JP7431133B2 - 建物 - Google Patents
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Description
また、収納部は締め切った状態で使われることが多く、収納した物品が埃を被らないようにすることができる反面、収納部内に湿気がこもりやすい場合があった。
前記収納部10は、
前記収納部10の外部から空気を取り込むための取込口15と、
前記収納部10の外部に空気を排出するための排出口16と、
前記第一部屋2側に開放された第一開口部17と、
前記第一開口部17を開閉する第一建具18と、
前記第二部屋7側に開放された第二開口部19と、
前記第二開口部19を開閉する第二建具20と、を備えており、
前記取込口15と前記排出口16のうち一方は、他方よりも上方に配置されており、
可撓性を有するパッキン材Pが、前記第一開口部17の開口縁部と前記第一建具18との間に介在しているとともに、前記第二開口部19の開口縁部と前記第二建具20との間に介在しており、
前記収納部10内には棚板21が設けられ、
前記棚板21は、前記第一建具18と前記第二建具20のうち一方の建具に接するとともに他方の建具との間に隙間Sを形成した状態で配置されており、
前記棚板21と前記一方の建具との間にも前記パッキン材Pが介在していることを特徴とする。
また、収納部10は、収納部10の外部から空気を取り込むための取込口15と、収収納部10の外部に空気を排出するための排出口16と、を備えるので、取込口15から排出口16に向かう上下方向の空気の流れを形成することができる。これにより、収納部10内の空気を排出口16から排出できるので、物品に付着した微細な付着物や収納部10内における湿気を、空気と共に外部に排出しやすくなる。
さらに、可撓性を有するパッキン材Pが、第一開口部17の開口縁部と第一建具18との間に介在しているとともに、第二開口部19の開口縁部と第二建具20との間に介在しているので、第一建具18によって第一開口部17を閉塞し、第二建具20によって第二開口部19を閉塞すれば、収納部10内は外部に対して密閉された空間となる。これにより、収納部10内に形成された上下方向の空気の流れを強くすることができるので、物品に付着した微細な付着物の除去や収納部10内における湿気の排出を効率良く行うことができる。
また、収納部10内に設けられた棚板21は、第一建具18と第二建具20のうち一方の建具に接するとともに他方の建具との間に隙間Sを形成した状態で配置されており、棚板21と一方の建具との間にもパッキン材Pが介在しているので、収納部10内を流れる空気は、棚板21と他方の建具との間に形成された隙間Sを通ることになる。これにより、収納部10内を流れる空気は、斜めに流れることになるので、物品の上面に付着した微細な付着物の除去を効率良く行うことができる。また、棚板21が複数設けられていれば、収納部10内の空気の流れを、上向き又は下向きで、かつジグザグにすることができるので、収納部10内の空間を満遍なく通過することになり、微細な付着物の除去や収納部10内における湿気の排出をより効率良く行うことができる。
前記収納部30は、
前記収納部30の外部から空気を取り込むための取込口15と、
前記収納部30の外部に空気を排出するための排出口16と、
前記第一部屋2側に開放された第一開口部17と、
前記第一開口部17を開閉する第一建具18と、
前記第二部屋7側に開放された第二開口部19と、
前記第二開口部19を開閉する第二建具20と、を備えており、
前記取込口15と前記排出口16のうち一方は、他方よりも上方に配置されており、
可撓性を有するパッキン材Pが、前記第一開口部17の開口縁部と前記第一建具18との間に介在しているとともに、前記第二開口部19の開口縁部と前記第二建具20との間に介在しており、
前記収納部30内には、骨組みを構成する複数の軸材38a,38b,38cと、前記複数の軸材38a,38b,38cによって支持される棚板39と、を有する収納ラック37が設置されており、
前記収納部30は、
前記棚板39によって上下に仕切られた複数の第一収納領域A1と、
前記複数の第一収納領域A1に隣接するとともに前記複数の第一収納領域A1のそれぞれと空間的に連続し、かつ、前記収納部30の上下方向に沿って長尺な第二収納領域A2と、
によって区分けされており、
前記取込口35は、前記複数の第一収納領域A1における前記第二収納領域A2とは反対側の側方に位置し、前記排出口36は、前記第二収納領域A2の上方又は下方に位置していることを特徴とする。
また、収納部30は、収納部30の外部から空気を取り込むための取込口15と、収収納部30の外部に空気を排出するための排出口16と、を備えるので、取込口15から排出口16に向かう上下方向の空気の流れを形成することができる。これにより、収納部30内の空気を排出口16から排出できるので、物品に付着した微細な付着物や収納部30内における湿気を、空気と共に外部に排出しやすくなる。
さらに、可撓性を有するパッキン材Pが、第一開口部17の開口縁部と第一建具18との間に介在しているとともに、第二開口部19の開口縁部と第二建具20との間に介在しているので、第一建具18によって第一開口部17を閉塞し、第二建具20によって第二開口部19を閉塞すれば、収納部30内は外部に対して密閉された空間となる。これにより、収納部30内に形成された上下方向の空気の流れを強くすることができるので、物品に付着した微細な付着物の除去や収納部30内における湿気の排出を効率良く行うことができる。
また、収納ラック37は、骨組みを構成する複数の軸材38a,38b,38cと、複数の軸材38a,38b,38cによって支持される棚板39と、を有するので、収納部30内の空気は、棚板39の上面及び下面に沿って流通可能であるとともに、骨組みの隙間を流通可能である。
そして、収納部30は、棚板39によって上下に仕切られた複数の第一収納領域A1と、複数の第一収納領域A1に隣接するとともに複数の第一収納領域A1のそれぞれと空間的に連続し、かつ、収納部30の上下方向に沿って長尺な第二収納領域A2と、によって区分けされており、取込口35は、複数の第一収納領域A1における第二収納領域A2とは反対側の側方に位置し、排出口36は、第二収納領域A2の上方又は下方に位置しているので、取込口35から収納部30内に取り込まれた空気は、複数の第一収納領域A1を通って第二収納領域A2に到達し、そこから更に上昇又は下降して排出口36から外部に排出されることとなる。すなわち、収納部30内の空気の流れが途中から、横方向から排出口36に向かって上下方向に変更されることになるので、収納部30内の空間を満遍なく通過することになり、微細な付着物の除去や収納部30内における湿気の排出をより効率良く行うことができる。
前記収納部30は、
前記収納部30の外部から空気を取り込むための取込口15と、
前記収納部30の外部に空気を排出するための排出口16と、
前記第一部屋2側に開放された第一開口部17と、
前記第一開口部17を開閉する第一建具18と、
前記第二部屋7側に開放された第二開口部19と、
前記第二開口部19を開閉する第二建具20と、を備えており、
前記取込口15と前記排出口16のうち一方は、他方よりも上方に配置されており、
可撓性を有するパッキン材Pが、前記第一開口部17の開口縁部と前記第一建具18との間に介在しているとともに、前記第二開口部19の開口縁部と前記第二建具20との間に介在しており、
前記収納部30に面して前記収納部30を囲む側壁34(33)と、
前記側壁34における前記収納部30側とは反対側に位置し、屋内の生活空間に露出しない空洞部40と、を更に備えており、
前記側壁34には前記取込口35が形成され、当該取込口35は、前記側壁34を貫通して前記収納部30と前記空洞部40とを連通しており、
噴出口43を有し、当該噴出口43から空気を噴出可能に構成された空気噴出装置42が、前記空洞部40内に設置され、前記噴出口43が、前記側壁34における前記取込口35に配置されていることを特徴とする。
また、収納部30は、収納部30の外部から空気を取り込むための取込口15と、収収納部30の外部に空気を排出するための排出口16と、を備えるので、取込口15から排出口16に向かう上下方向の空気の流れを形成することができる。これにより、収納部30内の空気を排出口16から排出できるので、物品に付着した微細な付着物や収納部30内における湿気を、空気と共に外部に排出しやすくなる。
さらに、可撓性を有するパッキン材Pが、第一開口部17の開口縁部と第一建具18との間に介在しているとともに、第二開口部19の開口縁部と第二建具20との間に介在しているので、第一建具18によって第一開口部17を閉塞し、第二建具20によって第二開口部19を閉塞すれば、収納部30内は外部に対して密閉された空間となる。これにより、収納部30内に形成された上下方向の空気の流れを強くすることができるので、物品に付着した微細な付着物の除去や収納部30内における湿気の排出を効率良く行うことができる。
また、側壁34には取込口35が形成され、当該取込口35は、側壁34を貫通して収納部30と空洞部40とを連通しており、噴出口43から空気を噴出可能に構成された空気噴出装置42が、空洞部40内に設置され、噴出口43が、側壁34における取込口35に配置されているので、空気噴出装置42から収納部30内に向けて空気を勢いよく噴き出すことができる。これにより、物品に付着した微細な付着物を除去しやすくなるので、微細な付着物を効率良く排出することができる。
前記収納部10は、
前記収納部10の外部から空気を取り込むための取込口15と、
前記収納部10の外部に空気を排出するための排出口16と、
前記第一部屋2側に開放された第一開口部17と、
前記第一開口部17を開閉する第一建具18と、
前記第二部屋7側に開放された第二開口部19と、
前記第二開口部19を開閉する第二建具20と、を備えており、
前記取込口15と前記排出口16のうち一方は、他方よりも上方に配置されており、
可撓性を有するパッキン材Pが、前記第一開口部17の開口縁部と前記第一建具18との間に介在しているとともに、前記第二開口部19の開口縁部と前記第二建具20との間に介在しており、
外壁50に設けられて、前記排出口16から前記収納部10外に排出された空気を更に屋外に排出する動作が可能に構成された屋外排気部51と、
室温と外気温に基づいて窓の開閉動作及び空調機器の制御を行い、屋内の環境調整を自動で行う環境調整手段と、
前記環境調整手段と通信可能に接続され、前記外壁50の屋外側に設けられて周囲の気圧を検知する複数の気圧センサーと、を更に備えており、
前記環境調整手段は、前記屋外排気部51の上方に位置し、屋内の空気を屋外に排出するための開閉可能な換気窓57を有しており、
前記複数の気圧センサーは、前記屋外排気部51の近傍に位置する第一気圧センサーと、前記換気窓57の近傍に位置する第二気圧センサーと、を有することを特徴とする。
また、収納部10は、収納部10の外部から空気を取り込むための取込口15と、収収納部10の外部に空気を排出するための排出口16と、を備えるので、取込口15から排出口16に向かう上下方向の空気の流れを形成することができる。これにより、収納部10内の空気を排出口16から排出できるので、物品に付着した微細な付着物や収納部10内における湿気を、空気と共に外部に排出しやすくなる。
さらに、可撓性を有するパッキン材Pが、第一開口部17の開口縁部と第一建具18との間に介在しているとともに、第二開口部19の開口縁部と第二建具20との間に介在しているので、第一建具18によって第一開口部17を閉塞し、第二建具20によって第二開口部19を閉塞すれば、収納部10内は外部に対して密閉された空間となる。これにより、収納部10内に形成された上下方向の空気の流れを強くすることができるので、物品に付着した微細な付着物の除去や収納部10内における湿気の排出を効率良く行うことができる。
また、収納部10からの空気が、屋外排気部51から屋外に排出されたときに、屋外排気部51の上方に位置する換気窓57も開放されていて、なおかつ、屋外排気部51の近傍よりも換気窓57の近傍の方が気圧の低い状態にあると、収納部10から屋外排気部51を通じて屋外に排出された空気が、換気窓57から屋内に引き込まれてしまうような事態が発生する場合がある。これに対し、環境調整手段が、第一気圧センサー及び第二気圧センサーの検知結果に基づいて換気窓57の開閉動作の制御を行えば、収納部10から屋外排気部51を通じて屋外に排出された空気が、換気窓57から屋内に引き込まれてしまうような事態の発生を防ぐことができる。これにより、収納部10から排出した、付着物や湿気の混ざった空気を、屋外排気部51から確実に屋外に排出できて、その空気が屋内に再び引き込まれることを防ぐことができる。
前記収納部10内には棚板22が設けられ、
前記棚板22は、当該棚板22の下方空間と上方空間との間で通気可能に構成された構造を有することを特徴とする。
前記第一建具18及び前記第二建具20は、建具本体を構成する複数の建具用板材をそれぞれ有しており、これら複数の建具用板材間にも前記パッキン材Pが介在していることを特徴とする。
なお、本実施形態の建物は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、従来の軸組工法や壁式工法の木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の建物にも適用することができる。
また、このパネルとは、建築用パネルであり、図示はしないが、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填されるものである。
玄関1及び玄関ホール2の東側には、浴室3と洗面脱衣所4が配置されており、西側には、トイレ5が配置されている。また、トイレ5の西側には、階段6が設けられている。
玄関ホール2の南側には、収納部10を挟んで、リビングLとダイニングDとキッチンKの機能を一室に併存させた部屋7(以下、居室7)が配置されている。すなわち、収納部10は、玄関ホール2と、この玄関ホール2に隣り合って配置された居室7との境界部に設けられている。本実施形態においては、玄関ホール2が第一部屋とされ、居室7が第二部屋とされている。
階段6の西側であって、かつ居室7におけるリビングLの北側には、和室8が配置されている。
出入口9aは、玄関ホール2と洗面脱衣所4との間を行き来するための出入口である。
出入口9bは、玄関ホール2とダイニングDとの間を行き来するための出入口である。
出入口9cは、洗面脱衣所4とキッチンKとの間を行き来するための出入口である。
これらの出入口9a,9b,9cは、開き戸や引き戸等の建具によって開閉可能となっている。
収納部10に収納される物品は、玄関ホール2側から収納されて、居室7側から取り出されるため、ローリングストックが可能となる。いわゆる先入れ先出しが可能となるので物品の劣化を防ぐことができる。
なお、収納部10に収納される物品は、食品や日用品が主として挙げられるが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。特に重量のある物品の場合は、玄関1から最短距離で収納できるので好ましい。また、宅配便の梱包を玄関ホール2で取り除き、中身の物品だけを収納することもできるので、梱包に付着した付着物を居室7側に持ち込まないようにすることができる。
収納部10における天井12は、一階の天井と連続するとしたが、玄関ホール2と居室7の天井高さが異なる場合は、いずれか一方の床と連続するものとする。
なお、本実施形態においては、床11及び天井12の双方とも、玄関ホール2側の床及び天井に連続している。ただし、これに限られるものではなく、例えば、床11を玄関ホール2の床と連続するものとし、天井12を居室7の天井と連続するものとしてもよい。
側壁14は、収納部10の東側に位置し、収納空間と洗面脱衣所4内の空間とを仕切っている。そして、当該側壁14に、上記の出入口9aが形成され、平面視において当該側壁14と直交する壁に、上記の出入口9cが形成されている。
両側壁13,14は、上下方向の寸法が等しく、平行かつ対向して配置されている。
また、側壁13,14は、上記の建築用パネルによって構成されており、図示はしないが、内部中空部を有するものとする。
また、収納空間の奥行きは、一方の側壁13における幅寸法(南北方向の寸法)と略等しく設定されている。他方の側壁14は、屋内区間を間仕切る間仕切壁でもあるため、一方の側壁13と比較すると幅寸法(南北方向の寸法)が長い。そのため、他方の側壁14は、収納空間の奥行きを規定しない。ただし、当該側壁14が、間仕切壁として設けられない場合は、この限りではない。
また、収納部10内には、収納空間を上下に仕切り、上面に物品が載せられる棚板21が設けられている。
取込口15には、図3に示すように、目の細かいメッシュ状に形成されて通気可能に構成されたカバー15aを取り付けることが望ましい。
なお、本実施形態においては、上記のように、取込口15が床11に形成されるものとしたが、これに限られるものではなく、例えば図5に示すように、側壁14(13)に形成されるものとしてもよい。この場合、取込口15は、建築用パネルである側壁14(13)の収納部10側の面材のみを貫通して形成されてもよいし、側壁14(13)の厚み方向に貫通形成されてもよい。
排出口16には、図3に示すように、目の細かいメッシュ状に形成されて通気可能に構成されたカバー16aを取り付けることが望ましい。
なお、本実施形態においては、上記のように、排出口16が天井12に形成されるものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、図示はしないが、上記の取込口15と同様に、側壁14(13)に形成されるものとしてもよい。この場合、排出口16は、建築用パネルである側壁14(13)の収納部10側の面材のみを貫通して形成される。
本実施形態における排出口16の先には、建物の外壁に向かって伸びる排気ダクトと排気ファンが設けられ、収納部10から排出された空気を更に屋外に排出することができる(図9参照:排気ファン51、排気ダクト52)。排気ファンは24時間稼働することが可能となっている。
第一建具18は、第一開口部17の開口枠内に納められて第一開口部17を開閉することが可能な建具であり、本実施形態においては二つの折戸が採用されている。折戸である第一建具18は、二枚の建具用板材によって構成されている。
なお、第一建具18の開閉方式は、上記の折戸に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第二建具20は、第二開口部19の開口枠内に納められて第二開口部19を開閉することが可能な建具であり、本実施形態においては引き違い戸が採用されている。引き違い戸である第二建具20は、二枚の建具用板材によって構成されている。
なお、第二建具20の開閉方式は、上記の引き違い戸に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、本実施形態においては、第一開口部17と第二開口部19の開口面積は等しい。
また、棚板21は、図3,図4に示すように、第一建具18と第二建具20のうち一方の建具に接するとともに他方の建具との間に隙間Sを形成した状態で配置されている。このように棚板21を配置した場合、隙間Sは空気の通り道となる。図示例では、最上段と最下段の棚板21は、第一建具18に接するとともに第二建具20との間に隙間Sを形成した状態で配置され、真ん中の棚板21は、第二建具20に接するとともに第一建具18との間に隙間Sを形成した状態で配置されている。
なお、図5に示すように、側壁14(13)に対して空気の取込口15又は排出口16が形成される場合、棚板21は、取込口15又は排出口16を避けて配置されることが好ましいが、これに限られるものではなく、取込口15又は排出口16を避けずに配置されてもよい。
なお、パッキン材Pとしては、例えばゴムやその他の樹脂によって構成されたものや、その他の材質によって構成されたものが適宜採用される。材質の採用に当たっては、空気の遮蔽性や、第一建具18及び第二建具20の開閉動作を妨げない程度の弾力性が特に重視されるものとする。
また、このようなパッキン材Pを取り付ける場合は、必要に応じて、各建具18,20や棚板21などに取り付け用の溝を加工したり、固定具の留め穴を形成したりする。
より詳細には、パッキン材Pは、第一建具18及び第二建具20における上縁と両側縁に設けられ、各開口部17,19の開口縁部と各建具18,20との間の隙間を塞いでいる。折戸である第一建具18の場合は、折戸同士の間の隙間も塞いでいる。
より詳細には、折戸である第一建具18の場合、パッキン材Pは、折戸を構成する二枚の建具用板材の隣り合う側端部にそれぞれ設けられている。
さらに、引き違い戸である第二建具20の場合、パッキン材Pは、引き違い戸を構成する二枚の建具用板材のうち、第二開口部19の閉塞時において互いに隣接する側端部にそれぞれ設けられている。
より詳細には、最上段と最下段の棚板21の場合は、第一建具18側の端部にパッキン材Pが設けられ、真ん中の棚板21の場合は、第二建具20側の端部にパッキン材Pが設けられている。
取り込まれた空気は上昇し、最下段の棚板21と第二建具20との間の隙間Sを通って更に上昇する。
最下段の棚板21よりも上方に上昇した空気は、続いて真ん中の棚板21と第一建具18との間の隙間Sを通って更に上昇する。
真ん中の棚板21よりも上方に上昇した空気は、続いて最上段の棚板21と第二建具20との間の隙間Sを通って更に上昇する。
最上段の棚板21よりも上方に上昇した空気は、空気の排出口16に向かって更に上昇し、排出口16から収納部10外に排出される。収納部10外に排出された空気は、上記の排気ダクトを通って更に屋外に排出される。
床11の上面、複数の棚板21の上面に物品が載置されて収納されていた場合は、取込口15から排出口16に向かう空気が、物品の下面を除く物品の表面に沿って流れることになる。
また、第一開口部17又は第二開口部19が開放されている状態では、空気の排出量は低下するため、第一開口部17及び第二開口部19は日常的に閉塞されており、必要に応じて開放される。
なお、本実施形態においては、排出口16が取込口15よりも上方に位置しているため、収納部10内を流れる空気が上向きとなっているが、取込口15と排出口16の上下の位置関係を反対にし、収納部10内の空気の流れを下向きにしてもよいものとする。
また、収納部10は、少なくとも収納部10の下端部に設けられた空気の取込口15と、収納部10の上端部に設けられた空気の排出口16と、を備えるので、空気を下方から上方に向かって吸い上げることで収納部10内に上向きの空気の流れを形成することができる。これにより、収納部10内の空気を排出口16から排出できるので、収納部10の床11や収納した物品の上面に埃等が溜まりにくくなるとともに、物品に付着した微細な付着物や収納部10内における湿気を、空気と共に外部に排出しやすくなる。
さらに、可撓性を有するパッキン材Pが、第一開口部17の開口縁部と第一建具18との間に介在しているとともに、第二開口部19の開口縁部と第二建具20との間に介在しているので、第一建具18によって第一開口部17を閉塞し、第二建具20によって第二開口部19を閉塞すれば、収納部10内は外部に対して密閉された空間となる。これにより、収納部10内に形成された上向きの空気の流れを強くすることができるので、物品に付着した微細な付着物の除去や収納部10内における湿気の排出を効率良く行うことができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
上記の実施形態において、棚板21は単なる板材とされていたが、本変形例における棚板22は、図6に示すように、当該棚板22の下方空間と上方空間との間で通気可能に構成された構造を有する。
より具体的に説明すると、棚板22における通気可能に構成された構造とは、通気が可能な孔構造であり、その孔構造は、パンチング加工やメッシュ加工を始めとする様々な構造の孔を採用でき、物品の載置に問題が生じない範囲で適宜変更可能である。なお、本変形例においてはパンチング孔が多数形成された状態となっている。
本変形例における収納部30は、第一部屋(例えば玄関ホール)と第一部屋に隣り合って配置された第二部屋(例えば居室)との境界部に設けられており、図7に示すように、床31と、天井32と、床31と天井32との間に設けられた両側壁33,34と、に囲まれた空間を収納空間としている。
また、収納部30における排出口36は、収納部30の上端部に設けられている。具体的には、天井32に設けられている。
複数の軸材38a,38b,38cには、収納部30の上下方向に沿って長尺な複数の縦軸材38aと、複数の縦軸材38aに架け渡されて設けられた複数の横軸材38bと、衣類用のハンガー等が引っ掛けられる引掛用軸材38cと、が含まれている。
棚板39は、複数の横軸材38bの上に載せられて支持されている。
収納部30の上端部に設けられた排出口36は、第二収納領域A2の上方に位置している。
取り込まれた空気は、第一収納領域A1内をやや上昇しながら横方向に進み、第二収納領域A2へと向かっていく。
第二収納領域A2に到達した空気は、第二収納領域A2に沿って上昇して排出口36へと向かい、排出口36から収納部30外に排出される。収納部30外に排出された空気は、上記の排気ダクトを通って更に屋外に排出される。
床31の上面、複数の棚板39の上面に物品が載置されて収納されていた場合は、取込口35から排出口36に向かう空気が、物品の下面を除く物品の表面に沿って流れることになる。
そのため、本変形例においては、側壁34の裏側に設けられた空洞部40に、収納部30内に向かって空気を勢いよく噴出する空気噴出装置42が用いられている。
このような空洞部40は、本来、デッドスペースやパイプスペース、壁量確保のためなどに用いられるが、内部に空気噴出装置42が設けられるので、屋内スペースの有効活用に貢献できる。
さらに、側壁34に形成された複数の取込口35は、側壁34を貫通して収納部30と空洞部40とを連通している。
そして、このような空気噴出装置42は、複数の噴出口43が側壁34側に向けられた状態で空洞部40内に設置され、複数の噴出口43が、側壁34における複数の取込口35に配置されている。
したがって、空気噴出装置42における複数の噴出口43から噴出した空気を、複数の取込口35を通じて収納部30内に流入させることができる。すなわち、収納部30は、空気噴出装置42からの勢いの強い空気を取り込むことができる。取り込まれた空気は、第一収納領域A1内を横方向に進み、第二収納領域A2へと向かっていく。
第二収納領域A2に到達した空気は、第二収納領域A2に沿って上昇し、排出口36から収納部30外に排出されることになる。
そして、収納部30は、棚板39によって上下に仕切られた複数の第一収納領域A1と、複数の第一収納領域A1に隣接するとともに複数の第一収納領域A1のそれぞれと空間的に連続し、かつ、収納部30の上下方向に沿って長尺な第二収納領域A2と、によって区分けされており、取込口35は、複数の第一収納領域A1における第二収納領域A2とは反対側の側方に位置し、排出口36は、第二収納領域A2の上方に位置しているので、取込口35から収納部30内に取り込まれた空気は、複数の第一収納領域A1を通って第二収納領域A2に到達し、そこから更に上昇して排出口36から外部に排出されることとなる。すなわち、収納部30内の空気の流れが途中から、横方向から排出口36に向かって上向きに変更されることになるので、収納部30内の空間を満遍なく通過することになり、微細な付着物の除去や収納部30内における湿気の排出をより効率良く行うことができる。
本変形例における収納部10は、上記の実施形態と同様に、玄関ホール2と居室7との境界部に設けられている。ただし、上記の実施形態では、玄関ホール2の東側には浴室3と洗面脱衣所4が配置されていたが、本変形例においては、図8に示すように、玄関ホール2の東側は屋外ODとなっている。そのため、側壁14は、間仕切壁ではなく、外壁となっている。
また、側壁14には、屋外側開口部140を開閉する屋外用建具141が設けられている。屋外用建具141は、本変形例においては片開き戸が採用されているが、開閉方式はこれに限られるものではない。ただし、屋外ODに配置された建具であるため、堅牢性や防水性、防犯性について十分に配慮された機能を有するものとする。例えば、材質を金属とすることで堅牢性を高めたり、側壁14に接する部位に止水パッキンを設けて防水性を高めたり、施錠できるようにして防犯性を高めるなどの工夫がなされる。
本変形例における建物は、図9に示すように、外壁50に設けられて、排出口16から収納部10外に排出された空気を更に屋外に排出する動作が可能に構成された屋外排気部51と、室温と外気温に基づいて窓の開閉動作及び空調機器の制御を行い、屋内の環境調整を自動で行う環境調整手段と、環境調整手段と通信可能に接続され、外壁50の屋外側に設けられて周囲の気圧を検知する複数の気圧センサーと、を備えている。
なお、換気装置55から伸びる通気ダクト56の下端部は、床下空間53に配置しているが、収納部10における側壁13,14の内部中空部に配置してもよい。
また、環境調整手段は、屋外の空気を屋内に取り入れるための開閉可能な地窓58を有する。この地窓58は、建物の一階における部屋の低い位置に設けられている。
これら換気窓57及び地窓58は、環境調整手段における制御部によって開閉動作が制御可能となっている。
また、高窓である換気窓57と地窓58は、同一垂直面上に位置する外壁に対して設けられるよりも、対向する外壁に対して設けられる方が好ましい。地窓58から取り入れられた空気は、建物内の階段室や吹抜などを抜けて二階に達し、更に換気窓57から屋外に排出される。図9における矢印Vは、このような環境調整手段による空気の流れを示している。
さらに、環境調整手段は、部屋に設置されたエアコン(空調機器)の制御も可能となっており、通気だけでなく、室温のコントロールも可能となっている。
ここで、収納部10からの空気が、屋外排気部51から屋外に排出されたときに、屋外排気部51の上方に位置する換気窓57も開放されていて、なおかつ、屋外排気部51の近傍よりも換気窓57の近傍の方が気圧の低い状態にあると、収納部10から屋外排気部51を通じて屋外に排出された空気が、換気窓57から屋内に引き込まれてしまうような事態が発生する場合がある。
これに対し、環境調整手段が、第一気圧センサー及び第二気圧センサーの検知結果に基づいて換気窓57の開閉動作の制御を行えば、収納部10から屋外排気部51を通じて屋外に排出された空気が、換気窓57から屋内に引き込まれてしまうような事態の発生を防ぐことができる。
2 玄関ホール
7 居室
10 収納部
11 床
12 天井
13 側壁
14 側壁
15 取込口
16 排出口
17 第一開口部
18 第一建具
19 第二開口部
20 第二建具
21 棚板
P パッキン材
S 隙間
Claims (6)
- 第一部屋と前記第一部屋に隣り合って配置された第二部屋との境界部に設けられ、物品が収納される収納部を有する建物において、
前記収納部は、
前記収納部の外部から空気を取り込むための取込口と、
前記収納部の外部に空気を排出するための排出口と、
前記第一部屋側に開放された第一開口部と、
前記第一開口部を開閉する第一建具と、
前記第二部屋側に開放された第二開口部と、
前記第二開口部を開閉する第二建具と、を備えており、
前記取込口と前記排出口のうち一方は前記収納部の上部に配置され、他方は前記収納部の下部に配置されており、
可撓性を有するパッキン材が、前記第一開口部の縁部と前記第一建具との間に介在しているとともに、前記第二開口部の縁部と前記第二建具との間に介在しており、
前記収納部内には棚板が設けられ、
前記棚板は、前記第一建具と前記第二建具のうち一方の建具に接するとともに他方の建具との間に隙間を形成した状態で配置されており、
前記棚板と前記一方の建具との間にも前記パッキン材が介在していることを特徴とする建物。 - 第一部屋と前記第一部屋に隣り合って配置された第二部屋との境界部に設けられ、物品が収納される収納部を有する建物において、
前記収納部は、
前記収納部の外部から空気を取り込むための取込口と、
前記収納部の外部に空気を排出するための排出口と、
前記第一部屋側に開放された第一開口部と、
前記第一開口部を開閉する第一建具と、
前記第二部屋側に開放された第二開口部と、
前記第二開口部を開閉する第二建具と、を備えており、
前記取込口と前記排出口のうち一方は前記収納部の上部に配置され、他方は前記収納部の下部に配置されており、
可撓性を有するパッキン材が、前記第一開口部の縁部と前記第一建具との間に介在しているとともに、前記第二開口部の縁部と前記第二建具との間に介在しており、
前記収納部内には、骨組みを構成する複数の軸材と、前記複数の軸材によって支持される棚板と、を有する収納ラックが設置されており、
前記収納部は、
前記棚板によって上下に仕切られた複数の第一収納領域と、
前記複数の第一収納領域に隣接するとともに前記複数の第一収納領域のそれぞれと空間的に連続し、かつ、前記収納部の上下方向に沿って長尺な第二収納領域と、
によって区分けされており、
前記取込口は、前記複数の第一収納領域における前記第二収納領域とは反対側の側方に位置し、前記排出口は、前記第二収納領域の上方又は下方に位置していることを特徴とする建物。 - 第一部屋と前記第一部屋に隣り合って配置された第二部屋との境界部に設けられ、物品が収納される収納部を有する建物において、
前記収納部は、
前記収納部の外部から空気を取り込むための取込口と、
前記収納部の外部に空気を排出するための排出口と、
前記第一部屋側に開放された第一開口部と、
前記第一開口部を開閉する第一建具と、
前記第二部屋側に開放された第二開口部と、
前記第二開口部を開閉する第二建具と、を備えており、
前記取込口と前記排出口のうち一方は前記収納部の上部に配置され、他方は前記収納部の下部に配置されており、
可撓性を有するパッキン材が、前記第一開口部の縁部と前記第一建具との間に介在しているとともに、前記第二開口部の縁部と前記第二建具との間に介在しており、
前記収納部に面して前記収納部を囲む側壁と、
前記側壁における前記収納部側とは反対側に位置し、屋内の生活空間に露出しない空洞部と、を更に備えており、
前記側壁には前記取込口が形成され、当該取込口は、前記側壁を貫通して前記収納部と前記空洞部とを連通しており、
噴出口を有し、当該噴出口から空気を噴出可能に構成された空気噴出装置が、前記空洞部内に設置され、前記噴出口が、前記側壁における前記取込口に配置されていることを特徴とする建物。 - 第一部屋と前記第一部屋に隣り合って配置された第二部屋との境界部に設けられ、物品が収納される収納部を有する建物において、
前記収納部は、
前記収納部の外部から空気を取り込むための取込口と、
前記収納部の外部に空気を排出するための排出口と、
前記第一部屋側に開放された第一開口部と、
前記第一開口部を開閉する第一建具と、
前記第二部屋側に開放された第二開口部と、
前記第二開口部を開閉する第二建具と、を備えており、
前記取込口と前記排出口のうち一方は前記収納部の上部に配置され、他方は前記収納部の下部に配置されており、
可撓性を有するパッキン材が、前記第一開口部の縁部と前記第一建具との間に介在しているとともに、前記第二開口部の縁部と前記第二建具との間に介在しており、
外壁に設けられて、前記排出口から前記収納部外に排出された空気を更に屋外に排出する動作が可能に構成された屋外排気部と、
室温と外気温に基づいて窓の開閉動作及び空調機器の制御を行い、屋内の環境調整を自動で行う環境調整手段と、
前記外壁の屋外側に設けられて周囲の気圧を検知する複数の気圧センサーと、を更に備えており、
前記環境調整手段は、前記屋外排気部の上方に位置し、屋内の空気を屋外に排出するための開閉可能な換気窓を有しており、
前記複数の気圧センサーは、前記屋外排気部の近傍に位置する第一気圧センサーと、前記換気窓の近傍に位置する第二気圧センサーと、を有することを特徴とする建物。 - 請求項3又は4に記載の建物において、
前記収納部内には棚板が設けられ、
前記棚板は、当該棚板の下方空間と上方空間との間で通気可能に構成された構造を有することを特徴とする建物。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の建物において、
前記第一建具及び前記第二建具は、建具本体を構成する複数の建具用板材をそれぞれ有しており、これら複数の建具用板材間にも前記パッキン材が介在していることを特徴とする建物。
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