JP2021183347A - 鋳抜きピン - Google Patents
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Abstract
【課題】パンチピンにより打ち抜くことで鋳造品の通し穴を成形する際、鋳造品の一部が欠損するのを抑制しつつ容易に除去することができるバリを成形することができる鋳抜きピンを提供する。【解決手段】鋳抜きピン10であって、相手金型が対向する先端部12のうち周縁には凹凸12a、12bが形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、鋳抜きピンに関し、特に、パンチピンにより打ち抜くことで鋳造品の通し穴を成形する際、鋳造品の一部が欠損するのを抑制しつつ容易に除去することができるバリを成形することができる鋳抜きピンに関する。
一般的に、鋳造品の通し穴(貫通穴)は、先端部が隙間を挟んで相手金型に対向した状態で鋳抜きピンが配置されたキャビティ内に溶湯を充填する工程、凝固した鋳造品(製品)から鋳抜きピンを抜き取る工程、鋳抜きピンを抜き取った後の鋳造品に残存する薄い膜状のバリ(鋳抜きピンの先端部と相手金型との間の隙間に充填される溶湯が凝固した部分)をパンチピンにより打ち抜く工程を経て成形される。その際、鋳抜きピンとしては、例えば、相手金型が対向する先端部のうち周縁に設けられた切り刃状のエッジ部と、相手金型が対向する先端部のうちエッジ部の内側に設けられ相手金型に向かって突出した突起部と、を含む鋳抜きピンが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、発明者が検討したところ、バリをパンチピンにより打ち抜く工程においては、バリと共に鋳造品(製品)の一部が欠損する場合があることが判明した。
図5は、バリ111と共に鋳造品110の一部が欠損する様子を表した図である。
まず、図5(a)に示すように、パンチピン100を鋳造品110に残存するバリ111に当接させる。
次に、図5(b)に示すように、バリ111に当接したパンチピン100を下降させる。すると、脆弱な部位112(例えば、組織に界面のある部位)から破断が始まる。
次に、図5(c)に示すように、バリ111に当接したパンチピン100をさらに下降させる。すると、バリ111が一カ所113を起点に倒れることで鋳造品110の方向(図5(c)中の矢印A参照)に力が発生する。そして、この力に起因してモーメントが発生し(図5(d)中の矢印B参照)、バリ111と鋳造品110との間の一カ所113に応力が集中することで、鋳造品110(製品)の一部が欠損する(例えば、鋳造品110に亀裂114が入る)。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、パンチピンにより打ち抜くことで鋳造品の通し穴を成形する際、鋳造品の一部が欠損するのを抑制しつつ容易に除去することができるバリを成形することができる鋳抜きピンを提供するものである。
本発明にかかる鋳抜きピンは、相手金型が対向する先端部のうち周縁には凹凸が形成されている。
このような構成により、パンチピンにより打ち抜くことで鋳造品の通し穴を成形する際、鋳造品の一部が欠損するのを抑制しつつ容易に除去することができるバリを成形することができる。
これは、先端部のうち周縁に凹凸が設けられた鋳抜きピンを用いることで、当該鋳抜きピンの先端部に設けられた凹凸に対応する厚肉部及び薄肉部を含むバリ、すなわち、破断の起点となる脆弱な薄肉部が外周部に設けられたバリが成形されることによるものである。
本発明により、パンチピンにより打ち抜くことで鋳造品の通し穴を成形する際、鋳造品の一部が欠損するのを抑制しつつ容易に除去することができるバリを成形することができる鋳抜きピンを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態である鋳抜きピン10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
図1は、鋳抜きピン10の側面図である。図2は、鋳抜きピン10の先端部12の斜視図である。図3は、鋳抜きピン10の先端部12の正面図である。
以下、溶湯がアルミニウム合金で、鋳造品がアルミニウム合金ダイカスト製品である場合を例に説明する。
図1、図2に示すように、鋳抜きピン10は、円柱形状のピンである。鋳抜きピン10の直径は、鋳造品から当該鋳抜きピン10を抜くのを容易にするため、基端部11から先端部12に向かって徐々に小さくなっている。
図2、図3に示すように、鋳抜きピン10の先端部12のうち周縁には、凹部12a及び凸部12bが設けられている。凹部12a及び凸部12bは、先端部12の周縁にその周方向に複数設けられている。具体的には、凹部12a及び凸部12bは、凹部12a、凸部12b、凹部12a、凸部12b・・・のように交互に設けられている。
凹部12aは、鋳抜きピン10の先端部12の径方向(円形の先端面の径方向)に貫通した溝状の凹部である。
また、鋳抜きピン10の先端部12のうち凹部12a及び凸部12bが設けられた周縁の内側には、基端部11に向かって径が小さくなる円錐台形状の凹部12cが設けられている。円錐台形状の凹部12cの底面12c1は、鋳抜きピン10の軸に直交する平面(円形の先端面)である。
上記構成の鋳抜きピン10は、例えば、可動型(図示せず)に設けられる。
次に、上記構成の鋳抜きピン10を用いて鋳造品の通し穴(貫通穴)を成形する工程について簡単に説明する。
図4は、鋳抜きピン10の先端部12が相手金型20に対向した状態を表す拡大側面図である。
まず、図4に示すように、可動型に設けられた鋳抜きピン10を、先端部12が隙間Sを挟んで相手金型20(例えば、固定型)に対向した状態でキャビティ内に配置する。その際、鋳抜きピン10の先端部12に設けられた各々の凹部12aの底面と相手金型20との距離L1を例えば0.4mmとし、鋳抜きピン10の先端部12に設けられた各々の凸部12bの先端面と相手金型20との距離L2を例えば0.2mmとし、鋳抜きピン10の先端部12に設けられた円錐台形状の凹部12cの底面12c1と相手金型20との距離L3を例えば1mmとする。
過去の実績を考慮すると、距離L1を例えば0.4mmにすることで、鋳造品(製品)の欠損不良が発生しにくくなる。なお、距離L1は、0.4mmに限らず、0.4mm以下であればよい。また、距離L2を例えば0.2mmにすることで、鋳抜きピン10が熱膨張しても(例えば、0.1mm程度熱膨張しても)、鋳抜きピン10が相手金型20に干渉するのが抑制される。なお、距離L2は、0.2mmに限らず、熱膨張した鋳抜きピン10が相手金型20に干渉しない長さであればよい。また、距離L3を0.1mmにしアルミの湯流れを良くすることで、バリの中心部の厚みが厚くなるため、パンチピンでバリを打ち抜く工程において、バリの中心部の厚みが薄い場合と比べ、バリにパンチピンをしっかり当てることができる。なお、距離L3は、0.1mmに限らず、バリにパンチピンをしっかり当てることができる長さであればよい。
次に、先端部12が隙間Sを挟んで相手金型20に対向した状態(図4参照)で鋳抜きピン10が配置されたキャビティ内に溶湯を充填する。
次に、凝固した鋳造品から鋳抜きピン10を抜き取る。鋳抜きピン10を抜き取った後の鋳造品には、鋳抜きピン10の先端部12と相手金型20との間の隙間Sに充填される溶湯が凝固したバリが残存する。図示しないが、鋳造品に残存するバリは、鋳抜きピン10の先端部12に設けられた凹部12a及び凸部12bに対応する厚肉部(厚さ0.4mm)及び薄肉部(厚さ0.2mm)を含む。厚肉部(厚さ0.4mm)及び薄肉部(厚さ0.2mm)は、バリの外周部にその周方向に複数設けられる。例えば、厚肉部、薄肉部、厚肉部、薄肉部のように交互に設けられる。このように、鋳造品に残存するバリの外周部には、その周方向に破断の起点となる脆弱な複数の薄肉部が設けられる。また、鋳造品に残存するバリは、円錐台形状の凹部12cに対応する厚肉部(厚さ1mm)を含む。
次に、上記構成のバリをパンチピンにより打ち抜く。具体的には、鋳造品に残存するバリは、当該バリのうち円錐台形状の凹部12cに対応する厚肉部(厚さ1mm)に当接するパンチピンにより打ち抜かれる。
その際、バリの外周部には、その周方向に破断の起点となる脆弱な複数の薄肉部が設けられているため、バリがその外周部に設けられた厚肉部(厚さ0.4mm)及び薄肉部(厚さ0.2mm)に沿って破断されて除去される。これにより、鋳造品の一部が欠損するのが抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、パンチピンにより打ち抜くことで鋳造品の通し穴を成形する際、鋳造品の一部が欠損するのを抑制しつつ容易に除去することができるバリを成形することができる。
これは、先端部12のうち周縁に凹部12a及び凸部12bが設けられた鋳抜きピン10を用いることで、当該鋳抜きピン10の先端部12に設けられた凹部12a及び凸部12bに対応する厚肉部(厚さ0.4mm)及び薄肉部(厚さ0.2mm)を含むバリ、すなわち、破断の起点となる脆弱な薄肉部が外周部に設けられたバリが成形されることによるものである。つまり、先端部12のうち周縁に設けられた凹部12a及び凸部12bがあたかも切り取り線のごとく機能することによるものである。換言すると、破断の起点となる脆弱な薄肉部が外周部(全周)に設けられたバリが成形されるため、図5(c)に示すように、バリが一か所を起点に倒れることでバリと鋳造品の間の一カ所に応力が集中することが発生しないことによるものである。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、凹部12aとして鋳抜きピン10の先端部12の径方向(円形の先端面の径方向)に貫通した溝状の凹部を用いた例について説明したが、これに限らない。例えば、凹部12aとして径方向に貫通していない凹部を用いてもよい。また、凹部12aの形状は、矩形形状に限らず、円形やそれ以外の形状であってもよい。
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10 鋳抜きピン
11 基端部
12 先端部
12a 凹部
12b 凸部
12c 凹部
12c1 底面
20 相手金型
S 隙間
11 基端部
12 先端部
12a 凹部
12b 凸部
12c 凹部
12c1 底面
20 相手金型
S 隙間
Claims (1)
- 相手金型が対向する先端部のうち周縁には凹凸が形成されている鋳抜きピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020089357A JP2021183347A (ja) | 2020-05-22 | 2020-05-22 | 鋳抜きピン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020089357A JP2021183347A (ja) | 2020-05-22 | 2020-05-22 | 鋳抜きピン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021183347A true JP2021183347A (ja) | 2021-12-02 |
Family
ID=78766976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020089357A Pending JP2021183347A (ja) | 2020-05-22 | 2020-05-22 | 鋳抜きピン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021183347A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022010206A (ja) * | 2017-03-30 | 2022-01-14 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
JP2022010207A (ja) * | 2017-03-30 | 2022-01-14 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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2020
- 2020-05-22 JP JP2020089357A patent/JP2021183347A/ja active Pending
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