JP2019131259A - トリガー式液体吐出器 - Google Patents
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縦供給筒部は容器体内の内容液を吸上げ、射出筒部は縦供給筒部内の内容液を吐出孔に導く。トリガー部は縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に揺動自在に配設され、ピストンはトリガー部の揺動に連動して前後方向に移動し、シリンダはピストンの移動に伴って内部が加圧および減圧し、かつ内部が縦供給筒部内に連通している。
この構成により、トリガー部が後方に揺動すると、吐出孔から内容液が吐出される。
また、容器体が倒立姿勢で使用された場合でも、付勢部材によって移動体が付勢されることで、内容液を吐出後に移動体が復元変位し、上述のサックバック効果を生じさせることができる。
以下、第1実施形態に係るトリガー式液体吐出器1Aについて、図面を参照して説明する。
図1に示されるように、トリガー式液体吐出器1Aは、内容液が収容された容器体Aに装着され、内容液を吸上げる縦供給筒部10を有する吐出器本体2と、内容液を吐出させる吐出孔4aが形成されたノズル部3と、を備えている。吐出器本体2は、縦供給筒部10と、射出筒部11と、装着キャップ14と、トリガー部51と、ピストン52と、シリンダ53と、を有している。
ここで、本実施形態では、縦供給筒部10の中心軸線O1に沿う方向を上下方向といい、上下方向に沿って容器体A側を下方、その反対側を上方という。また、上下方向から見た平面視において、中心軸線O1に交差する方向を径方向といい、径方向のうちの一方向を前後方向といい、上下方向および前後方向の双方に直交する方向を左右方向という。また、中心軸線O1に沿うトリガー式液体吐出器1Aの断面を縦断面という。
前後方向のうち、縦供給筒部10から射出筒部11が延びる方向を前方といい、その反対方向を後方という。ノズル部3は、吐出器本体2の前方に配設されている。本実施形態では、中心軸線O1が、容器体Aの中心軸に対して後方に偏心している。
射出筒部11は、前後方向に沿って配設され、縦供給筒部10内の液体を吐出孔4aに導く。トリガー部51は、縦供給筒部10の前方に前方付勢状態で後方に揺動自在に配設されている。吐出器本体2は、トリガー部51の後方への揺動によって、液体を縦供給筒部10内から射出筒部11内を通じて吐出孔4a側に向けて流通させるトリガー機構50を備えている。
外筒12は、大径部12aと、大径部12aの上方に配置され、かつ大径部12aよりも縮径した小径部12bと、大径部12aの上端部と小径部12bの下端部とを連結するフランジ部12cと、を備えている。小径部12bの上端開口部は、外筒12の頂壁部12dによって塞がれている。頂壁部12dには、下方に向けて延びる軸部12eが形成されている。軸部12eの下端部は、上下方向において、後述する上側連絡孔17と同等の位置に配置されている。軸部12eは、円柱状に形成され、中心軸線O1と同軸上に配置されている。
内筒13は、大径部13aと、大径部13aの上方に配置され、かつ大径部13aよりも縮径した小径部13bと、大径部13aの上端部と小径部13bの下端部とを連結するフランジ部13cと、を備えている。
内筒13の内周面のうち、テーパ筒部35よりも下方に位置する部分には、パイプ15が嵌合されている。パイプ15の下端部は、容器体Aの底部近傍で開口している。
シリンダ用筒部40の内周面と外筒部60の外周面とは、前後方向の両端部において密接している。その一方、シリンダ用筒部40の内周面と外筒部60の外周面との間のうち、前後方向の両端部同士の間に位置する中間部に、環状の隙間S2が確保されている。
なお、シリンダ53およびピストン52は、前後方向に沿って延びる図示しない共通の軸線上に配置されている。
フランジ部74は前後方向から見て環状に形成されており、ピストン本体部72と摺動筒部73とを連結している。
摺動筒部73は、前後方向の中央部から前方および後方に向かうに従って漸次拡径するテーパ状に形成され、前後方向の両端部に位置するリップ部73aが外筒部60の内周面に当接している。
連結筒85の内周面のうち後方に位置する部分には、連結筒85の内側に向けて左右方向に沿って突出した一対の連結軸86が形成されている。一対の連結軸86は、ピストン52の連結部70に形成された連結孔内に各別に挿入されている。これにより、トリガー部51とピストン52とは、互いに連結されている。なお、連結部70の左右方向における両側面から、左右方向の内側に向けて窪む一対の連結凹部を形成し、この一対の連結凹部内に一対の連結軸86を各別に挿入することで、トリガー部51とピストン52とを連結してもよい。
なお、本実施形態では上面板84aと、一対の軸受け部84bと、一対の弾性部材54と、が一体に形成されているが、それぞれが別体として形成されていてもよい。
一対の弾性部材54は、上下方向に延びるとともに左右方向から見て同心の円弧状に形成された主板ばね54aおよび副板ばね54bと、これら板ばね54a、54bの上端部同士を接続する固定部54eと、これら板ばね54a、54bの下端部同士を接続する折り返し部54cと、折り返し部54cから下方に向けて突設された係止部54dと、を備えている。
係止部54dは、トリガー部51の側板部材81に形成されたポケット部81aに上方から差し込まれて、このポケット部81aに係止されている。これにより、弾性部材54は、係止部54dおよびポケット部81aを介してトリガー部51を前方付勢状態で支持している。
また、係止部54dは、弾性部材54の弾性変形に伴ってポケット部81aに対して漸次上方に移動するが、トリガー部51が、その揺動しうる範囲のうち最後方の位置に至ってもポケット部81aへの係合状態を維持する。
なお、外嵌筒部221は、第2筒部23に対して前方に抜け止めがされた状態で回転可能に装着されている。つまり、ノズル体152は第2筒部23の軸線回りに回転可能とされている。
ノズル壁部170の前面には、前方に向けて延びるノズル筒4が形成されている。ノズル筒4の内周面は、先述の吐出孔4aとされている。ノズル筒4の中心軸(以下、ノズル軸O2という)に沿う断面視において、吐出孔4aは、全周にわたってノズル軸O2方向に延びている。吐出孔4aは、平滑に形成されている。
なお、被支持筒部172と外嵌筒部221との間には、第2筒部23の内側に密接するシール筒部178が設けられている。
移動体30は、切替弁36と略同径の球状に形成されている。移動体30の材質としては、金属や合成樹脂などを用いることができる。本実施形態の移動体30は、ステンレス鋼(SUS)により形成されている。移動体30の外径は取付部32の内径よりも小さく、台座31の下端部の内径よりも大きい。移動体30は、台座31の内周面に、上方に離間可能な状態で接触している。この構成により、移動体30は、縦供給筒部10内を上下方向に移動可能であり、台座31における上方の空間と下方の空間との連通および遮断を切り替える。また、移動体30および台座31の形状は適宜変更してもよい。
なお、以下の説明においては、トリガー部51の複数回の操作によって、トリガー式液体吐出器1Aの各部内に内容液が充填され、縦供給筒部10から内容液を吸い上げることができる状態になっているものとする。
すると、新たに吸い上げられた内容液は、切替弁36を押し上げて開弁させ、シリンダ53内に導入される。これにより、次の吐出に備えることができる。
さらに、ノズル部3が、内周面が吐出孔4aとなるノズル筒4を有しており、ノズル軸O2に沿う断面視において、吐出孔4aが全周にわたってノズル軸O2に沿って延びている。このような構成では、内容液がノズル筒4の内周面を伝って外部に向けて流動しやすくなるが、先述の通りサックバック機構を設けることにより、液だれの発生を抑制することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図2に示すように、本実施形態のトリガー式液体吐出器1Bは、第1実施形態のトリガー式液体吐出器1Aに加え、付勢部材8および正倒立両用機構9を備えている。
嵌合筒部91は、内筒13の小径部13b内に嵌合されている。上板部92は、嵌合筒部91の外周面から径方向外側に延びている。周壁部93は、上板部92の外周縁から下方に延びている。下板部94は、周壁部93の下端開口部を閉塞している。取付筒部95は、下板部94から下方に向けて延びている。取付筒部95の内部には、パイプ15の上端部が取り付けられている。弁座部96は、筒状に形成され、周壁部93内に設けられている。
また、接続部90には、周壁部93を径方向に貫通する倒立時供給孔93aが形成されている。倒立時供給孔93aは、装着キャップ14内と弁室97とを連通させる。倒立時供給孔93aは、パイプ15の不図示の下端開口(正立時供給孔)よりも上方に位置している。
また、接続筒部99の周壁には、開口部99aが設けられており、この開口部99aを通じて共通流路R1と倒立時流路R2とが連通している。すなわち、共通流路R1は、パイプ15内および倒立時流路R2の双方に連通している。
トリガー部51を操作すると、第1実施形態と同様に、ピストン52およびシリンダ53の作用によって、シリンダ53内が負圧となる。これにより、パイプ15の下端開口部(正立時供給孔)を通じて内容液が吸い上げられる。このとき内容液は、パイプ15、下板部94の貫通孔94a、共通流路R1、および嵌合筒部91内を通じて、縦供給筒部10内に流入する。
内容液が縦供給筒部10内に吸い上げられる際、倒立時流路R2内は負圧となる。このため、弁体98は倒立時連通孔96aを上方から閉塞した状態となる。このように、正倒立両用機構9は、容器体Aの正立時に、倒立時連通孔96aを通じた容器体Aと縦供給筒部10内との連通を遮断する。
容器体Aを倒立姿勢とすると、内容液が装着キャップ14内に溜まった状態となる。また、弁体98は自重によって弁室97内を上方に移動するため、倒立時連通孔96aを通じて弁室97内と倒立時流路R2とが連通する。弁室97は、倒立時供給孔93aを通じて装着キャップ14内(容器体A内)に連通している。このように、正倒立両用機構9は、容器体Aの倒立時に、倒立時連通孔96aを通じて装着キャップ14内と縦供給筒部10内とを連通させる。この状態でトリガー部51を操作すると、装着キャップ14内の内容液が、先述の倒立時供給孔93a、弁室97、および倒立時流路R2を通じて、共通流路R1内に流入する。トリガー部51の操作を繰り返すと、容器体Aが正立時の場合と同様に、内容液が縦供給筒部10および射出筒部11を通じて、吐出孔4aから吐出される。このとき、内容液は移動体30を台座31から押し上げる。
内容液の吐出が停止すると、付勢部材8の付勢力によって、移動体30が復元変位する。これにより、射出筒部11内が負圧となり、吐出孔4a近傍の内容液を吸い込むことができる。
また、前記実施形態では台座31と内筒13とが別体に形成されていたが、これらは一体に形成されていてもよい。この場合、台座31が内筒13の内周面から径方向内側に向けて突出していてもよい。
また、ノズル筒4内に、吐出される内容液の勢いを抑える突部を設けてもよい。
また、前記実施形態におけるノズル筒4に、別体のノズル部材を嵌合させてもよい。
また、前記実施形態におけるノズル筒4は、直線状のノズル軸O2に沿って延びているが、例えばノズル筒4の先端部を上方や下方に曲がった形状にする(ノズル軸O2を湾曲させる)ことで、内容液の吐出方向を適宜変更してもよい。
また、ノズル部3には、ノズル筒4の先端部を開閉可能に覆う蓋体が設けられていてもよい。この場合、蓋体はノズル体152などに対してヒンジにより接続され、ノズル体152などと一体に形成されていてもよい。あるいは、蓋体はノズル体152などと別体であってもよい。
Claims (3)
- 内容液が収容された容器体に装着される吐出器本体と、
前記吐出器本体の前方に配設され、前記内容液を吐出する吐出孔が形成されたノズル部と、を備え、
前記吐出器本体は、
上下方向に延在し、前記容器体内の内容液を吸上げる縦供給筒部と、
前記縦供給筒部の前方に配設され、前記縦供給筒部に形成された上側連絡孔を通じて前記縦供給筒部内の内容液を前記吐出孔に導く射出筒部と、
前記縦供給筒部の前方に前方付勢状態で後方に揺動自在に配設されたトリガー部と、
前記トリガー部の揺動に連動して前後方向に移動するピストンと、
前記ピストンの移動に伴って内部が加圧および減圧し、かつ内部が前記縦供給筒部に形成された下側連絡孔を通じて前記縦供給筒部内に連通したシリンダと、
前記シリンダ内と前記容器体内との、前記縦供給筒部内を通じた連通およびその遮断を切り替える切替弁と、を有し、
前記縦供給筒部内において、前記上側連絡孔と前記下側連絡孔との間に位置する部分には、上下方向に移動する移動体が設けられている、トリガー式液体吐出器。 - 前記ノズル部が、内周面が前記吐出孔となるノズル筒をさらに有し、
前記ノズル筒のノズル軸に沿う断面視において、前記ノズル筒の内周面が全周にわたって前記ノズル軸方向に延びている、請求項1に記載のトリガー式液体吐出器。 - 前記容器体が正立姿勢および倒立姿勢のいずれにおいても、前記容器体内の内容液を前記縦供給筒部内に供給可能とする正倒立両用機構をさらに備え、
前記縦供給筒部内に、上方移動した前記移動体を下方に向けて付勢する付勢部材が設けられている、請求項1または2に記載のトリガー式液体吐出器。
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