JP2021167722A - クリーンブース - Google Patents

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Abstract

【課題】一方向層流および均一循環となる気流性状を形成し、ISO Class3からClass4、さらにはそれ以上の高清浄度に適用でき、歩留まり向上、コスト低減に有利なクリーンブースを提供する。
【解決手段】本発明の高清浄度クリーンブースは、(A)高清浄度環境を成立させるための吹出し構造、(B)ブース側壁を均一な循環経路とするための二重壁構造、(C)各種装置により生じる気流の乱れ、滞留および発塵を低減するための整流構造、および(D)局所吸気機構を備え、これらは実条件を考慮した(E)数値流体力学(CFD)により設計される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造プロセスおよび有機ELディスプレイ(OLED)等のディスプレイの製造プロセスにおいて、高清浄度が要求されるクリーンブースに関するものである。
半導体製造プロセスおよびOLED等のディスプレイの製造プロセス等において、わずかでも塵埃等のパーティクルがあると、製造中の製品に付着して製品不良を起こすため、高清浄度環境が求められるエリアを局所的にブース化し(以下、クリーンブースという)、クリーンブース内を清浄な状態とし、製品の品質と信頼性を高め、歩留りの向上に努めている。
クリーンブースの方式の一つに、内部の空気を一方向に層流状態で押し流しつつパーティクルを排気させる層流方式がある。空気の流れは概ね上から下へ流れるよう天井の一部にHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタあるいはULPA(Ultra Low Penetration Air)フィルタを最終とするファンフィルタユニット(Fan Filter Unit、以下、FFUという)から構成される天井吹出し部と、床はグレーチング等で形成した上げ床(二重床)の開孔から空気を吸い込み、任意のダクトもしくは循環シャフトに流体連通してクリーンブース外部の周囲の通風路を通って排気・循環し、その空気を温調・除塵して再び天井から吹出すダウンフローを形成している。こうして、室内で発生したパーティクルを速やかに排除し、設備や装置から発せられた熱を処理することによって、クリーンブース内を所望の高清浄度や温度に維持することができる。
例えば特許文献1には、クリーンルームの内部空間の一部を局所的に高清浄度とする局所クリーンブースが開示されている。特許文献1によれば、特に排気口や導出路を局所クリーンブースの床部の一部のみに形成し、単層構造とすること等により建設コストを低減することができる。
特許第5513989号
本発明において、「清浄度」は、例えば、クリーンルームに採用されている、米国連邦規格 Federal STD−209E 、国際規格ISO14644−1、JIS規格JISB9920における清浄度をいい、便宜上、清浄度をISO規格に基づいて説明する。
一方向流の気流方式のクリーンブースにおいて、ISO Class3からClass4、さらにはそれ以上の高い清浄度が求められる場合、クリーンブース内に均一なダウンフローとなる気流性状を形成する必要があり、従来、吹出し部のフィルタ占有率(天井面積に占めるFFU等のフィルタ面積の占有率)は最低でも70〜80%以上、平均気流速度は0.3〜0.5m/sが必要とされる。これをもとに、クリーンブース内を陽圧とし、清浄空気の層流のダウンフローによって、クリーンブースの壁やカーテン等における漏れによる汚染物質の流入を阻止し、クリーンブース内の人間や装置によって生成するパーティクルが迅速に除去される。
フィルタ占有率は100%に近いほど一様な層流を形成しやすくなるので高清浄度を達成するためには良いが、非常に大きいクリーンブースでは高価なFFUの台数が増え、コストが高くなる。一方でFFUの台数を少なくしようとすると、吹出しのフィルタ占有率不足により、フィルタ間や側壁部の滞留リスクを招くことになる。
さらに、後述の図5の上下の左図(a)従来技術に示すように、片側の側壁のみのリターンによる循環等、循環経路が不均一であったり、床部のグレーチング上部で偏流や滞留を有している。このように、実際にはクリーンブース内を一方向層流による完全均一な気流で満たすことは、従来技術では容易ではない。
また、クリーンブース内に装置が設置され、稼働する際に、気流が乱れ、偏流が生じている場合はさらに悪化し、滞留エリアが増加する。装置の配置に基づく装置実働時の発塵挙動の予測や改善、滞留エリアや滞留する時間を推測することは困難で高コストとなる。多くの場合、現場稼働時にこれらの問題は顕在化し、気流性状の悪化が清浄度の悪化の根本原因となり得る。
特許文献1に開示の局所クリーンブース内の局所空間の清浄度はClass10(Federal STD−209E、ISO Class4に相当)程度に維持される。しかしながら、一方向層流の気流方式のクリーンブースでは、実際には上述のように、実装の困難さやコストの課題があり、実機が稼働する上では多くの問題点を抱えているため、ISO Class3からClass4の規格を満たす、さらにはそれ以上の高い清浄度を達成することは難しい。
上記の実情に鑑み、本発明の主たる課題は、ISO Class3からClass4、さらにはそれ以上の高清浄度に適用でき、一方向層流および均一循環となる気流性状を形成し、内部の装置とその稼働における発塵および滞留を速やかに低減することで歩留まり向上に寄与し、かつコスト増加の要因の一つとなるFFUの占有率を従来に比べて最大50%削減することにより、コスト低減に有利なクリーンブースを提供することにある。
以上のような課題を解決するため、本発明のクリーンブースは以下の(A)〜(E)の構成を有する。
(A)FFUのフィルタ占有率70%以下、フィルタ間隔500mm以下(好ましくは300mm以下)、下部200mm以内(好ましくは下部100mm)に全面パンチング板(開口率20〜40%)とした100%の全面整流機構
(B)クリーンブース全体の気流循環を均一にするため、少なくとも二面以上の側壁を二重化し(隙間〜200mm)、穴開きの床板が不要な偏流を抑えた均一循環機構
(C)装置により生じるパスライン(ライン設備での材料の通り道、プロセスエリアにおける実質重要な箇所)上の気流の乱れ、巻き上がり、剥離、渦生成等の偏流および/または滞留を低減させるための装置付帯の整流・導風手段の設置
(D)装置およびその稼働により生じるパスライン周辺の発塵と気流の乱れを回避・低減するための局所吸引機構
(E)以上のように、全体空間(A)・(B)、装置周りの空間(C)、局所空間(D)の段階的な設計を、実条件を考慮した数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)により実行し、ISO Class3からClass4要求エリア(主にパスライン)において、下向きの速度0.3m/s前後、空気齡(吹出し位置を0sとしたときに空間内の各位置に到達するのに必要な時間)を理論値の3倍以下、クリーンブース内陽圧を20〜40Paとする
以上の構成により、安定した高清浄度空間を提供することができるようにした。
本発明の高清浄度クリーンブースは、従来技術では生じやすい空間内の偏流や速度のばらつきを抑えることができ、特に滞留発生要因となる無風状態 (≒0m/s)や気流の乱れおよび渦の発生要因となる過度な気流速度増加(0.5m/s超)を回避でき、パスライン近傍の気流を均一化(平均気流速度0.3m/s前後)できる。
また、空気齡(滞留時間)の数値解析(パッシブスカラー輸送方程式)により装置周辺の空気齡を理想のダウンフローの3倍以下の有限値で実装するため、従来技術では考慮が困難なパスライン上における装置起因で生じるパーティクルの存在を排除、最小化できる。同じくブース全体空間で滞留する時間を有限値として扱うことで、清浄度悪化時からの回復も早い等自浄作用を有したクリーンブースとして提供できる。
よって、クリーンブース内で一方向層流および均一循環となる気流性状が形成され、内部の装置とその稼働における発塵および滞留リスクが速やかに低減され、空間(重要エリア、主にパスライン近傍)の安定した高清浄度が確保される。さらに、クリーンブース内の温度・湿度等のバラつきを低減することにも寄与する。
図1は本発明のクリーンブースの構成を示す図である。 図2は(a)従来技術と(b)本発明の空気の速度の流線を比較した図である。 図3は(a)従来技術と(b)本発明の速度ベクトルを比較した図である。 図4は(a)従来技術と(b)本発明の空気齢を比較した図である。 図5は(a)従来技術と(b)本発明の流線および空気齢を比較した図である。
以下に本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施例について限定されるものではない。
図1は本発明に係るクリーンブースの縦断面図である。クリーンブース1は、例えばクリーンルーム内でも高い清浄度が要求される場合等に設置され、区画部材(パーテーション、垂壁等)によって区画することにより形成される。以下に、本発明に係るクリーンブースの構成(A)〜(E)について説明する。
(A)FFUのフィルタ占有率70%以下、フィルタ間隔500mm以下(好ましくは300mm以下)、下部200mm以内(好ましくは下部100mm)に全面パンチング板(開口率20〜40%)とした100%の全面整流機構
クリーンブース1の天井には、空気清浄手段2として高密度なULPAフィルタを有するFFUが複数並設されており、このFFUによって、クリーンブース内を高清浄度に維持することができる。FFUの設置位置や数を変えることにより、異なる広さの空間に対応することができる。FFUの具体的な構造や循環回数は任意であり、本発明における吹出しの機構においては、平均気流速度を基準として考える。なお、本発明はFFUに限るものではなく、別の空気清浄手段を設けるようにしても良い。
前述のように、従来技術では、ISO Class3からClass4、さらにはそれ以上の高清浄度を達成するためには、吹出し部ではFFUのフィルタ占有率は最低でも70〜80%以上必要とされる。残りの20〜30%はFFUの吹出し口のフレーム枠や設置しろということになる。
FFUの気流速度は一般的に0.1〜0.7m/sの範囲であり、一様な気流性状となっていない場合、クリーンブース内の気流が乱れ、パーティクルを舞い上げる原因となってしまう。一方、ISO Class3からClass4の一方向流の気流方式における平均気流速度は、一様な吹出しとして0.3〜0.5m/sが必要とされている。そこで、整流化やフィルタ占有率低減のため、FFUの吹出し口にパンチング板を設置し、吹出し面積を広げてから、FFUから吹出す清浄化された空気を周囲に拡散させることが行われている。
パンチング板の開口率は30%程度で、一旦気流を受け止めて、開口部から周囲に気流を吹出す、整流化の役割を果たす。一般的なFFUの機構としては、このパンチング板がないか、端面に取付け用の設置しろがあるパンチング板であるか、もしくはFFUとパンチング板は一体型となっており、いずれの場合も、FFU自体やパンチング板一体型のユニットを設置するためのフレーム枠端部や設置しろ分のフレーム等がフィルタ占有率の残り20〜30%を占める。
このように、従来、フィルタ占有率は70〜80%であっても、吹出し部のパンチング板の有無にかかわらず、残り20〜30%はFFUを複数並設するためのフレーム枠や設置しろがあるため、この部分で整流化されていないことになり、吹出し設計として不十分であった。このため、通常クリーン設計に携わる当業者であれば、クリーンブース内部から天井を見たときに、フレーム枠や設置しろが見えている部分を如何に20%以内に抑えるかを考えるのである。
一方、本発明では、FFUのフィルタ占有率を70%以下、例えば50〜60%に低減し、従来技術に比べてFFUの台数を最大50%削減する。前述のように、FFUの台数を少なくしようとすると、吹出しのフィルタ占有率不足により、フィルタ間や側壁部の滞留リスクを招くことになる。そこで本発明では、FFUのみをまず天井に取付ける。天井に設置したFFUの下部100mm(天井に設置したFFUから床面に向かって下方100mm)に全面にパンチング板3 (開口率20〜40%)を施す。パンチング板は全面穴開き加工を施してあり、設置フレームを最小幅にするか、このフレームすらもなくしてほぼ100%の全面整流機構とする。
具体的には、FFUを取付ける際に、フレームやプランクパネルを置くが、100mm高さの長いボルトもしくはナットを間に設け、FFUの設置フレームとパンチング面に100mmの隙間を設けた状態で固定する。これにより、FFUとパンチング面は分離され、パンチング面にはフレームが走ることなく、全面にパンチング面が達成される。その結果、フィルタ占有率50〜60%であっても、整流化100%を達成できる。
さらにFFU2、パンチング板3の取付けに関して詳細に説明する。FFU2の取付けに際しては、パンチング板3と分離されているため、清浄度を悪化させない取付け手順が必要である。まず、FFU2を設置するフレームに天井と連通する隙間がないこと、具体的には、設置部をアルミプロファイルあるいは鋼板等のフレームに対して、シールするように発塵がないガスケット(パッキン)、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)を材質として用いることが挙げられる。次に、パンチング板3を取付けるためのボルトあるいはナット、設置済みのフレームおよびパンチング板3を改めて入念にクリーン清掃を実施する。これは、分離されたFFU2とパンチング板3が設置された後、清掃を実施することが困難なためであり、吹出し構造の品質を確保する上で必須である。また、この整流用のパンチング板3は、バリ取り、脱脂処理、全面穴開き加工を事前に施しておき、適宜サイズによるたわみ防止の曲げ加工等を施す。これらのパンチング板3を予め準備した取付穴に組み付ける際は、パンチング板3同士の隙間は許容せず、1mm以下等最小限のクリアランスに留めて並べていく。隙間が生じる部分に関しては、塞ぎ板を設ける。そうすることにより、クリーンブース内部からは、天井面が一様な穴開き加工で施された全面パンチング面となり、吹出しの整流化機構が整う。また、天井面が全面パンチング面の場合、この面のいずれかの位置に照明、報知器、センサ、転落防止機構等の建具が取付けられることがある。これらの取付け位置は、基本的にはクリーンブースの両端に設置、整列させ、パスライン上方には気流の乱れに起因する建具を取付けない。
従来技術のFFUに用いられるパンチング板一体型の機構は、FFUのフィルタ面とパンチング面の間隔は狭く、吹出し面積をわずかに増やしている点で本発明とは異なる。なお、下部100mmとしたが、これに限るものではなく、150mmや200mmとしてもよい。FFUとパンチング面の間隔が長いと整流はしやすくなる一方、クリーンブース内部の装置が設置される空間の容積が減るため、200mmを上限とすることが望ましい。
また本発明では、天井に敷き詰めるFFUのフィルタの間隔を300mm以下にして設置する。フィルタ間隔は300mm以下を基本とするが、非常に広い天井エリアでフィルタ占有率70%以下とするには、設計上、例えば壁とFFUの間隔やFFU自体の大きさ、フィルタ間の調整等により、一部で400〜500mmと広く開いてしまう場合があり得る。フィルタ間が広いと、気流の変動やばらつきが大きくなり、パンチング面で気流速度の時間および空間変動を安定させるという点で、パンチング板の開口率やダウンフローの均一化等の調整が難しいため、500mmを超えない間隔で取付けることが望ましい。
このようにして、実際の運用では、例えばFFUの吹出し温度を摂氏23℃前後(以降、温度は全て「摂氏」とする)に温調した状態で、除塵された高清浄度空気がパンチング板を通過し、装置周りおよびパスライン上を平均気流速度0.1〜0.5m/s、より好ましくは0.3〜0.4m/sで下方へ供給される。
上記の清浄度環境を成立させるための吹出し構造に加えて、後述の(B)二重壁構造による均一循環により、クリーンブース全体に一方向層流および均一循環となる気流性状を形成し、後述の機器・装置を中心とした(C)中央部の整流や(D)局所排気により、従来に比べて最大50%少ないフィルタ占有率でも、ISO Class3からClass4、さらにはそれ以上の高清浄度に適用することができる。
なお、図1では天井とFFUの空気吸込み部の隙間を500mmとしたが、これに限るものではなく、天井とFFUの空気吸込み部の隙間は極端な負圧、風量低下および温度等の混合不足を避けるため、200mm以上、より好ましくは300mm以上を確保することが望ましい。
また、FFUのフィルタ占有率を70%以下、例えば50〜60%としたが、フィルタ占有率が40%を下回ると、吹出しの気流速度をより大きくする必要があり、ばらつきが生じやすくなり、100%全面整流機構とするのが難しくなる。よって、吹出し構造として0.5m/s以上の過度な気流速度を作らないためにもフィルタ占有率は少なくとも40%以上、好ましくは50%以上とする。前述のように、従来技術ではフィルタ占有率は最低でも70〜80%以上必要であり、フィルタ占有率70%以下ではISO Class3からClass4、さらにはそれ以上の高清浄度に適用することは難しかったが、本発明の技術を用いることによりフィルタ占有率40%以上70%以下で高清浄度を実現することができる。
(B)クリーンブース全体の気流循環を均一にするため、少なくとも二面以上の側壁を二重化し(隙間〜200mm)、穴開きの床板が不要な偏流を抑えた均一循環機構
従来、クリーンブースの床にはグレーチングやパンチングメタル等の穴開きの床板が敷き詰められることにより、複数の通気口が形成され、この穴開きの床板を介して、アンダーフロアが形成される。このように床は上げ床(二重床)となっている。クリーンブース外部の周囲には、複数の通気口からアンダーフロアに流出する空気を、FFUに導く通風路(リターン路)が形成される。クリーンブースからアンダーフロアへ流出する気流は、アンダーフロアの壁に形成された戻り口へ流入し、クリーンブース内部とは別に区画されたクリーンブース外部の周囲の通風路を通って循環し、FFUを通過する。FFUによって形成された循環気流によって、クリーンブースの天井から床に向かうダウンフローが形成される。
一般的なクリーンブースにおいて、フィルタによりクリーンブース内部と外部で一定の圧力差が生じている。そのため、フィルタ通過後の気流の気流速度はクリーンブースの天井全体でほぼ均等化される。クリーンブースの清浄度を高めるためには、クリーンブースの内部と外部との間で気流を循環させ、クリーンブース内で発塵したパーティクルが直ちにクリーンブース外へと排出されることが好ましい。ダウンフローにより、クリーンブース内で発塵したパーティクルを直ちに除去することができるが、実際には装置の設置や稼働により、部分的に清浄度が低いエリア(滞留等)が形成される。特にクリーンブース内で気流が滞留する領域においてはパーティクルによる汚染が進行するため、気流が滞留する領域が生じないように気流を調整する必要がある。
本発明では、クリーンブース1を覆う壁面を内壁4と外壁5からなる二重壁構造によって、クリーンブース1の少なくとも二面以上の側壁を二重化する。壁同士の隙間は上限200mm、好ましくは100〜200mmとし、壁同士の隙間に空間を形成する。クリーンブースの側壁において、内壁4ではアルミプロファイルを用いて、一般的にはPVCパネル、防爆エリアではSUSパネル等をクリーンブース内側からアルミプロファイルに取付け、内壁に凹凸のないクリーンブースを構成し、その下部の床面に近い部分には、床から100〜200mmの隙間をアジャスタにより開けた状態で吸込み口を設ける。この吸込み口からクリーンブース内の空気を吸込み、断熱パネルからなる外壁5との隙間を通して上方にリターン路を形成し、FFU2へクリーンブース内の空気を循環させることにより、二重壁の隙間にパスライン通過後の空気を充満させる。これにより、クリーンブースの少なくとも二面以上の側壁を均一な循環経路とする。なお、本構成は内壁4の短辺(幅)が6500mm以下(好ましくは5000mm以下)の場合において成立するものとし、長辺(長手方向の長さ)のサイズについては特に問わない。
この二重壁構造に付帯する建具等については、基本的には、ダウンフローを阻害しない箇所に取付けられる。例えば陽圧ダンパーは、従来技術において一般的にクリーンブース上方の側壁に設置され、吹出し直後に陽圧ダンパーへの偏流やフローパスが生じる懸念がある一方で、本発明では、二重壁の外壁5に取付けるため、偏流等は生じない。扉については、基本的には内壁4および外壁5のいずれも同位置に設け、外壁5は引き戸、内壁4は開き戸のようにする。進入の際は両扉が一時的に同時に開く状態となるが、クリーンブース内は十分陽圧であり、かつ均一循環構造でもあるため、速やかに清浄度は回復する。内壁4の扉は必ずしも必須ではなく、内壁として構成されているパネルを外して進入しても良い。
また、クリーンブースが他のクリーンブースと接続されている場合は、内壁4および外壁5のいずれも同位置に接続口を設ける。その際、二重壁構造の隙間は循環空気と区画するように仕切り板等のチャネルを設ける。窓、メンテナンス口、配線パネルおよび空調機等と接続するフランジについては、外壁5に取付けられるため、ダウンフロー領域の内壁4では気流を乱すような建具は最小限であり、報知器、各種センサについてもパスライン上への設置は極力避ける。
内壁4の気密性に関しては、気流を乱すような隙間やスリット等の開口は避け、外壁5との壁同士の隙間へのリークがなく、ダウンフローが下方まで形成されるように施工する。外壁5に関しては、アルミ等を材質として取付けた床レールに対し、レベル合わせをライナー等で適宜調整した後に、帯電防止の鋼板を外板とした断熱不燃パネルを側面、天井の順に建て込む。パネル同士の継ぎ目はシリコン等を材質としたコーキングによりシールする。外壁5の気密性に関しては、床との継ぎ目およびパネル同士の継ぎ目を十分コーキングし、内圧が最低でも50Pa以上に耐えうるようにシールする。
FFU2による空気の吹込みにより、クリーンブース1内は陽圧となり、天井内のFFU2の空気吸込み部が負圧となるので、二重壁の隙間の空間の圧力はクリーンブース内と同等、あるいは低くなる。これにより、クリーンブース内の気密性能が高くなり、クリーンブースの外部から内部への空気の流入を確実に防止することができる。また、区画性能や気密性能が高まることで、外気量および内部循環風量の増加を抑制することが可能となり、ランニングコストの低減を図ることができる。
なお、二重壁の間隔は上限200mmとするが、これに限るものではなく、例えば二重壁の隙間を人の導線にしたい場合等、設計条件に応じて200mm以上と適宜変更するようにしても良い。ただし、隙間が大きいほど、クリーンブース全体が大きくなり、あるいはクリーンブース内部の容積が減ることになる。また、図1では流路損失を100Pa以下としたが、これに限るものではなく、FFU2の風量やファンの温度上昇に関わるので、FFU2の仕様に合わせて決めるようにしてよい。さらに、四角形のクリーンブースに限らず、多角形のクリーンブースにおいても、少なくとも二面以上の側壁を二重壁とする。
特許文献1には局所クリーンブースの床面の一部のみに形成した排気口や導出路から導出された空気を一般空間の上部に向けて還流させる還流路が設けられている。還流路は局所クリーンブースの長手方向の端部において、導出路に連通されたダクトとして構成され、局所クリーンブースの側方を通り、一般空間の天井付近に至るように形成されているため、天井に向かって開放されており、本発明のように完全に二重壁のようになっていない。
従来、グレーチングやパンチングメタル等の穴開きの床板により構成して床部全体と二重床とし、床の開孔から床下の空間にクリーンブース内のパーティクルとともに空気を引き込んで下向きの気流を形成していたが、このことが床下の空間の用途に制限を生じさせることにもなっていた。本発明では、パスラインより下に均一に吸い込む循環構造(二重壁)を設けることにより、穴開きの床板等が不要であって、従来技術のように二重床とする必要がなく、また特許文献1のように排気口や導出路を床部の一部に形成する必要もないので、より建設コストを低減することができ、省スペースであり、クリーン空間の容積を増やすことができる。
図2は数値流体力学(CFD)によって解析した、(a)従来技術と(b)本発明の空気の速度の流線を比較した図である。図2において、それぞれ上図はクリーンブースの縦断面図であり、下左図は平面図、下右図は立体図である。斜めの流れが偏流である。楕円で囲ったように、従来技術では床面の戻り口で偏流が生じて不均一な循環となっていたが、本発明ではこれが低減され、上記(A)および(B)の構成により、均一なダウンフローと均一な循環が形成される。この方法は、流体の変形運動の三要素である伸縮、回転、ずりの効果を、いずれもクリーンブース全体に渡って最小限にすることを念頭に、流体の運動量輸送の基礎となる移流および拡散における移流効果を首尾よく優位にもたらす組み合わせ機構として成立させている。
(A)均一な吹出し構造や(B)穴開きの床板を有しない二重壁循環機構は、クリーンブースを業とする当業者にとっては一見すると容易に着想に至るに思われるが、実際には、これら(A)(B)の組み合わせ構造を適用したクリーンブースは現場において類例がなく、本構造は高い清浄度要求に加え、温度、除湿や不活性ガス環境をも高水準で満足する気密循環ブース機構の構築に長年携わってきた発明者らが、後述の(C)(D)(E)も含めて数値流体力学(CFD)により鋭意検討した結果、本発明にたどり着いたものである。
(C)装置により生じるパスライ上の気流の乱れ、巻き上がり、剥離、渦生成等の偏流および/または滞留を低減させるための装置付帯の整流・導風手段の設置
クリーンブース1内には、高い清浄度を必要とする装置6が配置されている。装置の配置や形状、稼働により、気流の乱れや装置外形からの流れの剥離、それによる渦生成や装置自体がダウンフローを妨げることで生じる偏流により、気流に追随したパーティクルの巻き上がりが生じる。例えば、OLED製造の主要プロセスであるインクジェット装置において、キャリッジ(以下、CAという。インクが内蔵されており、この真下でインクの塗布がなされる。)は装置の中枢機能を担う箇所であり、気流の乱れを誘発したり、温度管理が難しい等、気流の整流化が必要となる。そこで、CA周りに整流ガイド(導風板)を設置したり、CA周辺装置近傍の滞留(低気流速度領域)を回避するためのカーブ状の整流ガイド、滞留懸念領域自体を無くすためのカバーやその領域の流入出を遮るカーテンを設置することにより、パスライン上の気流を改善して局所の滞留を低減する。また、半導体製造のフォトレジスト剤の充填工程等においても、パスライン上は複雑な構造物、駆動源が存在するため、偏流や滞留を回避し、ダウンフローを維持するための整流ガイドの設置や滞留懸念領域自体を無くすためのカバーにより、気流を改善して局所の滞留を低減する。
FFUの吹出し温度は例えば23℃±0.1℃〜±0.5℃として精密に管理するが、装置の内部発熱の挙動は把握しにくい。そこで、装置からの伝熱のリスクを低減するため、装置周辺を整流化して滞留を抑制するように、装置に付帯して整流カバーや整流ガイド、導風板等の整流・導風手段7を設ける。整流・導風手段7の材質や形態、構造、設置方法等は装置の大きさや稼働状況、設置位置等を考慮して適宜選定する。
図3は数値流体力学(CFD)によって解析した、(a)従来技術と(b)本発明の速度ベクトルを比較した図である。図3は、装置6を含むクリーンブースの縦断面図であり、角丸四角形で囲ったように、従来技術では、装置6の存在により気流速度が増加し、剥離(楕円で囲った部分)や渦が生成するが、本発明では整流カバー7(装置6上部が丸い形状になっており、これ自体が装置カバーで整流する)により乱れが低減し、剥離が抑制される。
なお、整流・導風手段7を導入・設置する際、パスライン上の装置6自体に付帯することが多いため、装置設計においてこれらの整流・導風手段7を流体力学的効果を根拠として適用させることはもちろん、その材質、形状、固定に伴う装置側のリスク管理を実施する必要がある。例えば、整流ガイドを取付けたことによる振動の発生、取付け部からの発塵、プロセス稼働時の干渉、性能自体への影響や装置を整流カバーで覆うことによる発熱への影響等、数値流体力学(CFD)による設計時での対策が必要となる。
また、数値流体力学(CFD)による設計時には、整流・導風手段7は、装置6によって生じるダウンフローからの剥離やその後の滞留を低減する発想を起点に、流体の変形運動の三要素の中でも回転、ずりの効果をいかに局所領域において最小限にするかを考えるのである。すなわち、気流の速度差や障害物による運動量欠損に起因する渦の発生を抑制させることを念頭に、流体の運動量輸送の基礎となる移流効果を保ちながら拡散を優位にさせない整流・導風手段を考えて構造および設置位置を決定する。
(D)装置およびその稼働により生じるパスライン周辺の発塵と気流の乱れを回避・低減するための局所吸引機構
装置6の稼働により、パスライン周辺では部品同士の接触、駆動源からの発塵が生じる。例えば、OLED製造の塗布プロセスにおいて、パスラインでは、搬送によるテーブル移動に伴って駆動部からパーティクルが巻き上がる。そこで装置6の床下部分にパスラインに沿って排気ダクト等によって構成される局所吸引機構8を設置し、吸引口を任意の間隔で設け、局所吸引し排気することにより、パーティクルが舞い上がらないようにする。局所吸引機構8の吸引口は最大10m/s程度の吸引気流速度を有することがあるものの、その周囲で徐々に減速され、パスライン付近では局所吸引機構8によって生じる下方への流れの気流速度が0.5m/s以下となるように設計する。発生したパーティクルは、床下への全域下向きの局所吸引排気による流れにより、パスライン上に巻き上がることなく排気される。このようにして、パスライン近傍の滞留の回避、低減を実装している。
局所吸引機構8は、床下の他に、装置の側面や装置に連結する部分に、フレキシブルダクトやハードダクト、これらを連結した吸引口付きのボックス等を用いて適宜設置する。平均気流速度0.3m/sのダウンフローの気流形成を過度に乱さないようにするため、パスライン付近では局所吸引機構によって生じる下方への流れの気流速度を0.5m/s以下としたが、これに限るものではなく、局所排気の方法や場所、吸引気流速度等については適宜選択する。
図4は数値流体力学(CFD)によって解析した、(a)従来技術と(b)本発明の空気齢(滞留時間)(吹出し位置を0sとしたときに空間内の各位置に到達するのに必要な時間)を比較した図である。図4は、装置6を含むクリーンブースの縦断面図であり、角丸四角形で囲ったように、従来技術では、装置6周辺の空気齢が長くなり滞留リスクがあったが、本発明では装置6の床下に局所吸引機構8を設けたことにより、空気齢が減り滞留リスクが低減する。
なお、局所吸引機構8の導入・設置では、パスライン上の装置6付近あるいは装置6自体に付帯する場合、装置設計においてこの吸引効果を流体力学的効果を根拠として適用させることはもちろん、その材質、設置位置に伴う装置側のリスク管理は整流・導風手段7と同様に実施する必要がある。例えば、局所吸引機構8を取付けたことによる振動の発生、取付け部からの発塵、プロセス稼働時の干渉、気流形成による性能自体への影響等、数値流体力学(CFD)による設計時での対策が必要となる。また、局所吸引機構8を装置6下部に取付ける場合も、一様な層流のダウンフローに反して、パスライン高さで上向きの気流が生じないようにするために、下方に一様な気流速度で気流形成を考えるとともに、装置側の発塵位置を中心に効果を得る取付け条件を施すことが重要となる。
また、数値流体力学(CFD)による設計時において、局所吸引機構8は、装置6を通過して理想的なダウンフローから悪化した乱れや渦、滞留を含む装置依存の気流性状を、いかにして回復させるかを発想の起点として、整流・導風手段7と同様に、流体の変形運動の三要素の中でも回転、ずりの効果をいかに局所領域において低減させ、さらには局所吸引によって運動量を発生させ、新たに気流を誘起させるかを考えるのである。すなわち、気流の速度差に起因する新たな渦の発生を抑制させることを念頭に、流体の運動量輸送の基礎となる移流効果を誘起しながら拡散を優位にさせない局所吸引位置および風量を考えて構造および設置位置を決定する。
装置を考慮した数値流体力学(CFD)においては、大きく分けて、装置無の条件および装置有の条件により実施することが可能である。その中でも本発明で標準的に適用対象とする装置有の条件においては、形状再現性が数値予測精度を大きく左右する要件の一つとなる。本発明においては、高清浄度の環境に設置したい装置に対して、一般的な3D CADで実モデルを得た後に、気流性状への寄与度合いを考えてモデルを数値解析用に修正している。具体的には、気流性状への影響度が小さいと考えられるボルトやナット、取付穴の省略、部品同士または装置同士の微小な隙間(例えば10mm以下)の省略、部品や装置ケーシングの曲げにより生じる僅かな曲率の省略等である。これらを修正し、気流性状への影響を考慮すべき部品や形状を十分に残した状態で数値解析を実施する。
さらに、本発明における数値流体力学(CFD)においては、有限体積法を離散化手法として流体の支配方程式(ナビエ・ストークス方程式)により速度および圧力を得ている。また、エネルギー方程式および化学種輸送方程式によりそれぞれ温度および質量分率を得ており、空気齡においてはパッシブスカラー輸送方程式を用いている。粒子の運動においては、ラグランジュ法を用いた運動方程式を流体の方程式と同ソルバー内で圧力をカップリングさせて計算、評価している。乱流モデルには、RANS(Reynolds-Averaged Navier Stokes equation、時間平均モデル)型の二方程式モデルであるSST k−ωモデルを用い、低レイノルズ数の補正を行っている。これは、ダウンフローの比較的遅い気流速度および排気、循環エリアの速い気流速度が存在することを考慮し、比較的広いレイノルズ数帯に対して適合するモデルとして採用している。格子タイプはテトラメッシュをベースとしたポリヘドラルメッシュを用いているが、これらは対象とする装置の複雑さおよび全体の格子数により決定するため、この限りではない。装置稼働の解析の際には、移動領域においてはヘキサメッシュを用いることが多い。格子の品質は、歪度により評価しており、装置の詳細部においても0.98以下で品質を担保している。基本的には定常解析を実施し、装置の移動等の気流への影響を考慮する場合は非定常解析を実施する。温度の影響を考慮する場合は、装置の発熱、FFUの発熱、クリーンブース壁面からの伝熱等の熱源を考慮して解析を実施する。湿度や混合ガスの濃度を考慮する場合は、化学種輸送方程式を用いて混合ガスの移流拡散を考慮する。パーティクルの挙動を考慮する場合については、ラグランジュ法を用い、粒子密度、粒径、個数(流量)、噴出位置、噴出速度を与えて計算を実施する。その際、乱流拡散における速度変動に基づき確率論的トラッキングにより粒子の発生を表現する。パーティクルにおいては、概ね気流に追随した挙動を示すことも分かっているが、滞留領域における挙動としてエアロゾルの性質を考慮したブラウン運動、また、球形の抵抗則も考慮して計算を実施する。
本発明では、空気齡(換気効率指標SVE3(SVE :Scale for Ventilation Efficiency))を数値解析(パッシブスカラー輸送方程式)により解き、装置周辺の滞留状況を空気齡T[s]として評価し、理想のダウンフローの3倍以下(3T)の有限値でパスライン上の気流を形成させることにより、従来技術では考慮が困難であったパスライン上における装置起因で生じるパーティクルの存在を最小化できる。例えば、装置動作時のケーブルベア等の駆動源から発生する粒径d=0.1〜5μmまでのパーティクル挙動を流体解析したところ、どの粒径でもパーティクルが巻き上がり、粒径が小さいほど巻き上がりの確率は高いが、パスライン下方の吸込み領域における出現確率はそれでも1.5%以下であり、パーティクルがパスライン上方に巻き上がる可能性は著しく低いと言える。このように、本発明の気流の乱れに伴うパーティクルの巻き上がりにおいては、パスライン上で下向きの気流形成を基本としながらも、パスライン上の空気齡の規定により、おおよそパーティクルの発生リスクを抑えることが期待できる。
特許文献1においては、パンチングメタルで構成した通気路を、区画部材の下部に設け、複数の製造装置の相互間に対応する位置に形成し、製造装置の内部の粉塵等を巻き上げることを防止している(気流速度は例えば1m/s以下)。しかしながら、この通気路は局所クリーンブースの高清浄度空気を一般空間に導入するためのものであり、本発明の用途とは異なる。
このように、本発明のクリーンブースは、従来技術では生じやすいパスライン周辺の装置やその稼働による偏流の有無や速度のばらつきを、(C)各種装置により生じる気流の乱れ、滞留および発塵を低減するための整流構造や(D)局所吸気機構により抑えることができ、特に滞留発生要因となる無風状態 (≒0m/s)や気流の乱れおよび渦の発生要因となる過度な気流速度増加(0.5m/s超)を回避でき、パスライン近傍の気流を均一化(平均気流速度0.3m/s前後)できる。
(E)以上のように、全体空間(A)・(B)、装置周りの空間(C)、局所空間(D)の段階的な設計を、実条件を考慮した数値流体力学(CFD)により実行し、ISO Class3からClass4要求エリア(パスラインより上方)において、下向きの速度0.3m/s前後、空気齡を理論値の3倍以下、クリーンブース内陽圧を20〜40Paとする
本発明によれば、前述のようにパンチング面からの吹出し平均気流速度はパスラインにおいて平均気流速度0.1〜0.5m/s、より好ましくは0.3〜0.4m/sで0.3m/s前後の下向きのダウンフローを形成する。吹出し気流速度を均一にすることで、何秒後に各位置まで到達するか、すなわち空気齢が理論的に算出できる。例えば平均気流速度を0.3m/sとして、パンチング板吹出し部からパスラインまでの距離を1.5mとすると、パスラインまでの到達時間(空気齢T)は5sとなる。これを理想のダウンフローの空気齢の理論値Tとする。本発明では数値流体力学(CFD)を用いて、装置周辺(パスラインより上方)の空気齢を理論値の3倍以下、すなわち3T以下を基準とし、パスラインより上方の空気齢がこの範囲内に収まるよう有限値としている。言い方を換えると、0.3m/sを基準に気流速度を規定している条件下で3Tの時間を要することは、すなわち0.1m/s以上の気流速度は最低でも有していることが言え、これはパスライン上において無風状態(≒0m/s)を回避していることの一つの指標として用いることができる。仮に、この空気齡が十分大きい領域が存在する場合は(10T、20T等)、すなわち無風状態 (≒0m/s)状態が懸念され、清浄度の悪化に直結する。実際、本構成は十分適用できていることから、本発明では実効性のある基準として空気齡を規定し用いている。さらには、パスライン上の空間の空気齡を有限値として扱うことで、清浄度悪化時からの回復も早い等、自浄作用を有することができる。
また、FFUによる空気の吹込みにより、クリーンブース内は陽圧となる。これにより、清浄度の低いクリーンブース外の空気がクリーンブース内に流れ込むことはない。通常、陽圧(クリーンブースの内部と外部の圧力差)は5〜20Pa程度とされているが、高清浄度が要求される場合、これよりも高い方が望ましく、本発明では20〜40Paとする。これよりも陽圧が大きいと、クリーンブースの扉を開けた際に風の吹出しが目立ち、ドアの開閉に支障が出たり、排気や戻り口の開口部から風切り音が発生する等、問題が生じる。
図5は数値流体力学(CFD)によって解析した、(a)従来技術と(b)本発明の流線および空気齢を比較した図である。図5は、装置を含むクリーンブースの縦断面図であり、上図は流線、下図は空気齢を示す。従来技術では片側の側壁や装置周辺で偏流や滞留が生じているが、本発明では、クリーンブースの上部から下方に向かって一様なダウンフローが形成され、滞留エリアが低減される。
吹出し気流速度を均一にすることで、何秒後に床下まで到達するかが理論的に算出できるものの、実際にはクリーンブース内を完全均一な気流で満たすことは従来技術では容易ではない。また、装置が設置され、稼働した際の滞留エリアおよび滞留する時間を推測することも困難である。本発明のクリーンブースは、クリーンブース全体の(A)ダウンフローおよび(B)循環、さらには実際の装置とその稼働条件を考慮した気流乱れや滞留エリアを把握し、(C)整流および(D)滞留の回避、低減を行っている。
続いて、本発明にかかるクリーンブースのクリーン度達成に関わる清掃、準備、条件等について補足する。本発明に示す高清浄度を達成する上で、本クリーンブースの施工後の清掃は重要である。二重壁構造の清掃においては、装置6が全て設置され、FFU2の運転を開始した後に、天井に近い建具や内壁4の上面から下方に向かって清掃を行うことを基本とする。また、装置6においても同様にクリーンブースの清掃を終えた後に清掃を行う。特に、装置カバー、空間に露出している部品・配線等は入念に清掃を行う。使用するクリーン清掃用具は、例えば、ウェス、アルコール、クリーンローラー、ULPA掃除機、ブロワ等である。清掃後は、入室ルールに基づく、入室時間、人員や作業内容の制限、クリーンマットの設置等清浄度を悪化させない管理を実施し、管理レベルを次第に厳しくして清浄度を上げていく。
また、本発明に示す高清浄度を達成する上で、装置側の発塵対策も重要である。すなわち、クリーンブース内に形成された(A)ダウンフローおよび(B)循環を基本とする気流性状に加えて、(C)整流・導風板および(D)局所吸気機構を効果的に適用するために、数値流体力学(CFD)に関わる条件を考えるのである。例えば、発塵懸念材料・部材の使用、ダウンフローを阻害しうる構造物、乱れを誘発する構造物、部材同士の干渉、接触している部材の稼働・移動、振動する構造物、エア駆動する機器、配線を通す配管等の中空配管およびダクトやメンテナンスの動線・作業内容・頻度、使用する道具・機器・材料等の中から、数値流体力学(CFD)を用いて回避するべき項目および設計指針によって、回避するべき項目を区別する。例えば、本発明の(C)および(D)の構成で、各種装置はパスラインを回避した配線経路を確保、配線等の整線あるいはカバー内に収めるよう施し、十分に清掃する。
以上の構成により、装置との一体型クリーンブースとして産業応用することで、装置停止時だけでなく、稼働時においてもより安定的に高い清浄度を維持した環境を提供できると言える。
以上、本発明によるクリーンルームの実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である
本発明に係るクリーンブースは、近年、高い清浄度の要求が高まってきた半導体製造プロセスの上流工程(フォトレジスト剤の充填工程等)、有機ELの塗布、封止、貼り合わせ工程等、高清浄度環境を空間の大小問わず、概ね安定した気流性状として提供できる。また、クリーンブースを新設する際だけでなく、既存製造工程の改造の際にも本発明の構成を選択的に適用することも可能である。
本発明は、特に量産ラインに導入する際に生じる膨大なコストの低減により有利となるブース構成となっている。高清浄度のクリーンブースに必要とされるFFUの台数をイニシャルコストとして従来に比べて最大50%削減し、それに伴い、ランニングコストにかかる電力の低減も期待できる省エネ設計となっている。二重壁等付属部品にかかるコスト増はあるものの、自浄作用の強いロバストな気流性状を実現するため、歩留まり悪化リスクを低減し、ブース環境の悪化に起因した稼働後の設備停止の頻度や歩留まり改善により生じるコストは従来技術に比べて少なくなることが期待できる。
さらに、本発明は気流の均一化だけではなく、温度分布、混合ガス濃度分布の均一化の基礎となる流れ場であり、例えば、吹出し温度、濃度の均一化およびブース内の熱や高濃度ガスの滞留を回避するための基本方策としても適用可能であり、速やかに目標温度や目標濃度に到達させたいニーズがある場合に有効である。
これは、気密性を有した循環ブース構造である本発明を応用展開できる特徴でもあり、例えば、清浄度ISO Class3で満たすことに加えて、水分濃度や酸素濃度を1ppmの雰囲気にすることを十分可能とする技術であると言える。例えば、本機構に精密な温度環境、除湿環境あるいは不活性ガス環境を適用したい場合は、断熱パネルからなる外壁5の気密性をより高くし、200Pa程度の内圧に耐えうるようコーキングによりシールする。また、天上部のエリアに対して温度や濃度が制御されたガス(SG、Supply Gas)が、任意に設置されるダクトや配管を通過して流入する。流入位置や流速はFFU2を設置する天井エリア内で十分混合されるよう数値流体力学(CFD)により決定され、FFU2を通過した後、清浄かつ均一な温度、水分濃度、不活性ガス濃度として全面ダウンフローを達成する。また、一部のガスはRG(Return Gas)として、空調機、除湿機、精製機に循環される。このダクトや配管は外壁5の側壁に取付けられ、クリーンブース内で一様なガス置換が行われる。本発明の(A)全面吹出しおよび(B)二重壁循環機構には、これら用途に拡張出来るだけの基本構造を備えており、また実際の要求の性能に応じて、天井部の流体の乱流混合、循環位置に起因するクリーンブースの内部の偏流や滞留予測を数値流体力学(CFD)により実施する。このように、本発明は、清浄度に加え、温度や除湿、不活性ガス環境のような、より環境維持の条件が厳しいクリーン空間に対して、これらを満足するクリーンブースの基本構造を提供する。
1 クリーンブース
2 空気清浄手段
3 パンチング板
4 内壁
5 外壁
6 装置
7 整流・導風手段
8 局所吸引機構

Claims (8)

  1. 清浄度環境が求められるエリアを区画部材を用いて区画することにより局所的にクリーンブースを形成し、前記クリーンブースの天井には空気清浄手段を設け、前記空気清浄手段のフィルタ下部にパンチング板を設けたことを特徴とするクリーンブース。
  2. 前記クリーンブースの少なくとも二面以上の側壁を外壁と内壁で覆うことで二重壁とし、前記内壁の下部に吸込み口を設け、前記吸込み口から前記クリーンブース内の空気を吸込み、前記二重壁の隙間を通して、前記空気清浄手段へ前記クリーンブース内の空気を循環させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のクリーンブース。
  3. 前記空気清浄手段がFFUである請求項1または請求項2に記載のクリーンブース。
  4. 前記空気清浄手段のフィルタ占有率を70%以下とし、前記フィルタ下部200mm以内に前記パンチング板を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のクリーンブース。
  5. 前記パンチング板を全面設けたことを特徴とする請求項1から請求項4いずれか一項に記載のクリーンブース。
  6. 前記パンチング板を通過した空気が平均気流速度0.1〜0.5m/sで供給されることを特徴とする請求項1から請求項5いずれか一項に記載のクリーンブース。
  7. 床部は穴開きの床板を不要とした請求項1から6いずれか一項に記載のクリーンブース。
  8. 前記外壁と前記内壁の隙間は200mm以下であることを特徴とする請求項2から請求項7いずれか一項に記載のクリーンブース。
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