は、前記4つの側面全てに配置されており、かつ、前記4つの稜線部を覆う前記第1のガラス層を覆うように配置され、
    前記第2の側面側下地電極層は、前記4つの側面全てに配置されており、かつ、前記4つの稜線部を覆う前記第2のガラス層を覆うように配置されている、請求項8に記載の積層セラミックコンデンサ。
  10. 前記第1の側面側下地電極層は、前記4つの側面全てに配置されており、かつ、前記4つの稜線部には配置されておらず、
    前記第2の側面側下地電極層は、前記4つの側面全てに配置されており、かつ、前記4つの稜線部には配置されていない、請求項8に記載の積層セラミックコンデンサ。
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