JP3503876B2 - 反射防止材料及びそれを用いた偏光フィルム - Google Patents

反射防止材料及びそれを用いた偏光フィルム

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JP3503876B2 JP34542098A JP34542098A JP3503876B2 JP 3503876 B2 JP3503876 B2 JP 3503876B2 JP 34542098 A JP34542098 A JP 34542098A JP 34542098 A JP34542098 A JP 34542098A JP 3503876 B2 JP3503876 B2 JP 3503876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、CR
T、EL等の画像表示体等に好適に用いられ、特に、耐
光性、画像部の防汚性、反射防止、耐薬品性、耐摩耗性
に優れた反射防止材料およびそれを使用した偏光フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】LCD、PDP、CRT、ELに代表さ
れる画像表示装置(以下、これを「ディスプレイ」とい
う。)は、テレビやコンピューターを始めとして、様々
な分野で繁用されており、目覚ましい発展を遂げてい
る。最近は、携帯電話、PHS、その他各種携帯端末分
野への普及に期待が集まっている。
【0003】携帯端末用のディスプレイとしては、軽
量、コンパクト、汎用性等の特徴を有するLCDが市場
を独占するものと考えられているが、これらの携帯端末
にはタッチパネルを搭載し、プラスチックのペンや指で
直接触れて操作するものが主流になってきている。その
ため、ディスプレイ表面への耐摩耗性、耐薬品性、汚れ
防止に対する要求が高まっている。また、これらの機器
を屋外での使用も含めた比較的明るいところで使用する
場合の太陽光や蛍光灯等の外部光のディスプレイへの映
り込みを防止すること、すなわち反射防止に対する要求
も強くなっている。これらの要求は、現在、携帯端末機
器に限らず、小型から大型に至る様々なディスプレイに
波及している。
【0004】これらの要求を満たすために、ディスプレ
イの表面に屈折率の高い層と、屈折率の低い層を、最表
面層が低屈折率層となるように、交互に2層以上積層し
た多層構成を形成した反射防止材料を設けることによ
り、ディスプレイの最表面の反射率を抑える方法が開発
された。屈折率の低い層の材料としてはMgFやSiO
2など、屈折率が高い層の材料としてはTiO2、ZrO
2などが挙げられ、通常これらの材料は蒸着やスパッタ
リングなどの気相法や、ゾルゲル法等により積層され
る。しかしながら、気相法は、加工装置が高価で、大面
積の加工に向かず、ゾルゲル法は塗布、焼成を繰り返す
ため経済性に問題があった。また、ローコストで製造で
きる方法として、これらの材料を用いた塗料をロールコ
ーターや印刷等により膜形成する提案もなされている
が、特性上必要な10nmオーダーでの膜厚コントロー
ルが充分でないことから、色ムラ(干渉ムラ)等に問題
があった。
【0005】一方、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)のような透明基体に、上記で述べたような反射防止
層を設けた反射防止フィルムを、ペンや指で直接触れて
操作するタッチパネルなどの表面に貼り合わせ、使用す
るような場合は、高度の耐摩耗性、耐薬品性、汚れ防止
が要求される。通常、これらの特性を満足するために、
前記透明基体と前記反射防止層との間にハードコート層
が設けられている。反射防止フィルムとして反射防止特
性を良くするためには、このハードコート層も屈折率制
御する必要がある。
【0006】光学的には、ハードコート層を高屈折率化
することで、このハードコート層上に、従来のシリカ等
からなる低屈折率層を設ければ、ある程度の反射防止材
料が得られ、また、反射防止材料の層構成を簡略化する
こともできる。更に、この場合、厳しい膜厚コントロー
ルが必要とされる層が、前記低屈折率層のみに限定され
るため、上述のロールコーターや印刷による製造も可能
になってくる。
【0007】従来技術による反射防止材料を構成するハ
ードコート層に用いる樹脂としては、透明な熱硬化型樹
脂、熱可塑性樹脂、放射線硬化型樹脂などが用いられて
いる。また、必要に応じ、架橋剤、重合開始剤、重合促
進剤、粘度調整剤などが用いられている。ハードコート
層の屈折率を高くするためには、高い屈折率を有する超
微粒子を前記バインダー樹脂に添加する方法が提案され
ている。ハードコート層の屈折率は前記超微粒子の含有
量の増加に伴い高くすることが可能であるが、その反
面、反射防止材料の耐磨耗性、耐薬品性等の耐久性が悪
くなる問題を生ずる。これらを両立するためには、なる
べく屈折率の高い超微粒子を選択することが望ましい。
一般には、屈折率が高く、廉価で、安全性にも優れてい
る酸化チタンが用いられるが、この場合、酸化チタンが
もつ光触媒効果により、経時でハードコート層が白濁化
してしまい耐光性に問題があった。酸化チタンの光触媒
効果は、紫外線量に依存することから、屋外用途では白
濁化が顕著であり、実用上問題を有するものであった。
このように従来の反射防止材料は、ハードコート層の高
屈折率化と、反射防止材料の表面の耐磨耗性、耐薬品
性、耐光性等の耐久性を満足することができないという
問題を有するものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記した実情に鑑みてなされたもので、高屈折率
を有し、かつ、耐久性に優れたハードコート層を備えた
構成により、ディスプレイへの太陽光および蛍光灯等の
外部光の映り込みを防止し、優れた反射防止性を発揮
し、かつ、画像コントラストを低下させることなく、ギ
ラツキ等のない鮮明な画像を得ることができ、耐光性、
耐薬品性、耐摩耗性に優れ、屋外用途のディスプレイや
タッチパネル等に用いても耐久性のある反射防止材料を
提供することを目的としている。また、本発明は、上記
反射防止材料を使用した偏光フィルムを提供することも
目的としており、これにより、特に、フルカラー液晶デ
ィスプレイ等の画像性、耐久性等に関する性能を大幅に
向上させることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)反射防止材料の内
容 本発明者は、ハードコート層の屈折率を高くして良好な
反射防止性を達成すると共に耐久性を高めるために、ハ
ードコート層の主たる成分となる樹脂と高屈折率超微粒
子について検討を重ねた結果、特定の放射線、または熱
との組み合わせにより硬化する樹脂と、ケイ素、ジルコ
ニウム、アルミニウム、錫およびセシウムの中から選ば
れた少なくとも1種の元素の酸化物あるいは水酸化物で
表面処理された超微粒子酸化チタンを組み合わせて用い
ると極めて効果的であることを見出した。すなわち、本
発明の反射防止材料は、上記知見に基づいてなされたも
ので、透明基体の片面もしくは両面に、直接または他の
層を介して、下記化2で表されるウレタン(メタ)アク
リレート化合物のいずれかをモノマー成分とした放射
線、または熱との組み合わせにより硬化する樹脂と、ケ
イ素、ジルコニウム、アルミニウム、錫およびセシウム
の中から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物あるい
は水酸化物で表面処理された超微粒子酸化チタンを少な
くとも含有するハードコート層が設けられ、該ハードコ
ート層上に反射防止膜が設けられたことを特徴としてい
る。以下、本発明のより好適な実施の形態について詳細
に説明する。
【化2】 (式中、R は水素原子またはCH 、R は多価アル
コール残基を表し、また、Xはイソシアネート残基、Y
は多価アルコール残基を表す。aおよびbは1〜5の整
数、kは1〜5の整数、lは1〜3の整数、mは1〜2
の整数、nは1〜6の整数を表す。ただし、kとl、k
とmとnは同時に1ではない。)
【0010】A.透明基体 本発明の反射防止材料に使用する透明基体としては、透
明なフィルム、ガラス等を使用することができる。その
具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセ
チルセルロース(TAC)、ポリアリレート、ポリイミ
ド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミ
ド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニールアル
コール等の各種樹脂フィルムおよび石英ガラス、ソーダ
ガラス等のガラス基材等を好適に使用することができ
る。PDP、LCDに用いる場合は、PET、TACが
優れた透明性が得られ好ましい。
【0011】これら透明基体の透明性は高いもの程良好
であるが、光線透過率(JIS C−6714)として
は80%以上、より好ましくは90%以上が良い。ま
た、その透明基体を小型軽量の液晶ディスプレイに用い
る場合には、透明基体はフィルムであることがより好ま
しい。透明基体の厚さは、軽量化の観点から薄いほうが
望ましいが、その生産性を考慮すると、1〜700μm
の範囲のもの、好ましくは25〜250μmを使用する
ことが好適である。
【0012】また、透明基体に、アルカリ処理、コロナ
処理、プラズマ処理、フッ素処理、スパッタ処理等の表
面処理や、界面活性剤、シランカップリング剤等の塗
布、またはSi蒸着などの表面改質処理を行うことによ
り、透明基体とハードコート層、または他の層との密着
性を向上させることができる。なお、透明基体の表面改
質処理は、例えば、ケイ素化合物、チタン化合物等の無
機系の材料で透明基体表面を均一に被覆することが耐光
性向上の面から好ましい。また、透明基体の表面には、
ディスプレイ表面に静電的に付着するホコリ等の汚れを
防止するために帯電防止層を設けても良い。帯電防止層
は、アルミニウム、錫等の金属、ITO等の金属酸化膜
を蒸着、スパッタリング等で極めて薄く設ける方法、ア
ルミニウム、錫等の金属微粒子やウイスカー、酸化錫等
の金属酸化物にアンチモン等をドープした微粒子やウイ
スカー、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンと
金属イオンや有機カチオンなどの電子供与体(ドナー)
との間でできた電荷移動錯体をフィラー化したものをポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等に分散
し、ソルベントコーティング等により設ける方法、ポリ
ピロール、ポリアニリン等にカンファースルホン酸等を
ドープしたものをソルベントコーティング等により設け
ることができる。帯電防止層の透過率は光学用途の場
合、80%以上が好ましい。
【0013】B.ハードコート層 本発明でいうハードコートとは、鉛筆硬度試験(JIS
K5400)で、H以上の硬度を示すものをいう。次
に本発明におけるハードコート層について説明する。本
発明のハードコート層を構成する樹脂としては放射線、
熱、またはその組み合わせにより硬化する樹脂が用いら
れる。
【0014】放射線硬化型樹脂としては、アクリロイル
基、メタアクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタ
アクリロイルオキシ基等の重合性不飽和結合を有するモ
ノマー、オリゴマー、プレポリマーを適宜混合した組成
物が用いられる。モノマーの例としては、スチレン、ア
クリル酸メチル、メチルメタクリレート、メトキシポリ
エチレンメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート等あげることができる。オリゴマー、プレポリマー
としては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンア
クリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアク
リレート、アルキットアクリレート、メラミンアクリレ
ート、シリコンアクリレート等のアクリレート、不飽和
ポリエステル、エポキシ樹脂等をあげることができる。
これらは単独、もしくは複数混合して使用しても良い。
前記組成物中のモノマーの含有量は硬化膜の可とう性が
要求される場合は、できるだけ少なくすることが好まし
く、更に架橋密度を低くするためには、1官能、2官能
のアクリレート系モノマーを使用することが好ましい。
逆に、硬化膜に耐熱性、耐磨耗性、耐溶剤性等の過酷な
耐久性を要求される場合は、モノマーの含有量を多くす
ることが好ましく、中でも3官能以上のアクリレート系
モノマーを使用することが好ましい。
【0015】 放射線硬化型樹脂の中で、特に、下記式
(1)及び式(2)で表されるウレタン(メタ)アクリ
レート化合物が基材との密着性、耐磨耗性、耐薬品性に
優れていることから好ましい。以下、これらの化合物に
ついて詳細に説明する。
【化学式3】 (式中、Rは水素原子またはCH、Rは多価アル
コール残基を表し、また、Xはイソシアネート残基、Y
は多価アルコール残基を表す。aおよびbは1〜5の整
数、kは1〜5の整数、lは1〜3の整数、mは1〜2
の整数、nは1〜6の整数を表す。ただし、kとl、k
とmとnは同時に1ではない。)
【0016】式(1)のウレタン(メタ)アクリレート
化合物は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とイ
ソシアネート化合物の反応生成物であって、(メタ)ア
クリレート基を少なくとも2個有する化合物である。ま
た、式(2)のウレタン(メタ)アクリレート化合物
は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とポリイソ
シアネート化合物とポリオール化合物の反応生成物であ
って、(メタ)アクリレート基を少なくとも2個有する
化合物である。また、上記ウレタン(メタ)アクリレー
トを得る方法としては、いずれの公知の方法も用いるこ
とができる。
【0017】水酸基含有(メタ)アクリレート化合物と
しては、グリセリン(メタ)アクリレート、トリメチロ
ール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。これらは単独でも複数組み合わせて
使用することも可能である。
【0018】イソシアネート化合物としては、O−トリ
ルイソシアネート、P−トリルイソシアネート、4−ジ
フェニルメタンイソシアネートや、ポリイソシアネート
である2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p
−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、o−トリジンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4’−メチレンビスシクロヘキシルイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、1,3−(イソシアナートメ
チル)シクロヘキサン、およびこれらのビュレット化
物、ヌレート化物等の重縮合物を挙げることができる。
これらは単独でも複数組み合わせて使用することも可能
である。特に好ましくは、トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイ
ソシアネートのヌレート化物、イソホロンジイソシアネ
ートのヌレート化物等が挙げられる。
【0019】ポリオール化合物としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、カルボン酸含有ポリオール等の脂肪族
多価アルコール、各種ビスフェノールのエチレンオキサ
イドおよびプロピレンオキサイド反応物、ビスフェノー
ルフルオレンのエチレンオキサイドおよびプロピレンオ
キサイド反応物等の芳香族多価アルコール、また脂肪
族、芳香族に拘らず、式(2)で表されるような、分子
中に(メタ)アクリロイル基を有するポリオールが挙げ
られる。特に好ましくは、ジメチロールプロピオン酸、
ジメチロールブタン酸、ビスフェノキシエタノールフル
オレン等が挙げられる。
【0020】 上記のような放射線硬化型樹脂を硬化す
るためには、例えば、紫外線、電子線、X線などの放射
線を照射すれば良いが、必要に応じて適宜重合開始剤を
添加することができる。重合開始剤としては、熱、また
は可視光線、紫外線等のエネルギー線等で活性ラジカル
を発生するものであれば特に制限なく使用することがで
きる。熱で活性ラジカルを発生する重合開始剤の例とし
ては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物をあげるこ
とができる。エネルギー線で活性ラジカルを発生する重
合開始剤の例としては、ジエトキシアセトフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシ
クロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モル
ホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン
等のアセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエ
ーテル類、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メ
チル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−
4’−メチル−ジフェニルサルファイド、4−ベンゾイ
ル−N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−
プロペニルオキシ)エチル〕ベンゼンメタナミニウムプ
ロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモ
ニウムクロリド等のベンゾフェノン類、2,4ジエチル
チオキサントン、1−クロロ−4−ジクロロチオキサン
トン等のチオキサントン類、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルベンゾイルオキサイド、以下の化学
式からなるカチオン重合開始剤等をあげることができ
る。
【0021】
【化学式4】
【0022】これらは単独もしくは複数、混合して使用
することができる。また、促進剤(増感剤)として、
N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ジエチル
アミノベンゾフェノン等アミン系化合物を混合し、使用
することもできる。重合開始剤の含有量としては、放射
線硬化型樹脂に対し、0.1〜10重量%の範囲が、好
ましくは3〜7重量%の範囲が良い。重合開始剤が多す
ぎる場合、未反応の重合開始剤の分解物が層の強度の低
下や樹脂の着色の原因となることがあり、逆に少なすぎ
る場合には、樹脂が固まらなくなる。また、可視光線、
紫外線等のエネルギー線により活性ラジカルを発生する
重合開始剤においては、照射エネルギー線の波長域に吸
収を持つフィラーを使用する場合は、重合開始剤の比率
を上げる必要がある。更にまた、ハイドロキノン、p−
ベンゾキノン、t−ブチルハイドロキノン等の安定化剤
(熱重合禁止剤)を添加しても良く、この場合は、添加
量は樹脂に対し、0.1〜5.0重量%の範囲が好まし
い。
【0023】熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、
フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン
・ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等をあげることができる。これらは単
独もしくは複数混合して使用しても良い。透明基体がプ
ラスチックフィルムである場合は、熱硬化温度を高く設
定することができない。特にPET、TACを使用する
場合、使用する熱硬化型樹脂は、100℃以下で硬化で
きることが望ましい。
【0024】本発明におけるハードコート層は、上記の
如き硬化性の樹脂にケイ素、ジルコニウム、アルミニウ
ム、錫及びセシウムの中から選ばれる少なくとも1種の
元素の酸化物あるいは水酸化物で表面処理された超微粒
子酸化チタンを含有することにより、ハードコート層を
高屈折率に調整することができる。本発明で用いる超微
粒子酸化チタンの製造プロセスは、基本的に、酸化チタ
ンの超微粒子を作製する工程と、その酸化チタン超微粒
子にケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、錫およびセ
シウムの中から選ばれた少なくとも1種の元素の化合物
で表面処理することにより、酸化物あるいは水酸化物で
表面処理された超微粒子酸化チタンとする工程からな
る。その製造方法としては例えば湿式化学法や気相法が
用いられるが、これらに限定されるものではない。湿式
化学法による製造方法としては、従来公知のチタニアゾ
ルの製造方法がそのまま適用できる。この具体例を以下
に示す。
【0025】まず、含水チタン酸ゲルまたはゾルを調製
する。含水チタン酸ゲルは、例えば塩化チタン、硫酸チ
タンなどのチタン塩の水溶液にアルカリを加え、中和し
作製する。また、含水チタン酸ゾルは、チタン塩の水溶
液をイオン交換樹脂に通して陰イオンを除去することに
よって得られる。これらのゾルあるいはゲルは、上記の
方法に限らず、従来公知の方法が用いられる。尚、上記
の含水チタン酸とは、酸化チタン水和物またはチタンの
水酸化物を意味する。次に、調製した含水チタン酸ゲル
または含水チタン酸ゾルあるいはこれらの混合物に、過
酸化水素を加え、含水チタン酸の水溶液を作製する。こ
の際、必要に応じて、加熱あるいは撹拌することが好ま
しい。TiO2濃度としては約10重量%以下好ましく
は約5重量%以下であることが望ましい。10重量%を
越えると、含水チタン酸の溶解に時間を要し、未溶解状
態のゲルが沈殿したり、あるいは水溶液の粘度が高くな
る。加える過酸化水素の量はH22/TiO2重量比
で、1〜6好ましくは2〜5の範囲が良い。H22/T
iO2重量比が1未満では、含水チタン酸が完全に溶解
せず、未溶解のゲルまたはゾルが残ってしまい、6を越
える場合は、未反応の過酸化水素が系内に大量に残存す
ることとなり、次の工程に影響を与えるため好ましくな
い。反応温度は50℃以上、好ましくは70℃以上であ
ることが望ましい。
【0026】次いで、上記のようにして得られる含水チ
タン酸が溶解した水溶液(チタン酸水溶液)に無機化合
物を所定量混合して60℃以上、好ましくは80℃以上
に加熱し、チタン酸を加水分解する。こうすることによ
って均一なチタニア粒子が分散したチタニアゾルが得ら
れる。前記無機化合物としては、化学元素の周期律表に
おいてAl等の第III族、Ti、Zr、Si、Sn等の
第IV族、V、Sb等の第V族、W等の第VI族、及びF
e等の第VIII族から選ばれた1種または2種以上の元
素の酸化物、水酸化物、又はオキシ酸あるいはオキシ酸
塩などが好ましく、中でも特にチタニアゾルが好まし
い。これらの無機化合物は固体状で加えても良く、また
は水溶液として混合しても良い。好ましい方法として
は、これら無機化合物のゲル、もしくはゾルを用いる。
ゾルを用いる場合の分散粒子の平均粒径は25nm以
下、好ましくは10nm以下であることが望ましい。
【0027】無機化合物の混合量増加に伴い、チタニア
ゾルの長期安定性、耐光性が増し、高濃度のゾルが得ら
れるが、ある一定量を越えるとこれらの効果は見られな
くなり、かえってチタニアゾルの効果を損なうようにな
ってしまう。混合量が少なすぎる場合は、チタニアゾル
の粒径が不均一になったり、粒子同士の凝集が起こるな
どの問題が出てくる。混合すべき無機化合物の量として
は、チタン酸水溶液中のチタン重量をTiO2に換算し
た値と、無機化合物の重量を酸化物(MOX)に換算し
た値の比MOX/ TiO2(重量比)として0.01〜
0.40の範囲であることが好ましい。チタン酸水溶液
と無機化合物の混合については、両者を一気に混合して
も良いし、少しずつ混合し、反応が進むに従って、残り
を加えても良く、特に制限はない。無機化合物は、チタ
ン酸水溶液を加熱加水分解する前であれば、特に、配合
するタイミングとしては制約はない。無機化合物がない
と得られるチタニアゾルは不安定で、濃縮するとゾルが
壊れ、沈殿する。この様にして得られたチタニアゾルの
全固形分は7重量%以下であることが好ましい。7重量
%を越えるとチタニア粒子の凝集が起こりやすい。
【0028】次に、上記で得られたチタニアゾルにケイ
素化合物、ジルコニア化合物、アルミニウム化合物、錫
化合物およびセシウム化合物から選ばれる化合物の1種
以上を作用させることにより、本発明でいう表面処理さ
れた超微粒子酸化チタンを形成する。以下にその例を示
す。チタニアゾルにケイ素化合物を添加する場合は、ケ
イ酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で脱アルカリし
て得られるケイ酸液、ケイ酸アルカリを酸で中和して得
られるシリカゾル、或いはエチルシリケートなどのアル
コキシドまたは加水分解物などのケイ素化合物の溶液ま
たは分散液等が用いられる。シリカの粒径としては25
nm以下であることが好ましい。チタニアゾルにこれら
のケイ素化合物の溶液もしくは分散液を添加する方法
は、それぞれの溶液もしくは分散液の固形分濃度に応じ
選択される。両者の固形分濃度が希薄な場合は、両者を
一気に混合する方法でも支障はない。チタニアゾルが濃
厚な場合は、ケイ素化合物の溶液もしくは分散液は、そ
の濃度によらず、徐々に添加することが好ましい。添加
もしくは混合時の液の温度は、60℃以上が好ましい。
但し、エチルシリケートなどのアルコキシドを用いると
きは、シリカのコロイド粒子の生成を防止するために、
40℃以下の比較的低温で徐々に添加し、添加終了後、
60℃以上の温度に昇温し、反応を完結することが好ま
しい。混合液のpHは6〜10の範囲が好ましい。
【0029】この様にして反応させたケイ素化合物はチ
タニアゾルのチタニア粒子表面にケイ素の酸化物、また
は水酸化物として吸着する。あるいはチタニア粒子とこ
れらの酸化物または水酸化物が反応するなどしてチタニ
ア粒子表面を改質する。ジルコニア化合物、アルミニウ
ム化合物、錫化合物、セシウム化合物も上記のケイ素化
合物同様、ジルコニウム塩やアンモニウム塩等の水溶液
または分散液を用い、上記同様チタニアゾルに混合、反
応させることによって、チタニアゾルのチタニア粒子表
面にそれぞれの酸化物、または水酸化物として吸着する
か、あるいはチタニア粒子表面を改質し、必要に応じて
下記に述べるように濃縮することによって、本発明でい
う表面処理された超微粒子酸化チタンを得ることができ
る。 これら5つの化合物の水溶液または分散液をチタ
ニアゾルに添加する場合、2種以上を一緒に用いても良
い。また、繰り返し処理を行い、多重膜としても良い。
その場合の組み合わせに特に制限はない。
【0030】これら添加される化合物が酸化物及び/又
は水酸化物として表面に付着あるいは処理される量は、
酸化物としての総量(MOX)に換算した場合の処理量
のチタニアゾルのTiO2に対する重量比の値は0.1
〜0.5の範囲が望ましい。0.1より小さい場合は、
光触媒効果を防ぐことができなくなり、耐光性が悪くな
り、0.5より大きい場合は、表面処理された超微粒子
酸化チタン粒子の屈折率が十分得られないおそれがあ
り、ハードコート層の高屈折率化が損なわれたり、これ
を補うために該超微粒子酸化チタンの使用量を多くする
と反射防止材料表面の耐摩耗性が損なわれることになっ
て両立が困難になる。この様にして表面処理を行ったチ
タニアゾルは、広いpH領域で安定である。また、固形
分濃度を30%程度まで濃縮することも可能である。濃
縮方法としては、蒸発法、限外濾過法等公知の方法で行
うことができる。更にまた、分散媒を有機溶媒と置換し
ても安定である。最終的にできあがった超微粒子酸化チ
タン粒子の粒径は30nm以下好ましくは15nm以下
が良い。30nmを越えるとハードコート層の透明性が
悪くなる。
【0031】気相法で超微粒子酸化チタンを得る方法と
しては、蒸着技術が流用される。例えば、真空チャンバ
ーに金属チタンのバルクを入れ、10-4Pa以下に減圧
する。金属チタンを加熱、バルク表面からチタン原子を
蒸発させ、その後、これと酸素を反応させる。反応によ
って得られた酸化チタン分子をヘリウム等の不活性ガス
中に導入し、冷却、固化させる。このようにして30n
m以下の超微粒子酸化チタンが得られる。この酸化チタ
ンへの表面処理は、該酸化チタンをコロイド溶液化し、
その後は上記の湿式化学法で述べた方法と同様にして、
行うことができる。 酸化チタンの結晶構造は、ブルッ
カイト型、アナターゼ型、ルチル型の3つに分類される
が、本発明の超微粒子酸化チタンの結晶構造としては、
光触媒効果が小さいルチル型が好ましい。高純度のルチ
ル型酸化チタンゾルは、例えば、特開昭62−2352
15号公報に掲載されている方法で生成したものが使用
可能である。
【0032】ハードコート層の屈折率は1.55〜1.
70、好ましくは1.60〜1.70の範囲が良い。こ
のような屈折率に調整するための超微粒子酸化チタンの
屈折率は1.95以上が良く、好ましくは2.05以上
が良い。1.95より小さい場合は、ハードコート層中
に超微粒子酸化チタンを大量に含有せしめなければなら
なくなり、ハードコート層の耐磨耗性、耐光性等耐久性
が低下する。超微粒子酸化チタンの含有量は、ハードコ
ート層中の全固形分濃度で20〜60%、好ましくは2
0〜45%の範囲が良い。20%以下では、ハードコー
ト層の屈折率は不充分である。60%を越えると上記で
述べたようにハードコート層の耐久性が悪くなる。
【0033】本発明において、透明基体の片面または両
面に、直接または他の層を介してハードコート層を設け
る方法としては、前記で述べた硬化性の樹脂と超微粒子
酸化チタンを混合し、必要に応じて有機溶剤、分散剤、
増粘剤等を加え、ペイントシェーカー、サンドミル、パ
ールミル、ボールミル、アトライター、ロールミル、高
速インペラー分散機、ジェットミル、高速衝撃ミル、超
音波分散機等によって、分散して塗料またはインキと
し、これをエアドクターコーティング、ブレードコーテ
ィング、ナイフコーティング、リバースコーティング、
トランスファロールコーティング、グラビアロールコー
ティング、キスコーティング、キャストコーティング、
スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティン
グ、カレンダーコーティング、電着コーティング、ディ
ップコーティング、ダイコーティング等のコーティング
やフレキソ印刷等の凸版印刷、ダイレクトグラビア印
刷、オフセットグラビア印刷等の凹版印刷、オフセット
印刷等の平版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印
刷手法により透明基体の片面または両面上に単層もしく
は多層に分けて設け、溶媒を含んでいる場合は、熱乾燥
工程を経て、放射線(紫外線の場合、光重合開始剤が必
要)照射等により塗工層もしくは印刷層を硬化させるこ
とによって得る方法が挙げられる。なお、放射線が電子
線による場合は、コックロフトワルトン型、バンデグラ
フ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナ
ミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出さ
れる50〜1000KeVのエネルギーを有する電子線
等が使用され、紫外線の場合は、超高圧水銀灯、高圧水
銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、
メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利
用できる。
【0034】上記の塗料またはインクを作製する場合、
用いる超微粒子酸化チタンは、ゾル化もしくはコロイド
溶液化したものを用いるのが作業上、好ましい。ハード
コート層の樹脂として紫外線硬化型樹脂を選択した場
合、ハードコート層は、ハロゲンランプ、水銀ランプ等
紫外線領域に大きな照射強度もつ光源では、ハードコー
ト層中の酸化チタンが紫外線を吸収するために十分硬化
できない場合は、重合開始剤はとして可視光線を吸収し
活性ラジカルを発生するものと紫外線を吸収する重合開
始剤を混合して用いることが望ましい。
【0035】また、塗料、インクの塗工適性または印刷
適性を向上させるために、必要に応じ、シリコーンオイ
ル等のレベリング剤、ポリエチレンワックス、カルナバ
ワックス、高級アルコール、ビスアマイド、高級脂肪酸
等の油脂、イソシアネート等の硬化剤、酸化亜鉛、酸化
錫、水酸化アルミ、アルミナ、炭酸カルシウム、シリ
カ、合成雲母、アクリルビーズ、エポキシビーズ等の
0.1μm以下の超微粒子等の添加剤を適宜使用するこ
とができる。また、ディスプレイ表面に静電的に付着す
るホコリ等の汚れを防止するために帯電防止剤を添加し
ても良い。帯電防止剤は、前述の帯電防止層で説明した
材料がそのまま適用できる。
【0036】ハードコート層の厚さは1.0〜20.0
μmの範囲が、好ましくは5〜15μmの範囲が良い。
ハードコート層が1.0μmより薄い場合は、ハードコ
ート層の耐摩耗性が劣化したり、干渉ムラが発生した
り、紫外線硬化型樹脂を使用した場合など、酸素阻害に
より硬化不良を起こしたりする。20μmより厚い場合
は、樹脂の硬化収縮によりカールが発生したり、ハード
コート層にマイクロクラックが発生したり、さらに、透
明基体との密着性が低下したりする。
【0037】C.反射防止膜 反射防止の機能を得るために、ハードコート層上に、単
層もしくは複数層からなる反射防止膜を設ける。まず、
単層の反射防止膜について説明する。単層の場合の反射
防止膜の組成は特に限定されるものではないが、ハード
コート層の屈折率より小さい屈折率となるような組成と
する。具体的には、反射防止効果を向上させるために
は、反射防止膜の屈折率は、1.20〜1.45である
ことが好ましい。これらの特徴を有する材料としては、
例えば、LiF(屈折率n=1.4)、MgF2(n=
1.4)、3NaF・AlF3(n=1.4)、AlF3
(n=1.4)Na3AlF6(n=1.33)SiO2
(n=1.45)等の無機材料を微粒子化し、アクリル
系樹脂やエポキシ系樹脂等に含有させた無機系低反射材
料、フッ素系、シリコーン系の有機化合物、熱可塑性樹
脂、熱硬化型樹脂、放射線硬化型樹脂等の有機低反射材
料を挙げることができる。透明基体が熱による損傷(キ
ズ等)を受けやすいTAC、PET等のプラスチックフ
ィルムを使用する場合は、これら反射防止膜の材料とし
ては、放射線硬化型樹脂が好ましい。上記の如き組成を
有する反射防止膜は、その臨界表面張力が20dyne
/cm以下となるように構成されることが好ましい。臨
界表面張力が20dyne/cmより大きい場合は、反
射防止膜に付着した汚れが取れにくくなる。本発明にお
いては上記の中でも、特に、フッ素系の含フッ素材料が
汚れ防止の点において好ましい。
【0038】前記含フッ素材料としては、有機溶剤に溶
解し、その取り扱いが容易であるフッ化ビニリデン系共
重合体や、フルオロオレフィン/炭化水素オレフィン共
重合体、含フッ素エポキシ樹脂、含フッ素エポキシアク
リレート、含フッ素シリコーン、含フッ素アルコキシシ
ラン、さらに、TEFRON AF1600(デュポン
社製、屈折率n=1.30)、CYTOP(旭硝子
(株)社製、n=1.34)、17FM(三菱レーヨン
(株)社製、n=1.35)、オプスターJN−721
2(日本合成ゴム(株)社製、n=1.40)、LR2
01(日産化学工業(株)社製、n=1.38)等の含
フッ素材料を挙げることができる。これらは単独でも複
数組み合わせて使用することも可能である。
【0039】また、2−(パーフルオロデシル)エチル
メタクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオク
チル)エチルメタクリレート、3−(パーフルオロ−7
−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチ
ルメタクリレート、3−(パーフルオロ−8−メチルデ
シル)2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の含フ
ッ素メタクリレート、3−パフルオロオクチル−2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−(パーフルオロデ
シル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロ−9−
メチルデシル)エチルアクリレート等の含フッ素アクリ
レート、3−パーフルオロデシル1,2−エポキシプロ
パン、3−(パーフルオロ−9−メチルデシル)−1,
2−エポキシプロパン等のエポキサイド、エポキシアク
リレート等の放射線硬化型の含フッ素モノマー、オリゴ
マー、プレポリマー等を挙げることができる。これらは
単独もしくは複数種類混合して使用することも可能であ
る。
【0040】しかしながら、これらは耐汚染性には優れ
ているが、ヌレ性が悪いため、組成によってはハードコ
ート層上で反射防止膜がはじくという問題や、反射防止
膜がハードコート層から剥がれるという問題が生じるお
それがあるため、放射線硬化型樹脂として用いられるア
クリロイル基、メタアクリロイル基、アクリロイルオキ
シ基、メタアクリロイルオキシ基等の重合性不飽和結合
を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマーを適宜混
合し、使用することが望ましい。
【0041】さらに、5〜30nmのシリカ超微粒子を
水もしくは有機溶剤に分散したゾルとフッ素系の皮膜形
成剤を混合した低反射材料を使用することもできる。該
5〜30nmのシリカ超微粒子を水もしくは有機溶剤に
分散したゾルは、ケイ酸アルカリ塩中のアルカリ金属イ
オンをイオン交換等で脱アルカリする方法や、ケイ酸ア
ルカリ塩を鉱酸で中和する方法等で知られた活性ケイ酸
を縮合して得られる公知のシリカゾル、アルコキシシラ
ンを有機溶媒中で塩基性触媒の存在下に加水分解と縮合
することにより得られる公知のシリカゾル、さらには上
記の水性シリカゾル中の水を蒸留法等により有機溶剤に
置換することにより得られる有機溶剤系のシリカゾル
(オルガノシリカゾル)が用いられる。これらのシリカ
ゾルは水系および有機溶剤系のどちらでも使用すること
ができる。有機溶剤系シリカゾルの製造に際し、完全に
水を有機溶剤に置換する必要はない。上記シリカゾルは
SiO2として0.5〜50重量%濃度の固形分を含有
する。シリカゾル中のシリカ超微粒子の構造は球状、針
状、板状等様々なものが使用可能である。
【0042】皮膜形成剤としては、アルコキシシラン、
金属アルコキシドや金属塩の加水分解物や、ポリシロキ
サンをフッ素変性したものなどを用いることができる。
上記のような皮膜形成剤を用いることにより、反射防止
膜の臨界表面張力が低下して油分の付着を抑制すること
ができる。また、ディスプレイ表面に静電的に付着する
ホコリ等の汚れを防止するために帯電防止剤を反射防止
膜に添加したり、もしくは反射防止膜上に帯電防止層を
設けても良い。前記帯電防止層の厚さは、反射防止効果
に影響しない光学膜厚が望まれる。できれば10nm以
下が望ましい。尚、帯電防止剤は、前述の帯電防止層で
説明した材料がそのまま適用可能である。
【0043】本発明の単層の反射防止膜は、上記で述べ
た低反射材料を用い、ロールコーティングや印刷等によ
るウェットコーティング法や、真空蒸着、スパッタリン
グ、プラズマCVD、イオンプレーティング等による気
相法により、ハードコート層上に設けられる。ウェット
コーティング法で設ける場合は、塗工適性または印刷適
性を向上させるために、必要に応じ、シリコーンオイル
等のレベリング剤、ポリエチレンワックス、カルナバワ
ックス、高級アルコール、ビスアマイド、高級脂肪酸等
の油脂、イソシアネート等の硬化剤、炭酸カルシウムや
シリカゾル、合成雲母等0.05μm以下の超微粒子等
の添加剤を適宜使用することができる。
【0044】反射防止膜が良好な反射防止機能を発揮す
るための厚さについては、公知の計算式で算出すること
ができる。公知の文献(サイエンスライブラリ、物理学
9「光学」70〜72頁)によれば、入射光が反射防止
膜に垂直入射する場合に、反射防止膜が光を反射せず、
かつ100%透過するための条件は次の関係式を満たせ
ば良いとされている。なお、式中N0は反射防止膜の屈
折率、Nsはハードコート層の屈折率、hは反射防止膜
の厚さ、λ0は光の波長を示す。 N0=Ns1/2 (1) N0h=λ0/4 (2)
【0045】上記(1)式によれば、光の反射を100
%防止するためには、反射防止膜の屈折率が下層(ハー
ドコート層)の屈折率の平方根になるような材料を選択
すればよいことが分かる。但し、実際は、この数式を完
全に満たす材料は見出し難く、限りなく近い材料を選択
することになる。上記(2)式では(1)式で選択した
反射防止膜の屈折率と、光の波長から反射防止膜の最適
な厚さが計算される。例えば、ハードコート層、反射防
止膜の屈折率をそれぞれ1.50、1.38、光の波長
を550nm(視感度の基準)とし、これらの値を上記
(2)式に代入すると、反射防止膜の厚さは0.1μm
前後の光学膜厚、好ましくは0.10±0.01μmの
範囲が最適であると計算される。このように、反射防止
膜は極めて薄く、そして極めて均一に設ける必要がある
(厚さの面内バラツキはハードコート層との干渉によ
り、色ムラになる)。よって、反射防止膜を設ける方法
としては、気相法が好ましい。
【0046】次に反射防止膜を多層で設ける場合につい
て説明する。反射防止膜を多層で設ける場合は、高屈折
率層上に低屈折率層を設けた2層構成を1組又は複数組
積層した構成を、もしくは低屈折率層上に、高屈折率層
上に低屈折率層を設けた2層構成を1組または複数組積
層したものを、ハードコート層上に設けた積層構成とす
る。この場合の高屈折率層の屈折率はハードコート層よ
り高く1.65〜2.70の範囲にあることが好まし
い。また、最表層となる低屈折率層の屈折率は1.20
〜1.45の範囲が好ましく、高屈折層の下層(ハード
コート層側)となる低屈折率層の屈折率は、ハードコー
ト層の屈折率よりも低く、かつ上層である高屈折率層上
の低屈折率層より高く、1.35〜1.55の範囲が好
ましい。
【0047】高屈折率層には、例えば、ZnO(屈折率
n=1.9)、TiO2(n=2.3〜2.7)、Ce
2(n=1.95)、SnO2(n=1.95)、IT
O(n=1.95)、Al23(n=1.63)、La
23(n=1.95)、ZrO2(n=2.05)、Y2
3(n=1.87)等の高屈折率材料を用いることが
できる。これらは、例えば、蒸着、CVD、スパッタリ
ング等の気相法によりハードコート層上もしくは低屈折
率層上に直接設けることができ、粒径を30nm以下に
超微粒子化しコロイド溶液としたものを樹脂や溶剤等と
混合した塗料もしくはインクを、例えば、スピンコータ
ー、ロールコーター、印刷等により、ハードコート層上
もしくは低屈折率層上に設け、乾燥後、熱や放射線(紫
外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により
硬化させ形成することもできる。高屈折率層の厚さは、
0.05〜0.15μmとなるように調節する。
【0048】高屈折率層に用いる樹脂は、透明なもので
あれば任意であり、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、放射
線(紫外線を含む)硬化型樹脂などを用いることができ
る。熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレー
ト樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ア
ミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、グア
ナミン樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等用いるこ
とができ、更に、アルコキシシラン等の加水分解及び縮
合から得られるシリケート系オリゴマー、例えば、三菱
化学社製のMKCシリケートMS51等の無機系バイン
ダー等も使用することができる。これらの樹脂には、必
要に応じて架橋剤、触媒、重合開始剤等の硬化剤、重合
促進剤、溶剤、粘度調整剤、帯電防止剤等を加えること
ができる。
【0049】放射線硬化型樹脂としては、ポリエステル
樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、アルキッド樹脂、ポリブタジエン樹脂、スピロール
アセタール樹脂、ウレタン樹脂、多価アルコール等の多
官能化合物の(メタ)アクリレート等のオリゴマーまた
はプレポリマーおよび反応性希釈剤としてエチル(メ
タ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、スチレン、スチレン、メチルスチレン、N−ビニル
ピロリドン等の単官能モノマー及び多官能モノマー等を
用いることができる。
【0050】上記樹脂を紫外線硬化型樹脂として用いる
場合には、上記樹脂のモノマーないしプレポリマー成分
に光重合開始剤として、例えば、アセチフェノン類、ベ
ンゾフェノン類、α−アミロキシムエステル、ミヒラー
ベンゾイルベンゾエート、テトラメチルチウラムモノサ
ルファイド、チオキサントン類や、光増感剤としてn−
ブチルアミン、トリエチルアミンなどを混合して用い、
紫外線照射により硬化して被膜形成することができる。
【0051】最表層としての低屈折率層及び高屈折率層
の下層となる低屈折率層には、前記で説明した単層の反
射防止膜の材料がそのまま適用できる。反射防止膜とハ
ードコート層の界面(反射防止膜が多層の場合はその各
層の界面を含む)には、密着性強度や塗工適性等の向上
を目的に、接着層を設けたり、前述の透明基体と同様の
各種表面処理を施しても良い。この場合の接着層や表面
処理の厚さは30nm以下が望ましい。接着層の材料は
特に限定されるものではないが、前述の無機系のバイン
ダーを用いると耐光性が向上し好ましい。
【0052】(2)偏光フィルムの内容 上記構成の反射防止材料における透明基体のハードコー
ト層および反射防止膜が設けられていない側の面に、偏
光基体を介して保護材を積層することにより、偏光フィ
ルムを構成することができる。以下、本発明の偏光フィ
ルムの詳細について説明する。
【0053】A.偏光基体 偏光基体は、透明フィルムを形成できる材料で構成さ
れ、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニレン
等が使用できる。そして、このような材料を延伸させて
フィルム化することにより偏光基体を得ることができ
る。例えば、2色性素子として沃素または染料を吸着さ
せたポリビニルアルコールを一軸延伸して得られたポリ
ビニルアルコール(PVA)フィルムを用いることが好
ましい。偏光基体は10〜80μmの厚みを有するもの
が使用される。具体的には、PVAフィルムを一軸方向
に3〜4倍程度延伸し、高次の沃素イオン中に延伸した
PVAフィルムを含浸させることにより偏光基体を得る
ことができる。
【0054】B.保護材 上記の偏光基体は、強度等が不足しているため裂け易
く、湿度変化に対して収縮率が大きいという欠点を有し
ていることから、偏光基体の射防止材料が積層されない
側の面に保護材が積層される。なお、反射防止材料の透
明基体も偏光基体の保護材とは反対側の面に張り合わせ
られて保護材としての機能も奏している。保護材および
透明基体は、偏光基体の両面に、ポリエステル系接着
剤、ポリアクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポ
リ酢酸ビニル系接着剤等により接着される。
【0055】保護材としては、透明な高分子化合物のフ
ィルム、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロー
ス系フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネー
トフィルム等を使用することができる。その中でも特に
トリアセチルセルロースが好ましい。該フィルムの厚さ
は10〜2000μmが好ましい。また、これらのフィ
ルムには特にほう酸等のゲル化剤を使用したり、熱処理
やホルマール化を行うことによって、フィルムの耐水性
を向上させることが好ましい。また、偏光基体との密着
性を向上させるために、偏光基体との接着面の表面エネ
ルギーが50dyne/cm以上になるように、けん化
処理やコロナ処理等の表面処理を行うことが好ましい。
【0056】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて、本発明の反射
防止材料と偏光フィルムをさらに詳細に説明する。図1
は、本発明の反射防止材料の構成を示す概略断面図であ
り、反射防止材料10は、透明基体11の片面上に直接
ハードコート層12を有する構成である。なお、ハード
コート層12の表面には反射防止膜が形成されている
が、反射防止膜は極めて薄いために図示を省略している
(以下においても同じ)。図2は、本発明の偏光フィル
ム20の構成を示す概略断面図であり、偏光基体24の
片面に、透明基体21上にハードコート層22を有する
反射防止材料23が設けられ、偏光基体24の他方の面
に保護材25が設けられていることを示している。
【0057】図3は本発明の反射防止材料により反射防
止性を改善した液晶表示体30の構成を示すものであ
る。この液晶表示体30は、上面の液晶パネル31と下
面の導光板装置(EL)やランプ等の背面光源32とを
積層して形成されている。液晶パネル31には、例え
ば、ツイステッドネマチック(TN)液晶セルなどが使
用可能である。
【0058】TN液晶セルは、所望のパターンからなる
透明電極付きの2枚のガラス基板33、34の透明電極
面33’、および34’上に、ポリイミドの溶液を塗布
して配向膜を形成し、これをラビング操作により配向さ
せ、その後、このガラス基板33、34間にネマチック
液晶35を注入し、ガラス基板33、34周辺部をエポ
キシ樹脂等で封着することにより形成される。このネマ
チック液晶は、配向膜の作用により90゜捻れ配向す
る。このTN液晶セルの2枚のガラス基板の背面光源と
は反対側には、図2に示されるハードコート層22を有
する反射防止材料と保護材で偏光基体の両面を保護され
た偏光フィルム36を、また、その背面光源側には、ハ
ードコート層のない偏光フィルム37を、偏光角度が互
いに90゜捻れるように貼ることで液晶パネル31が形
成される。
【0059】上記TN液晶パネル31の透明電極に駆動
信号を印加すると信号が印加された電極間には電界が発
生する。その際、液晶分子の持つ電子的異方性により、
液晶分子の長軸が電界方向と平行になるため、液晶分子
による光の旋光性が失われることとなり、その結果、液
晶パネルには光が透過しない状態となる。画像の表示は
この時の光透過の差に基づくコントラストにより視覚情
報として認識される。上記液晶表示体30においては、
液晶パネル31に光を透過させた時の、液晶パネル31
の光の透過する部分と透過しない部分にコントラストを
持たせることにより画像表示を可能とするものである。
【0060】図4は、本発明の反射防止材料10を使用
した他の液晶表示体の構成を示す断面図である。図4に
おいて、液晶パネル41は、2枚のガラス基板43、4
4およびその間に介在するネマチック液晶45と、ガラ
ス基板43、44の外側に位置するハードコート層を有
しない上部の偏光フィルム46、ハードコート層を有し
ない下部の偏光フィルム47および該上部の偏光フィル
ム46の上に積層された反射防止材料10より構成され
ている。また、液晶表示体40は、液晶パネル41とそ
の下面に位置する背面光源32を積層して形成されてい
る。
【0061】
【実施例】本発明を実施例によってさらに詳細に説明す
る。なお、以下の説明において「部」は「重量部」を意
味するものとする。 <実施例1>まず、下記配合からなるハードコート層用
塗料をディスパーにて15分間攪拌、混合し、膜厚80
μm、透過率92%、屈折率1.49からなる透明基体
であるトリアセチルセルロース(商品名:フジタックU
VD80、富士写真フィルム社製)の片面上に、リバー
スコーティング方式にて塗布し、100℃で2分間乾燥
後、出力120w/cmの集光型高圧水銀灯1灯を用い
て、照射距離(ランプ中心から塗工面までの距離)10
cm、処理速度(塗工基体の水銀灯に対する速度)5m
/分で紫外線照射を行い、塗工膜を硬化させ、厚さ5μ
m、屈折率1.62のハードコート層を形成した。その
後、含フッ素シリカゾル(全固形分濃度;4%、溶媒;
エタノール/ブチルセロソルブ=50/50、商品名:
LR201、日産化学工業(株)社製)を上記ハードコ
ート層上にスピンコーティングにより塗布し、100℃
で1分間乾燥後、100℃で6時間熱キュアーし、厚さ
0.1μm、屈折率1.38、臨界表面張力11dyn
e/cmの反射防止膜を形成して本発明の反射防止材料
を得た。
【0062】 [ハードコート層用塗料] ・ルチル型二酸化チタンを二酸化ジルコニウムで表面処理した超微粒子酸化チタ ン 225部 (全固形分濃度;20%、溶媒;メタノール、平均粒径;10〜15nm、屈折 率;2.05、二酸化チタンと二酸化ジルコニウムの比率;100重量部/20 重量部(TiO2/ZrO2)) ・ウレタンアクリレート 48部 〔ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ アクリレートの混合物(水酸基価53mgKOH/g、以下DPPAと示す)2 200g、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下「HDI」という)168g 、およびジブチル錫ジラウレート(以下「DBTL」という)数滴を混合し、8 0℃に加熱して反応を約7時間行って得たもの。〕 ・重合開始剤 7部 (チバスペシャリティケミカル社製、商品名:イルガキュア#1800) ・イソプロピルアルコール 50部
【0063】<実施例2>実施例1のハードコート層用
塗料のウレタンアクリレートとしてペンタエリスリトー
ルトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアク
リレートの混合物(水酸基価120mgKOH/g、以
下PETAと示す)940g、HDI168g、および
DBTL数滴を混合し、80℃に加熱して反応を約5時
間行って得たウレタンアクリレートに変更した以外は実
施例1と同様にして本発明の反射防止材料を得た。 <実施例3>実施例1のハードコート層用塗料の超微粒
子酸化チタンとしてシリカで表面処理したルチル型二酸
化チタン(全固形分濃度;20%、溶媒;メタノール、
平均粒径;10nm、屈折率;2.10、二酸化チタン
と二酸化ジルコニウムの比率;100重量部/15重量
部(TiO2/SiO2))に変更した以外は実施例1と同
様にして本発明の反射防止材料を得た。ハードコート層
の屈折率は1.67であった。
【0064】<実施例4>実施例1のハードコート層用
塗料の配合を以下に変更した以外は実施例1と同様にし
て本発明の反射防止材料を得た。ハードコート層は厚さ
7μm、屈折率1.60であった。 [ハードコート層用塗料の配合] ・ルチル型二酸化チタンを二酸化ジルコニウムで表面処理した超微粒子酸化チタ ン 100部 (全固形分濃度;20%、溶媒;メタノール、平均粒径;10〜15nm、屈折 率;2.05、二酸化チタンと二酸化ジルコニウムの比率;100重量部/20 重量部(TiO2/ZrO2)) ・ウレタンアクリレート 42部 〔ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ アクリレートの混合物(水酸基価53mgKOH/g、以下DPPAと示す)2 200g、HDI168g、およびDBTL数滴を混合し、80℃に加熱して反 応を約7時間行い得たもの。〕 ・ジアクリレート 42部 〔ビスフェノキシエタノールフルオレン(大阪ガスケミカル(株)製、商品名B PEF)600g、アクリル酸258g、p−トルエンスルホン酸30g、トル エン1350g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1g、およびハイドロキノ ン0.03gを混合し、100℃〜115℃で還流しながら理論脱水量を得るま で脱水エステル化反応を行った。その後、反応液をアルカリ中和し、10%食塩 水で洗浄後、トルエンを除去して得たもの。〕 ・重合開始剤 6部 (チバスペシャリティケミカル社製、商品名:イルガキュア#1800) ・イソプロピルアルコール 50部
【0065】<実施例5>透明基体をTACから75μ
mPET(東洋紡社製、商品名:A4300)に変更し
た以外は実施例1と同様にして本発明の反射防止材料を
得た。 <比較例1>実施例のハードコート層用塗料の配合を以
下に変更した以外は実施例1と同様にして、比較用の反
射防止材料を得た。この時のハードコート層の屈折率は
1.53であった。 [ハードコート層用塗料] ・紫外線硬化型樹脂 119部 (大日本インキ化学工業社製、商品名:ユニディック17−806、 固形分濃度80%、酢酸エチル希釈) ・重合開始剤 5部 (チバスペシャリティケミカル社製、商品名:イルガキュア#184) ・イソプロピルアルコール 160部 <比較例2>ハードコート層を設けない以外は実施例1
と同様にして、比較用の反射防止材料を得た。
【0066】<比較例3>実施例1のハードコート層用
塗料の配合を以下に変更した以外は実施例1と同様にし
て比較用の反射防止材料を得た。この時のハードコート
層の屈折率は1.70であった。 [ハードコート層用塗料の配合] ・アナターゼ型チタニアゾル 175部 (固形分濃度;20%、溶媒;メタノール、平均粒径7nm、屈折率2.3) ・紫外線硬化型樹脂 75部 (大日本インキ化学工業社製、商品名:ユニディック17−806、 固形分濃度80%、酢酸エチル希釈) ・重合開始剤 5部 (チバスペシャリティケミカル社製、商品名:イルガキュア#1800) ・イソプロピルアルコール 30部 <比較例4>反射防止膜を設けない以外は実施例1と同
様にして、比較用の反射防止材料を得た。
【0067】実施例1〜5、比較例1〜4で得られた反
射防止材料について、反射率、耐摩耗性、耐薬品性、臨
界表面張力、耐汚染性、耐光性および画像コントラスト
を下記方法により評価した。さらに、実施例1〜5、比
較例1〜4の各反射防止材料を用い、図2に示される構
成のハードコート層付偏光フィルム20を作製した。次
いで、上記ハードコート層付偏光フィルム20を図3に
示すようにガラス基板33に貼り付け、液晶表示体30
を得た。このようにして作製した実施例1〜5、比較例
1〜4の各液晶表示体30を用いて、画像コントラスト
を下記方法により評価した。尚、これらの各液晶表示体
30の画像サイズは、例えば10.4インチとし、解像
度は、例えば800×600ドットとして行った。
【0068】反射率は分光光度計UV3100(島津製
作所社製)を使用し、波長領域400〜700nmの範
囲の5゜の正反射を測定し、JIS Z8701に従っ
て視感度補正したY値で表した。光源はC、測定は非測
定面(透明基体側)を黒マジックで完全に黒塗りした状
態で行った。反射防止性は、Y値が1.5%以下であれ
ば優れており、4%を越えるとかなり悪くなる。
【0069】耐摩耗性は日本スチールウール社製のスチ
ールウール#0000を板紙耐摩耗試験機(熊谷理機工
業社製)に取り付け、反射防止材料の反射防止膜面(比
較例4はハードコート層表面)を荷重200g/cm2
にて50回往復させる。その後、その部分のHAZE値
の変化δH(下記計算に基づく)を東洋精機社製HAZ
Eメーターで測定した。耐磨耗性はδHが1以下で良好
で、5を越えると傷が多くなり、実用上問題となる。な
お、HAZE値の測定は反射防止材料単体で行った。 HAZE値変化δH=試験後のHAZE値−試験前のH
AZE値
【0070】耐薬品性は、反射防止膜面(比較例4につ
いてはハードコート層表面)をイソプロピルアルコール
を含ませた綿棒(ジョンソン社製)で、50往復擦った
後に、表面に傷や剥がれ等著しい変化があった場合を
×、変化がない場合を○、その中間を△として評価し
た。
【0071】臨界表面張力はウィル・ヘルミー法により
反射防止材料の反射防止膜面(比較例4についてはハー
ドコート層表面)の水とヨウ化メチレンに対する接触角
を測定し、コーティングの基礎科学(原崎 勇次著 槇
書店発行)p170〜171記載の次式に代入し、Zi
smamプロットから、COSθ−1に外挿したγLV
゜の値から求めた。 COSθ=1+b(γc−γLV゜)ただし、γLV゜
≧γc θ:固/液の接触角、γLV゜:液体の表面張力、γ
c:臨界表面張力、 b:定数
【0072】耐汚染性は、反射防止膜面(比較例4はハ
ードコート層表面)に菜種油をスポイトで1滴、滴下し
た後、滴下した菜種油をリグロインを含ませた旭化成社
製のベンコットで20往復ラビングする。表面に傷や汚
れ(ベンコットの繊維付着など)が認められる場合を
×、全く変化がない場合を○、その中間を△とした。
【0073】耐光性は(株)スガ試験機社製のフェード
メーターで200時間試験後の外観変化を目視で観察、
外観に全く変化がない場合を○、外観にやや変化が認め
られる場合を△、外観に著しい変化が認められる場合を
×とした。
【0074】画面コントラストはJIS C7072 1
988に於ける液晶表示パネルのコントラスト比(C
R)測定方法に準拠し、評価した。画像コントラストの
評価における光源60−液晶パネル61−測光器62の
位置関係を図5に示す。この場合、光源60と液晶パネ
ル61との間は、例えば1cm、液晶パネル61と測光
器62との間は、例えば50cm、測光器の開口角は、
例えば5゜に設定した。なお、光源には5WのELを使
用し、測光器にはミノルタカメラ社製のLS−100を
使用した。CRが3以上の場合を○、同2以上〜3未満
の場合を△、同2未満を×とした。以上の評価結果を表
1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1の結果から明らかなように、本発明の
反射防止材料はいずれも良好な特性が得られているのに
対し、比較例1,2,4の反射防止材料では、いずれも
反射率および画像コントラストに問題を有し、加えて、
比較例2は耐摩耗性と耐薬品性に劣り、また、比較例4
は臨界表面張力が大きく耐汚染性に問題を有する。さら
に、比較例3は、耐光性が実用に耐え得るものではなか
った。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、ディスプレイへの太陽
光および蛍光灯等の外部光の映り込みを防止することの
できる優れた反射防止性を発揮し、画像コントラストを
低下させることなく、ギラツキ等のない鮮明な画像を得
ることができるとともに、光学的に安定で優れた耐摩耗
性、耐薬品性、耐汚染性を示し、かつ、優れた耐光性を
示す反射防止材料と偏光フィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射防止材料の構成を示す概略断面
図である。
【図2】 本発明の反射防止材料を使用した偏光フィル
ムの構成を示す概略断面図である。
【図3】 反射防止材料を使用した偏光フィルムを具備
する液晶表示体の構成を示す概略断面図である。
【図4】 反射防止材料を使用した偏光フィルムを具備
する他の液晶表示体の構成を示す概略断面図である。
【図5】 画像コントラストの測定装置の配置図を示す
概略図である。
【符号の説明】
10…反射防止材料、11…透明基体、12…ハードコ
ート層、20…ハードコート層付偏光フィルム、21…
透明基体、22…ハードコート層、23…反射防止材
料、24…偏光基体、25…保護材、30…液晶表示
体、31…液晶パネル、32…背面光源、33,34…
ガラス基板、33’,34’…透明電極面、35…ネマ
チック液晶、36…偏光フィルム、40…液晶表示体、
41…液晶パネル、43,44…ガラス基板、45…ネ
マチック液晶、46,47…偏光フィルム、60…光
源、61…液晶パネル、62…測光器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本智久 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所 情報メディア事業部内 (56)参考文献 特開 平7−159603(JP,A) 特開 平7−151902(JP,A) 特開 平11−133204(JP,A) 特開 平11−199797(JP,A) 特開 平9−125003(JP,A) 特開 平7−168006(JP,A) 特開 昭63−4201(JP,A) 特開2000−75105(JP,A) 特開2000−9908(JP,A) 特開2000−9907(JP,A) 特開2000−329905(JP,A) 特開 平5−179157(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基体の片面もしくは両面に、直接ま
    たは他の層を介して、下記化1で表されるウレタン(メ
    タ)アクリレート化合物のいずれかをモノマー成分とし
    た放射線、または熱との組み合わせにより硬化する樹脂
    と、ケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、錫およびセ
    シウムの中から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物
    あるいは水酸化物で表面処理された超微粒子酸化チタン
    を少なくとも含有するハードコート層が設けられ、該ハ
    ードコート層上に反射防止膜が設けられたことを特徴と
    する反射防止材料。【化1】 (式中、R は水素原子またはCH 、R は多価アル
    コール残基を表し、また、Xはイソシアネート残基、Y
    は多価アルコール残基を表す。aおよびbは1〜5の整
    数、kは1〜5の整数、lは1〜3の整数、mは1〜2
    の整数、nは1〜6の整数を表す。ただし、kとl、k
    とmとnは同時に1ではない。)
  2. 【請求項2】 前記酸化チタンの結晶構造がルチル型で
    あることを特徴とする請求項1に記載の反射防止材料。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載の反射防
    止材料の前記透明基体の前記ハードコート層および前記
    反射防止膜が設けられていない側の面に、偏光基体を介
    して保護材を積層したことを特徴とする偏光フィルム。
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