JP2021147643A - 真空浸炭用粗形材及びその製造方法 - Google Patents

真空浸炭用粗形材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】真空浸炭時の異常粒成長を確実に抑制した真空浸炭用粗形材及びその製造方法を提供しようとするもの。【解決手段】真空浸炭用粗形材である。質量%で、C:0.13〜0.28%、Si:0.01〜1.20%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.030%以下、S:0.050%以下、Cr:0.30〜2.20%、Mo:0.60%以下(0%を含む)、Al:0.027〜0.090%、N:0.0140〜0.0300%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる化学成分組成を有する。断面における円相当径100nmを超えるAlN析出物が1.5個/100μm2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、真空浸炭用粗形材及びその製造方法に関する。
歯車などの高い表面硬さを確保する必要がある部材は、SCM420などの低炭素合金鋼の鋼材を用いて鍛造加工などにより成形した後、浸炭焼入れ焼もどしによる表面硬化処理を施すのが一般的である。浸炭焼入れの方法としては、従来からガス浸炭が広く活用されている。しかし、近年、処理時間の短縮化や処理ロットの小型化のニーズにより、真空浸炭の活用が広がってきている。真空浸炭は処理温度をガス浸炭よりも高温化できるため、ガス浸炭に比べて処理時間短縮が可能である。従来の真空浸炭(減圧浸炭)を施す技術に関しては、例えば、特許文献1及び2に記載の技術がある。
特開2008−069436号公報 特開2014−208867号公報
真空浸炭の処理温度高温化の課題として、処理品表面部に発生する異常粒成長がある。異常粒成長が発生すると曲げ疲労強度、面疲労強度などの構造物としての強度低下のみならず、焼入れ時の歪(変形)量が大きくなり、生産性低下も招くため、これを抑制する必要がある。
処理品表面部の異常粒成長を防止するためにはAlNなどの析出物を微細に分散させ、結晶粒の異常成長時の粒界の移動を抑制する方法がある。しかし、真空浸炭時に処理品表面部は、内部に比べ脱窒(脱窒素)が生じやすく、これによりAlNの析出量が減少し、異常粒成長を抑制できない場合があることが報告されている。
例えば、特許文献1においては、脱窒が生じることについて言及がある。しかし、それに対する直接的な対策方法についての開示は見当たらず、熱間鍛造工程の冷却段階で900〜650℃の範囲を5℃/分以下の冷却速度で冷却すること等により、炭窒化物を析出させる対策が示されているのみである。また、特許文献2においては、脱窒を防止する方法として、浸炭処理中においてアンモニア等の窒化性ガスを供給することを前提としており、処理設備の耐久性に悪影響を及ぼすだけでなく、製造コストの上昇を招くため、実際に採用することは困難である。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、真空浸炭時の異常粒成長を抑制可能な真空浸炭用粗形材及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、質量%で、C:0.13〜0.28%、Si:0.01〜1.20%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.030%以下、S:0.050%以下、Cr:0.30〜2.20%、Mo:0.60%以下(0%を含む)、Al:0.027〜0.090%、N:0.0140〜0.0300%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる化学成分組成を有し、
断面における円相当径100nmを超えるAlN析出物が1.5個/100μm2以下である、真空浸炭用粗形材にある。
本発明の他の態様は、上記真空浸炭用粗形材を製造する方法であって、
上記化学成分組成を有する鋼材に対して最終の熱間加工を行うに当たり、1150℃以上、かつ、下記式(1)により求められるT1℃以上の温度まで加熱して上記熱間加工を行い、その後、900℃までの冷却を1℃/秒以上の冷却速度で行う、真空浸炭用粗形材の製造方法にある。
T1=100000×Al×N+1090 ・・・(1)
ただし、式(1)中における元素記号は、各元素の含有率(質量%)の値を示す。
上記真空浸炭用粗形材の化学成分組成においては、真空浸炭時における脱窒に起因するAlN不足を防ぐために、AlN析出物量を増加させることに着目し、AlNが脱窒によって減少しても十分な量の微細なAlNが残存するよう、Al及びNの添加量を従来よりも増加させた。
ただし、単純にAl及びNの添加量を増加させるだけでは、粗大なAlNが生成することに繋がり、真空浸炭時における微細なAlNの析出が抑えられるおそれがある。また、本発明者等が様々な条件で実験を行ったところ、以下の知見が得られた。すなわち、AlN析出処理前に、粗大なAlNが存在していると、粗大なAlNが優先的に成長・粗大化を続けやすく、新たな微細なAlN窒化物が析出しにくくなり、結果的に結晶粒が粗大化しやすくなることを見出した。そこで、さらに検討した結果、製造方法に工夫を加えることにより、素形材製造時にAlNを十分に固溶させつつ、断面における円相当径100nmを超える粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2以下とした場合には、後述する適切な条件下では、処理品表面部の結晶粒粗大化を確実に抑制できることを見出し、さらにそのための製造条件を明確化したものである。
これにより、上記真空浸炭用粗形材は、真空浸炭の昇温過程において、固溶させておいたAlNを析出させることにより、微細な多くのAlNを析出させることができるとともに、粗大なAlN析出物がないかあっても非常に少ない状態を維持することができ、多少の脱窒によるAlNの減少があったとしても、十分な微細なAlNが残存し、真空浸炭時における処理表面部の異常粒成長を確実に抑制することができる。
また、上記製造方法においては、最終の熱間加工を行うに当たり、鋼材を1150℃以上、かつ、式(1)により求められるT1℃以上の温度まで加熱して上記熱間加工を行う。これにより、熱間加工の際にAlNを十分に固溶させておき、その後、900℃までの冷却を1℃/秒以上という高い冷却速度で冷却することにより、粗大なAlNが生成することを確実に抑制することができる。これにより、上述したように真空浸炭用粗形材の断面における円相当径100nmを超える粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2以下であるという要件を実現することが可能となる。
これにより、真空浸炭時の処理表面部における異常粒成長を抑制可能な真空浸炭用粗形材を得ることができる。
実施例8における、AlN観察のためのSEM像。 比較例17における、AlN観察のためのSEM像。
まず、上記真空浸炭用粗形材の化学成分組成の限定理由を説明する。
C:0.13〜0.28%、
C(炭素)は、焼入れ処理後の硬さを向上させ、強度確保のための内部硬さを得るために必要な元素である。この効果を得るために、Cは0.13%以上含有させる。一方、Cの過剰添加は、機械加工前の硬さが上昇しすぎて加工性が低下することにつながるため、それを防止すべくC含有率の上限は0.28%とする。
Si:0.01〜1.20%、
Si(ケイ素)は、製鋼時の脱酸剤として不可欠な元素であるとともに、焼もどし時に炭化物の生成を抑え、焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素である。この効果を得るために、Siは0.01%以上含有させる。一方、Siの過剰添加は、機械加工前の硬さが上昇しすぎて加工性が低下することにつながるため、それを防止すべくSi含有率の上限は1.20%とする。
Mn:0.10〜1.50%、
Mn(マンガン)は,製鋼時の脱酸素剤として作用する元素であるとともに、焼入れ性向上に有効である元素である。この効果を得るために、Mnは0.10%以上含有させる。一方、Mnの過剰添加は、機械加工前の硬さが上昇しすぎて加工性が低下することにつながるため、それを防止すべくMn含有率の上限は1.50%とする。
P:0.030%以下、
P(リン)は、不純物として含まれる元素である。オーステナイ卜粒界に偏析しやすい元素であり、偏析すると曲げ疲労強度低下の原因となる元素である。そのため、Pの許容含有率の上限は0.030%とする。
S:0.050%以下、
S(硫黄)は、不純物として含まれる元素である。また、Sは被削性を向上させる元素としてよく知られているが、多量に含有すると硫化物系の非金属介在物が増加し、これが疲労強度の低下の原因となる。そのため、Sの許容含有率の上限は0.050%とする。
Cr:0.30〜2.20%、
Cr(クロム)は、焼入れ性を高める元素である。この効果を得るために、Crは0.30%以上含有させる。一方、Crの過剰添加は、機械加工前の硬さが上昇しすぎて加工性が低下することにつながるため、それを防止すべくCr含有率の上限は2.20%とする。
Mo:0.60%以下(0%を含む)、
Mo(モリブデン)は、焼入性を高める効果のある元素であり、かつ焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素であるため、必要に応じて添加できる任意添加元素である。一方、Moが過剰に含有された場合には、機械加工前の硬さが上昇しすぎて加工性が低下すること及びコスト増加につながるため、それを防止すべくMo許容含有率の上限は0.60%とする。
Al:0.027〜0.090%、
Al(アルミニウム)は、製鋼時の脱酸剤として使用される元素であるとともに、Nと結合して微細なAlNとして存在する場合に、浸炭時の異常粒成長を抑制する効果を発揮する。処理表面部の異常粒成長抑制に必要なAlNを析出するためには、Al含有率を0.027%以上とすることが必要である。一方、Alの過剰添加は粗大なAlN生成を招く、あるいは、浸炭処理前の熱間加工時(熱間圧延又は熱間鍛造)に十分にAlNを固溶することができないことにより、その後の真空浸炭昇温時に微細なAlNが十分に析出せず、異常粒成長抑制ができないおそれがあるため、Al含有率の上限は0.090%とする。
N:0.0140〜0.0300%、
N(窒素)は、Alと結合してAlNとして存在する場合に、浸炭時の異常粒成長を抑制する効果を発揮する元素である。十分な量のAlNを析出するためには、N含有率を0.0140%以上とすることが有効である。一方、Nの過剰添加は、粗大なAlNが生成しやすくなるため、N含有率の上限は0.0300%とする。
また、上記真空浸炭用粗形材は、その断面における円相当径100nm以上のAlN析出物が、1.5個/100μm2以下であることが必要である。すなわち、円相当径100nm以上のような粗大なAlN析出物の数を、少なくとも1.5個/100μm2以下に減らしておく必要がある。これにより、真空浸炭時の昇温過程において、粗大なAlNが存在しないかあっても非常に少ない状態を維持しつつ、微細なAlNを十分多量に析出させた状態とすることができる。
また、上記真空浸炭用粗形材は、内部組織がベイナイトをほとんど含まないフェライト・パーライト組織であることが好ましい。これにより、切削加工性を向上させるだけでなく、真空浸炭時における粒成長駆動力を低下させ、異常粒成長を抑制することができる。
次に、上記の優れた真空浸炭用粗形材を得るには、次の製造方法を採用することができる。すなわち、上記化学成分組成を有する鋼材に対して最終の熱間加工を行うに当たり、後述する温度まで加熱して上記熱間加工を行い、その後、900℃までの冷却を1℃/秒以上の冷却速度で行う、真空浸炭用粗形材の製造方法を適用することができる。
上記最終の熱間加工とは、熱間加工が1回であればその熱間加工が該当し、複数回熱間加工を行う場合には、最後に行う熱間加工が該当する。この最後の熱間加工としては、熱間鍛造が代表的なものであるが、熱間圧延その他の熱間での塑性加工方法であってもよい。
上記製造方法においては、最後の熱間加工を行うに当たり、鋼材を1150℃以上、かつ、式(1)により求められるT1℃以上の温度まで加熱してから行う。
T1=100000×Al×N+1090 ・・・(1)
この熱間加工時の上記温度での加熱により、鋼材中に存在する粗大なAlNを固溶させることができ、上述した条件の範囲内となるように粗大なAlNの個数を減らすことができる。1150℃を一つの下限温度として設定する理由は、上記規定範囲のAl、N含有率を含む鋼材中のAlNの固溶を十分に図るための必須条件であるためであり、T1(℃)をもう一つの下限温度として設定する理由は、上記規定範囲内の成分からなる鋼材であっても、Al、N含有率が高いほど、十分に固溶させるのにより高い温度にする必要があるためである。
次に、上記の最後の熱間加工により鋼材を所望の形状の粗形材に成形した後、この粗形材を冷却させる際の条件を、900℃までの冷却を1℃/秒以上の冷却速度(好ましくは、1.5℃/秒以上)で行うという比較的速い冷却条件とする。特に比較的サイズの大きい部品を対象とする場合、単純な大気中の放冷ではこの条件を満足できないため、ファン冷却等により冷却速度を意図的に高めることが必要になる。これにより、熱間加工後に粗大なAlNが生成することを抑制することができ、真空浸炭用粗形材における上記AlNの要件を確実に実現することができる。
上記真空浸炭用粗形材を製造する具体的な製造方法としては、原料溶解して成分調整を行った後鋳造して鋳塊を作製し、この鋳塊に熱間圧延等の粗加工を施した後、上述した最終の熱間加工として熱間鍛造あるいは熱間圧延等を実施する方法がある。
ここで、上記最後の熱間加工の後、焼鈍しを追加することもできる。焼鈍しを追加することによって、最終部品形状への機械加工をより容易に行うことができるという効果を得ることができる。
焼鈍し自体は、従来から公知の熱処理であり、既に知られている種々の条件で行うことができるが、例えば最終の熱間加工の後、上記冷却条件で900℃まで冷却した後、さらに室温程度まで冷却された真空浸炭用粗形材を850℃〜900℃の温度域内に昇温し、その後、600℃〜700℃程度まで徐冷し、さらにその後、室温まで放冷するという条件で行うことができる。
また、焼鈍しは、上記最後の熱間加工の際の加熱を利用して行うこともできる。具体的には、上記冷却条件で900℃まで冷却した後、さらに冷却をさせる過程で600℃〜680℃の温度域内に40分〜120分間保持し、その後室温まで放冷するという焼鈍し条件を採用することもできる。
得られた真空浸炭用粗形材は、通常は、切削加工が加えられた後、真空浸炭が施され、その後仕上げ加工が施されることとなる。ここで、真空浸炭は減圧浸炭とも呼ばれる場合もあり、例えば、処理温度に維持した処理炉内にアセチレン等の浸炭性ガスをパルス状に導入しながら行い、かつ、雰囲気圧力は、大気圧よりも低い圧力に減圧した状態で行うものである。減圧条件は、50〜3000Paの範囲とすることが好ましい。浸炭用ガスとしては、たとえば、炭化水素ガス、特に、アセチレン等を用いることができる。
ここで、真空浸炭の処理温度は、生産性向上の観点から1000℃以上とし、下記式(2)により示されるT2(℃)よりも低い温度で行うことが好ましい。
T2=300×√(Al−0.027)+1000 ・・・(2)
(ただし、式(2)中における元素記号は、各元素の含有率(質量%)の値を示す。)
すなわち、上記のように、より高い処理温度での真空浸炭処理が可能になるものの、確実に処理表面部の結晶粒粗大化を抑制しつつ浸炭処理するには、Al含有率の値に応じた適切な温度を定める必要がある。式(2)は、そのような考え方に基づき、多くの条件での実験結果から導き出した式である。
従って、真空浸炭の処理温度を、T2よりも低い温度で真空浸炭処理を行うことにより、確実に浸炭時の異常粒成長を抑制することができる。
(実験例1)
上記真空浸炭用粗形材及びその製造方法に係る実施例について説明する。
本例では、表1に示すごとく、化学成分が異なる20種類の鋼材からなる試料(実施例1〜13、比較例14〜19、及び参考例20)を用いて各種試験片を作製し、評価した。
Figure 2021147643
電気炉溶解によって鋳造した各鋼材を用い、鍛伸加工によって直径φ15mmの棒鋼を作製した。この棒鋼から機械加工によって、直径8mm、高さ(長手方向)が12mmの試験片を準備した。
各試験片に対し、最終の熱間加工に相当する加工を加えた。具体的には、富士電波工機(株)製の「サーメックマスター」を用いて、表2に記載の加熱温度で加熱した後、圧縮率25%の据え込み加工を実施した。実施後、表2に記載の冷却速度で900℃まで冷却した後、以下の二つの方法の内いずれかの方法で焼鈍し処理を行った。
表2において、「IA」と表示した焼鈍し処理は、試験片を一旦室温まで冷却後、900℃に昇温し、60min加熱保持後600℃になるまで徐冷し、室温まで放冷する処理である。
表2において、「FIA」と表示した焼鈍し処理は、上記最終の熱間加工後、表2に記載の冷却速度で900℃まで試験片を冷却した後、連続して試験片表面温度が650℃になるまで放冷し、650℃で60min加熱保持し、その後室温まで放冷する処理である。
上記焼鈍し処理を施した、真空浸炭処理前の試験片について、金属組織観察を行い、組織状態の確認と、析出しているAlNの円相当径及び数密度を算出した。その結果は表2に記載した。表2中、「F+P」の表記は、フェライト・パーライト組織を意味する。
AlN析出状態については、焼鈍し後の試験片について、長手方向と垂直な面を切り出し、埋め込み研磨後、当該研磨面をエッチングし、FE−SEM(電界放出型走査型電子顕微鏡)にて観察した。測定は2万倍の視野で10視野の観察を行い、SEM像を撮影した。SEM像について、画像解析ソフト「Quick GrainStandard」を用いて画像解析を行い、AlNの円相当径及び数密度を算出した。析出物がAlNであることを確認するため、EDX(エネルギ分散型X線分析)も行った。
図1及び図2には、参考のため、実施例8と比較例17のSEM像の一例を示す。図1に示した実施例8においては、SEM像中に全く粗大なAlN析出物が観察されなかった。図2に示した比較例17においては、SEM像の中の図2に示す1つの視野中に少なくとも2個のAlN(白矢印で示す粒子)が確認され、この円相当径はいずれも100nm以上であり、それぞれ約170nm(図2上部)、295nm(図2下部)であった。
次に、焼鈍し処理後の試験片に対し、表2に記載の温度で真空浸炭処理を実施した。なお、炉内の圧力は100Paで制御し、浸炭用ガスとしてアセチレン(C22)を使用し、浸炭時間は1.5hとした。また、表2には、浸炭処理温度の上限規制すべき温度として、式(2)より算出された温度を示した。なお、式(2)の算出結果は、化学成分組成が上述した適正範囲にある場合にのみ有効である。
真空浸炭後の各試験片について、金属組織観察を行った。具体的には、試験片の中心を通り且つ長手方向と平行な面を切り出し、ピクリン酸アルコールでエッチングした後、光学顕微鏡を用い、100倍の倍率で任意に10視野を観察した。この際、問題となる部位は、前記した通り処理表面部であるため、観察は浸炭の影響が及んでいる浸炭層に限定して行った。そして、観察した範囲内で他の領域に比べ粒度番号で3以上大きく粒成長した領域が20%以上存在する場合に、「混粒」と判断し、異常粒成長有りと判断することとした。結晶粒度の測定は、全てJISG0551の基準に準拠した方法で行った。
Figure 2021147643
表1及び表2に示されているように、実施例1〜13については、化学成分組成が適正範囲内にあり、かつ、真空浸炭処理前の真空浸炭用粗形材の状態において、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2以下である。そのため、問題となる処理表面部において、真空浸炭処理後においても異常粒成長が見られなかった。また、念のため内部についても同時に観察したが、結晶粒粗大化は全くみられなかった。
一方、比較例14は、N含有率が低すぎたため、微細なAlN析出物が少なすぎ、処理表面部での異常粒成長が発生してしまったと考えられる。
比較例15は、Al含有率が少なすぎ、微細なAlN析出物が少なすぎたため、表層での異常粒成長が発生してしまったと考えられる。
比較例16及び17は、化学成分組成は適正な範囲にあるものの、最終の熱間加工時の加熱温度がT1(℃)よりも低かったため、粗大なAlNの固溶が十分に進まず、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2を超え、異常粒成長が発生してしまったと考えられる。
比較例18及び19は、化学成分組成は適切であるものの、最終の熱間加工後の900℃までの冷却速度が遅すぎて、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2を超え、異常粒成長が発生してしまったと考えられる。
参考例20は、実施例7と同じ鋼材を用い、試験を行ったもので、化学成分組成及び製造方法が適切であったことにより、優れた真空浸炭用粗形材が得られたものの、その後の真空浸炭処理の処理温度が、式(2)の算出結果のT2(℃)を超える条件であったため、異常粒成長の発生を防ぐことができなかったものである。
(実験例2)
本例では、実施例7の鋼材を用い、最終熱間加工の加熱温度は1250℃として、加工後の900℃までの冷却速度を変化させた試験71〜73を行い、粗大AlNの析出状態への影響等を調べた。
Figure 2021147643
表3に示すように、最終の熱間加工後の900℃までの冷却速度が1℃/秒未満の場合(試験71)には、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2を超えて、真空浸炭処理後において異常粒成長が見られた。一方、最終の熱間加工後の900℃までの冷却速度が1℃/秒以上の場合(試験72〜73)には、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2以下となり、真空浸炭処理後においても異常粒成長が見られなかった。この結果より、適正な化学成分組成を選択したうえで、最終の熱間加工の加熱温度を1150℃以上かつT1(℃)以上とすると共に加工後の900℃までの冷却速度を適正に制御することが、粗大AlN発生の抑制に有効であり、これにより、真空浸炭処理における異常粒成長を抑制可能であることがわかる。
(実験例3)
本例では、実施例9の鋼材を用い、最終熱間加工の加熱温度を変化させた試験91〜93を行い、粗大AlNの析出状態への影響等を調べた。
Figure 2021147643
表4に示すように、最終の熱間加工の加熱温度が式(1)により算出されたT1(℃)よりも低い場合(試験91)には、加工後の900℃までの冷却速度が十分に速い場合であっても、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2を超えて、真空浸炭処理後において異常粒成長が見られた。一方、最終の熱間加工の加熱温度が1150℃以上であって、かつ、式(1)により算出されたT1(℃)よりも高い場合には、最終の熱間加工後の900℃までの冷却速度が1℃/秒以上の場合(試験92〜93)には、円相当径100nm以上の粗大なAlN析出物が1.5個/100μm2以下となり、真空浸炭処理後においても異常粒成長が見られなかった。この結果より、適正な化学成分組成を選択したうえで、最終の熱間加工の加熱温度を1150℃以上かつT1(℃)以上とすると共に加工後の900℃までの冷却速度を適正に制御することが、粗大AlN発生の抑制に有効であり、これにより、真空浸炭処理における処理表面部の異常粒成長を抑制可能であることがわかる。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.13〜0.28%、Si:0.01〜1.20%、Mn:0.10〜1.50%、P:0.030%以下、S:0.050%以下、Cr:0.30〜2.20%、Mo:0.60%以下(0%を含む)、Al:0.027〜0.090%、N:0.0140〜0.0300%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる化学成分組成を有し、
    断面における円相当径100nmを超えるAlN析出物が1.5個/100μm2以下である、真空浸炭用粗形材。
  2. 請求項1に記載の真空浸炭用粗形材を製造する方法であって、
    上記化学成分組成を有する鋼材に対して最終の熱間加工を行うに当たり、1150℃以上、かつ、下記式(1)により求められるT1℃以上の温度まで加熱して上記熱間加工を行い、その後、900℃までの冷却を1℃/秒以上の冷却速度で行う、真空浸炭用粗形材の製造方法。
    T1=100000×Al×N+1090 ・・・(1)
    ただし、式(1)中における元素記号は、各元素の含有率(質量%)の値を示す。
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