JP2021177200A - コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ - Google Patents

コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ Download PDF

Info

Publication number
JP2021177200A
JP2021177200A JP2018144166A JP2018144166A JP2021177200A JP 2021177200 A JP2021177200 A JP 2021177200A JP 2018144166 A JP2018144166 A JP 2018144166A JP 2018144166 A JP2018144166 A JP 2018144166A JP 2021177200 A JP2021177200 A JP 2021177200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
translucent member
test
water
optical component
repellent film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018144166A
Other languages
English (en)
Inventor
小百合 中川
Sayuri Nakagawa
貴則 加本
Takanori Kamoto
隆司 中山
Takashi Nakayama
明典 山本
Akinori Yamamoto
秀 塩原
Shu Shiobara
ジェニファー トレス ダマスコティ
Torres Damascoty Jennifer
友啓 渡邉
Tomohiro Watanabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp, Nidec Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2018144166A priority Critical patent/JP2021177200A/ja
Priority to CN201980050301.6A priority patent/CN112513682A/zh
Priority to PCT/JP2019/029622 priority patent/WO2020027037A1/ja
Publication of JP2021177200A publication Critical patent/JP2021177200A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/30Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising vinyl (co)polymers; comprising acrylic (co)polymers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B7/00Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
    • B32B7/02Physical, chemical or physicochemical properties
    • B32B7/023Optical properties
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/14Protective coatings, e.g. hard coatings
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/18Coatings for keeping optical surfaces clean, e.g. hydrophobic or photo-catalytic films

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】光学部品の耐候性を向上できるコーティング方法を提供する。【解決手段】コーティング方法は、レンズ11を含む透光性部材10の表面に前処理する工程と、前処理の後に、透光性部材10の表面10aに撥水膜20を形成する工程とを包含する。透光性部材10の最表層は、酸化ケイ素を含む。前処理により、透光性部材10の表面10aに結合する水酸基の数が増加する。撥水膜20は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含む。前処理後の透光性部材10の表面エネルギーの極性成分は、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリに関する。
車両に搭載されるカメラのように、屋外で使用されるカメラが知られている。このようなカメラは、レンズに液滴が付着しやすい環境にある。そのため、レンズの表面に、撥水コーティングを施されることがある(例えば、特許文献1)。
特開2008−148276号公報
屋外で使用されるカメラのレンズには、撥水性だけではなく、耐候性も要求される。しかしながら、レンズに撥水コーティングを施しただけでは、耐候性は向上しない。
本発明者は、レンズを含む光学部品の耐候性について鋭意研究を重ねて、本発明を完成した。すなわち、本発明は、光学部品の耐候性を向上できるコーティング方法を提供することを目的とする。また、本発明は、耐候性が向上した光学部品を提供することを目的とする。また、本発明は、耐候性が向上したレンズアッセンブリを提供することを目的とする。
本発明の例示的なコーティング方法は、レンズを含む透光性部材の表面に前処理する工程と、前記前処理の後に、前記透光性部材の表面に撥水膜を形成する工程とを包含する。前記透光性部材の最表層は、酸化ケイ素を含む。前記前処理により、前記透光性部材の表面に結合する水酸基の数が増加する。前記撥水膜は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含む。前記前処理後の前記透光性部材の表面エネルギーの極性成分は、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下である。
本発明の例示的な光学部品は、透光性部材と、撥水膜とを備える。前記透光性部材は、レンズを含む。前記撥水膜は、前記透光性部材の表面に形成される。前記透光性部材の最表層は、酸化ケイ素を含む。前記撥水膜は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含む。特定の耐候性試験を1000時間実施した後の前記撥水膜の接触角は100°以上である。前記特定の耐候性試験は、第1試験と第2試験とを交互に実施する試験である。前記第1試験は、前記光学部品に対して紫外線を照射する試験である。前記第1試験の単位試験時間は102分である。前記第2試験は、前記光学部品に対して紫外線を照射しつつ水を噴霧する試験である。前記第2試験の単位試験時間は18分である。
本発明の例示的なレンズアッセンブリは、上記の光学部品と、保持部材とを備える。前記保持部材は、前記光学部品を保持する。前記光学部品の前記撥水膜は、前記保持部材から外部に露出する。
例示的な本発明によれば、光学部品の耐候性を向上できる。
図1(a)〜図1(c)は、本発明の実施形態におけるコーティング方法を示す図である。 図2は、本発明の実施形態におけるレンズアッセンブリを示す断面図である。 図3は、本発明の実施形態におけるレンズアッセンブリの一部を示す拡大断面図である。 図4は、実施例1及び比較例1の測定結果を示すグラフである。 図5は、実施例1及び比較例1の測定結果を示すグラフである。 図6は、実施例2の測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
まず図1(a)〜図1(c)を参照して、本実施形態におけるコーティング方法を説明する。図1(a)〜図1(c)は、本実施形態におけるコーティング方法を示す図である。本実施形態におけるコーティング方法は、図1(a)〜図1(c)に示す工程を包含する。図1(a)は、透光性部材10を用意する工程を示す。図1(b)は、前処理する工程を示す。図1(c)は、撥水膜20を形成する工程を示す。
まず、図1(a)に示すように、透光性部材10を用意する。透光性部材10は透光性を有する。透光性部材10は光を透過する。透光性部材10は、透明であってもよく、半透明であってもよい。透光性部材10は、例えば車載用カメラのような屋外で使用されるカメラに用いられる。本実施形態の透光性部材10は、レンズ11と、機能性被膜12とを含む。
レンズ11は、ガラスレンズであってもよく、プラスチックレンズであってもよい。ガラスレンズの材質は、例えば石英ガラスである。プラスチックレンズの材質は、例えばシクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート、又はポリカーボネートである。
機能性被膜12は、レンズ11上に形成されている。より具体的には、機能性被膜12は、レンズ11の表面のうち、光が入射する入射面11aに形成される。レンズ11の入射面11aの曲率半径は、10mm以上15mm以下である。
機能性被膜12は、最表層が酸化ケイ素を含む限り、特に限定されない。機能性被膜12の膜厚は、0.001μm以上5μm以下である。機能性被膜12の最表層は、透光性部材10の最表層を構成する。したがって、透光性部材10の最表層は酸化ケイ素を含む。なお、透光性部材10の最表層が酸化ケイ素を含むことにより、透光性部材10の硬度が高くなる。したがって、耐衝撃性及び耐傷性が透光性部材10に付与される。
機能性被膜12は、例えば耐衝撃性又は反射防止性を透光性部材10に付与する。あるいは、機能性被膜12は、特定の波長の光を透過するフィルタ、又は、特定の波長の光を反射するフィルタであり得る。機能性被膜12により、所望の機能を透光性部材10に付与することができる。
本実施形態の機能性被膜12は、反射防止膜である。透光性部材10が反射防止膜を含むことにより、透光性部材10の透光性が向上する。反射防止膜は、例えば、窒化ケイ素からなる高屈折率層と、酸化ケイ素からなる低屈折率層とが交互に積層された構造を有し、最表層が低屈折率層によって構成される。
続いて図1(b)を参照して、前処理する工程について説明する。透光性部材10を用意した後、図1(b)に示すように、透光性部材10の表面10aを前処理する。本実施形態において、透光性部材10の表面10aは、機能性被膜12の表面12aである。機能性被膜12の表面12aは、レンズ11の入射面11aに対向する。したがって、透光性部材10の表面10aは、光が入射する入射面である。透光性部材10の表面10aを前処理することにより、透光性部材10の表面エネルギーの極性成分が、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下となる。
前処理は、透光性部材10の表面10aに結合する水酸基の数を増加させる処理であり限り、特に限定されない。例えば、前処理は、高周波放電プラズマ処理、電子ビーム処理、コロナ処理、大気圧グロー放電プラズマ処理、及びフレーム処理のうちの少なくとも1つであり得る。
前処理の条件は、前処理後の透光性部材10の表面エネルギーの極性成分が、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下となる条件である限り特に限定されない。表面エネルギーの極性成分は、例えば、前処理の処理時間を調整することによって制御できる。
なお、前処理が高周波放電プラズマ処理である場合、処理時間の調整に加えて、例えばガス種を選択することにより、表面エネルギーの極性成分を制御することができる。コロナ処理及び大気圧グロー放電プラズマ処理も同様に、ガス種を選択することにより、表面エネルギーの極性成分を制御することができる。前処理が電子ビーム処理である場合には、例えば電子ビームの照射量を調整することによっても、表面エネルギーの極性成分を制御することができる。また、前処理がフレーム処理である場合には、例えば、フレーム(炎)の温度、ガス圧、透光性部材10の表面10aとバーナーとの間の距離、及び処理時間のうちの1つを調整して、極性成分を制御することができる。
前処理として、高周波放電プラズマ処理、電子ビーム処理、コロナ処理、大気圧グロー放電プラズマ処理、及びフレーム処理のうちの少なくとも1つを用いることにより、前処理後の透光性部材10の表面エネルギーの極性成分を容易に制御することができる。なお、前処理として、これらの処理のうちの1つの処理が行われてもよいし、これらの処理の2つ以上の処理が組み合わせられてもよい。
続いて図1(c)を参照して、撥水膜20を形成する工程について説明する。前処理した後、図1(c)に示すように、透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)に撥水膜20を形成する。この結果、光学部品1が完成する。撥水膜20の膜厚は、0.3μm以下である。撥水膜20の表面20aは、光学部品1の入射面を構成する。
撥水膜20の材料は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含む限り特に限定されない。より具体的には、撥水膜20の材料は、フッ素含有有機シラン化合物を含む。
撥水膜20は、例えば、真空蒸着法によって形成することができる。具体的には、フッ素含有有機ケイ素化合物を真空槽内で蒸発させて、透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)に付着させる。あるいは、フッ素含有有機ケイ素化合物を有機溶剤に溶解させ、所定の濃度となるように調製し、透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)に塗布してもよい。
なお、撥水膜20の材料には、フッ素含有アルコキシシラン等のフッ素含有有機ケイ素化合物を使用することが好ましい。この結果、透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)の水酸基とフッ素含有アルコキシシランとの間で加水分解及び脱水縮合が引き起こされ、撥水膜20が透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)に化学的に結合する。
フッ素含有アルコキシシランとしては、例えば、CF3(CF2224Si(OCH33、CF3(CF2424Si(OCH33、CF3(CF2624Si(OCH33、CF3(CF2824Si(OCH33、CF3(CF21024Si(OCH33、CF3(CF21224Si(OCH33、CF3(CF21424Si(OCH33、CF3(CF21624Si(OCH33、CF3(CF21824Si(OCH33、CF3(CF2624Si(OC253、CF3(CF2824Si(OC253、CF3(CF2636Si(OCH33、CF3(CF2836Si(OCH33、CF3(CF2636Si(OC253、CF3(CF2836Si(OC253、CF3(CF2648Si(OCH33、CF3(CF2848Si(OCH33、CF3(CF2648Si(OC253、CF3(CF2848Si(OC253、CF3(CF2624Si(CH3)(OCH32、CF3(CF2824Si(CH3)(OCH32、CF3(CF2624Si(C25)(OC252、及びCF3(CF2824Si(C25)(OC252を挙げることができる。なお、これらのフッ素含有アルコキシシランは、アミド基を有していない。
フッ素含有アルコキシシランとしては、アミド基を有するフッ素含有アルコキシシランも好適である。アミド基を有するフッ素含有アルコキシシランとしては、例えば、C919CONH(CH23Si(OC253、C919CONH(CH2)NH(CH2)Si(OC253、C919CONH(CH25CONH(CH2)Si(OC253、C817SO2NH(CH25CONH(CH2)Si(OC253、C37O(CF(CF3)CF2O)2−CF(CF3)−CONH(CH2)Si(OC253、及びC37O(CF(CF3)CF2O)m’−CF(CF3)−CONH(CH2)Si(OCH33[ここで、m’は1以上の整数]を挙げることができる。
フッ素含有アルコキシシランとしては、Rf’基を有するアルコキシシランも好適である。Rf’基を有するアルコキシシランとしては、例えば、Rf'(CH22Si(OCH33、Rf'CONH(CH23Si(OC253、Rf'CONH(CH22NH(CH23Si(OC253、Rf'SO2N(CH3)(CH22CONH(CH23Si(OC253、Rf'(CH22OCO(CH22S(CH23Si(OCH33、Rf'(CH22OCONH(CH22Si(OC253、Rf'COO−Cy(OH)−(CH22Si(OCH33、Rf'(CH22NH(CH22Si(OCH33、及びRf'(CH22NH(CH22NH(CH22Si(OCH2CH2OCH33を挙げることができる。上記の各式において、Cyはシクロヘキサン残基であり、Rf’は、炭素数4〜16のポリフルオロアルキル基である。
撥水膜20の材料には、フッ素含有有機クロロシラン等のフッ素含有有機ケイ素化合物を使用することも好ましい。この結果、透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)の水酸基とフッ素含有有機クロロシランとの間で加水分解及び脱水縮合が引き起こされ、撥水膜20が透光性部材10の表面10a(機能性被膜12の表面12a)に化学的に結合する。
フッ素含有有機クロロシランとしては、例えば、CF3(CF2624SiCl3、CF3(CF2824SiCl3、CF3(CF2636SiCl3、CF3(CF2836SiCl3、CF3(CF2624Si(CH3)Cl2、及びCF3(CF2824Si(CH3)Cl2を挙げることができる。なお、これらのフッ素含有有機クロロシランは、アミド基を有していない。
フッ素含有有機クロロシランとしては、アミド基を有するフッ素含有有機クロロシランも好適である。アミド基を有するフッ素含有有機クロロシランとしては、例えば、C919CONH(CH23SiCl3、及びC919CONH(CH23Si(CH3)Cl2を挙げることができる。
フッ素含有有機クロロシランとしては、Rf’基を有する有機クロロシランも好適である。Rf’基を有する有機クロロシランとしては、Rf'(CH22SiCl3、Rf'(CH22Si(CH3)Cl2、及び(Rf'CH2CH22SiCl2を挙げることができる。上記の各式において、Rf’は、炭素数4〜16のポリフルオロアルキル基である。
また、撥水膜20の材料として、下記式(1)で示すフッ素含有有機ケイ素化合物を使用することができる。
Figure 2021177200
式(1)中、Rf 1はパーフルオロアルキル基を示す。Xは臭素、ヨウ素、水素、又はメトキシ基を示す。Yは水素又は低級アルキル基を示し、Zはフッ素又はトリフルオロメチル基を示す。R1は加水分解可能な基を示し、R2は水素又は1価の炭化水素基を示す。R2が示す1価の炭化水素基は、例えば、加水分解されない基である。a、b、c、d、eは、各々独立に、0又は1以上の整数で、且つa+b+c+d+eは1以上であり、a、b、c、d、eで括られた各繰り返し単位の配列順序は、式中において限定されない。fは0、1又は2である。gは1、2又は3である。hは1以上の整数である。
また、撥水膜20の材料として、下記式(2)で示すパーフルオロ(ポリ)エーテル基含有シラン化合物を使用することができる。
Rf−PFPE−X−SiRa kb lc m ・・・(2)
式(2)中、PFPEは、各出現においてそれぞれ独立して、式:−(OC612a−(OC510b−(OC48c−(OC36d−(OC24e−(OCF2f−で表される基である。ここで、a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であって、a+b+c+d+e+fは1以上である。また、a、b、c、d、e、fで括られた各繰り返し単位の配列順序は、式中において限定されない。
式(2)中、Rfは、各出現においてそれぞれ独立して、1個以上のフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜16のアルキル基を示す。
式(2)中、Xは、各出現においてそれぞれ独立して、炭素数2〜20の、置換又は非置換のアルキレン基を示す。
式(2)中、Raは、各出現においてそれぞれ独立して、−Z−SiR1 p2 q3 rを示す。ここで、Zは、各出現においてそれぞれ独立して、酸素原子又は2価の有機基を示す。R1は、各出現においてそれぞれ独立して、Ra'を示す。Ra'は、Raと同意義である。Ra中、Z基を介して直鎖状に連結されるSiは最大で5個である。また、Ra中、R2は、各出現においてそれぞれ独立して、水酸基又は加水分解可能な基を示す。R3は、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子又は低級アルキル基を示す。更に、Ra中、pは、各出現においてそれぞれ独立して、0、1、2又は3の整数である。qは、各出現においてそれぞれ独立して、0、1、2又は3の整数である。rは、各出現においてそれぞれ独立して、0、1、2又は3の整数である。ただし、−Z−SiR1 p2 q3 r毎に、p+q+rは3であり、少なくとも1のR2を有するSiが2個以上存在する。
式(2)中、Rbは、各出現においてそれぞれ独立して、水酸基又は加水分解可能な基を示す。Rcは、各出現においてそれぞれ独立して、水素原子又は低級アルキル基を示す。
式(2)中、kは、各出現においてそれぞれ独立して、1、2又は3の整数である。lは、各出現においてそれぞれ独立して、0、1又は2の整数である。mは、各出現においてそれぞれ独立して、0、1又は2の整数である。但し、−SiRa kb lc m毎に、k+l+mは3である。
なお、加水分解可能な基は、−OR、−OCOR、−O−N=C(R)2、−N(R)2、−NHR、又はハロゲン原子である。ここで、Rは、置換又は非置換の炭素数1〜4のアルキル基を示す。また、低級アルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基である。
以上、本実施形態におけるコーティング方法について説明した。本実施形態によれば、図1(b)を参照して説明した前処理により、透光性部材10の表面10aにおいて水酸基の数が増加して、透光性部材10の表面10aと撥水膜20との化学的結合強度が増加する。その結果、透光性部材10の表面10aと撥水膜20との密着性(接着性)が向上して、光学部品1の耐候性が向上する。特に、本実施形態によれば、前処理により、透光性部材10の表面エネルギーの極性成分を35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下にする。したがって、光学部品1の耐候性が向上する程度に水酸基の数を増加させることができる。
また、本実施形態の透光性部材10は車載用カメラに用いられる。したがって、車載用カメラに用いられる透光性部材の耐候性が向上する。
また、本実施形態において、レンズ11の入射面11aの曲率半径は、10mm以上15mm以下である。換言すると、透光性部材10のうち、撥水膜20が形成される面(透光性部材10の入射面)の曲率半径は10mm以上15mm以下である。したがって、車載用カメラに用いられる透光性部材に要求される光学特性を満たすことができる。
また、前処理対象の面の曲率半径が大きい程、前処理対象の面の全域に対して、より均一に前処理を施すことができ、前処理対象の面の曲率半径が小さい程、前処理対象の面の全域に対して均一に前処理を施すことが困難となる。本実施形態では、透光性部材10の入射面の曲率半径が10mm以上15mm以下であるため、透光性部材10の表面10aの全域に対して、より均一に前処理を施すことができる。その結果、透光性部材10の表面10aの全域において、透光性部材10の表面10aと撥水膜20との密着性が増し、耐候性がより向上する。
続いて図1(c)を参照して、光学部品1について説明する。図1(c)に示すように、光学部品1は、透光性部材10と撥水膜20とを備える。撥水膜20は、透光性部材10の表面10aに形成される。本実施形態において、透光性部材10は、レンズ11と、レンズ11上に形成された機能性被膜12とを含む。透光性部材10の最表層は、酸化ケイ素を含み、撥水膜20は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含む。機能性被膜12の表面12a(透光性部材10の表面10a)は前処理されている。光学部品1は、例えば車載用カメラのような屋外で使用されるカメラに用いられる。
光学部品1は、特定の耐候性試験を1000時間実施した後の撥水膜20の接触角が100°以上となる。したがって、光学部品1は耐候性を有する。特定の耐候性試験を1000時間実施した後の撥水膜20の接触角が100°以上となるのは、前処理によって透光性部材10の表面エネルギーの極性成分が35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下となり、透光性部材10の表面10aと撥水膜20との化学的結合強度が増加したことに由来する。なお、特定の耐候性試験前の接触角と特定の耐候性試験後の接触角との差が10°未満となることがより好ましい。
特定の耐候性試験は、第1試験と第2試験とを交互に実施する試験である。第1試験は、光学部品1に対して紫外線を照射する試験であり、第1試験の単位試験時間は102分である。第2試験は、光学部品1に対して紫外線を照射しつつ水を噴霧する試験であり、第2試験の単位試験時間は18分である。
詳しくは、耐候性試験は、「日本工業規格(JIS) K 5600−7−7」又は「ISO 16474−2」に準拠した試験である。第1試験及び第2試験では、7.5kWのキセノンランプを用いて光学部品1に紫外線を照射する。より具体的には、光学部品1の撥水膜20に向けて紫外線が照射される。試験面放射照度は、60W/m2以上180W/m2以下である。第2試験では、水スプレーが使用される。より具体的には、光学部品1の撥水膜20に向けて水スプレーから水が噴霧される。噴霧量は、720ml/分である。試験槽の温度は50℃以上95℃以下である。試験槽の湿度は、50%RH以上60%RH以下である。なお、第2試験時の湿度は、水スプレーの使用状況に依存する。
以上、本実施形態の光学部品1を説明した。本実施形態によれば、光学部品1の耐候性が向上する。また、機能性被膜12により、光学部品1に所望の機能が付与される。
本実施形態の光学部品1は車載用カメラに用いられる。したがって、車載用カメラに用いられる光学部品の耐候性を向上できる。
本実施形態において、透光性部材10の表面10aの曲率半径は、10mm以上15mm以下である。したがって、車載用カメラに用いられる光学部品に要求される光学特性を満たすことができる。更に、透光性部材10の表面10aの全域において、透光性部材10の表面10aと撥水膜20との密着性が増し、耐候性がより向上する。
続いて図2及び図3を参照して、本実施形態のレンズアッセンブリ100について説明する。図2は、本実施形態におけるレンズアッセンブリ100を示す断面図である。本実施形態のレンズアッセンブリ100は、車載用カメラに用いられる。
図2に示すように、レンズアッセンブリ100は、第1光学部品1〜第5光学部品5と、保持部材6とを備える。保持部材6は、第1光学部品1〜第5光学部品5を保持する。より具体的には、保持部材6は円筒状であり、第1光学部品1〜第5光学部品5を収容する。
第1光学部品1は、図1(a)〜図1(c)を参照して説明した光学部品1であり、撥水膜20を有する。第2光学部品2〜第5光学部品5は、ガラスレンズ又はプラスチックレンズである。第1光学部品1〜第5光学部品5は、光軸OAに沿って配置され、第1光学部品1の撥水膜20は、保持部材6から外部に露出する。したがって、本実施形態によれば、保持部材6から外部に露出する光学部品の耐候性が向上する。その結果、レンズアッセンブリ100の耐候性が向上する。
続いて図3を参照して、本実施形態のレンズアッセンブリ100を更に説明する。図3は、本実施形態におけるレンズアッセンブリ100の一部を示す拡大断面図である。詳しくは、図3は、図2に示すA部を拡大して示す。
図3に示すように、保持部材6は、撥水膜20の縁部(端部)を覆う。より具体的には、保持部材6は、突出部61を有する。突出部61は、レンズアッセンブリ100の製造過程において、かしめられる。詳しくは、第1光学部品1〜第5光学部品5が保持部材6内に収容された後、突出部61が、内側に折り曲げられる。この結果、突出部61は、光軸OA(図2参照)に向かって突出して、保持部材6内に第1光学部品1〜第5光学部品5を保持する。更に、突出部61は、かしめられることにより、光学部品1の入射面の縁部を覆う。換言すると、突出部61は、撥水膜20の縁部を覆う。この結果、撥水膜20の縁部が外部に露出せず、撥水膜20がその縁部から剥がれることを抑制できる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、機能性被膜12は、少なくともレンズ11の入射面11aに形成されていればよく、レンズ11の入射面11a以外の面に更に形成されてもよい。同様に、撥水膜20は、少なくとも透光性部材10の入射面(表面10a)に形成されていればよく、透光性部材10の入射面以外の面に更に形成されてもよい。
また、機能性被膜12は省略されてもよい。この場合、少なくともレンズ11の入射面11aに撥水膜20が形成される。機能性被膜12を省略する場合、レンズ11の材料に、石英ガラスのような酸化ケイ素を含む材料が使用される。
また、レンズ11の入射面11aの曲率半径は10mm以上15mm以下に限定されない。レンズ11の入射面11aの曲率半径は、光学部品1(透光性部材10)が組み込まれる機器の仕様に応じて、任意の値を示す。
また、透光性部材10、光学部品1、及びレンズアッセンブリ100は、屋内で使用されるカメラに用いられてもよい。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例に限定されない。
[実施例1]
反射防止膜(組成:SiO2、Ta25、TiO2)がコートされた光学ガラスレンズを用意した。反射防止膜に対し、大気圧プラズマ装置を用いて、大気圧グロー放電プラズマ処理(前処理)を行った。ガス種は空気であった。
前処理後、反射防止膜の上に、真空蒸着法によって撥水膜を形成して、光学部品を作製した。
[比較例1]
前処理を行わない以外は、実施例1と同様の工程で光学部品を作製した。
[表面エネルギーの極性成分]
前処理が行われた後の反射防止膜の表面エネルギーを測定した(実施例1)。測定は、撥水膜を形成する前に行った。同様に、比較例1の反射防止膜の表面エネルギーを測定した。表面エネルギーの測定は、Owens and Wendt法に基づいて行った。具体的には、表面エネルギーが既知の試験液体を滴下し、接触角を測定して、Owens and Wendt解析に基づく計算式より、表面エネルギーの極性成分を算出した。試験液体には、純水及びジヨードメタンを用いた。測定結果を図4に示す。
図4は、実施例1及び比較例1の測定結果を示すグラフである。詳しくは、図4は、実施例1の反射防止膜の表面エネルギーの極性成分と、比較例1の反射防止膜の表面エネルギーの極性成分とを示す。
図4において、縦軸は表面エネルギーの極性成分を示す。図4に示すように、実施例1の極性成分は47.50mJ/mm2であった。したがって、実施例1の極性成分は、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下の範囲内の値であった。一方、比較例1の極性成分は28.19mJ/mm2であった。したがって、比較例1の極性成分は、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下の範囲外の値であった。
[耐候性試験]
実施例1及び比較例1の光学部品に対して、耐候性試験を行った。また、耐候性試験後に、撥水膜の接触角を測定した。耐候性試験は、キセノンウェザーメーター(スガ試験機株式会社製の「スーパーキセノンウェザーメーター(型番:SX75)」)を用いて行った。試験サイクルは120分であった(紫外線照射120分中、水噴霧18分)。照度は、180W/m2であった。ブラックパネル温度は65℃であった。接触角の測定結果を図5に示す。
図5は、実施例1及び比較例1の測定結果を示すグラフである。詳しくは、図5は、耐候性試験開始前の接触角と、耐候性試験を開始してから200時間経過後の接触角と、耐候性試験を開始してから400時間経過後の接触角と、耐候性試験を開始してから600時間経過後の接触角と、耐候性試験を開始してから1000時間経過後の接触角とを示す。
図5において、縦軸は接触角を示し、横軸は耐候性試験の試験時間を示す。また、黒丸印は実施例1の接触角の測定結果を示し、黒三角印は比較例1の接触角の測定結果を示す。
図5に示すように、実施例1は、耐候性試験開始前の接触角と、耐候性試験を開始してから1000時間経過後の接触角とが略同じ値となった。また、耐候性試験を開始してから1000時間経過後の接触角は100°以上(より詳しくは、110°以上)であった。これに対し、比較例1は、耐候性試験の試験時間が増加するほど接触角が小さくなった。また、耐候性試験を開始してから600時間経過後の接触角が100°を下回った。
[実施例2]
反射防止膜(組成:SiO2、Ta25、TiO2)がコートされた光学ガラスレンズを用意した。反射防止膜に対して、フレーム処理(前処理)を行った。その後、反射防止膜の表面エネルギーの極性成分を測定した。フレーム処理は、ガストーチ(フレーム温度:1000℃)を用いて行った。反射防止膜とガストーチとの間の距離は10mm以下であった。
実施例2の極性成分の測定結果を図6に示す。図6は、実施例2の測定結果を示すグラフである。詳しくは、図6は、実施例2の反射防止膜の表面エネルギーの極性成分を示す。
図6において、縦軸は表面エネルギーの極性成分を示す。図6に示すように、実施例2の極性成分は46.06mJ/mm2であった。したがって、実施例2の極生成分は、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下の範囲内の値であった。
[実施例3〜7及び比較例2〜4]
実施例3〜7及び比較例2〜4の光学部品は、実施例1と同様の工程で作製した。実施例3〜7及び比較例2〜4は、表1に示すように、極性成分が異なる。具体的には、前処理の処理時間を変更して実施例3〜7及び比較例2〜4の光学部品を作製した。なお、前処理の処理時間を2分以上に延ばしても、極性成分は55mJ/mm2以上とならなかった。
実施例3〜7及び比較例2〜4の反射防止膜の極性成分を測定した。極性成分の測定は、前処理が行われた後であって、撥水膜を形成する前に行った。測定結果を表1に示す。
また、実施例3〜7及び比較例2〜4の光学部品の耐候性、耐摩耗性、耐薬品性、及び耐熱性を評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2021177200
[耐候性の評価]
耐候性試験前の接触角(初期接触角)と耐候性試験後の接触角(試験後接触角)との差に基づいて、耐候性を評価した。具体的には、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化しているか否かを判定した。耐候性試験は1000時間行った。表1において、〇印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していないことを示す。×印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していることを示す。表1に示すように、極性成分が35mJ/mm2以上である場合に、耐候性が良好となった。
[耐摩耗性]
摩耗試験機を用いて耐摩耗試験を行った。具体的には、光学部品の撥水膜を洗車ブラシで1000回摩耗した。摩耗動作中、洗車ブラシから撥水膜へ1kgの荷重が加えられた。耐候性の評価と同様に、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化しているか否かを判定した。表1において、〇印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していないことを示す。×印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していることを示す。表1に示すように、極性成分が30mJ/mm2以上である場合に、耐摩耗性が良好となった。
[耐薬品性]
光学部品を0.1N希硫酸中に8時間浸漬した。耐候性の評価と同様に、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化しているか否かを判定した。表1において、〇印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していないことを示す。×印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していることを示す。表1に示すように、極性成分が25mJ/mm2以上である場合に、耐薬品性が良好となった。
[耐熱性]
東京理科器械株式会社製の加熱装置(WFO−520)を用いて耐熱試験を行った。具体的には、試験槽内に光学部品を設置し、試験槽内の温度を105℃に設定した。耐熱性試験は1000時間行った。耐候性の評価と同様に、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化しているか否かを判定した。表1において、〇印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していないことを示す。×印は、試験後接触角が初期接触角から10°以上変化していることを示す。表1に示すように、極性成分が35mJ/mm2以上である場合に、耐熱耗性が良好となった。
[総合評価]
総合評価を表1に示す。総合評価において、〇印は、耐候性、耐摩耗性、耐薬品性及び耐熱性の評価結果が全て「〇」となった光学部品を示す。×印は、耐候性、耐摩耗性、耐薬品性及び耐熱性の評価結果のうちのいずれかが「×」となった光学部品を示す。表1に示すように、極生成分が35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下である場合に、総合評価が良好となった。
本発明は、例えば、コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリに好適に利用される。本発明の光学部品、及びレンズアッセンブリは、屋外で好適に使用される。例えば、本発明の光学部品、及びレンズアッセンブリは、車両の周囲をモニタする車載用モニタとして好適に用いられる。
1 光学部品
6 保持部材
10 透光性部材
11 レンズ
12 機能性被膜
20 撥水膜
100 レンズアッセンブリ

Claims (13)

  1. レンズを含む透光性部材の表面に前処理する工程と、
    前記前処理の後に、前記透光性部材の表面に撥水膜を形成する工程と
    を包含し、
    前記透光性部材の最表層は、酸化ケイ素を含み、
    前記前処理により、前記透光性部材の表面に結合する水酸基の数が増加し、
    前記撥水膜は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含み、
    前記前処理後の前記透光性部材の表面エネルギーの極性成分は、35mJ/mm2以上55mJ/mm2以下である、コーティング方法。
  2. 前記透光性部材は、前記レンズ上に形成された機能性被膜を更に含む、請求項1に記載のコーティング方法。
  3. 前記前処理は、高周波放電プラズマ処理、電子ビーム処理、コロナ処理、大気圧グロー放電プラズマ処理、及びフレーム処理のうちの少なくとも1つである、請求項1又は請求項2に記載のコーティング方法。
  4. 前記透光性部材は、車載用カメラに用いられる、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコーティング方法。
  5. 前記透光性部材のうち、前記撥水膜が形成される面の曲率半径は、10mm以上15mm以下である、請求項4に記載のコーティング方法。
  6. レンズを含む透光性部材と、
    前記透光性部材の表面に形成された撥水膜と
    を備え、
    前記透光性部材の最表層は、酸化ケイ素を含み、
    前記撥水膜は、フッ素含有有機ケイ素化合物を含み、
    特定の耐候性試験を1000時間実施した後の前記撥水膜の接触角が100°以上であり、
    前記特定の耐候性試験は、第1試験と第2試験とを交互に実施する試験であり、
    前記第1試験は、前記光学部品に対して紫外線を照射する試験であり、
    前記第1試験の単位試験時間は102分であり、
    前記第2試験は、前記光学部品に対して紫外線を照射しつつ水を噴霧する試験であり、
    前記第2試験の単位試験時間は18分である、光学部品。
  7. 前記特定の耐候性試験前の前記接触角と、前記特定の耐候性試験後の前記接触角との差が10°未満である、請求項6に記載の光学部品。
  8. 前記透光性部材は、前記レンズ上に形成された機能性被膜を更に含む、請求項6又は請求項7に記載の光学部品。
  9. 前記光学部品は、車載用カメラに用いられる、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の光学部品。
  10. 前記透光性部材のうち、前記撥水膜が形成される面の曲率半径は、10mm以上15mm以下である、請求項9に記載の光学部品。
  11. 請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の光学部品と、
    前記光学部品を保持する保持部材と
    を備え、
    前記光学部品の前記撥水膜は、前記保持部材から外部に露出する、レンズアッセンブリ。
  12. 前記保持部材は、前記撥水膜の縁部を覆う、請求項11に記載のレンズアッセンブリ。
  13. 前記保持部材は、前記第1光学部品を保持する突出部を有し、
    前記突出部は、前記撥水膜の縁部を覆う、請求項12に記載のレンズアッセンブリ。
JP2018144166A 2018-07-31 2018-07-31 コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ Pending JP2021177200A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018144166A JP2021177200A (ja) 2018-07-31 2018-07-31 コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ
CN201980050301.6A CN112513682A (zh) 2018-07-31 2019-07-29 涂敷方法、光学元件以及透镜组件
PCT/JP2019/029622 WO2020027037A1 (ja) 2018-07-31 2019-07-29 コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018144166A JP2021177200A (ja) 2018-07-31 2018-07-31 コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021177200A true JP2021177200A (ja) 2021-11-11

Family

ID=69230695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018144166A Pending JP2021177200A (ja) 2018-07-31 2018-07-31 コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2021177200A (ja)
CN (1) CN112513682A (ja)
WO (1) WO2020027037A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115210067A (zh) * 2020-03-04 2022-10-18 迪睿合株式会社 光学层叠体、物品、光学层叠体的制造方法

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220109458A (ko) * 2020-03-04 2022-08-04 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 광학 적층체의 제조 방법
JP7089610B2 (ja) * 2020-03-04 2022-06-22 デクセリアルズ株式会社 光学積層体の製造方法
JP7089609B2 (ja) * 2020-03-04 2022-06-22 デクセリアルズ株式会社 光学積層体、物品、光学積層体の製造方法
KR20230007488A (ko) * 2020-07-17 2023-01-12 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 광학 적층체, 물품, 광학 적층체의 제조 방법
JP7101297B2 (ja) * 2020-07-17 2022-07-14 デクセリアルズ株式会社 光学積層体、物品、光学積層体の製造方法
JP7248830B2 (ja) * 2020-07-17 2023-03-29 デクセリアルズ株式会社 光学積層体の製造方法
JP7303954B2 (ja) * 2020-07-17 2023-07-05 デクセリアルズ株式会社 光学積層体の製造方法
EP4183573A1 (en) * 2020-07-17 2023-05-24 Dexerials Corporation Method for producing optical multilayer body
KR20230008883A (ko) * 2020-09-10 2023-01-16 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 광학 적층체의 제조 방법

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3515447B2 (ja) * 1998-10-14 2004-04-05 株式会社巴川製紙所 反射防止材料及びそれを用いた偏光フィルム
JP2000147208A (ja) * 1998-11-12 2000-05-26 Tomoegawa Paper Co Ltd 反射防止材料及びそれを用いた偏光フィルム
JP3503876B2 (ja) * 1998-12-04 2004-03-08 株式会社巴川製紙所 反射防止材料及びそれを用いた偏光フィルム
JP4672095B2 (ja) * 1999-04-26 2011-04-20 凸版印刷株式会社 反射防止膜の製造方法
JP4164961B2 (ja) * 1999-09-24 2008-10-15 Jsr株式会社 硬化性樹脂組成物および樹脂硬化物
JP2005301208A (ja) * 2004-03-17 2005-10-27 Seiko Epson Corp 防汚性光学物品の製造方法
JP2006309139A (ja) * 2005-03-29 2006-11-09 Seiko Epson Corp 防汚性光学物品の製造方法
US20090197047A1 (en) * 2005-08-08 2009-08-06 Toyoyuki Teranishi Water-repellent coating clad articles and process for producing the same
KR100687574B1 (ko) * 2006-03-27 2007-02-27 (주) 개마텍 렌즈 블로킹용 투명 코팅제 및 이를 이용한 렌즈 옥형 가공방법
JP2008062460A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Konica Minolta Holdings Inc 光学フィルムとそれを用いた画像表示素子
CN101362815B (zh) * 2008-09-18 2012-02-22 大连振邦氟涂料股份有限公司 含氟和/或硅氧烷的杂化聚氨酯-聚丙烯酸酯分散体及其制备方法
JP2015040945A (ja) * 2013-08-21 2015-03-02 コニカミノルタ株式会社 車載カメラ用レンズユニット
JP2015200884A (ja) * 2014-04-02 2015-11-12 ダイキン工業株式会社 表面処理法
KR102025965B1 (ko) * 2014-04-08 2019-09-26 가부시키가이샤 도모에가와 세이시쇼 보호 필름, 필름 적층체 및 편광판

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115210067A (zh) * 2020-03-04 2022-10-18 迪睿合株式会社 光学层叠体、物品、光学层叠体的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN112513682A (zh) 2021-03-16
WO2020027037A1 (ja) 2020-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021177200A (ja) コーティング方法、光学部品、及びレンズアッセンブリ
CN111163936B (zh) 防水防油构件和防水防油构件的制造方法
US7854508B2 (en) Plastic lens and manufacturing method of plastic lens
CA2058341C (en) Transparent substrate and method of manufacturing the same
EA024640B1 (ru) Способ изготовления стойкого к истиранию оптического изделия
US9103969B2 (en) Curable coating composition modified with a cleavable surfactant for improving adhesion in multilayered coating stacks
JP4581608B2 (ja) 薄膜の製造方法、光学部品の製造方法および成膜装置
WO2018079743A1 (ja) パーフルオロ(ポリ)エーテル基含有シラン化合物
US20210206690A1 (en) Surface treatment method and surface-treated article
JP2005301208A (ja) 防汚性光学物品の製造方法
JP2006126782A (ja) 光学物品の防汚層処理方法
KR20030057320A (ko) 하이브리드 박막, 그를 구비하는 반사방지막, 광학부재 및하이브리드 박막의 김서림 방지 성능 복원방법
JP2000308846A (ja) 防汚層の形成方法
JP5606206B2 (ja) フッ化マグネシウム膜の製造方法および光学素子の製造方法
KR20240052997A (ko) 표면 처리제
JP2006201558A (ja) 撥液層を有する物品又は透明部品、撥液層を有する光学レンズ及びその製造方法、並びにこの光学レンズを用いた投射型画像表示装置
JP5359529B2 (ja) 撥水性物品の製造方法及び撥水性物品
JP5326782B2 (ja) 撥水性物品の製造方法
CN108948829B (zh) 一种拨水拨油剂和拨水拨油汽车玻璃
JP4823569B2 (ja) 光学ガラス部品及びその製造方法
JP2002148402A (ja) 光学物品及びその製造方法
WO2024131325A1 (zh) 制备涂层的方法、涂层、以及器件
JP2011502181A (ja) 改善された光学的性質を有する透明な基体材料用の透明な多孔質SiO2コーティング
US20220243070A1 (en) Method for plasma deposition of anti-fog coatings
JP4744176B2 (ja) 薄膜及び光学部材の製造方法