JP2021160393A - 助手席用エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】中間部位に空洞部を有するタイプのエアバッグでも、後面側に設けた拘束用凹部により、乗員の頭部を的確に拘束可能な助手席用エアバッグの提供。【解決手段】エアバッグ15は、膨張完了時の前端側に、収納部位12側に取り付けられる取付部17を有し、膨張完了時の後端側に、乗員MPを保護可能な乗員保護部40を配設させる構成とされるとともに、取付部と乗員保護部との間の中間部位に、左右方向に略沿って貫通するように形成されて周囲を膨張部位によって囲まれる空洞部50を、有する。乗員保護部が、膨張完了時の後面側に、上下方向に略沿うように形成されるとともに、前方に向かって移動する乗員の頭部MHを進入させて拘束させるための拘束用凹部47L,47Rを、配設させ、拘束用凹部の凹みの先端47aを、空洞部の内周面50a側に連結させる構成とされている。【選択図】図13

Description

本発明は、助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、乗員を保護可能に構成される助手席用エアバッグに関する。
従来、助手席用エアバッグとしては、膨張完了時の後面側に、上下方向に略沿うように形成されて、前方に向かって移動する乗員の頭部を進入させて拘束させるための拘束用凹部を、配設させる構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、エアバッグとしては、膨張完了形状を、左右方向側に略沿って貫通するように形成される空洞部を有した略筒状とされる構成のものもあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2018−34558公報 特開2017−222331公報
上記特許文献1に記載の助手席用エアバッグでは、拘束用凹部は、エアバッグの内部に配設されるテザーによって前方に牽引することにより、膨張完了時の前方側への凹み形状を安定化されていた。しかしながら、このような構成は、特許文献2に記載の中間部位に空洞部を有するタイプのエアバッグには、厚さ寸法に制限があることから、テザーを配置し難く、適用できなかった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、中間部位に空洞部を有するタイプのエアバッグでも、後面側に設けた拘束用凹部により、乗員の頭部を的確に拘束可能な助手席用エアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグは、助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、乗員を保護可能に構成される助手席用エアバッグであって、
可撓性を有したシート体からなる袋状として、膨張完了時の前端側に、収納部位側に取り付けられる取付部を有し、膨張完了時の後端側に、乗員を保護可能な乗員保護部を配設させる構成とされるとともに、取付部と乗員保護部との間の中間部位に、左右方向に略沿って貫通するように形成されて周囲を膨張部位によって囲まれる空洞部を、有する構成とされて、
乗員保護部が、膨張完了時の後面側に、上下方向に略沿うように形成されるとともに、前方に向かって移動する乗員の頭部を進入させて拘束させるための拘束用凹部を、配設させ、拘束用凹部の凹みの先端を、空洞部の内周面側に連結させるように、構成されていることを特徴とする。
本発明の助手席用エアバッグでは、膨張完了時における前後方向に略沿った断面において、空洞部を間に介在させることにより、乗員保護部は、取付部側と分離されて、単独で左右方向に略沿った略板状に膨張するような態様となるが、乗員保護部に形成される拘束用凹部は、凹みの先端を、直接、空洞部の内周面側に連結させるように、構成されている。そのため、膨張完了時における拘束用凹部の凹み形状を安定して維持することができ、また、拘束用凹部は、乗員の頭部を進入させて拘束するために必要な凹みの深さを確保することができる。さらに、本発明の助手席用エアバッグでは、仮に、乗員の頭部を進入させて拘束した拘束用凹部の周縁の部位が、底付きするような態様となっても、乗員保護部の前方には、周囲を膨張部位によって囲まれた空洞部が配設され、拘束用凹部の凹みの先端は、この空洞部の内周面側に連結される構成であることから、底付きしようとするその内周面は、エアバッグの膨張時に作用する張力を生じさせた状態としており、その状態での空洞部内への進入であって、一定の反力を確保できて、乗員の頭部を、クッション性よく受け止めることができる。その結果、空洞部を備える構成であっても、助手席用エアバッグの膨張完了時に、前方に向かって移動する乗員の頭部を、拘束用凹部に進入させて、円滑に保護することができる。
したがって、本発明の助手席用エアバッグでは、中間部位に空洞部を有するタイプのエアバッグでも、後面側に設けた拘束用凹部により、乗員の頭部を的確に拘束することができる。
また、本発明の助手席用エアバッグでは、膨張完了時の前端側に配置される取付部と、膨張完了時の後端側に配置される乗員保護部と、の間に、左右方向側に略沿って貫通する空洞部が、設けられていることから、空洞部を備えない構成とする場合と比較して、実際に内部に膨張用ガスを流入させて膨張する領域の容積を小さくすることができ、使用するインフレーターを小型化できて、車両に搭載される装置全体をコンパクトにすることができる。
さらに、本発明の助手席用エアバッグにおいて、乗員保護部において、膨張完了時における上端側と下端側とを、それぞれ、前方に向かって延びるように配置されて、空洞部の周囲の上下の膨張部位を構成する上側支持膨張部と下側支持膨張部とによって、支持させ、
上側支持膨張部と下側支持膨張部とを、空洞部の前面側を構成する連通膨張部によって、相互に連通させる構成とすることが、好ましい。
助手席用エアバッグをこのような構成とすれば、上端側と下端側とを、前方に向かって延びる上側支持膨張部と下側支持膨張部とによって支持された乗員保護部によって、前方移動する乗員を受け止めることができ、また、この上側支持膨張部と下側支持膨張部とは、空洞部の前面側を構成する連通膨張部によって相互に連通される構成である。換言すれば、上側支持膨張部と下側支持膨張部とは、連通膨張部を介して連結されていることから、前端側を相互に接近させたり離隔させたりすることを抑制できて、乗員保護部を的確に支持することができる。そのため、中間部位に空洞部を備える構成であっても、前方移動する乗員を、乗員保護部によって安定して拘束することができる。
さらにまた、上記構成の助手席用エアバッグにおいて、上側支持膨張部に、膨張完了時に、前端側に配置されて、インストルメントパネルの上方に配置されるウィンドシールドによって支持される上側支持面部を、配設させ、下側支持膨張部に、膨張完了時に、前端側に配置されて、インストルメントパネルによって支持される下側支持面部を、配設させる構成とすれば、上側支持膨張部と下側支持膨張部との前端側を、車体側の部材により安定して支持させることができて、前方移動する乗員を、乗員保護部によって、一層安定して拘束することができて、好ましい。
さらにまた、上記構成の助手席用エアバッグにおいて、空洞部を、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、略四角形状に開口して、形成する構成とすれば、乗員保護部が、上下方向に略沿って配置されることとなり、また、上側支持膨張部と下側支持膨張部とを連通させる連通膨張部も、乗員保護部に略沿うように、上下方向に略沿うような板状として配置させることができる。そのため、膨張完了時に、上側支持膨張部と下側支持膨張部とが、前端側を相互に接近させたり離隔させたりすることを安定して規制できることから、上側支持膨張部と下側支持膨張部とにより、乗員保護部の上端側と下端側とを一層安定して支持させることができて、好ましい。また、膨張完了時の乗員保護部を、安定して上下に幅広に配設させることができる。
本発明の一実施形態である助手席用エアバッグ装置で使用されるエアバッグを単体で膨張させた状態を示す左斜め後方から見た状態の斜視図である。 図1のエアバッグの左側面図である。 図1のエアバッグの平面図である。 図1のエアバッグにおいて、左右中央側での前後方向に沿った概略縦断面図である。 図1のエアバッグにおいて、前後中央側での左右方向に沿った概略縦断面図である。 図1のエアバッグにおいて、前後方向に沿った概略横断面図である。 図1のエアバッグにおいて、拘束用凹部の部位を示す概略部分縦断面図である。 図1のエアバッグにおいて、区画壁部の部位を示す概略断面図である。 図1のエアバッグを構成する基布を示す平面図である。 図1のエアバッグを構成する残りの基布を示す平面図である。 図1のエアバッグを構成する基布において、乗員側パネル用基材と、乗員側パネルとを示す平面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略縦断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略横断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略横断面図であり、斜め前方に向かって移動する乗員の頭を受け止める概略図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の助手席用エアバッグ(以下「エアバッグ」と省略する)15は、図12,13に示すように、助手席PSに着座した乗員MPの前方において、インストルメントパネル(以下「インパネ」と省略する)1の上面2の内部に配置されるトップマウントタイプの助手席用エアバッグ装置Mに、使用されている。なお、実施形態において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両の前後・上下・左右の方向と一致するものである。
実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、図12,13に示すように、エアバッグ15と、エアバッグ15に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ15及びインフレーター8を収納保持する収納部位としてのケース12と、エアバッグ15及びインフレーター8をケース12に取り付けるためのリテーナ9と、折り畳まれたエアバッグ15を覆うエアバッグカバー6と、を備えている。エアバッグカバー6は、エアバッグ15の展開膨張時に開き可能な扉部(図符号省略)を、備えている。また、実施形態では、インフレーター8は、車両の前面衝突と、斜め衝突と、オフセット衝突と、の際に、作動するように構成されている。
エアバッグ15は、可撓性を有したシート体からなる袋状として、図1〜6に示すように、膨張完了形状を、軸方向を左右方向に略沿わせた略四角筒状として、構成されている。実施形態では、エアバッグ15は、膨張完了形状を略左右対称形として、構成されている。詳細には、エアバッグ15は、膨張完了時の後端側に配設されて乗員MPを保護可能に構成される乗員保護部40と、乗員保護部40の前側に配設される車体側膨張部16と、を備えている。車体側膨張部16は、膨張完了時の前端側に配置されて収納部位としてのケース12に取り付けられる取付部17と、膨張完了時の上面側と下面側とにおいて、それぞれ、前後方向に略沿うように形成される上側支持膨張部21,下側支持膨張部24と、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24との前端21a,24a側を連通する連通膨張部27と、を備えている。また、エアバッグ15は、左右方向に略沿って貫通するように形成されるとともに、周囲を膨張部位によって囲まれる空洞部50を、有する構成とされている。実施形態では、空洞部50は、周囲を、連通膨張部27、上側支持膨張部21、下側支持膨張部24、及び、乗員保護部40によって、囲まれる構成である。すなわち、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とは、空洞部50の周囲の上下の膨張部位を構成し、連通膨張部27は、空洞部50の前面側を構成している。また、空洞部50は、図1,2,4に示すように、左右の側方から見た状態で、略四角形状に開口して、形成されている。実施形態の場合、空洞部50は、前方にかけて拡開されるような略台形状に、開口して形成されている。
取付部17は、膨張完了形状を、長手方向を左右方向に略沿わせた板状として、上端17a側を連通膨張部27の上端27a側と連通されて、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、前下がりに傾斜するように、構成されている(図2,4参照)。取付部17において、下端17b側に配設される下壁部17eの領域には、内部に膨張用ガスを流入可能に略円形に開口して、周縁をケース12に取り付けられる流入用開口18が、形成されている(図4,6参照)。流入用開口18の周縁には、リテーナ9のボルト(図符号省略)を挿通させて、流入用開口18の周縁をケース12の底壁部(図符号省略)に取り付けるための複数(実施形態の場合、4個)の取付孔19が、形成されている。取付部17は、下端17b側の領域を、図12〜14に示すように、エアバッグ15の膨張完了時に、ケース12内に配置される構成であり、膨張完了時における左右方向側の幅寸法を、他の部位と比較して小さく設定され(図6参照)、前後左右の幅寸法を、ケース12内に配置可能な寸法に、設定されている。実施形態の場合、この取付部17は、膨張完了時における上端17a側を、ウィンドシールド4に支持されることとなる(図12参照)。
連通膨張部27は、膨張完了形状を、長手方向を左右方向に略沿わせた板状として、上端27a側を、取付部17の上端17a、及び、上側支持膨張部21の前端21aと連通され、下端27b側を、下側支持膨張部24の前端24aと連通されている。すなわち、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とは、連通膨張部27を介して、相互に連通されている。この連通膨張部27は、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、乗員保護部40に略沿うように、上下方向に略沿って、配設される構成である(図2参照)。実施形態の場合、連通膨張部27は、取付部17及び上側支持膨張部21と連通される上端27a側を狭幅とし、下側支持膨張部24と連通される下端27b側にかけて左右に幅広とするように構成されるもので、膨張完了時における下部前面側(前壁部27cの下端側)を、インパネ1に支持されることとなる(図12参照)。また、連通膨張部27における後壁部27dは、図4,6に示すように、空洞部50における内周面50aを構成することとなる。
上側支持膨張部21は、膨張完了形状を、長手方向を左右方向に略沿わせた略板状として、前端21a側を連通膨張部27の上端27a、及び、取付部17の上端17aと連通され、後端21b側を乗員保護部40の上端40aと連通される構成である。この上側支持膨張部21は、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、連通膨張部27に対して略直交して、前後方向に略沿うように配設される構成である(図2参照)。また、上側支持膨張部21は、図3に示すように、取付部17及び上側支持膨張部21と連通される前端21a側の部位を狭幅とし、乗員保護部40と連通される後端21b側の部位を広幅とするように、構成されている。そして、この上側支持膨張部21は、膨張完了時における前部上面側(上壁部21cの前端側)を、インパネ1の上方に配置されるウィンドシールド4に当接されて支持される構成である(図12参照)。すなわち、上側支持膨張部21は、膨張完了時における前部上面側(前端21a側)に、ウィンドシールド4によって支持される上側支持面部22を、備える構成とされている(図4参照)。この上側支持膨張部21において、下壁部21dが、空洞部50における内周面50aを構成することとなる(図4,5参照)。
また、実施形態では、上側支持膨張部21の前端21a側と連通膨張部27の上端27a側とは、区画壁部30によって区画されている。この区画壁部30は、周縁を、全周にわたって、上側支持膨張部21と連通膨張部27との境界部位を構成する壁部に、結合されている(図4,8参照)。区画壁部30には、2つの円形に開口した連通孔31が、左右方向側で並設され(図1,3,5,8参照)、この連通孔31により、上側支持膨張部21と連通膨張部27とが、連通されている。この区画壁部30及び連通孔31は、取付部17を経て流入する膨張用ガスを、上側支持膨張部21側への過度の流出を抑制して、連通膨張部27側(下側支持膨張部24側)へも安定して流出可能とするために、配設されている。実施形態の場合、上側支持膨張部21と連通膨張部27との境界部位となる区画壁部30の周縁の部位が、エアバッグ15の膨張完了時に、ウィンドシールド4に当接されることとなる(図12参照)。
下側支持膨張部24は、膨張完了形状を、長手方向を左右方向に略沿わせた略板状として、前端24a側を連通膨張部27の下端27bと連通され、後端24b側を乗員保護部40の下端40bと連通される構成である。この下側支持膨張部24は、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、連通膨張部27に対して略直交しつつ、上側支持膨張部21に略沿うように、前後方向に略沿って配設される構成である(図2参照)。また、下側支持膨張部24は、前後方向側において幅寸法を略同一とした略長方形板状とされている。詳細には、下側支持膨張部24は、上側支持膨張部21に対して、後端24b側を僅かに接近させるように、僅かに傾斜して形成される。また、下側支持膨張部24は、膨張完了時における前部下面側(前端24a側であって、詳細には連通膨張部27との交差部位付近)を、インパネ1に当接されて支持される構成である(図12参照)。すなわち、下側支持膨張部24は、膨張完了時における前端24a側に、インパネ1によって支持される下側支持面部25を、備える構成とされている(図4,12参照)。下側支持膨張部24において、上壁部24cが、空洞部50の内周面50aを構成することとなる(図4,5参照)。また、下側支持膨張部24における左壁部24eと右壁部24fとには、内部に流入した余剰の膨張用ガスを排気するためのベントホール35が、略円形に開口して、2個ずつ形成されている(図1,2,4参照)。
乗員保護部40は、膨張完了時の後端側となる乗員MP側において、膨張完了時の形状を、上側支持膨張部21及び下側支持膨張部24と略直交するように、上下方向に略沿わせた略板状として、上端40a側を上側支持膨張部21の後端21bと連通され、下端40b側を下側支持膨張部24の後端24bと連通される構成である。詳細には、乗員保護部40は、上下方向側において幅寸法を略同一とした略長方形状とされている。また、乗員保護部40は、エアバッグ15の膨張完了時に、上端40a側を、左右の側方から見て乗員保護部40に対して略直交するように前方に延びる上側支持膨張部21に支持され、下端40b側を、左右の側方から見て乗員保護部40に対して略直交するように前方に延びる下側支持膨張部24に支持される構成である。この乗員保護部40においては、前壁部40cが、空洞部50の内周面50aを構成している(図4,6参照)。また、実施形態の場合、乗員保護部40は、図1,3,4,6に示すように、中央側領域42と、中央側領域42の左右両側に配置されて中央側領域42に対して後外方に向かって突出する突出領域43L,43Rと、を備えている。中央側領域42は、乗員保護部40の左右の中央側の部位の上下の略全域にわたった領域から、構成され、突出領域43L,43Rは、乗員保護部40の左右両縁側、すなわち、中央側領域42の左右両側において、それぞれ、乗員保護部40の上下の略全域にわたって、形成されている(図1,4参照)。突出領域43L,43Rは、実施形態の場合、乗員保護部40における左壁部40e若しくは右壁部40fから連なって形成される外壁部43aと、中央側領域42側に配設される内壁部43bと、を備え、これらの外壁部43a,内壁部43bの周縁43c,43d相互を結合させることにより、構成されている(図1,6参照)。
そして、実施形態では、乗員保護部40における中央側領域42の後壁部42a(乗員保護部40の後壁部40dにおける左右方向の中央側の部位)が、車両の前突時に前進移動する乗員MPの頭部MHを受け止めて保護可能な前突用拘束面45を構成し、各突出領域43L,43Rにおける内壁部43bが、車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時に斜め前方に向かって移動する乗員MPの頭部MHを受け止めて保護する斜突用拘束面46L,46Rを、構成している。斜突用拘束面46L,46R(内壁部43b)は、膨張完了時のエアバッグ15を上下方向側から見た状態で、後端側を左右の外方に位置させるように、前後方向に対して傾斜して、形成されている(図6参照)。
また、乗員保護部40の後面側、実施形態の場合、中央側領域42と各突出領域43L,43Rとの境界部位(前突用拘束面45と各斜突用拘束面46L,46Rとの境界部位)には、乗員MPの頭部MHを進入させて拘束させるための拘束用凹部47L,47Rが、それぞれ、形成されている(図4,6,7参照)。各拘束用凹部47L,47Rは、上下方向に略沿うとともに、図4に示すように、乗員保護部40の上下の略全域にわたって、形成されている。具体的には、拘束用凹部47L,47Rは、図6,7に示すように、後端47b側を開口させて、ポケット状に前方に凹む構成とされている。この拘束用凹部47L,47Rは、左右方向側から見て、上下に幅広とした略長方形状の外側壁47cと内側壁47dとの上縁相互、下縁相互、前縁相互を、それぞれ、結合(縫着)させることにより、後端47b側を開口させた略ポケット状に、構成されている(図4,6,7参照)。この拘束用凹部47L,47Rは、凹みの先端(前端47a)を、空洞部50の内周面50a側に連結させる構成であり、具体的には、前端47a側を、空洞部50の内周面50aを構成している乗員保護部40の前壁部40c(内周パネル部75における本体部76)に、結合部位48の部位で、縫合糸を用いて縫着(連結)される構成である(図6参照)。そして、拘束用凹部47L,47Rは、エアバッグ15の膨張完了時には、外側壁47cと内側壁47dとを略全域にわたって接触させるように、後端47b側の開口の口開きを抑制された状態で、前後方向に略沿って、配置されることとなる(図6参照)。この拘束用凹部47L,47Rは、斜め前方に向かって移動する乗員MPの頭部MHを進入させて保護するためのものであり、前後方向側の幅寸法(深さ)を、乗員保護部40における中央側領域42の膨張完了時の厚さと略同等として(図6参照)、乗員MPの頭部MHの前側の領域を進入可能な寸法に、設定されている。
実施形態のエアバッグ15では、図4〜6に示すように、連通膨張部27,上側支持膨張部21,下側支持膨張部24は、内部に厚さ規制用のテザー55,56,57を配設させることにより、膨張完了形状を略板状とされている。連通膨張部27内においては、テザー55は、上下方向に略沿った帯状として、取付部17から分岐している上端27a側の領域内において、前壁部27cと後壁部27dとを連結するように配設されている。上側支持膨張部21内においては、テザー56は、前後方向に略沿った帯状として、前後の中間部位において、上壁部21cと下壁部21dとを連結するように配設されている。下側支持膨張部24内においては、テザー57は、前後方向に略沿った帯状として、前後の中間部位において、上壁部24cと下壁部24dとを連結するように配設されている。詳細には、上側支持膨張部21内と下側支持膨張部24内とに配置されるテザー56,57は、前後方向側で広く厚さ寸法を規制可能に、長さ寸法を、連通膨張部27内に配置されるテザー55よりも大きく設定されている(図4参照)。各テザー55,56,57は、それぞれ、左右方向側で2箇所に、並設されている。乗員保護部40の領域内には、テザーは配設されていないが、図4〜7に示すように、後壁部40dから延びて凹みの先端(前端47a)を前壁部40cに連結される拘束用凹部47L,47Rが、テザーと同様の役目も果たし、前壁部40cと後壁部40dとの離隔距離を規制して、乗員保護部40の膨張完了形状を板状としている。
エアバッグ15は、可撓性を有したシート体からなる複数の所定形状のパネル部(基材)の対応する縁部相互を結合させることにより、袋状とされている。具体的には、エアバッグ15を構成するパネル部は、図9,10に示すように、外周パネル部60と、内周パネル部75と、側壁パネル部80L,80Rと、を備える構成とされている。
外周パネル部60は、膨張完了時のエアバッグ15における外周面側に配置されるもので、乗員MP側に配設される乗員側パネル65と、車体側膨張部16を構成する周壁パネル61と、を備える。周壁パネル61は、上側パネル62と下側パネル63とを備えている。
上側パネル62は、上側支持膨張部21の上壁部21cを構成するもので、図9に示すように、外形形状を、前端側の部位を僅かに狭幅とした略長方形状とされている。下側パネル63は、取付部17における前壁部17c,下壁部17e,後壁部17dと、下側支持膨張部24の下壁部24dと、を構成するもので、図9に示すように、前上縁63a側近傍の取付部17を構成している領域を狭幅とした略帯状とされている。上側パネル62と下側パネル63とは、ともに、左右対称形とされている。
乗員側パネル65は、乗員保護部40において、乗員MP側に配置される後壁部40dを、構成するもので、詳細には、各突出領域43L,43Rにおける内壁部43b(斜突用拘束面46L,46R)から、各拘束用凹部47L,47Rを経て、中央側領域42の後壁部42a(前突用拘束面45)にかけてを、構成している。詳細には、乗員側パネル65は、図10,11Aに示す乗員側パネル用基材68から、構成されている。乗員側パネル用基材68は、各突出領域43L,43Rの内壁部43bを構成する突出領域構成部73L,73Rと、各拘束用凹部47L,47Rを構成する凹部構成部70L,70Rと、中央側領域42の後壁部42aを構成する中央側領域構成部69と、を、並設させた略帯状として、構成されている。各凹部構成部70L,70Rは、それぞれ、各拘束用凹部47L,47Rの外側壁47c,内側壁47dを構成する外壁構成部71L,71R,内壁構成部72L,72Rを、有するとともに、外壁構成部71L,71R,内壁構成部72L,72Rを、後端側を中央側領域構成部69若しくは突出領域構成部73L,73Rと連ならせて前端側で連結させたような外形形状とされている。そして、各凹部構成部70L,70Rは、外壁構成部71L,71R,内壁構成部72L,72R相互を重ねるように二つ折りして、周縁71a,72a相互を結合させることにより、拘束用凹部47L,47Rを形成することができる(図11のB参照)。そして、乗員側パネル65は、図11のBに示すように、乗員側パネル用基材68において、拘束用凹部47L,47Rを形成した状態から、構成される。乗員側パネル用基材68と乗員側パネル65とは、ともに、左右対称形とされている。
乗員側パネル65において、中央側領域構成部69は、上下方向側に幅広の略長方形状とされており、拘束用凹部47L,47Rを介して中央側領域構成部69に隣接して配置される各突出領域構成部73L,73Rは、それぞれ、中央側領域構成部69から離れる外縁73c側にかけて僅かに上下に拡開されるような略台形状とされている。すなわち、中央側領域構成部69は、上下方向側の幅寸法を、突出領域構成部73L,73Rにおける外縁73c側の上下方向側の幅寸法よりも小さく設定されている。そして、突出領域構成部73L,73Rは、上縁73a,下縁73bを、中央側領域構成部69にかけて相互に接近させるように、傾斜させる構成である。実施形態の場合、乗員側パネル65は、上下方向側においても対称形とされている。
内周パネル部75は、膨張完了時のエアバッグ15における内周面側に配置されるもので、図9に示すように、本体部76と、本体部76の前後両端側に配置されて区画壁部30を構成する区画壁構成部77U,77Rと、を備えている。この内周パネル部75は、左右対称形の帯状体から、構成されている。内周パネル部75の本体部76は、上側支持膨張部21の下壁部21dと、乗員保護部40の前壁部40cと、下側支持膨張部24の上壁部24cと、連通膨張部27の後壁部27dと、を構成している。すなわち、内周パネル部75の本体部76は、空洞部50の内周面50aを構成している。
側壁パネル部80L,80Rは、膨張完了時のエアバッグ15における左右の側面側を構成する左右一対として、それぞれ、図10に示すように、略四角環状の側壁構成部81L,81Rと、側壁構成部81L,81Rの前上端側から延びる略長方形状の取付部構成部82L,82Rと、を備えている。側壁パネル部80Lにおける側壁構成部81Lは、上側支持膨張部21,下側支持膨張部24,連通膨張部27,乗員保護部40における左壁部21e,24e,27e,40eを構成し、側壁パネル部80Rにおける側壁構成部81Rは、上側支持膨張部21,下側支持膨張部24,連通膨張部27,乗員保護部40における右壁部21f,24f,27f,40fを構成している。各側壁パネル部80L,80Rにおける取付部構成部82L,82Rは、それぞれ、取付部17における左壁部17f,右壁部17gを、構成している。
実施形態では、エアバッグ15を構成する外周パネル部60(上側パネル62,下側パネル63,乗員側パネル用基材68),内周パネル部75,側壁パネル部80L,80R、及び、テザー55,56,57は、それぞれ、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。
そして、実施形態のエアバッグ15は、図4〜10に示すように、外周パネル部60における上側パネル62,下側パネル63,乗員側パネル65(乗員側パネル用基材68)、内周パネル部75、及び、側壁パネル部80L,80Rの対応する縁部相互を、縫合糸を用いて縫着(結合)させることにより、袋状とされている。
具体的には、上側パネル62の前縁62aは、下側パネル63における前上縁63a、及び、内周パネル部75の区画壁構成部77U,77Dにおける前縁77aと、結合される。上側パネル62の後縁62bは、乗員側パネル65の上縁65a(中央側領域構成部69の上縁69aと各突出領域構成部73L,73Rの上縁73a)と結合される。上側パネル62の左縁62cは、側壁パネル部80Lにおける側壁構成部81Lの上縁81aa(外周縁81aの一部)と結合され、上側パネル62の右縁62dは、側壁パネル部80Rにおける側壁構成部81Rの上縁81aa(外周縁81aの一部)と結合される。下側パネル63の後縁63bは、乗員側パネル65の下縁65b(中央側領域構成部69の下縁69bと各突出領域構成部73L,73Rの下縁73b)と結合される。下側パネル63の左縁63cは、側壁パネル部80Lにおける取付部構成部82Lの前縁82a,下縁82c,後縁82b、及び、側壁パネル部80Lにおける側壁構成部81Lの前縁81ac,下縁81ab(外周縁81aの一部)と結合され、下側パネル63の右縁63dは、同様に、取付部構成部82Rの前縁82a,下縁82c,後縁82b、及び、側壁パネル部80Rにおける側壁構成部81Rの前縁81ac,下縁81ab(外周縁81aの一部)と結合される。乗員側パネル65の左縁65c,右縁65d(各突出領域構成部73L,73Rの外縁73c)は、それぞれ、側壁パネル部80L,80Rにおける側壁構成部81L,81Rの後縁81ad(外周縁81aの一部)と、結合される。内周パネル部75における本体部76の左縁76a,右縁76bは、それぞれ、各側壁パネル部80L,80Rにおける側壁構成部81L,81Rの内周縁81bと、結合される。また、内周パネル部75における区画壁構成部77U,77Dは、後縁77bを相互に結合されるとともに、左縁77cと右縁77dとを、相互に重ねられた状態で、それぞれ、各側壁パネル部80L,80Rにおける側壁構成部81L,81Rの前上端側の領域に、結合されている(図8参照)。
この実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、内部にリテーナ9を収納させた状態のエアバッグ15を、ケース12内に収納可能に折り畳み、周囲を、破断可能な図示しないラッピングシートにくるんだ状態で、ケース12内に収納させ、インフレーター8を、リテーナ9を利用してエアバッグ15の流入用開口18の周縁とともに、ケース12に連結させ、その後、折り畳まれたエアバッグ15とインフレーター8とを保持させたケース12を、車両に搭載されたインパネ1に形成されるエアバッグカバー6に連結させれば、車両に搭載させることができる。
実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、車両に搭載した状態で、車両の前面衝突時、斜め衝突時、若しくは、オフセット衝突時に、インフレーター8が作動することとなり、エアバッグ15が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し、ケース12から突出しつつ、図12,13に示すように膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ15では、膨張完了時における前後方向に略沿った断面において、空洞部50を間に介在させることにより、乗員保護部40は、取付部17側(実施形態の場合、取付部17及び連通膨張部27)と分離されて、単独で左右方向に略沿った略板状に膨張するような態様となるが、乗員保護部40に形成される拘束用凹部47L,47Rは、凹みの先端(前端47a)を、直接、空洞部50の内周面50a側(実施形態の場合、乗員保護部40における前壁部40c)に連結させるように、構成されている。そのため、膨張完了時における拘束用凹部47L,47Rの凹み形状を安定して維持することができ、また、拘束用凹部47L,47Rは、乗員MPの頭部MHを進入させて拘束するために必要な凹みの深さを確保することができる。さらに、実施形態のエアバッグ15では、仮に、乗員MPの頭部MHを進入させて拘束した拘束用凹部47L,47Rの周縁の部位が、底付きするような態様となっても、乗員保護部40の前方には、周囲を膨張部位によって囲まれた空洞部50が配設され、拘束用凹部47L,47Rの凹みの先端(前端47a)は、この空洞部50の内周面50a側に連結される構成であることから、底付きしようとするその内周面50aは、エアバッグ15の膨張時に作用する張力を生じさせた状態としており、その状態での空洞部50内への進入であって、一定の反力を確保できて、乗員MPの頭部MHを、クッション性よく受け止めることができる。その結果、空洞部50を備える構成であっても、エアバッグ15の膨張完了時に、前方に向かって移動する乗員MPの頭部MHを、拘束用凹部47L,47Rに進入させて、円滑に保護することができる。
したがって、実施形態のエアバッグ15では、中間部位に空洞部50を有するタイプとしていても、後面側に設けた拘束用凹部47L,47Rにより、乗員MPの頭部MHを的確に拘束することができる。
また、実施形態のエアバッグ15では、膨張完了時の前端側に配置される取付部17と、膨張完了時の後端側に配置される乗員保護部40と、の間に、左右方向側に略沿って貫通する空洞部50が、設けられていることから、空洞部を備えない構成とする場合と比較して、実際に内部に膨張用ガスを流入させて膨張する領域の容積を小さくすることができ、使用するインフレーター8を小型化できて、車両に搭載される装置全体をコンパクトにすることができる。
さらに、実施形態のエアバッグ15では、上端40a側と下端40b側とを、前方に向かって延びる上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とによって支持された乗員保護部40によって、前方移動する乗員MPを受け止めることができ、また、この上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とは、空洞部50の前面側を構成する連通膨張部27によって相互に連通される構成である。換言すれば、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とは、連通路部27を介して連結されていることから、前端21a,24a側を相互に接近させたり離隔させたりすることを抑制できて、乗員保護部40を的確に支持することができる。そのため、中間部位に空洞部50を備える構成であっても、前方移動する乗員MPを、乗員保護部40によって安定して拘束することができる。なお、このような点を考慮しなければ、上側支持膨張部と下側支持膨張部とを、前端側で、連通膨張部を介して連通させず、直接連通させる構成としてもよく(空洞部の開口形状を略三角形状としてもよく)、さらには、乗員保護部の上端側と下端側とを支持する上側支持膨張部と下側支持膨張部を備えない構成としてもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ15では、上側支持膨張部21が、膨張完了時に、前端21a側に配置されて、インパネ1の上方に配置されるウィンドシールド4によって支持される上側支持面部22を、備え、下側支持膨張部24が、膨張完了時に、前端24a側に配置されて、インパネ1によって支持される下側支持面部25を、備える構成とされている。そのため、膨張完了時に、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24との前端21a,24a側を、車体側の部材により安定して支持させることができて、前方移動する乗員MPを、乗員保護部40によって、一層安定して拘束することができる。特に、実施形態のエアバッグ15では、上側支持膨張部21の前端21a側(上側支持面部22)から連なるように、取付部17の上端17a側も、ウィンドシールド4に支持されることとなり、下側支持膨張部24の前端24a側(下側支持面部25)から連なるように、連通膨張部27の下部前面側(前壁部27cの下端側)も、インパネ1に支持されることとなる。そのため、膨張完了時に、インパネ1とウィンドシールド4とに広い面積で当接させて支持させることができる。なお、このような点を考慮しなければ、エアバッグとして、膨張完了時に、上側支持膨張部と下側支持膨張部との前端側を、車体側の部材に支持させないような構成のものを使用してもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ15では、空洞部50が、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、略四角形状に開口して、形成される構成であることから、乗員保護部40が、上下方向に略沿って配置されることとなり、また、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とを連通させる連通膨張部27も、乗員保護部40に略沿うように、上下方向に略沿うような板状として配置させることができる。そのため、膨張完了時に、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とが、前端21a,24a側を相互に接近させたり離隔させたりすることを安定して規制できることから、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とにより、乗員保護部40の上端40a側と下端40b側とを一層安定して支持させることができる。また、膨張完了時の乗員保護部40を、安定して上下に幅広に配設させることもできる。なお、このような点を考慮しなければ、空洞部の開口形状を、三角形状や円形状、あるいは、多角形状として、エアバッグを構成してもよい。
特に、実施形態のエアバッグ15では、膨張完了形状を左右の側方から見た状態で、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とが、上下方向に略沿って配置される乗員保護部40及び連通膨張部27に対して、略直交するように、前後方向に略沿って配置される構成である。すなわち、実施形態のエアバッグ15では、上側支持膨張部21と下側支持膨張部24とは、乗員MPの頭部MHの進入方向に略沿って、配置される構成であることから(図12参照)、乗員MPの頭部MH(上半身)を受け止めた乗員保護部40が、前方に向かって押圧される際に、座屈するような態様となって、前方に向かう乗員の運動エネルギーを安定して吸収することができる。
実施形態のエアバッグ15では、乗員保護部40において、拘束用凹部47L,47R間の領域(中央側領域42の後壁部42a)が、前突用拘束面45として、前突時において、前方に向かって移動する乗員MPを、受け止めて保護する構成とされており(図13参照)、拘束用凹部47L,47Rの左右の外方には、中央側領域42から、後外方に向かって張り出すように、突出領域43L,43Rが、配設される構成である。そして、この突出領域43L,43Rにおける内壁部43bは、斜め前方に向かって移動する乗員MPの頭部MHを受け止めて保護可能な斜突用拘束面46L,46Rを、構成している。そのため、車両の斜め衝突時やオフセット衝突時等においては、斜め前方に向かって移動する乗員MPの頭部MHを、斜突用拘束面46L,46Rによって受け止めつつ、拘束用凹部47L,47R内に進入させることができ、乗員MPの頭部MHを的確に保護することができる(図14参照)。
1…インストルメントパネル(インパネ)、4…ウィンドシールド、8…インフレーター、12…ケース(収納部位)、15…エアバッグ、16…車体側膨張部、17…取付部、21…上側支持膨張部、24…下側支持膨張部、26…連通膨張部、40…乗員保護部、40a…上端、40b…下端、47L,47R…拘束用凹部、47a…前端(先端)、50…空洞部、50a…内周面、MP…乗員、PS…助手席、M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (4)

  1. 助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、前記乗員を保護可能に構成される助手席用エアバッグであって、
    可撓性を有したシート体からなる袋状として、膨張完了時の前端側に、前記収納部位側に取り付けられる取付部を有し、膨張完了時の後端側に、前記乗員を保護可能な乗員保護部を配設させる構成とされるとともに、前記取付部と前記乗員保護部との間の中間部位に、左右方向に略沿って貫通するように形成されて周囲を膨張部位によって囲まれる空洞部を、有する構成とされて、
    前記乗員保護部が、膨張完了時の後面側に、上下方向に略沿うように形成されるとともに、前方に向かって移動する前記乗員の頭部を進入させて拘束させるための拘束用凹部を、配設させ、該拘束用凹部の凹みの先端を、前記空洞部の内周面側に連結させるように、構成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ。
  2. 前記乗員保護部が、膨張完了時における上端側と下端側とを、それぞれ、前方に向かって延びるように配置されて、前記空洞部の周囲の上下の膨張部位を構成する上側支持膨張部と下側支持膨張部とによって、支持され、
    前記上側支持膨張部と前記下側支持膨張部とが、前記空洞部の前面側を構成する連通膨張部によって、相互に連通されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ。
  3. 前記上側支持膨張部が、膨張完了時に、前端側に配置されて、前記インストルメントパネルの上方に配置されるウィンドシールドによって支持される上側支持面部を、備え、
    前記下側支持膨張部が、膨張完了時に、前端側に配置されて、前記インストルメントパネルによって支持される下側支持面部を、備える構成であることを特徴とする請求項2に記載の助手席用エアバッグ。
  4. 前記空洞部が、膨張完了時に左右の側方から見た状態で、略四角形状に開口して、形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の助手席用エアバッグ。
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