JP2018069186A - トリガー式液体噴出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の連続噴射を可能にすること。【解決手段】噴出器本体2と、噴出孔4が形成されたノズル部材3とを備え、噴出器本体は、液体を吸上げる縦供給筒部10と、縦供給筒部内の液体を噴出孔に導く射出筒部11と、トリガー部51の後方への移動によって液体を縦供給筒部内から射出筒部内を通じて噴出孔側に向けて流通させるトリガー機構50と、を備え、縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダ90と、貯留シリンダ内への液体の供給に伴って移動する貯留プランジャ91と、貯留プランジャよりも軸方向の一方側に配設され、軸方向の一方側に向けた貯留プランジャの移動に伴って弾性変形する弾性部材140と、を備え、前記弾性部材は、弾性変形可能な軟材質で形成されている、トリガー式液体噴出器1を提供する。【選択図】図5

Description

本発明は、トリガー式液体噴出器に関する。
ノズルの下方に延びるトリガー部の操作により、容器体から液体を吸い上げてノズルから吐出するトリガー式液体噴出器が知られている(例えば下記特許文献1)。
従来のトリガー式液体噴出器では、容器体と連通する縦供給筒部の上部に、前方に向けて延びる射出筒部が設けられている。射出筒部の先端側にはノズルが付設されている。射出筒部の下方には、トリガー部の操作により作動するシリンダが配置されている。そして、トリガー部の操作を行うことで、縦供給筒部からシリンダ内に液体を吸い上げることができると共に、その液体を射出筒部からノズルを経て前方に噴射(噴出)させることができる。
特許第3781904号公報
しかしながら、上記従来のトリガー式液体噴出器では、トリガー部を引くときにのみ液体が噴射される。従って、例えば広い面積に対して液体を吹き付けるようなときには、何度もトリガー部を引く操作を繰り返す必要があり面倒である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、液体の連続噴射を可能にしたトリガー式液体噴出器を提供することである。
(1)本発明に係るトリガー式液体噴出器は、液体が収容された容器体に装着される噴出器本体と、前記噴出器本体の前方側に配置され、液体を噴射する噴出孔が形成されたノズル部材と、を備え、前記噴出器本体は、上下方向に延在し、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、前記縦供給筒部の前方に配設され、前記縦供給筒部内の液体を前記噴出孔に導く射出筒部と、前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配設されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記射出筒部内を通じて前記噴出孔側に向けて流通させるトリガー機構と、を備えるトリガー式液体噴出器であって、前記トリガー部の後方への移動によって、前記縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、前記貯留シリンダ内にその中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配設され、前記貯留シリンダ内への液体の供給に伴って前記軸方向のうちの一方側に向けて移動する貯留プランジャと、前記貯留プランジャよりも前記軸方向の一方側に配設され、前記軸方向の一方側に向けた前記貯留プランジャの移動に伴って弾性変形する弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、弾性変形可能な軟材質で形成されている。
本発明に係るトリガー式液体噴出器によれば、液体が収容された容器体に装着した状態で、トリガー部を後方に引いて移動させると、容器体内の液体が吸い上げられて縦供給筒部内に導入されると共に、縦供給筒部内を通過した液体が射出筒部内を通じて噴出孔から噴射される。また、これと同時に縦供給筒部内を通過した液体は貯留シリンダ内にも導入される。液体が貯留シリンダ内に導入されると、これに伴って貯留シリンダ内の貯留プランジャが軸方向の一方側に向けて移動する。従って、トリガー部を引く操作を行う毎に、液体を噴出孔から噴射させつつ、貯留プランジャを軸方向の一方側に移動させて貯留シリンダ内に液体を溜める(充填する)ことができる。
また、貯留プランジャが軸方向の一方側に向けて移動することに伴って弾性部材が弾性変形する。すると弾性部材は弾性復元変形しようとするので、この弾性復元力を利用して貯留プランジャに対して軸方向の他方側に向けた反発力(推力)を作用させることができる。従って、トリガー部を引く操作を止めると、縦供給筒部内への液体の供給が停止するが、貯留プランジャに作用する上記反発力によって、貯留プランジャが軸方向の他方側に向けて復元移動しはじめる。これにより、貯留シリンダ内に充填した液体を、貯留シリンダ内から射出筒部を通じて噴出孔側に向けて押し出すことができ、噴出孔から引き続き噴射させることができる。従って、トリガー部を後方に引く操作を行ったときだけでなく、トリガー部を操作しない場合であっても液体を噴射させることができ、液体の連続噴射を行うことができる。
特に、弾性部材は弾性変形可能な軟材質で形成されているので、例えばニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、エラストマー、ウレタン等のゴム材料で形成することが可能であり、コストを抑え易い。
さらに、弾性部材を上述のようにゴム材料で形成できるので、弾性部材以外のトリガー式液体噴出器の構成部材を、例えば金属部品を用いることなく樹脂材料で構成することが可能である。従って、例えば環境適正、廃棄性等を向上することができると共に、コストを抑えることができる。
なお、貯留プランジャが軸方向の他方側に向けて復元移動する際、再びトリガー部を引かなければ、貯留プランジャは貯留シリンダにおける軸方向の他端まで移動するが、その前にトリガー部を引く操作を繰り返すこともできる。この場合、貯留プランジャが略一定の幅で軸方向の一方側への移動と他方側への移動とを繰り返し、全体としては徐々に軸方向の一方側へ移動する。従って、この場合であっても貯留シリンダ内に徐々に液体を溜めることができる。
(2)前記弾性部材は、前記貯留シリンダ及び前記貯留プランジャよりも前記軸方向の一方側に配設され、前記貯留プランジャに対して前記軸方向の一方側から接触しても良い。
この場合には、弾性部材が貯留シリンダ及び貯留プランジャよりも軸方向の一方側に配設されているので、貯留シリンダ及び貯留プランジャからの設計上の制約を受け難く、弾性部材を自由に設計し易い。また、弾性部材は、貯留プランジャに対して軸方向の一方側から接触しているので、軸方向の一方側に向けた貯留プランジャの移動によって直ちに弾性変形する。そのため、貯留プランジャが移動しはじめた初期の段階から、貯留プランジャに対して軸方向の他方側に向けた反発力を作用させることができる。
(3)前記弾性部材は、前記軸方向の他方側に向けてドーム状に膨出した膜状体であっても良い。
この場合には、ドーム状に膨らんだ例えばゴムシート等の膜状体を利用して弾性部材を構成できるので、弾性部材を簡便に構成することができる。また、膜状体を形成する弾性材料、膜状体の厚み、直径(ドーム径)等を調整することによって弾性復元力を容易且つ正確に制御し易いので、貯留プランジャに対して所望の反発力を作用させ易い。
(4)前記貯留シリンダに装着され、第1密閉空間を前記弾性部材よりも前記軸方向の他方側に画成させる第1密閉部材を備え、前記第1密閉空間は、前記軸方向の一方側に向けた前記貯留プランジャの移動に伴う前記弾性部材の弾性変形によって内容積が増大しても良い。
この場合には、貯留シリンダ内に液体が貯留される際、軸方向の一方側に向けた貯留プランジャの移動に伴って弾性部材が弾性変形すると、それに伴って第1密閉空間内の内容積が増大(膨張)する。これにより、第1密閉空間内が減圧されるので、弾性部材に対して該弾性部材を軸方向の他方側に向けて引き戻すような減圧力を作用させることができる。そのため、トリガー部を引く操作を止めた際に、上記減圧力を弾性部材に作用させながら、弾性部材を弾性復元変形させることができるので、貯留プランジャに作用させる反発力を高めることができる。従って、弾性部材による弾性復元力を変更することなく、貯留プランジャを軸方向の他方側に向けて効果的に押し返すことができ、液体の連続噴射を効果的に行い易い。
(5)前記貯留シリンダに装着され、第2密閉空間を前記弾性部材よりも前記軸方向の一方側に画成させる第2密閉部材を備え、前記第2密閉空間は、前記軸方向の一方側に向けた前記貯留プランジャの移動に伴う前記弾性部材の弾性変形によって内容積が減少しても良い。
この場合には、貯留シリンダ内に液体が貯留される際、軸方向の一方側に向けた貯留プランジャの移動に伴って弾性部材が弾性変形すると、それと同時に第2密閉空間内の内容積が減少する。これにより、第2密閉空間の内圧が上昇するので、弾性部材に対して該弾性部材を軸方向の他方側に向けて押し返すような加圧力を作用させることができる。
そのため、トリガー部を引く操作を止めた際に、上記加圧力を弾性部材に作用させながら、弾性部材を弾性復元変形させることができるので、貯留プランジャに作用させる反発力を高めることができる。従って、弾性部材による弾性復元力を変更することなく、貯留プランジャを軸方向の他方側に向けて効果的に押し返すことができ、液体の連続噴射を効果的に行い易い。
本発明によれば、トリガー部を後方に引く操作を行ったときだけではなく、トリガー部を操作しない場合であっても液体を噴射させることができ、液体の連続噴射を行うことができる。
本発明に係るトリガー式液体噴出器の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すトリガー式液体噴出器における縦供給筒部の周辺を拡大した縦断面図である。 図1に示すトリガー式液体噴出器における貯留プランジャの周辺を拡大した縦断面図である。 図1に示すトリガー式液体噴出器の上面図である。 図1に示す状態からトリガー部を後方側に引いて、連続噴出を行っている状態を示す縦断面図である。 本発明に係るトリガー式液体噴出器の第2実施形態を示す図であって、縦供給筒部の周辺を拡大した縦断面図である。 図6に示す状態から貯留プランジャが後方に移動した状態を示す図であって、弾性部材周辺を拡大した縦断面図である。 本発明に係るトリガー式液体噴出器の第3実施形態を示す図であって、縦供給筒部の周辺を拡大した縦断面図である。 図8に示す状態から貯留プランジャが後方に移動した状態を示す図であって、弾性部材周辺を拡大した縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るトリガー式液体噴出器の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のトリガー式液体噴出器1は、液体を収容する容器体Aに装着され、液体を吸上げる縦供給筒部10を有する噴出器本体2と、液体を前方に向けて噴出する噴出孔4が形成され、噴出器本体2に装着されたノズル部材3と、を備えている。
なお、トリガー式液体噴出器1の各構成は、特に記載がなければ合成樹脂を用いた成型品とされている。
本実施形態では、縦供給筒部10の中心軸線を軸線O1とし、この軸線O1に沿って容器体A側を下側、その反対側を上側といい、軸線O1に沿う方向を上下方向という。また、上下方向から見た平面視において、軸線O1に直交する一方向を前後方向といい、上下方向及び前後方向の双方向に直交する方向を左右方向という。
噴出器本体2は、上下方向に延在する縦供給筒部10と、縦供給筒部10の前方に配設され、内側が縦供給筒部10の内部に連通した射出筒部11と、を備えている。さらに噴出器本体2は、接続筒部30、閉塞栓31、シリンダ用筒部40、貯留弁32、貯留シリンダ90及び貯留プランジャ91を備えている。
なお、前後方向のうち、縦供給筒部10に対して射出筒部11が位置する方向を前側或いは前方とし、その反対方向を後側或いは後方という。
図1〜図3に示すように、縦供給筒部10は、有頂筒状の外筒12と、外筒12内に嵌合される内筒13と、を備えている。
外筒12は、大径部12aと、大径部12aの上方に配置され、且つ大径部12aよりも径が小さい小径部12bと、大径部12aの上端部と小径部12bの下端部とを連結する環状連結部12cと、を備え、下方から上方に向けて縮径した二段筒状に形成されている。なお、小径部12bは頂壁部12dによって上部開口部が塞がれている。
頂壁部12dには、シール筒部12e及び規制突起12fが設けられている。シール筒部12e及び規制突起12fは、いずれも頂壁部12dから下方に向けて延び、且つ軸線O1と同軸に配置されている。シール筒部12eは、規制突起12fを外側から囲繞している。
内筒13は、大径部13aと、大径部13aの上方に配置され、且つ大径部13aよりも径が小さい小径部13bと、大径部13aの上端部と小径部13bの下端部とを連結するフランジ部13cと、を備え、下方から上方に向けて縮径した二段筒状に形成されている。小径部13bの上端部内には、外筒12のシール筒部12eが嵌合されている。
小径部13b内には、容器体A内に配置され、且つ容器体Aの図示しない底部に下端開口が位置するパイプ15の上部が嵌合されている。内筒13のフランジ部13cは、外筒12の環状連結部12cとの間に隙間S1を確保した状態で、外筒12の環状連結部12cよりも下方に位置している。
内筒13の大径部13aにおいて、外筒12の大径部12aから下方に突出した部分には、その径方向の外側に向けて突出する環状の鍔部13dが形成されている。鍔部13dは、容器体Aの口部A1に装着(例えば螺着)される装着キャップ14の上端部内に配設され、装着キャップ14の上端部をその軸線回りに回転可能に係止する。
鍔部13dは、装着キャップ14と容器体Aの口部A1における上端開口縁とにより上下方向に挟まれる。
なお、外筒12及び内筒13で構成される縦供給筒部10の軸線O1は、容器体Aの容器軸に対して後方に偏心している。
内筒13の内周面のうちシール筒部12eよりも下方に位置し、且つパイプ15の上端よりも上方に位置する部分には、内筒13よりも縮径した円筒状に形成され、ボール弁36を下方から支持する支持筒部35が配設されている。
支持筒部35は、軸線O1と同軸に配設され、その下端部は径方向外側に突出して内筒13の内周面に一体的に形成されている。支持筒部35の上端開口端は、ボール弁36が着座する着座面とされ、断面テーパ状に形成されている。
ボール弁36は、支持筒部35の上記着座面に離反可能に着座した状態で内筒13の内側に配設されている。ボール弁36は、内筒13内において、支持筒部35よりも上方に位置する空間と、支持筒部35よりも下方に位置する空間と、を連通及び遮断する。
図1及び図3に示すように、接続筒部30は縦供給筒部10から前方に向けて延びるように形成されている。
接続筒部30は、縦供給筒部10内に連通しており、その後端部は縦供給筒部10における上端部の前側に接続されている。接続筒部30の後端開口は、シール筒部12e内に開口している。
閉塞栓31は、接続筒部30内に前方から密に嵌合し、接続筒部30の前端開口を閉塞している。
図1〜図3に示すように、シリンダ用筒部40は、外筒12において、接続筒部30よりも下方に位置する部分に一体に形成されている。シリンダ用筒部40は、接続筒部30と環状連結部12cとの間に配置され、外筒12から前方に向けて突出すると共に前方に向けて開口している。
シリンダ用筒部40は、接続筒部30及び環状連結部12cと上下方向に並列して配置されている。そのためシリンダ用筒部40は、接続筒部30と共通の隔壁W1を有すると共に、環状連結部12cと共通の隔壁W2を有している。
図1及び図3に示すように、接続筒部30の上方には、後述するトリガー部51の後方への揺動(移動)によって、縦供給筒部10内及び接続筒部30内を通過した液体が内部に供給される上記貯留シリンダ90が配置されている。貯留シリンダ90は、前後方向に延びると共に接続筒部30の上方に配置されている。よって、貯留シリンダ90の中心軸線は前後方向に沿って延びている。
なお、本実施形態では、貯留シリンダ90の中心軸線を軸線O2という。
貯留シリンダ90には、接続筒部30内に連通する供給孔95aが形成されている。これにより、貯留シリンダ90内には縦供給筒部10内及び接続筒部30内を通過した液体が、供給孔95aを通して供給される。
接続筒部30及び貯留シリンダ90は、上下方向に並列して配置され、共通の隔壁W3を備えている。また、貯留シリンダ90は、接続筒部30、シリンダ用筒部40に対して平行に配置されている。
図示の例では、貯留シリンダ90は縦供給筒部10上にも配置されている。そのため、縦供給筒部10及び貯留シリンダ90は、頂壁部12dによって形成される共通の隔壁W4を備えている。
貯留シリンダ90は、前壁部95と、前壁部95から後方に向けて延びたシリンダ筒96と、を備え、後方に開口した筒状に形成されている。
前壁部95には、装着凹部97及び連通孔104が設けられている。装着凹部97は、前壁部95の後端面に、貯留シリンダ90の軸線O2と同軸の環状に形成されている。連通孔104は、前壁部95を前後方向から見た正面視において、装着凹部97の内側に配置され、前壁部95を前後方向に貫通している。
シリンダ筒96は、小径の前筒部112と、大径の後筒部113と、前筒部112及び後筒部113を連結する段部114と、を備え、前側から後側に向けて漸次拡径する多段筒状に形成されている。
段部114は、前側から後側に向かうに従い漸次拡径している。後筒部113は、縦供給筒部10よりも後方に向けて突出している。
なお、前筒部112が上述した隔壁W3を構成している。前筒部112の後端部、段部114及び後筒部113の前端部が上述した隔壁W4を構成している。
シリンダ筒96には、上記供給孔95aに加え、連絡溝115及び回収孔116が形成されている。
供給孔95aは、前筒部112の前端部に設けられ、隔壁W3を上下方向に貫通している。
連絡溝115は、前筒部112の後端部における内周面に形成されている。連絡溝115は、前後方向に延びると共に後方に向けて開口している。図示の例では、連絡溝115は軸線O2回りに間隔をあけて複数配置されている。
回収孔116は、段部114に形成され、隔壁W4を上下方向に貫通している。これにより回収孔116は、噴出器本体2に設けられた回収通路117に連通している。
回収通路117は、外筒12と内筒13との間に設けられ、縦供給筒部10を上下方向に縦断している。具体的には、回収通路117は内筒13の外周面に縦溝状に形成され、小径部13bを上下方向に貫通して大径部13a内に連通している。これにより、回収通路117は回収孔116と容器体A内とを連通している。
貯留弁32は、供給孔95aを通じた接続筒部30内から貯留シリンダ90内への液体の供給を許容すると共に、供給孔95aを通じた貯留シリンダ90内から接続筒部30内への液体の流出を規制する逆止弁とされている。
貯留弁32は、弁基部118及び弁体119を備えている。弁基部118は、軸線O2と同軸の環状に形成され、前壁部95の後端面側に配置されている。弁基部118は、前方に向けて突出され、装着凹部97内に装着される装着凸部120を備えている。これにより、貯留弁32の全体は、前壁部95に一体に組み合わされている。
弁体119は、弁基部118から後方に向けて突出する環状に形成されている。弁体119は、貯留シリンダ90の径方向に弾性変形可能とされ、自由端とされた後端部がシリンダ筒96の内周面に対して離反可能に着座している。弁体119の後端部は、供給孔95aよりも後側に位置している。これにより、弁体119は、供給孔95aを貯留シリンダ90の内側から開放可能に閉塞している。
貯留シリンダ90内には、軸線O2に沿う前後方向(軸方向)に移動可能に配設され、貯留シリンダ90内への液体の供給に伴って後方(軸方向のうちの一方側)に向けて移動する上記貯留プランジャ91が収容されている。
貯留プランジャ91は、貯留プランジャ91内を前後方向に摺動する摺動部材121と、摺動部材121の内側に嵌合された受け部材122と、を備えている。
摺動部材121及び受け部材122は、前後方向に延びる筒状に形成されている。摺動部材121は、例えば受け部材122よりも軟質の材料により形成することができる。
摺動部材121は、前後方向に延びるプランジャ筒110と、プランジャ筒110の前端開口を閉塞する閉塞壁111と、を備えている。
プランジャ筒110は、前側から後側に向かうに従い漸次拡径する多段の筒状に形成されている。プランジャ筒110の外周面には、プランジャ筒110の周方向の全周に亘って第1リップ部124及び第2リップ部125が形成されている。
第1リップ部124及び第2リップ部125は、前後方向に間隔をあけて配置され、シリンダ筒96の内周面上を前後方向に密に摺動する。具体的には、第1リップ部124は前筒部112の内周面上を摺動し、第2リップ部125は後筒部113の内周面上を摺動する。
閉塞壁111は、前端面が弁基部118の後端面に、後方に向けて離反可能に着座している。これにより、閉塞壁111は連通孔104を開放可能に閉塞している。
閉塞壁111の前端面には、凸部126及び凹溝127が形成されている。凸部126は、閉塞壁111から前方に向けて突出し、環状の弁基部118の内側に後方から入り込んでいる。凹溝127は、貯留プランジャ91の径方向に延びていると共に、径方向外側に向けて開口している。
なお、閉塞壁111の前端面が弁基部118の後端面に対して着座(当接)している状態では、凹溝127と連通孔104との連通は遮断されている。
特に貯留プランジャ91は、後述する弾性シート140による弾性復元力により前方に付勢されているので、凸部126が弁基部118の内側に入り込みながら、閉塞壁111の前端面が弁基部118の後端面に対して前方付勢状態で後方から当接している。これにより、貯留プランジャ91は、連通孔104を直接的に塞いでいる。
受け部材122は、プランジャ筒110の内側に配設され、前端開口が閉塞された有頂筒状の前側受け筒130と、前側受け筒130の後端部から全周に亘って受け部材122の径方向外側に向けて突出すると共に、プランジャ筒110の後端部に後方から接触する環状の受け座部131と、受け座部131から後方に向かって延びた後側受け筒132と、を備えている。
図示の例では、後側受け筒132の後端部の前後方向の位置は、貯留シリンダ90における後筒部113の後端部の前後方向の位置と同等の位置に配置されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、後側受け筒132は、後筒部113よりも後方に向けて突出していても構わない。
後側受け筒132の内周面には、内側に向かって突出すると共に前後方向に延びたリブ片133が軸線O2回りに間隔をあけて複数形成されている。これら複数のリブ片133は、前端縁が受け座部131に一体に連結され、後端縁が後側受け筒132の後端部まで延びている。
なお、後側受け筒132の後端部と後筒部113の後端部との間には、環状の隙間が形成されている。
射出筒部11は、貯留シリンダ90の前壁部95から前方に向けて突出しており、縦供給筒部10内の液体を噴出孔4に導いている。なお、射出筒部11は、中心軸線が貯留シリンダ90の軸線O2よりも下方に位置している。
射出筒部11内は、連通孔104、弁基部118内、貯留シリンダ90内、供給孔95a及び接続筒部30内を通じて縦供給筒部10内に連通している。
図1及び図2に示すように、噴出器本体2は、射出筒部11から下方に向けて延び、縦供給筒部10の前方に前方付勢状態で後方に揺動可能(移動可能)に配置されたトリガー部51と、トリガー部51の揺動に連動して前後方向に移動する主ピストン52と、主ピストン52の移動に伴って内部が加圧及び減圧する主シリンダ53と、トリガー部51を前方に付勢する弾性板部54と、縦供給筒部10、射出筒部11及び貯留シリンダ90の全体を、少なくとも上方及び左右方向から覆うカバー体55と、をさらに備えている。
上述した貯留弁32、ボール弁36、トリガー部51、主ピストン52、主シリンダ53及び弾性板部54は、トリガー部51の後方への揺動によって、液体を縦供給筒部10内から射出筒部11内を通じて噴出孔4側に流通させるトリガー機構50を構成する。
主シリンダ53内は、縦供給筒部10内に連通している。主シリンダ53は、前方に向けて開口する外筒部60と、外筒部60の後方開口部を塞ぐ後壁部61と、後壁部61の中央部分から前方に向けて突設されると共に前端が閉塞された有頂筒状のピストンガイド62と、を備えている。主シリンダ53には、閉塞栓31が一体に形成されている。
ピストンガイド62は、内側が後方に開口しており、この開口内にシリンダ用筒部40における後壁(外筒12の小径部12b)から前方に向けて突設された嵌合突部41が嵌合されている。
外筒部60は、シリンダ用筒部40の内側に嵌合されている。シリンダ用筒部40の内周面と外筒部60の外周面とは、前後方向の両端部において密接している。その一方、シリンダ用筒部40の内周面と外筒部60の外周面との間のうち、前後方向の両端部同士の間に位置する中間部には、環状の隙間S2が確保されている。
外筒部60には、外筒部60の内側と上記隙間S2とを連通させる第1通気孔63が形成されている。外筒12の環状連結部12cには、上記隙間S2と、外筒12の環状連結部12cと内筒13のフランジ部13cとの間に画成された隙間S1と、を連通させる第2通気孔64が形成されている。
さらに、内筒13のフランジ部13cには、上記隙間S1と、内筒13の大径部13a及び装着キャップ14の内側と、を連通させる第3通気孔65が形成されている。
主シリンダ53には、後方に向けて突出した連通筒部68が設けられている。連通筒部68は、主シリンダ53の後壁部61においてピストンガイド62の上方に位置する部分に配置され、外筒12及び内筒13に一体に挿通されている。
外筒12には第1貫通孔66が形成され、内筒13には第2貫通孔67が形成されている。連通筒部68は、第1貫通孔66内に密に嵌合されていると共に、第1貫通孔66を通じて第2貫通孔67内に密に嵌合されている。これにより、連通筒部68は、縦供給筒部10内と主シリンダ53内とを連通している。
連通筒部68内は、内筒13内のうちシール筒部12eとボール弁36との間に位置する空間に連通している。これにより、主シリンダ53の内側は、連通筒部68内を通じて、内筒13内のうちシール筒部12eとボール弁36との間に位置する空間に連通している。従って、ボール弁36は、容器体A内と主シリンダ53内との連通及びその遮断を切替え可能とされている。
具体的には、ボール弁36は主シリンダ53内が加圧されたときに閉弁して、縦供給筒部10内を通じた容器体A内と主シリンダ53内との連通を遮断すると共に、主シリンダ53内が減圧したときに上方に向けて変位することで開弁して、縦供給筒部10内を通じた容器体A内と主シリンダ53内とを連通する。
なお、連通筒部68は内筒13内に突出している。これにより、連通筒部68において内筒13内に位置する部分は弁押さえ部68aとして機能する。弁押さえ部68aは、ボール弁36が開弁したときにボール弁36に係止し、ボール弁36の上方への更なる変位を規制している。
ただし、連通筒部68は内筒13内に突出していなくても構わない。この場合には、例えば、規制突起12fを弁押さえ部として機能させることができる。
主ピストン52は、トリガー部51に連結される円柱状の連結部70と、連結部70よりも後方に位置し、連結部70よりも大径とされたピストン筒71と、を備え、全体として後方に開口した筒状に形成されている。
なお、主シリンダ53及び主ピストン52は、前後方向に沿って延びる図示しない共通の軸線上に配置されている。
ピストン筒71は、後方に向けて開口し、且つ内部にピストンガイド62が挿入されるピストン本体部72と、ピストン本体部72の後端部からその径方向の外側に向けて突出し、且つ外筒部60の内周面に例えば密に摺接する摺動筒部73と、を備えている。
ピストン本体部72は、内径がピストンガイド62の外径よりも大きく形成されている。図示の例では、ピストン本体部72の内周面とピストンガイド62の外周面との間には若干の隙間があいている。
摺動筒部73は、前後方向の中央部から前方及び後方に向かうに従って漸次拡径するテーパ状に形成され、前後方向の両端部に位置するリップ部73aが外筒部60の内周面に対して摺接している。
主ピストン52の連結部70は、後述する連結軸86を介してトリガー部51に連結されている。これにより、主ピストン52は、トリガー部51と共に弾性板部54の付勢力によって前方に付勢されていると共に、トリガー部51の後方への揺動に伴って後方に移動して主シリンダ53内に押し込まれる。
なお、トリガー部51が最前方揺動位置(最前方移動位置)にあるときに、主ピストン52の摺動筒部73は第1通気孔63を閉塞している。そして、トリガー部51の後方への揺動によって主ピストン52が所定量だけ後方移動したときに、摺動筒部73が第1通気孔63を開放する。これにより、容器体Aの内部は、第3通気孔65、第2通気孔64及び第1通気孔63を通じて外部に連通する。
トリガー部51は、図2及び図3に示すように、左右方向から見た側面視で後方に向けて凹状に湾曲する前面を有する主板部材80と、主板部材80の左右の側縁部から後方に向けて起立する一対の側板部材81と、を備えている。
一対の側板部材81の上端部には、射出筒部11の側方に至るまで上方に延出し、射出筒部11を左右方向から挟み込む一対の連結板82が形成されている。一対の連結板82には、左右方向の外側に向けて回転軸部83が突設されている。これら回転軸部83は、射出筒部11の上方を覆う上板部材84に設けられた軸受け部に回動可能に支持されている。これにより、トリガー部51は、回転軸部83を中心に前後方向に揺動可能とされている。
トリガー部51には、主板部材80を前後方向に貫通する開口部51aが形成されていると共に、開口部51aの周縁部から後方に向けて延びるように連結筒85が形成されている。
連結筒85の内周面のうち後方側に位置する部分には、連結筒85の内側に向けて左右方向に沿って突出した一対の連結軸86が形成されている。これら連結軸86は、主ピストン52の連結部70に形成された連結孔内に挿入されている。これにより、トリガー部51と主ピストン52とは、互いに連結されている。
なお、主ピストン52の連結部70は、連結軸86に対してその軸線回りに回動可能とされ、且つ上下方向で所定量だけ移動可能に連結されている。これにより、トリガー部51の前後方向への揺動に伴って、主ピストン52は前後移動可能とされている。
射出筒部11の上面には、水平板状の上記上板部材84が取り付けられている。上板部材84の左右両側には、左右方向から見た側面視で前方に凸の円弧状に形成され、且つ射出筒部11の下方まで延びる上記弾性板部54がそれぞれ一体的に形成されている。
弾性板部54は、左右方向から見た側面視で互いに同心の円弧状に形成され、前後に並ぶ一対の板ばねを備えている。
一対の板ばねのうち、前側に位置する板ばねが主板ばね54aとされ、後側に位置する板ばねが副板ばね54bとされている。
これら主板ばね54a及び副板ばね54bの下端部は、円弧状の折返し部54cを介して一体的に接続されている。折返し部54cには、下方に向けて係止片54dが突設されており、この係止片54dがトリガー部51における側板部材81に形成されたポケット部81aに上方から差し込まれて係合している。
これにより、弾性板部54は、係止片54d及びポケット部81aを介してトリガー部51を前方に向けて付勢している。
トリガー部51の主板部材80の上端部は、弾性板部54による付勢によって後述する規制壁123の下端部に対して後方から当接している。これにより、トリガー部51は最前方揺動位置に位置決めされている。
なお、最前方揺動位置からトリガー部51が後方に引かれると、弾性板部54が係止片54dを介して折返し部54cを後方に移動させるように弾性変形する。このとき、弾性板部54は、主板ばね54aよりも副板ばね54bが大きく弾性変形する。
なお、係止片54dは、トリガー部51が後方に引かれた場合であっても、ポケット部81aから上方に抜け出しつつもトリガー部51が最後方揺動位置(最後方移動位置)に至るまでポケット部81aへの係合状態を維持する。
図1及び図3に示すように、ノズル部材3は、ノズル板105、装着筒92、規制壁123、挿入部107、ノズル軸部100及び囲繞筒101を備え、噴出器本体2の前方側に配置されている。
ノズル板105は、射出筒部11の前端開口部を前方から覆うように配置されている。装着筒92は、ノズル板105から後方に向けて突出しており、射出筒部11に対して密に外嵌されている。
ノズル板105には、接続孔106が形成されている。接続孔106は、ノズル板105を前後方向から見た平面視において装着筒92の内側に配置されている。
規制壁123は、装着筒92から下方に向けて突設され、その下端部がトリガー部51の主板部材80の上端部に対して前方から当接している。これにより、規制壁123はトリガー部51を最前方揺動位置に位置決めしている。
挿入部107は、ノズル板105から後方に向けて延在しており、射出筒部11内における前後方向のほぼ全長に亘って挿入されている。この際、挿入部107は射出筒部11の内部空間のうち上側部分に僅かな隙間S3を確保するように、射出筒部11内に挿入されている。これにより、射出筒部11内の空間容積を小さくすることができる。なお、隙間S3は接続孔106に連通している。
ノズル軸部100及び囲繞筒101は、ノズル板105から前方に向けて突出している。囲繞筒101は、ノズル軸部100を外側から囲んでいると共に、ノズル軸部100よりも前方に向けて僅かに突出している。ノズル軸部100と囲繞筒101との間には、接続孔106に連通する環状の流通路102が形成されている。
ノズル軸部100には、前方に向けて開口する噴出孔4が形成されたノズルキャップ103が装着され、流通路102と噴出孔4とが連通している。
これにより、貯留シリンダ90の内部は、連通孔104、射出筒部11内、接続孔106及び流通路102を通じて噴出孔4に連通している。つまり、連通孔104は、貯留シリンダ90の内部と噴出孔4とを連通している。
なお、図3に示すように、閉塞壁111の前端面が、弁基部118の後端面に対して着座しているときの貯留プランジャ91の位置を最前進位置とする。貯留プランジャ91が最前進位置に配置されている場合には、貯留シリンダ90内に液体がほとんど収容されていないうえ、貯留シリンダ90内と連通孔104との連通が遮断されている。
これに対して、貯留プランジャ91が後側(軸方向の一方側)に向けて移動し、後述する弾性シート140の中間部144が後方に向けて折り返されるように弾性変形することで弾性シート140のドーム中央部143が支持リング155の内側まで移動すると、貯留プランジャ91のこれ以上の後側に向けた移動が規制される(図5参照)。このときの貯留プランジャ91の位置を最後退位置とする。貯留プランジャ91が最後退位置に達している場合には、貯留シリンダ90内に液体が最大量収容される。
上述のように構成された貯留プランジャ91は、図3に示すように弾性シート(弾性部材)140によって後方から支持されている。
弾性シート140は、貯留シリンダ90及び貯留プランジャ91よりも後方に配設され、後方に向けた貯留プランジャ91の移動に伴って弾性変形可能とされている。弾性シート140は、弾性変形可能な軟材質で形成されており、図示の例では所定の厚みを有するゴムシート(例えばニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、エラストマー、ウレタン等)が前方(軸方向の他方側)に向けてドーム状(半球状)に膨らむように成形された膜状体とされ、貯留プランジャ91に対して後方から接触することで、貯留プランジャ91を後方から支持している。
具体的には、弾性シート140は、ドーム中央部143が貯留プランジャ91における後側受け筒132に対して後方側から接触している。この際、弾性シート140は、ドーム中央部143が後側受け筒132だけに接触し、貯留シリンダ90の後筒部113に対しては非接触とされている。
なお、ドーム中央部143は、周方向に隣り合う複数のリブ片133同士の間に後方から入り込むように弾性変形した状態で後側受け筒132に対して接触している。従って、弾性シート140は、貯留プランジャ91が最前進位置に位置している際、弾性復元力により貯留プランジャ90を前方に向けて僅かに押し返している。これにより、貯留プランジャ91は、前方に向けて付勢された状態で最前進位置に位置しており、先に述べたように連通孔104を直接的に塞いでいる。
弾性シート140の直径は、例えばシリンダ筒96の直径よりも大きく形成され、図示の例ではシリンダ筒96における後筒部113の直径の2倍程度とされている。
これにより、弾性シート140の外周縁部142は、貯留シリンダ90及び貯留プランジャ91よりも後方に位置し、且つ貯留シリンダ90よりも、貯留シリンダ90の径方向外側に位置している。
このように構成された弾性シート140は、貯留シリンダ90に装着されると共に、弾性シート140よりも前方に配置された環状の支持枠150によって、外周縁部142が全周に亘って支持されている。これにより、弾性シート140は軸線O2と同軸に配設されている。
上記支持枠150は、カバー体55に一体に形成されている。
カバー体55は、貯留シリンダ90の後筒部113を外側から囲むと共に、後方に開口したカバー筒55aを備えている。
支持枠150は、図3及び図4に示すようにカバー筒55aに対して一体に形成されていると共に、カバー筒55aの後端部からさらに後方に向けて突出するように形成されている。支持枠150は、後方に向かうにしたがって漸次拡径すると共に後方に向けて開口したカップ状に形成され、弾性シート140を前方且つ外側から覆っている。
なお、支持枠150は、カバー体55に一体に形成するのではなく、別体に形成しても構わない。
支持枠150の外周縁部151は、弾性シート140の外周縁部142に対して係止されている。これにより、支持枠150は、弾性シート140の外周縁部142を全周に亘って支持している。そのため、弾性シート140は、支持枠150によって安定且つ位置決めされた状態で支持され、貯留プランジャ91を後方から支持している。
なお、カバー筒55aの後端部と支持枠150との接続部分には、支持枠150、弾性シート140及び貯留プランジャ91との間に画成される空間E1(図5参照)と、外部とを連通する空気孔152が形成されている。
さらに、支持枠150の外周縁部151及び弾性シート140の外周縁部142には、後方から支持リング155が取り付けられている。
支持リング155は、弾性シート140の外周縁部142の内側に嵌合された内側リング156と、支持枠150の外周縁部151の外側に嵌合された外側リング157と、内側リング156の後端部と外側リング157の後端部とを径方向に一体に連結すると共に、支持枠150及び弾性シート140に対して後方から接触する環状の連結板158と、を備えている。
支持枠150の外周縁部151及び弾性シート140の外周縁部142は、支持リング155によって挟み込まれ、互いに密着した状態で係止し合っている。
上述のように弾性シート140は、外周縁部142が支持枠150によって支持された状態でドーム中央部143が貯留プランジャ91の後側受け筒132に対して後方から接触しているので、図5に示すように、貯留プランジャ91の後方への移動によって、外周縁部142とドーム中央部143との間に位置する中間部144が後方に折り返されるように弾性変形可能とされている。
なお、中間部144は、ドーム中央部143が支持リング155の内側に位置する程度まで弾性変形する。このときの貯留プランジャ91の位置が、先に述べたように最後退位置となる。このとき、第1リップ部124は連絡溝115内に位置し、第2リップ部125は後筒部113の後端部側に位置する。
(トリガー式液体噴出器の作用)
次に、上述のように構成されたトリガー式液体噴出器1を使用する場合について説明する。
なお、トリガー部51の複数回の操作によって、トリガー式液体噴出器1の各部内に液体が充填され、縦供給筒部10から液体を吸い上げることができる状態になっているものとする。
図1に示される状態で、トリガー部51を弾性板部54の付勢力に抗して後方に引くと、トリガー部51の後方移動に伴って主ピストン52が後退するので、主シリンダ53内の液体を、連通筒部68内を通じて縦供給筒部10の内筒13に導入することができる。すると、内筒13に導入された液体は、ボール弁36を押し下げて閉弁させると共に、接続筒部30を通じて供給孔95aに供給され、貯留弁32を押し上げて開弁させる。
これにより、液体を貯留シリンダ90内に導入することができ、貯留プランジャ91を最前進位置から後方に向けて移動させることができる。貯留プランジャ91が後方に移動することで、閉塞壁111の前端面を弁基部118の後端面から離間させて、連通孔104を開放することができる。
従って、連通孔104、射出筒部11内、接続孔106及び流通路102を通じて液体を噴出孔4に導くことができ、噴出孔4から前方に向けて液体を噴射させることができる。また、これと同時に貯留プランジャ91を後方に向けて移動させることができる。
このように、トリガー部51を後方に引く操作を行う毎に、液体を噴出孔4から噴射させることができると共に、貯留プランジャ91を後方に移動させて、貯留シリンダ90内に液体を溜める(充填する)ことができる。
また、貯留シリンダ90内への液体の導入に伴って貯留プランジャ91が後方に移動すると、弾性シート140のドーム中央部143が後方に移動するので、図5に示すように弾性シート140の中間部144が後方に向けて折り返されるように弾性変形する。すると、弾性シート140は弾性復元変形しようとするので、この弾性復元力を利用して貯留プランジャ91に対して、図5に示す矢印Fのように前方に向けた反発力(推力)を作用させることができる。
具体的には、弾性シート140のドーム中央部143が後側受け筒132を前方に向けて押し返すことで、貯留プランジャ91の全体を前方に向けて押し返す。なお、弾性シート140の中間部144の弾性変形量が大きくなるほど、貯留プランジャ91に作用させる反発力を高めることができる。
その後、トリガー部51を引く操作を止めて該トリガー部51を解放すると、弾性板部54の弾性復元力によってトリガー部51が前方に付勢されて元の位置に復帰するので、これに伴って主ピストン52が前方移動する。そのため、主シリンダ53内に負圧が生じ、この負圧によってパイプ15を通じて容器体A内の液体を縦供給筒部10に吸い上げることができる。
すると、新たに吸い上げられた液体は、ボール弁36を押し上げて開弁させ、主シリンダ53内に導入される。これにより、次の噴射に備えることができる。なお、このとき貯留弁32は閉弁している。また、ボール弁36の上方への移動は弁押さえ部68aによって規制される。
また、トリガー部51の解放時、接続筒部30から貯留シリンダ90内への液体の供給は停止するものの、貯留プランジャ91に作用する上記反発力によって、貯留プランジャ91が最前進位置に向けて前方移動(軸方向の他方側に向けて復元移動)しはじめる。このとき、貯留シリンダ90内から接続筒部30内への液体の流出は、貯留弁32によって規制される。
これにより、貯留シリンダ90内に溜まった液体を、連通孔104、射出筒部11内、接続孔106及び流通路102を通じて噴出孔4に導き、噴出孔4を通じて前方に向けて液体を引き続き噴射させることができる。
従って、トリガー部51を後方に引く操作を行ったときだけでなく、トリガー部51を操作しない場合であっても液体を噴射させることができ、液体の連続噴射を行うことができる。
特に、貯留シリンダ90に、噴出孔4に連通する連通孔104と、射出筒部11内に連通する供給孔95aと、がそれぞれ形成され、さらに貯留プランジャ91が連通孔104を直接的に塞いでいるので、接続筒部30から貯留シリンダ90に至る経路の空間容積(経路が占める内部容積)を制約少なく容易に小さくすることができる。
従って、トリガー部51を操作した際、液体を接続筒部30内から貯留シリンダ90内に直ちに導入することができ、貯留シリンダ90内の圧力を速やかに上昇させて、貯留プランジャ91を直ちに後方移動させ易い。そのため、プライミング回数を抑えながら速やかに液体を噴射させることができる。従って、使い勝手が良く、操作性に優れている。
また、挿入部107によって、射出筒部11内における空間容積が小さくなっているので、射出筒部11内の圧力を速やかに上昇させ、液体を高い噴射圧で噴射させることができる。
また、貯留プランジャ91が最前進位置に位置している際、貯留プランジャ91は、弾性シート140からの弾性復元力によって前方に向けて付勢され、連通孔104を直接的に塞いでいるので、貯留シリンダ90に液体が供給された際、付勢力以上の液圧が作用した時点で後方への移動を開始する。これにより、液体を貯留シリンダ90内で蓄圧することができ、適正な圧力(噴射圧)で液体を噴射させることができる。また、未使用時においては、噴出孔4から液漏れすることを効果的に抑制することができる。
なお、貯留プランジャ91の前進時、再びトリガー部51を引く操作を行わない限り、貯留プランジャ91は最前進位置(貯留シリンダ90における軸方向の他端)まで移動するが、その前にトリガー部51を引く操作を繰り返し行っても良い。
この場合、貯留プランジャ91は、後退と前進とを繰り返しながらも、全体としては徐々に後方に移動する。これにより、貯留シリンダ90内に徐々に液体を溜めることができる。そして、貯留プランジャ91を例えば最後退位置まで移動させることで、貯留プランジャ91が最後退位置から最前進位置に移動するまでの長時間に亘って、液体を連続噴射することができる。
また、図5に示すように貯留プランジャ91が最後退位置に位置する状態では、第1リップ部124が連絡溝115上に位置する。従って、前筒部112内が連絡溝115を通じて回収孔116に連通し、貯留シリンダ90内と容器体A内とが回収孔116及び回収通路117を通じて連通する。
従って、貯留プランジャ91が後側に十分に移動した状態で、更に液体が貯留シリンダ90内に導入されるときに、この液体を回収通路117から容器体A内に戻すことができる。これにより、貯留シリンダ90内の圧力が過度に高くなるのを抑え、例えば、貯留シリンダ90の損傷などを防ぎ易くすることができる。
以上説明したように、本実施形態のトリガー式液体噴出器1によれば、トリガー部51を後方に引く操作を行ったときだけでなく、トリガー部51を操作しない場合であっても液体を噴射させることができ、液体の連続噴射を行うことができる。
また、弾性シート140が貯留シリンダ90及び貯留プランジャ91よりも後方に配設されているので、貯留シリンダ90及び貯留プランジャ91からの設計上の制約を受け難く、弾性シート140を自由に設計し易い。
特に、ゴムシート等の膜状体を利用して弾性シート140を構成できるので、弾性シート140を簡便に構成することができる。また、弾性シート140を形成する弾性材料、弾性シート140の厚みや弾性シート140の直径(ドーム径)等を調整することによって、弾性復元力を容易且つ正確に制御することが可能となるので、貯留プランジャ91に対して所望の反発力を作用させ易い。
また、弾性シート140をゴム材料で形成できるので、弾性シート140以外のトリガー式液体噴出器1の構成部材を、例えば金属部品を用いることなく樹脂材料で構成することが可能である。従って、例えば環境適正、廃棄性等を向上することができると共に、コストを抑えることができる。
さらに、貯留プランジャ91に対して弾性シート140のドーム中央部143を後方側から接触させているので、後方に向けた貯留プランジャ91の移動によって直ちに弾性シート140を弾性変形させることができる。そのため、貯留プランジャ91が後方に向けて移動しはじめた初期の段階から、貯留プランジャ91に対して前方に向けた反発力を作用させることができる。
特に、貯留プランジャ91に対して弾性シート140を後方側から接触させることで、貯留プランジャ91の後方への遊びをなくすことができるので、貯留シリンダ90内に液体が供給されはじめた初期段階で、噴出孔4側に液体が流れることを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係るトリガー式液体噴出器の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態のトリガー式液体噴出器160は、カバー筒55aの後端部と支持枠150との接続部分に、第1実施形態における空気孔152が形成されていない。そのため、支持枠150、弾性シート140及び貯留プランジャ91との間に画成される空間(第1実施形態における空間E1)が、後方に向けた貯留プランジャ91の移動に伴う弾性シート140の弾性変形によって、内容積が増大する第1密閉空間E2として機能する。
従って、本実施形態における支持枠150は、貯留シリンダ90に装着され、第1密閉空間E2を弾性シート140よりも前方側に画成させる第1密閉部材として機能する。
なお、支持枠150には、前方に向けて突出すると共に、貯留シリンダ90の後筒部113の内側に後方から密に嵌合するシール筒部161が形成されている。これにより、第1密閉空間E2内を確実に密閉し易い。
また、弾性シート140のドーム中央部143には、前方に向けて突出すると共に、貯留プランジャ91における後側受け筒132の内側に後方から嵌合する嵌合筒部162が形成されている。これにより、弾性シート140は、貯留プランジャ91をより安定して後方から支持することが可能とされている。
(トリガー式液体噴出器の作用)
このように構成されたトリガー式液体噴出器160によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
それに加えて、貯留シリンダ90内に液体が貯留される際、図7に示すように、後方への貯留プランジャ91の移動に伴って弾性シート140が弾性変形すると、それに伴って第1密閉空間E2内の内容積が増大(膨張)する。これにより、第1密閉空間E2が減圧されるので、弾性シート140に対して該弾性シート140を前方に向けて引き戻すような減圧力を作用させることができる。
そのため、トリガー部51を後方に引く操作を止めた際に、上記減圧力を弾性シート140に作用させながら弾性シート140を弾性復元変形させることができるので、貯留プランジャ91に作用させる反発力を高めることができる。従って、弾性シート140による弾性復元力を変更することなく、貯留プランジャ91を前方に向けて効果的に押し返すことができ、液体の連続噴射を効果的に行うことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係るトリガー式液体噴出器の第3実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態のトリガー式液体噴出器170は、弾性シート140よりも後方側に第2密閉空間E3を画成させる密閉キャップ(第2密閉部材)181が、支持リング155及び支持枠150を介して貯留シリンダ90に装着されている。
密閉キャップ181は、前方側に向けて開口したカップ状に形成され、軸線O2と同軸に配設された状態で、外周縁部182が全周に亘って内側リング156に一体に連結されている。これにより、密閉キャップ181は支持リング155に対して一体に形成されている。ただし、密閉キャップ181は、支持リング155に対して一体に形成されるのではなく、別体に形成されていても構わない。
弾性シート140のドーム中央部143及び中間部144は、貯留プランジャ91の後方への移動に伴って弾性シート140が弾性変形した際、図9に示すように、密閉キャップ181に接触することなく密閉キャップ181の内側に配設される。
そして、密閉キャップ181と弾性シート140との間に画成される空間が第2密閉空間E3とされる。
(トリガー式液体噴出器の作用)
このように構成されたトリガー式液体噴出器170によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
特に、貯留シリンダ90内に液体が貯留される際、図9に示すように、後方への貯留プランジャ91の移動に伴って弾性シート140が弾性変形すると、それに伴って第1密閉空間E2内の内容積が増大(膨張)することに加え、第2密閉空間E3の内容積が減少する。そのため、第2密閉空間E3の内圧が上昇する。これにより、弾性シート140に対して弾性シート140を前方に向けて押し返すような加圧力を作用させることができる。
従って、トリガー部51を後方に引く操作を止めた際に、第1密閉空間E2による減圧力に加えて、第2密閉空間E3による上記加圧力を弾性シート140にさらに作用させながら、弾性シート140を弾性復元変形させることができる。従って、貯留プランジャ91を前方に向けてさらに効率良く押し返すことができ、液体の連続噴射をさらに効果的に行うことができる。
なお、本実施形態では、第1密閉空間E2及び第2密閉空間E3を両方具備する場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、第1実施形態のトリガー式液体噴出器1に密閉キャップ181を取り付けて、第2密閉空間E3による加圧力だけを弾性シート140に作用させても構わない。
また、上記実施形態において、第2密閉空間E3内に例えば圧縮空気、加圧ガス、加圧した液体等、各種の加圧流体を充填させても構わない。加圧流体の充填量は、例えばトリガー式液体噴出器170の用途、液体の種類や、加圧流体の種類等に応じて適宜設定すれば良い。このようにすることで、上記加圧力をさらに高めることができると共に、所望の加圧力を発生させ易くなる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、噴出孔4が前方に向けて液体を噴射するが、この場合に限定されるものではなく、前方とは異なる方向に液体を噴出してもよい。
また、トリガー部51が後方に揺動可能とされていたが、トリガー部51が後方に移動する形態を適宜採用することが可能である。例えば、トリガー部51が後方に向けてスライド移動可能とされていても良い。
さらに、トリガー部51の操作をロックする機構や、噴出孔4の前方に液体の噴射形態(例えば霧状、泡状等)を切り換えるための切換部材をさらに設けても構わない。
また、射出筒部11が貯留シリンダ90から前方に向けて延設されているが、本発明はこれに限られない。また、供給孔95a及び連通孔104が別々に形成されているが、例えば供給孔95aが連通孔104を兼ねていても良い。さらに、接続筒部30、閉塞栓31及び貯留弁32を具備しなくても良い。
例えば、射出筒部11が縦供給筒部10から前方に向けて延び、貯留シリンダ90が射出筒部11の上方に配置されていても良い。なお、この構成において、貯留弁32を有さず、供給孔95aが連通孔104を兼ねている場合、トリガー部51を後方に移動させるときに、縦供給筒部10から射出筒部11を通じて噴出孔4に液体を流通させつつ、縦供給筒部10から供給孔95aを通じて貯留シリンダ90内に液体を供給することが可能である。そしてトリガー部51の後方への移動を停止したときに、貯留シリンダ90内の液体を、供給孔95a及び射出筒部11を通じて噴出孔4に流通させることが可能である。
また、上記各実施形態では前方にドーム状に膨らんだ弾性シート140を弾性部材として利用したが、この場合に限定されるものではなく、貯留プランジャ91の後方への移動に伴って弾性変形できれば、弾性部材をどのように構成しても構わない。
さらに、弾性シート140を貯留プランジャ91に対して後方から接触させた構成としたが、この場合に限定されるものではなく、貯留プランジャ91との間に間隔をあけた状態で、貯留プランジャ91の後方に弾性部材を配置しても構わない。
A…容器体
E2…第1密閉空間
E3…第2密閉空間
1、160、170…トリガー式液体噴出器
2…噴出器本体
3…ノズル部材
4…噴出孔
10…縦供給筒部
11…射出筒部
50…トリガー機構
51…トリガー部
90…貯留シリンダ
91…貯留プランジャ
140…弾性シート(膜状体、弾性部材)
150…支持枠(第1密閉部材)
181…密閉キャップ(第2密閉部材)

Claims (5)

  1. 液体が収容された容器体に装着される噴出器本体と、
    前記噴出器本体の前方側に配置され、液体を噴射する噴出孔が形成されたノズル部材と、を備え、
    前記噴出器本体は、
    上下方向に延在し、前記容器体内の液体を吸上げる縦供給筒部と、
    前記縦供給筒部の前方に配設され、前記縦供給筒部内の液体を前記噴出孔に導く射出筒部と、
    前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に移動可能に配設されたトリガー部を有し、前記トリガー部の後方への移動によって、液体を前記縦供給筒部内から前記射出筒部内を通じて前記噴出孔側に向けて流通させるトリガー機構と、を備えるトリガー式液体噴出器であって、
    前記トリガー部の後方への移動によって、前記縦供給筒部内を通過した液体が内部に供給される貯留シリンダと、
    前記貯留シリンダ内にその中心軸線に沿う軸方向に移動可能に配設され、前記貯留シリンダ内への液体の供給に伴って前記軸方向のうちの一方側に向けて移動する貯留プランジャと、
    前記貯留プランジャよりも前記軸方向の一方側に配設され、前記軸方向の一方側に向けた前記貯留プランジャの移動に伴って弾性変形する弾性部材と、を備え、
    前記弾性部材は、弾性変形可能な軟材質で形成されている、トリガー式液体噴出器。
  2. 請求項1に記載のトリガー式液体噴出器において、
    前記弾性部材は、前記貯留シリンダ及び前記貯留プランジャよりも前記軸方向の一方側に配設され、前記貯留プランジャに対して前記軸方向の一方側から接触している、トリガー式液体噴出器。
  3. 請求項2に記載のトリガー式液体噴出器において、
    前記弾性部材は、前記軸方向の他方側に向けてドーム状に膨出した膜状体である、トリガー式液体噴出器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のトリガー式液体噴出器において、
    前記貯留シリンダに装着され、第1密閉空間を前記弾性部材よりも前記軸方向の他方側に画成させる第1密閉部材を備え、
    前記第1密閉空間は、前記軸方向の一方側に向けた前記貯留プランジャの移動に伴う前記弾性部材の弾性変形によって内容積が増大する、トリガー式液体噴出器。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のトリガー式液体噴出器において、
    前記貯留シリンダに装着され、第2密閉空間を前記弾性部材よりも前記軸方向の一方側に画成させる第2密閉部材を備え、
    前記第2密閉空間は、前記軸方向の一方側に向けた前記貯留プランジャの移動に伴う前記弾性部材の弾性変形によって内容積が減少する、トリガー式液体噴出器。
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