JP2016072487A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Yasuhiro Nishizaka
康弘 西坂
剛 田島
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剛 田島
良直 西岡
Yoshinao Nishioka
良直 西岡
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Abstract

【課題】セラミック素体にクラックが生じにくい積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】第1の外部電極13は、第1の端面10eの上と、第1及び第2の主面10a、10bのそれぞれの上とに跨がって設けられている。第2の外部電極14は、第2の端面10fの上と、第1及び第2の主面10a、10bのそれぞれの上とに跨がって設けられている。第1及び第2の外部電極13,14は、それぞれ、セラミック素体10の上に設けられており、金属とガラスとを含む焼成電極層13a、14aと、焼成電極層13a、14aの上に設けられたCuめっき層13b、14bとを有する。焼成電極層13a、14aと第1及び第2の主面10a、10bの少なくとも一方との間に空隙層20が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
近年、携帯電話機や携帯音楽プレイヤーなどの電子機器の小型化や薄型化に伴い、電子機器に搭載される配線基板の小型化が進んでいる。それに伴い、配線基板に実装される積層セラミックコンデンサの小型化や薄型化も進んできている。
配線基板に高密度に積層セラミックコンデンサを配置する方法としては、例えば、多層プリント配線基板に積層セラミックコンデンサを内蔵することが考えられる(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2002−203735号公報
特許文献1に記載のような多層プリント配線基板に内蔵される積層セラミックコンデンサには、薄いことが要求される。しかしながら積層セラミックコンデンサを薄くするほど、積層セラミックコンデンサの機械的強度が低下していく傾向にある。それに加え、外部電極を導電性ペーストにより形成する場合、導電性ペーストをセラミック素体の端部に塗布して焼き付けることになるが、この時、導電性ペースト自体の収縮力(引張り応力)がセラミック素体にも加わることになる。そして、この応力が残留応力として積層セラミックコンデンサ内に留まることにより積層セラミックコンデンサの機械的強度がより一層低下する。従って、積層セラミックコンデンサにクラックがより発生しやすくなる傾向にある。特に、薄型の積層セラミックコンデンサでは、セラミック素体の稜線部に大きな残留応力が生じやすい。このため、薄型の積層セラミックコンデンサでは、セラミック素体の稜線部からセラミック素体にクラックが生じやすい。
また、外部電極の主面上の位置する部分の先端とセラミック素体との接点とにも大きな応力が生じやすい。従って、外部電極の主面上の位置する部分の先端とセラミック素体との接点からもセラミック素体にクラックが生じやすい。
本発明の主な目的は、セラミック素体にクラックが生じにくい積層セラミックコンデンサを提供することにある。
本発明に係る積層セラミックコンデンサは、セラミック素体と、第1の外部電極と、第2の外部電極とを備える。セラミック素体は、第1及び第2の主面と、第1及び第2の側面と、第1及び第2の端面とを有する。第1及び第2の主面は、長さ方向及び幅方向に沿って延びる。第1及び第2の側面は、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる。第1及び第2の端面は、幅方向及び厚み方向に沿って延びる。第1の外部電極は、第1の端面の上と、第1及び第2の主面のそれぞれの上とに跨がって設けられている。第2の外部電極は、第2の端面の上と、第1及び第2の主面のそれぞれの上とに跨がって設けられている。第1及び第2の外部電極は、それぞれ、セラミック素体の上に設けられており、金属とガラスとを含む焼成電極層と、焼成電極層の上に設けられたCuめっき層とを有する。焼成電極層と第1及び第2の主面の少なくとも一方との間に空隙層が設けられている。
本発明に係る積層セラミックコンデンサでは、空隙層が、第1又は第2の主面と第1又は第2の端面とに跨がって設けられていることが好ましい。
本発明に係る積層セラミックコンデンサでは、空隙層の最大厚みが0.1μm〜0.3μmであることが好ましい。
本発明に係る積層セラミックコンデンサでは、ガラスが、酸化物換算で、BaO:10重量%〜50重量%、SrO:10重量%〜50重量%、B:3重量%〜30重量%及びSiO:3重量%〜30重量%を含むことが好ましい。
本発明に係る積層セラミックコンデンサの長さ寸法が0.9mm〜1.1mmであり、幅寸法が0.4mm〜0.6mmであり、厚み寸法が0.08mm〜0.25mmであることが好ましい。
本発明によれば、セラミック素体にクラックが生じにくい積層セラミックコンデンサを提供することができる。
本発明の一実施形態における積層セラミックコンデンサの略図的斜視図である。 図1の線II−IIにおける略図的断面図である。 本発明の一実施形態における積層セラミックコンデンサの略図的側面図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1〜図3に示されるように、積層セラミックコンデンサ1は、セラミック素体10を備えている。セラミック素体10は、例えば、誘電体セラミック材料により形成することができる。誘電体セラミック材料の具体例としては、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrOなどが挙げられる。セラミック素体10には、所望する積層セラミックコンデンサ1の特性に応じて、上記セラミック材料を主成分として、例えば、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物などの副成分を適宜添加してもよい。
本実施形態において、セラミック素体10は、直方体状に設けられている。ここで、「直方体状」には、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。
セラミック素体10は、第1及び第2の主面10a、10bと、第1及び第2の側面10c、10dと、第1及び第2の端面10e、10fとを有する。第1及び第2の主面10a、10bは、それぞれ、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1及び第2の側面10c、10dは、それぞれ、長さ方向L及び厚み方向Tに沿って延びている。第1及び第2の端面10e、10fは、それぞれ、幅方向W及び厚み方向Tに沿って延びている。
積層セラミックコンデンサ1の長さ寸法は、0.9mm〜1.1mmであることが好ましい。積層セラミックコンデンサ1の幅寸法は、0.4mm〜0.6mmであることが好ましい。積層セラミックコンデンサ1の厚み寸法は、0.08mm〜0.25mmであることが好ましい。セラミック素体10の厚み寸法をDT、長さ寸法をDL、幅寸法をDWとしたときに、DT<DW<DL、(1/7)DW≦DT≦(1/3)DW、または、DT<0.25mmが満たされることが好ましい。 図2に示されるように、セラミック素体10の内部には、略矩形状の複数の第1及び第2の内部電極11,12が配されている。第1及び第2の内部電極11,12は、それぞれ、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1の内部電極11は、第1の端面10eに引き出されており、第2の端面10f並びに第1及び第2の側面10c、10dには露出していない。一方、第2の内部電極12は、第2の端面10fに引き出されており、第1の端面10e並びに第1及び第2の側面10c、10dには露出していない。第1の内部電極11と第2の内部電極12とは、厚み方向Tに沿って相互に間隔をおいて交互に設けられている。第1の内部電極11と第2の内部電極12との間に設けられたセラミック部10gの厚みは、例えば、0.5μm〜10μm程度とすることができる。第1及び第2の内部電極11,12の厚みは、例えば、0.2μm〜2μm程度とすることができる。
第1及び第2の内部電極11,12は、適宜の導電材料により構成することができる。第1及び第2の内部電極11,12は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含む例えばAg−Pd合金などの合金により構成することができる。
内部電極の端面10e、10fにおける露出部にガラス層を形成してもよい。内部電極11,12の露出部にガラス層を形成しておくことにより、外部電極13,14の緻密性が低くても耐湿性・耐めっき性を確保することができ、セラミック素体10への外部からの水分の浸入を抑制し、耐湿性・耐めっき性を向上させることができる。
セラミック素体10の上には、第1及び第2の外部電極13,14が設けられている。
第1の外部電極13は、第1の内部電極11と接続されている。第1の外部電極13は、第1の端面10eと、第1及び第2の主面10a、10b並びに第1及び第2の側面10c、10dのそれぞれとに跨がって設けられている。もっとも、本発明において、第1の外部電極は、第1の端面と、第1及び第2の主面の少なくとも一方とのみに跨がって設けられていてもよい。
第2の外部電極14は、第2の内部電極12と接続されている。第2の外部電極14は、第1の内部電極11と接続されている。第2の外部電極14は、第2の端面10fと、第1及び第2の主面10a、10b並びに第1及び第2の側面10c、10dのそれぞれとに跨がって設けられている。もっとも、本発明において、第2の外部電極は、第2の端面と、第1及び第2の主面の少なくとも一方とのみに跨がって設けられていてもよい。
第1の外部電極13は、第1の焼成電極層13aと、第1のCuめっき層13bとを有する。第1の焼成電極層13aは、セラミック素体10の上に設けられている。第1の焼成電極層13aは、導電性ペーストを塗布することにより形成した導電性ペースト層を焼成することにより形成することができる。
第1の焼成電極層13aは、金属と、ガラスとを含む。第1の焼成電極層13aに含まれる金属としては、例えば、Ni、Cu,Ag,Pd,Au,Ag−Pd合金などの適宜の金属等が挙げられる。
第1の焼成電極層13aの厚みは、1μm〜20μmであることが好ましい。
第1の焼成電極層13aの上には、第1のCuめっき層13bが設けられている。第1のCuめっき層13bの表面の少なくとも一部が、酸化されていてもよい。例えば、第1のCuめっき層13bの稜線部が酸化されていることが好ましい。この場合、積層セラミックコンデンサ1を配線基板に埋め込んだ際に、酸化している部分と配線板の樹脂とが酸素結合するため第1の外部電極13と樹脂配線基板との密着強度を高めることができる。なお、上記の効果は、第1の外部電極13の全面が酸化している方が、その効果は優れる。
第1のCuめっき層13bの厚みは、1μm〜10μmであることが好ましい。
なお、第1のCuめっき層13bは、複数層により形成されていても良い。
このように、外部電極の最外層をCuのめっき膜により構成することで、積層セラミックコンデンサ1を多層プリント配線基板に内蔵する電子部品として用いることが可能となる。
また、多層プリント配線基板に積層セラミックコンデンサ1を埋め込む際に、第1の外部電極13との導通を図るために、多層プリント配線基板に電子部品接続用のビアホールを設けることが必要となる。この電子部品接続用のビアホールは、たとえば、COレーザーなどのレーザーを用いて形成される。レーザーを用いてビアホールを形成する場合、レーザーが積層セラミックコンデンサ1の第1の外部電極13に直接照射される。このとき、第1の外部電極13の第1のめっき層13bをCuのめっき層で構成することにより、レーザーを高い反射率で反射することができることから、多層プリント配線基板へ埋め込むための積層セラミックコンデンサ1として好適に使用することができる。積層セラミックコンデンサ1の第1の外部電極13へのレーザーに対する反射率が低いと、レーザーが積層セラミックコンデンサ1の内部にまで至り、積層セラミックコンデンサ1が損傷してしまう場合があるためである。
第2の外部電極14は、第2の焼成電極層14aと、第2のCuめっき層14bとを有する。第2の焼成電極層14aは、セラミック素体10の上に設けられている。第2の焼成電極層14aは、導電性ペーストを塗布することにより形成した導電性ペースト層を焼成することにより形成することができる。
第2の焼成電極層14aは、金属と、ガラスとを含む。第2の焼成電極層14aに含まれる金属としては、例えば、Ni、Cu,Ag,Pd,Au,Ag−Pd合金などの適宜の金属等が挙げられる。
第1及び第2の焼成電極層13a、14aにおけるガラスの含有量は、10体積%〜80体積%であることが好ましく、20体積%〜35体積%であることがより好ましい。ガラス含有量が多くなりすぎると、導電性能が低下し接続抵抗が増加し、ガラス含有量が少なすぎると、セラミック素体との固着力が低下する。
第1及び第2の焼成電極層13a、14aに含まれるガラスは、酸化物換算で、BaO:10重量%〜50重量%、SrO:10重量%〜50重量%、B:3重量%〜30重量%及びSiO:3重量%〜30重量%を含むようなめっき溶融性ガラスであることが好ましい。
ここで、「めっき溶融性ガラス」とは、BaO−SrO−B−SiO系のガラスフリットのことであり、このガラスフリットが導電性ペースト中に、酸化物換算でBaO:10〜50重量%、SrO:10〜50重量%、B:3〜30重量%、SiO:3〜30重量%含まれている。また、めっき溶融性ガラスは、網目形成酸化物であるSiとBの比率に比べて、修飾酸化物であるBaおよびSrの比率が高い。
第2の焼成電極層14aの厚みは、1μm〜20μmであることが好ましい。
第2の焼成電極層14aの上には、第2のCuめっき層14bが設けられている。第2のCuめっき層14bの表面の少なくとも一部が、酸化されていてもよい。例えば、第2のCuめっき層14bの稜線部が酸化されていることが好ましい。この場合、配線基板に埋め込まれた際に、酸化している部分と配線板の樹脂とが酸素結合するため第2の外部電極14と樹脂配線基板との密着強度を高めることができる。なお、上記の効果は、第2外部電極14の全面が酸化している方が優れる。
第2のCuめっき層14bの厚みは、1μm〜10μmであることが好ましい。
なお、第2のCuめっき層14bは、複数層により形成されていても良い。
このように、外部電極の最外層をCuのめっき膜により構成することで、積層セラミックコンデンサ1を多層プリント配線基板に内蔵する電子部品として用いることが可能となる。
また、多層プリント配線基板に積層セラミックコンデンサ1を埋め込む際に、第2の外部電極14との導通を図るために、多層プリント配線基板に電子部品接続用のビアホールを設けることが必要となる。この電子部品接続用のビアホールは、たとえば、COレーザーなどのレーザーを用いて形成される。レーザーを用いてビアホールを形成する場合、レーザーが積層セラミックコンデンサ1の第2の外部電極14に直接照射される。このとき、第2の外部電極14の第2のめっき層14bをCuのめっき層で構成することにより、レーザーを高い反射率で反射することができることから、多層プリント配線基板へ埋め込むための積層セラミックコンデンサ1として好適に使用することができる。積層セラミックコンデンサ1の第2の外部電極14へのレーザーに対する反射率が低いと、レーザーが積層セラミックコンデンサ1の内部にまで至り、積層セラミックコンデンサ1が損傷してしまう場合があるためである。
上述のように、第1及び第2の焼成電極層13a,14aは、例えば、ディップ法により形成することができる。具体的には、セラミック素体10の端部を、導電性ペーストに浸漬させ、乾燥させた後に、焼き付けることにより形成することができる。このような作製方法により第1及び第2の焼成電極層13a,14aを作製した場合は、第1及び第2の外部電極13,14の厚みは、通常、一定にはならない。例えば、第1及び第2の外部電極13,14のそれぞれの第1の主面10aの上に位置する部分の厚みは、長さ方向Lにおけるセラミック素体10の中央から外側に向かって、一旦漸増した後に、漸減する。
内部電極11,12の金属が外部電極13,14に拡散していることが好ましい。内部電極11,12の金属が外部電極13,14に拡散することにより、外部電極13,14の金属の体積が膨張し、外部電極13,14中の微小な隙間を埋めることで、水分侵入に対するシール性を向上させることができる。なお、内部電極11,12の金属の外部電極13,14への拡散距離は、4μm以上であることが好ましい。
なお、第1及び第2の外部電極13,14のそれぞれの少なくとも一部は、第1及び第2の主面10a、10bに埋め混まれていてもよい。
第1及び第2の外部電極13,14の第1及び第2の主面10a、10bの上に位置する部分の端辺は、凸状であってもよいし、凹状であってもよいが、より直線状に近い方が好ましい。ここで、直線形状とは、平面視において、主面10a、10b上に形成されている第1外部電極13,第2の外部電極14の端縁における両端を結んだ線を基準線Pとしたとき、第1外部電極13,第2の外部電極14の端縁の幅方向における中央部の位置(幅方向の1/2寸法における位置)が基準線Pに対する幅hが、±30μmよりも離れていない形状をいう。これにより、セラミック素体10の幅方向における両端にまで、第1外部電極13,第2の外部電極14を均一に形成しうる。その結果、積層セラミックコンデンサ1を多層プリント配線基板に埋め込む際に照射するレーザーが、多少位置ずれした場合でも、第1外部電極13,第2の外部電極14の表面にレーザーを照射することが可能となり、ビアホールと積層セラミックコンデンサ1との接合確率を増加させることができる。
積層セラミックコンデンサ1の製造方法は、特に限定されない。積層セラミックコンデンサ1は、例えば、以下の要領で製造することができる。
まず、セラミック素体10を構成するためのセラミックグリーンシートを用意する。次に、そのセラミックグリーンシートの上に、導電性ペーストを塗布することにより、導電性ペースト層を形成する。導電性ペーストの塗布は、例えば、スクリーン印刷法などの各種印刷法によって行うことができる。導電性ペーストは、導電性微粒子の他に、バインダーや溶剤を含んでいてもよい。
次に、導電性ペースト層が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートと、第1または第2の内部電極に対応した形状の導電性ペースト層が形成されているセラミックグリーンシートと、導電性ペースト層が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートとをこの順番で積層し、積層方向にプレスすることによって、マザー積層体を作製する。
次に、マザー積層体の上の仮想のカットラインに沿ってマザー積層体をカッティングすることによって、マザー積層体から複数の生のセラミック積層体を作製する。なお、マザー積層体のカッティングは、ダイシングや押切によって行うことができる。生のセラミック積層体に対しては、バレル研磨などを施し、稜線部や角部を丸めてもよい。
次に、生のセラミック積層体の焼成を行う。この焼成工程において、第1および第2の内部電極が焼成される。焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。焼成温度は、例えば、900℃〜1300℃程度とすることができる。
次に、ディッピングなどの方法によって、焼成後のセラミック積層体(セラミック素体)の両端部に導電性ペーストを塗布する。次に、セラミック積層体に塗布した導電性ペーストを例えば60℃〜180℃の中で10分間熱風乾燥する。その後、乾燥した導電性ペーストを焼き付けて焼成電極層を形成する。焼付け温度は、例えば、780℃〜900℃とすることが好ましい。
なお、生のセラミック素体の上に導電性ペースト層を形成しておき、セラミック素体及び内部電極と同時に焼成電極層を焼成してもよい。
その後、焼成電極層の上に、1又は複数のめっき層を形成することにより積層セラミックコンデンサ1を完成させることができる。
焼成電極層の上にめっき層を形成する場合、焼成電極層を形成したセラミック素体10をめっき液に接触させる必要がある。このため、例えば、焼成電極層にめっき液に可溶なガラス等が含まれている場合は、焼成電極層の一部が溶解する。
ところで、第1及び第2の焼成電極層13a、14aを構成するための導電性ペースト層が形成された生のセラミック素体を焼成する際に、導電性ペースト層が、生のセラミック素体よりも大きく収縮する。このため、導電性ペースト層のうち、主面上に位置する部分の収縮と、導電性ペースト層のうち、端面上に位置する部分の収縮によりセラミック素体10の稜線部に引張応力が加わる。この引張応力によりセラミック素体10の稜線部からクラックが生じやすくなる。
また、外部電極の焼き付け時に、外部電極の主面の上に位置する部分が長さ方向に沿って大きく収縮する。このため、外部電極の主面上に位置する部分の長さ方向における先端とセラミック素体との接点に応力が集中しやすい。よって、外部電極の主面上に位置する部分の長さ方向における先端とセラミック素体との接点を起点として、セラミック素体にクラックが生じやすい。
積層セラミックコンデンサ1では、焼成電極層13a、14aと、第1及び第2の主面10a、10bの少なくとも一方との間に空隙層20が設けられている。この空隙層209によりセラミック素体の稜線部にかかる残留応力を緩和することができる。このように、空隙層20が応力緩和層として機能するため、セラミック素体20にクラックが発生し難い。
クラックの発生をより効果的に抑制する観点からは、空隙層20の最大厚みが0.1μm〜0.3μmであることが好ましい。空隙層20の最大厚みを大きくすることにより、応力緩和の機能を大きくすることができクラックの発生をより効果的に抑制することができる。一方、空隙層20の最大厚みが小さすぎると、応力緩和の機能が十分に機能せず、クラックが発生する場合がある。
セラミック素体10の稜線部からクラックが発生することを効果的に抑制する観点からは、空隙層20を第1または第2の主面10a、10bと第1または第2の端面10e、10fとに跨がって設けることが好ましい。
なお、空隙層20は、焼成電極層13a、14aを構成するための導電性ペースト層にめっき溶融性ガラスを含有させておくことにより形成することができる。通常、導電性ペースト層の厚みは、稜線部や角部の上において薄くなる。このため、導電性ペースト層の稜線部や角部の上に位置する部分においてガラスの溶解が生じやすい。従って、空隙層20は、セラミック素体10の稜線部や角部の上に形成されやすい。
焼成電極層13a、14aを構成するための導電性ペースト層に含まれるガラスのうち、めっき溶融性ガラスの含有量は、10重量%〜80重量%であることが好ましい。
空隙層の最大厚みは、積層セラミックコンデンサの側面を、厚み寸法が1/2となるまで研磨し、集束イオンビーム(FIB)を用いて切削を行うことにより露出させた断面においてSIMを用いて観察して測定することができる。なお、FIBの条件は、加工角度5°、観察角度55°とすることができる。SIMの観察条件は、b−無:10.7pA、観察エリア35μmとすることができる。
(実験例)
積層セラミックコンデンサ1と実質的に同様の構成を有する積層セラミックコンデンサ(狙い値寸法:長さ寸法1.0mm、幅寸法0.5mm、厚み寸法0.2mm)を、上記製造方法に基づいて表1に示す条件で複数個作製した。なお、外部電極の焼き付け温度は、800℃とした。外部電極の端面上に位置する部分の最大厚みは10μmであり、側面上に位置する部分の最大厚みは15μmであった。
作製したサンプルに対して抗折強度試験を行った。具体的には、三点曲げ試験機で、側面から、セラミック素体の中央部に押圧子を押し当て、徐々に荷重を加えていき、サンプルが破損したときの破壊モードを確認する。セラミック素体の長さ方向における中央が割れた場合に対し、外部電極の主面上に位置する部分の先端からクラックが発生したモードは、抗接強度として、約30%以上の低下が見られる。上記試験を5個のサンプルに対して行い、一つのサンプルでも外部電極の主面上に位置する部分の先端からクラックが発生した場合を「×」として判定し、どのサンプルでも外部電極の主面上に位置する部分の先端からクラックが発生しなかった場合を「○」と判定した。結果を表1に示す。表1において「ガラス比率」は、外部電極を構成するための導電性ペーストに含まれるガラスにおけるめっき溶融性ガラスの含有量(重量%)である。
なお、表1に示される実験例5では、めっき層が形成できず、サンプルが作製できなかった。
1 積層セラミックコンデンサ
10 セラミック素体
10a 第1の主面
10b 第2の主面
10c 第1の側面
10d 第2の側面
10e 第1の端面
10f 第2の端面
10g セラミック部
11 第1の内部電極
12 第2の内部電極
13 第1の外部電極
13a 第1の焼成電極層
13b 第1のめっき層
14 第2の外部電極
14a 第2の焼成電極層
14b 第2のめっき層
20 空隙層

Claims (4)

  1. 長さ方向及び幅方向に沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有するセラミック素体と、
    前記第1の端面の上と、前記第1及び第2の主面のそれぞれの上とに跨がって設けられた第1の外部電極と、
    前記第2の端面の上と、前記第1及び第2の主面のそれぞれの上とに跨がって設けられた第2の外部電極と、
    を備え積層セラミックコンデンサであって、
    前記積層セラミックコンデンサの長さ寸法が0.9mm〜1.1mmであり、幅寸法が0.4mm〜0.6mmであり、厚み寸法が0.08mm〜0.25mmであり、
    前記第1及び第2の外部電極は、それぞれ、前記セラミック素体の上に設けられており、金属とガラスとを含む焼成電極層と、前記焼成電極層の上に設けられたCuめっき層とを有し、
    前記焼成電極層と前記第1及び前記第2の主面の少なくとも一方との間に空隙層が設けられている、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記空隙層は、前記第1又は第2の主面と前記第1又は第2の端面とに跨がって設けられている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記空隙層の最大厚みが0.1μm〜0.3μmである、請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記ガラスが、酸化物換算で、BaO:10重量%〜50重量%、SrO:10重量%〜50重量%、B:3重量%〜30重量%及びSiO:3重量%〜30重量%を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層セラミックコンデンサ。
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