JP2019130544A - 金型の鋳抜きピン - Google Patents
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Abstract
【課題】金型で製造する鋳造品に貫通孔を形成する場合に用いられる鋳抜きピンの先端部の欠損を防止し、且つ除去し易い鋳バリの形状を確保する。【解決手段】キャビティ6内に突出するように可動型4に装着された鋳抜きピン8の固定型2に対向する先端部の周縁に、その全周に亘って固定型2方向へ突設する切り刃状のエッジ部10を設け、エッジ部10の内側に全周に亘って間隙12を存し且つエッジ部10より高い突出高(距離a)を有する突起部14を設けた。【選択図】図1
Description
本発明は、アルミニウム等の鋳造に用いられる金型の鋳抜きピンに関するものである。
従来より、二つの金型間に形成されたキャビティ内にアルミニウム等の金属溶湯を注入して鋳造される鋳造品に貫通孔を形成するために、前記キャビティ内に突出するように設けられる鋳抜きピンを用いることが公知である。
しかしながら、先端が相手型の面と略平行な単なる平面のみで構成された鋳抜きピンを用いると、相手型との間に鋳バリが形成されてしまうため、この鋳バリを完全に除去するためには手作業が必要となっていた。
この手作業を省略し、トリミング機のパンチピンによる打ち抜きだけで完全に除去できる鋳バリ形状を得るための鋳抜きピンの構成が提案されている。(特許文献1)
しかしながら、先端が相手型の面と略平行な単なる平面のみで構成された鋳抜きピンを用いると、相手型との間に鋳バリが形成されてしまうため、この鋳バリを完全に除去するためには手作業が必要となっていた。
この手作業を省略し、トリミング機のパンチピンによる打ち抜きだけで完全に除去できる鋳バリ形状を得るための鋳抜きピンの構成が提案されている。(特許文献1)
特許文献1に記載の技術では、切刃状の周縁部先端と相手型との間に形成される鋳バリを極薄とするために、前記周縁部先端を相手型にほとんど接する程度まで接近させる必要がある。
しかしながら、金型による鋳造では溶湯注入時の高熱により金型が膨張するため、前記周縁部先端と相手型との間のクリアランスが狭くなり過ぎて、鋳抜きピンの先端部(前記周縁部先端の内周側)に形成された凹部に溶湯が流入しにくくなったり、場合によっては前記周縁部先端と相手型とが干渉(接触)して、周縁部先端が欠損してしまう虞がある。
しかしながら、金型による鋳造では溶湯注入時の高熱により金型が膨張するため、前記周縁部先端と相手型との間のクリアランスが狭くなり過ぎて、鋳抜きピンの先端部(前記周縁部先端の内周側)に形成された凹部に溶湯が流入しにくくなったり、場合によっては前記周縁部先端と相手型とが干渉(接触)して、周縁部先端が欠損してしまう虞がある。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、鋳造後の打ち抜きだけで完全に除去可能な鋳バリ形状を確保しつつ、金型の熱膨張による溶湯流入の低減や先端部の欠損を回避可能な鋳抜きピンを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の金型の鋳抜きピンは、二つの金型間に形成されたキャビティ内に金属溶湯を注入して鋳造される鋳造品に貫通孔を形成するために、前記キャビティ内に突出するように一方の金型に装着された金型の鋳抜きピンであって、他方の金型に対向する先端部の周縁にその全周に亘って前記他方の金型方向へ突設された切り刃状のエッジ部と、前記エッジ部の内側に前記エッジ部から全周に亘って間隙を存して設けられると共に前記エッジ部より高い突出高を有する突起部と、を備えたことを特徴としている。
また、前記突起部の前記他方の金型に対向する頂部を、前記他方の金型の面に略平行となる平面で構成することが好ましい。
本発明によれば、切り刃状のエッジ部の内側に、エッジ部より高い突出高を有する突起部を、エッジ部から全周に亘って間隙を存して設けたので、鋳造時に溶湯が前記間隙内に流入して肉厚の鋳バリが形成され、鋳造後の打ち抜きだけで完全に除去可能な鋳バリ形状が確保できる。
また、本発明によれば、鋳造時の熱膨張により、他方の金型と鋳抜きピン(突起部)の先端とが過剰に接近または接触しても、エッジ部と突起部との間の高低差によりエッジ部と他方の金型との間のクリアランスが確保されるので、前記間隙内への溶湯の流入低下が抑制され、エッジ部と他方の金型との接触が防止できてエッジ部の欠損が防止できる。
さらに、本発明によれば、前記突起部の頂部(先端部)を、前記他方の金型の面に略平行となる平面で構成したので、前記頂部と他方の金型が接触しても面接触となり、他方の金型を傷つけることがない。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
以下は、アルミニウムで鋳造成型される自動車用変速機のケーシングにおいて、他の部品(他のケーシング等)と結合するためにケーシングの端部外周に設けられるフランジにボルト孔を形成するための鋳抜きピンに本発明の実施態様を適用した例であり、図1は前記フランジにボルト孔を形成する金型部分の断面のみを表しており、鋳抜きピンの軸中心線に沿う断面図である。鋳抜きピンの軸中心線は、図1に示す部分よりも上方に位置する図示しないフランジの軸中心線と平行になっている。
図1に示すように、固定型2と可動型4とでキャビティ6が形成されており、このキャビティ6内にアルミニウムの溶湯が注入されてケーシングのフランジが形成される。また、ボルト孔を形成するための鋳抜きピン8がキャビティ6内に突出するように可動型4(一方の金型)に装着されている。
鋳抜きピン8は、キャビティ6内への突出部分に、離型に必要な抜け勾配が形成されたやや先細りの(図中、右に向かって僅かに細くなる)円柱状部材である。
鋳抜きピン8の固定型2(他方の金型)に対向する先端部(図中、右端部)には、その外縁の全周に亘って切り刃状のエッジ部10が、固定型2方向へ突設形成されている。
エッジ部10の内側には、その全周に亘って間隙12を存して突起部14が形成されており、この突起部14はエッジ部10より距離a(例えば、0.5〜1.0mm)だけ高く固定型2方向へ突出形成されている。
また、突起部14の固定型2に対向する頂部16は、固定型2の面18と略平行となる平面で形成されており、鋳抜きピン8は、両金型2,4の接合時において、頂部16と面18との間に間隔b(例えば、0.2〜0.5mm)が形成されるよう可動型4に装着される。
本実施形態にかかる金型の鋳抜きピンは、上記構成により、鋳造時に、間隙12に溶湯が流入して肉厚の鋳バリを形成すると共に、エッジ部10の先端と固定型2との間に形成される鋳バリを薄く形成できるので、鋳造後のパンチピンによる打ち抜きのみで、鋳バリを完全に除去できる。
また、エッジ部10と突起部14とに高低差、即ち距離aを設けたので、鋳造時の熱膨張により間隔bが小さく、又は、無くなっても、距離a(クリアランス)が確保され、溶湯の流入が低減してしまう虞がなく、エッジ部10と固定型2の干渉(接触)も回避できてエッジ部10の欠損が防止できる。
さらに、鋳抜きピン8の頂部16を固定型2の面18と略平行な平面としたので、頂部16と固定型2とが接触しても、面圧を軽減することができ、面18を傷付けてしまうことがない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態を適宜変形して実施することができる。
上記説明では、本発明を自動車用変速機のケーシングを製造する際に用いる鋳抜きピンに適用した場合を示したが、本発明は、上記ケーシングに限らず、様々な鋳造品に貫通孔を形成する場合に適用可能なことは言うまでもなく、また円形の貫通孔に限らず、他の形状(例えば、楕円形)の貫通孔でも適用可能である。
上記説明では、本発明を自動車用変速機のケーシングを製造する際に用いる鋳抜きピンに適用した場合を示したが、本発明は、上記ケーシングに限らず、様々な鋳造品に貫通孔を形成する場合に適用可能なことは言うまでもなく、また円形の貫通孔に限らず、他の形状(例えば、楕円形)の貫通孔でも適用可能である。
2 固定型(他方の金型)
4 可動型(一方の金型)
6 キャビティ
8 鋳抜きピン
10 エッジ部
12 間隙
14 突起部
16 頂部
18 固定型2の面
a 距離(高低差)
b 間隔
4 可動型(一方の金型)
6 キャビティ
8 鋳抜きピン
10 エッジ部
12 間隙
14 突起部
16 頂部
18 固定型2の面
a 距離(高低差)
b 間隔
Claims (2)
- 二つの金型間に形成されたキャビティ内に金属溶湯を注入して鋳造される鋳造品に貫通孔を形成するために、前記キャビティ内に突出するように一方の金型に装着された金型の鋳抜きピンであって、
他方の金型に対向する先端部の周縁にその全周に亘って前記他方の金型方向へ突設された切り刃状のエッジ部と、
前記エッジ部の内側に前記エッジ部から全周に亘って間隙を存して設けられると共に前記エッジ部より高い突出高を有する突起部と、
を備えたことを特徴とする金型の鋳抜きピン。 - 前記突起部の前記他方の金型に対向する頂部を、前記他方の金型の面に略平行となる平面で構成した
ことを特徴とする請求項1に記載の金型の鋳抜きピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018013015A JP2019130544A (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | 金型の鋳抜きピン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018013015A JP2019130544A (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | 金型の鋳抜きピン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019130544A true JP2019130544A (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67547039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018013015A Pending JP2019130544A (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | 金型の鋳抜きピン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019130544A (ja) |
-
2018
- 2018-01-29 JP JP2018013015A patent/JP2019130544A/ja active Pending
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