JP2021159841A - トリガー式液体噴出器 - Google Patents
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Abstract
Description
噴出器本体として、トリガー部の後方への移動によって、縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、貯留シリンダ内にその中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配置され、貯留シリンダ内への液体の供給に伴って軸方向のうちの一方側に向けて移動するとともに、付勢部材によって他方側に向けて付勢される貯留プランジャと、を備え、貯留シリンダ内に、縦供給筒部内を通過した液体が貯留され、かつ液体が供給されるのに伴い、貯留プランジャが前記一方側に向けて移動することで拡張する貯留空間が設けられ、貯留シリンダに、貯留空間に開口し噴出孔に連通可能な連通孔が形成され、貯留プランジャは、連通孔を通した縦供給筒部内と噴出孔との連通を遮断し、かつ前記一方側に移動したときに、連通孔を通して縦供給筒部内と噴出孔とを連通する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
貯留プランジャの被係止部に、この被係止部の前記一方側から当接、若しくは近接する係止突部が、操作筒部から前記他方側に向けて突出し、貯留シリンダ内に挿入された挿入突部に形成されているので、かさ張りを抑えることができる。
なお、トリガー式液体噴出器1の各構成部品は、特に記載がなければ、合成樹脂を用いた成形品とされている。
内筒13は、図1に示されるように、大径部13aと、大径部13aの上方に配置され、かつ大径部13aよりも縮径した小径部13bと、大径部13aの上端部と小径部13bの下側部分とを連結した環状連結部13cと、を有している。
環状連結部13cの上面と、外筒12の環状連結部12cの下面と、の間に上下方向の隙間S1が設けられている。
接続筒部30の内径は、内筒13の内径以上となっている。接続筒部30の前端部内に、閉塞栓32が密に嵌合されている。
栓本体32aは、前方に開口し、後方が閉塞された有底筒状に形成されている。栓本体32aは、接続筒部30の前端部内に密に嵌合されている。
延伸部32bは、栓本体32aの底部から後方に向けて延びている。延伸部32bと、接続筒部30における底部31、および内周面と、の間に、僅かな隙間が設けられている。延伸部32bは、第1延伸部32cと、第2延伸部32dと、を有している。
第1延伸部32cは、前後方向から見て上方に向けて開口するように、接続筒部30の内周面に沿って湾曲している。第2延伸部32dは、第1延伸部32cの下端部から上方に突出し、表裏面が左右方向を向く板状に形成されている。
外筒12の内周面と、内筒13の外周面と、の間に、上下方向に延び、嵌合筒部41内と内筒13の大径部13a内とを連通した接続通路18が形成されている。これにより、接続通路18は、大径部13a内を通して、嵌合筒部41内と容器体A内とを連通している。接続通路18は、回収通路17から軸線O1回りに離れている。接続通路18は、軸線O1よりも前方に位置している。
トリガー部51の上端部は、コイルばね54による前方付勢力によって、後述する規制壁72の下端縁に上下方向に突き当たっている。これにより、トリガー部51は最前方揺動位置に位置決めされている。
シリンダ53は、前方に向けて開口する外筒部53aと、外筒部53aの後端開口を塞ぐ後壁部53bと、後壁部53bの中央部分から前方に向けて突出した筒状のピストンガイド53cと、後壁部53bのうちピストンガイド53cよりも上方に位置する部分から後方に向けて突出し、前後方向の両方に開口した筒状の連通筒部53dと、を有している。
ピストン52は、後方に開口して内部にピストンガイド53cが挿入されたピストン本体部52aと、ピストン本体部52aの後端部からその径方向の外側に向けて突出し、かつ外筒部53aの内周面に摺接する摺動筒部52bと、を有している。
ピストン本体部52aの後端部には、その径方向の内側に向けて突出し、ピストンガイド53cの外周面に対して摺接する環状の内側リップ部52cが形成されている。これにより、内側リップ部52cとピストンガイド53cの外周面との間に、シール性が確保されている。
図2に示されるように、貯留シリンダ90は、前端部に位置する前壁部92と、前壁部92から後方に向けて延びたシリンダ筒93と、を有し、全体として後方に開口し、前方が閉塞された有頂筒状に形成されている。
なお、連通孔95は、シリンダ筒93に形成されてもよい。
貯留シリンダ90には、供給孔91と、連絡溝94と、回収孔99と、が形成されている。
連絡溝94は、前筒部96の後部における内周面に形成されている。連絡溝94は、軸線O2回りに間隔をあけて複数配置されている。
回収孔99は、前筒部96と段部98との接続部分、および外筒12の頂壁部12dを一体に上下方向に貫通している。回収孔99は、縦供給筒部10に設けられた回収通路17の上端部に向けて開口している。回収孔99は、回収通路17を通して容器体A内に連通している。回収孔99の前端部に、複数の連絡溝94のうち下側に位置する連絡溝94の後端部が開口している。
貯留プランジャ80は、貯留シリンダ90内を前後方向に摺動する摺動部材24と、摺動部材24内に嵌合された受け部材33と、を有している。摺動部材24および受け部材33は、前後方向に延びる筒状に形成され、軸線O2と同軸に配設されている。
この隙間が、縦供給筒部10内を通過した液体が貯留され、かつ液体が供給されるのに伴い、貯留プランジャ80が後方に向けて移動することで拡張する貯留空間90aとなっている。
図2および図3に示されるように、受け筒34の後側部分の外周面に、後方に向けて開口した係止凹部36が形成されている。係止凹部36に、支持部材60の係止突起63が前後動可能に挿入されている。これにより、支持部材60および貯留プランジャ80の、軸線O2回りの相対回転が規制されている。係止凹部36は、前後方向に延びる溝状に形成されている。係止凹部36の後端部内に、係止突起63の前端部が位置している。受け筒34の内周面に、内側に向けて突出した被係止部37が設けられている。被係止部37は、前後方向に延びる突条状に形成されている。被係止部37は、受け筒34の内周面のうち、前端部および後端部を除く前後方向の全長にわたって設けられている。被係止部37は、軸線O2回りに間隔をあけて複数設けられている。被係止部37および係止凹部36それぞれの、軸線O2回りに沿う位置は互いに同じになっている。
受け座部35は、受け筒34の外周面から突出したフランジ状に形成されている。受け座部35は、受け筒34の後側部分の外周面に設けられている。受け座部35は、係止凹部36の前側に位置している。受け座部35および係止凹部36は、前後方向に連なっている。受け座部35の前面は、プランジャ筒25の後端開口縁に当接、若しくは近接している。
付勢部材81は、軸線O2と同軸に配設された金属製のコイルばねとなっている。なお、付勢部材81として樹脂製のばねを用いてもよいし、その他の弾性を有する部材を用いてもよい。
規制部材28は、操作筒部42と、係止突部43と、を有している。
操作筒部42、およびカバー体Cのうちのいずれか一方に設けられた一方の明示部Mは、平面視でいずれか他方に向けて尖る三角形、若しくは矢印を呈する記号部分からなり、いずれか他方に設けられた他方の明示部Mは、平面視で一方の明示部Mに向けて尖る三角形、若しくは矢印を呈する記号部分と、規制位置および解除位置を判別可能な文字、図形、若しくは記号を呈する判別部分と、から構成されている。明示部Mは、操作筒部42の外周面の前端部と、カバー体Cの外面のうち、操作筒部42の前端部と前後方向で隣り合う部分と、に各別に設けられている。
本実施形態では、前記判別部分は、規制位置を示す「OFF」の文字、および解除位置を示す「ON」の文字により構成され、それぞれの文字に対して、1つの前記記号部分が前後方向に隣接して設けられている。
弁本体部22は、上下方向に延びる柱状に形成されている。弁本体部22の下端面は、ボール弁19と上下方向で対向している。弁本体部22は、連通筒部53dの後端開口と前後方向で対向している。弁本体部22の外周面において、連通筒部53dより上方に位置する部分に、弁座部13eの上面に上方に離反可能に配置されたフランジ状の弁板部22aが形成されている。
弾性変形部23は、上下方向に弾性変形可能に形成されている。弾性変形部23は、シリンダ53内が加圧されたときに、弁本体部22が上方に変位することで、上方に向けて圧縮変形する。これにより、弁板部22aが弁座部13eから上方に離反し、縦供給筒部10内から貯留シリンダ90内への液体の供給が許容される。
規制壁72は、装着筒71における前側部分と後側部分との接続部分から下方に向けて突出している。規制壁72の下端縁に、トリガー部51の上端部が上下方向に突き当たっている。
ノズル軸部74の中心軸線は、貯留シリンダ90の軸線O2よりも僅かに上方に位置している。ノズル軸部74は、射出筒部11と同軸に配設されている。ノズル軸部74の前端部は、装着筒71の前端部よりも僅かに後方に位置している。ノズル軸部74には、前方に開口し液体を前方に向けて噴出する噴出孔4が形成されたノズルキャップ78が装着されている。噴出孔4は、射出筒部11と同軸に配設されている。図示は省略するが、ノズル軸部74の外面と、ノズルキャップ78の内面と、の間には、装着筒71の内部のうちノズル軸部74よりも後方に位置する部分と、噴出孔4と、を連通する連絡路が設けられている。
なお、トリガー部51の複数回の操作によって、トリガー式液体噴出器1の各部内に液体が充填され、縦供給筒部10内に液体を吸い上げることができる状態になっているものとする。
このように、トリガー部51を後方に引く操作を行う毎に、液体を噴出孔4から噴出させることができるとともに、貯留プランジャ80を後方に移動させて、貯留空間90aに液体を溜めることができる。
このように、トリガー部51を後方に引く操作を行ったときだけでなく、トリガー部51を牽引操作しない場合であっても、液体を噴出させることができ、液体の連続噴出を行うことができる。
しかしながら本実施形態では、図4に示されるように、貯留プランジャ80がある程度後方に移動すると、前側リップ部25aが連絡溝94に到達し、貯留空間90aが、連絡溝94、回収孔99、および回収通路17を通して、容器体A内に連通する。すなわち、回収通路17は、貯留プランジャ80が後方に移動したときに、貯留空間90aと容器体A内とを連通する。したがって、貯留空間90aの液体の一部が容器体A内に戻され、貯留空間90aに液体が過剰に供給されることを抑制できる。これにより、貯留空間90aの圧力が過度に高くなるのを抑制でき、液漏れや各部の破損が発生することを抑制できる。
したがって、この状態で、例えば流通時および保管時等に、容器体Aに加えられた外力等によって容器体Aの内圧が上昇し、ボール弁19および弁本体部22が上方に変位して、容器体A内と供給孔91とが、縦供給筒部10内および接続筒部30内を通して連通しても、貯留プランジャ80の後方への移動が規制されているため、連通孔95を通した縦供給筒部10内と噴出孔4との連通の遮断が維持されることとなり、液体が連通孔95を通して噴出孔4に到達するのを抑制することが可能になり、液体が噴出孔4から漏出するのを防ぐことができる。
貯留プランジャ80の被係止部37に、この被係止部37の後方から当接、若しくは近接する係止突部43が、操作筒部42から前方に向けて突出し、貯留シリンダ90内に挿入された挿入突部44に形成されているので、かさ張りを抑えることができる。
縦供給筒部10に回収通路17を設けるのに代えて、例えば、貯留プランジャ80の後方移動に伴い、後方に移動してトリガー部51に係合し、トリガー部51の前方に向けた復元移動を規制する部材を設けてもよい。
トリガー部51、および規制部材28は、例えば、直線状にスライド移動可能に設けられてもよい。
操作筒部42は、貯留シリンダ90の後端部内に嵌合されてもよい。この場合、操作筒部42の底部に、後方に向けて突出した摘み部を設けてもよい。
前記実施形態では、貯留プランジャ80が、連通孔95を閉塞し、かつ付勢部材81に抗して後方に移動したときに連通孔95を開放する構成を示したが、例えば、貯留プランジャ80が、貯留シリンダ90に形成された供給孔91を閉塞し、かつ付勢部材81に抗して後方に移動したときに供給孔91を開放する構成等を採用してもよい。
Claims (3)
- 液体を収容する容器体に装着される噴出器本体と、
前記噴出器本体に装着され、液体を前方に向けて噴出する噴出孔が形成されたノズル部材と、
を備え、
前記噴出器本体は、
上下方向に延在し、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、
前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配置されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記噴出孔側に向けて流通させるトリガー機構と、
前記トリガー部の後方への移動によって、前記縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、
前記貯留シリンダ内に前記貯留シリンダの中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配置され、前記貯留シリンダ内への液体の供給に伴って前記軸方向のうちの一方側に向けて移動するとともに、付勢部材によって前記軸方向のうちの他方側に向けて付勢される貯留プランジャと、
を有し、
前記貯留シリンダ内に、前記縦供給筒部内を通過した液体が貯留され、かつ液体が供給されるのに伴い、前記貯留プランジャが前記一方側に向けて移動することで拡張する貯留空間が設けられ、
前記貯留シリンダに、前記貯留空間に開口し前記噴出孔に連通可能な連通孔が形成され、
前記貯留プランジャは、前記連通孔を通した前記縦供給筒部内と前記噴出孔との連通を遮断し、かつ前記一方側に移動したときに、前記連通孔を通して前記縦供給筒部内と前記噴出孔とを連通し、
前記貯留シリンダに、
前記貯留プランジャに設けられた被係止部が当接、若しくは近接し、前記貯留プランジャの前記一方側への移動を規制する規制位置と、
前記被係止部から離れ、前記貯留プランジャの前記一方側への移動を許容する解除位置と、
の間を移動可能な規制部材が設けられている、トリガー式液体噴出器。 - 前記規制部材は、
前記貯留シリンダに前記中心軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記貯留シリンダにおける前記一方側の端部に装着された操作筒部と、
前記被係止部に、この被係止部の前記一方側から当接、若しくは近接する係止突部と、
備え、
前記係止突部は、前記操作筒部から前記他方側に向けて突出し、前記貯留シリンダ内に挿入された挿入突部に形成されている、請求項1に記載のトリガー式液体噴出器。 - 前記貯留プランジャは、前記連通孔を閉塞し、かつ前記一方側に移動したときに前記連通孔を開放する、請求項1または2に記載のトリガー式液体噴出器。
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