JP2004361922A - 塗布型光学膜用材料、およびそれを用いた光学多層膜と反射スクリーン - Google Patents

塗布型光学膜用材料、およびそれを用いた光学多層膜と反射スクリーン Download PDF

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Abstract

【課題】異なる屈折率をもつ膜を適正に形成することが可能な塗布型光学膜用材料を提供することを目的とし、また整形が容易で、生産性に優れた光学多層膜及び反射スクリーンを提供する。
【解決手段】25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーター7.3〜10の有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを基体上に塗布・硬化して得られる高屈折率の光学膜12Hと、溶解パラメーターが7.3未満もしくは10超の有機溶媒と、樹脂とを含有し、樹脂の溶解性パラメーターが光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さい塗布型光学膜用材料を塗布・硬化して得られる低屈折率の光学膜12Lとが積層されてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は塗布型光学膜用材料に関し、それを用いて形成した光学多層膜、さらに、該光学多層膜を備えた反射スクリーンに関する。
光学材料には、ガラス等の無機光学材料とプラスチック等の有機高分子光学材料とがあるが、いずれの光学材料とも何らかの欠点を有しており光学材料に求められる要求をすべて満足するものではなかった。
すなわち、有機高分子光学材料は、さまざまな形状に成形加工し易く、迅速な大量生産性があり、軽くて割れにくいという利点を有するが、屈折率が低い、軟らかい、傷つき易い、吸湿性があるために形状変化が起こって光学特性が変化する、複屈折率が大きい等の欠点を有していた。
一方、無機光学材料は、硬くて傷つきにくく、耐熱性が高く、吸湿性が小さいこと、屈折率は有機高分子光学材料よりも高く幅広く選択できる、複屈折率が小さい、該解像度が高いという利点を有するが、衝撃で割れ易い、成形性が悪い、迅速な大量生産性が悪いという欠点を有していた。
したがって、現状では両者ともに光学材料として不十分であり、それらの欠点のない、つぎの5つの特性を満たす新しい光学材料が求められていた。
1)加工性が良いこと、
2)屈折率値を自由に連続的に選択できること、
3)耐衝撃性があり、割れにくいこと、
4)着色性が少なく、広い波長域において可視光の光透過率が高いこと、
5)傷つきにくいこと
ところで、上記の光学材料を検討する上で、ある屈折率をもつ光学膜の上に異なる屈折率をもつ光学膜を積層することにより光学材料として所望の機能を付与する手法がある。例えば、波長550nmの光に対する屈折率が1.35〜1.45の低屈折率膜の下層に高屈折率膜を設けると効果的な光反射防止膜が得られる(例えば、特許文献1参照。)。
また、有機高分子材料中に種々の金属酸化物の微粒子を混入させることにより、塗膜の屈折率を自由に調整することが可能であり、これをフィルムやレンズ上に塗布することによって、ディスプレイ、モニタ、レンズの表面特性を改良する手法、あるいはそれを光学材料に用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−64601号公報(段落0017〜0018、図1) 特開2000−171603号公報(段落0024、図1)
しかしながら、塗膜中に占める微粒子の割合が増加するに伴い、その界面における補強が十分でない場合、あるいは微粒子と樹脂の収縮率が違う場合などでは膜強度が低下するため、その塗膜を下層の光学膜として、その上に屈折率のことなる光学膜を塗布により積層しようとすると、下層において微粒子と樹脂との界面で膜破壊や溶出を起こすなどの問題が発生し、目的の特性を持つ光学材料を得ることができなかった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、異なる屈折率をもつ膜を適正に形成することが可能な塗布型光学膜用材料を提供することを目的とし、また成形が容易で、生産性に優れた光学多層膜及び反射スクリーンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する請求項1の発明に係る塗布型光学膜用材料は、25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーターが7.3〜10である有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量が350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを基体上に塗布して得られる第1の光学膜上に第2の光学膜を塗布形成するのに用いられる塗布型光学膜用材料であって、溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さいことを特徴とする。
請求項1の発明により、微粒子含有により膜強度の低い第1の光学膜の上に積層塗布することが可能で、クラック、溶出等が生じない塗布型光学膜用材料とすることが可能となる。
前記課題を解決するために提供する請求項2の発明に係る光学多層膜は、25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーターが7.3〜10である有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量が350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを基体上に塗布・硬化して得られる第1の光学膜と、溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さい塗布型光学膜用材料を塗布・硬化して得られる第2の光学膜とが積層されてなることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項3の発明に係る光学多層膜は、請求項2の発明において、前記第1の光学膜の弾性率が240kgf/mm以下であることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項4の発明に係る光学多層膜は、請求項2の発明において、前記第1の光学膜の膜厚が80nm〜15μmであることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項5の発明に係る光学多層膜は、請求項2の発明において、前記第1の光学膜の屈折率が1.70〜2.10であり、前記第2の光学膜の屈折率が1.30〜1.69であることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項6の発明に係る光学多層膜は、請求項2の発明において、前記第1の光学膜と前記第2の光学膜とが交互に積層された2n+1層(nは1以上の整数である。)からなる積層膜であることを特徴とする。
前記課題を解決するために提供する請求項7の発明に係る光学多層膜の製造方法は、基体上に、25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーターが7.3〜10である有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量が350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを塗布し硬化して第1の光学膜を形成する工程と、溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さい光学膜用材料Bを前記第1の光学膜上に塗布し硬化して第2の光学膜を形成する工程とからなることを特徴とする。
請求項2〜7の発明により、目的の屈折率と膜厚を有する第1の光学膜と第2の光学膜とが積層されるため、特定波長帯の光に対して高反射特性を有し、少なくともこれらの波長領域以外の可視波長域の光に対しては高透過特性を有する機能性の光学膜を塗布によって形成することが可能となる。
前記課題を解決するために提供する請求項8の発明に係る反射スクリーンは、基板と、光吸収層と、請求項2に記載の光学多層膜と、光拡散層とが順次設けられてなることを特徴とする。
請求項8の発明により、プロジェクターからの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収する選択反射が可能となるため、反射スクリーン上の映像の黒レベルを下げて高コントラストを達成することが可能となり、部屋が明るい状態でもコントラストの高い映像を表示することが可能となる。
請求項1の発明によれば、微粒子含有により膜強度の低い第1の光学膜の上に積層塗布することができ、クラック、溶出等が生じない塗布型光学膜用材料とすることができる。
請求項2〜7の発明によれば、特定波長帯の光に対して高反射特性を有し、少なくともこれらの波長領域以外の可視波長域の光に対しては高透過特性を有する機能性の光学膜を塗布によって形成することができる。
請求項8の発明によれば、反射スクリーン上の映像の黒レベルを下げて高コントラストを達成でき、部屋が明るい状態でもコントラストの高い映像を表示することができる。
以下に、本発明に係る塗布型光学膜用材料の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であり、これに限定されるものではない。
本発明に係る塗布型光学膜用材料は、所定の溶解パラメーターの溶媒中に溶解した樹脂に微粒子が分散された高屈折率タイプの光学膜用材料Aに対して、含有される有機溶媒の溶解パラメーター及び樹脂の溶解性パラメーターが所定の関係を有する低屈折率タイプの光学膜用材料Bである。また、光学膜用材料Bは塗布された後に硬化反応により、光学膜用材料Aで形成された光学膜よりも低屈折率の光学膜となるものである。
(1)光学膜用材料A
光学膜用材料Aは、溶解パラメーターが7.3〜10の範囲内にある有機溶媒に、分子量が350〜50000の樹脂を溶解し、さらに微粒子を体積比率で25〜40vol%の範囲で添加、分散されたものである。
溶解パラメーターとは、有機溶媒となる溶剤の極性を示す指標であり、一般にSP(ソルビリティ・パラメーター)値とも呼ばれるものである。また、溶媒の樹脂に対する親和性の度合いを示す尺度ともなる。溶解パラメーター7.3〜10の範囲内にある溶剤としては、例えば、メチルイソブチルケトン(8.4)、アセトン(9.9)、シクロヘキサノン(9.9)、メチルエチルケトン(9.3)、ジイソブチルケトン(7.8)などである(括弧内は溶解パラメーター(SP値))。
なお、溶解パラメーターは、当業者に公知の濁度測定法をもとに数値定量化されるものである(K.W.Suh,D.H.Clarke,J.Polymer.Sci.,A−1,5,1671(1967))。あるいは、分子結合定数の値から次式により化学構造から計算することができる(P.S.Small,“Some Factors Affecting the Solubility of Polymers,”J.Appl.Chem.,3、71(1953))。
Figure 2004361922
光学膜用材料Aに用いられる樹脂は、紫外線などの放射線、熱からのエネルギーにより硬化反応を起こす官能基を分子内に有する樹脂である。その分子量は350〜50000、より好ましくは分子量350〜20000とする。分子量350より小さい場合には有機溶剤への溶解性が低下し、逆に分子量50000よりも大きい場合には、微粒子の分散性が悪くなる。
上記樹脂を硬化反応させる方法は放射線または熱いずれでもよいが、紫外線照射により樹脂の硬化反応を行う場合には、重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエート等のパーオキシド系開始剤が挙げられる。これらの開始剤の使用量は、重合性単量体合計100重量部あたり0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部とする。
また、その樹脂の分子中には、分子構造の途中及び/又は末端に、ビニル基、カルボキシル基、ウレタン基、ウレア基等の反応性基や極性基を含んでいてもよい。例えば、-SO3M、-OSO3M、-COOM、P=O(OM)2(ここで、式中Mは、水素原子あるいは、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属である。)、3級アミン、4級アンモニウム塩(R1(R2)(R3)NHX(ここで、式中R、R、Rは、水素原子あるいは炭化水素基であり、X-は塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオンあるいは無機・有機イオンである。))が挙げられる。また、-OH、-SH、-CN、エポキシ基等の極性官能基もある。上記反応性基や極性基は、樹脂を調製する際に反応性基や極性基を有する単量体を含む単量体成分を共重合するか、又は、共重合して得られた樹脂に対して公知の方法により導入することができる。
光学膜用材料Aに用いられる微粒子は、成膜された後の光学膜の屈折率を調整するために添加される高屈折率材料の微粒子であり、Ti、Zr、Al、Ce、Sn、La、In、Y、Sb、等の酸化物、または、In- Sn等の合金酸化物が挙げられる。なお、光触媒を抑える目的でTi酸化物にAl、Zr等の酸化物が適当量含有されたとしても、本発明の効果を妨げるものではない。
また、微粒子の比表面積は55〜85 m2/gが好ましく、75〜85 m2/gであることがより好ましい。比表面積がこの範囲にあると、微粒子の分散処理により、光学膜用材料中における微粒子の粒度で100nm以下に抑えることが可能となり、ヘイズの非常に小さな光学膜を得ることが可能である。
上記溶媒中に樹脂が溶解された材料における微粒子の配合比率は、所望の膜屈折率によって変わってくるが、形成膜中において25〜40vol%であることが好ましい。配合比率が40vol%を超えると、微粒子の分散性が十分でなくなり膜形成が困難となる。配合比率は25〜34vol%であることがより好ましい。
光学膜用材料Aは塗布により塗膜とされた後、放射線または熱によって硬化反応が促進され高屈折率タイプの第1の光学膜となる。
この光学膜の屈折率は、1.70〜2.10とすることが好ましい。屈折率を2.10よりも高くすると、微粒子配合比率が40vol%を超えることになり、微粒子の分散性が不充分となって光学膜としての機能が損なわれ、屈折率を1.70よりも低くすると、後述する第2の光学膜を積層した場合の反射特性が不十分となるからである。
また、この光学膜の弾性率は、膜中の微粒子により240kgf/mm2以下となり、膜強度が比較的低くなる。
また、この光学膜の膜厚は、80nm〜15μmとすることが好ましい。膜厚を15μmより厚くすると、分散し切れなかった微粒子によるヘイズ成分が増大して光学膜としての機能が得られなくなるからである。なお、膜厚は600〜1000nmとすることがより好ましい。
(2)光学膜用材料B
光学膜用材料Bは、溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さいものである。樹脂は有機溶媒に溶解した状態であり、必要に応じてその中に微粒子が添加され分散されていてもよい。
溶解性パラメーターとは、樹脂の極性を示す指標であり、一般にSP(ソルビリティ・パラメーター)値とも呼ばれるものである。また、樹脂の溶媒に対する親和性の度合いを示す尺度であり、樹脂間の相溶性を判断する上でも重要な尺度となるものである。また、溶解性パラメーターは、溶媒における溶解パラメーターと同様の方法で数値定量化されるものである。
光学膜用材料Bに用いられる樹脂は、紫外線などの放射線、熱からのエネルギーにより硬化反応を起こす官能基を分子内に有する樹脂であり、その溶解性パラメーターが光学膜用材料Aにおける樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さくなるように樹脂を選択する。適用する樹脂としてはフッ素系樹脂などが好適である。例えば、光学膜用材料Aに用いる樹脂を溶解性パラメーター9.5のウレタンアクリレートとした場合には、溶解性パラメーターが6.8以下の樹脂を用い、例えば溶解性パラメーターが6.2の末端カルボキシル基をもつパーフルオロブテニルビニルエーテルの重合体とする。
上記溶解性パラメーターの差が2.7未満であると、光学膜用材料Aで形成された光学膜の上にこの光学膜用材料Bを積層して塗布すると、光学膜用材料Aで形成された光学膜が破壊、または溶解されてしまい設計膜厚からずれることとなる。一般的には、樹脂間の溶解性パラメーターの差が1以上であれば相溶性を失うと考えられているが、本発明の場合、微粒子が体積比率で25〜40vol%の範囲で含有され、弾性率が240kgf/mm2以下の光学膜上に形成することが必要であるため、少なくとも2.7以上の溶解性パラメーター差が必要となる。
光学膜用材料Bにおける樹脂の配合比率は、所望の膜屈折率によって変わってくるが、形成膜中において25〜100vol%であることが好ましい。配合比率が25vol%より低いと、微粒子の分散性が十分でなくなり膜形成が困難となる。
光学膜用材料Bに用いられる微粒子は、成膜された後の光学膜の屈折率を調整するために必要に応じて添加される低屈折率材料の微粒子であり、SiO2、MgF2、あるいはフッ素系樹脂からなる微粒子が挙げられる。また、Ti、Zr、Al、Ce、Sn、La、In、Y、Sb、等の酸化物、または、In- Sn等の合金酸化物が添加されていてもよい。なお、光触媒を抑える目的でTi酸化物にAl、Zr等の酸化物が適当量含有されたとしても、本発明の効果を妨げるものではない。
光学膜用材料Bに用いられる有機溶媒は、その溶解パラメーターが光学膜用材料Aに用いられる有機溶媒の溶解パラメーターの範囲外となるようにする。具体的には、光学膜用材料Bの有機溶媒を、溶解パラメーター7.3未満、または10を超える範囲にある溶剤とする。溶解パラメーター7.3未満の範囲にある溶剤としては、例えばフッ素系溶媒である。また、溶解パラメーター10を超える範囲にある溶剤としては、例えばメタノール(14.5)、エタノール(12.7)、ブタノール(11.4)などのアルコール系溶媒などである(括弧内は溶解パラメーター(SP値))。
光学膜用材料Bにおける有機溶媒の配合比率は、設定膜厚、粘度、塗布方法にもよるが、不揮発成分に対して50〜99wt%が好ましい。50wt%よりも溶媒比率が低いと、塗布膜のレべリング効果の劣化や、分散不良等が起きる。また、溶媒の比率が99wt%よりも高いと、膜厚が50nmよりも薄くなる。
なお、光学膜用材料A,Bに用いられる有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコールアセテート等のエステル系溶媒、含フッ素溶媒としては、パーフルオロベンゼン、ペンタフルオロベンゼン、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンなどの含フッ素芳香族炭化水素類、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリプロピルアミンなどの含フッ素アルキルアミン類、パーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロ−2,7−ジメチルオクタン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1H−1,1−ジクロロパーフルオロプロパン、1H−1,3−ジクロロパーフルオロプロパン、1H−パーフルオロブタン、2H,3H−パーフルオロペンタン、3H,4H−パーフルオロ−2−メチルペンタン、2H,3H−パーフルオロ−2−メチルペンタン、パーフルオロ−1,2−ジメチルヘキサン、パーフルオロ−1,3−ジメチルヘキサン、1H−パーフルオロヘキサン、1H,1H,1H,2H,2H−パーフルオロヘキサン、1H,1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタン、1H−パーフルオロオクタン、1H−パーフルオロデカン、1H,1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカンなどの含フッ素脂肪族炭化水素類、パーフルオロデカリン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロ−1,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどの含フッ素脂環族炭化水素類、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、フッ素含有低分子量ポリエーテルなどの含フッ素エーテル類を単独または混合して用いることが可能であり、光学膜用材料A,Bの有機溶媒が上記の溶解パラメーターの関係となるようにこの中から選択されればよい。例えば、光学膜用材料Aに用いられる有機溶媒を溶解パラメーター8.3のメチルイソブチルケトンとし、光学膜用材料Bに用いられる有機溶媒を溶解パラメーター6.0の含フッ素アルコール(C6F13C2H4OH)とパーフルオロブチルアミンとの混合溶媒とする。
また、これら有機溶媒は必ずしも100%純粋である必要はなく、異性体、未反応物、分解物、酸化物、水分等の不純成分が20%以下であれば含まれていてもかまわない。
光学膜用材料Aにおける溶解パラメーター7.3〜10の範囲内にある有機溶媒とし、光学膜用材料Bの有機溶媒を、溶解パラメーター7.3未満、または10を超える範囲にある溶剤とすることにより、溶解性パラメーターが2.7以上の差がある関係の樹脂それぞれを光学膜用材料A,Bそれぞれにおいて十分に溶解することが可能となる。さらに、光学膜用材料Aで形成された、微粒子が体積比率で25〜40vol%の範囲で添加され、弾性率が240kgf/mm2以下の光学膜上に透明性を保持したまま光学膜用材料Bを積層塗布することが可能となる。
光学膜用材料Bは塗布により塗膜とされた後、硬化反応により第1の光学膜よりも低屈折率の第2の光学膜となる。
この光学膜の屈折率は1.30〜1.69とすることが好ましい。屈折率が1.69よりも高くなると第1の光学膜との屈折率の差が確保できず、第1の光学膜上に積層した場合の反射特性が十分ではなくなり、1.3よりも低い屈折率をもった膜を形成することは困難だからである。
また、この光学膜の膜厚は、80nm〜15μmとすることが好ましく、600〜1300nmとすることがより好ましい。
上記光学膜用材料A,Bの製造に当たっては、混練工程、分散工程及びこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程によって行われる。本発明において使用する微粒子、樹脂、溶媒など全ての原料は何れの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。分散及び混練には、アジター、ペイントシェーカー等の従来公知の装置を用いればよい。
つぎに、本発明に係る反射スクリーンの実施の形態について説明する。
本発明に係る反射スクリーンの構成例を図1に示す。反射スクリーン10は、基板11上に、光学多層膜12と、光吸収層13と、光拡散層14とが設けられた構成である。
基板11は、透明フィルム、ガラス板、アクリル板、メタクリルスチレン板、ポリカーボネート板、レンズ等の所望の光学特性を満足するものであればよい。光学特性として、上記基板11を構成する材料の屈折率は1.3〜1.7、ヘイズは8%以下、透過率は80%以上が好ましい。また、基板11にアンチグレア機能をもたせてもよい。
透明フィルムはプラスチックフィルムが好ましく、このフィルムを形成する材料としては、例えばセルロース誘導体(例、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース及びニトロセルロース)、ポリメチルメタアクリレート、メチルメタクリレートと他のアルキル(メタ)アクリレート、スチレンなどといったビニルモノマーとの共重合体などの(メタ)アクリル系樹脂;ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)などのポリカーボネート系樹脂;(臭素化)ビスフェノールA 型のジ(メタ)アクリレートの単独重合体ないし共重合体、(臭素化)ビスフェノールA のモノ(メタ)アクリレートのウレタン変性モノマーの重合体および共重合体などといった熱硬化性(メタ)アクリル系樹脂;ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートおよび不飽和ポリエステル;アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが好ましい。また、耐熱性を考慮したアラミド系樹脂の使用も可能である。この場合には加熱温度の上限が200℃以上となり、その温度範囲が幅広くなることが予想される。
プラスチックフィルムは、これらの樹脂を伸延あるいは溶剤に希釈後フィルム状に成膜して乾燥するなどの方法で得ることができる。厚さは剛性の面からは厚いほうがよいが、ヘイズの面からは薄いほうが好ましく、通常25〜500μm程度である。
また、上記プラスチックフィルムの表面がハードコートなどの被膜材料で被覆されたものであってもよく、無機物と有機物からなる光学多層膜の下層にこの被膜材料を存在させることによって、付着性、硬度、耐薬品性、耐久性、染色性などの諸物性を向上させることも可能である。
また、基板11上に光学機能性薄膜、あるいは透明支持体表面処理として、下塗り層を設けてもよい。下塗り層は、オルガノアルコキシメタル化合物やポリエステル、アクリル変性ポリエステル、ポリウレタンが挙げられる。また、コロナ放電、UV照射処理を行うのが好ましい。
光学多層膜12は、本発明の根幹をなすものであり、第1の光学膜として上記光学膜用材料Aを基体上に塗布・硬化して得られる高屈折率の光学膜12Hと、第2の光学膜として上記光学膜用材料Bを塗布・硬化して得られる低屈折率の光学膜12Lとが交互に積層された構成である。詳しくは、基板上から、まず高屈折率の光学膜12Hが設けられ、ついで低屈折率の光学膜12Lが設けられ、以降光学膜12Hと光学膜12Lとが交互に設けられ、最後に光学膜12Hが設けられた構成であり、2n+1層(nは1以上の整数である。)からなる積層膜となっている。
光学膜12Hは、基板11、または光学膜12Lの上に上記光学膜用材料Aを塗布した後に硬化反応により形成される光学膜である。この光学膜12Hは屈折率を調整するために添加された微粒子により、弾性率が240kgf/mm2以下の比較的膜強度の低い光学膜となっている。
光学膜12Hの膜厚は、80nm〜15μm、より好ましくは600〜1000nmとする。15μmより厚くすると、分散し切れなかった微粒子によるヘイズ成分が増大して光学膜としての機能が得られないからである。
また、光学膜12Hの屈折率は、1.70〜2.10とすることが好ましい。屈折率を2.10よりも高くすると、微粒子配合比率が40vol%を超えることになり、微粒子の分散性が不充分となって光学膜としての機能が損なわれる。
また、屈折率を1.70よりも低くすると、光学膜12Lを積層した場合の反射特性が十分ではなくなり、スクリーンとしての特性が不充分となる。
光学膜12Lは、光学膜12Hの上に上記光学膜用材料Bを塗布した後に硬化反応により形成される屈折率1.30〜1.69の光学膜である。光学膜12Lの屈折率は光学膜用材料Bに含まれる樹脂の種類、場合によっては微粒子の種類及び添加量などにより決まる。なお、屈折率が1.69よりも高くなると光学膜12Hとの屈折率の差が確保できず、光学膜12Hに積層した場合の反射特性が十分ではなくなり、スクリーンとしての特性が不充分となる。また、1.3よりも低い屈折率をもった膜を形成することは困難であり、屈折率1.3が製造上の下限となる。
光学膜12Lの膜厚は、80nm〜15μm、より好ましくは600〜1000nmとする。
以上の構成により、光学多層膜12は、赤色、緑色、青色の三波長帯の光に対して高反射特性を有し、少なくともこれらの波長領域以外の可視波長域の光に対しては高透過特性を有するようになる。なお、光学膜12H,12Lそれぞれの屈折率や厚みを調整することにより、光学多層膜12として反射する三波長帯の波長位置をシフトさせて調整することが可能であり、これによりプロジェクターから投射される光の波長に対応させた光学多層膜12とすることができる。
なお、光学多層膜12を構成する光学膜12H,12Lの層数は特に限定されるものではなく、所望の層数とすることができる。また、光学多層膜12はプロジェクター光の入射側及びその反対側の最外層が光学膜12Hとなる奇数層により構成されることが好ましい。光学多層膜12を奇数層の構成とすることにより、偶数層とした構成の場合よりも三原色波長帯域フィルターとして機能が優れたものとなる。
光学多層膜12の具体的な層数は3〜7層の奇数層とすることが好ましい。層数が2以下の場合には反射層としての機能が十分ではないためである。一方、層数が多いほど反射率は増加するが、層数8以上では反射率の増加率が小さくなり、光学多層膜12の形成所要時間をかけるほど反射率の改善効果が得られなくなるためである。
光吸収層13は、光学多層膜12を透過した光を吸収させるためのもので、例えば、図1では基板11の光学多層膜12が設けられた面とは反対面に黒色の樹脂フィルムを貼り付けた態様を示している。
あるいは、光吸収層13は、黒色の塗料を用いて塗布によって得られた層でもよい。
黒色の塗料として、カーボンブラック微粒子、シリカ微粒子等表面にカーボンブラックを被着させた微粒子等が挙げられる。これらの微粒子には導電性があっても良い。
また、カーボンブラック微粒子の製法は、オイルファーネス法、チャンネル法、ランプ法、サーマル法等が知られている。
黒色を沈める目的の場合、微粒子の一次粒子径、分散性が塗膜としての黒色を決定する大きな要素となり、一次粒子径が小さく表面積が大きなものほど漆黒性は向上する。また、表面官能基の多いカーボンブラックは、アルキド樹脂のようにOH基やカルボキシル基など極性官能基を有するビヒクルと親和性が高く、極性の低い炭化水素系溶剤と組み合わせることにより、樹脂との濡れ性がよくなり、光沢や漆黒度が高くなる。また、上記樹脂がもつ官能基と反応性のあるイソシアネート基、カルボキシル基をもつ硬化剤を添加して、塗膜を硬化させると良い。
一般に表面官能基の量は、チャンネルカーボンの方がファーネスカーボンよりも多いが、ファーネス法でも酸化処理を施すことによって、官能基量を増やすことができる。カーボンブラックの一次粒子径は、好ましくは30nm以下であり、より好ましくは20nm以下である。粒子径が大きくなると、漆黒度が下がり、光吸収層としての性能が落ちる。
塗布方法は、スクリーン塗布、ブレード塗布、スプレー塗布等従来既知の方法で構わない。
また、膜厚は、10〜50μm程度が好ましく、より好ましくは15〜25μmである。膜厚が10μmよりも小さい場合には、とくにスプレー塗布の場合に漆黒度が低下してしまう。一方、膜厚が50μmよりも大きい場合には、塗膜が脆くなり、クラックが発生し易くなる。
光拡散層14は、片面の表面が凹凸形状となっており、その構成材料はプロジェクターで使用する波長域の光を透過する性質のものであれば特に制約はなく、拡散層として通常使用されるガラスやプラスチックなどでよい。例えば、光学多層膜12の上に透明エポキシ樹脂を塗布し、エンボス加工などにより表面に凹凸を設けてもよいし、すでにそのような形状となった拡散フィルムを貼り合わせてもよい。光学多層膜12で選択的に反射された光は光拡散層14を透過して射出される際に拡散し、視聴者はこの拡散した反射光を観察することで自然な画像を視認することができるようになる。光拡散層14における拡散角はその視認性を決める重要な要因であり、拡散板を構成する材料の屈折率や表面の凹凸形状などを調整することによってその拡散角を増大させる。
また、プロジェクターの光源がレーザである場合にはスクリーン上のぎらつきであるスペックルパターンの発生を防止するために光拡散層14の表面形状パターンをランダムにするとよい。
上記反射スクリーン10によって、プロジェクターからの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収する選択反射が可能となり、スクリーン10上の映像の黒レベルを下げて高コントラストを達成するものであり、部屋が明るい状態でもコントラストの高い映像を表示することが可能となる。例えば、グレーティング・ライト・バルブ(GLV)を用いた回折格子型プロジェクターのようなRGB光源からの光を投射した場合にスクリーン10上で広視野角で、かつコントラストが高く、外光の映り込みのない良好な映像が鑑賞できるようになる。
すなわち、スクリーン10に入射する光は、光拡散層14を透過し、光学多層膜12に到達し、当該光学多層膜12にて入射光に含まれる外光成分は透過されて光吸収層13で吸収され、映像に関わる特定波長領域の光のみ選択的に反射され、その反射光は光拡散層14の表面にて拡散され視野角の広い画像光として視聴者に供される。したがって、上記反射光である画像光への外光の影響を高いレベルで排除することができ、従来にない高コントラスト化が可能となる。
つぎに、本発明に係る反射スクリーン10の製造方法について以下に説明する。
(s1)基板11としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、当該基板11の主面に所定量の光学膜用材料Aを塗布する。
(s2)光学膜用材料Aの塗膜を乾燥後、紫外線を照射して光学膜用材料Aを硬化させ、所定膜厚の光学膜12Hを形成する。
(s3)ついで、光学膜12H上に所定量の光学膜用材料Bを塗布する。
(s4)光学膜用材料Bの塗膜を乾燥後、光学膜用材料Bを熱硬化させ、所定膜厚の光学膜12Lを形成する。これにより、光学膜12Hと光学膜12Lとの積層構成となる。
(s5)ついで、基板11の最外層にある光学膜12L上に所定量の光学膜用材料Aを塗布する。
(s6)光学膜用材料Aの塗膜を乾燥後、紫外線を照射して光学膜用材料Aを硬化させ、所定膜厚の光学膜12Hを形成する。以降、ステップs3〜s6までの処理を所定回数行い、基板11上に光学多層膜12を形成する。
(s7)光学多層膜12の最外層表面に低屈折率の透明接着剤(EPOXY TECHNOLOGY社製EPOTEK396)を塗布し、その上に板形状の光拡散層層14の凹凸の有る面とは反対面を接触面として搭載した後に当該接着剤を硬化させて光学多層膜12と光拡散層14とを貼り合わせる接着層とする。
(s8)基板11の裏面に黒色の光吸収剤を含有した樹脂を塗布し、光吸収層13を形成し、本発明に係る反射スクリーン10とする。
上記ステップs3において光学膜12Hは光学膜用材料Bの積層塗布によるダメージを受けることはなく、ステップs5において光学膜12Lは光学膜用材料Aの積層塗布によるダメージを受けることはなく、それぞれ所期の光学膜12H,12Lを形成することが可能である。すなわち、光学膜用材料A,Bそれぞれに用いられる有機溶媒が溶解パラメーターに関して所定の関係を有し、かつそれぞれに用いられる樹脂が溶解性パラメーターに関して2.7以上の差異の関係を有することにより、積層塗布時に塗膜中の溶媒、樹脂が下層の光学膜を構成する樹脂を溶出させることを防止し、ひいてはその光学膜が破壊されることを防止することが可能となる。
なお、光学膜用材料A,Bの塗布方法としては、このほかグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、ダイコーティング、ディッピングなど従来公知の塗布方式によって光学膜用材料A,Bそれぞれが塗布されてもよい。
また、本発明に係る反射スクリーンの他の実施の形態における構成として、図2に示すように、基板11の両面それぞれに上記と同じ構成の光学多層膜12が形成され、そのうち一方の光学多層膜12の最外層表面に光拡散層14が形成され、他方の光学多層膜12の最外層表面に光吸収層13が形成された構成としてもよい。この反射スクリーン20でも、プロジェクターからの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収することにより反射スクリーン上の黒レベルを下げて高コントラストを達成することが可能である。
上記本発明を実際に実施した例を以下に説明する。この実施例は例示であり、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1における光学膜用材料Aである塗料(I),光学膜用材料Bである塗料(II)の組成と製造方法及び光学膜形成方法を以下に示す。
(1)塗料(I)
・微粒子:TiO2微粒子
(石原産業社製、平均粒径約20nm、屈折率2.48) 100重量部
・樹脂(結合剤):ウレタンアクリレート
(数平均分子量:1000、溶解性パラメーター:9.5) 50重量部
・有機溶媒:メチルイソブチルケトン(MIBK)
(溶解パラメーター:8.4) 4800重量部
上記微粒子と樹脂と有機溶媒とを混合し、ペイントシェーカーで分散処理を行い微粒子分散液を得た。つぎに、この微粒子分散液に、重合開始材としてダロキュア1173(千葉スペシャリテーケミカルズ社製)を樹脂に対して3wt%添加し、十分攪拌して塗料(I)とした。このときの微粒子の体積比率は34vol%となった。
(2)塗料(II)
・樹脂:末端カルボキシル基をもつパーフルオロブテニルビニルエーテルの重合体(溶解性パラメーター:6.2) 100重量部
・有機溶媒:含フッ素アルコール(C6F13C2H4OH)とパーフルオロブチルアミンとの混合溶媒(混合比95:5、溶解パラメーター:6.0) 1666重量部
上記樹脂と有機溶媒とを混合し、十分攪拌して塗料(II)とした。このとき、塗料(I)の樹脂と塗料(II)の樹脂との溶解性パラメーターの差は3.3である。
(3)光学膜形成方法
(s11)PETフィルム(厚み188μm、東レ社製、商品名U426)の主面に塗料(I)を塗布する。
(s12)塗料(I)の塗膜を80℃で乾燥後、紫外線(UV)硬化(1000mJ/cm2)させ、膜厚1.0μmの高屈折率の光学膜(I)を形成する。
(s13)ついで、その光学膜(I)上に塗料(II)を塗布する。
(s14)塗料(II)の塗膜を室温で乾燥後、90℃で熱硬化させ、所定膜厚1100nm±350nmの低屈折率の光学膜(II)を形成する。これにより高屈折率の光学膜(I)と低屈折率の光学膜(II)との積層膜を得た。
形成した光学膜の評価に当たっては、上記ステップs12終了時に形成された光学膜(I)の屈折率と膜厚を、ステップs14終了時に形成された光学膜(II)の屈折率をフィルメトリックス(松下インターテクノ社製)で測定した。また、積層膜のヘイズをヘイズメーター(JASCO V-560型)で測定した。さらに、光学膜(I)の弾性率を、別途引っ張り試験機(島津製作所社製:AG-100D)で測定した。
(実施例2)
実施例1の塗料(I)における樹脂を数平均分子量350、溶解性パラメーター9.7の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例3)
実施例1の塗料(I)における樹脂を数平均分子量20000、溶解性パラメーター9.3のウレタンアクリレートとポリエステルアクリレートとの混合物とし、さらに塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター6.3の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例4)
実施例1の塗料(I)における樹脂を数平均分子量50000、溶解性パラメーター9.0の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例5)
実施例1の塗料(I)における微粒子の体積比率を40vol%とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例6)
実施例1の塗料(I)における微粒子の体積比率を31vol%とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例7)
実施例1の塗料(I)における微粒子の体積比率を25vol%とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例8)
実施例1の塗料(I)における有機溶媒を溶解パラメーター7.3のジイソブチルケトン(DIBK)とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、
塗料及び積層膜を得た。
(実施例9)
実施例1の塗料(I)における有機溶媒を溶解パラメーター9.9のメチルエチルケトン(MEK)とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例10)
実施例1の塗料(I)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター8.9のポリエチレンテレフタレート(日本化薬社製、商品名PET−30)とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。このとき、塗料(I)の樹脂と塗料(II)の樹脂との溶解性パラメーターの差は2.7である。
(実施例11)
実施例1の塗料(I)における樹脂を数平均分子量20000、溶解性パラメーター9.3のウレタンアクリレートとポリエステルアクリレートとの混合物とし、微粒子の体積比率を27vol%として光学膜の弾性率を変更し、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例12)
実施例1の塗料(I)の塗布条件を調整して膜厚0.5μmとした以外は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例13)
実施例1の塗料(I)の塗布条件を調整して膜厚15μmとした以外は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例14)
実施例1の塗料(I)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター10.2の樹脂(日本化薬社製、商品名R−551)とし、さらに塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター7.5の樹脂とし、その有機溶媒を溶解パラメーター7.2のジエチルエーテルとして光学膜の屈折率を変更し、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例15)
実施例1の塗料(I)における樹脂を官能基がカルボキシル基で数平均分子量1000、溶解性パラメーター9.7の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例16)
実施例1の塗料(I)における樹脂を官能基がイソシアネート基で数平均分子量1000、溶解性パラメーター10.2の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(実施例17)
実施例1の塗料(I)における微粒子をZrO2微粒子とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例1)
実施例1の塗料(I)における樹脂を数平均分子量330、溶解性パラメーター9.5の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料(I)を得た。
(比較例2)
実施例1の塗料(I)における樹脂を数平均分子量51000、溶解性パラメーター9.0の樹脂とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料(I)を得た。
(比較例3)
実施例1の塗料(I)における微粒子の体積比率を20vol%とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例4)
実施例1の塗料(I)における微粒子の体積比率を45vol%とし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料(I)を得た。
(比較例5)
実施例1の塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター9.5のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物(日本化薬社製、商品名DPHA)とし、その有機溶媒を溶解パラメーター9.9のメチルエチルケトン(MEK)として、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例6)
実施例1の塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター6.8の末端アクリル基含有のエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体とし、その有機溶媒を溶解パラメーター7.8の酢酸ブチルとして、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例7)
実施例1の塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター7.0の末端アクリル基含有のエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体とし、その有機溶媒を溶解パラメーター7.8の酢酸ブチルとして、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例8)
実施例1の塗料(I)における微粒子の体積比率を19vol%とし、塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター7.0の末端ヒドロキシル基含有のエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体とし、その有機溶媒を溶解パラメーター8.4のメチルイソブチルケトン(MIBK)として、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例9)
実施例1の塗料(I)の塗布条件を調整して膜厚0.48μmとし、塗料(II)における樹脂を実施例1の樹脂とは分子構造が異なり溶解性パラメーター7.0の末端ヒドロキシル基含有のエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体とし、その有機溶媒を溶解パラメーター8.4のメチルイソブチルケトン(MIBK)として、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
(比較例10)
実施例1の塗料(I)の塗布条件を調整して膜厚15.2μmとし、それ以外の条件は実施例1の条件と同じとして、塗料及び積層膜を得た。
以上の結果として、実施例1〜17の塗布条件を表1に、形成された光学膜(I)の膜厚、膜屈折率、弾性率、光学膜(II)の膜屈折率、積層膜のヘイズを表2に示す。いずれの実施例においても、下層となる高屈折率の光学膜(I)にダメージを与えることなく、その上に所望の低屈折率の光学膜(II)を設けることができ、積層膜としてのヘイズも低く良好であった。
Figure 2004361922
Figure 2004361922
比較例1〜10の塗布条件を表3に、その形成結果を表4に示す。それぞれの結果は次の通りであった。
・比較例1:塗料(I)作製の段階で樹脂の溶解性の低下が認められた。
・比較例2:塗料(I)作製の段階で微粒子の分散性の低下が認められた。
・比較例3:微粒子体積比率20vol%とすることで光学膜(I)の屈折率が低くなった。
・比較例4:微粒子体積比率45vol%とすることで塗料(I)における微粒子の分散性が低下し、分散性不良のため塗料(I)による光学膜(I)の形成ができなかった。
・比較例5〜7:塗料(II)の塗布により下層(光学膜(I))にクラックの発生が認められた。
・比較例8:微粒子体積比率が19vol%の下層(光学膜(I))にも塗料(II)の塗布が可能であった。
・比較例9:膜厚0.48μmの下層(光学膜(I))にも塗料(II)の塗布が可能であった。
・比較例10:積層膜におけるヘイズが6%と大きくなった。
Figure 2004361922
Figure 2004361922
つぎに、実施例1の条件に基づいて光学多層膜及び反射スクリーンを実際に作製した例を以下に説明する。
(実施例18)
実施例1の光学膜形成を繰り返し実施することにより、PETフィルム上に光学膜(I)/光学膜(II)/光学膜(I)の3層の光学多層膜を得た。この光学多層膜における光学膜(I)の膜厚は600nmとし、光学膜(II)の膜厚は1000nmとして、得られた光学多層膜の反射特性をフィルメトリックス(松下インターテクノ社製)で測定した。なお、反射特性として、波長460nm近傍の青色波長、波長520nm近傍の緑色波長、波長620nmの赤色波長の三原色波長域における反射率を測定した。
また、得られた光学多層膜について基板であるPETフィルムの裏面に粘着層を介して黒色PETフィルムを貼合し、光学多層膜の最外層表面には粘着層を介して拡散フィルムを貼合して、反射スクリーンを作製し、この反射スクリーンのゲインを分光放射輝度計(ミノルタ社製、CS-1000)で測定した。なお、ゲインとは、白色板に光を照射した際の該白色板における輝度(cd/m2)を1とした場合の比の最大値である。
さらに、このスクリーンの輝度を上記輝度計で測定し、コントラストを求めた。すなわち、反射スクリーンに白色光をプロジェクタから照射した時の輝度を測定し、次に黒色光をプロジェクタから照射した時の輝度を測定し、この白色と黒色の光を照射させた時の輝度の比からコントラストを測定した。
(実施例19)
実施例18における光学膜の積層数を光学膜(I)/光学膜(II)/光学膜(I)/光学膜(II)/光学膜(I)の5層とし、それ以外の条件は実施例18の条件と同じとして、光学多層膜及び反射スクリーンを得た。
(実施例20)
実施例18における光学膜の積層数を光学膜(I)/光学膜(II)/光学膜(I)/光学膜(II)/光学膜(I)/光学膜(II)/光学膜(I)の7層とし、それ以外の条件は実施例18の条件と同じとして、光学多層膜及び反射スクリーンを得た。
(実施例21)
実施例18で得られた光学多層膜に対して、PETフィルムの裏面側にスプレー塗布にて黒色塗料を塗布し、乾燥、硬化工程として75℃で30分間保温し、光吸収層を形成した。
黒色塗料は、次の組成物に溶剤を加えたものを用いた。
・カーボンブラック微粒子:オリジン電機社製、商品名オリジプレート
(一次粒子径:15nm)
・樹脂:ヒドロキリル基を有するアルキド樹脂
また、硬化剤として、オリジン電機社製、商品名ポリハードMH(イソシアネート系)を用いた。
ついで、光学多層膜上に粘着層を介して拡散フィルムを貼り合せて反射スクリーンを得、実施例18と同様の評価を行った。
(実施例22)
実施例19で得られた光学多層膜に対して、実施例21と同様の処理を施し反射スクリーンを得、同様の評価を行った。
(実施例23)
実施例20で得られた光学多層膜に対して、実施例21と同様の処理を施し反射スクリーンを得、同様の評価を行った。
実施例18〜23の結果として、光学多層膜の反射率、反射スクリーンのゲイン及びコントラストを表5に示す。3層構造の光学多層膜の反射率は55%であり、積層数が増えるにしたがって反射率の増加が認められ、7層構造の光学多層膜では88%の反射率が得られた。また、反射スクリーンにおいても、積層数に比例してゲインの増加が認められ、7層構造の反射スクリーンでは光吸収層が黒色PETフィルムの場合(実施例20)には1.6のゲインが得られ、黒色塗膜の場合(実施例23)には1.9のゲインが得られた。また、いずれの実施例でも高コントラストが得られた。
Figure 2004361922
本発明に係る反射スクリーンの一の実施の形態の構成を示す断面図である。 本発明に係る反射スクリーンの他の実施の形態の構成を示す断面図である。
符号の説明
10,20…反射スクリーン、11…基板、12…光学多層膜、12H,12L
…光学膜、13…光吸収層、14…光拡散層

Claims (8)

  1. 25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーターが7.3〜10である有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量が350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを基体上に塗布して得られる第1の光学膜上に第2の光学膜を塗布形成するのに用いられる塗布型光学膜用材料であって、
    溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、
    該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さいことを特徴とする塗布型光学膜用材料。
  2. 25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーターが7.3〜10である有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量が350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを基体上に塗布・硬化して得られる第1の光学膜と、
    溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さい塗布型光学膜用材料を塗布・硬化して得られる第2の光学膜とが積層されてなることを特徴とする光学多層膜。
  3. 前記第1の光学膜の弾性率が240kgf/mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の光学多層膜。
  4. 前記第1の光学膜の膜厚が80nm〜15μmであることを特徴とする請求項2に記載の光学多層膜。
  5. 前記第1の光学膜の屈折率が1.70〜2.10であり、前記第2の光学膜の屈折率が1.30〜1.69であることを特徴とする請求項2に記載の光学多層膜。
  6. 前記第1の光学膜と前記第2の光学膜とが交互に積層された2n+1層(nは1以上の整数である。)からなる積層膜であることを特徴とする請求項2に記載の光学多層膜。
  7. 基体上に、25〜40vol%の微粒子と、溶解パラメーターが7.3〜10である有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす分子量が350〜50000の樹脂とを含有する光学膜用材料Aを塗布し硬化して第1の光学膜を形成する工程と、
    溶解パラメーターが7.3未満もしくは10を超えるものである有機溶媒と、樹脂とを含有し、該樹脂の溶解性パラメーターが前記光学膜用材料Aの樹脂の溶解性パラメーターよりも2.7以上小さい光学膜用材料Bを前記第1の光学膜上に塗布し硬化して第2の光学膜を形成する工程とからなることを特徴とする光学多層膜の製造方法。
  8. 基板と、光吸収層と、請求項2に記載の光学多層膜と、光拡散層とが順次設けられてなることを特徴とする反射スクリーン。
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