JP2021167098A - インクカートリッジおよび記録装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図7(a)、(b)は、本実施形態の変形例のバルブ143を示した図である。第1の変形例のバルブ143は、保持面145の一部を突出させた凸部171を備えている。このような凸部171では、表面張力によってインク130が、保持面145から立ち上がる凸部171の面に対してぬれ上がり、保持面145と凸部171との接続部にインク130を保持する効果が生じる。これによって、保持面145においてインク130を保持する保持力が強くなる。保持する部分は多い(広い)方が保持力は強くなるため、凸部171は形状が環状に設けられている(図7(a)参照)。ただし、保持面145の中心部は、ニードル150のバルブ151の先端が当接するため、凸にならないようにする。また、保持面145の外周は、シール部材142と当接するため、凸にならないようにする。なお、図7(b)のように、保持面145と同心円の複数の凸部171を形成してもよい。また、凸部171の各部の寸法や表面粗さは、インク130の粘性等の性質を考慮して適宜設定することが好ましい。
図8は、本実施形態の第2の変形例のバルブ143を示した図である。第2の変形例のバルブ143は、保持面145に放射状の凹部172を備えている。このような凹部172でも、前述した凹部170と同様の効果を得ることができ、保持面145においてインク130を保持する保持力が強くなる。
図9は、本実施形態の第3の変形例のバルブ143を示した図である。第3の変形例のバルブ143は、保持面145に放射状の凸部173を備えている。このような凸部173でも、前述した凸部171と同様の効果を得ることができ、保持面145においてインク130を保持する保持力が強くなる。
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。
図11(a)は、本実施形態における第1変形例のシール部材400を示した図である。シール部材400の膜体303には、十字状の切込み301が設けられている。十字状の切込み301は、カートリッジの使用時(記録装置への装着時)において、鉛直方向に延在する切込みと水平方向に延在する切込みから成るものでなく、切込みを垂直方向、水平方向に対して傾けている。このようにすることで、切込み301は、供給部140の開口の下方部を避けて設けている。なお、十字状とは、実質的な十字状を意味する。実質的に直線である2本の線分が略垂直に交わってできた形状は、十字状である。
図11(b)は、本実施形態における第2変形例のシール部材410を示した図である。シール部材410の膜体303には、T字を逆さにした切込み411が設けられている。逆さにしたT字状の切込み411とすることで、供給部140の開口の下方部を避けて設けている。なお、T字状とは、実質的なT字状を意味する。実質的な直線の中点付近から、別の実質的な直線が突き出さないように略鉛直に延びてできた形状は、T字状である。
図11(c)は、本実施形態における第3変形例のシール部材420を示した図である。シール部材420の膜体303は、開口の下半分にだけ設けられている。このように、膜体303を開口の下半分にだけ設けても、開口の下半分にインク130を貯留することが可能であり、開口から外に飛び散ることを抑制することができる。
図12(a)から(e)は、本実施形態の変形例を示した図である。前述のとおり、ニードル150の先端には凸状のバルブ151が設けられており、カートリッジ100の挿入時に、ニードルシール部302によってニードル150の外周をシールする前に、凸状のバルブ151が膜体303と接触し、膜体303が変形する。この膜体303の変形によって、膜体303で保持されていたインク130が漏れ出す虞がある。そこで、凸状のバルブ151と当接する膜体303の中央部に逃げ孔431を設けることで、カートリッジ100の挿入時に、ニードルシール部302によってニードル150をシールする前に、バルブ151と膜体303とが接触することを防ぐ。これによって、供給部140の開口からのインク130の飛散を抑制することができる。
図12(b)は、本実施形態における第5変形例のシール部材440を示した図である。シール部材440は、膜体303の中央部に円形の逃げ孔431を備え、且つ水平の切込み441を備えている。これは、図10(a)で説明した実施形態と、図12(a)で説明した第4変形例とを組み合わせた変形例である。
図12(c)は、本実施形態における第6変形例のシール部材450を示した図である。シール部材450は、膜体303の中央部に円形の逃げ孔431を備え、且つ十字状の切込み451を備えている。これは、図11(a)で説明した第1変形例と、図12(a)で説明した第4変形例とを組み合わせた変形例である。
図12(d)は、本実施形態における第7変形例のシール部材460を示した図である。シール部材460は、膜体303の中央部に円形の逃げ孔431を備え、且つT字を逆さにした切込み461を備えている。これは、図11(b)で説明した第2変形例と、図12(a)で説明した第4変形例とを組み合わせた変形例である。
図12(e)は、本実施形態における第8変形例のシール部材470を示した図である。シール部材470の膜体303は、開口の下半分にだけ設けられており、且つ開口の中央部に対応する膜体303の部分には、半円形の切込み471を備えている。これは、図11(c)で説明した第3変形例と、図12(a)で説明した第4変形例とを組み合わせた変形例である。
以下、図面を参照して本発明のその他の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。
図13(a)は、その他の実施形態におけるシール部材500とニードル150とを示した図である。本実施形態のシール部材500は、ニードルシール部302と膜体303とが離れて設けられており、膜体303は、ニードルシール部302よりも外側に設けられている。なお、膜体303をニードルシール部302よりも外側に設ける場合、ニードル150の挿入時に、図13(b)のように、膜体303がニードルシール部302とニードル150との間に挟み込まれてしまう虞がある。そのため膜体303の先端部がニードルシール部302と干渉しない位置関係となるよう、ニードルシール部302と膜体303との距離を確保することが好ましい。
130 インク
140 供給部
141 カバー
143 バルブ
145 保持面
150 ニードル
160 インク貯蔵部
302 ニードルシール部
305 密閉空間
Claims (24)
- 筐体に貯留したインクを外部へ供給可能な供給部と、前記供給部における開口部の周縁部に配され、外部から前記開口部に挿入されるニードルに対して封止するシール部材と、前記シール部材と当接することで前記供給部と外部との連通を遮断可能なバルブ手段と、を備えたインクカートリッジであって、
前記供給部を介してインクを供給する際のインクの流れ方向において、前記バルブ手段に対して下流側でインクを保持する、インク保持手段を備えていることを特徴とするインクカートリッジ。 - 前記インク保持手段は、前記バルブ手段に設けられており、前記バルブ手段と前記シール部材とで一部が隔てられた空間でインクを保持する請求項1に記載のインクカートリッジ。
- 前記シール部材と前記バルブ手段の保持面とが当接することで前記供給部と外部との連通を遮断し、前記インク保持手段は前記保持面が備えている請求項2に記載のインクカートリッジ。
- 前記保持面に凹凸を備えている請求項3に記載のインクカートリッジ。
- 前記保持面に凹部が形成されている請求項4に記載のインクカートリッジ。
- 環状の凹部が形成されている請求項5に記載のインクカートリッジ。
- 前記保持面の中心から放射状に広がる凹部が形成されている請求項5に記載のインクカートリッジ。
- 前記保持面に凸部が形成されている請求項4に記載のインクカートリッジ。
- 環状の凸部が形成されている請求項8に記載のインクカートリッジ。
- 前記保持面の中心から放射状に広がる凸部が形成されている請求項8に記載のインクカートリッジ。
- 前記インク保持手段は、前記シール部材に設けられ、かつ前記開口部を覆う膜体であり、
前記バルブ手段と前記シール部材と前記膜体とで囲まれた空間でインクを保持する請求項1に記載のインクカートリッジ。 - 前記膜体には、切込みが設けられている請求項11に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、直線状の切込みである請求項12に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、十字状の切込みである請求項12に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、T字状の切込みである請求項12に記載のインクカートリッジ。
- 前記インク保持手段は、使用時の姿勢において、前記開口部の下半分を覆っている請求項11に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、円形の切込みである請求項12に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、円形の切込みと、直線状の切込みと、である請求項17に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、円形の切込みと、十字状の切込みと、である請求項17に記載のインクカートリッジ。
- 前記切込みは、円形の切込みと、T字状の切込みと、である請求項17に記載のインクカートリッジ。
- 前記インク保持手段は、半円形の切込みを備えている請求項16に記載のインクカートリッジ。
- 前記シール部材は、前記ニードルに対して封止するシール部を備え、
前記シール部と前記膜体とは、離れて設けられている請求項11に記載のインクカートリッジ。 - 請求項1ないし22のいずれか1項に記載のインクカートリッジを装着可能な記録装置。
- 筐体に貯留したインクを外部へ供給可能な供給部と、前記供給部における開口部の周縁部に配され、外部から前記開口部に挿入されるニードルに対して封止するシール部材と、前記シール部材と当接することで前記供給部と外部との連通を遮断可能なバルブ手段と、を備えたインクカートリッジであって、
前記ニードルが挿入された際に前記ニードルと当接する部材に設けられ、前記供給部を介してインクを供給する際のインクの流れ方向において前記バルブ手段に対して下流側でインクを保持する、インク保持手段を備えていることを特徴とするインクカートリッジ。
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